JP2018017502A - 水中音響測位システム - Google Patents

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【課題】本発明は、苛酷な環境下において、水中空間を移動する自律式水中ロボットまたは移動体の位置、あるいは浅海における構造物または浅海の地殻変動等を音響信号によって観測する水中音響測位システムに関するものである。【解決手段】本発明の水中音響測位システムは、水中部に依存する特別な照明を用いることなく、光トリガー信号の光によって、対象物を正確に撮影するとともに、前記水中部からの多くのデータ等を短時間で、より正確に得ることができ、前記水中部に対する位置データの取得精度、密度を安定的に向上させることができるものである。【選択図】図1

Description

本発明は、苛酷な環境下において、水中空間を移動する自律式水中ロボットまたは移動体の位置、あるいは浅海における構造物または浅海の地殻変動等を音響信号によって観測する水中音響測位システムに関するものである。本発明は、水中部に依存する特別な照明を用いることなく対象物を正確に撮影することができる水中音響測位システムに関するものである。また、本発明の水中音響測位システムは、光トリガー信号を前記水中部近傍の照明に使用することができるとともに、前記水中部からの多くのデータ等を短時間で、より正確に得ることができ、前記水中部に対する位置データの取得精度、密度を安定的に向上させることができるものである。
図5は従来の水中音響測位システムを説明するための概念図である。図5において、船舶41は、船上部42の音響送波器44から少なくとも、音響質問信号45を送信する。すなわち、水中における現在位置の測位手段は、音響信号を用いた質問信号を船上部42(観測船)から水中部47(たとえば、自律式水中ロボット等)へ送信し、これに対して、水中部47からの音響応答信号46を船上部42の受信装置で受信し、前記音響応答信号46の伝搬時間および各受信アレイ間での位相差(または時間差)を計測することにより、水中部47の位置および方位等が求められている。
前記船上部42から送信された音響質問信号45に対し、前記水中部47が応答する上記手法は、トランスポンンダモードと呼称される。前記トランスポンダモードは、水中部47が応答するタイミングを船上部42から音響質問信号45として供給する方法を採るため、応答タイミングを有線ケーブルによる電気信号として伝送する必要が無いことから、水中部47の自由な運動・移動に対して力学的な制約を与えないというメリットがある反面、以下のデメリットもある。
ア)前記方式は、測位を行うために船上部42と水中部47の間で音響信号の往復動作を必要とするため、水中における音速分布の変化等に起因する音響信号の伝播誤差が倍加される。
イ)水中部47の本体側は、たとえば、複数・多方向の推進器(スクリュー)をモータで回転させて推進力を得る方式であることから、常に、電磁妨害(EMI)ノイズ、機器駆動やキャビテーション等に伴う音響ノイズを生成している。たとえば、水中部47は、水中構造物の清掃作業など、上記ノイズ条件において、劣悪な環境下で稼働している場合、船上部42から送信された音響質問信号45を正しく受信することが出来ず、測位が不可能となる。
図6は図5における従来の水中音響測位システムを改良した例を説明するための概念図である。図6において、レスポンダモードと呼ばれる水中音響測位システムが考えられている。前記レスポンダモードは、船上部42から水中部47への音響質問信号を音響信号で送信することは行わない。その代わりに、船上部42と水中部47を信号線51(ケーブル)で接続し、音響での質問信号に替えて電気的な質問トリガー信号を送信する。船上部42は、トリガー信号52の送信と同時にカウンタタイマーをリセットする。一方、水中部47は、トリガー信号の受信と同時に船上部42へ音響応答信号46を送信する。この方法のメリットは、音響伝達経路が片道で済むことと、水中部47の劣悪なノイズ環境下にあっても、音響応答信号45を受信する必要が無いため、確実に音響応答信号46を送信できるという利点がある。
前記レスポンダモードは、音響応答信号46を用いた測位誤差が少なく、かつ、ノイズに強いというメリットがある反面、信号線51で両者を接続しなくてはならないという制約がある。前記有線ケーブルからなる信号線51は、取り廻しに伴う制約から水中部47の自由度を著しく制限するものであった。
本発明は、前記レスポンダモードのメリットを活かしつつ、トリガー信号の伝送を無線化することにより、水中部47の自由度を大幅に拡大するものである。
また、GPSの電波あるいは光は、海底に正確に届かないため、浅い海底における変異あるいは地殻変動の程度を観測することが困難であった。前記海底における構造物の変異あるいは地殻変動は、船上部42の位置をGPS等43で決定し、船上部42から水中部47に質問した質問信号に対する応答信号によって情報を得ることが可能である。しかし、前記音響信号の海中における音速は、海水温度、塩分濃度等によって、時々刻々と変化するため、時間的および空間的に正確に把握することが困難であった。一方、船上部42に設置された観測装置は、船自体がローリング、ピッチング、およびヨーイングの少なくとも3方向の動きをしており、音響信号を発射する船上局42の音響トランスデューサの位置を正確に決定することが困難であった。
前記例は、前記船上部42からIDコードおよび測距信号を送信した後、水中部47で受信し、前記測距信号に全て同じIDコードを付けて返信するようになっていた。前記データのやり取りに対する送受信時間は、長くかかるため、海水温度および塩分濃度の変化が一定でない場合、正確なデータを得ることができなかった。
そこで、本出願人の提案した特願2013−102097号(平成25年5月14日出願)にかかる発明において、船上部42は、それぞれの水中部47に対して、同じIDコードと同じ測距信号を一斉に送り、前記水中部47からそれぞれ別々のIDコードと前記同じ測距信号を船上部42に返信していた。
特開平8−189969号公報 特開2014−222200号公報
前記公報(特開2014−222200号公報)に記載された発明において、船上部は、水中部47の一つに向けてIDコードS1および測距信号Mを送信する。水中部47は、応答信号として、IDコードS6(海上保安庁によって予め決められている)および測距信号Mを前記船上部に送信する。同様にして、前記船上部は、他の水中部へと順次送受信をそれぞれ行う。前記IDコードS6および測距信号Mは、たとえば、10秒の時間差をもって各水中部から前記船上部に送信される。このような船上部と水中部とのデータの送受信は、時間がかかるだけでなく、最初の水中部で得たデータと、最後の水中部で得たデータとが海水温度および塩分濃度と、船の位置および傾き(ピッチング等)等により異なる状態であるため、正確性を欠くという欠点があった。
図5および図6に示されていない従来の水中音響測位システムは、GPS等を備えている船上部の船底にトランスジューサが設けられており、海底に複数の水中部が敷設されている。前記船上部は、少なくとも船の位置を正確に知るためのGPS等と前記水中部に向かって信号を送受信するトランスジューサを備えている。前記船上部は、前記トランスジューサから発振された音響信号を水中部に送信した後、前記水中部から返信された前記音響信号を前記船上部で受信するシステムになっている。
前記水中部から前記返信された音響信号は、前記音響トランスデューサによって受信された後、前記船上部に設けられているGPS等によって、前記水中部の位置を算出する。なお、前記GPS等は、陸上におけるGPS観測データを基準としているものとする。前記観測は、たとえば、数カ月置きに行うことにより、前記水中部の位置がどの様に変化したかを判断することができるものである。
前記水中音響測位システムは、前記船上部から海底に設置された複数の水中部に向かって、前記音響トランスデューサから一斉に音響信号を送信する。その後、前記トランスデューサからの前記音響信号を受信した水中部は、船上部に向かってほぼ一斉に応答データを送る。前記船上部で受信した各水中部の音響信号は、それぞれの位置(距離)により少し違う時間差をもってそれぞれ収集される。前記各データは、図示されていないデータ処理装置により処理することにより、前記水中部の位置情報を得ることができる。前記従来例の水中音響測位システムは、船上部からの一回の呼び出しで、各水中部から測定結果がほぼ一斉に戻って来るため、海水温度、塩分濃度等の条件が時々刻々と変わる前のデータを効率良く得ることができる。
前記水中音響測位システムは、IDコードおよび測距信号を一斉に送るとともに、一斉に船上局で受信するため、短時間で多くのデータを取得でき、効率を良くすることができた。しかし、前記水中部は、データを返信する際に、異なるIDコードがそれぞれ付けられている。前記水中音響測位システムにおいて、異なるIDコードが付けられている水中部は、現在海底に設置されている設備を利用することができないため、新たにIDコードの異なる水中部を設置する必要があった。前記新たな水中部を設置するということは、莫大な費用と労力が必要となり、データの正確性と費用のどちらを選択するか非常に難しい問題をもっている。
近年(東北大震災の後)、大地震の発生する確率が大きくなっている。前記大地震は、海底の地殻変動を正確に観察することにより、予想することが近い将来可能になって来ている。前記浅海における海底の地殻変動は、電波あるいは光による観測が不可能であるため、音響信号を使用する以外に手段が無かった。しかし、前記音響信号の速度は、前述のように、海水温度、塩分濃度、船上局の状態等によって変化するだけでなく、時間的および空間的に派生するいろいろな雑音を拾い易い状況にある。
以上のような課題を解決するために、本発明は、前記地殻変動のみならず、水中空間を移動する自律式水中ロボットまたは移動体の位置、海中に設けられた構造物等の位置等を高精度かつ安定的に測位することを目的とする水中音響測位システムを提供するものである。また、本発明は、光トリガー信号を海底における照明として使用することにより、水中部における電源の消費を大幅に節約することができる水中音響測位システムを提供するものである。
(第1発明)
本発明の水中音響測位システムは、陸上におけるGPS観測データを基準としたGPS等の位置情報を備えている船上部から送信した光トリガー信号を海底に設置された水中部で受信し、前記水中部から音響応答信号を前記船上部へ送信することによって、前記水中部のデータを収集することができるものであり、水中に向かって光トリガー信号を送信し、前記光トリガー信号に基づく水中部からの音響応答信号を受信し、前記音響応答信号を解析する船上部と、前記船上部からの光トリガー信号を受信し、前記光トリガー信号の受信と同時に音響応答信号を送信する少なくとも一つの水中部と、前記水中部からの前記音響応答信号およびGPS等の位置信号を基にして、前記水中部における情報を前記船上部で処理することができるデータ処理装置と、から少なくとも構成されている。
(第2発明)
本発明の水中音響測位システムは、陸上におけるGPS観測データを基準としたGPS等の位置情報を備えている船上部から送信した光トリガー信号を海底に設置された水中部で受信し、前記水中部から音響応答信号を前記船上部へ送信することによって、前記水中部のデータを収集することができるものであり、水中に向かって光トリガー信号を送信し、前記光トリガー信号に基づく水中部からの音響応答信号を複数の音響受信アレイで受信し、前記水中部の位置および/またはデータを解析する船上部と、前記船上部からの光トリガー信号を受信し、前記光トリガー信号の受信と同時に予め決められたIDコードを有する音響応答信号を送信する少なくとも一つの水中部と、前記水中部からの前記音響応答信号を受信し、前記水中部からの前記音響応答信号およびGPS等からの位置信号を基にして、前記水中部の位置および/または情報を解析することができる前記船上部に備えられたデータ処理装置と、から少なくとも構成されている。
(第3発明)
第3発明の水中音響測位システムにおいて、前記水中部は、自律式水中ロボットであることを特徴とする。
(第4発明)
第4発明の水中音響測位システムにおいて、前記光トリガー信号は、LED信号からなり、前記水中部近傍の照明を兼ねることを特徴とする。
(第5発明)
第5発明の水中音響測位システムにおいて、前記自律式水中ロボットは、カメラを備えていることを特徴とする。
(第6発明)
第6発明の水中音響測位システムにおいて、前記船上部の音響受信アレイは、防磁性方位磁石がそれぞれ直交するように配置されていることを特徴とする。
(第7発明)
第7発明の水中音響測位システムにおいて、前記自立式水中ロボットは、海底、海中における少なくとも一部が閉鎖された空間または構築物に沿って、自走できるものであることを特徴とする。
本発明によれば、船上部と水中部を有線ケーブルで接続する必要が無いため、水中部の移動や挙動に要する自由度を制限すること無く、レスポンダーモードによる高精度の音響測位が行える。従来、たとえば、水中の複雑な構造物を対象に作業を行う自律式水中ロボットの場合、有線ケーブルが構造物に引っかかり、切断される危惧があるため、そのような目的でのレスポンダーモードによる高精度な音響測位がこれまで実現出来なかった。しかし、本発明によれば、従来の問題点を解決し、自律式水中ロボットによる無人作業の稼働・適用範囲を大幅に拡大することができる。
有線ケーブルによる従来方式のレスポンダーモードによる測位は、複数の水中部を同時運用する場合に複数の有線ケーブルを船上部から水中部へ接続する必要があり、各有線ケーブルが干渉する(絡まる)危険性から、複数の水中部を同時に測位することは困難であった。しかし、本発明によれば、光質問トリガー信号に与えるIDコードを変更するだけで順次レスポンダーモードによる音響測位が可能である。
有線ケーブルによる従来方式のレスポンダーモードによる測位は、複数の水中部を同時運用する場合、船上部から水中部に向けて送信する電気的な質問トリガー信号を各水中部へ接続される有線ケーブルを介して順番に送信するシーケンスとする必要があり、船上部における質問トリガー送信制御構造が複雑になる。しかし、本発明によれば、船上部の光質問トリガー信号の送信回路は、IDコードの変更のみと大幅に簡便化できる。
有線ケーブルによる従来のレスポンダーモードにおいて、前記ケーブルを通して電気的質問トリガー信号を送信するため、水中部の電磁妨害(EMI)ノイズにより正しくトリガー信号を受信できず、その結果、音響測位に支障をきたす可能性があった。しかし、本発明によれば、質問トリガー信号としてIDコードで変調した可視光信号を用いることにより、たとえば、自律式水中ロボットのような過酷な電磁妨害(EMI)ノイズ環境下にあっても、確実な音響測距が行える。
本発明によれば、光質問トリガー信号の伝送において、水中部は、発光動作を行わず受光動作のみであることから、電源の消耗が少なく、前記水中部の内蔵電池による電源確保が容易である。
本発明によれば、前記水中部の作動確認(正常に作動するか否か)は、IDコードで変調した可視光を発光する小型のテスターを使用することにより、海上の作業現場等においても、自律式水中ロボットへ装着する前に、水中部単体で簡単・確実に行うことが出来る。(可視光を受光部に当て、トランスポンダーの音響応答信号を聴くだけである。)
本発明によれば、船上部からの光トリガー信号が水中部近傍あるいは自律式水中ロボットを照明することもできる。前記照明は、カメラによる水中部の情報を船上部により正確に伝達することができる。
本発明によれば、水中部における電源をわずかに使用するだけであるため、自律式水中ロボット等自体が備えているバッテリーを節約することができる。また、自律式水中ロボットが備えているバッテリーは、充電等メンテナンスにかかる手間が少なくて済む。
図1(イ)は本発明の実施例で、船上部からの光トリガー信号により音響応答信号を水中部から返信する例を説明するための概略図、(ロ)は音響受信アレイの接続を説明するための図、(ハ)は本実施例の演算例を説明するための図である。 図2は本発明の他の実施例で、水中部が自律式水中ロボット例を説明するための概略図である。 図3は本発明の実施例で、船上部および水中部の概略を説明するためのブロック構成図である。 図4は本発明の実施例で、船上部および水中部の詳細を説明するためのブロック構成図である。 図5は従来の水中音響測位システムを説明するための概念図である。 図6は図5における従来の水中音響測位システムを改良した例を説明するための概念図である。
(第1発明)
第1発明における中音響測位システムは、水中部から音響応答信号を船上部へ送信することによって、前記水中部の位置情報等を収集することができるものである。前記船上部は、陸上におけるGPS観測データを基準としたGPS等の位置情報を備えており、水中部に向かって可視光信号、すなわち、水中に向かって光トリガー信号を送信する。前記水中部は、前記船上部からの光トリガー信号を受信する。前記水中部は、前記光トリガー信号の受信と同時に音響応答信号を船上部に送信する。前記船上局は、前記光トリガー信号に基づく水中部からの音響応答信号を受信する。前記船上局は、データ処理装置を備えており、前記水中部からの前記音響応答信号およびGPS等の位置信号を基にして、前記水中部の位置および各種情報を処理することができる。本発明は、トリガー信号が光であるため、通信に対する時間差がないだけでなく、水中部に対する照明を兼ねることができる。
(第2発明)
第2発明の中音響測位システムは、船上部において、複数の音響受信アレイを備えている点で第1発明と異なる。前記複数の音響受信アレイは、予め決められたIDコードを有する音響応答信号に基づいて前記水中部の位置情報を正確に知ることができる。すなわち、前記複数の音響受信アレイは、前記水中部における正確な方位を知ることができる。本発明において、前記方位とは、水平面上の角度、方角とは、水面の深さ方向の角度をいう。本明細書において、「方位」とは、前記のように定義する。船上部に備えられたデータ処理装置は、前記水中部からの前記音響応答信号を受信し、前記水中部からの前記音響応答信号およびGPS等からの位置信号を基にして、前記水中部の位置および/またはその他の情報を演算処理する。第1発明と同様に、光トリガー信号は、前記水中部の照明を兼ね備えている。
(第3発明)
第3発明の水中音響測位システムは、水中部が自律式水中ロボットからなる。前記自律式水中ロボットは、内部電源によって比較的長い期間にわたり、船上部からの指令により海底等を探索することができる
(第4発明)
第4発明の水中音響測位システムは、前記光トリガー信号としてLED信号を使用する。前記LED信号は、前記水中部近傍の照明を兼ねることができる。前記内部電源の容量には、限度がある。光トリガー信号は、自律式水中ロボットの照明にも使用できるため、前記内部電源を節約することができる。
(第5発明)
第5発明の水中音響測位システムは、自律式水中ロボットがカメラを備えている。水中で使用するカメラは、照明が必要であるが、光トリガー信号の光を利用できるため、自律式水中ロボットにおける電池の負担が少なくて済む。
(第6発明)
第6発明の中音響測位システム発明は、方位を知るために少なくとも3個の音響受信アレイが必要である。また、前記船上部の音響受信アレイは、少なくとも、防磁性方位磁石に対してそれぞれ直交するように3個以上が配置されている。
(第7発明)
第7発明の水中音響測位システム発明は、前記自律式水中ボットが海底、海中、水中における閉鎖した空間または構築物に沿って、自走できる形状にしてある。前記自律式水中ロボットの形状は、前記空間または構築物の調査目的にかなった形状とすることが望ましい。
図1(イ)は本発明の水中音響測位システムを説明するための概念図、(ロ)は音響受信アレイの接続を説明するための図、(ハ)は本実施例の演算例を説明するための図である。図1(イ)において、船舶11は、船上部12に水中音響測位システムとしてGPSおよび方位部13、発光器14、音響受信アレイ15(15-1,15-2,15-3・・・)が少なくとも備えられている。水中部17は、光トリガー信号受光器18、および音響送波器19が少なくとも備えられている。前記船上部12は、発光器14から光トリガー信号16を水中部17の受光器18に向かって送信する。前記船上部12の発光器14は、水中部17が複数ある場合、前記光トリガー信号にIDコードが付けられる。前記水中部17からの音響応答信号20は、船上部12の音響受信アレイ15によって受信される。前記水中部17が複数ある場合、前記同様、音響応答信号にIDコードが付けられる。前記水中部17から返信された音響応答信号20は、音響受信アレイ15-1、15-2、15-3等によって受信され、図示されていない演算処理装置とGPS等によって測距距離および方位が演算される。前記音響受信アレイ15-1,15-2,15-3等は、後述の防磁性方位磁石159を座標の中心点に置き、それぞれが直角になるように配置する。
図1(ロ)は本発明における3つの音波受信素子と防磁性方位磁石の配置を説明するための図である。図1(ロ)に示すように、前記3つの音響受信アレイ15-1、15-2、15-3は、水中部17から送信された音響応答信号20をそれぞれの受信素子で受信し、演算処理することにより得られる各受信信号の位相差 (時間差)に基づき、水中部17の距離, 方位(水平面上の角度)および方角 (水面の深さ方向の角度)を特定することができる。
図1(ロ)において、音響受信アレイ15-1、15-2、15-3は、防磁性方位磁石159を座標の中心点に置き、それぞれが直角となるように接続されている。前記3つの音響受信アレイ15-1、15-2、15-3は、前記防磁性方位磁石159が基準となって、互いの角度を直角に保持するように配置されている。また、前記防磁性方位磁石159は、図示されていない防水ケーブル等によって、船上部12に接続されている。
音響受信アレイ15は、防磁性方位磁石159を座標の中心に置き、それぞれが直角となるように配置されているため、水中部から送信された音響デジタル信号をそれぞれの受信素子で受信し、演算処理することにより得られた各受信信号の位相差(時間差)に基づき、水中部の距離、方位(水平面上の角度)および方角(水面の深さ方向の角度)を特定することができる。
図1(ロ)および(ハ)において、音響受信アレイ15-1および音響受信アレイ15-2は、距離Lを有するものとする。音源からの音波は、到達角度θをもって、それぞれ音響受信アレイ15-1および音響受信アレイ15-2によってそれぞれ受信される。船上部12では、到達角度θと到達時間差δTによって距離が計算される。すなわち、
δT×音速(C)=距離(L)×cos θ
θ=arccos( δT×C/L)
として計算できる。
前記演算は、説明を容易にするために、水平面の方位だけであるが、同様な計算処理により、深さ方向の方角を計算することができる。
図2は本発明の他の実施例で、水中部のタンク内における自律式水中ロボットの例を説明するための概略図である。図2において、たとえば、冷却水を貯留するタンク21内に水中部17が入っている。前記水中部17は、自律式水中ロボットからなり、高感度カメラ171を備えている。前記高感度カメラ171は、被検査対象物211を光トリガー信号16の光により、撮影することができる。前記高感度カメラで撮影された映像信号は、音響応答信号20として音響受信アレイ15-1、15-2、15-3、・・・によって受信される。前記音響受信アレイ15-1、15-2、15-3、・・・は、前記同様に防磁性方位磁石を座標の中心点に置き、それぞれが直角になるように配置する。前記水中部のタンクは、大きな構築物あるいはフェンスのようなものでも良い。
船上部は、GPS等13および図示されていない演算処理装置等を備え、浮き121等が取り付けられえいる。防磁性方位磁石159は、前記音響受信アレイ15-1、15-2、15-3のそれぞれが直角となるように接続される。すなわち、前記音響受信アレイ15-1、15-2、15-3はそれぞれが直角となるように配置されるとともに、中心に防磁性方位磁石159が配置されている。また、防磁性方位磁石159は、図示されていない防水ケーブルによって船上部12と接続されている。
図3は本発明の実施例で、船上部および水中部の概略を説明するための概略ブロック構成図である。図3において、船上部12は、発光部121と、音響受波部122と、GPS位置・方位受信部123と、信号処理部(制御部)124と、ホストPC(測位演算・結果表示)125とから少なくとも構成されている。また、水中部17は、受光部171と、音響送波部172と、信号処理部(制御部)173と、電源部174とから少なくとも構成されている。
前記船上部12は、前記信号処理部124の制御の基に前記発光部121から光トリガー信号16を水中部17の受光部171に向かって送信する。水中部17の受光部171は、前記可視光信号を光トリガー信号16として受信する。前記光トリガー信号16を受けた受光部171は、信号処理部(制御部)173の制御の基に音響送波部172から音響応答信号20を船上部12に向かって送信する。前記音響応答信号20は、船上部12の音響受波部122によって受信される。前記信号処理部124およびGPS位置・方位受信部データ123のデータは、ホストPC125により水中部17までの距離等を演算する。前記水中部17が複数の場合、音響応答信号20は、それぞれの水中部17を識別して測位できるようにするため、前記可視光に対して識別コードでパルス変調等のコード化を行うものとする。
図4は本発明の実施例で、船上部および水中部の詳細を説明するためのブロック構成図である。図4において、船上部12は、タイミング制御回路311と、光信号変調回路312と、LED駆動回路313と、LED光源314と、音響信号受信回路(BPF-AGC‐ADC)315と、音響受波アレイ316と、音響信号処理回路(距離・到来角度の算出)317と、位置・方位演算処理回路(緯度・経度・方位)318と、GPS位置・方位受信部319と、位置表示・記録回路320とから少なくとも構成されている。
図4において、水中部17は、前記船上部12からの光質問信号(光トリガー信号)を受光する受光器331と、不要な波長を除去する波長フィルター332と、前記光信号を増幅する光信号増幅器333と、光信号復調回路(質問先IDコード)334と、IDコード照合部335と、音響応答信号生成回路336と、音響送信回路337と、音響送波器338と、電源部339とから少なくとも構成されている。
前記船上部12は、タイミング制御回路311および光信号変調回路312により質問先のIDコードを生成するとともに、LED光源314から所望の光質問信号(光トリガー信号)を送出する。前記光質問信号は、水中部17の受光器331によって受光される。前記受光器331によって受光した光質問信号は、波長フィルター332により不要な波長からなる光信号を除去する。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本発明の船上部および水中部、自律式水中ロボット、送受信装置、あるいはデータ処理装置等は、公知の機械工学、通信工学および音響工学技術から構成されるもので、特許請求の範囲を逸脱しない限り変形することが可能である。
11・・・船舶
12・・・船上部
13・・・GPS位置および方位部
14・・・発光部
15・・・音響受信アレイ
16・・・光トリガー信号
17・・・水中部
18・・・光トリガー信号受光部
19・・・音響送波器
20・・・音響応答信号

Claims (7)

  1. 陸上におけるGPS観測データを基準としたGPS等の位置情報を備えている船上部から送信した光トリガー信号を海底に設置された水中部で受信し、前記水中部から音響応答信号を前記船上部へ送信することによって、前記水中部のデータを収集することができる水中音響測位システムにおいて、
    水中に向かって光トリガー信号を送信し、前記光トリガー信号に基づく水中部からの音響応答信号を受信し、前記音響応答信号を解析する船上部と、
    前記船上部からの光トリガー信号を受信し、前記光トリガー信号の受信と同時に音響応答信号を送信する少なくとも一つの水中部と、
    前記水中部からの前記音響応答信号およびGPS等の位置信号を基にして、前記水中部における情報を前記船上部で処理することができるデータ処理装置と、
    から少なくとも構成されていることを特徴とする水中音響測位システム。
  2. 陸上におけるGPS観測データを基準としたGPS等の位置情報を備えている船上部から送信した光トリガー信号を海底に設置された水中部で受信し、前記水中部から音響応答信号を前記船上部へ送信することによって、前記水中部のデータを収集することができる水中音響測位システムにおいて、
    水中に向かって光トリガー信号を送信し、前記光トリガー信号に基づく水中部からの音響応答信号を複数の音響受信アレイで受信し、前記水中部の位置および/またはデータを解析する船上部と、
    前記船上部からの光トリガー信号を受信し、前記光トリガー信号の受信と同時に予め決められたIDコードを有する音響応答信号を送信する少なくとも一つの水中部と、
    前記水中部からの前記音響応答信号を受信し、前記水中部からの前記音響応答信号およびGPS等からの位置信号を基にして、前記水中部の位置および/または情報を解析することができる前記船上部に備えられたデータ処理装置と、
    から少なくとも構成されていることを特徴とする水中音響測位システム。
  3. 前記水中部は、自立式水中ロボットであることを特徴する請求項1または請求項2に記載された水中音響測位システム。
  4. 前記光トリガー信号は、LED信号からなり、前記水中部近傍の照明を兼ねることを特徴する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載された水中音響測位システム。
  5. 前記自立式ロボットは、カメラを備えていることを特徴する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された水中音響測位システム。
  6. 前記船上部の音響受信アレイは、防磁性方位磁石がそれぞれ直交するように配置されていることを特徴す請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された水中音響測位システム。
  7. 前記自立式ロボットは、海底、海中における少なくとも一部が閉鎖された空間または構築物に沿って、自走できるものであることを特徴す請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された水中音響測位システム。
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