JP2018011842A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の演出制御手段のそれぞれで各演出を繰り返し行う場合でも、各演出のずれを防止することが可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技を行う遊技機であって、音演出を繰り返し実行可能な演出制御基板と、音演出が繰り返し実行される場合に当該音演出と連動させて表示演出を繰り返し実行可能な表示制御基板とを備える。演出制御基板は、表示演出の開始指令を表示制御基板へ送信する。さらに、遊技状態を特殊状態に制御可能な遊技制御手段をさらに備え、演出制御手段は、特殊状態であることを示す情報を遊技制御手段から受信した場合に、音演出を繰り返し実行してもよい。【選択図】図19

Description

本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
従来、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機では、リーチや大当りである旨を報知するための演出(あるいは、それを事前に報知するための予告演出など)を行う機能を備えたものがある。このような演出は、例えば、可変表示装置に歌詞や所定のキャラクタなどを表示したり、音声出力を行ったり、ランプ・LED等の発光体を点滅させたりすることによって行われる。
例えば、特開2003−320089号公報(特許文献1)には、主基板と、表示制御基板と、表示制御基板に接続された音制御基板またはランプ制御基板とを備える遊技機が開示されている。特許文献1に記載の遊技機においては、表示制御基板は、主基板から表示制御コマンドを受信すると、予告演出を行うか否かと予告の種類とを決定する。表示制御基板は、予告演出を行う場合には、予告演出の種類を示すランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを、それぞれランプ制御基板および音制御基板に送信する。ランプ制御基板は、ランプ制御コマンドの受信に応じてランプ・LEDによる演出を行う。また、音制御基板は、音制御コマンドの受信に応じて音出力による演出を行う。
特開2003−320089号公報
特許文献1に記載の技術では、複数の演出制御手段を用いて行われる予告演出に関する遊技制御手段の処理負担を軽減させ、予告演出における同期ずれを防止することを検討している。具体的には、予告演出を行う場合には、表示制御基板が、予告演出の種類を示すランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを、それぞれランプ制御基板および音制御基板に送信することにより、予告演出における同期ずれを防止している。
ただし、遊技機で行われる演出の中には、一度、演出に関する制御コマンドが所定の制御基板に送信された後は、当該所定の制御基板側で一定時間同じ演出(音演出、表示演出など)を繰り返し行うような種類の演出も存在する。特許文献1の技術において、このような種類の演出が行われる場合を想定すると、たとえば、表示制御基板による表示演出の処理速度と、音制御基板(またはランプ制御基板)による音演出(または発光演出)の処理速度とが異なっているような場合には、演出開始時点では同期(表示演出と音演出とにずれがない)していたとしても徐々に同期しなくなる(表示演出と音演出とがずれる)という問題が生じる可能性がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、複数の演出制御手段のそれぞれで各演出を繰り返し行う場合でも、各演出の同期ずれを防止することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(1) 遊技を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機1、スロットマシンなど)であって、
第1演出(例えば、音演出、発光演出など)を繰り返し実行可能な第1演出制御手段(例えば、演出制御基板80など)と、
前記第1演出が繰り返し実行される場合に当該第1演出と連動させて第2演出(例えば、表示演出など)を繰り返し実行可能な第2演出制御手段(例えば、表示制御基板90など)とを備え、
前記第1演出制御手段は、前記第2演出の開始契機を特定可能な情報(例えば、開始指令など)を前記第2演出制御手段へ送信する(例えば、ステップS112など)。
このような構成によれば、それぞれ異なる第1演出制御手段および第2演出制御手段により第1演出および第2演出が繰り返し実行される場合には、第1演出制御手段から第2演出制御手段に対して第2演出の開始契機を特定可能な情報が送信される。これにより、第1演出制御手段による第1演出と第2演出制御手段による第2演出とが繰り返し行われる場合でも、繰り返し期間中の第1演出および第2演出の同期ずれを防止することが可能となる。
(2) 上記(1)に記載の遊技機において、
遊技状態を特殊状態(例えば、大当たり状態、確変状態、時短状態など)に制御可能な遊技制御手段(例えば、主基板31など)をさらに備え、
前記第1演出制御手段は、前記特殊状態であることを示す情報(例えば、大当り開始指定コマンド、確変状態指定コマンド、時短状態指定コマンドなど)を前記遊技制御手段から受信した場合に、前記第1演出を繰り返し実行する(例えば、ステップS102〜S116など)。
このような構成によれば、遊技制御手段から特殊状態であることを示す情報を受信した場合に、第1演出制御手段により第1演出が繰り返し実行されるとともに、第2演出制御手段でも第2演出が繰り返し実行される。そのため、より適切な場面で繰り返し演出が実行されるとともに、繰り返し期間中の第1演出および第2演出の同期ずれを防止することが可能となる。
(3) 上記(1)に記載の遊技機において、
前記第1演出制御手段は、通常の演出態様(例えば、通常ステージなど)から特定演出態様(例えば、特殊ステージなど)への移行を決定した場合に(例えば、先読み予告演出を実行すると判定した場合、所定時刻になった場合、パチンコ遊技機1が起動されてから所定時間が経過した場合など)、前記第1演出を繰り返し実行する。
このような構成によれば、特定演出態様への移行が決定された場合に、第1演出制御手段により第1演出が繰り返し実行されるとともに、第2演出制御手段でも第2演出が繰り返し実行される。そのため、より適切な場面で繰り返し演出が実行されるとともに、繰り返し期間中の第1演出および第2演出のズレを防止することが可能となる。また、第1演出制御手段は、遊技制御手段の制御によらず独自に第1演出を繰り返すか否かを決定するため、繰り返し演出を様々な場面で行うことができる。
(4) 上記(1)〜(3)いずれかに記載の遊技機において、
前記第2演出制御手段による前記第2演出の処理速度(例えば、表示制御基板90のCPU90AやVDP109のクロック数などに基づく処理速度)は、前記第1演出制御手段による前記第1演出の処理速度(例えば、演出制御基板80の演出制御用CPU101のクロック数などに基づく処理速度)よりも遅い。
このような構成によれば、第2演出の開始契機を特定可能な情報を送信する第1演出制御基板による第1演出よりも、当該情報を受信する第2演出制御基板による第2演出の処理速度の方が遅い。そのため、遅い第2演出に合わせて第1演出が実行されることがないため、第1演出が詰まったような印象を遊技者に与えるのを防止することができる。
(5) 上記(1)〜(4)いずれかに記載の遊技機において、
前記第1演出制御手段は、前記第1演出を繰り返し実行する場合、前回の第1演出を終了(例えば、時刻t3など)して次回の第1演出を開始する時点(例えば、時刻t5)を、前記第1演出および前記第2演出の演出態様が目立たない時点(例えば、スピーカ27から音が出力されていないタイミング、セリフやキャラクタが表示されていないタイミングなど)に設定する。
このような構成によれば、繰り返し期間中の第1演出と第2演出との同期ずれがより目立ちにくくなる。
(6) 上記(1)〜(5)いずれかに記載の遊技機において、
前記第1演出制御手段は、前記第1演出を繰り返し実行しない場合、当該第1演出を1回実行し(例えば、ステップS130など)、
前記第2演出制御手段は、前記第1演出が繰り返し実行されない場合、前記第2演出を1回実行する。
このような構成によれば、第1演出制御基板において第1演出が繰り返し実行されない場合には、第2演出制御基板においても第2演出は繰り返し実行されない。そのため、第1演出制御基板は、第2演出の開始契機を特定可能な情報を第2演出制御手段に送信する必要がないため、当該第1演出制御基板の処理負荷を軽減することができる。
前記第1演出制御手段は、第1遊技情報(例えば、遊技履歴情報(例えば、変動回数、大当り回数など))を記憶するための第1記憶領域(例えば、RAM103など)を有し、
前記第2演出制御手段は、前記第1遊技情報とは異なる第2遊技情報(例えば、演出履歴情報(例えば、達成ミッション、経験値など))を記憶するための第2記憶領域(例えば、遊技データRAM9Cなど)を有し、
前記第1演出制御手段は、前記第1記憶領域に記憶している前記第1遊技情報を前記第2演出制御手段に送信(例えば、RAM103で記憶している遊技履歴情報(例えば、変動回数、大当り回数など)を表示制御基板90に送信する(ステップS259))し、
前記第2演出制御手段は、前記第1演出制御手段から受信した前記第1遊技情報と、前記第2記憶領域に記憶している前記第2遊技情報とに基づく対応出力を行う(例えば、読出した演出履歴情報と取得した遊技履歴情報とに基づいて、二次元コード作成部9Bに二次元コードを作成させる(ステップS261))。
このような構成によれば、複数の制御手段のそれぞれで遊技情報を記憶している場合でも、それぞれの制御手段で対応出力を行う必要がないので処理負担を軽減することができる。
本実施形態に係る遊技システムの全体構成を示す図である。 携帯端末の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る管理装置を適用した管理サーバの構成を示すブロック図である。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 図1のパチンコ遊技機を示す背面図である。 主基板(遊技制御基板)における回路構成の一例を示すブロック図である。 演出制御基板、表示制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 当り種別表を示す図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにおける保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 主基板、演出制御基板および表示制御基板のブロック図である。 ループ演出における音演出と表示演出との実行タイミングを示すタイミングチャートである。 ループ演出処理シーケンスを示す図である。 RAMのデータベースを示す図である。 記憶部のデータベースを示す図である。 二次元コードの出力について説明するための図である。 遊技機における二次元コードの出力処理シーケンスを示す図である。 二次元コードに含まれる情報を示す図である。 携帯端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
[遊技システム]
図1は、本実施形態に係る遊技システム1001の全体構成を示す図である。遊技システム1001は、図1に示すように、本実施形態に係る遊技機を適用したパチンコ遊技機1と、本実施形態に係る管理装置を適用した管理サーバ1200と、から構成される。
パチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)に設置されており、管理サーバ1200は、インターネット網900に接続されている。また、管理サーバ1200は、パチンコ遊技機1のメーカ(パチンコ遊技機1の提供者)が保持している。パチンコ遊技機1と、管理サーバ1200と、の間のデータのやり取りは、二次元コード読み取り機能及びインターネット網900への接続機能を備える携帯端末1100を介して行われる。
図2は、本実施形態の携帯端末1100の構成を示すブロック図である。この携帯端末1100は、制御部110と、記憶部120Aと、操作部130Aと、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151Aと、カメラ部160と、を含む。
記憶部120Aは、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ等の半導体メモリで構成される。記憶部120Aは、携帯端末1100の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のプログラムやデータを記憶する。
操作部130Aは、電話番号や各種データ等の数字やアルファベットやその他の文字等を入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130Aは、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130Aは、管理者からの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データを表示する。
無線通信部150は、他の携帯端末やサーバからアンテナ151Aを介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の携帯端末やサーバへ送信する信号をアンテナ151Aから出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、二次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120Aに記憶されたアプリケーションプログラム等のプログラムに従って、記憶部120A、操作部130A、表示部140、無線通信部150部、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120A、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、携帯端末1100は、上記の構成のほか、一般の携帯電話が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。
図3は、管理サーバ1200の構成を示すブロック図である。管理サーバ1200は、一般的なWebサーバとしての機能を有する。管理サーバ1200は、一般的なサーバコンピュータと同等のハードウェアを備える構成であり、インターネット網900を介して、携帯端末1100とのデータ通信が可能となっている。管理サーバ1200は、携帯端末1100からのアクセスの要求内容に応じて、当該遊技者に対応する遊技履歴情報などの登録や更新を行う。なお、本実施形態では、管理サーバ1200には、端末識別情報(SIMデータ)が付与された携帯端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない携帯端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した携帯端末からのアクセスは拒否される。また、管理サーバ1200は、遊技情報を更新する場合に受信した各更新要求のURLを登録済情報として管理する登録URL用データベース(登録URL用DB)と、遊技情報を更新しない場合に受信した各更新要求のURLを不正情報として管理する不正URL用データベース(不正URL用DB)と、を備えている。また、管理サーバ1200は、図3に示すように、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250と、を含む。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の外部記憶装置等から構成される。記憶部220には、管理サーバ1200の各種機能を制御部210に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネル等の入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1200の管理者等(以下、「管理者」という。)からの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データを表示する。
通信部250は、携帯端末1100や他のサーバ等から、インターネット網900を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、インターネット網900を介して携帯端末1100や他のサーバ等に送信する。
制御部210は、例えば、MPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250部からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。
[パチンコ遊技機1の構成]
遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を示すが、本発明はパチンコ遊技機1に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、変動表示を実行する変動表示部に特定表示結果が導出されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
以下、本実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図4はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図5はパチンコ機を示す背面図である。なお、以下の説明において、図4の手前側をパチンコ遊技機1の前面側、奥側を背面側として説明する。また、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠100a(図5参照)と、外枠100aの内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠100aに対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機1では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球(遊技媒体)を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球(遊技媒体)が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図6参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図6参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図6参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図6参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図6参照)が設けられていればよい。図4に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
なお、遊技者が操作可能な操作手段として、スティックコントローラを設けた例を示したが、これに限らず、操作手段としては、単なるプッシュボタン、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
また、上皿3には、後述するような会員登録や、本日の結果、二次元コードの作成などのメニューを表示する表示装置9A(図7参照)が設けてある。表示装置9Aは、液晶表示装置(LCD)で構成されており、当該メニュー以外に、作成した二次元コードを表示してもよい。さらに、表示装置9Aには、タッチパネルが設けてあり、メニューに表示されたボタンを押下することで操作することができる。なお、表示装置9Aを設けずに、表示装置9Aに表示する内容を演出表示装置9に表示してもよい。また、表示装置9Aにタッチパネルを設けずに、プッシュボタン120とスティックコントローラ122で操作するようにしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な変動表示部としての演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、表示制御基板に搭載されている表示制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
演出表示装置9の右方には、各々を識別可能な識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、各々を識別可能な識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。また、演出表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなる可能性がある旨ことを報知する大当り予告演出が行なわれる場合がある。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する保留記憶表示部(合算保留記憶表示部)が設けられる。これにより、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、および、演出表示装置9のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、保留表示、または、保留記憶表示と呼ばれる。
また、図4に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
次に、パチンコ遊技機1の背面(裏面)の構造について図5を参照して説明する。図5は、パチンコ機を示す背面図である。
図5に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、ランプドライバ基板(図示省略)、および、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910や発射制御基板(図示略)が設けられている。電源基板910は、発射制御基板の背面側に取り付けられ、その背面側に払出制御基板37が重なっているが、払出制御基板37に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、演出表示装置9、LEDなどの発光体、スピーカ27a,27b等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行うことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板(図示略)が設置されている。ターミナル基板には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
なお、前記球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)及び球貸し情報(球貸し個数信号)は、主基板31から情報端子基板36を介して外部に出力するようにしてもよい。すなわち、このようにターミナル基板(図示略)に設けられた球切れ用端子、賞球用端子、球貸し用端子を情報端子基板36に設けることで、配線や基板の取り付け作業等を容易にすることができる。また、ターミナル基板及び情報端子基板36それぞれに設けられる各端子を1つの基板にまとめて搭載してもよく、このようにすることで製造コストを削減することができる。
図示しない遊技機設置島から供給される球を貯留可能な球タンク38に貯留されたパチンコ球は、タンクレールを通り、カーブ樋を経てケースカバーで覆われた球払出装置97に至る。球払出装置97の上方の球経路761には、通路内に球がない旨を検出する遊技媒体切れ検出手段としての球切れ検出スイッチ167が設けられている。球切れ検出スイッチ167が球切れを検出すると、球払出装置97の払出動作が停止する。球切れ検出スイッチ167はパチンコ球通路内のパチンコ球の有無を検出するスイッチである。球切れ検出スイッチ167がパチンコ球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対してパチンコ球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としてのパチンコ球や球貸し要求に基づくパチンコ球が多数払出されて上皿3が満杯になると、パチンコ球は溢れ球通路(図示略)を経て下皿4に導かれる。さらにパチンコ球が払出されると、スイッチ片(図示略)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示略)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチ19がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。なお、満タンスイッチ19がオンした状態において、球払出装置の動作及び打球発射装置の駆動は必ずしも停止させなくてもよいし、あるいはオンした時点から所定時間経過後に停止させるようにしてもよい。
図6は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図6では、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部がバックアップ電源(図示せず)によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、I/Oポート部57には、入力ドライバ回路58を介してスイッチやセンサなどの電子部品からの信号を主基板31に入力するための入力ポートや、主基板31からソレノイドなどの電子部品や演出制御基板80に信号を出力するための出力ポート(図7参照)が含まれている。なお、出力ポートは、単方向性回路を設けることで主基板31の内部に向かう信号が規制され、外側からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポートの外側に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
図7は、演出制御基板80、表示制御基板90、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80は、主基板31に対してサブ基板の関係にある。さらに、表示制御基板90、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は、演出制御基板80のサブ基板であるので、主基板31に対してサブサブ基板の関係にある。なお、図7に示す例では、表示制御基板90にはマイクロコンピュータが搭載されているが、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていない。しかし、いずれの基板に対してもマイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ112および入力ポート113を介して演出制御コマンドを受信する。
表示制御基板90、表示制御用CPU90A、二次元コード作成部9B、遊技データRAM9CおよびVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109を搭載している。表示制御基板90は、後述するように二次元コード作成ボタンが押下された場合の二次元コード作成の押下信号を受信した場合、遊技データRAM9Cに記憶されている遊技情報である演出履歴情報(例えば、レベルや達成ミッションなど)を読み出してRAM103に記憶されている遊技情報である遊技履歴情報(例えば、変動回数や大当り回数など)とともに二次元コード作成部9Bに対して二次元コードの作成を行わせる。また、表示制御基板90は、演出制御用CPU101からの表示制御コマンドに基づいて、VDP109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。さらに、表示制御基板90は、演出制御用CPU101からの表示制御コマンドに基づいて、VDP109に表示装置9Aの表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が処理を実行する演出制御のうち表示制御については表示制御用CPU90Aが処理を実行し、当該表示制御用CPU90Aは表示制御基板90に搭載されているVDP109と共動して演出表示装置9および表示装置9Aの表示制御を行なう。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100や表示制御用CPU90Aとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを、フレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
表示制御用CPU90Aは、演出制御基板80に設けられた出力ポート109Aから受信した表示制御コマンドにしたがってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータを予め格納しておくためのROMである。VDP109は、表示制御用CPU90Aの指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図7には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号ごとに設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105Aを介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート108を介して第1可動物用モータ130に駆動信号を出力することにより、第1可動物(図示略)を動作させる。そして、演出制御用CPU101は、出力ポート108を介して第2可動物用ソレノイド131に駆動信号を出力することにより、第2可動物(図示略)を動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して中継基板320に設けられている音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
中継基板320には、ランプドライバ基板35および音声出力基板70からの信号を外部に出力するための複数の出力信号線が設けられている。具体的には、ランプドライバ基板35からの信号を外部に出力する出力信号線は3本設けられており、そのうち当該機種では可動物LED赤151、可動物LED白152および枠LED28の電子部品にそれぞれ出力信号線が接続される。
また、音声出力基板70からの信号を外部に出力する出力信号線が設けられており、当該機種ではスピーカ27の電子部品に出力信号線が接続される。
ランプドライバ基板35は、演出制御基板80に設けられた出力ポート105Aから出力されるシリアル信号(LEDを駆動する信号)を各々の電子部品(可動物LED赤151、可動物LED白152および枠LED28)を動作させるパラレル信号(発光体に供給するための電流)に変換する。そして、ランプドライバ基板35は、出力信号線を介して、変換したパラレル信号を各々の電子部品に出力する。
具体的には、ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動するシリアル信号を後述するシリアル−パラレル変換部でパラレル信号に変換して可動物LED赤151、可動物LED白152および枠LED28の発光体に対して所望の電流を供給する。
また、音声出力基板70は、演出制御基板80に設けられた出力ポート104から出力される信号(音番号データ)を、電子部品(スピーカ27)を動作させる信号(音声信号)に変換する。そして、音声出力基板70は、出力信号線を介して、変換した信号をスピーカ27に出力する。
具体的には、音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
図8の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動表示時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動表示時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(第1特別図柄表示器8a,第2特別図柄表示器8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図8に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと、確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。
通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。このように時短状態が継続する変動表示の回数は、時短回数とも呼ばれる。
また、通常大当りにおいては、時短状態、および、電チューサポート制御状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動表示時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
この実施の形態では、通常大当り、および、確変大当りである場合には、変動パターンが、ノーマルリーチを伴うノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。このような変動パターン種別は、予め定められた割合で選択される。また、はずれである場合には、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なる(時短状態では、時短状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く設定されている)ように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動表示時間が短縮される。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
図10は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図10(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図10(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図10(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図10(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図10(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図10(B)、および、図10(C)特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」のうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図10(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図10(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図10(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
このような大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するとともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
なお、図10(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図10(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別の割振りを異ならせてもよい。たとえば、図10(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図10(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
次に、図11を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図11は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
図11に示す判定テーブルは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図11の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示している。
また、図11の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さらに、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(たとえば、ノーマルリーチ10秒、スーパーリーチ30秒)変動パターンである。なお、ノーマルリーチのA,Bの符号、および、スーパーリーチのA,Bの符号はリーチ演出の種類を示しており、ノーマルリーチA<ノーマルリーチB<スーパーリーチA<スーパーリーチBとなるような関係で大当り期待度が高いことを示している。
なお、“期待度”とは、大当りに対する期待度、確変に対する期待度等を含む概念である。具体的には、大当りに対する期待度(信頼度ともいう)とは、各リーチ変動パターンが選択された場合に大当りとなる期待度(大当りとなる割合)であり、たとえば、リーチ変動が100回行なわれた場合に60回大当りとなるのであれば、大当りに対する期待度が60%(大当りが出現する出現率(確率)が60%)となる。また、確変に対する期待度とは、確変状態に移行する期待度(確変となる割合)のことをいう。
「はずれ」は、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。「通常大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。「確変大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、「変動パターン」の欄に示された「スーパーリーチA はずれ (30秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時間が30秒のスーパーリーチAの変動パターン」であることが示される。
図11のテーブルで「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図11(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図11(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が1〜251の乱数値のうち、140〜229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
また、図11のテーブルで「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図11(a)を例にとれば、「ノーマルリーチ」の種別に属する変動パターンは、「ノーマルリーチA はずれ」および「ノーマルリーチB はずれ」である。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図11(a)を例にとれば、「ノーマルリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3が1〜220の乱数値のうち、1〜140に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターンとして、「ノーマルリーチA はずれ (10秒)」の変動パターンとすることが決定される。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図11(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図11(b)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。なお、図11(a),図11(b)の判定テーブルを用いることで、保留数に関わらず、通常状態はずれ時、時短状態はずれ時でのリーチ割合を一定にしている。
また、時短状態であるか否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図11(c)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態であるか否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図11(d)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図11(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図11(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。さらに、通常変動の変動パターンとして、図11(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図11(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、変動時間が短い変動パターンが設定されている。
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時短状態よりも時短状態ときの方が、変動時間が短くなるように設定することで、時短状態中の保留消化を短縮することができる。
また、はずれとなるときに選択される図11(a)および図11(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図11(c)および図11(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図11(d)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図11(c)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
なお、このような変動パターンは、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の合算保留記憶数(合計値)が所定数以上であるとき(たとえば、合算保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、合算保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(たとえば、合算保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)の割合を一定にすることで、リーチに対する期待感が保たれる。また、リーチの中でもスーパーリーチBのみ変動時間が短縮されないようにして、保留数時短制御を実行するようにしてもよい。さらに、保留数時短制御は変動時間が短い通常変動が高い割合で選択されるようにすることで実行可能としてもよく、各変動パターン自体の変動時間を短くすることで実行可能としてもよいし、その組合せでもよい。
図12は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図12に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図12のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図11に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を指定する合算保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。また、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。
図13(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。保留特定領域は、RAM55に形成(RAM55内の領域である)され、図13(A)に示すように、合算保留記憶数を計数する合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。図13(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。
図13(A)に示すように、保留特定領域には、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留特定領域には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を特定可能なデータが記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
図13(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する保存領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図13(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留特定領域および保存領域に記憶されたデータは、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。なお、保留特定領域および保存領域に記憶されたデータを始動入賞時に読出して、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特別図柄の変動表示の保留情報などに基づいて実行可能となる先読み予告演出に用いてもよい。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、合算保留記憶数指定コマンド等のコマンドが主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図14は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図14に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図15は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定および変動表示時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動表示時間が経過すると、特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動表示時間の経過が変動表示時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大当り終了処理に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、先読み予告演出実行決定用のSR2、先読み予告演出における変動対応表示画像決定用のSR3、先読み予告演出における示唆演出画像決定用のSR4を含む各種乱数)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR4のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。また、合算保留記憶表示部の表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。さらに、演出制御用CPU101は、表示制御基板90から遊技履歴情報要求コマンドを受信した場合、RAM103に記憶している遊技履歴情報を読み出して表示制御基板90に送信する遊技履歴情報送信処理を実行する(S708)。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ(枠LED28、可動物LED赤151、可動物LED白152など)、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、受信した変動パターンコマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を開始させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を停止させる。変動パターンコマンドは、変動表示時間の長さ、リーチ演出の有無、リーチ演出を実行するときのリーチ種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ等の種別)、および、変動表示結果(大当り、はずれ、大当りの種別)等の変動表示態様を指定するために必要な情報が特定なデータよりなるコマンドである。変動表示は、各変動パターンコマンドに対応する変動表示時間で実行されるように制御される。また、演出図柄の停止図柄は、表示結果指定コマンドに基づいて、はずれとなるか、大当りとなるかの判別、および、大当りとなるときの大当り種別の判別を行なうことに基づいて決定する。
図17は、図16に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、S500の先読み予告処理を行なった後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理においては、以下のような処理を実行する。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
先読み予告処理(S500):先読み予告を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み予告を実行するときの演出態様の決定等の処理を行なう。ここで、先読み予告とは、ある保留情報(保留記憶)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるものであるのかについて、それよりも前の段階で予告する技術である。たとえば、4番目に消化される保留情報が大当りであるときに、1〜3番目に消化される保留情報に基づいた各々の特別図柄の変動表示において、後に大当りが発生する可能性のあることを所定の演出態様で予告するといった類の演出が先読み予告として行なわれる。以下では、先読み予告の対象とした保留情報に基づいた変動表示を“ターゲットの変動表示”と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御する。また、演出図柄の停止図柄(表示結果)を演出図柄の停止図柄決定用の乱数に基づいて決定する。受信した変動パターンコマンドに対応して、演出図柄の変動表示時の演出パターンを選択し、実行する変動表示の変動表示時間を計時する変動表示時間タイマの計時をスタートさせる。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミング等を制御するとともに、変動表示時間タイマにより計時される変動表示時間が終了したか否かを監視する。そして、変動表示時間が終了したか、または、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、変動表示を終了させるために、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動表示時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための大当り表示等の演出としてのファンファーレ演出を行なう制御等の表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
演出制御用CPU101は、たとえば、受信した変動パターンコマンド、および、表示結果指定コマンドに基づいて、実行される変動表示について、指定された変動パターン、および、表示結果を認識し、次のように演出図柄の停止図柄を決定する。演出図柄変動開始処理(S801)においては、表示結果に応じて、演出図柄の停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちから各種表示結果を決定するために必要な種類の乱数値を抽出し、これらと、演出図柄を示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルとを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。この実施の形態では、演出制御基板80の側において、左演出図柄(左図柄)決定用の乱数値SR1−1、中演出図柄(中図柄)決定用の乱数値SR1−2、右演出図柄(右図柄)決定用の乱数値SR1−3等のそれぞれを示す数値データがカウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
このような乱数SR1−1〜SR1−3等のそれぞれは、演出制御用マイクロコンピュータ100においてソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、所定の数値範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。すなわち、抽出した乱数値と同じ数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を停止するときに、このように決定された停止図柄で演出図柄を停止させる。演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
具体的に、演出図柄の停止図柄は、たとえば、次のように決定する。非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合においては、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、ROM102Aに記憶されたはずれ図柄決定用データテーブル(乱数値とはずれ図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用い、抽出した乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。また、このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。このように決定された非リーチはずれ図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合においては、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、ROM102Aに記憶されたはずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄が、リーチ状態を形成する各演出図柄(左,右演出図柄)の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出された乱数に対応する図柄が、最後に停止する演出図柄(中演出図柄)の停止図柄として決定される。このように決定されたリーチはずれ図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、大当りの図柄の組合せを決定する場合においては、大当りの種別に応じて大当り図柄の組合せを決定する。たとえば、確変大当りとなるときには、確変大当りを想起させるような確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右演出図柄が「7,7,7」というようないずれかの奇数図柄が揃った図柄の組合せ)を選択決定する。また、通常大当りとなるときには、通常大当りを想起させるような通常大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右演出図柄が「2,2,2」というようないずれかの偶数図柄が揃った図柄の組合せ)を選択決定する。
確変大当りにすることに決定されているときには、ROM102Aに記憶された確変大当り図柄決定用テーブル(乱数値と確変大当り図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用いて、左,中,右演出図柄がいずれかの奇数図柄で揃った組合せを選択決定する。確変大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の奇数図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。確変大当り図柄の組合せを決定するときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、確変大当り図柄決定用テーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄が、確変大当り図柄の組合せを構成する左,中,右演出図柄の停止図柄の組合せとして決定される。このように決定された確変大当り図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、通常大当りにすることに決定されているときには、ROM102Aに記憶された通常大当り図柄決定用テーブル(乱数値と通常大当り図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用いて、左,中,右演出図柄がいずれかの偶数図柄で揃った組合せを選択決定する。通常大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の偶数図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。通常大当り図柄の組合せを決定するときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、通常大当り図柄決定用テーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄が、通常大当り図柄の組合せを構成する左,中,右演出図柄の停止図柄の組合せとして決定される。このように決定された通常大当り図柄の組合せが変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、変動パターンコマンドにおいてノーマルリーチが指定されたときには、各ノーマルリーチの種類に対応したリーチ演出が行なわれる。さらに、変動パターンコマンドにおいてスーパーリーチが指定されたときには、各スーパーリーチの種類に対応したリーチ演出が行なわれる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、確変状態指定コマンドに基づいて確変状態であることを認識でき、時短状態指定コマンドに基づいて時短状態であることを認識できるので、演出表示装置9等の演出装置により、確変状態および時短状態に応じて特有の演出を行なうことができる。
たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されてくる通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、確変状態指定コマンド等に基づいて、遊技状態がどのような状態にあるかを特定するデータを記憶し、その記憶データに基づいて、遊技状態を常に認識する。そして、このように認識している遊技状態と、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されてくる変動パターンコマンドとに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた演出態様で演出図柄の変動表示を実行させることが可能である。
なお、変動パターンコマンドにより、変動パターンに加えて、大当りとするか否か、および、大当りの種別を特定可能とする場合には、変動パターンコマンドにより特定される大当りとするか否かの情報、および、大当りの種別の情報に基づいて、演出図柄の停止図柄の組合せを決定するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態の開始時から大当り遊技状態の終了時までの予め定められた演出制御期間中において、ROM102Aに格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、所定数のプロセスデータから構成されている。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と、演出制御実行データ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)とを含む。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動表示の態様(演出態様)での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行なう。具体的には、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにしたがって演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)が表示されるように、表示制御基板90に表示制御コマンドを出力する。また、演出制御用CPU101は、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で各種ランプの点灯/点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
次に、本実施の形態で実行される各種の演出について説明する。パチンコ遊技機1では、前述したような先読み予告が実行される。先読み予告とは、ある保留情報(保留記憶)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるものであるのかについて、それよりも前の段階で予告する技術である。パチンコ遊技機1では、保留記憶に対する保留表示の表示態様を変化させることにより、先読み予告を実行する。以下では、先読み予告の対象となる保留記憶を“ターゲット”と称する。パチンコ遊技機1では、ターゲットの保留表示が所定条件の成立により、通常態様から特殊態様へと変化する場合がある。具体的には、通常態様において白色で表示されていた保留色が、特殊態様では、青色や赤色等の白色以外の特定の保留色で表示される。
また、パチンコ遊技機1では、未だ変動表示が行なわれていない保留記憶に対する保留表示が行なわれるとともに、該保留記憶に対する変動表示を開始してから終了するまでの間、該保留記憶に対する変動対応表示を、演出表示装置9に形成される変動対応表示部において継続して表示し続ける演出が実行される。このような、変動対応表示部における演出表示を変動対応表示という。また、変動対応表示における演出表示の画像を変動対応表示画像ということがある。保留記憶に対する変動表示の実行中に変動対応表示部では、当該実行中の変動表示の大当り表示結果となる期待度を変動対応表示の表示態様によって示唆(報知)する。なお、変動対応表示は、変動表示開始前に記憶される保留記憶や保留記憶に対する保留表示ではなく、保留表示が変動表示開始以降にも同様の態様で保留表示の表示領域とは異なる領域で演出表示として表示されるものである。
また、パチンコ遊技機1では、保留表示に対応する変動表示についての期待度に関する情報を隠ぺいするような態様で保留表示が実行される(以下、隠ぺい態様の保留表示ともいう)。ここで、隠ぺいとは、覆い隠すことを言い、変動表示の期待度を特定可能な保留記憶の画像を箱型状の画像で覆い隠した表示態様で保留表示をすることにより、変動対応表示の期待度(変動表示の期待度)を隠ぺいする態様で表示することを示している。通常状態では、保留表示はすべて隠ぺいされた態様で表示されている。このような隠ぺい態様の保留表示に対しては、所定条件が成立すると、隠ぺいされた保留表示の一部の隠ぺいを解除し(すべての保留表示のうちの1つの保留表示の隠ぺい態様が解除される)、箱の中身を見せることで(将来の変動対応表示の期待度を報知することで)保留表示に対応する変動表示についての期待度に関する情報を示唆する示唆演出が実行される場合がある。
また、パチンコ遊技機1では、基本的に先読み予告で通常態様から特殊態様へと変更された保留表示は、変動対応表示部において、その特殊態様の期待度のままで変動対応表示が実行される。しかしながら、変動対応表示部において、先読み予告で示唆された期待度よりも高い期待度の変動対応表示が実行される場合がある。また、変動対応表示部では、先読み予告で示唆された期待度よりも低い期待度の変動対応表示が実行される場合がある。このように、保留表示の期待度と同じ期待度、高期待度、低期待度の変動対応表示が実行されるので、変動対応表示に意外性があり興趣が向上する。
[ループ演出について]
次に、本実施の形態で実行される繰り返し演出(ループ演出)について説明する。パチンコ遊技機1では、所定演出が繰り返し行われる繰り返し演出を実行することが可能である。本実施の形態では、図18に示すように、演出制御基板80によりスピーカ27による音出力が制御され(また、各種ランプの点灯/点滅も制御される)、表示制御基板90により演出表示装置9の表示が制御される。ここでは、演出制御基板80により音演出(や発光演出)が繰り返し実行され、表示制御基板90により当該音演出(や発光演出)と連動させて表示演出が繰り返し実行される構成を採用した場合に行われる制御の例を説明する。
図18を参照して、演出制御基板80は、主基板31から各種の演出制御コマンド(図12参照)を受信して、受信した演出制御コマンドを解析して(図16中のS704)、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。典型的には、演出制御プロセス処理の演出図柄変動中処理(S802)やラウンド中処理(S805)において、ループ演出が実行される。
ループ演出は、変動時間中に所定演出を複数回繰り返す演出である。具体例としては、ループ演出は、同じキャラクタが登場して同じセリフを話す(歌う)態様の演出を繰り返し実行するような演出である。たとえば、同じキャラクタが登場して同じセリフを話す(歌う)態様の演出を変動表示で行う場合でも、変動表示の変動時間によってループ演出を実行する必要がある。具体的に、演出として30秒間のセリフ(や歌謡曲)のデータが準備されている場合に、30秒の短い変動時間の変動表示で当該演出を実行するのであれば繰り返しを行わずに1回実行すればよい。しかし、3分の長い変動時間の変動表示で当該演出を実行するのであれば、6回繰り返して実行する必要がある。この場合、セリフ(や曲)をスピーカ27から出力することによる音演出が6回繰り返し実行され、セリフ(や歌詞)およびキャラクタが演出表示装置9に表示されることによる表示演出が6回繰り返し実行される。
ここで、上述したように、演出制御基板80の演出制御用CPU101は、予め定められた演出制御期間中(たとえば、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態の開始時から大当り遊技状態の終了時まで)において、プロセステーブルに設定されている所定数のプロセスデータにしたがって演出制御を行なう。ループ演出ではない通常演出用のプロセスデータには、プロセスタイマ設定値と、演出制御実行データ(表示制御実行データ、音番号データおよびランプ制御実行データ)とが含まれており、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ、演出制御実行データにしたがって演出が実行される。具体的には、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにしたがう表示制御コマンドを表示制御基板90に出力する。表示制御コマンドは、表示制御実行データにより示される表示演出態様で演出表示装置9を表示制御するためのコマンドである。表示制御基板90は、表示制御コマンドに基づいて、表示制御実行データにしたがう表示演出が実行されるように演出表示装置9の表示を制御する。また、演出制御用CPU101は、音番号データにしたがう音演出が実行されるようにスピーカ27の音出力を制御し、ランプ制御実行データにしたがう発光演出が実行されるように各種ランプの点灯/点滅を制御する。
一方、ループ演出用のプロセスデータには、プロセスタイマ設定値および演出制御実行データに加えて、演出の繰り返し回数(ループ回数)を特定するためのデータ(ループ回数データ)が含まれており、プロセスタイマ設定値に設定されている時間(設定時間)だけ、演出制御実行データにしたがう演出がループ回数分実行される。典型的には、ループ演出用の表示制御実行データには、設定時間(2分間)をループ回数(4回)で割った単位時間(30秒)分の表示演出態様を構成するデータが含まれている。同様に、ループ演出用の音番号データおよびランプ制御実行データには、それぞれ単位時間分の音演出態様および発光演出態様を構成するデータが含まれている。
演出制御用CPU101は、表示制御実行データにしたがう表示制御コマンドを表示制御基板90に出力する。ループ演出の場合に出力される表示制御コマンドは、表示制御実行データにより示される表示演出態様をループ回数分繰り返すように演出表示装置9を表示制御するためのコマンドである。すなわち、ループ演出用の表示制御コマンドは、ループ演出の開始を表示制御基板90に通知するための情報ともいえる。表示制御基板90は、表示制御コマンドに基づいて、表示制御実行データにしたがう表示演出がループ回数分繰り返し実行されるように演出表示装置9の表示を制御する。また、演出制御用CPU101は、音番号データにしたがう音演出がループ回数分繰り返し実行されるようにスピーカ27からの音出力を制御し、ランプ制御実行データにしたがう発光演出がループ回数分繰り返し実行されるように各種ランプの点滅を制御する。
プロセステーブルは各変動パターンに応じて用意されているが、ループ演出が行われる変動パターンの場合、プロセステーブルにおけるプロセスデータは、典型的にはループ演出用のプロセスデータのみで構成される。この場合、演出制御用CPU101および表示制御基板90は、変動時間中(プロセスタイマ設定値に設定されている時間中)に、それぞれ音演出(や発光演出)および表示演出をループ回数分繰り返し実行する。
ただし、プロセステーブルにおける複数のプロセスデータのうちの所定数のみがループ演出用のプロセスデータであってもよい。たとえば、プロセステーブルが3つのプロセスデータで構成されており、1つ目のプロセスデータD1と3つ目のプロセスデータD3は通常演出用のプロセスデータであり、2つ目のプロセスデータD2はループ演出用のプロセスデータであるとする。また、プロセスデータD1,D2,D3のプロセスタイマ設定値に設定されている時間が、それぞれ30秒,2分,30秒(すなわち、変動時間は3分)であるとする。この場合、変動時間中の最初の30秒はプロセスデータD1にしたがって通常演出が実行され、次の2分間はプロセスデータD2にしたがってループ演出が実行され、最後の30秒はプロセスデータD3にしたがって通常演出が実行される。
上記のように実行されるループ演出では、演出制御用CPU101側でループ回数分だけ音演出および発光演出の制御が行われる一方で、演出制御用CPU101から表示コマンドが表示制御基板90に出力された後は、表示制御基板90側でループ回数分だけ表示演出の制御が行われる。このように、異なる制御基板により音演出(や発光演出)および表示演出が繰り返し行われるが、演出制御基板80による音演出の処理速度と表示制御基板90による表示演出の処理速度とが異なるような場合、ループ演出の序盤(たとえば、1回目〜2回目の所定演出期間)では音演出と表示演出との同期ずれが目立っていなくても、終盤(たとえば、5回目〜6回目の所定演出期間)にはその同期ずれが目立ってしまうという問題が生じる可能性がある。この同期ずれは、特に、ループ演出期間が長ければ長いほど顕著になる。また、表示演出として歌詞(セリフ)表示を行い、音声演出として歌の音声が出力される場合などには、歌の音声と歌詞との同期ずれが目立ちやすく、遊技者に不快感を与えてしまう可能性がある。
そこで、パチンコ遊技機1は、演出制御基板80による音演出(や発光演出)の開始に合わせて、表示制御基板90による表示演出が開始されるように制御する。具体的には、演出制御基板80は、毎回の音演出(や発光演出)の開始に合わせて、表示演出を開始させるための開始指令を表示制御基板90に出力する(図18参照)。
図19は、ループ演出における音演出と表示演出との実行タイミングを示すタイミングチャートである。ここでは、説明の容易化のため、所定演出は、演出制御基板80により実行される音演出と、表示制御基板90により実行される表示演出とを組み合わせたものであるとする。なお、このタイミングチャートのスタート時点において、表示制御基板90は、演出制御基板80からの表示制御コマンドを受信しており、ループ演出が開始されること、ループ演出における表示演出態様およびループ回数を認識しているものとする。
図19を参照して、時刻t1において、演出制御基板80は、1回目の音演出を開始するとともに1回目の表示演出の開始指令を表示制御基板90に出力する。具体的には、演出制御用CPU101は、音番号データに基づいてスピーカ27から音声を出力させるとともに、出力ポート109を介して当該開始指令を表示制御基板90に出力する。
時刻t2において、表示制御基板90は、受信した開始指令に基づいて、1回目の表示演出を開始する。具体的には、表示制御基板90は、表示制御実行データにしたがう表示演出態様で演出表示装置9を表示制御する。なお、時刻t1から時刻t2までの時間Taは、演出制御基板80により開始指令が出力されてから、表示制御基板90により1回目の表示演出が開始されるまでの時間である。
次に、時刻t3において1回目の音演出が終了し、時刻t4において1回目の表示演出が終了する。時刻t3から時刻t4までの時間Tbは、音演出と表示演出との終了時刻の差分である。ここで、時間Tbと時間Taとが同じであれば、表示演出時間および音演出時間には差異がないといえるため、ループ演出の終盤になっても音演出および表示演出の同期ずれが増大していく可能性は低い。しかしながら、図19に示すように、時間Tbの方が時間Taよりも長いことから、表示演出時間が音演出時間よりも長いことがわかる。これは、表示制御基板90による表示演出の処理速度が、演出制御基板80による音演出の処理速度よりも遅いことを意味する。典型的には、このような差は、演出制御基板80の演出制御用CPU101の処理性能(動作周波数やIPC等)と、表示制御基板90のCPU90A(およびVDP109)の処理性能との差から生じる。
次に、時刻t5において、演出制御基板80は、2回目の音演出を開始するとともに2回目の表示演出の開始指令を表示制御基板90に出力する。なお、時刻t3から時刻t5までの時間は、前回の音演出と次回の音演出との間隔(インターバル時間)である。このインターバル時間は、時間Tbよりも長い時間に予め設定されている(すなわち、音演出および表示演出の演出時間の差分がインターバル時間よりも短い)。時刻t6において、表示制御基板90は、開始指令を受信すると、2回目の表示演出を開始する。時刻t5から時刻t6までの時間は、時刻t1から時刻t2までの時間Taと同じである。このことから、時刻t4の時点では、音演出に対して表示演出は時間Tbだけ遅れていたが、時刻t6の時点では、その遅れが時間Tbから時間Ta(<Tb)に修正されていることがわかる。
同様に、時刻t7において2回目の音演出が終了し、時刻t8において2回目の表示演出が終了する。再度、時刻t8の時点で、音演出に対して表示演出は時間Tbだけ遅れてしまう。しかしながら、時刻t9において、3回目の音演出が開始されるとともに3回目の表示演出の開始指令が表示制御基板90に出力され、時刻t10において、3回目の表示演出が開始される。これにより、時刻t10の時点では、その遅れが時間Tbから時間Ta(<Tb)に再度修正される。
このように、ループ演出において、音演出および表示演出の制御主体が異なることによる、音演出に対する表示演出の同期ずれは、1回あたりの演出ごとに修正される。そのため、音演出および表示演出を繰り返し行う場合であっても、徐々にその同期ずれが目立ってくる(増大していく)ことはなく、遊技者に不快感を与えることもない。
なお、音演出および表示演出の同期ずれをさらに目立ちにくくするために、演出制御基板80は、前回の音演出を終了して次の音演出を開始するタイミングを、音演出および表示演出を組み合わせた演出態様が目立たないタイミングに設定してもよい。すなわち、ループ演出における複数回繰り返される所定演出の切れ目が目立たないように、次の所定演出の開始タイミングを設定する。
音演出および表示演出の演出態様が目立たないタイミングとは、音演出としてはスピーカ27から音が出力されていない(あるいは、ボリュームが小さい)タイミング、表示演出としてはキャラクタが表示されていない、キャラクタが静止状態である、セリフ(や歌詞)が表示されていない等のタイミングである。すなわち、音演出および表示演出の演出態様が目立たないタイミングとは、音演出と表示演出とが同期ずれしていたとしても、その同期ずれを遊技者が認識しにくいようなタイミングである。
そのため、1回あたりの演出が30秒間である場合に、最後の2秒間(28秒〜30秒)は無音にする(あるいは、ボリュームを小さくする)ように音番号データを設定しておいてもよいし、最後の2秒間はキャラクタが登場しないように(あるいは、セリフを表示しない)ように表示制御実行データを設定しておいてもよい。また、最後の2秒間に、遊技者の目を引き付ける効果のあるいわゆるアイキャッチ画像を表示するように表示制御実行データを設定しておいてもよい。このように設定しておけば、音演出および表示演出が目立たない演出態様のときに、前回の音演出が終了して次の音演出が開始されるため、1回あたりの音演出と表示演出との同期ずれが大きい場合であっても、その同期ずれを遊技者が認識しにくくすることができる。
上記において、仮に、演出の処理速度が遅い表示制御基板90から、演出の処理速度が速い演出制御基板80に開始指令を出力する場合を想定する。この場合、表示制御基板90は、表示演出を終了して、所定のインターバル時間をとってから、次の表示演出を開始するとともに音演出の開始指令が演出制御基板80に出力される。ここで、音演出の処理速度は表示演出の処理速度よりも速く、かつ、表示制御基板90による開始指令に基づいて音演出が開始されることから、前回の音演出と次回の音演出とのインターバル時間は、前回の表示演出と次回の表示演出とのインターバル時間よりも長くなる。そのため、表示演出に対して音演出が毎回早く終了したような印象(音演出が詰められたような印象)を遊技者に与える可能性がある。このような印象を遊技者に与えるのを防止するため、演出制御基板80から表示制御基板90に開始指令を出力する。
次に、パチンコ遊技機1で行われるループ演出処理の流れについて説明する。図20は、パチンコ遊技機1で実行されるループ演出処理シーケンスを示す図である。図20を参照して、演出制御基板80は、ループ演出を開始するか否かを判断する(ステップS102)。具体的には、演出制御基板80は、遊技状態が特殊状態であることを示す情報を主基板31から受信した場合に、ループ演出を開始すると判断する。この特殊状態であることを示す情報とは、たとえば、大当り開始指定コマンド、確変状態指定コマンド、時短状態指定コマンドなどを含む。すなわち、演出制御基板80は、大当り開始指定コマンドに基づいて大当り遊技状態であることを認識した場合、確変状態指定コマンドに基づいて確変状態であることを認識した場合、時短状態指定コマンドに基づいて時短状態であることを認識した場合などに、ループ演出を開始すると判断する。
ループ演出を開始する場合には(ステップS102においてYES)、演出制御基板80は、ループ演出用の表示制御コマンドを表示制御基板90に送信することによりループ演出の開始を通知する(ステップS104)。ここで、表示制御コマンドは、表示制御実行データにより示される表示演出態様をA回繰り返すように演出表示装置9を表示制御するためのコマンドであるとする。表示制御基板90は、ループ演出の開始通知(表示制御コマンド)を受信する(ステップS106)。
次に、演出制御基板80は、音番号データにしたがって音演出を開始し(ステップS108)、ループ回数をインクリメントする(ステップS110)。演出制御基板80は、表示演出の開始指令を表示制御基板90に送信する(ステップS112)。演出制御基板80は、音演出を終了すると(ステップS114)、現在のループ回数がA回であるか否かを判断する(ステップS116)。現在のループ回数がA回である場合には(ステップS116においてYES)、演出制御基板80は処理を終了する。この場合、ループ回数が0にリセットされる(k=0)。現在のループ回数がA回ではない場合には(ステップS116においてNO)、演出制御基板80はステップS108からの処理を繰り返す。演出制御基板80によるステップS108からステップS116までの一連の処理によって、音番号データにしたがう音演出がA回繰り返されることになる。
一方、表示制御基板90は、表示演出の開始指令を受信すると(ステップS118)、表示制御コマンドに基づいて表示演出を開始し(ステップS120)、ループ回数をインクリメントする(ステップS122)。表示制御基板90は、表示演出を終了すると(ステップS124)、現在のループ回数がA回であるか否かを判断する(ステップS126)。現在のループ回数がA回である場合には(ステップS126においてYES)、表示制御基板90は処理を終了する。この場合、ループ回数が0にリセットされる(l=0)。現在のループ回数がA回ではない場合には(ステップS126においてNO)、表示制御基板90はステップS118からの処理を繰り返す。表示制御基板90によるステップS118からステップS126までの一連の処理によって、表示制御実行データにしたがう表示演出がA回繰り返されることになる。
ここで、ループ演出を開始しない場合の処理について説明する。演出制御基板80は、ループ演出を開始しない場合には(ステップS102においてNO)、ループ演出ではない通常演出を実行して(ステップS130)、処理を終了する。具体的には、演出制御基板80は、音番号データにしたがう音演出を開始するとともに、通常演出用の表示制御コマンドを表示制御基板90に出力する。この場合、演出制御基板80は、音番号データにしたがう音演出を1回だけ実行して終了する。また、表示制御基板90は、受信した表示制御コマンドに基づいて、表示制御実行データにしたがう表示演出を1回だけ実行して終了する。すなわち、ループ演出とは異なり、演出制御基板80側でも表示制御基板90側でも同じ演出が繰り返されることはない。また、演出制御基板80から表示制御基板90に開始指令を出力することもない。
このように、ループ演出ではない通常演出が実行されるケースとしては、たとえば、短い変動時間の変動パターンが選択されており、同じ演出を繰り返し実行する必要がないような場合である。具体的には、変動時間が30秒であって、演出として30秒間のセリフ(や歌謡曲)のデータが準備されている場合には、当該演出が1回実行される。なお、プロセステーブルが複数のプロセスデータから構成されている場合には、次のプロセスデータにしたがって前回の演出とは異なる演出が続けて行われることにより、1回の演出図柄の変動における演出が実現されてもよい。
上記フローチャートでは、ループ演出を開始するか否かの判断(ステップS102)を、主基板31から受信した情報に基づいて行う構成について説明したが、当該構成に限られない。演出制御基板80は、通常の演出態様から特定演出態様への移行を決定した場合にループ演出を開始すると判断してもよい。
具体的には、演出制御基板80は、先読み予告処理(S500)において、先読み予告を実行すると判定した場合に、当該先読み予告を実行するときの演出態様としてループ演出を採用してもよい。演出制御用マイクロコンピュータ101においては、先読み予告演出として、遊技状態の変更があったことを遊技者に想起させたりするための演出態様である演出場面(以下ステージと呼ぶ)を切替える(移行する)演出が行なわれる。ステージを表示する演出は、ステージ演出と呼ばれる。先読み予告が行なわれていない通常の演出状態において選択される通常ステージと、先読み予告演出として選択される特殊ステージとが設けられている。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ101は、通常ステージから特殊ステージへの移行を決定した場合に(先読み予告を実行する場合に)、ループ演出を開始すると判断してもよい。
なお、先読み予告演出を実行するか否かの判定には、たとえば、先読み予告判定テーブルが用いられる。先読み予告判定テーブルは、先読み予告決定用の乱数SR2(0〜99の100個の値を取り得る)の抽出値と、予告の有無との関係が設定されたデータテーブルであり、演出制御基板80に搭載されたROM102Aに記憶されている。先読み予告判定テーブルにおいては、新たな保留記憶情報、すなわち、今回の予告対象となる保留記憶情報についての大当り・小当りの判定結果(入賞時演出処理での判定結果)別に、予告なし(通常ステージからの移行なし)と、予告あり(特殊ステージあり)とのいずれかを選択する乱数SR2の値が割振られている。このような先読み予告判定テーブルを用いることにより、先読み予告について、予告なしと、予告あり(特殊ステージあり)とのいずれかが選択されるので、先読み予告を実行するか否かの判定を行なうことができる。
また、演出制御基板80は、通常ステージから特殊ステージへの移行を、RTC(real-time clock)を用いて決定してもよい。この場合、演出制御基板80は、所定時刻になった場合(あるいは、パチンコ遊技機1が起動されてから所定時間が経過した場合)に、通常ステージから特殊ステージへの移行を決定し、ループ演出を開始すると判断してもよい。
[RAM内のデータベースについて]
次に、パチンコ遊技機1で遊技を行った場合に記録される遊技情報に基づいて形成されるRAM内のデータベースについて説明する。本実施形態では、RAM内のデータベースとして、サブ基板である演出制御基板80のRAM103に記憶される遊技履歴データベースと、サブサブ基板である表示制御基板90の遊技データRAM9Cに記憶される演出履歴データベースとがある。図21を用いて、RAM内のデータベースについて説明する。図21(a)、(b)はそれぞれ、RAM103で記憶する遊技履歴データベース、RAM9Cで記憶する演出履歴データベースの一例を示したものである。本実施形態では、遊技を開始したときから、1球以上の遊技球を発射して遊技を終了するときまでの期間を「遊技履歴更新期間」という。遊技履歴更新期間は、RAM103内の遊技履歴データベースを更新できる期間である。「遊技を開始する」とは、遊技を開始するためのパスワード(図24など参照)が、遊技者により入力されることである。パスワードとは、遊技の進行に応じて遊技履歴の記録を開始させるためのものや、前回の遊技の遊技履歴を引き継ぐためのものである。なお、パスワードを入力せずに、遊技を開始することもできるが、遊技履歴は、パチンコ遊技機1には記憶されない。また、「遊技を終了する」とは、図23(a)に示すメニュー画面において、遊技者により「終了」が選択されるか、「二次元コード作成」が選択されることである。「終了」とは、二次元コードを作成せずに、遊技を終了させることである。
まず、遊技履歴データベースについて説明する。本実施形態では、図21(a)に示すように、遊技履歴データベースは、遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、遊技履歴更新期間での、変動回数、大当り回数、確変回数などからなる。これらの遊技情報は、主基板31での抽選に基づき演出制御基板80でカウントされてRAM103に記憶される。
また、遊技履歴更新期間内で、変動表示が開始されるごとに、遊技履歴データベースの変動回数は1ずつ増加更新される。遊技履歴更新期間内で、大当り、確変になる毎に、遊技履歴データベースの大当り回数、確変回数は増加更新される。なお、これらの増加更新は、遊技履歴更新期間が終了するときに、まとめて更新するようにしてもよい。
次に、図21(b)に示す演出履歴データベースについて説明する。本実施形態で演出履歴とは、パチンコ遊技機1の演出に関する履歴を記憶した情報である。本実施形態では、演出履歴として、レベル、達成ミッション、経験値およびポイントなどを含む。レベルは、現在演出で実行されているキャラクタのレベルを表す情報である。達成ミッションは、ミッション演出においてミッションを達成したか否かの情報である。経験値は、遊技者が遊技内で仮想的に保有するキャラクタが現在保有する得点を表す情報である。ポイントは、遊技者が演出において獲得した得点等の情報である。また、本実施形態では、表示制御用CPU90Aが演出開始時に、演出履歴の達成ミッションに基づき予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、10経験値獲得する毎にキャラクタのレベルを加算するようになっている。キャラクタのレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数は増加される。キャラクタのレベルが加算される毎に、演出履歴データベースのレベルは増加更新される。経験値を獲得する毎に、演出履歴データベースの経験値は増加更新される。
[記憶部220のデータベースについて]
次に、管理サーバ1200の記憶部220のデータベースについて説明する。本実施形態では、記憶部220のデータベースは、遊技者データベース、遊技情報データベースを含む。図22を用いて、本実施形態のデータベースを説明する。図22(a)、(b)はそれぞれ、遊技者データベース、遊技履歴データベースの一例を示したものである。
図22(a)に示すように、遊技者データベースには、遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、現在のステータス(待機中/遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、現在までの変動回数、大当り回数、確変回数等からなる遊技履歴情報と、遊技者が遊技内で仮想的に保有するキャラクタの現在のレベル、達成したミッション、遊技者が獲得した経験値、ポイント等からなる演出履歴情報とが、遊技者別(端末識別情報別)に登録されている。なお、遊技者データベースには、このほかにも、図示はしないが、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の遊技者の個人情報(会員情報)も記憶されている。つまり、遊技者データベースは、過去に遊技した遊技履歴を遊技者単位で集計したデータベースである。
図22(b)に示すように、遊技履歴データベースには、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、遊技日時、当該遊技開始時にパチンコ遊技機1に入力されたパスワード、当該遊技の遊技終了時に変動回数、当該遊技での大当り回数、当該遊技での確変回数からなる遊技履歴情報と、当該遊技の終了時のレベル値、達成したミッション、当該遊技の終了時の経験値、ポイント等からなる演出履歴情報とが遊技日単位に登録されている。つまり、遊技履歴データベースは、遊技日毎に遊技者の遊技履歴を集計したデータベースである。
また、管理者により、操作部230に対して所定の操作が行われることにより、該管理者が視認可能な態様で、遊技者データベースおよび遊技履歴データベースに基づく画像を表示部240に表示させることができる。
[遊技開始時の処理の流れ]
図23は、遊技履歴更新期間で、表示装置9Aに表示される画面の一例であり、図26は、携帯端末1100の表示部140に表示される画面の一例である。本実施形態では、遊技開始時にパスワードを入力できる。このパスワードを入力することにより、遊技者自身の遊技履歴に応じたレベルを引き継いで遊技を行うことができる。本実施形態では、管理サーバ1200からパスワードの発行を受けるためには、予め携帯端末1100を用いて、管理サーバ1200にアクセスし、会員登録を行って、当該携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)を登録しておく必要がある。本実施形態では、遊技者により、表示装置9Aに表示されるメインメニュー画面にて「会員登録」が選択されると、演出制御用CPU101は、管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される二次元コード(図25参照)を作成して、表示装置9Aに表示させる。遊技者は、携帯端末1100にて、この二次元コードを読み取ることにより、簡単に管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスできる。
遊技者が遊技を開始(遊技履歴更新期間の開始)するときには、遊技者は所定の操作をすることにより、図26(A)に示されるようなメニュー画面を携帯端末1100の表示部140に表示させる。このメニュー画面には、管理サーバ1200が管理するサイトで、遊技者に提供され得る項目のメニューが表示される。具体的には、パスワード発行、履歴表示、達成ミッションの表示、カスタム設定、アバターの設定、ショップでのコンテンツ等の購入、掲示板の閲覧及び投稿等を行なうための各リンクが表示される。遊技者により、所望のリンクが選択されると、遊技者により、パスワード発行が選択されたときには、携帯端末1100から管理サーバ1200に対してパスワード発行要求が送信される。
制御部210によって行われる管理サーバ1200がパスワード発行要求を受信したときに実行するパスワード発行処理の手順について説明する。制御部210は、当該要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判定する。その結果、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合、制御部210は、パスワードの発行が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合、制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報及び遊技履歴情報に基づいて、レベル、経験値等の情報を取得し、取得した各情報に基づいて、パスワードを生成し、生成したパスワードを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。
そして、制御部210は、生成したパスワードを、前回発行パスワードとして、当該遊技者に対応する遊技者情報に格納すると共に、ステータスを遊技中に更新する。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図26(B)は、パスワード発行のリンクが選択されたときに、携帯端末1100の表示部140に表示されるパスワード表示画面の例を示す図である。遊技者は、このパスワード表示画面を見ながら、パチンコ遊技機1に対して、パスワードを入力することができる。
次に、パチンコ遊技機1に対してパスワードの入力方法について説明する。パスワード入力のためのメインメニュー画面は、デモ画面が演出表示装置9に表示されている間に、プッシュボタン120が操作された場合に、表示装置9Aの表示領域に表示される。パスワードの入力前による遊技開始前のメインメニュー画面では、「パスワード入力」、「会員登録」、「終了」のメニュー項目が表示されるようになっている。このメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、管理サーバ1200にて発行された図26(B)に示すパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたレベルを引き継いで遊技を行うことが可能となる。
メインメニュー画面が表示されている状態では、スティックコントローラ122を左側に操作することで、左側のメニュー項目に移動し、スティックコントローラ122を右側に操作することで右側のメニュー項目に移動する。そして、プッシュボタン120が操作されることで、手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態でプッシュボタン120が操作されるか、トリガボタン121が一定時間以上操作されると、「YES」、「NO」を選択可能な終了確認画面が表示される。この終了確認画面にてプッシュボタン120、スティックコントローラ122を操作し、「YES」、「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メインメニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されない状態が、画面毎に定められた時間継続した場合にも基本画面に戻る。
次に、パスワードの入力操作仕様について説明する。遊技者は、メインメニュー画面にて、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122を操作してパスワード入力を選択すると、演出制御用CPU101により、パスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、スティックコントローラ122を操作することで、文字が移動し、プッシュボタン120を操作することで、手前に表示されている文字が選択される。
たとえば、1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態で、プッシュボタン120を操作することで、手前の文字を再度選択可能にすることができる。そして、8文字のパスワードを選択すると、「決定」に移動し、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態でプッシュボタン120を操作することで、パスワードの入力が完了する。
入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、パスワードの入力を受け付けたことを示す「パスワードOK」画面が表示される。パスワードOK画面は、プッシュボタン120を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。なお、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワードの入力が受け付けられなかったことを示す「パスワードNG」画面(図示略)が表示される。パスワードNG画面も、プッシュボタン120を操作するか、予め定められた時間が経過することで閉じられ、基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM103に割り当てられた個人履歴格納領域(変動回数、大当り回数、確変回数)の値が初期化されると共に、パスワードから解析されるレベル、経験値等が、RAM9Cに割り当てられたレベル、経験値等の格納領域に設定される。そして、以上の設定に伴い、以前の演出履歴に応じたレベル、経験値が、当該パチンコ遊技機1に引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM103に割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
遊技者は、遊技を終える場合に、当該遊技者の遊技履歴情報、現在のレベル、経験値等からなる演出履歴情報が含まれる二次元コードをパチンコ遊技機1から出力させ、携帯端末1100を用いて当該二次元コードを取得し、この二次元コードに含まれる遊技結果情報を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
遊技者により、図23(a)に示すように、メインメニュー画面にて、「二次元コード作成」が選択されると、表示制御用CPU90Aは、二次元コード作成部9Bに二次元コードを作成させ、図23(b)に示すように、作成した二次元コードを表示装置9Aに表示させる。図23においてプッシュボタン120及びスティックコントローラ122を用いた操作は、表示装置9Aのタッチパネルでも同様に行うことができる。
[二次元コードの出力処理の流れ]
次に、パチンコ遊技機1において二次元コードを作成し、出力する処理の流れについて説明する。図24は、遊技機における二次元コードの出力処理シーケンスを示す図である。
表示装置9Aは、図23(a)に示すようにメインメニュー画面を表示することで二次元コード作成ボタンを表示する(ステップS251)。表示装置9Aは、タッチパネルにより二次元コード作成ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS252)。表示装置9Aは、タッチパネルにより二次元コード作成ボタンが押下されたと判定した場合(ステップS252:YES)、二次元コード作成の押下信号を表示制御基板90に送信する(ステップS253)。なお、表示装置9Aは、タッチパネルにより二次元コード作成ボタンが押下されていないと判定した場合(ステップS252:NO)、処理を終了する。
次に、表示制御基板90は、表示装置9Aから二次元コード作成の押下信号を受信する(ステップS254)。表示制御基板90は、二次元コード作成の押下信号を受信すると、二次元コード作成に必要な遊技履歴情報を取得済みか否かを判定する(ステップS256)。具体的に、表示制御基板90は、演出制御基板80で記憶している遊技履歴の情報を取得しているか否かを判定する。なお、表示制御基板90は、遊技が行われていない期間において直前に遊技履歴の情報を取得している場合は、取得済みと判定する。二次元コード作成に必要な遊技履歴情報を取得していないと判定した場合(ステップS256:NO)、表示制御基板90は、演出制御基板80に対して記憶している遊技履歴情報を送信するように要求する遊技履歴情報要求コマンドを演出制御基板80に送信する(ステップS257)。なお、遊技履歴情報を複数回に分けて受信する場合、ステップS256で遊技履歴情報を取得していないと判定した場合(ステップS256:NO)、初回のみ遊技履歴情報要求コマンドを演出制御基板80に送信するが、2回目以降についてステップS256で遊技履歴情報を取得していないと判定した場合(ステップS256:NO)でも、遊技履歴情報要求コマンドを演出制御基板80に送信しない。もちろん、2回目以降についてステップS256で遊技履歴情報を取得しているか否かを判定しないようにしてもよい。
次に、演出制御基板80は、表示制御基板90から遊技履歴情報要求コマンドを受信する(ステップS258)。演出制御基板80は、遊技履歴情報要求コマンドを受信するとRAM103で記憶している遊技履歴情報(例えば、変動回数、大当り回数など)を表示制御基板90に送信する(ステップS259)。
次に、表示制御基板90は、演出制御基板80から遊技履歴情報を受信する(ステップS260)。表示制御基板90は、二次元コード作成に必要な遊技履歴情報を取得していると判定した場合(ステップS256:YES)または遊技履歴情報を受信した場合、演出履歴情報を遊技データRAM9Cから読出す(ステップS261)。表示制御基板90は、読出した演出履歴情報と取得した遊技履歴情報とに基づいて、二次元コード作成部9Bに二次元コードを作成させる(ステップS261)。さらに、表示制御基板90は、作成した二次元コードを表示装置9Aに表示させるための表示指示コードをVDP109を介して表示装置9Aに送信する(ステップS263)。
次に、表示装置9Aは、二次元コードの表示指示コマンドを受信する(ステップS264)。表示装置9Aは、二次元コードの表示指示コマンドを受信すると、当該表示指示コマンドに基づいて図23(b)に示すように二次元コードを表示する(ステップS265)。
ここで、図25を用いて、ステップS262で作成する二次元コードの一例について説明する。本実施形態の二次元コードは、図25に示すように、管理サーバ1200上の更新ページの所在を示すURL(更新用URL)と、該二次元コードを作成するパチンコ遊技機1の端末識別情報と、遊技開始時に入力されたパスワードと、遊技者の端末識別情報に対応する遊技履歴情報(例えば、変動回数、大当り回数など)と、演出履歴情報(例えば、達成ミッションや経験値等)とから作成される。
[変形例について]
以上、本実施の形態を図面により説明してきたが、本実施の形態に限定されるものではない。上記の本実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
(1) 本実施形態では、遊技履歴情報と、演出履歴情報とに基づく対応出力を行う方法としてパチンコ遊技機1が二次元コードを表示して携帯端末1100に取得させる手法を説明した。しかしながら、対応出力を行う方法は、他の手法であってもよい。たとえば、表示する情報として二次元コードではなく、遊技履歴情報および演出履歴情報を記憶するホールサーバから情報を読み出すパスワードなどの他の態様で表示するようにしてもよく、また他の態様で対応出力を行ってもよい。たとえば、パチンコ遊技機1が、スピーカ53、54から、遊技履歴情報と演出履歴情報とが含まれた音(音波)を出力するようにしてもよい。この場合には、携帯端末1100は、出力された音(音波)を収音して解析することにより、遊技履歴情報と演出履歴情報とを取得するようにしてもよい。また、遊技履歴情報および演出履歴情報を直接視認できる文字情報として出力しても、直接聴くことができる音声情報として出力してもよい。
また、他の取得手法として、携帯端末1100と通信可能な通信部をパチンコ遊技機1が備えて、パチンコ遊技機1は、携帯端末1100に対して遊技履歴情報と演出履歴情報とを送信するようにしてもよい。また、パチンコ遊技機1と携帯端末1100とを、遊技者や店員が有線で接続することにより、パチンコ遊技機1は、携帯端末1100に対して遊技履歴情報と演出履歴情報とを送信するようにしてもよい。
(2) 本実施形態では、二次元コードに含まれている主な情報として、遊技履歴情報と演出履歴情報であるとして説明した。しかしながら、二次元コードには、他の情報を含ませるようにしてもよい。たとえば、該他の情報として遊技者に提供する特典情報でもよい。特典情報としては、例えば、音楽、壁紙、待ち受け画面、動画等のコンテンツデータ、あるいは、所定の物品と交換できる交換券を示すデータである。また、二次元コードに特典情報を含ませるのではなく、特典情報自体を表示制御基板90から出力する情報(対応出力)として出力してもよい。さらに、表示制御基板90から出力する情報として、予告演出の動画、予告演出とは異なる変動中の演出の動画、大当り中の演出の動画などを出力してもよい。さらに、遊技履歴情報および演出履歴情報を管理サーバ1200で蓄積する構成に限定されず、今回の遊技結果のみに基づいて特典情報や大当り中の演出の動画などの情報を表示制御基板90から出力してもよい。また、予め遊技機に記憶してある演出を呼び出すパスワードを表示制御基板90から出力する情報としてもよい。
(3) 本実施形態では、二次元コードの表示契機は、二次元コード作成操作がされたとき(図23参照)であるとして説明した。しかしながら、二次元コードの表示契機はこれらに限られるものではない。たとえば、設定変更状態であるとき、または遊技者にとって、有利な状態(たとえば、大当り中)に、二次元コードを表示するようにしてもよい。この場合には、特典情報が含まれた二次元コードが表示されることが好ましい。このようにすることにより、有利な状態において、遊技球の払出率を高めつつ、特典情報も付与されることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) また、本実施形態では、店員が保有している携帯端末であるか遊技者が保有している携帯端末であるかにかかわらず、遊技情報を表示させるとして説明した。しかしながら、店員の携帯端末にはすべての遊技情報を表示させる一方、遊技者の携帯端末には一部の遊技情報を表示させない特定制御を実行するようにしてもよい。このような特定制御を実行することにより、直近の遊技状態を店員に把握させることができる。したがって、不正行為の発生の可能性が高い場合には、該不正行為に対して素早い対応を行うことができる。
(5) また、本実施形態では、RAM103に遊技履歴情報(例えば、変動回数や大当り回数など)を記憶し、遊技データRAM9Cに演出履歴情報(例えば、レベルや達成ミッションなど)を記憶すると説明した。さらに、RAM103は、その一部または全部がバックアップ電源(図示せず)によってバックアップされている。つまり、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM103の一部または全部の内容は保存される。少なくとも、二次元コードの生成に必要な遊技履歴情報(例えば、変動回数や大当り回数など)は、バックアップ電源によってバックアップされている。なお、RAM103自体はバックアップを行わず、RAM103に記憶している遊技履歴情報を、RAM103とは別に設けた不揮発性の記憶装置に記憶することでバックアップを行ってもよい。一方、表示制御基板90は、遊技データRAM9Cに記憶している演出履歴情報のバックアップは行わない。これにより、必要な遊技履歴情報のみをバックアップすることが可能となり、また表示制御基板90の処理負担を軽減することができる。なお、演出制御基板80は、RAM103に記憶している遊技履歴情報のバックアップを行わずに、表示制御基板90が、遊技データRAM9Cに記憶している演出履歴情報のバックアップを行ってもよい。この場合、遊技データRAM9Cは、その一部または全部がバックアップ電源によってバックアップされている。また、演出制御基板80は、RAM103に記憶している遊技履歴情報のバックアップを行い、さらに表示制御基板90が、遊技データRAM9Cに記憶している演出履歴情報のバックアップを行ってもよい。
(6) また、本実施形態では、演出制御基板80がRAM103に記憶した遊技履歴情報(例えば、変動回数や大当り回数など)を、表示制御基板90に送信すると説明した。しかしながら、表示制御基板90に送信する情報量が大きい場合やセキュリティを向上させたい場合、RAM103に記憶した遊技履歴情報を複数の情報に分割して、表示制御基板90に送信してもよい。例えば、演出制御基板80は、RAM103に記憶した遊技履歴情報を1バイトまたは2バイトずつのデータに分けて表示制御基板90に送信する。
(7) また、本実施形態では、演出制御基板80がRAM103に記憶した遊技履歴情報を複数の情報に分割して、表示制御基板90に送信する場合、分割したそれぞれの遊技履歴情報に連番を付して表示制御基板90に送信する。そして、表示制御基板90では、分割した遊技履歴情報を受信した場合、連番となっているか否かを判定し、連番となっていなければ受信した遊技履歴情報を破棄する。
(8) また、本実施形態では、表示制御基板90が、受信した遊技履歴情報が連番となっておらず破棄した場合、演出制御基板80に対して遊技履歴情報の再送を要求するコマンドを送信する。もちろん、表示制御基板90は、受信した遊技履歴情報が連番となっていない場合、受信した遊技履歴情報を破棄せずに、欠落した番号の分割した遊技履歴情報のみを演出制御基板80に対して再送するように要求してもよい。
(9) また、本実施形態では、表示制御基板90が、読出した演出履歴情報と取得した遊技履歴情報とに基づいて、二次元コード作成部9Bに二次元コードを作成させる(ステップS261)と説明した。しかしながら、表示制御基板90は、二次元コード作成部9Bを別途設けずに、CPU90Aで二次元コードを作成してもよい。また、表示制御基板90は、VDP109を別途設けずに、CPU90Aで演出表示装置9および表示装置9Aの表示制御を行ってもよい。
(10) また、本実施形態では、表示制御基板90が、表示装置9Aに二次元コードの表示指示コマンドを送信して、表示装置9Aに二次元コードを表示させる例を説明した。しかしながら、表示制御基板90ではなく、演出制御基板80が、演出制御基板80に接続された表示装置(図示せず)に二次元コードの表示指示コマンドを送信して、当該表示装置に二次元コードを表示させてもよい。演出制御基板80が、表示装置に二次元コードを表示させる場合、表示制御基板90で記憶している演出履歴情報を表示制御基板90から受信して、RAM103に記憶した遊技履歴情報と合わせて二次元コードを作成する。もちろん、二次元コードの作成および出力を、演出制御基板80および表示制御基板90の両方で行ってもよい。この場合、表示制御基板90で記憶している演出履歴情報を演出制御基板80に送信して演出制御基板80で遊技履歴情報と演出履歴情報とを合わせるとともに、演出制御基板80で記憶している遊技履歴情報を表示制御基板90に送信して表示制御基板90で遊技履歴情報と演出履歴情報とを合わせる。
さらに、本実施形態で説明した内容は、演出制御基板80(サブ基板)と表示制御基板90(サブサブ基板)との関係においてのみ適用されるものではなく、主基板31(メイン基板)と演出制御基板80(サブ基板)との関係においても適用することができる。つまり、演出制御基板80が、演出制御基板80で記憶している情報を主基板31に送信し、主基板31が、演出制御基板80から受信した情報と主基板31で記憶している情報とを合わせて対応出力を作成して出力しても、逆に、主基板31が、主基板31で記憶している情報を演出制御基板80に送信し、演出制御基板80が、主基板31から受信した情報と演出制御基板80で記憶している情報とを合わせて対応出力を作成して出力してもよい。
(11) また、本実施形態では、表示装置9Aを設け、当該表示装置9Aに二次元コードを表示すると説明した。しかしながら、表示装置9Aを設けずに、演出表示装置9に二次元コードを表示してもよい。
(12) 本実施の形態では、変動表示時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動表示時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動表示時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動表示時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。
(13) 本実施の形態においては、変動表示において実行する演出として、擬似連の演出を実行するようにしてもよい。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、変動表示において実行する演出としては、滑り演出を実行するようにしてもよい。滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(14) 本実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。このような構成の場合には、前述した実施の形態で演出制御用マイクロコンピュータ100が行なっていた各種決定については、同様に演出制御用マイクロコンピュータ100が行なうようにしてもよく、または、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、または、音/ランプ基板に搭載したマイクロコンピュータ等の制御手段が行なうようにしてもよい。
(15) 本実施の形態では、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取付けた構成としたが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
また、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、本実施の形態はスロットマシンに適用することも可能である。この場合、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを採用してもよく、あるいは、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
このような封入式の遊技機には、遊技点を計数した上で、計数結果を記録媒体処理装置(遊技用装置)の一例となるカードユニットに送信する機能を設けてもよい。この場合、遊技点の計数を指示するための計数操作手段(計数ボタン)を封入式の遊技機に設けることが望ましい。たとえば、遊技点の計数結果は“持点”に変換されて、カードユニットに挿入されている(受付けられている)カードまたは端末などの「遊技者によって携帯される記録媒体」に直接記録される。あるいは、カードユニットに接続された点数管理用サーバで記録媒体に記録されているカードIDを管理し、計数結果をカードユニットから点数管理用サーバに送信することによって、点数管理用サーバがカードID毎に遊技者の持点を記憶するようにしてもよい。
(16) 本実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(17) 本実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されてもよい。
(18) 本実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(19) 本実施の形態では、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する例を示した。しかし、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、特別図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも特別図柄の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、可変表示中に表示される特別図柄と、可変表示結果として表示される特別図柄とは、異なるものであってもよい。特別図柄の可変表示として、例えば「−」を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の特別図柄(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を表示することも特別図柄の可変表示に含まれる。また、一種類の飾り図柄を点滅表示又はスクロール表示することなども飾り図柄の可変表示に含まれる。普通図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すことなども普通図柄の可変表示に含まれる。また、可変表示中に表示される飾り図柄や普通図柄と、可変表示結果として表示される飾り図柄や普通図柄とは、異なるものであってもよい。
(20) 上述した実施の形態では、ループ演出期間中において、演出制御基板80から表示制御基板90に開始指令を出力する構成について説明したが、当該構成に限られず、表示制御基板90から演出制御基板80に開始指令を出力する構成であってもよい。具体的には、演出制御基板80から表示制御基板90にループ演出用の表示制御コマンドが送信されると、両基板側でループ演出の開始と、ループ回数とを認識することができる。この場合、表示制御基板90は、1回目の表示演出を開始するとともに1回目の音演出の開始指令を演出制御基板80に出力する。そして、演出制御基板80は、当該開始指令を受信した場合に、1回目の音演出(や発光演出)を開始する。同様に、表示制御基板90および演出制御基板80は、それぞれ表示演出および音演出をループ回数分繰り返す。
(21) 上述した実施の形態では、図19および図20において、ループ演出が実行される場合には、演出制御基板80は、音演出を開始するとともに表示演出を開始させるための開始指令を表示制御基板90に出力し、表示制御基板90は、当該開始指令を受信すると表示演出を実行する構成について説明したが、当該構成に限られない。たとえば、演出制御基板80は、音演出を開始する前に、表示演出の開始タイミング(契機)を特定可能な情報としての開始指令を送信しておいてもよい。具体的には、演出制御基板80は、演出制御基板80により開始指令が出力されてから、表示制御基板90により表示演出が開始されるまでの時間Taを予め考慮して、音演出を開始するタイミングよりも時間Taだけ前のタイミングで開始指令を表示制御基板90に送信する。これにより、演出制御基板80による音演出と、表示制御基板90による表示演出とが同時に開始されることになり、音演出と表示演出との同期ずれをより目立ちにくくすることができる。
また、上述した開始指令は、表示制御基板90が当該開始指令を受信してからすぐに、当該表示制御基板90に表示演出を開始させるための指令でなくてもよい。たとえば、開始指令を受信してから時間Tc後に、表示演出を開始させるような指令であってもよい。この場合、演出制御基板80は開始指令を送信してから時間Tc後に音演出を開始し、表示制御基板90は開始指令を受信してから時間Tc後に表示演出を開始する。なお、この構成においても、時間Taを考慮して、演出制御基板80は、開始指令を送信してから時間(Ta+Tc)後に音演出を開始してもよい。
(22) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、8a 第1特別図柄表示器、8b 第2特別図柄表示器、9 演出表示装置、100 演出制御用マイクロコンピュータ、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、56,90A CPU、90 表示制御基板、101 演出制御用CPU。

Claims (1)

  1. 遊技を行う遊技機であって、
    第1演出を繰り返し実行可能な第1演出制御手段と、
    前記第1演出が繰り返し実行される場合に当該第1演出と連動させて第2演出を繰り返し実行可能な第2演出制御手段とを備え、
    前記第1演出制御手段は、前記第2演出の開始契機を特定可能な情報を前記第2演出制御手段へ送信する、遊技機。
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