JP2018006018A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池の廃熱を用いて製造した温水と、ヒートポンプを用いて製造した温水とを、使い分けることができる燃料電池システムを提供する。【解決手段】燃料電池3の廃熱を用いて貯留水が加熱される第一貯湯タンク4と、燃料電池3により発電された電力で駆動される蒸気圧縮式のヒートポンプ6と、このヒートポンプ6を用いて貯留水が加熱される第二貯湯タンク7とを備える。第一貯湯タンク4内の貯留水と、第二貯湯タンク7内の貯留水とを切り替えて、ユースポイントへ出湯可能とされる。好ましくは、温水の循環路2を備え、温水取出部10での出湯時、給水路31から給水しつつ、温水を第一貯湯タンク4経由または第二貯湯タンク7経由で循環させる。その際、各ミキシングバルブ5,8で、設定温度の温水として、加熱装置15へ供給できる。いずれの貯湯タンク4,7を経由させるかは、切替弁32,42で切り替えられる。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池の廃熱を用いて製造した温水と、燃料電池から給電されるヒートポンプを用いて製造した温水とを、使い分けることができる燃料電池システムに関するものである。
温水のユースポイントにて即座に出湯できるように、ユースポイント付近(ユースポイントへの温水取出部)を通る循環路を設けておき、その循環路に温水を循環させておくことが考えられる。そして、その場合、循環路から所定温度の温水を出湯できれば好適である。また、循環水を加熱するための加熱装置が循環路に設けられる場合、加熱装置の運転を安定させるため、あるいは加熱装置の性能上の都合から、加熱装置の入口側水温を所定温度に維持できれば好適である。
一方、従来、下記特許文献1に開示されるように、貯湯タンク(10)内の貯留水を、燃料電池(31)の廃熱を用いて加熱したり、ヒートポンプ(12)を用いて加熱したりできるシステムが知られている。このシステムでは、貯湯タンク(10)からの温水と給水源からの常温水とを給湯混合弁(17)で混合して、設定温度で出湯することができる。
しかしながら、前記特許文献1に記載の発明では、燃料電池の廃熱を用いて製造した温水と、ヒートポンプを用いて製造した温水とを、使い分けることができない。
また、前記特許文献1に記載の発明では、貯湯タンクからの一方通行の出湯のみが想定されており、前述した循環路への適用が想定されていない。つまり、貯湯タンクからの温水に給水源からの常温水を混ぜて設定温度の温水を得るとしても、単純にその温水を前記循環路に供給しただけでは、元々の循環水との関係で循環路内の水温を設定温度に維持できなくなる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、燃料電池の廃熱を用いて製造した温水と、ヒートポンプを用いて製造した温水とを、使い分けることができる燃料電池システムを提供することにある。また、ユースポイントへの温水取出部が設けられた循環路に適用され、温水取出部に設定温度の温水を供給するか、循環路に設けた加熱装置に設定温度の温水を供給することができる燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、燃料電池の廃熱を用いて貯留水が加熱される第一貯湯タンクと、前記燃料電池により発電された電力で駆動される蒸気圧縮式のヒートポンプと、このヒートポンプを用いて貯留水が加熱される第二貯湯タンクとを備え、前記第一貯湯タンク内の貯留水と、前記第二貯湯タンク内の貯留水とを切り替えて、ユースポイントへ出湯可能とされたことを特徴とする燃料電池システムである。
請求項1に記載の発明によれば、燃料電池の廃熱を用いて温水を製造できると共に、燃料電池により発電した電力を用いてヒートポンプにより温水を製造することもできる。しかも、燃料電池の廃熱を用いて製造した温水と、ヒートポンプを用いて製造した温水とを、別個のタンクに貯留して使い分けることができる。
請求項2に記載の発明は、循環ポンプにより温水を循環させる流路であって、ユースポイントへの温水取出部が設けられた循環路と、前記循環路から分岐して前記第一貯湯タンクに接続される第一引込路と、この第一引込路からの温水と前記第一貯湯タンクからの温水とを混合して、設定温度の温水とする第一ミキシングバルブと、前記循環路の内、前記第一引込路との分岐部よりも下流に、前記第一ミキシングバルブの吐出口からの温水を供給する第一送出路と、前記循環路の内、前記第一引込路との分岐部よりも下流で、前記第一送出路との合流部よりも上流の第一区間を介さずに、前記第一引込路と前記第一送出路とを介して前記循環路に温水を循環させるか、前記第一引込路と前記第一送出路とを介さずに前記第一区間を介して前記循環路に温水を循環させるかを切り替える第一切替手段と、前記循環路から分岐して前記第二貯湯タンクに接続される第二引込路と、この第二引込路からの温水と前記第二貯湯タンクからの温水とを混合して、設定温度の温水とする第二ミキシングバルブと、前記循環路の内、前記第二引込路との分岐部よりも下流に、前記第二ミキシングバルブの吐出口からの温水を供給する第二送出路と、前記循環路の内、前記第二引込路との分岐部よりも下流で、前記第二送出路との合流部よりも上流の第二区間を介さずに、前記第二引込路と前記第二送出路とを介して前記循環路に温水を循環させるか、前記第二引込路と前記第二送出路とを介さずに前記第二区間を介して前記循環路に温水を循環させるかを切り替える第二切替手段と、前記温水取出部よりも下流であるが前記各切替手段よりも上流の前記循環路に接続されて、前記温水取出部での出湯分の水を補給する給水路とを備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムである。
請求項2に記載の発明によれば、循環路に温水を循環させておくことで、循環路の温水取出部から温水を迅速に取り出すことができる。また、第一切替手段により、第一引込路と第一送出路とを介して温水を循環させるか、第一引込路と第一送出路とを介さずに温水を循環させるかを切り替えることができる。第一引込路と第一送出路とを介して温水を循環させる際、第一引込路からの温水と第一貯湯タンクからの温水(燃料電池の廃熱を用いて加熱された温水)とを第一ミキシングバルブで設定温度の温水として、第一送出路から循環路へ戻すことができる。一方、第二切替手段により、第二引込路と第二送出路とを介して温水を循環させるか、第二引込路と第二送出路とを介さずに温水を循環させるかを切り替えることができる。第二引込路と第二送出路とを介して温水を循環させる際、第二引込路からの温水と第二貯湯タンクからの温水(ヒートポンプを用いて加熱された温水)とを第二ミキシングバルブで設定温度の温水として、第二送出路から循環路へ戻すことができる。従って、第一切替手段と第二切替手段とにより、燃料電池の廃熱を用いて製造した第一貯湯タンク内の温水と、ヒートポンプを用いて製造した第二貯湯タンク内の温水とを、使い分けることができる。そして、いずれの場合も、温水取出部への循環路に、設定温度の温水を供給することができる。なお、温水取出部での出湯時にその出湯分の水を補給する給水路は、温水取出部よりも下流であるが各切替手段よりも上流の循環路に接続されているので、各ミキシングバルブを経由させて温水を循環させる際、各引込路には給水路からの水が混ざることになり、各ミキシングバルブでは、各引込路からの比較的低温の温水と、各貯湯タンクからの比較的高温の温水とを混合して、設定温度の温水を容易に製造することができる。
請求項3に記載の発明は、循環ポンプにより温水を循環させる流路であって、ユースポイントへの温水取出部が設けられた循環路と、前記第一貯湯タンクと前記循環路とを接続する第一送出路と、前記第二貯湯タンクと前記循環路とを接続する第二送出路と、前記第一貯湯タンクに接続され、前記温水取出部での出湯分の水を補給する第一給水路と、前記第二貯湯タンクに接続され、前記温水取出部での出湯分の水を補給する第二給水路とを備え、前記第一給水路による給水と、前記第二給水路による給水とを、択一的に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムである。
請求項3に記載の発明によれば、循環路に温水を循環させておくことで、循環路の温水取出部から温水を迅速に取り出すことができる。また、温水取出部での出湯時、循環路には、第一給水路、第一貯湯タンクおよび第一送出路を介して給水可能とされると共に、第二給水路、第二貯湯タンクおよび第二送出路を介して給水可能とされる。そして、この二系統の給水の内、いずれから給水するかを切り替えることで、燃料電池の廃熱を用いて製造した第一貯湯タンク内の温水と、ヒートポンプを用いて製造した第二貯湯タンク内の温水とを、使い分けることができる。
請求項4に記載の発明は、前記循環路には、循環水を加熱する加熱装置が設けられており、この加熱装置は、前記循環路の内、前記各送出路との合流部よりも下流で、前記温水取出部よりも上流に設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料電池システムである。
請求項4に記載の発明によれば、循環路には、温水取出部の手前に加熱装置が設けられるので、温水取出部での出湯温度を所望に維持することができる。また、加熱装置は、循環路の内、各送出路との合流部よりも下流で、温水取出部よりも上流に設けられるので、各送出路から循環路への供給水温を設定温度に維持しておけば、加熱装置の運転を安定させたり、あるいは加熱装置の性能上好適な温度以下で加熱装置に給水したりすることができる。
さらに、請求項5に記載の発明は、前記第一貯湯タンクは、前記第二貯湯タンクよりも小容量とされ、前記燃料電池により発電された電力で、前記ヒートポンプの他、一または複数の電気機器が駆動可能とされ、設定タイミングにおいて、前記燃料電池により前記ヒートポンプを駆動して、前記第二貯湯タンクに温水を製造しておき、前記第一貯湯タンクよりも前記第二貯湯タンクの温水使用を優先し、前記第二貯湯タンク内の貯留水の水温が下限温度を下回ると、前記第一貯湯タンクの温水使用に切り替えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システムである。
請求項5に記載の発明によれば、たとえば、夜間など、電力や温水の需要が少ない時間帯に、燃料電池で発電した電力でヒートポンプを稼働して、比較的大容量の第二貯湯タンクに温水を製造しておくことができる。この際、燃料電池の廃熱を用いて、第一貯湯タンクに温水を製造しておくこともできる。その後、朝一など、温水を大量消費する時間帯になると、第二貯湯タンクからの温水を使用でき、その温水を使い切ると、第一貯湯タンクからの温水使用に切り替えることができる。また、電力需要が高まると、燃料電池で発電した電力をヒートポンプ以外へ供給しても、燃料電池の廃熱を用いて第一貯湯タンクに温水を製造することはできる。
本発明の燃料電池システムによれば、燃料電池の廃熱を用いて製造した温水と、ヒートポンプを用いて製造した温水とを、使い分けることができる。また、ユースポイントへの温水取出部が設けられた循環路に適用しても、温水取出部に設定温度の温水を供給したり、循環路に設けた加熱装置に設定温度の温水を供給したりすることができる。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の燃料電池システム1の実施例1を示す概略図である。
本実施例の燃料電池システム1は、温水を循環させる循環路2と、燃料電池3と、この燃料電池3の廃熱を用いて貯留水が加熱される第一貯湯タンク4と、循環路2からの温水と第一貯湯タンク4からの温水とを混合して設定温度の温水として循環路2へ戻す第一ミキシングバルブ5と、燃料電池3により発電された電力で駆動されるヒートポンプ6と、このヒートポンプ6を用いて貯留水が加熱される第二貯湯タンク7と、循環路2からの温水と第二貯湯タンク7からの温水とを混合して設定温度の温水として循環路2へ戻す第二ミキシングバルブ8とを主要部として備える。
本実施例の燃料電池システム1は、温水を循環させる循環路2と、燃料電池3と、この燃料電池3の廃熱を用いて貯留水が加熱される第一貯湯タンク4と、循環路2からの温水と第一貯湯タンク4からの温水とを混合して設定温度の温水として循環路2へ戻す第一ミキシングバルブ5と、燃料電池3により発電された電力で駆動されるヒートポンプ6と、このヒートポンプ6を用いて貯留水が加熱される第二貯湯タンク7と、循環路2からの温水と第二貯湯タンク7からの温水とを混合して設定温度の温水として循環路2へ戻す第二ミキシングバルブ8とを主要部として備える。
循環路2は、循環ポンプ9により温水を循環させる流路である。循環路2には、ユースポイントへの温水取出部10が設けられている。循環ポンプ9を作動させて循環路2に温水を循環中、一または複数の温水取出部10から、所望により適宜の配管を介して、各種のユースポイントへ温水を取り出すことができる。すなわち、ユースポイントの出湯口が開けられると、その出湯口から外部へ出湯することができる。
温水のユースポイントは、特に問わないが、たとえば、家庭用の燃料電池システム1の場合、カラン、シャワーまたは浴槽などとされ、業務用の燃料電池システム1の場合、各種温水利用機器(たとえば厨房での出湯部)とされる。
図1において、循環路2には反時計回りに温水が循環されるが、循環ポンプ9は、各ミキシングバルブ5,8からの送出路11,12との合流部よりも下流で、温水取出部10よりも上流に設けられている。但し、循環ポンプ9は、場合により、循環路2の内、温水取出部10よりも下流で、各貯湯タンク4,7への引込路13,14との分岐部よりも上流に設けられてもよい。
循環路2には、好ましくはさらに、加熱装置15が設けられる。加熱装置15は、循環路2の内、各ミキシングバルブ5,8からの送出路11,12との合流部よりも下流で、温水取出部10よりも上流に設けられるのがよい。本実施例では、循環路2の内、循環ポンプ9よりも下流で温水取出部10よりも上流に、加熱装置15が設けられている。加熱装置15は、その構成を特に問わないが、たとえば、バーナ、電気ヒータまたは蒸気ヒータから構成される。なお、加熱装置15は、典型的には循環ポンプ9の作動中に作動するが、場合により、温水取出部10での出湯停止中には停止してもよい。
循環路2には、好ましくはさらに、膨張タンク(図示省略)が設けられる。膨張タンクは、周知のとおり、循環路2内の循環水の体積変化を吸収する装置であり、循環水を大気開放する開放式でもよいし、大気開放することなく循環水の体積変化を吸収する機構を内蔵した密閉式でもよい。循環路2に膨張タンクを設けることで、循環水の温度変化に伴う体積変化を、膨張タンクで吸収することができる。
燃料電池3は、燃料電池本体16を備え、この燃料電池本体16は、図示しないが改質器やセルスタックなどを備える。燃料電池本体16には、原燃料(都市ガス)G、空気A、および水(改質水)Wが供給される。そして、周知のとおり、原燃料(メタンガスを主成分とする都市ガス)と水(水蒸気)とを改質器において水蒸気改質反応させることにより水素を生成し、その水素と空気中の酸素とをセルスタックにおいて化学反応させて発電する。発電した電気は、インバータで交流電流に変換され、各種の電気機器へ供給される。この電気機器には、ヒートポンプが含まれる。なお、燃料電池3の種類は、特に問わない。本実施例では、固体酸化物形(SOFC)が用いられるが、たとえば固体高分子形(PEFC)などを用いてもよい。
燃料電池3の廃熱を用いて、第一貯湯タンク4内の貯留水が加熱される。典型的には、燃料電池3のオフガス廃熱を用いて、第一貯湯タンク4内の貯留水が加熱される。つまり、燃料電池3における発電時、セルスタックや改質器からはオフガス(排ガス)が排出されるが、そのオフガス廃熱を用いて、第一貯湯タンク4内の貯留水を加熱する。あるいは、これに代えてまたはこれに加えて、セルスタックの冷却器において、セルスタックからの廃熱を回収して、第一貯湯タンク4内の貯留水を加熱する。
燃料電池3のオフガス廃熱で第一貯湯タンク4内の貯留水を加熱するために、本実施例では、燃料電池3のオフガス熱交換器17と、第一貯湯タンク4の加熱用熱交換器18とが、循環回路19で接続されている。
オフガス熱交換器17は、燃料電池本体16からのオフガスとその冷却水とを混ぜることなく熱交換する。そのために、オフガス熱交換器17には、燃料電池本体16からオフガス路20を介してオフガスが通されると共に、循環回路19の循環水がオフガスの冷却水として通される。これにより、オフガス熱交換器17において、オフガスは循環冷却水により冷却され、オフガス中の水分の凝縮が図られる。一方、循環回路19の循環冷却水は、オフガス熱交換器17において、オフガスと熱交換することで加熱される。
オフガス熱交換器17からのオフガスの出口側には、セパレータ21が設けられており、オフガス熱交換器17に通されたオフガスの気液分離が図られる。そして、気体は、外部へ排出され、凝縮水は、燃料電池本体16への給水として、供給ポンプ22を介して燃料電池本体16へ再供給可能とされる。
加熱用熱交換器18は、第一貯湯タンク4内に配置され、第一貯湯タンク4内の貯留水とオフガス熱交換器17からの循環冷却水とを混ぜることなく熱交換する。これにより、加熱用熱交換器18において、第一貯湯タンク4内の貯留水が加熱される一方、循環回路19の循環冷却水は冷却される。なお、第一貯湯タンク4内には、貯留水が加熱されるに伴い、温度成層(上部ほど高温で下部ほど低温の状態)が形成される。
循環回路19は、オフガス熱交換器17と加熱用熱交換器18との間で、水を循環させる。具体的には、加熱用熱交換器18からオフガス熱交換器17へは、冷却水送り路19aを介して冷却水が供給され、オフガス熱交換器17から加熱用熱交換器18へは、冷却水戻し路19bを介して冷却水が戻される。そして、冷却水送り路19a(または冷却水戻し路19b)に設けた循環用ポンプ23を作動させることで、加熱用熱交換器18とオフガス熱交換器17との間で冷却水を循環させることができる。
本実施例では、冷却水送り路19aには、加熱用熱交換器18からオフガス熱交換器17へ向けて順に、ラジエータ24および循環用ポンプ23が設けられる。なお、循環用ポンプ23は、本実施例では冷却水送り路19aに設けられているが、場合により冷却水戻し路19bに設けられてもよい。
ラジエータ24は、冷却ファン25を備え、所望時に冷却ファン25を作動させることで、オフガス熱交換器17へ供給する冷却水を空冷することができる。これは、燃料電池3において、いわゆる水自立を実現するためである。
つまり、オフガス熱交換器17においてオフガスを露点温度以下に冷却して、オフガス中の水分を凝縮させ、その凝縮水を前記改質器へ再供給(つまり水自立)するには、オフガス熱交換器17への供給水温が高まり過ぎるのを防止する必要がある。そこで、本実施例では、ラジエータ24を設けて、オフガス熱交換器17へ供給する循環冷却水の温度を第一目標温度以下に維持するのがよい。具体的には、冷却水送り路19aには、ラジエータ24の出口側に第一温度センサ26が設けられ、その検出温度を第一目標温度(たとえば40℃)に維持するように、ラジエータ24の通風量を調整する。ここでは、冷却ファン25のモータの駆動周波数ひいては回転数をインバータで制御することで、ラジエータ24の通風量を調整する。このようにして、循環回路19内の循環冷却水の熱余り時(オフガス熱交換器17への水温が所定以上の際)には、ラジエータ24の冷却ファン25を作動させて冷却水の水温を下げることで、燃料電池3の水自立を確実に図ることができる。
さらに、循環回路19には、循環冷却水の循環流量調整手段が設けられる。本実施例では、循環流量調整手段として、流量調整弁27が、オフガス熱交換器17から加熱用熱交換器18への冷却水戻し路19bに設けられる。循環用ポンプ23の作動中、流量調整弁27の開度を調整することで、循環回路19内の循環流量を調整することができる。なお、流量調整弁27は、本実施例では、オフガス熱交換器17から加熱用熱交換器18への冷却水戻し路19bに設けられるが、場合により、加熱用熱交換器18からオフガス熱交換器17への冷却水送り路19aに設けられてもよい。また、循環流量調整手段は、循環用ポンプ23の駆動周波数ひいては回転数を変更するためのインバータから構成されてもよい。つまり、循環用ポンプ23をインバータ制御して、循環回路19内の循環流量を調整してもよい。
第一貯湯タンク4内の貯留水を加熱用熱交換器18で安定して加熱するために、加熱用熱交換器18へ供給する循環冷却水の温度を第二目標温度に維持するのがよい。具体的には、冷却水戻し路19bには第二温度センサ28が設けられ、その検出温度を第二目標温度(たとえ60〜75℃)に維持するように、流量調整弁27の開度を調整して、循環回路19の循環流量を調整するのが好ましい。なお、循環流量調整手段を冷却水送り路19aに設ける場合でも、第二温度センサ28は冷却水戻し路19bに設けられて、加熱用熱交換器18への供給水温を所望に維持するよう制御される。
第一貯湯タンク4は、本実施例では密閉型タンク(つまり大気開放されないタンク)とされる。第一貯湯タンク4は、第一引込路13を介して循環路2から給水可能とされると共に、第一ミキシングバルブ5および第一送出路11を介して循環路2へ排水可能とされる。なお、循環路2から第一貯湯タンク4への第一引込路13は、第一貯湯タンク4の下部に接続されるのが好ましく、第一貯湯タンク4から第一ミキシングバルブ5への第一出口路29は、第一貯湯タンク4の上部に接続されるのが好ましい。
循環路2に対する第一引込路13や第一送出路11の接続部は、温水取出部10よりも下流で加熱装置15(さらに図示例では循環ポンプ9)よりも上流に配置されている。その際、循環路2に対する第一送出路11の接続部(言い換えれば循環路2への第一送出路11の合流部)は、循環路2に対する第一引込路13の接続部(言い換えれば循環路2からの第一引込路13の分岐部)よりも下流に配置されている。
第一ミキシングバルブ5には、第一引込路13から分岐する第一分岐路30と、第一貯湯タンク4からの第一出口路29とが接続される。第一ミキシングバルブ5では、第一分岐路30からの温水(言い換えれば循環路2や給水路31からの水)と、第一出口路29からの温水(言い換えれば第一貯湯タンク4からの水)との混合割合を調整して、設定温度の温水を製造することができる。そして、その温水は、第一ミキシングバルブ5から第一送出路11を介して、循環路2へ戻される。
循環路2に温水を循環させる際、循環路2内でのみ温水を循環させるか、第一引込路13や第一送出路11を介して循環をさせるかを、第一切替手段により切替可能とされる。具体的には、次のとおりである。まず、説明の便宜上、循環路2の内、第一引込路13との分岐部よりも下流で、第一送出路11との合流部よりも上流の箇所を、第一区間Xということにする。これを前提に、第一切替手段は、第一区間Xを介さずに、第一引込路13と第一送出路11とを介して循環路2に温水を循環させるか、第一引込路13と第一送出路11とを介さずに、第一区間Xを介して循環路2に温水を循環させるかを切り替える。これを実現する構成は、特に問わないが、本実施例では第一切替弁32から構成される。この第一切替弁32は、循環路2と第一引込路13との接続部に設けられる三方弁であり、温水取出部10からの温水を、第一区間Xを介さずに、第一引込路13や第一送出路11を介して温水取出部10へ戻すか、第一引込路13や第一送出路11を介さずに、第一区間Xを介して温水取出部10へ戻すかを切り替える。
なお、以下において、説明の便宜上、(a)第一区間Xの上流側からの温水を、第一区間Xを介さずに、第一引込路13や第一送出路11を介して、第一区間Xの下流側へ戻す経路を「第一迂回ルート」といい、(b)第一区間Xの上流側からの温水を、第一引込路13や第一送出路11を介さずに、第一区間Xを通す経路を「第一直通ルート」ということにする。第一切替弁32は、第一迂回ルートと第一直通ルートとを切り替えることになる。図1では、第一切替弁32は、第一直通ルートに設定された状態を示しており、破線の矢符(第一引込路13や第一送出路11などに沿って表示した矢印)は、第一迂回ルートでの水の流れを示している。
ヒートポンプ6は、蒸気圧縮式のヒートポンプである。具体的には、ヒートポンプ6は、圧縮機33、凝縮器34、膨張弁35および蒸発器36が順次環状に接続されて冷媒を循環させる。そして、圧縮機33は、ガス冷媒を圧縮して高温高圧にする。また、凝縮器34は、圧縮機33からのガス冷媒を凝縮液化する。さらに、膨張弁35は、凝縮器34からの液冷媒を通過させることで、冷媒の圧力と温度とを低下させる。そして、蒸発器36は、膨張弁35からの冷媒の蒸発を図る。
つまり、ヒートポンプ6は、蒸発器36において、冷媒が外部から熱を奪って気化する一方、凝縮器34において、冷媒が外部へ放熱して液化することになる。これを利用して、本実施例では、ヒートポンプ6は、蒸発器36において、熱源流体(たとえば空気や廃温水など)Hから熱をくみ上げ、凝縮器34において、伝熱回路37の循環水を加熱する。そして、その循環水の熱で、第二貯湯タンク7内の貯留水が加熱される。つまり、本実施例では、ヒートポンプ6の熱は、伝熱回路37を介して、第二貯湯タンク7内の貯留水に伝えられる。
ヒートポンプ6には、さらに、凝縮器34の出口側に過冷却器を設置したり、圧縮機33の入口側にアキュムレータを設置したり、圧縮機33の出口側に油分離器を設置したり、凝縮器34の出口側(凝縮器34と過冷却器との間)に受液器を設置したりしてもよい。
伝熱回路37は、ヒートポンプ6の凝縮器34と第二貯湯タンク7の加温用熱交換器38との間で水を循環させる。この際、凝縮器34は、ヒートポンプ6の冷媒と伝熱回路37の循環水とを混ぜることなく熱交換する。一方、加温用熱交換器38は、伝熱回路37の循環水と第二貯湯タンク7内の貯留水とを混ぜることなく熱交換する。そして、伝熱回路37に設けた送水ポンプ39を作動させることで、伝熱回路37内に水を循環させることができる。なお、送水ポンプ39は、図1では、加温用熱交換器38から凝縮器34への第二送水路37bに設けられるが、場合により、凝縮器34から加温用熱交換器38への第一送水路37aに設けられてもよい(図2)。また、送水ポンプ39は、たとえば凝縮器34の出口側水温を所定温度に維持するように、インバータ制御されてもよい。あるいは、凝縮器34の出口側水温を所定温度に維持するように、ヒートポンプ6の圧縮機33をインバータ制御してもよい。
第二貯湯タンク7は、本実施例では密閉型タンク(つまり大気開放されないタンク)とされる。典型的には、第二貯湯タンク7は、第一貯湯タンク4よりも小容量とされる。なお、第二貯湯タンク7内には、貯留水が加熱されるに伴い、温度成層(上部ほど高温で下部ほど低温の状態)が形成される。
第二貯湯タンク7は、第二引込路14を介して循環路2から給水可能とされると共に、第二ミキシングバルブ8および第二送出路12を介して循環路2へ排水可能とされる。なお、循環路2から第二貯湯タンク7への第二引込路14は、第二貯湯タンク7の下部に接続されるのが好ましく、第二貯湯タンク7から第二ミキシングバルブ8への第二出口路40は、第二貯湯タンク7の上部に接続されるのが好ましい。
循環路2に対する第二引込路14や第二送出路12の接続部は、温水取出部10よりも下流で加熱装置15(さらに図示例では循環ポンプ9)よりも上流に配置されている。その際、循環路2に対する第二送出路12の接続部(言い換えれば循環路2への第二送出路12の合流部)は、循環路2に対する第二引込路14の接続部(言い換えれば循環路2からの第二引込路14の分岐部)よりも下流に配置されている。
なお、図示例では、循環路2に対する第二引込路14の接続部は、循環路2に対する第一引込路13の接続部よりも上流に設けられているが、循環路2に対する第一引込路13の接続部よりも下流に設けられてもよい。また、循環路2に対する第二引込路14の接続部が、循環路2に対する第一引込路13の接続部よりも上流に設けられる場合でも、循環路2に対する第二送出路12の接続部は、循環路2に対する第一引込路13の接続部よりも下流に設けられてもよい。
第二ミキシングバルブ8には、第二引込路14から分岐する第二分岐路41と、第二貯湯タンク7からの第二出口路40とが接続される。第二ミキシングバルブ8では、第二分岐路41からの温水(言い換えれば循環路2や給水路31からの水)と、第二出口路40からの温水(言い換えれば第二貯湯タンク7からの水)との混合割合を調整して、設定温度の温水を製造することができる。そして、その温水は、第二ミキシングバルブ8から第二送出路12を介して、循環路2へ戻される。
循環路2に温水を循環させる際、循環路2内でのみ温水を循環させるか、第二引込路14や第二送出路12を介して循環をさせるかを、第二切替手段により切替可能とされる。具体的には、次のとおりである。まず、説明の便宜上、循環路2の内、第二引込路14との分岐部よりも下流で、第二送出路12との合流部よりも上流の箇所を、第二区間Yということにする。これを前提に、第二切替手段は、第二区間Yを介さずに、第二引込路14と第二送出路12とを介して循環路2に温水を循環させるか、第二引込路14と第二送出路12とを介さずに、第二区間Yを介して循環路に温水を循環させるかを切り替える。これを実現する構成は、特に問わないが、本実施例では第二切替弁42から構成される。この第二切替弁42は、循環路2と第二引込路14との接続部に設けられる三方弁であり、温水取出部10からの温水を、第二区間Yを介さずに、第二引込路14や第二送出路12を介して温水取出部10へ戻すか、第二引込路14や第二送出路12を介さずに、第二区間Yを介して温水取出部10へ戻すかを切り替える。
なお、以下において、説明の便宜上、(a)第二区間Yの上流側からの温水を、第二区間Yを介さずに、第二引込路14や第二送出路12を介して、第二区間Yの下流側へ戻す経路を「第二迂回ルート」といい、(b)第二区間Yの上流側からの温水を、第二引込路14や第二送出路12を介さずに、第二区間Yを通す経路を「第二直通ルート」ということにする。第二切替弁42は、第二迂回ルートと第二直通ルートとを切り替えることになる。図1では、第二切替弁42は、第二迂回ルートに設定された状態を示しており、実線の矢符(第二引込路14や第二送出路12などに沿って表示した矢印)は、第二迂回ルートでの水の流れを示している。
ところで、循環路2の温水取出部10での出湯時、その出湯分と対応した量の水が給水路31から補給される。給水路31は、本実施例では、温水取出部10から各切替弁42,32への循環路2、より具体的には、循環路2の内、温水取出部10よりも下流で、最も上流に配置された切替弁(図示例では第二切替弁42)よりも上流に接続される。
給水路31には、給水ポンプ43が設けられている。給水ポンプ43は、典型的には、常時運転を継続する。その場合でも、温水取出部10での出湯がない限り、循環路2内への実際の給水はなされない。但し、給水ポンプ43は、場合により、循環路2への給水必要時にのみ作動するよう制御されてもよい。たとえば、給水ポンプ43は、二次側(出口側つまり循環路2側)の圧力を所定圧力に維持するように、オンオフ制御またはインバータ制御されてもよい。この場合、循環路2の温水取出部10からユースポイントへの出湯がなされると、給水ポンプ43の二次側の圧力が下がるので、それを検知して給水ポンプ43を作動させる。そして、温水取出部10からユースポイントへの出湯がなくなると、給水ポンプ43の二次側の圧力が高まるので、それを検知して給水ポンプ43を停止させる。
ところで、温水取出部10での出湯またはこれに伴う給水路31による給水の有無を検知するために、燃料電池システム1には出湯検知手段が設けられるのが好ましい。出湯検知手段は、その構成を特に問わないが、本実施例では、給水路31に設けられたフロースイッチ(図示省略)から構成される。温水取出部10での出湯時、前述したとおり給水路31から循環路2へ給水されるので、給水路31の通水の有無をフロースイッチで監視して、温水取出部10での出湯の有無を把握することができる。
次に、本実施例の燃料電池システム1の制御(運転方法)について説明する。以下に説明する一連の制御は、図示しない制御器を用いて自動でなされる。
燃料電池3の運転に伴い、燃料電池システム1を稼働させる。これにより、循環回路19の循環用ポンプ23が作動すると共に、循環路2の循環ポンプ9が作動する。また、燃料電池3により発電された電力は、系統連系により施設の分電盤に接続された各種の電気機器(すなわち、負荷機器)へ供給されるが、系統側の分電盤を介してヒートポンプ6へも給電可能とされる。ヒートポンプ6を稼働させる場合、伝熱回路37の送水ポンプ39も作動させる。なお、循環ポンプ9や送水ポンプ39なども、燃料電池3からの電力で作動させてもよい。
循環用ポンプ23の作動により、燃料電池3のオフガス熱交換器17と第一貯湯タンク4の加熱用熱交換器18との間で冷却水が循環される。これにより、オフガス熱交換器17において燃料電池本体16からのオフガスが冷却される一方、加熱用熱交換器18において第一貯湯タンク4内の貯留水が加熱される。この際、燃料電池3において水自立を実現するために、第一温度センサ26の検出温度を第一目標温度に維持するように、ラジエータ24の冷却ファン25のモータがインバータ制御される。また、第一貯湯タンク4内の貯留水を安定して加熱するために、第二温度センサ28の検出温度を第二目標温度に維持するように、流量調整弁27の開度が制御される。
ヒートポンプ6の作動中、ヒートポンプ6は、蒸発器36において熱源流体から熱をくみ上げ、凝縮器34において伝熱回路37の循環水を加熱する。そして、その加熱された循環水を第二貯湯タンク7内の加温用熱交換器38に通すことで、第二貯湯タンク7内の貯留水の加熱を図ることができる。もし、第二貯湯タンク7内の貯留水の水温が上限温度を超えると、ヒートポンプ6の運転を停止させる。
循環ポンプ9の作動により、循環路2に温水が循環されるが、この際、加熱装置15は、その出口側水温を目標温度に維持するように制御される。従って、温水取出部10には目標温度の温水が供給され、その温水は所望により温水取出部10で出湯可能とされる。温水取出部10での出湯に伴い、それと対応した量の水が給水路31から補給される。
このような出湯(またはそれに伴う給水)があった旨は、出湯検知手段(本実施例では給水路31に設置したフロースイッチ)により検出される。そして、本実施例では、出湯検知手段の検出信号に基づき各切替弁32,42の開閉を制御する。具体的には、次のとおりである。
すなわち、前提として、前述したとおり、第一切替弁32は、温水取出部10からの温水を、第一区間Xを介さずに第一引込路13や第一送出路11に通す第一迂回ルートと、第一引込路13や第一送出路11を介さずに第一区間Xを通す第一直通ルートとを切り替える。また、第二切替弁42は、温水取出部10からの温水を、第二区間Yを介さずに第二引込路14や第二送出路12に通す第二迂回ルートと、第二引込路14や第二送出路12を介さずに第二区間Yを通す第二直通ルートとを切り替える。そして、温水取出部10での出湯停止中、第一切替弁32も第二切替弁42も、直通ルート(第一直通ルート、第二直通ルート)に設定するのがよい。一方、温水取出部10での出湯中、第一切替弁32と第二切替弁42との内、いずれか一方を迂回ルートとし、他方を直通ルートとするのがよい。たとえば、第一切替弁32を第一迂回ルートに設定する場合、第二切替弁42を第二直通ルートに設定する。あるいは、第一切替弁32を第一直通ルートに設定する場合、第二切替弁42を第二迂回ルートに設定する。
(1)温水取出部10での出湯停止中、各切替弁32,42を直通ルートに設定しておくと、循環ポンプ9からの温水は、各引込路13,14や各送出路11,12を介することなく、循環路2内を循環する。つまり、循環ポンプ9の吐出口からの温水は、加熱装置15で目標温度に加熱された後、温水取出部10および各切替弁42,32や各区間Y,Xを介して、循環ポンプ9の吸込口へ戻される。
(2)温水取出部10での出湯中、第一切替弁32を第一迂回ルートに設定する一方、第二切替弁42を第二直通ルートに設定しておくと、循環ポンプ9からの温水は、一部が温水取出部10を介してユースポイントへ出湯されつつ、残部が第一引込路13へ流入する。この際、温水取出部10での出湯分の水が給水路31から給水され、循環路2からの温水と給水路31からの水(典型的には常温水)とが混ざった状態で、第一引込路13へ導入される。その水は、第一分岐路30を介して第一ミキシングバルブ5へ供給可能とされると共に、第一貯湯タンク4の下部へも供給可能とされる。なお、第一引込路13から第一貯湯タンク4の下部への給水時、それと同量の水が、第一貯湯タンク4の上部から第一出口路29へ排出される。
第一ミキシングバルブ5では、第一分岐路30からの比較的低温の温水と、第一貯湯タンク4の上部からの比較的高温の温水とを混合して、第一送出路11へ吐出する。この際、第一送出路11への吐出水温を設定温度(第一設定温度)とするように、混合割合を自動的に調整する。これにより、循環路2には、設定温度の温水として戻すことができる。従って、加熱装置15の入口側水温を設定温度に維持することができ、加熱装置15の運転を安定させたり、あるいは加熱装置15の性能上好適な温度以下で加熱装置15に給水したりすることができる。また、燃料電池システム1が加熱装置15を備えない場合には、温水取出部10へ設定温度の温水を供給することができる。
(3)温水取出部10での出湯中、第二切替弁42を第二迂回ルートに設定する一方、第一切替弁32を第一直通ルートに設定しておくと、循環ポンプ9からの温水は、一部が温水取出部10を介してユースポイントへ出湯されつつ、残部が第二引込路14へ流入する。この際、温水取出部10での出湯分の水が給水路31から給水され、循環路2からの温水と給水路31からの水(典型的には常温水)とが混ざった状態で、第二引込路14へ導入される。その水は、第二分岐路41を介して第二ミキシングバルブ8へ供給可能とされると共に、第二貯湯タンク7の下部へも供給可能とされる。なお、第二引込路14から第二貯湯タンク7の下部への給水時、それと同量の水が、第二貯湯タンク7の上部から第二出口路40へ排出される。
第二ミキシングバルブ8では、第二分岐路41からの比較的低温の温水と、第二貯湯タンク7の上部からの比較的高温の温水とを混合して、第二送出路12へ吐出する。この際、第二送出路12への吐出水温を設定温度(第二設定温度)とするように、混合割合を自動的に調整する。これにより、循環路2には、設定温度の温水として戻すことができる。従って、加熱装置15の入口側水温を設定温度に維持することができ、加熱装置15の運転を安定させたり、あるいは加熱装置15の性能上好適な温度以下で加熱装置15に給水したりすることができる。また、燃料電池システム1が加熱装置15を備えない場合には、温水取出部10へ設定温度の温水を供給することができる。
前記第二設定温度は、本実施例では前記第一設定温度と同一であるが、場合により異ならせてもよい。いずれにしても、各ミキシングバルブ5,8の設定温度は、加熱装置15の目標温度以下で設定される。循環ポンプ9の作動中、加熱装置15で出湯温度を目標温度に維持する場合、温水取出部10での出湯が長時間ないと、循環路2内の循環水は目標温度に近づく。そして、温水取出部10での出湯があると、たとえば第一切替弁32が迂回ルートに設定され、第一引込路13および第一送出路11を経由した循環に切り替わるが、その際、前述したとおり、給水路31からの新規の給水により、第一引込路13の水温を低下させることができる。仮に、給水路31による給水流量が少ない場合、第一引込路13の水温は比較的高いまま(つまり第一ミキシングバルブ5の設定温度よりも高温)となり得るが、その場合、第一貯湯タンク4内の貯留水の水温が第一引込路13の水温よりも高いことを前提に、第一ミキシングバルブ5において、第一引込路13からの水をそのまま第一送出路11へ送り出すことになる。なお、ここでは、温水取出部10での出湯中、第一切替弁32が迂回ルートに設定された場合について説明したが、第二切替弁42が迂回ルートに設定される場合も同様である。
以上から明らかなとおり、各切替弁32,42により、循環ポンプ9による温水の循環ルートは変更されるものの、各引込路13,14や各送出路11,12を経由した循環ルートをとる場合でも、その循環は循環ポンプ9の作動により行うことができる。つまり、各引込路13,14、各分岐路30,41、各出口路29,40および各送出路11,12には、別途、送水用のポンプを設ける必要がない。なお、第一切替弁32が第一迂回ルートに設定される場合、循環路2から第一引込路13へ導入される流量は、第一ミキシングバルブ5から第一送出路11を介して循環路2へ戻される流量と同じである。同様に、第二切替弁42が第二迂回ルートに設定される場合、循環路2から第二引込路14へ導入される流量は、第二ミキシングバルブ8から第二送出路12を介して循環路2へ戻される流量と同じである。
本実施例の燃料電池システム1によれば、燃料電池3の廃熱を用いて製造した第一貯湯タンク4内の温水と、ヒートポンプ6を用いて製造した第二貯湯タンク7内の温水とを使い分けることができる。つまり、第一貯湯タンク4内の温水を使用したい場合には、温水取出部10での出湯時、第一切替弁32を第一迂回ルートに設定すればよいし、第二貯湯タンク7内の温水を使用したい場合には、温水取出部10での出湯時、第二切替弁42を第二迂回ルートに設定すればよい。従って、たとえば、次のような利用が可能となる。
まず、前提として、燃料電池3は、基本的には終日運転されており、系統連系により施設の分電盤に接続された各種の電気機器(すなわち、負荷機器)へ電力を供給する。また、その際、燃料電池3の廃熱を用いて、第一貯湯タンク4において温水が製造される。そして、夜間など、電力や温水の需要が少ない時間帯に、燃料電池3が発電した電力で、ヒートポンプ6を駆動して、第二貯湯タンク7において温水を製造する。そのために、燃料電池システム1の制御器には、第二貯湯タンク7における温水製造を開始するタイミング(たとえば時刻)を設定しておけばよい。
その後、朝一など、施設で温水を大量消費する時間帯には、まずは第二貯湯タンク7内の温水を優先的に使用する。第二貯湯タンク7は、第一貯湯タンク4よりも大容量のため(つまり貯湯能力が高いため)、一時的な温水需要の高まりにも対応することができる。第二貯湯タンク7内の温水を利用するには、前述したとおり、温水取出部10での出湯時、第二切替弁42を第二迂回ルートに設定すればよい。また、施設の操業開始に伴い、電力需要が増すと、燃料電池3で発電した電力は、ヒートポンプ6以外の電気機器への給電を優先すればよい。つまり、基本的は、燃料電池3からヒートポンプ6への給電と、第二貯湯タンク7での温水の製造は、夜間にのみ行えば足りる。言い換えれば、夜間などにおける余剰電力で、ヒートポンプ6を運転して、第二貯湯タンク7に温水を製造しておくことになる。
その後、第二貯湯タンク7内の温水を使い切れば、第一貯湯タンク4の温水の利用に切り替えればよい。それには、前述したとおり、温水取出部10での出湯時、第一切替弁32を第一迂回ルートに設定すればよい。なお、第二貯湯タンク7内の湯切れは、第二貯湯タンク7からの出口路40(または第二貯湯タンク7の上部など)に第二水温センサを設けておき、その第二水温センサの検出温度が下限温度を下回るか否かで把握することができる。第二切替弁42を第二迂回ルートとした状態で、温水取出部10での出湯中、第二水温センサの検出温度が下限温度を下回ると、第一切替弁32を第一迂回ルートに切り替えると共に、第二切替弁42を第二直通ルートに切り替えればよい。これにより、第一貯湯タンク4からの出湯に切り替えることができる。
その後、第一貯湯タンク4内の温水を使い切れば、第一貯湯タンク4からの出湯も停止し、第一貯湯タンク4において再度温水を製造するのがよい。つまり、第一切替弁32も、第一直通ルートに切り替えればよい。なお、第一貯湯タンク4内の湯切れは、第一貯湯タンク4からの出口路29(または第一貯湯タンク4の上部など)に第一水温センサを設けておき、その第一水温センサの検出温度が下限温度を下回るか否かで把握することができる。第一切替弁32を迂回ルートとした状態で、温水取出部10での出湯中、第一水温センサの検出温度が下限温度を下回ると、第一切替弁32を第一直通ルートに切り替える。これにより、両切替弁32,42が直通ルートに設定され、循環路2内でのみ温水は循環する。また、温水取出部10での出湯時、給水路31から循環路2へ常温水が補給される。その場合でも、循環路2には加熱装置15が設けられているので、温水取出部10には目標温度の温水を供給することができる。その後、第一水温センサ(または第一貯湯タンク4の下部などに設けた別の水温センサ)の検出温度が上限温度を超えると、温水取出部10での出湯時、第一切替弁32を第一迂回ルートにして、第一貯湯タンク4内の貯留水を利用することができる。
但し、第一貯湯タンク4で湯切れした場合でも、第一貯湯タンク4の貯留水の利用を継続してもよい。つまり、第一貯湯タンク4内の貯留水の水温に関わらず、第一切替弁32を第一迂回ルートとした状態で、給水路31から第一貯湯タンク4に給水しつつ、第一貯湯タンク4内の貯留水を第一ミキシングバルブ5および第一送出路11を介して、循環路2へ供給するようにしてもよい。
図2は、本発明の燃料電池システム1の実施例2を示す概略図である。
本実施例2の燃料電池システム1は、基本的には前記実施例1と同様である。そこで、以下においては、両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。
本実施例2の燃料電池システム1は、基本的には前記実施例1と同様である。そこで、以下においては、両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。
本実施例2では、前記実施例1における各引込路13,14、各分岐路30,41および各ミキシングバルブ5,8の設置が省略される。そして、第一貯湯タンク4は、第一送出路11を介して循環路2に接続される一方、第二貯湯タンク7は、第二送出路12を介して循環路2に接続される。この際、各送出路11,12の基端部は、各貯湯タンク4,7の上部に接続されるのが好ましい。また、各送出路11,12の先端部は、前記実施例1と同様に、循環路2の内、温水取出部10よりも下流で加熱装置15(さらに図示例では循環ポンプ9)よりも上流に接続されるのが好ましい。なお、図示例では、循環路2の流れ方向で見た場合、第一送出路11は、第二送出路12よりも下流側に接続されているが、第二送出路12よりも上流側に接続されてもよい。
また、前記実施例1では、第一切替弁32は、循環路2と第一送出路11との接続部に設けられた三方弁から構成されたが、本実施例2では、第一切替弁32は、第一送出路11に設けられる二方弁(電磁弁または電動弁)から構成される。同様に、前記実施例1では、第二切替弁42は、循環路2と第二送出路12との接続部に設けられた三方弁から構成されたが、本実施例2では、第二切替弁42は、第二送出路12に設けられる二方弁(電磁弁または電動弁)から構成される。そして、各切替弁32,42は、開閉を切替制御される。
さらに、前記実施例1では、給水路31は、循環路2に接続されたが、本実施例2では、給水路31は、各貯湯タンク4,7に接続される。具体的には、第一貯湯タンク4の下部には、第一給水路31Aが接続され、第二貯湯タンク7の下部には、第二給水路31Bが接続される。各給水路31A,31Bは、好ましくは基端側において共通管路31Cとされ、その共通管路31Cに給水ポンプ43が設けられている。なお、各貯湯タンク4,7が密閉型タンクの場合、前記各切替弁32,42は、各送出路11,12に設置される代わりに、各給水路31A,31Bに設置されてもよい。
本実施例2の場合、両切替弁32,42を閉じた状態で、循環路2に温水を循環させることができる。また、温水取出部10での出湯時、第一切替弁32と第二切替弁42との内、いずれを開放するかにより、第一貯湯タンク4内の温水と第二貯湯タンク7内の温水とを使い分けることができる。つまり、温水取出部10での出湯中、第一切替弁32を開ければ、第一貯湯タンク4からの温水を循環路2へ補給することができる。あるいは、温水取出部10での出湯中、第二切替弁42を開ければ、第二貯湯タンク7からの温水を循環路2へ補給することができる。なお、各切替弁32,42の開放時、各貯湯タンク4,7は、下部から給水されつつ、上部から出湯される。また、温水取出部10での出湯は、たとえば循環路2内の圧力低下に基づき検知することができる。その他の構成および制御は、前記実施例1と同様のため、説明を省略する。
本発明の燃料電池システム1は、前記各実施例の構成(制御を含む)に限らず、適宜変更可能である。特に、燃料電池3の廃熱を用いて貯留水が加熱される第一貯湯タンク4と、燃料電池3により発電された電力で駆動される蒸気圧縮式のヒートポンプ6と、このヒートポンプ6を用いて貯留水が加熱される第二貯湯タンク7とを備え、第一貯湯タンク4内の貯留水と、第二貯湯タンク7内の貯留水とを切り替えて、ユースポイントへ出湯可能とされるのであれば、その他の構成は適宜に変更可能である。
たとえば、前記各実施例では、循環路2に温水を循環させたが、場合により循環路2の設置を省略してもよい。その場合、各貯湯タンク4,7からの温水の送出路11,12を合流させ、その先に、温水取出部10を設置すればよい。
また、前記実施例1では、第一切替弁32は、循環路2と第一引込路13との接続部に設けられたが、循環路2と第一送出路11との接続部に設けられてもよい。その場合、第一送出路11の出口を塞ぎつつ第一直通ルートに設定するか、第一送出路11の出口を循環路2下流側に開放しつつ第一迂回ルートに設定するかを、第一切替弁32で切替可能とされる。これと同様に、第二切替弁42は、循環路2と第二引込路14との接続部に設けられることに代えて、循環路2と第二送出路12との接続部に設けられてもよい。
また、前記実施例1において、各切替弁32,42は、三方弁から構成されることに代えて、二つの二方弁(電磁弁または電動弁)から構成されてもよい。具体的には、第一区間Xと第一引込路13(または第一送出路11)に、それぞれ開閉弁を設けて、片方のみが択一的に開くように制御すればよい。同様に、第二区間Yと第二引込路14(または第二送出路12)に、それぞれ開閉弁を設けて、片方のみが択一的に開くように制御すればよい。
また、前記各実施例では、第一貯湯タンク4内に加熱用熱交換器18を設置して、循環回路19の循環水と第一貯湯タンク4内の貯留水とを間接熱交換したが、場合により、加熱用熱交換器18の設置を省略して、第一貯湯タンク4内の貯留水自体をオフガス熱交換器17との間で循環させてもよい。つまり、第一貯湯タンク4内の貯留水を、冷却水送り路19aを介してオフガス熱交換器17に供給して、オフガス熱交換器17においてオフガス廃熱を用いて加熱し、冷却水戻し路19bを介して第一貯湯タンク4へ戻す循環を繰り返してもよい。
また、前記各実施例では、ヒートポンプ6と第二貯湯タンク7との間に伝熱回路37を設けたが、場合により伝熱回路37の設置を省略してもよい。その場合、ヒートポンプ6の凝縮器34において、ヒートポンプ6の冷媒と第二貯湯タンク7内の貯留水とを熱交換させればよい。たとえば、加温用熱交換器38の設置を省略して、第二貯湯タンク7内の貯留水自体を凝縮器34との間で循環させてもよい。つまり、第二貯湯タンク7内の貯留水を、第二送水路37bを介して凝縮器34に供給して、凝縮器34においてヒートポンプ6により加熱し、第一送水路37aを介して第二貯湯タンク7へ戻す循環を繰り返してもよい。
さらに、前記各実施例では、循環回路19および伝熱回路37に、それぞれ水を循環させた例について説明したが、各回路の水は、水道水(市水)に限らず、軟水でもよいし、さらに場合により水以外の液体(たとえば、エチレングリコール等の不凍液)であってもよい。特に、循環冷却水に軟水を用いた場合には、熱交換器の伝熱面へのスケール付着を防止することができる。
1 燃料電池システム
2 循環路(X:第一区間、Y:第二区間)
3 燃料電池
4 第一貯湯タンク
5 第一ミキシングバルブ
6 ヒートポンプ
7 第二貯湯タンク
8 第二ミキシングバルブ
9 循環ポンプ
10 温水取出部
11 第一送出路
12 第二送出路
13 第一引込路
14 第二引込路
15 加熱装置
16 燃料電池本体
17 オフガス熱交換器
18 加熱用熱交換器
19 循環回路(19a:冷却水送り路、19b:冷却水戻し路)
20 オフガス路
21 セパレータ
22 供給ポンプ
23 循環用ポンプ
24 ラジエータ
25 冷却ファン
26 第一温度センサ
27 流量調整弁
28 第二温度センサ
29 第一出口路
30 第一分岐路
31 給水路(31A:第一給水路、31B:第二給水路、31C:共通管路)
32 第一切替弁
33 圧縮機
34 凝縮器
35 膨張弁
36 蒸発器
37 伝熱回路(37a:第一送水路、37b:第二送水路)
38 加温用熱交換器
39 送水ポンプ
40 第二出口路
41 第二分岐路
42 第二切替弁
43 給水ポンプ
2 循環路(X:第一区間、Y:第二区間)
3 燃料電池
4 第一貯湯タンク
5 第一ミキシングバルブ
6 ヒートポンプ
7 第二貯湯タンク
8 第二ミキシングバルブ
9 循環ポンプ
10 温水取出部
11 第一送出路
12 第二送出路
13 第一引込路
14 第二引込路
15 加熱装置
16 燃料電池本体
17 オフガス熱交換器
18 加熱用熱交換器
19 循環回路(19a:冷却水送り路、19b:冷却水戻し路)
20 オフガス路
21 セパレータ
22 供給ポンプ
23 循環用ポンプ
24 ラジエータ
25 冷却ファン
26 第一温度センサ
27 流量調整弁
28 第二温度センサ
29 第一出口路
30 第一分岐路
31 給水路(31A:第一給水路、31B:第二給水路、31C:共通管路)
32 第一切替弁
33 圧縮機
34 凝縮器
35 膨張弁
36 蒸発器
37 伝熱回路(37a:第一送水路、37b:第二送水路)
38 加温用熱交換器
39 送水ポンプ
40 第二出口路
41 第二分岐路
42 第二切替弁
43 給水ポンプ
Claims (5)
- 燃料電池の廃熱を用いて貯留水が加熱される第一貯湯タンクと、
前記燃料電池により発電された電力で駆動される蒸気圧縮式のヒートポンプと、
このヒートポンプを用いて貯留水が加熱される第二貯湯タンクとを備え、
前記第一貯湯タンク内の貯留水と、前記第二貯湯タンク内の貯留水とを切り替えて、ユースポイントへ出湯可能とされた
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 循環ポンプにより温水を循環させる流路であって、ユースポイントへの温水取出部が設けられた循環路と、
前記循環路から分岐して前記第一貯湯タンクに接続される第一引込路と、
この第一引込路からの温水と前記第一貯湯タンクからの温水とを混合して、設定温度の温水とする第一ミキシングバルブと、
前記循環路の内、前記第一引込路との分岐部よりも下流に、前記第一ミキシングバルブの吐出口からの温水を供給する第一送出路と、
前記循環路の内、前記第一引込路との分岐部よりも下流で、前記第一送出路との合流部よりも上流の第一区間を介さずに、前記第一引込路と前記第一送出路とを介して前記循環路に温水を循環させるか、前記第一引込路と前記第一送出路とを介さずに前記第一区間を介して前記循環路に温水を循環させるかを切り替える第一切替手段と、
前記循環路から分岐して前記第二貯湯タンクに接続される第二引込路と、
この第二引込路からの温水と前記第二貯湯タンクからの温水とを混合して、設定温度の温水とする第二ミキシングバルブと、
前記循環路の内、前記第二引込路との分岐部よりも下流に、前記第二ミキシングバルブの吐出口からの温水を供給する第二送出路と、
前記循環路の内、前記第二引込路との分岐部よりも下流で、前記第二送出路との合流部よりも上流の第二区間を介さずに、前記第二引込路と前記第二送出路とを介して前記循環路に温水を循環させるか、前記第二引込路と前記第二送出路とを介さずに前記第二区間を介して前記循環路に温水を循環させるかを切り替える第二切替手段と、
前記温水取出部よりも下流であるが前記各切替手段よりも上流の前記循環路に接続されて、前記温水取出部での出湯分の水を補給する給水路と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 循環ポンプにより温水を循環させる流路であって、ユースポイントへの温水取出部が設けられた循環路と、
前記第一貯湯タンクと前記循環路とを接続する第一送出路と、
前記第二貯湯タンクと前記循環路とを接続する第二送出路と、
前記第一貯湯タンクに接続され、前記温水取出部での出湯分の水を補給する第一給水路と、
前記第二貯湯タンクに接続され、前記温水取出部での出湯分の水を補給する第二給水路とを備え、
前記第一給水路による給水と、前記第二給水路による給水とを、択一的に切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記循環路には、循環水を加熱する加熱装置が設けられており、
この加熱装置は、前記循環路の内、前記各送出路との合流部よりも下流で、前記温水取出部よりも上流に設けられている
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料電池システム。 - 前記第一貯湯タンクは、前記第二貯湯タンクよりも小容量とされ、
前記燃料電池により発電された電力で、前記ヒートポンプの他、一または複数の電気機器が駆動可能とされ、
設定タイミングにおいて、前記燃料電池により前記ヒートポンプを駆動して、前記第二貯湯タンクに温水を製造しておき、
前記第一貯湯タンクよりも前記第二貯湯タンクの温水使用を優先し、前記第二貯湯タンク内の貯留水の水温が下限温度を下回ると、前記第一貯湯タンクの温水使用に切り替える
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016127487A JP2018006018A (ja) | 2016-06-28 | 2016-06-28 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016127487A JP2018006018A (ja) | 2016-06-28 | 2016-06-28 | 燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018006018A true JP2018006018A (ja) | 2018-01-11 |
Family
ID=60949536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016127487A Pending JP2018006018A (ja) | 2016-06-28 | 2016-06-28 | 燃料電池システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018006018A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100736266B1 (ko) * | 2006-04-24 | 2007-07-06 | 인텔철강(주) | 방풍벽 구조물 |
JP2017181023A (ja) * | 2017-06-16 | 2017-10-05 | 三浦工業株式会社 | 燃料電池システム |
JP2018059644A (ja) * | 2016-10-03 | 2018-04-12 | 東邦瓦斯株式会社 | 発電給湯システム及び発電給湯暖房システム |
-
2016
- 2016-06-28 JP JP2016127487A patent/JP2018006018A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018059644A (ja) * | 2016-10-03 | 2018-04-12 | 東邦瓦斯株式会社 | 発電給湯システム及び発電給湯暖房システム |
JP2017181023A (ja) * | 2017-06-16 | 2017-10-05 | 三浦工業株式会社 | 燃料電池システム |
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