JP2018014684A - 無線通信システム、無線通信方法及び制御局 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法及び制御局 Download PDF

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Abstract

【課題】通信間の電波干渉による品質劣化を抑制する制御を行う無線通信システム及び無線局装置を提供する。【解決手段】制御局と、制御局と接続された複数の基地局と、経路上を移動する複数の移動局とを備え、基地局と移動局の間で無線通信を行う無線通信システムである。制御局は、複数の基地局の通信リソースを移動局のそれぞれに対して排他的に割り振り、通信リソース候補情報を作成し、基地局は、移動局との通信状況に応じて、通信リソース候補情報に基づいて移動局と通信を行うことを特徴とする。【選択図】図9A

Description

本発明は、経路を制限された移動体に対して通信サービスを提供する無線通信システムならびに当該無線通信システムを構成する無線局装置に関する。
鉄道や自動車等の車両とともに高速に移動する移動局と、固定局との間の通信に対する需要が増加している。高速に移動する車両は、例えば移動速度が遅く、比較的自由な経路で移動を行う歩行者に比べて移動経路が制限されることが多い。このため、車両とともに移動する移動局と固定局との間の無線通信を行う場合には、電波の指向性を活用して移動経路に沿って複数の固定局で通信エリアを形成することにより、信号強度の向上や干渉の抑圧が可能である。
移動局の移動経路内でつねにいずれかの固定局と通信を行うことが可能となるようにシステムを構築するためには、それぞれの通信範囲に互いに重複があるように固定局を設置する必要がある。このためそれぞれの固定局では、重複エリアにて複数の通信が互いに干渉とならないような通信の制御が必要である。
例えば特許文献1では、移動体が存在する通信エリアに対応する基地局と隣接基地局とで異なるタイムスロットで移動体への下り通信データを送信し、それぞれの基地局では互いの基地局が下り送信データを送信するタイムスロットを用いた通信を禁止することで、境界付近に発生する電波干渉による無線通信品質の劣化を抑制する技術が開示されている。
特開2013−55481号公報
例えば特許文献1の開示技術では、中央装置が位置情報と干渉区間との対応関係を記憶しておき、移動体から送信された位置情報に基づいてタイムスロットの使用禁止を判断する。一方で、移動局の位置情報の測定には誤差があり、また移動局から中央装置に位置情報を通知し、中央装置で判断を行い、中央装置から基地局に判断結果を通知するまでには遅延が生じるため、特許文献1の開示技術のような制御を理想的に行うことは困難である。
本発明は、前述した課題を解決するために、移動局の位置情報測定に誤差がある場合や、移動局と基地局、中央装置との間の情報の通知に遅延が生じる場合であっても通信間の電波干渉による品質劣化を抑制する制御を行う無線通信システム及び無線局装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本願発明の一側面は、制御局と、制御局と接続された複数の基地局と、経路上を移動する複数の移動局とを備え、基地局と移動局の間で無線通信を行う無線通信システムである。制御局は、複数の基地局の通信リソースを移動局のそれぞれに対して排他的に割り振り、通信リソース候補情報を作成し、基地局は、移動局との通信状況に応じて、通信リソース候補情報に基づいて移動局と通信を行うことを特徴とする。
本願発明の他の一側面は、制御局と、制御局と接続された複数の基地局と、経路上を移動する複数の移動局とを用い、基地局と移動局の間で無線通信を行う無線通信方法である。この方法は、制御局が、複数の移動局の位置情報を集約位置情報として取得する第1のステップ、制御局が、集約位置情報に基づいて、移動局の通信が影響を与える干渉範囲基地局のリストである干渉範囲基地局リストを、各移動局ごとに作成する第2のステップ、制御局が、干渉範囲基地局リストに基づいて、複数の移動局の干渉範囲基地局が重複する場合には、重複する基地局において、当該複数の移動局で通信リソースが互いに排他的になるように、複数の基地局の通信リソースを、移動局のそれぞれに対して排他的に割り振り、通信リソース候補情報を作成する第3のステップ、制御局が、通信リソース候補情報を基地局に通知する第4のステップ、基地局が、移動局との通信状況、および、通信リソース候補情報の両方に基づいて、移動局との通信可否を決定する第5のステップ、を備える。
上記課題を解決する本願発明の一側面は、制御局と、制御局と接続された複数の基地局と、経路上を移動する複数の移動局とを用い、基地局と移動局の間で無線通信を行う無線通信システムにおける制御局である。この制御局は、複数の移動局の位置情報に基づいて、移動局の通信が影響を与える干渉範囲基地局のリストである干渉範囲基地局リストを、各移動局ごとに作成し、干渉範囲基地局リストに基づいて、複数の移動局の干渉範囲基地局が重複する場合には、重複する基地局において、当該複数の移動局で通信リソースが互いに排他的になるように、複数の前記基地局の通信リソースを、移動局のそれぞれに対して排他的に割り振り、通信リソース候補情報を作成し、通信リソース候補情報を前記基地局に通知する。
本発明によれば、通信間の電波干渉による品質劣化を抑制する制御を行う無線通信システム及び無線局装置を提供することができる。
本発明の第1の実施例の無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の実施例の無線通信システムにおける通信リソース指定のための情報例の概念図である。 本発明の実施例の無線通信システムにおける通信リソース候補情報の例を示す表図である。 本発明の第1の実施例における制御局及び基地局のリソースの割当処理及び情報の流れを示す機能ブロック図である。 本発明の通信リソース候補作成処理の処理の流れの一例の流れ図である。 本発明の実施例の基地局の信号処理機能の構成例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例の無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例における制御局及び基地局のリソースの割当処理及び情報の流れを示す機能ブロック図である。 本発明の実施例において、通信リソース候補情報の機能を説明する概念図である。 本発明の実施例において、基地局と移動局の通信状態を説明する概念図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。以下で説明するブロック図において、各処理ブロックはあくまで例示であり、例えばそれぞれ別個の論理回路として実装されてもよいし、一つのプロセッサ上のソフトウェアとして実装されてもよいし、又は、論理回路及びソフトウェアの組み合わせとして実装されてもよい。また、同一の処理ブロックが複数併存している場合、各処理ブロックは別個に実装されていてもよいし、実装された一つの論理回路又はソフトウェアを時間多重で使用して複数の処理を行ってもよい。
以下、本発明の実施例の無線通信システムの構成を図面を用いて説明する。本実施例では、ある時点もしくは時間帯における、各移動局の通信が影響を与える可能性がある基地局の範囲を推定することにより、各移動局に対して干渉範囲基地局を定め、ある基地局において、複数の移動局AとBの干渉範囲基地局が重複する場合には、当該複数の移動局で互いに排他的になるように通信リソースを割り当て、通信リソース候補情報を作成する。このとき、ある移動局に対して干渉範囲基地局のリソースを割り当てる際には、できるだけ各基地局の同じリソース(タイムスロットや周波数チャネル)を割り当てるようにする。いいかえれば、干渉範囲基地局内の同じリソースを、異なる移動局に割り当てることをできるだけ避けるようにする。このようにすることで、移動局間の干渉を最小にすることができる。
図1は、本発明の第1の実施例の無線通信システムの構成例を示すブロック図である。図1に示す構成例では、無線通信システムは1ないしは複数の制御局110を有し、複数の制御局から構成される場合には各制御局110は制御局間インタフェース111にて接続される。図1に示す構成例では、無線通信システムはさらに制御局110毎に基地局制御局間インタフェース121にて接続される複数の基地局120を有する。図1に示す構成例では、基地局120は移動経路140上を移動する移動局130との間で無線にて通信を行う。なお、無線通信について、基地局120が送信し移動局130が受信する方向の無線通信を下りの通信、移動局130が送信し基地局120が受信する方向の無線通信を上りの通信と称する。また、移動局130は移動に伴って通信を行う相手の基地局120を切り替える。また、移動局130の移動状況に依存して、それぞれの基地局120には通信を行う移動局130が存在しない場合、1局のみ存在する場合、複数局存在する場合のそれぞれの場合があり得る。
制御局110はシステム内に1ないしは複数存在し、リソース候補作成機能を有する。制御局110はインタフェース121を介して複数の基地局120と接続される。システム内に複数の制御局110が存在する場合には、それぞれの制御局110はインタフェース111を介して互いに接続される。制御局110は、各基地局120に対して基地局120にて利用可能な通信リソースの候補を表すリソース候補情報及び動作に必要となるパラメータ等をインタフェース121を経由して出力する。制御局110はまた、基地局120からインタフェース121を経由して上り受信品質情報及び下り受信品質情報の一方ないしは両方を含む通信状況等の入力を受ける。制御局110はまた、インタフェース111を経由して互いに制御情報の入出力を受ける。制御局110はまた、移動局130に対して送信する送信データをインタフェース121を経由して基地局120に対して入力する。制御局110はまた、インタフェース121を経由して基地局120が移動局130から受信した受信データの入力を受ける。
基地局120は、通信品質判定機能、リソース割当機能、信号処理機能及び無線信号を送受信するアンテナを有し、1ないしは複数の移動局130と通信を行う。基地局120では、信号処理機能によって無線通信を行うために必要な制御信号を作成し、アンテナから無線信号を送信する。無線通信を行うために必要な制御信号には、移動局130において信号送信に用いる上り通信リソース情報を含む。基地局120ではまた、制御局110からインタフェース121を経由して入力された送信データを信号処理機能にて無線信号に変換し、リソース割当機能において割当を行った通信リソースを用いてアンテナから無線信号を送信する。基地局120はまた、移動局130が送信した無線信号を受信し、信号処理機能によって受信データ信号に変換した後にインタフェース121を経由して制御局110に対して出力する。基地局120はまた、制御局110からインタフェース121を経由して基地局120にて利用可能な通信リソースの候補を表すリソース候補情報及び動作に必要となるパラメータ等の入力を受ける。基地局120はまた、通信品質判定機能において、移動局130が送信した無線信号の受信品質を測定した結果に基づく上り受信品質情報、及びは移動局130が送信した無線信号に含まれる下り受信品質情報の一方ないしは両方を用いて移動局との間の通信品質を判定する。基地局120はまた、上り受信品質情報及び下り受信品質情報の一方ないしは両方をインタフェース121を経由して制御局110に対して出力する。基地局120はまた、リソース割当機能において、通信品質判定機能における判定結果及び制御局110から通知を受けたリソース候補情報に基づき、移動局130との間の通信に使用するリソースの割り当てを行う。
移動局130は、信号処理機能及び無線信号を送受信するアンテナを有し、経路140上を移動し、1ないしは複数の基地局120と通信を行う。移動局130は、基地局120が送信した無線信号をアンテナを通じて受信し、信号処理機能にて受信処理を行う。移動局130はまた、受信した信号から抽出した上り通信リソース情報に基づく通信リソースを用いて、信号処理機能にて作成した無線信号をアンテナを通じて基地局120に送信する。なお、移動局130が送信する情報には1ないしは複数の基地局120が送信した無線信号の移動局130における受信品質測定結果を含む。
ここで、上り受信品質情報とは移動局130が送信した無線信号の基地局120における受信電力値や信号対雑音電力比といった無線品質を含む情報である。なお上り受信品質情報には、移動局130が特定の基地局120を対象に送信した信号の、対象とは異なる基地局120における無線品質を含んでも良い。また、下り受信品質情報とは基地局120が送信した無線信号の移動局130における受信電力値や信号対雑音電力比といった無線品質を含む情報である。なお、下り受信品質情報には、複数の基地局120が送信した無線信号の無線品質を含んでも良い。
また、通信リソースとは、時間や周波数、符号等を直接、あるいは一次変換した一部を切り出した範囲であり、例えばTDMA(Time Division Multiple Access)におけるタイムスロットであり、また例えばFDMA(Frequency Division Multiple Access)における周波数チャネルであり、また例えばCDMA(Code Division Multiple Access)における符号チャネルであり、また例えばOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)におけるリソースブロックである。
また、通信リソース情報とは、基地局120及び移動局130が信号送信に用いる上記通信リソースを指定するための情報であり、基地局120及び移動局130の信号送信に対してそれぞれ下り通信リソース情報及び上り通信リソース情報と称する。上り通信リソース情報は基地局120から移動局130に対して通知される。
図2は、TDMAにおけるタイムスロットを例とした通信リソース指定のための情報の例である。図2(a)の例は、一定長の時間区切りであるタイムフレーム200をm個のタイムスロットに分割している場合の例である。この場合、1ないしは複数のスロット番号210を用いて通信リソースを指定する。また図2(b)の例は、スロット分割を行わない場合の例であり、この場合タイムフレーム先頭からのオフセット時間220及び継続時間221を用いて通信リソースを指定する。なお、図2(a)及び図2(b)いずれの場合であっても、通信リソースの指定にフレーム番号を付与しても良い。この場合、例えば付与された1ないしは複数のフレーム番号のリソースを指定しても良いし、付与されたフレーム番号以降のリソースを指定しても良いし、あるいは付与されたフレーム番号から別の付与されたリソース番号までのリソースを指定しても良い。また、通信リソース候補情報とは、各基地局120におけるそれぞれの通信リソースをどの移動局130が使用する可能性があるかを示すリストである。
図3は本発明の実施例の無線通信システムにおける通信リソース候補情報の例である。図3(a)は例えばFDD(Frequency Division Duplex)のような上り通信と下り通信とで異なる通信リソースを用いる場合、図2(a)のようにフレームをm個のタイムスロットに分割している場合の例である。また図3(b)は例えばTDD(Time Division Duplex)のような上り通信と下り通信とで同一の通信リソースを用いる場合、図2(a)のようにフレームをm個のタイムスロットに分割している場合の例である。
図3(a)の例の場合、通信リソース候補情報にはタイムスロット300毎に当該タイムスロットに対応する移動局310の情報を含む。図のように、複数のタイムスロット300に同一の移動局310が割り当てられても良いし、移動局310が割り当てられないタイムスロット300があってもよい。図3(a)の例の場合、タイムスロット0及びタイムスロット1は移動局Aのみが利用可能、タイムスロット2はどの移動局も利用不可、タイムスロット3、4、5は移動局Bのみが利用可能という意味になる。なお、図3(a)の例の場合、上り通信と下り通信とでそれぞれ異なる通信リソース候補情報を用いても良いし、上り通信と下り通信とが同一の通信リソース候補情報を用いても良い。
図3(b)の例の場合、通信リソース候補情報にはタイムスロット300毎に当該タイムスロットに対応する移動局310及び通信方向320を含む。図のように、複数のタイムスロット300に同一の移動局310及び通信方向320が割り当てられても良いし、移動局310が割り当てられないタイムスロットがあっても良い。図3(b)の例の場合、タイムスロット0は移動局Aの下り通信のみが利用可能、タイムスロット1は移動局Bの下り通信のみが利用可能、タイムスロット2はどの移動局も利用不可、タイムスロット3及び4は移動局Aの上り通信のみが利用可能、タイムスロット5は移動局Bの上り通信のみが利用可能という意味になる。
図4は本発明の第1の実施例における制御局110及び基地局120のリソースの割当処理及び情報の流れを示す図である。制御局110では、集約位置情報411に基づいて、通信リソース候補作成処理412を実行し、集約通信リソース候補情報413を作成する。
集約位置情報411は、制御局110と接続される全基地局120の通信範囲内の各移動局130についての位置情報であり、各移動局130の推定位置と、位置推定精度情報とを含む。各移動局130の位置情報は、各基地局120から通知された位置情報を保持するほか、例えば移動局の運行情報等外部から推定位置を作成しても良い。位置推定精度情報とは、各移動局130の推定位置がどの程度の精度を持った値かを示す情報であり、例えば基地局120から位置情報が報告された時刻を保持しておき、古い時刻の位置情報ほど精度が低い物として扱うことが可能である。また基地局120から移動局130の推定位置とともに位置推定精度情報が通知された場合、当該位置推定精度情報をそのまま用いても良い。また例えば複数の基地局120から同一の移動局130の位置情報が報告された場合、いずれか一つの基地局120から報告された位置情報を推定位置とし、報告された複数の位置情報の差が大きいほど精度が低い物として扱っても良い。また例えば複数の基地局120から同一の移動局130の位置情報が報告された場合、各基地局120から報告された位置情報の平均位置を推定位置とし、報告された複数の位置情報の差が大きい程精度が低い物として扱っても良い。
集約通信リソース候補情報413は、制御局110と接続される全基地局120についての通信リソース候補情報であり、図3(a)あるいは図3(b)の通信リソース候補情報を集約した情報である。
通信リソース候補作成処理412では、集約位置情報411に基づいて集約通信リソース候補情報を作成する。この際、集約位置情報411に含まれる推定位置及び位置推定精度情報及び、通信電波の到達距離予想に基づいて各移動局130の通信が影響を与える通信リソースの範囲を推定し、互いに位置推定精度の範囲内で移動局130の位置によらずにそれぞれの通信が互いに衝突しないように排他的に通信リソースの割当を行う。
図5は制御局110が行う、通信リソース候補作成処理412の処理の流れの一例である。作成の手順としては、例えばまず処理500においてそれぞれ制御局110と接続された基地局120数の大きさを持つ分割数テーブル及び候補移動局リストを初期化する。次いで、処理510として、集約位置情報411内の全移動局130に対するループ処理を実行する。処理510のループ処理の内部では、移動局ごとに処理511、512、513の処理を実行する。処理510のループ処理では、まず処理511として当該移動局130の通信が影響を与える基地局120のリストである干渉範囲基地局リストを作成する。干渉範囲基地局リストとは、例えば当該移動局130の推定電波到達範囲と、自局の通信範囲とに重複部分を持つ全ての基地局120を含むリストである。移動局130の推定電波到達範囲とは、例えば当該移動局130の推定位置及び位置推定精度情報から当該移動局130の推定位置範囲を推定し、推定位置範囲に通信電波の到達範囲を加えた範囲である。次いで処理512として、作成した干渉範囲基地局リストの全基地局に対してループ処理を実行する。処理512のループ処理の内部では、処理513として、分割数テーブルのうち当該基地局に対応する値に1を加算し、候補移動局リストのうち当該基地局に対応する値に当該移動局を表すIDを追加する。このループ処理により分割数テーブルには、当該基地局に影響を与える可能性がある移動局の数が格納される。また、候補移動局リストには、当該基地局と通信する可能性がある移動局のIDが格納される。
処理510のループ処理に次いで、処理520において制御局110の範囲内の全基地局120についてのループ処理を実行する。処理510のループ処理の内部では、当該基地局120の通信リソースを分割数テーブルの当該基地局に対応する値の数の移動局で分割し、分割したそれぞれの通信リソースに候補移動局リストに存在する移動局を表すIDを割り当て、当該基地局の通信リソース候補情報として集約通信リソース候補情報413に記憶する。このとき、一つの移動局に対しては、ひとつの基地局の通信リソースのみを割り当ててもよいし、複数の基地局の通信リソースを割り当ててもよい。
IDを割り当てるに際しては、割り当てられた通信リソースのいずれが実際に使用されたとしても、干渉が最も小さくなるように割り当てることが望ましい。すなわち、隣接する複数の干渉範囲基地局の中で、排他的にリソースを割り当てることが望ましい。例えば、移動局Aに基地局Aのタイムスロット1を割り当てたら、隣の基地局Bでも、その移動局Aにはタイムスロット2ではなくタイムスロット1を割り当てる。このように割り当てることで、隣の基地局Bでタイムスロット1が他の移動局Bに使用されることを防止することができる。
以上の処理により作成された集約通信リソース候補情報413は、対応する各基地局120に対して通知される。なお、以上で用いる通信電波の到達距離予想は例えば送信出力とアンテナの利得から、受信電力が一定以上となる距離として導出しても良い。また、例えば気象条件等によって、降雨時には到達距離を短く補正しても良い。
集約通信リソース候補情報413の通知を受けた基地局120において、移動局130と通信する動作を以下で説明する。基地局120では、信号処理部425において報知情報を作成し、アンテナ420を通じて送信を行う。また信号処理部425では、アンテナ420を通じて移動局130が送信した上り信号を受信する。
通信品質判定部424では、信号処理部425で受信した移動局130からの信号の受信信号強度等の受信品質、或いは受信した上り信号に含まれる下り品質情報に基づいて、当該基地局120における移動局130の通信品質を判定し、十分な通信品質と判断した場合には位置情報421に当該移動局のID及び推定位置と、通信品質とを記録する。
基地局120では、記録した位置情報421を制御局110に通知する。通知を受けた制御局110は、位置情報421を用いて集約位置情報411を生成してもよい。通信リソース候補情報423には、制御局110から通知された集約通信リソース候補情報のうち当該基地局に対応する情報を保持する。通信リソース割当部422では、位置情報421に記録されている全移動局130について、当該移動局130のIDが通信リソース候補情報423に記録されている場合、通信リソース候補情報423に指定されている通信リソースを用いて通信を行うことを信号処理部425に通知する。信号処理部425では、通信リソース割当部422からの通知に従った通信リソースを用いて移動局130と通信を行う。
図6は本発明の第1の実施例の基地局120における信号処理機能を示すブロック図である。本実施例の基地局は、制御部800、ネットワークインタフェース部810、制御チャネル部(Control Channel)820、ユーザチャネル部(User Channel)830、チャネルモデム部(Channel Modem)840、RF部850からなる。
制御部800は、基地局120の各部位から情報を収集し、また基地局内の各部位にパラメータ設定等を行うことによって、基地局全体の動作を制御する。また通信リソース割当部からの通知を受け、使用する通信リソースを、基地局の各部位に設定する。
ネットワークインタフェース部810は、基地局を経由して移動局に送信する情報を入力として受け取り、送信ユーザ情報としてユーザチャネル部830に出力する。また、ネットワークインタフェース部810は、通信リソース候補情報を含む基地局に対する制御メッセージを制御局からの入力として受け取り、制御部800に出力する。また、ネットワークインタフェース部810は、基地局が移動局から受信した受信ユーザ情報をユーザチャネル部830から入力として受け取り、制御局に出力する。さらに、ネットワークインタフェース部810は、位置情報を含む制御局に対する制御メッセージを制御部800から入力として受け取り、制御局に出力する。
制御チャネル部820は、制御部800からの指示に従って、基地局と移動局との間で無線通信するために必要な制御信号を生成し、符号化等処理を行って送信制御チャネル信号としてチャネルモデム840に出力する。また、制御チャネル部820は、制御部800からの指示に従って、チャネルモデム840から入力された受信制御チャネル信号を復号し、復号結果を制御部800に通知する。
ユーザチャネル部830は、制御部800からの指示に従って、ネットワークインタフェース部810から受け取った送信ユーザ情報を符号化し、送信ユーザチャネル信号としてチャネルモデム840に出力する。また、ユーザチャネル部830は、制御部800からの指示に従って、チャネルモデム840から入力された受信ユーザチャネル信号を復号し、復号結果として得られた受信ユーザ情報をネットワークインタフェース部810に出力する。なお、同時に通信する移動局毎、又は同時に通信するチャネル数毎に独立したユーザチャネル部830を設けてもよいし、同時に通信する移動局数又は同時に通信するチャネル数より少ないユーザチャネル部830を設け、ユーザチャネル部830が時多重処理を行ってもよい。
チャネルモデム840は、制御部800からの指示に従って、制御チャネル部820から入力された送信制御チャネル信号及びユーザチャネル部830から入力された送信ユーザチャネル信号のそれぞれを通信リソースに割り当てて多重化し、デジタル変調処理を行う。また、チャネルモデム840は、デジタル変調処理がなされた信号に必要に応じてプリコーディング処理を行って、送信アンテナ毎に対応するベースバンド送信信号としてRF部850に出力する。通信リソースとは、例えばリソースブロックと称される単位であり、通信に用いる時間範囲、周波数範囲、符号、アンテナ、プリコーディングベクトル等である。また、チャネルモデム840は、受信アンテナ毎に対応する復元ベースバンド受信信号がRF部850から入力され、制御部800からの指示に従って、復元ベースバンド受信信号に対して復調処理を行い、チャネル毎に分割して、受信制御チャネル信号を制御チャネル部820に出力し、受信ユーザチャネル信号をユーザチャネル部830に出力する。
RF部850は、制御部800からの指示に従って、チャネルモデム840から入力されたベースバンド送信信号を無線周波数の信号に変換し、アンテナを通じて無線信号として送信する。無線周波数の信号とは、マイクロ波帯の信号であってもよいし、ミリ波帯の信号であってもよいし、他の周波数の信号であってもよい。RF部850はまた、制御部800からの指示に従ってアンテナを通じて受信した無線信号をベースバンドデジタル信号に変換し、チャネルモデム840へ出力する。RF部850はまた、制御部800からの指示に従って、アンテナの指向性を制御する。アンテナの指向性制御は、例えば回転台等を用いて物理的にアンテナ全体や一部の移動ないしは回転させてもよいし、複数のアンテナのアンテナ間の信号位相差を調整することによって指向性を制御してもよい。
なお、図1の構成における基地局120はベースバンドの信号処理等を行う基地局センタユニットと、無線周波数の信号処理と無線信号の送受信等とを行う基地局リモートユニットとに分割することも可能である。この場合の構成例が、図7に示す本発明の第2の実施例の無線通信システムの別の構成例を示すブロック図である。
図7に示す構成例では、無線通信システムは1ないしは複数の制御局110を有し、複数の制御局から構成される場合には各制御局110は制御局間インタフェース111にて接続される。図2に示す構成例では、無線通信システムはさらに制御局110毎に基地局制御局間インタフェース121にて接続される1ないしは複数の複数の基地局センタユニット122を有する。図2に示す構成例では、無線通信システムはさらに基地局センタユニット122毎に基地局内インタフェース123で接続される1ないしは複数の基地局リモートユニット124を有する。図2に示す構成例では、基地局リモートユニット124は移動経路140上を移動する移動局130との間で無線にて通信を行う。
図7に示す構成例では、無線通信システムは1ないしは複数の制御局110を有し、複数の制御局から構成される場合には各制御局110は制御局間インタフェース111にて接続される。図7に示す構成例では、無線通信システムはさらに制御局110毎に基地局制御局間インタフェース121にて接続される複数の基地局センタユニット122を有する。図7に示す構成例では、無線通信システムはさらに基地局センタユニット122毎に基地局内インタフェース123で接続される1ないしは複数の基地局リモートユニット124を有する。図7に示す構成例では、基地局リモートユニット124は移動経路140上を移動する移動局130との間で無線にて通信を行う。なお、無線通信について、基地局センタユニット122及び基地局リモートユニット124が送信し移動局130が受信する方向の無線通信を下りの通信、移動局130が送信し基地局センタユニット122及び基地局リモートユニット124が受信する方向の無線通信を上りの通信と称する。また、移動局130は移動に伴って通信を行う相手の基地局リモートユニット124を切り替える。また、移動局130の移動状況に依存して、それぞれの基地局リモートユニット124には通信を行う移動局130が存在しない場合、1局のみ存在する場合、複数局存在する場合のそれぞれの場合があり得る。
図7の構成例における無線通信システムの各部位の動作は、図1における無線通信システムの基地局120の信号処理機能がインタフェース123にて結合される基地局センタユニット122及び基地局リモートユニット124とに分割される点を除き同一である。基地局センタユニット122及び基地局リモートユニット124の信号処理機能の分割としては、例えばベースバンドの信号処理を基地局センタユニット122で行い、無線周波数の信号処理を基地局リモートユニット124で行っても良いし、別の処理分割を行っても良い。基地局センタユニット122と基地局リモートユニット124との間のインタフェース123を経由する送信信号及び受信信号は、例えばCPRI(Common Public Radio Interface)のようなベースバンドのデジタル信号であっても良いし、AD変換後の送信信号やDA変換前の受信信号をベースバンドもしくは中間周波数もしくは無線周波数の信号としてアナログ伝送しても良い。
図8は、図7の構成例の本発明の第2の実施例における制御局110及び基地局センタユニット122、基地局リモートユニット124のリソースの割当処理及び情報の流れを示す図である。
制御局110では、集約位置情報711に基づいて、通信リソース候補作成処理712を実行し、集約通信リソース候補情報713を作成する。
集約位置情報711は、制御局110と接続される全基地局センタユニット122と接続される全基地局リモートユニット124の通信範囲内の各移動局130についての位置情報であり、各移動局130の推定位置と、位置推定精度情報とを含む。各移動局130の位置情報は、各基地局センタユニット122から通知された位置情報を保持するほか、例えば移動局の運行情報等外部から推定位置を作成しても良い。位置推定精度情報とは、各移動局130の推定位置がどの程度の精度を持った値かを示す情報であり、例えば基地局センタユニット122から位置情報が報告された時刻を保持しておき、古い時刻の位置情報ほど精度が低い物として扱うことが可能である。また基地局センタユニット122から移動局130の推定位置とともに位置推定精度情報が通知された場合、当該位置推定精度情報をそのまま用いても良い。また例えば複数の基地局センタユニット122から同一の移動局130の位置情報が報告された場合、あるいは基地局センタユニット122から複数の基地局リモートユニット124に関して同一の移動局130の位置情報が報告された場合、いずれか一つの報告された位置情報を推定位置とし、報告された複数の位置情報の差が大きいほど精度が低い物として扱っても良い。また例えば複数の基地局センタユニット122から同一の移動局130の位置情報が報告された場合、あるいは基地局センタユニット122から複数の基地局リモートユニット124に関して同一の移動局130の位置情報が報告された場合、各報告された位置情報の平均位置を推定位置とし、報告された複数の位置情報の差が大きい程精度が低い物として扱っても良い。
集約通信リソース候補情報713は、制御局110と接続される全基地局120についての通信リソース候補情報であり、図3(a)あるいは図3(b)の通信リソース候補情報を集約した情報である。
通信リソース候補作成処理712では、集約位置情報711に基づいて集約通信リソース候補情報を作成する。通信リソース候補作成処理の流れは、基地局120毎に処理を行うかわりに基地局リモートユニット124毎に処理を行う点を除き、本発明の第1の実施例における通信リソース候補作成処理412の処理と同じである。
なお、通信リソース候補作成処理712の結果、異なる基地局センタユニット122に接続された基地局リモートユニット124の通信リソース候補情報に共通した移動局130に対応するIDが記録されている場合、一つの基地局センタユニット122に接続された基地局リモートユニット124の通信リソース候補情報を除いて当該移動局130に関する通信リソース候補情報を削除する。このとき、削除対応を行わない基地局センタユニット122としては、例えば現在当該移動局130が接続中の基地局リモートユニット124が接続された基地局センタユニット122を選択する。
以上の処理により作成された集約通信リソース候補情報713は、対応する各基地局リモートユニット124が接続される基地局センタユニット122に対して通知される。なお、以上で用いる通信電波の到達距離予想は例えば送信出力とアンテナの利得から、受信電力が一定以上となる距離として導出しても良い。また、例えば気象条件等によって、降雨時には到達距離を短く補正しても良い。
基地局センタユニット122では、ベースバンド信号処理部725において接続されている全ての基地局リモートユニット124に対応する報知情報を作成し、基地局リモートユニット124のRF信号処理726及びアンテナ720を通じて送信を行う。また基地局センタユニット122におけるベースバンド信号処理部725では、基地局リモートユニット124におけるアンテナ720を通じて移動局130が送信した上り信号を受信する。通信品質判定部724では、ベースバンド信号処理部725で受信した信号の受信信号強度等の受信品質、或いは受信した上り信号に含まれる下り品質情報に基づいて、当該基地局リモートユニット124における移動局130の通信品質を判定し、十分な通信品質と判断した場合には位置情報721に当該基地局リモートユニットと移動局のID及び推定位置と、通信品質とを記録する。
基地局センタユニット122では、記録した位置情報721を制御局110に通知する。通信リソース候補情報723には、制御局から通知された集約通信リソース候補情報のうち当該基地局センタユニット122と接続された全ての基地局リモートユニット124に対応する情報を保持する。通信リソース割当部722では、位置情報721に記録されている全移動局130について、当該移動局130のIDが通信リソース候補情報723に記録されている場合、通信リソース候補情報723に指定されている通信リソースを用いて通信を行うことをベースバンド信号処理部725に通知する。なお、位置情報721に同一の移動局130の情報が複数の基地局リモートユニット124に関して記録されている場合、最も通信品質が良い基地局リモートユニット124に関する位置情報721のみを使用する。ベースバンド信号処理部725では、通信リソース割当部722からの通知に従った通信リソースを用いて基地局リモートユニット124のRF信号処理726及びアンテナ720を経由して移動局130と通信を行う。
以上の構成により、移動局の位置情報測定に誤差がある場合や、移動局と基地局、中央装置との間の情報の通知に遅延が生じる場合であっても通信間の電波干渉による品質劣化を抑制する制御を行う無線通信システム及び無線局装置を提供する事が可能となる。
図9を用いて、以上説明した実施例の作用と効果を説明する。図9Aは図5で説明した、制御局110における通信リソース候補作成処理412の概念を示す図である。経路140に沿って、基地局1〜9が配置されている。処理511では、移動局130の推定位置及び当該移動局130の通信の推定到達範囲に基づいて、当該移動局130の通信が影響を与える基地局120のリストである干渉範囲基地局リストを作成する。図9Aで移動局A〜Dの推定位置を411A〜411Dで概念的に示す。例えば、移動局Aの干渉範囲基地局リストでは、移動局Aが影響を与える基地局120として、基地局1〜4がリストアップされる。他の移動局B〜Cについても同様に干渉範囲基地局リストを生成する。そして、処理512のループ処理により、分割数テーブルには、当該基地局に影響を与える可能性がある移動局の数が格納される。例えば基地局1については「1」、基地局2については「1」、基地局3については「2」のような具合である。また、候補移動局リストには、当該基地局と通信する可能性がある移動局のIDが格納される。例えば基地局1については「移動局A」,基地局2については「移動局A」,基地局3については「移動局A、移動局B」のような具合である。
処理520のループ処理では、各基地局120の通信リソースを分割数テーブルの数の移動局で分割し、分割したそれぞれの通信リソースに候補移動局リストに存在する移動局を表すIDを割り当て、当該基地局の通信リソース候補情報として集約通信リソース候補情報413に記憶する。図9Aでは、タイムスロットにて時分割にリソースを分割した場合の、集約通信リソース候補情報413を概念的に示す。図9Aでは、移動局AをあらわすIDが割り当てられたリソースを90A,移動局BをあらわすIDが割り当てられたリソースを90Bのように示す。例えば、基地局3の通信リソースは、移動局AとBの2つで分割される。また、基地局5の通信リソースは、移動局BとCとDの3つで分割される。基地局1の通信リソースは、移動局Aで独占される。集約通信リソース候補情報413は、対応する各基地局120に対して通知される。
また、IDを割り当てるに際しては、割り当てられたいずれの通信リソースが実際に使用された場合であっても、基地局間で干渉が最も小さくなるように割り当てることが望ましい。例えば、移動局Aに基地局3のタイムスロット1を割り当てたら、隣の基地局4でも、その移動局Aにはタイムスロット2ではなくタイムスロット1を割り当てる。すなわち、隣の基地局4でタイムスロット1が他の移動局に使用されることを防止する。
上記の割り当てデータは、移動局の推定位置が例えば時刻表に基づいて決められる場合には、例えば、1分おきの各時刻毎に生成し、蓄積しておくことができる。また、推定位置がリアルタイムに測定される値から決められる場合には、例えば1分おきの各時刻毎に生成して更新することができる。
図9Bは、図4で示した基地局120における通信リソース割当部422の、通信リソース割当処理を模式的に示す図である。移動局A〜Dの実際の位置を911A〜911Dで概念的に示す。なお、この例では、基地局120や制御局110は、移動局130の実際の位置は知らず、推定ができるのみとする。図4で説明したように、十分な通信品質を確保できる移動局130は位置情報421に記録され、これらの全移動局130について基地局120は通信を行う。図9Bで、集約通信リソース候補情報413のうち、移動局との通信に使用されているリソースを、913A〜Dで示す。例えば、基地局5では、移動局BとCとDの3つで分割される通信リソース90B,90C,90Dのうち、移動局Bとの通信リソース90Bが使用されている(913B)。また、基地局6では、移動局BとCとDの3つで分割される通信リソース90B,90C,90Dのうち、移動局Cとの通信リソース90Cが使用されている(913C)。
本実施例では、チャネル割当(スケジューリング)と実際のデータ通信とを分離して2レイヤ化しているため、通信間の電波干渉による品質劣化を防ぐことができる。すなわち、集約通信リソース候補情報413によって、あらかじめ干渉を考慮してチャネル割り当てがなされているため、実際のデータ通信時にはそのチャネル割り当てに従う限り、干渉を避けることができる。図9の例では、図9Aの集約通信リソース候補情報413の制約に従って、実際のデータ通信が行われるため、図9Bに示すように、例えば移動局C(リソース913C)は基地局5〜9のいずれの基地局と通信する場合にも、他の移動局との干渉を避けることができる。また、移動局Cに対して干渉範囲基地局のリソースを割り当てる際には、できるだけ各基地局の同じリソース(タイムスロットや周波数チャネル)を割り当てるようにする。いいかえれば、干渉範囲基地局内の同じリソースを、異なる移動局に割り当てることをできるだけ避けるようにする。このようにすることで、移動局間の干渉を最小にすることができる。なお、図9Bの例では、移動局と基地局が一対一で通信しているが、一つの基地局が複数の移動局と通信してもよい。例えば基地局5は移動局B,C,Dと時分割で通信することができる。
以上説明した本発明の代表的な実施例によれば、複数の基地局にまたがってリソースの割り当てを行うことができる。移動局の位置情報測定に誤差がある場合や、移動局と基地局、中央装置との間の情報の通知に遅延が生じる場合であっても通信間の電波干渉による品質劣化を抑制する制御を行う無線通信システム及び無線局装置を提供することができる。 なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を有するものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
110:制御局
120:基地局
130:移動局

Claims (15)

  1. 制御局と、前記制御局と接続された複数の基地局と、経路上を移動する複数の移動局とを備え、前記基地局と前記移動局の間で無線通信を行う無線通信システムであって、
    前記制御局は、
    前記複数の基地局の通信リソースを前記移動局のそれぞれに対して排他的に割り振り、通信リソース候補情報を作成し、
    前記基地局は、
    前記移動局との通信状況に応じて、前記通信リソース候補情報に基づいて前記移動局と通信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1記載の無線通信システムであって、
    前記制御局は、
    各移動局の通信が影響を与える可能性がある基地局の範囲を推定することにより、各移動局に対して干渉範囲基地局を定め、複数の移動局の前記干渉範囲基地局が重複する場合には、重複する基地局において、当該複数の移動局で前記通信リソースが互いに排他的になるように、前記通信リソース候補情報を作成することを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項2記載の無線通信システムであって、
    前記制御局は、
    各移動局の位置情報を用いて、各移動局の通信が影響を与える可能性がある基地局の範囲を推定することを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項3記載の無線通信システムであって、
    前記各移動局の位置情報は、前記移動局の位置を推定した推定位置情報、および、当該推定位置情報の精度情報を用いて生成された、推定位置範囲情報であることを特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項3記載の無線通信システムであって、
    前記制御局は、
    前記各移動局の位置情報に基づく移動局の位置から、通信電波の到達範囲に含まれる基地局を前記干渉範囲基地局として定めることを特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項3記載の無線通信システムであって、
    前記基地局は、
    前記移動局から受信した信号の受信品質、或いは前記信号に含まれる情報に基づいて、当該移動局との間の通信品質を判定し、十分な通信品質と判定し、かつ、前記通信リソース候補情報に当該移動局に対する通信リソースが含まれている場合には、当該移動局との通信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項2記載の無線通信システムであって、
    前記通信リソース候補情報は、前記干渉範囲基地局内の同じ通信リソースを、異なる移動局に割り当てることを、できるだけ避けるように構成されることを特徴とする無線通信システム。
  8. 請求項7記載の無線通信システムであって、
    前記通信リソースとはタイムスロットであることを特徴とする無線通信システム。
  9. 請求項7記載の無線通信システムであって、
    前記通信リソースとは周波数もしくは符号で分割されたチャネルであることを特徴とする無線通信システム。
  10. 請求項1記載の無線通信システムであって、
    前記制御局は、前記通信リソース候補情報を前記基地局に通知し、
    前記基地局は前記移動局との通信状況に応じて、前記通信リソース候補情報に基づいて前記移動局と通信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  11. 請求項1記載の無線通信システムであって、
    ベースバンド信号処理機能を有する基地局センタユニットと、
    前記基地局センタユニットに接続され、前記基地局として機能するRF信号処理機能及びアンテナを有する複数の基地局リモートユニットとを有し、
    前記制御局は、
    前記通信リソース候補情報を前記各基地局センタユニットに通知し、
    前記基地局センタユニットは、
    前記移動局との通信状況に応じて前記基地局リモートユニットを選択し、
    選択された前記基地局リモートユニットは、
    当該基地局リモートユニットに割り振りられた前記通信リソースを用いて、前記移動局と通信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  12. 請求項1記載の無線通信システムであって、
    前記制御局において通信リソースを割り振る際に、一つの移動局に対してはひとつの基地局の通信リソースのみを割り振ることを特徴とする無線通信システム。
  13. 制御局と、前記制御局と接続された複数の基地局と、経路上を移動する複数の移動局とを用い、前記基地局と前記移動局の間で無線通信を行う無線通信方法であって、
    前記制御局が、複数の前記移動局の位置情報を集約位置情報として取得する第1のステップ、
    前記制御局が、前記集約位置情報に基づいて、前記移動局の通信が影響を与える干渉範囲基地局のリストである干渉範囲基地局リストを、各移動局ごとに作成する第2のステップ、
    前記制御局が、前記干渉範囲基地局リストに基づいて、複数の移動局の前記干渉範囲基地局が重複する場合には、重複する基地局において、当該複数の移動局で通信リソースが互いに排他的になるように、複数の前記基地局の通信リソースを、前記移動局のそれぞれに対して排他的に割り振り、通信リソース候補情報を作成する第3のステップ、
    前記制御局が、前記通信リソース候補情報を前記基地局に通知する第4のステップ、
    前記基地局が、前記移動局との通信状況、および、前記通信リソース候補情報の両方に基づいて、前記移動局との通信可否を決定する第5のステップ、
    を備える無線通信方法。
  14. 請求項13記載の無線通信方法であって、
    前記通信リソース候補情報は、前記干渉範囲基地局内の同じ通信リソースを、異なる移動局に割り当てることを、できるだけ避けるように作成されることを特徴とする無線通信方法。
  15. 制御局と、前記制御局と接続された複数の基地局と、経路上を移動する複数の移動局とを用い、前記基地局と前記移動局の間で無線通信を行う無線通信システムにおける前記制御局であって、
    複数の前記移動局の位置情報に基づいて、前記移動局の通信が影響を与える干渉範囲基地局のリストである干渉範囲基地局リストを、各移動局ごとに作成し、
    前記干渉範囲基地局リストに基づいて、複数の移動局の前記干渉範囲基地局が重複する場合には、重複する基地局において、当該複数の移動局で通信リソースが互いに排他的になるように、複数の前記基地局の通信リソースを、前記移動局のそれぞれに対して排他的に割り振り、通信リソース候補情報を作成し、
    前記通信リソース候補情報を前記基地局に通知する、
    ことを特徴とする制御局。
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