JP2018021702A - 電子レンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネトロンの故障検知部を利用して、温度や湿度などの物理量を検出するセンサの故障も検知できる電子レンジを提供する。【解決手段】電子レンジは、マグネトロン(30)と、マグネトロン(30)を駆動するインバータ回路(10)と、インバータ回路(10)の出力とマグネトロン(30)との間に配置されたシャント抵抗(R2,R3)と、シャント抵抗(R2,R3)の両端電圧が入力される電圧入力回路(60)と、電圧入力回路(60)を介して入力されたシャント抵抗(R2,R3)の両端電圧に基づいて、マグネトロン(30)の故障を検知する故障検知部(100b)と、少なくとも加熱調理に関わる物理量を検出するセンサ(40)を備える。故障検知部(100b)は、シャント抵抗(R2,R3)と電圧入力回路(60)を介して入力された電圧に基づいて、物理量を検出するセンサ(40)の故障を検知する。【選択図】図3

Description

この発明は、電子レンジに関する。
従来、電子レンジとしては、マグネトロンからの高周波を加熱庫内に供給して食品を加熱するものがある(例えば、特開平11−141888号公報(特許文献1)参照)。
特開平11−141888号公報
上記従来の電子レンジでは、マグネトロンに高電圧を供給する高電圧供給部の入力電流をカレントトランスで検出し、検出された入力電流からマグネトロンが正常に発振しているか否かを判定する故障検知部により、マグネトロンの故障検知を行っている。
しかしながら、このような構成の電子レンジでは、マグネトロンの故障検知部を利用して、加熱庫内の温度を検出する温度センサや、加熱庫内の湿度を検出する湿度センサなどの物理量を検出するセンサの故障を検出するものはなかった。
そこで、この発明の課題は、マグネトロンの故障検知部を利用して、温度や湿度などの物理量を検出するセンサの故障も検知できる電子レンジを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の電子レンジは、
被加熱物に加熱するための高周波を発生するマグネトロンと、
上記マグネトロンを駆動するインバータ回路と、
上記インバータ回路の出力と上記マグネトロンとの間に配置されたシャント抵抗と、
上記シャント抵抗の両端電圧が入力される電圧入力回路と、
上記シャント抵抗と上記電圧入力回路を介して入力された電圧に基づいて、上記マグネトロンの故障を検知する故障検知部と、
少なくとも加熱調理に関わる物理量を検出するセンサと
を備え、
上記故障検知部は、上記シャント抵抗と上記電圧入力回路を介して入力された電圧に基づいて、上記物理量を検出するセンサの故障を検知することを特徴とする。
以上より明らかなように、この発明によれば、マグネトロンの故障検知部を利用して、温度や湿度などの物理量を検出するセンサの故障も検知できる電子レンジを実現することができる。
図1はこの発明の第1実施形態の電子レンジの正面図である。 図2は上記電子レンジの制御ブロック図である。 図3は上記電子レンジの要部の回路図である。 図4はこの発明の第2実施形態の電子レンジの制御ブロック図である。 図5は上記電子レンジの要部の回路図である。
以下、この発明の電子レンジを図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の電子レンジの正面図を示している。
この第1実施形態の電子レンジは、図1に示すように、直方体形状の筐体1内に加熱庫8を有し、その加熱庫8の正面開口に、下端側の辺を略中心に回動する扉2を取り付けている。この扉2にハンドル3を取り付けると共に、扉2に耐熱性のドアガラス4を取り付けている。また、扉2の右側に操作パネル5を設けている。この操作パネル5は、表示部6とボタン群7とを有している。
また、図2は上記電子レンジの制御ブロック図を示しており、この電子レンジは、マイクロコンピュータと入出力回路などからなる制御装置100を備えている。
上記制御装置100は、操作パネル5と、マグネトロン30を駆動するインバータ回路10と、電流検出回路20と、加熱庫8内の温度を検出する温度センサ40とが接続されている。上記インバータ回路10は、電流検出回路20を介してマグネトロン30に接続されている。
上記電流検出回路20は、図3に示すシャント抵抗R2,R3と電圧入力回路60で構成されており、マグネトロン30の入力電流を検出する。
上記制御装置100は、マグネトロン30を駆動するインバータ回路10などを制御する加熱制御部100aと、電流検出回路20からの検出信号に基づいて、マグネトロン30および温度センサ40の故障を検知する故障検知部100bとを有する。
図3は上記電子レンジの要部の回路図を示している。図3において、図2と同一の構成部には同一参照番号を付している。
図3に示すように、電源部(図示せず)が一次側巻線に接続された高周波トランスT1の二次側巻線の一端にダイオードD1のアノードを接続し、そのダイオードD1のアノードにダイオードD2のカソードを接続している。ダイオードD1のカソードと高周波トランスT1の二次側巻線の他端をコンデンサC1を介して接続し、ダイオードD2のアノードと高周波トランスT1の二次側巻線の他端をコンデンサC2を介して接続している。また、ダイオードD1のカソードとダイオードD2のアノードを抵抗R1を介して接続している。
また、上記高周波トランスT1の二次側フィラメント用巻線の一端をマグネトロン30のフィラメント30b(陰極)の一端に接続し、二次側フィラメント用巻線の他端をマグネトロン30のフィラメント30bの他端に接続している。なお、マグネトロン30の陽極30aは、接地電位の筐体1に接続されている。
上記ダイオードD1,D2とコンデンサC1,C2および抵抗R1で、高周波トランスT1の二次側巻線の交流電圧を倍整流する倍整流回路を構成している。この倍整流回路と高周波トランスT1および電源部の一部でインバータ回路10を構成している。
また、上記ダイオードD1のカソードとマグネトロン30の陽極30aを、並列接続されたシャント抵抗R2,R3を介して接続している。上記シャント抵抗R2,R3とダイオードD1のカソードとの接続点に抵抗R4の一端を接続し、抵抗R4の他端をダイオードD3のアノードに接続している。このダイオードD3のカソードを制御装置100の入力端子Vinに接続している。
上記シャント抵抗R2,R3とマグネトロン30の陽極30aとの接続点に抵抗R5の一端を接続し、抵抗R5の他端を制御装置100のグランド端子Vsに接続している。制御装置100の入力端子Vinとグランド端子Vsとの間に、コンデンサC3,C4と抵抗R6を並列に接続している。
上記抵抗R4,R5,R6とダイオードD3とコンデンサC3,C4で電圧入力回路60を構成している。
また、上記制御装置100の電圧出力端子Vcに温度センサ40の入力端子を接続し、温度センサ40の出力端子を制御装置100の電圧入力端子Vtに接続している。この制御装置100の電圧入力端子Vtとグランド端子Vsとの間に抵抗R7を接続している。
上記温度センサ40は、センサ本体40aと、そのセンサ本体40aを覆う外郭40bとを有し、センサ本体40aと外郭40bとは、電気的に絶縁されている。また、温度センサ40は、筐体1に取り付けられ、外郭40bと筐体1とが電気的に接続されている。
この第1実施形態では、制御装置100の電圧出力端子Vcから温度センサ40の入力端子に直流電圧(例えば5V)を印加している。
上記構成の電子レンジにおいて、マグネトロン30の故障時に発生するサージ電流によりシャント抵抗R2,R3の両端電圧は変動する。このときのシャント抵抗R2,R3の両端電圧は、電圧入力回路60を介して制御装置100の入力端子Vinに入力される。そして、制御装置100の故障検知部100bは、電圧入力回路60を介して入力端子Vinに入力されたシャント抵抗R2,R3の両端電圧の変化量が所定量を超えたとき、マグネトロン30の故障を検知する。
一方、温度センサ40においてセンサ本体40aと外郭40bとの間で絶縁不良になると、センサ本体40a内部の電圧(例えば約3V)が、筐体1とシャント抵抗R2,R3と電圧入力回路60を介して制御装置100の入力端子Vinに入力されることになる。そして、故障検知部100bは、入力電圧が予め設定された閾値を所定期間連続して越えたとき、温度センサ40の故障を検知する。
なお、制御装置100の故障検知部100bは、温度センサ40の故障検知に用いる上記閾値よりも低いシャント抵抗用の閾値を用いて、シャント抵抗R2,R3の経年劣化による抵抗値の増大を検知するようにしてもよい。
この場合、シャント抵抗R2,R3の経年劣化によって抵抗値が増大すると、発振動作中のマグネトロン30に正常な入力電流が流れていても、シャント抵抗R2,R3の両端電圧が大きくなる。そこで、故障検知部100bは、入力電圧がシャント抵抗用の閾値を所定期間連続して超えたときは、シャント抵抗R2,R3の故障を検知する。
上記構成の電子レンジによれば、故障検知部100bは、電圧入力回路60を介して入力されたシャント抵抗R2,R3の両端電圧に基づいて、マグネトロン30の故障を検知する。また、故障検知部100bは、温度センサ40(物理量を検出するセンサ)が絶縁不良などによりセンサ本体40a内部の電圧が筐体1とシャント抵抗R2,R3と電圧入力回路60を介して入力される。このときに故障検知部100bに入力される電圧は、マグネトロン30の故障時に発生するサージ電流によるシャント抵抗R2,R3の両端電圧の変動とは区別でき、温度センサ40の故障も検知できる。
また、上記マグネトロン30の陽極30aを筐体1に接続すると共に、温度センサ40を筐体1に絶縁された状態で取り付けているので、温度センサ40と筐体1との間で絶縁不良が発生したとき、温度センサ40内の電圧が、筐体1とシャント抵抗R2,R3および電圧入力回路60を介して故障検知部100bに入力される。したがって、新たな回路を用いることなく、従来のマグネトロンの故障検知部と同様の簡単な構成で、温度センサ40の故障を検知することが可能になる。
また、上記故障検知部100bは、マグネトロン30の故障を電圧入力回路60を介して入力された電圧の変化量で判断し、温度センサ40の故障を電圧入力回路60を介して入力された電圧のレベルで判断するので、マグネトロン30の故障と温度センサ40を確実に識別することができる。
また、上記加熱庫8内の温度を検出する温度センサ40は、他のセンサに比べて、加熱庫8内の温度変化や湿度変化により劣化が進みやすいので、特に故障検知部100bによる温度センサ40の故障検知が有効である。
また、上記故障検知部100bによりマグネトロン30の故障を検知したときは、マグネトロン30の故障を表示部6に表示し、故障検知部100bにより温度センサ40の故障を検知したときは、温度センサ40の故障を表示部6に表示するので、その表示内容に基づいて故障箇所を速やかに修理することが可能になり、メンテナンス性を向上できる。
なお、上記第1実施形態では、加熱調理に関わる物理量を検出するセンサとして温度センサ40の故障を検知する電子レンジについて説明したが、この発明は、加熱調理に関わりのない物理量を検出するセンサの故障を検知してもよい。
〔第2実施形態〕
図4はこの発明の第2実施形態の電子レンジの制御ブロック図を示している。この第2実施形態の電子レンジは、制御装置200と湿度センサ50を除いて第1実施形態の電子レンジと同一の構成をしており、図1を援用する。
この第2実施形態の電子レンジは、図4に示すように、マイクロコンピュータと入出力回路などからなる制御装置200を備えている。
上記制御装置200は、操作パネル5と、マグネトロン30を駆動するインバータ回路10と、電流検出回路20と、加熱庫8内の温度を検出する温度センサ40と、加熱庫8内の湿度を検出する湿度センサ50とが接続されている。
上記制御装置200は、マグネトロン30を駆動するインバータ回路10などを制御する加熱制御部200aと、電流検出回路20からの検出信号に基づいて、マグネトロン30と温度センサ40および湿度センサ50の故障を検知する故障検知部200bとを有する。
図5は上記電子レンジの要部の回路図を示している。図5において、図4と同一の構成部には同一参照番号を付している。
この図5の回路図では、第1実施形態の図3の回路図と異なる回路部分(湿度センサ50を含む)についてのみ以下に説明する。
上記制御装置200の電圧出力端子Vcに湿度センサ50の入力端子を接続し、湿度センサ50の出力端子を制御装置200の電圧入力端子Vhに接続している。この制御装置200の電圧入力端子Vhとグランド端子Vsとの間に抵抗R8を接続している。
上記湿度センサ50は、センサ本体50aと、そのセンサ本体50aを覆う外郭50bとを有し、センサ本体50aと外郭50bとは、電気的に絶縁されている。また、湿度センサ50は、筐体1に取り付けられ、外郭50bと筐体1とが電気的に接続されている。
この第2実施形態では、制御装置100の電圧出力端子Vcから湿度センサ50の入力端子に直流電圧(例えば5V)を印加している。
上記構成の電子レンジにおいて、第1実施形態と同様に、マグネトロン30の故障時に発生するサージ電流によりシャント抵抗R2,R3の両端電圧は変動する。このときのシャント抵抗R2,R3の両端電圧は、電圧入力回路60を介して制御装置100の入力端子Vinに入力される。そして、制御装置100の故障検知部100bは、電圧入力回路60を介して入力端子Vinに入力されたシャント抵抗R2,R3の両端電圧の変化量が所定量を超えたとき、マグネトロン30の故障を検知する。
一方、温度センサ40においてセンサ本体40aと外郭40bとの間で絶縁不良になると、センサ本体40a内部の電圧(例えば約3V)が、筐体1とシャント抵抗R2,R3と電圧入力回路60を介して制御装置100の入力端子Vinに入力される。そして、故障検知部100bは、入力電圧が予め設定された第1閾値を所定期間連続して越えたとき、温度センサ40の故障を検知する。
あるいは、湿度センサ50においてセンサ本体50aと外郭50bとの間で絶縁不良になると、センサ本体50a内部の電圧(例えば約3V)が、筐体1とシャント抵抗R2,R3と電圧入力回路60を介して制御装置100の入力端子Vinに入力される。そして、故障検知部100bは、入力電圧が予め設定された第2閾値を所定期間連続して越えたとき、湿度センサ50の故障を検知する。
この第2実施形態では、温度センサ40の故障を検知するための第1閾値と、湿度センサ50の故障を検知するための第2閾値とは、温度センサ40と湿度センサ50に応じた異なる値(例えば第1閾値<第2閾値)に設定している。
ここで、温度センサ40と湿度センサ50が同時に絶縁不良になる確率は極めて低い。したがって、例えば、第1閾値<第2閾値となるように設定した場合、制御装置100の入力端子Vinに入力された電圧が第1閾値以上かつ第2閾値未満であるときは、温度センサ40の故障と判別し、さらに、制御装置100の入力端子Vinに入力された電圧が第2閾値以上であるときは、温度センサ40の第1閾値も超えているが、湿度センサ50のみの故障と判別する。
上記第2実施形態の電子レンジは、第1実施形態の電子レンジと同様の効果を有する。
また、物理量を検出するセンサとしての温度センサ40と湿度センサ50は、種類が異なる複数のセンサであるので、温度センサ40と湿度センサ50の故障を検知するための閾値を、特性が異なる温度センサ40と湿度センサ50に応じて故障検知部200bに設定することによって、種類が異なるセンサ(温度センサ40,湿度センサ50)毎に故障を識別することができる。
なお、上記第2実施形態では、物理量を検出するセンサとして温度センサ40と湿度センサ50の故障を検知する電子レンジについて説明したが、この発明は、3以上の物理量を検出するセンサの故障を検知してもよい。
〔第3実施形態〕
上記第1,第2実施形態では、物理量を検出するセンサとして温度センサ40と湿度センサ50の故障を検知する電子レンジについて説明したが、この発明の第3実施形態の電子レンジでは、被加熱物の温度を検出する赤外線センサや被加熱物の重量を検出する重量センサなどの故障を検知する。
この第3実施形態の電子レンジは、第1,第2実施形態の電子レンジと同様の効果を有する。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記第1〜第3実施形態で記載した内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
この発明の電子レンジは、
被加熱物に加熱するための高周波を発生するマグネトロン30と、
上記マグネトロン30を駆動するインバータ回路10と、
上記インバータ回路10の出力と上記マグネトロン30との間に配置されたシャント抵抗R2,R3と、
上記シャント抵抗R2,R3の両端電圧が入力される電圧入力回路60と、
上記故障検知部100b,200bは、上記シャント抵抗R2,R3と上記電圧入力回路60を介して入力された電圧に基づいて、上記マグネトロン30の故障を検知する故障検知部100b,200bと、
少なくとも加熱調理に関わる物理量を検出するセンサ40,50と
を備え、
上記故障検知部100b,200bは、上記シャント抵抗R2,R3と上記電圧入力回路60を介して入力された電圧に基づいて、上記物理量を検出するセンサ40,50の故障を検知することを特徴とする。
上記構成によれば、故障検知部100b,200bは、シャント抵抗R2,R3と電圧入力回路60を介して入力された電圧すなわちシャント抵抗R2,R3の両端電圧に基づいて、マグネトロン30の故障を検知する。また、故障検知部100b,200bは、加熱調理に関わる物理量(例えば加熱庫内の温度や湿度)を検出するセンサが絶縁不良などによりセンサ内部の電圧が筐体1とシャント抵抗R2,R3と電圧入力回路60を介して入力される。このときに故障検知部100b,200bに入力される電圧は、マグネトロン30の故障時に発生するサージ電流によるシャント抵抗R2,R3の両端電圧の変動とは区別でき、温度や湿度などの物理量を検出するセンサ40,50の故障も検知できる。
また、一実施形態の電子レンジでは、
上記マグネトロン30の陽極30aは、筐体1に接続されていると共に、
上記物理量を検出するセンサ40,50は、上記筐体1に絶縁された状態で取り付けられており、
上記物理量を検出するセンサ40,50と上記筐体1との間で絶縁不良が発生したとき、上記物理量を検出するセンサ40,50内の電圧が、上記筐体1と上記シャント抵抗R2,R3および上記電圧入力回路60を介して上記故障検知部100b,200bに入力され、
上記故障検知部100b,200bは、上記物理量を検出するセンサ40,50内の電圧に基づいて、上記物理量を検出するセンサ40,50の故障を検知する。
上記実施形態によれば、マグネトロン30の陽極30aを筐体1に接続すると共に、物理量を検出するセンサ40,50を筐体1に絶縁された状態で取り付けているので、物理量を検出するセンサ40,50と筐体1との間で絶縁不良が発生したとき、物理量を検出するセンサ40,50内の電圧が、筐体1とシャント抵抗R2,R3および電圧入力回路60を介して故障検知部100b,200bに入力される。したがって、新たな回路を用いることなく、従来のマグネトロンの故障検知部と同様の簡単な構成で、物理量を検出するセンサ40,50の故障を検知することが可能になる。
また、一実施形態の電子レンジでは、
上記故障検知部100b,200bは、
上記電圧入力回路60を介して入力された電圧の変化が予め設定された変化量以上とき、上記マグネトロン30の故障であるとすると共に、
上記電圧入力回路60を介して入力された電圧が予め設定された閾値以上のとき、上記物理量を検出するセンサ40,50の故障であるとする。
上記実施形態によれば、故障検知部100b,200bは、マグネトロン30の故障を電圧入力回路60を介して入力された電圧の変化量で判断し、物理量を検出するセンサ40,50の故障を電圧入力回路60を介して入力された電圧のレベルで判断するので、マグネトロン30の故障と物理量を検出するセンサ40,50を確実に識別できる。
また、一実施形態の電子レンジでは、
上記物理量を検出するセンサ40,50は、種類が異なる複数のセンサであり、
上記故障検知部200bは、上記複数のセンサの故障を検知するための閾値が上記センサの種類に応じて設定されている。
上記実施形態によれば、物理量を検出するセンサ40,50は、種類が異なる複数のセンサである場合に、複数のセンサの故障を検知するための閾値を、特性が異なるセンサの種類に応じて故障検知部200bに設定することによって、種類が異なる複数のセンサ毎に故障を識別することができる。
また、一実施形態の電子レンジでは、
上記被加熱物を収容する加熱庫8を備え、
上記物理量を検出するセンサ40,50は、上記加熱庫8内の温度を検出する温度センサ40または上記加熱庫8内の湿度を検出する湿度センサ50の少なくとも一方である。
上記実施形態によれば、加熱庫8内の温度を検出する温度センサ40や加熱庫8内の湿度を検出する湿度センサ50は、他のセンサに比べて、加熱庫8内の温度変化や湿度変化により劣化が進みやすいので、特に故障検知部100b,200bによる温度センサ40,湿度センサ50の故障検知が有効である。
また、一実施形態の電子レンジでは、
上記故障検知部100b,200bにより上記マグネトロン30の故障を検知したとき、または、上記故障検知部100b,200bにより上記物理量を検出するセンサ40,50の故障を検知したとき、上記マグネトロン30の故障または上記物理量を検出するセンサ40,50の故障を表示する表示部6を備えた。
上記実施形態によれば、故障検知部100b,200bによりマグネトロン30の故障を検知したときは、マグネトロン30の故障を表示部6に表示し、故障検知部100b,200bにより物理量を検出するセンサ40,50の故障を検知したときは、物理量を検出するセンサ40,50の故障を表示部6に表示するので、その表示内容に基づいて故障箇所を速やかに修理することが可能になり、メンテナンス性を向上できる。なお、マグネトロン30の故障とセンサ40,50の故障を同時に表示部6に表示してもよい。
1…筐体
2…扉
3…ハンドル
4…ドアガラス
5…操作パネル
6…表示部
7…ボタン群
8…加熱庫
10…インバータ回路
20…電流検出回路
30…マグネトロン
30a…陽極
30b…フィラメント
40…温度センサ
50…湿度センサ
60…電圧入力回路
100,200…制御装置
100a,200a…加熱制御部
100b,200b…故障検知部
R2,R3…シャント抵抗

Claims (6)

  1. 被加熱物に加熱するための高周波を発生するマグネトロンと、
    上記マグネトロンを駆動するインバータ回路と、
    上記インバータ回路の出力と上記マグネトロンとの間に配置されたシャント抵抗と、
    上記シャント抵抗の両端電圧が入力される電圧入力回路と、
    上記シャント抵抗と上記電圧入力回路を介して入力された電圧に基づいて、上記マグネトロンの故障を検知する故障検知部と、
    少なくとも加熱調理に関わる物理量を検出するセンサと
    を備え、
    上記故障検知部は、上記シャント抵抗と上記電圧入力回路を介して入力された電圧に基づいて、上記物理量を検出するセンサの故障を検知することを特徴とする電子レンジ。
  2. 請求項1に記載の電子レンジにおいて、
    上記マグネトロンの陽極は、筐体に接続されていると共に、
    上記物理量を検出するセンサは、上記筐体に絶縁された状態で取り付けられており、
    上記物理量を検出するセンサと上記筐体との間で絶縁不良が発生したとき、上記物理量を検出するセンサ内の電圧が、上記筐体と上記シャント抵抗および上記電圧入力回路を介して上記故障検知部に入力され、
    上記故障検知部は、上記物理量を検出するセンサ内の電圧に基づいて、上記物理量を検出するセンサの故障を検知することを特徴とする電子レンジ。
  3. 請求項1または2に記載の電子レンジにおいて、
    上記故障検知部は、
    上記電圧入力回路を介して入力された電圧の変化が予め設定された変化量以上とき、上記マグネトロンの故障であるとすると共に、
    上記電圧入力回路を介して入力された電圧が予め設定された閾値以上のとき、上記物理量を検出するセンサの故障であるとすることを特徴とする電子レンジ。
  4. 請求項1または2に記載の電子レンジにおいて、
    上記物理量を検出するセンサは、種類が異なる複数のセンサであり、
    上記故障検知部は、上記複数のセンサの故障を検知するための閾値が上記センサの種類に応じて設定されていることを特徴とする電子レンジ。
  5. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の電子レンジにおいて、
    上記被加熱物を収容する加熱庫を備え、
    上記物理量を検出するセンサは、上記加熱庫内の温度を検出する温度センサまたは上記加熱庫内の湿度を検出する湿度センサの少なくとも一方であることを特徴とする電子レンジ。
  6. 請求項1から5までのいずれか1つに記載の電子レンジにおいて、
    上記故障検知部により上記マグネトロンの故障を検知したとき、または、上記故障検知部により上記物理量を検出するセンサの故障を検知したとき、上記マグネトロンの故障または上記物理量を検出するセンサの故障を表示する表示部を備えたことを特徴とする電子レンジ。
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