JP2018011279A - 伝送装置及び状態検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伝送路の測定不可能な範囲の状態を検出することができる伝送装置及び状態検出方法を提供する。
【解決手段】 伝送装置は、伝送路の一端に接続された伝送装置であり、前記伝送路の一端から第1距離の範囲の第1損失を測定する測定部と、前記伝送路の他端から第2距離の範囲の第2損失を、前記伝送路の他端に接続された他の伝送装置から取得する取得部と、前記伝送路の全体の距離及び損失と、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の範囲外の単位距離当たりの損失を算出する算出部と、前記単位距離当たりの損失に基づき前記伝送路の状態を検出する検出部とを有する。
【選択図】図7

Description

本件は、伝送装置及び状態検出方法に関する。
光ファイバは、伝送装置の間を結び、光信号を伝送する伝送路として用いられるため、その伝送特性の測定は伝送路の保守管理の点から重要である。例えば、光ファイバの損失特性を測定する測定器として、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)(光パルス試験器)が知られている(例えば特許文献1及び2を参照)。OTDRは、連続的に短パルス光を光ファイバに送出し、レイリー散乱などにより光ファイバから戻るパルス光のパワーレベル及び戻るまでの所要時間を連続的に検出することにより、パルス光の入力点からの距離に対する損失特性(スパンロス特性)を測定する。
OTDRは、例えば、伝送装置で障害が検出されたとき、その伝送装置に設けられた専用のポート(光コネクタ)に接続して用いられており、伝送装置が設置された局に備えるOTDRの数は多くないため、伝送路の継続的な監視は難しい。しかし、光学部品及び電子部品の小型化、集積技術の進歩、及びプロセッサの処理能力の向上などによりOTDRのモジュール化が可能となったため、伝送路の継続的な監視を実現すべく、OTDRを内蔵した伝送装置が研究開発されている。
特開2008−203184号公報 特開2005−147871号公報
伝送装置の伝送性能の向上とともに光ファイバの距離が延びており、OTDRの測定可能な距離を超える場合がある。この場合、例えば、光ファイバの両端に接続された各伝送装置のOTDRが損失特性をそれぞれ測定し、各OTDRの測定結果を合成することにより光ファイバの全長にわたる損失特性を得ることができる。
しかし、光ファイバの両端に接続した各OTDRの測定可能な距離の合計が光ファイバの全長を超える場合、上記の手法では、その超えた分の範囲の損失特性を測定することができない。例えば、OTDRの測定可能な距離を100(km)とし、光ファイバの全長を250(km)とした場合、光ファイバの各端部から100(km)の範囲の損失特性は測定可能であるが、その中心部の50(km)(=250−100×2)の範囲の損失特性が測定不可能である。このため、この範囲では伝送路の状態が検出できないという問題がある。
本発明は、伝送路の測定不可能な範囲の状態を検出することができる伝送装置及び状態検出方法を提供することを目的とする。
1つの態様では、伝送装置は、伝送路の一端に接続された伝送装置であり、前記伝送路の一端から第1距離の範囲の第1損失を測定する測定部と、前記伝送路の他端から第2距離の範囲の第2損失を、前記伝送路の他端に接続された他の伝送装置から取得する取得部と、前記伝送路の全体の距離及び損失と、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の範囲外の単位距離当たりの損失を算出する算出部と、前記単位距離当たりの損失に基づき前記伝送路の状態を検出する検出部とを有する。
1つの態様では、状態検出方法は、一組の伝送装置の間を結ぶ伝送路の一端から第1距離の範囲の第1損失を測定し、前記伝送路の他端から第2距離の範囲の第2損失を測定し、前記伝送路の全体の距離及び損失と、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の範囲外の単位距離当たりの損失を算出し、前記単位距離当たりの損失に基づき前記伝送路の状態を検出する状態検出方法である。
1つの側面として、伝送路の測定不可能な範囲の状態を検出することができる。
伝送システムの一例を示す構成図である。 OTDRモジュールの動作の一例を示す図である。 監視部及びOTDRモジュールの一例を示す構成図である。 測定不可能な範囲が存在しない場合の伝送路の損失特性の測定結果の一例を示す図である。 測定不可能な範囲が存在しない場合の測定結果の合成処理の一例を示す図である。 測定不可能な範囲が存在する場合の伝送路の損失特性の測定結果の一例を示す図である。 測定不可能な範囲が存在する場合の測定結果の合成処理の一例を示す図である。 伝送路の状態検出方法の一例を示すフローチャートである。
図1は、伝送システムの一例を示す構成図である。伝送システムは、一例として、波長多重光信号Sを伝送する一組の伝送装置10,11を有する。伝送装置10,11の間は伝送路90,91により結ばれている。
一方の伝送装置10は伝送路90,91の一端Eaに接続され、他方の伝送装置11は伝送路90,91の他端Ebに接続されている。伝送装置10は、伝送路90を介して伝送装置11に波長多重光信号Sを伝送し、伝送装置11は、伝送路91を介して伝送装置10に波長多重光信号Sを伝送する。なお、本実施例では伝送路90,91として光ファイバを挙げるが、これに限定されない。
伝送装置10,11は、例えばROADM(Reconfigurable Optical Add and Drop Multiplexer)装置であり、共通の構成を有する。伝送装置10,11は、監視部2、OTDRモジュール30、光サーキュレータ31、光スイッチ(SW)32、OSC(Optical Supervisory Channel)送信部33、及びOSC受信部34を有する。また、伝送装置10,11は、伝送路90.91に接続されて波長多重光信号Sを送受信する構成として、波長多重スイッチ(WSS: Wavelength Selective Switch)40,50、光増幅器(AMP)41,51、WDM(Wavelength Divisional Multiplexer)カプラ42,43,52,53を有する。
WSS40は、図示しない後段のユニットから入力された複数の光信号を波長多重することにより波長多重光信号Sを生成して、光増幅器41に出力する。光増幅器41は、波長多重光信号Sを増幅してWDMカプラ42に出力する。
WDMカプラ42は、波長多重光信号Sと、光スイッチ32から入力されたパルス光Psとを合波して次段のWDMカプラ43に導く。また、WDMカプラ42は、伝送路90,91からWDMカプラ43を介して入力された反射パルス光Prを光スイッチ32に導く。波長多重光信号Sの波長帯を1550(nm)とし、パルス光Ps及び反射パルス光Prの波長帯を1600(nm)とすると、WDMカプラ42は1550(nm)帯の光と1600(nm)の光の分離及び合成を行う。
WDMカプラ43は、波長多重光信号Sと、OSC送信部33から入力されたOSC信号Scとを合波して伝送路90,91に導く。OSC信号Scは、伝送装置10,11の間で制御情報を送受信するための信号である。波長多重光信号Sの波長帯を1550(nm)とし、OSC信号Scの波長帯を1510(nm)とすると、WDMカプラ43は1550(nm)帯の光と1510(nm)の光の合成を行う。WDMカプラ43は、伝送路90,91を介して他方の伝送装置10,11のWDMカプラ53と接続されている。
WDMカプラ53は、伝送路90,91から入力された光からOSC信号Scを分波してOSC受信部34に導き、波長多重光信号S及び反射パルス光PrをWDMカプラ52に導く。上記の波長帯を仮定すると、WDMカプラ53は1550(nm)帯の光と1510(nm)の光の分離を行う。
WDMカプラ52は、反射パルス光Prを光スイッチ32に導き、波長多重光信号Sを光増幅器51に導く。上記の波長帯を仮定すると、WDMカプラ52は1550(nm)帯の光と1600(nm)の光の分離を行う。また、光スイッチ32からWDMカプラ52に入力されたパルス光Psは、WDMカプラ53を介して伝送路90,91に入力される。
光増幅器51は波長多重光信号Sを増幅してWSS50に出力する。WSS50は、波長多重光信号Sを波長ごとの光信号に分離して、ネットワーク監視制御システムの設定に基づき選択した波長の光信号を後段のユニットに出力する。
OTDRモジュール30は、OTDRを小型化したものであり、例えば各種の電子部品及び光学部品が実装された回路基板として構成される。OTDRモジュール30は、連続的にパルス光Psを伝送路90,91に送出し、レイリー散乱などにより伝送路90,91から戻る反射パルス光Prのパワーレベル及び戻るまでの所要時間を連続的に検出する。これにより、OTDRモジュール30は、伝送路90,91におけるパルス光Psの入力点(Ea)からの距離に対する損失特性(スパンロス特性)を測定する。
OTDRモジュール30は監視部2の指示に従い測定を開始する。OTDRモジュール30は、測定時、パルス光Psを生成して出力する。パルス光Psは、光サーキュレータ31により光スイッチ32に導かれる。光スイッチ32は、監視部2の制御に従い、光サーキュレータ31をWDMカプラ42,52の何れかに接続する。パルス光Psは、光スイッチ32を介してWDMカプラ42,52の一方に入力され、一方の伝送路90,91に入力される。
伝送路90,91から戻る反射パルス光Prは、WDMカプラ42,52から光スイッチ32を介して光サーキュレータ31に入力される。光サーキュレータ31は、反射パルス光PrをOTDRモジュール30に導く。
このように、光スイッチ32はパルス光Psの出力先の伝送路90,91を切り替えることができるため、OTDRモジュール30は測定対象の伝送路90,91を選択することができる。なお、伝送装置10,11は、光スイッチ32を設けずに、OTDRモジュール30を伝送路90,91ごとに設けてもよい。
図2は、OTDRモジュール30の動作の一例を示す図である。図2中、符号Goは、パルス光Psに対する反射パルス光Prにより測定される伝送路90,91の距離(km)に対するパワーレベルの損失(dB)の特性を示す。
OTDRモジュール30は、伝送路90,91内の状態変化(例えば屈折率の変化、局所的損失、微小な異物の存在)により生ずるレイリー散乱光を反射パルス光Prとして検出する。パルス光Psの入射端(Ea,Eb)の近傍で生じた反射パルス光Prは、戻りの所要時間が短く、パワーレベルの高い成分として検出される。一方、入射端(Ea,Eb)の遠方で生じた反射パルス光Prは、戻りの所要時間が長く、パワーレベルの低い成分として検出される。
OTDRモジュール30は、反射パルス光Prのパワーレベルと戻りの所要時間を連続的にプロットすることにより、符号Goで示されるように伝送路90,91の損失特性のグラフを生成する。伝送路90,91中のレイリー散乱が生ずる部分では損失は距離に対して緩やかに変化する。しかし、伝送路90,91中、光ファイバの曲げのある場所(「曲げ」参照)では、符号Paで示されるように、局所的な損失を示す段差が現れる。
また、伝送路90,91中に破断点がある場合、その部分ではパルス光Psのフレネル反射が発生するため、反射パルス光Prのパワーレベルが高く、符号Pbで示されるように、損失のピークが現れる。このように、OTDRモジュール30によると、伝送路90,91の損失特性を高精度に測定することができる。
なお、パルス光Psの波長としては、シングルモードの光ファイバの損失特性を測定する場合、1300(nm)、1550(nm)、及び1625(nm)が挙げられる。しかし、OTDRモジュール30は、運用中の伝送装置10,11に搭載された状態で測定を実行するため、主信号の波長多重光信号Sの波長と干渉のない1625(nm)のパルス光Psを用いる。
図3は、監視部2及びOTDRモジュール30の一例を示す構成図である。OTDRモジュール30は、デジタル処理部300、ドライバ301、レーザダイオード(LD: Laser Diode)302、A/D(Analog-to-Digital)変換回路303、電流電圧変換回路304、フォトディテクタ(PD: Photo Detector)305、及びメモリ306を有する。
ドライバ301は、デジタル処理部300の制御に従いLD302の出力を制御する。LD302は、ドライバ301の制御に従いパルス光Psを生成して出力する。
PD305は、反射パルス光Prを、そのパワーレベルに応じた電流信号に変換する。電流電圧変換回路304は、PD305から入力された電流信号を電圧信号に変換し、A/D変換回路303に出力する。A/D変換回路303は、その電圧信号をアナログ信号からデジタル信号に変換してデジタル処理部300に出力する。
デジタル処理部300は伝送路90,91の損失特性の測定を処理する。デジタル処理部300は、例えばDSP(Digital Signal Processor)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)により構成され、測定制御部60、パルス生成部61、タイマ部62、及び演算部63を有する。
測定制御部60は、測定処理の動作を制御し、パルス生成部61及び演算部63に動作を指示する。パルス生成部61は、パルス光Psを生成するためのパルス信号をドライバ301に出力する。タイマ部62は、パルス生成部61におけるパルス信号の生成タイミングと、A/D変換回路303における反射パルス光Prのデジタル信号の変換タイミングとに基づき、パルス光Psの送信から反射パルス光Prの受信までの時間を計測する。
演算部63は、A/D変換回路303からのデジタル信号 と、タイマ部62が計測した時間とから、図2の符号Goで示されるような損失特性のデータを演算により取得する。演算部63は、損失特性のデータをメモリ306に格納し、測定の完了を測定制御部60に通知する。このように、OTDRモジュール30は、測定部の一例として、伝送路90,91の一端Ea,Ebから測定可能な距離の範囲の損失を測定する。
測定制御部60は、演算部63から測定の完了通知を受けて、メモリ306から損失特性のデータを読み出し監視部2に出力する。
監視部2は、OTDRモジュール30の測定した損失特性のデータに基づき伝送路90,91を監視する。監視部2は、例えばFPGAなどにより構成され、監視処理部20、補間部21、状態検出部22、及びメモリ23を有する。
監視処理部20は、監視処理の動作を制御し、補間部21、状態検出部22、光スイッチ32、OSC送信部33、及びOSC受信部34に動作を指示する。監視処理部20は、測定制御部60から損失特性のデータを受信してメモリ23に格納する。
監視処理部20は、OTDRモジュール30が測定を開始する前、測定対象の伝送路90,91を選択して光スイッチ32に指示する。光スイッチ32は、監視処理部20の指示に従いパルス光Ps及び反射パルス光Prの経路を切り替える。
監視処理部20は損失特性のデータを他方の伝送装置10,11との間で送受信する。監視処理部20は、自装置で測定した損失特性のデータをOSC送信部33により出力する。OSC送信部33は、損失特性のデータをOSC信号Scに格納して他方の伝送装置10,11に送信する。
また、監視処理部20は、他方の伝送装置10,11で測定した損失特性のデータをOSC受信部34から受信しメモリ23に格納する。すなわち、監視処理部20は、取得部の一例として、伝送路90,91の他端Ea,Ebから所定の距離Da,Dbの範囲の損失を、伝送路90,91の他端Ea,Ebに接続された他の伝送装置10,11から取得する。
なお、距離Daは、第1距離の一例であり、伝送路90,91の一端Eaに接続された伝送装置10のOTDRモジュール30の測定可能な距離である。また、距離Dbは、第2距離の一例であり、伝送路90,91の他端Ebに接続された伝送装置11のOTDRモジュール30の測定可能な距離である。本例において、各距離Da,Dbは伝送路90,91より短い(Da<D,Db<D)と仮定する。監視処理部20は、損失特性のデータの送受信が完了すると補間部21及び状態検出部22に動作を指示する。
補間部21は、OTDRモジュール30の測定不可能な範囲の損失特性のデータを、各伝送装置10,11で測定した損失特性のデータにより補間する。補間部21はメモリ23から損失特性のデータを読み出す。補間部21は、後述するように、各伝送装置10,11のOTDRモジュール30の測定可能な距離Da,Dbと伝送路90,91の全長Dの関係に応じた手法により損失特性のデータを補間する。補間部21は、補間処理により得た伝送路90,91の全体にわたる損失特性のデータをメモリ23に格納する。
また、補間部21は、算出部の一例であり、補間処理において伝送路90,91の単位距離当たりの損失を算出する。状態検出部22は、検出部の一例であり、単位距離当たりの損失に基づき伝送路90,91の状態を検出する。状態検出部22は、例えば伝送路90,92の障害を検出し、監視処理部20を介して伝送装置10,11の監視制御システムに通知する。なお、本例では単位距離を1(km)とするが、これに限定されない。
補間部21の動作は、一方の伝送装置10の測定可能な距離Da、他方の伝送装置11の測定可能な距離Db、及び伝送路90,91の全体の距離(全長)D、つまり各伝送装置10,11の伝送距離の関係に応じて異なる。なお、伝送路90,91の全長Dは、メモリ23に予め設定されていてもよいし、後述するように、伝送路90.91の全体の損失及び単位距離当たりの損失から算出してもよい。
各伝送装置10,11の測定可能な距離Da,Dbの合計が全長D以上である場合(D≦Da+Db)、伝送システムとして見ると、伝送路90,91に測定不可能な範囲は存在しない。このため、補間部21は、各伝送装置10,11で測定した損失特性のデータを合成する。
図4は、測定不可能な範囲が存在しない場合の伝送路90,91の損失特性の測定結果の一例を示す図である。符号G1aは一方の伝送装置10のOTDRモジュール30の測定結果を示し、符号G1bは他方の伝送装置11のOTDRモジュール30の測定結果を示す。なお、本例において、伝送路90,91に曲げや破断点は存在しないものと仮定する。
伝送装置10のOTDRモジュール30は伝送路90,91の一端Eaから距離Daの範囲Raの損失特性を測定する。一方、伝送装置11のOTDRモジュール30は伝送路90,91の他端Ebから距離Dbの範囲Rbの損失特性を測定する。
本例では、測定可能な距離Da,Dbに関してDa,Db<D≦Da+Dbが成立するため、各範囲Ra,Rbはその遠端部が互いに重複する。補間部21は、その重複範囲における各損失特性G1a,G1bの一致点(例えば損失の変化の特徴点)を検出することにより、各損失特性G1a,G1bのデータを合成する。
図5は、測定不可能な範囲が存在しない場合の測定結果の合成処理の一例を示す図である。補間部21は、一致点Pcを目印として各損失特性G1a,G1bのデータを合成する。なお、補間部21は、合成にあたり、一方の損失特性G1bのデータを、横軸を挟んで対象なデータに加工する。もっとも、補間部21は、これとは逆に、損失特性G1aのデータを、横軸を挟んで対象なデータに加工してもよい。
このように、補間部21は、各伝送装置10,11の測定可能な距離Da,Dbの合計が全長D以上である場合、各距離Da,Dbの範囲Ra,Rbの損失特性G1a,G1bのデータを、各々の一致点Pcで重ね合わせることにより各損失特性G1a,G1bを合成する。これにより、補間部21は、自装置の測定不可能な範囲の損失特性のデータを補間する。また、補間部21は、各範囲Ra,Rbの単位距離当たりの損失を算出し、状態検出部22は範囲Ra,Rbごとの単位距離当たりの損失に基づき障害を検出する。なお、各範囲Ra,Rbの単位距離当たりの損失は、各損失特性G1a,G1bのグラフの傾きの近似値に該当する。
より具体的には、状態検出部22は、単位距離当たりの損失を所定の閾値Lrと比較し、その比較結果に基づき伝送路90,91の障害を検出する。このため、状態検出部22は、閾値Lrにより規定される基準に基づき伝送路90,91の障害を検出することができる。
また、状態検出部22は、例えば伝送装置10,11の起動後に最初に算出された単位距離当たりの損失を初期値とし、単位距離当たりの損失の初期値からの変化量を算出し、その変化量に基づき伝送路90,91の障害を検出する。このため、状態検出部22は、初期値からの変化量に基づき、伝送路90,91の劣化度合いとして障害を検出することができる。
次に、各伝送装置10,11のOTDRモジュール30の測定可能な距離Da,Dbの合計が伝送路90,91の全長Dを超える場合について述べる。この場合、上記の手法では、その超えた分の範囲の損失特性を得ることができない。このため、補間部21は、各伝送装置10,11で測定した測定結果と伝送路90,91の全体の距離D及び損失Lから測定不可能な範囲の損失特性を推測する。
図6は、測定不可能な範囲が存在する場合の伝送路90,91の損失特性の測定結果の一例を示す図である。符号G2aは一方の伝送装置10のOTDRモジュール30の測定結果を示し、符号G2bは他方の伝送装置11のOTDRモジュール30の測定結果を示す。なお、本例において、伝送路90,91に曲げや破断点は存在しないものと仮定する。
本例では、測定可能な距離Da,Dbに関してDa+Db<Dが成立するため、伝送路90,91には測定不可能な範囲Rxが存在する。すなわち、伝送路90,91には測定可能な各範囲Ra,Rb外の範囲Rxが存在する。補間部21は、伝送路90,91の全体の距離D及び損失Lと、一方の伝送装置10の測定可能な距離Da及びその範囲Raの損失Laと、他方の伝送装置11の測定可能な距離Db及びその範囲Rbの損失Lbとから、伝送路90,91の測定不可能な範囲Rxの単位距離当たりの損失を算出する。
まず、補間部21は、算出にあたり、伝送路90,91の全体の距離D及び損失Lを取得する。伝送路90,91の全体の距離D及び損失Lは、例えば伝送システムの管理及び運用を行う通信所業者から入手できる場合があり、この場合、伝送装置10,11は、メモリ23に予め距離D及び損失Lを格納することができる。このとき、補間部21は、メモリ23から距離D及び損失Lを取得することができる。
また、補間部21は、算出により距離D及び損失Lを取得することもできる。補間部21は、例えば、自装置のOSC信号Scの送信レベルと、他方の伝送装置10,11におけるOSC信号Scの受信レベルの差分から伝送路90,91の全体の距離Dを算出することができる。
図3を参照すると、一方の伝送装置10,11において、OSC送信部33は、送信部として、監視処理部20の指示に従い、伝送路90,91を介し他方の伝送装置10,11にOSC信号Scを送信する。なお、OSC信号Scは光信号の一例である。他方の伝送装置10,11では、OSC受信部34がOSC信号Scを受信すると、図示しないPDによりその受信レベルLVrを検出し、OSC送信部33が、反対方向の伝送路91,90を介し、受信レベルをOSC信号Scにより一方の伝送装置10,11に通知する。
一方の伝送装置10,11において、OSC受信部34は、受信部の一例として、他方の伝送装置10,11からOSC信号Scの受信レベルLVrの通知を受信する。監視処理部20は、OSC受信部34から受信レベルLVrを取得して補間部21に出力する。補間部21は、OSC送信部33の送信レベルLVsと通知された受信レベルLVrの差分(LVs−LVr)から伝送路90,91の全体の損失Lを取得する。このため、補間部21は、事前に損失Lを入手できない場合でも、算出により損失Lを取得することができる。
また、補間部21は、各範囲Ra,Rbの単位距離当たりの損失La,Lbの平均値Lmを算出し、その平均値Lmと伝送路90,91の全体の損失Lから伝送路90,91の全体の距離Dを取得することができる。
Lm=(La/Da+Lb/Db)÷2 ・・・(1)
D=L/Lm ・・・(2)
より具体的には、補間部21は、上記の式(1)により単位距離当たりの損失La,Lbの平均値Lmを算出し、上記の式(2)により伝送路90,91の全体の距離Dを算出する。このため、補間部21は、事前に距離Dを入手できない場合でも、算出により距離Dを取得することができる。なお、本例では、伝送路90,91の全体の距離D及び損失Lを、それぞれ、250(km)及び62.5(dB)とする。
次に、補間部21は、範囲Raの単位距離当たりの損失(La/Da)及び範囲Rbの単位距離当たりの損失(Lb/Db)を算出する。例えば、各範囲Ra,Rbの距離Da,Dbをそれぞれ100(km)とし、範囲Raの損失Laを23.5(dB)とし、範囲Rbの損失Lbを26.0(dB)とする。この場合、範囲Raの単位距離当たりの損失は0.235(dB/km)(=23.5÷100)となり、範囲Rbの単位距離当たりの損失は0.260(dB/km)(=26.0÷100)となる。
次に、補間部21は、各範囲Ra,Rbの距離Da,Dbから測定不可能な範囲Rxの距離Dxを算出する。上記の例に従い、各距離Da,Dbを100(km)とした場合、測定不可能な範囲Rxの距離Dxは50(km)(=250−100×2)となる。
次に、補間部21は、各範囲Ra,Rbの損失La,Lbから測定不可能な範囲Rxの損失Lxを算出する。上記の例に従い、範囲Raの損失Laを23.5(dB)とし、範囲Rbの損失Lbを26.0(dB)とすると、測定不可能な範囲Rxの損失Lxは13(dB)(=62.5−(23.5+26.0))となる。
次に、補間部21は、測定不可能な範囲Rxの距離Dx及び損失Lxから測定不可能な範囲Rxの単位距離当たりの損失(Rx/Dx)を算出する。上記の例に従い、測定不可能な範囲Rxの距離Dx及び損失Lxを、それぞれ、50(km)及び13(dB)とすると、測定不可能な範囲Rxの単位距離当たりの損失は0.260(dB/km)(=13÷50)となる。これにより、補間部21は、測定不可能な範囲Rxの損失特性を推測し、その範囲Rxの損失特性のデータを補間することができる。
図7は、測定不可能な範囲が存在する場合の測定結果の合成処理の一例を示す図である。補間部21は、各伝送装置10,11で測定された損失特性G2a,G2b及び推測で得た測定不可能な範囲Rxの損失特性Gxを合成する。
補間部21は、上記の方法で算出した測定不可能な範囲Rxの単位距離当たりの損失(Rx/Dx)から測定不可能な範囲Rxの損失特性Gxのデータを線形補間する。なお、単位距離当たりの損失(Rx/Dx)は損失特性Gxのグラフの傾きに該当する。
これにより、補間部21は、測定不可能な範囲Rxを含む伝送路90,91の全体にわたる損失特性のデータを得ることができる。なお、補間部21は、合成にあたり、一方の損失特性G2bのデータを、横軸を挟んで対象なデータに加工する。もっとも、補間部21は、これとは逆に、損失特性G1aのデータを、横軸を挟んで対象なデータに加工してもよい。
このように、補間部21は、伝送路90,91の全体の距離D及び損失Lと、一方の伝送装置10の測定可能な距離Da及びその範囲Raの損失Laと、他方の伝送装置11の測定可能な距離Db及びその範囲Rbの損失Lbとから、伝送路90,91の測定不可能な範囲Rxの単位距離当たりの損失を算出する。したがって、補間部21は、各伝送装置10,11のOTDRモジュール30の測定結果から測定不可能な範囲Rxの損失特性Gxを推測することができる。
また、状態検出部22は、図4及び図5の例の場合と同様に、範囲Ra,Rb,Rxごとの単位距離当たりの損失に基づき伝送路90,91の状態を検出する。したがって、実施例の伝送装置10,11によると、伝送路90,91の測定不可能な範囲Rxの状態を検出することができる。
図8は、上述した伝送装置10,11により実行される伝送路の状態検出方法の一例を示すフローチャートである。伝送装置10,11は、以下の状態検出方法を、運用中に定期的(例えば数時間〜1日程度ごと)に実行することにより、早期に伝送路90,91の障害を検出する。
まず、一方の伝送装置10のOTDRモジュール30は、伝送路90,91の一端Eaから距離Daの範囲Raの損失特性を測定する(ステップSt1)。次に、他方の伝送装置11のOTDRモジュール30は、伝送路90,91の他端Ebから距離Dbの範囲Rbの損失特性を測定する(ステップSt2)。なお、ステップSt1の処理及びステップSt2の処理の順序は逆であってもよい。
次に、各伝送装置10,11は損失特性の測定結果を互いに送受信する(ステップSt3)。なお、測定結果は、上述したように、OSC送信部33及びOSC受信部34を介しOSC信号Scにより送受信される。これにより、各伝送装置10,11の監視部2は、伝送路90,91の測定可能な範囲Ra,Rbの損失特性のデータを取得する。なお、以降の処理は、各伝送装置10,11の両方または何れか一方だけで実行される。
次に、補間部21は、各範囲Ra,Rbの単位距離当たりの損失(La/Da、Lb/Db)を算出する(ステップSt4)。なお、各範囲Ra,Rbの損失La,Lbは損失特性G1a,G1b,G2a,G2bから取得され、各範囲Ra,Rbの距離Da,Dbは、例えば予めメモリ23に格納されている。
次に、補間部21は、伝送路90,91の全体の損失Lの値がメモリ23に格納済みであるか否かを判定する(ステップSt5)。補間部21は、損失Lの値が格納済みである場合(ステップSt5のYes)、損失Lを算出する必要がないため、下記のステップSt6の処理を実行する。
また、補間部21は、損失Lの値が格納済みではない場合(ステップSt5のNo)、以下のステップSt50〜St52の各処理を実行することにより損失Lを算出する。OSC送信部33は、補間部21の要求に応じて損失測定用のOSC信号Scを他方の伝送装置10,11に送信する(ステップSt50)。
次に、OSC受信部34は、他方の伝送装置10,11から損失測定用のOSC信号Scの受信レベル(受信時の光パワーの値)の通知を受信する(ステップSt51)。次に、補間部21は、損失測定用のOSC信号Scの送信レベル(送信時の光パワーの値)と受信レベルの差分から伝送路90,91の全体の損失Lを算出する(ステップSt52)。これにより、補間部21は、損失Lが既知ではない場合でも損失Lを算出により取得することができる。
次に、補間部21は、伝送路90,91の全体の距離Dの値がメモリ23に格納済みであるか否かを判定する(ステップSt6)。補間部21は、距離Dの値が格納済みである場合(ステップSt6のYes)、距離Dを算出する必要がないため、以下に述べるステップSt7の処理を実行する。
また、補間部21は、距離Dの値が格納済みではない場合(ステップSt6のNo)、以下のステップSt60,St61の各処理を実行することにより距離Dを算出する。補間部21は、各範囲Ra,Rbの距離Da,Db及び損失La,Lbから、上記の式(1)により各範囲Ra,Rbの単位距離当たりの損失の平均値Lmを算出する(ステップSt60)。
次に、補間部21は、平均値Lmと伝送路90,91の全体の損失Lから、上記の式(2)により伝送路90,91の全体の距離Dを算出する(ステップSt61)。これにより、補間部21は、距離Dが既知ではない場合でも距離Dを算出により取得することができる。
次に、補間部21は、各範囲Ra,Rbの距離Da,Dbの合計を伝送路90,91の全体の距離Dと比較する(ステップSt7)。補間部21は、D≦Da+Dbの場合(ステップSt7のYes)、各伝送装置10,11のOTDRモジュール30により測定不可能な範囲Rxが伝送路90,91に存在しないため、図5に示された合成処理を実行する。
補間部21は、各範囲Ra,Rbの損失特性G1a,G1bの一致点Pcを検出する(ステップSt70)。次に、補間部21は、一致点Pcを目印として、各範囲Ra,Rbの損失特性G1a,G1bを合成する(ステップSt71)。その後、下記のステップSt8の処理が実行される。
また、補間部21は、D>Da+Dbの場合(ステップSt7のNo)、各伝送装置10,11のOTDRモジュール30により測定不可能な範囲Rxが伝送路90,91に存在するため、図7に示された合成処理を実行する。
補間部21は、伝送路90,91の全体の距離D及び損失Lと範囲Ra,Rbの距離Da,Db及び損失La,Lbとから測定不可能な範囲Rxの距離Dx及び損失Lxを算出する(ステップSt72)。距離Dxは、伝送路90,91の全体の距離Dから各範囲Ra,Rbの距離Da,Dbの合計を減算することにより算出される(つまりDx=D−(Da+Db))。また、損失Lxは、伝送路90,91の全体の損失Lから各範囲Ra,Rbの損失La,Lbの合計を減算することにより算出される(つまりLx=L−(La+Lb))。
次に、補間部21は、測定不可能な範囲Rxの単位距離当たりの損失(Lx/Dx)を算出する(ステップSt73)。これにより、測定不可能な範囲Rxの損失特性のデータが推測される。次に、補間部21は、各範囲Ra,Rb,Rxの損失特性G2a,G2b,Gxを合成する(ステップSt74)。
このように、補間部21は、伝送路90,91に測定不可能な範囲Rxが存在する場合、各伝送装置10,11のOTDRモジュール30の測定結果から、範囲Rxの損失特性Gxのデータを得ることができる。なお、補間部21は、合成後の損失特性のデータ、及び各範囲Ra,Rb,Rxの単位距離当たりの損失をメモリ23に格納する。
また、以降の処理は、伝送路90,91の範囲Ra,Rb,Rxについて実行される。もっとも、上記のステップSt7においてD>Da+Dbと判定された場合(ステップSt7のNo)、範囲Rxは存在しないため、範囲Rxについての処理は実行されない。
補間部21は、範囲Ra,Rb,Rxの単位距離当たりの損失の初期値がメモリ23に設定済みであるか否かを判定する(ステップSt8)。なお、初期値は、状態検出部22において障害の検出に用いられる。
補間部21は、初期値が設定済みである場合(ステップSt8のYes)、下記のステップSt9の処理を実行する。また、補間部21は、初期値が設定済みではない場合(ステップSt8のNo)、範囲Ra,Rb,Rxの単位距離当たりの損失を初期値としてメモリ23に設定する(ステップSt80)。
このため、例えば、各伝送装置10,11の起動後、最初に実行される伝送路90,91の状態監視処理で得られる単位距離当たりの損失が、初期値として設定される。なお、初期値は、伝送装置10,11の起動前にメモリ23に予め設定されてもよい。
次に、状態検出部22は、各範囲Ra,Rb,Rxの単位距離当たりの損失を所定の閾値Lrと比較し、その損失が閾値Lrより大きい範囲Ra,Rb,Rxの有無を判定する(ステップSt9)。状態検出部22は、単位距離当たりの損失が閾値Lrより大きい範囲Ra,Rb,Rxが無い場合(ステップSt9のNo)、下記のステップSt10の処理を実行する。なお、状態検出部22は、メモリ23から各範囲Ra,Rb,Rxの単位距離当たりの損失を取得する。
また、状態検出部22は、単位距離当たりの損失が閾値Lrより大きい範囲Ra,Rb,Rxが有る場合(ステップSt9のYes)、その範囲Ra,Rb,Rxの障害を検出する(ステップSt90)。なお、伝送路90,91がシングルモードの光ファイバである場合、単位距離当たりの損失は、その損失係数から0.20(dB/km)程度であるが、光ファイバには複数箇所のスプライスが存在するため、現実的には、例えば0.25〜0.30(dB/km)程度となる。このため、閾値Lrは、例えば0.30(dB/km)とする。
このように、状態検出部22は、単位距離当たりの損失を所定の閾値Lrと比較し、その比較結果に基づき伝送路90,91の障害を検出する。このため、状態検出部22は、閾値Lrにより規定される基準に基づき伝送路90,91の障害を検出することができる。
次に、状態検出部22は、各範囲Ra,Rb,Rxの単位距離当たりの損失の初期値からの変化量を算出して、その変化量が所定値kより大きい範囲Ra,Rb,Rxの有無を判定する(ステップSt10)。状態検出部22は、変化量が所定値kより大きい範囲Ra,Rb,Rxが無い場合(ステップSt10のNo)、処理を終了する。
また、状態検出部22は、変化量が所定値kより大きい範囲Ra,Rb,Rxが有る場合(ステップSt10のYes)、その範囲Ra,Rb,Rxの障害を検出する(ステップSt100)。
このように、状態検出部22は、単位距離当たりの損失の初期値からの変化量を算出し、その変化量に基づき伝送路90,91の障害を検出する。このため、状態検出部22は、初期値からの変化量に基づき、伝送路90,91の劣化度合いとして障害を検出することができる。
上述したように、状態検出部22は、範囲Ra,Rb,Rxごとの単位距離当たりの損失に基づき伝送路90,91の状態を検出する。したがって、実施例の状態検出方法によると、伝送路90,91の測定不可能な範囲Rxの状態を検出することができる。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 伝送路の一端に接続された伝送装置において、
前記伝送路の一端から第1距離の範囲の第1損失を測定する測定部と、
前記伝送路の他端から第2距離の範囲の第2損失を、前記伝送路の他端に接続された他の伝送装置から取得する取得部と、
前記伝送路の全体の距離及び損失と、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の範囲外の単位距離当たりの損失を算出する算出部と、
前記単位距離当たりの損失に基づき前記伝送路の状態を検出する検出部とを有することを特徴とする伝送装置。
(付記2) 前記伝送路を介し前記他の伝送装置に光信号を送信する送信部と、
前記他の伝送装置から前記光信号の受信レベルの通知を受信する受信部と、
前記算出部は、前記光信号の送信レベルと前記受信レベルの差分から前記伝送路の全体の損失を取得することを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
(付記3) 前記算出部は、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の各範囲の単位距離当たりの損失の平均値を算出し、前記平均値と前記伝送路の全体の損失から前記伝送路の全体の距離を取得することを特徴とする付記1または2に記載の伝送装置。
(付記4) 前記検出部は、前記単位距離当たりの損失を所定の閾値と比較し、該比較結果に基づき前記伝送路の障害を検出することを特徴とする付記1乃至3の何れかに記載の伝送装置。
(付記5) 前記検出部は、前記単位距離当たりの損失の初期値からの変化量を算出し、前記変化量に基づき前記伝送路の障害を検出することを特徴とする付記1乃至4の何れかに記載の伝送装置。
(付記6) 一組の伝送装置の間を結ぶ伝送路の一端から第1距離の範囲の第1損失を測定し、
前記伝送路の他端から第2距離の範囲の第2損失を測定し、
前記伝送路の全体の距離及び損失と、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の範囲外の単位距離当たりの損失を算出し、
前記単位距離当たりの損失に基づき前記伝送路の状態を検出することを特徴とする状態検出方法。
(付記7) 前記伝送路を介し前記一組の伝送装置の一方から他方に光信号を送信し、
前記一組の伝送装置の他方から一方に前記光信号の受信レベルの通知を受信し、
前記光信号の送信レベルと前記受信レベルの差分から前記伝送路の全体の損失を取得することを特徴とする付記6に記載の状態検出方法。
(付記8) 前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の各範囲の単位距離当たりの損失の平均値を算出し、
前記平均値と前記伝送路の全体の損失から前記伝送路の全体の距離を取得することを特徴とする付記6または7に記載の状態検出方法。
(付記9) 前記単位距離当たりの損失を所定の閾値と比較し、
該比較結果に基づき前記伝送路の障害を検出することを特徴とする付記6乃至8の何れかに記載の状態検出方法。
(付記10) 前記単位距離当たりの損失の初期値からの変化量を算出し、
前記変化量に基づき前記伝送路の障害を検出することを特徴とする付記6乃至9の何れかに記載の状態検出方法。
2 監視部
10,11 伝送装置
20 監視処理部
21 補間部
22 状態検出部
30 OTDRモジュール
33 OSC送信部
34 OSC受信部
90,91 伝送路

Claims (6)

  1. 伝送路の一端に接続された伝送装置において、
    前記伝送路の一端から第1距離の範囲の第1損失を測定する測定部と、
    前記伝送路の他端から第2距離の範囲の第2損失を、前記伝送路の他端に接続された他の伝送装置から取得する取得部と、
    前記伝送路の全体の距離及び損失と、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の範囲外の単位距離当たりの損失を算出する算出部と、
    前記単位距離当たりの損失に基づき前記伝送路の状態を検出する検出部とを有することを特徴とする伝送装置。
  2. 前記伝送路を介し前記他の伝送装置に光信号を送信する送信部と、
    前記他の伝送装置から前記光信号の受信レベルの通知を受信する受信部と、
    前記算出部は、前記光信号の送信レベルと前記受信レベルの差分から前記伝送路の全体の損失を取得することを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
  3. 前記算出部は、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の各範囲の単位距離当たりの損失の平均値を算出し、前記平均値と前記伝送路の全体の損失から前記伝送路の全体の距離を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の伝送装置。
  4. 前記検出部は、前記単位距離当たりの損失を所定の閾値と比較し、該比較結果に基づき前記伝送路の障害を検出することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の伝送装置。
  5. 前記検出部は、前記単位距離当たりの損失の初期値からの変化量を算出し、前記変化量に基づき前記伝送路の障害を検出することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の伝送装置。
  6. 一組の伝送装置の間を結ぶ伝送路の一端から第1距離の範囲の第1損失を測定し、
    前記伝送路の他端から第2距離の範囲の第2損失を測定し、
    前記伝送路の全体の距離及び損失と、前記第1距離及び前記第1損失と、前記第2距離及び前記第2損失とから、前記伝送路の前記第1距離及び前記第2距離の範囲外の単位距離当たりの損失を算出し、
    前記単位距離当たりの損失に基づき前記伝送路の状態を検出することを特徴とする状態検出方法。
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