JP2018003995A - ホース製造方法、ホース製造装置及びホース - Google Patents

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【課題】ジャケットとライニングとを接着剤で貼り合わせる工程を省略できる消防ホース製造方法を提供する。【解決手段】ホース製造方法は、たて糸4及びよこ糸5を筒状のジャケット2に織成し、ジャケット2の内面に直にポリウレア樹脂を吹き付けてジャケット2の内面を被覆するライニング3を形成する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、ホース製造方法、該製造方法に使用するホース製造装置、該製造方法及び該製造装置で製造されるホースに関する。
消防用ホースは、耐圧性を確保するためのジャケットと、水密性を確保するためのライニングと、を備えている。ジャケットは筒状の織物で形成されている。ライニングはゴムや樹脂で形成されている。そのようなホースを製造する場合、一般に、複数のたて糸及びよこ糸を筒状に織成してジャケットを用意する第1の工程と、ゴムや樹脂を筒状に押出成形してライニングを用意する第2の工程と、別々に用意したジャケットとライニングとを接着剤で貼り合わせる第3の工程と、が必要になる(例えば、特許文献1)。
特開平8−285148号公報
本発明の目的は、ジャケットとライニングとを接着剤で貼り合わせる工程を省略できる消防ホース製造方法を提供することである。
一実施形態のホース製造方法は、たて糸及びよこ糸を筒状のジャケットに織成し、ジャケットの内面に直にポリウレア樹脂を吹き付けてジャケットの内面を被覆するライニングを形成する。
また、一実施形態のホース製造装置は、コーンと、よこ糸供給装置と、シャトルと、ポリウレア供給装置と、を具備している。コーンは、上方に向かって開口した開口部を有している。よこ糸供給装置は、コーンの周囲に配置され、開口部に向かって複数のたて糸を供給する。シャトルは、コーンを中心に周回しながらよこ糸を供給し、よこ糸を複数のたて糸の間に通過させて筒状のジャケットを織成する。ポリウレア吹付装置は、開口部に挿入されたノズルを備え、ノズルからジャケットの内面にポリウレア樹脂を吹き付ける。
また、一実施形態のホースは、複数のたて糸及びよこ糸を筒状に織成したジャケットと、ジャケットの内面を直に被覆したライニングと、を備えている。ライニングは、ポリウレア樹脂から形成されている。
本発明のホース製造方法及びホース製造装置によれば、たて糸及びよこ糸を織成してジャケットを得ると同時にジャケットの内面にライニングを形成できる。
また、本発明のホースによれば、ジャケットの内面に直に付着したポリウレア樹脂によって接着剤を介さずにライニングを固定できる。
一実施形態に係るホースの一例を一部切欠いて示す平面図である。 図1中のF2−F2線に沿う断面図であって、平織の一例を示す断面図である。 図1中のF2−F2線に沿う断面図であって、2/1綾織の一例を示す断面図である。 第1実施形態のホース製造装置の一例を示す斜視図である。 図3に示された環状織機の内部を示す断面図である。 図4に示されたたて糸供給装置及びよこ糸供給装置を拡大して示す正面図である。 図4に示されたポリウレア吹付装置のノズルを拡大して示す正面図である。
一実施形態のホース製造装置10について、図1乃至図8を参照して説明する。図1は、本実施形態で製造されるホース1の一例を示す平面図である。図1に示すように、ホース1は、例えば消防用のジャケットホース(平ホース)であって、ジャケット(外皮)2と、ライニング(内張り)3と、を備えている。なお、ホース1は、ジャケット2と、ライニング3と、を備えていれば、消防用ホースに限られず、土木用ホースであってもよいし、他の送水用ホースであってもよい。
ジャケット2は、複数のたて糸(経糸)4と、よこ糸(緯糸)5とを筒状に織成して形成されている。織り方は、平織であってもよいし、綾織であってもよい。図2A及び図2Bは、図1中のF2−F2線に沿う断面図である。図2Aが平織の一例、図2Bが2/1綾織の一例を示している。
よこ糸5は、例えば複数の長繊維から構成されたフィラメント糸(長繊維糸)である。フィラメント糸は強度に優れるため、耐圧性能に優れたホース1を得ることができる。たて糸4は、例えば複数の短繊維から構成されたスパン糸(短繊維糸)である。スパン糸は、表面に毛羽があるため、滑りにくく取り扱い易いホース1を得ることができる。なお、たて糸4は、フィラメント糸であってもよい。
ライニング3は、ポリウレア樹脂から形成され、ジャケット2の内面を直に被覆している。ライニング3は、たて糸4の毛羽、すなわちたて糸4の表面から突出した繊維を巻き込んで硬化しており、ジャケット2に強固に固定されている。さらに、ライニング3は、たて糸4を構成する繊維の隙間に浸透してたて糸4の内部にも存在している。
本発明のホース1は、ポリウレア樹脂からなるライニング3がジャケット2を構成するたて糸4の隙間に浸透した一次構造に加え、ライニング3がたて糸4を構成する繊維の隙間に浸透した二次構造を有している。これにより、接着剤を介することなくライニング3をジャケット2に強固に固定できる。なお、二次構造には、たて糸4の表面において、ライニング3がたて糸4の毛羽を巻き込んで硬化した構造も含まれる。
図3は、本実施形態のホース製造装置10の一例を示す斜視図である。図3に示すように、ホース製造装置10は、たて糸4及びよこ糸5からジャケット2を織成する環状織機11と、ジャケット2にポリウレア樹脂を吹き付けてホース1を得るポリウレア吹付装置12と、を備えている。
環状織機11の近傍には、環状織機11にたて糸4を供給するクリール(糸巻軸架)13と、製造されたホース1を渦巻き状やジグザグ状(葛折)に巻き取るホース巻取装置14とが配置されている。クリール13は、複数(例えば数十〜数百)の糸巻13Aを備えている。各々の糸巻13Aには、たて糸4が巻かれている。図3に示す例では、環状織機11が建屋の二階に設置され、クリール13が建屋の一階に設置されている。たて糸4は、床板を貫通して引き上げられる。
図4は、環状織機11の内部を示す断面図である。図4に示すように、環状織機11は、織機本体21と、たて糸供給装置(整経装置)22と、よこ糸供給装置(よこ入装置、投ひ装置)23と、を備えている。たて糸供給装置22は、コーン30を中心にした放射状にたて糸4を整経する。よこ糸供給装置23は、放射状に整経されたたて糸4によこ糸5を螺旋状に織り込む。
織機本体21は、架台24と、架台24に回転自在に支持された回転盤25と、回転盤25を駆動するモータ26と、を備えている。架台24は、建屋の床板に固定された円盤状の底板27と、底板27の中央から上方に突出した円筒状のドラム28と、底板27の周縁に等間隔に複数配置された棒状のフレーム29と、ドラム28の上端部28Aに装着されたコーン30と、を備えている。
コーン30は、先細りの円筒状に形成され、先端及び基端に開口部30A,30Bを有している。環状織機11は、コーン30を交換して開口部30Aの直径を変更することにより、種々の直径のジャケット2を織成できる。回転盤25は、ドラム28の外周面に設けられたベアリングを介して架台24に支持されている。モータ26は、架台24のフレーム29とドラム28との空間に収容されている。
たて糸供給装置22は、複数の整経ローラ31と、環状リード(おさ(筬))32と、を備えている。図3に示すように、複数(例えば十二本)の整経ローラ31は、環状織機11の外周面、すなわちフレーム29よりも外側に設けられている。各々の整経ローラ31は、隣接した整経ローラ31と互いに一端31A及び他端31Bを対向させた数珠繋ぎになって環状織機11の周方向に並んでいる。複数の整経ローラ31は、クリール13から延びる複数のたて糸4を、コーン30を中心にした放射状に整経する。
図4に示すように、環状リード32は、整経ローラ31とコーン30との間に配置され、フレーム29に固定されている。環状リード32は、フレーム29に固定された下リング33と、下リング33に対向する上リング34と、下リング33及び上リング34の間で上下に延びた複数のピン35と、上リング34に付設されたトラックリング36と、を備えている。
図5は、たて糸供給装置22及びよこ糸供給装置23を拡大して示す正面図である。図5に示すように、複数のピン35は、環状リード32の周方向に等間隔をあけて配置されている。隣接するピン35の隙間に整経ローラ31に整経されたたて糸4が挿通される。たて糸4は、下リング33と上リング34との間を上下方向に移動できる一方、ピン35に規制されて環状リード32の周方向に移動できなくなる。
よこ糸供給装置23は、シャトル(ひ(杼))40と、シェディングホイール(そうこう(綜絖)歯車、開口装置)41と、を備えている。図4に示す例では二組のシャトル40及びシェディングホイール41を備えている。なお、シャトル40及びシェディングホイール41は、一組であってもよいし、三組以上であってもよい。二組のシャトル40及びシェディングホイール41は、コーン30を中心に点対称に配置されている。
各々のシャトル40は、織機本体21の回転盤25と環状リード32のトラックリング36との間に配置され、環状リード32のピン35と対向している。図5に示すように、シャトル40は、紡錘形に形成されたシャトル本体42と、シャトル本体42に内蔵されたボビン(小管)43と、シャトル本体42の一端42A寄り及び他端42B寄りにそれぞれ接続された一対のロッド44と、を備えている。
ボビン43には、よこ糸5が巻かれている。各々のロッド44の先端は、織機本体21のドラム28に摺接している。シャトル40は、ロッド44及びピン35によって環状リード32の径方向の移動を規制され、トラックリング36及び回転盤25によって上下方向の移動を規制されている。シャトル本体42の他端42Bの近傍には、回転盤25に付設された押圧ローラ(隆起部)25Aが配置されている。
シェディングホイール41は、シャトル本体42の一端42Aの近傍に配置され、回転盤25の外周面から斜め下方に突出した軸25Bに回転自在に支持されている。シェディングホイール41は、環状リード32のピン35とかみ合う歯先部41Aと、隣接する歯先部41Aの谷間の歯底部41Bと、を有している。
回転盤25が回転駆動されると、シャトル40及びシェディングホイール41がコーン30を中心に周回(公転)する。さらに、環状リード32と噛合したシェディングホイール41が軸25Bを中心に回転(自転)する。
シェディングホイール41は、歯先部41Aに乗ったたて糸4と、歯底部41Bに落ちたたて糸4とを上下二層に開口させる(綜絖する)。シャトル40は、たて糸4の開口を通過することにより、たて糸4の間によこ糸5を織り込む。
図3に示すように、ポリウレア吹付装置12は、A剤が収容された第1容器51と、B剤が収容された第2容器52と、第1容器51及び第2容器52からA剤及びB剤を圧送するドラムポンプ53と、A剤及びB剤に高圧をかけて所定量だけ送り出す高圧計量装置54と、を備えている。
第1容器51には、イソシアネートを主成分とするA剤が収容されている。イソシアネートは、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)等の芳香族イソシアネートが好適である。なお、イソシアネートは、脂肪族イソシアネートであってもよい。A剤は、これらのイソシアネートの一部をポリオールと反応させてウレタンプレポリマーとした混合物であってもよい。
第2容器52には、ポリアミンを主成分とするB剤が収容されている。B剤は、平均分子量1000〜10000のポリアミンに芳香族ジアミンを加えた混合物である。ポリアミンは、例えば、ポリオキシプロピレンジアミン等のポリアルキレンアミンが好適である。芳香族ジアミンとして、例えば、ジエチルトルエンジアミンや4,4’−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)が挙げられる。複数の芳香族ジアミンを混合してもよい。B剤の配合比は、ポリアミン100重量部に対して芳香族ジアミン20〜40重量部である。
A剤やB剤に溶剤を加えてもよい。溶剤よってポリウレア樹脂の硬化時間や粘度を調整すれば、たて糸4を構成する繊維の隙間へのポリウレア樹脂の浸透が促進される。溶剤の一例は、メチルエチルケトン(MEK)である。なお、イソシアネートやポリアミンへの相溶性に優れた溶剤であれば、ジャケット2やライニング3に悪影響を及ぼすものを除いてアセトン等の種々の汎用溶剤を使用できる。
ドラムポンプ53は、第1容器51及び第2容器52にそれぞれ装着されている。ドラムポンプ53は、高圧計量装置54に接続された送液ホース55を備えており、例えばエアコンプレッサによって駆動されて高圧計量装置54にA剤及びB剤を供給する。
高圧計量装置54は、装置本体56と、加熱ホース57と、二液衝突混合型吹付ガン58と、を備えている。
図6は、ポリウレア樹脂吹付装置12の二液衝突混合型吹付ガン58を拡大して示す正面図である。図6に示すように、二液衝突混合型吹付ガン58の先端58Aは、環状織機11のコーン30の開口部30Aと対向している。
二液衝突混合型吹付ガン58の容量や高圧計量装置54(図3に示す)の設定圧力は、環状織機11の織成スピードやジャケット2の内径に合わせて適宜選択することが好ましい。例えば、二液衝突混合型吹付ガン58の先端58Aからの距離がH1になると、吹き付けられたポリウレア樹脂がライニング3を形成するのに適した濃度に分散されるとともにジャケット2の内面に付着するように広がり、先端58Aからの距離がH2になると、吹き付けられたポリウレア樹脂がすでに固化しているように、二液衝突混合型吹付ガン58の容量及び高圧計量装置54の設定圧力を選択する。距離H2は、例えば環状織機11の内部でジャケット2が筒状に保形されている長さ分あればよい。
なお、ポリウレア樹脂の吹き付け量は、ある程度のばらつきがあってもよい。例えば、ポリウレア樹脂の吹き付け量が周期的に増減すると、ライニング3の表面に凹凸が形成される。ライニング3の表面が完全に平滑であると、ホース1が扁平に折り畳まれたとき、ライニング3同士が隙間なく密着してしまう。すると、扁平な状態のホース1に通水して円形に復元する際に若干時間がかかってしまう。ライニング3の表面に凹凸があると、ライニング3同士が隙間なく密着することを防止できる。しかも、ホース1の内部を通過する水の抵抗を下げて通水性能を向上させることもできる。
或いは、ライニング3の表面を梨地に形成してライニング3同士の密着を防止してもよい。固化したポリウレア樹脂が舞い上がって固化していないライニング3に付着すると、ライニング3の表面が梨地に形成される。
舞い上がるポリウレア樹脂が飛散して環状織機11の内部が汚れることを防止するため、二液衝突混合型吹付ガン58に、飛散防止カバー59を付設してもよい。図6に示す例では、飛散防止カバー59は、先端58Aよりも下方まで延在して二液衝突混合型吹付ガン58を囲うとともに、コーン30の開口部30Aと対向している。
コーン30で筒状に織成されたジャケット2は、階下の巻取装置14(図3に示す)によって扁平に折り畳まれた状態で巻き取られる。織成されたジャケット2が筒状に保形されている時間は、例えば数十秒程度である。なお、環状織機11がジャケット2を織成するスピード(シャトル40の回転速度)を遅くして保形時間を延ばすこともできる。
以上のように構成された本実施形態のホース製造装置10、及びホース製造装置10を使用する本発明のホース製造方法によれば、環状織機11のコーン30に接続されたポリウレア吹付装置12により、ジャケット2の内面2Aに直にポリウレア樹脂を吹き付けてジャケット2の内面2Aを被覆するライニング3を形成できる。ポリウレア樹脂は、ジャケット2の内面2Aに強固に付着するため、ジャケット2とライニング3とを接着剤で貼り合わせる工程を省略できる。
また、本発明のホース1によれば、ジャケット2の内面2Aに直に付着したポリウレア樹脂によって接着剤を介さずにライニング3を固定できる。ジャケット2のたて糸4やたて糸4を構成する繊維の隙間には、ライニング3を形成するポリウレア樹脂が浸透している。浸透したポリウレア樹脂がくさびとなるため、ジャケット2の内面2Aとライニング3とをより強固に固定できる。
本実施形態との対比のため、従来の消防用ホース製造方法及び製造装置の一例について簡単に説明する。従来の消防用ホースの製造方法は、例えば、環状織機により、複数のたて糸及びよこ糸を筒状に織成してジャケットを用意する(第1の工程)。押出成形機により、ゴムや樹脂をチューブ状に押し出してライニングを用意し、ライニングの外面に接着剤を塗布する(第2の工程)。なお、二軸押出成形機により、ライニングを押出成形すると同時にホットメルト接着剤をライニングの外面に押し出して接着剤の層を成形することもできる。成形したライニングをジャケットの内部に挿入する。高温の蒸気を吹き込んでライニングを膨張させ、接着剤付きの外面をジャケットの内面に押し付ける。蒸気の熱でホットメルト接着剤を溶融させ、ジャケットとライニングとを貼り合わせる(第3の工程)。
仮に、従来の消防用ホース製造方法において、ゴムや樹脂をチューブ状に押し出す従来の押出成形機を環状織機に直に接続した場合を考える。そのような構成によれば、ジャケットを織成すると同時にライニングをジャケットの内部に挿入することは可能であろう。押出成形機が二軸押出成形機であれば、接着剤付きのライニングも成形できる。つまり、前述の第2の工程を省略できるといえる。
しかしながら、従来の装置の組み合わせでは、ジャケットにライニングを挿入できるものの、挿入されたライニングをジャケットに固定できない。後工程においてジャケットとライニングとを貼り合わせる必要があり、前述した手間が掛かる第3の工程を省略できない。
これに対し、本実施形態のホース製造装置10は、チューブ状に樹脂を押し出す押出成形機ではなく、霧状にポリウレア樹脂を吹き付けるポリウレア吹付装置を環状織機11に組み合わせている。霧状のポリウレア樹脂は、ジャケット2の内面2Aに付着すると瞬時に硬化して内面2Aに固定されるため、ジャケット2とライニング3とを接着剤で貼り合わせる必要がない。本実施形態によれば、チューブ状のライニングを用意する第2の工程だけでなくジャケットとライニングとを貼り合わせる第3の工程も省略できる。
さらに、従来の消防用ホース製造方法の他の一例を挙げて本実施形態と対比する。従来の製造方法は、例えば、環状織機によってジャケットを用意する(第一の工程(織成))。ジャケットを展張し、円柱状のマンドレルに被せて筒状に保形する(第二の工程(展張))。ジャケットをマンドレルごと押出成形機にセットし、ジャケットの外面にホットメルト接着剤及びライニング材料の樹脂を吐出させる(第三の工程(押出))。ホットメルト接着剤を冷却し、ジャケットの外面にライニングが形成されたホースをマンドレルから取り外す(第四の工程(冷却))。ライニングがジャケットの内面になるようにホースを裏返し、渦巻き状に巻き取る(第五の工程(仕上げ))。
そのような従来の製造方法では、ジャケットにライニングを固定するための接着剤が必要になる。接着剤が凝固するまでの待ち時間や冷却装置も必要になる。前述した複数の工程間で幾度もワークの搬送が発生するため、作業者の負担が大きい。
本実施形態のホース製造装置10によれば、複数の工程間でワークを搬送する必要がないため、作業者の負担を軽減できる。ジャケットを裏返す必要がないため、製造工程においてライニングや接着剤に余分なストレスを与えることもない。
本発明は、以上説明した実施形態の構成に種々の変形を加えて実施できる。例えば、実施形態において開示した構成は適宜組み合わせてもよい。発明の要旨を逸脱しない範囲で変形された形態は、特許請求の範囲に記載された発明及びその均等の範囲に含まれる。
例えば、ジャケット(内筒)の外側に第2のジャケット(外筒)をさらに被せたダブルジャケットホースとして構成してもよい。ポリウレア樹脂の吹付量を調整してライニングに無数の小さな孔を形成し、濡れホースとして構成してもよい。ジャケットのよこ糸に剛性の高いモノフィラメントを採用して保形ホースとして構成してもよい。
1…ホース、2…ジャケット、2A…内面、3…ライニング、4…たて糸、5…よこ糸、10…ホース製造装置、12…ポリウレア吹付装置、30…コーン、30A…開口部、22…たて糸供給装置、40…シャトル、60…ノズル。

Claims (4)

  1. たて糸及びよこ糸を筒状のジャケットに織成し、
    前記ジャケットの内面に直にポリウレア樹脂を吹き付けて該ジャケットの内面を被覆するライニングを形成することを特徴とするホース製造方法。
  2. 上方に向かって開口した開口部を有したコーンと、
    前記コーンの周囲に配置され、前記開口部に向かって複数のたて糸を供給するたて糸供給装置と、
    前記コーンを中心に周回しながらよこ糸を供給し、該よこ糸を前記複数のたて糸の間に通過させて筒状のジャケットを織成するシャトルと、
    前記開口部に挿入されたノズルを備え、該ノズルから前記ジャケットの内面にポリウレア樹脂を吹き付けるポリウレア吹付装置と、
    を具備したことを特徴とするホース製造装置。
  3. 複数のたて糸及びよこ糸を筒状に織成したジャケットと、
    前記ジャケットの内面を直に被覆したポリウレア樹脂からなるライニングと、
    を備えたことを特徴とするホース。
  4. 前記たて糸を構成する繊維の隙間に前記ポリウレア樹脂が浸透していることを特徴とする請求項3に記載のホース。
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