JP2018007295A - 直流送電システム及び電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型で低コストの直流送電システム及び電力変換装置を提供する。【解決手段】実施形態によれば、第1及び第2第2電力変換装置を備えた直流送電システムが提供される。第1電力変換装置は、第1主回路部と第1遮断器と初充電装置と第1制御装置とを有する。第1主回路部は、直列に接続された複数の変換器を有する。第2電力変換装置は、第2主回路部と第2遮断器と第2制御装置とを有する。第2主回路部は、直列に接続された複数の変換器を有する。第1及び第2主回路部の各変換器は、複数のスイッチング素子と電荷蓄積素子とドライバ回路と電源回路とを有する。第1制御装置は、初充電装置を動作させることにより、第1主回路部の電荷蓄積素子の初充電を行う。第2制御装置は、直流電力を基に第2主回路部の電荷蓄積素子の初充電を行う。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、直流送電システム及び電力変換装置に関する。
交流電圧を直流電圧に変換して送電する直流送電システムが知られている。直流送電システムでは、複数台の変換器を直列に接続した多段構成の電力変換装置が用いられている。各変換器は、複数のスイッチング素子と、各スイッチング素子に並列に接続された電荷蓄積素子と、を含む。
多段構成の電力変換装置を用いた直流送電システムは、各変換器の電荷蓄積素子の電圧が所定値以下の状態から動作を開始する場合(以下、ブラックスタートと称す)に、各電荷蓄積素子を充電するための初充電装置を有している。
初充電装置は、送電側の電力変換装置及び受電側の電力変換装置のそれぞれに設けられている。こうした直流送電システム及びこれに用いられる電力変換装置において、システムの小型化及び低コスト化が望まれている。
本発明の実施形態は、小型で低コストの直流送電システム及び電力変換装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、第1電力変換装置と、第2電力変換装置と、を備えた直流送電システムが提供される。前記第1電力変換装置は、第1主回路部と、第1遮断器と、初充電装置と、第1制御装置と、を有する。前記第1主回路部は、直列に接続された複数の変換器を有し、第1交流電力系統から供給される交流電力を前記複数の変換器によって直流電力に変換し、前記直流電力を一対の直流送電線に出力する。前記第1遮断器は、前記第1主回路部と前記第1交流電力系統との間に設けられ、前記第1主回路部を前記第1交流電力系統に接続する閉状態と、前記第1主回路部を前記第1交流電力系統から切り離す開状態と、を有する。前記初充電装置は、前記第1主回路部に設けられた前記複数の変換器の初充電を行う。前記第1制御装置は、前記第1主回路部と前記第1遮断器と前記初充電装置とのそれぞれの動作を制御する。前記第2電力変換装置は、第2主回路部と、第2遮断器と、第2制御装置と、を有する。前記第2主回路部は、直列に接続された複数の変換器を有し、前記一対の直流送電線から供給される前記直流電力を前記複数の変換器によって交流電力に変換し、前記交流電力を第2交流電力系統に向けて出力する。前記第2遮断器は、前記第2主回路部と前記第2交流電力系統との間に設けられ、前記第2主回路部を前記第2交流電力系統に接続する閉状態と、前記第2主回路部を前記第2交流電力系統から切り離す開状態と、を有する。前記第2制御装置は、前記第2主回路部と前記第2遮断器との動作を制御する。前記第1主回路部及び前記第2主回路部の前記複数の変換器のそれぞれは、複数のスイッチング素子と、電荷蓄積素子と、ドライバ回路と、電源回路と、を有する。前記複数のスイッチング素子は、ブリッジ接続される。前記電荷蓄積素子は、前記複数のスイッチング素子に対して並列に接続される。前記ドライバ回路は、前記複数のスイッチング素子のオン・オフを切り替える。前記電源回路は、前記電荷蓄積素子の電圧が動作可能電圧レベルよりも高い時に、前記電荷蓄積素子の電圧から前記ドライバ回路を駆動するための駆動電圧を生成し、前記駆動電圧を前記ドライバ回路に供給する。前記第1制御装置は、前記第1遮断器を前記開状態にして前記初充電装置を動作させることにより、前記第1主回路部に設けられた前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の初充電を行い、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧が前記動作可能電圧レベルよりも高くなった後、前記複数の変換器を動作させることにより、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧を定格値まで充電する。前記第2制御装置は、前記第2遮断器を前記開状態にし、前記直流電力を基に前記第2主回路部に設けられた前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の初充電を行い、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧が前記動作可能電圧レベルよりも高くなった後、前記複数の変換器を動作させることにより、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧を定格値まで充電する。
小型で低コストの直流送電システム及び電力変換装置が提供される。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る直流送電システムを模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、直流送電システム10は、第1電力変換装置11と、第2電力変換装置12(電力変換装置)と、一対の直流送電線13、14と、を備える。直流送電線13、14は、第1電力変換装置11と第2電力変換装置12とを接続する。
図1は、第1の実施形態に係る直流送電システムを模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、直流送電システム10は、第1電力変換装置11と、第2電力変換装置12(電力変換装置)と、一対の直流送電線13、14と、を備える。直流送電線13、14は、第1電力変換装置11と第2電力変換装置12とを接続する。
第1電力変換装置11は、第1交流電力系統2に接続されている。第1電力変換装置11は、第1交流電力系統2から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換後の直流電力を直流送電線13、14を介して第2電力変換装置12に供給する。直流送電線13は、直流電力の高圧側の送電線であり、直流送電線14は、直流電力の低圧側の送電線である。
第2電力変換装置12は、第2交流電力系統4に接続されている。第2電力変換装置12は、第1電力変換装置11から供給された直流電力を第2交流電力系統4に対応した交流電力に変換し、変換後の交流電力を第2交流電力系統4に供給する。
このように、直流送電システム10は、第1交流電力系統2の交流電力を直流電力に変換して第2交流電力系統4に送電する。第1交流電力系統2及び第2交流電力系統4の交流電力は、例えば、三相交流電力である。第1電力変換装置11は、三相交流電力を直流電力に変換する。第2電力変換装置12は、直流電力を三相交流電力に変換する。第1交流電力系統2及び第2交流電力系統4の交流電力は、単相交流電力などでもよい。
第1電力変換装置11は、第1主回路部21と、第1遮断器22と、第1変圧器23と、第1制御装置24と、初充電装置25と、を有する。第1主回路部21は、第1交流電力系統2と各直流送電線13、14との間に設けられる。第1主回路部21は、第1交流電力系統2から供給された交流電力を直流電力に変換し、直流電力を直流送電線13、14に出力する。第1主回路部21には、例えば、MMC(Modular Multilevel Converter)型の電力変換器が用いられる。MMC型の第1主回路部21は、直列に接続された複数の変換器を有する。各変換器は、ブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、各スイッチング素子に並列に接続された電荷蓄積素子と、を有する。第1主回路部21は、各スイッチング素子のスイッチングにより、交流電力を直流電力に変換する。
第1遮断器22は、第1主回路部21と第1交流電力系統2との間に設けられる。第1遮断器22は、第1主回路部21を第1交流電力系統2に接続する閉状態と、第1主回路部21を第1交流電力系統2から切り離す開状態と、を有する。
第1変圧器23は、第1交流電力系統2と第1遮断器22との間に設けられる。第1変圧器23は、第1交流電力系統2の交流電力を第1主回路部21に対応した交流電力に変換する。第1変圧器23は、第1主回路部21に合わせて交流電力の実効値を変化させる。この例において、第1主回路部21は、第1遮断器22及び第1変圧器23を介して第1交流電力系統2に接続され、第1変圧器23で変圧された交流電力を直流電力に変換する。なお、第1変圧器23は、必要に応じて設けられ、省略可能である。第1主回路部21は、第1交流電力系統2から直接供給された交流電力を直流電力に変換してもよい。
初充電装置25は、第1遮断器22に対して並列に接続されている。初充電装置25は、第1主回路部21の各電荷蓄積素子の電圧が所定値以下の場合に、各電荷蓄積素子を充電する初充電を行う。初充電では、第1遮断器22を開状態にし、第1主回路部21を第1交流電力系統2から切り離した状態で、初充電装置25から第1主回路部21に電力を供給する。
初充電装置25は、例えば、交流電力を整流して直流電力に変換する整流回路と、直流電力の電圧値を調整するDC−DCコンバータと、を有する。初充電装置25は、第1主回路部21に供給する電圧を低い値(例えば0V)から徐々に高くしてく。これにより、初充電装置25は、各電荷蓄積素子の電圧が低い時に、第1主回路部21に過大な電流が流れることを抑制する。初充電装置25は、例えば、第1遮断器22を閉状態にした時よりも、第1主回路部21に供給される電流を小さくする抵抗素子(充電抵抗)でもよい。
この例では、初充電装置25を第1遮断器22に対して並列に接続している。初充電装置25は、第1遮断器22及び第1変圧器23に対して並列に接続してもよい。この場合、第1遮断器22は、第1変圧器23と第1交流電力系統2との間に設けてもよい。また、第1主回路部21と第1遮断器22との接続経路と、初充電装置25と、の間に別の遮断器をさらに設け、初充電装置25を第1主回路部21から切り離せるようにしてもよい。
第1制御装置24は、第1主回路部21、第1遮断器22、及び初充電装置25に接続されている。第1制御装置24は、第1主回路部21の各スイッチング素子のスイッチングを制御する。すなわち、第1制御装置24は、第1主回路部21による交流電力から直流電力への変換を制御する。また、第1制御装置24は、第1遮断器22の開状態と閉状態との切り替えを制御する。さらに、第1制御装置24は、初充電装置25による初充電の開始及び停止を制御する。
第2電力変換装置12は、第2主回路部31(主回路部)と、第2遮断器32(遮断器)と、第2変圧器33と、第2制御装置34(制御装置)と、を有する。第2主回路部31は、各直流送電線13、14と第2交流電力系統4との間に設けられる。第2主回路部31は、直流送電線13、14を介して第1主回路部21と接続される。第2主回路部31は、直流送電線13、14を介して供給された直流電力を交流電力に変換し、交流電力を第2交流電力系統4に向けて出力する。第2主回路部31の構成は、第1主回路部21の構成と実質的に同じである。第2主回路部31には、例えば、MMC型の電力変換器が用いられる。
第2遮断器32は、第2主回路部31と第2交流電力系統4との間に設けられる。第2遮断器32は、第2主回路部31を第2交流電力系統4に接続する閉状態と、第2主回路部31を第2交流電力系統4から切り離す開状態と、を有する。
第2変圧器33は、第2交流電力系統4と第2遮断器32との間に設けられる。第2変圧器33は、第2主回路部31から出力された交流電力を第2交流電力系統4に対応した交流電力に変換する。第2主回路部31から出力された交流電力が、第2交流電力系統4に対応している場合には、第2変圧器33を省略してもよい。第2変圧器33は、第2主回路部31と第2遮断器32との間に設けてもよい。
第2制御装置34は、第2主回路部31及び第2遮断器32に接続されている。第2制御装置34は、第2主回路部31の各スイッチング素子のスイッチングを制御する。第2制御装置34は、第2主回路部31による直流電力から交流電力への変換を制御する。また、第2制御装置34は、第2遮断器32の開状態と閉状態との切り替えを制御する。
第2電力変換装置12では、初充電装置25が省略されている。第2電力変換装置12は、初充電装置25を含まない。直流送電システム10では、第1主回路部21から供給される直流電力によって、第2主回路部31の各電荷蓄積素子を初充電する。これにより、直流送電システム10では、初充電装置25の分だけ、第2電力変換装置12を小型化できる。第2電力変換装置12の製造コストを抑えることができる。
図2は、第1の実施形態に係る電力変換装置を模式的に表すブロック図である。
図2に表したように、第2電力変換装置12の第2主回路部31は、第1及び第2の一対の直流端子50a、50bと、第1〜第3の3つの交流端子51a〜51cと、第1〜第6の6つのアーム部52a〜52fと、を有する。
図2に表したように、第2電力変換装置12の第2主回路部31は、第1及び第2の一対の直流端子50a、50bと、第1〜第3の3つの交流端子51a〜51cと、第1〜第6の6つのアーム部52a〜52fと、を有する。
第1直流端子50aは、高圧側の直流送電線13に接続される。第2直流端子50bは、低圧側の直流送電線14に接続される。これにより、各直流端子50a、50bを介して第2主回路部31に直流電力が入力される。
第1アーム部52aは、第1直流端子50aに接続される。第2アーム部52bは、第1アーム部52aと第2直流端子50bとの間に接続される。第1アーム部52a及び第2アーム部52bは、各直流端子50a、50bの間に直列に接続される。
第3アーム部52cは、第1直流端子50aに接続される。第4アーム部52dは、第3アーム部52cと第2直流端子50bとの間に接続される。第3アーム部52c及び第4アーム部52dは、第1アーム部52a及び第2アーム部52bに対して並列に接続される。
第5アーム部52eは、第1直流端子50aに接続される。第6アーム部52fは、第5アーム部52eと第2直流端子50bとの間に接続される。すなわち、第5アーム部52e及び第6アーム部52fは、第1アーム部52a及び第2アーム部52bに対して並列に接続されるとともに、第3アーム部52c及び第4アーム部52dに対して並列に接続される。
第2主回路部31では、第1アーム部52a及び第2アーム部52bによって第1レグLG1が構成され、第3アーム部52c及び第4アーム部52dによって第2レグLG2が構成され、第5アーム部52e及び第6アーム部52fによって第3レグLG3が構成される。すなわち、この例において、第2主回路部31は、3レグ、6アームの三相インバータである。第1アーム部52a、第3アーム部52c及び第5アーム部52eは、上側アームである。第2アーム部52b、第4アーム部52d及び第6アーム部52fは、下側アームである。第2主回路部31は、例えば、2レグ、4アームの単相インバータでもよい。すなわち、第2主回路部31は、第1アーム部52a〜第4アーム部52dを少なくとも有していればよい。
第1アーム部52aは、直列に接続された複数の変換器UP1、UP2…UPM1を有する。第2アーム部52bは、直列に接続された複数の変換器UN1、UN2…UNM2を有する。第3アーム部52cは、直列に接続された複数の変換器VP1、VP2…VPM3を有する。第4アーム部52dは、直列に接続された複数の変換器VN1、VN2…VNM4を有する。第5アーム部52eは、直列に接続された複数の変換器WP1、WP2…WPM5を有する。第6アーム部52fは、直列に接続された複数の変換器WN1、WN2…WNM6を有する。
但し、以下では、各変換器UP1、UP2…UPM1、UN1、UN2…UNM2、VP1、VP2…VPM3、VN1、VN2…VNM4、WP1、WP2…WPM5、WN1、WN2…WNM6をまとめて呼称する場合に、「変換器CEL」と称す。
各アーム部52a〜52fにおいて、M1、M2、M3、M4、M5、M6は、直列接続された変換器CELの台数を表す。各アーム部52a〜52fにおいて、直列接続される変換器CELの台数は、例えば、100台〜120台程度である。但し、直列接続される変換器CELの台数は、これに限ることなく、任意の台数でよい。
各アーム部52a〜52fに設けられる変換器CELの台数は、実質的に同じである。例えば、多数の各変換器CELが接続される場合には、第2主回路部31の動作に影響のない範囲において、各アーム部21a〜21fに設けられる変換器CELの台数が異なってもよい。例えば、1つのアーム部に100台の変換器CELを直列に接続する場合、別のアーム部に設ける変換器CELの台数は、1〜2台異なってもよい。
各アーム部52a〜52fのそれぞれは、バッファリアクトル53a〜53fをさらに有する。各バッファリアクトル53a〜53fは、各アーム部52a〜52fのそれぞれにおいて、各変換器CELに直列に接続される。第1アーム部52aのバッファリアクトル53aは、変換器UP1と第2アーム部52bとの間に設けられる。第2アーム部52bのバッファリアクトル53bは、変換器UN1と第1アーム部52aとの間に設けられる。第3アーム部52cのバッファリアクトル53cは、変換器VP1と第4アーム部52dとの間に設けられる。第4アーム部52dのバッファリアクトル53dは、変換器VN1と第3アーム部52cとの間に設けられる。第5アーム部52eのバッファリアクトル53eは、変換器WP1と第6アーム部52fとの間に設けられる。第6アーム部52fのバッファリアクトル53fは、変換器WN1と第5アーム部52eとの間に設けられる。
第2主回路部31では、第1アーム部52aと第2アーム部52bとの接続点、第3アーム部52cと第4アーム部52dとの接続点、及び、第5アーム部52eと第6アーム部52fとの接続点のそれぞれが、交流出力点となる。
第1交流端子51aは、第1アーム部52aと第2アーム部52bとの接続点に接続される。第2交流端子51bは、第3アーム部52cと第4アーム部52dとの接続点に接続される。第3交流端子51cは、第5アーム部52eと第6アーム部52fとの接続点に接続される。各交流端子51a〜51cは、第2遮断器32に接続される。
各変換器CELは、信号線54、55を介して第2制御装置34と接続される。第2制御装置34は、信号線54を介して変換器CELに制御信号を入力することにより、変換器CELの動作を制御する。変換器CELは、変換器CELの動作保護に関する保護信号を信号線55を介して第2制御装置34に入力する。
第1電力変換装置11の第1主回路部21の構成は、第2電力変換装置12の第2主回路部31の構成と実質的に同じであるから、詳細な説明は省略する。第1主回路部21においては、第1直流端子50aが直流送電線13に接続され、第2直流端子50bが直流送電線14に接続され、各交流端子51a〜51cが第1遮断器22に接続される。
図3は、第1の実施形態に係る変換器を模式的に表すブロック図である。
図3に表したように、変換器CELは、第1接続端子60aと、第2接続端子60bと、第1スイッチング素子61と、第2スイッチング素子62と、電荷蓄積素子65と、ドライバ回路66と、電源回路67と、を有する。
図3に表したように、変換器CELは、第1接続端子60aと、第2接続端子60bと、第1スイッチング素子61と、第2スイッチング素子62と、電荷蓄積素子65と、ドライバ回路66と、電源回路67と、を有する。
各スイッチング素子61、62のそれぞれは、一対の主端子と、制御端子と、を含む。制御端子は、一対の主端子間に流れる電流を制御する。各スイッチング素子61、62には、例えば、IGBTなどの自己消弧素子が用いられる。一対の主端子は、例えば、エミッタ及びコレクタであり、制御端子は、例えば、ゲートである。また、各スイッチング素子61、62には、例えば、ノーマリオフ型の素子が用いられる。
第2スイッチング素子62の一対の主端子は、第1スイッチング素子61の一対の主端子に対して直列に接続される。電荷蓄積素子65は、第1スイッチング素子61及び第2スイッチング素子62に対して並列に接続される。第1接続端子60aは、第1スイッチング素子61と第2スイッチング素子62との間に接続される。第2接続端子60bは、第1スイッチング素子61の第2スイッチング素子62に接続された主端子と反対側の主端子に接続される。
また、第1スイッチング素子61には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子61dが接続されている。整流素子61dの順方向は、第1スイッチング素子61の一対の主端子間に流れる電流の向きに対して逆向きである。同様に、第2スイッチング素子62には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子62dが接続されている。整流素子61d、62dは、いわゆる還流ダイオードである。
変換器CELに対する電力の供給は、各接続端子60a、60bを介して行われる。変換器CELにおいて、各スイッチング素子61、62は、ハーフブリッジ接続されている。換言すれば、変換器CELは、双方向チョッパである。第1スイッチング素子61は、いわゆるローサイドスイッチであり、第2スイッチング素子62は、いわゆるハイサイドスイッチである。
各スイッチング素子61、62の制御端子は、ドライバ回路66に入力されている。ドライバ回路66は、信号線54を介して第2制御装置34に接続されている。第2制御装置34は、各スイッチング素子61、62のオン・オフを制御するための制御信号を信号線54を介してドライバ回路66に送信する。ドライバ回路66は、入力された制御信号に基づいて、各スイッチング素子61、62のオン・オフを切り替える。これにより、第2制御装置34からの制御信号に応じて、各スイッチング素子61、62のオン・オフが制御される。第2制御装置34は、各変換器CEL毎に制御信号を生成し、各変換器CELのそれぞれの各スイッチング素子61、62のオン・オフを制御する。これにより、第2制御装置34は、第2主回路部31による電力の変換を制御する。
電源回路67は、電荷蓄積素子65の両端に接続されている。電源回路67は、電荷蓄積素子65の電圧が動作可能電圧レベルよりも高い場合に、動作を開始する。電源回路67は、動作を開始すると、電荷蓄積素子65の電圧からドライバ回路66を駆動するための駆動電圧を生成し、駆動電圧をドライバ回路66に供給する。ドライバ回路66は、電源回路67からの駆動電圧の供給によって、動作可能な状態になる。
電源回路67には、電圧検出器68が設けられている。電圧検出器68は、電荷蓄積素子65の電圧を検出する。電圧検出器68は、信号線55を介して第2制御装置34に接続される。電圧検出器68は、検出した電荷蓄積素子65の電圧値を保護信号として第2制御装置34に入力する。これにより、第2制御装置34には、各変換器CELのそれぞれの電荷蓄積素子65の電圧値が入力される。
なお、第1主回路部21においては、第1制御装置24からドライバ回路66に制御信号が入力され、電圧検出器68から第1制御装置24に電荷蓄積素子65の電圧値が入力される。
図4(a)〜図4(c)は、第1の実施形態に係る直流送電システムの動作の一例を模式的に表すタイミングチャート図である。
図5は、第1の実施形態に係る直流送電システムの動作の一例を模式的に表すフローチャートである。
図4(a)〜図4(c)及び図5は、直流送電システム10のブラックスタート時の動作の一例を模式的に表す。
図4(a)〜図4(c)のそれぞれの横軸は、時間である。
図4(a)の縦軸は、第1主回路部21に含まれる1つの変換器CELの電荷蓄積素子65の電圧VC1である。図4(a)は、電圧VC1の電圧波形の一例を表す。
図4(b)の縦軸は、第2主回路部31に含まれる1つの変換器CELの電荷蓄積素子65の電圧VC2である。図4(b)は、電圧VC2の電圧波形の一例を表す。
図4(c)の縦軸は、直流送電線13、14間の直流電圧VDCである。図4(c)は、直流電圧VDCの電圧波形の一例を表す。
図5は、第1の実施形態に係る直流送電システムの動作の一例を模式的に表すフローチャートである。
図4(a)〜図4(c)及び図5は、直流送電システム10のブラックスタート時の動作の一例を模式的に表す。
図4(a)〜図4(c)のそれぞれの横軸は、時間である。
図4(a)の縦軸は、第1主回路部21に含まれる1つの変換器CELの電荷蓄積素子65の電圧VC1である。図4(a)は、電圧VC1の電圧波形の一例を表す。
図4(b)の縦軸は、第2主回路部31に含まれる1つの変換器CELの電荷蓄積素子65の電圧VC2である。図4(b)は、電圧VC2の電圧波形の一例を表す。
図4(c)の縦軸は、直流送電線13、14間の直流電圧VDCである。図4(c)は、直流電圧VDCの電圧波形の一例を表す。
また、図4(a)において、Vth1は、第1主回路部21の各変換器CELの電源回路67の動作可能電圧レベルを表す。図4(b)において、Vth2は、第2主回路部31の各変換器CELの電源回路67の動作可能電圧レベルを表す。動作可能電圧レベルVth2は、動作可能電圧レベルVth1と実質的に同じである。動作可能電圧レベルVth2は、動作可能電圧レベルVth1と異なってもよい。
直流送電システム10では、ブラックスタートを行う場合、まず、第1制御装置24が、第1遮断器22を開状態にし、第1主回路部21を第1交流電力系統2から切り離す(ステップS01)。同様に、第2制御装置34が、第2遮断器32を開状態にし、第2主回路部31を第2交流電力系統4から切り離す。
図4(a)〜図4(c)に表したように、各遮断器22、32を開状態にした後、第1制御装置24は、初充電装置25を動作させ、第1主回路部21に設けられた各変換器CELの各電荷蓄積素子65の初充電を開始する(時刻t1、ステップS02)。
初充電装置25を動作させて初充電を開始すると、第1主回路部21の各アーム部52a〜52fの電圧は、第1交流電力系統2の交流線間電圧の最大値VACmaxとなる。従って、第1主回路部21の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC1は、交流線間電圧の最大値VACmaxを、各アーム部52a〜52f毎の各変換器CELの直列接続数MX(M1〜M6のいずれか)で割った値(VACmax/MX)となる。
このように、初充電を開始すると、電圧VC1は、VACmax/MXとなる。この時、直流電圧VDCは、各アーム部52a〜52fの電圧と実質的に同じVACmaxとなる。そして、第2主回路部31の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC2は、直流電圧VDCがVACmaxであるため、VACmaxを各レグLG1〜LG3毎の各変換器CELの直列接続数2MXで割った値(VACmax/2MX)となる(時刻t1〜t2)。2MXは、上アームの変換器CELの数と下アームの変換器CELの数との和である。すなわち、2MXは、より詳しくは、M1+M2、M3+M4、又はM5+M6のいずれかである。
電圧VC1がVACmax/MXになると、電圧VC1が、動作可能電圧レベルVth1よりも高くなる。従って、第1主回路部21の各変換器CELの電源回路67が動作を開始し、ドライバ回路66に駆動電圧が供給される。このように、動作可能電圧レベルVth1は、VACmax/MXよりも低く設定される。
第1制御装置24は、電圧検出器68の検出結果を基に、電圧VC1がVACmax/MXに達したか否かを判定する(ステップS03)。すなわち、第1制御装置24は、第1主回路部21の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC1が、動作可能電圧レベルVth1よりも高いか否かを判定する。
第1制御装置24は、電圧VC1がVACmax/MXに達したと判定すると、第1遮断器22を閉状態にして第1主回路部21を第1交流電力系統2に接続する(時刻t2、ステップS04)。そして、第1制御装置24は、第1主回路部21の各変換器CELに制御信号を送信し、各変換器CELを動作させる(時刻t3、ステップS05)。このように、第1制御装置24は、複数の変換器CELの電荷蓄積素子65の電圧VC1が動作可能電圧レベルVth1よりも高くなった後、複数の変換器CELを動作させる。これにより、第1制御装置24は、第1主回路部21の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC1を定格値まで充電するとともに、直流電圧VDCを定格値VDCratに制御する(時刻t3〜t4)。直流電圧VDCの定格値VDCratは、VACmaxよりも高い。
なお、第1遮断器22を投入するタイミング(t2)は、各変換器CELの動作を開始するタイミング(t3)と実質的に同時でもよい。
直流電圧VDCが定格値VDCratになると、第2主回路部31の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC2は、VDCrat/2MXとなり、電圧VC2が、動作可能電圧レベルVth2よりも高くなる。これにより、第2主回路部31の各変換器CELの電源回路67が動作を開始し、ドライバ回路66に駆動電圧が供給される。このように、動作可能電圧レベルVth2は、VDCrat/2MXよりも低く設定される。
上記のように、2MXは、上アームの変換器CELの数と下アームの変換器CELの数との和である。すなわち、2MXは、各直流送電線13、14の間に直列に接続された変換器CELの台数である。各直流送電線13、14の間に直列に接続された変換器CELの台数をMCELとする。この際、直流電圧VDCの定格値VDCrat、動作可能電圧レベルVth2、及び台数MCELのそれぞれは、Vth2<VDCrat/MCELの関係を満たす。
第2制御装置34は、電圧検出器68の検出結果を基に、電圧VC2がVDCrat/2MXに達したか否かを判定する(ステップS06)。すなわち、第2制御装置34は、第2主回路部31の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC2が、動作可能電圧レベルVth2よりも高いか否かを判定する。
第2制御装置34は、電圧VC2がVDCrat/2MXに達したと判定すると、第2主回路部31の各変換器CELに制御信号を送信し、各変換器CELを動作させる(時刻t4、ステップS07)。このように、第2制御装置34は、複数の変換器CELの電荷蓄積素子65の電圧VC2が動作可能電圧レベルVth2よりも高くなった後、複数の変換器CELを動作させる。これにより、第2制御装置34は、第2主回路部31の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC2を定格値まで充電する(時刻t4〜t5)。
第2制御装置34は、例えば、各変換器CELの電圧信号Ecを1(Ec=1はゲートブロック状態と同じ)から徐々に小さい値にしていき、各変換器CELを昇圧チョッパとして動作させることにより、各電荷蓄積素子65の電圧VC2を定格値まで充電する。
第2制御装置34は、例えば、第1接続端子60aを高圧側として各接続端子60a、60bに直流電圧が印加されている状態において、第2スイッチング素子62をオフ状態とし、第1スイッチング素子61をスイッチングさせる。これにより、第2制御装置34は、第1スイッチング素子61と整流素子62dとによって昇圧チョッパ回路を形成し、電荷蓄積素子65を充電する。
第2制御装置34は、電圧検出器68の検出結果を基に、電圧VC2が定格値に達したか否かを判定する(ステップS08)。第2制御装置34は、電圧VC2が定格値に達したと判定すると、第2遮断器32を閉状態にして第2主回路部31を第2交流電力系統4に接続する(時刻t5、ステップS09)。この後、各制御装置24、34は、直流送電の運転を開始する。
このように、本実施形態に係る直流送電システム10では、第1主回路部21から供給される直流電力で、第2主回路部31の各電荷蓄積素子65の初充電を行うことができる。従って、本実施形態に係る直流送電システム10では、第2電力変換装置12に初充電装置25を設ける必要がない。これにより、本実施形態に係る直流送電システム10では、第1電力変換装置11及び第2電力変換装置12の双方に初充電装置25を設ける場合に比べて、第2電力変換装置12の小型化及び低コスト化を図ることができる。小型で低コストの直流送電システム10を提供することができる。
図6(a)〜図6(c)は、第1の実施形態に係る直流送電システムの動作の変形例を表すタイミングチャート図である。
図4(a)〜図4(c)では、初充電装置25を動作させて初充電を開始した時に、第2主回路部31側の電圧VC2の電圧値(VACmax/2MX)が、動作可能電圧レベルVth2よりも低くなる場合を例示している。
図4(a)〜図4(c)では、初充電装置25を動作させて初充電を開始した時に、第2主回路部31側の電圧VC2の電圧値(VACmax/2MX)が、動作可能電圧レベルVth2よりも低くなる場合を例示している。
図6(a)〜図6(c)に表したように、第2主回路部31側の電圧VC2の電圧値(VACmax/2MX)は、動作可能電圧レベルVth2よりも高くてもよい。この場合、第2主回路部31の各変換器CELの動作を開始するタイミングは、第1主回路部21の各変換器CELの動作を開始するタイミングと実質的に同時でもよい(図6(a)〜図6(c)の時刻t3)。換言すれば、電圧VC2の定格値への充電を開始するタイミングは、電圧VC1の定格値への充電を開始するタイミングと実質的に同時でもよい。
動作可能電圧レベルVth2は、少なくともVDCrat/2MXよりも低く設定されていればよい。第2電力変換装置12においては、Vth2<VDCrat/2MXの関係を満たすように、動作可能電圧レベルVth2、直流電圧VDCの定格値VDCrat、及び各変換器CELの直列接続数2MXのそれぞれが設定されていればよい。
図7は、第1の実施形態に係る変換器の変形例を模式的に表すブロック図である。
図7に表したように、変換器CELは、第3スイッチング素子63と、第4スイッチング素子64と、をさらに含む。第3スイッチング素子63、第4スイッチング素子64には、第1スイッチング素子61、第2スイッチング素子62と実質的に同じ素子が用いられる。
図7に表したように、変換器CELは、第3スイッチング素子63と、第4スイッチング素子64と、をさらに含む。第3スイッチング素子63、第4スイッチング素子64には、第1スイッチング素子61、第2スイッチング素子62と実質的に同じ素子が用いられる。
第4スイッチング素子64の一対の主端子は、第3スイッチング素子63の一対の主端子に対して直列に接続される。また、第3スイッチング素子63及び第4スイッチング素子64は、第1スイッチング素子61及び第2スイッチング素子62に対して並列に接続される。電荷蓄積素子65は、第1スイッチング素子61及び第2スイッチング素子62に対して並列に接続されるとともに、第3スイッチング素子63及び第4スイッチング素子64に対して並列に接続される。
第3スイッチング素子63には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子63dが接続されている。第4スイッチング素子64には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子64dが接続されている。
変換器CELの第1接続端子60aは、第1スイッチング素子61と第2スイッチング素子62との間に接続されている。第2接続端子60bは、第3スイッチング素子63と第4スイッチング素子64との間に接続されている。この例において、第2接続端子60bは、第3スイッチング素子63を介して第1スイッチング素子61の第2スイッチング素子62に接続された主端子と反対側の主端子に接続される。すなわち、この例において、各スイッチング素子61〜64は、フルブリッジ接続されている。この例において、変換器CELは、フルブリッジ回路である。
このように、MMC型の第1主回路部21及び第2主回路部31に用いられる変換器CELは、ハーフブリッジ回路でもよいし、フルブリッジ回路でもよい。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係る直流送電システムを模式的に表すブロック図である。
図8に表したように、直流送電システム100の第2電力変換装置12は、電圧検出器35をさらに有する。電圧検出器35は、直流送電線13、14の間に接続されている。また、電圧検出器35は、第2制御装置34に接続されている。電圧検出器35は、直流送電線13、14間の直流電圧VDCの電圧値を検出し、検出結果を第2制御装置34に入力する。
図8は、第2の実施形態に係る直流送電システムを模式的に表すブロック図である。
図8に表したように、直流送電システム100の第2電力変換装置12は、電圧検出器35をさらに有する。電圧検出器35は、直流送電線13、14の間に接続されている。また、電圧検出器35は、第2制御装置34に接続されている。電圧検出器35は、直流送電線13、14間の直流電圧VDCの電圧値を検出し、検出結果を第2制御装置34に入力する。
第2制御装置34は、ブラックスタートの際に、電圧検出器35の検出結果を基に、直流電圧VDCが定格値VDCratに達したか否かを判定する。この例において、第2制御装置34は、直流電圧VDCが定格値VDCratに達した場合に、第2主回路部31の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC2が、動作可能電圧レベルVth2よりも高いと判断する。
第2制御装置34は、直流電圧VDCが定格値VDCratに達したと判定すると、第2主回路部31の各変換器CELに制御信号を送信し、各変換器CELを動作させる。これにより、第2制御装置34は、第2主回路部31の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC2を定格値まで充電する。
上記第1の実施形態では、電圧検出器68による電荷蓄積素子65の電圧の検出結果を基に、電圧VC2が動作可能電圧レベルVth2よりも高いか否かを判定している。これに限ることなく、電圧VC2が動作可能電圧レベルVth2よりも高いか否かは、直流電圧VDCの電圧値の検出結果を基に判定してもよい。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態に係る直流送電システムを模式的に表すブロック図である。
図9に表したように、直流送電システム110では、第2制御装置34が、第1制御装置24と接続されている。
図9は、第3の実施形態に係る直流送電システムを模式的に表すブロック図である。
図9に表したように、直流送電システム110では、第2制御装置34が、第1制御装置24と接続されている。
第1制御装置24は、初充電を開始し、第1主回路部21の各変換器CELを動作させて直流電圧VDCを定格値VDCratに調整する制御を開始した後、運転指令信号を第2制御装置34に入力する。運転指令信号は、例えば、直流電圧VDCが定格値VDCratに制御されていることを示す。
第2制御装置34は、第1制御装置24からの運転指令信号の入力により、直流電圧VDCが定格値VDCratに達したと判定する。すなわち、第2制御装置34は、運転指定信号の入力により、第2主回路部31の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC2が、動作可能電圧レベルVth2よりも高いと判定する。以下、第2制御装置34は、上記各実施形態と同様に、第2主回路部31の各変換器CELを動作させ、第2主回路部31の各変換器CELの各電荷蓄積素子65の電圧VC2を定格値まで充電する。
このように、電圧VC2が動作可能電圧レベルVth2よりも高いか否かの判定は、外部から入力される運転指令信号に基づいて行ってもよい。運転指令信号は、第1制御装置24からに限ることなく、他の制御装置などから第2制御装置34に入力してもよい。
第2主回路部31の各電荷蓄積素子65の初充電に必要となる時間は、例えば、電荷蓄積素子65の容量、各変換器CELの直列接続数MX、及び、直流電圧VDCの定格値VDCratなどを基に、予測することができる。従って、例えば、初充電の開始を示す運転指令信号を第1制御装置24から第2制御装置34に入力し、運転指令信号の入力から所定時間が経過した際に、電圧VC2が動作可能電圧レベルVth2よりも高いと判定してもよい。
第2制御装置34は、例えば、電圧検出器68によって検出された電圧VC2がVDCrat/2MXに達し、電圧検出器35によって検出された直流電圧VDCが定格値VDCratに達し、かつ外部から運転指令信号が入力された場合に、電圧VC2が動作可能電圧レベルVth2よりも高いと判定してもよい。なお、電圧検出器35の検出結果や運転指令信号によって上記の判定を行う場合、変換器CELの電圧検出器68は省略可能である。
上記各実施形態では、第1主回路部21及び第2主回路部31にMMC型の電力変換器を用いている。第1主回路部21及び第2主回路部31は、複数の変換器CELを直列に接続する他の電力変換器でもよい。第1主回路部21及び第2主回路部31は、例えば、MV(Medium Voltage)型の電力変換器などでもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…第1交流電力系統、 4…第2交流電力系統、 10、100、110…直流送電システム、 11…第1電力変換装置、 12…第2電力変換装置、 13、14…直流送電線、 21…第1主回路部、 22…第1遮断器、 23…第1変圧器、 24…第1制御装置、 25…初充電装置、 31…第2主回路部、 32…第2遮断器、 33…第2変圧器、 34…第2制御装置、 35…電圧検出器、 50a、50b…直流端子、 51a〜51c…第1〜第3交流端子、 52a〜52f…第1〜第6アーム部、 53a〜53f…バッファリアクトル、 54、55…信号線、 60a、60b…第1、第2接続端子、 61〜64…第1〜第4スイッチング素子、 65…電荷蓄積素子、 66…ドライバ回路、 67…電源回路、 68…電圧検出器、 CEL…変換器
Claims (7)
- 直列に接続された複数の変換器を有し、第1交流電力系統から供給される交流電力を前記複数の変換器によって直流電力に変換し、前記直流電力を一対の直流送電線に出力する第1主回路部と、
前記第1主回路部と前記第1交流電力系統との間に設けられ、前記第1主回路部を前記第1交流電力系統に接続する閉状態と、前記第1主回路部を前記第1交流電力系統から切り離す開状態と、を有する第1遮断器と、
前記第1主回路部に設けられた前記複数の変換器の初充電を行う初充電装置と、
前記第1主回路部と前記第1遮断器と前記初充電装置とのそれぞれの動作を制御する第1制御装置と、
を有する第1電力変換装置と、
直列に接続された複数の変換器を有し、前記一対の直流送電線から供給される前記直流電力を前記複数の変換器によって交流電力に変換し、前記交流電力を第2交流電力系統に向けて出力する第2主回路部と、
前記第2主回路部と前記第2交流電力系統との間に設けられ、前記第2主回路部を前記第2交流電力系統に接続する閉状態と、前記第2主回路部を前記第2交流電力系統から切り離す開状態と、を有する第2遮断器と、
前記第2主回路部と前記第2遮断器との動作を制御する第2制御装置と、
を有する第2電力変換装置と、
を備え、
前記第1主回路部及び前記第2主回路部の前記複数の変換器のそれぞれは、
ブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、
前記複数のスイッチング素子に対して並列に接続された電荷蓄積素子と、
前記複数のスイッチング素子のオン・オフを切り替えるドライバ回路と、
前記電荷蓄積素子の電圧が動作可能電圧レベルよりも高い時に、前記電荷蓄積素子の電圧から前記ドライバ回路を駆動するための駆動電圧を生成し、前記駆動電圧を前記ドライバ回路に供給する電源回路と、
を有し、
前記第1制御装置は、前記第1遮断器を前記開状態にして前記初充電装置を動作させることにより、前記第1主回路部に設けられた前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の初充電を行い、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧が前記動作可能電圧レベルよりも高くなった後、前記複数の変換器を動作させることにより、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧を定格値まで充電し、
前記第2制御装置は、前記第2遮断器を前記開状態にし、前記直流電力を基に前記第2主回路部に設けられた前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の初充電を行い、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧が前記動作可能電圧レベルよりも高くなった後、前記複数の変換器を動作させることにより、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧を定格値まで充電する直流送電システム。 - 前記第2主回路部の前記複数の変換器は、前記電荷蓄積素子の電圧を検出し、検出結果を前記第2制御装置に入力する素子電圧検出器を有し、
前記第2制御装置は、前記素子電圧検出器の検出結果を基に、前記電荷蓄積素子の電圧が前記動作可能電圧レベルよりも高いか否かを判定する請求項1記載の直流送電システム。 - 前記第2電力変換装置は、前記直流電力の直流電圧を検出し、検出結果を前記第2制御装置に入力する直流電圧検出器を有し、
前記第2制御装置は、前記直流電圧検出器の検出結果を基に、前記電荷蓄積素子の電圧が前記動作可能電圧レベルよりも高いか否かを判定する請求項1又は2に記載の直流送電システム。 - 前記第2制御装置は、外部から入力された運転指令信号を基に、前記電荷蓄積素子の電圧が前記動作可能電圧レベルよりも高いか否かを判定する請求項1〜3のいずれか1つに記載の直流送電システム。
- 前記第1制御装置は、前記複数の変換器を動作させることにより、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧を定格値まで充電するとともに、前記直流電力の直流電圧を定格値に制御し、
前記直流電圧の定格値をVDCratとし、
前記第2主回路部の前記複数の変換器における前記電源回路の前記動作可能電圧レベルをVthとし、
前記第2主回路部において前記一対の直流送電線の間に直列に接続された前記複数の変換器の台数をMCELとする時、
前記直流電圧の定格値VDCrat、前記動作可能電圧レベルVth、及び前記台数MCELのそれぞれは、Vth<VDCrat/MCELの関係を満たす請求項1〜4のいずれか1つに記載の直流送電システム。 - 前記第2電力変換装置は、初充電装置を含まない請求項1〜4のいずれか1つに記載の直流送電システム。
- 直列に接続された複数の変換器を有し、一対の直流送電線から供給される直流電力を前記複数の変換器によって交流電力に変換し、前記交流電力を交流電力系統に向けて出力する主回路部と、
前記主回路部と前記交流電力系統との間に設けられ、前記主回路部を前記交流電力系統に接続する閉状態と、前記主回路部を前記交流電力系統から切り離す開状態と、を有する遮断器と、
前記主回路部と前記遮断器との動作を制御する制御装置と、
を備え、
前記主回路部の前記複数の変換器のそれぞれは、
ブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、
前記複数のスイッチング素子に対して並列に接続された電荷蓄積素子と、
前記複数のスイッチング素子のオン・オフを切り替えるドライバ回路と、
前記電荷蓄積素子の電圧が動作可能電圧レベルよりも高い時に、前記電荷蓄積素子の電圧から前記ドライバ回路を駆動するための駆動電圧を生成し、前記駆動電圧を前記ドライバ回路に供給する電源回路と、
を有し、
前記制御装置は、前記遮断器を前記開状態にし、前記直流電力を基に前記主回路部に設けられた前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の初充電を行い、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧が前記動作可能電圧レベルよりも高くなった後、前記複数の変換器を動作させることにより、前記複数の変換器の前記電荷蓄積素子の電圧を定格値まで充電する電力変換装置。
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