JP6615818B2 - 映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム - Google Patents
映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6615818B2 JP6615818B2 JP2017073384A JP2017073384A JP6615818B2 JP 6615818 B2 JP6615818 B2 JP 6615818B2 JP 2017073384 A JP2017073384 A JP 2017073384A JP 2017073384 A JP2017073384 A JP 2017073384A JP 6615818 B2 JP6615818 B2 JP 6615818B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- deformation
- video
- original
- contour
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Studio Circuits (AREA)
Description
[概要]
まず、実施形態の概要を説明する。各実施形態の「映像生成装置」は、「低空間周波数成分」を有する複数の異なる「第1歪み分布」をそれぞれ用いて「原画像」が変調された複数の「変調画像」を生成し、複数の「変調画像」を時間的に並べることで構成される「映像」を生成する。
第1実施形態では、原画像Pに含まれた変形領域内の画像を変形地図(第1歪み分布)に基づいて変形する。さらに本形態では、その変形領域を定義する輪郭自体も変形地図(第2歪み分布)に基づいて動的に変形させる。つまり本形態では、任意の原画像Pの画像が、輪郭が動的に変形する変形領域内でのみ変形される。原画像Pの画像情報の変形を「画像変形」と呼び、変形領域の輪郭の変形を「輪郭変形」と呼ぶ。画像処理は2段階に分かれている。まず、円や矩形などの輪郭を持つ原変形領域が設定され、その輪郭変形が行われて変形領域が得られる。次に、得られた変調領域内で画像変形が行われる。このプロセスが各画像フレームについて実行されることで映像(動画)Mが得られる。輪郭変形の変化量(例えば、変形領域の面積の変化量)や輪郭変形の速さ(例えば、変形領域の面積の変化の速さなど)などを制御することで、映像Mの質感(例えば、透明液体のような質感)を制御できる。以下、図面を用いて詳細に説明を行う。
図1に例示するように、本形態の映像生成装置1は、入力部101、記憶部102、制御入力部103、原変形領域設定部104、水平変形地図生成部105,108、垂直変形地図生成部106,110、歪み変形部107,112、乗算部109,111,114、窓関数部113、および映像生成部115を有する。なお、歪み変形部112、窓関数部113、および乗算部114は、変調画像生成部に相当する。映像生成装置1は、例えば、CPU(central processing unit)等のプロセッサ(ハードウェア・プロセッサ)およびRAM(random-access memory)・ROM(read-only memory)等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。このコンピュータは1個のプロセッサやメモリを備えていてもよいし、複数個のプロセッサやメモリを備えていてもよい。このプログラムはコンピュータにインストールされてもよいし、予めROM等に記録されていてもよい。また、CPUのようにプログラムが読み込まれることで機能構成を実現する電子回路(circuitry)ではなく、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いて一部またはすべての処理部が構成されてもよい。また、1個の装置を構成する電子回路が複数のCPUを含んでいてもよい。
入力部101には、透明な材質の質感を与えようする任意の原画像Pが入力される。原画像Pは、複数個の画素値からなる二次元配列である。原画像Pは、カラー画像であってもよいし、グレースケール画像であってもよいし、2値画像(白黒画像)であってもよい。原画像Pがカラー画像である場合、各画素にRGBの3チャネルの画素値が対応する。原画像Pがグレースケール画像または白黒画像である場合、各画素に1チャネルの画素値が対応する。原画像Pの例は、撮影または作成された静止画像や動画から抽出された静止画像などである。入力された原画像Pは記憶部102に格納される。原画像Pがカラー画像である場合、以下に述べる各処理がRGBの3チャネルについてそれぞれ行われる。原画像Pがグレースケール画像または白黒画像である場合、以下に述べる各処理が1チャネルについて行われる。
原変形領域設定部104は、原画像Pに含まれた原変調領域を特定する原変形領域画像Aを出力する。原変形領域画像Aは原画像Pと同じサイズの二次元配列である。原変形領域画像Aの例は、原変調領域の画素値を1とし、その他の領域の画素値を0とした2値画像である。原変形領域画像Aの他の例は、各画素値が所定の最小値(例えば0)から最大値(例えば1)までの範囲に属し、原変調領域の画素値の絶対値がその他の領域の画素値の絶対値よりも大きいグレースケール画像(強度画像)である。言い換えると、原変形領域画像Aの他の例は、各画素値が所定の最小値(例えば0)から最大値(例えば1)までの範囲に属し、原変調領域の画素値の絶対値が所定値以上であり、その他の領域の画素値の絶対値が当該所定値未満であるグレースケール画像である。原変形領域設定部104は、予め設定された原変形領域画像Aを出力してもよいし、制御入力部103に入力された制御情報Cに基づき、原変形領域画像Aのサイズ、原変調領域、原変形領域画像Aの種別(2値画像かグレースケール画像か)などを定め、原変形領域画像Aを生成して出力してもよい。本形態では1つの原変形領域画像Aが複数のフレームで共用される。そのため、原画像Pから1つの映像Mを得るために、少なくとも1つの原変形領域画像Aが生成されればよい。ただし、1つの映像Mに対して複数個の原変形領域画像Aが生成されてもかまわない。
水平変形地図生成部105および垂直変形地図生成部106は、複数のフレーム(例えば、図5の1stフレームから120thフレーム)のそれぞれについて、原変形領域画像Aの原変調領域の輪郭を変形するための変形地図(第2歪み分布)MOH,MOVを生成して出力する。複数生成される変形地図MOHは互いに異なり、複数生成される変形地図MOVは互いに異なる。複数のフレームのそれぞれで生成される変形地図MOHが互いに異なってもよいし、複数のフレームのそれぞれで生成される変形地図MOVが互いに異なってもよい。一部の複数のフレームでそれぞれ生成される変形地図MOHが互いに同一であってもよいし、一部の何れか複数のフレームでそれぞれ生成される変形地図MOVが互いに同一であってもよい。水平変形地図生成部105は、変形領域画像Aの原変調領域の輪郭を水平方向に変形するための変形地図MOHを生成して出力する。垂直変形地図生成部106は、変形領域画像Aの原変調領域の輪郭を垂直方向に変形するための変形地図MOVを生成して出力する。変形地図MOH,MOVは変形領域画像Aと同じサイズの二次元配列である。変形地図MOHは、変形領域画像Aの各画素の水平な移動方向および移動量を表す値を各画素の画素値とする。変形地図MOVは、変形領域画像Aの各画素の垂直な移動方向および移動量を表す値を各画素の画素値とする。例えば、変形地図MOH,MOVの各画素値の正負は移動方向を表し、各画素値の絶対値は移動量(移動画素数)を表す。変形領域画像Aの各画素の位置(x,y)は、その画素の移動方向および移動量を表す変形地図MOH,MOVの画素の位置(x,y)と同じである。ただし、xはX座標の座標値を表し、yはY座標の座標値を表す。
歪み変形部107には、原変形領域画像A、および、複数のフレームそれぞれの変形地図MOH,MOVが入力される。歪み変形部107は、各フレーム(例えば、図5の1stフレームから120thフレームの各フレーム)について、変形地図MOH,MOVに基づく画像ワープ法によって原変形領域画像Aを変形し、それによって得られた変形領域画像Dを出力する(図2)。すなわち、歪み変形部107は、変形地図MOHに基づいて原変形領域画像Aの各画素を水平方向に移動させ、変形地図MOVに基づいて原変形領域画像Aの各画素を垂直方向に移動させ、それによって変形領域画像Dを得て出力する。上述のように各フレームで得られる変形領域画像Dは、原変形領域画像Aの原変調領域の輪郭を変形地図MOH,MOVを用いて変形した変調領域を含む。すなわち、このように得られる複数の変形領域は、低空間周波数成分を有する複数の異なる変形地図MOH,MOVをそれぞれ用いて原変形領域の輪郭を変形させたものである。変形領域画像Dは原画像Pと同じサイズの二次元配列である。
水平変形地図生成部108および垂直変形地図生成部110は、複数のフレーム(例えば、図5の1stフレームから120thフレーム)のそれぞれについて、原画像Pを変調(変形)するための変形地図(第1歪み分布)MH,MVを生成して出力する。複数生成される変形地図MHは互いに異なり、複数生成される変形地図MVは互いに異なる。複数のフレームのそれぞれで生成される変形地図MHは互いに異なってもよいし、複数のフレームのそれぞれで生成される変形地図MVは互いに異なってもよい。一部の複数のフレームでそれぞれ生成される変形地図MHが互いに同一であってもよいし、一部の何れか複数のフレームでそれぞれ生成される変形地図MVが互いに同一であってもよい。水平変形地図生成部108は、原画像Pを水平方向に変形するための変形地図MHを生成して出力する。垂直変形地図生成部110は、原画像Pを垂直方向に変形するための変形地図MVを生成して出力する。変形地図MH,MVは原画像Pと同じサイズの二次元配列である。変形地図MHは、原画像Pの各画素の水平な移動方向および移動量を表す値を各画素の画素値とする。変形地図MVは、原画像Pの各画素の垂直な移動方向および移動量を表す値を各画素の画素値とする。例えば、変形地図MH,MVの各画素値の正負は移動方向を表し、各画素値の絶対値は移動量(移動画素数)を表す。原画像Pの各画素の位置(x,y)は、その画素の移動方向および移動量を表す変形地図MH,MVの画素の位置(x,y)と同じである。
乗算部109は、各フレーム(例えば、図5の1stフレームから120thフレームの各フレーム)の変形領域画像Dおよび変形地図MHを入力とし、各フレームについて、以下のように変形領域画像Dで変形地図MHを重み付けした変形地図MWHを生成して出力する(図3A)。
MWH=MH×D (1)
すなわち、変形地図MHの各画素(x,y)の画素値と変形領域画像Dの各画素(x,y)の画素値とを乗じて得られる値を変形地図MWHの各画素(x,y)の画素値とする。
MWV=MV×D (2)
すなわち、変形地図MVの各画素(x,y)の画素値と変形領域画像Dの各画素(x,y)の画素値とを乗じて得られる値を変形地図MWVの各画素(x,y)の画素値とする。
歪み変形部112,窓関数部113,乗算部114は、複数の異なる変形地図MWH,MWVをそれぞれ用いて原画像Pが変調された複数の変調画像PMを生成して出力する。歪み変形部112には、記憶部102から読み出した原画像P、および、複数のフレームそれぞれの変形地図MWH,MWVが入力される。歪み変形部112は、各フレームについて、変形地図MWH,MWVに基づく画像ワープ法によって原画像Pを変形し、それによって得られた変調画像PMを出力する。すなわち、歪み変形部112は、変形地図MWHに基づいて原画像Pの各画素を水平方向に移動させ、変形地図MWVに基づいて原画像Pの各画素を垂直方向に移動させ、それによって変調画像PMを得て出力する。各フレームについて歪み変形部112から出力された変調画像PM、および窓関数部113から出力された窓関数Wが乗算部114に入力される。窓関数Wは変調画像PMの外縁(辺縁、外枠)付近の画像を隠すものである。歪み変形部112での変調によって変調画像PMの外縁が変形した場合、変調画像PM自体の形状が歪んでしまう。窓関数Wはこのような変調画像PMの外縁の歪みを隠すために用いられる。窓関数Wは、例えば、変調画像PMの外縁付近の座標に対して0となり、それ以外の座標に対して1となる関数である。窓関数Wの0から1への変化が滑らかであってもよい。乗算部114は、各フレームについて、以下のように変調画像PMに窓関数Wを乗じ、変調画像PM’を得て出力する。
PM’=W×PM
すなわち、乗算部114は、変調画像PMの各画素値にその位置に対応する窓関数Wの値を乗じた値をその位置の画素値とした変調画像PM’を得て出力する(図4)。
映像生成部115は、各フレーム(例えば、図5の1stフレームから120thフレームの各フレーム)について得られた変調画像PM’を入力とし、これら複数のフレームで得られた複数の変調画像PM’を時間的に並べることで構成される映像Mを出力する。映像生成部115は、映像Mが静止画の系列ではなく動画像として認識可能なように各フレームの変調画像PM’の提示時間を調整すればよい。この範囲であればフレームレートは固定であっても可変であってもよい。映像Mを利用者に提示することにより、この利用者に所望の透明な材質の質感を知覚させることができる。
変形領域画像D中の変調領域の位置がフレーム間で変化してもよい。例えば、変調領域の位置がフレーム間で移動してもよい。これにより、フレーム間で移動する個体や液体の透明な材質の質感を任意の原画像Pに付与できる。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、既に説明した事項については同じ参照番号を引用して説明を簡略化する場合がある。
図1に例示するように、本形態の映像生成装置2は、入力部101、記憶部102、制御入力部103、原変形領域設定部204、水平変形地図生成部105,108、垂直変形地図生成部106,110、歪み変形部207,112、乗算部109,111,114、窓関数部113、および映像生成部115を有する。映像生成装置2は、例えば、前述のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。
第2実施形態の第1実施形態からの相違点は、原変形領域設定部104の処理が以下の原変形領域設定部204の処理に置換され、歪み変形部107の処理が以下の歪み変形部207の処理に置換される点である。その他は第1実施形態で説明した通りである。以下では、第2実施形態の第1実施形態からの相違点である原変形領域設定部204の処理および変形部207の処理のみを説明する。
原変形領域設定部204は、複数のフレーム(例えば、図7の1stフレームから120thフレーム)のそれぞれについて、原画像Pに含まれた原変調領域を特定する原変形領域画像Aを出力する。少なくとも一部のフレームの間で原変形領域画像A中の原変形領域の位置が変化する。すなわち、複数のフレームについて出力される複数の原変形領域画像A中の原変形領域の位置が互いに相違する。図7の例では、1stフレームから120thフレームに進むにしたがって、原変形領域画像A中の原変形領域の位置が下から上に向かって移動する。複数のフレームでの原変形領域の位置は予め定められていてもよいし、制御入力部103に入力された制御情報Cに基づいて定められてもよい。
歪み変形部207には、複数のフレーム(例えば、図7の1stフレームから120thフレーム)それぞれの原変形領域画像A、および、複数のフレーム(例えば、図7の1stフレームから120thフレーム)それぞれの変形地図MOH,MOVが入力される。歪み変形部207は、各フレーム(例えば、図7の1stフレームから120thフレームの各フレーム)について、変形地図MOH,MOVに基づく画像ワープ法によって原変形領域画像Aを変形し、それによって得られた変形領域画像Dを出力する。このように各フレームで得られる変形領域画像Dは、各フレームの原変形領域画像Aの原変調領域の輪郭を変形地図MOH,MOVを用いて変形した変調領域を含む。各フレームの原変形領域画像Aの原変調領域は移動するため、その輪郭を変形した各フレームの変調領域も移動する。図7に例示するように、1stフレームから120thフレームに進むにしたがって原変形領域画像A中の原変形領域の位置が下から上に向かって移動する場合、変調領域の位置も1stフレームから120thフレームに進むにしたがって下から上に向かって移動する。
第1および2実施形態では、変形領域の輪郭を変形し、所望の透明な材質の質感を知覚させた。第3実施形態では、これに代えて変形領域の輪郭をぼかす(輪郭の鮮鋭度を下げる)ことで、所望の透明な材質の質感を知覚させる。
図9に例示するように、本形態の映像生成装置3は、入力部101、記憶部102、制御入力部103、原変形領域設定部104、輪郭ぼかし部307、水平変形地図生成部108、垂直変形地図生成部110、歪み変形部112、乗算部109,111,114、窓関数部113、および映像生成部115を有する。映像生成装置3は、例えば、前述のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。
第3実施形態の第1実施形態からの相違点は、水平変形地図生成部105、垂直変形地図生成部106、および歪み変形部107の処理に代えて、輪郭ぼかし部307の処理が行われる点である。その他は第1実施形態で説明した通りである。以下では、第3実施形態の第1実施形態からの相違点である輪郭ぼかし部307の処理のみを説明する。
輪郭ぼかし部307には、原変形領域設定部104から出力された原変形領域画像Aが入力される。輪郭ぼかし部307は、原変形領域画像A中の原変調領域の輪郭をぼかした(原変調領域の輪郭の鮮鋭度を下げた)変形領域を含む変形領域画像Dを得て出力する。変形領域画像Dは原画像Pと同じサイズの二次元配列である。例えば、輪郭ぼかし部307は、原変形領域画像Aにガウシアンフィルタを適用して得られる画像を変形領域画像Dとして出力してもよいし、原変形領域画像Aに低域通過型フィルタを適用して得られる画像を変形領域画像Dとして出力してもよい。
第2実施形態と同様、第3実施形態において変形領域画像D中の変調領域の位置がフレーム間で変化してもよい。例えば、変調領域の位置がフレーム間で移動してもよい。これにより、フレーム間で移動する個体や液体の透明な材質の質感を任意の原画像Pに付与できる。
図9に例示するように、本形態の映像生成装置4は、入力部101、記憶部102、制御入力部103、原変形領域設定部204、輪郭ぼかし部407、水平変形地図生成部108、垂直変形地図生成部110、歪み変形部112、乗算部109,111,114、窓関数部113、および映像生成部115を有する。映像生成装置4は、例えば、前述のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。
第4実施形態の第3実施形態からの相違点は、原変形領域設定部104の処理が原変形領域設定部204の処理に置換され、輪郭ぼかし部307の処理が輪郭ぼかし部407の処理に置換される点である。その他は第3実施形態で説明した通りである。第4実施形態の第3実施形態からの相違点のうち、原変形領域設定部204の処理は第2実施形態で既に説明したため、以下では、輪郭ぼかし部407の処理のみを説明する。
輪郭ぼかし部407には、原変形領域設定部204から出力された複数のフレームそれぞれの原変形領域画像Aが入力される。輪郭ぼかし部307は、各フレームの原変形領域画像A中の原変調領域の輪郭をぼかした変形領域を含む変形領域画像Dを得て出力する。
第1から第4実施形態の映像生成装置1から4は、所望の質感を原画像Pに与えた映像Mを生成して出力した。利用者はこの映像Mを見ることで与えられた材質の質感を知覚することができた。一方、映像Mから輝度運動成分を抽出し、この輝度運動成分を主に含む映像MYM(第2映像)を生成してもよい。映像MYMの例は当該輝度運動成分のみからなる映像である。このような映像MYMを原画像Pに対応する対象に重畳してもよい。なお、原画像Pに対応する対象とは、原画像Pによって表された対象(例えば、被写体)を意味する。映像MYMが重畳された対象を見た利用者は、対象に所望の透明な材質の質感が与えられたように知覚する。
図11に例示するように、本形態の映像生成装置5は、輝度画像抽出部501、映像生成装置1、差分抽出部502、平均輝度加算部503、および重畳映像生成部504(第2映像生成部)を有する。輝度画像抽出部501はカメラなどの撮影装置520に接続され、重畳映像生成部504は投影装置などの重畳装置530に接続されている。
撮影装置520は、被写体である対象510の画像POを撮影し、撮影された画像POを輝度画像抽出部501に送る。輝度画像抽出部501は、画像POから輝度成分のみを抽出し、画像POの輝度成分のみからなる輝度画像を原画像Pとして得て出力する。なお、原画像Pと画像POとは同一サイズであってもよいし、同一サイズでなくてもよい。映像生成装置1は、原画像P(必要であれば、さらに制御情報C)を入力とし、前述のように映像Mを得て出力する。差分抽出部502は、映像Mを構成する複数の変調画像PM’のそれぞれと原画像Pとの差分画像PDを生成し、生成した複数の差分画像PDを出力する。なお、差分画像PDのサイズと原画像Pとのサイズは同一であり、差分画像PDの各画素(x,y)の画素値は、各変調画像PM’の各画素(x,y)の画素値と原画像Pの各画素(x,y)の画素値との差分(例えば、各変調画像PM’の各画素(x,y)の画素値から原画像Pの各画素(x,y)の画素値を減じた値、もしくはその絶対値、または、原画像Pの各画素(x,y)の画素値から各変調画像PM’の各画素(x,y)の画素値を減じた値)である。平均輝度加算部503は、複数の差分画像PDおよび画像POの輝度成分のみからなる原画像Pを入力とし、複数の差分画像PDのそれぞれに、原画像Pの平均輝度を加算して複数の差分画像P’Dを得て出力する。差分画像P’Dの各画素(x,y)の画素値は、各差分画像PDの各画素(x,y)の画素値に原画像Pの平均輝度を加算したものである。重畳映像生成部504は、複数の差分画像P’Dを入力とし、これら複数の差分画像P’Dを時間的に並べることで構成される映像MYM(第2映像)を生成して出力する。映像MYMは映像Mから抽出した輝度運動成分を主に含む。重畳映像生成部504は、複数の差分画像P’Dが静止画の系列ではなく動画像として認識可能なように各フレームの差分画像P’Dの提示時間を調整すればよい。この範囲であればフレームレートは固定であっても可変であってもよい。映像MYMは重畳装置530に送られる。重畳装置530は、映像MYMを対象510に重畳する。重畳装置530は、例えば、映像MYMを対象510に投影することで、映像MYMを対象510に重畳する。映像MYMが重畳された対象を見た利用者は、対象510に所望の透明な材質の質感が与えられたように知覚する。
映像生成装置5が映像生成装置1に代えて映像生成装置2から4の何れかを備え、原画像Pから映像Mが生成されてもよい。また、映像MYMを対象510に重畳する手段に限定はない。例えば、利用者と対象510との間に配置された透明ディスプレイに映像MYMを表示し、利用者が、透明ディスプレイに表示された映像MYMが対象510に重畳された様子を見てもよい。このようにしても、同じ効果が得られる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、窓関数部113および乗算部114が省略され、歪み変形部112で得られた複数の変調画像PMを時間的に並べることで映像Mを構成してもよい。
Claims (14)
- 低空間周波数成分を有する複数の異なる第1歪み分布をそれぞれ用いて原画像が変調された複数の変調画像を生成する変調画像生成部と、
前記複数の変調画像を時間的に並べることで構成される映像を生成する映像生成部と、を有し、
前記複数の異なる第1歪み分布は、前記原画像に含まれた複数の変形領域内の画像をそれぞれ変調するものであり、
前記複数の変形領域は、低空間周波数成分を有する複数の異なる第2歪み分布をそれぞれ用いて原変形領域の輪郭を変形させたものであり、前記複数の変形領域の輪郭は互いに異なる、映像生成装置。 - 請求項1の映像生成装置であって、
前記第2歪み分布の空間周波数成分および/または振幅が変化することで前記映像によって表現される質感が変化する、映像生成装置。 - 請求項1または2の映像生成装置であって、
第1物質の質感を表現するための前記映像を生成する場合の前記第2歪み分布は、第2物質の質感を表現するための前記映像を生成する場合の前記第2歪み分布よりも高い空間周波数成分を含み、
前記第1物質の粘性は、前記第2物質の粘性よりも低い、映像生成装置。 - 請求項1から3のいずれかの映像生成装置であって、
固体の質感を表現するための前記映像を生成する場合の前記第2歪み分布の平均振幅は、液体の質感を表現するための前記映像を生成する場合の前記第2歪み分布の平均振幅よりも小さい、および/または、
固体の質感を表現するための前記映像を生成する場合の前記第2歪み分布の最大振幅は、液体の質感を表現するための前記映像を生成する場合の前記第2歪み分布の最大振幅よりも小さい、映像生成装置。 - 請求項1から4のいずれかの映像生成装置であって、
前記第1歪み分布は主に空間周波数の絶対値が第1値以下の空間周波数成分を含み、
前記第2歪み分布は主に空間周波数の絶対値が第2値以下の空間周波数成分を含み、
前記第1値は前記第2値に等しいまたは近似する、映像生成装置。 - 請求項1から5のいずれかの映像生成装置であって、
前記第2歪み分布は時間的に順序付けられており、
時間的に隣接する前記第2歪み分布の変化は滑らかである、映像生成装置。 - 原画像に含まれた原変調領域の輪郭の鮮鋭度を下げた変調領域を得る輪郭ぼかし部と、
低空間周波数成分を有する複数の異なる第1歪み分布をそれぞれ用いて前記原画像が変調された複数の変調画像を生成する変調画像生成部と、
前記複数の変調画像を時間的に並べることで構成される映像を生成する映像生成部と、を有し、
前記複数の異なる第1歪み分布は、前記原画像に含まれた変形領域内の画像を変調するものであり、前記輪郭ぼかし部の処理により前記変形領域の輪郭がぼけている、映像生成装置。 - 請求項7の映像生成装置であって、
前記変形領域の輪郭の鮮鋭度を下げる量を表す前記変形領域の輪郭のぼかし量が変化することで前記映像によって表現される質感が変化する、映像生成装置。 - 請求項7または8の映像生成装置であって、
固体の質感を表現するための前記映像を生成するときの前記変形領域の輪郭の鮮鋭度を下げる量を表す前記変形領域の輪郭のぼかし量は、液体の質感を表現するための前記映像を生成するときの前記変形領域の輪郭の鮮鋭度を下げる量を表す前記変形領域の輪郭のぼかし量よりも小さい、映像生成装置。 - 請求項1から9のいずれかの映像生成装置であって、
前記複数の変調画像に複数の変形領域がそれぞれ対応し、
複数の前記変形領域の前記原画像に対する相対位置は互いに相違する、映像生成装置。 - 請求項1から10のいずれかの映像生成装置であって、
前記映像から抽出した輝度運動成分を主に含む第2映像を生成する第2映像生成部をさらに有する、映像生成装置。 - 低空間周波数成分を有する複数の異なる第1歪み分布をそれぞれ用いて原画像が変調された複数の変調画像を生成する変調画像生成ステップと、
前記複数の変調画像を時間的に並べることで構成される映像を生成する映像生成ステップと、を有し、
前記複数の異なる第1歪み分布は、前記原画像に含まれた複数の変形領域内の画像をそれぞれ変調するものであり、
前記複数の変形領域は、低空間周波数成分を有する複数の異なる第2歪み分布をそれぞれ用いて原変形領域の輪郭を変形させたものであり、前記複数の変形領域の輪郭は互いに異なる、映像生成方法。 - 原画像に含まれた原変調領域の輪郭の鮮鋭度を下げた変調領域を得る輪郭ぼかしステップと、
低空間周波数成分を有する複数の異なる第1歪み分布をそれぞれ用いて前記原画像が変調された複数の変調画像を生成する変調画像生成ステップと、
前記複数の変調画像を時間的に並べることで構成される映像を生成する映像生成ステップと、を有し、
前記複数の異なる第1歪み分布は、前記原画像に含まれた変形領域内の画像を変調するものであり、前記輪郭ぼかしステップでの処理により前記変形領域の輪郭がぼけている、映像生成方法。 - 請求項1から11のいずれかの映像生成装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017073384A JP6615818B2 (ja) | 2017-04-03 | 2017-04-03 | 映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017073384A JP6615818B2 (ja) | 2017-04-03 | 2017-04-03 | 映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018182353A JP2018182353A (ja) | 2018-11-15 |
JP6615818B2 true JP6615818B2 (ja) | 2019-12-04 |
Family
ID=64276090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017073384A Active JP6615818B2 (ja) | 2017-04-03 | 2017-04-03 | 映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6615818B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114679519B (zh) * | 2020-12-24 | 2024-03-08 | 浙江宇视科技有限公司 | 视频处理方法、装置、电子设备及存储介质 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3158811B2 (ja) * | 1993-10-12 | 2001-04-23 | 松下電器産業株式会社 | 映像特殊効果装置 |
JP3610702B2 (ja) * | 1996-10-18 | 2005-01-19 | 富士通株式会社 | 映像生成装置 |
JP2003132344A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-09 | Sharp Corp | 画像処理方法および画像処理装置、プログラムおよび記録媒体ならびに画像形成装置 |
US8830263B2 (en) * | 2009-07-24 | 2014-09-09 | Hitachi Medical Corporation | Medical image display device and medical image display method |
JP2014164690A (ja) * | 2013-02-27 | 2014-09-08 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 映像質感変換装置、変換パラメータ生成装置、映像質感近似変換装置、および、それらのプログラム |
JP6069115B2 (ja) * | 2013-06-25 | 2017-02-01 | 日本電信電話株式会社 | 映像生成装置、映像生成方法、プログラム |
CN110989285A (zh) * | 2014-04-22 | 2020-04-10 | 日本电信电话株式会社 | 视频生成装置、视频生成方法、数据结构以及程序 |
JP6305942B2 (ja) * | 2015-01-07 | 2018-04-04 | 日本電信電話株式会社 | 画像質感操作方法、画像質感操作装置、およびプログラム |
-
2017
- 2017-04-03 JP JP2017073384A patent/JP6615818B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018182353A (ja) | 2018-11-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7283513B2 (ja) | 映像表示装置、映像投影装置、それらの方法、プログラム | |
KR20210071015A (ko) | 재투영된 프레임을 위한 모션 스무딩 | |
US11398007B2 (en) | Video generation device, video generation method, program, and data structure | |
KR101295649B1 (ko) | 화상처리장치, 화상처리방법, 및 기억매체 | |
CN111292236B (zh) | 一种减少中央凹注视渲染中的混叠伪像的方法和计算系统 | |
US9824429B2 (en) | Image processing apparatus and method, and program | |
CN111324200A (zh) | 一种虚拟现实的显示方法及装置、计算机存储介质 | |
JP4535954B2 (ja) | 2眼式立体表示装置およびプログラム | |
JP6558365B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム | |
JP5968088B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法、および、プログラム | |
JP6615818B2 (ja) | 映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム | |
JP2018028710A (ja) | 映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム | |
US11941408B2 (en) | Encoding stereo splash screen in static image | |
WO2019208143A1 (ja) | 映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム | |
Kang et al. | Simultaneously retargeting and super-resolution for stereoscopic video | |
CN116959344A (zh) | 图像显示方法、装置、投影设备及存储介质 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181106 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190827 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190903 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191009 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191023 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191029 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191106 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6615818 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |