JP2018021853A - 粘度計測ユニット及び鋼板洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な構造で製造コストを低減させると共に、油の粘度に対応させて、膜厚を調整することが可能な粘度計測ユニット及び鋼板洗浄装を提供する。【解決手段】 鋼板又は非鉄金属板に付着した油を除去する為のロール部22a、22bを有するロールを備えた洗浄ユニット1と、ロール部22a、22bに吸収された油を、配管を介して吸引する真空ポンプを備えた真空吸引ユニット3との間に介在し、油を貯溜する貯溜部14と、貯溜部14の下流側に接続される計測用配管5aと、油が計測用配管5aを流れる時間及び/又は流量を計測する計測手段47とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、油の粘度を計測する粘度計測ユニットと、この粘度計測ユニットを備え、鋼板等に付着した油の所定量を除去して、鋼板等を洗浄する為の鋼板洗浄装置に関するものである。
従来から、粘度測定装置を備えた塗装装置が知られている(特許文献1)。この特許文献1に記載されている塗装装置は、塗料の溶剤が揮発して粘度が高くなった時に、塗料タンクに溶剤を供給して粘度を下げているものであり、具体的には、塗料タンク内の塗料をポンプによって粘度測定カップに供給して粘度測定装置で粘度を測定した後、測定した粘度に基づいて揮発した溶剤に相当する量の溶剤を溶剤タンクから塗料タンクに供給して粘度を下げている。
特開平11−267575
上記特許文献1に記載された粘度計測装置では、粘度を測定するために、目盛板やロータを回転させる構成となっているため装置が複雑化し製造コストが高くなると共に、メンテナンス時に手間がかかるものであった。また、塗料の粘度が低すぎる場合には、粘度調整を行うことができないものであった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、簡易な構造で製造コストを低減させると共に、油の粘度に対応させて、膜厚を調整することが可能な粘度計測ユニット及び鋼板洗浄装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、請求項1の発明は、粘度計測ユニットの発明であって、鋼板又は非鉄金属板に付着した油を除去する為のロール部を有するロールを備えた洗浄ユニットと、前記ロール部に吸収された油を、配管を介して吸引する真空ポンプを備えた真空吸引ユニットとの間に介在し、前記油を貯溜する貯溜部と、前記貯溜部の下流側に接続される計測用配管と、前記油が前記計測用配管を流れる時間及び/又は流量を計測する計測手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1の粘度計測ユニットの発明は、洗浄ユニットと真空吸引ユニットとの間に介在させることで、真空ポンプの高い負圧を利用することができるので、短時間で粘度の計測を行うことができる。また、既存の鋼板洗浄装置に粘度計測ユニットを組み込むことで粘度計測が可能であり、既存の設備を有効活用して、製造コストの低減を図ることができる。
請求項2の粘度計測ユニットの発明は、請求項1の発明において、計測手段で計測した油の粘度を表示する表示部を設けたことを特徴としている。したがって、計測手段で計測した油の粘度を容易に確認することができる。
請求項3の鋼板洗浄装置の発明は、洗浄ユニットと、真空吸引ユニットと、請求項1又は2に記載の粘度計測ユニットとを備えることを特徴としている。したがって、油の粘度を計測することが可能な鋼板洗浄装置を提供することができると共に、油の粘度の計測に真空吸引ユニットの真空ポンプを共用することができるので、鋼板洗浄装置の製造コストの低減を図ることができる。
請求項4の鋼板洗浄装置の発明は、請求項3の発明において、洗浄ユニットと真空吸引ユニットを連通するよう接続される複数の配管と、該配管を開閉する開閉手段とを備え、鋼板又は非鉄金属板に付着した油のロール部への吸収量を調整することで、前記鋼板又は前記非鉄金属板の表面に所定膜厚の油膜を形成する膜厚調整ユニットを備えると共に、前記複数の配管の少なくとも1本を計測用配管としたことを特徴としている。したがって、膜厚調整ユニットで使用している配管を粘度計測用の計測用配管とすることで、別途計測用配管を設けることなく粘度計測を行うことができるので、鋼板洗浄装置の製造コストの低減を図ることができる。
請求項5の鋼板洗浄装置の発明は、請求項4の発明において、膜厚調整ユニットは、計測手段で計測した油の粘度に対応させて、ロール部に作用する吸引力を調整し、膜厚を調整することを特徴としている。したがって、気温等による油の粘度変化があった場合でも吸引力を自動調整することで鋼板等の表面に最適な厚みの油膜を形成させることができる。
請求項1の粘度計測ユニットの発明は、短時間で粘度の計測を行うことができると共に、既存の設備を有効活用して、製造コストの低減を図ることができる。また、請求項2の粘度計測ユニットの発明は、計測した油の粘度を容易に確認することができる。また、請求項3及び4の鋼板洗浄装置の発明は、鋼板洗浄装置の製造コストの低減を図ることができる。さらに、請求項5の鋼板洗浄装置の発明は、鋼板等の表面に最適な厚みの油膜を形成させることができる。
本発明に係る鋼板洗浄装置を構成する洗浄ユニットのロールを示す断面図。 本発明に係る鋼板洗浄装置の構成を示す概念図。 本発明に係る粘度計測ユニットの第1実施形態を示す断面図。 本発明に係る鋼板洗浄装置の細管を流れる油の流量と油の粘度との相関を示すグラフ。 本発明に係る粘度計測ユニットの第2実施形態を示す断面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係る鋼板洗浄装置を構成する洗浄ユニットのロールを示す断面図である。図1に示すように、ロール21aは、台座23、止め金具25、プレート26、及び不織布からなる複数のロール片24a、24bを積層して形成したロール部22aより構成されている。台座23は、鉄、SUS、アルミニウム等の金属材料からなり、外周にロール部22aが形成されていると共に、開口部30を有する本体部27、及び本体部27の一方の端部に連接され中空部31を有する回転支持部28、及び本体部27の他方の端部に連接される中実状の回転支持部28から形成されている。ロール部22aは、複数のロール片24a、24bが台座23を構成する本体部27の外周に積層されると共に、重ね合わされて形成されており、両側から止め金具25、及びプレート26にて挟み付けられて形成されている。止め金具25は、ネジ止めのロックナットが使用されている。尚、本実施例では、一方の回転支持部28が中空状、他方の回転支持部28が中実状としたが、両方の回転支持部28が共に中空状であっても構わない。また、符号24d又は24cは、ロール片24a、24aの間、又はロール片24b、24bの間に設置されている補強板である。補強板24d、24cを構成する不織布は、ロール片24a、24bと同一の材質であってもよいし、異なる材質であっても構わない。
台座23を構成する本体部27の外周には、複数の円形の孔部33が千鳥状に開設されている。孔部33は、本体部27の有する開口部30に連通している。また、一方の回転支持部28は、中空部31が設けられていると共に、一端には、ロータリージョイント(図示せず)が接続される接続部32が形成されている。接続部32には、ネジ部36が設けられている。回転支持部28の他端は本体部27の端部に、溶接による接合部35を介して連接されている。他方の回転支持部28は中実状で、一端が本体部27の端部に、溶接による接合部35を介して連接されている。尚、本実施例では一方の回転支持部28の接続部でロータリージョイントを接続する構成としたが、両方の回転支持部28を共に中空状とし、両方の回転支持部28にロータリージョイント(図示せず)を接続しても構わない。
また、本体部27と、一方の回転支持部28の接合部35の近傍には、傾斜面を有して徐変部29が形成されている。従って、本体部27と一方の回転支持部28の近傍は、開口部30の開口面積が、本体部27の略中央部の開口面積より小さくなる徐変部29が形成されていることから、ロール21aを後述する膜厚調整ユニット及び真空ポンプユニットと接続すると、ロール部22aに吸収された油は、吸引力により、流体導入溝部34及び孔部33を介して開口部30に流れ込み、接合部35の近傍で滞留することなく中空部31を通過してロール21aの外部に排出される。
ロール部22aの両端部に固定されるプレート26、及び止め金具25は鉄、SUS、アルミニウム等の金属材料からなると共に、概円環状に形成されており、止め金具25の内周に形成されたネジ切り部B38は、回転支持部28の外周に形成されたネジ切り部A37に嵌合され、固定される。
尚、上記実施形態においては、ロール片24bと補強板24cの内周に切欠きを設けて流体導入溝部34を形成しているが、切欠きを設けていないロール片24aと補強板24dのみを使用して流体導入溝部34を設けない構成とすることもできる。また、ロール部22aを積層して形成する際に、補強板24c、24dを使用せず、ロール片24a、24bのみで形成することもできる。
図2は、本発明に係る鋼板洗浄装置の構成を示す概念図であり、図3は、本発明に係る粘度計測ユニットの第1実施形態を示す断面図である。図2及び図3に基づいて、本発明に係る鋼板洗浄装置及び粘度計測ユニットの第1実施形態を説明する。
本発明に係る鋼板洗浄装置10は、鋼板又は非鉄金属板に付着した油を除去する為のロール部22aを有する上ロール21aと、ロール部22bを有する下ロール21bを備えた洗浄ユニット1と、ロール部22a、22bに吸収された油を、配管を介して吸引する真空ポンプ17を備えた真空吸引ユニット3と、洗浄ユニット1と真空吸引ユニット3との間に介在し、且つ、洗浄ユニットと真空吸引ユニットを連通するよう接続される複数の配管4、5a、5b、5cと、配管4を開閉する開閉バルブ6とを備え、鋼板又は非鉄金属板に付着した油の吸収量を調整する膜厚調整ユニットを兼ねる粘度計測ユニット2とを有している。
粘度計測ユニット2は、油を貯溜する貯溜部14と、貯溜部14の下流側に接続される計測用配管5aと、油19が計測用配管5aを流れる時間又は流量を計測する計測手段47とを備えている。ここで、貯溜部14は、後述する膜厚調整ユニットの油溜部を兼ねている。また、符号48は、計測手段47で計測した油19の粘度を表示する表示部である。計測手段47は、油19が流れる時間を計測する場合には、計測用配管5aを透明な部材として、光学式センサーを使用して計測する。また、計測手段47が、油19が流れる量を計測する場合には、流量センサーを使用して計測する。尚、計測手段47で、油19が流れる時間と油19が流れる量の両方を計測する構成としてもよく、これも本発明に含まれる。
本願発明に係る鋼板洗浄装置10は、上述の概要で構成されており、鋼板洗浄装置10の停止時から粘度計測ユニット2による粘度計測の手順について以下に説明する。
先ず、真空ポンプ17を運転させた後、主管4の開閉バルブ6を閉じる。次に、細管5b、5cの開閉バルブ18a、18bを閉じる。次に、真空破壊弁15を計測用の設定値(例えば、−60kPa)に設定する。ここで、真空破壊弁15は、設定値まで負圧が高まった際に、外気を導入して真空ポンプ17からの負圧を減少させ、設定値以上に負圧が高まることを防ぐ装置である。次に、クリーンタンク42から粘度計測用配管49を介して油を図示しないポンプによって油溜部14へ注入する。次に、計測手段47によって、油19が流れる時間又は油19が流れる量を計測する。次に、表示部48には、計測手段47によって計測された粘度の値や粘度が適切であるかを示す記号等が表示される。以上のようにして粘度計測が終了した後は、開閉バルブ6、18a、18bを開いた状態にすると共に、真空破壊弁15の設定値を元の値に戻すことによって、鋼板洗浄装置10の運転を再開することができる。
次に、洗浄ユニット1について詳述する。洗浄ユニット1は、ロール部22aを有する上ロール21aと、ロール部22bを有する下ロール21bとを備えている。また、上ロール21aと下ロール21bの通板上流にはブラシロール(図示せず)を備えている。また、上ロール21aの上方には、上ロール21aに対して直接油を供給する油供給手段9を有している。油供給手段9は、通板した鋼板の膜厚を厚くしたい時、即ちロール部22a、22bの表面を湿潤状態にしたい時に使用する。例えば、鋼板洗浄工程で浅絞りの鋼板から深絞りの鋼板に切り替える際に使用し、上ロール21aと下ロール21bを回転させながら、油供給手段9で油をロール部22aにスプレーして表面を湿潤状態にする。そして、十分にロール部22a、22bの表面が湿潤状態になったら油供給手段9を止め、鋼板の通板を開始する。このようにすることで、通板1枚目から最適な膜厚とすることができ、従来のように通板開始直後の鋼板を膜厚不良として廃棄することなく、ロール部を湿潤状態にすることができる。
また、油供給手段9は、上ロール21aの表面側から上ロール21aに直接油を供給すると共に、通板する前に油供給手段9の噴射による力によって、上ロール21aの表面に付着した異物を除去することができる。なお、ここで言う異物とは、鋼板洗浄する際に発生するゴミのことで、例えば、鉄粉、亜鉛粉、アルミ粉等の無機物や、塵埃、設備のベルト等の樹脂、ゴム、繊維が含まれている。これらの異物が油供給手段9でスプレーした油に混入するため、真空ポンプ17の負圧によってロール22a、22bから油が吸引されると、次第にロール部22a、22bの表面に異物が堆積して目詰まりする。目詰まりしたロール部22a、22bは、油を吸引しづらくなるため、上ロール21a、下ロール21bを解体して新しいロール片24a、24bに交換するか、ロール部22a、22bの表面を研磨加工して異物を除去し、目詰まりを解消する必要がある。
そのため本実施例では、油供給手段9は、上ロール21aに油を供給するだけでなく、噴射による力で上ロール21aの表面の洗浄を行うことができることから、堆積した異物を必要に応じて除去する事ができるので、上ロール21aの長寿命化を図ることができ、生産性を一層向上させることができる。また、図示しないが、下ロール21bの下方にも油供給手段9を設置し、下ロール21bの表面を洗浄できる構成とすれば、下ロール21bの長寿命化も図ることができる。
上ロール21a及び下ロール21bの一方の端部は、ロータリージョイント11a、11bに接続されており、このロータリージョイント11a、11bは、フレキシブルホース12a、12bを介してヘッダー13に連結されている。
次に、膜厚調整ユニット2について詳述する。膜厚調整ユニット2は、上述した粘度計測ユニットの貯溜部を兼ねる油溜部14と、主管4と、軟質部材でチューブ状に形成された細管5a、5b、5cと、開閉バルブ6と、真空破壊弁15とを有している。ここで、主管4の断面積は、細管5a、5b、5cの断面積よりも大きくなるように形成されている。尚、細管5cには、開閉バルブ18aが設置されており、細管5bには、開閉バルブ18bが設置されている。
そして、油溜部14は、洗浄ユニット1のヘッダー13と連結されている。また、細管5a、5b、5cの一方の端部は油溜部14と接続され、主管4の一方の端部は油溜部14上部の配管と接続されており、主管4及び細管5a、5b、5cの他方の端部は、配管に接続されている。また、主管4には、主管4の開閉を行う開閉バルブ6が設置されている。油溜部14は、ロール部22a、22bから排出された油が溜まった際に、後述する真空ポンプ17からの吸引を一時的に遮断することができる。また、主管4及び細管5a、5b、5cの他方の端部と真空吸引ユニット3のセパレータ16との間の配管に真空破壊弁15を設置している。
開閉バルブ6によって主管4が開状態となっている場合には、主に主管4で油を吸引することとなり、膜厚は薄くなる。一方、開閉バルブ6によって主管4が閉状態となっている場合には、3本の細管5a、5b、5cのみで油を吸引することとなり、膜厚は厚くなる。したがって、主管4と、3本の細管5a、5b、5cとを開閉バルブ6で切り替えることによって、真空ポンプ17からの負圧及び吸引空気量が弱まり、ロール部22a、22bからの油の吸引量を減少させることができるので、鋼板等の表面に最適な厚みの油膜を形成することができる。また、細管5cに設置されている開閉バルブ18aと、細管5bに設置されている開閉バルブ18bとを操作することによって、負圧及び吸引空気量を調整し、ロール部22a、22bからの油の吸引量を3段階で調整することができる。尚、上記実施形態においては、膜厚調整ユニット2における配管を、主管4と細管5a、5b、5cとにより構成しているが、主管4を設けずに、多数の細管を設けた細管のみの構成とすることもできる。また、上記実施形態においては、開閉バルブ18a、18bを、細管5cと細管5bとに設置する構成としているが、細管5aにも開閉バルブを設置する構成、即ち、全ての細管に開閉バルブを設置する構成とすることもできる。また、上記実施形態においては、開閉手段としてバルブを用いているが、配管を開閉できるものであるならバルブ以外の手段も適用することができる。
また、設置する細管5a、5b、5cの本数と長さの両方又は一方を調節することによって、負圧及び吸引空気量を調整し、単位時間当たりの油の吸引量の設定を行うことができ、鋼板等の表面に最適な厚みの油膜を形成することができる。
ここで、細管5a、5b、5cのみを使用する場合の油溜部14の機能について説明する。細管5a、5b、5cの断面積は、主管4の断面積と比較して小さいことから、主管4の開閉バルブ6を閉状態とした場合に、ロール部から短時間に多量の油が排出されると、油溜部14に一時的に油19が溜まることとなる。この状態では、細管5a、5b、5cの油溜部に接続された側の端部が油19によって蓋をされた状態となる。即ち、真空ポンプ17からの負圧を遮断するように油19が溜まるので、溜まった油19を境にして真空吸引ユニット3側の負圧が高まり、洗浄ユニット1側は大気圧に戻って行く。そして、油溜部14の油19が細管5a、5b、5cを通って真空吸引ユニット3側に排出されると、真空ポンプ17の吸引力がロール部22a、22bまで及ぶこととなり、ロール部22a、22bから油の排出が再開されることとなる。このように、ロール部22a、22bからの油の排出と、油溜部14による負圧の遮断とを繰り返すことで、断続的にロール部22a、22bから油が排出される。
もし、真空ポンプ17の負圧を遮断しない構造、即ち負圧がロール21a、21bに常にかかる構成とした場合、断続的に鋼板が通板しているにも関わらず、通板しはじめはロール部22a、22bからの油の排出量が多く、時間が経つにつれロール部22a、22bからの油の排出量は次第に減少していく傾向があり、不安定である。つまり、鋼板の通板による油の供給量と、吸引による油の排出量が一致していないため、ロール部22a、22bの表面の湿潤状態が一定に維持できない。そのため、油溜部14によって真空ポンプ17の負圧を断続的に遮断することで、油の排出を断続的に行うことができる。そして、断続的に短時間で油が排出されるため、前述した時間経過に伴う排出量の減少が起こりづらくなる。そのため、ロール部22a、22bから油の排出が再開した直後の多めの排出量で断続的に油が排出され続けるため、排出量が安定化する。
尚、前述したとおり、油溜部14に溜まっている油19の粘度を計測し、油19の粘度に対応させて、ロール部22a、22bに作用する吸引力を調整し、膜厚を調整する構成とすることができる。これにより、吸引される油19の粘度が高い場合にはロール部22a、22bに作用する吸引力が高くなるように、後述する真空破壊弁の設定値や細管の本数を設定し、吸引される油19の粘度が低い場合にはロール部22a、22bに作用する吸引力が低くなるように真空破壊弁の設定値や細管の本数を設定することによって、気温の変動や異物の混入により油の粘度が変化した場合でも、吸引力を自動調整することによって、所定の最適な膜厚に調整することができ、生産性を向上させることができる。
具体的には、ロール部22a、22bに作用する吸引力を高くするには、真空破壊弁の設定値を例えば−60kPaから−80kPaとするように、より強い負圧となった時に外気を導入するように設定したり、開状態である細管の本数を例えば2本から3本のように増やす方法がある。逆に、ロール部22a、22bに作用する吸引力を低くするには、真空破壊弁の設定値をより弱い負圧にしたり、開状態の細管の本数を減らすことで可能となる。また、真空破壊弁と細管本数による真空値の制御は、どちらか一方のみで制御しても良いし、真空破壊弁と細管本数の両方を併用して制御しても良い。
図4は、真空値を−60kPaにした場合の細管5aを流れる油19の流量と、油19の粘度との相関を示すグラフである。このグラフを使用して、油19が細管5aを流れる時間を計測した場合と、油19が細管5aを流れる量を計測した場合の各々において、油19の粘度を推定する方法を説明する。尚、油の比重は、0.8g/cmとする。
一定量の油19が細管5aを流れる時間を計測した場合では、一定量である250ml(200g)の油を貯溜部14に注入して細管5aに流した場合に、全てが流れるまでに50秒を要したとすると、200g÷50s=4g/sとなり、図4のグラフから油の粘度は、約11.2cStと算出することができる。
また、一定時間に油19が細管5aを流れる量を計測した場合では、始めに貯溜部14を油19で満たし、その後、一定時間である80秒間に250ml(200g)の油が貯溜部14から細管5aを流れたとすると、200g÷80s=2.5g/sとなり、図4のグラフから油の粘度は、約25cStと算出することができる。尚、油は、容積か重量のどちらかを基準にして算出すればよい。また、この計測方法であれば、鋼板洗浄装置を停止させず、鋼板を通板させながら粘度を計測することができる。
次に、真空吸引ユニット3について詳述する。真空吸引ユニット3は、セパレータ16と、真空ポンプ17とを有しており、セパレータ16は、配管を介して膜厚調整ユニット2の主管4及び細管5a、5b、5cと連結している。そして、セパレータによって、油と気体とに分離されて外部に排出される構造となっている。
次に、図2を用いて油供給手段9から供給される油の再利用の構成について説明する。先ず、セパレータ16によって気体が取り除かれた油は、配管39を経由してダーティタンク40に貯留される。次に、ダーティタンク40に貯留されている油は、濾過装置41によって異物が取り除かれた後、クリーンタンク42に貯留される。クリーンタンク42に貯留されている異物が取り除かれた油は、配管45を経由して再び油供給手段9に供給される。
尚、クリーンタンク42に貯留されている異物が取り除かれた油の一部は、配管46を経由して上ロール21aと下ロール21bの通板上流に備えられたブラシロール(図示せず)に供給される。また、ロール21a、21bからこぼれ落ちた油は、ドレンパン43に回収され、配管44を経由して、ダーティタンク40に貯留された後、濾過装置41を経て同様に再利用される。ここで、濾過装置41は、フィルター又は遠心分離器によって構成することができる。
図5は、本発明に係る粘度計測ユニットの第2実施形態を示す断面図である。第2実施形態の粘度計測ユニット2aでは、洗浄ユニット1のヘッダー13と油溜部14との間に開閉バルブ52を設けると共に、並行して配管50a、貯溜部50及び計測用配管50bを配設している。また、貯溜部50の上面には、蓋51が開閉可能に設置されており、この蓋51を開けた状態で、貯溜部50に、油19aを注入することができる構成としている。また、計測用配管50bには、計測用手段47が設置されている。尚、配管50aと蓋51を設置せず、貯溜部50の上面に開口が形成され、開口から外気を導入する構成としてもよい。また、蓋51を設置せず、粘度計測用配管49を貯溜部50に接続し、クリーンタンク42から油19aを注入する構成としてもよい。
上記のように構成された第2実施形態の粘度計測ユニット2aによる油19aの粘度計測手順を以下に説明する。先ず、真空ポンプを運転させた後、開閉バルブ52を閉じる。次に、開閉バルブ6を開け、細管5a、5b、5cの開閉バルブ(図示せず)を閉じると共に、真空破壊弁を計測用の設定値(例えば、−60kPa)に設定する。次に、貯溜部50の蓋51を開けて油19aを注入する。そして、計測手段47によって、油19aが流れる時間又は油19aが流れる量を計測する。次に、表示部(図示せず)には、計測手段47によって計測された粘度の値が表示される。以上のようにして粘度計測が終了した後は、開閉バルブ6等を元の開閉状態にすると共に、真空破壊弁の設定値を元の値に戻すことによって、鋼板洗浄装置の運転を再開することができる。
本発明に係る粘度計測ユニット及び鋼板洗浄装置は、油の粘度を計測する為及び、鋼板等に付着した油の所定量を除去する為に利用される。
1 洗浄ユニット
2、2a 粘度計測ユニット(膜厚調整ユニット)
3 真空吸引ユニット
4 主管(配管)
5a 計測用配管
5b、5c 細管(配管)
6 開閉バルブ
9、9a、9b 油供給手段
10 鋼板洗浄装置
11a、11b ロータリージョイント
12a、12b フレキシブルホース
13 ヘッダー
14、50 貯溜部(油溜部)
15 真空破壊弁
16 セパレータ
17 真空ポンプ
18a、18b、52 開閉バルブ
21a 上ロール
21b 下ロール
22a、22b ロール部
39、44、45、46 配管
40 ダーティタンク
41 濾過装置
42 クリーンタンク
43 ドレンパン
47 計測手段
48 表示部
49 粘度計測用配管
51 蓋

Claims (5)

  1. 鋼板又は非鉄金属板に付着した油を除去する為のロール部を有するロールを備えた洗浄ユニットと、前記ロール部に吸収された油を、配管を介して吸引する真空ポンプを備えた真空吸引ユニットとの間に介在し、
    前記油を貯溜する貯溜部と、
    前記貯溜部の下流側に接続される計測用配管と、
    前記油が前記計測用配管を流れる時間及び/又は流量を計測する計測手段と、
    を備えることを特徴とする粘度計測ユニット。
  2. 計測手段で計測した油の粘度を表示する表示部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の粘度計測ユニット。
  3. 洗浄ユニットと、真空吸引ユニットと、請求項1又は2に記載の粘度計測ユニットとを備えることを特徴とする鋼板洗浄装置。
  4. 洗浄ユニットと真空吸引ユニットを連通するよう接続される複数の配管と、該配管を開閉する開閉手段とを備え、鋼板又は非鉄金属板に付着した油のロール部への吸収量を調整することで、前記鋼板又は前記非鉄金属板の表面に所定膜厚の油膜を形成する膜厚調整ユニットを備えると共に、前記複数の配管の少なくとも1本を計測用配管としたことを特徴とする請求項3に記載の鋼板洗浄装置。
  5. 膜厚調整ユニットは、計測手段で計測した油の粘度に対応させて、ロール部に作用する吸引力を調整し、膜厚を調整することを特徴とする請求項4に記載の鋼板洗浄装置。

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