JP2018008922A - ステロイド白内障の予防及び治療 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステロイドの長期投与もしくは局所投与により誘発される白内障、すなわちステロイド白内障を予防又は抑制するの提供。【解決手段】(A)ステロイド剤及び(B)ヒートショックプロテイン90阻害剤を含む医薬組成物であり、(A)がトリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、コルチゾールから選ばれる少なくとも1種類、(B)が17-AAG、ゲルダナマイシン、17-DMAG及びNVP-BEP800から選ばれる少なくとも1種類である医薬組成物。【効果】前記組成物により、ステロイド剤の副作用の低減ができ、ステロイド白内症を予防及び治療ができ、手術等の処置を必要としなくなる点で、患者の心理的及び肉体的な負担を軽くすることができる。【選択図】図5

Description

本発明は、トリアムシノロンアセトニドに代表されるステロイド剤の長期服用や局所投与が必要な患者に誘発される白内障の予防及び治療といった医療分野に関するものである。
ステロイド白内障はBlackらにより報告されたのが最初であり、ステロイド剤全身投与を行ったリウマチ患者で高頻度に白内障の発症を認めている。ほかにも腎臓移植例および長期生着例の増加に伴い、腎移植患者でのステロイド白内障の合併も増加している。ステロイド剤全身投与に比べると頻度は少ないが、長期間のステロイド剤の点眼やステロイド剤の吸入療法でも後嚢下白内障が発症することがある(非特許文献1)。
近年では糖尿病黄斑浮腫の治療を目的として、硝子体内にトリアムシノロンアセトニド(以下、TAともいう)を投与する患者においても白内障が発症する例が認められている(非特許文献2)。
ステロイド白内障は、通常は両眼性の白内障で、初期の混濁は可逆性との報告もあるが、全身疾患によりステロイド剤を服用している場合が多く、服用が中止できないため、ほとんどは徐々に進行する。現在、ステロイド白内障の予防法又は治療法としての薬剤は存在せず、ステロイド白内障の治療は、通常の白内障と同様に手術が行われる。ステロイド白内障の後嚢下混濁はその程度に比して強い視力障害を訴えることが多く、矯正視力が1.0以上であっても手術適応になることも多い。手術では、超音波水晶体乳化吸引術により水晶体の核と皮質を取り除き、眼内レンズを挿入する治療法をとっている(非特許文献1)。
しかし、手術のデメリットとして、後発白内障が発症すること、術中術後の合併症を抑えなければならないこと、長期に渡る注意深い観察が必要となることなどから、患者に非侵襲的な治療法が望まれている。
ステロイド白内障の発症のメカニズムの一因として、Na、K-ATPaseの不活化による水晶体浸透圧の変化、フリーラジカルによる細胞膜への傷害、水晶体構成タンパク質の翻訳後修飾、水晶体中の代謝異常、水晶体上皮細胞の分化抑制などが挙げられる(非特許文献3)。
一方、17-AAGは、ヒートショックプロテイン90阻害作用(以下、ヒートショックプロテインをHspともいう)を有しており、以前、抗がん剤として開発されていたゲルダナマイシンの誘導体である。
Hsp90(これはシグナル伝達、細胞サイクル制御及び転写調節に関係する主要タンパク質を含む、広範囲のタンパク質(“クライアントタンパク質”)の折り畳み、活性化及び集合に関係する)の阻害剤である。
ゲルダナマイシン及び17-AAGを含むゲルダナマイシンの誘導体は、アンサマイシンの中で最も広範に研究されていた。ゲルダナマイシンは初期に抗生物質活性についてのスクリーニングの結果として同定されたが、次に腫瘍細胞に対するその細胞傷害、ひいては、抗癌剤として注目されていた。そして、ゲルダナマイシンの肝毒性を低下させる目的で、ゲルダナマイシンの誘導体として、17-AAGが合成された(特許文献1)
17-AAGはHsp90のN末端に結合してATP活性を阻害することによって、Hsp90の機能を抑制するといわれている(非特許文献4)。
Hsp90は、定常状態ではグルココルチコイド受容体(以下、GRともいう)と結合し、細胞質に存在している。グルココルチコイドが細胞内に入るとGRはHsp90と解離してグルココルチコイドと結合し、細胞核へ移行して転写を調節する。Hsp90阻害剤はGRとHsp90の解離を抑制し、グルココルチコイドとGRの結合を阻害することで細胞核への移行を阻害することがわかっている(非特許文献5)。
特表2007−537258号公報
丸尾 敏夫ら編 「眼科診療ガイド」 株式会社文光堂 2008年 Archives of Ophthalmology. 2009;127:245-251 Clin Exp Optom. 2002;85:61-75 Chem Biol. 2010;17:18-27 Invest Ophthalmol Vis Sci. 2012;53:2938-2950
本発明の解決しようとする課題は、ステロイド剤の投与により生じる副作用のうち、ステロイド剤の投与経路、ステロイド剤の種類に限定されずに、ステロイド白内障を未然に防ぐ方法である。
前記に加えて、本発明の解決しようとする課題は、ステロイド剤の長期投与、局所投与により生じた副作用であるステロイド白内障を治療可能な方法である。
本発明は、組成物としてステロイド剤とHsp90阻害剤を含む医薬組成物であることを最も主要な特徴とする。
本発明は、Hsp90阻害剤を先に投与し、続いてステロイド剤を投与する医薬組成物であることを特徴とする。
本発明は、Hsp90阻害剤により、GRの核内移行を抑制することでアポトーシス能を維持できることを特徴とした水晶体混濁抑制剤であることを特徴とする。
本発明は、ステロイド剤とHsp90阻害剤を組み合わせることでステロイド白内障を予防又は治療する方法であることを特徴とする。
さらに 本発明は、Hsp90阻害剤を有効成分とし、ステロイドによる水晶体混濁を抑制する薬剤であることを特徴とする。
本発明の医薬組成物は、通常のステロイド剤と同一の方法もしくは同時に投与することができる。
前記の同一の方法には、同投与経路において、Hsp90阻害剤を前投与し、ステロイド剤を投与する方法である。
その結果、ステロイド剤の長期投与、局所投与により誘発されるステロイド白内障を予防及び治療することができる。そのため、ステロイド剤の副作用の低減ができ、手術等の処置を必要としなくなる点で、患者の心理的及び肉体的な負担を軽くすることができる。
図1は試験例1 (1)カスパーゼ3活性の検出結果として顕微鏡写真を示した。 図2は試験例1 (2) アポトーシス能の検討結果を示した図である。 図3は試験例2 (1)GR染色における顕微鏡写真を示した。 図4は試験例2 (2) カスパーゼ3活性の検出結果として顕微鏡写真を示した。 図5は試験例2 (3)アポトーシス能の検討結果を示した図である。 図6は試験例3(2)水晶体混濁についての評価結果を示した図である。 図7は試験例4で水晶体上皮細胞においてGR染色における顕微鏡写真を示した。 図8は試験例5による水晶体混濁についての評価結果を示した図である。
本発明に用いられる(A)ステロイド剤としては、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、コルチゾールが好ましく、トリアムシノロンアセトニドが特に好ましい。ステロイド剤の濃度は、通常0.001〜100μg/mL、好ましくは0.01〜20 μg/mL、最も好ましくは1〜10 mg/mLである。
本発明に用いられる(B)Hsp90阻害剤の阻害機構としては、Hsp90のN末端に結合してATP活性を阻害し、Hsp90の機能を抑制させることが挙げられる。Hsp90阻害剤としては、17-AAG、ゲルダナマイシン、17-DMAG、NVP-BEP800が好ましく、17-AAGが特に好ましい。Hsp90阻害剤の濃度は、通常0.001〜1 μM、好ましくは0.01〜0.1μMである。
本発明の医薬組成物は(A)ステロイド剤及び(B)Hsp90阻害剤を溶解させる添加剤として、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。
本発明の医薬組成物は(A)ステロイド剤及び(B)Hsp90阻害剤を原薬である粉体でバイアル等の容器に充填して密封し、開封後すぐに生理食塩水や溶解液に溶解させて投与する手順が必要な用時調製用の組成物としてもよい。投与する際に、(A)ステロイド剤及び(B)Hsp90阻害剤の両方を溶解液に溶解させ、同時に投与する手順の組成物としてもよく、また(B)Hsp90阻害剤を溶解して前投与し、(A)ステロイド剤を溶解して投与する手順の組成物としてもよい。
一方、すでに調製済であり、(A)ステロイド剤及び(B)Hsp90阻害剤を均一に溶解した組成物としてもよい。
本発明の医薬組成物は、局所投与可能である組成物が好ましく、眼科用組成物がさらに好ましく、注射剤、点眼剤、眼軟膏がより好ましく、注射剤が最も好ましい。
本発明の組成物に、さらに配合される薬物としては、ラニビズマブ、アフリベルセプト、インフリキシマブ、エタネルセプトなどが挙げられる。
本発明の医薬組成物を調製するにあたって、薬学的に許容し得る等張化剤、可溶化剤、安定化剤、懸濁(化)剤、分散剤または保存剤などを、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で本発明の水性医薬組成物に添加することができる。
等張化剤としては、プロピレングリコール、グリセリン、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが挙げられる。保存剤としては、ベンザルコニウム塩化物、ベンゼトニウム塩化物及びクロルヘキシジングルコン酸塩などの逆性石鹸類、パラヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸プロピル、パラヒドロキシ安息香酸ブチル等のパラベン類、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール及びベンジルアルコールなどのアルコール類、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸及びソルビン酸カリウムなどの有機酸などが例示できる。
懸濁(化)剤または分散剤として、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルメロース、カルボキシビニルポリマー及びポリエチレングリコールなどの高分子化合物が例示できる。
また、その他の添加剤としては、エチレンジアミン四酢酸及びそれらの薬学的に許容される塩、トコフェロール及びその誘導体、亜硫酸ナトリウムなどの安定化剤が挙げられる。
<試験例1 TAのアポトーシス能への影響>
ヒト水晶体上皮細胞を用いて、TA添加後のカスパーゼ3活性の測定または断片化サイトケラチン18の量を測定することで、TAがアポトーシス能へ与える影響を評価した。
(1) カスパーゼ3活性の検出
ヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株、受託番号:FERM BP-5454)を、2000 cells/500μL/ウェルとなるよう、24ウェル プレートに播種し、20(v/v)%のウシ胎児血清(ハイクローン ラボラトリーズ社製)を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液(シグマ・アルドリッチ社製)の培地内で3日間静置培養した。培養環境は、5(v/v)%のCO2 、温度37.0℃、湿度95%とした。0.1(v/v)%のウシ胎児血清を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液にTA(わかもと製薬株式会社製)を溶解させて、1.6 μg/mL TA溶解液を調製した。3日間培養後に、TA溶解液を、1ウェルあたり1mL添加した。TAを添加したものを細胞Bとし、TAを添加しなかったものを細胞Aとした。両細胞をさらに同条件で3日間静置培養した後、NucView 488 Caspase-3 Assay kit for Live Cells(ビオチウム社製)を用いてカスパーゼ3活性を検出した。すなわち、前記の細胞A及びBの入ったウェルに、5μMのDEVD-NucView 488カスパーゼ3基質を含む培養液を添加し、室温、遮光で30分間反応させた後、PBS(ライフ テクノロジーズ社製)で洗浄した。その後、細胞A、Bを蛍光顕微鏡(DMi8、ライカ マイクロシステムズ社製)で観察した。結果を図1に示した。
TAを添加しなかった細胞Aでは、DEVD-NucView 488カスパーゼ3基質がカスパーゼ3によって分解されて発光した細胞が全体的に確認できた。
一方、TAを添加した細胞Bでは、発光した細胞はまばらであった。
これより、TAはヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株)のカスパーゼ3活性を抑制することが考えられた。
(2) アポトーシス能の検討
ヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株)を、2000 cells/200μL/ウェルとなるよう、96ウェル プレートに播種し、20(v/v)%のウシ胎児血清(ハイクローン ラボラトリーズ社製)を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液(シグマ・アルドリッチ社製)の培地内で3日間静置培養した。培養環境は、5(v/v)%のCO2 、温度37.0℃、湿度95%とした。0.1(v/v)%のウシ胎児血清を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液にTA(わかもと製薬株式会社製)を溶解させて、0.016、0.16、1.6あるいは1.6 μg/mLの TA溶解液を調製した。3日間培養後、各濃度のTA溶解液を1ウェルあたり、200μL添加した。TAを添加しなかったものを細胞Cとし、各濃度のTA溶解液を添加したものを、それぞれ細胞D-Gとした。前記5種類の細胞をさらに同条件で3日間静置培養した後、-80℃で凍結融解させ、1ウェルに対し10% NP-40を10μLずつ添加し、室温で5分間振とうして、細胞を溶解させた。細胞溶解物と培地をピペッティングで穏やかに混合して細胞溶解液とし、M30 CytoDeath ELISA kit(ペピバ社製)を用いて、断片化サイトケラチン18の量を測定した。すなわち、上記細胞溶解液を96-well M30 Cyto Death plateの各ウェルに50μL分注し、さらに希釈済みHRPコンジュゲート溶液を75μL添加し、室温、600rpmで4時間振とうした。各ウェルの溶液を除去し、300μLの洗浄溶液を加えて5回洗浄した。その後、各ウェルに200μLのTMB溶液を加え、室温遮光で20分間静置した。各ウェルに50μLの反応停止溶液を加えて、プレートリーダー(Infinite M200 PRO、テカン社製)で450nmの吸光度を測定した。測定値から断片化サイトケラチン18の量を算出した。結果を図2に示した。
TAを添加しなかった細胞Cと比較して、TAを添加した細胞D-Gでは断片化サイトケラチン18の量が低値を示した。
これより、TAはヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株)のアポトーシス能を低下させることが考えられた。
ステロイド白内障は未分化の水晶体上皮細胞が後嚢側に増殖し、後嚢下の混濁を特徴とする。試験例1(1)及び(2)の結果より、TAにより細胞分化抑制とアポトーシス能低下が起こり、不要な水晶体上皮細胞が蓄積し、水晶体混濁が起こる可能性が考えられた。
ステロイドの作用にはGRの核内移行を介する作用(genomic effects)とGRの核内移行を介さない作用(non-genomic effects)がある。
GRの核内移行を介する作用(genomic effects)について次に説明する。
ステロイドは、細胞膜を通過し、細胞質内受容体であるGRへ結合した後、温度依存性の変形を受けて核膜を通過し、核内でGRE(glucocorticoid responsive element)と結合し、標的遺伝子の発現を転写因子レベルで調節する。
GRは細胞内に存在するリガンド依存性に活性化される転写調節因子であり、GRα、GRβの2型が存在する。
細胞質内に存在するGRαはステロイドの作用発現にかかわるが、GRβは核内に存在し、ステロイドと結合しないとされる。
GRは細胞質内で、通常はHsp90と複合体を形成し、不活性な状態で存在しているが、細胞内に入ってきたステロイドと結合すると、GRはHsp90と解離し、GR-ステロイド複合体は核内へ移行し、遺伝子プロモーターやエンハンサー上の応答配列 GREに結合して転写活性を促進して種々の活性蛋白が誘導される。
ステロイドによっておこるヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株)のアポトーシス能の低下がgenomic effectsであれば、Hsp90を介した核内移行を抑制することで、アポトーシス能低下を抑制できるのではないかと考えた。
そこで、Hsp90阻害剤により、Hsp90の働きを阻害した実施例においてアポトーシス能への影響を評価した。
<試験例2 GRの核内移行とアポトーシス能との関係>
(1)GR染色
ヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株)を、2000 cells/500μL/ウェルとなるよう、24ウェル プレートに播種し、20(v/v)%のウシ胎児血清(ハイクローン ラボラトリーズ社製)を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液(シグマ・アルドリッチ社製)の培地内で3日間静置培養した。培養環境は、5(v/v)%のCO2 、温度37.0℃、湿度95%とし、その間、培地交換は行わなかった。0.1(v/v)%のウシ胎児血清を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液にTA(わかもと製薬株式会社製)を溶解させ、1.6 μg/mL TA溶解液を調製した。3日間培養後、TA溶解液を1ウェルあたり、1mL添加した。次に、Hsp90阻害剤として、17-AAG(ケム シーン社製)をジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)に溶解させ、1mM 17-AAG溶解液を調製した。前記のTA溶解液の添加と同時に17-AAG溶解液を10μL添加して、最終濃度1μMとした。TA及び17-AAGを添加しない例を比較例1、TAのみ添加した例を比較例2、TA及び17-AAGを添加した例を実施例1とした。比較例及び実施例の各細胞をさらに同条件で3日間静置培養した。各細胞をPBSで洗浄後、4%パラホルムアルデヒド(和光純薬工業株式会社製)で10分間固定した。次にPBSで洗浄し、0.1% TritonX-100(シグマ アルドリッチ社製)で5分間膜透過処理を行った。再度PBSで洗浄した後、PBSに溶解した1%ウシ血清アルブミン(シグマ アルドリッチ社製)溶液でブロッキング処理を1時間行い、一次抗体として抗GR抗体(NR3C1 Antibody (6E6)、サーモ サイエンティフィック社製)を500倍希釈で使用し、4℃一晩反応させた。PBSで洗浄後、二次抗体としてGoat anti-Mouse IgG (H+L) Secondary Antibody, Alexa Fluor 488 conjugate(ライフ テクノロジーズ社製)を 2000倍希釈で使用し、室温遮光で1時間反応させた。さらにPBSで洗浄後、ローダミン・ファロイジン(ライフ テクノロジーズ社製)を200倍希釈で使用し、室温遮光で40分間反応させた。再度PBSで洗浄後、蛍光消光防止剤を添加し、各細胞を蛍光顕微鏡(DMi8、ライカ マイクロシステムズ社製)で観察した。GRは緑色で染色された。細胞骨格を示すアクチンは赤色で染色された。結果を図3に示した。
比較例1では、GRは細胞質全体に局在していた。
比較例2では、比較例1と比較すると、GRは核内に移行していた。
比較例2と比較して、実施例1ではGRは細胞質に局在していた。
これにより、ステロイドによるGRの核内移行はHsp90阻害剤である17-AAGによって抑制されることが考えられた。
(2)カスパーゼ3活性の検出
ヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株)を、2000 cells/500μL/ウェルとなるよう、24ウェル プレートに播種し、20(v/v)%のウシ胎児血清(ハイクローン ラボラトリーズ社製)を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液(シグマ・アルドリッチ社製)の培地内で3日間静置培養した。培養環境は、5(v/v)%のCO2 、温度37.0℃、湿度95%とした。0.1(v/v)%のウシ胎児血清を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液にTA(わかもと製薬株式会社製)を溶解させ、1.6 μg/mL TA溶解液を調整した。3日間培養後、TA溶解液を1ウェルあたり1mL添加した。次に、Hsp90阻害剤として、17-AAG(ケム シーン社製)をジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)に1mMとなるように溶解させ、17-AAG溶解液とした。17-AAG溶解液は、前記のTA溶解液の添加と同時にウェルに10μL添加して、最終濃度1μMとした。TA及び17-AAGを添加しない例を比較例1、TAのみ添加した例を比較例2、TA及び17-AAGを添加した例を実施例1とした。比較例及び実施例の各細胞を、さらに同条件で3日間静置培養した後、NucView 488 Caspase-3 Assay kit for Live Cells(ビオチウム社製)を用いてカスパーゼ3活性を検出した。すなわち、前記の細胞A及びBに、5μMのDEVD-NucView 488カスパーゼ3基質を含む培養液を各ウェルに添加し、室温、遮光で30分間反応させた後、PBS(ライフ テクノロジーズ社製)で洗浄した。その後、細胞A、Bを蛍光顕微鏡(DMi8、ライカ マイクロシステムズ社製)で観察した。結果を図4に示した。
比較例1では、発光した細胞が全体的に確認された。
比較例2では、比較例1と比較して、発光した細胞がまばらであった。
実施例1では、比較例2と比較して発光した細胞の数が増加していた。
これにより、TAによって低下したヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株)のカスパーゼ3活性は、17-AAGによって回復したことが示唆された。
(3)アポトーシス能の検討
ヒト水晶体上皮細胞(SRA01/04株)を、2000 cells/200μL/ウェルとなるよう、96ウェル プレートに播種し、20(v/v)%のウシ胎児血清(ハイクローン ラボラトリーズ社製)を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液(シグマ・アルドリッチ社製)の培地内で3日間静置培養した。培養環境は、5(v/v)%のCO2 、温度37.0℃、湿度95%とした。0.1(v/v)%のウシ胎児血清を含む抗生物質、抗真菌剤添加のDMEM培養液でTA(わかもと製薬株式会社製)を溶解させ、1.6 μg/mL TA溶解液を調製した。3日間培養後、TA溶解液を1ウェルあたり、200 μL添加した。次に、Hsp90阻害剤として17-AAG(ケム シーン社製)を、ジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)に適宜溶解し、17-AAG溶解液を調製した。前記のTA溶解液の添加と同時に、最終濃度0.01、0.1及び1μMになるように17-AAG溶解液を2μLずつ添加した。TA及び17-AAGを添加しないものを比較例1とし、TAのみ添加したものを比較例2とし、TA及び17-AAGを添加したものを実施例2-4とした。比較例及び実施例の細胞をさらに同条件で3日間静置培養した後、-80℃で凍結融解させ、1つのウェルに対し10% NP-40を10μL添加し、室温で5分間振とうして、細胞を溶解させた。細胞溶解物と培地をピペッティングで穏やかに混合して細胞溶解液とし、M30 CytoDeath ELISA kit(ペピバ社製)を用いて、断片化サイトケラチン18の量を測定した。 すなわち、上記細胞溶解液を96-well M30 Cyto Death plate(ペピバ社製)の各ウェルに50μL分注し、さらに希釈済みHRPコンジュゲート溶液(ペピバ社製)を75μL添加し、室温、600rpmで4時間振とうした。各ウェルの溶液を除去し、300μLの洗浄溶液を加えて洗浄し、洗浄用液を除去することを5回繰り返した。その後、各ウェルに200μLのTMB溶液(ペピバ社製)を加え、室温遮光で20分間静置した。各ウェルに50μLの反応停止溶液(ペピバ社製)を加えて、プレートリーダー(Infinite M200 PRO、テカン社製)で450nmの吸光度を測定し、測定値から断片化サイトケラチン18の量を算出した。結果を図5に示した。
比較例2では、比較例1と比較して、断片化サイトケラチン18量は半分程度であった。
実施例2-4では、比較例1と比較して、17-AAGの濃度依存的に断片化サイトケラチン18量が多かった。
実施例4では、比較例2と比較すると、明らかなアポトーシス能の維持が確認された。
試験例2(1)-(3)の結果により、TAによるアポトーシス能の低下はgenomic effectsによるものであり、Hsp90を阻害し、GRの核内移行を抑制することで、アポトーシス能を維持することが出来ると考えられた。TAによるアポトーシス能の低下はTAと17-AAGの同時添加によって抑制できたため、ステロイド投与により誘発されるステロイド白内障を予防するための方法として、ステロイドとHsp90阻害剤による配合剤を投与することが示された。
<試験例3 ラット硝子体内投与における水晶体混濁の評価>
(1) 実施例5-7及び比較例3,4の調製
0.05%(w/v)メチルセルロース(信越化学工業株式会社[品名:メトローズSM-4])を含む生理食塩液(株式会社大塚製薬工場[品名:大塚生食注])で、終濃度25 mg/mLとなるように TAを懸濁した溶液1mLに、任意の濃度の17-AAGを溶解したジメチルスルホキシド溶液を25 μLずつ添加して、超音波処理により分散させた溶液を実施例5〜7とした。
0.05%(w/v)メチルセルロース及び2.5%(v/v)ジメチルスルホキシドを生理食塩液に溶解させた溶液を比較例3とした。
0.05%(w/v)メチルセルロース及び2.5%(v/v)ジメチルスルホキシドを含む生理食塩液で終濃度25 mg/mLとなるようにTAを懸濁して、超音波処理により分散させた溶液を比較例4とした。
実施例5-7及び比較例3、4の組成を表1に示す。
(2) 水晶体混濁の評価
ラット(Crl:CD[SD]系、雄性、約11週齢、1群 9眼(ただし、実施例7のみ8眼とした))に37.5 mg/mL ケタミン及び0.25 mg/mL メデトミジン塩酸塩の混合麻酔薬を1 mL/kgで腹腔内投与して全身麻酔を施した。続けてラットの右眼に0.5% レボフロキサシン点眼液(参天製薬株式会社[品名:クラビット(登録商標)点眼液0.5%])を点眼した後、0.4% トロピカミド点眼液(参天製薬株式会社[品名:ミドリン(登録商標)M点眼液0.4%])を点眼して散瞳させ、0.4% オキシブプロカイン点眼液(株式会社日本点眼薬研究所[品名:ネオベノール点眼液0.4%])を点眼して局所麻酔を施した。
30G投与針に実施例5-7あるいは比較例3,4をそれぞれ充填した10 μLマイクロシリンジ(701LT、ハミルトン社製)を接続し、毛様体扁平部から右眼に2 μL/eyeで硝子体内投与した。硝子体内投与終了後、0.5% レボフロキサシン点眼液を右眼に点眼した。硝子体内投与7日後に0.4% トロピカミド点眼液を右眼に点眼することで散瞳させて、目視により水晶体を観察した。水晶体の混濁度スコアは、「透明」を0、「わずかに混濁」を0.5、「混濁」を1、「ひどい混濁」を2として評価し、平均スコア±SEで表示した。結果を図6に示した。
比較例4は、比較例3と比較して水晶体混濁度が上昇していた。よって、TAの硝子体内投与によって、ステロイド白内障が誘発されることが示された。
実施例5及び6は、比較例4と比較して、明らかな水晶体混濁度の減少が認められた。
実施例7では、比較例4と比較して、水晶体混濁度の軽減が認められた。
実施例5〜7より、TAによるステロイド白内障を17-AAGによって抑制できることが示された。
<試験例4 GRの局在>
試験例3における実施例6及び比較例3、4の硝子体内投与3日後、ラット尾静脈内に50 mg/mL(w/v)ペントバルビタールナトリウム溶液を過剰投与することで安楽死させ、眼球を摘出した。右眼を生理食塩液で洗浄した後、ドライアイスを加えて冷却したヘキサン(和光純薬工業株式会社)で凍結させ、包埋剤(SECTION-LAB社製[品名:SCEM])で包埋した.その後、庫内温度を-20℃に設定したクライオスタット(ライカ マイクロシステムズ社製、CM1950)及び川本法(特開2002-031586)を用いて、5 μmの厚さで薄切した。作成した組織切片を4% パラホルムアルデヒド・りん酸緩衝液(和光純薬工業株式会社)で10分間固定した。次に組織切片をPBSで洗浄し、0.1% TritonX-100で5分間膜透過処理を行った。再度PBSで洗浄した後、PBSに溶解した1% ウシ血清アルブミン溶液でブロッキング処理を1時間行い、一次抗体として500倍希釈した抗GR抗体を使用し、4℃で一晩反応させた。反応後、PBSで洗浄して未反応の一次抗体を除去した後、二次抗体として2000倍希釈したGoat anti-Mouse IgG (H+L) Secondary Antibody, Alexa Fluor 488 conjugateを 使用し、室温遮光で1時間反応させた。その後、PBSで洗浄して未反応の二次抗体を除去した後、蛍光消光防止剤としてVECTASHIELD Mounting Medium with DAPI(ベクター ラボラトリーズ社製)を添加し、蛍光顕微鏡で観察した。組織切片中のGRはAlexa Fluor 488 conjugateにより緑色で標識され、細胞核はVECTASHIELD Mounting Medium with DAPIにより青色で標識された。水晶体上皮細胞の染色結果を図7に示した。
比較例3において、GRは細胞質全体に局在していた。
比較例4において、比較例3と比較すると、GRは細胞核と同じ部位に強く局在していた。
比較例4で認められたGRの強い局在は、実施例6では認められなかった。
これらの結果より、比較例からTAはGRの核内移行を介して、水晶体上皮細胞のアポトーシスを抑制し、ステロイド白内障を惹起することが示唆された。
本発明の実施例によって、17-AAGはTAと同時投与することにより、GRの核内移行を抑制し、アポトーシス能を回復させることで、ステロイド白内障を抑制していることが示唆された。
<試験例5 ラット硝子体内投与における水晶体混濁予防についての評価>
本試験は試験例3と同様の薬剤、試薬及び器具等の試験材料を用いて行った。

(1) 投与物質Iの調製
0.05%(w/v)メチルセルロースを含む生理食塩液1mLに、任意の濃度の17-AAGを溶解したジメチルスルホキシド溶液を50 μLずつ添加した溶液を投与物質I-8、投与物質I-9とした。
0.05%(w/v)メチルセルロース及び5%(v/v)ジメチルスルホキシドを含む生理食塩液を投与物質I-5、投与物質I-6とした。

(2) 投与物質IIの調製
0.05%(w/v)メチルセルロースを含む生理食塩液に、終濃度25 mg/mLとなるように TAを懸濁し、超音波処理により分散させた溶液を投与物質II-8、II-9及びII-6とした。
0.05%(w/v)メチルセルロースを含む生理食塩液を投与物質II-5とした。

投与物質I及びIIの組成を表2に示す。
ラット(Crl:CD[SD]系、雄性、約11週齢、1群 6眼)に37.5 mg/mL ケタミン及び0.25 mg/mL メデトミジン塩酸塩の混合麻酔薬を1 mL/kgで腹腔内投与して全身麻酔を施した。続けてラットの右眼に0.5% レボフロキサシン点眼液を点眼した後、0.4% トロピカミド点眼液を点眼して散瞳させ、0.4% オキシブプロカイン点眼液を点眼して局所麻酔を施した。
30G投与針に投与物質Iをそれぞれ充填した10 μLマイクロシリンジを接続し、毛様体扁平部から右眼に1 μL/眼で硝子体内投与した。続けて、投与物質IIを投与物質I投与と同様に右眼に2 μL/眼で硝子体内投与した。実施例8では、投与物質I-8及び投与物質II-8を投与した。実施例9では、投与物質I-9及び投与物質II-9を投与した。比較例5では、投与物質I-5及び投与物質II-5を投与した。比較例6では、投与物質I-6及び投与物質II-6を投与した。硝子体内投与終了後、0.5% レボフロキサシン点眼液を右眼に点眼した。硝子体内投与7日後に0.4% トロピカミド点眼液を右眼に点眼することで散瞳させて、目視により水晶体を観察した。水晶体の混濁度スコアは、「透明」を0、「わずかに混濁」を0.5、「混濁」を1、「ひどい混濁」を2として評価し、平均スコア±SEで表示した。結果を図8に示した。
比較例6は、比較例5と比較してスコアが高く、水晶体混濁度が上昇していた。
試験例3と同様に、ステロイド投与により水晶体混濁が生じること、すなわちステロイド白内障が誘発されることが示された。
実施例8及び9はいずれもスコアが0であり、水晶体混濁が全く認められなかった。
本発明の実施例8及び9より、17-AAGの前投与は、TA投与によるステロイド白内障を予防できることが明らかであった。
ステロイド剤とHsp90阻害剤による配合剤の投与により、ステロイド剤による治療を断続的、継続的に行うことができ、ステロイド剤の副作用であるステロイド白内障を予防又は治療する方法。
ステロイドの長期投与、局所投与が必要な患者に対して、ステロイド剤がもたらす副作用を未然に防ぐことができ、安心して治療を受けることができる。

Claims (10)

  1. (A)ステロイド剤及び(B)ヒートショックプロテイン90阻害剤を含む医薬組成物。
  2. (B)ヒートショックプロテイン90阻害剤を前投与し、次に(A)ステロイド剤を投与する医薬組成物
  3. (A)ステロイド剤が、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、コルチゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種類である請求項1または2の医薬組成物。
  4. (B)ヒートショックプロテイン90阻害剤が、17-AAG、ゲルダナマイシン、17-DMAG及びNVP-BEP800からなる群より選ばれる少なくとも1種類である請求項1または2の医薬組成物。
  5. ステロイド白内障の予防剤及び治療剤である請求項1〜4の医薬組成物。
  6. ステロイド白内障の予防剤及び治療剤としてのヒートショックプロテイン90阻害剤を含む医薬組成物。
  7. ヒートショックプロテイン90阻害剤が、17-AAG、ゲルダナマイシン、17-DMAG及びNVP-BEP800からなる群より選ばれる少なくとも1種類である請求項6の医薬組成物。
  8. ステロイド剤及びヒートショックプロテイン90阻害剤の組み合わせによる水晶体混濁抑制剤。
  9. ヒートショックプロテイン90阻害剤を含む、グルココルチコイド受容体の眼細胞核内移行抑制剤。
  10. ステロイドによる水晶体混濁を抑制するための、ヒートショックプロテイン90阻害剤を含有する眼科用組成物
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