JP2018026887A - 制御装置 - Google Patents

制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018026887A
JP2018026887A JP2016155198A JP2016155198A JP2018026887A JP 2018026887 A JP2018026887 A JP 2018026887A JP 2016155198 A JP2016155198 A JP 2016155198A JP 2016155198 A JP2016155198 A JP 2016155198A JP 2018026887 A JP2018026887 A JP 2018026887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
target value
motor
voltage
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016155198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6601343B2 (ja
Inventor
有亮 長屋
Ariaki Nagaya
有亮 長屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2016155198A priority Critical patent/JP6601343B2/ja
Publication of JP2018026887A publication Critical patent/JP2018026887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6601343B2 publication Critical patent/JP6601343B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

【課題】ベクトル制御において、電流制御の安定性を損なわずに容易な方法でインバータの出力電圧を出力可能電圧まで拡大できる制御装置を提供する。【解決手段】インバータIからモータMに出力された3相交流電流を励磁電流とトルク電流に座標変換する座標変換部16と、励磁電流とトルク電流とが合成されたモータ電流を出力する電流合成部17と、励磁電流目標値とトルク電流目標値とが合成されたモータ電流目標値を出力する電流指令合成部13と、モータ電流をモータ電流目標値に従って制御するためのモータ電圧目標値を生成し、位相が所定値に固定されたモータ電圧目標値を励磁電圧目標値又はトルク電圧目標値に振り分けてインバータIに出力する電流制御部18と、すべり周波数指令値とモータMの回転数とモータ電圧目標値の位相とに従って算出された電気角をインバータI及び座標変換部16に出力する電気角算出部15とを備えて制御装置1を構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、制御装置に関する。
インバータを介してモータに供給される電流を制御する方法の1つにベクトル制御がある。ベクトル制御では、d(direct)軸及びq(quadrature)軸夫々について、電流目標値とモータに供給される実電流値との乖離が例えば、PI(Proportional-Integral)制御で補正され、d軸及びq軸の各電圧目標値が生成される。d軸の電流は、モータ電流(モータに流れる実電流)の内、起磁力を発生させる電流成分、すなわち、励磁電流である。また、q軸の電流は、モータ電流の内、トルクを与える電流成分、すなわち、トルク電流である。d軸及びq軸の各電圧目標値は、インバータに出力され、空間ベクトル変換によって3相の電圧値に変換される。インバータは、3相の電圧値に従って直流の電源電圧を3相の交流電圧に変換することで、電流目標値に対応する電流をモータに供給する。
ところで、インバータの出力電圧が上昇し飽和すると、インバータは、d軸及びq軸の各電流目標値に対応する電流を出力できず、電流制御が不安定になることがある。そこで、d軸及びq軸の各電圧目標値は、インバータの出力可能電圧を超えないように、ベクトル電圧制限円の範囲で適切に制限されることが望ましい。例えば、特許文献1では、インバータの出力電圧が飽和する前の段階で、誘導電動機の誘起電圧と磁束指令の大きさとを調整している。また、特許文献2では、インバータの出力電圧が飽和すると、d軸及びq軸の各電圧目標値を夫々生成するPI制御の一部を停止している。
なお、関連する技術として、特許文献3〜5に記載の技術が更に知られている。
特開2001−145400号公報 特開平9−28099号公報 特開2012−191749号公報 特開昭57−196887号公報 特開2015−173540号公報
しかしながら、特許文献1に示されるような方法では、インバータの出力電圧を出力可能電圧まで有効に用いることができないため、モータの効率や出力が下がる場合がある。
また、特許文献2に示されるような方法では、d軸及びq軸の各電圧目標値は、独立した別々のPI制御により生成され、相互に干渉する。このため、各電圧目標値の合成ベクトルがインバータの出力可能電圧付近に達した場合に、該合成ベクトルを電圧制限円の範囲で安定して制限することが難しい。それ故、各電圧目標値の適度なバランスを実現する各電圧目標値の大きさ及び位相を計算して設定するための事前のベンチマークテストでのマップ取りに時間がかかる。
本発明の一側面に係る目的は、ベクトル制御において、電流制御の安定性を損なわずに容易な方法でインバータの出力電圧を出力可能電圧まで拡大できる制御装置を提供することである。
本発明に係る一つの形態である制御装置は、座標変換部と、電流合成部と、電流指令合成部と、電流制御部と、電気角算出部とを含む。座標変換部は、インバータからモータに出力された3相交流電流を励磁電流とトルク電流とから構成される2相直流電流に座標変換する。電流合成部は、励磁電流とトルク電流とが合成されたモータ電流を出力する。電流指令合成部は、モータの回転数に従って算出された励磁電流目標値と、トルク指令に従って出力されたトルク電流目標値とが合成されたモータ電流目標値を出力する。電流制御部は、モータ電流をモータ電流目標値に従って制御するためのモータ電圧目標値を生成する。電流制御部は、モータ電圧目標値の位相を所定値に固定してモータ電圧目標値を励磁電圧目標値及びトルク電圧目標値の何れか一方に振り分け、励磁電圧目標値及びトルク電圧目標値をインバータに出力する。電気角算出部は、トルク電流目標値とモータの回転数とモータの温度とに従って算出されたすべり周波数指令値と、モータの回転数と、モータ電圧目標値の位相とに従って算出された電気角をインバータ及び座標変換部に出力する。
一実施形態に従った制御装置によれば、ベクトル制御において、電流制御の安定性を損なわずに容易な方法でインバータの出力電圧を出力可能電圧まで拡大できる。
第1の実施形態に従った制御装置の構成例を示す図である。 第1の実施形態に従った制御装置における例示的なモータ電流目標値、モータ電圧目標値、及びモータ電流を説明する図である。 同期速度と電源速度との関係を説明する図である。 第2の実施形態に従った制御装置の構成例を示す図である。 第2の実施形態に従った制御装置における例示的なモータ電流目標値、モータ電圧目標値、及びモータ電流を説明する図である。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に従った制御装置の構成例を示す図である。制御装置1は、インバータIの動作を制御することにより、インバータIを介してモータMに供給される電流を制御する。
図1に示すように、制御装置1は、トルク/電流指令変換部11、励磁電流指令算出部12、電流指令合成部13、すべり周波数指令算出部14、電気角算出部15、座標変換部16、電流合成部17、及び電流制御部18を含む。これらの構成要素11〜18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マルチコアCPU、又はプログラマブルディバイス(FPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device)等)により構成される。また、制御装置1は、電流マップ19を含む。電流マップ19は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等により記憶される。
トルク/電流指令変換部11には、トルク指令と、モータMの回転数と、インバータIに供給される直流の電源電圧値とが入力する。なお、電源電圧値は電圧センサSにより測定される。トルク/電流指令変換部11は、事前のベンチマークテストにより予め測定及び記録された電流マップ19を参照して、入力されたトルク指令をトルク電流目標値Ref_Iqに変換する。トルク/電流指令変換部11は、トルク電流目標値Ref_Iqを電流指令合成部13及びすべり周波数指令算出部14に出力する。
励磁電流指令算出部12には、モータMの回転数と電源電圧値とが入力する。励磁電流指令算出部12は、入力されたモータMの回転数に従った励磁電流目標値Ref_Idを算出する。励磁電流指令算出部12は、励磁電流目標値Ref_Idを電流指令合成部13に出力する。
電流指令合成部13には、励磁電流目標値Ref_Idとトルク電流目標値Ref_Iqとが入力する。下記の式(1)に示すように、電流指令合成部13は、励磁電流目標値Ref_Idとトルク電流目標値Ref_Iqとを合成することで、モータ電流目標値Ref_Imを生成する。
例えば、図2(A)に示すように、励磁電流目標値Ref_Idとトルク電流目標値Ref_Iqとが合成されることにより、位相Ref_Im_Angleがθrefであるモータ電流目標値Ref_Imが生成される。電流指令合成部13は、モータ電流目標値Ref_Imを電流制御部18に出力する。
すべり周波数指令算出部14には、トルク電流目標値Ref_Iqと、モータMの回転数と、モータMの温度と、電源電圧値とが入力する。すべり周波数指令算出部13は、トルク電流目標値Ref_Iqと、モータMの回転数と、モータMの温度とに従ったすべり周波数指令値を算出する。すべり周波数指令算出部14は、すべり周波数指令値を電気角算出部15に出力する。
電気角算出部15には、すべり周波数指令値と、モータMの回転数と、d軸の励磁電圧目標値Vd_cmdと、q軸のトルク電流電圧目標値Vq_cmdとが入力する。電気角算出部15は、励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電流電圧目標値Vq_cmdの合成ベクトルの位相、すなわちモータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_Angleを算出する。電気角算出部15は、すべり周波数指令値と、モータMの回転数と、位相Vm_cmd_Angleとから電気角を算出する。電気角算出部15は、算出した電気角を座標変換部16及びインバータIに出力する。
座標変換部16には、モータMに供給された3相交流電流の内の少なくとも2相の電流と、電気角とが入力する。なお、図1に示す一例では、V相電流及びW相電流の2相の電流が座標変換部16に入力しているが、3相交流電流の内の任意の2相の電流が座標変換部16に入力してもよい。座標変換部16は、入力された2相の電流から、残りの1相の電流を算出する。座標変換部16は、U相電流、V相電流、及びW相電流から構成される3相の交流電流を、励磁電流Id及びトルク電流Iqから構成される2相の直流電流に、入力された電気角を用いて回転座標変換する。座標変換部16は、励磁電流Id及びトルク電流Iqを電流合成部17に出力する。
電流合成部17には、励磁電流Id及びトルク電流Iqが入力する。下記の式(2)に示すように、電流合成部17は、励磁電流Idとトルク電流Iqとを合成することで、モータ電流Imを生成する。
電流合成部17はモータ電流Imを電流制御部18に出力する。
電流制御部18には、モータ電流目標値Ref_Imとモータ電流Imとが入力する。電流制御部18は、モータ電流Imをモータ電流目標値Ref_Imに従って制御するためのモータ電圧目標値Vm_cmdをPI制御により生成する。電流制御部18は、モータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_Angleを所定値θに固定して、モータ電圧目標値Vm_cmdを励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdの何れか一方に振り分ける。モータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_Angleは、例えば90[°]である。なお、図1に示す一例では、モータ電圧目標値Vm_cmdは励磁電圧目標値Vd_cmdに振り分けられているが、モータ電圧目標値Vm_cmdはトルク電圧目標値Vq_cmdに振り分けられてもよい。
例えば、図2(B)に示すように、位相Vm_cmd_Angleが90[°]であるモータ電圧目標値Vm_cmdが励磁電圧目標値Vd_cmdに振り分けられる。そして、モータ電圧目標値Vm_cmdと同じ大きさ(振幅)と位相を有する励磁電圧目標値Vd_cmdと、大きさが0[V]であるトルク電圧目標値Vq_cmdとが生成される。電流制御部18は、励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdをインバータIに出力する。
インバータIには、励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdと、電気角とが入力する。励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdは、電気角を用いて、空間ベクトル変換によって3相の電圧値に変換される。インバータIは、3相夫々の上下アームに例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)といったスイッチング素子(図示せず)を含む。インバータIは、空間ベクトル変換された3相の電圧値に従って、PWM(Pulse Width Modulation)制御によりスイッチング素子をオン又はオフする。その結果、インバータIに供給された直流電源(図示せず)から、入力された励磁電圧目標値Vd_cmd、トルク電圧目標値Vq_cmd、及び電気角に従った3相交流電流が生成される。
モータMには、インバータIにより生成された3相交流電流が入力する。例えば、図2(C)に示すように、モータMに入力した3相交流電流を励磁電流Id及びトルク電流Iqに空間座標変換し、励磁電流Id及びトルク電流Iqを合成すると、位相Im_Angleがθ´であるモータ電流Imが生成される。
図2(A)と図2(C)との比較により理解できるように、モータMに供給された実電流、すなわちモータ電流Imの大きさは、モータ電流目標値Ref_Imの大きさと一致する。これに対して、モータ電流Imの位相Im_Angleは、モータ電流目標値Ref_Imの位相Ref_Im_Angleからずれ、成り行きになる。
しかしながら、図3から理解できるように、モータMが誘導電動機である場合には、電源周波数は、同期速度に対してすべり分だけ時間と共にずれていく。図3(A)は、同期電動機の場合の同期速度と電源速度との関係を説明する図である。図3(B)は、誘導電動機の場合の回生における同期速度と電源速度との関係を説明する図である。図3(C)は、誘導電動機の場合の力行における同期速度と電源速度との関係を説明する図である。図3(A)に示すように、同期電動機の場合、電源周波数は、同期速度と同じ周波数で所定の進角分ずれた波形になる。一方、誘導電動機の場合、回生時の電源周波数は、同期速度に対してすべり分だけ周波数が遅い電源波形になり、時間と共に同期速度の波形からずれていく。また、力行時の電源周波数は、同期速度に対してすべり分だけ周波数が速い電源波形になり、時間と共に同期速度の波形からずれていく。
したがって、モータMが誘導電動機である場合には、モータ電流Imの大きさと、同期速度にすべりを加算した電源周波数とによりトルクは決定され、定常状態において進角(位相Im_Angle)はトルクの大きさに直接影響を与えない。
そこで、制御装置1では、モータ電流目標値Ref_Imやモータ電圧目標値Vm_cmdの大きさと、すべり周波数指令値とによってトルクが制御される。具体的には、制御装置1では、励磁電流目標値Ref_Idとトルク電流目標値Ref_Iqとが合成され、モータ電流目標値Ref_Imが生成される。そして、モータ電流目標値Ref_Imに対して電流PI制御が実施され、電流PI制御の出力であるモータ電圧目標値Vm_cmdの大きさは、d軸の励磁電圧目標値Vd_cmdとq軸のトルク電圧目標値Vq_cmdとの何れか一方に振り分けられる。また、電気角の算出に用いられるモータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_Angleは、所定値θ(例えば、90[°])に固定される。
このように、制御装置1では、相互に干渉し得るd軸とq軸との間で、適切な大きさと位相で電流値や電圧値のバランスを取る必要がない。したがって、第1の実施形態に従った制御装置によれば、電流制御の安定性を損なわずに容易な方法でインバータの出力電圧を出力可能電圧まで拡大でき、出力の拡大や効率向上を図ることができる。
<第2の実施形態>
図4は、第2の実施形態に従った制御装置の構成例を示す図である。図4において、図1に示した構成要素と同様の構成要素には、図1に示した構成要素と同様の参照符号が付されている。
図4において、制御装置2は、位相補正項計算部21を更に含む。位相補正項計算部21は、例えば、CPU、マルチコアCPU、又はプログラマブルディバイス(FPGAやPLD等)により構成される。
位相補正項計算部21には、励磁電流指令算出部12から出力された励磁電流目標値Ref_Idと、トルク/電流指令変換部11から出力されたトルク電流目標値Ref_Iqとが入力する。また、位相補正項計算部21には、座標変換部16から夫々出力された励磁電流Id及びトルク電流Iqが入力する。
位相補正項計算部21は、励磁電流目標値Ref_Id及びトルク電流目標値Ref_Iqが合成されたモータ電流目標値Ref_Imの位相Ref_Im_Angleを計算する。また、位相補正項計算部21は、励磁電流Id及びトルク電流Iqが合成されたモータ電流Imの位相Im_Angleを計算する。位相補正項計算部21は、モータ電流Imの位相Im_Angleとモータ電流目標値Ref_Imの位相Ref_Im_Angleとの差から位相補正項θxを計算する。例えば、位相補正項計算部21は、位相Ref_Im_Angleから位相Ref_Im_Angleを減算することで、電流位相差θdiffを計算する。位相補正項計算部21は、モータ電流Imがフィードバック制御されている間に位相Im_Angleが位相Ref_Im_Angleになるように、位相補正項θxを初期値0[°]から電流位相差θdiffを目指して徐々に増減させる。位相補正項θxを電流位相差θdiffを目指して徐々に増減させることによって、位相飛びにより制御が不安定になることを防止できる。位相補正項計算部21は、位相補正項θxを電気角算出部15及びインバータIに出力する。
電気角算出部15は、すべり周波数指令値と、モータMの回転数と、モータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_Angleとから電気角を算出する。そして、電気角算出部15は、算出した電気角に位相補正項θxを加算する。電気角算出部15は、位相補正項θxが加算された電気角を座標変換部16及びインバータIに出力する。
座標変換部16は、インバータIからモータMに供給された3相の交流電流を、励磁電流Id及びトルク電流Iqから構成される2相の直流電流に、位相補正項θxが加算された電気角を用いて回転座標変換する。インバータIは、励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdと、位相補正項θxが加算された電気角とに従って、PWM制御によりスイッチング素子をオン又はオフする。
例えば、図5(A)に示すように、電流指令合成部13において、励磁電流目標値Ref_Idとトルク電流目標値Ref_Iqとを合成することにより、位相Ref_Im_Angleがθrefであるモータ電流目標値Ref_Imが生成される。また、図5(B)に示すように、電流制御部18において、補正前のモータ電圧目標値Vm_cmdと同じ大きさ(振幅)と位相を有する補正前の励磁電圧目標値Vd_cmdと、大きさが0[V]である補正前のトルク電圧目標値Vq_cmdとが生成される。そして、図5(B)に示すように、インバータIにおいて、補正前のモータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_Angleは位相補正項θxに従って補正され、補正後の励磁電圧目標値Vd_cmdに従って3相交流電流が生成される。この結果、図5(C)に示すように、モータMに入力した3相交流電流を励磁電流Id及びトルク電流Iqに空間座標変換し、励磁電流Id及びトルク電流Iqを合成すると、位相補正項θxに従って位相Ref_Im_Angleに合うように位相Im_Angleが補正されたモータ電流Imが生成される。
このように、制御装置2では、モータ電流目標値Ref_Imの位相Ref_Im_Angleとモータ電流Imの位相Im_Angleとの位相差θdiffに基づいて、モータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_Angleに位相補正項θxが加えられる。これにより、位相Ref_Im_Angleと位相Im_Angleとの位相差が解消される。
したがって、第2の実施形態に従った制御装置によれば、第1の実施形態に従った制御装置と同様の効果が得られると共に、モータ電流目標値の位相を使用した制御(例えば、デッドタイム補償)を行うことができる。また、第2の実施形態に従った制御装置は、誘導電動機のみならず、モータ電流目標値の位相とモータ電流の位相との一致が望ましい同期電動機(例えば、永久磁石同期モータ)にも使用できる。
なお、位相補正項計算部21による位相補正項θxの算出は、インバータIが動作中である(オン状態である)場合にのみ実施されてもよい。インバータIが動作中でない(オフ状態である)場合には、実電流(すなわち、モータ電流Im)の位相は不安定であり、適切な位相補正項θxが算出されない可能性があるためである。また、インバータIが動作中でない場合には、位相補正の必要もないためである。
また、インバータIが動作中である場合であっても、速度停止状態(例えば、速度絶対値≦50[rpm])であり、励磁電流目標値Ref_Idが0[A]でなく、トルク電流目標値Ref_Iqが0[A]である場合には、位相補正項θxの算出は実施されなくてもよい。トルク電流目標値Ref_Iqが0[A]であり、励磁電流目標値Ref_Idが0[A]でない場合には、位相補正項θxにより位相が補正されると、トルクが発生してしまうため、位相補正項θxの算出を実施しないことが望ましい。しかしながら、トルク電流目標値Ref_Iqが0[A]であり、励磁電流目標値Ref_Idが0[A]でない場合であっても、速度が出ていてモータMに交流電流が供給されているならば、位相を合わせた上でデッドタイム補償が実施されることが望ましい。そこで、速度が出ている(例えば、速度絶対値>50[rpm])場合には、デッドタイム補償を実施するために、位相補正項計算部21による位相補正項θxの算出が実施されてもよい。
<その他の実施形態>
本発明は、上述したような実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。例えば、以下の項目(1)〜(3)のように、上述した実施形態を改良、変更してもよい。
(1) モータ電圧目標値Vm_cmdが所定の切り替え閾値以下の場合には、制御装置2は、励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdを別々の独立したPI制御により生成し、インバータIに出力してもよい。一方、モータ電圧目標値Vm_cmdが所定の切り替え閾値を超える場合には、制御装置2は、モータ電圧目標値Vm_cmdをPI制御により生成し、モータ電圧目標値Vm_cmdを励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdの何れか一方に振り分けて、インバータIに出力してもよい。
具体的には、モータ電圧目標値Vm_cmdが所定の切り替え閾値以下の場合、電流指令合成部13は、入力した励磁電流目標値Ref_Id及びトルク電流目標値Ref_Iqを合成せずに電流制御部18に出力する。また、電流合成部17は、入力した励磁電流Id及びトルク電流Iqを合成せずに電流制御部18に出力する。電流制御部18は、励磁電流Idを励磁電流目標値Ref_Idに従って制御するための励磁電圧目標値Vd_cmdを生成する。また、電流制御部18は、トルク電流Iqをトルク電流目標値Ref_Iqに従って制御するためのトルク電圧目標値Vq_cmdを生成する。電流制御部18は、励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdをインバータIに出力する。また、電気角算出部15は、励磁電圧目標値Vd_cmdとトルク電圧目標値Vq_cmdとの合成電圧ベクトルの位相と、すべり周波数指令値と、モータMの回転数とに従って電気角を算出し、インバータI及び座標変換部16に出力する。
一方、モータ電圧目標値Vm_cmdが所定の切り替え閾値を超える場合には、電流指令合成部13は、入力した励磁電流目標値Ref_Id及びトルク電流目標値Ref_Iqを合成し、モータ電流目標値Ref_Imを電流制御部18に出力する。また、電流合成部17は、入力した励磁電流Id及びトルク電流Iqを合成し、モータ電流Imを電流制御部18に出力する。電流制御部18は、モータ電流Imをモータ電流目標値Ref_Imに従って制御するためのモータ電圧目標値Vm_cmdを生成する。そして、電流制御部18は、モータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_Angleを所定値θに固定して、モータ電圧目標値を励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdの何れか一方に振り分ける。電流制御部18は、励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdをインバータIに出力する。また、電気角算出部15は、すべり周波数指令値とモータ電圧目標値Vm_cmdの位相Vm_cmd_AngleとモータMの回転数とに従って電気角を算出する。そして、電気角算出部15は、算出した電気角に位相補正項θxを加算し、インバータI及び座標変換部16に出力する。
このように、励磁電圧目標値Vd_cmd及びトルク電圧目標値Vq_cmdを別々の独立したPI制御により生成する従来型のベクトル制御と、第2の実施形態に従った電流制御とは、モータMの駆動中に所定の条件に従って切り替えられてもよい。所定の条件としては、例えば、インバータIの電圧飽和率であってもよく、上述の所定の切り替え閾値は、インバータIの電圧飽和率を基準に決定されてもよい。
したがって、上述の実施形態によれば、モータ電流目標値の位相とモータ電流の位相とが初動から一致する従来型のベクトル制御と、インバータの出力電圧を出力可能電圧まで拡大できる第2の実施形態に従った電流制御とを切り替えて使用できる。
(2) すべり周波数指令算出部14は、モータ電流目標値Ref_Imとモータ電流Imとの差に応じてすべり周波数指令値を増加させるように更に構成されてもよい。こうした構成によれば、モータ電流目標値Ref_Imとモータ電流Imとの差に応じてすべりを増やすことで、モータ電流Imの出力を更に拡大することができる。
(3) 制御装置2は、モータMに励磁電流Iq及びトルク電流Idが流れた際の励磁電圧Vd及びトルク電圧Vqの相互干渉を相殺する非干渉制御機能を更に含んでもよい。
例えば、電流制御部18は、モータMに励磁電流Id及びトルク電流Iqが流れた際の励磁電圧Vd及びトルク電圧Vqに夫々含まれる相互干渉成分を打ち消す、励磁電圧Vd及びトルク電圧Vqの各非干渉電圧を更に算出する。電流制御部18は、励磁電圧目標値Id_cmdから励磁電圧Vdの非干渉電圧を減算し、トルク電圧目標値Iq_cmdからトルク電圧Vqの非干渉電圧を減算する。電流制御部18は、非干渉電圧がそれぞれ減算された励磁電圧目標値Id_cmd及びトルク電圧目標値Iq_cmdをインバータIに出力する。
非干渉制御機能を含むこうした構成によれば、モータ電流目標値Ref_Imに対するモータ電流Imの応答性能を向上させることができる。
1、2 制御装置
11 トルク/電流指令変換部
12 励磁電流指令算出部
13 電流指令合成部
14 すべり周波数指令算出部
15 電気角算出部
16 座標変換部
17 電流合成部
18 電流制御部
19 電流マップ
21 位相補正項計算部
I インバータ
M モータ
S 電圧センサ

Claims (6)

  1. インバータからモータに出力された3相交流電流を励磁電流とトルク電流とから構成される2相直流電流に座標変換する座標変換部と、
    前記励磁電流と前記トルク電流とが合成されたモータ電流を出力する電流合成部と、
    前記モータの回転数に従って算出された励磁電流目標値と、トルク指令に従って出力されたトルク電流目標値とが合成されたモータ電流目標値を出力する電流指令合成部と、
    前記モータ電流を前記モータ電流目標値に従って制御するためのモータ電圧目標値を生成し、前記モータ電圧目標値の位相を所定値に固定して前記モータ電圧目標値を励磁電圧目標値及びトルク電圧目標値の何れか一方に振り分け、前記励磁電圧目標値及び前記トルク電圧目標値を前記インバータに出力する電流制御部と、
    前記トルク電流目標値と前記モータの回転数と前記モータの温度とに従って算出されたすべり周波数指令値と、前記モータの前記回転数と、前記モータ電圧目標値の前記位相とに従って算出された電気角を前記インバータ及び前記座標変換部に出力する電気角算出部と
    を含む制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記モータ電流の位相と前記モータ電流目標値の位相との差から位相補正項を計算する位相補正項計算部を更に含み、
    前記電気角算出部は、前記位相補正項が加算された前記電気角を前記インバータ及び前記座標変換部に出力する
    制御装置。
  3. 請求項2に記載の制御装置であって、
    前記モータ電圧目標値が所定の切り替え閾値以下の場合には、前記電流制御部は、前記励磁電流を前記励磁電流目標値に従って制御するための励磁電圧目標値と、前記トルク電流を前記トルク電流目標値に従って制御するためのトルク電圧目標値とを前記インバータに出力し、前記電気角算出部は、前記励磁電圧目標値と前記トルク電圧目標値との合成電圧ベクトルの位相と、前記すべり周波数指令値と、前記モータの前記回転数とに従って算出された電気角を前記インバータ及び前記座標変換部に出力し、
    前記モータ電圧目標値が前記所定の切り替え閾値を超える場合には、前記電流制御部は、前記モータ電圧目標値を生成し、前記モータ電圧目標値の位相を所定値に固定して前記モータ電圧目標値を励磁電圧目標値及びトルク電圧目標値の何れか一方に振り分け、前記励磁電圧目標値及び前記トルク電圧目標値を前記インバータに出力し、前記電気角算出部は、前記すべり周波数指令値と前記モータ電圧目標値の前記位相と前記モータの前記回転数とに従って算出された前記電気角に前記位相補正項が加算された前記電気角を前記インバータ及び前記座標変換部に出力する
    制御装置。
  4. 請求項3に記載の制御装置であって、
    前記所定の切り替え閾値は、前記インバータの電圧飽和率を基準に決定される、
    制御装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記モータ電流目標値と前記モータ電流との差に応じて前記すべり周波数指令値を増加させるすべり周波数指令算出部を更に含む、
    制御装置。
  6. 請求項2〜5の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記電流制御部は、
    前記モータに前記励磁電流及び前記トルク電流が流れた際の励磁電圧及びトルク電圧に夫々含まれる相互干渉成分を打ち消す、前記励磁電圧及び前記トルク電圧の各非干渉電圧を算出し、
    前記励磁電圧目標値から前記励磁電圧の前記非干渉電圧を減算し、前記トルク電圧目標値から前記トルク電圧の前記非干渉電圧を減算する
    制御装置。
JP2016155198A 2016-08-08 2016-08-08 制御装置 Active JP6601343B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016155198A JP6601343B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016155198A JP6601343B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018026887A true JP2018026887A (ja) 2018-02-15
JP6601343B2 JP6601343B2 (ja) 2019-11-06

Family

ID=61194354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016155198A Active JP6601343B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6601343B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115085152A (zh) * 2022-07-01 2022-09-20 兰州理工大学 一种电机保护器的暂降临界消除时间计算方法及系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115085152A (zh) * 2022-07-01 2022-09-20 兰州理工大学 一种电机保护器的暂降临界消除时间计算方法及系统
CN115085152B (zh) * 2022-07-01 2023-11-14 兰州理工大学 一种电机保护器的暂降临界消除时间计算方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP6601343B2 (ja) 2019-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4082444B1 (ja) 永久磁石同期電動機のベクトル制御装置
JP5924045B2 (ja) 電動機の制御装置及び電動機の制御方法
JP6580899B2 (ja) ドライブシステムおよびインバータ装置
TWI654827B (zh) 換流器控制裝置及馬達驅動系統
JP5073063B2 (ja) 永久磁石同期電動機の制御装置
JP5803559B2 (ja) 回転電機制御装置
JP6390489B2 (ja) インバータの制御装置
US10696141B2 (en) Synchronous motor control device and method of controlling synchronous motor
JP2005218197A (ja) モータ制御装置
JP2007151344A (ja) 磁極位置推定方法、モータ速度推定方法及びモータ制御装置
JPWO2016121237A1 (ja) インバータ制御装置及びモータ駆動システム
JP6425898B2 (ja) インバータ制御装置及びその方法
JP5576039B2 (ja) 同期電動機制御装置
JP6135713B2 (ja) モータ制御装置、磁束指令の生成装置および磁束指令の生成方法
JP2017143713A (ja) モータ制御装置およびモータ制御方法
JP2013141345A (ja) モータ制御装置及び空気調和機
JP6601343B2 (ja) 制御装置
Ekanayake et al. Operation along the maximum torque per voltage trajectory in a direct torque and flux controlled interior permanent magnet synchronous motor
JP2017205017A (ja) 空気調和機のモータ制御装置及び空気調和機
JP5862690B2 (ja) 電動機駆動装置の制御装置および電動機駆動システム
JP5954120B2 (ja) モータ制御装置、モータ制御方法及び制御プログラム
JP2017017918A (ja) 回転機駆動装置の制御装置
JP5862691B2 (ja) 電動機駆動装置の制御装置および電動機駆動システム
JP6464924B2 (ja) 回転電機の制御装置
JP2019205245A (ja) モータ制御装置、並びにモータ駆動システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181106

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190923

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6601343

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151