JP2018002028A - ハンドル - Google Patents

ハンドル Download PDF

Info

Publication number
JP2018002028A
JP2018002028A JP2016133596A JP2016133596A JP2018002028A JP 2018002028 A JP2018002028 A JP 2018002028A JP 2016133596 A JP2016133596 A JP 2016133596A JP 2016133596 A JP2016133596 A JP 2016133596A JP 2018002028 A JP2018002028 A JP 2018002028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet material
steering wheel
spoke
adhesive
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016133596A
Other languages
English (en)
Inventor
鈴木 秀伸
Hidenobu Suzuki
秀伸 鈴木
恭平 米山
Kyohei Yoneyama
恭平 米山
恭平 井出
Kyohei Ide
恭平 井出
秀明 斉藤
Hideaki Saito
秀明 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Plast Co Ltd filed Critical Nihon Plast Co Ltd
Priority to JP2016133596A priority Critical patent/JP2018002028A/ja
Publication of JP2018002028A publication Critical patent/JP2018002028A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)
  • Standing Axle, Rod, Or Tube Structures Coupled By Welding, Adhesion, Or Deposition (AREA)

Abstract

【課題】リム部の良好な触感を確保しつつ、外観を良好に維持できるステアリングホイールを提供する。
【解決手段】ステアリングホイール本体11と表皮体18との間に軟質のシート材17の少なくとも一部を設ける。シート材17の表皮体18側の一面17aとステアリングホイール本体11側の他面17bとを連通する通孔40を設ける。ステアリングホイール本体11と表皮体18との間に位置するガスなどを、シート材17の素材の選択に制限を持たせることなく、設けた通孔40を介してシート材17の一面側に排出できる。リム部の良好な触感を確保しつつ、外観を良好に維持できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車の運転席の前方に備えられるハンドルに関する。
従来、自動車などの車両において、円環状をなす操作用のリム部と、このリム部の内側に位置して車体側と連結されるボス部と、これらリム部とボス部とを接続する複数のスポーク部とを備えたステアリングホイール本体を備えたハンドルであるステアリングホイールがある。このようなステアリングホイールとして、スポーク部との連結部を含むリム部は、発泡成形などにより、軟らかなポリウレタンなどの合成樹脂で芯金の表面が覆われているものが知られている。また、これを基材として、天然皮革や合成皮革などを表面に付与したステアリングホイールも利用されている。すなわち、このステアリングホイールは、ポリウレタン製の軟質被覆部の上に表皮体を巻き付けてステアリングホイールとしている。このように構成することにより、リム部を握りやすく、また、運転者の汗や手の油を吸収するなどして滑りにくいなど、操作性を向上できる他、外観を向上する効果があり上級の質感を演出できる。
そして、このようなステアリングホイールとして、軟質被覆部に、それよりもいくらか硬いシート材を重ねてこれを基材とし、その表面を表皮体により覆ったものが知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。この構成では、シート材を接着などして軟質被覆部に接着する方法が用いられる。
特開2008−49980号公報 (第4頁、図4) 特開2009−234284号公報 (第5頁、図2)
接着剤は、例えば有機性または水性の溶剤を用いたものや、縮合反応による接着剤など、硬化(キュア)するときに揮発性の物質を発生させるものがある。このような接着剤を上記の構成に用いた場合、接着層にガス泡(有機性溶剤起源のガスや水蒸気)が発生する。シート材とそのベースとなり接着相手である軟質被覆部の表面との間に少量のガスが生じた状態であると、比較的低い温度では、シート材と軟質被覆部の表面との間に存在する少量のガスは、貼り付けられた表皮体により押さえ込まれ、外観上の視認はできず、問題として認識されにくい。しかしながら、ステアリングホイールが車両に取り付けられた状態では、直射日光や雰囲気温度の上昇によって、ステアリングホイールが車室内で高温となり、少量のガスがシート材と軟質被覆部の表面との間で膨張し、表皮体が膨らんで見えることがある。また、製造後の接着剤が僅かに発生することがあるガスによっても、同様の外観上の問題を生じることがある。
例えばリム部においては、表皮体にステッチを施すことにより所定の締め付け力を与えつつ表皮体を保持できるので、少量の接着剤や粘着テープで足りる場合もあり、ガスの発生自体を抑制できる場合もあるし、閉じ込められたガスを上記の締め付け力によって膨らまないように押さえ込むこともできる。
しかしながら、スポーク部においては、軟質被覆部の端末を削いで薄くし、巻き重なる表皮体の端末部分を段差なく仕上げるなどの処理をすることがある。すなわち、リム部には存在感を醸すステッチを付与し、スポーク部には全周を円滑面としてパッド(例えばエアバッグモジュール)とよく調和した意匠となるようにする場合がある。この場合、スポーク部にはステッチ糸による張力付与ができず、また、表皮体とシート材とが接着剤と粘着テープとにより保持されるときには、ガスの内部膨張を押さえ込む作用が小さくならざるを得ない。
この点、例えばガス透過性を有するシート材を用いることで対応することが可能であるものの、この場合には、シート材として、ガス透過性を有しない、密度が高いクッション材を選択することができず、好ましい操作性と触感を得ることが難しい。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、把持部の良好な触感を確保しつつ、外観を良好に維持できるハンドルを提供することを目的とする。
請求項1記載のハンドルは、ハンドル本体と、このハンドル本体の一部を被覆する表皮体と、これらハンドル本体と表皮体との間に少なくとも一部が設けられた軟質のシート材とを具備し、前記シート材は、前記表皮体側の一面と前記ハンドル本体側の他面とを連通する通孔を備えたものである。
請求項2記載のハンドルは、請求項1記載のハンドルにおいて、ハンドル本体は、操作用の把持部、操縦装置と接続されるボス部、これら把持部とボス部とを接続するスポーク部、前記ボス部を構成するボス芯金、前記把持部を構成する把持部芯金、及び、これらボス芯金と把持部芯金とに接続され前記スポーク部を構成するスポーク芯金を有する芯金と、軟質の合成樹脂により形成され、前記芯金の前記把持部芯金及び前記スポーク芯金の一部を覆う被覆部とを備え、シート材は、前記被覆部の表面に接着されているものである。
請求項3記載のハンドルは、請求項1または2記載のハンドルにおいて、シート材は、接着剤及び粘着テープによりハンドル本体に接着され、前記粘着テープは、前記接着剤と前記シート材との間に介在され、かつ、前記接着剤側の一面と前記シート材側の他面とを連通するとともに前記シート材の通孔と連通するテープ通孔を備えたものである。
請求項1記載のハンドルによれば、ハンドル本体と表皮体との間に少なくとも一部が設けられた軟質のシート材に、表皮体側の一面とハンドル本体側の他面とを連通する通孔を設けることで、ハンドル本体と表皮体との間に位置するガスなどを、シート材の素材の選択に制限を持たせることなく、設けた通孔を介してシート材の一面側に排出できる。そこで、把持部の良好な触感を確保しつつ、外観を良好に維持できる。
請求項2記載のハンドルによれば、請求項1記載のハンドルの効果に加えて、芯金の把持部芯金及びスポーク芯金の一部を覆う被覆部の表面にシート材を接着することで、接着剤などにより生じたガスをシート材の通孔を介してシート材の一面側に排出できるとともに、把持部を把持した乗員の手の汗や油などの一部を通孔により吸収及び排出させて、手触りを向上できる。
請求項3記載のハンドルによれば、請求項1または2記載のハンドルの効果に加えて、シート材をハンドル本体に接着剤とともに接着する粘着テープに、接着剤側の一面とシート材側の他面とを連通するとともにシート材の通孔と連通するテープ通孔を設けることで、このテープ通孔とシート材の通孔とを介して、接着剤により生じたガスをシート材の一面に確実に排出できる。
本発明の一実施の形態のハンドルの一部を拡大して示す断面図である。 同上ハンドルの一部を切り欠いて示す正面図である。 同上ハンドルのシート材の一部を示す平面図である。 (a)は図5のI−I相当位置の断面図、(b)は図5のII−II相当位置の断面図である。 同上ハンドルを示す正面図である。 従来例のハンドルの一部の断面図である。
以下、本発明の一実施の形態の構成を、図面を参照して説明する。
図5において、10はハンドルであるステアリングホイールで、このステアリングホイール10は、自動車の運転席の乗員の前方に配置され、ハンドル本体であるステアリングホイール本体11と、このステアリングホイール本体11の乗員側に装着されたエアバッグ装置などのモジュール12と、ステアリングホイール本体11の反乗員側に取り付けられる図示しない被覆部材としてのカバー体(ボディカバー)とを備えている。
そして、ステアリングホイール10は、通常傾斜した状態で備えられる図示しない操縦装置としてのステアリングシャフトに装着されるものであるが、以下、モジュール12側を乗員側、正面側あるいは後側、ステアリングシャフト側を車体側、背面側あるいは前側とし、このステアリングシャフトに沿った前後方向を軸方向とし、その他、このステアリングホイール10が備えられる車体の直進方向を基準として、前後方向及び上下方向などの方向を説明する。
このステアリングホイール本体11は、金属製の芯金15と、この芯金15の一部を一体的に覆う図4(a)などに示す軟質の被覆部16と、この被覆部16を覆うクッション材であるシート材17と、このシート材17を覆う表皮体18とを備えている。そして、このステアリングホイール本体11は、図5に示すように、円環状をなす把持部としてのリム部(グリップ部)21と、このリム部21の内側に位置するボス部(マウント部)22と、これらリム部21とボス部22とを連結する複数の、例えば本実施の形態では3本のスポーク部23とから構成されている。
芯金15は、リム部21、ボス部22及びスポーク部23の一部を構成する把持部芯金としてのリム芯金24、ボス芯金25、及びスポーク芯金26を備えている。そして、ボス芯金25は、ステアリングシャフトに嵌着される円筒状のボス25aを備え、このボス25aを金型に配置しマグネシウム合金などのインサート成形により、ボス芯金25の一部、円環状のリム芯金24及び放射状に配置されるスポーク芯金26が一体的に形成されている。
本実施の形態では、スポーク芯金26は、下部のスポーク部23の一部をなしボス芯金25の下側部(6時方向位置)から下方に延びる一のスポーク芯金である下部スポーク芯金27と、両側一対の側部のスポーク部23の一部をなしボス芯金25の上側部から両側(9時方向及び3時方向)に延びる両側一対の他のスポーク芯金である側部スポーク芯金28とを備えているが、例えば下部スポーク芯金27を備えず、モジュール12や図示しないフィニッシャなどにより下部のスポーク部23を構成してもよい。
図4(a)及び図4(b)に示す被覆部16は、例えば軟質の発泡ポリウレタンなどの合成樹脂により形成されて可撓性を有している。この被覆部16は、リム芯金24を覆う把持部被覆部としてのリム被覆部31と、スポーク芯金26のリム部21側の部分の外周部を覆うスポーク被覆部32とを備えている。
リム被覆部31は、リム芯金24全体を内包するように形成されている。このリム被覆部31は、全体が表皮体18によって覆われている。
スポーク被覆部32は、ステアリングホイール本体11に取り付けられたモジュール12(図5)などによって覆われずにシート材17及び表皮体18によって覆われる部分である。このスポーク被覆部32には、本実施の形態では、図示しないが、下部スポーク芯金27を覆う下部スポーク被覆部と、各側部スポーク芯金28を覆う側部スポーク被覆部とが設定されている。なお、下部スポーク芯金27を備えない芯金15の場合には、スポーク被覆部は不要であるが、例えばモジュール12(図5)やフィニッシャを受けるための受け部として、リム被覆部31の下部(6時方向位置)から上方に突出するスポーク被覆部を設けることもできる。
図1に示すシート材17は、被覆部16を覆うことにより、使用者がリム部21を把持したときに容易に底付きせず、適度なソフト感を備え、かつ、把持した時にいくらかの圧縮変形を生じるもので、例えばスポンジ全般、ネオプレンゴム、あるいはエアラストマ樹脂シートなどの軟質の合成樹脂により形成されている。このシート材17には、図4(a)に示すようにリム被覆部31を覆うシートリム被覆部38と、図4(b)に示すようにスポーク被覆部32を覆うシートスポーク被覆部39とが一体に設けられている。また、このシート材17の硬さは、例えば所定の規格である日本ゴム協会標準規格(SRIS)0101に規定する5〜60(JIS−A硬度の30〜90)、好ましくは10に設定されている。したがって、このシート材17は、被覆部16よりもいくらか硬質に形成されている。また、このシート材17は、表皮体18により覆われている。したがって、このシート材17は、ステアリングホイール本体11と表皮体18との間に少なくとも一部、本実施の形態では全部が設けられている。また、このシート材17は、例えば厚みが0.5mm〜5mm、好ましくは1mm〜2mm、より好ましくは2mmに設定されている。この厚みに設定することで、内外径差により被覆部16の三次元曲面状の表面16aに巻き付けた時の皺が大きくなることを抑制している。また、このシート材17には、複数の通孔40が設けられている。そして、このシート材17は、本実施の形態では、図1に示すように、接着剤41及び粘着テープである両面テープ42を介して被覆部16の表面16a(ステアリングホイール本体11)に接着固定されている。
図4(a)に示すシートリム被覆部38は、長尺状(長方形状)に形成されている。また、このシートリム被覆部38は、リム部21(リム被覆部31)の円周方向に複数に分割されている。すなわち、このシートリム被覆部38は、リム部21の円周方向にてリム被覆部31の所定の領域をそれぞれ覆うように形成されている。
図3に示すシートスポーク被覆部39は、シートリム被覆部38から幅方向両側に突設されている。すなわち、このシートスポーク被覆部39は、図4(b)に示すようにスポーク被覆部32の前側及び後側をそれぞれ被覆するように設けられている。
図1に示す各通孔40は、接着剤41から発生する少量のガスをシート材17の外側に逃がすものである。これら通孔40は、シート材17を厚み方向に貫通して設けられている。すなわち、各通孔40は、シート材17の表皮体18側の一面17aとステアリングホイール本体11側である両面テープ42側の他面17bとを連通して設けられている。これら通孔40は、本実施の形態では円形状に形成されており、これら通孔40の直径(孔径)は、大きすぎると表皮体18に凹形状が現れ、スムーズな面が得にくくなり、小さすぎると通気効果が低下し、かつ、これら通孔40を形成する際にシート材17を打ち抜くための打ち抜き治具のピンの強度が小さくなって打ち抜き治具として成立しなくなり、単なる針穴に近くなって、ステアリングホイール本体11(被覆部16)を覆って取り付けた状態で孔がさらに狭まることで通気特性が安定して得られなくなる。そこで、これら通孔40の直径は、例えば1mm〜3mm、好ましくは2mmに設定されている。また、これら通孔40は、所定の距離、例えば5mm〜20mmの距離(ピッチ)、好ましくは10mm、すなわち通孔40の直径より大きい距離で互いに離れて配置されている。これら通孔40を密集させすぎると、シート材17の実質的な硬度低下を生じ、疎にしすぎると排気効果が低下するためである。これら通孔40は、全体を等ピッチで配置してもよいし、所定の距離範囲内で場所によってピッチを変えてもよい。そして、本実施の形態では、これら通孔40は、図2に示すように、シート材17のシートリム被覆部38のシートスポーク被覆部39寄りの位置から、シートスポーク被覆部39に亘る領域に分散されて設けられている。すなわち、これら通孔40は、リム部21とスポーク部23との交点部分に対応する位置に密集されて配置されている。
図1に示す接着剤41は、例えば有機性、あるいは水性の溶剤を用いたものや、縮合反応による接着剤が用いられる。この接着剤41は、被覆部16の表面16aに直接塗布されている。
両面テープ42は、シート状の基材の両面に粘着剤を備えるものである。この両面テープ42は、シート材17の他面17bに貼り付けられ、このシート材17とともに接着剤41により被覆部16の表面16aに接着固定される。すなわち、この両面テープ42は、接着剤41とシート材17との間に介在されている。また、この両面テープ42には、複数のテープ通孔45が設けられている。
これらテープ通孔45は、両面テープ42を厚み方向に貫通して設けられている。すなわち、これらテープ通孔45は、両面テープ42の接着剤41側の一面42aとシート材17側の他面42bとを連通して設けられている。また、これらテープ通孔45は、シート材17の通孔40とそれぞれ連通して設けられている。具体的に、これらテープ通孔45は、シート材17の通孔40と同一の位置に設けられている。また、これらテープ通孔45は、本実施の形態では通孔40と同形状、すなわち円形状に形成されており、通孔40と略等しい径寸法に設定されている。
また、図2などに示す表皮体18は、例えば皮革(天然皮革、あるいは人工皮革)や合成樹脂などにより形成され、リム部21の美観や触感を向上するようになっている。この表皮体18の厚みは、例えば天然皮革を用いる場合、0.8mm〜2.0mm、好ましくは1.3mm〜1.5mm、より好ましくは1.3mmに設定されている。また、この表皮体18は、例えばシート材17により覆った被覆部16(図1)に対して一体成形されていてもよいし、別途形成して被覆部16(図1)の成形後にシート材17を覆って巻き付けるようにしてもよい。なお、この表皮体18には、美観を向上するとともにシート材17に所定の締め付け力を付与するためのステッチSがリム部21内周などに位置して施されていてもよい。
一方、モジュール12は、例えば膨張展開可能なエアバッグやエアバッグの膨張用のガスを供給するインフレータなどを備えたエアバッグ装置、あるいは衝撃吸収体を収納したパッド体などであり、ステアリングホイール本体11のボス部22を覆って、スポーク部23間に嵌合して取り付けられている。このモジュール12は、ステアリングホイール本体11に対して前後方向に可動的に弾性支持することで、ホーン機構を動作させるホーンスイッチ装置などとして機能させることができる。
カバー体は、ロアカバー、あるいは裏カバーなどとも呼ばれるもので、絶縁性を有する熱可塑性樹脂により正面側が開口した箱状に成形され、ステアリングホイール本体11のボス部22及びスポーク部23のボス部22側の部分の背面側すなわち裏面側を覆っている。
そして、図1ないし図5に示すように、ステアリングホイール10は、芯金15を例えば所定の金型にセットして射出成形により被覆部16を一体的に設けた後、脱型した中間体のリム被覆部31の表面31aに対して、別途形成したシート材17を接着剤41及び両面テープ42を介して接着固定する。すなわち、表面31aに接着剤41を塗布したリム被覆部31に対して、両面テープ42の一面42aを他面17bに固定したシート材17をこの両面テープ42とともに巻き付けて接着固定する。この後、表皮体18によりシート材17の一面17aを覆い、ステアリングホイール本体11を完成する。
そして、このステアリングホイール本体11にカバー体を背面側から組み合わせてステアリングホイール本体11に取り付ける。次いで、このステアリングホイール本体11のボス25aをステアリングシャフトに嵌着し、図示しないナットで締め付け固定する。
この後、モジュール12をボス部22に取り付けるとともに、各種配線を行うことにより、ステアリングホイール10がステアリングシャフトに取り付けられた状態で車室内に構成される。
このように、シート材17とリム被覆部31とを、接着剤41により接着固定する場合、この接着剤41が有機性または水性の溶剤を用いたものや、縮合反応によるものなどの場合、硬化(キュア)するときに少量の揮発性の物質(ガス泡)を発生させることがある。この少量のガスは、比較的低い温度においてはシート材17を覆う表皮体18により押さえ込まれることで、外観上視認できず問題として認識されにくいのに対して、上記のように車室内に位置するステアリングホイール10は、直射日光や雰囲気温度の上昇によって車室内で高温となり、ガスがシート材17(両面テープ42)と被覆部16との間で膨張してガス溜まりAとなり、表皮体18を膨らませるおそれがある(図6)。また、製造後の接着剤41が僅かに発生することがあるガスや、シート材17の貼り付け時に巻き込んだ空気などによっても、同様の外観上の問題を生じることがある。
そこで、本実施の形態では、ステアリングホイール本体11(被覆部16)と表皮体18との間に少なくとも一部が設けられた軟質のシート材17に、表皮体18側の一面17aとステアリングホイール本体11(被覆部16)側の他面17bとを連通する通孔40を設けることで、ステアリングホイール本体11と表皮体18との間に位置するガス(接着剤41から発生するガスやシート材17の貼り付け時に巻き込んだ空気)などを、シート材17の素材の選択に制限を持たせることなく、換言すればシート材17としてガス透過性を有するものでなく密度の高いクッション材を用いつつ、設けた通孔40を介してシート材17の一面17a側に排出できる。そこで、リム部21の良好な触感を確保しつつ、外観を良好に維持できる。しかも、通孔40をシート材17に設けるだけであるから、大きな設計変更などが不要であり、触感及び外観が良好なステアリングホイール10を安価に提供できる。
また、シート材17をステアリングホイール本体11(被覆部16)に接着剤41とともに接着する両面テープ42に、接着剤41側の一面42aとシート材17側の他面42bとを連通するとともにシート材17の通孔40と連通するテープ通孔45を設けることで、このテープ通孔45とシート材17の通孔40とを介して、接着剤41により生じたガスをシート材17の一面に確実に排出できる。
そして、上記のステアリングホイール10は、運転席の乗員がリム部21を把持して回動することにより、走行時の操作が行われる。
このとき、芯金15のリム芯金24及びスポーク芯金26の一部を覆う被覆部16の表面16aにシート材17を接着することで、接着剤41などにより生じたガスをシート材17の通孔40(及びテープ通孔45)を介してシート材17の一面側に排出できるとともに、リム部21を把持した乗員の手の汗や油などの一部を通孔40(及びテープ通孔45)により吸収及び排出させて、手触りを向上できる。
すなわち、比較的狭い間隔で通孔40(及びテープ通孔45)を並べると、シート材17の表面積が増加し、表皮体18とステアリングホイール本体11(被覆部16)との間の空隙率が増加して、汗などの水分を保持できる能力が高まる。乗員の手の汗や油は微量のものであり、その量を少なくとも抑制(通孔40(及びテープ通孔45)の内部に保持)できれば、リム部21の表面のべたつきなどが改善され、リム部21のより良好な触感を確保できる。
しかも、通孔40(及びテープ通孔45)を乗員の掌や指の付け根部分が回り込むステアリングホイール10のリム部21とスポーク部23との交点部分などに集中させることで、通気(排気)効果、水分の吸収及び排出効果が向上し、かつ、外観も良好にすることができる。
特に、本実施の形態では、インバース形状をなす箇所、すなわち図4(b)の断面における上側の2つの通孔40の図中の右側のものと、下側の3つの通孔40の図中の右側のものとを、ステアリングホイール本体11の緩斜面をなす谷の底(リム部21(被覆部16)の括れた位置)に合うように配置しているため、この位置におけるガスなどの滞留を効果的に防止できる。
なお、上記の一実施の形態において、通孔40(テープ通孔45)は、円形状(丸孔状)の他に、四角形状や三角形状などとすることもできる。
また、両面テープ42は必須の構成ではなく、シート材17の他面17bを接着剤41によってリム被覆部31の表面31aに直接接着固定することもできる。
さらに、リム部21は円環状以外の任意の形状、例えば円弧、あるいは楕円の一部に沿って湾曲する形状などとしてもよい。
また、スポーク部23は、3本に限らず、4本などでもよい。
さらに、通孔40(テープ通孔45)の位置は、シート材17(両面テープ42)のリム部21とスポーク部23との交点部分だけでなく、必要に応じてシート材17(両面テープ42)のその他の任意の位置に対応する部分に設けることができる。
本発明は、例えば自動車のステアリングホイールとして好適に用いることができる。
10 ハンドルであるステアリングホイール
11 ハンドル本体であるステアリングホイール本体
15 芯金
16 被覆部
16a 表面
17 シート材
17a 一面
17b 他面
18 表皮体
21 把持部としてのリム部
22 ボス部
23 スポーク部
24 把持部芯金としてのリム芯金
25 ボス芯金
26 スポーク芯金
40 通孔
41 接着剤
42 粘着テープである両面テープ
42a 一面
42b 他面
45 テープ通孔

Claims (3)

  1. ハンドル本体と、
    このハンドル本体の一部を被覆する表皮体と、
    これらハンドル本体と表皮体との間に少なくとも一部が設けられた軟質のシート材とを具備し、
    前記シート材は、前記表皮体側の一面と前記ハンドル本体側の他面とを連通する通孔を備えた
    ことを特徴とするハンドル。
  2. ハンドル本体は、
    操作用の把持部、操縦装置と接続されるボス部、これら把持部とボス部とを接続するスポーク部、前記ボス部を構成するボス芯金、前記把持部を構成する把持部芯金、及び、これらボス芯金と把持部芯金とに接続され前記スポーク部を構成するスポーク芯金を有する芯金と、
    軟質の合成樹脂により形成され、前記芯金の前記把持部芯金及び前記スポーク芯金の一部を覆う被覆部とを備え、
    シート材は、前記被覆部の表面に接着されている
    ことを特徴とする請求項1記載のハンドル。
  3. シート材は、接着剤及び粘着テープによりハンドル本体に接着され、
    前記粘着テープは、前記接着剤と前記シート材との間に介在され、かつ、前記接着剤側の一面と前記シート材側の他面とを連通するとともに前記シート材の通孔と連通するテープ通孔を備えた
    ことを特徴とする請求項1または2記載のハンドル。
JP2016133596A 2016-07-05 2016-07-05 ハンドル Pending JP2018002028A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133596A JP2018002028A (ja) 2016-07-05 2016-07-05 ハンドル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133596A JP2018002028A (ja) 2016-07-05 2016-07-05 ハンドル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018002028A true JP2018002028A (ja) 2018-01-11

Family

ID=60945588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016133596A Pending JP2018002028A (ja) 2016-07-05 2016-07-05 ハンドル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018002028A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6356509B2 (ja) ハンドル
JP6998782B2 (ja) ハンドル用被覆部材、ハンドル、及びハンドルの製造方法
JP6990611B2 (ja) ハンドル用被覆部材、ハンドル、及びハンドルの製造方法
JP5976656B2 (ja) ダッシュボードの製造方法
KR20070101142A (ko) 자동차용 내부 트림
JP2013541456A5 (ja)
JP6642703B2 (ja) ステアリングホイールの製造方法
US10358160B2 (en) Steering wheel
WO2014103836A1 (ja) ヘッドレスト
US20190126881A1 (en) Cover assembly for an airbag module
JP2018002028A (ja) ハンドル
CN110001747B (zh) 方向盘
US20170101123A1 (en) Steering wheel for a motor vehicle
JP6283581B2 (ja) ステアリングホイール
JP2012171551A (ja) ハンドル
US20090133527A1 (en) Steering wheel core metal, steering wheel, and steering apparatus
JPH08301044A (ja) エアバッグ装置のカバー体
JP2022067875A (ja) ハンドル
JP5975008B2 (ja) ステアリングホイール用のヒータエレメント
JP2021020561A (ja) ステアリングホイール
JP2022067874A (ja) ハンドル
JP7017467B2 (ja) ハンドル
KR101683370B1 (ko) 차량용 핸들커버
JP3159746U (ja) 自動車用ハンドルカバー
JP2017114262A (ja) エアバッグ装置のカバー体