JP2018028510A - マイクロ流路チップ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便かつ迅速に検体の検査を行うことができ、さらにマイクロ流路チップにおいて収容された液体試薬を、低荷重負荷でマイクロ流路に導入することができる、マイクロ流路チップを提供する。
【解決手段】マイクロ流路チップ1は、液体試薬Aが充填、密閉された容器Bが配置されたマイクロ流路チップ1である。容器Bは、ポケット部Dと、蓋部Eからなる。ポケット部Dは、開口部と、開口部を囲んでいる容器壁Hとを有する。蓋部Eは開口部を封止している。平面視におけるポケット部Dの重心を通り、かつ高さ方向Zに平行な容器の断面において、ポケット部Dと蓋部Eとが2つの接点を有する。該2つの接点を結ぶ直線の長さを長さxとし、蓋部Eの内面E1と容器壁Hの内面H1との最大の距離をポケット部の最大深さdとしたときに、長さxを最大深さdで除した値x/dが2.4以上、10.0以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】マイクロ流路チップ1は、液体試薬Aが充填、密閉された容器Bが配置されたマイクロ流路チップ1である。容器Bは、ポケット部Dと、蓋部Eからなる。ポケット部Dは、開口部と、開口部を囲んでいる容器壁Hとを有する。蓋部Eは開口部を封止している。平面視におけるポケット部Dの重心を通り、かつ高さ方向Zに平行な容器の断面において、ポケット部Dと蓋部Eとが2つの接点を有する。該2つの接点を結ぶ直線の長さを長さxとし、蓋部Eの内面E1と容器壁Hの内面H1との最大の距離をポケット部の最大深さdとしたときに、長さxを最大深さdで除した値x/dが2.4以上、10.0以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、マイクロ流路チップ内に液体検体を導入し、微細流路内で送液、反応を制御することで、検体内の物質または検体内の物質の反応生成物を検査、分析するためのマイクロ流路チップに関する。
近年、1枚のマイクロチップ上に微細な流路を設け、各種検体や試料の送液、反応を制御することで血液検査や遺伝子検査などを行う方法が検討されている。例えば特許文献1には、マイクロ流路チップへの試料溶液の導入を容易にするために、弾性変形による自己封止性を備える基板層と、該基板層を含んで形成される領域と、該領域内の該基板層と対向する面に突設された穿刺構造体とを備えるマイクロ流路チップが提案されている。
しかしながら上記のマイクロ流路チップでは、液体試薬を保持するためのサンプル容器が、マイクロチップと一体化されていない。そのため、例えば上記マイクロ流路チップを用いて血液検査等を行う場合は、検査時に必要試薬をマイクロ流路チップ外からマイクロチップ内に導入する必要がある。このような場合には、検査時の周囲環境によってはマイクロ流路チップ内に異物が混入して検査精度が落ちてしまうなどのおそれがあった。
これに対し、特許文献2には、液体試薬を内包したブリスターパックをマイクロチップ内に内蔵し、使用時に押圧することで液体試薬が検体および他試薬との混合空間に流入する方法が提案されている。
しかしながら上記のマイクロチップでは、ブリスターパックを開封して流路内に試薬を導入するために、高荷重負荷が必要な場合があり、例えば機械的にブリスターパックを押圧する機構を用いる場合、高荷重負荷機構を持たせるために機械が巨大化し、または複雑な構成を取らざるを得ないという問題があった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、簡便かつ迅速に検体の検査を行うことができ、さらにマイクロ流路チップにおいて収容された液体試薬を、低荷重負荷でマイクロ流路に導入することができる、マイクロ流路チップを提供するものである。
上記の課題を解決するため、本発明に係るマイクロ流路チップは、液体試薬が充填、密閉された容器が配置されたマイクロ流路チップであって、前記容器は、ポケット部と、蓋部からなり、前記ポケット部は、開口部と、該開口部を囲んでいる容器壁とを有し、前記蓋部は前記開口部を封止しており、前記容器壁および前記蓋部は、前記開口部に面する内面をそれぞれ有し、前記容器は、前記蓋部の前記内面を含む平面方向に垂直な高さ方向を有し、平面視における前記ポケット部の重心を通り、かつ前記高さ方向に平行な前記容器の断面において、前記ポケット部と前記蓋部とが2つの接点を有し、該2つの接点を結ぶ直線の長さを長さxとし、前記蓋部の前記内面と前記容器壁の前記内面との最大の距離を前記ポケット部の最大深さdとしたときに、前記長さxを前記最大深さdで除した値x/dが2.4以上、10.0以下であることを特徴とする。
本発明に係るマイクロ流路チップのある特定の局面では、前記ポケット部の前記容器壁が前記内面に対向する外面を有し、前記外面が曲面状の部分を有する。
本発明に係るマイクロ流路チップの他の特定の局面では、前記容器の前記断面における前記容器壁の前記外面において、前記蓋部からの前記高さ方向に沿う寸法が前記最大深さdの10%にあたる位置の接線と、前記2点の接点を通る直線とで形成される内角が、30度以上、80度以下であることを特徴とする。
本発明に係るマイクロ流路チップのさらに他の特定の局面では、前記容器の前記断面において、前記2つの接点を通る直線と、前記容器壁の前記外面の接線とで形成される内角が、いずれも80度以下であることを特徴とする。
本発明に係るマイクロ流路チップの別の特定の局面では、前記ポケット部の平面形状が円形である。
本発明に係るマイクロ流路チップのさらに別の特定の局面では、前記ポケット部の平面形状が長さ方向を有する。
本発明に係るマイクロ流路チップのさらに別の特定の局面では、前記容器壁の厚さがいずれも0.05mm以上、0.3mm以下であることを特徴とする。
本発明に係るマイクロ流路チップのさらに別の特定の局面では、前記ポケット部は少なくとも1層以上のアルミ層を含むことを特徴とする。
本発明によれば、簡便かつ迅速に検体の検査を行うことができ、さらにマイクロ流路チップにおいて収容された液体試薬を、低荷重負荷でマイクロ流路に導入し得る、マイクロ流路チップを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流路チップの一部を示す模式的断面図である。
マイクロ流路チップ1は、液体試薬Aが送液されるマイクロ流路2aが形成されたマイクロ流路チップ本体2を有する。液体試薬Aの種類は特に限定されず、目的の検査、反応に合わせたものを用いることができる。ここで、液体試薬とは、本発明のマイクロ流路チップを用いた検査、反応に関わる全ての液体を総称したものであり、例えば検体そのものや、溶解物を含まない水、その他の液体単体なども含まれる。
マイクロ流路チップ本体2には、液体試薬Aが充填、密閉された容器Bが配置されている。このように、マイクロ流路チップ1において、予め液体試薬Aが収容されている。本実施形態では、マイクロ流路チップ本体2は、掘り込み部2bを有する。容器Bは、掘り込み部2bに配置されている。掘り込み部2bには段差部が設けられており、これにより、容器Bの下部に空間が設けられている。詳細は後述するが、掘り込み部2bにおける容器Bの下部には、容器Bを開封するための複数の突起2cが設けられている。なお、マイクロ流路チップ本体2は、掘り込み部2bおよび突起2cを有していなくともよく、容器Bの配置や開封の形態は、特に限定されない。
図2は、本発明の一実施形態における容器の模式的断面図である。図3は、本発明の一実施形態における容器の模式的斜視図である。
図2および図3に示すように、容器Bは、ポケット部Dと、蓋部Eからなる。ポケット部Dは、開口部Jと、開口部Jを囲んでいる容器壁Hとを有する。蓋部Eは開口部Jを封止している。図2に示すように、容器壁Hは、開口部Jに面する内面H1と、内面H1に対向する外面H2とを有する。本実施形態では、ポケット部Dはドーム状の形状を有し、上記外面H2は曲面状の部分を有する。なお、ポケット部Dの形状は、上記に限定されず、例えば、外面H2が平面状の部分を有していてもよい。
蓋部Eは、開口部Jに面する内面E1を有する。容器Bは、蓋部Eの内面E1を含む平面方向に垂直な高さ方向Zを有する。高さ方向Zに沿う寸法を高さとする。図2に示す容器Bの断面において、ポケット部Dと蓋部Eとは2つの接点F,Gを有する。
図4は、本発明の一実施形態における容器のポケット部の模式的平面図である。
ポケット部Dの平面形状は楕円形である。このように、本実施形態では、ポケット部Dの平面形状は長さ方向を有する。図2に示した容器Bの断面は、平面視におけるポケット部Dの重心Oおよび接点F,Gを通り、かつ高さ方向Zに平行な断面である。なお、上記断面は、重心Oを通る高さ方向Zに平行な任意の断面であればよく、例えば、接点F’,G’や接点F’’,G’’を通る断面であってもよい。上記平面形状は、楕円形に限られず、その他いずれの形状のものも用いることができる。例えば、図5および図6に示す第1,第2の変形例のように、上記平面形状は曲線部および直線部を有する形状であってもよく、あるいは円形であってもよい。
ここで、図2に示すように、接点F,Gを結ぶ直線の長さを長さxとし、蓋部Eの内面E1と容器壁Hの内面H1との最大の距離をポケット部Dの最大深さdとする。このとき、長さxを最大深さdで除した値x/dは2.4以上、10以下であることが好ましく、5.0以上、10以下であることがより好ましい。
x/dの値が2.4以上であると、所定容量の試薬を充填、密閉させる際に、容器Bの高さが低くなり、容器Bを開封して、図1に示した液体試薬Aをマイクロ流路2a内に導入するのに低荷重負荷で短いストロークで導入させることができる。それによって、例えば機械的に押圧する機構を用いる場合は、制御装置を小型化、簡素化することができる。
x/dの値が10以下であると、容器Bへの液体試薬Aの充填、密閉を容易に行うことができる。
上記容器Bの断面における容器壁Hの外面H2において、蓋部Eからの高さが最大深さdの10%にあたる位置の接線と、接点F,Gを通る直線とで形成される内角Iは、30度以上、80度以下であることが好ましく、30度以上、65度以下であることがより好ましく、30度以上、55度以下であることがさらに好ましい。
内角Iが80度以下であると、容器Bの高さ方向Zの強度が低くなり、容器を押圧する際にかける負荷を低荷重にすることができる。さらに、容器Bのポケット部Dを十分に押圧することができるため、開口部J内に液体試薬Aが残り難い。
内角Iが30度以上であると、容器Bへの液体試薬Aの充填、密閉を容易に行うことができる。
なお、容器Bを作製する際、ポケット部Dと蓋部Eの接点における内角を高角度で設計・作製しても、厳密な接点では、ポケット部Dの材料自体の特徴等によって低角度な部分が存在する。ただしそれらの材料起因で不可避的に存在する角度は本発明の効果には寄与せず、ポケット部Dの最大深さdに対して10%の高さにあたる位置の接線の内角Iが30度以上、80度以下であることにより、本発明の効果を好適に得られる。
ポケット部Dの形状としては、任意の断面において連続的に曲率を有していてもよく、部分的に直線部を有していてもよい。
ポケット部Dと蓋部Eとの接点F,Gを通る直線と、ポケット部Dの容器壁Hの外面H2の接線で形成される任意の内角I’の最大値は、いずれも80度以下であることが好ましく、65度以下であることがより好ましく、55度以下であることがさらに好ましい。
内角I’が80度以下であると、容器Bの高さ方向Zの強度が低くなり、容器Bを押圧する際にかける負荷を低荷重にすることができる。
上記ポケット部Dの容器壁Hの厚さは、いずれも0.05mm以上、0.3mm以下であることが好ましく、0.25mm以下であることがより好ましい。
上記ポケット部Dの容器壁Hの厚さが0.05mm以上であると、ポケット部Dの作成が容易であることに加え、容器Bへの液体試薬Aの充填、密閉を容易に行うことができる。
上記ポケット部Dの容器壁Hの厚さが0.3mm以下であると、容器Bを押圧する際にかける負荷を低荷重にすることができる。
上記ポケット部Dの素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の各種プラスチック材料、アルミフィルム等の金属フィルム、およびそれらの積層体など、種々の材料を用いることができるが、1層以上のアルミ層を含むことが好ましい。アルミ層を含むことにより、容器を押圧する際に必要な負荷を低荷重にすることができるだけでなく、充填した試薬の貯蔵安定性を高めることができ、マイクロ流路チップを作製してから使用するまでの期限を延ばすことができる。
容器Bの配置方法としては特に限定されず、容器Bの蓋部Eのポケット部Dと重ならない外周部を両面テープにより貼りつける方法や、図1のように掘り込み部2cに容器Bを配置して上部をフィルム等で封止する方法などを用いることができる。
上記容器Bの開封方法としては特に限定されず、例えば押圧した際に、図1のように容器Bの下部に配置された突起2cによって、蓋部Eを突き破る方法を用いることができる。もっとも、容器Bの開封方法は上記に限定されず、ポケット部Dと蓋部Eとの接着を部分的に弱くしておき、押圧した際に接着の弱い部分を剥離させる方法などを用いてもよい。
本発明のマイクロ流路チップにおいて、上記容器は複数箇所配置されていてもよい。マイクロ流路の形状としては特に限定されず、目的の検査、反応に合わせて流路、混合・反応部を配置することができる。
図1に示すマイクロ流路チップ本体2を構成する材料としては、特に限定されず、目的の検査、反応に合わせたマイクロ流路2aとなる凹部を形成した基板層に、カバー部材を貼り合わせる構成などを用いることができる。
基板層の材料は特に限定されず、合成樹脂、ゴムまたは金属などを材料とすることができる。例えばポリオレフィンなどの高い成形性を有する樹脂を、射出成形することにより基板層を作成することができる。
カバー部材としては特に限定されず、上記基板層と同材料の板またはフィルムを熱融着により貼り合わせる方法や、接着剤により貼り合わせる方法、または感圧接着テープを用いて感圧接着させる方法などを用いることができる。なお、容器Bをマイクロ流路チップ本体2の掘り込み部2bに配置する場合は、容器Bを外力で押圧できるように、エラストマーフィルムなど柔軟性のあるフィルムで封止することが好ましい。
以下、実施例1〜4と比較例1,2とを比較することにより、本発明のマイクロ流路チップについてより詳細に説明する。
(実施例1)
本実施例の容器は、図5に示す平面形状を有するように作製した。最大深さd、ポケット部と蓋部との接点F,Gの距離x、および容器壁の外面において、蓋部からの高さが最大深さdに対する10%に相当する位置の接線と、接点F,Gを通る直線とで形成される内角Iが、それぞれ表1に示す通りの容器を作製した。より具体的には、最大深さdを1.7mm、距離xを10mm、x/dを5.9、内角Iを50度とした。
本実施例の容器は、図5に示す平面形状を有するように作製した。最大深さd、ポケット部と蓋部との接点F,Gの距離x、および容器壁の外面において、蓋部からの高さが最大深さdに対する10%に相当する位置の接線と、接点F,Gを通る直線とで形成される内角Iが、それぞれ表1に示す通りの容器を作製した。より具体的には、最大深さdを1.7mm、距離xを10mm、x/dを5.9、内角Iを50度とした。
ここで、容器壁の外面の任意の接線と、該接線が位置する断面におけるポケット部と蓋部との2つの接点を通る直線とで形成される内角において、最大の内角を最大角とする。本実施例においては、最大角も50度とした。
図5に示す接点F’,G’は、接点F,Gと同様に、高さ方向に平行な断面における、ポケット部と蓋部との2つの接点である。本実施例では、接点F’,G’が位置する上記断面は、接点F’,G’の距離x’が最短となる断面である。接点F,Gが位置する断面は、接点F’,G’が位置する断面に垂直な断面である。本実施例では、x’を6mmとし、x’/dを3.5とした。
(実施例2)
最大深さdを1.25mm、接点F,Gの距離xを3mm、接点F’,G’の距離x’を8mm、x/dを2.4、x’/dを6.4、内角Iを60度、最大角を60度としたこと以外においては、実施例1と同様に容器を作製した。なお、本実施例においては、距離xが、ポケット部と蓋部との2つの接点間の距離において最短の距離である。
最大深さdを1.25mm、接点F,Gの距離xを3mm、接点F’,G’の距離x’を8mm、x/dを2.4、x’/dを6.4、内角Iを60度、最大角を60度としたこと以外においては、実施例1と同様に容器を作製した。なお、本実施例においては、距離xが、ポケット部と蓋部との2つの接点間の距離において最短の距離である。
(実施例3)
最大深さdを2.1mm、接点F,Gの距離xを10mm、接点F’,G’の距離x’を10mm、x/dを4.8、x’/dを4.8、内角Iを55度、最大角を55度としたこと以外においては、実施例1と同様に容器を作製した。なお、本実施例におけるポケット部の平面形状は、図6に示すように円形とした。
最大深さdを2.1mm、接点F,Gの距離xを10mm、接点F’,G’の距離x’を10mm、x/dを4.8、x’/dを4.8、内角Iを55度、最大角を55度としたこと以外においては、実施例1と同様に容器を作製した。なお、本実施例におけるポケット部の平面形状は、図6に示すように円形とした。
(実施例4)
内角Iを90度、最大角を90度としたこと以外においては、実施例3と同様に容器を作製した。
内角Iを90度、最大角を90度としたこと以外においては、実施例3と同様に容器を作製した。
(比較例1)
最大深さdを4.8mm、x/dを2.1、x’/dを2.1、内角Iを70度、最大角を70度としたこと以外においては、実施例3と同様に容器を作製した。
最大深さdを4.8mm、x/dを2.1、x’/dを2.1、内角Iを70度、最大角を70度としたこと以外においては、実施例3と同様に容器を作製した。
(比較例2)
内角Iを85度、最大角を85度としたこと以外においては、比較例1と同様に容器を作製した。
内角Iを85度、最大角を85度としたこと以外においては、比較例1と同様に容器を作製した。
実施例1〜4および比較例1,2における容器に、容積の80%相当の水を充填、密閉したものを用いて、下記の荷重負荷試験および送液試験を行った。
(荷重負荷試験)
水を充填した各容器を、図1のような突起を配置した掘り込み部に配置し、φ6mm径のステンレス製ピンを、各容器のポケット部側にセットした。なお、上記ピンは、ポケット部の平面視における中央部にセットした。次に、荷重試験機にて10mm/minの速度で、高さ方向に沿い、上記ピンを介して容器を押圧し、この時の最大荷重負荷を測定した。なおピンの押し込み距離は、該容器の最大深さdの80%の距離とした。ここで、押し込み距離とは、上記ピンが最初にポケット部に接触した位置から、ポケット部を押圧して進行した高さ方向に沿う距離である。測定結果を下記の表1に示す。
水を充填した各容器を、図1のような突起を配置した掘り込み部に配置し、φ6mm径のステンレス製ピンを、各容器のポケット部側にセットした。なお、上記ピンは、ポケット部の平面視における中央部にセットした。次に、荷重試験機にて10mm/minの速度で、高さ方向に沿い、上記ピンを介して容器を押圧し、この時の最大荷重負荷を測定した。なおピンの押し込み距離は、該容器の最大深さdの80%の距離とした。ここで、押し込み距離とは、上記ピンが最初にポケット部に接触した位置から、ポケット部を押圧して進行した高さ方向に沿う距離である。測定結果を下記の表1に示す。
(送液試験)
以下のように送液性を評価した。荷重試験機にて30Nの荷重をかけた際の送液量を計測し、充填量に対して80%以上の液量がマイクロ流路内に流入された場合を◎、60%以上の場合を○、60%未満の場合を×とした。試験結果を下記の表1に示す。
以下のように送液性を評価した。荷重試験機にて30Nの荷重をかけた際の送液量を計測し、充填量に対して80%以上の液量がマイクロ流路内に流入された場合を◎、60%以上の場合を○、60%未満の場合を×とした。試験結果を下記の表1に示す。
表1に示す試験結果より、x/dの値が高いほど、また最大角は小さいほど低荷重負荷で良好な送液性を確保できることが確認できた。本発明の構成を用いることで、例えば容器からの放液を機械的に制御する場合、低荷重負荷で制御することができ、制御装置の小型化、簡素化が可能であることが確認できた。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々の設計変更、修正を加えることができる。
1…マイクロ流路チップ
2…マイクロ流路チップ本体
2a…マイクロ流路
2b…掘り込み部
2c…突起
A…液体試薬
B…容器
D…ポケット部
E…蓋部
E1…内面
F,F’,F’’,G,G’,G’’…接点
H…容器壁
H1…内面
H2…外面
I,I’…内角
J…開口部
O…重心
2…マイクロ流路チップ本体
2a…マイクロ流路
2b…掘り込み部
2c…突起
A…液体試薬
B…容器
D…ポケット部
E…蓋部
E1…内面
F,F’,F’’,G,G’,G’’…接点
H…容器壁
H1…内面
H2…外面
I,I’…内角
J…開口部
O…重心
Claims (8)
- 液体試薬が充填、密閉された容器が配置されたマイクロ流路チップであって、
前記容器は、ポケット部と、蓋部からなり、前記ポケット部は、開口部と、該開口部を囲んでいる容器壁とを有し、前記蓋部は前記開口部を封止しており、前記容器壁および前記蓋部は、前記開口部に面する内面をそれぞれ有し、前記容器は、前記蓋部の前記内面を含む平面方向に垂直な高さ方向を有し、
平面視における前記ポケット部の重心を通り、かつ前記高さ方向に平行な前記容器の断面において、前記ポケット部と前記蓋部とが2つの接点を有し、該2つの接点を結ぶ直線の長さを長さxとし、前記蓋部の前記内面と前記容器壁の前記内面との最大の距離を前記ポケット部の最大深さdとしたときに、前記長さxを前記最大深さdで除した値x/dが2.4以上、10.0以下であることを特徴とする、マイクロ流路チップ。 - 前記ポケット部の前記容器壁が前記内面に対向する外面を有し、前記外面が曲面状の部分を有する、請求項1に記載のマイクロ流路チップ。
- 前記容器の前記断面における前記容器壁の前記外面において、前記蓋部からの前記高さ方向に沿う寸法が前記最大深さdの10%にあたる位置の接線と、前記2点の接点を通る直線とで形成される内角が、30度以上、80度以下であることを特徴とする、請求項2に記載のマイクロ流路チップ。
- 前記容器の前記断面において、前記2つの接点を通る直線と、前記容器壁の前記外面の接線とで形成される内角が、いずれも80度以下であることを特徴とする、請求項2または3に記載のマイクロ流路チップ。
- 前記ポケット部の平面形状が円形である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロ流路チップ。
- 前記ポケット部の平面形状が長さ方向を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロ流路チップ。
- 前記容器壁の厚さがいずれも0.05mm以上、0.3mm以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のマイクロ流路チップ。
- 前記ポケット部は少なくとも1層以上のアルミ層を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のマイクロ流路チップ。
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