JP2018008380A - リサイクル材料の回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃車の構成部品に用いられたプラスチックの選別を簡便かつ効率よく実施でき、純度の高いリサイクル資源を得ることが可能なリサイクル材料の回収方法を提供する。
【解決手段】廃車を解体し破砕して破砕物を得る破砕工程と、破砕物にX線を照射し、破砕物中のプラスチック10が含有する無機充填材の構成元素を検出して、破砕物からプラスチック10を選別するプラスチック選別工程と、プラスチック選別工程で選別したプラスチック10の表面の異物を除去する異物除去工程とを有し、異物が除去されたプラスチック10をリサイクルする。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃車からプラスチックを回収し、資源として活用するためのリサイクル材料の回収方法に関する。
資源循環型社会においては、車や家電製品などの使用済み品を、効率よく分別して、再資源に活用するための原料に戻すことが重要である。
車や家電のリサイクルプラントでは、まず、一般家庭から排出される車や家電製品の使用済み品をリサイクル工場で解体した後、破砕設備や選別設備で金属やプラスチック等に分別する。続いて、分別された金属やプラスチック等の資源を、精鉄や精錬の工場でリサイクル材料(即ち、再生材や再資源材)として活用したり、また、基板や配線等に選別しリサイクル材料として活用したりする。
ここで、上記したリサイクル工場でのリサイクル工程を、家電製品を例にして図3を参照しながら説明する。
まず、手作業で、人が回収できる資源と有害物質を使用済み品から解体する(手分解)。例えば、冷蔵庫の場合、筐体から、フロンが入っているコンプレッサ、野菜ボックス、引出棚、モータ等を取り外す。また、エアコンの場合、コンプレッサ等を取り外し、洗濯機の場合、洗濯槽やモータ等を取り外す。更に、電子部品付きの配線基板、ケーブル、操作パネル、テレビのスピーカ等も取り外す。
そして、冷蔵庫や洗濯機などの筐体を丸ごと、破砕機や粉砕機にかけて解体する。ここで、筐体の解体には、最も大型の設備を用い、筐体を破砕する。
次に、破砕物から、金属である鉄や非鉄金属(銅やアルミニウム)を、風力選別機、磁力選別機、及び、非鉄金属選別機を用いて選別し回収する。続いて、各種プラスチックを、水に浮くものや沈むものの比重差(水比重選別機)を用いて、更には光学的な方法等を用いて選別する(例えば、特許文献1参照)。このプラスチックは、素材の種類ごとに純度が高くなるように選別することで、再資源化がし易くなるため付加価値が高くなる。
従って、選別技術の高度化はリサイクル技術の重要なポイントである。
一方、廃車のリサイクル工程も、上記した家電製品のリサイクル工程のように、まず、手作業により、廃車から解体できる部品を取り外す。例えば、タイヤ、バンパー、バッテリー、エアコン等である。
続いて、解体困難な部品を含む車のボディを、大型プレス機でプレスして、精鉄工場で処理する。その際、鉄などは鉄資源として再利用されるが、プラスチックで構成される車の内装材は燃焼の補助材料(サーマルマテリアル)として使われる。
このように、廃車のリサイクルについては、特に廃車の構成部品に用いられたプラスチック材料(以下、単にプラスチックともいう)を、再資源材として車の構成部品を製造するために再利用するという水平リサイクルが進んでいない。
このため、プラスチックの水平展開を進めることが課題であった。
そこで、図3に示した家電製品のリサイクル工程を用いて、廃車由来のプラスチックのリサイクルを試みた。
特開平8−80528号公報
廃車の構成部品のうち、プラスチックで構成されるものとしてバンパーがあり、その主要材料はポリプロピレンである。
このバンパー(ポリプロピレン)には、車が衝突した際の衝撃を吸収するため、タルク(無機充填材)が含まれている。なお、タルクとは、滑石あるいは蝋石と呼ばれる、水酸化マグネシウム(MgSi10(OH))とケイ酸塩からなる添加物である。
このタルクは、バンパーに粘り強さを加えるため、ポリプロピレンの素材に対して5〜20質量%程度加えられている。このため、リサイクル工程において、破砕や粉砕を行う際に、粘性が高く粉砕し難いという性質がある。
なお、バンパーには、その外観性を高めるため、表面に塗装膜が形成されているが、ポリプロピレンのリサイクルに際しては、この塗装膜を剥離しなければ、リサイクル材料としての品位が確保し難いという課題がある。
また、廃車の他の構成部品のうち、プラスチックで構成されるものとして内装材があるが、その主要材料もポリプロピレンである。
この内装材の表面には、ウレタン系の接着剤を介して吸音フェルトやモケットが貼られている。この接着剤は、剥離すると飛散し易く、また、容積が大きくなることから、リサイクル工程において、破砕物を搬送するコンベア搬送装置や排気ダクトの開口部分が閉塞し易くなるという難点がある。また、内装材には、バンパーと同様にタルクが入っており、前述した共通の課題がある。
更に、バンパーや内装材を構成するプラスチックについては、前記したように、ポリプロピレンが多いが、その他に、ポリスチレンやABS等のプラスチック(樹脂)も含まれている。
これらのプラスチックをリサイクル工程で選別する方法として、水とプラスチックの比重差を用いる水比重選別法がある。ここで、ポリプロピレンの比重は0.9であり、水より軽いため水に浮き、一方、ポリスチレンやABSは水より重いため水に沈む。
この比重差を用いて、ポリプロピレンのみを選択的に選別することもできる。
しかし、前述したように、ポリプロピレンはタルクを含有するため、ポリプロピレン単体の場合よりも比重が重くなり、水に沈むポリプロピレンが多く発生して選別できない。即ち、従来法である水を用いた比重選別法が適用できない。
そこで、水に塩化カルシウムを添加して用いる重液比重差選別法を適用することも考えられるが、タルクの含有量によって比重が異なるため、何種類もの重液を用意してその都度交換する必要があり、設備管理が煩雑で稼動効率が悪くなるという難点があった。
なお、プラスチックの選別方法としては、近赤外選別方法もある。これは、破砕物である樹脂片に近赤外を照射し、その反射光のスペクトルを検出して、所望のプラスチックのスペクトルと一致しているかを同定する手法である。
しかしながら、車の構成部品に用いられるプラスチックは黒色が多く、この黒色のプラスチックに近赤外線が吸収されるためスペクトルを検出できず、本方法は適用できない。
更に、内装材については、前記した接着剤が破砕物の表面に残っており、これがリサイクル材料の品位を低下させるため、表面を清浄化しなければならないという課題もある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、廃車の構成部品に用いられたプラスチックの選別を簡便かつ効率よく実施でき、純度の高いリサイクル資源を得ることが可能なリサイクル材料の回収方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係るリサイクル材料の回収方法は、廃車を解体し破砕して破砕物を得る破砕工程と、
前記破砕物にX線を照射し、該破砕物中のプラスチックが含有する無機充填材の構成元素を検出して、前記破砕物から前記プラスチックを選別するプラスチック選別工程と、
前記プラスチック選別工程で選別した前記プラスチックの表面の異物を除去する異物除去工程とを有し、前記異物が除去された前記プラスチックをリサイクルする。
ここで、前記無機充填材がタルクである場合、前記X線で検出する構成元素はSi及びMgのいずれか一方又は双方である。
本発明に係るリサイクル材料の回収方法において、前記プラスチック選別工程における前記プラスチックの選別は、前記無機充填材の構成元素が検出された前記プラスチック以外の前記破砕物を、ノズルから噴出する圧縮空気で吹き飛ばして行うことが好ましい。
本発明に係るリサイクル材料の回収方法において、前記破砕工程と前記プラスチック選別工程との間で、風力選別機、磁力選別機、及び、非鉄金属選別機を用いて、前記破砕物から金属を除去する金属回収工程を行うことが好ましい。
本発明に係るリサイクル材料の回収方法は、プラスチック選別工程において、廃車を破砕して得られた破砕物にX線を照射し、破砕物中のプラスチックが含有する無機充填材の構成元素を検出し、このプラスチックを選別するので、従来のように、水比重選別法や重液比重差選別法を用いることなく、回収対象となるプラスチックを精度よく選別できる。
更に、異物除去工程において、プラスチック選別工程で選別したプラスチックの表面の異物を除去するので、不純物の混入が低減されたプラスチックが得られる。
これにより、廃車の構成部品に用いられたプラスチックの選別を、簡便かつ効率よく実施でき、純度の高いリサイクル資源が得られる。従って、回収したプラスチックを、車の構成部品を製造するための資源材として再利用するという水平リサイクルが可能になる。
本発明の一実施の形態に係るリサイクル材料の回収方法のフローチャートである。 同リサイクル材料の回収方法で行うプラスチック選別工程の説明図である。 従来例に係るリサイクル材料の回収方法のフローチャートである。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係るリサイクル材料の回収方法は、廃車からポリプロピレン(プラスチックの一例)10を選別し回収してリサイクルするための方法であり、破砕工程、金属回収工程、プラスチック選別工程、及び、異物除去工程を有している。以下、詳しく説明する。
(破砕工程)
手作業により、廃車を解体してボディから部品を取り外す(手分解)。
例えば、プラスチックで構成されたバンパーや内装材、また、タイヤ、バッテリー、エアコン等である。
以下、上記した部品のうち、バンパーの製造に用いられたポリプロピレン(PP)10をリサイクルする処理について説明する。
バンパーを破砕機に投入する。これにより、バンパーは破砕され、例えば、約15mm以下の破砕物となる。
このバンパーは、前記したように、その主要材料がポリプロピレン10であるが、その他に、ポリスチレンやABS等のプラスチックも含まれている。また、バンパーには、例えば、ビームランプやゴム、ねじ等の金属の異種部材も取り付けられている。更に、バンパーには、その外観性を高めるため、表面に塗装膜が形成されている。
従って、バンパーを細かく破砕することにより、ポリプロピレン10と、ポリプロピレン10以外の他のプラスチック(ポリスチレンやABS等)とに分解できる。また、バンパーに取り付けられた異種部材も分離できる。しかし、ポリプロピレン10の表面には塗装膜が残存している。
なお、バンパーは、タルク(無機充填材の一例)を含有しているが、このタルクは、ポリプロピレン10に含まれ、ポリプロピレン10以外の他のプラスチックには含まれていない。
(金属回収工程)
上記した破砕物、即ち、ポリプロピレン10、他のプラスチック、及び、異種部材を、風力選別機、磁力選別機、及び、非鉄金属選別機に順次投入する。
この風力選別機は、破砕物を風力により、粉砕物中の粉塵等を除去するものである。また、磁力選別機は、磁気の性質を利用して、粉砕物から鉄等を分離するものである。そして、非鉄金属選別機は、渦電流により、非鉄金属(銅やアルミニウム)と、ポリプロピレン10等のプラスチックを選別するものである。
これにより、異種部材(金属等)を破砕物から選別できる。
(プラスチック選別工程)
異種部材が除去された破砕物、即ち、ポリプロピレン10と他のプラスチックの混合物11を、貯留ホッパ12からベルトコンベア(搬送手段)13上へ供給し、X線選別機14へ搬送する。なお、混合物11には、上記した金属回収工程で除去できなかった異種部材(例えば、ゴムやねじ等)も、少量含まれる場合がある。
ベルトコンベア13は、軸心を平行にして対向配置された対となるガイドローラ15、16と、この一対のガイドローラ15、16に掛け渡された無端状のシート材17(例えば、多数の小孔が形成された樹脂製や合成繊維製等のシート)を有している。
X線選別機14は、元素検出装置18と、この元素検出装置18より下流側に配置された圧縮空気を噴出するノズル19を有している。
元素検出装置18は、従来公知のもの(市販品でもよい)であり、X線を照射可能なX線源20と、このX線源20とは間隔を有して対向配置されたラインセンサカメラ(X線検出器)21とを有し、これらが遮蔽ボックス22内に収容されている。このX線源20とラインセンサカメラ21との間には、混合物11を載置するシート材17の搬送側が配置される。
これにより、貯留ホッパ12からシート材17上に、混合物11を満遍なく広げられた状態で載置することにより、遮蔽ボックス22の外部から内部へ、混合物11を連続的に供給し、混合物11にX線を照射できる。
この元素検出装置18は、ポリプロピレン10が含有するタルクの構成元素を検出するものである。従って、ここでは、元素検出装置18が、タルクの組成である水酸化マグネシウム(MgSi10(OH))中の金属元素である、Si(ケイ素)及び/又はMg(マグネシウム)を検出できるように設定しておく。
なお、ラインセンサカメラ21で得られたX線検出データは、データ処理装置を構成するコンピュータ等(図示しない)に送信され、混合物11について、タルクの構成元素が含まれているか否かの判断が行われる。
そして、データ処理装置によりタルクが含まれていると判断された場合、データ処理装置から信号が出力されず、X線検出器18より下流側に設置されたノズル19は作動しないため、ベルトコンベア13で搬送されたポリプロピレン10はそのまま落下して、容器23に回収される。
一方、データ処理装置によりタルクが含まれていないと判断された場合、データ処理装置から出力される信号によって、ノズル19から圧縮空気を噴出させ、ベルトコンベア13で搬送された、ポリプロピレン10以外の混合物11、即ち、他のプラスチックや異種部材は吹き飛ばされ、別の容器24に回収される。
上記したように、タルクを含有するポリプロピレン10以外の混合物11に圧縮空気を吹き付け吹き飛ばしたのは、混合物11中のポリプロピレン10の量が多い(例えば、混合物11中のポリプロピレン10の量が90〜95質量%程度)ためである。しかし、タルクを含有するポリプロピレン10に圧縮空気を吹き付け、このポリプロピレン10を吹き飛ばして回収することもできる。
これにより、混合物11からポリプロピレン10を選別できる。
従って、前記した近赤外選別機を用いる場合のように、複数のプラスチックの種類を検出して選別することなく、ポリプロピレン10を回収できる。
(異物除去工程)
プラスチック選別工程で選別したポリプロピレン10の表面の異物を除去する。
プラスチック選別工程で選別されたポリプロピレン10は、リサイクル材料として使用されるが、ポリプロピレン10の表面に付着した塗装膜を剥離することで、更に純度の高いポリプロピレン10が得られる。
この方法としては、例えば、過熱水蒸気法を用いて高温の水蒸気をポリプロピレン10の表面に接触させ、表面の塗装膜の接着力を劣化させて、塗装膜を剥離する方法を用いることができる。
また、塗装膜が付いたポリプロピレン10の表面を物理的に研磨(磨砕)することで、塗装膜を剥離することもできる。
なお、上記した過熱水蒸気法と物理的な研磨方法とを合わせて使用することで、塗装膜の剥離を効果的に実施することもできる。更には、ポリプロピレンが過熱水蒸気法の処理工程後に冷却される前に物理的な研磨を行うことで、より一層の効果が得られる。
上記した方法で分離した塗装膜は、例えば、風力選別機等を用いることで、ポリプロピレン10から除去できる。
これにより、塗装膜が除去され、塗装膜を含まない純度の高いポリプロピレン10が得られる。このポリプロピレン10は、例えば、溶融してペレット化(粒状に)した後、製品として利用することが好ましい。
以上の方法で得られたポリプロピレン10を、車の構成部品を製造するための原材料としてリサイクルする(水平リサイクル)。
続いて、前記した部品のうち、内装材の製造に用いられたポリプロピレン(PP)をリサイクルする処理について、以下に説明するが、この処理は、上記したバンパーの製造に用いられたポリプロピレン10をリサイクルする処理と略同様であるため、以下簡単に説明する。なお、内装材は、その表面に、ウレタン系の接着剤を介して吸音フェルトやモケットが貼られたものである。
(破砕工程)
内装材を破砕機に投入し、例えば、約15mm以下の破砕物にする。
この内装材は、前記したように、その主要材料がポリプロピレンであるが、その他に、ポリスチレンやABS等のプラスチックも含まれている。また、内装材には、ゴムやねじ等の金属の異種部材も取り付けられている。更に、内装材の表面には、ウレタン系の接着剤を介して吸音フェルトやモケットが貼られている。
従って、内装材を細かく破砕することにより、ポリプロピレンと、ポリプロピレン以外の他のプラスチック(ポリスチレンやABS等)とに分解できる。また、内装材に取り付けられた異種部材も分離できる。そして、内装材の表面に貼られた吸音フェルトやモケットの大部分は、この破砕機によって分離されるが、接着剤は残存している。
なお、内装材は、タルク(無機充填材の一例)を含有しているが、このタルクは、ポリプロピレンに含まれ、ポリプロピレン以外の他のプラスチックには含まれていない。
(金属回収工程)
上記した破砕物を、風力選別機、磁力選別機、及び、非鉄金属選別機に順次投入することで、異種部材と吸音フェルトやモケットを、破砕物から選別できる。
(プラスチック選別工程)
異種部材が除去された破砕物、即ち、ポリプロピレンと他のプラスチックの混合物を、X線選別機へ搬送して、混合物からポリプロピレンを選別する。従って、前記した近赤外選別機を用いる場合のように、複数のプラスチックの種類を検出して選別することなく、ポリプロピレンを回収できる。また、X線選別機の元素検出装置であれば、ポリプロピレンが黒色でも、容易に検出できる利点がある。
(異物除去工程)
プラスチック選別工程で選別したポリプロピレンの表面の異物を除去する。
プラスチック選別工程で選別されたポリプロピレンは、リサイクル材料として使用されるが、内装材を構成するポリプロピレンの表面の接着剤を剥離することで、更に純度の高いポリプロピレンが得られる。
この方法としては、例えば、過熱水蒸気法を用いて高温の水蒸気をポリプロピレンの表面に接触させ、冷却する際の潜熱で、ポリプロピレンの表面の接着剤の接着力を劣化させて、剥離する方法を用いることができる。
また、接着剤が付いたポリプロピレンの表面を物理的に研磨することで、接着剤と、残存する吸音フェルトやモケットを剥離することもできる。
なお、上記した過熱水蒸気法と物理的な研磨方法とを合わせて使用することで、接着剤の剥離を効果的に実施することもできる。更には、ポリプロピレンが過熱水蒸気法の処理工程後に冷却される前に物理的な研磨を行うことで、より一層の効果が得られる。
これにより、接着剤が除去され、接着剤と、吸音フェルトやモケットを含まない純度の高いポリプロピレンが得られるため、これを車の構成部品を製造するための原材料としてリサイクルすることができる。
以上のことから、本発明のリサイクル材料の回収方法を用いることで、廃車の構成部品に用いられたプラスチックの選別を簡便かつ効率よく実施でき、純度の高いリサイクル資源を得ることができる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のリサイクル材料の回収方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、タルクのみを含有したバンパーと内装材の回収方法について説明したが、タルクと共に、他の無機充填材を含有したプラスチックを回収することもでき、また、タルク以外の無機充填材のみを含有したプラスチックを回収することもできる。なお、タルク以外の無機充填材としては、例えば、クレー、炭酸カルシウム、マイカ、ケイ酸塩類、炭酸塩類、ガラス織維等がある。この場合、プラスチック選別工程では、プラスチックが含有する無機充填材の種類に応じて、その構成元素をX線で検出する。
また、前記実施の形態においては、廃車からポリプロピレンを回収した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他のプラスチックを回収することもできる。なお、回収可能なプラスチックは、上記した無機充填材を含有するものである。
そして、前記実施の形態においては、破砕工程とプラスチック選別工程との間で金属回収工程を行った場合について説明したが、処理する破砕物の構成によっては(例えば、金属の含有量が少ない場合)、金属回収工程の一部又は全部(即ち、風力選別機、磁力選別機、及び、非鉄金属選別機のいずれか1又は2以上)を省略することもできる。
更に、前記実施の形態においては、プラスチック選別工程において、プラスチックの選別に、圧縮空気を噴出するノズルを用いた場合について説明したが、プラスチックを選別できれば、他の手段を用いることもできる。
10:ポリプロピレン(プラスチック)、11:混合物、12:貯留ホッパ、13:ベルトコンベア、14:X線選別機、15、16:ガイドローラ、17:シート材、18:元素検出装置、19:ノズル、20:X線源、21:ラインセンサカメラ、22:遮蔽ボックス、23:容器、24:別の容器

Claims (4)

  1. 廃車を解体し破砕して破砕物を得る破砕工程と、
    前記破砕物にX線を照射し、該破砕物中のプラスチックが含有する無機充填材の構成元素を検出して、前記破砕物から前記プラスチックを選別するプラスチック選別工程と、
    前記プラスチック選別工程で選別した前記プラスチックの表面の異物を除去する異物除去工程とを有し、前記異物が除去された前記プラスチックをリサイクルすることを特徴とするリサイクル材料の回収方法。
  2. 請求項1記載のリサイクル材料の回収方法において、前記無機充填材はタルクであり、前記X線で検出する構成元素はSi及びMgのいずれか一方又は双方であることを特徴とするリサイクル材料の回収方法。
  3. 請求項1又は2記載のリサイクル材料の回収方法において、前記プラスチック選別工程における前記プラスチックの選別は、前記無機充填材の構成元素が検出された前記プラスチック以外の前記破砕物を、ノズルから噴出する圧縮空気で吹き飛ばして行うことを特徴とするリサイクル材料の回収方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のリサイクル材料の回収方法において、前記破砕工程と前記プラスチック選別工程との間で、風力選別機、磁力選別機、及び、非鉄金属選別機を用いて、前記破砕物から金属を除去する金属回収工程を行うことを特徴とするリサイクル材料の回収方法。
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