JP2018020500A - 再生充填微粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不要となった炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を有効利用する方法を提供すること。【解決手段】不要となった炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を、有用物である充填微粒子に転化させる再生充填微粒子の製造方法であって、該炭素繊維強化プラスチックを、気流粉砕機を用いて平均粒径5μm以上70μm以下に粉砕する工程を有することを特徴とする再生充填微粒子の製造方法、上記の再生充填微粒子の製造方法を用いて炭素繊維強化プラスチック(CFRP)から製造されるものである再生充填微粒子、及び、該再生充填微粒子とバインダー樹脂とを少なくとも含有する構造体。【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維強化プラスチックから再生充填微粒子を得る再生充填微粒子の製造方法に関し、更に詳しくは、不要となった炭素繊維強化プラスチックを有用な充填微粒子に転化させる再生充填微粒子の製造方法、該製造方法を用いて製造される再生充填微粒子、該再生充填微粒子を含有する構造体に関するものである。
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)(carbon fiber reinforced plastics)は、マトリックス樹脂に強化材として炭素繊維を含有するプラスチックであり、強度と軽さを併せ持つため多くの用途に使用されている。
炭素繊維強化プラスチックは、炭素繊維をエポキシ樹脂等のマトリックス樹脂に含有・並存させ、オートクレーブ内で加圧下に加熱したり、マイクロ波等を用いて加熱したりして成型し、例えば、ゴルフクラブのシャフト;テニスラケットの枠材;釣り竿;自動車のフレームや種々のパーツ;飛行機の翼や種々のパーツ;船・ロケット・宇宙船等の種々のパーツ;楽器、携帯品等のケース;等に広く用いられている。
しかしながら、上記成型に伴い生成した端材;失敗品等を含む試作品;使用済みの成型品;等の「不要となった炭素繊維強化プラスチック」は、炭素繊維が有害である、マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂である場合が多い、炭素繊維とマトリックス樹脂の分離が難しい等の理由からリサイクルが難しく、幾つかの例外(リサイクル)を除いては、主に埋め立て廃棄処分がなされている。
上記リサイクルの方法として、例えば以下が知られている。
特許文献1には、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のマトリックス樹脂である熱硬化性樹脂を燃焼させて鱗片状の炭素繊維塊とし、これと熱可塑性樹脂チップとを溶融しながら混練し、押し出し成型後に切断してペレットとする技術が開示されている。
特許文献2には、定方向径が3mm以上と大きなものであり、かつ特定の曲率半径を有するように加工した廃棄炭素繊維強化プラスチック破砕物が開示されている。
また、特許文献3には、繊維強化プラスチック(FRP)チップと熱可塑性プラスチック材とを加熱溶融しながら混練し、冷却硬化させて団子状の繊維入り固形物とする廃棄プラスチックの処理方法が開示されている。
特許文献4には、炭素繊維強化プラスチックを熱処理してマトリックス樹脂である熱硬化性樹脂を燃焼させて無害化材を製造する第1の工程と、該無害化材にサイジング剤を塗布等した後、混練しながら炭素繊維を粉砕してリサイクル材を製造する第2の工程と、該リサイクル材をクーリングした後、ペレタイズする第3の工程とからなる繊維強化プラスチックのリサイクル方法が開示されている。
しかしながら、炭素繊維強化プラスチックの炭素繊維とそのマトリックス樹脂とを分離する方法は、燃焼処理によっても化学処理によっても極めて難しく、たとえ分離できても、分離された炭素繊維が有害物である、該分離がコストアップになる等の理由から、前記した通り、炭素繊維強化プラスチックのままで埋め立て処分することが主に用いられていた。
すなわち、マトリックス樹脂と共に加熱溶融しても、該マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂の場合が多い等の理由のため、有用物としてリサイクルすることは難かった。また、燃焼処理をすれば炭素繊維の無害化や得られた処理品の微細化はできても、燃焼処理によるコストアップは避けられず、燃焼処理品の適用範囲も限定されるものであった。
また、例えば特許文献2等に記載されているように、(3mm以上に)大きく破砕してリサイクルしようとしても、その大きさのために適用範囲(利用範囲)が極めて限定されるものであった。
不要となった炭素繊維強化プラスチックのリサイクルへの要求は、ますます高くなってきているが、かかる公知技術では、処理によるコストアップ;リサイクル品の適用範囲の狭さ;炭素繊維の有害性の残存;等の理由から不十分であり、更なる改善の余地があった。
特開平7−118440号公報 特開2000−254919号公報 特開2001−030245号公報 特開2009−138143号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、不要となった炭素繊維強化プラスチック(CFRP)(carbon fiber reinforced plastics)(以下、単に「CFRP」と略記する場合がある)を有効利用する方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、不要となったCFRPを、特定の粉砕機を用いて特定の平均粒径に粉砕することによって、バインダー樹脂に充填するための充填微粒子として、コスト的にも性能的にも安全性にも問題のない、優れた再生充填微粒子が製造できることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、不要となった炭素繊維強化プラスチックを、有用物である充填微粒子に転化させる再生充填微粒子の製造方法であって、該炭素繊維強化プラスチックを、気流粉砕機を用いて平均粒径5μm以上70μm以下に粉砕する工程を有することを特徴とする再生充填微粒子の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記気流粉砕機が、2個以上のインペラを有し、該インペラが発生させる旋回気流によって主に粉砕対象粒子同士を衝突させて微粒子化するものである上記の再生充填微粒子の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記の再生充填微粒子の製造方法を用いて炭素繊維強化プラスチックから製造されるものであることを特徴とする再生充填微粒子を提供するものである。
また、本発明は、「上記の再生充填微粒子の製造方法を用いて製造された再生充填微粒子」と、バインダー樹脂とを少なくとも含有するものであることを特徴とする構造体を提供するものである。
本発明によれば、前記問題点や上記課題を解決し、今まで埋め立て処分をするしかなかった「不要となった炭素繊維強化プラスチック」を、コスト的に十分安価に有用物として再生できる。
また、本発明の製造方法で製造された再生充填微粒子の性能については、該性能でも十分であるような用途が広く存在するため、廃棄物の再利用の方法として優れている。
また、危険である炭素繊維の単離工程がなく、炭素繊維が実際に分離・遊離することも実質的にないため、安全性に問題がない。
従来、不要となったCFRPを廃棄処分する方法である完全燃焼処理法は、莫大なエネルギーコストがかかる上に再利用ができないものであり実用化はなされていなかった。
また、再利用を目的として、不要となったCFRPを炭素繊維とマトリックス樹脂とに分離する方法としては、特定の燃焼処理法や化学処理法があった。しかしながら、該燃焼処理法はエネルギーコストがかかるものであり、化学処理法はマトリックス樹脂が中途半端に残存する等の理由から、実用化はされておらず、結果として殆どが埋め立て処分をするしかなかった。
例えば、特許文献1や特許文献4に記載のように、不要となったCFRPを燃焼させて鱗片状の炭素繊維塊としたり、燃焼させて炭素繊維を無害化材として再生する方法では、莫大なコストがかかる上に、得られたものが大き過ぎて用途が限定されたり、分離された炭素繊維が完全には無害ではなかったりしていた。
本発明の製造方法は、燃焼させないのでエネルギーコスト的に極めて有利であり、そもそも炭素繊維とマトリックス樹脂とに分離していないので、炭素繊維の危険性が問題になることがあり得ない。また、炭素繊維とマトリックス樹脂とに分離していない分、コスト的に極めて有利である。
また、化学処理法で炭素繊維とマトリックス樹脂とに分離しようとしても、実際はマトリックス樹脂が中途半端に残存しており、炭素繊維を単離したとは言っても、単離された炭素繊維に独特の強度アップ等の特性を全く生かせてはいなかった。
一方、本発明の製造方法で得られる再生充填微粒子は、そもそも炭素繊維の特性としては、主に、黒色であること、導電性があること、増量効果があること等しか利用しておらず、(新たなバインダー樹脂に分散させて)炭素繊維に独特の強度アップを実現しようとするものではないため、炭素繊維とマトリックス樹脂とに分離する必要がない(工程がない)分、再生コスト的に極めて有利である。
また、特許文献2や特許文献3に記載のように、ミリメーターのオーダー以上に加工して再生品にする技術では、該再生品の用途が極めて限定されるため実用化がなされず、結局は埋め立て処分の方が優れていると言った結果になっていた。
本発明の製造方法で得られる再生充填微粒子は、平均粒径が5μm以上70μm以下であるため、その用途が極めて広い。すなわち、該再生充填微粒子を新たなバインダー樹脂に分散させて得られる構造体の範囲が極めて広いため、該再生充填微粒子は再生品としての有効利用が容易である。
不要となったCFRPの粉砕処理に関しても、大きな平均粒径に粉砕するのでは、得られた粒子の用途が極めて限定される。また、70μmより大きなサイズであり、ミリメーターのオーダー以下のサイズ(例えば100μmのミドルサイズ)に粉砕された粒子であっても、そこに含まれる炭素繊維が短くなり過ぎ、所詮「炭素繊維に独特の強度アップ等の特性」を生かすことができず、用途が限定されるものであり、例えば安価な布巾織等にしかその用途がなかった。
「気流粉砕機やジェットミル」以外の粉砕機では、コストを抑えつつ平均粒径を十分に小さくすることが難しく(例えば70μm以下になるまで粉砕することが難しく)、それらの粉砕機で粉砕して得られた粒子は、上記した通り用途が極めて限られ、該粒子をバインダー樹脂に分散させて得られる構造体の範囲が極めて狭い。
逆に、平均粒径が5μm未満になるまで粉砕しても、粉砕コストがかかるだけで、それを相殺するだけの用途の拡大が得られない。
乾式で平均粒径を小さくできる(例えば70μm以下になるまで粉砕できる)粉砕機としてはジェットミル等があるが、ジェットミルで粉砕すると、平均粒子径は小さくできるものの、マトリックス樹脂から針状の炭素繊維が露出又は分離して極めて危険である。
本発明の再生充填微粒子の製造方法によれば、不要となったCFRP中の炭素繊維の単離を諦めているので、その分コストダウンが可能であり、炭素繊維による危険性もない。また、所謂「生カーボン」「顔料」と異なり、飛散して汚染することも回避できる。
「生カーボン」は、通常マスターバッチにしてから使用される。本発明の再生充填微粒子の製造方法は、生カーボンのマスターバッチ化より、コスト的に有利である。従って、原料費が安価(又は無料)であることを加味すれば、コストダウン幅は更に大きい。
また、特定の粉砕機で特定の平均粒径に粉砕することによって、コストダウン、危険性回避等ができる上に、得られた再生品の用途に関し大きな限定が生じない。
本発明の製造方法で得られる再生充填微粒子は、バインダー樹脂に充填させて炭素繊維の特長である強度アップを図るものではないが、黒色性や導電性等は残存するので、「カーボンブラックを含有する加工顔料」として捉えることができ、加工顔料としての用途に広く利用され得る。また、好適な平均粒径を有し安価であるため、増量材としての用途も極めて広い。
本発明の製造方法によって得られる再生充填微粒子は、CFRP中のマトリックス樹脂で炭素繊維が被覆され取り囲まれているので、ポリ塩化ビニル(PVC)、熱可塑性ポリウレタン、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂をバインダー樹脂として、その中に好適に充填させることができる。すなわち、(要すれば分散剤を用いることによって)、凝集することなくバインダー樹脂に分散するので、容易に有用物として新たな構造体を供給することができる。
また、本発明の製造方法によって得られる再生充填微粒子は、炭素繊維がCFRPのマトリックス樹脂でコートされたままとなっているので、それを充填して得られた構造体を変形させても(例えばシート状にして加工しても又は伸ばしても)、炭素繊維が該構造体の表面に露出することがないため、該表面に接触した物品、手足、衣服等を黒く汚染させ難い。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明の再生充填微粒子の製造方法は、不要となった炭素繊維強化プラスチックを、有用物である充填微粒子に転化させる再生充填微粒子の製造方法であって、該炭素繊維強化プラスチックを、気流粉砕機を用いて平均粒径5μm以上70μm以下に粉砕する工程を有することを特徴とする。
ここで、「炭素繊維強化プラスチック(CFRP)(carbon fiber reinforced plastics)」とは、マトリックス樹脂に強化材として炭素繊維を含有するプラスチックのことを言う。以下、「炭素繊維強化プラスチック」を、単に「CFRP」と略記する場合がある。
該マトリックス樹脂としては、使用・販売されているCFRP等に含有されているものであれば特に限定はなく、何れも本発明に好適に用いられる。
該マトリックス樹脂は、具体的には例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリアミド樹脂(PA)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)等の熱可塑性樹脂;等が挙げられる。
中でも、本発明の製造方法で得られた再生充填微粒子を、バインダー樹脂に含有させて構造体を製造する際の製造が容易である点から、原料となる「不要となったCFRP」のマトリックス樹脂は、熱硬化性樹脂であることが好ましい。該構造体のバインダー樹脂として熱可塑性樹脂を用いることがあるが(構造体の製造上、熱可塑性樹脂が好ましいが)、その場合、通常は加熱して成型する。特にその際に、該マトリックス樹脂と該バインダー樹脂とが相互作用(相溶等)することを避けるために、該マトリックス樹脂は熱硬化性樹脂であることが好ましい。
熱硬化性樹脂の中でも、本発明の効果を得るため、CFRPのマトリックス樹脂として最も汎用であるため等から、(熱硬化した)エポキシ樹脂が特に好ましい。
「不要となったCFRP」とは、一般に使用・販売されているCFRPで不要となったもの、廃棄物であるCFRP、メーカー等で試作品(失敗品を含む)として出てきたCFRP等が挙げられる。限定はされないが、具体的には、例えば、ゴルフクラブのシャフト;テニスラケットの枠材;釣り竿;自動車のフレームや種々のパーツ;飛行機の翼や種々のパーツ;船・ロケット・宇宙船等の種々のパーツ;楽器、携帯品等のケース;等が挙げられる。
該CFRPは、炭素繊維をマトリックス樹脂に含有・並存させたプリプレグ等をオートクレーブ内で加圧下に加熱したもの、マイクロ波等を用いて加熱したりして成型したもの等何れでもよい。
本発明によれば、炭素繊維の最も大きな特長である「強度アップ」を(無理に)積極的には利用しないことによって(強度アップの目的を諦めることによって)、「不要となったCFRP」を、コストを抑えつつ、利用範囲・用途範囲の広い「有用物である充填微粒子」に転化できる。
本発明の製造方法は、不要となったCFRPを、気流粉砕機を用いて平均粒径5μm以上70μm以下に粉砕する工程を有することを特徴とする。
ここで、「気流粉砕機」とは、インペラ(回転翼)の回転によって気流を発生させ、気流中に投入された対象物を乾式で粉砕して微粒子を製造するものを言う。
気流粉砕機で粉砕することによって、平均粒径5μm以上70μm以下の範囲(特に好ましくは15μm〜40μmの範囲)に粉砕し易い;バインダー樹脂中に分散させて構造体を製造するときの再生充填微粒子の分散性に優れ、また凝集が抑制される;構造体の表面の色ムラが少なく均一な黒色となる;構造体が層状であるか又は薄いものである場合、折り曲げても該構造体に亀裂が入らない;構造体の表面への「再生充填微粒子に含まれる炭素繊維」のブリードが抑制され、該表面に接触した物品、手足、衣服等を黒く汚染させ難い;再生充填微粒子の表面に炭素繊維が露出しない及び/又は炭素繊維が再生充填微粒子から遊離しない;主に粒子同士の衝突で粉砕するので昇温が抑制さたり上記効果を奏し易い形態に粉砕される;金属のブレードによる剪断ではなく粒子同士の衝突で粉砕するので、得られた微粒子には金属コンタミが非常に少ない;等の効果が得られる。
例えば、クラッシャーミル、ピンミル、カッターミル、ハンマーミル、軸流ミル等を用いると、コストを抑えつつ平均粒径を十分に小さくすることが難しく(例えば70μm以下になるまで粉砕することが難しく)、それらの粉砕機で粉砕して得られた粒子は、平均粒径が大き過ぎたり、粒径分布が広過ぎて最大粒子の粒径が大き過ぎたりするので、得られた(微)粒子の用途が限定されてしまう、すなわち得られた(微)粒子をバインダー樹脂に分散させて得られる構造体の使い道が殆どない、又は、構造体の用途範囲が限定されてしまう。
例えば上記のような、回転体に衝突させる回転衝突式、ロール式、媒体式、石臼式、カッター式等の粉砕機は、CFRPに、衝撃、圧縮、摩擦、剪断等の機械的応力を過度に加えるので、平均粒径を十分に小さくすることが難しい上に、得られた再生充填微粒子に関しても、本発明の前記した「気流粉砕機を用いたときの効果」が得られない場合がある。
一方、衝突板に対象物を衝突させて粉砕するジェットミル等は、平均粒径は十分に小さくできるものの、針状の炭素繊維が露出又は分離して、粉砕の作業者や再生充填微粒子のユーザーにとって極めて危険である。また、粉砕処理効率(速度)が悪過ぎてコストアップになる場合等がある。
気流粉砕機としては、澱粉、たんぱく質等の熱で変質し易い成分、香りが熱で飛び易い成分、熱で粉砕機内部に付着し易い成分等を含有する食材・飼料等の粉砕に用いられているものが特に好適に使用できる。
本発明における粉砕においては、食材・飼料等の粉砕に用いられている気流粉砕機が、得られる微粒子の平均粒径、粉砕処理効率(速度)、粉砕対象物の昇温の抑制等の点から特に好ましい。
また、市販されている装置も好適に使用できる。市販品としては、例えば、株式会社静岡プラント製のサイクロンミル、静岡製機株式会社製のサイクロンミル、株式会社西村機械製作所製のスーパーパウダーミル、三庄インダストリー株式会社製のトルネードミル、古河産機システムズ株式会社製のドリームミル等が挙げられる。
上記気流粉砕機の構造は、特に限定はないが、1個又は2個以上のインペラを有し、該インペラが発生させる旋回気流によって主に粉砕対象粒子同士を衝突させて微粒子化するものであることが、前記気流粉砕機を使用することによる前記効果を奏し易い点から好ましい。
特に、粉砕対象であるCFRPや生成する再生充填微粒子の昇温が抑制される;粉砕対象であるCFRP中の炭素繊維とマトリックス樹脂との分離が抑制される(炭素繊維の遊離が抑制される);炭素繊維の再生充填微粒子表面への露出が抑制される;ブレード等の粉砕機(ミル)に用いられている素材に起因する金属コンタミが非常に少ない;等の点から特に好ましい。
炭素繊維とマトリックス樹脂の分離が抑制されたり、炭素繊維の再生充填微粒子表面への露出が抑制されたりすることによって、常に「マトリックス樹脂に包埋された炭素繊維」が得られるので、前記効果を特に発揮し、品質も安定化する。また、炭素繊維の遊離が抑制されるので、作業者等にとって安全である。
インペラの個数は、粉砕効率の点から、1個又は2個が特に好ましく、該2個のインペラは、それぞれ同方向に回転させても、反対方向に回転させてもよい。
本発明の再生充填微粒子の製造方法においては、粉砕対象物であるCFRPを、そこに含有される炭素繊維とマトリックス樹脂とに分離する工程を実質的に有さないことが、前記した本発明の効果(気流粉砕機を用いる効果)を奏するため、特に危険な炭素繊維の遊離を避けられる点、分離しない方がコストダウンになる点等から好ましい。
また、かかる工程を積極的に有さない上に、気流粉砕機を用いて更にCFRPをそこに含有される炭素繊維とマトリックス樹脂とを分離させないように粉砕することが特に好ましい。気流粉砕機を用いると、粒子同士が衝突するので、炭素繊維とマトリックス樹脂の分離や、炭素繊維の再生充填微粒子表面への露出が特に抑制される。
特に限定はないが、上記気流粉砕機は、内部に分級機能を有し、分級された粗粉が内部で再度粉砕されると共に、分級された微粉が取り出せるようになっているものであることが、粗粉除去のため、狭い粒径分布を得るため等の点から特に好ましい。上記分級機能は、特に限定はないが、サイクロン分級機能であることが分級能力の高い点から特に好ましい。
本発明においては、CFRPを、気流粉砕機を用いて平均粒径5μm以上70μm以下に粉砕する工程を有することが必須であるが、該平均粒径は、7μm以上60μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がより好ましく、15μm以上40μm以下が特に好ましい。
また、粒径分布は、得られた再生充填微粒子の80質量%(体積%)が収まる範囲で、10μm以上50μm以下に分布していることが特に好ましく、15μm以上40μm以下に分布していることが最も好ましい。
本発明における平均粒径と粒径分布は、日機装株式会社製のレーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置マイクロトラックを用いて湿式で測定し、該測定装置(方法)で測定したものとして定義される。
粉砕時の粉砕対象物(CFRP、再生充填微粒子、その粉砕途中物)の温度の上限は、70℃以下に維持することが好ましく、60℃以下がより好ましく、50℃以下が更に好ましく、40℃以下が特に好ましい。温度が高過ぎると、前記した気流粉砕機を用いるときの効果を奏しない場合等がある。
該温度の下限は、特に限定はなく室温以上が好ましい。すなわち、0℃以上が好ましく、10℃以上が特に好ましい。
上記インペラの回転速度は、5000rpm以上15000rpm以下が好ましく、7000rpm以上12000rpm以下がより好ましく、8000rpm以上10000rpm以下が特に好ましい。
また、連続投入(フィード)方式でも、回分(バッチ)方式でもよいが、連続投入(フィード)方式の場合、粉砕対象物であるCFRPの投入速度(フィード速度)は、気流粉砕機の容量(L)当たり、0.5[(kg/分)/L]以上3[(kg/分)/L]以下が好ましく、1[(kg/分)/L]以上2.5[(kg/分)/L]以下がより好ましく、1.5[(kg/分)/L]以上2[(kg/分)/L]が特に好ましい。
インペラの回転速度が遅過ぎる場合やCFRPの投入速度が速過ぎる場合は、十分に粉砕できない場合、特に平均粒径が70μm以下にできない場合がある。インペラの回転速度が速過ぎる場合やCFRPの投入速度が遅過ぎる場合は、再生充填微粒子を生産効率が低くなり過ぎる場合、運転コストがかかり過ぎる場合、時間やコストが無駄になる場合等がある。
上記のようにして得られた再生充填微粒子は、繊維状や針状と言うよりは、気流粉砕機を用いた粉砕時の衝撃で丸みを帯びている。
気流粉砕機による粉砕時には、CFRP中のマトリックス樹脂は、炭素繊維の表面で、該炭素繊維の表面をコートするように伸び、該炭素繊維を包埋するので、該炭素繊維と分離せずに保持している。そのため、このような再生充填微粒子を含有してなる後記する構造体の表面に触れてもそれが汚れ難い。
なお、不要となったCFRPを気流粉砕機の中に投入する前に、該気流粉砕機への投入サイズとして許容される範囲に破砕しておくことが好ましい。該破砕サイズは、使用する気流粉砕機にもよるが、最大差し渡し長さとして、0.2cm〜5cmの範囲のサイズが好ましく、0.5cm〜3cmの範囲のサイズが特に好ましい。
該破砕に用いる装置としては、特に限定はなく、カッターミル、クラッシャーミル、ハンマーミル、軸流ミル等が挙げられる。
気流粉砕機への投入サイズが大き過ぎると、該気流粉砕機で粉砕できない場合等があり、一方、気流粉砕機への投入サイズが小さ過ぎると、そこまで小さくする必要がなく、コスト的に不利になる場合;前記した「気流粉砕機以外の粉砕機」のデメリットが生じてしまう場合;特に炭素繊維とマトリックス樹脂が分離してしまう場合等がある。
本発明の他の態様は、上記の再生充填微粒子の製造方法を用いて炭素繊維強化プラスチックから製造されるものであることを特徴とする再生充填微粒子である。
更に、粉砕工程におけるコストダウン、炭素繊維の遊離による危険性回避のために、「該炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に含有される炭素繊維」のみからなる微粒子を実質的に含有しない再生充填微粒子が好ましく、また、下記するような構造体の表面に物が接触すると該物が黒くなる「構造体の性質(汚染性)」を減少させるために、該再生充填微粒子の表面には炭素繊維が実質的に露出していない、すなわち実質的にマトリックス樹脂で包埋されていることが好ましい。気流粉砕機を用いると、このような再生充填微粒子を製造することができる。
また、本発明は、上記再生充填微粒子が、バインダー樹脂に充填されるものであって、該再生充填微粒子が該バインダー樹脂に充填されてなる構造体が、防滑部材、帯電防止部材、可視光遮断部材、紫外線遮断部材、強度補強部材、難燃性付与部材、着色部材、防水部材等である上記の再生充填微粒子の製造方法である。
本発明の他の態様は、「上記の再生充填微粒子の製造方法を用いて製造された再生充填微粒子」とバインダー樹脂とを少なくとも含有するものであることを特徴とする構造体であり、特に好ましくは、上記構造体が、防滑部材、帯電防止部材、可視光遮断部材、紫外線遮断部材、強度補強部材、難燃性付与部材、着色部材、防水部材等である。
本発明の製造方法で得られる再生充填微粒子は、コストダウン等のために炭素繊維をマトリックス樹脂から分離しようとはしていないため、該再生充填微粒子は、炭素繊維単身としては実質的に含有しておらず、該炭素繊維はマトリックス樹脂中に包埋されている。
従って、該再生充填微粒子を新たにバインダー樹脂に配合して、得られた構造体に「炭素繊維に独特の強度アップ効果」を主として付与しようとするものではない。
しかしながら、該炭素繊維をマトリックス樹脂に包埋してなる再生充填微粒子は、該炭素繊維に起因する多くの物性を有している又は物性を維持しており、上記した物性(性能)を有する用途・部材に好適に利用が可能であるため、上記した構造体(部材)として再利用することが好ましい。
また、上記再生充填微粒子は、バインダー樹脂に充填されるものであることが好ましく、該再生充填微粒子が充填されてなる構造体は、基材表面に接着させて用いるシート、フィルム、マット若しくはテープ;床材若しくは壁材;窓枠若しくはドア枠;帆布;ブラインド;建材;等であることが特に好ましい。
上記構造体のバインダー樹脂は、特に限定はないが、硬質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、これらのコポリマー等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、ポリイミド等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
バインダー樹脂は、加熱等して成型したときに、CFRP中のマトリックス樹脂の影響が少ないものが好ましく、再生充填微粒子を「フィラー又は加工顔料」として位置付けられるように、マトリックス樹脂とバインダー樹脂とが相互作用(相溶等)をしない又は少ないものが好ましい。
バインダー樹脂は、上記の具体例の中でも、上記理由から熱可塑性樹脂が好ましく、更にその中でも、硬質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)等がより好ましく、硬質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル等が特に好ましい。
硬質ポリ塩化ビニル又は軟質ポリ塩化ビニルと言ったポリ塩化ビニルは、マトリックス樹脂との相互作用(マトリックス樹脂の影響)が少ない;構造体としての用途が広い;不要となったCFRP(廃CFRP等)が使用できるような安価な用途が多い;炭素繊維に起因する黒色からダークグレーの着色が気にならない用途が多い;等の点から、構造体のバインダー樹脂として特に好ましい。
構造体の中には、再生充填微粒子とバインダー樹脂の他にも、バインダー樹脂の可塑剤、再生充填微粒子の分散剤、熱安定剤、発泡剤、着色剤、滑材、帯電防止剤、他の無機若しくは有機のフィラー、難燃剤・防炎剤、界面活性剤、離型剤、増粘安定剤等を含有させることができる。これらは、それぞれ1種の使用でもよく2種以上の併用使用でもよい。
上記分散剤としては、炭素繊維のバインダー樹脂に対する分散剤と言う見地ではなく、マトリックス樹脂のバインダー樹脂に対する分散剤と言う見地から決定される。
本発明の構造体としては、CFRPのマトリックス樹脂がエポキシ樹脂であって、該エポキシ樹脂の微粒子を上記バインダー樹脂に分散させるための分散剤を含有するものであることが特に好ましい。
再生充填微粒子を、予め分散剤、界面活性剤等で表面処理をして、得られた該表面処理再生充填微粒子を使用する(バインダー樹脂と混合する)ことは、該再生充填微粒子の下記するゾルコンパウンド中への分散性、バインダー樹脂への分散性(構造体中での分散性)等を上げるために特に好ましい。分散剤、界面活性剤等での表面処理は、再生充填微粒子同士の凝集を好適に防止できる。
本発明の再生充填微粒子の含有量は、該構造体の用途に依存するので、該構造体の用途にとって好ましい範囲に設定すればよいが、構造体全体に対して、4質量%以上60質量%以下が好ましく、7質量%以上40質量%以下がより好ましく、10質量%以上25質量%以下が特に好ましい。
構造体の製造方法も特に限定なく、該構造体の構造やバインダー樹脂の物性等から決定させるが、再生充填微粒子を配合する前段階で、予めバインダー樹脂、可塑剤、分散剤等を含有するゾルコンパウンドを調製しておき、そこに再生充填微粒子を配合する方法も好ましい。また、上記した成分の幾つかを予め混合しておいてから、他の成分を配合して混合することも好ましい。また、溶剤・分散剤に溶解・分散させておいてから混合することも好ましい。
調製・混合には公知の撹拌機等の装置が用いられる。
構造体は、限定はされないが、公知の方法で製造される。例えば、無溶剤・分散剤での塗布;溶剤・分散剤での塗布後に該溶剤・分散剤の留去・乾燥;金型への流し込み後に取り出し;吹き付け;鏝塗り;等によって製造される。更に、成型・塗膜形成後、焼成してもよい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
<再生充填微粒子の製造>
廃材の中から不要となった炭素繊維強化プラスチック(CFRP)5kgを、カッターミル(槙野産業株式会社製、小型低速破砕機GSL)を用いて、約0.5cm〜約3cm角程度に破砕した。
ここで原料として用いた不要CFRPは、炭素繊維を板状の層にし、それにマトリックス樹脂である熱硬化性エポキシ樹脂を浸潤させ、加圧下に熱硬化させて得られたものであり、炭素繊維20質量部と熱硬化性エポキシ樹脂80質量部を含有するものであった。
次いで、得られた破砕品を、気流粉砕機(株式会社静岡プラント製、サイクロンミル150W)を用いて、常温(25℃)で該気流粉砕機の標準的な条件で、平均粒径25μmに粉砕し、再生充填微粒子を得た。
得られた再生充填微粒子の粒径分布を測定したところ、再生充填微粒子の80質量%(体積%)が収まる範囲が15μm〜40μmであった。すなわち、殆どが15μm〜40μmの間に分布していた。
得られた再生充填微粒子の表面には、原料であるCFRP中の炭素繊維が露出しておらず、該炭素繊維はCFRP中の熱硬化性エポキシ樹脂で覆われていた。
また、粉砕の最初から最後まで、繊維状の炭素繊維が分離して、該気流粉砕機から取り出される(排出される)ことがなかった。
粉砕に用いた気流粉砕機は、装置内部に2個のインペラを有し、第1のインペラで大きな粒子が粗粉砕され第2のインペラ側に移動し、続いて該粗粉は、第1、第2インペラの周りの(高速)旋回気流中で互いに衝突し、所定の平均粒径にまで粉砕されるタイプのものであった。すなわち、該インペラが発生させる旋回気流によって主に粉砕対象粒子同士を衝突させて微粒子化するものであった。
また、該気流粉砕機は、装置内部にサイクロン分級機能を有し、分級された粗粉が内部で再度粉砕されると共に、分級された微粉(微粒子)が取り出せるようになっている、すなわち、第2インペラの回転角速度の2乗に比例する遠心力でサイクロン分級された微粒子が、ブロワの吸気気流で取り出されるタイプのものであった。
該気流粉砕機は、粒子のインペラとの衝突が少なく、主に粒子同士の衝突で粉砕されたため、また大量の気流で冷却されたため、粉砕途中の粒子や得られる微粒子の温度上昇が押さえられ、35℃以上の温度上昇は見られなかった。
比較例1
実施例1で用いた気流粉砕機に代えて、クラッシャーミル、ピンミル、カッターミル、ハンマーミル、軸流ミルを用いた以外は、実施例1と同様に粉砕したが、何れもそれぞれの装置の通常の粉砕条件では、平均粒径70μm以下に粉砕することができなかった。また、長時間かけて微粉化を試みても、粒子の温度が過度に上昇したり、好適に粉砕ができなかったりした。
比較例2
実施例1で用いた気流粉砕機に代えて、ジェットミルを用いた以外は、実施例1と同様に粉砕した。平均粒子径は、実施例1と同程度にできたが、粉砕効率が劣っていたため、コストアップになった。また、CFRP中の炭素繊維が繊維状となって取り出された(排出された)ため、サンプリングすら危険であり、危険性のない再生充填微粒子を製造することができなかった。
実施例2
<再生充填微粒子の評価>
<再生充填微粒子を含有する「バインダー樹脂がポリ塩化ビニルである構造体」の製造>
バインダー樹脂として「乳化重合で得られた重合度860のポリ塩化ビニル」を含有する以下の処方のゾルコンパウンドを調製した。以下、ポリ塩化ビニルを「PVC」と略記することがある。
[ゾルコンパウンド処方]
バインダー樹脂:PVC(重合度860)のペーストレジン 100.0質量部
可塑剤:フタル酸ジイソノニル(Diisononyl Phthalate)(DINP) 35.0質量部
可塑剤:アジピン酸とジオールのポリエステル可塑剤 5.0質量部
可塑剤:エポキシ化大豆油 2.0質量部
分散剤:高級脂肪酸系、ソルビタンモノオレート 0.5質量部
分散剤:脂肪族系炭化水素/カルボン酸誘導体カルボン酸系分散剤(BYK社製、BYK5125) 0.5質量部
熱安定剤:カルシウム−亜鉛系複合安定剤HT(日東化成工業株式会社) 1.5質量部
発泡剤:アゾジカルボンアミド(大塚製薬株式会社製) 2.0質量部
上記ゾルコンパウンド100質量部に対し、上記で得られた表面処理された再生充填微粒子30質量部を加えて、アズONE株式会社製の自転公転ミキサー(スーパーミキサー)で30秒撹拌した。
撹拌した「再生充填微粒子混合ゾルコンパウンド」を、壁紙用裏打紙に0.8mm厚でコーティングして、順風オーブンに入れて、200℃で60秒間、加熱(焼成)したところ、発泡して厚さが2mmになった。次いで、室温まで冷却することによって、再生充填微粒子を含有する厚さ2mmの「発泡塗膜状(層状)の発泡PVCシートである構造体」を得た。
評価例1
<実施例1で得られた再生充填微粒子と実施例2で得られた構造体(発泡PVCシート)の評価>
実施例1で得られた再生充填微粒子を含有し、実施例2で得られた「再生充填微粒子混合ゾルコンパウンド」、及び、同じく実施例2で得られた「再生充填微粒子を含有する厚さ2mmの発泡塗膜状(層状)の発泡PVCシートである構造体」を、以下のようにして、分散性、発泡焼け・変色・色ムラ、発色性、もろさ、及び、ブリード性を評価した。評価結果も併せて以下に記載する。
<<分散性>>
「再生充填微粒子混合ゾルコンパウンド」の状態で評価を行った。
大裕株式会社製、双溝グラインドメーターにて、凝集物がないかを確認した。
その結果、再生充填微粒子の粒径分布である15μm〜40μmを全体的に維持していた。すなわち、全体として40μm以下を維持していた。ただし、70μmの粗粒も若干含まれていた。分散剤が再生充填微粒子の表面に馴染まず、再生充填微粒子がゾル中で若干凝集したと考えられる。
<<発泡焼け・変色・色ムラ>>
実施例2で得られた発泡PVCシートである構造体の試験片(150mm×150mm×厚み2mm)を、上から目視にて観察した。
その結果、発泡焼け・変色・色ムラの何れも確認することができなかった。
CFRPの再生充填微粒子の蓄熱による焼けも見られなかった。
再生充填微粒子が凝集した粗粒は、目視で検出することができなかった。
コニカミノルタ株式会社製の測色器で、シート中央と四隅を測定した。
その結果、色差ΔE=0.2以内(肉眼では判断できない色の差)に収まっていた。
<<発色性>>
構造体の発色については、再生充填微粒子の含有量等を全く調整しないと、基本的には使用した廃CFRPの色で決まるが、ロット毎の色調管理によって、一定の発色(黒からダークグレーの発色)が得られた。
<<もろさ>>
発泡PVCシートである構造体の試験片(150mm×150mm×厚み2mm)を、外側に90°折り曲げて、表面に亀裂が入らないかを確認した。
その結果、中央部に3mm長の亀裂が4本確認されたが、通常は90°も折り曲げることがないので問題がないと判定した。
亀裂が入った理由として、未分散(凝集)が部分的に残っていたことで、ピンホールが発生して折れ曲げ時に亀裂が入ったと考えられるが、通常の加工顔料でも未分散があると、このようなピンホールとそれに起因する亀裂は発生することから、実施例1で得られた再生充填微粒子が硬過ぎるという理由ではなく、再生充填微粒子自体には問題がないと考えられた。
<<ブリード性>>
鏡面鉄板を用いて、再生充填微粒子を配合していないゾルコンパウンドで作製した以外は、実施例2の構造体と同様にして評価用の「ゾルコンパウンドシート」を作製した。
このシートの間に、実施例2で得られた発泡PVCシートである構造体の試験片(150mm×150mm×厚み2mm)を挟み、加熱加圧プレス機を用いて、60℃で120分間、10kgfの加重を加えた。
解放後、そのゾルコンパウンドシートに、発泡PVCシートである構造体中の再生充填微粒子中の炭素繊維の黒色が移っていないかを確認した。
その結果、目視で黒色の移りは、全く確認できなかった。
実施例3
<再生充填微粒子の評価>
<予め表面処理をした再生充填微粒子を含有する「バインダー樹脂がポリ塩化ビニルである構造体」の製造>
<<表面処理>>
実施例1で得られた再生充填微粒子1000gを、カワタスーパーミキサー又は三井ヘンシェルミキサーに投入し、撹拌しながら表面処理剤としてソルビタンモノオレート20gをエアーノズルで噴霧した。
バインダー樹脂として「乳化重合で得られた重合度860のポリ塩化ビニル」を用いて、実施例2と同様にして、表面処理がなされた再生充填微粒子を含有する厚さ2mmの発泡塗膜状(層状)の発泡PVCシートである構造体を得た。
評価例2
<実施例3で表面処理された再生充填微粒子と実施例3で得られた構造体(発泡PVCシート)の評価>
実施例1で得られた再生充填微粒子を実施例3で表面処理をして得られた「表面処理された再生充填微粒子混合ゾルコンパウンド」、及び、同じく実施例3で得られた「表面処理された再生充填微粒子を含有する厚さ2mmの発泡塗膜状(層状)の発泡PVCシートである構造体」を、評価例1と同様に、分散性、発泡焼け・変色・色ムラ、発色性、もろさ、及び、ブリード性を評価した。
以下に、評価結果も併せて以下に記載する。
<<分散性>>
再生充填微粒子の粒径分布である15μm〜40μmを全体的に維持していた。すなわち、全体として40μm以下を維持していた。粒径70μmの粗粒は含まれていなかった。表面処理によって、分散剤が再生充填微粒子の表面に馴染み、再生充填微粒子がゾル中で凝集しなかったと考えられる。
<<発泡焼け・変色・色ムラ>>
<<発色性>>
発泡焼け・変色・色ムラ、及び、発色性については、評価例1と同一であった。
<<もろさ>>
亀裂が確認されなかった。
廃CFRPをマトリックス樹脂と炭素繊維に分離せず、そのまま粉砕して再生充填微粒子を製造した本発明の製造方法の場合、使用するコンパウンドのバインダー樹脂に分散効果を持つ分散剤(界面活性剤)を、再生充填微粒子の表面にコートすることで(好ましくは、再生充填微粒子100質量部に対して、0.5質量部〜2質量部コートすることで)、再生充填微粒子の凝集を防ぎ、ピンホールを防ぎ、着色剤としての機能、その他の機能を保持し、PVCシート等に再生することが可能となった。
<<ブリード性>>
ブリード性については、評価例1と同一であった。
実施例4
実施例2、3において、コンパウンドのバインダー樹脂であるポリ塩化ビニル(PVC)を熱可塑性ポリウレタンに代え、分散剤と表面処理剤であるソルビタンモノオレートをカルシウム−亜鉛系界面活性剤(勝田化工株式会社製)に代えた以外は、実施例2、3と同様にして構造体を製造した。
評価例3
コンパウンドのバインダー樹脂であるポリ塩化ビニル(PVC)を熱可塑性ポリウレタンに代えても、表面処理をしていないものは評価例2と同様であり、表面処理をしたものは評価例3と同様の評価結果であった。
比較例3
比較例1で用いた、クラッシャーミル、カッターミル、ハンマーミル、軸流ミルを用いて粉砕して得られた粒子で、実施例2と同様に構造体を製造して評価例1の「分散性」だけを評価した。なお、ピンミルでは、評価に値する粒子ができなかった(粉砕されなかった)。
平均粒径70μmより大きい粒子、すなわち十分に粉砕されない粒子が多く観察された。評価例1と同様に、粒子混合ゾルコンパウンドの状態で評価を行ったが、全体として表面にぶつぶつが目視で容易に観察された。このぶつぶつは、実施例2の凝集物よりオーダーが違う程大きかった。
本発明の再生充填微粒子の製造方法は、不要となったCFRPを原料として使用し、バインダー樹脂等に配合する有用物として再生するので、廃棄物処理の分野、樹脂配合物の製造分野等に広く利用されるものである。
また、本発明のCFRPから得られた再生充填微粒子は、平均粒径5μm以上70μm以下であり、剥き出しの炭素繊維を実質的には含有しておらず、表面がマトリックス樹脂でコートされた黒色顔料、加工顔料、体質顔料、フィラー等と捉えることができるので、それらが使用されている分野(それらを使用する分野)に広く利用されるものである。

Claims (12)

  1. 不要となった炭素繊維強化プラスチックを、有用物である充填微粒子に転化させる再生充填微粒子の製造方法であって、該炭素繊維強化プラスチックを、気流粉砕機を用いて平均粒径5μm以上70μm以下に粉砕する工程を有することを特徴とする再生充填微粒子の製造方法。
  2. 上記炭素繊維強化プラスチックを、そこに含有される炭素繊維とマトリックス樹脂とに分離する工程を実質的に有さない請求項1に記載の再生充填微粒子の製造方法。
  3. 上記気流粉砕機が、2個以上のインペラを有し、該インペラが発生させる旋回気流によって主に粉砕対象粒子同士を衝突させて微粒子化するものである請求項1又は請求項2に記載の再生充填微粒子の製造方法。
  4. 上記気流粉砕機が、内部に分級機能を有し、分級された粗粉が内部で再度粉砕されると共に、分級された微粉が取り出せるようになっている請求項1ないし請求項3の何れか請求項に記載の再生充填微粒子の製造方法。
  5. 上記再生充填微粒子が、バインダー樹脂に充填されるものであって、該再生充填微粒子が該バインダー樹脂に充填されてなる構造体が、防滑部材、帯電防止部材、可視光遮断部材、紫外線遮断部材、強度補強部材、難燃性付与部材、着色部材又は防水部材である請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の再生充填微粒子の製造方法。
  6. 上記再生充填微粒子がバインダー樹脂に充填されるものであって、該再生充填微粒子が充填されてなる構造体が、基材表面に接着させて用いるシート、マット若しくはテープ;床材若しくは壁材;窓枠若しくはドア枠;帆布;又は;ブラインドである請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の再生充填微粒子の製造方法。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の再生充填微粒子の製造方法を用いて炭素繊維強化プラスチックから製造されるものであることを特徴とする再生充填微粒子。
  8. 上記炭素繊維強化プラスチックに含有される炭素繊維のみからなる微粒子を実質的に含有しない請求項7に記載の再生充填微粒子。
  9. 請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の再生充填微粒子の製造方法を用いて製造された再生充填微粒子と、バインダー樹脂とを少なくとも含有するものであることを特徴とする構造体。
  10. 上記炭素繊維強化プラスチックのマトリックス樹脂がエポキシ樹脂であって、該エポキシ樹脂の微粒子を上記バインダー樹脂に分散させるための分散剤を含有する請求項9に記載の構造体。
  11. 上記構造体が、防滑部材、帯電防止部材、可視光遮断部材、紫外線遮断部材、強度補強部材、難燃性付与部材、着色部材又は防水部材である請求項9又は請求項10に記載の構造体。
  12. 上記バインダー樹脂がポリ塩化ビニルである請求項9ないし請求項11の何れかの請求項に記載の構造体。
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