JP2018004904A - 被写体追尾装置および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被写体追尾装置における誤追尾を抑制する。【解決手段】被写体追尾装置は、基準情報に基づき被写体画像内で追尾対象領域を検出して追尾対象を追尾する追尾部と、複数の焦点検出エリア毎の焦点検出情報に基づき、前記複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化するグループ化部と、前記追尾対象領域と前記グループとに基づき、前記基準情報を変更する変更部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、被写体追尾装置および撮像装置に関する。
検出された追尾被写体位置を参照して焦点検出を行う焦点調節装置が知られている(特許文献1参照)。上述した特許文献に記載の焦点調節装置では、追尾する被写体を誤ってしまうおそれがある。
特開2013−97312号公報
(1)請求項1に記載の被写体追尾装置は、基準情報に基づき被写体画像内で追尾対象領域を検出して追尾対象を追尾する追尾部と、複数の焦点検出エリア毎の焦点検出情報に基づき、前記複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化するグループ化部と、前記追尾対象領域と前記グループとに基づき、前記基準情報を変更する変更部と、を備える。
(2)請求項4に記載の被写体追尾装置は、基準情報に基づき被写体画像内で追尾対象領域を検出して追尾対象を追尾する追尾部と、前記追尾対象領域内の焦点検出エリアから採用エリアを選定する採用エリア選定部と、複数の焦点検出エリア毎の焦点検出情報に基づき、前記複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化するグループ化部と、前記複数のグループのうち前記採用エリアを含む採用グループの所定位置と前記採用エリアとの位置関係に基づき、前記基準情報を変更する変更部と、を備える。
(3)請求項6に記載の被写体追尾装置は、基準情報に基づき被写体画像内で追尾対象領域を検出して追尾対象を追尾する追尾部と、複数の焦点検出エリア毎の焦点検出情報に基づき、前記複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化するグループ化部と、前記複数のグループのうちの2以上のグループが、前記追尾対象領域内に存在しない場合に前記基準情報を変更し、前記追尾対象領域内に存在する場合に前記基準情報を変更しない変更部と、を備える。
(4)請求項7に記載の撮像装置は、請求項1から6のいずれか一項に記載の被写体追尾装置と、被写体像を撮像する撮像部とを備える。
カメラの要部構成を示すブロック図である。 焦点検出エリアを示す図である。 追尾部のブロック図である。 採用エリアの設定および被写体追尾動作の流れを説明する図である。 焦点調節時に実行される処理のフローチャートである。 追尾制御初期処理に関するサブルーチンのフローチャートである。 追尾演算処理に関するサブルーチンのフローチャートである。 採用エリアの設定処理に関するサブルーチンのフローチャートである。 第2の実施の形態における追尾演算処理に関するサブルーチンのフローチャートである。 第3の実施の形態における追尾演算処理に関するサブルーチンのフローチャートである。 追尾演算処理に関するサブルーチンのフローチャートの変形例である。
図1から図8を参照して、被写体追尾装置を備えた電子機器の一例として、一眼レフ方式のデジタルカメラの一実施の形態を説明する。図1は、カメラの要部構成を示すブロック図である。カメラは、カメラボディとレンズ鏡筒を有しており、カメラボディにレンズ鏡筒が交換可能に装着されている。レンズ鏡筒内には、レンズ光学系1と、レンズ駆動用モータ14が設けられている。レンズ光学系1は、被写体像を結像面に結像させるための光学系であり、焦点調節レンズを含む複数のレンズによって構成される。焦点調節レンズは、レンズ駆動用モータ14の動作により光軸方向に移動可能である。
カメラボディの内部には、クイックリターンミラー2、ファインダースクリーン3、ペンタプリズム4、接眼レンズ5、撮像素子6、サブミラー7、位相差AF検出素子8、AF−CCD制御部9、デフォーカス演算部10、焦点検出エリア位置決定部11、レンズ駆動量演算部12、レンズ駆動制御部13、測光用レンズ15、測光センサ16、操作部材17および制御装置18が設けられている。なお、AF−CCD制御部9、デフォーカス演算部10、焦点検出エリア位置決定部11、レンズ駆動量演算部12およびレンズ駆動制御部13は、制御装置18の機能により実現されるものである。
撮像素子6には、赤(R)、緑(G)および青(B)の各画素が所定の配列パターンで配列されている。撮像素子6は、レンズ光学系1によって結像される結像面の画像情報を撮像し、各画素に対応する色情報や輝度情報に応じた画像信号を出力する。撮像素子6から出力された画像信号は、制御装置18の制御によって画像データに変換される。これにより、カメラにおいて撮像画像が取得される。撮像素子6には、たとえばCCDやCMOS等が使用される。なお、撮像素子6の撮像面の前には、赤外光をカットするための赤外カットフィルタや、画像の折り返しノイズを防止するための光学ローパスフィルタなどが配置されている。
レンズ光学系1と撮像素子6との間には、レンズ光学系1を通過した被写体からの入射光束をファインダー光学系へと反射するクイックリターンミラー2が配設されている。入射光束の一部はクイックリターンミラー2の半透過領域を透過し、サブミラー7にて下方に反射された後に位相差AF検出素子8へ入射される。
クイックリターンミラー2で反射された入射光束は、撮像素子6と光学的に等価な位置に設けられたファインダースクリーン3上に被写体像を結像する。ファインダースクリーン3上に結像された被写体像は、ペンタプリズム4および接眼レンズ5を通って撮影者の目へと導かれ、撮影者によって視認される。
ファインダースクリーン3上に結像された被写体像はまた、ペンタプリズム4および測光用レンズ15を通って測光センサ16へと導かれる。測光センサ16は、撮像素子6と同様に、赤(R)、緑(G)および青(B)の各画素が所定の配列パターンで配列されており、レンズ光学系1により結像される結像面の画像情報を撮像する。そして、各画素に対応する色情報や輝度情報に応じた画像信号を制御装置18へ出力する。制御装置18は、この測光センサ16からの画像信号に基づいて、結像面の明るさを検出したり、スルー画像を図示を省略した表示部に表示させる。制御装置18は、測光センサ16からの画像信号に基づいて、予め追尾対象に設定された被写体像の結像面における位置を認識し、その被写体像の位置を追尾する被写体追尾を行う追尾部を有する。本実施の形態における被写体追尾については、後で詳述する。
カメラが撮影を行う際には、クイックリターンミラー2およびサブミラー7が光路上から光路外へと移動され、入射光束により撮像素子6上に被写体像が結像される。この被写体像を撮像素子6により撮像することで撮像画像が取得され、不図示のメモリーカードに記録される。こうしたクイックリターンミラー2およびサブミラー7の動作は、制御回路18により制御される。
位相差AF検出素子8は、不図示のマスク部、再結像レンズ、複数位置に配置されたAF用のCCDラインセンサなどを有している。図2に示したようにレンズ光学系1による結像面1aには、多数の焦点検出エリア(焦点検出位置)、図示例では105個の焦点検出エリア8aが設けられ、位相差AF検出素子8は、多数の焦点検出エリア8aの各々に対応して設けられている。この位相差AF検出素子8には、レンズ光学系1を通して入射され、クイックリターンミラー2を透過してサブミラー7により反射された被写体からの光束が入力される。この入射光束をマスク部により撮影レンズの異なる領域を通過する2つの光束に分けた後、再結像レンズにより一対の被写体像をCCDラインセンサ上に再結像し、その像位置の検出結果を表す像信号をCCDラインセンサから出力する。
AF−CCD制御部9は、位相差AF検出素子8に設けられたCCDラインセンサのゲイン量や蓄積時間を制御する。
デフォーカス演算部10は、AF−CCD制御部9によって読み出された位相差AF検出素子8のCCDラインセンサの出力値に基づいて、レンズ光学系1の焦点調節状態を表すデフォーカス量をすべての焦点検出エリアについて算出する。
焦点検出エリア位置決定部11は、105個の焦点検出エリア8aから1つの焦点検出エリア又は互いに近接した複数の焦点検出エリアを選択する。選択された焦点検出エリアのデフォーカス量に基づき、焦点調節動作が行われる。なお、焦点検出エリア位置決定部11は、撮影者が操作部材17の操作によって焦点検出エリアを設定した場合には手動設定された焦点検出エリアを選択し、追尾モード時に後述の採用エリア選定部109が採用エリアを選定した場合にはその採用エリアを選択する。
レンズ駆動量演算部12は、デフォーカス演算部10によって算出されたデフォーカス量のうち、焦点検出エリア位置決定部11によって選択された焦点検出エリアのデフォーカス量に基づいて、レンズ光学系1の焦点調節レンズの駆動量を演算する。
レンズ駆動制御部13は、レンズ駆動量演算部12によって演算されたレンズ駆動量に基づいて、レンズ駆動用モータ14へ駆動制御信号を出力する。この駆動制御信号に応じて、レンズ駆動用モータ14が焦点調節レンズを駆動してレンズ光学系1の焦点調節が行われる。なお、焦点検出動作、即ち、デフォーカス量の演算は、繰り返し実行される。
操作部材17は、カメラの操作を行うための各種スイッチ類によって構成される。たとえば、被写体追尾モードなどのカメラの動作モードを選択するためのモード選択スイッチ、追尾対象被写体を特定するために追尾対象被写体に対応する焦点検出エリアを選択するためのエリア選択スイッチ、焦点調節の開始および撮影を指示するためのレリーズボタンなどが操作部材17に含まれる。なお、追尾対象被写体を特定するために操作部材17のエリア選択スイッチによって選択された焦点検出エリアを選択エリアと呼ぶ。
制御装置18は、マイコンやメモリ等によって構成されており、上記のAF−CCD制御部9、デフォーカス演算部10、焦点検出エリア位置決定部11、レンズ駆動量演算部12およびレンズ駆動制御部13の各機能を実現するための処理を実行したり、被写体追尾動作を含めた各種のカメラ動作制御を行ったりする。また、これらの処理や制御において必要な情報を一時的に記憶する。
図3は、制御装置18が機能として有する追尾部100を示したブロック図である。追尾部100は、探索領域設定部101と、パターンマッチング(以下、PM)演算部103と、追尾領域検出部105と、テンプレート変更部107と、採用エリア選定部109と、焦点検出エリアのグループ化部111等とを有する。
探索領域設定部101は、後に詳述するが、測光センサ16の撮像領域内の一部に探索領域を設定する。PM演算部103は、探索領域内の測光センサ16の画像データと追尾対象被写体に関するテンプレートとについてパターンマッチング演算を行う。詳述すると、PM演算部103は、探索領域内の測光センサ16の画像データから、探索領域内の異なった小領域に関する画像データを順次切り出し、順次切り出した小領域の画像データの各々とテンプレートとのPM演算をそれぞれ実行する。追尾領域検出部105は、PM演算結果が最も小さい小領域を追尾対象被写体領域として検出する。
テンプレート変更部107は、追尾領域検出部105が検出した追尾対象被写体領域の画像データによって、テンプレートを変更する。この変更は、テンプレートを追尾対象被写体領域の画像データによって更新するテンプレート更新と、テンプレートを追尾対象被写体領域の画像データに置き換えるテンプレート再取得とを含む。テンプレート更新は、テンプレートの情報と追尾対象被写体領域の画像データの情報とにそれぞれ所定の重み付けした後に、両情報を合成して、新しいテンプレートを生成する。
採用エリア選定部109は、追尾領域検出部105が検出した追尾対象被写体領域内に位置する複数の焦点検出エリアから1つ又は少数の焦点検出エリアを、採用エリアとして、選定する。この採用エリアの選定は、例えば、追尾対象被写体領域内に位置する複数の焦点検出エリアのデフォーカス量のうち、最も小さいデフォーカス量の焦点検出エリアを選定する。追尾モード時には、この採用エリアのデフォーカス量に基づき焦点調節が行われる。即ち、図1に示したレンズ駆動量演算部12は、採用エリアのデフォーカス量に基づきレンズ駆動量を算出し、レンズ駆動制御部13は、この算出されたレンズ駆動量に基づき、焦点調節レンズを焦点調節駆動する。
なお、採用エリア選定部109が採用エリアとして、複数の焦点検出エリアを選定した場合には、その複数の採用エリアのデフォーカス量の平均値に基づき焦点調節が行われる。
焦点検出エリアのグループ化部111は、105個の焦点検出エリア8aを各焦点検出エリアのデフォーカス量に応じて複数のグループに分ける。焦点検出エリアのグループ化部109は、例えば、105個の焦点検出エリア8aをデフォーカス量に応じてグループA、B、C、D、Eの5個のグループにグループ化する。
グループAは、デフォーカス量Dfが条件(−Δ1≦Df≦+Δ1)を満たす焦点検出エリアからなる。グループBは、デフォーカス量Dfが条件(+Δ1<Df≦+Δ2)を満たす焦点検出エリアからなる。グループCは、デフォーカス量Dfが条件(−Δ2≦Df<−Δ1)を満たす焦点検出エリアからなる。グループDは、デフォーカス量Dfが条件(+Δ2<Df)を満たす焦点検出エリアからなる。グループEは、デフォーカス量Dfが条件(Df<−Δ2)を満たす焦点検出エリアからなる。但し、|Δ1|<|Δ2|である。従って、グループAは、5つのグループのなかで、最もデフォーカス量が小さい焦点検出エリアのグループである。
図4は、グループ化部111による焦点検出エリアのグループ化の一例を示したものである。図4(a)〜図4(c)は、撮影画面内の比較的近景の追尾対象被写体像21と比較的遠景の2人の背景被写体22とを示す。図4(a)〜図4(c)において、背景被写体22は静止しているが、追尾対象被写体21は、撮影画面の中央位置から右方向に移動している。なお、図4(a)〜図4(c)では、追尾対象被写体21と背景被写体22以外の被写体の図示は省略している。
図4(d)、(e)、(f)は、それぞれ図4(a)、(b)、(c)の被写体に対する焦点検出エリアのグループ化を示したものである。焦点検出エリアに太い斜めハッチング線を施したグループ1は、追尾対象被写体21に対応し、撮影画面内の複数の被写体のうちで、最も近景に位置する被写体に対応する焦点検出エリアをグループ化したものである。焦点検出エリアに碁盤状のハッチング線を施したグループ2は、水平方向に伸びた、追尾対象被写体21の次に近景の被写体に対応する焦点検出エリアをグループ化したものである。焦点検出エリアに2方向の斜めハッチング線を施したグループ3は、主に背景被写体22に対応する焦点検出エリアをグループ化したものである。焦点検出エリアに1方向の比較的細い斜めハッチング線を施したグループ4は、最も遠景の被写体に対応する焦点検出エリアをグループ化したものである。
グループ化部111は、更に、各グループの中心位置を算出する。各グループの中心位置は、各グループの重心位置である。本実施の形態にあっては、グループ化部111は、複数のグループの各々の重心位置に最も近い焦点検出エリアを、グループの重心位置として決定する。なお、図4(e)に示したように、例えば、左右に広がったグループ2が、グループ1によって分断されている場合には、グループ化部109は、分断された右側のグループ2と左側のグループ2との各々について、重心位置を算出する。例えば、図4において、追尾対象被写体21に対応するグループ1の重心位置に相当する焦点検出エリアを太線8bで示す。
また、グループ化部111は、採用エリア選定部109によって選定された採用エリアが属するグループを複数のグループから、採用グループとして選定する。また、グループ化部111は、操作部材17のエリア選択スイッチによって選択された選択エリアが属するグループを選択グループとして選定する。
探索領域設定部101は、採用エリアの位置を中心として第1の探索領域を設定すると共に、採用グループの重心位置を中心として第2の探索領域を設定する。
上述した追尾部100における被写体追尾動作は、繰り返し実行される。なお、追尾部100による被写体動作と位相差AF検出素子8及びデフォーカス演算部10による焦点検出動作とは、必ずしも同期していない。
以下、本実施の形態における焦点調節処理および被写体追尾処理について詳細に説明する。
図5は、本実施の形態の焦点調節時に実行される処理のフローチャートである。このフローチャートは、所定の開始条件を満たすことにより、制御装置18において実行される。操作部材17のモード選択スイッチによって被写体追尾モードが設定され、また操作部材17のレリーズボタンが撮影者によって半押し操作され、操作部材17のエリア選択スイッチによって追尾対象被写体を特定する焦点検出エリアの1つが選択される。これによって、制御装置18は、レリーズボタンの半押し操作が継続されている間、図5のフローチャートの処理を繰り返し実行する。
なお、追尾対象被写体を特定するための焦点検出エリアの選択は、被写体認識技術によってスルー画像から主要被写体像を自動的に判別し、その認識した主要被写体位置の焦点検出エリアを自動的に選択してもよい。
ステップS101において、制御装置18のAF−CCD制御部9は、位相差AF検出素子8に設けられたCCDラインセンサのゲイン量や蓄積時間を制御して位相差AF検出素子8のセンサ蓄積制御を行う。
ステップS102において、制御装置18のデフォーカス演算部10は、各焦点検出エリア8aにおける焦点検出信号をそれぞれAD変換し、所定のフィルタ処理を行い、相関演算してデフォーカス量を算出する。
ステップS103において、制御装置18は、すべての焦点検出エリア8aについてデフォーカス量の演算が終了したか否かを判定する。制御装置18は、すべての焦点検出エリア8aについてデフォーカス量の演算が終了したと判定するとステップS104へ進み、すべての焦点検出エリア8aについてデフォーカス量の演算が終了していないと判定するとステップS102へ戻る。
ステップS104において、制御装置18のグループ化部111は、ステップS102で算出されたデフォーカス量に基づいて、各焦点検出エリア8aをデフォーカス量に応じた複数のグループに分ける。ステップS105において、グループ化部111は、複数のグループの各々の重心位置を算出する。本実施の形態にあっては、グループ化部111は、複数のグループの各々の重心位置に最も近い焦点検出エリアを、グループの重心位置として決定する。
ステップS106において、制御装置18は、被写体追尾動作が既に開始されているか否かを判定する。
ステップS106が否定判断されるとステップS107の追尾制御初期処理のサブルーチンへ進み、ステップS106が肯定判断されるとステップS108の追尾演算処理のサブルーチンへ進む。ここでは、追尾動作が開始されていないので、ステップS107の追尾制御初期処理が実行される。
この追尾制御初期処理は、図6において、ステップS201において、制御装置18は、操作部材17のエリア選択スイッチによって選択された選択エリアの位置の情報と、グループ化部109によって選定された選択グループの重心位置の情報とを取得する。
ステップS202において、制御装置18は、ステップS201で取得した選択グループの重心位置における測光センサ16の画像信号の追尾対象被写体の色情報を不図示のメモリに記憶させる。
ステップS203において、制御装置18は、測光センサ16の画像信号から、ステップS202でメモリに記憶させた色情報と同様な色情報を有する領域を同色情報領域として検出する。
ステップS204において、制御装置18は、ステップS203で検出した同色情報領域を初期の追尾被写体領域に設定すると共に、ステップS205において、制御装置18は、ステップS204で設定した追尾被写体領域の画像をテンプレート画像として取得して本サブルー-チンの処理を終了する。
このように、テンプレート画像は、選択エリア及び選択グループの重心位置の色情報に基づき取得される。従って、選択エリアの選定とテンプレート画像の取得との間に時間差があり、その時間差の間に、追尾対象被写体が多少移動した場合にも、その移動を選択グループの重心位置として捕捉し、移動後の追尾対象被写体の画像をテンプレート画像として取得することができる。
図6のサブルーチンの処理の終了後に、ステップS109の採用エリア設定のサブルーチンへ進む。このステップS109では、追尾動作開始前の採用エリア設定にあっては、初期の採用エリアとして、選択エリアを選定する。但し、ステップS102のデフォーカス量の演算において、選択エリアを含む選択エリア周辺の焦点検出エリアで、又は全ての焦点検出エリアで、デフォーカス量が算出することができなかった場合、又は信頼性の低いデフォーカス量が算出された場合には、採用エリアを設定しない。選択エリアではデフォーカス量が算出することができないが、その近傍の焦点検出エリアでは、デフォーカス量が算出することができた場合には、その近傍焦点検出エリアを初期の採用エリアとしてもよい。
また、追尾動作が既に開始済みであった場合の採用エリア設定は、後に詳述するように、追尾領域検出部105が検出した追尾被写体領域内の複数の焦点検出エリアから採用エリアを選定する。
ステップS109のサブルーチンが実行されるとステップS110へ進み、制御装置18は、ステップS109のサブルーチンで採用エリアが設定されたか否かを判断する。 ステップS109のサブルーチンで採用エリアが設定されていればステップS110が肯定判断されてステップS111へ進み、制御装置18のレンズ駆動量演算部12は、採用エリアでのデフォーカス量をレンズ光学系1が有する焦点調節レンズの駆動量に変換して、合焦位置までのレンズ駆動量を求める。
ステップS112において、制御装置18のレンズ駆動制御部13は、ステップS111で算出した駆動量に基づきレンズ光学系1の焦点調節レンズを駆動するようにレンズ駆動用モータ14へ駆動制御信号を出力する。
ステップS109のサブルーチンで採用エリアが設定されていなければステップS110が否定判断されてステップS113へ進み、制御装置18は、追尾動作が開始されているか否かを判定する。ここでは、追尾動作がまだ開始されていないので、ステップS113が否定判断されてステップS115に進む。ステップS115では、ステップS109で採用エリアが設定されなかった原因が正しい焦点検出が不可能であった為であるので、制御装置18のレンズ駆動制御部13は、スキャン動作、即ち、焦点調節レンズを強制的に至近位置と無限遠位置との間で駆動させる。
他方、追尾動作が既に開始されている場合には、ステップS109のサブルーチンで採用エリアが設定されなかった理由が、AF処理の途中で適切な焦点位置を見失ったためであると考えられるので、前回の焦点検出位置から焦点調節レンズを動かさないことが望ましい。そこで、すでに追尾動作が開始されているのであれば、ステップS113が肯定判断されてステップS114へ進み、制御装置18のレンズ駆動制御部13は、焦点調節レンズを駆動しないようにレンズ駆動用モータ14へ駆動制御信号を出力する。
他方、ステップS106で、追尾動作が開始済みであった場合には、ステップS108の追尾演算処理のサブルーチンに進む。図7は、図5のステップS108の追尾演算処理に関するサブルーチンのフローチャートである。
図5のステップS106が肯定判断されると図7のステップS301へ進み、制御装置18は、採用エリアの位置を示す情報と、採用グループの重心位置を示す情報とを取得する。詳述すると、制御装置18は、図5のステップS109の採用エリアの設定処理を前回実行した際に設定された採用エリアについて、その位置の情報を取得する。なお、採用エリアの位置の情報とは、たとえば、採用エリアが105点の焦点検出エリア8aのうちのどれであるのかを示す情報である。
また、採用グループの重心位置の情報の取得は、次のようにして行われる。即ち、制御装置18のグループ化部111は、図5のステップS104において設定された複数のグループのうち、上記採用エリアが属するグループを採用グループとして選択する。グループ化部111は、採用グループの重心位置を算出する。前述のように、本実施の形態にあっては、採用グループの重心位置は、採用グループの重心位置に最も近い焦点検出エリアの位置が使用されるが、採用グループの重心位置そのものを使用してもよい。制御装置18は、採用グループの重心位置の情報を取得する。
ステップS302において、探索領域設定部101は、採用エリアの位置の情報に基づいて採用エリア位置を中心とした第1の探索領域と、採用グループの重心位置の情報に基づいてその重心位置を中心とした第2の探索領域とをそれぞれ設定する。
ステップS303において、PM演算部103は、採用グループの重心位置を基準とした第2の探索領域について、テンプレート画像と同じサイズの領域を順次切り出し、順次切り出した領域の画像とテンプレート画像との色相の差分を積算する演算を行う。
ステップS304において、制御装置18は、ステップS303のテンプレートマッチングにおいて色相差の演算値が最小となる領域について、その演算値が所定の閾値a以下であるか否かを判定する。なお、閾値aは、あらかじめ設定された固定値であってもよく、種々の条件によって変動する値でもよい。
ステップS304が肯定判断されるとステップS305へ進み、追尾領域検出部105は、ステップS303のテンプレートマッチングにおいて色相差の演算値が最小となる領域を新たな追尾被写体領域として検出する。
以上のように、追尾領域検出部105は、採用グループの重心位置を基準にした第2の探索領域内から追尾被写体領域を検出する。従って、採用エリアの選定と採用グループの重心位置の算出との間に時間差があり、その時間差の間に追尾対象被写体が多少移動した場合にも、その移動を採用グループの重心位置として捕捉し、移動後の追尾対象被写体を基準とした第2の探索領域を設定することができる。
ステップS306において、テンプレート変更部107は、ステップS305で検出した追尾被写体領域の画像に基づいて、テンプレート画像を更新する。なお、このテンプレート画像の更新は、更新前のテンプレート画像と、ステップS305で設定した追尾被写体領域の画像とにそれぞれ重み付けして合成することによって行われる。
以上のように、テンプレート変更部107は、追尾対象被写体領域内の焦点検出エリアから選定された採用エリアが属する採用グループの重心位置を基準とした第2の探索領域内において、追尾領域検出部105によって検出された追尾対称被写体領域の画像に基づきテンプレート画像を変更する。即ち、テンプレート変更部107は、追尾対象被写体領域内の採用エリアと採用グループとに基づき検出された追尾対称被写体領域の画像によってテンプレート画像を変更している。
ステップS304が否定判断されるとステップS307へ進む。ステップS304の否定判定は、第2の探索領域内には、追尾対象被写体が存在しないことを意味するので、ステップS307で、PM演算部103は、採用エリアを基準とした第1の探索領域について、テンプレート画像と同じサイズの領域を順次切り出し、順次切り出した領域の画像とテンプレート画像との色相の差分を積算する演算を行う。
ステップS308において、制御装置18は、ステップS307のテンプレートマッチングにおいて色相差の演算値が最小となる領域について、その演算値が所定の閾値b以下であるか否かを判定する。なお、閾値bは、あらかじめ設定された固定値であってもよく、種々の条件によって変動する値でもよい。
ステップS308が肯定判断されるとステップS305へ進む。
ステップS308が否定判断される場合、追尾対象被写体が第1及び第2の探索領域内に存在しなかったことが考えられる。具体的には、たとえば、障害物等が追尾対象被写体の前に出現した場合などが挙げられる。そこで、ステップS308が否定判断されるとステップS309へ進み、制御装置18は、被写体が消失したと判定して本サブルー-チンの処理を終了する。
図7のサブルーチンの処理の終了後に、図5のステップS109の採用エリア設定のサブルーチンに進む。図8は、このステップS109の採用エリア設定のサブルーチンを示す。図8において、ステップS401では、制御装置18は、図5のステップS104において設定された複数のグループのうち、焦点調節の目標とする目標デフォーカス量に基づくグループを目標グループとして設定する。なお、この目標デフォーカス量は、被写体が光軸方向に移動していないとみなされる場合には、ほぼゼロであり、被写体が同方向に移動しているとみなされる場合には、被写体の移動速度を加味した予測デフォーカス量である。
ステップS402において、採用エリア選定部109は、追尾被写体領域内の複数の焦点検出エリアのうち、ステップS401で設定した目標グループに属し、かつ、デフォーカス量が目標フォーカス量に最も近い焦点検出エリアを採用エリアとして採用する。なお、目標グループに属し、かつ、追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアは、追尾対象とする被写体に対応する焦点検出エリアである可能性が高い。すなわち、ステップS402では、制御装置18は、追尾対象とする被写体に対応する可能性が高い焦点検出エリアの中から、目標とするデフォーカス量に最も近い焦点検出エリアを採用エリアとして採用する。
また、採用エリア選定部109は、検出した追尾被写体領域内に位置しかつステップS401で設定した目標グループに属する焦点検出エリアが1つしか存在しない場合には、その1つの焦点検出エリアと、その焦点検出エリアの周囲に存在するたとえば8つの焦点検出エリアを選択する。そして、制御装置18は、選択した9つの焦点検出エリアのうち、デフォーカス量が目標デフォーカス量に最も近い焦点検出エリアを採用エリアとして採用する。
ステップS402が実行されるとステップS403へ進み、制御装置18は、ステップS402において採用エリアを採用できたか否かを判断する。
ステップS402で採用エリアが採用されていればステップS403が肯定判断されてステップS404へ進み、制御装置18は、「採用エリアが採用されたこと」および「採用エリアが追尾被写体領域内に存在したこと」を不図示のメモリに記憶させて本サブルーチンの処理を終了する。
ステップS402で採用エリアが採用されていなければステップS403が否定判断される。なお、ステップS402において、採用エリアを採用できない場合とは、たとえば、追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアと、ステップS401で設定した目標グループに属する焦点検出エリアとが重複しない場合、または、図7のステップS309で追尾対象被写体消失が判定された場合が挙げられる。ステップS403が否定判断されるとステップS405へ進み、採用エリア選定部109は、本サブルーチンの前回の処理で採用された採用エリアと、その焦点検出エリアの周囲に存在するたとえば8つの焦点検出エリアを選択する。そして、採用エリア選定部109は、選択した9つの焦点検出エリアのうち、ステップS401で設定した目標グループに属し、かつ、デフォーカス量が目標デフォーカス量に最も近い焦点検出エリアを採用エリアとして採用する。
ステップS405が実行されるとステップS406へ進み、制御装置18は、ステップS405において採用エリアを採用できたか否かを判断する。
ステップS405で採用エリアが採用されていればステップS406が肯定判断されてステップS407へ進み、制御装置18は、「採用エリアが採用されたこと」および「今回の処理で採用された採用エリアが前回の処理で採用された採用エリアの周辺に存在したこと」を不図示のメモリに記憶させて本サブルーチンの処理を終了する。
ステップS405で採用エリアが採用されていなければステップS406が否定判断されてステップS408へ進み、制御装置18は、「採用エリアが採用されなかったこと」を不図示のメモリに記憶させて本サブルーチンの処理を終了する。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)制御装置18は、テンプレート画像に基づき被写体画像内で追尾被写体領域を検出して追尾対象を追尾し、複数の焦点検出エリア毎のデフォーカス量に基づき、複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化し、追尾被写体領域とグループとに基づき、テンプレート画像を変更する。これにより、被写体追尾のために被写体を撮像したタイミングと、焦点調節状態の検出のタイミングとが異なっても、適切な被写体を追尾することができ、誤追尾を抑制できる。
(2)制御装置18は、追尾被写体領域内の焦点検出エリアから採用エリアを選定し、採用エリアのデフォーカス量に基づき焦点調節を行う。制御装置18は、採用エリアが属するグループ内の所定位置に基づき、テンプレート画像を変更する。これにより、被写体追尾のために被写体を撮像したタイミングと、焦点調節状態の検出のタイミングとが異なっても、適切な被写体を追尾することができ、誤追尾を抑制できる。
(3)制御装置18は、被写体画像内に探索領域を設定して、テンプレート画像に基づき探索領域内で追尾被写体領域を検出する。制御装置18は、グループ内の所定位置に基づき探索領域を設定する。これにより、デフォーカス量に基づいて設定されたグループの所定位置に基づいて探索領域が設定されるので、焦点調節状態の検出結果が探索領域の設定に反映され、適切な被写体を追尾することができ、誤追尾を抑制できる。
−−−第2の実施の形態−−−
図9を参照して、被写体追尾装置を備えた電子機器の一例としての一眼レフ方式のデジタルカメラの第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、図5のステップS108の追尾演算処理に関するサブルーチンにおける処理が、第1の実施の形態と異なる。
図9は、図5のステップS108の追尾演算処理に関するサブルーチンの第2の実施の形態におけるフローチャートである。図9に示したフローチャートでは、第1の実施の形態における図7に示したフローチャートにおける処理と同じ処理をするステップについては、図7に示したフローチャートと同じステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
図5のステップS106が肯定判断されると図9のステップS321へ進み、制御装置18は、図5のステップS109の処理、すなわち、採用エリアの設定処理に関するサブルーチンを前回実行した際に設定された採用エリアについて、その位置の座標を取得する。なお、採用エリアの位置の座標とは、たとえば図2に示した像面1aにおける採用エリアの位置を座標で表したものである。以下の説明では、採用エリアの位置の座標を(x1,y1)として表す。また、制御装置18は、採用エリアの位置の情報、すなわち、採用エリアが105点の焦点検出エリアのうちのどれであるのかを示す情報を取得する。
また、ステップS321において、制御装置18は、図5のステップS109の処理、すなわち、採用エリアの設定処理に関するサブルーチンを前回実行した際に設定された採用エリアが属する採用グループの中心の座標を取得する。なお、採用グループの中心の座標とは、たとえば図2に示した像面1aにおける採用グループの中心の位置を座標で表したものである。以下の説明では、採用グループの中心の位置の座標を(x2,y2)として表す。
ステップS321が実行されるとステップS322へ進み、制御装置18は、ステップS321で取得した採用エリアの位置の情報に基づいて、採用エリアを基準とした第1の探索領域を設定する。
ステップS321が実行されるとステップS307へ進み、制御装置18は、ステップS322で設定した第1の探索領域について、テンプレート画像と同じサイズの領域を順次切り出し、順次切り出した領域の画像とテンプレート画像との色相の差分を積算する演算を行う。
ステップS308において、制御装置18は、ステップS307のテンプレートマッチングにおいて色相差の演算値が最小となる領域について、その演算値が所定の閾値b以下であるか否かを判定する。
ステップS308が肯定判断されるとステップS323へ進み、制御装置18は、ステップS307のテンプレートマッチングにおいて色相差の演算値が最小となる領域を新たな追尾被写体領域に設定する。
ステップS324において、制御装置18は、採用エリアが追尾被写体領域内に存在していたか否かを判断する。すなわち、制御装置18は、不図示のメモリに「採用エリアが追尾被写体領域内に存在したこと」に関する情報を記憶しているか否かを判断する。なお、「採用エリアが追尾被写体領域内に存在したこと」に関する情報は、図8のステップS404が実行されると不図示のメモリに記憶される。
採用エリアが追尾被写体領域内に存在していた場合、ステップS324が肯定判断されてステップS325へ進む。
ステップS325において、制御装置18は、採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが遠いか否かを判断する。具体的には、制御装置18は、ステップS321で取得した採用エリアの位置の座標(x1,y1)および採用グループの中心の位置の座標(x2,y2)に基づいて、採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが所定の距離以上離れているか否かを算出する。たとえば制御装置18は、座標値x1と座標値x2との差の絶対値から、図2に示した像面1aにおける横方向にたとえば焦点検出エリアの3つ分(3エリア分)以上離れているか否かを判断する。また、たとえば制御装置18は、座標値y1と座標値y2との差の絶対値から、図2に示した像面1aにおける縦方向にたとえば3エリア分以上離れているか否かを判断する。図2に示した像面1aにおける横方向にたとえば3エリア分以上離れているか、または、図2に示した像面1aにおける縦方向にたとえば3エリア分以上離れていれば、制御装置18は、採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが所定の距離以上離れていると判断する。
ステップS325において採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが遠いか否かを判断する理由は次のとおりである。採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが近ければ、被写体追尾の信頼性が高いと考えられるが、採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが遠ければ、誤追尾の可能性があり、被写体追尾の信頼性が低いと考えられる。したがって、採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが近ければ、テンプレート画像を更新または再取得することが好ましいが、採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが遠ければ、更新または再取得することが好ましくない。そのため、本実施の形態では、採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが遠いか否かによって、テンプレート画像を更新するか否かを判断するようにしている。
採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが近い場合、ステップS325が否定判断されてステップS326へ進み、制御装置18は、ステップS323で設定した新たな追尾被写体領域の画像に基づいて、テンプレート画像を更新する。なお、ステップS326では、テンプレート画像を更新したが、ステップS323で設定した追尾被写体領域の画像に基づいて、テンプレート画像を再取得してもよい。
採用エリアの位置と採用グループの中心の位置とが遠い場合、ステップS325が肯定判断されて、制御装置18は、本サブルーチンの処理を終了する。
なお、ステップS324が否定判断される場合は、採用エリアが追尾被写体領域内に存在していなかった場合であるので、採用エリアの設定に際して追尾被写体領域の影響を受けていない。したがって、ステップS324が否定判断される場合には、上述したステップS325における判定は行わず、ステップS326へ進む。
上述した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の作用効果に加えて次の作用効果が得られる。
(1)制御装置18は、テンプレート画像に基づき被写体画像内で追尾被写体領域を検出して追尾対象を追尾し、追尾被写体領域内の焦点検出エリアから採用エリアを選定し、 複数の焦点検出エリア毎のデフォーカス量に基づき、複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化し、複数のグループのうち採用エリアを含む採用グループの所定位置と採用エリアとの位置関係に基づき、テンプレート画像を変更する。これにより、採用グループの所定位置と採用エリアとの位置関係から被写体追尾の信頼性を判断できるので、テンプレート画像の信頼性が向上する。
(2)制御装置18は、採用グループの所定位置と採用エリアとの距離が所定値未満である場合にテンプレート画像を変更し、採用グループの所定位置と採用エリアとの距離が所定値以上である場合にテンプレート画像を変更しない。これにより、テンプレート画像の信頼性が向上する。
−−−第3の実施の形態−−−
図10を参照して、被写体追尾装置を備えた電子機器の一例としての一眼レフ方式のデジタルカメラの第3の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1および第2の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1および第2の実施の形態と同じである。本実施の形態では、図5のステップS108の追尾演算処理に関するサブルーチンにおける処理が、第1および第2の実施の形態と異なる。
図10は、図5のステップS108の追尾演算処理に関するサブルーチンの第3の実施の形態におけるフローチャートである。図10に示したフローチャートでは、第1の実施の形態の図7に示したフローチャート、および、第2の実施の形態の図9に示したフローチャートにおける処理と同じ処理をするステップについては、図7または図9に示したフローチャートと同じステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
図5のステップS106が肯定判断されると図10のステップS331へ進み、制御装置18は、図5のステップS109の処理、すなわち、採用エリアの設定処理に関するサブルーチンを前回実行した際に設定された採用エリアについて、その採用エリアが図5のステップS104の処理によって設定されたグループのうち、どのグループに属しているのかを示す情報を取得する。本実施の形態では、たとえば、図5のステップS104の処理によって設定されたグループにそれぞれ異なる番号が付されているものとし、図10のステップS331において、制御装置18は採用エリアが属するグループの番号を取得する。
また、ステップS331において、制御装置18は、追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアがどのグループに属しているのかを示す情報、すなわち、追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアが属するグループの番号を取得する。
ステップS331が実行されるとステップS322へ進む。ステップS322からステップS324まで、およびステップS322からステップS309までは、第2の実施の形態における図9のフローチャートと同じである。
ステップS324が肯定判断されるとステップS332へ進み、制御装置18は、ステップS331で取得した、追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアが属するグループの番号が複数存在するか否かを判断する。すなわち、ステップS332において、制御装置18は、追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアが複数のグループにそれぞれ存在しているか否かを判断する。
追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアが複数のグループにそれぞれ存在している場合、遠近競合が生じていることや被写体の中心付近ではなく端の方を追尾している可能性が高い。そのため、追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアが複数のグループにそれぞれ存在している場合には、テンプレート画像を更新または再取得することが好ましくない。そのため、本実施の形態では、追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアが複数のグループにそれぞれ存在しているか否かによって、テンプレート画像を更新するか否かを判断するようにしている。
追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアが複数のグループにそれぞれ存在している場合、ステップS332が肯定判断されて、制御装置18は、本サブルーチンの処理を終了する。
追尾被写体領域に対応する焦点検出エリアが1つのグループだけに存在している場合、ステップS332が否定判断されて、ステップS326へ進み、制御装置18は、ステップS323で設定した新たな追尾被写体領域の画像に基づいて、テンプレート画像を更新する。
上述した第3の実施の形態によれば、第1および第2の実施の形態の作用効果に加えて次の作用効果が得られる。
(1)制御装置18は、テンプレート画像に基づき被写体画像内で追尾被写体領域を検出して追尾対象を追尾し、複数の焦点検出エリア毎のデフォーカス量に基づき、複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化し、複数のグループのうちの2以上のグループが、追尾被写体領域内に存在しない場合にテンプレート画像を変更し、追尾被写体領域内に存在する場合にテンプレート画像を変更しない。これにより、遠近競合が生じていることや被写体の中心付近ではなく端の方を追尾している可能性が高い場合にはテンプレート画像を変更しないので、テンプレート画像の信頼性を向上できる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)上述した第1の実施の形態では、図7に示した追尾演算処理に関するサブルーチンにおいて、新たな追尾被写体領域を設定した場合にはテンプレート画像を更新した。しかし、たとえば、採用エリアを基準とした第1の探索領域についてテンプレートマッチングを行って新たな追尾被写体領域を設定した場合にはテンプレート画像を更新し、採用グループ中心エリアを基準とした第2の探索領域についてテンプレートマッチングを行って新たな追尾被写体領域を設定した場合にはテンプレート画像を再取得するようにしてもよい。
図11は、本変形例についての、図5のステップS108の追尾演算処理に関するサブルーチンのフローチャートである。図11に示したフローチャートでは、図7に示したフローチャートにおける処理と同じ処理をするステップについては、図7に示したフローチャートと同じステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
ステップS305が実行されるとステップS310へ進み、制御装置18は、ステップS305で設定した追尾被写体領域の画像に基づいて、テンプレート画像を再取得する。すなわち、ステップS310において制御装置18は、ステップS305で設定した追尾被写体領域の画像から新たなテンプレート画像を取得する。
ステップS308が肯定判断されるとステップS311へ進み、制御装置18は、ステップS307のテンプレートマッチングにおいて色相差の演算値が最小となる領域を新たな追尾被写体領域に設定する。
ステップS312において、制御装置18は、ステップS311で設定した追尾被写体領域の画像に基づいて、テンプレート画像を更新する。
(変形例2)上述した実施の形態では、図5に示すように、ステップS107のサブルーチンおよびステップS108のサブルーチンによる処理をステップS109のサブルーチンによる処理の直前に実施している。しかし、必ずしもステップS107のサブルーチンおよびステップS108のサブルーチンによる処理をステップS109のサブルーチンによる処理の直前に実施する必要はない。たとえば、図5のフローチャートの処理の初期の段階でステップS107のサブルーチンおよびステップS108のサブルーチンによる処理を実施するなど、図5のフローチャートの処理において、ステップS107のサブルーチンおよびステップS108のサブルーチンによる処理と、他のステップの処理との前後関係は、上述した実施の形態に限定されない。
(変形例3)上述の実施の形態では、図6の追尾制御初期処理に関するサブルーチンの処理により、テンプレート画像は、選択グループの中心の位置の色情報を用いて設定された。しかし、選択グループの中心の位置の色情報ではなく、撮影者が選択した選択エリアに対応する位置の色情報を用いてテンプレート画像を設定するようにしてもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
6;撮像素子、10;デフォーカス演算部、11;焦点検出エリア位置決定部、18;制御装置、100;追尾部

Claims (7)

  1. 基準情報に基づき被写体画像内で追尾対象領域を検出して追尾対象を追尾する追尾部と、
    複数の焦点検出エリア毎の焦点検出情報に基づき、前記複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化するグループ化部と、
    前記追尾対象領域と前記グループとに基づき、前記基準情報を変更する変更部と、を備える被写体追尾装置。
  2. 請求項1に記載の被写体追尾装置において、
    前記追尾対象領域内の前記焦点検出エリアから採用エリアを選定する採用エリア選定部と、
    前記採用エリアの前記焦点検出情報に基づき焦点調節を行う焦点調節部と、を備え、
    前記変更部は、前記採用エリアが属する前記グループ内の所定位置に基づき、前記基準情報を変更する被写体追尾装置。
  3. 請求項2に記載の被写体追尾装置において、
    前記追尾部は、被写体画像内に探索領域を設定して、基準情報に基づき前記探索領域内で追尾対象領域を検出し、
    前記追尾部は、前記グループ内の所定位置に基づき前記探索領域を設定する被写体追尾装置。
  4. 基準情報に基づき被写体画像内で追尾対象領域を検出して追尾対象を追尾する追尾部と、
    前記追尾対象領域内の焦点検出エリアから採用エリアを選定する採用エリア選定部と、
    複数の焦点検出エリア毎の焦点検出情報に基づき、前記複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化するグループ化部と、
    前記複数のグループのうち前記採用エリアを含む採用グループの所定位置と前記採用エリアとの位置関係に基づき、前記基準情報を変更する変更部と、を備える被写体追尾装置。
  5. 請求項4に記載の被写体追尾装置において、
    前記変更部は、前記採用グループの所定位置と前記採用エリアとの距離が所定値未満である場合に前記基準情報を変更し、前記採用グループの所定位置と前記採用エリアとの距離が所定値以上である場合に前記基準情報を変更しない被写体追尾装置。
  6. 基準情報に基づき被写体画像内で追尾対象領域を検出して追尾対象を追尾する追尾部と、
    複数の焦点検出エリア毎の焦点検出情報に基づき、前記複数の焦点検出エリアを複数のグループにグループ化するグループ化部と、
    前記複数のグループのうちの2以上のグループが、前記追尾対象領域内に存在しない場合に前記基準情報を変更し、前記追尾対象領域内に存在する場合に前記基準情報を変更しない変更部と、を備える被写体追尾装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の被写体追尾装置と、
    被写体像を撮像する撮像部とを備える撮像装置。
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