JP2018006907A - 光伝送システム、管理装置及び損失特性取得方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光伝送路の損失特性を高精度に取得できる光伝送システム等を提供する。
【解決手段】第1の伝送装置は、光伝送路に対して第1の測定光を出力し、第1の測定光に対する第1の戻り光と、第2の伝送装置の第2の反射部からの第1の測定光に対する第1の反射光とに基づく第1の損失特性を取得する。第2の伝送装置は、光伝送路に対して第2の測定光を出力し、第2の測定光に対する第2の戻り光と、第1の伝送装置の第1の反射部からの第2の測定光に対する第2の反射光とに基づく第2の損失特性を取得する。管理装置は、第1の損失特性と第2の損失特性とを、始点と終点とを合せて且つ重複部分を重ねて結合して光伝送路の損失特性を取得する。
【選択図】図1
【解決手段】第1の伝送装置は、光伝送路に対して第1の測定光を出力し、第1の測定光に対する第1の戻り光と、第2の伝送装置の第2の反射部からの第1の測定光に対する第1の反射光とに基づく第1の損失特性を取得する。第2の伝送装置は、光伝送路に対して第2の測定光を出力し、第2の測定光に対する第2の戻り光と、第1の伝送装置の第1の反射部からの第2の測定光に対する第2の反射光とに基づく第2の損失特性を取得する。管理装置は、第1の損失特性と第2の損失特性とを、始点と終点とを合せて且つ重複部分を重ねて結合して光伝送路の損失特性を取得する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光伝送システム、管理装置及び損失特性取得方法に関する。
光伝送システムでは、光ファイバ等の光伝送路の長距離化や大容量化に伴って、光伝送路の損失特性が伝送特性に与える影響が大きい。そこで、光伝送路の損失特性を測定する方法としてOTDR(Optical Time Domain Reflectometry)がある。従来、保守作業としてOTDRを実施していたが、昨今、伝送装置内にOTDRの測定部を組込み、OTDRを継続的に監視することが求められている。
OTDRは、光伝送路へパルス光等の測定光を入力し、光伝送路内の不純物で生じる後方レイリー散乱光による戻り光を時間関数として測定することで、光伝送路の区間距離毎の戻り光の出力レベルを示す損失特性を取得している。
しかしながら、光伝送路の長距離化に伴って、OTDRの測定光のパワーが測定限界になるため、光伝送路全長にわたる測定が困難になる。そこで、光伝送路の両端に接続する送信局及び受信局の双方からOTDRを測定する方法がある。そして、双方の測定結果を繋ぎ合わせることで光伝送路全長の損失特性を取得できる。この方法を使用した場合、光伝送路の全長が長くても、送信局側の測定結果と受信局側の測定結果とを結合して光伝送路全長の損失特性を取得できる。
しかしながら、光伝送路の全長距離が正確に測定できないと、送信局側のOTDRの測定結果と受信局側のOTDRの測定結果とを正確に結合できないため、光伝送路全長の損失特性に誤差が生じる。その結果、光伝送路の損失特性を正確に取得できない。
一つの側面では、光伝送路の損失特性を高精度に取得できる光伝送システム、管理装置及び損失特性取得方法を提供することを目的とする。
一つの案では、光伝送システムが、第1の伝送装置と、前記第1の伝送装置との間を光伝送路で接続する第2の伝送装置と、前記第1の伝送装置及び前記第2の伝送装置とそれぞれ通信を行う管理装置とを有する。前記第1の伝送装置は、第1の測定部と、第1の反射部と、第1の切替部とを有する。第1の測定部は、前記光伝送路に対して第1の測定光を出力する。第1の反射部は、前記第2の伝送装置からの第2の測定光を反射して第2の反射光を出力する。第1の切替部は、前記光伝送路に対して前記第1の測定部又は前記第1の反射部を切替接続する。第2の伝送装置は、第2の測定部と、第2の反射部と、第2の切替部とを有する。第2の測定部は、光伝送路に対して前記第2の測定光を出力する。第2の反射部は、前記第1の伝送装置からの前記第1の測定光を反射して第1の反射光を出力する。第2の切替部は、前記光伝送路に対して前記第2の測定部又は前記第2の反射部を切替接続する。前記第1の伝送装置は、前記第1の測定光を出力し、前記光伝送路からの前記第1の測定光に対する第1の戻り光と、前記第2の反射部からの前記第1の反射光とに基づく第1の損失特性を取得する。前記第2の伝送装置は、前記第2の測定光を出力し、前記光伝送路からの前記第2の測定光に対する第2の戻り光と、前記第1の反射部からの前記第2の反射光とに基づく第2の損失特性を取得する。前記管理装置は、前記第1の損失特性と前記第2の損失特性とを、始点と終点とを合せて且つ重複部分を重ねて結合することで前記光伝送路の損失特性を取得する。
開示の態様では、光伝送路の損失特性を高精度に取得できる。
以下、図面に基づいて、本願の開示する光伝送システム、管理装置及び損失特性取得方法の実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
図1は、実施例1の光伝送システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す光伝送システム1は、第1の伝送装置2Aと、第2の伝送装置2Bと、第1の伝送装置2Aと第2の伝送装置2Bとの間を接続する光伝送路3と、管理装置4と、LAN(Local Area Network)5とを有する。
第1の伝送装置2Aは、例えば、光主信号を、光伝送路3を通じて第2の伝送装置2Bに伝送する。光伝送路3は、例えば、光ファイバ等の通信経路である。管理装置4は、第1の伝送装置2A及び第2の伝送装置2Bを保守管理する端末装置である。管理装置4は、第1の伝送装置2A及び第2の伝送装置2Bと光伝送路3とは異なるLAN5で各種制御情報を送受信するものである。
第1の伝送装置2Aは、主信号送信部11と、第1の測定部12Aと、第1の全反射部13Aと、第1の光SW14Aと、第1の光カプラ15Aと、第1のCPU16Aと、第1のメモリ18Aとを有する。主信号送信部11は、例えば、第1の光波長λ1の光主信号を光伝送路3上に出力する。第1の測定部12Aは、OTDRの第1の測定光を光伝送路3に出力し、光伝送路3内の不純物で反射する、その第1の測定光に対する第1の戻り光で光伝送路3の損失特性を測定するOTDR測定部である。尚、第1の測定光は、光主信号と異なる第2の光波長λ2の測定光である。第1の全反射部13Aは、対向側の第2の伝送装置2B内の第2の測定部12Bからの第2の測定光を反射する、例えば、光学多層膜をコーティングした光学素子に光ファイバをレンズ等でコリメートして結合する光学素子である。第1の全反射部13Aは、第2の戻り光に比較して十分大きな反射量の第2の反射光を反射するものである。第1の測定部12Aは、第1の測定光に対する第1の戻り光及び、第1の測定光に対する第1の反射光を測定する。第1の測定部12Aは、第1の測定光と第1の戻り光との間の時間差及びレベル差、第1の測定光と第1の反射光との間の時間差及びレベル差に基づき、第1の損失特性を取得する。第1の損失特性は、第1の戻り光のピークを始点、第1の反射光のピークを終点とする区間の距離毎の出力レベルである。尚、第1の測定部12Aは、光伝送路3が長距離であるため、第1の測定光に対する第1の戻り光のみで光伝送路3の全長距離を測定できないが、第1の測定光に対する第1の反射光を使用して光伝送路3の全長距離を観測できる。そもそも、第1の戻り光は、第1の測定光に対する後方レイリー散乱光の微弱な光レベルであるため、長距離に応じて減衰するため、測定距離に限界がある。第1の測定部12Aは、例えば、光伝送路3を150km、第1の測定部12Aの第1の測定光に対する第1の戻り光の測定限界を100kmとした場合、第1の伝送装置2Aから100kmを超える地点からの戻り光を測定できない。しかしながら、第1の測定部12Aは、150km地点の第1の測定光に対する第1の反射光を測定できる。
第1の光SW14Aは、第1の光カプラ15Aに対して第1の測定部12A又は第1の全反射部13Aを切替接続する1×2の光SWである。尚、光SWには、電磁石を使用してミラーやプリズム等を駆動することで光路を切替えるメカニカル型光SWや、MEMS(Micro Electro Mechanical System)を利用し静電気で小型ミラーを駆動することで光路を切り替えるMEMS型光スイッチがある。また、光SWには、例えば、シリコン等の基板上に光導波路を形成し、熱、電気や光信号に応じて屈折率の変化を利用し、光路を切り替える導波路型光スイッチ等がある。第1の光SW14Aは、入出力の方向性のないSWである。第1の光カプラ15Aは、光伝送路3と第1の光SW14Aとの間に配置し、光伝送路3上に第1の測定部12Aからの第1の測定光を合波すると共に、光伝送路3から第1の測定光に対する第1の戻り光及び第1の反射光を光分岐する。第1のCPU16Aは、第1の伝送装置2A全体を制御する。第1のメモリ18Aは、各種情報を記憶する領域である。
第1のCPU16Aは、第1のシーケンサ21Aと、第1の通信部22Aと、第1の測定制御部23Aとを有する。第1のシーケンサ21Aは、各種プログラムに基づき、各種処理を順次実行する。第1のシーケンサ21Aは、例えば、第2の伝送装置2Bに対して第2の光SW14Bの切替要求を送信すると共に、第2の伝送装置2Bからの第1の光SW14Aへの切替要求に対する切替完了を第2の伝送装置2Bに送信する。第1の通信部22Aは、LAN5との間で通信する。第1の測定制御部23Aは、第1の測定部12Aを制御する。第1のCPU16Aは、第1のメモリ18Aに格納中の各種プログラムを実行することで各種プロセスを機能として、第1のシーケンサ21A、第1の通信部22A及び第1の測定制御部23Aを構成する。
第2の伝送装置2Bは、主信号受信部17と、第2の測定部12Bと、第2の全反射部13Bと、第2の光SW14Bと、第2の光カプラ15Bと、第2のCPU16Bと、第2のメモリ18Bとを有する。主信号受信部17は、光伝送路3上の第1の伝送装置2Aからの光主信号を受信する。第2の測定部12Bは、OTDRの第2の測定光を光伝送路3に出力し、その第2の測定光に対する第2の戻り光で光伝送路3の損失特性を測定するOTDR測定部である。尚、第2の測定光は、第1の測定部12Aからの第1の測定光と同一光波長の測定光である。第2の全反射部13Bは、対向側の第1の伝送装置2A内の第1の測定部12Bからの第1の測定光を反射する、例えば、光学多層膜をコーティングした光学素子に光ファイバをレンズ等でコリメートして結合する光学素子である。第2の全反射部13Bは、第1の戻り光に比較して十分大きな反射量の第1の反射光を反射するものである。第2の測定部12Bは、第2の測定光に対する第2の戻り光及び、第2の測定光に対する第2の反射光を測定する。第2の測定部12Bは、第2の測定光と第2の戻り光との間の時間差及びレベル差、第2の測定光と第2の反射光との間の時間差及びレベル差に基づき、第2の損失特性を取得する。第2の損失特性は、第2の戻り光のピークを始点、第2の反射光のピークを終点とする区間の距離毎の出力レベルである。尚、第2の測定部12Bは、光伝送路3が長距離であるため、第2の測定光に対する第2の戻り光のみで光伝送路3の全長距離を測定できないが、第2の測定光に対する第2の反射光を使用して光伝送路3の全長距離を観測できる。第2の測定部12Bも、第2の測定光に対する第2の戻り光の測定限界を100kmとした場合、第2の伝送装置2Bから100kmを超える地点からの戻り光を測定できない。しかしながら、第2の測定部12Bは、150km地点の第2の測定光に対する第2の反射光を測定できる。
第2の光SW14Bは、第2の光カプラ15Bに対して第2の測定部12B又は第2の全反射部13Bを切替接続する1×2の光SWである。第2の光SW14Bは、入出力の方向性のないSWである。第2の光カプラ15Bは、光伝送路3と第2の光SW14Bとの間に配置し、光伝送路3上に第2の測定部12Bからの第2の測定光を合波すると共に、光伝送路3から第2の測定光に対する第2の戻り光及び第2の反射光を光分岐する。第2のCPU16Bは、第2の伝送装置2B全体を制御する。第2のメモリ18Bは、各種情報を記憶する領域である。
第2のCPU16Bは、第2のシーケンサ21Bと、第2の通信部22Bと、第2の測定制御部23Bとを有する。第2のシーケンサ21Bは、各種プログラムに基づき、各種処理を順次実行する。第2のシーケンサ21Bは、例えば、第1の伝送装置2Aに対して第1の光SW14Aへの切替要求を送信すると共に、第1の伝送装置2Aからの第2の光SW14Bへの切替要求に対する切替完了を第1の伝送装置2Aに送信する。第2の通信部22Bは、LAN5との間で通信する。第2の測定制御部23Bは、第2の測定部12Bを制御する。第2のCPU16Bは、第2のメモリ18Bに格納中の各種プログラムを実行することで各種プロセスを機能として、第2のシーケンサ21B、第2の通信部22B及び第2の測定制御部23Bを構成する。
管理装置4は、通信部31と、操作部32と、表示部33と、メモリ34と、データ処理部35と、CPU36とを有する。通信部31は、LAN5との間で通信する。操作部32は、管理装置4に対して各種コマンドを入力する入力インタフェースである。表示部33は、各種情報を画面表示する出力インタフェースである。メモリ34は、各種情報を記憶する領域である。データ処理部35は、第1の測定部12Aの測定結果である第1の損失特性と、第2の測定部12Bの測定結果である第2の損失特性との重複部分を重ねて結合して光伝送路3全長の損失特性を取得する処理部である。CPU36は、管理装置4全体を制御する。
図2は、データ処理部35の機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示すデータ処理部35は、反転部41と、補正部42と、シフト部43と、結合部44とを有する。反転部41は、第2の測定部12Bから取得した第2の損失特性を反転する処理部である。補正部42は、反転処理後の第2の損失特性の区間距離を補正する処理部である。尚、補正部42は、第1の測定部12A及び第2の測定部12Bの伝搬遅延や光伝送路3のファイバ材質に応じて第1の損失特性と第2の損失特性との間の区間距離に差が生じる場合があるため、その差を補正するための処理部である。補正部42は、第1の損失特性の区間距離をA、第2の損失特性の区間距離をBとし、第1の損失特性の区間距離Aを基準にして第2の損失特性の区間距離Bを補正する場合、A/Bで第2の損失特性の区間距離Bを補正する。シフト部43は、距離補正後の第2の損失特性をシフトする処理部である。結合部44は、第1の損失特性の傾斜と、シフト部43でシフト処理後の第2の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合することで光伝送路3全長の損失特性を取得する処理部である。
第1のCPU16Aは、第1の通信部22Aを通じてLAN5経由で第2の光SW14Bの切替情報や第2の測定部12Bの測定制御情報を第2のCPU16Bに通知する。尚、第2の光SW14Bの切替情報は、例えば、第2の測定部12B又は第2の全反射部13Bの切替設定状況を示す情報である。第2の測定部12Bの測定制御情報は、例えば、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替えた場合に、第2の測定部12Bの測定動作を開始する等の第2の測定部12Bに対する制御情報である。第2のCPU16Bも、第2の通信部22Bを通じてLAN5経由で第1の光SW14Aの切替情報や第1の測定部12Aの測定制御情報を第1のCPU16Aに通知する。尚、第1の光SW14Aの切替情報は、例えば、第1の測定部12A又は第2の全反射部13Aの切替設定状況を示す情報である。第1の測定部12Aの測定制御情報は、例えば、第1の光SW14Aを第1の測定部12Aに切替えた場合に、第1の測定部12Aの測定動作を開始する等の第1の測定部12Aに対する制御情報である。
第1のCPU16Aは、例えば、切替情報に基づき、第1の光SW14Aを第1の測定部12Aに切替接続すると共に、第2のCPU16Bは、例えば、切替情報に基づき、第2の光SW14Bを第2の全反射部13Bに切替接続する。そして、第1のCPU16Aは、例えば、測定制御情報に基づき、第1の測定部12Aの測定動作を開始する。そして、第1の測定部12Aは、第1の測定光を第1の光SW14A、第1の光カプラ15A、光伝送路3、第2の光カプラ15B及び第2の光SW14Bを経由して、第2の全反射部13Bに出力する。その結果、第1の測定部12Aは、第1の測定光に対する光伝送路3上の後方レイリー散乱による第1の戻り光を順次測定する。更に、第2の全反射部13Bは、第1の測定部12Aからの第1の測定光に対する第1の反射光を第2の光SW14B、第2の光カプラ15B、光伝送路3、第1の光カプラ15A及び第1の光SW14Aを経由して第1の測定部12Aに出力する。第1の測定部12Aは、第2の全反射部13Bからの第1の測定光に対する第1の反射光を測定する。その結果、第1の測定部12Aは、第1の測定光に対する第1の戻り光及び第1の反射光に基づき、第1の損失特性を取得する。
第1のCPU16Aは、切替情報に基づき、第1の損失特性を取得した場合、第1の光SW14Aを第1の全反射部13Aに切替接続すると共に、第2のCPU16Bは、切替情報に基づき、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替接続する。そして、第2のCPU16Bは、例えば、測定制御情報に基づき、第2の測定部12Bの測定動作を開始する。第2の測定部12Bは、第2の測定光を第2の光SW14B、第2の光カプラ15B、光伝送路3、第1の光カプラ15A及び第1の光SW14A経由で第1の全反射部13Aに出力する。その結果、第2の測定部12Bは、第2の測定光に対する光伝送路3上の後方レイリー散乱による第2の戻り光を順次測定する。更に、第1の全反射部13Aは、第2の測定部12Bからの第2の測定光に対する第2の反射光を第1の光SW14A、第1の光カプラ15A、光伝送路3、第2の光カプラ15B及び第2の光SW14Bを経由して第2の測定部12Bに出力する。その結果、第2の測定部12Bは、第2の測定光に対する第2の戻り光及び第2の反射光に基づき、第2の損失特性を取得する。
更に、第1のCPU16Aは、第1の通信部22Aを通じて第1の測定部12Aの測定結果である第1の損失特性をLAN5経由で管理装置4に通知する。また、第2のCPU16Bは、第2の通信部22Bを通じて第2の測定部12Bの測定結果である第2の損失特性をLAN5経由で管理装置4に通知する。
図3Aは、第1の損失特性の一例を示す説明図である。データ処理部35は、第1の測定部12Aの測定結果である図3Aに示す第1の損失特性を第1のCPU16Aから取得する。第1の損失特性は、縦軸を第1の測定部12Aからの第1の測定光に対する第1の戻り光及び第1の反射光のレベル、横軸を第1の伝送装置2Aから第2の伝送装置2B方向への光伝送路3の距離とする。
第1の損失特性は、第1の測定部12Aからの第1の測定光に対する第1の戻り光のレベルに応じて変化し、第1の伝送装置2Aから離れるに連れて第1の戻り光のレベルが低下して測定限界となる。そして、第1の損失特性は、第1の伝送装置2Aから離れるに連れて、第1の戻り光のレベルが測定限界となり、測定限界の特性不明区間内に、第1の測定光に対する第2の全反射部13Bからの第1の反射光を含む。第1の損失特性は、第1の戻り光のレベルが測定限界の特性不明区間の内、第2の全反射部13Bからの第1の測定光に対する第1の反射光が一時的に上昇したピーク点を、第1の伝送装置2Aから見た光伝送路3上の第2の伝送装置2Bの配置位置とする。第1の損失特性の区間は、第1の戻り光のレベルがピークの地点を始点、測定限界の特性不明区間の内、ピークの地点、すなわち第1の反射光のピークを終点とする。
図3Bは、第2の損失特性の一例を示す説明図である。データ処理部35は、第2の測定部12Bの測定結果である図3Bに示す第2の損失特性を第2のCPU16Bから取得する。第2の損失特性は、縦軸を第2の測定部12Bからの第2の測定光に対する第2の戻り光及び第2の反射光のレベル、横軸を第2の伝送装置2Bから第1の伝送装置2A方向への光伝送路3の距離とする。
第2の損失特性は、第2の測定部12Bからの第2の測定光に対する第2の戻り光のレベルに応じて変化し、第2の伝送装置2Bから離れるに連れて第2の戻り光のレベルが低下して測定限界となる。そして、第2の損失特性は、第2の伝送装置2Bから離れるに連れて、第2の戻り光のレベルが測定限界となり、測定限界の特性不明区間内に、第1の測定光に対する第1の全反射部13Aからの第2の反射光を含む。第2の損失特性は、第2の戻り光のレベルが測定限界以下の特性不明区間の内、第1の全反射部13Aからの第2の測定光に対する第2の反射光が一時的に上昇したピーク点を、第2の伝送装置2Bから見た光伝送路3上の第1の伝送装置2Aの配置位置とする。第2の損失特性の区間は、第2の戻り光のレベルがピークの地点を始点、測定限界の特性不明区間の内、ピークの地点すなわち第2の反射光のピークを終点とする。
図3Cは、反転処理後の第2の損失特性の一例を示す説明図である。反転部41は、図3Bに示す第2の損失特性を図3Cに示すように反転する。その結果、第2の損失特性は、第1の損失特性の測定結果の重複部分を重ねて結合するための事前準備として、その傾斜を第1の損失特性の傾斜に合わせる。
図3Dは、距離補正後の第2の損失特性の一例を示す説明図である。補正部42は、図3Cに示す第2の損失特性の区間距離Bを、第1の損失特性の区間距離Aを基準にして、図3Dに示すように補正する。尚、第1の測定部12Aと第2の測定部12Bとの間には測定誤差があるため、第1の損失特性の区間距離Aと第2の損失特性の区間距離Bとの間で距離差が生じる場合がある。その結果、第2の損失特性は、第1の損失特性の測定結果と重ねて結合するための事前準備として、その区間距離を第1の損失特性の区間距離Aに合せる。例えば、第1の損失特性の区間距離A、第2の損失特性の区間距離Bとした場合、第2の損失特性の区間距離BをA/B倍に補正する。
図3Eは、光伝送路3全長の損失特性の一例を示す説明図である。シフト部43は、図3Aに示す第1の損失特性の傾斜と図3Dに示す第2の損失特性の傾斜との重複部分を合せるように第2の損失特性をシフトする。更に、結合部44は、シフト後の第2の損失特性の傾斜と図3Aに示す第1の損失特性の傾斜との重複部分を結合し、図3Eに示すように光伝送路3全長の損失特性を取得する。光伝送路3全長の損失特性は、第1の伝送装置2Aと第2の伝送装置2Bとの間の光伝送路3全長の損失特性である。
次に実施例1の光伝送システム1の動作について説明する。図4は、第1の測定処理に関わる光伝送システム1の処理動作の一例を示すフローチャートである。図4に示す第1の測定処理は、第1の測定部12Aにて第1の損失特性を取得した後、第2の測定部12Bにて第2の損失特性を取得する処理である。
図4において第1の伝送装置2A内の第1のCPU16Aは、測定トリガを検出したか否かを判定する(ステップS11)。第1のCPU16Aは、測定トリガを検出した場合(ステップS11肯定)、第1の光SW14Aを第1の測定部12Aに切替接続する(ステップS12)。第1のCPU16Aは、測定トリガを検出した場合、第2のCPU16Bに対して第2の光SW14Bの第2の全反射部13Bへの切替情報を通知する。そして、第2のCPU16Bは、切替情報に基づき、第2の光SW14Bを第2の全反射部13Bに切替接続する(ステップS13)。
第1のCPU16Aは、第1の測定部12Aの測定動作を開始する(ステップS14)。第1のCPU16Aは、第1の測定部12Aを通じて第1の損失特性を取得したか否かを判定する(ステップS15)。尚、第1の測定部12Aは、第1の測定光に対する光伝送路3上の第1の戻り光と、第2の全反射部13Bからの第1の測定光に対する第1の反射光とに基づき、図3Aに示す第1の損失特性を取得する。
第1のCPU16Aは、第1の損失特性を取得した場合(ステップS15肯定)、第1の光SW14Aを第1の全反射部13Aに切替接続する(ステップS16)。尚、第1のCPU16Aは、第1の損失特性を取得した場合、第2のCPU16Bに対して第2の光SW14Bの第2の測定部12B側への切替情報及び第2の測定部12Bの測定制御情報を通知する。更に、第2のCPU16Bは、切替情報に基づき、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替接続する(ステップS17)。第2のCPU16Bは、測定制御情報に基づき、第2の測定部12Bの測定動作を開始する(ステップS18)。第2のCPU16Bは、第2の測定部12Bを通じて第2の損失特性を取得したか否かを判定する(ステップS19)。尚、第2の測定部12Bは、第2の測定光に対する光伝送路3上の第2の戻り光と、第1の全反射部13Aからの第2の測定光に対する第2の反射光とに基づき、図3Bに示す第2の損失特性を取得する。第2のCPU16Bは、第2の測定部12Bを通じて第2の損失特性を取得した場合(ステップS19肯定)、図4に示す処理動作を終了する。
第1のCPU16Aは、測定トリガを検出しなかった場合(ステップS11否定)、図4に示す処理動作を終了する。第1のCPU16Aは、第1の損失特性を取得しなかった場合(ステップS15否定)、第1の損失特性を取得したか否かを判定すべく、ステップS15に移行する。第2のCPU16Bは、第2の損失特性を取得しなかった場合(ステップS19否定)、第2の損失特性を取得したか否かを判定すべく、ステップS19に移行する。
第1の測定処理では、第1の光SW14Aを第1の測定部12A、第2の光SW14Bを第2の全反射部13Bに切替接続し、第1の測定部12Aからの測定動作を開始する。その結果、第1の測定部12Aは、第1の測定光に対する第1の戻り光及び第1の反射光に基づき、第1の損失特性を取得できる。
更に、第1の測定処理では、第1の光SW14Aを第1の全反射部13A、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替接続し、第2の測定部12Bからの測定動作を開始する。その結果、第2の測定部12Bは、第2の測定光に対する第2の戻り光及び第2の反射光に基づき、第2の損失特性を取得できる。
図5は、全長損失特性取得処理に関わる管理装置4のデータ処理部35の処理動作の一例を示すフローチャートである。図5に示す全長損失特性取得処理は、第1の損失特性と第2の損失特性とに基づき、光伝送路3全長の損失特性を取得する処理である。
データ処理部35は、第1の伝送装置2AからLAN5経由で、図3Aに示す第1の損失特性を取得したか否かを判定する(ステップS21)。データ処理部35は、第1の損失特性を取得した場合(ステップS21肯定)、第2の伝送装置2BからLAN5経由で、図3Bに示す第2の損失特性を取得したか否かを判定する(ステップS22)。
データ処理部35内の反転部41は、第2の損失特性を取得した場合(ステップS22肯定)、図3Cに示すように第2の損失特性を反転する(ステップS23)。データ処理部35内の補正部42は、第1の損失特性の区間距離を基準にして、反転処理後の第2の損失特性の区間距離を第1の損失特性の区間距離に合せて、第2の損失特性を図3Dに示すように補正する(ステップS24)。
データ処理部35内のシフト部43は、第1の損失特性を基準にして、距離補正後の第2の損失特性をシフトする(ステップS25)。データ処理部35内の結合部44は、シフト後の第2の損失特性の傾斜と、第1の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合して、図3Eに示すように光伝送路3全長の損失特性を取得し(ステップS26)、図5に示す処理動作を終了する。
データ処理部35は、第1の損失特性を取得しなかった場合(ステップS21否定)、図5に示す処理動作を終了する。また、データ処理部35は、第2の損失特性を取得しなかった場合(ステップS22否定)、第1の損失特性を取得したか否かを判定すべく、ステップS21に移行する。
全長損失特性取得処理を実行するデータ処理部35は、第1の損失特性及び第2の損失特性を入力し、第2の損失特性を反転し、反転後の第2の損失特性の区間距離を、第1の損失特性の区間距離を基準にして補正する。更に、データ処理部35は、補正後の第2の損失特性を、第1の損失特性を基準にしてシフトし、シフト後の第2の損失特性の傾斜と第1の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合する。その結果、光伝送路3全長の損失特性を取得できる。
実施例1の第1の測定部12Aは、第1の測定光に対する第1の戻り光及び第1の反射光に基づき、第1の損失特性を取得する。第2の測定部12Bは、第2の測定光に対する第2の戻り光及び第2の反射光に基づき、第2の損失特性を取得する。管理装置4は、第1の損失特性及び第2の損失特性を入力し、第2の損失特性の区間距離を第1の損失特性の区間距離に合わせて補正する。更に、管理装置4は、第1の損失特性の傾斜と補正後の第2の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合して光伝送路3全長の高精度な損失特性を取得できる。
実施例1では、第1の伝送装置2Aから第2の全反射部13Bまでの距離及び、第2の伝送装置2Bから第1の全反射部13Aまでの距離が明確になるため、第1の伝送装置2Aと第2の伝送装置2Bとの間の光伝送路3全長の高精度な損失特性を取得できる。
第1の測定部12Aは、第1の損失特性の区間の内、第1の戻り光の測定が限界となる特性不明区間内のピークを第1の反射光のピークとする。更に、第2の測定部12Bは、第2の損失特性の区間の内、第2の戻り光の測定が限界となる特性不明区間内のピークを第2の反射光のピークとする。その結果、第1の損失特性及び第2の損失特性の終点を識別できる。
管理装置4は、第2の損失特性を反転し、反転後の第2の損失特性の区間距離を第1の損失特性の区間距離を基準に補正し、補正後の第2の損失特性の傾斜と第1の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合する。その結果、光伝送路3全長の損失特性を取得できる。
尚、管理装置4は、第1のCPU16Aから第1の損失特性を取得した後、第2のCPU16Bから第2の損失特性を取得し、第1の損失特性と第2の損失特性との傾斜を重ねて結合して、光伝送路3全長の損失特性を取得したが、これに限定されるものではない。管理装置4は、例えば、第2のCPU16Bから第2の損失特性を取得した後、第1のCPU16Aから第1の損失特性を取得し、第1の損失特性と第2の損失特性とを結合して、光伝送路3全長の損失特性を取得しても良い。
また、管理装置4は、第1の損失特性と第2の損失特性とを結合して光伝送路3全長の損失特性を取得したが、第1のCPU16A又は第2のCPU16Bで第1の損失特性と第2の損失特性とを結合して損失特性を取得しても良い。
管理装置4は、第2の損失特性を反転し、反転後の第2の損失特性の区間距離を補正し、距離補正後の第2の損失特性をシフトしたが、これに限定されるものではない。例えば、第1の損失特性を反転し、反転後の第1の損失特性の区間距離を補正し、距離補正後の第1の損失特性をシフトし、シフト後の第1の損失特性と第2の損失特性とを結合して損失特性を取得しても良い。
管理装置4は、第1の損失特性の区間距離を基準にして第2の損失特性の区間距離を補正したが、第1の損失特性と第2の損失特性の中間値の区間距離を基準にして第1の損失特性及び第2の損失特性の区間距離を補正しても良い。
上記第1の測定処理では、第1の測定部12Aにて第1の測定光に対する第1の戻り光及び第1の反射光に基づき第1の損失特性を取得した後、第2の測定部12Bにて第2の測定光に対する第2の戻り光及び第2の反射光に基づき第2の損失特性を取得した。しかしながら、第1の測定処理に限定されるものではなく、第2の損失特性を取得した後、第1の損失特性を取得しても良い。
また、第1の測定処理では、第1の損失特性を取得した後、第1の光SW14Aを第1の全反射部13A、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替接続し、第2の損失特性を取得した。しかしながら、これに限定されるものではなく、その場合の第2の測定処理及び対向側の第2の測定処理につき、以下に説明する。図6は、第2の測定処理に関わる第1の伝送装置2A内の第1のCPU16Aの処理動作の一例を示すフローチャートである。図6に示す第2の測定処理は、第1の損失特性を取得すべく、第1の光SW14Aを自動的に切り替える処理である。
第1のCPU16Aは、測定トリガを検出したか否かを判定する(ステップS31)。尚、測定トリガは、例えば、管理装置4から第1のCPU16A及び第2のCPU16Bに通知するものである。第1のCPU16Aは、測定トリガを検出した場合(ステップS31肯定)、第1の光SW14Aを第1の測定部12Aに切替接続し(ステップS32)、第1の測定部12Aの測定動作を開始する(ステップS33)。
第1のCPU16Aは、第1の測定部12Aの測定動作を開始した後、第1のタイマを起動し(ステップS34)、第1のタイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS35)。尚、第1のタイマは、第1の測定部12Aの第1の測定光の出力開始から第1の損失特性の取得完了までの十分なタイマ時間である。
第1のCPU16Aは、第1のタイマがタイムアップした場合(ステップS35肯定)、第1の光SW14Aを第1の全反射部13Aに切替接続し(ステップS36)、第2のタイマを起動する(ステップS37)。更に、第1のCPU16Aは、第2のタイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS38)。第1のCPU16Aは、第2のタイマがタイムアップした場合、図6に示す処理動作を終了する。尚、第2のタイマは、第2の測定部12Bの第2の測定光の出力開始から第2の損失特性の取得完了までの十分なタイマ時間である。
第1のCPU16Aは、測定トリガを検出しなかった場合(ステップS31否定)、図6に示す処理動作を終了する。第1のCPU16Aは、ステップS34にて第1のタイマがタイムアップしなかった場合(ステップS35否定)、第1のタイマがタイムアップしたか否かを判定すべく、ステップS35に移行する。第1のCPU16Aは、第2のタイマがタイムアップしなかった場合(ステップS38否定)、第2のタイマがタイムアップしたか否かを判定すべく、ステップS38に移行する。
第2の測定処理を実行する第1のCPU16Aは、測定トリガを検出した場合に、第1の光SW14Aを第1の測定部12Aに切替えて第1の測定部12Aの測定動作を開始する。更に、第1のCPU16Aは、第1の測定部12Aの測定開始から第1のタイマを起動して第1のタイマがタイムアップしたか否かを判定する。その結果、第1の光SW14Aは、測定トリガに応じて、第1のタイマがタイムアップするまで第1の測定部12Aに接続する。
更に、第1のCPU16Aは、第1のタイマがタイムアップした場合に、第1の光SW14Aを第1の全反射部13Aに切替えて第2のタイマが起動し、第2のタイマがタイムアップしたか否かを判定する。その結果、第1の光SW14Aは、第2のタイマがタイムアップするまで第1の全反射部13Aに接続する。つまり、第1の光SW14Aは、光伝送路3に対して第1の測定部12A又は第1の全反射部13Aを自律的に切替接続する。
図7は、対向側の第2の測定処理に関わる第2の伝送装置2B内の第2のCPU16Bの処理動作の一例を示すフローチャートである。図7に示す対向側の第2の測定処理は、第2の損失特性を取得すべく、第2の光SW14Bを自動的に切り替える処理である。
第2のCPU16Bは、測定トリガを検出したか否かを判定する(ステップS41)。尚、管理装置4は、第1のCPU16A及び第2のCPU16Bに対して測定トリガを出力する。第2のCPU16Bは、測定トリガを検出した場合(ステップS41肯定)、第2の光SW14Bを第2の全反射部13Bに切替接続し(ステップS42)、第3のタイマを起動する(ステップS43)。第2のCPU16Bは、第3のタイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS44)。尚、第3のタイマは、第1の測定部12Aの第1の測定光の出力開始から第1の損失特性の取得完了までの十分なタイマ時間である。
第2のCPU16Bは、第3のタイマがタイムアップした場合(ステップS44肯定)、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替接続し(ステップS45)、第2の測定部12Bの測定動作を開始する(ステップS46)。第2のCPU16Bは、第4のタイマを起動し(ステップS47)、第4のタイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS48)。第2のCPU16Bは、第4のタイマがタイムアップした場合、図7に示す処理動作を終了する。尚、第4のタイマは、第2の測定部12Bの第2の測定光の出力開始から第2の損失特性の取得完了までの十分なタイマ時間である。
第2のCPU16Bは、測定トリガを検出しなかった場合(ステップS41否定)、図7に示す処理動作を終了する。第2のCPU16Bは、第3のタイマがタイムアップしなかった場合(ステップS44否定)、第3のタイマがタイムアップしたか否かを判定すべく、ステップS44に移行する。第2のCPU16Bは、第4のタイマがタイムアップしなかった場合(ステップS48否定)、第4のタイマがタイムアップしたか否かを判定すべく、ステップS48に移行する。
対向側の第2の測定処理を実行する第2のCPU16Bは、測定トリガを検出した場合に、第2の光SW14Bを第2の全反射部13Bに切替えて第1のタイマを起動して第3のタイマがタイムアップしたか否かを判定する。その結果、第2の光SW14Bは、測定トリガに応じて、第3のタイマがタイムアップするまで第2の全反射部13Bに接続する。
更に、第2のCPU16Bは、第3のタイマがタイムアップした場合に、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替えて第2の測定部12Bの測定動作を開始する。更に、第2のCPU16Bは、第2の測定部12Bの測定開始から第4のタイマを起動し、第4のタイマがタイムアップしたか否かを判定する。その結果、第2の光SW14Bは、第4のタイマがタイムアップするまで第2の測定部12Bに接続する。つまり、第2の光SW14Bは、光伝送路3に対して第2の測定部12B又は第2の全反射部13Bを自律的に切替接続する。
第1の光SW14Aにて第1の測定部12Aに切替接続し、第2の光SW14Bにて第2の全反射部13Bに切替接続した後に、第1のタイマと第3のタイマがタイムアップしたか否かを判定する。更に、第1のタイマがタイムアップした場合に第1の光SW14Aにて第1の全反射部13Aに切替接続し、第3のタイマがタイムアップした場合に、第2の光SW14Bにて第2の測定部12Bに切替接続する。その結果、第1の光SW14A及び第2の光SW14Bを自動的に切り替えて第1の損失特性及び第2の損失特性を自動的に取得できる。尚、測定トリガは、例えば、管理装置4から通知されるが、次の測定トリガを通知するまでの時間が、対向側の第2の測定が完了するまでの十分な時間がある場合は、第2のタイマ起動(ステップS37)及び第2のタイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップS38)のフローは除き、処理を終了することも可能である。また、第1のタイマ、第2のタイマ、第3のタイマ、第4のタイマは、同じまたはいずれかは同じタイマ時間でも構わない。
また、第2の測定処理及び対向側の第2の測定処理の代わりに、他の測定処理を実行しても良く、この場合の第3の測定処理及び対向側の第3の測定処理について以下に説明する。図8は、第3の測定処理に関わる第1の伝送装置2A内の第1のCPU16Aの処理動作の一例を示すフローチャートである。図8に示す第3の測定処理は、第1の損失特性を取得すべく、指定時刻に応じて第1の光SW14Aを定期的に自動的に切り替える処理である。
図8において第1の伝送装置2A内の第1のCPU16Aは、現在時刻が第1の指定時刻であるか否かを判定する(ステップS51)。尚、第1の指定時刻は、後述する第3の指定時刻から第4の指定時刻の間を除く時刻か、第4の指定時刻とする。第1のCPU16Aは、現在時刻が第1の指定時刻の場合(ステップS51肯定)、第1の光SW14Aを第1の測定部12Aに切替接続し(ステップS52)、第1の測定部12Aの測定動作を開始する(ステップS53)。尚、第1の測定部12Aは、第1の測定光に対する第1の戻り光及び第1の反射光に基づき、図3Aに示す第1の損失特性を取得する。
第1のCPU16Aは、現在時刻が第2の指定時刻であるか否かを判定する(ステップS54)。尚、第2の指定時刻は、第1の指定時刻で第1の測定部12Aの測定動作を開始してから第1の損失特性の取得完了までの十分な時刻であり、かつ、後述する第3の指定時刻から第4の指定時刻の間を除く時刻か、または第3の指定時刻とする。第1のCPU16Aは、現在時刻が第2の指定時刻の場合(ステップS54肯定)、第1の光SW14Aを第1の全反射部13Aに切替接続する(ステップS55)。
更に、第1のCPU16Aは、第1の光SW14Aを第1の全反射部13Aに切替接続した後、現在時刻が第1の指定時刻であるか否かを判定すべく、ステップS51に移行する。第1のCPU16Aは、現在時刻が第2の指定時刻でない場合(ステップS54否定)、現在時刻が第2の指定時刻であるか否かを判定すべく、ステップS54に移行する。第1のCPU16Aは、現在時刻が第1の指定時刻でない場合(ステップS51否定)、現在時刻が第1の指定時刻であるか否かを判定すべく、ステップS51に移行する。
第3の測定処理を実行する第1のCPU16Aは、現在時刻が第1の指定時刻の場合に、第1の光SW14Aを第1の測定部12Aに切替えて第1の測定部12Aの測定動作を開始する。更に、第1のCPU16Aは、現在時刻が第2の指定時刻の場合、第1の光SW14Aを第1の全反射部13Aに切替える。その結果、第1の光SW14Aは、指定時刻に応じて、光伝送路3に対して第1の測定部12A又は第1の全反射部13Aに自律的に切替接続する。
図9は、対向側の第3の測定処理に関わる第2の伝送装置2B内の第2のCPU16Bの処理動作の一例を示すフローチャートである。図9に示す対向側の第3の測定処理は、第2の損失特性を取得すべく、指定時刻に応じて第2の光SW14Bを定期的に自動的に切り替える処理である。
図9において第2の伝送装置2B内の第2のCPU16Bは、現在時刻が第3の指定時刻であるか否かを判定する(ステップS61)。尚、第3の指定時刻は、前述した第1の指定時刻と第2の指定時刻との間の時刻を除く時刻か、第2の指定時刻とする。第2のCPU16Bは、現在時刻が第3の指定時刻の場合(ステップS61肯定)、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替接続し(ステップS62)、第2の測定部12Bの測定動作を開始する(ステップS63)。尚、第2の測定部12Bは、第2の測定光に対する第2の戻り光及び第2の反射光に基づき、図3Bに示す第2の損失特性を取得する。
第2のCPU16Bは、現在時刻が第4の指定時刻であるか否かを判定する(ステップS64)。尚、第4の指定時刻は、第3の指定時刻で第2の測定部12Bの測定動作を開始してから第2の損失特性の取得完了までの十分な時刻であり、かつ、前述した第1の指定時刻と第2の指定時刻との間の時刻を除く時刻か、第1の指定時刻とする。第2のCPU16Bは、現在時刻が第4の指定時刻の場合(ステップS64肯定)、第2の光SW14Bを第2の全反射部13Bに切替接続する(ステップS65)。
更に、第2のCPU16Bは、第2の光SW14Bを第2の全反射部13Bに切替接続した後、現在時刻が第3の指定時刻であるか否かを判定すべく、ステップS61に移行する。第2のCPU16Bは、現在時刻が第4の指定時刻でない場合(ステップS64否定)、現在時刻が第4の指定時刻であるか否かを判定すべく、ステップS64に移行する。第2のCPU16Bは、現在時刻が第3の指定時刻でない場合(ステップS61否定)、現在時刻が第3の指定時刻であるか否かを判定すべく、ステップS61に移行する。
対向側の第3の測定処理を実行する第2のCPU16Bは、現在時刻が第3の指定時刻の場合に、第2の光SW14Bを第2の測定部12Bに切替えて第2の測定部12Bの測定動作を開始する。更に、第2のCPU16Bは、現在時刻が第4の指定時刻の場合、第2の光SW14Bを第2の全反射部13Bに切替える。その結果、第2の光SW14Bは、指定時刻に応じて、光伝送路3に対して第2の測定部12B又は第2の全反射部13Bに自律的に切替接続する。
第1の指定時刻から第2の指定時刻の間の時刻では、第2の光SW14Bは第2の全反射部13Bに接続されており、また、第3の指定時刻から第4の指定時刻の間の時刻では、第1の光SW14Aは、第1の全反射部13Aに接続されている。現在時刻が第1の指定時刻に到達した場合に、第1の光SW14Aにて第1の測定部12Aに切替接続し、第2の光SW14Bは第2の全反射13Bに接続されている。更に、現在時刻が第3の指定時刻に到達した場合に、第2の光SW14Bにて第2の測定部12Bに切替接続し、第1の光SW14Aは第1の全反射部13Aに接続されている。その結果、第1の光SW14A及び第2の光SW14Bを指定時刻に応じて自動的に切り替えて第1の損失特性及び第2の損失特性を自動的に取得できる。
上記実施例1の光伝送システム1では、第1のCPU16Aと、第2のCPU16Bとの間をLAN5で配線したが、LAN5に限定されるものではなく、制御線等であっても良い。また、第1のCPU16Aと第2のCPU16Bとの間を、光伝送路3を使用してOSC光で制御情報を通信しても良く。その場合の実施の形態につき、実施例2として以下に説明する。尚、実施例1の光伝送システム1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
図10は、実施例2の光伝送システム1Aの構成の一例を示す説明図である。図10に示す光伝送システム1Aは、第3の伝送装置2Cと、第4の伝送装置2Dと、第1の光伝送路3Aと、第2の光伝送路3Bと、管理装置4と、LAN5とを有する。
第3の伝送装置2Cは、第1の光伝送路3Aを通じて第4の伝送装置2Dに光主信号を伝送する。また、第4の伝送装置2Dは、第2の光伝送路3Bを通じて第3の伝送装置2Cへ光主信号を伝送する。
第3の伝送装置2Cは、第3の主信号送信部11Cと、第3の主信号受信部17Cと、第3の測定部12Cと、第3の全反射部13Cと、第3のOSC送信部18Cと、第3のOSC受信部19Cと、第3のCPU16Cと、第3のメモリ18Cとを有する。第3の伝送装置3Cは、第31の光カプラ151Cと、第32の光カプラ152Cと、第33の光カプラ153Cと、第34の光カプラ154Cと、第31の光SW141Cと、第32の光SW142Cとを有する。
第3の主信号送信部11Cは、第1の光伝送路3Aと接続し、第1の光伝送路3Aを通じて光主信号を第4の伝送装置2Dに送信する。第3の主信号受信部17Cは、第2の光伝送路3Bと接続し、第2の光伝送路3Bを通じて第4の伝送装置4Dからの光主信号を受信する。
第3の測定部12Cは、例えば、第1の光伝送路3A又は第2の光伝送路3Bを通じて第3の測定光を出力し、第3の測定光に対する第3の戻り光及び第4の伝送装置2D側の第4の全反射部13Dからの第3の測定光に対する第3の反射光を測定する。第3の全反射部13Cは、第1の光伝送路3A又は第2の光伝送路3Bを通じて第4の伝送装置2Dからの第4の測定光を反射する光学素子である。
第3のOSC送信部18Cは、光主信号及び第3の測定光と異なる光波長λ3のOSC光を第1の光伝送路3Aに出力する。尚、OSC光は、切替情報や測定制御情報等の制御情報を伝搬するものとする。第3のOSC受信部19Cは、第2の光伝送路2Bから光波長λ3のOSC光を受信する。
第31の光SW141Cは、第32の光SW142Cに対して第3の測定部12C又は第3の全反射部13Cを切替接続する光SWである。第32の光SW142Cは、第31の光SW141Cに対して、第1の光伝送路3Aと接続する第31の光カプラ151C又は第2の光伝送路3Bと接続する第32の光カプラ152Cに切替接続する光SWである。第31の光カプラ151Cは、第1の光伝送路3A上に配置し、第1の光伝送路3Aに第3の測定光を合波すると共に、第1の光伝送路3Aから第3の戻り光及び第3の反射光を光分岐する。第33の光カプラ153Cは、第1の光伝送路3A上に配置し、第3のOSC送信部18Cから第1の光伝送路3AにOSC光を光合波する。
第32の光カプラ152Cは、第2の光伝送路3B上に配置し、第2の光伝送路3Bに第3の測定光を合波すると共に、第2の光伝送路3Bから第3の戻り光及び第3の反射光を光分岐する。第34の光カプラ154Cは、第2の光伝送路3B上に配置し、第2の光伝送路3Bから第3のOSC受信部19CにOSC光を光分岐する。第3のCPU16Cは、第3の伝送装置2C全体を制御する。第3のメモリ18Cは、各種情報を記憶する領域である。
第3のCPU16Cは、第3のシーケンサ21Cと、第3の通信部22Cと、第3の測定制御部23Cと、第3のOSC通信部24Cとを有する。第3のシーケンサ21Cは、各種プログラムに基づき、各種処理を順次実行する。第3の通信部22Cは、LAN5との間で通信する。第3の測定制御部23Cは、第3の測定部12Cを制御する。第3のOSC通信部24Cは、第3のOSC送信部18C及び第3のOSC受信部19Cを制御する。第3のOSC通信部24Cは、切替情報や測定制御情報等の各種制御情報をOSC光に格納し、そのOSC光を第1の光伝送路3A又は第2の光伝送路3Bを通じて第4の伝送装置2Dに通知する。第3のCPU16Cは、第3のメモリ18Cに格納中の各種プログラムを実行することで各種プロセスを機能として、第3のシーケンサ21C、第3の通信部22C、第3の測定制御部23C及び第3のOSC通信部24Cを構成する。
第4の伝送装置2Dは、第4の主信号送信部11Dと、第4の主信号受信部17Dと、第4の測定部12Dと、第4の全反射部13Dと、第4のOSC送信部18Dと、第4のOSC受信部19Dと、第4のCPU16Dと、第4のメモリ18Dとを有する。第4の伝送装置2Dは、第41の光カプラ151Dと、第42の光カプラ152Dと、第43の光カプラ153Dと、第44の光カプラ154Dと、第41の光SW141Dと、第42の光SW142Dとを有する。
第4の主信号送信部11Dは、第2の光伝送路3Bと接続し、第2の光伝送路3Bを通じて光主信号を第3の伝送装置2Cに伝送する。第4の主信号受信部17Dは、第1の光伝送路3Aと接続し、第1の光伝送路3Aを通じて第3の伝送装置2Cからの光主信号を受信する。
第4の測定部12Dは、例えば、第1の光伝送路3A又は第2の光伝送路3Bを通じて第4の測定光を出力し、第4の測定光に対する第4の戻り光及び第3の伝送装置2C側の第3の全反射部13Cからの第4の測定光に対する第4の反射光を測定する。第4の全反射部13Dは、第1の光伝送路3A又は第2の光伝送路3Bを通じて第3の伝送装置2Cの第3の測定部12Cからの第3の測定光を反射する光学素子である。
第4のOSC送信部18Dは、光主信号及び第4の測定光と異なる光波長λ3のOSC光を第2の光伝送路3Bに出力する。第4のOSC受信部19Dは、第1の光伝送路3Bから光波長λ3のOSC光を受信する。
第41の光SW141Dは、第42の光SW142Dに対して第4の測定部12D又は第4の全反射部13Dを切替接続する光SWである。第42の光SW142Dは、第41の光SW141Dに対して、第1の光伝送路3Aと接続する第42の光カプラ152D又は第2の光伝送路3Bと接続する第41の光カプラ151Dを切替接続する光SWである。第42の光カプラ152Dは、第1の光伝送路3A上に配置し、第4の測定光を第1の光伝送路3Aに合波すると共に、第4の戻り光及び第4の反射光を第1の光伝送路3Aから光分岐する。第43の光カプラ153Dは、第2の光伝送路3B上に配置し、第4のOSC送信部18DからのOSC光を第2の光伝送路3Bに合波する。
第41の光カプラ152Dは、第2の光伝送路3B上に配置し、第4の測定光を第2の光伝送路3Bに合波すると共に、第4の戻り光及び第4の反射光を第2の光伝送路3Bから光分岐する。第44の光カプラ154Dは、第1の光伝送路3A上に配置し、第1の光伝送路3Aから第4のOSC受信部19DにOSC光を光分岐する。第4のCPU16Dは、第4の伝送装置2D全体を制御する。第4のメモリ18Dは、各種情報を記憶する領域である。
第4のCPU16Dは、第4のシーケンサ21Dと、第4の通信部22Dと、第4の測定制御部23Dと、第4のOSC通信部24Dとを有する。第4のシーケンサ21Dは、各種プログラムに基づき、各種処理を順次実行する。第4の通信部22Dは、LAN5との間で通信する。第4の測定制御部23Dは、第4の測定部12Dを制御する。第4のOSC通信部24Dは、第4のOSC送信部18D及び第4のOSC受信部19Dを制御する。第4のOSC通信部24Dは、切替情報や測定制御情報等の各種制御情報をOSC光に格納し、そのOSC光を第1の光伝送路3A又は第2の光伝送路3Bを通じて第3の伝送装置2Cに通知する。第4のCPU16Dは、第4のメモリ18Dに格納中の各種プログラムを実行することで各種プロセスを機能として、第4のシーケンサ21D、第4の通信部22D、第4の測定制御部23D及び第4のOSC通信部24Dを構成する。
実施例2の第3の測定部12Cは、第3の測定光を第1の光伝送路3A上の第4の伝送装置2Dに出力し、第3の測定光に対する第3の戻り光及び第3の反射光を測定し、その測定結果に基づき第3の損失特性を取得する。また、第4の測定部12Dは、第4の測定光を第1の光伝送路3A上の第3の伝送装置2Cに出力し、第4の測定光に対する第4の戻り光及び第4の反射光を測定し、その測定結果に基づき、第4の損失特性を取得する。管理装置4は、第3の損失特性の区間距離と第4の損失特性の区間距離とを合せて第3の損失特性の傾斜と第4の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合することで、第1の光伝送路3A全長の損失特性を取得する。その結果、第1の光伝送路3A全長の損失特性を高精度に取得できる。
第3の測定部12Cは、第3の測定光を第2の光伝送路3B上の第4の伝送装置2Dに出力し、第3の測定光に対する第3の戻り光及び第3の反射光を測定し、その測定結果に基づき第3の損失特性を取得する。また、第4の測定部12Dは、第4の測定光を第2の光伝送路3B上の第3の伝送装置2Cに出力し、第4の測定光に対する第4の戻り光及び第4の反射光を測定し、その測定結果に基づき、第4の損失特性を取得する。管理装置4は、第3の損失特性の区間距離と第4の損失特性の区間距離とを合せて第3の損失特性の傾斜と第4の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合することで、第2の光伝送路3B全長の損失特性を取得する。その結果、第2の光伝送路3B全長の損失特性を高精度に取得できる。
上記実施例1の光伝送システム1では、第1の測定部12Aからの第1の測定光に対する第1の戻り光及び第1の反射光で第1の損失特性を取得する。更に、光伝送システム1は、第2の測定部12Bからの同一光波長λ2の第2の測定光に対する第2の戻り光及び第2の反射光で第2の損失特性を取得した。しかしながら、同一光波長λ2の測定光に限定されるものではなく、第1の測定部12Aからの第1の測定光と第2の測定部12Bからの第2の測定光とを別波長にしても良く、この場合の実施の形態につき、実施例3として以下に説明する。
図11は、実施例3の光伝送システム1Bの構成の一例を示す説明図である。図11に示す光伝送システム1Bは、第5の伝送装置2Eと、第6の伝送装置2Fと、第3の光伝送路3Cと、管理装置4と、LAN5とを有する。
第5の伝送装置2Eは、主信号送信部11Eと、第5の測定部12Eと、第5の全反射部13Eと、第51の光カプラ151Eと、第52の光カプラ152Eと、第5のCPU16Eと、第5のメモリ18Eとを有する。
第5の測定部12Eは、光波長λ2の第5の測定光を第3の光伝送路3C上の第6の伝送装置2Fに出力し、第5の測定光に対する第5の戻り光及び、第5の測定光に対する第5の反射光を測定する。第5の測定光は、光主信号と異なる光波長λ2の測定光である。第5の全反射部13Eは、第6の伝送装置2Fからの光波長λ4の第6の測定光を反射する光学素子である。第51の光カプラ151Eは、第52の光カプラ152Eに対して第5の測定部12Eから第5の測定光を合波すると共に、第52の光カプラ152Eから第6の測定光を第5の全反射部13Eに分岐する。第5のCPU16Eは、第5の伝送装置2E全体を制御する。第5のメモリ18Eは、各種情報を記憶する領域である。
第5のCPU16Eは、第5のシーケンサ21Eと、第5の通信部22Eと、第5の測定制御部23Eとを有する。第5のシーケンサ21Eは、各種プログラムに基づき、各種処理を順次実行する。第5の通信部22Eは、LAN5との間で通信する。第5の測定制御部23Eは、第5の測定部12Eを制御する。第5のCPU16Eは、第5のメモリ18Eに格納中の各種プログラムを実行することで各種プロセスを機能として、第5のシーケンサ21E、第5の通信部22E及び第5の測定制御部23Eを構成する。
第6の伝送装置2Fは、主信号受信部17Fと、第6の測定部12Fと、第6の全反射部13Fと、第61の光カプラ151Fと、第62の光カプラ152Fと、第6のCPU16Fと、第6のメモリ18Fとを有する。
第6の測定部12Fは、第6の測定光を第3の光伝送路3C上の第5の伝送装置2Eに出力し、第6の測定光に対する第6の戻り光及び、第6の測定光に対する第6の反射光を測定する。第6の測定光は、光主信号の光波長λ1と異なり、更に、第5の測定光と異なる光波長λ4の測定光である。第6の全反射部13Fは、第5の伝送装置2Eからの第5の測定光を反射する光学素子である。第61の光カプラ151Fは、第62の光カプラ152Fに対して第6の測定部12Fから第6の測定光を合波すると共に、第62の光カプラ152Fから第5の測定光を第6の全反射部13Fに分岐する。第6のCPU16Fは、第6の伝送装置2F全体を制御する。第6のメモリ18Fは、各種情報を記憶する領域である。
第6のCPU16Fは、第6のシーケンサ21Fと、第6の通信部22Fと、第6の測定制御部23Fとを有する。第6のシーケンサ21Fは、各種プログラムに基づき、各種処理を順次実行する。第6の通信部22Fは、LAN5との間で通信する。第6の測定制御部23Fは、第6の測定部12Fを制御する。第6のCPU16Fは、第6のメモリ18Fに格納中の各種プログラムを実行することで各種プロセスを機能として、第6のシーケンサ21F、第6の通信部22F及び第6の測定制御部23Fを構成する。
第5の測定部12Eは、第5の測定光を第3の光伝送路3C上の第6の伝送装置2Fに出力し、その第5の測定光に対する第5の戻り光及び第5の反射光から第5の損失特性を取得する。第6の測定部23Fは、第6の測定光を第3の光伝送路3C上の第5の伝送装置2Eに出力し、その第6の測定光に対する第6の戻り光及び第6の反射光から第6の損失特性を取得する。つまり、第5の測定光と第6の測定光とを異なる光波長にしたので、第5の損失特性及び第6の損失特性を同一タイミングで取得できる。そして、第5の測定部12Eは、第5の損失特性を取得した場合、第5の損失特性を管理装置4に通知する。第6の測定部12Fは、第6の損失特性を取得した場合、第6の損失特性を管理装置4に通知する。そして、管理装置4は、第5の損失特性の区間距離と第6の損失特性の区間距離とを合せて第5の損失特性の傾斜と第6の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合することで、第3の光伝送路3C全長の損失特性を取得する。
実施例3の第5の測定部12Eは、第5の測定光を第3の光伝送路3C上の第6の伝送装置2Fに出力し、第5の測定光に対する第5の戻り光及び第5の反射光に基づき、第5の損失特性を取得し、第5の損失特性を管理装置4に通知する。第6の測定部12Fは、第5の測定光と異なる光波長の第6の測定光を第3の光伝送路3C上の第5の伝送装置2Eに出力し、第6の測定光に対する第6の戻り光及び第6の反射光に基づき、第6の損失特性を取得し、第6の損失特性を管理装置4に通知する。つまり、第5の測定部12E及び第6の測定部12Fは、異なる光波長の測定光を使用するため、同一タイミングで第5の損失特性及び第6の損失特性を取得できる。
そして、管理装置4は、第5の損失特性の区間距離と第6の損失特性の区間距離とを合せて第5の損失特性の傾斜と第6の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合することで、第3の光伝送路3C全長の損失特性を取得できる。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。また、各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。
1 光伝送システム
2A 第1の伝送装置
2B 第2の伝送装置
3 光伝送路
12A 第1の測定部
12B 第2の測定部
13A 第1の全反射部
13B 第2の全反射部
14A 第1の光SW
14B 第2の光SW
2A 第1の伝送装置
2B 第2の伝送装置
3 光伝送路
12A 第1の測定部
12B 第2の測定部
13A 第1の全反射部
13B 第2の全反射部
14A 第1の光SW
14B 第2の光SW
Claims (9)
- 第1の伝送装置と、前記第1の伝送装置との間を光伝送路で接続する第2の伝送装置と、前記第1の伝送装置及び前記第2の伝送装置とそれぞれ通信を行う管理装置とを備えた光伝送システムであって、
前記第1の伝送装置は、
前記光伝送路に対して第1の測定光を出力する第1の測定部と、
前記第2の伝送装置からの第2の測定光を反射して第2の反射光を出力する第1の反射部と、
前記光伝送路に対して前記第1の測定部又は前記第1の反射部を切替接続する第1の切替部とを有し、
前記第2の伝送装置は、
前記光伝送路に対して前記第2の測定光を出力する第2の測定部と、
前記第1の伝送装置からの前記第1の測定光を反射して第1の反射光を出力する第2の反射部と、
前記光伝送路に対して前記第2の測定部又は前記第2の反射部を切替接続する第2の切替部とを有し、
前記第1の伝送装置は、前記第1の測定光を出力し、前記光伝送路からの前記第1の測定光に対する第1の戻り光と、前記第2の反射部からの前記第1の反射光とに基づく第1の損失特性を取得し、
前記第2の伝送装置は、前記第2の測定光を出力し、前記光伝送路からの前記第2の測定光に対する第2の戻り光と、前記第1の反射部からの前記第2の反射光とに基づく第2の損失特性を取得し、
前記管理装置は、
前記第1の損失特性と前記第2の損失特性とを、始点と終点とを合せて且つ重複部分を重ねて結合することで前記光伝送路の損失特性を取得する
ことを特徴とする光伝送システム。 - 前記第1の測定部は、
前記第1の損失特性の区間の内、前記第1の戻り光の測定が限界となる区間内で、距離毎の出力レベルのピークを前記第1の反射光のピークとし、
前記第2の測定部は、
前記第2の損失特性の区間の内、前記第2の戻り光の測定が限界となる区間内で、距離毎の出力レベルのピークを前記第2の反射光のピークとすることを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。 - 前記管理装置は、
前記第2の損失特性を反転する反転部と、
前記反転部にて反転された前記第2の損失特性の区間距離を前記第1の損失特性の区間距離を基準に合せて補正する補正部と、
前記補正部にて補正された前記第2の損失特性の傾斜と前記第1の損失特性の傾斜との重複部分を重ねて結合することで前記光伝送路の損失特性を取得する結合部と
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光伝送システム。 - 前記第1の測定部は、
前記第2の測定光と異なる光波長の前記第1の測定光を出力し、
前記第1の切替部は、
前記光伝送路に対して前記第1の測定部及び前記第1の反射部を接続する第1の光カプラに相当し、
前記第2の測定部は、
前記第1の測定光と異なる光波長の前記第2の測定光を出力し、
前記第2の切替部は、
前記光伝送路に対して前記第2の測定部及び前記第2の反射部を接続する第2の光カプラに相当することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の光伝送システム。 - 第1の所定信号に応じて前記第1の切替部にて前記第1の測定部に切替接続し、前記第2の切替部にて前記第2の反射部に切替接続し、前記第1の損失特性を取得した後、前記第1の切替部にて前記第1の反射部に切替接続し、前記第2の切替部にて前記第2の測定部に切替接続することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の光伝送システム。
- 前記第1の切替部にて前記第1の測定部に切替接続し、前記第2の切替部にて前記第2の反射部に切替接続した後に、タイマがタイムアップしたか否かを判定し、
前記タイマがタイムアップした場合に前記第1の切替部にて前記第1の反射部に切替接続し、前記第2の切替部にて前記第2の測定部に切替接続することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の光伝送システム。 - 現在時刻が第1の指定時刻に到達した場合に、前記第1の切替部にて前記第1の測定部に切替接続し、前記第2の切替部にて前記第2の反射部に切替接続し、
前記現在時刻が第2の指定時刻に到達した場合に、前記第1の切替部にて前記第1の反射部に切替接続し、前記第2の切替部にて前記第2の測定部に切替接続することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の光伝送システム。 - 第1の伝送装置と、前記第1の伝送装置と光伝送路により接続される第2の伝送装置とそれぞれ通信を行う管理装置であって、
前記第1の伝送装置から出力した第1の測定光に対する前記光伝送路からの第1の戻り光と、前記第2の伝送装置に設けられた第2の全反射部からの第1の反射光とに基づいた第1の損失特性を取得し、
前記第2の伝送装置から出力した第2の測定光に対する前記光伝送路からの第2の戻り光と、前記第1の伝送装置に設けられた第1の全反射部からの第2の反射光とに基づいた第2の損失特性を取得し、
前記第1の損失特性と前記第2の損失特性とを、始点と終点とを合せて且つ重複部分を重ねて結合することで前記光伝送路の損失特性を取得するデータ処理部を有する
ことを特徴とする管理装置。 - 第1の伝送装置と、前記第1の伝送装置との間を光伝送路で接続する第2の伝送装置と、前記第1の伝送装置及び前記第2の伝送装置とそれぞれ通信を行う管理装置とを備えた光伝送システムの損失特性取得方法であって、
前記第1の伝送装置内の第1の測定部は、
前記光伝送路に対して第1の測定光を出力し、前記光伝送路からの前記第1の測定光に対する第1の戻り光と、前記第2の伝送装置内の第2の反射部からの前記第1の測定光に対する第1の反射光とに基づく第1の損失特性を取得し、
前記第2の伝送装置内の第2の測定部は、
前記光伝送路に対して第2の測定光を出力し、前記光伝送路からの前記第2の測定光に対する第2の戻り光と、前記第1の伝送装置内の第1の反射部からの前記第2の測定光に対する第2の反射光とに基づく第2の損失特性を取得し、
前記管理装置は、
前記第1の損失特性と前記第2の損失特性とを、始点と終点とを合せて且つ重複部分を重ねて結合することで前記光伝送路の損失特性を取得する
処理を実行することを特徴とする損失特性取得方法。
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