JP2018002974A - 蛍光材料、セラミックシンチレータおよび放射線検出器、並びに蛍光材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
0≦a≦0.1、
0≦b≦0.1、
0≦α≦0.9、
0.0167<β、
0≦u≦0.686、
0≦v≦0.024
0.033≦β≦0.1
0.7≦α≦0.9
0≦a≦0.1、
0≦b≦0.1、
0≦α≦0.9、
0.0167<β、
0≦u≦0.686、
0≦v≦0.024
本開示の蛍光材料は、一般式(以下、一般式(1)と呼ぶ):(Gd1-α-βLαCeβ)3+a(Al1-u-vGauScv)5-bO12で示される組成からなる。LはYおよびLuの少なくとも一方であり、a、b、α、β、u、vはそれぞれ、以下の範囲を満たしている。
0≦a≦0.1
0≦b≦0.1
0≦α≦0.9
0.0167<β
0≦u≦0.686
0≦v≦0.024
本開示による蛍光材料の製造方法の一例を説明する。まず、一般式(1)で表される比率で、Gdと、LuおよびYの少なくとも一方と、Ceと、Alと、Gaと、Scとを含む素原料を用意する。具体的には、ガドリニウム、イットリウムおよび/またはルテチウム、セリウム、アルミニウム、ガリウムおよびスカンジウムの元素の、酸化物、又は炭酸塩等の素原料を用意し、これらの元素が一般式(1)で示す組成比となるように素原料を秤量する。次に、秤量した素原料に必要に応じて溶媒を加え、ボールミル等で混合及び粉砕する。混合物を乾燥させることによって原料粉末を得る。原料粉末を適当な篩で造粒し、プレス成形することによって成形体を得る。その後、成形体を酸素雰囲気中、1650℃〜1700℃の温度で、0.5〜12時間保持することによって焼結する。これにより、多結晶の蛍光材料が得られる。本開示による蛍光材料の製造方法において、得られた蛍光材料における元素比は、用いた素原料の元素の比から大きくずれることは無い。このため、素原料における、Gdと、LuおよびYの少なくとも一方と、Ceと、Alと、GaとScとの比を得られた蛍光材料の組成比とすることができる。
[セラミックシンチレータ]
得られた多結晶の蛍光材料を、例えば、内周スライサーで適当な厚さの板として切断し、酸素雰囲気中、例えば1250℃〜1350℃の温度で、0.5〜12時間保持することによって熱処理を施す。その後、表面に光学研磨を施すことによって、セラミックシンチレータが得られる。焼結によって得られた蛍光材料が所望の形状を有している場合には、上述した熱処理および光学研磨を施すことによって、セラミックシンチレータを得ることが可能である。
本開示のセラミックシンチレータと、高感度に光を計測可能な光電子増倍管や、マルチピクセルフォトンカウンター(シリコンフォトマルチプライヤー)などの光検出器とを組み合わせることによって、放射線検出器を構成することができる。例えば、放射線検出器は、受光面を備える光電子増倍管、マルチピクセルフォトンカウンター等の光検出器と、前記光検出器の受光面に配置されたセラミックシンチレータとを備える。セラミックシンチレータには、上述した本開示のセラミックシンチレータを用いることができる。光検出器は、好ましくは光に対して高感度であり、極めて短時間の発光を計測可能である。さらに好ましくは530nm程度以上600nm程度以下の波長範囲において、検出感度を有する。上述したように、シンチレータを構成している蛍光材料における蛍光の減衰定数は小さい。このため、高時間分解能な光検出器と組み合わせて、放射線を検出することが可能であり、フォトンの数が計測可能な光電子増倍管、マルチピクセルフォトンカウンター等と好適に組わせることが可能である。
種々の組成の蛍光材料を作製し、特性を調べた結果を説明する。
L元素にLuを用い、表1に示すようにCe量を異ならせた試料1〜4を作製し、Ce量と蛍光の減衰時定数τおよび発光強度との関係を調べた。容量1リットルの樹脂製ポットに表1の組成になるように200gの素原料(酸化ルテチウム、酸化ガドリニウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ガリウムおよび酸化スカンジウム)を秤量し、直径5mmの高純度アルミナボール1250gおよびエタノール200mlをいっしょに入れ、ボールミルを用いて40時間混合及び粉砕を行った後乾燥した。この原料粉末を目開き150μmの篩で造粒をした後、500kg/cm2の圧力で一軸プレス成形し、さらに3000kg/cm2の加圧力で冷間静水圧プレスを行い、理論密度に対して相対密度56%の成形体を得た。この成形体をアルミナこう鉢に入れ、フタをして、100vol%の酸素雰囲気中、1650〜1700℃の温度で、12時間の焼結を行い、焼結体を得た。得られた焼結体は、内周スライサーを用いて幅20mm、長さ30mm、厚さ1.75mmの板に機械加工後、100vol%の酸素雰囲気中、1300℃の温度で、2時間の熱処理を行った。熱処理後、表面に光学研磨を施し、多結晶の蛍光材料のセラミックシンチレータを得た。
L元素にYを用い、表2に示すようにCe量を異ならせた試料5〜9を作製した。素原料として酸化イットリウムを用いたこと以外は試料作製条件1と同様にして試料5〜9を作製した。
L元素にYを用い、表3に示すようにY量を異ならせた試料11〜15を作製した。素原料として酸化イットリウムを用いたこと以外は試料作製条件1と同様にして試料11〜15を作製した。
L元素にYを用い、表4に示すようにGa量を異ならせた試料16〜21を作製した。素原料として酸化イットリウムを用いたこと以外は試料作製条件1と同様にして試料16〜21を作製した。
L元素にYを用い、表5に示すようにSc量を異ならせた試料22〜25を作製した。素原料として酸化イットリウムを用いたこと以外は試料作製条件1と同様にして試料22〜25を作製した。
作製した試料1〜9、11〜25の蛍光の減衰時定数τを求めた。パルスX線管を用い、30kVの管電圧でX線を発生させ、試料1〜9、11〜25にX線を照射し、X線の照射停止後、発光強度が1/eに減衰するまでの時間を減衰時定数τとして求めた。蛍光の測定には、浜松ホトニクス製蛍光寿命測定器のQuantaurus−τ(Quantaurus−Tau)を用いた。
図1から分かるように、L元素がLuである場合、Ceの含有量βが0.0167よりも大きくなれば、蛍光の減衰時定数τは、40nsよりも小さくなる。また、図2から分かるように、L元素がYである場合には、Ceの含有量βが0.167よりも大きくなれば、蛍光の減衰時定数τは、40nsよりも小さくなる。さらにL元素がLuであってもYであっても、Ceの含有量βが0.033以上であれば、減衰時定数τは40nsよりも小さくなる。この値は、単結晶のLSOおよびLYSOと同程度以上であり、βが0.033以上であることによって、高時間分解能のセラミックシンチレータおよび放射線検出器が実現し得ることがわかる。
Claims (6)
- (Gd1-α-βLαCeβ)3+a(Al1-u-vGauScv)5-bO12で表される組成からなり、
前記LはYおよびLuの少なくとも一方であり、
前記a、b、α、β、u、vが下記範囲を満足する蛍光材料。
0≦a≦0.1、
0≦b≦0.1、
0≦α≦0.9、
0.0167<β、
0≦u≦0.686、
0≦v≦0.024 - 前記LはLuであって、0.033≦β≦0.1、
又は、前記LはYであって、0.69≦α、かつ、0.0167<β≦0.1、
のいずれかを満たす請求項1に記載の蛍光材料。 - 前記LがYであって、0.066≦β≦0.1、
又は、0.58≦u≦0.69、
のいずれかを満たす請求項2に記載の蛍光材料。 - 請求項1から3のいずれかに記載の蛍光材料を含み、相対密度が99%以上であるセラミックシンチレータ。
- 請求項4に記載のセラミックシンチレータと、
光を電気信号、電流値または電圧値のいずれかに変換する光電変換素子と
を備えた放射線検出器。 - (Gd1-α-βLαCeβ)3+a(Al1-u-vGauScv)5-bO12で表され、a、b、α、β、u、vが下記範囲を満足する比率で、Gdと、LuおよびYの少なくとも一方である前記Lと、Ceと、Alと、Gaと、Scとをそれぞれ含む素原料を用意する工程と、
0≦a≦0.1、
0≦b≦0.1、
0≦α≦0.9、
0.0167<β、
0≦u≦0.686、
0≦v≦0.024
前記素原料を混合及び粉砕し、原料粉末を得る工程と、
前記原料粉末を成形し、成形体を得る工程と、
前記成形体を酸素雰囲気中、1650℃〜1700℃の温度で焼結させる工程と、
を包含する蛍光材料の製造方法。
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