JP2018026751A - 印刷領域検出方法およびそれを用いた印刷装置 - Google Patents

印刷領域検出方法およびそれを用いた印刷装置 Download PDF

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明寿香 村松
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Abstract

【課題】演算負荷を低減した印刷領域検出方法およびそれを用いた印刷装置を提供する。
【解決手段】
色が異なる印刷パターンを複数有する印刷物において、複数の色成分により撮像された画像ごとに、印刷パターンと背景との境界線に沿った方向に輝度値を平均化するステップ(S3)と、平均輝度値を境界線に沿った方向と直交する方向に配列した輝度値分布を生成するステップ(S4)と、直交する方向の位置ごとに、各平均輝度値から最小輝度値分布を生成するステップ(S5)と、最小輝度値分布のヒストグラムを生成するステップ(S6)と、ヒストグラムにおいて第1閾値以上の最小ピーク値および最大ピーク値を抽出するステップ(S7)と、最小および最大ピーク値に基づいて第2閾値を算出するステップ(S8)と、第2閾値と各色成分の輝度値分布とを比較して第2閾値より小さい分布範囲を検出するステップ(S9)とを備える印刷領域検出方法である。
【選択図】図14

Description

本発明は、印刷領域検出方法およびそれを用いた印刷装置に係り、特に、色が異なる印刷パターンを複数有する印刷物の印刷領域を検出する技術に関する。
従来、印刷装置の1つであるインクジェット印刷装置では、インクを吐出するノズルがインク詰まりを原因としてインクを吐出しないノズル抜けと呼ばれる現象が生じる。ノズル抜けを検出するために、色の異なる印刷パターンを複数有するチャートを印刷し、チャートの印刷物を撮像した画像から印刷されていないドット欠け部分を検出する。検出されたドット欠け部分から吐出されなかったノズルを特定し、インクヘッドのフラッシングまたはクリーニングを実施することでノズル抜けを修復する。
このチャートの印刷領域を検出するのに、各印刷パターンのエッジを検出して印刷領域を特定する方法が用いられる。エッジ検出方法として、例えば特許文献1に記載されている画像処理方法が挙げられる。特許文献1の画像処理方法では、エッジの特徴量を算出し、画像のR(赤)、G(緑)、B(青)の信号毎にMTF(Modulation Transfer Function)値を算出し、エッジを判定するための閾値をMTF値を用いて補正することが記載されている。
特開2011−166777号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、エッジを検出してから印刷領域を検出する従来の方法では、エッジの特徴量を算出し、また、エッジを検出するためにRGBの色成分ごとに閾値を設定しなければならず、また、ノイズ成分を除去する処理も不可欠であり、印刷領域の検出に関する画像処理が複雑であった。このような複雑な画像処理によりCPUに係る演算負荷が大きく、例えば、毎朝実施する印刷装置のメンテナンス時において、チャートの印刷領域を検出するには時間を要するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、演算負荷を低減した印刷領域検出方法およびそれを用いた印刷装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明における第1の発明は、色が異なる印刷パターンを複数有する印刷物において、前記印刷パターンの印刷領域を検出する印刷領域検出方法であって、前記印刷物を複数の色成分ごとに撮像して画像を生成する撮像ステップと、各色成分の画像ごとに、前記印刷パターンと背景との境界線に沿った方向である予め定められた方向に輝度値を平均化して平均輝度値を算出する平均輝度値算出ステップと、各色成分の画像ごとに、前記平均輝度値を前記境界線に沿った方向と直交する方向に配列した輝度値分布を生成する輝度値分布生成ステップと、前記境界線に沿った方向と直交する方向の位置ごとに、各色成分の画像の前記平均輝度値から、最も値の小さい最小輝度値を選択して最小輝度値分布を生成する最小輝度値生成ステップと、前記最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムを生成するヒストグラム生成ステップと、前記ヒストグラムにおいて、予め定められた第1閾値以上のピーク値の中から最小ピーク値および最大ピーク値を抽出するピーク値抽出ステップと、前記最小ピーク値および前記最大ピーク値の輝度値に基づいて、第2閾値を算出する第2閾値算出ステップと、前記第2閾値と、各色成分の前記輝度値分布の前記平均輝度値とを比較し、前記第2閾値より小さい分布範囲を検出する範囲検出ステップとを備える。
上述した第1の発明によれば、印刷パターンと背景との境界線に沿った方向と垂直な方向に印刷領域が存在するか否かを検出することができる。印刷領域を検出するのに、エッジの特徴点検出など複雑な画像処理を必要としないので、演算負荷を低減することができ、画像処理の時間短縮をすることができる。また、印刷領域を検出するのに、最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムにおいて、第1閾値以上のピーク値から最小ピーク値を取得することで、紙の種類による影響や、紙の汚れによる影響を低減することができる。また、第2閾値算出において、輝度値分布の最小値を用いるのではなく、最小輝度値分布のヒストグラムにおいて第1閾値以上の最小ピーク値を用いることで、最小値が第2閾値に影響し第2閾値が値として低く算出されるのを防止することができる。また、各色成分の輝度値分布と比較される第2閾値は1つだけであるので、各色成分ごとに閾値を算出する必要がない。また、印刷領域を検出してから印刷領域のエッジを検出するので、エッジだけが特に輝度が低い印刷パターンであっても、各色の印刷パターンを色ごとに検出することができる。
また、前記分布範囲の端部の位置における前記印刷パターンの前記境界線に沿った方向のエッジ範囲を検出するエッジ範囲検出ステップを備えることが好ましい。このステップにより、エッジに沿った方向のエッジ範囲を特定することができ、画像上の各印刷パターンの境界線に沿った方向のエッジの位置を特定することができる。
また、本発明における第2の発明は、色が異なる複数の印刷パターンを印刷する印刷ユニットと、前記印刷パターンが印刷された印刷物を複数の色成分で撮像するスキャナと、各色成分の画像ごとに、前記印刷パターンと背景との境界線に沿った方向である予め定められた方向に輝度値を平均化する平均輝度値算出部と、各色成分の画像ごとに、平均輝度値を前記境界線に沿った方向と直交する方向に配列した輝度値分布を生成する輝度値分布生成部と、前記境界線に沿った方向と直交する方向の位置ごとに、各色成分の画像の前記平均輝度値から、最も値が小さい最小輝度値を選択して最小輝度値分布を生成する最小輝度値分布生成部と、前記最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、前記ヒストグラムにおいて、予め定められた第1閾値以上のピーク値の中から最小ピーク値および最大ピーク値を抽出するピーク値抽出部と、前記最小ピーク値および前記最大ピーク値の輝度値に基づいて、第2閾値を算出する第2閾値算出部と、前記第2閾値と、各色成分の前記輝度値分布の前記平均輝度値とを比較し、前記第2閾値より小さい分布範囲を検出する分布範囲検出部とを備える印刷装置である。
上述した第2の発明によれば、印刷パターンと背景との境界線に沿った方向と垂直な方向に印刷領域が存在するか否かを検出することができる。また、印刷領域を検出するのに、エッジの特徴点検出など複雑な画像処理を必要としないので、演算負荷を低減することができ、画像処理の時間短縮をすることができる。また、印刷領域を検出するのに、最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムにおいて、第1閾値以上のピーク値から最小ピーク値を取得することで、紙の種類による影響や、紙の汚れによる影響を低減することができる。また、第2閾値算出において、輝度値分布の最小値を用いるのではなく最小輝度値分布のヒストグラムにおいて第1閾値以上の最小ピーク値を用いることで、最小値が第2閾値に影響し第2閾値が値として低く算出されるのを防止することができる。また、各色成分の輝度値分布と比較される第2閾値は1つだけであるので、各色成分ごとに閾値を算出する必要がない。また、印刷領域を検出してからエッジを検出するので、エッジだけが特に輝度が低い印刷パターンであっても、各色の印刷パターンを色ごとに検出することができる。
また、前記分布範囲の端部の位置における前記印刷パターンの前記境界線に沿った方向のエッジ範囲を検出するエッジ範囲検出部とを備えることが好ましい。この構成により、エッジに沿った方向の範囲を特定することができ、画像上の各印刷パターンの境界線に沿った方向のエッジの位置を特定することができる。
また、前記印刷パターンの前記境界線は平行な直線形状を有することが好ましい。印刷パターンと背景との境界線が平行な直線形状であるので、この直線方向に各色成分の画像の輝度値を平均化することで、印刷パターンの位置が特定されていなくても、印刷パターンと背景との境界を簡易に平均化することができる。
また、補色関係にある前記色成分の前記輝度値分布を用いて前記第2閾値と比較することで前記領域の色を判別することが好ましい。補色関係にある輝度値分布を用いることで、第2閾値と印刷領域との差が大きくなり、印刷領域の誤検出を防止することができる。また、検出された領域の色を特定することができる。
また、前記第1閾値は前記画像内の複数の前記印刷パターンの境界線に沿った方向のエッジの総数よりも大きいことが好ましい。第1閾値を複数のパターンのエッジの総数よりも大きくすることで、エッジ部分の輝度を最小ピーク値として抽出するのを防止することができ、印刷領域の検出精度を向上することができる。
また、前記第1閾値は前記画像内の前記印刷パターンの境界線に沿った方向と垂直な方向の幅のピクセル数よりも大きいことが好ましい。最小輝度値分布において、1つのピーク値に複数の色の印刷領域が該当するが、この構成により、ある色のノズル抜けが偏って発生していても各印刷領域を検出することができる。
本発明に係る方法および装置によれば、演算負荷を低減した印刷領域検出方法およびそれを用いた印刷装置を提供することができる。
実施例に係る印刷装置の概略構成を示す側面図である。 実施例に係るプリンタヘッドとチャートとの関係を示す説明図である。 実施例に係るスキャナの走査方向を示す説明図である。 実施例に係るスキャナにより撮像された画像データを示す説明図である。 実施例に係る画像処理部の構成を示すブロック図である。 実施例に係る撮像画像のRチャンネルの平均輝度値を示すグラフ図である。 実施例に係る撮像画像のGチャンネルの平均輝度値を示すグラフ図である。 実施例に係る撮像画像のBチャンネルの平均輝度値を示すグラフ図である。 実施例に係る撮像画像の3チャンネルの最小平均輝度値を示すグラフ図である。 実施例に係る最小平均輝度値のヒストグラムを示すグラフ図である。 実施例に係る撮像画像のGチャンネルの平均輝度値と第2閾値を示すグラフ図である。 実施例に係る撮像画像のRチャンネルの平均輝度値と第2閾値を示すグラフ図である。 実施例に係る撮像画像のBチャンネルの平均輝度値と第2閾値を示すグラフ図である。 実施例に係る印刷領域検出の流れを示すフローチャートである。 変形例に係るチャートを示す説明図である。 変形例に係るチャートを示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。図1は、実施例に係る印刷装置の概略構成を示す側面図であり、図2は、実施例に係るプリンタヘッドとチャートとの関係を示す説明図であり、図3は、実施例に係るスキャナの走査方向を示す説明図である。
1.印刷装置
印刷装置1は、連続紙WP上にインクジェット印刷により指定された画像データを印刷するインクジェット印刷装置である。本実施例では、ワンパス方式のインクジェット印刷装置を採用して説明するが、マルチパス方式の印刷装置を採用してもよい。なお、連続紙WPは印刷媒体の一例であり、他にも、ガラス基板またはプラスチック基板を用いてもよい。
印刷装置1は、連続紙WPを供給する給紙部3と、搬送途上の連続紙WP上にインクを吐出して印刷する印刷部5と、印刷された連続紙WPを回収する排紙部7と、印刷装置1を制御する制御部9とを備える。
給紙部3は、ロール状の連続紙WPを水平軸周りに回転可能に保持し、印刷部5に対して連続紙WPを巻き出して供給する。印刷部5は、連続紙WPに対して印刷を行う。排紙部7は、印刷部5で印刷された連続紙WPを水平軸周りに巻き取る。連続紙WPの供給側を上流とし、連続紙WPの排紙側を下流とした場合、給紙部3は印刷部5の上流側に配置され、排紙部7は印刷部5の下流側に配置されている。上流側から下流側に向かう方向を紙送り方向の順方向とする。
印刷部5は、給紙部3からの連続紙WPを取り込むための駆動ローラ11を上流側に備えている。駆動ローラ11によって給紙部3から巻き出された連続紙WPは、複数個の搬送ローラ13に沿って下流側の排紙部7に向かって搬送される。最下流の搬送ローラ13と排紙部7との間には、駆動ローラ15が配置されている。この駆動ローラ15は、搬送ローラ13上を搬送されている連続紙WPを排紙部7に向かって送り出す。
印刷部5は、最上流側の駆動ローラ11と最下流側の駆動ローラ15との間に、上流側から下流側に向かって、印刷ユニット17と、乾燥部19、スキャナ21および吸着テーブル23とをその順に備えている。印刷ユニット17は、インク滴を吐出して連続紙WPに対して画像を印刷する。本実施では、インク色の異なる印刷ユニット17が連続紙WPの搬送方向に沿って4個配置されている。各印刷ユニット17は、最も上流側から下流方向に向けて順に、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクを吐出する。
乾燥部19は、インク滴が吐出されて印刷像が形成された連続紙WPを乾燥させる。乾燥部19は、例えば、熱源を備えたヒートドラム25を設けられており、連続紙WPをヒートドラム25に接触させることにより、連続紙WPに打滴されたインク滴を乾燥させる。
スキャナ21は連続紙WPに印刷された印刷物を撮像して撮像画像を取得する。スキャナ21はR(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分の撮像画像を得ることができる。スキャナ21はCCDのカラー撮像素子を有することで、3種類の色成分の撮像画像を取得する。または、スキャナ21がモノクロのCIS撮像素子を有する場合、R、G、Bの光を切り替えて照射することで3種類の色成分の撮像画像を取得する。スキャナ21により撮像された3種類の色成分の画像データは制御部9に出力される。
制御部9は、種々の条件設定を入力する入力部31と、設定された条件および印刷装置1の動作状況を表示するモニタ33と、撮像された画像データの画像処理を実施する画像処理部35とを備える。本実施例では、制御部9としてPC(パーソナルコンピュータ)を用いる。PCはCPUおよびRAMを備え、画像処理部35はこれらCPUおよびRAMにより構成されてもよいし、別のマイクロプロセッサおよびメモリにより構成されてもよい。また、制御部9は印刷装置1全体の制御も行う。なお、制御部9は印刷部5に一体的に組み込まれてもよい。
2.印刷ユニット
図2を参照する。図2はヘッドユニット28および連続紙WPを上から見た平面図である。搬送座標系(x、y)として、紙送り方向順方向にy軸のプラス方向が設定され、紙送り方向と垂直な方向にx軸が設定されている。印刷ユニット17はヘッドユニット28を有する。ヘッドユニット28は縦および横方向に複数個配置されたヘッド29を有する。図2では、例としてヘッド29が4行×15列に配列されたヘッドユニット28が示されているが、この配列に限定されるものではない。各ヘッド29はインクが吐出されるノズルNzを有する。各行内の隣り合うヘッド29のノズルNz間に他の行のヘッド29のノズルNzがそれぞれ1個ずつ位置するように、各行のヘッド29が紙送り方向と垂直な方向にずれて配置されている。
次に、ノズル抜け検出に用いられるチャートを説明する。本実施例で用いられるチャートは、紙送り方向と垂直な方向(x方向)に全てのノズルNzからインクが吐出されて直線形状に形成された辺を有する印刷パターンを複数個有する。図3に示されるノズル抜けチェック用のチャートは、同じ濃度の各印刷パターンKP、CP、MP、YPを有する。印刷パターンKPはブラックの印刷パターンであり、印刷パターンCPはシアンの印刷パターンであり、印刷パターンMPはマゼンタの印刷パターンであり、印刷パターンYPはイエローの印刷パターンである。なお、チャートは、これらの印刷パターンKP、CP、MP、YPが複回繰り返して印刷されたものでもよい。
各印刷パターンKP、CP、MP、YPは、紙送り方向の上下に印刷領域の辺となるエッジEgを有する矩形領域を形成する。印刷領域の上下の辺となる各エッジEgは互いに平行な直線形状である。各印刷パターンKP、CP、MP、YPの印刷領域は、エッジEgに沿った方向に印刷領域の重なりがないように印刷されている。各印刷パターンの内部領域には、個々のノズルNzから順にインクが吐出されることで斜線が形成されている。したがって、各印刷パターンの内部領域には連続紙WPの色と同色の紙白部を有する。なお、最上部の印刷パターンYPには、斜線中にドット欠けDLが存在する。
図3を参照する。スキャナ21は、連続紙WPの搬送方向(y方向)と垂直方向(x方向)に延びるシャフト27に沿って移動して、連続紙WPの検出対象領域を撮像する。このとき、駆動ローラ11、15による連続紙WPの搬送は停止されており、連続紙WPは吸着テーブル23に吸着されている。スキャナ21により撮像された画像データの一例を図4に示す。
図4に示すように、画像データDIは画像の左上を原点する画像座標系(x’、y’)を有する。搬送座標系(x、y)と画像座標系(x’、y’)は、x軸およびx’軸の正負の方向が逆の関係であり、y軸およびy’軸の正負の方向も逆の関係である。画像データDIは、y’軸において、一例として、865ピクセルの解像度を有する。なお、図4に示されている最上部の印刷パターンCPはその上部が途切れている。スキャナ21による撮像範囲は、両エッジEgを含む各印刷パターンKP、CP、MP、YPが画像DIに含まれていればよい。
3.画像処理部
次に、図5を参照して画像処理部について説明する。画像処理部35は、撮像された画像DIに含まれるチャートの各印刷パターンKP、CP、MP、YPの印刷領域を検出する。画像処理部35は、メモリ41と、平均輝度値算出部43と、輝度値分布生成部45と、最小輝度値分布生成部47と、ヒストグラム生成部49と、ピーク値抽出部51と、第2閾値算出部53と、分布範囲検出部55と、エッジ範囲検出部57と、ドット欠け検出部59とを備える。
メモリ41は、スキャナ21により撮像されたR、G、Bの各色成分の各画像データを保存する。平均輝度値算出部43は、メモリ41に保存されたR、G、B各画像の輝度値を予め定められた方向に平均化して、予め定められた方向と垂直な方向における各位置に対する平均輝度値を算出する。この予め定められた方向とは、印刷パターンKP、CP、MP、YPとその背景となる紙白部との境界である各印刷パターンKP、CP、MP、YPのエッジEgに沿った方向である。本実施例では、エッジEgに沿った方向である、紙送り方向に垂直な方向(x’方向)に輝度値を平均化して、紙送り方向(y’方向)における各ピクセル位置(0〜865)に対する平均輝度値を得る。
輝度値分布生成部45は、平均輝度値算出部43により算出されたR、G、Bの色成分の各画像の平均輝度値をエッジEgに沿った方向と直交する方向である紙送り方向に配列した輝度値分布を生成する。図6はRチャンネルの平均輝度値の輝度値分布図である。図7はGチャンネルの平均輝度値の輝度値分布図である。図8はBチャンネルの平均輝度値の輝度値分布図である。図6〜図8において、理解を助けるために、紙送り方向に対して各色の印刷パターンの位置を示している。各印刷パターンにおいて、エッジEg部分よりも印刷領域内部の方が輝度が高い。これは、印刷領域内に紙白部分が含まれるためである。また、印刷領域外の紙白部分は最も輝度が高くなる。
最小輝度値分布生成部47は、エッジEgに沿った方向と直交する方向である紙送り方向のピクセル位置ごとに、R、G、Bの各色成分の平均輝度値の輝度値分布から最も値が小さい最小輝度値を選択して最小輝度値分布を生成する。これは、R、G、Bの各色成分の画像からミニマムグレースケール画像を生成し、ミニマムグレースケール画像における平均輝度値の輝度値分布を取得することと同じである。図9は、最小平均輝度値の輝度値分布図である。図9においても、理解を助けるために、紙送り方向に対して各色の印刷パターンの位置を示している。
ヒストグラム生成部49は、最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムを生成する。図10は、生成された最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムを示す。
ピーク値抽出部51は、生成された最小輝度値分布のヒストグラムから出現数が第1閾値Tv1よりも大きい凸部をピーク値として抽出する。抽出されたピーク値の中から最大ピーク値PVmaxおよび最小ピーク値PVminを選択する。図9に示されるように、最大ピーク値PVmaxは背景領域の輝度値、最小ピーク値PVminは最も輝度の低い印刷領域の輝度値と対応している。第1閾値Tv1は、画像DIに含まれるチャートの全印刷パターンの辺であるエッジEgの総数よりも大きい予め定められた値である。図4において、エッジEgの総数は19本であるので、第1閾値Tv1は19よりも大きい数が好ましい。また、第1閾値は画像DI内の各印刷パターンKP、CP、MP、YPの境界線(エッジEg)に沿った方向と垂直な方向の幅のピクセル数以上の値に設定される。本実施例では、各印刷パターンKP、CP、MP、YPの幅は50ピクセルであるので、第1閾値Tv1は50以上の数値が好ましい。したがって、本実施例では第1閾値Tv1として50に設定される。
第2閾値算出部53は、最大ピーク値PVmaxおよび最小ピーク値PVminから第2閾値Tv2を算出する。第2閾値Tv2は例えば次の式により算出される。
Tv2=(PVmax−PVmin)・0.5+PVmin
上式によれば、第2閾値Tv2を、紙白部の輝度値であるPVmaxと、最も輝度が低い印刷パターン領域の輝度値であるPVminとの中間値に設定することができる。なお、第2閾値Tv2が算出されるのは上式だけに限定されず、たとえば、係数を変更してもよい。
分布範囲検出部55は、第2閾値Tv2を用いて、各印刷パターンの印刷領域を検出する。各印刷パターンの色と補色関係にある色成分の輝度値分布を用いて特定の色の印刷領域を検出する。まず、Gチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2未満の輝度値の分布範囲を検出する。Gチャンネルはマゼンタと補色関係にある。Gチャンネルはマゼンタおよびブラックの印刷領域を検出するのに用いる。図11は、Gチャンネルの平均輝度値分布と閾値Tv2との関係を示す。Gチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2未満の輝度値の分布範囲として、m1〜m2、m3〜m4、k1〜k2、k3〜k4、m5〜m6の紙送り方向(y’方向)における各分布範囲が検出される。
Gチャンネルの輝度値分布を用いて検出された輝度値分布範囲の中から、さらにRチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2未満の輝度値分布範囲を検出する。図12は、Rチャンネルの平均輝度値分布と閾値Tv2との関係を示す。図12において、m1〜m2、m3〜m4、k1〜k2、k3〜k4、m5〜m6の各分布範囲の中で、第2閾値Tv2未満の輝度値分布範囲は、k1〜k2、k3〜k4である。このように、G、R両チャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2未満の輝度値の分布範囲がブラックの印刷パターンKPの印刷領域である。この結果、画像DI中のブラックの印刷パターンKPの領域がy’方向において、k1〜k2、k3〜k4の各範囲に存在することが検出される。以上より、ブラックの印刷領域の紙送り方向の位置が特定される。
一方、Gチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2未満の輝度値の分布範囲で、かつ、Rチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2以上の輝度値の分布範囲はマゼンタの印刷領域である。図12において、m1〜m2、m3〜m4、k1〜k2、k3〜k4、m5〜m6の各分布範囲の中で、第2閾値Tv2以上の輝度値分布範囲は、m1〜m2、m3〜m4、m5〜m6である。この結果、画像DI中のマゼンタの印刷パターンMPの領域がy’方向において、m1〜m2、m3〜m4、m5〜m6の各範囲に存在することが検出される。以上より、マゼンタの印刷領域の紙送り方向の位置が特定される。
次に、RチャンネルおよびBチャンネルの輝度値分布を用いてシアンの印刷領域を検出する。Rチャンネルはシアンと補色関係にある。Rチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2未満の輝度値の分布範囲で、かつ、Bチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2以上の輝度値の分布範囲はシアンの印刷領域である。図12において、第2閾値Tv2未満の輝度値の分布範囲は、0〜c1、k1〜k2、k3〜k4、c2〜c3、c4〜c5、の紙送り方向における各分布範囲が検出される。次に図13を参照する。図13は、Bチャンネルの輝度値分布と閾値Tv2との関係を示す。図13において、0〜c1、k1〜k2、k3〜k4、c2〜c3、c4〜c5の各分布範囲の中で、第2閾値Tv2以上の輝度値分布範囲は、0〜c1、c2〜c3、c4〜c5である。この結果、画像DI中のシアンの印刷パターンMCの領域がy’方向において、0〜c1、c2〜c3、c4〜c5の各範囲に存在することが検出される。以上より、シアンの印刷領域の紙送り方向の位置が特定される。
次に、BチャンネルおよびGチャンネルの輝度値分布を用いてイエローの印刷領域を検出する。Bチャンネルはイエローと補色関係にある。Bチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2未満の輝度値の分布範囲で、かつ、Gチャンネルの輝度値分布において第2閾値Tv2以上の輝度値の分布範囲はイエローの印刷領域である。図13において、第2閾値Tv2未満の輝度値の分布範囲は、y1〜y2、y3〜y4、k1〜k2、k3〜k4、の紙送り方向における各分布範囲が検出される。次に図11において、y1〜y2、y3〜y4、k1〜k2、k3〜k4、の各分布範囲の中で、第2閾値Tv2以上の輝度値分布範囲は、y1〜y2、y3〜y4である。この結果、画像DI中のイエローの印刷パターンMYの領域がy’方向において、y1〜y2、y3〜y4の各範囲に存在することが検出される。以上より、イエローの印刷領域の紙送り方向の位置が特定される。なお、図13のBチャンネルの輝度値分布において、マゼンタの領域m1〜m2、m3〜m4、m5〜m6の範囲の一部が閾値Tv2と未満の領域として検出されたとしても、図11のGチャンネルの輝度値分布において、m1〜m2、m3〜m4、m5〜m6の範囲の全てが第2閾値Tv2未満であるので、これらの領域はイエローの領域として検出されることはない。
なお、分布範囲検出部55は、各印刷領域の幅のピクセル数よりも小さいある一定の範囲を超えたものだけを印刷領域の分布範囲として検出してもよい。ある一定の範囲である閾値を設けることで、汚れなどを印刷領域として誤検出するのを防止することができる。また、検出された各印刷領域のy’方向の端部は、それぞれの印刷領域のエッジEgのy’方向における位置を示す。したがって、c1、m1、m2、m3、m4、y1、y2、y3、y4、k1、k2、k3、k4、c2、c3、c4、c5、m5、m6は各印刷領域のエッジEgの紙送り方向における位置である。このようにして、エッジEgの紙送り方向における位置が検出される。
エッジ範囲検出部57は、検出されたブラック、マゼンタ、シアン、イエローの各領域におけるy’方向の端部において、x’軸方向にエッジEgの範囲を検出する。例えば、ブラックの領域MKにおいて、紙送り方向位置k1、k2、k3、k4においてx’軸方向にエッジEgの範囲を検出する。エッジEgの範囲は、輝度値変化やラベリング等の従来の画像処理方法により検出することができる。これにより、各印刷領域の外形の位置が特定される。
ドット欠け抽出部59は、このようにして検出された各印刷パターンの印刷領域からドット欠けDLを抽出する。図2に示すように、チャートにおける各印刷パターンとノズルNzとの位置関係が対応しているので、抽出されたドット欠けDLの画像DI中の座標位置から対応するノズルNzのナンバーを特定する。このことにより、ノズル抜けが発生しているノズルNzが特定される。
プリンタヘッド17は、特定されたノズルナンバーのノズルNzをクリーニングまたはフラッシングすることで、ノズル抜けが発生していたノズルNz内のインク詰まりを除去することができる。この結果、ノズル抜けが修復され、印刷物におけるドット欠けを防止することができる。
次に、図14を参照して印刷領域の検出の流れを説明する。図14は印刷領域の検出の流れを示すフローチャートである。
印刷者が入力部31にノズル抜けチェックの指示を入力する。この指示により、ノズル抜けチェック用のチャートが連続紙WPに印刷される(ステップS01)。チャートは色が異なる印刷パターンを複数有する。チャートが印刷された連続紙WPは予め定められた距離だけ紙送りされ、スキャナ21の撮像範囲となる所定位置において停止され、連続紙WPは吸着テーブル23に吸着される。スキャナ21が、連続紙WPに印字されたチャートをR、G、Bの3チャンネルで色成分ごとに撮像し(ステップS2)、撮像された各色成分の画像DIのデータが画像処理部35へ出力される。
各色成分で撮像された画像DIに対して、平均輝度値算出部43が、印刷パターンと背景である紙白部との境界線に沿った方向である予め定められた方向(エッジEgに沿った方向)に輝度値を平均化して平均輝度値を算出する(ステップS3)。平均輝度値は画像DIを境界線に沿った方向に圧縮することで算出してもよい。次に、輝度値分布生成部45が、各色成分の画像DIごとに、平均輝度値を境界線に沿った方向と直交する方向(y’方向)に配列した輝度値分布を生成する(ステップS4)。次に、最小輝度値分布生成部47は、境界線に沿った方向と直交する方向(y’方向)の位置ごとに、各色成分の画像DIの平均輝度値から、最も値の小さい最小輝度値を選択して最小輝度値分布を生成する(ステップS5)。次に、ヒストグラム生成部49は、最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムを生成する(ステップS6)。次に、ピーク値抽出部51は、ヒストグラムにおいて、予め定められた第1閾値以上のピーク値の中から最小ピーク値PVminおよび最大ピーク値PVmaxを抽出する(ステップS7)。次に、第2閾値算出部は、最小ピーク値PVminおよび最大ピーク値PVmaxの輝度値に基づいて、第2閾値Tv2を算出する(ステップS8)。次に、分布範囲検出部55は、第2閾値Tv2と、各色成分の輝度値分布の輝度値とを比較し、第2閾値Tv2より小さい分布範囲を検出する(ステップS9)。次に、エッジ範囲検出部は、各分布範囲の端部の位置における各印刷領域のエッジEgに沿った方向のエッジ範囲を検出する(ステップS10)。
この結果、画像DI中における印刷領域の座標が特定され、さらに、各印刷領域内にドット欠けDLが存在するか否かを画像処理により判別する。この画像処理として、例えば、連続する輝度値が一定領域に収まっているか否かでドット欠けDLを判別することができる。印刷領域内にドット欠けDLが存在する場合、対応するノズルNzのナンバーを特定する。ノズル抜けの発生および特定されたノズルナンバーがモニタ33に表示される。印刷者は、特定されたナンバーのノズルNzのフラッシングまたはクリーニングを入力部31に指示する。この指示により、該当するノズルNzを有するヘッドユニット28のフラッシングまたはクリーニングが実施され、ノズルNzのインク詰まりを修復する。印刷領域内にドット欠けDLが存在しない場合、これらの処理を終了する。
本実施例によると、各印刷パターンの印刷領域を検出するのに、3つの色成分の輝度値分布から作成された最小輝度値分布を基に第2閾値Tv2を算出するので、各色成分共通の閾値を算出することができ、各色成分ごとに閾値を算出する必要がない。また、最小輝度値分布から第2閾値Tv2を算出することで、紙の色種による影響を低減することができる。したがって、紙の下地の色に近い印刷パターンの印刷領域も適切に検出することができる。また、エッジの特徴点検出など複雑な画像処理を必要としないので、画像処理部35の演算負荷を低減することができ、画像処理の時間短縮をすることができる。
なお、各色成分共通の閾値(第2閾値Tv2)を算出する際は、最小輝度値分布におけるパターン部の輝度値を同レベルにすることにより、閾値の精度を高めることが可能となる。このため、各印刷パターンを作成する際は、各印刷パターンの濃度を同レベルとすることが好ましい。
また、最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムにおいて、第1閾値Tv1以上のピーク値から最小ピーク値PVminを取得することで、紙の種類による影響や、紙の汚れによる影響を低減することができる。例えば、新聞紙などは紙種を原因として輝度値分布にノイズが発生しやすいが、第1閾値Tv1以上のピーク値から最小ピーク値PVminを取得することで、これらの影響を低減することができる。また、コート紙など吸水性の良い紙種の場合、吐出されたインクが紙の内部にまで浸み込むので紙面上の線が細くなる。この結果、各印刷パターン内部の斜線が細くなり印刷パターンの輝度が全体的に高くなる。この場合、最小ピーク値PVminも高くなり、第2閾値Tv2を適切に設定することができるので、各印刷領域を適切に検出することができる。また、印刷領域を検出してからエッジEgを検出するので、印刷領域の中でエッジEgだけが特に輝度が低い印刷パターンであっても、各色の印刷パターンを色ごとに検出することができる。
また、各印刷パターンと各印刷パターンの背景との境界線が平行な直線形状であるので、この直線方向に沿って各色成分の画像DIの輝度値を平均化することで、印刷パターンの位置が特定されていなくても、印刷パターンと背景との境界を簡易に平均化することができる。また、印刷パターンと背景との境界が画像DIの横方向(x’方向)であるので、印刷パターンと背景との境界をより簡易に平均化することができる。
補色関係にある色成分の輝度値分布を用いることで、第2閾値Tv2と印刷領域との差が大きくなり、印刷領域の誤検出を防止することができる。また、検出された領域の色を精度良く特定することができる。
また、第1閾値Tv1は画像DIの検出領域内の複数の印刷パターンの境界線に沿った方向のエッジEgの総数よりも大きいので、画像DIにおいてスパイク部として検出されるエッジEgの輝度を最小ピーク値PVminとして検出されるのを防止することができる。スパイク部が最小ピーク値PVminとして検出されると、第2閾値Tv2が適正値よりも低めに算出され、紙の種類やインク付着状態、乾燥状態によって、印刷領域を誤って検出する場合がある。また、第1閾値Tv1は画像DI内の印刷パターンの境界線に沿った方向と垂直な方向の幅のピクセル数よりも大きい。この構成により、最小輝度値分布のヒストグラムにおいて、1つのピーク値に複数の色の印刷領域が該当するので、ある色のノズル抜けが偏って発生していても、他の色の輝度値分布を用いた最小輝度値分布により第1閾値Tv1および第2閾値Tv2を設定するので、ノズル抜けの影響を低減することができ、各印刷領域を検出することができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、チャートの印刷パターンKP、CP、MP、YPは紙送り方向に1つずつ順に印刷されていたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、図15に示すように、紙送り方向と垂直な方向にも印刷パターンKP、CP、MP、YPを並べてもよい。この場合、紙送り方向と垂直な方向に並ぶ各印刷パターンの辺の紙送り方向に対する位置が同じである必要がある。言い換えると、各印刷パターンのエッジEgに沿った方向に他の印刷パターンの内部領域が位置しないように各印刷パターンを配置する必要がある。この構成により紙送り方向と垂直な方向に並ぶ各印刷パターンの印刷領域が同時に検出される。これにより、紙送り方向と垂直な方向に並ぶヘッドユニット28のノズル抜けを同時に検出することができる。
(2)上述した実施例では、チャートの印刷パターンKP、CP、MP、YPの両エッジEgが紙送り方向に対して垂直に配置されていたが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、図16に示すように、紙送り方向と平行に印刷パターンKP、CP、MP、YPのエッジEgを配置してもよい。この場合、輝度値の平均化は紙送り方向に実施すればよい。また、平行なエッジEgが紙送り方向に対して斜めに印刷されるような印刷パターンでもよい。このような印刷パターンの場合、撮像した画像の回転処理等により座標変換することで、エッジEgに沿った方向に輝度値の平均化を簡易にすることができる。
(3)上述した実施例では、スキャナ21により撮像した画像DIをそのまま画像処理に用いるように構成したが、本発明はそのような構成に限定されるものではない。例えば、撮像した画像DIを印刷パターンのエッジEgと垂直な方向に画像圧縮することで、画像DIのデータ量を小さくして画像処理の高速化を図ることができる。画像DIを圧縮すると、印刷パターンの辺が細くなるが、本発明により、印刷領域を検出してから辺を検出することで印刷パターンの辺を確実に検出することができる。
(4)上述した実施例では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインクを吐出する4種類の印刷ユニット17を備えるように構成したが、本発明はそのような構成に限定されるものではない。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等の他の色の印刷ユニット17を備えてもよい。
(5)上述した実施例では、撮像された画像DIの全体が印刷領域の検出対称領域として設定されていたが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、画像DIの一部の領域を印刷領域の検出対称領域として予め設定してもよい。
(6)上述した実施例では、各印刷パターンの背景は紙白部であったが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、印刷パターンの背景として吸着テーブル23であってもよい。
(7)上述した実施例では、インクジェット方式の印刷部5を備える印刷装置を例示したが、本発明は印刷装置であれば、インクジェット方式の印刷部5に限定されるものではない。
1 … 印刷装置
17 … 印刷ユニット
21 … スキャナ
43 … 平均輝度値算出部
45 … 輝度値分布生成部
47 … 最小輝度値分布生成部
49 … ヒストグラム生成部
51 … ピーク値抽出部
53 … 第2閾値算出部
55 … 分布範囲検出部
57 … エッジ長検出部
KP、CP、MP、YP … 印刷パターン

Claims (12)

  1. 色が異なる印刷パターンを複数有する印刷物において、前記印刷パターンの印刷領域を検出する印刷領域検出方法であって、
    前記印刷物を複数の色成分ごとに撮像して画像を得る撮像ステップと、
    各色成分の画像ごとに、前記印刷パターンと背景との境界線に沿った方向である予め定められた方向に輝度値を平均化して平均輝度値を算出する平均輝度値算出ステップと、
    各色成分の画像ごとに、前記平均輝度値を前記境界線に沿った方向と直交する方向に配列した輝度値分布を生成する輝度値分布生成ステップと、
    前記境界線に沿った方向と直交する方向の位置ごとに、各色成分の画像の前記平均輝度値から、最も値の小さい最小輝度値を選択して最小輝度値分布を生成する最小輝度値生成ステップと、
    前記最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムを生成するヒストグラム生成ステップと、
    前記ヒストグラムにおいて、予め定められた第1閾値以上のピーク値の中から最小ピーク値および最大ピーク値を抽出するピーク値抽出ステップと、
    前記最小ピーク値および前記最大ピーク値の輝度値に基づいて、第2閾値を算出する第2閾値算出ステップと、
    前記第2閾値と、各色成分の前記輝度値分布の前記平均輝度値とを比較し、前記第2閾値より小さい分布範囲を検出する範囲検出ステップと
    を備えることを特徴とする印刷領域検出方法。
  2. 請求項1に記載の印刷領域検出方法において、
    前記印刷パターンの前記境界線は平行な直線形状を有する
    ことを特徴とする印刷領域検出方法。
  3. 請求項1または2に記載の印刷領域検出方法において、
    補色関係にある前記色成分の輝度値分布を用いて前記第2閾値と比較することで前記分布範囲の色を判別する
    ことを特徴とする印刷領域検出方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の印刷領域検出方法において、
    前記第1閾値は前記画像内の複数の前記印刷パターンの境界線に沿った方向のエッジの総数よりも大きい
    ことを特徴とする印刷領域検出方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の印刷領域検出方法において、
    前記第1閾値は前記画像内の前記印刷パターンの境界線に沿った方向と垂直な方向の幅のピクセル数よりも大きい
    ことを特徴とする印刷領域検出方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の印刷領域検出方法において、
    前記分布範囲の端部の位置における前記印刷パターンの前記境界線に沿った方向のエッジ範囲を検出するエッジ範囲検出ステップと、
    を備える印刷領域検出方法。
  7. 色が異なる複数の印刷パターンを印刷する印刷ユニットと、
    前記印刷パターンが印刷された印刷物を複数の色成分で撮像するスキャナと、
    各色成分の画像ごとに、前記印刷パターンと背景との境界線に沿った方向である予め定められた方向に輝度値を平均化する平均輝度値算出部と、
    各色成分の画像ごとに、平均輝度値を前記境界線に沿った方向と直交する方向に配列した輝度値分布を生成する輝度値分布生成部と、
    前記境界線に沿った方向と直交する方向の位置ごとに、各色成分の画像の前記平均輝度値から、最も値が小さい最小輝度値を選択して最小輝度値分布を生成する最小輝度値分布生成部と、
    前記最小輝度値分布における輝度値のヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
    前記ヒストグラムにおいて、予め定められた第1閾値以上のピーク値の中から最小ピーク値および最大ピーク値を抽出するピーク値抽出部と、
    前記最小ピーク値および前記最大ピーク値の輝度値に基づいて、第2閾値を算出する第2閾値算出部と、
    前記第2閾値と、各色成分の前記輝度値分布の前記平均輝度値とを比較し、前記第2閾値より小さい分布範囲を検出する分布範囲検出部と
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項7に記載の印刷装置において、
    前記印刷パターンの前記境界線は平行な直線形状を有する
    ことを特徴とする印刷装置。
  9. 請求項7または8に記載の印刷装置において、
    補色関係にある前記色成分の前記輝度値分布を用いて前記第2閾値と比較することで前記分布範囲の色を判別する
    ことを特徴とする印刷装置。
  10. 請求項7から9のいずれか1つに記載の印刷装置において、
    前記第1閾値は前記画像内の複数の前記印刷パターンの境界線に沿った方向のエッジの総数よりも大きい
    ことを特徴とする印刷装置。
  11. 請求項7から10のいずれか1つに記載の印刷装置において、
    前記第1閾値は前記画像内の前記印刷パターンの境界線に沿った方向と垂直な方向の幅のピクセル数よりも大きい
    ことを特徴とする印刷装置。
  12. 請求項7から11のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記分布範囲の端部の位置における前記印刷パターンの前記境界線に沿った方向のエッジ範囲を検出するエッジ範囲検出部と
    を備える印刷装置。
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