JP2018023774A - 超音波プローブ、及び被検体情報取得装置 - Google Patents

超音波プローブ、及び被検体情報取得装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超音波の受信信号を増幅するプリアンプを備えた超音波プローブにおいて、プリアンプの前後に保護回路を必要とせずに超音波の送受波が可能な装置を提供する。
【解決手段】一対の電極を含む振動子を有し、振動子の振動によって超音波を送受することが可能な超音波プローブであって、一対の電極のうちの一方の電極に、振動子によって超音波を送波するための送信信号を伝達する配線が接続され、一対の電極のうちの他方の電極に、振動子によって超音波を受波することで得られる受信信号を増幅するプリアンプが接続されている超音波プローブ。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波の送受が可能な超音波プローブ、それを用いた被検体情報取得装置に関する。
被検体に超音波を送波して、被検体内から反射してくる超音波を受波することで、被検体内の情報を取得する超音波イメージング技術を用いて、被検体内の画像化を行う方法が知られている。超音波イメージングをするための装置は、超音波の送受信信号を処理する信号処理部と、ケーブルを介して信号処理部に接続された超音波プローブと、を含み構成される。超音波の送波及び受波のために、超音波プローブに備えられた超音波振動子(以下では単に振動子と略すことがある)が用いられる。超音波を送波するための送信信号は、信号処理部で生成され、ケーブルを介して振動子に伝えられる。また、振動子が超音波を受波して発生した受信信号は、ケーブルを介して信号処理部に伝えられ、デジタル信号に変換される。
特許文献1には、超音波の送信信号及び受信信号を、信号処理部からプローブへ伝達するパスを一部共通とした超音波診断装置の開示がある。
特開平6−217980号公報
特許文献1の超音波診断装置では、超音波の送受信信号の伝達のためのパスに、超音波の受信信号増幅のためのプリアンプが設けられている。そして特許文献1では、プリアンプの前後に、超音波送信のために印加される高電圧からプリアンプを保護するための保護回路を設けた構成の開示がある。
本発明者は特許文献1に開示の超音波診断装置に課題を見いだした。それは、プリアンプを保護する保護回路は、高電圧に対する耐圧が必要なため、保護回路内の寄生容量や配線抵抗などが大きく、プリアンプの受信特性を低下させる場合がある、という課題である。
本発明に係る超音波プローブは、一対の電極を含む振動子を有し、前記振動子の振動によって超音波を送受することが可能な超音波プローブであって、前記一対の電極のうちの一方の電極に、前記振動子によって超音波を送波するための送信信号を伝達する配線が接続され、前記一対の電極うちの他方の電極に、前記振動子によって超音波を受波することで得られる受信信号を増幅するプリアンプが接続されていることを特徴とする。
本発明によると、超音波の受信信号を増幅するプリアンプを備えた超音波プローブにおいて、プリアンプの前後に保護回路を必要とせずに超音波の送受波が可能である。そのため、保護回路によるプリアンプの受信特性への影響が抑制され、結果的に超音波プローブにおける超音波の受信感度の低下を抑制できる。
本発明の第1の実施形態に係る超音波プローブを説明する図。 本発明の第2の実施形態に係る超音波プローブを説明する図。 本発明の第3の実施形態に係る超音波プローブを説明する図。 本発明の第4の実施形態に係る超音波プローブを説明する図。 本発明の第5の実施形態に係る超音波プローブを説明する図。 本発明の第6の実施形態に係る超音波プローブを説明する図。 本発明の第7の実施形態に係る超音波プローブを説明する図。 本発明の第8の実施形態に係る超音波プローブを説明する図。 本発明の第9の実施形態に係る被検体情報取得装置を説明する図。 本発明の第10の実施形態に係る被検体情報取得装置を説明する図。 本発明の各実施形態に係る超音波プローブが有する回路図の一例を示す図。 プリアンプを内蔵した超音波プローブを説明する図である。
以下図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、超音波の受信信号を増幅するプリアンプに、超音波を送信するための高電圧パルス信号が印加されないようにすることで、プリアンプの保護回路を必要としない構成とする。そのために、振動子が備える一対の電極のうち、超音波の受信信号を増幅するプリアンプが接続する電極と、超音波の送信信号が伝達される配線が接続される電極とが異なる構成とする。プリアンプの保護回路が設けられないので、保護回路に由来するプリアンプの受信特性低下を抑制できる。
以下、具体構成を用いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る超音波プローブでは、下記の特徴を有する。超音波の送受波を行う振動子を構成する対向した一対の電極が、超音波の送受波を行う素子単位毎に分離されている。更に、対向する一対の電極の一方に超音波の送信信号を印加する配線が接続され、もう一方の電極に超音波の受信信号を検出するプリアンプ(検出回路)が接続されている。
図1を用いて、本実施形態を詳細に説明する。図1(a)に、本実施形態に係る超音波プローブ及び信号処理部の回路構成を説明するための模式図を示す。図1において、100は超音波プローブ、101はプローブ筺体、102はケーブル、103はコネクタ、104はプリアンプである。また、201は圧電素子、一対の電極のうちの一方の電極である202は第1の電極、他方の電極である203は第2の電極である。204は、201、202、203を含み構成される超音波振動子(以下、振動子と略すことがある)である。圧電素子を用いた振動子は、圧電型(超音波)トランスデューサと言い換えることもできる。
そして、500は超音波の送信信号及び受信信号を処理する信号処理部、501は高い電圧のパルスを発生される電圧パルス発生手段である。そして、502はアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換手段(AD Converter)である。
超音波プローブ100は、プローブ筺体101と、ケーブル102、コネクタ103を含む構成されている。プローブ筺体101内には、超音波の送受波を行う素子である振動子204が複数設けられており、ケーブル102を介して、コネクタ103に電気的に接続されている。
コネクタ103は、信号処理部500に取り付けることができ、コネクタ103を介して、信号処理部内の電圧パルス発生手段501で発生した高電圧パルスを圧電素子201に伝達することができる。また、振動子204が超音波を受波することで発生した受信信号をプリアンプ104で増幅した信号を、コネクタ103を介して、信号処理部500内のアナログ−デジタル変換手段502に伝達できる。ケーブル102内には、更に複数のケーブルが設けられているので、外来ノイズに強く、屈曲性が良い、細線同軸ケーブルを束ねた構成が用いられている。
振動子204は対向した第1の電極202と第2の電極203を含み構成される。第1の電極202と第2の電極203は、振動子204が送受波を行う単位(送受波の素子単位)毎に、電気的に分離されている。図1(a)では、1つ1つの振動子が電気的に分離されているが、複数の振動子が送受波を行う1つの素子を構成する場合、1つの素子を構成する複数の振動子同士は電気的に接続されていてもよい。この場合、異なる素子に属する振動子同士は電気的に分離されている。
本実施形態に係る超音波プローブでは、一対の電極間(202、203間)に設けられた圧電素子の圧電効果により、超音波を送受することが可能な構成となっている。
図1(a)では、圧電素子を3つ備えた構成を示しているが、本実施形態は2つ以下、又は4つ以上の圧電素子を備えたものであっても良い。以下の実施形態においても同様である。
振動子204の第2の電極203は、プリアンプ104の入力端子に接続され、ケーブル102内の受信用ケーブル402を介して、コネクタ103内の端子に接続されている。このコネクタ103の端子は、信号処理部500内で、アナログ−デジタル変換手段502の入力端子に接続される。尚、本明細書では特に断りがない場合、接続され、とは電気的に接続されることを意味し、接続する物の間に、別の物が設けられる場合も包含する。
一方、振動子204の第1の電極202は、ケーブル102内の送信用ケーブル401を介して、コネクタ103内の端子に接続されている。このコネクタ103の端子は、信号処理部500内で、電圧パルス発生手段501の出力端子に接続されている。
本実施形態の構成によると、超音波の送信時に高電圧パルスを伝達する経路と、超音波の受信時に受信信号を増幅する経路を、分離している。具体的には超音波の受信信号を増幅するプリアンプ104が接続する電極を、振動子204の第2の電極203とし、高電圧パルスによる送信信号の経路が接続する電極を第1の電極202とする。このような構成により、プリアンプの入力側に、プリアンプを高電圧から保護するための保護回路が接続されない。そのため、保護回路が設けられることによって生じる寄生容量の発生等による、プリアンプの受信特性の低下を抑制できる。そのため、本実施形態に係る超音波プローブによると、プリアンプの受信特性低下が生じにくく、優れた受信特性を得ることができる。
尚、本明細書においてプリアンプとは、超音波プローブで受波した超音波の信号を、信号処理部を含む超音波装置に設けられる増幅器(不図示)に送られる前に、予め増幅する役割をする増幅器(アンプ)である。
(第1の実施形態 変形例1)
本実施形態では、信号処理部が超音波の送信信号の伝達用の端子と、受信信号の伝達用の端子を独立して有する構成を示したが、本発明はこれに限らない。例えば、図1(b)で示すように、超音波送信用の端子と、超音波受信用の端子を選択して超音波プローブに接続する切り替えT/Rスイッチ(高電圧阻止手段)210を設けても良い。そして、超音波プローブ100のケーブル102と信号処理部500を接続する部分にアダプタ110としてT/Rスイッチ210を配置する構成にしても良い。ここで、T/Rスイッチ210は、端子に低い電圧(通常、数ボルト以下)が印加されている際は、入力と出力端子間は導通しており、端子に高い電圧が印加されると、入力と出力端子間を遮断する機能を有したスイッチである。すなわち、送信信号を伝達させる配線と、受信信号を伝達させる配線とが一部共通する共通の配線を構成している。そして、この共通の配線に、送信信号を伝達可能な状態と受信信号を伝達可能な状態とを切り替えるスイッチが設けられている。
図1(b)の構成では、T/Rスイッチ210を有しているため、超音波の送信時に、高電圧パルスが印加されると、プリアンプ104に繋がった配線の経路は遮断され、プリアンプ104の出力端子に高電圧が印加されることはない。また、超音波の受信時には、プリアンプ104から出力される出力信号は数百マイクロボルト程度であるので、T/Rスイッチ210は遮断されず、信号処理部500に受信信号がそのまま伝達される。尚、T/Rスイッチ210はプリアンプ104の出力端子側に接続されているので、本実施形態の構成は、プリアンプ104の受信特性に影響を与え難くい構成となっていている。尚、もしT/Rスイッチ210がないと、送信時の高電圧パルスがプリアンプ104の出力端子に印可され、最悪の場合プリアンプ104が破損してしまい、本発明の構成ではこれを防ぐことができる。図1(b)の構成では、プリアンプ104に高電圧が印加しない構成であるため、装置側に接続する送受信に用いる端子を送信と受信で兼用とすることができる。超音波イメージング装置と、超音波プローブを接続する端子は、送信と受信が兼用となっているものが一般的であり、本構成によると、プリアンプの受信特性低下が生じにくい上に、送信と受信の端子を兼用とすることができる。
これにより、従来の超音波イメージング装置の構成を変更することなく、本実施形態の超音波プローブを接続することができる。そのため、従来構成の超音波プローブと本実施形態の超音波プローブを併用して、同じ超音波イメージング装置で使用することができる。
(第1の実施形態 変形例2)
また、図1(c)で示すように、図1(b)でのアダプタ210を、ケーブル102と信号処理部500を接続する際のコネクタ内に内蔵する構成にすることもできる。これにより、本実施形態の超音波プローブ100を取り替える際、取り外したり、取り付ける部材をコネクタ110だけにすることができるので、従来の超音波プローブと同じ手間で取り替えることができる。そのため、図1(c)の構成の本実施形態の超音波プローブは、従来の超音波プローブと同じ作業性で使用できる。
(比較例)
超音波プローブの受信特性を向上させるために、図12で示すように、超音波により発生した受信信号を増幅するプリアンプ(検出回路)104を、超音波プローブ100内に内蔵した構成が用いられることがある。しかし、信号処理部500とプローブ100を繋ぐケーブル102を送信と受信で兼用しているため、送信の高電圧パルスによるプリアンプ104の破損を防ぐために、プリアンプの前後(入出力端子側)に保護回路302、303を配置する必要がある。また、受信信号が送信信号として重畳されることを防ぐために、ダイオード301を配置する必要がある。ダイオード301、保護回路302、303は高電圧に対する耐圧が必要なため、回路内の寄生容量や配線抵抗などが大きく、プリアンプ104単体の特性に比べ、プリアンプの受信特性を低下させる場合がある。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、振動子が静電容量型トランスデューサである点が第1の実施形態と異なり、それ以外は特に説明のない限り、第1の実施形態と同じである。
以下、静電容量型トランスデューサ(Capacitive Micro−machined Ultrasonic Transducers)をCMUTと略す。
図2(a)は、CMUTの一例の構造を説明する断面の模式図で、図2(b)は、本実施形態に係る超音波プローブが備える回路を説明するための模式図である。図2(a)において、600はCMUT、601はチップ(基板)、602はメンブレン、603は第1の電極、604は第2の電極、606は間隙である。CMUTの超音波の送受波は、メンブレン602と第1の電極603とを含み構成される振動膜を用いて行われる。振動膜は支持部605によって支持されている。また、611は、第1の電極603に接続される第1の配線、612は、第2の電極604に接続される第2の配線である。
CMUT600は、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro ElectroMechanical Systems)プロセスを用いて、シリコンのチップ601上に作製される。CMUT600は、圧電型の超音波トランスデューサに比べて、受信周波数の帯域を広くできる点に特徴がある。
CMUT600の断面構成を説明する。メンブレン602は、支持部605によりチップ601上に支持されており、音響波(超音波)を受けて振動する構成となっている。メンブレン602上には第1の電極603が配置されており、チップ601上の第1の電極603に対向する位置には第2の電極604が配置されている。メンブレン602と間隙606を挟んで対向した第1の電極603と第2の電極604を1組として、セルと呼ぶ。
第1の電極603は、第1の配線611を介してチップ601外部に引き出され、その先で直流電圧発生手段(不図示)に接続されている。直流電圧発生手段により、第1の電極603と第2の電極604との間には、数十ボルトから数百ボルトの電位差が発生している。
第2の電極604には、第2の配線612を介してチップ601外部に引き出され、その先でプリアンプ(不図示)に接続されている。メンブレン602と第1の電極603が振動することにより、第1の電極603と第2の電極604間の距離が変化して、これら電極間の静電容量が変化する。電極間には電位差があるため、容量変化に対応して、微小な電流が発生する。微小電流は、第2の電極604の先に接続されたプリアンプで増幅され、電流から電圧に変換される。
CMUT600は、この直流電圧発生手段を備える必要があるために、第1の実施形態の構成にそのまま適用することができない。本明細書内では、直流電圧発生手段を備えたCMUTを用いるための特殊な構成について、以下にそれぞれ記載する。
図2のようにチップ601上には、複数のセルが配置されており、所定の面積を有する領域にあるセル内の第1の電極603同士は電気的に接続されており、同様に、所定の面積を有する領域にあるセル内の第2の電極604同士は電気的に接続されている。この第1の電極603と、第2の電極604がそれぞれ接続されている領域は、CMUT600が超音波の送受信を行う素子単位(エレメントと呼ぶ)となる。本実施形態の超音波プローブでは、送受信のエレメントと同数のプリアンプを備えており、それぞれのエレメント毎に超音波の受信信号を出力する構成となっている。また、超音波の送信時にも、エレメント毎の電極に、独立に送信パルスを印加することができるので、エレメント毎に超音波を送信することができる。ここで、セルの大きさの一例は、数百マイクロメータから数ミリメータで、1つのエレメント内のセルの数の一例は、百から数千個である。
本実施形態に係る超音波プローブは、一対の電極間(603、604間)に間隙606を備えた振動子の振動によって、一対の電極間の距離が変わることにより、超音波を送受することが可能な構成となっている。
本実施形態では、振動子204にCMUT600を用いるので、超音波の受信周波数の帯域が広く、被検体に由来する超音波の様々な周波数成分を検出できるので、被検体に関するより多くの情報を取得できる。
尚、図2(a)では、振動膜602上に第1の電極603が配置され、チップ601上に第2の電極604が配置された構成で説明したが、本実施形態はこれに限る訳ではない。逆の組み合わせでも、同様に用いることができる。加えて、図2(a)では、第1の電極603に直流電圧発生手段が接続され、第2の電極604にプリアンプが接続された構成を用いて説明したが、本実施形態はこれに限る訳ではない。逆の組み合わせでも、同様に用いることができる。
前述したように、CMUT600は、第1の電極603と第2の電極604との間には、数十ボルトから数百ボルトの電位差(バイアス電圧Vb)が発生した状態で使用される。図2(b)を用いて、振動子がCMUT600である場合の、本実施形態に係る超音波プローブ100の構成を説明する。図2(b)において、310は直流電位発生手段(直流電圧印加手段)、320は電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)である。
振動子204としてCMUT600を用いた際に、第1の実施形態と異なる点は、各CMUT600の第1の電極603に、独立した直流電位発生手段310を接続している点である。第2の電極604には、受信信号を増幅するためのプリアンプ(検出回路)104の入力端子が接続されている。プリアンプ(検出回路)104には、グランド電位を基準として、正電源Vpと負電源Vnが接続されている。超音波を受波しない時には、プリアンプ(検出回路)104の入力端子は、プリアンプ104が有する基準電位(通常は、正電源Vpと負電源Vnの中点のグランド電位)となっている。そのため、第1の電極603に直流電圧が印加され、一方の第2の電極604はプリアンプ104が有する基準電位となっているので、対向する電極間には、直流の電位差(電圧)を発生させることができる。
CMUTは、作製上のばらつきで特性にばらつきが発生し、振動膜602の送受信特性がばらつくことがある。図2(b)の構成では、それぞれのCMUTに異なる電位を印加できるため、振動膜602の送受信特性のばらつきを補正するために、最適な電位差に調整することができ、特性がより均一なCMUTを提供することができる。更に、もし1つの素子が壊れて所定の電位差が印加できなくなっても、直流電位発生手段310が独立しているので、他の素子に影響を与えることなく使用することができる。
更に、本実施形態の超音波プローブは、一方の電極(第1の電極603)と送信電圧を伝達する送信用ケーブル401間に、電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320を備えていることが特徴である。電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320は、低い電圧を基準とした信号に、高い電圧Vbの大きさだけ基準となる電圧を付加(電圧シフト)できる機能を有している。
通常、制御部500内の電圧パルス発生手段501で発生させる高電圧パルスは、グランド電位を基準に生成される。一方、CMUT600の第1の電極603は、直流電位発生手段310(電位発生手段)に接続されているため、高電圧パルスとは電位差があり、電気的に接続しただけでは、高電圧パルスが伝達されない。本実施形態の超音波プローブは、第1の電極603と送信電圧を伝達する送信用ケーブル401間に、電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320を備えている。そのため、グランド電位を基準とする高電圧パルスを、直流電位発生手段310が発生する電位まで電位差(電圧)をシフトさせることができる。本実施形態では、CMUTが備える必要がある直流電位発生手段310に対応させて、電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320の構成を追加させることにより、CMUTを適切に動作させることができるという効果を得ている。これにより、振動子204としてCMUT600を用いた超音波プローブ100について、超音波の受信周波数帯域を広くできる。同様に、従来の超音波イメージング制御部500により、超音波送信の駆動をさせることができる。
電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320は、電圧の直流電圧レベルを変換(バイアス電圧Vbを加える動作を)して、交流信号を透過させるものであればよい。例えば、図11(a)で示すように、コンデンサを用いることで容易に実現することができる。また、高電圧トランジスタを用いた、電圧のレベルシフト回路を用いることもできる。
そのため、本実施形態に係る超音波プローブによると、優れた広帯域の受信特性を得ることができるプリアンプ内蔵型の超音波プローブを提供できる。
尚、本実施形態では、図2(b)で示すように、CMUT600の素子単位毎に、直流電圧発生手段310を備える構成で説明したが、本発明はこの形態に限らない。
(第2の実施形態 変形例)
本変形例は、図2(c)のように、共通の直流電圧発生手段311、交流電圧分離手段330が設けられている点が、本実施形態の先の例とは異なる。図2(b)ではCMUT600の素子単位毎に、直流電圧発生手段310を備えているが、図2(c)では超音波プローブが振動子を複数有し、複数の振動子に共通に直流電圧発生手段311が接続されている。図2(c)では、共通の直流電圧発生手段311と各素子の第1の電極603間に、交流電圧分離手段330を備えている。交流電圧分離手段330は、直流電圧発生手段311からの直流電圧を、第1の電極603に伝える特性を持っている。一方、制御部内の電圧パルス発生手段501で生成し、送信用ケーブル401と電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320を介して伝えられた送信用の高電圧パルスは、直流電圧発生手段311側に伝えない特性を持っている。これにより、送受信素子毎に、第1の電極603に大きさが異なったり、またタイミングが異なる高電圧パルスが印加されても、直流電圧発生手段311側には伝えられない。そのため、共通の直流電圧発生手段311を用いた場合でも、他の素子に別の素子の高電圧パルス信号が印加されることが無く、それぞれの素子を独立して駆動させることができる。
交流電圧分離手段330は、一方向に直流電圧のみ透過させて、逆方向にはある一定の周波数以上の交流電圧は透過させない特性を有したものであれば、用いることができる。例えば、図11(b)で示すように、簡単なフィルタの構成で実現することができる。尚、本実施形態の交流電圧分離手段330は図11(b)に限らず必要な機能を有したものであれば、それ以外のフィルタの構成も同様に用いることができる。更に、交流分離手段は、ある素子に異常があって直流電位が印加されなくなっても、他の素子に異常が影響しない構造となっている。具体的には、図11(b)のように、抵抗を有していることで、素子の電極間の抵抗が著しく低くなっても、他の素子に印加する直流電位を変動させ難くすることができる。これにより、もし1つの素子が壊れて所定の電位差が印加できなくなっても、直流電位発生手段311が共通であるにも関わらず、他の素子に影響を与えることなく使用することができる構成である。
本実施形態の別の形態に係る超音波プローブによると、直流電圧発生手段が1つで済むためコンパクトで、優れた広帯域の受信特性を得ることができるプリアンプ内蔵型超音波プローブを提供することができる。
尚、本実施形態では、振動膜602上に第1の電極603のみを配置した構成で説明したが、本実施形態はこれに限らない。振動膜602上の第1の電極603の上に、更に絶縁膜を配置した構成などにも、同様に用いることができる。
尚、本実施形態では、プリアンプ(検出回路)104は、両電源(Vp、Vn)を供給する構成で説明したが、本実施形態はこれに限らない。例えば、単電源Vpによって生じた電圧をCMUTに供給する構成でもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、プリアンプ(検出回路)を接続する電極が異なる。それ以外は、第2の実施形態と同じである。図3を用いて、本実施形態を説明する。
本実施形態では、プリアンプ(検出回路)104が、振動膜602上の第1の電極603に接続されていることが特徴である。一方、第2の電極604には、直流電圧発生手段310からの直流電圧に、送信用の高電圧パルスが重畳され、印加される構成になっている。
前述したようにプリアンプ(検出回路)104の入力端子は、プリアンプの基準電位(通常は、グランド電位。最大でも、数Vの大きさ)付近の電位を有している。プリアンプ104の入力端子に接続された第1の電極603も、同様にグランド電位付近の電位で固定されている。一方、直流電圧に、送信用の高電圧パルスが重畳された電位は、数十Vから数百Vの範囲の電位を有している。
CMUTの直流電圧は、数十ボルトから数百ボルトあり、接触した対象に対して直流電流が流れ続けるので、できるだけプローブの内側に配置することが望ましい。加えて、送信用の高電圧パルスも数十ボルトの大きさがあるので、同様にできるだけプローブの内側に配置することが望ましい。通常のCMUTでは、直流電圧と高電圧パルスを別の電極に印加するので、どちらともプローブの内側に配置することは構成上できない。しかし、本実施形態では、電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320を備えることで、直流電圧に送信用の高電圧パルスを重畳する構成としているので、高電圧な信号を同じ電極に集めている。そのため、直流電圧、送信用の高電圧パルスともに、プローブの内側に配置することができる。
本実施形態では、高い電圧を印加する電極を、測定対象から遠い位置に配置し、測定対象に近い電極に、より低い電圧を印加する構成としているので、超音波プローブの安全性をより高めることができる。
そのため、本実施形態に係る超音波プローブによると、優れた広帯域の受信特性を得ることができる、より安全性の高いプリアンプ内蔵型超音波プローブを提供することができる。
尚、本実施形態では、第2の実施形態の図2(b)で示した送受信の素子毎に直流電圧発生手段310を有する構成を元に説明したが、これに限らない。図2(c)の共通の直流電圧発生手段311が有する構成などにも、同様に用いることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、プリアンプ104に供給する電源の電位に関する。それ以外は、第2から第3の実施形態の何れかと同じである。図4を用いて、説明する。図4において、340は電圧レベルシフト手段である。
本実施形態では、プリアンプ(検出回路)104に供給する電源の電位を、高い電位を基準Vbにして、正電源Vp+Vbと負電源Vn+Vbを印加する構成となっている。この高い電位Vbは、CMUT600の上下電極間に印加する電位差(バイアス電圧Vb)と同じ値である。プリアンプ(検出回路)104の入力端子は、プリアンプ104の基準電位付近で固定されるので、図4では第1の電極603は、高い基準電位Vb付近で固定されている。
一方、制御部500内の高電圧パルス生成手段501は、グランド電位を基準としてパルスを生成し、パルスを生成しない時はグランド電位に固定されている。そのため、本実施形態によると、プリアンプ104の基準電位を、バイアス電圧Vbとするだけで、上下電極間にバイアス電圧Vbを印加することができる。
更に、プリアンプ104の出力段には、電圧レベルシフト手段(検出信号レベルシフト手段、受信信号レベルシフト手段)340が接続されている。電圧レベルシフト手段(検出信号レベルシフト手段)340は、通過する際に、信号の基準電位をバイアス電圧Vb分だけ低くさせて、出力させる機能を有している。これにより、プリアンプ104は、高い基準電位Vbで動作しているので、検出信号は高い基準電位Vbを基準として、オフセットを持って出力される。本実施形態では、プリアンプ104の出力段に電圧レベルシフト手段(検出信号レベルシフト手段)340が接続され、検出信号からオフセット電圧Vb分を差し引くことができる。そのため、アナログ−デジタル変換手段502にグランド電位を基準とした検出信号を伝達することができる。
電圧レベルシフト手段(検出信号レベルシフト手段)340は、電圧の直流電圧レベルを変換(バイアス電圧Vbを差し引く動作を)して、交流信号を透過させるものであれば、用いることができる。例えば、図11(a)で示すように、コンデンサを用いることで容易に実現することができる。また、高電圧トランジスタを用いた電圧のレベルシフト回路を用いることもできる。
本実施形態の構成によると、プリアンプ104の基準電位を調整することで、本来はCMUTに備えることが必要な直流電圧発生手段を省くことができ、構成を簡略化することができる。また、大電流が流れる高電圧パルスを電圧シフトする構成に比べて、流れる電流が小さい検出信号をシフトするだけでいいため、電圧レベルシフト手段の構成をより簡素化することができる。
本実施形態に係る超音波プローブによると、簡単な構成で、優れた広帯域の受信特性を得ることができるプリアンプ内蔵型超音波プローブを提供することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、ケーブル102内の細線同軸ケーブルの構成以外は、第1の実施形態と同じである。
図5を用いて、本実施形態を説明する。
上記第1から第4の実施形態までは、ケーブル102内に2種類の送信用ケーブル401と受信用ケーブル402を、それぞれ送受信素子と同じ数だけ有していた。本実施形態では、振動子204と制御部500間において、振動子204へ高電圧パルスを伝達する経路(送信パス)と、制御部500へ側受信信号を伝達する経路(受信パス)が、同一の送受信用ケーブル403となっている。すなわち、送信信号を伝達させる配線と、受信信号を伝達させる配線とが一部共通し、この共通の配線に、送信信号と受信信号とを切り替えるスイッチが設けられている。
まず、制御部500内の構成と動作について説明する。制御部500内では、高電圧パルス生成手段501の出力端子に、アナログ−デジタル変換手段502が制御部内T/Rスイッチ503を介して、コネクタ103を介して、ケーブル403の一方の端に接続されている。制御部内T/Rスイッチ503は、端子に低い電圧(通常、数ボルト以下)が印加されている際は、入力と出力端子間は導通しており、端子に高い電圧が印加されると、入力と出力端子間を遮断する機能を有したスイッチである。
これにより、送信時に、電圧パルス発生手段501において、高電圧パルスを発生させた際、アナログ−デジタル変換手段502の入力段に、高電圧が印加されることを防ぐことができる。一方、超音波の受信時は、プリアンプ(検出回路)104からの出力信号は、数Vより十分小さい。そのため、制御部内T/Rスイッチ503は、入力と出力端子間は導通した状態で、プリアンプ104からの検出信号は、アナログ−デジタル変換手段502の入力段に伝達される。この時、電圧パルス発生手段501の出力端子は、ハイインピーダンスになっており、アナログ−デジタル変換手段502で検出信号が変換される効率を落とさないような動作をする。
次に、本実施形態の超音波プローブ100の構成について図5を用いて説明する。コネクタ103に接続されたケーブル403の端子の逆側の端子は、送信スイッチ(低電圧阻止手段)330を介して振動子204の第1の電極202と、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)331を介して、プリアンプ(検出回路)104と接続されている。また、第1の電極202には、直流電位固定手段332が、グランド電位との間に配置されている。直流電位固定手段332は、抵抗を用いることで、容易に構成することができる。
送信スイッチ(低電圧阻止手段)330は、端子に低い電圧(通常、数ボルト以下)が印加されている際は、入力と出力端子間は遮断されており、端子に所定値以上の高い電圧が印加されると、入力と出力端子間を導通する機能を有したスイッチである。
また、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)331は、端子に所定値以下の低い電圧(通常、数ボルト以下)が印加されている際は、入力と出力端子間は導通しており、端子に高い電圧が印加されると、入力と出力端子間を遮断する機能を有したスイッチである。
制御部500からケーブル403を介して、送信用の高電圧パルスが印加されると、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)331は遮断され、プリアンプ(検出回路)104の出力端子に高電圧が印加され、破損することを防ぐ。一方、ケーブル403に接続されたもう一方の送信スイッチ(低電圧阻止手段)330は導通し、振動子204の第1の電極202に、高電圧パルスが印加される。ここで、直流電位固定手段332は、探触子204の電極間のインピーダンスより大きなインピーダンス値を有するように設定されている。そのため、第1の電極202に印加された高電圧パルスのエネルギーは、直流電位固定手段332に比べて、探触子204側により伝達され、効率よく超音波の送信を行うことができる。
一方、受信時は、第2の電極からの信号を、プリアンプ(検出回路)104で増幅し、検出信号として、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)331を通して、ケーブル403を介し、制御部500に伝えられる。この時、送信スイッチ(低電圧阻止手段)350は、遮断されているので、検出信号が劣化することなく、制御部500側に伝えられる。本実施形態では、第1の電極202に直流電位固定手段332が接続されていることが特徴である。これにより、送信スイッチ(低電圧阻止手段)350が遮断されている時に、第1の電極202の電位がグランド電位に固定される。第1の電極202の電位が固定されておらずフロートになっていると、受信信号の検出動作に不具合が発生することがあり、本発明ではこれを防ぎ、安定した受信動作をすることができる。
送信スイッチ(低電圧阻止手段)350は、図11(c)で表すように、ダイオードを逆向きに2つ接続した構成で容易に実現することができる。本実施形態では、図11(c)の構成に限ったものではなく、入力と出力端子間は遮断されており、端子に高い電圧が印加されると、入力と出力端子間を導通する機能を有したものであれば同様に用いることができる。尚、送信スイッチ(低電圧阻止手段)330が、伝達する下限の電圧VLは、送信する高電圧パルスの信号を劣化させないために、高電圧パルスの高さに比べて十分小さい方が望ましい。特に、伝達する下限の電圧VLを1.0ボルト以下にすることで、100ボルトの高電圧パルスが印加された際、超音波トランスデューサに投入されるエネルギー劣化を1パーセント以下に抑えることができる。
尚、図11(c)で示した回路で用いるシリコンを用いたダイオードの順方向電圧降下は0.6ボルトから0.7ボルトである。そのため、図11(c)の回路では、伝達する下限の電圧VLを十分小さくし、高電圧パルスの伝達時の劣化を抑えた動作を行うことができる。
T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)331は、図11(d)で示すように、ダイオードを用いたブリッジ構成で容易に実現することができる。本実施形態は、図11(d)の構成に限ったものではない。端子に低い電圧(通常、数ボルト以下)が印加されている際は、入力と出力端子間は導通しており、端子に高い電圧が印加されると、入力と出力端子間を遮断する機能を有したものであれば同様に用いることができる。例えば、他にはトランジスタを用いて、印加電圧を検出して、導通と遮蔽の動作を行うスイッチなどを用いることができる。また、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)331が、伝達する上限の電圧VHは、検出信号の振幅を正確に伝達するために、検出信号の振幅以上で有る必要がある。そのため、伝達する上限の電圧VHは、使用する条件での検出信号の振幅以上であれば用いることができる。一般的には、超音波トランスデューサでの受信信号を増幅した検出信号の大きさは、0.5ボルトが最大である。そのため、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)331が、伝達する上限の電圧VHを、0.5ボルト以上にすることにより、様々な種類の超音波トランスデューサについても受信信号をクリップすることなく、制御部500側に伝達することができる。
本実施形態では、超音波プローブ筺体101内において、送信信号と受信信号を伝達するケーブル403が、送信用の経路(送信パス)と受信用の経路(受信パス)を分岐していている。送信パス側は、低電圧を遮蔽し、一定の電圧値以上の高電圧を透過させる送信スイッチ(低電圧阻止手段)330を介して、第1の電極202に接続されている。一方、受信パス側は、高電圧を遮蔽し、低電圧のみを透過するT/Rスイッチ(高電圧阻止手段)360と、その先のプリアンプ104を介して、第2の電極203に接続されている。これにより、制御部500側から送信パルスを印加するケーブル(以前の実施形態での401)と、制御部500側に受信信号を伝達するケーブル(以前の実施形態での402)を兼用した送受信ケーブル403を用いた構成でもよい。このような構成でも、プリアンプ104の入力端子に保護回路を付加する必要がないため、受信特性の優れた受信信号を得ることができる。
図5の構成では、T/Rスイッチ331を有しているため、超音波の送信時に、送受信兼用のケーブル403に高電圧パルスが印加されると、プリアンプ104に繋がった配線の経路は遮断され、プリアンプ104の出力端子に高電圧が印加されることはない。また、超音波の受信時には、プリアンプ104から出力される出力信号は数百マイクロボルト程度であるので、T/Rスイッチ331は遮断されず、信号処理部500に受信信号がそのまま伝達される。尚、T/Rスイッチ331はプリアンプ104の出力端子側に接続されているので、本実施形態の構成は、プリアンプ104の受信特性に影響を与え難くい構成となっていている。尚、もしT/Rスイッチ331がないと、送信時の高電圧パルスがプリアンプ104の出力端子に印可され、最悪の場合プリアンプ104が破損してしまい、本発明の構成ではこれを防ぐことができる。図5の構成では、プリアンプ104に高電圧が印加しない構成であるため、装置側に接続する送受信に用いるケーブルを送信と受信で兼用とすることができる。
また、送信スイッチ330があることで、送受信兼用のケーブルの分岐点から、第2の電極202側に、検出信号が回り込むことを防ぐことができる。送受信の送信時に印加する高電圧パルスに比べて検出信号は小さいが、より高精度な超音波の送信を行おうとすると、検出信号の回り込みの影響が無視できなくなる。本構成では、検出信号が回り込む経路に、定電圧を通さない送信スイッチ330があるため、検出信号の回り込みを低減し、より高精度な超音波の送信を行うことができるため、より正確な送受信を行うことができる。
本実施形態に係る超音波プローブによると、制御部と接続するためのケーブル本数が少なく、優れた受信特性を得ることができるプリアンプ内蔵型超音波プローブを提供することができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、第5の実施形態の構成に、第2の実施形態の超音波トランスデューサを適用した構成である。図6を用いて、説明する。
本実施形態では、制御部500と送受信信号のやり取りをする送受信用ケーブル403を用いている。超音波プローブ筺体101内においては、送信信号と受信信号を伝達するケーブル403は、送信用の経路(送信パス)と受信用の経路(受信パス)を分岐されている。送信パス側は、送信スイッチ(低電圧阻止手段)350と電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320を介して、CMUT600の第1の電極603に接続されている。CMUT600の第1の電極603は、独立した直流電位発生手段310を接続している。一方、受信パス側は、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)360と、その先のプリアンプ104を介して、CMUT600の第2の電極604に接続されている。
本実施形態では、送受信用ケーブル403の先の送信パスに、送信スイッチ(低電圧阻止手段)350と電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320を有している。この電圧レベルシフト手段320があることで、基準電位の異なる高電圧パルスを、第1の電極603の電位に一致させることができる。つまり、制御部側からのグランド電位を基準とした高電圧パルスを、直流電圧に重畳して、CMUT600の第1の電極603に印加することができる。もう一方の第2の電極604の電位はプリアンプ104の基準電位(多くの場合、グランド電位)に固定されているので、第1の電極603と第2の電極604間に、所定の電位差Vbと更に高電圧パルスを重畳した電位差を印加することができる。これにより、送受信ケーブルを兼用とした構成でも、CMUTの電極間に電位差を発生させ、且つ高電圧パルスを印加できるため、CMUTの送信動作を安定して行うことができる。
一方、送信スイッチ(低電圧阻止手段)350が遮蔽された超音波の受信時には、第1の電極603の電位を直流電位発生手段310で規定することができる。一方の第2の電極604の電位はプリアンプ104の基準電位(多くの場合、グランド電位)に固定されているので、第1の電極603と第2の電極604間に、所定の電位差Vbを印加することができる。それにより、CMUTの電極間に電位差を発生させることができるため、CMUTの受信動作を安定して行うことができる。また、超音波トランスデューサに、CMUT600を用いているので、広帯域で受信特性の優れた受信信号を検出することができる。
本実施形態に係る超音波プローブによると、制御部と接続するためのケーブル本数が少なく、且つ広い帯域で優れた受信特性を得ることができるプリアンプ内蔵型超音波プローブを提供することができる。
尚、本実施形態では、独立した直流電位発生手段310を用いて説明したが、これに限らない。図6(b)で示すように、第5の実施形態の構成に、図2(c)の構成を組み合わせた構成も同様に用いることができる。図6(b)では、交流電圧分離手段330があることで、複数のCMUTに対して、直流電位発生手段311を1つで済ませることができる。直流電位発生手段は高電圧を発生する必要があるので、高耐圧の部品を用いる必要があり、回路構成が大きくなりやすい。本構成では、直流電位発生手段が1つで済むため、より小型のプローブにすることができる。これにより、制御部と接続するためのケーブル本数が少なく、直流電圧発生手段が1つで済むためコンパクトで、優れた広帯域の受信特性を得ることができるプリアンプ内蔵型超音波プローブを提供することができる。
尚、図2、図3、図6などでは、直流電位発生手段をプローブ内に備える構成として説明したが、本発明はこの構成に限らない。直流電位発生手段を制御部500に備えて、ケーブルを介して、プローブに直流電位を供給する構成としても、同様に用いることができる。特に図2(c)や図6(b)の構成では、直流電位を供給するケーブルを1本で済ますことができるので、より細く可動性の高いケーブルを用いることができ、使用上制約の少ない超音波プローブを提供することができる。特に、直流電位を供給するケーブルは高電圧を伝達する必要があるため、ケーブルが太くなりやすいため、図2(c)や図6(b)の構成では、直流電位を供給するケーブルを1本で済ますことができ、特に大きな効果を得られる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、第5の実施形態の構成に、第4の実施形態の超音波トランスデューサを適用した構成である。図7を用いて、説明する。
本実施形態では、制御部500と送受信信号のやり取りをする送受信用ケーブル403を用いている。超音波プローブ筺体101内においては、送信信号と受信信号を伝達するケーブル403は、送信用の経路(送信パス)と受信用の経路(受信パス)を分岐されている。送信パス側は、送信スイッチ(低電圧阻止手段)350と電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320を介して、CMUT600の第1の電極603に接続されている。一方、受信パス側は、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)360と電圧レベルシフト手段(検出信号レベルシフト手段)340、その先のプリアンプ104を介して、CMUT600の第2の電極604に接続されている。また、第1の電極603には、直流電位固定手段332が、グランド電位との間に配置されている。直流電位固定手段332は、抵抗を用いることで、容易に構成することができる。
本実施形態では、プリアンプ104に印加する電源電圧の基準電位を、バイアス電圧Vbを基準として印加している(Vp+Vb、Vn+Vb)。そのため、直流電位印加手段が無くても、上下電極間にバイアス電圧Vbを印加させることができる。ここで、直流電位固定手段332は、探触子204の電極間のインピーダンスより大きなインピーダンス値を有するように設定されている。そのため、超音波の送信時には、第1の電極603に印加された高電圧パルスのエネルギーは、直流電位固定手段332に比べて、CMUT600側により伝達され、効率よく超音波の送信を行うことができる。また、第1の電極603に直流電位固定手段332が接続されていることで、受信時に、送信スイッチ(低電圧阻止手段)350が遮断されている時に、第1の電極603の電位がグランド電位に固定される。第1の電極603の電位が固定されておらずフロートになっていると、受信信号の検出動作に不具合が発生することがあり、本発明ではこれを防ぎ、安定した受信動作をすることができる。また、プリアンプ104で受信した出力信号を、電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320で、バイアス電圧Vb分のオフセットを差し引いて、制御部500側に伝達できる。そのため、制御部500内のアナログ−デジタル変換手段502で検出信号を変換することができる。また、超音波トランスデューサに、CMUT600を用いているので、広帯域で受信特性の優れた受信信号を検出することができる。更に、CMUTでは通常必要な直流電位発生手段を備える必要がなく、プリアンプ104が機能を兼ねているため、高耐圧の回路部品を用いた直流電位発生手段を無くすことができるので、より小型にすることができる。
本実施形態に係る超音波プローブによると、制御部と接続するためのケーブル本数が少なく、且つ簡単な構成で、広い帯域で優れた受信特性を得ることができるプリアンプ内蔵型超音波プローブを提供することができる。
(第8の実施形態)
第7の実施形態は、第5の実施形態の構成に、第3の実施形態の超音波トランスデューサを適用した構成である。図7を用いて、説明する。
本実施形態では、制御部500と送受信信号のやり取りをする送受信用ケーブル403を用いている。超音波プローブ筺体101内においては、送信信号と受信信号を伝達するケーブル403は、送信用の経路(送信パス)と受信用の経路(受信パス)を分岐されている。送信パス側は、送信スイッチ(低電圧阻止手段)350と電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320を介して、CMUT600の第2の電極604に接続されている。CMUT600の第2の電極604は、交流電圧分離手段330を介して、共通の直流電位発生手段311に接続されている。電圧レベルシフト手段320があることで、基準電位の異なる高電圧パルスを、第2の電極604の電位に一致させることができる。つまり、制御部側からのグランド電位を基準とした高電圧パルスを、直流電圧に重畳して、CMUT600の第2の電極604に印加することができる。もう一方の第1の電極603の電位はプリアンプ104の基準電位(多くの場合、グランド電位)に固定されているので、第1の電極603と第2の電極604間に、所定の電位差Vbと更に高電圧パルスを重畳した電位差を印加することができる。これにより、送受信ケーブルを兼用とした構成でも、CMUTの電極間に電位差を発生させ、且つ高電圧パルスを印加できるため、CMUTの送信動作を安定して行うことができる。一方、受信パス側は、T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)360と、その先のプリアンプ104を介して、CMUT600の第1の電極603に接続されている。送信スイッチ(低電圧阻止手段)350が遮蔽された超音波の受信時には、第1の電極603の電位を直流電位発生手段310で規定することができる。一方の第2の電極604の電位はプリアンプ104の基準電位(多くの場合、グランド電位)に固定されているので、第1の電極603と第2の電極604間に、所定の電位差Vbを印加することができる。それにより、CMUTの電極間に電位差を発生させることができるため、CMUTの受信動作を安定して行うことができる。
本実施形態では、共通の直流電位発生手段311から各送受信素子の第2の電極604に、交流電圧分離手段330を介して接続しているので、各素子に印加した高電圧パルスがクロストークすることなく、素子毎に分離した超音波の送信をさせることができる。更に、高電圧(高電圧パルス、直流電圧Vb)を印加する電極が測定対象から内側に配置された第2の電極604であるので、より高い安全性を得ることができる。また、超音波トランスデューサに、CMUT600を用いているので、広帯域で受信特性の優れた受信信号を検出することができる。
本実施形態に係る超音波プローブによると、制御部と接続するためのケーブル本数が少なく、且つより安全性が高く、広い帯域で優れた受信特性を得ることができるプリアンプ内蔵型超音波プローブを提供することができる。
尚、本明細書中では、静電容量型トランスデューサ(CMUT)600に印加する直流電圧(バイアス電圧)を、グランド電位に対して、正の電圧で説明したが、本実施形態はこの形態に限らない。バイアス電圧を、グランド電位に対して、負の電圧で有る構成においても、同様に用いることができる。その際、直流電位発生手段(直流電位印加手段)310や共通の直流電位発生手段311はバイアス電圧の極性に合わせて、適切な動作を行う構成とすればよい。また、電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)320、電圧レベルシフト手段(検出信号レベルシフト手段)340についても、バイアス電圧の極性に合わせて、適切な動作を行う構成とすればよい。
(第9の実施形態)
第1から第8のいずれかの実施形態に記載の超音波プローブは、超音波イメージングの送受信に用いることができ、それを備えた被検体情報取得装置に適用することができる。
図9は、本実施形態の被検体情報取得装置を説明する模式図である。図9において、701は超音波プローブ、702は測定対象、703は画像情報生成装置、704は画像表示器、801は送信した超音波、802は反射した超音波である。また、803は超音波受信信号、804は超音波送信情報、805は超音波送受信信号による再現画像情報、901は超音波イメージングシステムである。
超音波プローブ701から、測定対象物702に向かって超音波801が出力(送信)される。測定対象物702の表面で、その界面での固有音響インピーダンスの差により、超音波が反射する。反射した超音波802は、超音波プローブ701で受信され、受信信号の大きさや形状、時間の情報が超音波受信信号803として画像情報生成装置703に送られる。一方、送信超音波の大きさや形状、時間の情報は超音波送信情報804として、画像情報生成装置703で記憶される。画像情報生成装置703では、超音波受信信号803と超音波送信情報804を基に測定対象物702の画像信号を生成して、再現画像情報805として出力する。
本実施形態に係る超音波プローブによると、優れた受信特性を得ることができる、プリアンプを内蔵した超音波プローブを実現することができるので、それを用いた被検体情報取得装置は、被検体のより正確な超音波イメージング像を得ることができる。
(第10の実施形態)
被検体に光を照射して、光音響効果により被検体中の測定対象から音響波(超音波)を発生させ、発生した音響波をアレイ状の超音波プローブを用いて受信する測定システム(光音響イメージングシステム)がある。本実施形態に係る超音波プローブは、この光音響イメージングシステムに用いることもできる。
第10の実施形態では、本実施形態の超音波プローブを、第9で説明した超音波イメージングに加えて、光音響イメージングを行う被検体情報取得装置に適用した構成を説明する。
図10は、本実施形態の被検体情報取得装置を説明する模式図である。図10において、705は光源、811は光、812は光812の照射により発生した音響波(超音波)、814は光音響波受信信号、813は発光指示信号である。また、815は光音響信号による再現画像情報、902は光音響イメージング機能付き超音波イメージングシステムである。
以下、光音響イメージングでの動作について説明する。まず、発光指示信号813に基づいて、光源705から光811(パルス光)を発生させることにより、測定対象物702に光811を照射する。測定対象物702では光811の照射により光音響波(超音波)812が発生し、この超音波812を超音波プローブ701が有する複数の振動子204で受信する。受信信号の大きさや形状、時間の情報が光音響波受信信号813として画像情報生成装置703に送られる。一方、光源705で発生させた光811の大きさや形状、時間の情報(発光情報)813が、画像情報生成装置703に記憶される。画像情報生成装置703では、光音響波受信信号814と発光情報813を基に物体(被検体)702の画像信号を生成して、光音響信号による再現画像情報815として出力する。
その後、画像表示器804では、光音響信号による再現画像情報815と、前述の第9の実施形態で説明した方法で取得した超音波送受信による再現画像情報805の2つの情報を基に、測定対象物702を画像として表示する。
以上のように、本実施形態に係る超音波プローブは、プリアンプを内蔵した超音波プローブを実現することができるので、それを用いた被検体情報取得装置は、被検体のより正確な光音響イメージング像を得ることができる。
本実施形態の被検体情報取得装置は、超音波の送受信に加えて、光音響という異なる測定方法の受信情報を取得して画像を形成する。そのため、測定対象702から、情報量のより多い画像を取得、表示することができる。
また、本実施形態では、光音響波の受信と超音波の送受信を1つの超音波プローブで行っているため、光音響イメージング像、超音波イメージング像の相対位置ズレがより少ない画像を得ることができる。
尚、本実施形態では、超音波イメージングに加えて、光音響イメージングを行う被検体情報取得装置について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明に係る超音波プローブを、光音響イメージングのみを行う被検体情報取得装置について適用することもできる。
尚、本明細書において、音響波とは、光音響波、光超音波、音波、超音波と呼ばれる弾性波を含み、光照射により発生する音響波を、特に「光音響波」と呼ぶ。また、音響波のうち、プローブから送信される音響波を「超音波」と呼び、送信された超音波が被検体内で反射したものを特に「反射波」と呼ぶ場合もある。音響波を代表して超音波と記す場合もある。
100 超音波プローブ
101 プローブ筺体
102 ケーブル
103 コネクタ
104 プリアンプ(検出回路)
201 圧電素子
202 第1の電極
203 第2の電極
210 T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)
301 T/Rスイッチ
302 保護回路
303 保護回路
310 直流電位発生手段(直流電位印加手段)
311 共通の直流電位発生手段
320 電圧レベルシフト手段(送信信号レベルシフト手段)
330 交流電圧分離手段
340 電圧レベルシフト手段(検出信号レベルシフト手段)
350 送信スイッチ(低電圧阻止手段)
360 T/Rスイッチ(高電圧阻止手段)
401 送信用ケーブル
402 受信用ケーブル
403 送受信用ケーブル
500 信号処理部

Claims (13)

  1. 一対の電極を含む振動子を有し、前記振動子の振動によって超音波を送受することが可能な超音波プローブであって、
    前記一対の電極のうちの一方の電極に、前記振動子によって超音波を送波するための送信信号を伝達する配線が接続され、前記一対の電極うちの他方の電極に、前記振動子によって超音波を受波することで得られる受信信号を増幅するプリアンプが接続されていることを特徴とする超音波プローブ。
  2. 前記送信信号を伝達させる配線と、前記受信信号を伝達させる配線とが一部共通する共通の配線を構成し、該共通の配線に、前記送信信号を伝達可能な状態と、前記受信信号の伝達可能な状態とを切り替えるスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記一対の電極間に圧電素子を備え、前記圧電素子の圧電効果により、超音波を送受することが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波プローブ。
  4. 前記一対の電極間に間隙を備え、前記振動子の振動によって、前記一対の電極間の距離が変わることにより、超音波を送受することが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波プローブ。
  5. 前記一方の電極に、直流電位を発生させる電位発生手段、及び電圧レベルをシフトする電圧レベルシフト手段が接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  6. 前記振動子を複数有し、複数の前記振動子の前記送信信号を印加する経路が接続された、前記複数の素子の各電極が、交流電圧分離手段を介して、共通の電位印加手段に、接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  7. 前記送信信号を印加する経路が接続された電極に、所定値以上の電圧が印加されたときに導通する低電圧阻止手段が接続されており、
    前記他方の電極が、前記プリアンプ、及び、所定値以下の電圧が印加されたときに導通する高電圧阻止手段がこの順に接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  8. 前記プリアンプと前記高電圧阻止手段の間に、前記受信信号の検出信号レベルをシフトさせる受信信号レベルシフト手段が接続されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  9. 前記低電圧阻止手段と接続された電極に、直流電位固定手段が接続されていることを特徴とする請求項7に記載の超音波プローブ。
  10. 前記低電圧阻止手段が、1.0ボルト以下の電圧について伝達せず、前記高電圧阻止手段が、0.5ボルト以上の電圧について伝達しないことを特徴とする請求項7に記載の超音波プローブ。
  11. 前記プリアンプを保護するための保護回路が設けられていないことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  12. 前記超音波トランスデューサを用いて、超音波を測定する対象である物体と前記第1の電極との間の距離が、前記物体と前記第2の電極との間の距離よりも小さく、かつ、前記第1の電極に受信信号を検出するプリアンプが接続され、前記第2の電極に送信信号を印加する経路が接続されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の超音波プローブと、
    前記送信信号を発生させるための電圧パルス発生手段と、
    前記受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換手段と、を有する超音波装置。
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