JP2018003670A - ターボ機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い信頼性を有するターボ機械を提供する。
【解決手段】
本開示のターボ機械(1)は、回転軸(13)と、翼車(14)と、を備えている。翼車(14)は、貫通穴(20)及び外周端(30)を有する。外周端(30)は、貫通穴(20)の軸線方向における一端(21)から他端(22)に向かって拡大する外径を有する。貫通穴(20)は、接合部(23)と、ガイド部(24)と、を含む。ガイド部(24)は、接合部(23)よりも貫通穴の他端(22)の近くに位置する。回転軸(13)を前記貫通穴(20)から取り外した状態において、D1>H1、D2≧H2、及びD1−H1>D2−H2の関係を満たす。
【選択図】図2
【解決手段】
本開示のターボ機械(1)は、回転軸(13)と、翼車(14)と、を備えている。翼車(14)は、貫通穴(20)及び外周端(30)を有する。外周端(30)は、貫通穴(20)の軸線方向における一端(21)から他端(22)に向かって拡大する外径を有する。貫通穴(20)は、接合部(23)と、ガイド部(24)と、を含む。ガイド部(24)は、接合部(23)よりも貫通穴の他端(22)の近くに位置する。回転軸(13)を前記貫通穴(20)から取り外した状態において、D1>H1、D2≧H2、及びD1−H1>D2−H2の関係を満たす。
【選択図】図2
Description
本開示は、ターボ機械に関する。
電動過給機、ガスタービン、蒸気タービン、及び空気調和機用圧縮機等のターボ機械において、作動流体を圧縮する又は作動流体から動力を得るために、回転軸に固定された翼車が用いられている。多くの場合、ターボ機械は高速で回転するので、翼車に働く遠心力及び負荷トルクによって翼車が回転軸から外れないように、翼車の回転軸に対する固定方法として締結力が強い焼ばめが用いられている。焼ばめは、翼車を加熱して膨張させることにより翼車に形成された軸穴を拡大させ、次に翼車の軸穴に回転軸を挿入して冷却し、翼車と回転軸とを締まりばめの状態で固定する方法である。
ターボ機械の保守のために回転軸から翼車を取り外すことが必要な場合がある。この場合、翼車を再加熱して翼車の軸穴を膨張させて回転軸から翼車を取り外すが、翼車を加熱して膨張させるのに時間を要する。特許文献1には、翼車の熱膨張に要する時間を短縮するための技術が記載されている。
図8に示す通り、特許文献1には、遠心圧縮機300が記載されている。遠心圧縮機300は、回転軸303及びインペラ302を備えている。回転軸303は、軸線Pを中心に回転可能に設けられた円柱状の部材である。インペラ302は、軸線Pを中心として、軸線Pの一方側P1から他方側P2に向かって外径が漸次縮径する略傘形状をなすインペラ本体を備えている。インペラ本体は、ハブ311と、ブレード312と、シュラウド313と、円筒状の接続部314と、円筒状のグリップ部315とを有する。接続部314は、ハブ311の軸線P方向の他方側P2に接続されている。グリップ部315は、接続部314の軸線P方向の他方側P2に接続されている。インペラ302の径方向の中央には、回転軸303を挿入可能に、回転軸303の外周面303bの径よりもやや大径とされて軸線P方向に貫通する貫通孔317が形成されている。接続部314の内周面314aの径はハブ311に形成された貫通孔317の内周面317aと同径である。グリップ部315の内周面315aの径は、回転軸3の外周面3bと略同径に形成されており、グリップ部315は、加熱膨張により回転軸303に対し焼ばめ可能である。
グリップ部315の外周面315bには、軸線P方向に沿って、周方向に間隔をあけて、径方向内側に向かって凹む複数の凹部318が形成されている。グリップ部315の外周面315bにおける凹部318によって、グリップ部315の外周面315bにおける伝熱面積を増大できる。このような凹部318によって、グリップ部315への単位時間当たりの入熱量を増大でき、熱膨張に要する時間を短縮できる。
特許文献1に記載の圧縮機は、信頼性を向上させる観点から改良の余地を有する。そこで、本開示は高い信頼性を有するターボ機械を提供する。
本開示は、
回転軸と、
前記回転軸に固定された翼車であって、前記回転軸が配置された貫通穴及び前記貫通穴の軸線方向における一端から他端に向かって拡大する外径を有する外周端を有する翼車と、を備え、
前記貫通穴は、
接合部と、
前記接合部よりも前記貫通穴の前記他端の近くに位置するガイド部と、を含み、
前記回転軸を前記貫通穴から取り外した状態において、
前記接合部に対応する前記回転軸の直径をD1と、
前記接合部における前記貫通穴の直径をH1と、
前記ガイド部に対応する前記回転軸の直径をD2と、
前記ガイド部における前記貫通穴の直径をH2と、定義するときに、
D1>H1、
D2≧H2、及び
D1−H1>D2−H2の関係を満たす、
ターボ機械を提供する。
回転軸と、
前記回転軸に固定された翼車であって、前記回転軸が配置された貫通穴及び前記貫通穴の軸線方向における一端から他端に向かって拡大する外径を有する外周端を有する翼車と、を備え、
前記貫通穴は、
接合部と、
前記接合部よりも前記貫通穴の前記他端の近くに位置するガイド部と、を含み、
前記回転軸を前記貫通穴から取り外した状態において、
前記接合部に対応する前記回転軸の直径をD1と、
前記接合部における前記貫通穴の直径をH1と、
前記ガイド部に対応する前記回転軸の直径をD2と、
前記ガイド部における前記貫通穴の直径をH2と、定義するときに、
D1>H1、
D2≧H2、及び
D1−H1>D2−H2の関係を満たす、
ターボ機械を提供する。
上記のターボ機械は、高い信頼性を有する。
<本発明者らの検討に基づく知見>
本発明者らは、翼車の外周端の周速が高い条件で運転されるターボ機械の信頼性ついて検討した結果、以下の知見を得た。
本発明者らは、翼車の外周端の周速が高い条件で運転されるターボ機械の信頼性ついて検討した結果、以下の知見を得た。
ターボ機械の翼車は、通常、焼ばめにより回転軸に固定される。焼ばめは、翼車を加熱して膨張させることにより翼車に形成された軸穴を拡大させ、次に、翼車の軸穴に回転軸を挿入した状態で翼車を冷却し、翼車と回転軸とを「しまりばめ(interferance fit)」(日本工業規格(JIS) B 0401-01:1998)の状態で固定することにより行われる。翼車の軸穴の内部における冷却されやすさ及び膨張した軸穴の収縮が完了するまでの時間は、翼車の軸穴の場所によって異なる。例えば、翼車の軸穴のある部位においては収縮が完了しているが、その部位に隣接する部位においては収縮が完了していないという現象が生じる可能性がある。このため、翼車が固定される回転軸の部位においてひずみが生じる。
翼車の外周端の周速が高い条件でターボ機械が運転されるとき、翼車の外周端に作用する遠心力が大きいので、大きな遠心力に耐え得るために翼車と回転軸とを強固に焼ばめする必要がある。翼車と回転軸とを強固に焼ばめするために、翼車の軸穴と回転軸との間のしめしろが大きいと、回転軸には大きなひずみが生じやすい。回転軸の大きなひずみは、翼車及び回転軸を含む回転体に大きな重量アンバランスを生じさせる。回転体に生じた大きな重量アンバランスにより軸受が損傷しやすくなり、ターボ機械の信頼性を高めにくい。
このように、本発明者らは、翼車の外周端の周速が高い条件で運転されるターボ機械において、翼車と回転軸との強固な焼ばめに伴う回転軸の大きなひずみにより軸受が損傷しやすく、ターボ機械の信頼性を高めにくいという新規な課題を見出した。翼車の外周端の周速が高い条件で運転されるターボ機械は、例えば、常温(20℃±15℃:JIS Z 8703)における飽和蒸気圧が負圧(大気圧よりも低い圧力)である冷媒が使用される冷凍サイクルにおけるターボ圧縮機等のターボ機械である。このようなターボ機械は、高い圧力比を発揮する必要性が高く、翼車の外周端の周速が高い条件で運転される。なお、常温における飽和蒸気圧が正圧(大気圧以上の圧力)である流体が用いられるターボ機械も、場合によっては、翼車の外周端の周速が高い条件で運転される。
本発明者らは、上記の新たな課題を解決するために日夜検討を重ねた結果、本開示のターボ機械を案出した。なお、上記の知見は、本発明者らの検討に基いて得られたものであり、先行技術として自認するものではない。
本開示の第1態様は、
回転軸と、
前記回転軸に固定された翼車であって、前記回転軸が配置された貫通穴及び前記貫通穴の軸線方向における一端から他端に向かって拡大する外径を有する外周端を有する翼車と、を備え、
前記貫通穴は、
接合部と、
前記接合部よりも前記貫通穴の前記他端の近くに位置するガイド部と、を含み、
前記回転軸を前記貫通穴から取り外した状態において、
前記接合部に対応する前記回転軸の直径をD1と、
前記接合部における前記貫通穴の直径をH1と、
前記ガイド部に対応する前記回転軸の直径をD2と、
前記ガイド部における前記貫通穴の直径をH2と、定義するときに、
D1>H1、
D2≧H2、及び
D1−H1>D2−H2の関係を満たす、
ターボ機械を提供する。
回転軸と、
前記回転軸に固定された翼車であって、前記回転軸が配置された貫通穴及び前記貫通穴の軸線方向における一端から他端に向かって拡大する外径を有する外周端を有する翼車と、を備え、
前記貫通穴は、
接合部と、
前記接合部よりも前記貫通穴の前記他端の近くに位置するガイド部と、を含み、
前記回転軸を前記貫通穴から取り外した状態において、
前記接合部に対応する前記回転軸の直径をD1と、
前記接合部における前記貫通穴の直径をH1と、
前記ガイド部に対応する前記回転軸の直径をD2と、
前記ガイド部における前記貫通穴の直径をH2と、定義するときに、
D1>H1、
D2≧H2、及び
D1−H1>D2−H2の関係を満たす、
ターボ機械を提供する。
第1態様によれば、翼車の貫通穴の回転軸を固定させるための2つの部位(接合部及びガイド部)が貫通穴の軸線方向の異なる位置に存在している。そのため、焼ばめによる組み立ての工程において翼車を冷却するときに、翼車のガイド部が回転軸を支持する。これにより、接合部においてひずみが生じることを抑制できる。また、ガイド部と回転軸との間に生じる応力は接合部と回転軸との間に生じる応力ほど大きくはなく、ガイド部によって回転軸にひずみはほとんど発生しない。さらに、ガイド部は回転軸を支持するので、翼車の軸線(貫通穴の軸線)が回転軸の軸線に対して傾くことを防止する。このため、翼車及び回転軸を含む回転体に重量アンバランスが生じにくい。加えて、ターボ機械の保守において回転軸から翼車を取り外したうえで翼車と回転軸とを再度組み立てるときにも、翼車及び回転軸を含む回転体の良好な重量バランスが再現されやすい。このため、翼車が回転するときにターボ機械が振動しにくい。その結果、回転体を支持する軸受に対する共振による負荷が低減されることにより軸受の損傷が防止され、第1態様のターボ機械は高い信頼性を有する。
第1態様のターボ機械は、特許文献1に記載の遠心圧縮機300に比べて以下の利点を有する。特許文献1に記載の遠心圧縮機300において、インペラ302の径方向の中央に形成されている貫通孔317は回転軸303の外周面303bの径よりもやや大径である。また、接続部314の内周面314aの径はハブ311に形成された貫通孔317の内周面317aと同径である。このため、貫通孔317の内周面317aと回転軸303の外周面303bとの間には、グリップ部315以外の部分において隙間が生じている。
遠心圧縮機300の組み立て又は保守のためにインペラ302を回転軸303に焼ばめするときに、貫通孔317の内周面317aと回転軸303の外周面303bとの間に形成された隙間によりインペラ302が軸線Pに対して傾く可能性がある。この場合、インペラ302及び回転軸303を含む回転体に重量アンバランスが生じ、この回転体が回転するときの不釣合い力が大きくなる可能性がある。これにより、インペラ302及び回転軸303を含む回転体が回転するときにターボ機械300の振動が増大し、ターボ機械300の信頼性が低下する可能性がある。
これに対し、第1態様のターボ機械はガイド部を備え、当該ガイド部は、焼ばめによる組み立ての工程において翼車を冷却する際に、回転軸を支持する。そのため、翼車の軸線(貫通穴の軸線)が回転軸の軸線に対して傾くことを防止し、翼車及び回転軸を含む回転体に重量アンバランスが生じにくい。よって、第1態様のターボ機械は、特許文献1に記載の遠心圧縮機300に比べて高い信頼性を有する。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、前記貫通穴は、前記貫通穴の軸線方向において前記接合部と前記ガイド部との間に位置し、かつ、前記回転軸との間に空間を規定する中間部をさらに含む、ターボ機械を提供する。翼車を回転軸に焼ばめするときに、接合部の周辺では翼車及び回転軸がひずみやすい。しかし、第2態様によれば、回転軸と中間部との間に形成された空間により、翼車を回転軸に焼ばめするときに発生する翼車及び回転軸のひずみがガイド部に影響を及ぼしにくい。これにより、ガイド部は、翼車を回転軸に焼ばめするときに、より確実に、翼車の軸線が回転軸の軸線に対して傾くことを防止できる。
本開示の第3態様は、第2態様に加えて、前記回転軸の軸線を通る断面において、前記中間部は、前記貫通穴の軸線方向において前記中間部と前記接合部との境界から前記ガイド部に向かって拡大する形状を有する、ターボ機械を提供する。翼車の回転により翼車にかかる遠心力は、翼車の外周端の径が大きくなるほど増加する。加えて、翼車は接合部によって回転軸に強固に固定されているので、接合部と中間部との境界において翼車が大きなモーメント負荷を受ける。しかし、第3態様によれば、中間部が貫通穴の軸線方向において中間部と接合部との境界からガイド部に向かって拡大する寸法を有することにより、回転軸に対する翼車の焼ばめにより発生する応力集中を緩和でき、翼車のひずみを低減できる。このため、翼車及び回転軸に重量アンバランスが生じにくく不釣合い力が低減されて、ターボ機械の振動が抑制される。これにより、共振時に加えて翼車の高速回転時にも回転軸を支持する軸受への負荷を低減でき、軸受の損傷が防止される。その結果、第3態様のターボ機械はより高い信頼性を有する。
本開示の第4態様は、第3態様に加えて、前記形状は、直線形状又は曲線形状である、ターボ機械を提供する。第4態様によれば、中間部がこのような形状を有することにより、貫通穴の中間部と接合部との境界付近で、有利に応力集中を緩和できる。
本開示の第5態様は、第1態様〜第4態様のいずれか1つの態様に加えて、前記ガイド部は、前記貫通穴の前記他端に接している、ターボ機械を提供する。第5態様によれば、ガイド部が貫通穴の他端に接していることにより、翼車を回転軸に焼ばめするときに、翼車の軸線が回転軸の軸線に対して傾くことを有利に防止できる。
本開示の第6態様は、第1態様〜第5態様のいずれか1つの態様に加えて、前記接合部は、前記貫通穴の前記一端から離れて位置し、前記貫通穴は、前記貫通穴の軸線方向において前記貫通穴の前記一端と前記接合部との間に位置し、かつ、前記回転軸との間に空間を規定する先端部をさらに含む、ターボ機械を提供する。第6態様によれば、貫通穴の先端部を治具で支持でき、ターボ機械の加工又は組み立てが容易である。
本開示の第7態様は、第1態様〜第4態様及び第6態様のいずれか1つの態様に加えて、前記ガイド部は、前記貫通穴の前記他端から離れて位置し、前記貫通穴は、前記貫通穴の軸線方向において前記貫通穴の前記他端と前記ガイド部との間に位置し、かつ、前記回転軸との間に空間を規定する後端部をさらに含む、ターボ機械を提供する。第7態様によれば、貫通穴の後端部を治具で支持でき、ターボ機械の加工又は組み立てが容易である。
本開示の第8態様は、第1態様〜第7態様のいずれか1つの態様に加えて、前記回転軸は、前記貫通穴に配置されている小径部と、前記小径部の後端から前記回転軸の半径方向外側に延びているラジアル面及び前記ラジアル面の外周端から前記回転軸の軸線方向に沿って後方に延びている側面を有し、前記貫通穴の前記他端における寸法よりも大きい寸法を有する大径部と、を含む、ターボ機械を提供する。第8態様によれば、貫通穴の他端を形成する翼車の端面がラジアル面と接触することにより、貫通穴の軸線方向における翼車と回転軸との位置決めが容易になされる。これにより、翼車と回転軸とを精度良く組み立てることができ、翼車の軸線が回転軸の軸線に対して傾くことを有利に防止できる。
本開示の第9態様は、
貫通穴及び前記貫通穴の軸線方向における一端から他端に向かって拡大する外径を有する外周端を有する翼車であって、前記貫通穴が、接合部と、前記接合部よりも前記貫通穴の前記他端の近くに位置するガイド部と、を含む翼車を加熱して前記貫通穴を拡大させ、
拡大した前記貫通穴に回転軸を配置した後に前記翼車を冷却して前記翼車に前記回転軸を焼ばめすることにより、
前記回転軸を前記貫通穴から取り外した状態において、
前記接合部に対応する前記回転軸の直径をD1と、
前記接合部における前記貫通穴の直径をH1と、
前記ガイド部に対応する前記回転軸の直径をD2と、
前記ガイド部における前記貫通穴の直径をH2と、定義するときに、
D1>H1、
D2≧H2、及び
D1−H1>D2−H2の関係を満たす状態で、前記翼車を前記回転軸に固定する、
ターボ機械の製造方法を提供する。
貫通穴及び前記貫通穴の軸線方向における一端から他端に向かって拡大する外径を有する外周端を有する翼車であって、前記貫通穴が、接合部と、前記接合部よりも前記貫通穴の前記他端の近くに位置するガイド部と、を含む翼車を加熱して前記貫通穴を拡大させ、
拡大した前記貫通穴に回転軸を配置した後に前記翼車を冷却して前記翼車に前記回転軸を焼ばめすることにより、
前記回転軸を前記貫通穴から取り外した状態において、
前記接合部に対応する前記回転軸の直径をD1と、
前記接合部における前記貫通穴の直径をH1と、
前記ガイド部に対応する前記回転軸の直径をD2と、
前記ガイド部における前記貫通穴の直径をH2と、定義するときに、
D1>H1、
D2≧H2、及び
D1−H1>D2−H2の関係を満たす状態で、前記翼車を前記回転軸に固定する、
ターボ機械の製造方法を提供する。
第9態様によれば、高い信頼性を有するターボ機械を製造できる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
<第1実施形態>
図1に示す通り、第1実施形態に係るターボ機械1は、回転軸13及び翼車14を備えている。翼車14は、回転軸13に固定されている。回転軸13及び翼車14により、回転体2aが形成されている。回転体2aは、軸受12によって支持されている。図2に示す通り、翼車14は、貫通穴20及び外周端30を有する。翼車14の貫通穴20には、回転軸13が配置されている。外周端30は、貫通穴20の軸線方向における一端21から他端22に向かって拡大する外径を有する。貫通穴20は、接合部23と、ガイド部24とを含む。ガイド部24は、接合部23よりも貫通穴20の他端22の近くに位置する。回転軸13を貫通穴20から取り外した状態において、接合部23に対応する回転軸13の直径をD1と、接合部23における貫通穴20の直径をH1と、ガイド部24に対応する回転軸13の直径をD2と、ガイド部24における貫通穴20の直径をH2と、定義する。このときに、ターボ機械1は、D1>H1、D2≧H2、及びD1−H1>D2−H2の関係を満たす。D1は、接合部23に対応する回転軸13の直径の最大値を意味する。H1は、接合部23における貫通穴20の直径の最大値を意味する。D2は、ガイド部24に対応する回転軸13の直径の最大値を意味する。H2は、ガイド部24における貫通穴20の直径の最大値を意味する。D1、H1、D2、及びH2は、常温(20℃±15℃:JIS Z 8703)で測定される。
図1に示す通り、第1実施形態に係るターボ機械1は、回転軸13及び翼車14を備えている。翼車14は、回転軸13に固定されている。回転軸13及び翼車14により、回転体2aが形成されている。回転体2aは、軸受12によって支持されている。図2に示す通り、翼車14は、貫通穴20及び外周端30を有する。翼車14の貫通穴20には、回転軸13が配置されている。外周端30は、貫通穴20の軸線方向における一端21から他端22に向かって拡大する外径を有する。貫通穴20は、接合部23と、ガイド部24とを含む。ガイド部24は、接合部23よりも貫通穴20の他端22の近くに位置する。回転軸13を貫通穴20から取り外した状態において、接合部23に対応する回転軸13の直径をD1と、接合部23における貫通穴20の直径をH1と、ガイド部24に対応する回転軸13の直径をD2と、ガイド部24における貫通穴20の直径をH2と、定義する。このときに、ターボ機械1は、D1>H1、D2≧H2、及びD1−H1>D2−H2の関係を満たす。D1は、接合部23に対応する回転軸13の直径の最大値を意味する。H1は、接合部23における貫通穴20の直径の最大値を意味する。D2は、ガイド部24に対応する回転軸13の直径の最大値を意味する。H2は、ガイド部24における貫通穴20の直径の最大値を意味する。D1、H1、D2、及びH2は、常温(20℃±15℃:JIS Z 8703)で測定される。
翼車14は、回転軸13に対して、典型的には焼ばめによって組み立てられている。例えば、翼車14を加熱して貫通穴20を拡大させる。次に、拡大した貫通穴20に回転軸13を配置した後に翼車14を冷却して翼車14に回転軸13を焼ばめする。これにより、回転軸13を貫通穴20から取り外した状態において、D1>H1、D2≧H2、及びD1−H1>D2−H2の関係を満たすように翼車14を回転軸13に固定する。翼車14を加熱するときには、貫通穴20の接合部23の寸法が回転軸13の寸法よりも大きくなるように翼車14を加熱して膨張させる。これにより、貫通穴20が縮小して接合部23がしまりばめの状態で回転軸13に強固に固定される。一方、ガイド部24は、ガイド部24と回転軸13とのしめしろが接合部23と回転軸13とのしめしろよりも小さい状態で、回転軸13を支持している。このため、ガイド部24と回転軸13との間に生じる応力は接合部23と回転軸13との間に生じる応力ほど大きくはなく、ガイド部24によって回転軸13にひずみはほとんど発生しない。また、翼車14と回転軸13との焼ばめによる組み立ての工程において翼車14を冷却するときに、ガイド部24は、翼車14の軸線(貫通穴20の軸線)が回転軸13の軸線に対して傾くことを防止する。このため、翼車14及び回転軸13を含む回転体2aに重量アンバランスが生じにくい。加えて、ターボ機械1の保守において回転軸13から翼車14を取り外したうえで翼車14と回転軸13とを再度組み立てるときにも、回転体2aの良好な重量バランスが再現されやすい。このため、回転体2aが回転するときにターボ機械1が振動しにくい。その結果、共振による軸受12への負荷が低減されることにより軸受12の損傷が防止され、ターボ機械1は高い信頼性を有する。
(D1−H1)−(D2−H2)は、例えば、(D1−H1)−(D2−H2)>D1×Δα×ΔTの関係を満たす。Δαは、翼車14の材料の熱膨張係数と回転軸13の材料の熱膨張係数との差であり、ΔTは、ターボ機械1の通常運転において接合部23と回転軸との境界の温度が定常状態にあるときの接合部23と回転軸13との境界の温度から常温を差し引いた差である。例えば、翼車14の材料が23×10-6[K-1]の熱膨張係数を有するアルミ系材料であり、回転軸13の材料が12×10-6[K-1]の熱膨張係数を有する鉄系材料であり、ΔTが100Kである場合を考える。この場合、(D1−H1)−(D2−H2)は、例えば、(D1−H1)−(D2−H2)>D1×(23×10-6−12×10-6)×100=11×D1×10-4の関係を満たす。
図2に示す通り、貫通穴20は、中間部25をさらに含む。中間部25は、貫通穴20の軸線方向において接合部23とガイド部24との間に位置し、かつ、回転軸13との間に空間を規定する。換言すると、中間部25における貫通穴20の直径H3は、中間部25に対応する回転軸13の直径D3よりも大きい。H3は、中間部25における貫通穴20の直径の最大値を意味し、D3は、中間部25に対応する回転軸13の直径の最大値を意味する。H3及びD3は、常温で測定される。翼車14は、接合部23がしまりばめの状態で回転軸13に組み立てられるので、接合部23の周辺で回転軸13及び翼車14にひずみが生じる。このようなひずみは、接合部23とガイド部24との間に中間部25が形成されていることにより、中間部25と回転軸13との間に形成された空間に収まりやすい。このため、翼車14を回転軸13に焼ばめするときに発生する回転軸13及び翼車14のひずみがガイド部24に影響を及ぼしにくい。これにより、ガイド部24は、翼車14を回転軸13に焼ばめするときに、より確実に、翼車14の軸線が回転軸13の軸線に対して傾くことを防止できる。また、中間部25の存在により、回転軸13に対してしまりばめの状態で組み立てられている翼車14の部分の貫通穴20の軸線方向の長さが短い。このため、ターボ機械1の保守等の所望の目的のために翼車14を回転軸13から取り外すときに翼車14の加熱膨張に必要な時間が短い。その結果、翼車14を容易に回転軸13から取り外すことができる。
図2に示す通り、中間部25は、例えば、貫通穴20の軸線方向において接合部23に接する中間部25の一端からガイド部24に接する中間部25の他端まで一定の寸法(直径)を有する。
図2に示す通り、ガイド部24は、例えば、貫通穴20の他端22に接している。ガイド部24が貫通穴20の他端22に接していることにより、翼車14を回転軸13に焼ばめするときに、翼車14の軸線が回転軸13の軸線に対して傾くことを有利に防止できる。なぜなら、接合部23とガイド部24との距離が大きいほど、翼車14の姿勢が安定しやすく、翼車14の軸線が回転軸13の軸線に対して傾きにくいからである。
図2に示す通り、接合部23は、例えば、貫通穴20の他端21に接して形成されている。
ターボ機械1は、例えば、ターボ圧縮機である。図1に示す通り、ターボ圧縮機であるターボ機械1は、例えば、回転体2aに加えて、軸受ハウジング10と、ハウジング11と、軸受12と、を備えている。
回転軸13は、例えば、水平方向に延びている円柱状の部材である。図2に示す通り、回転軸13は、例えば、小径部13aと、大径部13bとを含む。小径部13aは、貫通穴20に配置されている。大径部13bは、ラジアル面rf及び側面sfを有し、貫通穴20の他端22における寸法よりも大きい寸法を有する。ラジアル面rfは、小径部13aの後端から回転軸13の半径方向外側に延びている平面である。側面sfは、ラジアル面rfの外周端から回転軸13の軸線方向に沿って後方に延びている円柱面である。回転軸13がこのように形成されていると、貫通穴20の他端22を形成する翼車14の端面がラジアル面rfと接触することにより、貫通穴20の軸線方向における翼車14と回転軸13との位置決めが容易になされる。これにより、翼車14と回転軸13とを精度良く組み立てることができ、翼車14の軸線が回転軸13の軸線に対して傾くことを有利に防止できる。
翼車14は、例えば傘状の部材であり、ハブ15及びブレード16を含む。ハブ15は、例えば円錐台状の部材であり、貫通穴20の軸線方向における一端21から他端22に向かって拡大する外径を有する外周面を含む。ブレード16は、ハブ15の外周面から半径方向外側に延びつつ周方向の特定の方向に湾曲した形状を有する。また、複数のブレード16がハブ15の周方向において所定の間隔で配置されている。
図1に示す通り、軸受ハウジング10は、回転軸13及び翼車14を取り囲むとともに、軸受12を固定している。軸受ハウジング10の内部には、翼車14の前面に向かって延びている吸入経路17が形成されている。
軸受12は、例えば、翼車14よりも回転軸13の端(先端)の近くを支持している。軸受12は、回転体2aの少なくともラジアル方向の荷重を支持する。例えば、軸受12はすべり軸受であり、ターボ機械1が運転されているときに軸受12の内周面と回転軸13の外周面との間には潤滑液が存在している。
ハウジング11は、翼車14の後方で回転軸13を取り囲んでいる。軸受ハウジング10及びハウジング11との間に翼車14の外周端30から半径方向外側に延びている吐出経路18が形成されている。
回転軸13は、例えば、電動機(図示省略)に接続されている。電動機が作動することにより、回転軸13及び翼車14を含む回転体2aが回転する。これにより、ターボ圧縮機であるターボ機械1の作動流体が吸入経路17を通って翼車14に導かれる。作動流体が翼車14を通過するときに作動流体には翼車14によって運動エネルギーが付与され、その後作動流体は吐出経路18に導かれる。その後、作動流体の運動エネルギーが圧力エネルギーに変換され作動流体が圧縮される。このようにして、ターボ圧縮機であるターボ機械1は作動流体を圧縮する。ターボ機械1が定常運転しているときの翼車14の外周端の最大直径を有する部分の周速は、例えば、400m/s以上である。ターボ機械1によって圧縮される作動流体は、例えば、常温における飽和蒸気圧が負圧である流体である。
(変形例)
ターボ機械1は様々な観点から変更可能である。例えば、ターボ機械1は、タービンなどの流体のエネルギーを翼車の回転運動に変換して動力を得る流体機械であってもよい。
ターボ機械1は様々な観点から変更可能である。例えば、ターボ機械1は、タービンなどの流体のエネルギーを翼車の回転運動に変換して動力を得る流体機械であってもよい。
図1及び図2では、1つの翼車14が回転軸13に固定されているが、複数段の翼車14が回転軸13に固定されていてもよい。
図1及び図2では、1つの軸受12のみが示されているが、ターボ機械1は、2つ以上の軸受12を備えていてもよい。
ターボ機械1の回転体2aは様々な観点から変更可能である。例えば、回転体2aは、図3に示す回転体2b又は図4に示す回転体2cのように変更されてもよい。回転体2b及び回転体2cは、特に説明する場合を除き、回転体2aと同様に構成されている。回転体2aの構成要素と同一又は対応する回転体2b及び回転体2cの構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。回転体2aに関する説明は、技術的に矛盾しない限り、回転体2b及び回転体2cにもあてはまる。
図3に示す通り、回転体2bにおいて、翼車14の中間部25は突起Pを有する。突起Pは、貫通穴20の軸線に向かって突出している。この場合、中間部25は、例えば、貫通穴20の軸線方向における突起Pの両端側に底部を有し、この底部から突起Pが突出している。回転体2bによれば、突起Pにより、翼車14を回転軸13に焼ばめするときに翼車14の貫通穴20の周辺で発生する応力を分散でき、応力集中の発生を抑制できる。その結果、翼車14のひずみが小さく、回転体2bに発生する重量アンバランスが低い。
図4に示す通り、回転体2cにおいて、接合部23は、貫通穴20の一端21から離れて位置している。加えて、貫通穴20は、先端部27をさらに含む。先端部27は、貫通穴20の軸線方向において貫通穴20の一端21と接合部23との間に位置し、かつ、回転軸13との間に空間を規定する。回転体2cによれば、先端部27を治具で支持できるので、ターボ機械1の加工又は組み立てが容易である。
図4に示す通り、回転体2cにおいて、ガイド部24は、貫通穴20の他端22から離れて位置している。加えて、貫通穴20は、後端部28をさらに含む。後端部28は、貫通穴20の軸線方向において貫通穴20の他端22とガイド部24との間に位置し、かつ、回転軸13との間に空間を規定する、回転体2cによれば、後端部28を治具で支持できるので、ターボ機械1の加工又は組み立てが容易である。
回転体2cにおけるガイド部14の貫通穴20は、先端部27及び後端部28を含んでいるが、先端部27及び後端部28のいずれか一方を含むように回転体2cはさらに変更されてもよい。換言すると、ガイド部24が貫通穴20の他端22に接して形成されているとともに、貫通穴20が先端部27を含んでいるように回転体2cはさらに変更可能である。また、接合部23が貫通穴20の一端21に接して形成されているとともに、貫通穴20が後端部28を含んでいるように回転体2cはさらに変更可能である。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るターボ機械について説明する。第2実施形態に係るターボ機械は、回転体2aに代えて、図5に示す回転体2dを備えている以外は、第1実施形態と同様に構成されている。回転体2dは、特に説明する場合を除き、回転体2aと同様に構成されている。回転体2aの構成要素と同一又は対応する回転体2dの構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第1実施形態における回転体2a及び回転体2aの変形例に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、回転体2dにもあてはまる。
次に、第2実施形態に係るターボ機械について説明する。第2実施形態に係るターボ機械は、回転体2aに代えて、図5に示す回転体2dを備えている以外は、第1実施形態と同様に構成されている。回転体2dは、特に説明する場合を除き、回転体2aと同様に構成されている。回転体2aの構成要素と同一又は対応する回転体2dの構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第1実施形態における回転体2a及び回転体2aの変形例に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、回転体2dにもあてはまる。
図5に示す通り、回転体2dの翼車14において、貫通穴20の中間部25は、回転軸13の軸線を通る断面において、貫通穴20の軸線方向において中間部25と接合部23との境界からガイド部24に向かって拡大する形状を有する。翼車14の回転により翼車14にかかる遠心力は、翼車14の外周端の径が大きくなるほど増加する。加えて、翼車14は接合部23によって回転軸13に強固に固定されているので、接合部23と中間部25との境界において翼車14が大きなモーメント負荷を受ける。しかし、中間部25が貫通穴20の軸線方向において中間部25と接合部23との境界からガイド部24に向かって拡大する寸法を有すると、回転軸13に対する翼車14の焼ばめにより発生する応力集中を緩和でき、翼車14のひずみが小さい。その結果、回転体2dに重量アンバランスが生じにくく不釣合い力が低減されて、ターボ機械の振動が抑制される。これにより、共振時に加えて翼車14の高速回転時にも軸受12への負荷が低く、軸受12の損傷が防止される。その結果、第2実施形態に係るターボ機械はより高い信頼性を有する。
回転軸13の軸線を通る断面における中間部25の形状は、直線形状又は曲線形状である。図5に示す通り、中間部25は、例えば、接合部23に接する曲面であるフィレット面26を有する。フィレット面26は、例えば、貫通穴20の軸線方向における接合部23との距離が近いほどより大きな接線の傾きを有する曲面として形成されている。これにより、中間部25と接合部23との境界付近で、有利に応力集中を緩和できる。
(変形例)
回転体2dは様々な観点から変更可能である。例えば、回転体2dは、図6に示す回転体2e又は図7に示す回転体2fのように変更されてもよい。回転体2e及び回転体2fは、特に説明する場合を除き、回転体2dと同様に構成されている。回転体2dの構成要素と同一又は対応する回転体2e及び回転体2fの構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。回転体2dに関する説明は、技術的に矛盾しない限り、回転体2e及び回転体2fにもあてはまる。
回転体2dは様々な観点から変更可能である。例えば、回転体2dは、図6に示す回転体2e又は図7に示す回転体2fのように変更されてもよい。回転体2e及び回転体2fは、特に説明する場合を除き、回転体2dと同様に構成されている。回転体2dの構成要素と同一又は対応する回転体2e及び回転体2fの構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。回転体2dに関する説明は、技術的に矛盾しない限り、回転体2e及び回転体2fにもあてはまる。
図6に示す通り、回転体2eにおいて、中間部25は、例えば、接合部23及びガイド部24に接する一対のフィレット面26を有する。これにより、翼車14の内部に生じる応力集中をさらに緩和でき、翼車14のひずみがより小さく、回転体2eに重量アンバランスがより生じにくい。
図7に示す通り、回転体2fにおいて、中間部25は、接合部23に接するテーパー面29を有する。テーパー面29は、接合部23に向かって減少する内径を有する。また、典型的には、貫通穴20の軸線方向においてテーパー面29の接線の傾きは一定である。この場合でも、回転軸13に対する翼車14の焼ばめにより発生する応力集中を緩和でき、翼車14のひずみを低減できる。
回転体2a〜2fのそれぞれの特徴は、技術的に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
本開示のターボ機械は、電動過給機、ガスタービン、蒸気タービン、ヒートポンプ、冷凍機、及び空気調和機等の用途に有用である。
1 ターボ機械
13 回転軸
13a 小径部
13b 大径部
14 翼車
20 貫通穴
21 貫通穴の一端
22 貫通穴の他端
23 接合部
24 ガイド部
25 中間部
26 フィレット面
27 先端部
28 後端部
rf ラジアル面
sf 側面
13 回転軸
13a 小径部
13b 大径部
14 翼車
20 貫通穴
21 貫通穴の一端
22 貫通穴の他端
23 接合部
24 ガイド部
25 中間部
26 フィレット面
27 先端部
28 後端部
rf ラジアル面
sf 側面
Claims (9)
- 回転軸と、
前記回転軸に固定された翼車であって、前記回転軸が配置された貫通穴及び前記貫通穴の軸線方向における一端から他端に向かって拡大する外径を有する外周端を有する翼車と、を備え、
前記貫通穴は、
接合部と、
前記接合部よりも前記貫通穴の前記他端の近くに位置するガイド部と、を含み、
前記回転軸を前記貫通穴から取り外した状態において、
前記接合部に対応する前記回転軸の直径をD1と、
前記接合部における前記貫通穴の直径をH1と、
前記ガイド部に対応する前記回転軸の直径をD2と、
前記ガイド部における前記貫通穴の直径をH2と、定義するときに、
D1>H1、
D2≧H2、及び
D1−H1>D2−H2の関係を満たす、
ターボ機械。 - 前記貫通穴は、前記貫通穴の軸線方向において前記接合部と前記ガイド部との間に位置し、かつ、前記回転軸との間に空間を規定する中間部をさらに含む、請求項1に記載のターボ機械。
- 前記中間部は、前記回転軸の軸線を通る断面において、前記貫通穴の軸線方向において前記中間部と前記接合部との境界から前記ガイド部に向かって拡大する形状を有する、請求項2に記載のターボ機械。
- 前記形状は、直線形状又は曲線形状である、請求項3に記載のターボ機械。
- 前記ガイド部は、前記貫通穴の前記他端に接している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のターボ機械。
- 前記接合部は、前記貫通穴の前記一端から離れて位置し、
前記貫通穴は、前記貫通穴の軸線方向において前記貫通穴の前記一端と前記接合部との間に位置し、かつ、前記回転軸との間に空間を規定する先端部をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のターボ機械。 - 前記ガイド部は、前記貫通穴の前記他端から離れて位置し、
前記貫通穴は、前記貫通穴の軸線方向において前記貫通穴の前記他端と前記ガイド部との間に位置し、かつ、前記回転軸との間に空間を規定する後端部をさらに含む、請求項1〜4及び6のいずれか1項に記載のターボ機械。 - 前記回転軸は、前記貫通穴に配置されている小径部と、前記小径部の後端から前記回転軸の半径方向外側に延びているラジアル面及び前記ラジアル面の外周端から前記回転軸の軸線方向に沿って後方に延びている側面を有し、前記貫通穴の前記他端における寸法よりも大きい寸法を有する大径部と、を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のターボ機械。
- 貫通穴及び前記貫通穴の軸線方向における一端から他端に向かって拡大する外径を有する外周端を有する翼車であって、前記貫通穴が、接合部と、前記接合部よりも前記貫通穴の前記他端の近くに位置するガイド部と、を含む翼車を加熱して前記貫通穴を拡大させ、
拡大した前記貫通穴に回転軸を配置した後に前記翼車を冷却して前記翼車に前記回転軸を焼ばめすることにより、
前記回転軸を前記貫通穴から取り外した状態において、
前記接合部に対応する前記回転軸の直径をD1と、
前記接合部における前記貫通穴の直径をH1と、
前記ガイド部に対応する前記回転軸の直径をD2、
前記ガイド部における前記貫通穴の直径をH2と、定義するときに、
D1>H1、
D2≧H2、及び
D1−H1>D2−H2の関係を満たす状態で、前記翼車を前記回転軸に固定する、
ターボ機械の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016129964A JP2018003670A (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | ターボ機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016129964A JP2018003670A (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | ターボ機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018003670A true JP2018003670A (ja) | 2018-01-11 |
Family
ID=60946017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016129964A Pending JP2018003670A (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | ターボ機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018003670A (ja) |
-
2016
- 2016-06-30 JP JP2016129964A patent/JP2018003670A/ja active Pending
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