JP2018025474A - 光飛行型測距装置および光飛行型測距の異常検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、車両に搭載可能な光飛行型測距装置に適用した第1の実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。本実施形態では、光飛行型測距装置1は、例えば、車両の周辺に存在する対象物Pとの距離を測定するように配置される。車両が走行中に周辺との距離を検出することで安全走行が行えるようにするものである。
この実施形態では、受光部4の各画素12は、投光部3による投光動作の4周期分を1サイクルとしている。受光部4の各画素12に対して各周期で所定の位相でシャッタタイミングを設定し、4回のシャッタタイミングが1サイクルとして設定される。したがって、各画素12は、第1から第4の各シャッタタイミングに対応して、第1位相から第4位相を割り当てて受光信号を取り込み、取り込んだ電荷をそれぞれQ1〜Q4として複数回に渡って蓄積する。
Q1=QX+OS …(1)
Q2=QY+OS …(2)
Q3=−QX+OS …(3)
Q4=−QY+OS …(4)
θ[rad]=arctan(QY/QX) …(5)
Lx[m]=(θ/2π)・c・(Ts/2) …(6)
OS=(Q1+Q3)/2 …(7)
OS=(Q2+Q4)/2 …(8)
また、出力Q1とQ3の差を求めることで式(9)のようにオフセットなしの出力QXが得られ、出力Q2とQ4の差を求めることで式(10)のようにオフセットなしの出力QYが得られる。
QX=(Q1−Q3)/2 …(9)
QY=(Q2−Q4)/2 …(10)
したがって、この結果から式(5)、(6)を用いて距離Lxを求めることができるようになる。
ΔOS=OSx−OSy …(11)
ΔOS=0 …(12)
ΔOS≠0 …(13)
図7から図11は第2実施形態を示すもので、以下、第1実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、受光部4の画素12を2個一組として用い、2シャッタで検出する方式を採用している。ここで、2個一組として選ぶ画素12は、車両の移動方向と直交する方向に並ぶ隣接した画素12a、12bを選んでいる。なお、2個一組の画素12a、12bの選び方はこれに限らず、移動方向に隣接して並ぶ2個を設定することもできるし、その他隣接するもの以外の組み合わせもできるもので、目的や用途などに応じて様々な選択が可能である。
Q1=QX+OSX …(14)
Q2=QY+OSY …(15)
Q3=−QX+OSX …(16)
Q4=−QY+OSY …(17)
OSX=(Q1+Q3)/2 …(18)
OSY=(Q2+Q4)/2 …(19)
Q1(t−1)=QXt−1+OSX …(14a)
Q2(t−1)=QYt−1+OSY …(15a)
Q3(t) =−QXt +OSX …(16a)
Q4(t) =−QYt +OSY …(17a)
MBX=ABS(OSXt−OSXt−1) …(20)
MBY=ABS(OSYt−OSYt−1) …(21)
<正常判定> MBX=0 且つ MBY=0である
<異常判定> 次の(a)〜(c)のいずれかに該当
(a)MBX≠0、(b)MBY≠0、(c)MBX≠0 且つ MBY≠0
図12および図13は第3実施形態を示すもので、以下、第2実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、第2実施形態におけるように、受光部4の2画素12a、12bを一組として2シャッタタイミングで検出する方式での更なる検出動作の効率向上の例を示している。
図14および図15は第4実施形態を示すもので、以下、上記各実施形態と異なる部分について説明する。上記各実施形態では、モーションブラーの判定について、オフセットが変化しないことをモーションブラーの発生なしの条件としていた。第1実施形態では、OSの変化が「0」であることを正常である条件とし、第2実施形態では、オフセットOSX、OSYの判定値MBX、MBYがいずれも「0」であることを正常である条件としていた。
ΔOS<ΔOSth …(22)
ΔOS≧ΔOSth …(23)
<正常判定> MBX<MBXth 且つ MBY<MBYthである
<異常判定> 次の(a)〜(c)のいずれかに該当
(a)MBX≧MBXth、(b)MBY≧MBYth、
(c)MBX≧MBXth 且つ MBY≧MBYth
閾値MBXth、MBYthは「0」でない値が設定される。
図14は、装置を搭載した車両の速度情報を図1に示した車速センサ9により取り込み、車速に応じて変化させるものである。車速が速いとモーションブラーが発生しやすくなり、また、検出誤差も発生しやすくなる。これを考慮して、車速に起因した過剰なモーションブラーの発生の判定を抑制するために、速度が速いほど閾値を大きく設定して「鈍感」となる条件にするものである。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、以下のように変形または拡張することができる。
Claims (11)
- 所定周期の変調光を空間に投射する発光部(3)と、
前記発光部から投射された変調光が対象物で反射した戻り光を含む入射光を受光して受光量に相当する電荷を蓄積する複数の画素(12)を有する受光部(4)と、
前記変調光の周期を基準として互いに180°異なる第1位相、第3位相、および前記第1、第3位相と異なり、且つ互いに180°異なる第2位相、第4位相で前記受光部の前記画素1個単位もしくは2個単位で受光動作を行わせる投受光制御部(5)と、
前記受光部における前記画素の蓄積電荷に基づいて前記変調光と前記戻り光との間の位相差を計測して前記対象物までの距離を演算するデータ処理部(6)と、
前記受光部における前記画素の蓄積電荷に基づいて前記対象物との相対的な移動に起因して発生する前記対象物の反射率の変化、前記対象物との距離の変化もしくは前記対象物の明るさの変化の発生をモーションブラーとして検出する異常検出部(7)と、
を備えた光飛行型測距装置。 - 請求項1に記載の光飛行型測距装置において、
前記異常検出部(7)は、前記受光部の画素毎に有する電荷の蓄積のオフセットデータを、前記第1位相および第3位相のデータから、あるいは前記第2位相および第4位相のデータから算出し、前記オフセットデータが時間の推移と共に変化しない場合は、同じ反射率や距離や明るさであると判断し、前記オフセットデータが変化した場合には、異なる反射率や距離や明るさになったと判断し、前記モーションブラーの発生を検出する光飛行型測距装置。 - 請求項1または2に記載の光飛行型測距装置において、
前記投受光制御部(5)は、前記受光部の画素毎に前記第1から第4位相のデータを4回の投光動作で取得する光飛行型測距装置。 - 請求項3に記載の光飛行型測距装置において、
前記受光部の画素毎の前記第1位相から前記第4位相の受光量をそれぞれQ1からQ4としたときに、
前記異常検出部(7)は、前記第1位相方向のオフセット値OS1をQ1+Q3、前記第2位相方向のオフセット値OS2をQ2+Q4とし、これらのオフセット値OS1およびOS2が等しくならないときに前記モーションブラーの発生を検出する光飛行型測距装置。 - 請求項1または2に記載の光飛行型測距装置において、
前記投受光制御部(5)は、前記受光部の隣接する第1画素、第2画素について、前記第1画素により前記第1位相および第3位相のデータ、前記第2画素により前記第2位相および第4位相のデータを2回の投光動作で取得する光飛行型測距装置。 - 請求項5に記載の光飛行型測距装置において、
前記受光部の前記第1画素の第1位相の受光量、第3位相のそれぞれの受光量をQ1(t−1)、Q3(t−1)とし、前記第2画素の第2位相の受光量、第4位相の受光量をそれぞれQ2(t)、Q4(t)としたときに、
前記異常検出部(7)は、前記第1位相方向のオフセット値OSXをQ1(t−1)+Q3(t)、前記第2位相方向のオフセット値OSYをQ2(t−1)+Q4(t)とし、前記オフセット値OSXおよびOSYの少なくとも一方が時間の推移と共に変化したときに前記モーションブラーの発生を検出する光飛行型測距装置。 - 請求項5または6に記載の光飛行型測距装置において、
前記異常検出部(7)は、前記オフセット値OSXおよびOSYの時間の推移に伴う変化の判定を、前記2回めの投光動作から次の1回めの投光動作に移行するときにも実施し、前記モーションブラーの発生を連続して検出しないときには、前記距離取得部により取得した距離情報を有効とする光飛行型測距装置。 - 請求項4に記載の光飛行型測距装置において、
前記異常検出部(7)は、前記オフセット値OSXおよびOSYの差が予め設定された閾値を超えているときに前記モーションブラーの発生を検出する光飛行型測距装置。 - 請求項6に記載の光飛行型測距装置において、
前記異常検出部(7)は、前記オフセット値OSXおよびOSYの少なくとも一方が時間の推移と共に予め設定された閾値を超えて変化したときに前記モーションブラーの発生を検出する光飛行型測距装置。 - 請求項8または9に記載の光飛行型測距装置において、
移動体に設けられ、現在の道路上の移動位置を地図情報として取得する位置情報取得部を備えており、
前記異常検出部(7)は、前記閾値として、前記位置情報取得部から得られる現在の移動位置に対応して誤差の発生度を考慮した値に変更設定する光飛行型測距装置。 - 投光部(3)から所定の投光周期で点灯および消灯を繰り返す変調光を空間に投射し、受光部において前記発光部から投射された変調光が対象物で反射した戻り光を含む入射光を複数の画素により受光して受光量に相当する電荷を蓄積し、制御装置により前記対象物までの距離を演算する光飛行型測距の異常検出方法であって、
投受光制御部により、前記変調光の周期を基準として互いに180°異なる第1位相、第3位相、および前記第1、第3位相と異なると共に互いに180°異なる第2位相、第4位相で前記受光部の前記画素1個単位もしくは2個単位で受光動作を行わせ、
データ処理部により、前記受光部における前記画素の蓄積電荷に基づいて前記変調光と前記戻り光との間の位相差を計測して前記対象物までの距離を演算し、
異常検出部により、前記受光部における前記画素の蓄積電荷に基づいて前記対象物との相対的な移動に起因して発生する前記対象物の反射率の変化、前記対象物との距離の変化もしくは前記対象物の明るさの変化の発生をモーションブラーとして検出するようにした光飛行型測距の異常検出方法。
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