JP2018016399A - 揮散剤容器 - Google Patents

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Hirotsugu Kohara
裕嗣 古原
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Abstract

【課題】揮散剤容器の開封状態をユーザに一目で認識させることができる揮散剤容器を提供する。
【解決手段】揮散剤容器1は上端開口2aおよび下端開口2bを有するケース体2と、下端開口2bに第1の螺合部20を介して着脱自在に装着される底容器体3と、上端開口2aに第2の螺合部30を介して着脱自在に装着される頂壁部材4と、を備える。第1の螺合部20と第2の螺合部30とは互いに逆ねじである。底容器体3は、ケース体2の内側で頂壁部材4に向かって起立する支柱17を有し、頂壁部材4は、ケース体2の内側で底容器体3に向かって垂下し支柱17に摺動、案内されるスライド軸26を有する。支柱17とスライド軸26とを係合し、ケース体2と底容器体3とが緩み方向へ相対回転された際に頂壁部材4と底容器体3との相対回動を防止し、頂壁部材4をケース体2に対して第2の螺合部30を介して離間方向に移動させるが、ケース体2が底容器体3から離脱する直前または離脱時に係合が解除される係合部36を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、揮散剤容器に関し、特に、容器内に芳香等を発揮するゲル状または半固形状等の内容物を収納する揮散剤容器に関するものである。
従来、この種の容器としては、下記の特許文献1に開示されるような、主部材の中央部から起立された心棒の下部外面に螺合部材をねじ止めし、さらにこの螺合部材との間に芳香剤収容室を形成するようにキャップを被せて螺合部材に係止し、キャップとともに螺合部材を回転させるとキャップが上昇してキャップの周壁下端と主部材台板との間に芳香材収容室を開放する隙間が形成されるよう構成された芳香剤収納容器がある。
ところで、上記従来の芳香剤収納容器においては、キャップを上方へ上昇させ使用を開始した後、再びキャップを閉めてしまえば、外見上は開封前の状態とほぼ変わらないため、未開封(未使用)か開封済みかを容易に判別することは難しい。
実開昭60−73544号公報
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、揮散剤容器の開封状態をユーザに一目で認識させることができる揮散剤容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の揮散剤容器は、
上端開口および下端開口を有するケース体と、該ケース体の下端開口に第1の螺合部を介して着脱自在に装着され該ケース体と協働してその内側に内容物の充填空間を形成する底容器体と、前記ケース体の上端開口に第2の螺合部を介して着脱自在に装着される頂壁部材と、を備え、前記ケース体を前記底容器本体から離脱させて前記下端開口を開放することにより内容物の揮散成分を放散させる揮散剤容器であって、
前記第1の螺合部と前記第2の螺合部とは互いに逆ねじであり、
前記底容器体は、前記ケース体の内側で前記頂壁部材に向かって起立する支柱を有し、
前記頂壁部材は、前記ケース体の内側で前記底容器体に向かって垂下し、前記支柱に摺動、案内されるスライド軸を有し、
前記支柱と前記スライド軸とを係合し、前記ケース体と前記底容器体とが緩み方向へ相対回転された際に前記頂壁部材と前記底容器体との相対回動を防止し、前記頂壁部材を前記ケース体に対して前記第2の螺合部を介して離間方向に移動させるが、前記ケース体が前記底容器体から離脱する直前または離脱時に前記係合が解除される係合部を備えることを特徴とするものである。
なお、本発明の揮散剤容器にあっては、前記頂壁部材および前記ケース体の少なくとも一方は、前記頂壁部材が前記ケース体に対して離間方向に移動される際に開放される少なくとも1つの切欠きまたは貫通穴を有するが好ましい。
また、本発明の揮散剤容器にあっては、前記第2の螺合部の条数は、前記第1の螺合部の条数よりも大きいことが好ましい。
さらに、本発明の揮散剤容器にあっては、前記頂壁部材が前記ケース体に対して離間方向へ移動した後で該頂壁部材が前記ケース体に対して近接方向へ移動する際に係止して、それ以上の近接方向への移動を規制する嵌合部を備えることが好ましい。
本発明の揮散剤容器において、ケース体と底容器体とを緩み方向へ相対回転させると、底容器体と頂壁部材とが係合部を介して相対回転不能に構成されていることから、第2の螺合部の作用下で、頂壁部材はケース体から離れる方向へ移動する。そして、頂壁部材の、ケース体に対する離間移動量が所定に達すると上記係合部の係合が解除されるため、ケース体を底容器体に対して元の位置に締め戻したとしても頂壁部材はケース体から離れたままとなり、揮散剤容器が開封されたか否かを一目で判別することができる。
図1は本発明の一実施形態の揮散剤容器を半分断面で示す側面図である。 図2は図1に示す揮散剤容器におけるケース体をその大部分を断面で示す側面図である。 図3は図1に示す揮散剤容器における底容器体を示し、(a)は底容器体を半分断面図で示す側面図であり、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。 図4は図1に示す揮散剤容器における頂壁部材を示し、(a)は頂壁部材を半分断面で示す側面図であり、(b)は頂壁部材の底面側を示す図である。 図1に示す揮散剤容器の組み立て方法の一例を示す図である。 図1に示す揮散剤容器の作動例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここに、図1は本発明の一実施形態の揮散剤容器を半分断面で示す側面図であり、図2は図1に示す揮散剤容器におけるケース体をその大部分を断面で示す側面図であり、図3は図1に示す揮散剤容器における底容器体を示し、(a)は底容器体を半分断面図で示す側面図であり、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図であり、図4は図1に示す揮散剤容器における頂壁部材を示し、(a)は頂壁部材を半分断面で示す側面図であり、(b)は頂壁部材の底面側を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の揮散剤容器1は、主として、ケース体2と、底容器体3と、頂壁部材4とからなり、ケース体2と底容器体3とで区画される充填空間内に、内容物Sとして芳香剤、消臭剤、防虫剤、殺菌剤や忌避剤等の揮散剤を充填されるものである。揮散剤としては、例えば、固形状、ゲル状またはゲル状のものに粒状の揮散成分を混入したものとすることができる。
ケース体2は、例えば、合成樹脂材料を成形材料として射出成形等により形成され、図1および図2に示すように、軸線Xを中心に周回する筒状をなし上端開口2aおよび下端開口2bを有する。下端開口2bを形成する下側筒部6内面には第1のめねじ7が形成されている。上端開口2aを形成する上側筒部8内面には第2のめねじ9が形成されている。第1のめねじ7と第2のめねじ9は互いに逆ねじである。第2のめねじ9の条数は第1のめねじ7の条数よりも大とすることが好ましく、例えば、第1のめねじ7を1条ねじとし、第2のめねじ9を2条ねじや3条ねじ等の多条ねじとすることができる。
また、上側筒部8と下側筒部6とを連結している中間筒部10は、上方に向かうに連れて僅かに縮径した円錐台形状を有する。これにより、後述するようにケース体2を底容器体3に対し離脱させる際にケース体2と内容物Sとの干渉を防止して当該離脱を容易に行うことができる。なお、中間筒部10の形状は円錐台形状に限らず、角錐台等としてもよい。
中間筒部10の下端位置からは下側筒部6の内側で内筒11を垂下し、内筒11と下側筒部6との間に底容器体3に形成された後述の起立周壁15を挟持して封止するように構成されている。
また、符号12は、上側筒部8に形成された第2のめねじ9の下方に隣接して形成された環状凸部であり、これについては後述する。
底容器体3は、例えば、合成樹脂材料を成形材料として射出成形等により形成され、図1および図3に示すように、中央に中空かつ台形状の隆起部14aを隆起させる円形の底板14と、隆起部14aの外側で底板14上面に立設された上記起立周壁15と、底板14の外周縁から垂下し載置部を構成する環状の脚部16と、隆起部14aの中央において一体に立設された筒状の支柱17とを有している。起立周壁15の外面には、ケース体2の下側筒部6の内面に形成された第1のめねじ7と螺合する第1のおねじ18が形成されている。第1のおねじ18と第1のめねじ7は、第1の嵌合部20を構成し、これにより、底容器体3は、ケース体2の下端開口2bに第1の螺合部20を介して着脱自在に装着される。
支柱17の基部および隆起部14aの基部には径方向外側に張り出し内容物Sを係止する係止板19が一体に形成されている。図示例では係止板19は計8つ形成されているが、係止板19の数はこれに限定されない。また、係止板19の形状および位置も図示例に限定されず、例えば、係止板19には切欠きまたは貫通穴を設けておいてもよい(図示省略)。
図中符号21は、支柱17の上部側内面に形成され、該支柱17内に挿入される後述のスライド軸26を抜け止めする環状の突起である。符号22は、支柱17内面の、支柱17の上端と環状の突起21との間に軸線(回転軸線)Xに沿って形成された複数のリブであり、これについては後述する。
頂壁部材4は、例えば、合成樹脂材料を成形材料として射出成形等により形成され、図1および図4に示すように、主として、円形の天板25と、天板25の中央から軸線(回転軸線)Xに沿って垂下された筒状のスライド軸26と、スライド軸26の外側で天板25から垂下された垂下周壁27とを有している。天板25は、ケース体2の上端開口2aに装着された際に該上端開口2aを閉塞する。垂下周壁27の外面には、ケース体2の上側筒部8の内面に形成された第2のめねじ9と螺合する第2のおねじ29が形成されている。第2のおねじ29と第2のめねじ9は、第2の嵌合部30を構成し、これにより、頂壁部材4は、ケース体2の上端開口2aに第2の螺合部30を介して着脱自在に装着される。
図1および図4に示すように、スライド軸26の下端部には段差を介して拡径された膨出部31が形成されており、この膨出部31は、スライド軸26が支柱17内に挿入された際には支柱17の内面に形成された上記環状の突起21を乗り越え、乗り越えた後で頂壁部材4を上方へ引き抜こうとした際に上記段差でもって該突起21に下から係止し、スライド軸26の上方への抜けを防止するものである。また、スライド軸の下端部周上には、支柱17への挿入を容易にするため下端位置から軸線Xに沿って上方に切り欠かれたスリット32が形成されている。スリット32は対向2箇所に形成されているが、スリット32は1つでも3つ以上設けてもよい。
また、スライド軸26の上端部(基端部)の外面には、支柱17の上端部内面に形成されたリブ22に対して軸線Xを中心とする回転方向で係合する複数のリブ34が形成されている。支柱17に形成されたリブ22とスライド軸26に形成されたリブ34とは、支柱17とスライド軸26とを係合し、ケース体2と底容器体3とが緩み方向へ軸線X周りに相対回転された際に頂壁部材4と底容器体3との相対回転を規制とし、頂壁部材4をケース体2に対して第2の螺合部30を介して離間方向に移動させるが、ケース体2が底容器体3から離脱する直前または離脱時に当該係合が解除される係合部36を構成する。つまり、リブ22とリブ34とが係合している間は、ケース体2と底容器体3とを軸線X周りに緩み方向または締結方向に回転させると、互いに逆ねじで構成された第1の螺合部20および第2の螺合部30の作用により、頂壁部材4(スライド軸26)と底容器体3(支柱17)とは離間方向または近接方向に移動するが、ケース体2と底容器体3とを緩み方向へ相対回転させた際に、スライド軸26と支柱17の離間方向への移動距離が所定量を超えると、リブ22とリブ34との係合が解除され、底容器体3と頂壁部材4とは相対回転可能になり、頂壁部材4はそれ以上移動しなくなる。
好適には、ケース体2が底容器体3から離脱する前、つまり、第1の螺合部20の第1のおねじ18と第1のめねじ7とが外れる前に係合部36の係合が解除されるように、第1の螺合部20の条数と第2の螺合部30の条数との差を考慮した上で、係合部36における軸線Xに沿った係合距離(頂壁部材4がケース対2に完全に装着された状態でのリブ22とリブ34の係合距離)を設定することができる。
なお、図示例では、係合部36はリブ22とリブ34によって構成されているが、スライド軸26と支柱17とを回転方向で係合させることができればどのような形態のものであってもよく、例えば、スライド軸26にリブを設けるとともに支柱に17に当該リブに係合する溝を設けることができ、またその逆の構成としてもよい。
図1および図4に示すように、本実施形態では、頂壁部材4の垂下周壁27には、頂壁部材4がケース体2に対して離間方向に移動される際に開放される切欠き38が形成されている。切欠き38は、図示例では周上で等間隔に4つ設けられているが、切欠き38は少なくとも1つあればよい。また、切欠き38に代えて垂下周壁27の基端側部分(天板25側の部分)に貫通穴(図示省略)を設けてもよく、あるいは切欠き38とともに貫通穴を設けてもよい。
また、垂下周壁27の外面には、第2のおねじ29の下方に隣接して設けられかつ周方向に沿って延びる凸部40が形成されている。この凸部40は、ケース体2と底容器体3との緩み方向への相対回転により、頂壁部材4がケース体2に対して離間方向へ移動した際に、上側筒部8の第2のめねじ9の下方に隣接して形成された環状凸部12を乗り越えるが、一度乗り越えた後で頂壁部材4が下方に戻ろうとする場合に該環状凸部12に係止される。つまり、凸部40および環状凸部12は、頂壁部材4がケース体2に対して離間方向へ移動した後で該頂壁部材4がケース体2に対して近接方向へ移動する(戻ろうとする)際に係止して、それ以上の近接方向への移動を規制する嵌合部43(図6(b)参照)を構成する。したがって、頂壁部材4の例えば自重による下がり込み(戻り)は防止される。
さらに、垂下周壁27の下端部には、ケース体2に形成された環状凸部12と協働して頂壁部材4を抜け止めする係止突起44が形成されている。
図5に揮散剤容器1の組み立て方法の一例を示すように、上記各構成部材からなる揮散剤容器1を組み立てるには、まず、ケース体2の下端開口2bに底容器体4を第1の螺合部20を介して装着し、ケース体2および底容器体4の内側に内容物Sのための充填空間を形成し、ケース体2の上側開口2aから充填空間内に内容物Sを充填し、そして、支柱17内にスライド軸26が挿入されるように頂壁部材4を打栓し、ケース体2の上側開口2aを塞いで封止する。
図6に揮散剤容器1の作動例を示す。図6(a)は開封前(使用前)の状態を示し、ケース体2は第1の螺合部20を介して底容器体3に完全に締結された状態にある。このとき、頂壁部材4も第2の螺合部30を介してケース体2に完全に締結された状態にある。
この状態から、図6(b)に示すように、ケース体2を緩み方向へ回転させると、底容器体3と頂壁部材4との間の相対回転がスライド軸26および支柱17間に設けられた係合部36によって防止されているため、頂壁部材4が第2の螺合部30を介してケース体2に対して離間方向(上方)に移動する。このとき、垂下周壁27の外面に形成された凸部40がケース体2の上側筒部8内面に形成された環状凸部12を乗り越えるため、この状態でケース体2から手を離しても凸部40が環状凸部12に係止され、頂壁部材4が自重等により下に戻ることは防止される。図6(b)はケース体2を約120°回転させたときの状態を示している。
図6(c)に示すように、この状態からケース体2をさらに緩み方向へ回転させると、頂壁部材4はさらに上昇し、頂壁部材4の垂下周壁27に形成された切欠き38がケース体2の上端縁から露出する。また、スライド軸26に形成されたリブ34と支柱17に形成されたリブ22の係合が外れる。そのため、これ以上ケース体2を緩み方向へ回転させても、頂壁部材4もケース体2と連れ回るため、頂壁部材4はこれ以上上昇しない。また、ケース体2の内面に形成された環状凸部12が頂壁部材4の垂下周壁27の外面に圧接するため、頂壁部材4が自重等により容易に下がることはない。なお、図6(c)はケース体2を約320°回転させたときの状態を示している。
図6(d)に示すように、さらにこの状態からケース体2をさらに緩み方向へ回転させると、第1の螺合部20が解除され、ケース体2を持ち上げて底容器体4から離脱させることができる。このときケース体2はスライド軸26および支柱17を介して案内、支持され、かつスライド軸26と支柱17との間の摩擦によりケース体2を任意の高さで止めることができ、ケース体2と底容器体4との間の放散開口Oの開度を任意に調整することができる。また、例えば、放散量を低く抑えたい場合には、ケース体2を閉方向へ回転して底容器体3との間を閉鎖し、切欠き38からのみ放散させることもできる。なお、図6(c)で示したように既にリブ22とリブ34との係合が外れているため、ケース体2を閉方向へ回転しても切欠き34は開放されたままである。
したがって、本実施形態の揮散剤容器1によれば、揮散剤容器1を開封すると、頂壁部材4がケース体2から離れ、ケース体2を底容器体4に対して元の位置に戻したとしても頂壁部材4はケース体2から離れたままであるので、揮散剤容器1が開封されたか否かを一目で判別することができる。より判別し易くするために頂壁部材4の垂下周壁27に着色等を施してもおいてもよい。
また、本実施形態の揮散剤容器1によれば、頂壁部材4に、頂壁部材4がケース体2に対して離間方向に移動される際に開放される切欠き38が設けられているため、この切欠き38が空気の置換口または放散口として働き、容器1内部の空気の流動を促進させることができ、揮散性を向上させることができる。しかも、このように置換口または放散口として機能する切欠き38を容器1の1回の開封操作で同時に出現させることができ、使用準備が非常に簡単である。
さらに、本実施形態の揮散剤容器1によれば、第2の螺合部30の条数は、第1の螺合部20の条数よりも大としたことにより、ケース体2の少し回転操作で頂壁部材4を大きく上昇移動させ、使用開始にあたり切欠き38を素早く出現させることができる。
さらに、本実施形態の揮散剤容器1によれば、頂壁部材4がケース体2に対して離間方向へ移動した後で該頂壁部材4がケース体2に対して近接方向へ移動する際に係止して、それ以上の近接方向への移動を規制する嵌合部43(図6(b)参照)を設けたことから、揮散剤容器1が開封された後に頂壁部材4を元の位置に戻り難くして、揮散剤容器1が開封された否かをより確実に判別できるようにすることができる。
以上、図示例に基づき本発明について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載内で種々の変更、追加等を行うことが可能である。例えば、図示例では、第1および第2の螺合部20,30を構成するに際して、ケース体2側をめねじとし、底容器体3および頂壁部材4側をおねじとしたが、これらは逆にしてもよい。また、先の実施形態では、置換口または放散口として機能する切欠き38あるいは貫通穴を頂壁部材4側に設けると説明したが、切欠きまたは貫通穴は、ケース体2側に設けることもできる。
かくして本発明によれば、揮散剤容器の開封状態をユーザに一目で認識させることができる揮散剤容器を提供することができる。
1 揮散剤容器
2 ケース体
2a 上端開口
2b 下端開口
3 底容器体
4 頂壁部材
7 第1のめねじ
9 第2のめねじ
12 環状凸部
17 支柱
18 第1のおねじ
20 第1の螺合部
21 環状の突起
22 リブ
26 スライド軸
29 第2のおねじ
30 第2の螺合部
34 リブ
36 係合部
38 切欠き
40 凸部
43 嵌合部
X 軸線(回転軸線)

Claims (4)

  1. 上端開口および下端開口を有するケース体と、該ケース体の下端開口に第1の螺合部を介して着脱自在に装着され該ケース体と協働してその内側に内容物の充填空間を形成する底容器体と、前記ケース体の上端開口に第2の螺合部を介して着脱自在に装着される頂壁部材と、を備え、前記ケース体を前記底容器本体から離脱させて前記下端開口を開放することにより内容物の揮散成分を放散させる揮散剤容器であって、
    前記第1の螺合部と前記第2の螺合部とは互いに逆ねじであり、
    前記底容器体は、前記ケース体の内側で前記頂壁部材に向かって起立する支柱を有し、
    前記頂壁部材は、前記ケース体の内側で前記底容器体に向かって垂下し、前記支柱に摺動、案内されるスライド軸を有し、
    前記支柱と前記スライド軸とを係合し、前記ケース体と前記底容器体とが緩み方向へ相対回転された際に前記頂壁部材と前記底容器体との相対回動を防止し、前記頂壁部材を前記ケース体に対して前記第2の螺合部を介して離間方向に移動させるが、前記ケース体が前記底容器体から離脱する直前または離脱時に前記係合が解除される係合部を備えることを特徴とする揮散剤容器。
  2. 前記頂壁部材および前記ケース体の少なくとも一方は、前記頂壁部材が前記ケース体に対して離間方向に移動される際に開放される少なくとも1つの切欠きまたは貫通穴を有することを特徴とする請求項1に記載の揮散剤容器。
  3. 前記第2の螺合部の条数は、前記第1の螺合部の条数よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の揮散剤容器。
  4. 前記頂壁部材が前記ケース体に対して離間方向へ移動した後で該頂壁部材が前記ケース体に対して近接方向へ移動する際に係止して、それ以上の近接方向への移動を規制する嵌合部を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の揮散剤容器。
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