JP2018021457A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポート噴射式の内燃機関に設けられたインジェクタの制御を行う燃料噴射制御装置において、インジェクタや吸気ポートにおけるデポジットの発生を抑制する。
【解決手段】レシプロエンジンの吸気ポート15に燃料を噴射するインジェクタ19の制御を行う燃料噴射制御装置1であって、レシプロエンジンの一度の燃焼行程で必要な燃料供給量をレシプロエンジンの排気行程と、レシプロエンジンの吸入行程とに分割してインジェクタ19に噴射させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射制御装置に関するものである。
例えば、特許文献1に示すように、ポート噴射式の内燃機関は、燃焼室に空気を供給するための吸気ポートと、吸気ポート内に燃料を噴射するインジェクタとを備えている。このようなポート噴射式の内燃機関においては、排気ポートを通じて燃焼室内の排気ガスを外部に排出する排気行程の間に、インジェクタから吸気ポートに燃料を噴射している。このように排気行程にて吸気ポートに噴射された燃料は、吸入行程にて吸気ポートが開弁されると、燃焼室内への空気の流れに乗って燃焼室内に供給される。
特開2010−133360号公報
近年においては、燃費の改善のために、燃焼室内への燃料の供給量を燃料噴射制御装置によって、例えば燃料噴射時期及び燃料噴射時間を細かく制御する必要性がある。また、内燃機関の吸気ポートに燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態によっては、排気行程のみならず他の行程に燃料を噴射する必要性が生じる。排気行程から吸入行程へ切り替わる直前には、吸気ポートと排気ポートとの両方が開弁された期間が設けられることが一般的であり、燃焼室内のガスが吸気ポートに向けて逆流する期間(以下、吹返し期間と称する)が生じる。インジェクタからの燃料の噴射期間が長期化すると、吹返し期間と重複せざるを得なくなる場合がある。このような場合には、インジェクタから噴射された燃料が逆流し、逆流した燃料がインジェクタ等に付着することから、デポジットが原因となり、インジェクタの流量変化等が生じた場合、インジェクタの交換等が必要となる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ポート噴射式の内燃機関に設けられたインジェクタの制御を行う燃料噴射制御装置において、インジェクタや吸気ポートにおけるデポジットの発生を抑制することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、レシプロエンジンの吸気ポートに燃料を噴射するインジェクタの制御を行う燃料噴射制御装置であって、上記レシプロエンジンの一度の燃焼行程で必要な燃料供給量を上記レシプロエンジンの排気行程と、上記レシプロエンジンの吸入行程とに分割して上記インジェクタに噴射させるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記排気行程から上記吸入行程への切り替え時期におけるバルブオーバラップ期間を避けて上記インジェクタに上記燃料を噴射させるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記バルブオーバラップ期間の経過から一定期間空けた後に上記吸入行程における上記燃料の噴射を上記インジェクタにさせるという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記排気行程で噴射される燃料供給量の上記燃焼行程で必要な燃料供給量に対する割合が略半分以下であるという構成を採用する。
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記吸入行程における上記燃料の噴射開始タイミングを上記吸入行程の全期間の前半とするという構成を採用する。
本発明によれば、レシプロエンジンの排気行程に加えて吸入行程でも吸気ポートに燃料が噴射される。このため、本発明によれば、燃焼室に供給する必要がある燃料の全量を、排気行程と吸入行程とに分けて吸気ポートに噴射することができ、排気行程で一度に全量の燃料をインジェクタに噴射させる必要がなくなる。すなわち、本発明によれば、シリンダ内の混合気の均質化が促進され、また吸気ポートにガスの逆流が生じる期間(いわゆる吹返し期間)にインジェクタから燃料を噴射させる必要がなくなり、インジェクタや吸気ポートに燃料が付着することを抑止することができる。
このような本発明によれば、ポート噴射式の内燃機関に設けられたインジェクタの制御を行う燃料噴射制御装置であって、インジェクタや吸気ポートにおけるデポジットの発生を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態の内燃機関制御装置と、内燃機関制御装置によって制御される内燃機関とを含む模式図である。 本実施形態の内燃機関制御装置1の概略構成を示すブロック図である。 内燃機関の排気行程と吸入行程とにおける燃料の噴射期間を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態の内燃機関制御装置の効果を実証するための実験結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明に係る燃料噴射制御装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態の内燃機関制御装置1(燃料噴射制御装置)と、本実施形態の内燃機関制御装置1によって制御される内燃機関10とを含む模式図である。この図に示すように、内燃機関10は、シリンダ11と、シリンダヘッド12と、ピストン13と、点火プラグ14と、吸気ポート15と、排気ポート16と、吸気弁17と、排気弁18と、インジェクタ19とを備えている。
シリンダ11は、ピストン13を上下に移動可能に収容する円筒部材である。シリンダヘッド12は、シリンダ11の上端開口を閉鎖するようにシリンダ11の上端に接続されている。ピストン13は、シリンダ11の内部を上下動する部材であり、不図示のクランクシャフトに接続されている。ピストン13とシリンダヘッド12との間の空間は、燃料の燃焼が行われる燃焼室20とされている。このような燃焼室20の容積は、ピストン13の昇降に合わせて増減する。
点火プラグ14は、シリンダヘッド12に支持されて燃焼室20の上部に先端が露出するように配置されている。この点火プラグ14は、ピストン13によって燃焼室20の内部で圧縮された空気及び燃料に対して点火を行う。このような点火プラグ14は、本実施形態の内燃機関制御装置1によって制御される。
吸気ポート15は燃焼室20への入口流路であり、排気ポート16は燃焼室20からの出口流路である。吸気弁17は吸気ポート15の開閉を行う弁機構であり、排気弁18は排気ポート16の開閉を行う弁機構である。これらの吸気弁17及び排気弁18は、不図示のカムシャフトに接続されており、カムシャフトの回転に伴って移動される。インジェクタ19は、吸気ポート15の内部に先端が位置するように配置されており、吸気ポート15内に燃料を噴霧する。このインジェクタ19は、本実施形態の内燃機関制御装置1によって制御される。
このような内燃機関10は、いわゆる4ストロークの内燃機関であり、吸入行程、圧縮行程、燃焼行程及び排気行程を1サイクルとして動作する。吸入行程は、ピストン13が下降することにより、吸気ポート15から燃焼室20の内部に混合気を取り込む行程である。この吸入行程では、吸気弁17が吸気ポート15を開放し、排気弁18が排気ポート16を閉鎖した状態とされる。圧縮行程は、ピストン13が上昇することによって、吸入行程で燃焼室20に取り込まれた混合気を圧縮する行程である。この圧縮行程では、吸気弁17が吸気ポート15を閉鎖し、排気弁18が排気ポート16を閉鎖した状態とされる。
燃焼行程は、圧縮行程で圧縮された混合気に対して、本実施形態の内燃機関制御装置1の制御の下、点火プラグ14によって点火を行う行程である。この燃焼行程では、吸気弁17が吸気ポート15を閉鎖し、排気弁18が排気ポート16を閉鎖した状態とされる。燃焼行程で混合気に点火されると、燃焼ガスによりピストン13が押し下げられる。排気行程は、ピストン13が上昇することによって、燃焼行程で発生した燃焼ガスを排気ポート16から燃焼室20の外部に排出する行程である。この排気行程では、吸気弁17が吸気ポート15を閉鎖し、排気弁18が排気ポート16を閉鎖した状態とされる。
なお、排気行程から次サイクル吸入気行程に切り替わる際には、排気行程の最後にバルブオーバラップ期間が設けられる。このバルブオーバラップ期間は、排気弁18が排気ポート16を開放すると共に吸気弁17が吸気ポート15を開放する期間であり、すなわち、吸気ポート15と排気ポート16の両方が開放されている期間である。
図2は、内燃機関10の点火プラグ14及びインジェクタ19を制御する本実施形態の内燃機関制御装置1の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、本実施形態の内燃機関制御装置1は、外部のセンサから入力される信号(内燃機関10の運転状態を示す信号)に基づいて点火プラグ14及びインジェクタ19の制御を行う。例えば、本実施形態の内燃機関制御装置1には、クランク角度センサ、エアフローセンサ、空燃比センサ、ノックセンサ、吸気圧センサ、吸気温センサ及びスロットル開度センサ等から内燃機関10の運転状態を示す信号が入力される。
このような本実施形態の内燃機関制御装置1は、図2に示すように、入力回路2と、CPU3と、点火回路4と、インジェクタ駆動回路5と、ROM6と、RAM7とを備えている。入力回路2は、外部から入力される信号(内燃機関10の運転状態を示す信号)をCPU3に入力できる信号に変換するものである。入力回路2は、変換後の信号をCPU3に向けて出力する。
CPU3は、ROM6に記憶されたエンジン制御プログラム等に従い、入力回路2から入力される信号に基づいて、燃料噴射制御(インジェクタ19の通電制御)と点火制御(点火プラグ14の通電制御)を行う。本実施形態の内燃機関制御装置1においてCPU3は、内燃機関10の1サイクルで燃焼室20に供給すべき燃料供給量を求める。また、CPU3は、求めた燃料供給量から排気行程でのインジェクタ19からの燃料噴射量(以下、排気行程噴射量と称する)と、吸入行程でのインジェクタ19からの燃料噴射量(以下、吸入行程噴射量と称する)とを算出する。さらに、CPU3は、排気行程噴射量及び吸入行程噴射量に基づいて、インジェクタ19への通電期間を決定し、燃料噴射指令信号としてインジェクタ駆動回路5に向けて出力する。また、CPU3は、点火タイミングを示す点火指令信号を点火回路4に向けて出力する。
点火回路4は、CPU3から入力される点火指令信号に応じて、点火用電圧信号を点火プラグ14に向けて出力する。インジェクタ駆動回路5は、CPU3から入力される燃料噴射指令信号に応じて、所定パルス幅の駆動パルス信号を生成してインジェクタ19に向けて出力する。
ROM6は、CPU3によって実行されるエンジン制御プログラムや各種設定データを予め記憶している不揮発性メモリである。このROM6には、例えば、インジェクタ19の通電期間と燃料噴射量との関係を示すデータや、排気行程噴射量と吸入行程噴射量との比率を示すデータ等が記憶されている。RAM7は、CPU3がエンジン制御プログラムに従って各種処理を実行する際に、データの一時保存先に用いられる揮発性のワーキングメモリである。
図3は、内燃機関10の排気行程と吸入行程とにおける燃料の噴射期間を示すタイミングチャートである。この図を参照して、内燃機関10の排気行程と吸入行程とにおける本実施形態の内燃機関制御装置1の動作について説明する。
CPU3は、ROM6に記憶された制御プログラムや各種設定データに従い、入力回路2等から入力される空燃比や吸入空気量を示す信号に基づいて、内燃機関10の次サイクルにおける燃焼室20への燃料供給量を算出する。続いて、CPU3は、ROM6に記憶された排気行程噴射量と吸入行程噴射量との比率を示すデータに基づいて、排気行程噴射量と吸入行程噴射量を算出する。例えば、CPU3は、先に算出した燃料供給量をROM6に記憶された比率に分け、一方を排気行程噴射量、他方の吸入行程噴射量とする。
続いて、CPU3は、インジェクタ19の通電期間と燃料噴射量との関係を示すデータから、排気行程噴射量と吸入行程噴射量とに基づいて、排気行程におけるインジェクタ19への通電期間と、吸入行程におけるインジェクタ19への通電期間とを求める。さらにCPU3は、求めた通電期間に応じて、排気行程と吸入行程との各々の行程にて、インジェクタ駆動回路5に燃料噴射指令信号を入力する。この結果、インジェクタ駆動回路5からインジェクタ19に駆動パルス信号が入力され、図3に示すように、排気行程と吸入行程との各々の行程にてインジェクタ19から燃料が噴射される。
ここで、例えば、ROM6に記憶された排気行程噴射量と吸入行程噴射量との比率が、50対50である場合には、図3の「比率50:50」で示す噴射期間のように、排気行程における噴射期間と、吸入行程における噴射期間とが同一となる。一方、例えば、ROM6に記憶された排気行程噴射量と吸入行程噴射量との比率が、25対75である場合には、図3の「比率25:75」で示す噴射期間のように、排気行程における噴射期間に対して吸入行程での噴射期間が3倍となる。なお、排気行程噴射量と吸入行程噴射量との比率は、必ずしも一定である必要はない。例えば、内燃機関10の運転状態を示す信号に基づいてCPU3が排気行程噴射量と吸入行程噴射量との比率を決定するようにしても良い。
このような本実施形態の内燃機関制御装置1によれば、レシプロエンジンである内燃機関10の排気行程に加えて吸入行程でも吸気ポート15に燃料が噴射される。このため、燃焼室20に供給する必要がある燃料の全量を、排気行程と吸入行程とに分割して吸気ポート15に噴射することができ、排気行程で一度に全量の燃料をインジェクタ19に噴射させる必要がなくなる。したがって、吸気ポート15にガスの逆流が生じる期間(図3に示す吹返し期間)にインジェクタ19から燃料を噴射させる必要がなくなり、インジェクタ19や吸気ポート15に燃料が付着することを抑止することができる。よって、本実施形態の内燃機関制御装置1によれば、インジェクタ19や吸気ポートにおけるデポジットの発生を抑制することが可能となる。
また、図3に示すように、内燃機関制御装置1は、排気行程から吸入行程への切り替え時期における吹返し期間を避けて、インジェクタ19に全ての燃料を噴射させることが好ましい。吸気ポート15と排気ポート16との両方が開放される期間であるバルブオーバラップ期間には、燃焼室20から吸気ポート15へ向かう逆流が発生する。さらに、バルブオーバラップ期間の経過後での吸入行程移行直後の一定期間においても、燃焼室20の内圧が高く、逆流が発生する。このため、これらの逆流が発生する期間を避けて、インジェクタ19から燃料を噴射させることが望ましい。このようにバルブオーバラップ期間及びその後の一定期間を避けて燃料が噴射されることで、インジェクタ19や吸気ポート15に燃料が付着することをより確実に防止することができる。
また、排気行程のみで吸気ポート15に燃料を噴射する場合には、吸入行程の初期段階で全量の燃料が燃焼室20に流れ込む。このため、燃焼室20に流れ込んだ燃料が燃焼室20内で分散されるまでに時間を要し、十分に燃焼室20内において混合気の均質化がなされる前に点火に至る場合がある。これに対して、本実施形態の内燃機関制御装置1のように、燃料を排気行程と吸入行程とに分けて吸気ポート15に噴射すると、吸入行程の初期段階に偏らずに燃焼室20に燃料が吸入される。この結果、十分に燃焼室20内において混合気の均質化がなされ、内燃機関10の燃費の改善を図ることもできる。
図4は、本実施形態の内燃機関制御装置1の効果を実証するための実験結果を示すグラフである。図4(a)は、排気行程噴射割合と正味燃料消費率との関係を示す実験結果を示すグラフである。なお、排気行程噴射割合とは、1サイクルにおいて燃焼室20に供給すべき燃料の全量に対する排気行程噴射量の割合を示している。図4(a)は、排気行程噴射割合を変更しながら変更ごとに2回ずつ正味燃料消費率を計測した結果を示している。図4(a)において、同一の排気行程噴射割合にプロットされた2点のうち、黒四角が1回目の計測結果を示し、黒ひし形が2回目の計測結果を示している。
図4(a)に示すように、排気行程噴射割合が100%の場合(すなわち従来の燃料噴射方法)である場合と比較して、排気行程噴射割合が50%である場合及び排気行程噴射割合が25%である場合は、正味燃料消費率が低くなる傾向が確認できた。つまり、排気行程と吸入行程とに分けて燃料を噴射することによって燃費が改善することが確認できた。さらには、排気行程噴射割合を50%以下とすることで、燃費が改善することが確認できた。また、排気行程噴射割合が50%である場合と、排気行程噴射割合が25%である場合とを比較すると、排気行程噴射割合が50%である場合の方が燃費の改善効果が高いことが確認できた。
図4(b)は、排気行程噴射割合と内燃機関10の排気温度との関係を示す実験結果を示すグラフである。図4(b)は、排気行程噴射割合を変更しながら変更ごとに2回ずつ排気温度を計測した結果を示している。図4(b)において、同一の排気行程噴射割合にプロットされた2点のうち、黒四角が1回目の計測結果を示し、黒ひし形が2回目の計測結果を示している。
図4(b)に示すように、排気行程噴射割合が100%の場合(すなわち従来の燃料噴射方法)である場合と比較して、排気行程噴射割合が50%である場合及び排気行程噴射割合が25%である場合は、排気温度が低くなる傾向が確認できた。つまり、排気行程と吸入行程とに分けて燃料を噴射することによって、冷却損失が低くなり、燃費が改善することが確認できた。さらには、排気行程噴射割合を50%以下とすることで、燃費が改善することが確認できた。また、排気行程噴射割合が50%である場合と、排気行程噴射割合が25%である場合とを比較すると、排気行程噴射割合が50%である場合の方が燃費の改善効果が高いことが確認できた。
図4(c)は、吸入行程噴射開始角度と正味燃料消費率との関係を示すグラフである。ここで、吸入行程噴射開始角度は、内燃機関10のピストン13が上死点である状態のクランクシャフトの角度を0°として、吸入行程における燃料の噴射を開始したクランクシャフトの角度を意味する。なお、図4(c)は、排気行程噴射割合を50%に固定し、吸入行程噴射開始角度を変更しながら2回ずつ正味燃料消費率を計測した結果を示している。図4(c)において、同一の吸入行程噴射開始角度にプロットされた2点のうち、黒四角が1回目の計測結果を示し、白ひし形が2回目の計測結果を示している。また、図4(c)において、破線で示す矢印は、燃料の噴射期間を示している。
この図に示すように、吸入行程噴射開始角度が10°である場合から40°までは、正味燃料消費率の低下が確認できた。また、吸入行程噴射角度が40°以上となると、正味燃料消費率は、吸入行程噴射開始角度が40°である場合と比較して増加することが確認できた。このため、正味燃料消費率を低下させるためには、吸入行程噴射開始角度が40°であることが望ましい。なお、図4(c)に示す領域Rに噴射期間が重なると、燃焼室20への吸入流動が弱まることに起因して、吸気ポート15に燃料が残存することが確認された。このため、吸入行程における燃料の噴射開始タイミングは、吸入行程の全期間の前半とすることが好ましい。また、吸入流動が強い期間を有効的に利用するために、は吹返し期間を避けてできる限り吸入行程における噴射開始タイミングを早くすることが望ましい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、本願発明は、上記実施形態における排気行程噴射量と吸入行程噴射量との比率に限定されるものではない。排気行程噴射量と吸入行程噴射量との比率は、任意に変更することができる。
また、上記実施形態においては、1つの吸気ポート15に1つのインジェクタ19が設置された内燃機関10における燃料噴射制御を行う構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、1つの吸気ポート15に複数のインジェクタ19が設置された内燃機関10の燃料噴射制御を行う燃料噴射制御装置に適用することも可能である。
また、上記実施形態においては、説明の簡便化のために、内燃機関10が一対のシリンダ11及びピストン13のみを備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、当然に複数対のシリンダ11及びピストン13を備える内燃機関10の燃料噴射制御装置に適用することが可能である。
また、上記実施形態においては、点火プラグ14の点火制御まで行う内燃機関制御装置1に本発明の燃料噴射制御装置を組み込んだ構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、燃料噴射制御装置が点火プラグ14の点火制御を行わない構成を採用することも可能である。
1……内燃機関制御装置(燃料噴射制御装置)、2……入力回路、4……点火回路、5……インジェクタ駆動回路、10……内燃機関、11……シリンダ、12……シリンダヘッド、13……ピストン、14……点火プラグ、15……吸気ポート、16……排気ポート、17……吸気弁、18……排気弁、19……インジェクタ、20……燃焼室

Claims (5)

  1. レシプロエンジンの吸気ポートに燃料を噴射するインジェクタの制御を行う燃料噴射制御装置であって、
    前記レシプロエンジンの一度の燃焼行程で必要な燃料供給量を前記レシプロエンジンの排気行程と、前記レシプロエンジンの吸入行程とに分割して前記インジェクタに噴射させることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記排気行程から前記吸入行程への切り替え時期におけるバルブオーバラップ期間を避けて前記インジェクタに前記燃料を噴射させることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記バルブオーバラップ期間の経過から一定期間空けた後に前記吸入行程における前記燃料の噴射を前記インジェクタにさせることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記排気行程で噴射される燃料供給量の前記燃焼行程で必要な燃料供給量に対する割合が略半分以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記吸入行程における前記燃料の噴射開始タイミングを前記吸入行程の全期間の前半とすることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
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