JP2018023432A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な操作性および適切なブラッシング圧を実現できる歯ブラシを提供する。
【解決手段】植毛面20に毛束が植設されたヘッド部2と、ヘッド部に延設されたネック部4と、ネック部に延設されたハンドル部とを備え、少なくとも前記ネック部における最も曲げ強度が小さい領域の断面形状は、三角形を形成する第1頂点〜第3頂点の位置にそれぞれ配置された頂部と、頂部間を結ぶ線部とを含む輪郭を有し、第1頂点と第2頂点とを結ぶ線分は、植毛面と平行である。
【選択図】図3

Description

本発明は、歯ブラシに関するものである。
一般的な歯ブラシは、毛束が植設されるヘッド部、使用時に把持されるハンドル部、及びヘッド部とハンドル部とを接続するネック部を備えるハンドル体と、ヘッド部の植毛面に用毛の毛束が植設されてなる植毛部とを備えるものである。
口腔内清掃器具である歯ブラシにおいては、最も必要な機能である清掃効果を高めるために、種々の発明がなされてきた。清掃効果を高めるためには、植毛部を清掃対象部位に当接させ、清掃対象部位を適切なブラッシング圧及び角度で擦掃することが重要である。
特許文献1には、ヘッド部からハンドル部に向かうに従い、断面輪郭が略円形から略四角形、さらに略多角形と順次変化するネック部を有する歯ブラシが開示されている。特許文献1に開示された歯ブラシでは、ネック部の撓み方向を段階的に規制することで、適切なブラッシング圧を規定している。
特開2013−118944号公報
しかしながら、上述した歯ブラシでは、ネック部が全方向に曲がるため、植毛部を清掃対象部位に当接させた場合でも適切な角度を維持しづらくなり操作性が低下する可能性がある。そこで、ネック部の曲げ強度を大きくすることも考えられるが、この場合、清掃時に清掃対象部位に過剰な力が加わる可能性がある。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、良好な操作性および適切なブラッシング圧を実現できる歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、植毛面に毛束が植設されたヘッド部と、該ヘッド部に延設されたネック部と、該ネック部に延設されたハンドル部とを備え、少なくとも前記ネック部における最も曲げ強度が小さい領域の断面形状は、三角形を形成する第1頂点〜第3頂点に対応する位置にそれぞれ配置された頂部と、前記頂部間を結ぶ線部とを含む輪郭を有し、前記第1頂点と前記第2頂点とを結ぶ線分は、前記植毛面と平行であることを特徴とする歯ブラシが提供される。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記線分と前記第3頂点との距離は、当該線分の長さよりも大きいことを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記線分と前記第3頂点との距離は、当該線分の長さよりも小さいことを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記第3頂点の頂角は、60°以上、90°以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記第3頂点は、前記線分に対して前記植毛面側、或いは前記線分に対して前記植毛面とは逆側に配置されていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記ネック部における三つの前記線部に対応する面のうちの少なくとも一つは、前記線部が前記三角形の中心側に窪んだ略円弧状の曲線の凹曲面であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記ネック部は、前記ヘッド部から前記ハンドル部に向かうに従って断面積が大きくなっていることを特徴とする。
本発明では、少なくともネック部における最も曲げ強度が小さい領域の断面形状が、三角形を形成する第1頂点〜第3頂点の位置にそれぞれ配置された頂部と、頂部間を結ぶ線部とを含む輪郭を有し、第1頂点と第2頂点とを結ぶ線分が植毛面と平行であるため、良好な操作性および適切なブラッシング圧を実現できる。
本発明の実施の形態を示す図であって、歯ブラシ1の平面図である。 同歯ブラシ1の正面図である。 ヘッド部2およびネック部4を模式的に示した部分斜視図である。 異挙動部4AをYZ平面で断面した図である。 実施例におけるネック部の断面輪郭を示す図である。 実施例におけるネック部の断面輪郭を示す図である。 実施例におけるネック部の断面輪郭を示す図である。 実施例におけるネック部の断面輪郭を示す図である。 ネック部の変形例の断面輪郭を示す図である。
以下、本発明の歯ブラシの実施の形態を、図1ないし図8を参照して説明する。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1は、歯ブラシ1の平面図である。図2は、歯ブラシ1の正面図である。
図1の歯ブラシ1は、平面視略四角形のヘッド部2と該ヘッド部2に延設されたネック部4と該ネック部4に延設されたハンドル部6とが一体成形された略長尺状のハンドル体10と、ヘッド部2に設けられた植毛部(不図示)とを備えるものである。
ハンドル体10の材質は、ハンドル体10に求める剛性や機械特性等を勘案して決定でき、例えば、曲げ弾性率(JIS K7203)500MPa以上の樹脂(以下、硬質樹脂ということがある)が好ましく、曲げ弾性率2000MPa以上の樹脂がより好ましい。ハンドル体10に用いられる樹脂の曲げ弾性率の上限は特に限定されないが、例えば3000MPaとされる。
曲げ弾性率500MPa以上の樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート(CP)、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS)等が挙げられ、中でも、曲げ弾性率2000MPa以上であるPOM、PEN、PBT等が好ましい。曲げ弾性率2000MPa以上の樹脂を用いることで、ヘッド部2を薄くし、ネック部4を細くして、口腔内での操作性を高められ、かつハンドル体10の破損を防止できる。
また、ハンドル体10は、ハンドル部6の一部又は全部が軟質樹脂で被覆されていてもよい。ハンドル部6の一部又は全部が軟質樹脂で被覆されていることで、使用者がハンドル部6を握った際の手のフィット感が向上し、また把持した手指が滑るのを防止できる。軟質樹脂としては、例えば、好ましくはショアA90以下の樹脂、より好ましくはショアA10〜40の樹脂が挙げられる。このような軟質樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等のエラストマー樹脂、シリコン等が挙げられる。
ハンドル体10の長さは、操作性等を関して決定でき、例えば、150〜200mmとされる。
ヘッド部2は、ハンドル体10の長さ方向が長手とされ、平面視においてネック部4側の頂部が曲線で隅切りされた略四角形の平板状とされ、一方の面(植毛面)20に、植毛穴22が複数形成されたものである。この植毛穴22に、用毛が束ねられた毛束23が植設されて、複数の毛束からなる植毛部が形成されている。
なお、本実施形態では、ハンドル体10の長さ方向をX方向とし、植毛面20と平行で且つハンドル体10の長さ方向に直交する幅方向をY方向とし、植毛面20に直交する厚さ方向をZ方向と称する。加えて、植毛面20が臨む側を表面、植毛面20が臨む側の反対側を裏面と称する。
ヘッド部2の大きさは、口腔内での操作性等を勘案して決定できる。
ヘッド部2の幅は、大きすぎると口腔内での操作性が低下し、小さすぎると植毛される毛束の数が少なくなりすぎて、清掃効果が損なわれやすい。このため、ヘッド部2の幅は、例えば、5〜13mmとされる。
ヘッド部2の厚さは、薄いほど口腔内での操作性を高められるが、薄すぎるとヘッド部2の強度が不十分になりやすい。このため、ヘッド部2の厚さは、ハンドル体10の材質等を勘案して決定でき、例えば、1.5〜5mmが好ましく、2〜3mmがより好ましい。ヘッド部2の長さは、長すぎると口腔内での操作性が損なわれやすく、短すぎると植毛される毛束の数が少なくなりすぎて、清掃効果が損なわれやすい。このため、ヘッド部2の長さは、10〜26mmの範囲で適宜決定される。
植毛穴22の形状は、特に限定されず、真円又は楕円等の円形、三角形や四角形等の多角形等が挙げられる。植毛穴22の数量は、特に限定されず、例えば、10〜60とされる。植毛穴22の直径は、求める毛束23の太さに応じて決定され、例えば、1〜3mmとされる。植毛穴22の配列パターンは、特に限定されず、いわゆる碁盤目状や千鳥状等、いかなる配列パターンであってもよい。
毛束23を構成する用毛としては、毛先に向かって漸次その径が小さくなる用毛(テーパー毛)、毛先の丸め部を除いて外径がほぼ同一である用毛(ストレート毛)が挙げられる。用毛の材質は、例えば、6−12ナイロン、6−10ナイロン等のポリアミド、PET、PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、PEN、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の合成樹脂材料を用いることができる。これらの樹脂材料は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。また、用毛は、芯部と該芯部の外側に設けられた少なくとも1層以上の鞘部とを有する多重芯構造であってもよい。
用毛の断面輪郭は、特に限定されず、例えば、真円形、楕円形等の円形、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形、星形、三つ葉のクローバー形、四つ葉のクローバー形等が挙げられる。
用毛の太さは、特に限定されず、断面輪郭が円形の場合、例えば、3〜11mil(1mil=1/1000inch=0.025mm)とされる。毛束は、全てが同じ太さの用毛で構成されていてもよいし、2種以上の異なる太さの用毛が組み合わされていてもよい。用毛の長さは、特に限定されず、例えば、6〜12mmとされる。
ハンドル部6は、一例として、ネック部4とハンドル部6との境界(即ち、ネック部後端)P2からハンドル体後端7に向かい、任意の径を維持したままハンドル体後端7に至る形状とされている。
ネック部4は、ヘッド部2とハンドル部6とを接続する。ネック部4は、一例として、ヘッド部2とネック部4の境界(即ち、ネック部先端)P1が最も小さい断面積とされ、当該断面積にて後端側に延び、後端側においてハンドル部6との境界P2まで漸次拡径する形状に形成されている。
ネック部4は、ヘッド部2に所定方向への力が加わったときに厚さ方向と幅方向とで異なる挙動で変位する異挙動部4Aを有している。図3は、ヘッド部2およびネック部4を模式的に示した部分斜視図である。本実施形態では、歯列に対して45°の角度で歯ブラシ1を当てるバス法を想定し、図3に示すように、ヘッド部2の植毛面20の略中央部にYZ平面と平行、且つ植毛面20に対して45°の斜め方向(植毛面20の法線に対して45°傾斜した−Z側および−Y側に向く方向)の力Fが加わったときに、異挙動部4Aは厚さ方向と幅方向とで異なる挙動で変位する構成となっている。
本実施形態における異挙動部4Aは、ネック部4において、曲げ強度が最も小さく、且つ、断面積が一定の領域に形成されている。図4は、異挙動部4AをYZ平面で断面した図である。図4に示すように、異挙動部4Aの断面形状は、Y方向(植毛面20)と平行な一辺を含む三角形である。すなわち、異挙動部4Aの断面形状は、外接輪郭線を結んだときに、Y方向と平行な一辺を含む三角形が形成される形状である。換言すると、異挙動部4Aの断面形状は、三角形を形成する頂点(第1頂点)V1、頂点(第2頂点)V2、頂点(第3頂点)V3をそれぞれ頂部(以下、頂部V1〜V3と称する)とし、頂部V1〜V3間を結ぶ線分である辺S1〜S3をそれぞれ線部(以下適宜、線部S1〜S3と称する)とする三角形である。この三角形は、頂点V1および頂点V2を結ぶ線分である辺S3が植毛面20と平行となるY方向と平行な二等辺三角形である。図4には、辺S3と対向する頂点V3が辺S3よりも+Z側(すなわち、植毛面20側)に配置される構成が図示されているが、頂点V3が辺S3よりも−Z側(すなわち、植毛面20とは逆側)に配置される構成であってもよい。
辺S3と対向する頂点V3の頂角θとしては、60°以上、90°以下であることが好ましい。頂点V3の頂角θを60°以上、90°以下とすることにより、例えば、ヘッド部2の植毛面20に上述の方向に力が加わった際に、異挙動部4Aに関してZ方向への荷重に対する断面二次モーメントとY方向への荷重に対する断面二次モーメントとが異なることから、ヘッド部2はY方向への変位が小さく、Z方向への変位が大きい挙動を示す。
すなわち、頂点V3の頂角θが60°以上、90°以下の三角形をネック部4における断面輪郭にすることにより、毛束23の毛先を歯列等の清掃対象部位に当接させ、植毛面20に対して斜め方向の力が加わった際に、ヘッド部2の幅方向への変位を小さくして操作性の低下を抑制できるとともに、ヘッド部2の厚さ方向への大きな変位を許容して清掃対象部位に過剰な力が加わることを抑制できる。
また、頂点V3と辺S3との距離L1と、辺S3の長さW1との関係を調整することにより、上述の方向に力が加わった際の上記ヘッド部2のZ方向への変位量を調整することができる。すなわち、距離L1が長さW1よりも長い場合には、上述の方向に力が加わった際の上記ヘッド部2のZ方向への変位量を小さくすることができる。逆に、距離L1が長さW1よりも短い場合には、上述の方向に力が加わった際の上記ヘッド部2のZ方向への変位量を大きくすることができる。
なお、図4では、異挙動部4Aの断面輪郭の三角形を構成する辺S1〜S3が互いに交差する構成としているが、辺S1〜S3の各交差部において、交差する各辺に接する円弧状の曲線で辺同士を接続する構成としてもよい。
ネック部4における異挙動部4Aの断面積は、ハンドル体10の材質を勘案して決定でき、例えば、材質が曲げ弾性率2000MPa以上の樹脂である場合、7〜12.6mmが好ましい。上記下限値以上であれば、ネック部4の強度が十分なものとなり、上記上限値以下であれば口腔内での操作性をより高められる。
ネック部後端P2の断面積は、ハンドル体10の材質を勘案して決定でき、例えば、材質が曲げ弾性率2000MPa以上の樹脂である場合、60〜150mmが好ましい。上記範囲内であればネック部4の撓み量を適切に規制でき、適切なブラッシング圧で清掃対象部位を清掃できる。
ネック部先端側の境界P1は、ヘッド部2の平面視形状の隅切を形成する曲線の終点(即ち、隅切を形成する曲線の曲がり方向が変化する位置)である。また、ネック部後端側の境界P2は、平面視において、ネック部4の拡幅が終了する位置である。
以下、実験例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(実施例1〜4、比較例1〜3)
表1の仕様に従い、実施例1〜4、比較例1〜3について、図1と同様の歯ブラシについてシミュレーションを行った。実施例1〜4、比較例1〜3については、異挙動部4Aの断面積を略同一とした。
実施例1の歯ブラシは、異挙動部4Aの断面形状が、図5に示すように、頂点V3の頂角θが60°、辺S3の長さW1が4.89mm、距離L1が4.24mmの三角形である。実施例2の歯ブラシは、異挙動部4Aの断面形状が、図6に示すように、頂点V3の頂角θが75°、辺S3の長さW1が5.64mm、距離L1が3.67mmの三角形である。実施例3の歯ブラシは、異挙動部4Aの断面形状が、図7に示すように、頂点V1〜V3と、各頂点V1〜V3を結ぶ線分33とを含む三角形を基準として、各頂点V1〜V3に対応する位置にそれぞれ配置され交差する各線分33に接する、三角形の外側に膨らんだ略円弧形状の曲線32aで形成される頂部32と、線分33に対して三角形の中心側に窪み各頂部32間を結ぶ略円弧状の曲線31aで形成される線部31とを含む輪郭を有する。換言すると、実施例3における異挙動部4Aは、線分33を外接輪郭線とし、当該外接輪郭線に対して三角形の中心側に窪んだ曲線31aを輪郭としてX方向に延びる凹曲面31Aと、三角形の外側に膨らんだ略円弧形状の曲線32aを輪郭としてX方向に延びる凸曲面32Aとが周方向に交互にそれぞれ三つ形成された形状である。線分33を結んで形成される三角形は、頂点V3の頂角θが75°の三角形である。凹曲面31Aおよび凸曲面32Aを含む異挙動部4AのY方向の長さは5.09mmであり、Z方向の長さは3.79mmである。実施例4の歯ブラシは、異挙動部4Aの断面形状が、図8に示すように、実施例2の歯ブラシと同様の三角形であるが、頂点V3が辺S3に対して植毛面20とは逆側に配置されている点で実施例2の歯ブラシとは異なっている。
比較例1の歯ブラシは、異挙動部4Aの断面形状が、頂点V3の頂角θが45°、辺S3の長さW1が4.14mm、距離L1が5.00mmの三角形である。比較例2の歯ブラシは、異挙動部4Aの断面形状が、頂点V3の頂角θが105°、辺S3の長さW1が7.35mm、距離L1が2.82mmの三角形である。比較例3の歯ブラシは、異挙動部4Aの断面形状が、直径3.63mmの円形である。
上記実施例1〜4、比較例1〜3の歯ブラシについては、図3に示したように、各例に対応した3次元モデルをCADソフト(ダッソー・システムズ社製 CATIA(登録商標))を用いて作製し、計算ソフト(Livermore Software Technology Corporation製 LS-DYNA)を用いて変位量を算出した。実施例1〜4、比較例1〜3の歯ブラシについては、ヘッド部2における植毛面20の略中央部に植毛面20に対して45°の斜め方向に、200gの荷重を付与したときの、Z方向(−Z側)の変位量、Y方向(−Y側)の変位量、およびX方向(+X側)の変位量をそれぞれシミュレーションによって求めた。
(評価方法)
<Y方向の変位量>
植毛部を清掃対象部位に当接させた場合でも適切な角度を維持しづらくなり操作性が低下することを回避するために、上記の荷重によるY方向の変位量が7mm以下を好適な変位量とした。
<Z方向の変位量>
歯ブラシを用いた清掃時に清掃対象部位に過剰な力が加わることを回避するとともに、清掃量を保持するために、上記の荷重によるZ方向の変位量が5mm以上、11mm以下を好適な変位量とした。
<X方向の変位量>
植毛部を清掃対象部位に当接させた場合でも適切な角度を維持しづらくなり操作性が低下することを回避するために、上記の荷重によるX方向の変位量が0.5mm以下を好適な変位量とした。
≪判定基準≫
◎:三つの変位量が全て好適な範囲。
○:三つの変位量の中、二つが好適な範囲。
△:三つの変位量の中、一つが好適な範囲。
×:三つの変位量が全て好適な範囲外。
Figure 2018023432
表1の結果で示されるように、ネック部4における異挙動部4Aの断面輪郭が三角形であり、頂点V3の頂角が60°以上、90°以下である実施例1〜4は、Y方向の変位量、Z方向の変位量およびX方向の変位量のいずれも良好であり、良好な操作性および適切なブラッシング圧を実現できることが判った。また、頂点V3の頂角が上記の範囲であれば、頂点V3が辺S3に対して植毛面20側、あるいは辺S3に対して植毛面20とは逆側のいずれの場合も良好な操作性および適切なブラッシング圧を実現でき、さらに、X方向の変位量が小さいことから頂点V3が辺S3に対して植毛面20側に配置されることがより好適であることが判った。
また、距離L1を辺S3の長さW1よりも大きくした場合には、Z方向の変位量を小さくできるとともに、Y方向の変位量を大きくできることが判った。逆に、距離L1を辺S3の長さW1よりも小さくした場合には、Z方向の変位量を大きくできるとともに、Y方向の変位量を小さくできることが判った。従って、距離L1と、辺S3の長さW1との相対関係を調整することにより、Z方向の変位量とY方向の変位量との相対関係を調整できることが判った。
また、実施例3のように、異挙動部4Aの断面輪郭が凹曲面31および凸曲面32を有する場合には、実施例1〜2、4と同様の効果が得られることに加えて、異挙動部4Aの表面にエッジ形状がなくなりソフトなタッチ感が得られるとともに、意匠性に富んだ形状を選択することが可能になる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、異挙動部4Aが長さ方向(X方向)で一定の断面積で延びる構成を例示したが、この構成に限定されるものではなく、例えば、ヘッド部2からハンドル部6に向かうに従って、異挙動部4Aの断面積が大きくなる構成としてもよい。
この構成を採ることにより、異挙動部4Aに加わる応力を分散した状態で良好な操作性および適切なブラッシング圧を実現できる。
また、上記実施形態における実施例3では、異挙動部4Aが線分33を外接輪郭線とし、当該外接輪郭線に対して三角形の中心側に窪んだ曲線31aを断面輪郭としてX方向に延びる凹曲面31Aを有する構成を例示したが、この構成に限定されるものではなく、例えば、図9に示されるように、線分33を外接輪郭線とし、当該外接輪郭線に対して三角形の外側に膨らんだ曲線34aを断面輪郭としてX方向に延びる凸曲面34を有する構成であってもよい。さらに、上記の凹曲面31Aと凸曲面34とが混在する構成であってもよい。凹曲面31Aと凸曲面34とが混在する場合には、ヘッド部2の幅方向に関する曲げ強度が一方側(例えば右側)と他方側(例えば左側)で同一となるように、Y方向と平行な線部33に凹曲面31Aと凸曲面34の一方を配置し、他の線部33に凹曲面31Aと凸曲面34の他方を配置することが好ましい。
1…歯ブラシ、 2…ヘッド部、 4…ネック部、 4A…異挙動部、 6…ハンドル部、 20…植毛面、 31…線部、 31A…凹曲面、 32…頂部、 32A…凸曲面、 33…線分、 V1…頂点(第1頂点、頂部)、 V2…頂点(第2頂点、頂部)、 V3…頂点(第3頂点、頂部)、 S1〜S3…線部、辺

Claims (7)

  1. 植毛面に毛束が植設されたヘッド部と、
    該ヘッド部に延設されたネック部と、
    該ネック部に延設されたハンドル部とを備え、
    少なくとも前記ネック部における最も曲げ強度が小さい領域の断面形状は、三角形を形成する第1頂点〜第3頂点に対応する位置にそれぞれ配置された頂部と、前記頂部間を結ぶ線部とを含む輪郭を有し、
    前記第1頂点と前記第2頂点とを結ぶ線分は、前記植毛面と平行であることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記線分と前記第3頂点との距離は、当該線分の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記線分と前記第3頂点との距離は、当該線分の長さよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
  4. 前記第3頂点の頂角は、60°以上、90°以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の歯ブラシ。
  5. 前記第3頂点は、前記線分に対して前記植毛面側、或いは前記線分に対して前記植毛面とは逆側に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  6. 前記ネック部における三つの前記線部に対応する面のうちの少なくとも一つは、前記線部が前記三角形の中心側に窪んだ略円弧状の曲線の凹曲面であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  7. 前記ネック部は、前記ヘッド部から前記ハンドル部に向かうに従って断面積が大きくなっていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
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