JP2018020665A - 自動車車体 - Google Patents
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Abstract
【課題】床面における任意の位置において、任意の方向に向きを設定して、自走シートを固定することができる自動車車体を提供すること。【解決手段】自動車車体1は、運転席用シート、及び運転席用シート以外の自走シート2が自走可能に設けられたものである。自走シート2は、自動車車体1の床面5の平面上における任意の方向へ自走が可能であるとともに、床面5の平面上における任意の方向へ向きの変更が可能である。自動車車体1の床面5の内部には、磁力による吸着力を利用して自走シート2を床面5に固定するための電磁ロック51が設けられている。【選択図】図2
Description
本発明は、運転席用シート、及び運転席用シート以外の自走シートが移動可能に設けられた自動車車体に関する。
自動車車体に設けられたシートは、前後方向(車長方向)にスライドするよう構成されており、車種によっては左右方向(車幅方向)にスライドするものもある。自動車車体の床面には、シートを前後方向にスライドさせるための前後スライド用レールが設けられており、車種によってはシートを左右方向にスライドさせるための左右スライド用レールが設けられている。
また、自動車車体に設けるシートではなく、椅子形状をした、人を搬送するための搬送装置としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1の搬送装置は、自動車車体としての限られた空間を移動するものではなく、建物の室内等の広い空間において使用される。
従来の自動車車体においては、シートは前後方向又は左右方向の決められた範囲内においてしかスライドさせることができない。また、シートにおける着座方向は、通常は前後方向の前側に固定されている。そのため、従来の自動車車体においては、シートが固定される位置及びシートが向く方向を任意に決定することはできない。また、特許文献1には、搬送装置としての構造が開示されているのみであり、自動車車体に関する構造は全く開示されていない。
また、自動車車体におけるシートを、自動車車体の床面における任意の位置に固定する際には、シートを床面に固定するための構造に工夫が必要となる。この際には、床面にレール等の固定物を設けることができないため、シートを固定するための新たな構造の開発が必要となる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、床面における任意の位置において、任意の方向に向きを設定して、自走シートを固定することができる自動車車体を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、運転席用シート、及び運転席用シート以外の自走シートが自走可能に設けられた自動車車体において、
前記自走シートは、
シート本体と、
前記シート本体に設けられ、前記自走シートを自走させるための1つ又は複数の回転体と、
前記シート本体に設けられ、前記回転体を駆動する1つ又は複数のモータと、
前記シート本体に設けられ、前記モータに電力を供給するためのバッテリーと、を備え、
かつ、前記モータによって前記回転体を回転させることにより、前記床面の平面上における任意の方向への自走が可能であるとともに、前記床面の平面上における任意の方向への向きの変更が可能であり、
前記シート本体、又は前記自動車車体の床面の内部には、磁力による吸着力を利用して前記自走シートを前記床面における任意の位置に固定するための固定装置が設けられている、自動車車体にある。
前記自走シートは、
シート本体と、
前記シート本体に設けられ、前記自走シートを自走させるための1つ又は複数の回転体と、
前記シート本体に設けられ、前記回転体を駆動する1つ又は複数のモータと、
前記シート本体に設けられ、前記モータに電力を供給するためのバッテリーと、を備え、
かつ、前記モータによって前記回転体を回転させることにより、前記床面の平面上における任意の方向への自走が可能であるとともに、前記床面の平面上における任意の方向への向きの変更が可能であり、
前記シート本体、又は前記自動車車体の床面の内部には、磁力による吸着力を利用して前記自走シートを前記床面における任意の位置に固定するための固定装置が設けられている、自動車車体にある。
前記自動車車体においては、運転席用シートを除くいずれかのシートが、自走シートとして形成されている。そして、この自走シートは、回転体、モータ及びバッテリーを備えることにより、自動車車体の床面の平面上における任意の方向への自走が可能であるとともに、床面の平面上における任意の方向へ向きの変更が可能である。これにより、自走シートに着座する乗員の着座位置及び着座方向を任意に変更することができ、シートを床面に設置するレイアウトの自由度を高めることができる。
また、自走シートの構成により、自動車車体の床面における、自走シートの移動範囲には、スライド用レールを設けることが不要になる。これにより、自動車車体の床面に設けられる固定物を減らすことができる。
また、前記自動車車体においては、自走シートを、任意の位置に、任意の方向に向けて固定する際に、磁力による吸着力を利用する固定装置を用いる。そして、自走シートは、移動を行った後には、固定装置によって、自動車車体の床面の平面上における任意の位置において、任意の方向に向きが設定されて固定される。固定装置は、磁力による吸着力を利用するため、自走シートを、任意の位置に、任意の方向に向けて固定することが簡単である。
また、前記自動車車体においては、自走シートを、任意の位置に、任意の方向に向けて固定する際に、磁力による吸着力を利用する固定装置を用いる。そして、自走シートは、移動を行った後には、固定装置によって、自動車車体の床面の平面上における任意の位置において、任意の方向に向きが設定されて固定される。固定装置は、磁力による吸着力を利用するため、自走シートを、任意の位置に、任意の方向に向けて固定することが簡単である。
それ故、前記自動車車体によれば、床面における任意の位置において、任意の方向に向きを設定して、自走シートを固定することができる。
前述した自動車車体にかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
本形態の自動車車体1は、図1に示すように、運転席用シート20、及び運転席用シート20以外の自走シート2が自走可能に設けられたものである。本形態の自走シート2は、乗員が一人だけ着座するタイプの一人掛け用シートである。自走シート2は、これ以外にも、乗員が二人以上着座するタイプのシートとしてもよい。
(実施形態1)
本形態の自動車車体1は、図1に示すように、運転席用シート20、及び運転席用シート20以外の自走シート2が自走可能に設けられたものである。本形態の自走シート2は、乗員が一人だけ着座するタイプの一人掛け用シートである。自走シート2は、これ以外にも、乗員が二人以上着座するタイプのシートとしてもよい。
自走シート2は、後述するモータ32によって回転体31を回転させることにより、自動車車体1の床面5の平面上における任意の方向への自走が可能であるとともに、床面5の平面上における任意の方向へ向きの変更が可能である。ここで、任意の方向とは、床面5の平面に垂直な軸線の周りの360°の範囲の方向のことをいう。任意の向きとは、床面5の平面に垂直な軸線の周りの360°の範囲の向きのことをいう。
自動車車体1は、ミニバン、ワゴン、ワンボックス、バス、マイクロバス等を構成するものである。自走シート2は、運転席用シート20を除き、助手席用シート及び後部座席用シートに適用される。なお、自走シート2は、運転席用シート20及び助手席用シートを除き、後部座席用シートにのみ適用することもできる。自走シート2は、自動車車体1の床面5上において任意の方向及び向きに操作することができるものであり、助手席用シートと後部座席用シートとの区別はなくてもよい。
自走シート2は、自動車車体1の全体において、例えば2〜5個設けることができる。自動車車体1の床面5において、自走シート2の自走を容易にするために、自走シート2の使用数を制限することができる。後部座席用シートとしての自走シート2と、自動車車体1の車室内の左右方向Wの幅との寸法関係は、自走シート2を、その前側Fが前方を向くように左右方向Wに並べるとき、その左右に十分なスペースが形成される寸法関係とする。
助手席用シートを自走シート2とする場合には、この自走シート2は、例えば、その前側Fを車両の前方、後方、斜め前方、斜め後方等に向けて固定(設置)することができる。また、後部座席用シートを構成する自走シート2は、例えば、その前側Fを車両の中心側又は外側の側方に向けて固定することができ、その前側Fを車両の前方、後方、斜め前方、斜め後方等の種々の方向に向けて固定することができる。
図1に示すように、運転席用シート20は、自動車車体1の床面5に設けられた前後スライド用レール11によって、前後方向Lにスライドして、床面5における前後方向Lの位置を変更可能である。
自動車車体1の床面5における、運転席用シート20をスライドさせるための前後スライド用レール11が設けられた部位を除く部位は、自走シート2を滑らかに自走させるために平坦状に形成されている。床面5は、平坦状のフロアパネル50によって構成される。なお、床面5は、突起等のない連続した面であれば、必ずしも全体が平坦状に形成されていなくてもよい。
自動車車体1の床面5における、運転席用シート20をスライドさせるための前後スライド用レール11が設けられた部位を除く部位は、自走シート2を滑らかに自走させるために平坦状に形成されている。床面5は、平坦状のフロアパネル50によって構成される。なお、床面5は、突起等のない連続した面であれば、必ずしも全体が平坦状に形成されていなくてもよい。
図2、図3に示すように、自走シート2は、シート本体21、回転体31、モータ32、バッテリー33、センサ41及び制御装置42を備える。
シート本体21は、座部211と、座部211の後端部から上方に設けられた背もたれ部212とを有する。シート本体21には、シートベルト(図示略)が設けられている。シートベルトは、背もたれ部212の一方の側方の上側位置から、座部211の他方の側方まで掛け渡されるように設けられる。
シート本体21は、座部211と、座部211の後端部から上方に設けられた背もたれ部212とを有する。シート本体21には、シートベルト(図示略)が設けられている。シートベルトは、背もたれ部212の一方の側方の上側位置から、座部211の他方の側方まで掛け渡されるように設けられる。
回転体31は、シート本体21の座部211に設けられており、自走シート2を、自走させるためのものである。本形態の自走シート2は、自走シート2から見た前後左右の任意の方向に自走可能である。また、自走シート2は、鉛直方向に沿った軸線を中心に回転可能にすることもできる。
図2、図3に示すように、本形態の回転体31は、任意の方向に自在に回転することができる球状回転体として形成されている。回転体31は、シート本体21の座部211の中心部に1つ設けられている。回転体31の上側の外周には、シート本体21から回転体31に加わる荷重を受ける複数の支持ベアリング311が配置されている。
モータ32は、シート本体21の座部211に設けられており、回転体31を駆動する。モータ32は、回転体31を任意の方向に回転させるために、回転体31の複数箇所(本形態では3箇所)に対向して配置されている。回転体31の外周には、モータ32による回転力を回転体31の回転力として伝達するための回転力伝達部材321が接触して配置されている。回転力伝達部材321は、モータ32の出力軸の回転を受けて回転するローラによって構成されている。
バッテリー33は、リチウムイオン電池等の充電可能な蓄電池(二次電池)によって構成されている。バッテリー33による電力は、モータ32、センサ41及び制御装置42に供給される。
センサ41は、シート本体21に着座する乗員からの操作入力を受けるものである。センサ41は、シート本体21の座部211に設けられており、乗員の体重移動によって、シート本体21が傾く平面上の方向(平面方向)を検知するものである。本形態のセンサ41は、角速度を測定する慣性センサとしてのジャイロセンサによって構成されている。センサ41にジャイロセンサを用いることにより、乗員による操作入力を簡単にすることができる。
なお、センサ41は、乗員の手動操作による入力を受けるジョイスティック、操作スイッチ等に設けられたものとすることもできる。
なお、センサ41は、乗員の手動操作による入力を受けるジョイスティック、操作スイッチ等に設けられたものとすることもできる。
制御装置42には、センサ41に作用する角速度の情報を用いてモータ32を操作し、シート本体21の姿勢を維持するための制御プログラムが構築されている。シート本体41には、センサ41以外にも、加速度を検出するセンサが設けられていてもよい。制御装置42は、センサ41による角速度及び他のセンサによる加速度を用いてモータ32を操作し、シート本体21の姿勢を維持することもできる。
図2に示すように、制御装置42は、コンピュータによって構成されており、センサ41からの入力信号を受信して、自走シート2を自走させる方向を決定し、この決定に基づいてモータ32へ出力信号を送信するよう構成されている。センサ41は、シート本体21が、どの方向にいかなる角速度で傾けられたかを検知する。制御装置42においては、シート本体21がどの方向にいかなる角速度で傾けられたかの入力信号に基づいて、自走シート2を自走させる方向及び速度を自走データとして算出する。そして、制御装置42においては、自走データに基づいて、各モータ32を制御するための回転方向及び回転速度を算出し、制御装置42は、各モータ32へ回転方向及び回転速度の出力信号を送信する。
図2、図3に示すように、自動車車体1の床面5の内部(下方)には、磁力による吸着力を利用して自走シート2を床面5に固定するための固定装置としての電磁ロック51が設けられている。電磁ロック51は、床面5の内部に設けられた電磁石を利用して、自走シート2を床面5に吸着させて固定するものである。電磁石は、通電が行われるコイル51Aと、コイル51Aの内側に配置された鉄心51Bとを有している。そして、コイル51Aに通電が行われているときには、鉄心51Bを介して磁界が生じ、この磁界による磁気吸引力が周囲に作用する。電磁ロック51を用いることにより、自走シート2を床面5に固定するための構造を簡単にすることができる。
なお、コイル51A及び鉄心51Bは、図2の一部においてのみ図示し、その他においては図示を省略する。
なお、コイル51A及び鉄心51Bは、図2の一部においてのみ図示し、その他においては図示を省略する。
電磁ロック51は、自動車車体1の床面5の内部において、前後方向L及び左右方向Wに並ぶよう複数配置されている。そして、自走シート2を自動車車体1の床面5における規定範囲内のどの位置に設置する場合でも、いずれかの電磁ロック51によって、自走シート2のシート本体21を磁気吸引して、床面5に固定することができる。床面5における規定範囲は、運転席用シート20が前後にスライド可能な範囲を除く範囲として設定される。
図2、図3に示すように、シート本体21には、自走シート2を自動車車体1の床面5に固定するときに、床面5に接触するよう下降する固定用部材34が設けられている。固定用部材34は、磁性材料によって構成されており、電磁ロック51による磁気吸引力を受けて、自走シート2を床面5に固定するために用いられる。
本形態の固定用部材34は、シリンダー等のアクチュエータ341による駆動を受けて上下に移動可能である。また、固定用部材34は、ガイドレール342によって上下の移動がガイドされている。アクチュエータ341は、そのストローク位置等の可動位置において位置をロックする構造を有している。なお、固定用部材34は、手動操作を受けて上下に移動可能にすることもできる。固定用部材34は、自走シート2を自走させるときには、床面5から離れる上位置に退避させておく。そして、自走シート2を床面5に固定するときには、アクチュエータ341によって固定用部材34を床面5に接触する下位置に下降させる。
なお、モータ32、センサ41及びアクチュエータ341等は、バッテリー33及び制御装置42に電気接続されている。図2においては、この電気接続される状態を適宜省略して示す。
次に、自走シート2の使用方法について説明する。
自走シート2は、そのシート本体21に乗員が着座したときに自走可能となる。そして、自走シート2のシート本体21に着座する乗員は、床面5の平面上において、自走シート2を移動させたい方向へ、自らの身体を傾け、自らの体重を移動させる。このとき、乗員の体重移動をセンサ41が検知し、センサ41から制御装置42へ入力信号が送られる。
自走シート2は、そのシート本体21に乗員が着座したときに自走可能となる。そして、自走シート2のシート本体21に着座する乗員は、床面5の平面上において、自走シート2を移動させたい方向へ、自らの身体を傾け、自らの体重を移動させる。このとき、乗員の体重移動をセンサ41が検知し、センサ41から制御装置42へ入力信号が送られる。
制御装置42においては、センサ41からの入力信号に基づいて各モータ32への回転方向及び回転速度の出力信号を算出する。そして、制御装置42からの指令によって各モータ32が回転し、各モータ32の回転力を受けて、回転力伝達部材321を介して回転体31が回転する。こうして、自走シート2は、乗員による体重移動の操作を受けて、床面5の平面上における任意の方向へ自走することができる。
センサ41及び制御装置42を用いることにより、乗員の意思を反映して、自走シート2を自走させることが容易になる。
センサ41及び制御装置42を用いることにより、乗員の意思を反映して、自走シート2を自走させることが容易になる。
本形態の自動車車体1においては、運転席用シート20を除く助手席用シート及び後部座席用シートが、自走シート2として形成されている。そして、この自走シート2は、回転体31、モータ32及びバッテリー33を備えることにより、自動車車体1の床面5の平面上における任意の方向への自走が可能であるとともに、床面5の平面上における任意の方向へ向きの変更が可能である。これにより、自走シート2に着座する乗員の着座位置及び着座方向を任意に変更することができ、車両用のシートを床面5に設置するレイアウトの自由度を高めることができる。
また、自走シート2は、乗員が一人だけ着座する構成を有しているため、自走可能にすることが容易である。また、自走シート2を自走可能にしたことにより、自動車車体1における、自走シート2の移動範囲には、スライド用レールを設けることが不要になる。これにより、自動車車体1の床面5に設けられる固定物を減らすことができる。
また、自動車車体1においては、自走シート2を、任意の位置に、任意の方向に向けて固定する際に、磁力による吸着力を利用する電磁ロック51及び固定用部材34を用いる。そして、自走シート2は、乗員による自走を行った後には、電磁ロック51及び固定用部材34によって、自動車車体1の床面5の平面上における任意の位置において、任意の方向に向きが設定されて固定される。電磁ロック51は、磁力による吸着力を利用するため、自走シート2を、任意の位置に、任意の方向に向けて固定することが簡単である。
それ故、本形態の自動車車体1によれば、床面5における任意の位置において、任意の方向に向きを設定して、自走シート2を固定することができる。そして、自動車車体1における座席のレイアウトの自由度を高めることができる。
(実施形態2)
本形態の自動車車体1においては、図4、図5に示すように、電磁ロック51は、自動車車体1の床面5の内部に設けられる代わりに、自走シート2のシート本体21の座部211に設けられている。シート本体21の座部211には、電磁ロック51を、床面5から上方に退避させた上位置と、床面5に接触する下位置との間で昇降させるための昇降装置52が設けられている。電磁ロック51は、シート本体21の座部211における複数個所に設けられている。
本形態の自動車車体1においては、図4、図5に示すように、電磁ロック51は、自動車車体1の床面5の内部に設けられる代わりに、自走シート2のシート本体21の座部211に設けられている。シート本体21の座部211には、電磁ロック51を、床面5から上方に退避させた上位置と、床面5に接触する下位置との間で昇降させるための昇降装置52が設けられている。電磁ロック51は、シート本体21の座部211における複数個所に設けられている。
昇降装置52は、シリンダー等のアクチュエータ521と、電磁ロック51の昇降をガイドするガイドレール522とを用いて構成されている。アクチュエータ521は、そのストローク位置等の可動位置において位置をロックする構造を有している。そして、自走シート2を床面5の平面上において自走させるときには、電磁ロック51を上位置に退避させる。一方、自走シート2を床面5に固定するときには、電磁ロック51を下位置に下降させて床面5に接触させる。そして、電磁ロック51が床面5に接触する状態において、電磁ロック51におけるコイル51Aに通電を行って、電磁ロック51を床面5に吸着させる。
本形態においては、自走シート2のシート本体21に電磁ロック51を設けることにより、自走シート2の数に応じて電磁ロック51を使用すればよく、電磁ロック51の使用数を減らすことができる。
また、昇降装置52によって電磁ロック51を昇降させる構成を有することにより、電磁ロック51を床面5に接触させて、電磁ロック51による磁気吸引力を床面5に効果的に作用させることができる。
本形態の自動車車体1においても、その他の構成は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
また、昇降装置52によって電磁ロック51を昇降させる構成を有することにより、電磁ロック51を床面5に接触させて、電磁ロック51による磁気吸引力を床面5に効果的に作用させることができる。
本形態の自動車車体1においても、その他の構成は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態3)
本形態の自走シート2の制御装置42には、床面5の平面上における任意の方向への自走シート2の自走、及び床面5の平面上における任意の方向への自走シート2の向きの変更を行うための移動プログラムが構築されている。本形態の自走シート2は、乗員からの操作入力によらず、移動プログラムに基づく制御装置42による操作指令によって、モータ32の回転方向及び回転速度が制御されて自走するよう構成されている。移動プログラムにおいては、自走シート2が固定される規定の位置及び向きが設定されている。そして、自動車車体1におけるコントロールパネルに設けられた操作スイッチ、又は自走シート2に設けられた操作スイッチが操作されたときには、移動プログラムに従って自走シート2が自走するとともに向きを変更して、規定の位置及び向きに配置される。
本形態の自走シート2の制御装置42には、床面5の平面上における任意の方向への自走シート2の自走、及び床面5の平面上における任意の方向への自走シート2の向きの変更を行うための移動プログラムが構築されている。本形態の自走シート2は、乗員からの操作入力によらず、移動プログラムに基づく制御装置42による操作指令によって、モータ32の回転方向及び回転速度が制御されて自走するよう構成されている。移動プログラムにおいては、自走シート2が固定される規定の位置及び向きが設定されている。そして、自動車車体1におけるコントロールパネルに設けられた操作スイッチ、又は自走シート2に設けられた操作スイッチが操作されたときには、移動プログラムに従って自走シート2が自走するとともに向きを変更して、規定の位置及び向きに配置される。
移動プログラムは、複数の自走シート2の位置及び向きのレイアウトを決定するプログラムとして設定することもできる。移動プログラムには、複数種類のパターンのレイアウトが設定されていてもよい。また、移動プログラムには、自動車車体1への乗員の乗降りを円滑にするためのプログラムが設定されていてもよい。
本形態においては、自走シート2の移動プログラムを制御装置42に設定しておくことにより、自走シート2を、目的とする位置及び向きに強制的に自走させることができる。なお、移動プログラムは、自動車車体1に設けられた制御装置(ECU)において構築し、この制御装置と自走シート2の制御装置42との通信を行って、自走シート2を移動プログラムに従って自走させることもできる。
本形態の自動車車体1においても、その他の構成は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
本形態の自動車車体1においても、その他の構成は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態4)
本形態においては、自動車車体1及び自走シート2における他の種々の態様を示す。
球状回転体としての回転体31は、シート本体21の座部211に1つ設けるだけでなく、シート本体21に複数設けることもできる。
回転体31は、360°操舵することができるタイヤによって構成することもできる。このタイヤは、シート本体21の座部211における3箇所又は4箇所に設けることができる。
本形態においては、自動車車体1及び自走シート2における他の種々の態様を示す。
球状回転体としての回転体31は、シート本体21の座部211に1つ設けるだけでなく、シート本体21に複数設けることもできる。
回転体31は、360°操舵することができるタイヤによって構成することもできる。このタイヤは、シート本体21の座部211における3箇所又は4箇所に設けることができる。
また、回転体31は、球状回転体ではなく、通常の輪形状の回転体とすることもできる。この場合、シート本体21の座部211には、輪形状の回転体を左右の2箇所又は前後左右の4箇所に設け、モータ32は、各輪形状の回転体の内部に設けられたインホイールモータとすることができる。インホイールモータを用いることにより、各回転体31の回転を回転体31ごとに独立して制御して、自走シート2の自走及び向きの変更を容易にすることができる。また、各回転体31の操舵を回転体31ごとに独立して制御することもできる。
また、回転体31が、シート本体21に対してサスペンションを介して設けられている場合には、電磁ロック51によるシート本体21の固定構造は、次のようにすることもできる。この場合において、電磁ロック51は、自動車車体1の床面5の内部に設けることができ、自走シート2のシート本体21の座部211に設けることもできる。
電磁ロック51を自動車車体1の床面5の内部に設けた場合に、コイル51Aに電流を流して電磁ロック51を作動させたときには、サスペンションを弾性変形させながら、シート本体21の座部211における下面に設けられた磁性材料からなる部分が、電磁ロック51の磁気吸引力によって床面5に吸着されるようにすることができる。また、電磁ロック51を自走シート2のシート本体21の座部211に設けた場合に、コイル51Aに電流を流して電磁ロック51を作動させたときには、サスペンションを弾性変形させながら、電磁ロック51が、その磁気吸引力によって床面5に吸着されるようにすることもできる。
また、電磁ロック51を用いる代わりに、永久磁石を用いて自走シート2を床面5に吸着することもできる。永久磁石を自走シート2のシート本体21における座部211に設ける場合には、自走シート2を自走させるときには、昇降装置52によって永久磁石を上方へ退避させておき、自走シート2を床面に固定するときに、昇降装置52によって永久磁石を床面5に接触させることができる。永久磁石を、自動車車体1の床面5の内部に設ける場合には、自走シート2を自走させるときに、自走シート2の固定用部材34を上方へ退避させて、自走シート2が永久磁石による磁力の影響を受けないようにすることができる。そして、固定用部材34を下降させて床面5に接触させたときに、永久磁石に固定用部材34が吸着されて、自走シート2の位置が固定されるようにすることができる。
また、図6、図7に示すように、回転体31には、メカナムホイールを用いることもできる。メカナムホイールは、車輪の外周に、車軸(車輪の回転軸)312に対して45°傾くとともに回転自在である円筒状部材313が周方向に複数並んで配置されたものである。メカナムホイールは、自走シート2のシート本体21における座部211の4箇所に設けられ、各メカナムホイールの車軸312には、それぞれ別々にモータ32が設けられる。
メカナムホイールを用いる場合には、4つのモータ32の回転方向及び回転速度の制御により、自走シート2を前進・後進、斜め移動させる他に、横移動又は旋回をさせることも可能になる。例えば、前方左側車輪及び後方右側車輪のみを同じ方向に回転させる、又は前方右側車輪及び後方左側車輪のみを同じ方向に回転させることにより、自走シート2を斜めに移動させることができる。また、前方左側車輪及び後方右側車輪を正方向に回転させるとともに前方右側車輪及び後方左側車輪を逆方向に回転させる、又は前方右側車輪及び後方左側車輪を正方向に回転させるとともに前方左側車輪及び後方右側車輪を逆方向に回転させることにより、自走シート2を横移動させることもできる。また、前後の右側車輪を正方向に回転させるとともに前後の左側車輪を逆方向に回転させる、又は前後の左側車輪を正方向に回転させるとともに前後の右側車輪を逆方向に回転させることにより、自走シート2を旋回させることもできる。
また、自走シート2は、モータ32を用いて電動で移動可能にするだけでなく、乗員によって手動で移動可能にすることも可能である。この場合、シート本体21の座部211には複数(3つ以上)の回転体31を設け、各回転体31は、任意の方向に回転可能な球状体とすることができる。
自動車車体1には、床面5と地面とに掛け渡すスロープを、収納することができる。そして、自走シート2は、スロープを利用して、床面5と地面との間で自走させることができる。この場合には、自走シート2を身障者等の自動車車体1への乗り降りに利用することができ、この乗り降りを容易にすることができる。
本形態においても、その他の構成は、実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、各実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。
1 自動車車体
2 自走シート
20 運転席用シート
21 シート本体
31 回転体
32 モータ
33 バッテリー
34 固定用部材
41 センサ
42 制御装置
5 床面
51 電磁ロック
2 自走シート
20 運転席用シート
21 シート本体
31 回転体
32 モータ
33 バッテリー
34 固定用部材
41 センサ
42 制御装置
5 床面
51 電磁ロック
Claims (6)
- 運転席用シート、及び運転席用シート以外の自走シートが自走可能に設けられた自動車車体において、
前記自走シートは、
シート本体と、
前記シート本体に設けられ、前記自走シートを自走させるための1つ又は複数の回転体と、
前記シート本体に設けられ、前記回転体を駆動する1つ又は複数のモータと、
前記シート本体に設けられ、前記モータに電力を供給するためのバッテリーと、を備え、
かつ、前記モータによって前記回転体を回転させることにより、前記床面の平面上における任意の方向への自走が可能であるとともに、前記床面の平面上における任意の方向への向きの変更が可能であり、
前記シート本体、又は前記自動車車体の床面の内部には、磁力による吸着力を利用して前記自走シートを前記床面における任意の位置に固定するための固定装置が設けられている、自動車車体。 - 前記固定装置は、
コイル及び前記コイルの内側に配置された鉄心を有し、前記コイルに通電するときに磁力を発生させる電磁石によって構成されている、請求項1に記載の自動車車体。 - 前記固定装置は、前記シート本体に設けられており、
前記シート本体には、前記固定装置を、前記床面から離れた上位置と、前記床面に接触する下位置との間で移動させるための昇降装置が設けられている、請求項1又は2に記載の自動車車体。 - 前記自走シートは、
前記シート本体に着座する乗員からの操作入力を受けるセンサと、
前記センサからの入力信号を受信して、前記自走シートを自走させる方向を決定し、前記決定に基づいて前記モータへ出力信号を送信する制御装置と、をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車車体。 - 前記センサは、前記シート本体が傾く前記平面上の方向を検知するものである、請求項4に記載の自動車車体。
- 前記自動車車体及び前記自走シートの少なくとも一方は、前記床面の平面上における任意の方向への前記自走シートの自走、及び前記床面の平面上における任意の方向への前記自走シートの向きの変更を行うための移動プログラムが構築された制御装置を備え、
前記自走シートは、前記移動プログラムに従って前記モータが制御されて自走するよう構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動車車体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016152898A JP2018020665A (ja) | 2016-08-03 | 2016-08-03 | 自動車車体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016152898A JP2018020665A (ja) | 2016-08-03 | 2016-08-03 | 自動車車体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018020665A true JP2018020665A (ja) | 2018-02-08 |
Family
ID=61166158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016152898A Pending JP2018020665A (ja) | 2016-08-03 | 2016-08-03 | 自動車車体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018020665A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11577630B2 (en) | 2019-03-04 | 2023-02-14 | Toyota Body Seiko Co., Ltd. | Seat slider device |
DE102022004343A1 (de) | 2021-12-06 | 2023-06-07 | Mercedes-Benz Group AG | Verbesserter Kindersicherheitssitz für Fahrzeuge |
US11827181B2 (en) | 2020-11-30 | 2023-11-28 | Hyundai Motor Company | Movable carrier device for vehicles |
-
2016
- 2016-08-03 JP JP2016152898A patent/JP2018020665A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11577630B2 (en) | 2019-03-04 | 2023-02-14 | Toyota Body Seiko Co., Ltd. | Seat slider device |
US11827181B2 (en) | 2020-11-30 | 2023-11-28 | Hyundai Motor Company | Movable carrier device for vehicles |
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