JP2018006472A - 反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法 - Google Patents

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広和 松田
吉田 直子
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弘司 野呂
Koji Noro
弘司 野呂
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【課題】反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を簡便に製造できる製造方法を提供すること。【解決手段】二層被覆素子1の製造方法は、仮固定シート2の上に、複数の光半導体素子3を、前後に沿って互いに間隔を隔てて配置する第1工程、複数の光半導体素子3を被覆するように、前後方向に沿って、蛍光体層4を連続して配置する第2工程、1つの光半導体素子3に対して1つの蛍光体層4が独立して被覆するように、前後方向において互いに隣接する光半導体素子3の間の蛍光体層4を除去して、複数の一層被覆素子6を形成する第3工程、複数の一層被覆素子6を被覆するように、前後方向に沿って、反射層7を連続して配置する第4工程、および、各一層被覆素子6において、光半導体素子3の前端縁と、蛍光体層前部41の前端縁との間を通過するように、反射層7および蛍光体層前部41を切断して、複数の二層被覆素子1に個片化する第5工程を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法に関する。
発光ダイオード装置は、例えば、ダイオード基板の表面に実装され、青色光を発光するLED(発光ダイオード素子)と、青色光を黄色光に変換でき、LEDの上に設けられる蛍光体層と、LEDを封止する封止層とを備えている。そのような発光ダイオード装置は、封止層に封止されるLEDから発光され、蛍光体層を透過した青色光と、蛍光体層において青色光の一部が波長変換された黄色光との混色によって、白色光を発光する。
近年、液晶表示装置のバックライトなどに用いられる発光ダイオード装置として、サイドビュー型発光ダイオード装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。サイドビュー型発光ダイオード装置は、例えば、LEDの3側面、および、LEDの上面に、反射部材が配置されており、LEDの残り1側面から光を放射する。サイドビュー型発光ダイオード装置は、液晶表示装置の額縁部に配置することによって、液晶表示装置の中央部に配置される導光板の側面に、光を照射することができる。そのため、導光板の厚み方向に発光ダイオード装置を配置することを回避できるため、液晶表示装置を薄型化できる。
このような発光ダイオード装置を製造する方法として、特許文献1には、基板に発光素子を配置する工程と、基板上にスペーサーを配置する工程と、発光素子の側面とスペーサーとの間に光反射性樹脂を充填する工程と、発光素子の周囲に封止材を充填する工程と、封止材の上面に天井部とを配置する工程を備えている製造方法が提案されている。
特開2011−71221号公報
しかるに、特許文献1の製造方法では、LEDの側面および上面のそれぞれに対し、反射部材である光反射樹脂層および天井部をそれぞれ別々の工程で配置する必要があり、製造が複雑である。
本発明の目的は、反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を簡便に製造できる製造方法を提供することにある。
本発明[1]は、基材の上に、複数の光半導体素子を、第1方向に沿って互いに間隔を隔てて配置する第1工程、複数の前記光半導体素子を被覆するように、前記第1方向に沿って、蛍光体層を連続して配置する第2工程、1つの前記光半導体素子に対して1つの前記蛍光体層が独立して被覆するように、前記第1方向において互いに隣接する前記光半導体素子の間の前記蛍光体層を除去して、複数の蛍光体層被覆光半導体素子を形成する第3工程、複数の前記蛍光体層被覆光半導体素子を被覆するように、前記第1方向に沿って、反射層を連続して配置する第4工程、および、各前記蛍光体層被覆光半導体素子において、前記光半導体素子の第1方向一端縁と、前記蛍光体層の第1方向一端縁との間を通過するように、前記反射層および前記蛍光体層を切断して、複数の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子に個片化する第5工程を備えることを特徴とする、反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法を含んでいる。
この製造方法によれば、複数の光半導体素子を第1方向に沿って配置し、光半導体素子を被覆するように蛍光体層を連続して配置し、蛍光体層の一部を除去し、蛍光体層被覆光半導体素子を被覆するように反射層を配置し、個片化する方法であって、個片化に際し、光半導体素子の第1方向一端側の蛍光体層および反射層を切断する。そのため、反射層を配置する工程を一段階で実施することができる。その結果、第1方向から光を発する反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を簡便に製造することができる。
本発明[2]は、前記第1工程では、複数の前記光半導体素子を、さらに、前記第1方向と直交する第2方向にも並ぶように、前記第2方向に沿って互いに間隔を隔てて配置し、前記第2工程では、複数の前記光半導体素子を被覆するように、前記第1方向および前記第2方向に沿って、蛍光体層を連続して配置し、前記第3工程では、1つの前記光半導体素子に対して1つの前記蛍光体層が独立して被覆するように、さらに、前記第2方向において互いに隣接する前記光半導体素子の間の前記蛍光体層を除去して、複数の蛍光体層被覆光半導体素子を形成し、前記第4工程では、複数の前記蛍光体層被覆光半導体素子を被覆するように、前記第1方向および前記第2方向に沿って、反射層を連続して配置し、前記第5工程では、さらに、前記第2方向において隣接する前記蛍光体層被覆光半導体素子の間を通過するように、前記反射層を切断して、複数の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子に個片化する、[1]に記載の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法を含んでいる。
この製造方法によれば、複数の光半導体素子を第1方向および第2方向に沿って配置し、光半導体素子を被覆するように蛍光体層を第1方向および第2方向に沿って配置し、蛍光体層の一部を除去し、蛍光体層被覆光半導体素子を被覆するように反射層を第1方向および第2方向に沿って配置し、第1方向および第2方向に沿って個片化する方法であって、個片化に際し、第2方向において隣接する蛍光体層被覆光半導体素子の間を通過するように、反射層を切断する。そのため、光半導体素子の上側、第1方向他端側および第2方向両端側に、反射層を配置する工程を一段階で実施することができる。その結果、第1方向のみから光を発する反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を簡便に製造することができる。また、第1方向および第2方向に沿って反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を製造することができるため、多量の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を製造することができる。
本発明[3]は、複数の前記光半導体素子は、同一サイズであり、前記第1工程では、複数の前記光半導体素子を、前記第1方向において等間隔で配置し、前記第3工程では、各前記蛍光体層被覆光半導体素子において、前記光半導体素子の第1方向一端縁と、前記蛍光体層の第1方向一端縁との間の長さが、前記光半導体素子の第1方向他端縁と、前記蛍光体層の第1方向他端縁との間の長さよりも、長くなるように、前記蛍光体層を、前記第1方向において等間隔で除去し、前記第5工程では、前記反射層および前記蛍光体層を、前記第1方向において等間隔で切断する、[1]または[2]に記載の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法を含んでいる。
この製造方法によれば、同一サイズの光半導体素子を第1方向に配置し、反射層および蛍光体層を、第1方向において等間隔で切断する。そのため、同一サイズの反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を画一的に製造できる。
本発明[4]は、前記第1工程では、複数の前記光半導体素子を、前記第2方向において等間隔で配置し、前記第3工程では、各前記蛍光体層被覆光半導体素子において、前記光半導体素子の第2方向一端縁と、前記蛍光体層の第2方向一端縁との間の長さが、前記光半導体素子の第2方向他端縁と、前記蛍光体層の第2方向他端縁との間の長さと、同じ長さとなるように、前記蛍光体層を、前記第2方向において等間隔で除去し、前記第5工程では、前記反射層を、前記第2方向において等間隔で切断する、[3]に記載の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法を含んでいる。
この製造方法によれば、同一サイズの光半導体素子を第1方向および第2方向に配置し、反射層および前記蛍光体層を、第1方向および第2方向において等間隔で切断する。そのため、同一サイズの反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を多量かつ画一的に製造でき、工業的生産に適している。
本発明の製造方法によれば、反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を簡便に製造することができる。
図1A〜図1Cは、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の第1実施形態を説明する平面視工程図であって、図1Aは、第1工程、図1Bは、第2工程、図1Cは、第1除去工程を示す。 図2D〜図2Fは、図1に引き続き、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の第1実施形態を説明する平面視工程図であって、図2Dは、第2除去工程、図2Eは、第4工程、図2Fは、第1切断工程を示す。 図3G〜図3Iは、図2に引き続き、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の第1実施形態を説明する平面視工程図であって、図3Gは、第2切断工程、図3Hは、反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を得る工程、図3Iは、再配線層配置工程を示す。 図4A〜図4Eは、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の第1実施形態を説明する左右方向断面工程図であって、図4Aは、図1AのA−A断面図、図4Bは、図1BのA−A断面図、図4Cは、図1CのA−A断面図、図4Dは、図2DのA−A断面図、図4Eは、図2EのA−A断面図を示す。 図5F〜図5Iは、図4に引き続き、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の第1実施形態を説明する左右方向断面工程図であって、図5Fは、図2FのA−A断面図、図5Gは、図3GのA−A断面図、図5Hは、図3HのA−A断面図、図5Iは、図3IのA−A断面図を示す。 図6A〜図6Eは、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の第1実施形態を製造する方法を説明する前後方向断面工程図であって、図6Aは、図1AのB−B断面図、図6Bは、図1BのB−B断面図、図6Cは、図1CのB−B断面図、図6Dは、図2DのB−B断面図、図6Eは、図2EのB−B断面図を示す。 図7F〜図7Iは、図6に引き続き、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の第1実施形態を説明する前後方向断面工程図であって、図7Fは、図2FのB−B断面図、図7Gは、図3GのB−B断面図、図7Hは、図3HのB−B断面図、図7Iは、図3IのB−B断面図を示す。 図8A〜8Bは、本発明の製造方法の第1実施形態により製造された反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の一実施形態を示し、図8Aは、平面図、図8Bは、図8AのC−C断面図を示す。 本発明の製造方法の第1実施形態により製造された反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の変形例(二層被覆素子残部を除去した実施形態)を示す。 本発明の製造方法の第1実施形態により製造された反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の変形例(二層被覆素子残部を備えない実施形態)を示す。 図11A〜図11Eは、図1に示す反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の変形例を説明する左右方向断面工程図であって、図11Aは、第1工程、図11Bは、第2工程、図11Cは、第1除去工程、図11Dは、第2除去工程、図11Eは、第4工程を示す。 図12F〜図3Hは、図11に引き続き、図1に示す反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の変形例を説明する左右方向工程図であって、図12Fは、第1切断工程、図12Gは、第2切断工程、図12Hは、反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を得る工程を示す。 図13A〜図13Dは、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の第2実施形態を説明する平面視工程図であって、図13Aは、第1工程、図13Bは、第2工程、図13Cは、第1除去工程、図13Dは、第2除去工程を示す。 図14E〜図14Hは、図13に引き続き、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法の第2実施形態を説明する平面視工程図であって、図14Eは、第4工程、図14Fは、第1切断工程、図14Gは、第2切断工程、図14Hは、反射層−蛍光体層被覆光半導体素子を得る工程を示す。
<第1実施形態>
図1A〜図8Bを参照して、本発明の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子(以下、二層被覆素子ともいう。)の製造方法の第1実施形態を説明する。
なお、図1A〜図3Iの紙面左右方向を「前後方向」(第1方向)とし、紙面右方向が前側(第1方向一方側)であり、紙面左側が後側(第1方向他方側)である。図1A〜図3Iの紙面上下方向を「左右方向」(第2方向、第1方向と直交する方向)とし、紙面下側が左側(第2方向一方側)であり、紙面上側が右側(第2方向他方側)である。図1A〜図3Iの紙厚方向を「上下方向」(第3方向、厚み方向、第1方向および第2方向に直交する方向)とし、紙厚手前が上側(第3方向一方側)であり、紙厚奥側が下側(体3方向他方側)である。図1A〜図3I以外の図面についても、図1A〜図3Iの方向を基準する。なお、図1B〜図3Iにおいて、A−A断面図およびB−B断面図を示す破線は、図1AのA−A断面図およびB−B断面図を示す破線と同一位置であるため、省略している。
二層被覆素子1の製造方法は、(1)基材の一例としての仮固定シート2の上に、複数の光半導体素子3を、前後方向および左右方向に沿って、互いに間隔を隔てて配置する第1工程、(2)複数の光半導体素子3を被覆するように、前後方向および左右方向に沿って、蛍光体層4を連続して配置する第2工程、(3)1つの光半導体素子3に対して1つの蛍光体層4が独立して被覆するように、前後方向および左右方向に互いに隣接する光半導体素子3の間の蛍光体層4を除去する第3工程、(4)複数の蛍光体層被覆光半導体素子6(以下、一層被覆素子ともいう。)を被覆するように、前後方向および左右方向に沿って、反射層7を連続して配置する第4工程、(5)反射層7および蛍光体層4を切断する第5工程を備える。以下、各工程を説明する。
(1)第1工程
第1工程では、図1A、図4Aおよび図6Aに示すように、仮固定シート2の上に、複数の光半導体素子3を、前後方向および左右方向に沿って、互いに間隔を隔てて配置する。
まず、仮固定シート2および複数の光半導体素子3を用意する。
仮固定シート2は、例えば、支持層21と、支持層21の上に配置される感圧接着剤層22とを備えている。
支持層21としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム(PETなど)などのポリマーフィルム、例えば、セラミックスシート、例えば、SUSなどの金属板などが挙げられる。支持層21の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1000μm以下である。
感圧接着剤層22は、支持層21の上面全面に配置されている。感圧接着剤層22は、支持層21の上面において、シート形状を有している。感圧接着剤層22を構成する感圧接着剤としては、例えば、アクリル系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤などが挙げられる。感圧接着剤層22は、例えば、処理(例えば、紫外線の照射や加熱など)によって感圧接着力が低減するような感圧接着剤から形成されていてもよい。このような感圧接着剤層22は、例えば、配列テープ、ダイシングテープ、両面粘着テープなどとして、市販品を用いることができる。感圧接着剤層22の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、500μm以下である。
光半導体素子3は、例えば、電気エネルギーを光エネルギーに変換するLED(発光ダイオード素子)またはLD(半導体レーザー素子)である。好ましくは、光半導体素子3は、青色光を発光する青色LEDである。なお、光半導体素子3は、光半導体素子とは技術分野が異なるトランジスタなどの整流器(半導体素子)を含まない。
光半導体素子3は、前後方向および左右方向に延びる略平板形状を有している。また、光半導体素子3は、平面視略矩形状を有している。光半導体素子3は、発光面31と、対向面32と、4つの側面33とを備えている。
発光面31は、光半導体素子3における上面である。発光面31は、平坦な形状を有している。
対向面32は、光半導体素子3における下面であって、電極34(図8A〜図8B参照。)が設けられている面である。対向面32は、発光面31に対して下側に間隔を隔てて対向配置されている。電極34は、複数(2個)設けられており、対向面32から下側に向かってわずかに突出する形状を有している。
4つの側面33は、発光面31の周端縁と、対向面32の周端縁とを連結しており、前側面、後側面、左側面および右側面を備えている。
光半導体素子3の寸法は、適宜設定されており、具体的には、厚みT1(上下方向長さ)は、例えば、0.1μm以上、好ましくは、1μm以上、より好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、200μm以下である。光半導体素子3の前後方向長さおよび/または左右方向長さは、それぞれ、例えば、200μm以上、好ましくは、300μm以上であり、また、例えば、3000μm以下、好ましくは、2000μm以下である。
次いで、同一サイズの光半導体素子3を複数(12個)用意し、複数の光半導体素子3を、前後方向および左右方向のそれぞれに沿って、互いに間隔を隔てて整列配置する。
同一サイズとは、前後方向長さ、左右方向長さおよび上下方向長さの全てが同一であることをいう。
具体的には、複数の光半導体素子3を、前後方向に互いに間隔を隔てて等間隔で、配置する。その一方、前後方向に配置された複数の光半導体素子3の左右方向にも並ぶように、複数の光半導体素子3を、左右方向に互いに間隔を隔てて等間隔で、配置する。
なお、図示しないが、複数の光半導体素子3は、2つの電極34が感圧接着剤層22に完全に埋没するように、配置する。すなわち、光半導体素子3の対向面32は、感圧接着剤層22の上面と接触する。
これによって、仮固定シート2と、その上面に整列配置される複数の光半導体素子3とを備える素子集合体シート9が得られる。
素子集合体シート9を前後方向に投影すると、最前列に配置される光半導体素子3は、その後側に配置される複数(3個)の光半導体素子3と一致する。すなわち、前側から観察した場合に、最前列に配置される複数(3個)の光半導体素子3のみが観察される。
また、素子集合体シート9を左右方向に投影すると、最も左側に配置される光半導体素子3は、その右側に配置される複数(2個)の光半導体素子3と一致する。すなわち、左側から観察した場合に、最も左側に配置される複数(4個)の光半導体素子3のみが観察される。
光半導体素子3の前後方向間隔P1は、例えば、0.2mm以上、好ましくは、0.4mm以上であり、また、例えば、5mm以下、好ましくは、4mm以下、より好ましくは、3mm以下である。
光半導体素子3の左右方向間隔P2は、例えば、0.2mm以上、好ましくは、0.4mm以上であり、また、例えば、5mm以下、好ましくは、4mm以下、より好ましくは、3mm以下である。
(2)第2工程
第2工程では、図1B、図4Bおよび図6Bに示すように、複数の光半導体素子3を被覆するように、前後方向および左右方向に沿って、蛍光体層4を連続して配置する。
蛍光体層4は、蛍光体を含有する層であり、例えば、蛍光体樹脂組成物から形成されている。
蛍光体樹脂組成物は、例えば、蛍光体および樹脂を含有する。
蛍光体は、光半導体素子3から発光される光を波長変換する。蛍光体としては、例えば、青色光を黄色光に変換することのできる黄色蛍光体、青色光を赤色光に変換することのできる赤色蛍光体などが挙げられる。
黄色蛍光体としては、例えば、(Ba,Sr,Ca)SiO;Eu、(Sr,Ba)SiO:Eu(バリウムオルソシリケート(BOS))などのシリケート蛍光体、例えば、YAl12:Ce(YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット):Ce)、TbAl12:Ce(TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット):Ce)などのガーネット型結晶構造を有するガーネット型蛍光体、例えば、Ca−α−SiAlONなどの酸窒化物蛍光体などが挙げられる。
赤色蛍光体としては、例えば、CaAlSiN:Eu、CaSiN:Euなどの窒化物蛍光体などが挙げられる。
蛍光体は、粒子であって、その形状としては、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。蛍光体は、単独で使用または2種以上を併用することができる。
蛍光体の含有割合は、蛍光体樹脂組成物に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、3質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。
樹脂は、蛍光体樹脂組成物において蛍光体を均一に分散させるマトリクスであり、好ましくは、透明樹脂である。樹脂としては、例えば、硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が挙げられる。好ましくは、硬化性樹脂が挙げられる。
硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。
硬化性樹脂としては、2段反応硬化性樹脂、1段反応硬化性樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
2段反応硬化性樹脂は、2つの反応機構を有しており、第1段の反応で、Aステージ状態からBステージ化(半硬化)し、次いで、第2段の反応で、Bステージ状態からCステージ化(完全硬化)することができる。つまり、2段反応硬化性樹脂は、適度の加熱条件によりBステージ状態となることができる熱硬化性樹脂である。Bステージ状態(半硬化状態)は、熱硬化性樹脂が、液状であるAステージ状態(未硬化状態)と、完全硬化したCステージ状態(完全硬化状態)との間の状態であって、硬化およびゲル化がわずかに進行し、圧縮弾性率がCステージ状態の圧縮弾性率よりも小さい半固体状態または固体状態である。
1段反応硬化性樹脂は、1つの反応機構を有しており、第1段の反応で、Aステージ状態からCステージ化することができる。このような1段反応硬化性樹脂は、第1段の反応の途中で、その反応が停止して、Aステージ状態からBステージ状態となることができ、その後のさらなる加熱によって、第1段の反応が再開されて、Bステージ状態からCステージ化することができる熱硬化性樹脂を含む。つまり、1段反応硬化性樹脂は、Bステージ状態となることができる熱硬化性樹脂を含む。また、1段反応硬化性樹脂は、1段の反応の途中で停止するように制御できず、つまり、Bステージ状態となることができず、一度に、AステージからCステージ化する熱硬化性樹脂も含む。
好ましくは、熱硬化性樹脂としては、Bステージ状態となることができる熱硬化性樹脂(2段反応硬化性樹脂および1段反応硬化性樹脂)が挙げられる。
Bステージ状態となることができる熱硬化性樹脂としては、好ましくは、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂が挙げられ、より好ましくは、シリコーン樹脂が挙げられる。
また、Bステージ状態となることができるシリコーン樹脂としては、例えば、熱可塑性および熱硬化性を併有するシリコーン樹脂(熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂)、熱可塑性を有さず・熱硬化性を有するシリコーン樹脂(非熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂)が挙げられる。
熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂は、Bステージにおいて、加熱により、一旦可塑化(あるいは液状化)し、その後、さらなる加熱によって硬化(Cステージ化)する。具体的には、1段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2016−37562号公報などに記載されるフェニル系シリコーン樹脂組成物が挙げられ、2段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2014−72351号公報、特開2013−187227号公報に記載される第1〜第6の熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂組成物(例えば、両末端アミノ型シリコーン樹脂を含有する組成物、かご型オクタシルセスキオキサンを含有する組成物)などが挙げられる。
フェニル系シリコーン樹脂組成物としては、上記公報に記載のフェニル系シリコーン樹脂組成物以外にも、東レ・ダウコーニング社の「OE−6630」などが挙げられる。
非熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂としては、2段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2010−265436号公報、特開2013−187227号公報などに記載される第1〜第8の縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物が挙げられる。
所望厚みの蛍光体層4を均一に形成できる観点から、好ましくは、熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂が挙げられ、より好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂組成物が挙げられる。
また、Bステージ状態をとらない熱硬化性シリコーン樹脂としては、例えば、ELASTOSILシリーズ(旭化成ワッカーシリコーン社製、具体的には、ELASTOSIL LR7665)、KERシリーズ(信越シリコーン社製)などのメチル系シリコーン樹脂組成物などが挙げられる。
樹脂は、単独で使用または2種以上を併用することができる。
樹脂の含有割合は、蛍光体(および添加剤)の含有割合の残部であり、蛍光体樹脂組成物に対して、例えば、20質量%以上、好ましくは、30質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、97質量%以下である。
蛍光体樹脂組成物には、無機フィラーなどの公知の添加剤を、適宜の割合で含有することもできる。
無機フィラーとしては、例えば、特開2016−37562号公報に記載される無機フィラーなどが挙げられ、具体的には、シリカ粒子、複合無機酸化物粒子(ガラス粒子など)などが挙げられる。
無機フィラーを含有する場合、無機フィラーの含有割合は、蛍光体樹脂組成物に対して、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、1質量%以上であり、また、例えば、70質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
蛍光体層4の配置方法としては、例えば、(i)蛍光体樹脂組成物のワニス(液状物)を用いて、素子集合体シート9に直接形成する形成方法、(ii)蛍光体層積層シートを用いて、素子集合体シート9に転写する転写方法などが挙げられる。
(i)形成方法
形成方法としては、例えば、アプリケータ、ポッティング、キャストコート、スピンコート、ロールコートなどの塗布方法、コンプレッションモールド(圧縮成形)などが挙げられる。
樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、上記形成方法を実施した後に、蛍光体樹脂組成物を、加熱して硬化(完全硬化)させる。
加熱温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、150℃以下である。また、加熱時間は、例えば、10分以上、好ましくは、30分以上であり、また、例えば、180分以下、好ましくは、120分以下である。
(ii)転写方法
蛍光体層積層シートは、剥離シートと、その上に設けられる蛍光体層とを備える。
剥離シートは、上述した支持層21と同じ材料からなる。
蛍光体層積層シートにおける蛍光体層は、好ましくは、Bステージ状態の蛍光体層であって、例えば、上述した蛍光体樹脂組成物から調製されている。具体的には、蛍光体層は、蛍光体と、Bステージ状態となることができる熱硬化性樹脂とを含有する蛍光体樹脂組成物から形成されている。
蛍光体層積層シートにおける蛍光体層の厚みは、転写時に、蛍光体層が光半導体素子3の発光面31および側面33を被覆することができる程度であればよく、例えば、100μm以上、好ましくは、150μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下である。
転写は、例えば、蛍光体層積層シートの蛍光体層が複数の光半導体素子3の発光面31と接触できるように、蛍光体層積層シートを素子集合体シート9と対向配置し、続いて、熱プレスする。
熱プレスの温度は、例えば、60℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、180℃以下である。熱プレスの圧力は、例えば、0.01MPa以上、好ましくは、0.1MPa以上であり、また、例えば、10MPa以下、好ましくは、5MPa以下である。熱プレスの時間は、例えば、1分以上、好ましくは、3分以上であり、また、例えば、60分以下、好ましくは、30分以下である。
その後、剥離シートを剥離して、Bステージ状態の蛍光体層4を加熱して硬化(完全硬化)させる。加熱条件は、(i)で上述した条件と同様である。
これにより、隣接する複数の光半導体素子3の間隔(前後方向間隔および左右方向間隔)に、蛍光体層4が充填(配置)されるとともに、複数の光半導体素子3の発光面31に、蛍光体層4が配置される。
これによって、複数の光半導体素子3と、蛍光体層4とを備える蛍光体層被覆素子集合体5が、仮固定シート2に仮固定された状態で、得られる。
蛍光体層被覆素子集合体5において、蛍光体層4は、面方向(前後方向および左右方向)に連続した1枚のシートである。蛍光体層4は、光半導体素子3の発光面31全面および4つの側面33全面と接触するように、光半導体素子3の上側および周囲に配置されている。
(3)第3工程
第3工程では、1つの光半導体素子3に対して1つの蛍光体層4が独立して被覆するように、前後方向および左右方向に互いに隣接する光半導体素子3の間の蛍光体層4を除去する。
具体的には、前後方向において互いに隣接する複数の光半導体素子3の間の蛍光体層4を、除去する(第1除去工程)。その一方、左右方向において互いに隣接する複数の光半導体素子3の間の蛍光体層4を除去する(第2除去工程)。
第1除去工程では、図1C、図4Cおよび図6Cに示すように、左右方向に延びる直線状に、複数の光半導体素子3の間の蛍光体層4を、除去する。より具体的には、所定幅の直線状に、蛍光体層4を上下方向に貫通するように、切断する。また、第1除去工程では、複数(3つ)の前後方向間隔ごとに1対1対応するように、蛍光体層4を、前後方向において等間隔で、除去する。加えて、蛍光体層被覆素子集合体5の後端部においても、前後方向に等間隔で、蛍光体層4を除去する。
第1除去工程では、第3工程によって形成される一層被覆素子6において、光半導体素子3の前端縁(第1方向一端縁)と、蛍光体層前部41(後述)の前端縁(第1方向一端縁)との間の長さL1が、光半導体素子3の後端縁(第1方向他端縁)と、蛍光体層後部42(後述)の後端縁(第1方向他端縁)との間の長さL2よりも、長くなるように、蛍光体層4を除去する。具体的には、光半導体素子3間の前後方向間隔において、前後方向中間(すなわち、後側の光半導体素子3の前端縁と、それと前側に隣接する光半導体素子3の後端縁との中間M1、図4C参照)よりも前側を通過するように、蛍光体層4を左右方向に沿って除去する。
除去方法としては、例えば、円盤状のダイシングソー(ダイシングブレード)を用いるダイシング装置、レーザー照射などの切断装置が用いられる。好ましくは、ダイシング装置が挙げられる。
第1除去工程におけるダイシングソー10の刃厚D1は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下である。
第1除去工程により、複数(4つ)の直線状の第1除去部11(溝)が、蛍光体層4に、前後方向において等間隔で形成される。
第1除去部11の幅W1は、切断装置(好ましくは、ダイシングソー10の刃厚D1)に対応しており、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上で、より好ましくは、100μm以上あり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下である。
第2除去工程では、図2D、図4Dおよび図6Dに示すように、前後方向に延びる直線状に、複数の光半導体素子3の間の蛍光体層4を切断する。より具体的には、所定幅の直線状に、蛍光体層4を上下方向に貫通するように、切断する。また、第2除去工程では、複数(2つ)の左右方向間隔に1対1対応するように、蛍光体層4を左右方向において等間隔で、除去する。加えて、蛍光体層被覆素子集合体5の左右方向両端部(左端部および右端部)においても、左右方向に等間隔で、蛍光体層4を除去する。
第2除去工程では、第3工程によって形成される一層被覆素子6において、光半導体素子3の左端縁(第2方向一端縁)と、蛍光体層左部43(後述)の左端縁(第2方向一端縁)との間の長さL3が、光半導体素子3の右端縁(第2方向他端縁)と、蛍光体層右部44(後述)の右端縁(第2方向他端縁)との間の長さL4と、同じ長さとなるように、蛍光体層4を除去する。具体的には、光半導体素子3間の左右方向間隔において、左右方向中間(すなわち、左側の光半導体素子3の右端縁と、それと右側に隣接する光半導体素子3の左端縁との中間M2、図6D参照)を通過するように、蛍光体層4を前後方向に沿って除去する。
第2除去方法としては、第1除去方法と同様であり、好ましくは、ダイシング装置が挙げられる。
第2除去工程におけるダイシングソー10の刃厚D2は、好ましくは、第1除去工程におけるダイシングソー10の刃厚D1と同一またはそれよりも長く、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下である。
第2除去部12の幅W2は、切断装置(好ましくは、ダイシングソー10の刃厚D2)に対応し、好ましくは、第1除去部11の幅W1と同一またはそれよりも長い。具体的には、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下である。
第2除去工程により、複数(4つ)の直線状の第2除去部12(溝)が、蛍光体層4に、左右方向において等間隔で形成される。
複数の第1除去部11および複数の第2除去部12は、平面視格子状の溝を、蛍光体層被覆素子集合体5に形成する。
複数の第1除去部11および複数の第2除去部12によって、蛍光体層被覆素子集合体5が個片化され、その結果、複数(12個)の互いに独立した一層被覆素子6が、仮固定シート2に仮固定された状態で、得られる。
複数の一層被覆素子6は、同一サイズである。すなわち、複数の一層被覆素子6の前後方向長さ、左右方向長さおよび上下方向長さは、それぞれ互いに同一である。
一層被覆素子6は、光半導体素子3と、蛍光体層4とを備えている。
一層被覆素子6において、蛍光体層4は、光半導体素子3の発光面31および4つの側面33と接触するように、光半導体素子3の上側および周囲に配置されている。蛍光体層4は、光半導体素子3の四方に配置される蛍光体層前部41、蛍光体層後部42、蛍光体層左部43および蛍光体層右部44と、光半導体素子3の上側に配置される蛍光体層上部45とを備えている。
蛍光体層前部41は、光半導体素子3の前端面と接触するように、光半導体素子3の前側に配置されている。蛍光体層前部41は、前後方向に投影したときに、光半導体素子3を含むように、形成されている。詳しくは、蛍光体層前部41の左右方向長さおよび上下方向長さは、それぞれ、光半導体素子3の左右方向長さおよび上下方向長さよりも長く形成されている。蛍光体層前部41の前後方向長さL1は、蛍光体層後部42の前後方向長さL2よりも長くなるように、形成されている。
蛍光体層後部42は、光半導体素子3の後端面と接触するように、光半導体素子3の後側に配置されている。蛍光体層後部42は、前後方向に投影したときに、蛍光体層前部41と一致するように、形成されている。
蛍光体層左部43は、光半導体素子3の左端面と接触するように、光半導体素子3の左側に配置されている。蛍光体層左部43は、左右方向に投影したときに、光半導体素子3を含むように、形成されている。詳しくは、蛍光体層左部43の前後方向長さは、光半導体素子3の前後方向長さと同一であり、蛍光体層左部43の上下方向長さL3は、光半導体素子3の上下方向長さよりも長く形成されている。
蛍光体層右部44は、光半導体素子3の右端面と接触するように、光半導体素子3の右側に配置されている。蛍光体層右部44は、左右方向に投影したときに、蛍光体層左部43と一致するように、形成されている。また、蛍光体層右部44の左右方向長さL3は、蛍光体層左部43の左右方向長さL4と同一となるように、形成されている。
蛍光体層上部45は、光半導体素子3の発光面31と接触するように、光半導体素子3の上側に配置されている。蛍光体層上部45は、上下方向に投影したときに、光半導体素子3と一致するように、形成されている。
蛍光体層前部41の前後方向長さL1は、例えば、50μm以上、好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、800μm以下、好ましくは、500μm以下である。
蛍光体層後部42の前後方向長さL2は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、70μm以下である。
蛍光体層後部42の前後方向長さL2に対する蛍光体層前部41の前後方向長さL1の比(L1/L2)は、例えば、1.0を超過し、好ましくは、1.4以上、さらに好ましくは、2.0以上であり、また、例えば、160以下、好ましくは、50以下である。
蛍光体層左部43の左右方向長さL3および蛍光体層右部44の左右方向長さL4は、それぞれ、例えば、20μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、3000μm以下、好ましくは、1000μm以下、より好ましくは、800μm以下である。
蛍光体層上部45の上下方向長さL5(厚み)は、例えば、20μm以上、好ましくは、30μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、150μm以下である。
(4)第4工程
第4工程では、図2E、図4Eおよび図6Eに示すように、複数の一層被覆素子6を被覆するように、前後方向および左右方向に沿って、反射層7を連続して配置する。
反射層7は、光半導体素子3から放射される光を反射して、光を所望の方向へ導くための層である。反射層7は、好ましくは、白色層が挙げられる。
反射層7は、100μm厚みとして450nm波長の光で照射したときの反射率が、例えば、70%以上、好ましくは、80%以上、より好ましくは、90%以上であり、また、例えば、100%以下である。反射率の測定方法は、紫外可視近赤外分光光度計を用いて、積分球における光路確認方法にて、450nm波長での反射率を測定することにより求めることができる。
反射層7は、例えば、反射層7が白色層である場合は、白色樹脂組成物から形成されている。
白色樹脂組成物としては、好ましくは、白色を呈する樹脂(白色樹脂)が挙げられ、より好ましくは、白色シリコーン系樹脂が挙げられる。具体的には、東レ・ダウコーニング社のシリコーン系反射材「WR−3001」、「WR−3100」などが挙げられる。
また、白色樹脂組成物としては、例えば、白色顔料および樹脂を含有する組成物も挙げられる。
白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなどの酸化物、例えば、鉛白(炭酸鉛)、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、例えば、カオリン(カオリナイト)などの粘土鉱物などが挙げられる。
樹脂は、白色樹脂組成物において白色顔料を均一に分散させるマトリクスであり、例えば、透明樹脂である。樹脂としては、好ましくは、硬化性樹脂が挙げられる。硬化性樹脂は、例えば、蛍光体樹脂組成物において上述した硬化性樹脂が挙げられる。
白色樹脂組成物には、白色顔料以外の粒子を含有することができる。このような粒子としては、例えば、シリカ粒子、ガラス粒子などの光拡散性粒子が挙げられる。
反射層7の配置方法としては、例えば、(i)反射組成物のワニス(液状物)を用いて、複数の一層被覆素子6が配置された仮固定シート2に直接形成する形成方法、(ii)反射層積層シートを用いて、複数の一層被覆素子6が配置された仮固定シート2に転写する転写方法などが挙げられる。
(i)形成方法
反射層7の形成方法および条件は、第2工程で上述した蛍光体層4の形成方法および条件と同様である。
(ii)転写方法
反射層積層シートは、剥離シートと、その上に設けられる反射層とを備える。
剥離シートは、第1工程で上述した支持層21と同じ材料からなる。
反射層積層シートにおける反射層は、好ましくは、Bステージ状態の反射層である。
反射層積層シートにおける反射層の厚みは、転写時に、反射層が、第1除去部11および第2除去部12を充填し、かつ、蛍光体層4の上面を被覆することができる程度であればよく、例えば、100μm以上、好ましくは、150μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、300μm以下である。
転写は、例えば、反射層積層シートの反射層が一層被覆素子6の上面と接触できるように、反射層積層シートを、複数の一層被覆素子6と対向配置し、続いて、熱プレスする。熱プレスの条件は、第2工程で上述した方法および条件と同様である。
その後、剥離シートを剥離して、Bステージ状態の反射層7を加熱して硬化(完全硬化)させる。加熱条件は、(i)で上述した条件と同様である。
これにより、隣接する一層被覆素子6の間に、反射層7が充填(配置)されるとともに、複数の一層被覆素子6の上面に、反射層7が配置される。より具体的には、前後方向に隣接する一層被覆素子6間の第1除去部11、左右方向に隣接する一層被覆素子6間の第2除去部12、および、一層被覆素子6の上側に、反射層7が配置される。
これによって、複数の一層被覆素子6と、反射層7とを備える反射層−蛍光体層被覆素子集合体8が、仮固定シート2に仮固定された状態で、得られる。
反射層−蛍光体層被覆素子集合体8において、反射層7は、面方向に連続した1枚のシートである。反射層7は、一層被覆素子6の上面全面および4つの側面全面と接触するように、一層被覆素子6の上側および周囲に配置されている。
一層被覆素子6の上面に配置される反射層7の厚みの上下方向長さL6(厚み)は、例えば、20μm以上、好ましくは、30μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、150μm以下である。
(5)第5工程
第5工程では、反射層7および蛍光体層4を切断して、二層被覆素子1に個片化する。
具体的には、各一層被覆素子6において、光半導体素子3の前端縁(第1方向一端縁)と、蛍光体層4の前端縁(第1方向一端縁)との間を通過するように、反射層7および蛍光体層4を切断する(第1切断工程)。その一方、左右方向において互いに隣接する一層被覆素子6の間を通過するように、反射層7を切断する(第2切断工程)。
第1切断工程では、図2F、図5Fおよび図7Fに示すように、左右方向に延びる直線状に、光半導体素子3の前端縁と蛍光体層4の前端縁との間、すなわち、蛍光体層前部41を通過するように、反射層7および蛍光体層4を切断する。より具体的には、第1除去部11の幅よりも小さい幅の直線状に、反射層7および蛍光体層前部41を上下方向に貫通するように、切断する。
また、第1切断工程では、複数(4つ)の蛍光体層前部41に1対1対応するように、反射層7および蛍光体層前部41を、前後方向において等間隔で、切断する。加えて、反射層−蛍光体層被覆素子集合体8の後端部においても、前後方向に等間隔で、反射層7および蛍光体層4を切断する。
第1切断工程では、好ましくは、蛍光体層前部41の前後方向中間M3よりも前側を切断する。より好ましくは、蛍光体層前部41の前端縁を基準に、蛍光体層前部41の1/3の前後方向長さ以内の位置を切断する。さらに好ましくは、蛍光体層前部41の前端縁を基準に、蛍光体層前部41の1/4の前後方向長さ以内の位置を切断する。
切断方法としては、第1除去工程の切断方法で上述した方法が挙げられ、好ましくは、ダイシング装置が挙げられる。
第1切断工程におけるダイシングソー10の刃厚D3は、第1除去工程におけるダイシングソー10の刃厚D1と同一またはそれよりも短く、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下、より好ましくは、100μm未満である。ダイシングソー10の刃厚D3は、好ましくは、第1切断工程におけるダイシングソー10の刃厚D1の50%以下、より好ましくは、30%以下であり、また、例えば、5%以上、好ましくは、10%以上である。
第1切断工程により、複数(5つ)の直線状の第1切断部13(溝)が、反射層−蛍光体層被覆素子集合体8に、前後方向に等間隔で形成される。また、第1切断部13によって、蛍光体層4は、前後方向において、2つの部分(後述する蛍光体層本体部40および蛍光体層残部47)に分割される。特に、蛍光体層前部41は、前後方向において、2つの部分(後述する切断蛍光体層前部46および蛍光体層残部47)に分割される。
切断部の幅W3は、切断装置(好ましくは、ダイシングソー10の刃厚D3)に対応しており、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下、より好ましくは、100μm未満である。幅W3は、好ましくは、幅W1の50%以下、より好ましくは、30%以下であり、また、例えば、5%以上、好ましくは、10%以上である。
第2切断工程では、図3G、図5Gおよび図7Gに示すように、前後方向に延びる直線状に、左右方向において互いに隣接する一層被覆素子6の間を通過するように、反射層7を切断する。すなわち、前後方向に延びる直線状に、第2除去部12内に配置される反射層7を、切断する。より具体的には、第2除去部12の幅よりも小さい幅の直線状に、第2除去部12内に配置される反射層7を上下方向に貫通するように、切断する。
また、第2切断工程では、左右方向において互いに隣接する一層被覆素子6間に位置する複数(2つ)の第2除去部12に1対1対応するように、反射層7を、左右方向に等間隔で、切断する。加えて、反射層−蛍光体層被覆素子集合体8の左右方向両端部(左端部および右端部)に位置する複数(2つ)の第2除去部12においても、反射層7を、左右方向に等間隔で切断する。
第2切断工程では、好ましくは、第2除去部12に配置される反射層7において、左右方向中間(すなわち、左側の一層被覆素子6の右端縁と、それと右側に隣接する一層被覆素子6の左端縁との中間M4、図7G参照)を通過するように、反射層7を切断する。
第2切断方法としては、第1切断方法と同様であり、好ましくは、ダイシング装置が挙げられる。
第2切断工程におけるダイシングソー10の刃厚D4は、好ましくは、第1切断工程におけるダイシングソー10の刃厚D3と同様であり、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下、より好ましくは、100μm未満である。ダイシングソー10の刃厚D4は、好ましくは、第1切断工程におけるダイシングソー10の刃厚D2の50%以下、より好ましくは、30%以下であり、また、例えば、5%以上、好ましくは、10%以上である。
第2切断部14の幅W4は、切断装置(好ましくは、ダイシングソー10の刃厚D4)に対応し、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、400μm以下、より好ましくは、100μm未満である。幅W4は、好ましくは、幅W2の50%以下、より好ましくは、30%以下であり、また、例えば、5%以上、好ましくは、10%以上である。
第2切断工程により、複数(4つ)の直線状の第2切断部14(溝)が、反射層−蛍光体層被覆素子集合体8に、左右方向において等間隔で形成される。
複数の第1切断部13および複数の第2切断部14は、平面視格子状の溝を、反射層−蛍光体層被覆素子集合体8に形成する。
複数の第1切断部13および複数の第2切断部14によって、反射層−蛍光体層被覆素子集合体8が個片化される。その結果、個片化された複数(12個)の二層被覆素子1が、仮固定シート2に仮固定された状態で、得られる。
複数の二層被覆素子1は、同一サイズである。すなわち、複数の二層被覆素子1の前後方向長さ、左右方向長さおよび上下方向長さは、それぞれ互いに同一である。
二層被覆素子1は、図8Aおよび図8Bに示すように、二層被覆素子本体部50と、二層被覆素子残部51とを備えている。
二層被覆素子本体部50は、光半導体素子3と、蛍光体層本体部40と、反射層本体部70とを備えている。
蛍光体層本体部40は、切断蛍光体層前部46、蛍光体層後部42、蛍光体層左部43、蛍光体層右部44および蛍光体層上部45を備えている。
切断蛍光体層前部46は、蛍光体層前部41が第1切断工程により切断された蛍光体部材であって、蛍光体層前部41より、前後方向長さが僅かに短くなるように形成されている。切断蛍光体層前部46の前後方向長さL7(図5F参照)は、例えば、40μm以上、好ましくは、90μm以上であり、また、例えば、790μm以下、好ましくは、490μm以下である。
反射層本体部70は、蛍光体層本体部40の上面、および、3側面(左側面、右側面、および、後側面)と接触するように、蛍光体層本体部40の上側および周囲に配置されている。
二層被覆素子残部51は、二層被覆素子本体部50の後端縁と連続するように設けられ、前後方向に投影したときに、二層被覆素子本体部50と一致するように形成されている。二層被覆素子残部51は、蛍光体層残部47と、反射層残部71とを備えている。
蛍光体層残部47は、前後方向に投影したときに、蛍光体層本体部40と一致するように、形成されている。
反射層残部71は、蛍光体層残部47の上面および2側面(左側面および右側面)と接触するように、蛍光体層残部47の上側および周囲に配置されている。蛍光体層残部47の前後方向長さおよび反射層残部71の前後方向長さは、同一である。
二層被覆素子1では、切断蛍光体層前部46の前端面が、光半導体素子3からの光を二層被覆素子1の外部へと放射させる光取出面90となる。
次いで、必要に応じて、図3I、図5Iおよび図7Iに示すように、二層被覆素子1に、再配線層60を配置する(再配線配置工程)。
具体的には、セミアディティブ法などを用いて、再配線層60を二層被覆素子1の下面に配置する。
再配線層60は、再配線基板61と、再配線基板61を上下方向に貫通し、再配線基板61の上面および下面に露出する電極を有する再配線62とを備えている。
<作用効果>
第1実施形態の製造方法は、仮固定シート2の上に、複数の光半導体素子3を、前後方向および左右方向に並ぶように、前後方向および左右方向に沿って互いに間隔を隔てて配置する第1工程、複数の光半導体素子3を被覆するように、前後方向および左右方向に沿って、蛍光体層4を連続して配置する第2工程と、1つの光半導体素子3に対して1つの蛍光体層4が独立して被覆するように、前後方向および左右方向において互いに隣接する光半導体素子3の間の蛍光体層4を除去して、複数の一層被覆素子6を形成する第3工程と、複数の一層被覆素子6を被覆するように、前後方向および左右方向に沿って、反射層7を連続して配置する第4工程と、各一層被覆素子6において、光半導体素子3の前端縁と、蛍光体層前部41の前端縁との間を通過するように、反射層7および蛍光体層前部41を切断して、さらに、左右方向において隣接する一層被覆素子6の間を通過するように、反射層7を切断して、複数の二層被覆素子1に個片化する第5工程とを備えている。
この製造方法によれば、反射層7を光半導体素子3に配置する工程を一段階で実施することができる。その結果、前側に光を発する二層被覆素子1を簡便に製造することができる。
特に、この製造方法によれば、複数の光半導体素子3を前後方向および左右方向に沿って配置し、前後方向および左右方向に沿って蛍光体層4を連続して配置し、前後方向および左右方向に蛍光体層4の一部を除去し、前後方向および左右方向に沿って反射層7を連続して配置し、前後方向および左右方向に沿って反射層7および蛍光体層4を切断している。そのため、光半導体素子3の上側、後端側および左右両端側に、反射層7を配置する工程を一段階で実施することができる。その結果、前側のみから光を発する二層被覆素子1を簡便に製造することができる。また、前後方向および左右方向に並列して、二層被覆素子1を製造することができるため、多量の二層被覆素子1を製造することができる。
また、第1工程では、同一サイズの複数の光半導体素子3を、前後方向において等間隔で配置し、第3工程では、各一層被覆素子6において、光半導体素子3の前端縁と、蛍光体層前部41の前端縁との間の長さが、光半導体素子3の後端縁と、蛍光体層後部42の後端縁との間の長さよりも、長くなるように、蛍光体層4を、前後方向において等間隔で除去し、第5工程では、反射層7および蛍光体層前部41を、前後方向において等間隔で切断している。
このため、同一サイズの光半導体素子3を前後方向に配置し、反射層7および蛍光体層4を、前後方向において等間隔で切断する。そのため、同一サイズの二層被覆素子1を画一的に製造できる。
さらに、第1工程では、複数の光半導体素子3を、左右方向において等間隔で配置し、第3工程では、各一層被覆素子6において、光半導体素子3の左端縁と、蛍光体層左部43の左端縁との間の長さが、光半導体素子3の右端縁と、蛍光体層右部44の右端縁との間の長さと、同じ長さとなるように、蛍光体層4を、左右方向において等間隔で除去し、第5工程では、反射層7を、左右方向において等間隔で切断している。
このため、同一サイズの光半導体素子3を前後方向および左右方向に配置し、反射層7および蛍光体層4を、前後方向および左右方向において等間隔で切断する。そのため、同一サイズの二層被覆素子1を多量かつ画一的に製造でき、工業的生産に適している。
<変形例>
上記実施形態では、第3工程において、第1除去工程を実施した後に、第2除去工程を実施しているが、例えば、図示しないが、第2除去工程を実施した後に、第1除去工程を実施することもでき、また、第1除去工程および第2除去工程を同時に実施することもできる。
上記実施形態では、第5工程において、第1切断工程を実施した後に、第2切断工程を実施しているが、例えば、図示しないが、第2切断工程を実施した後に、第1切断工程を実施することもでき、また、第1切断工程および第2切断工程を同時に実施することもできる。
また、上記実施形態では、図3Hおよび図3Iに示すように、二層被覆素子1を製造した次の工程で、再配線層60を配置しているが、例えば、図9に示すように、二層被覆素子残部51を除去することもできる。二層被覆素子残部51の除去方法としては、グラインド加工や、上述した切断方法が挙げられる。
また、二層被覆素子残部51を除去した二層被覆素子1、すなわち、二層被覆素子本体部50のみに対して、再配線層60を配置することもできる。
また、上記実施形態では、図2Fに示す第1切断工程により、蛍光体層前部41を、前後方向において、2つの部分(蛍光体層本体部40および蛍光体層残部47)に分割しているが、例えば、図示しないが、蛍光体層前部41の前端縁を切断することにより、蛍光体層残部47を形成せずに、蛍光体層本体部40のみを形成することもできる。
これにより、第2切断工程を得て、図10に示す二層被覆素子1が得られる。図10に示す二層被覆素子1は、二層被覆素子残部51を備えず、二層被覆素子本体部50のみからなる。
図10に示す二層被覆素子1を得る実施形態では、所望の位置よりも第1切断部13の位置が僅かにでも前側にずれると、蛍光体層前部41の前端縁に反射層7が残ってしまうため、高い切断位置精度が求められる。したがって、好ましくは、2つの部分(蛍光体層本体部40および蛍光体層残部47)に分割するように、第1切断工程を実施する。
上記実施形態では、図6Bに示すように、蛍光体層4は、光半導体素子3の発光面31全面および4つの側面33全面と接触するように、光半導体素子3の上側および周囲に配置しているが、例えば、図11A〜図12H(特に図11B)に示すように、蛍光体層4は、光半導体素子3の発光面31全面のみと接触するように、光半導体素子3の上側に配置することができる。
図11A〜図12Hに示す実施形態では、第2工程の蛍光体層の配置工程において、蛍光体層積層シートの蛍光体層として、図1Bに示す第2工程で説明した蛍光体層積層シートの蛍光体層よりも、硬化の程度が進んだBステージ状態の蛍光体層を用いる。また、図1Bに示す蛍光体層積層シートの蛍光体層の厚みよりも、薄い蛍光体層(具体的には、上述の蛍光体層上部41の厚みL5と同様の膜厚の蛍光体層)を用いる。
次いで、この実施形態では、図11Eに示す第4工程において、反射層7が、光半導体素子3の4つの側面33全面と接触するように、光半導体素子3の周囲に配置される。
この実施形態で得られる二層被覆素子1では、図12Hに示すように、反射層本体部70は、反射層上部72と、反射層下部73とを備えている。
反射層上部72は、蛍光体層本体部40の上面と接触するように、蛍光体層本体部40の上側に配置されている。
反射層下部73は、光半導体素子3の4側面(前側面、後側面、左側面および右側面)、および、蛍光体層本体部40の3側面(後側面、左側面および右側面)と接触するように、光半導体素子3および蛍光体層本体部40の周囲に配置されている。
蛍光体層本体部40は、平面視略平板形状を有し、厚み方向に投影したときに、光半導体素子3を含むように形成されている(図3Hを参照。)。
反射層残部71は、蛍光体層残部47の上面、下面および2側面(左側面および右側面)と接触するように、蛍光体層残部47の上側、下側および周囲に配置されている。
<第2実施形態>
図13A−図14Hを参照して、本発明の二層被覆素子1の製造方法の第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同じ部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
二層被覆素子1の製造方法は、(1)仮固定シート2の上に、複数の光半導体素子3を、前後方向に沿って、互いに間隔を隔てて配置する第1工程、(2)複数の光半導体素子3を被覆するように、前後方向に沿って、蛍光体層4を連続して配置する第2工程、(3)1つの光半導体素子3に対して1つの蛍光体層4が独立して被覆するように、前後方向に互いに隣接する光半導体素子3の間の蛍光体層4を除去する第3工程、(4)複数の一層被覆素子6を被覆するように、前後方向に沿って、反射層7を連続して配置する第4工程、(5)一層被覆素子6において、光半導体素子3の前端縁と、蛍光体層4の前端縁との間を通過するように、反射層7および蛍光体層4を切断する第5工程を備える。
第2実施形態では、図13Aに示すように、第1工程において、仮固定シート2の上に、複数の光半導体素子3を、前後方向に互いに間隔を隔てて配置する。すなわち、左右方向には、複数の光半導体素子3を並列配置しない。
また、図13Dに示すように、第2除去工程では、光半導体素子3の左右方向外側(左側および右側)に配置される蛍光体層4を、前後方向に延びる直線状に除去する。
また、図14Gに示すように、第2切断工程では、光半導体素子3の左右方向外側(左側および右側)に配置され、第2除去部12に充填される反射層7を、前後方向に延びる直線状に切断する。
得られる二層被覆素子1は、第1実施形態で得られる二層被覆素子1と同一である。
第2実施形態の製造方法も第1実施形態と同様の作用効果を奏する。前後方向および左右方向に沿って二層被覆素子1を多量にかつ画一に製造できる観点から、好ましくは、第1実施形態の製造方法が挙げられる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
<蛍光体層積層シートAの用意>
特開2016−37562号公報に記載の実施例1を参考にし、Bステージ状態の蛍光体層を備える蛍光体層積層シートを作製した。ただし、シリコーン樹脂組成物の配合割合を50質量%、無機フィラー(複合無機酸化物粒子:SiO/Al/CaO/MgO=60/20/15/5(質量%))の配合割合を45質量%、蛍光体(「Y-468」、根本特殊化学社製)の配合割合を5質量%とした。蛍光体層の厚みは、400μm、蛍光体層積層時の加熱条件は、90℃、9.5分とした。
<蛍光体層積層シートBの用意>
蛍光体層の厚みを50μm、加熱条件を90℃、6分とした以外は、蛍光体層積層シートAと同様にして、蛍光体層積層シートBを作製した。
<実施例1>
SUS板に両面テープを貼り付け、仮固定シートを用意した。仮固定シートの両面テープの上にLED素子(0.32mm×0.63mmサイズ、120μm厚み)を、前後方向(第1方向)において0.65mm間隔、左右方向(第2方向)において3.6mm間隔で、前後方向5列、左右方向5列となるように整列配置した(図1A、図4A、図6A参照)。
蛍光体層積層シートAを用いて、90℃、10分、0.1MPaの条件で、熱プレスして、蛍光体層でLED素子を封止した。その後、乾燥機にて、150℃3時間の条件にて、蛍光体層を加熱硬化させた。これにより、蛍光体層被覆素子集合体を作製した(図1B、図4B、図6B参照)。なお、LED素子の上側にある蛍光体層上部の厚みL5は、50μmとした。
刃厚(D1)200μmのダイシングブレード(DISCO社製、「B1A801SDC320N50M51」)を備えるダイシング装置を用いて、図1C、図4Cおよび図6Cに示すように、ダイシングを実施して、蛍光体層を除去した。具体的には、前後方向において等間隔となるように、左右方向に延びる直線状に、中間M1(図4C参照)よりも前側の蛍光体層を切断した。
次いで、刃厚(D2)200μmのダイシングブレード(上記と同一)を備えるダイシング装置を用いて、図2D、図4Dおよび図6Dに示すように、ダイシングを実施して、蛍光体層を除去した。具体的には、左右方向において等間隔となるように、前後方向に延びる直線状に、中間M2(図6D参照)を通過するように、蛍光体層を切断した。これにより、蛍光体層被覆素子集合体を得た。
圧縮成型機を用いて、白色樹脂組成物のワニス(白色シリコーン樹脂、「WR−3100」、東レ・ダウコーニング社製)からなる反射層を、蛍光体層被覆素子集合体の上に、形成した。なお、蛍光体層上の反射層の厚みL6を、100μmとした。その後、乾燥機にて、150℃3時間の条件で、反射層を加熱硬化させた(図2E、図4E、図6E参照)。
次いで、刃厚(D3)40μmのダイシングブレード(DISCO社製、「NBC−ZH205F−SE 27HEFF」)を備えるダイシング装置を用いて、図2F、図5F、図7Fに示すように、ダイシングを実施して、反射層および蛍光体層前部を切断した。具体的には、前後方向において等間隔となるように、左右方向に延びる直線状に、中間M3(図5F参照)よりも前側の蛍光体層前部および反射層を切断した。
次いで、刃厚(D4)40μmのダイシングブレード(上記と同一)を備えるダイシング装置を用いて、図3G、図5G、図7Gに示すように、ダイシングを実施して、反射層を切断した。具体的には、左右方向において等間隔となるように、前後方向に延びる直線状に、中間M4(図7G参照)を通過するように、反射層を切断した。
これにより、二層被覆素子を得た(図3H、図5H、図7H参照)。
<実施例2>
実施例1と同様にして、仮固定シートの両面テープの上にLED素子を整列配置した(図11A、図1A参照)。
蛍光体層積層シートBを用いて、60℃、5分、0.48MPaの条件で、熱プレスして、蛍光体層をLED素子の上面に配置した。その後、乾燥機にて、150℃3時間の条件にて、蛍光体層を加熱硬化させた。これにより、蛍光体層被覆素子集合体を作製した(図11B、図1B参照)。
刃厚(D1)200μmのダイシングブレード(DISCO社製、「B1A801SDC320N50M51」)を備えるダイシング装置を用いて、図11C、図1Cに示すように、ダイシングを実施して、蛍光体層を除去した。具体的には、前後方向において等間隔となるように、左右方向に延びる直線状に、中間M1(図11C参照)よりも前側の蛍光体層を切断した。
次いで、刃厚(D2)200μmのダイシングブレード(上記と同一)を備えるダイシング装置を用いて、図2D、図11Dに示すように、ダイシングを実施して、蛍光体層を除去した。具体的には、左右方向において等間隔となるように、前後方向に延びる直線状に、隣接する光半導体素子間の左右方向中間(M2)を通過するように、蛍光体層を切断した。これにより、蛍光体層被覆素子集合体を得た。
圧縮成型機を用いて、白色樹脂組成物のワニス(白色シリコーン樹脂、「WR−3100」東レ・ダウコーニング社製)からなる反射層を、蛍光体層被覆素子集合体の上から押圧して、反射層を蛍光体層被覆素子集合体に配置した。これにより、白色層は、蛍光体層の上面に配置されるとともに、光半導体素子3の4側面に接触するように配置された。なお、蛍光体層上の反射層の厚みL6を、100μmとした。その後、乾燥機にて、150℃3時間の条件で、反射層を加熱硬化させた(図11E、図2E参照)。
次いで、刃厚(D3)40μmのダイシングブレード(DISCO社製、「NBC−ZH205F−SE 27HEFF」)を備えるダイシング装置を用いて、図12F、図2Fに示すように、ダイシングを実施して、反射層および蛍光体層前部を切断した。具体的には、前後方向において等間隔となるように、左右方向に延びる直線状に、中間M3(図12F参照)よりも前側の蛍光体層前部および反射層を切断した。
次いで、刃厚(D4)40μmのダイシングブレード(上記と同一)を備えるダイシング装置を用いて、図3G、図12Gに示すように、ダイシングを実施して、反射層を切断した。具体的には、左右方向において等間隔となるように、前後方向に延びる直線状に、隣接する光半導体素子間の左右方向中間(M4)を通過するように、反射層を切断した。
これにより、二層被覆素子を得た(図12H、図3H参照)。
1 二層被覆素子
2 仮固定シート
3 光半導体素子
4 蛍光体層
6 一層被覆素子
7 反射層
41 蛍光体層前部
42 蛍光体層後部
43 蛍光体層左部
44 蛍光体層右部

Claims (4)

  1. 基材の上に、複数の光半導体素子を、第1方向に沿って互いに間隔を隔てて配置する第1工程、
    複数の前記光半導体素子を被覆するように、前記第1方向に沿って、蛍光体層を連続して配置する第2工程、
    1つの前記光半導体素子に対して1つの前記蛍光体層が独立して被覆するように、前記第1方向において互いに隣接する前記光半導体素子の間の前記蛍光体層を除去して、複数の蛍光体層被覆光半導体素子を形成する第3工程、
    複数の前記蛍光体層被覆光半導体素子を被覆するように、前記第1方向に沿って、反射層を連続して配置する第4工程、および、
    各前記蛍光体層被覆光半導体素子において、前記光半導体素子の第1方向一端縁と、前記蛍光体層の第1方向一端縁との間を通過するように、前記反射層および前記蛍光体層を切断して、複数の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子に個片化する第5工程
    を備えることを特徴とする、反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法。
  2. 前記第1工程では、複数の前記光半導体素子を、さらに、前記第1方向と直交する第2方向にも並ぶように、前記第2方向に沿って互いに間隔を隔てて配置し、
    前記第2工程では、複数の前記光半導体素子を被覆するように、前記第1方向および前記第2方向に沿って、蛍光体層を連続して配置し、
    前記第3工程では、1つの前記光半導体素子に対して1つの前記蛍光体層が独立して被覆するように、さらに、前記第2方向において互いに隣接する前記光半導体素子の間の前記蛍光体層を除去して、複数の蛍光体層被覆光半導体素子を形成し、
    前記第4工程では、複数の前記蛍光体層被覆光半導体素子を被覆するように、前記第1方向および前記第2方向に沿って、反射層を連続して配置し、
    前記第5工程では、さらに、前記第2方向において隣接する前記蛍光体層被覆光半導体素子の間を通過するように、前記反射層を切断して、複数の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子に個片化する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法。
  3. 複数の前記光半導体素子は、同一サイズであり、
    前記第1工程では、複数の前記光半導体素子を、前記第1方向において等間隔で配置し、
    前記第3工程では、各前記蛍光体層被覆光半導体素子において、前記光半導体素子の第1方向一端縁と、前記蛍光体層の第1方向一端縁との間の長さが、前記光半導体素子の第1方向他端縁と、前記蛍光体層の第1方向他端縁との間の長さよりも、長くなるように、前記蛍光体層を、前記第1方向において等間隔で除去し、
    前記第5工程では、前記反射層および前記蛍光体層を、前記第1方向において等間隔で切断する
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法。
  4. 前記第1工程では、複数の前記光半導体素子を、前記第2方向において等間隔で配置し、
    前記第3工程では、各前記蛍光体層被覆光半導体素子において、前記光半導体素子の第2方向一端縁と、前記蛍光体層の第2方向一端縁との間の長さが、前記光半導体素子の第2方向他端縁と、前記蛍光体層の第2方向他端縁との間の長さと、同じ長さとなるように、前記蛍光体層を、前記第2方向において等間隔で除去し、
    前記第5工程では、前記反射層を、前記第2方向において等間隔で切断する
    ことを特徴とする、請求項3に記載の反射層−蛍光体層被覆光半導体素子の製造方法。
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