JP2018001562A - ルーズリーフ綴具 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、二枚の基板の相互の隣接箇所のそれぞれに、基板の長手方向に沿う相対変位に伴い、互いに接触して摺動することにより、対をなす半リング部分の先端部を互いに離隔させる基板の回動変位をもたらすスライド開放機構を設けたルーズリーフ綴具が記載されている。
それ故に、このスライド開放機構は、基板の横断面で視て回転中心からの距離が離れた基板の位置に設けられていることに起因して、上記の突起部の突出高さ等をある程度高くしなければ、基板どうしの十分大きな回動変位を生じさせることができず、スライド開放機構により実現可能な半リング部分の開き角度には制限があった。
したがって、このルーズリーフ綴具は、スライド開放機構による半リング部分の開き動作及び、基板の強度の観点で改善の余地があった。
より好ましくは、前記ガイド傾斜面が、両端固定シャフトの周りで螺旋状をなす湾曲面状に形成される。
また好ましくは、シャフト把持部を筒状とし、筒状のシャフト把持部の側壁に、該シャフト把持部の軸線方向の全長にわたるスリットを設け、前記スリットを、前記係合凸部が嵌り込む係合凹部とする。
また、このルーズリーフ綴具では、基板にスライド開放機構を設けることに起因する基板の強度低下の問題も生じ得ない。
図1及び2に例示するルーズリーフ綴具1は、一方向に向けて延びる略四角形の横断面を有する棒状をなす一方の基板2aと、一方の基板2aと平行する向きで隣り合わせに配置した同様の形状の他方の基板2bと、それらの基板2a、2bのそれぞれの外側面Sに形成されて、その外側面Sから基板2a、2bの表面F側に実質的に半円環状に延びる複数対、図では八対の半リング部分3a、3bとを具えてなる。図示の実施形態では八対の半リング部分3a、3bを設けているが、半リング部分の個数及び基板2a、2bの長さは仕様ないし規格に応じて適宜変更することができる。
綴具構成部材7は好ましくは、樹脂材料の射出成形により形成したプラスチック製の樹脂成形品とする。
これによれば、基板2a、2bの長手方向の相対変位に際して、ガイド傾斜面9の凹状の湾曲面とガイド傾斜面10の凸状の湾曲面が整合して、互いの表面上を円滑に摺動するので、軸部スライド開放機構8による回動動作がさらに滑らかに行われる。
この弾性部材11は、一方の基板2a側のシャフト連結部4の端面と他方の基板2b側のシャフト連結部4の端面との間に挟み込まれて配置されており、基板2aと基板2bとを、その長手方向の相対変位に抗する向き、より詳細には、半リング部分3a、3bを整合位置(閉鎖位置)へ戻す向きに付勢するものである。
但し、弾性部材11をねじりコイルばねとする場合、ルーズリーフ綴具1を製造するに際し、二個の綴具構成部材7を組み立てるときに、ねじりコイルばねを配置することに手間がかかるという問題がある。
仕様によっては、弾性部材11を設けないこともあり、この場合、上記のホールド壁部12、12aの配設は必ずしも必要ではない。
一方、使用者が、半リング部分3a、3bを開くために、基板2a、2bをその長手方向に沿って相対変位させた場合、係合凸部14は、係合凹部13から外れてロックが解除され、その後、先述した軸部スライド開放機構8の機能に基いて、半リング部分3a、3bが開く方向に基板2a、2bが回動変位するに伴って、係合凸部14は、係合凹部13を設けたシャフト把持部6又はシャフト連結部4の端面上をスライドする。
なおここでは、ストッパー壁部15は、半リング部分3a、3bの閉鎖位置で係合凹部13に入り込む係合凸部14の側面に形成されている。つまり、この実施形態では、相互に隣接するシャフト把持部6及びシャフト連結部4のそれぞれに形成された係合凸部14が、所定の開き角度の半リング部分3a、3bの開放位置で相互に当接して、半リング部分3a、3bの更なる開きを防止するストッパー壁部15としても機能する。
このような形状の半リング部分3a、3bの先端部は、閉鎖位置にて相互の引っ掛かりなしで整合してリング形状を形成する。
2a、2b 基板
2c、2d 拡径部分
3a、3b 半リング部分
4 シャフト連結部
5 両端固定シャフト
6 シャフト把持部
6a スリット
7 綴具構成部材
8 軸部スライド開放機構
9、10 ガイド傾斜面
11 弾性部材
12、12a ホールド壁部
13 係合凹部
14 係合凸部
15 ストッパー壁部
F 表面
B 裏面
S 外側面
Claims (8)
- 互いに平行な向きで隣り合わせに配置した二枚の基板と、それらの基板のそれぞれに一体に形成されて、該基板の表面側に延びる複数対の半リング部分と、少なくとも一方の基板の裏面から隆起して該基板に一体に形成されるとともに、基板の長手方向に互いに離隔させて配置した二個以上のシャフト連結部と、該基板の裏面側で基板の長手方向に沿って延びて、両端部のそれぞれが前記シャフト連結部に一体に固定される一本以上の両端固定シャフトと、他方の基板に一体に設けられて、前記両端固定シャフトを把持する一個以上のシャフト把持部とを具えてなり、
各基板が長手方向に沿って相互に逆向きにずれる長手方向の相対変位、及び、各基板がシャフト把持部に把持させた両端固定シャフトの周りで回動する回動変位により、複数対の半リング部分を、対をなす該半リング部分のそれぞれの先端部が互いに近接してリング形状を形成する閉鎖位置と、対をなす該半リング部分のそれぞれの先端部が互いに離隔する開放位置との間で移動可能としたルーズリーフ綴具であって、
長手方向に相互に隣接するシャフト連結部及びシャフト把持部のそれぞれの端部に、基板の前記長手方向の相対変位に伴い、互いに接触して摺動することにより、対をなす半リング部分の先端部を互いに離隔させる基板の回動変位をもたらす軸部スライド開放機構が設けられてなるルーズリーフ綴具。 - 前記軸部スライド開放機構として、シャフト連結部及びシャフト把持部の前記端部のそれぞれに、長手方向に直交する平面に対して傾斜し、半リング部分の閉鎖位置からの基板の長手方向の相対変位に伴い、互いに接触するとともに摺動する少なくとも一対のガイド傾斜面が形成されてなる請求項1に記載のルーズリーフ綴具。
- 前記ガイド傾斜面が、両端固定シャフトの周りで螺旋状をなす湾曲面状に形成されてなる請求項2に記載のルーズリーフ綴具。
- 対をなすガイド傾斜面を設けた前記シャフト連結部及びシャフト把持部を、半リング部分の閉鎖位置で、対をなすガイド傾斜面が互いに離隔する位置に配置してなる請求項2又は3に記載のルーズリーフ綴具。
- 前記基板の裏面側に、二枚の基板の相互を、前記基板の長手方向の相対変位に抗する向きのみに付勢する弾性部材を配置してなる請求項1〜4のいずれか一項に記載のルーズリーフ綴具。
- シャフト把持部又はシャフト連結部の端面に、該端面から窪む係合凹部を設け、当該端面に隣接するシャフト把持部又はシャフト連結部の端面に、半リング部分の閉鎖位置で前記係合凹部に嵌まり込むとともに、基板の長手方向の相対変位に伴い、前記係合凹部から外れる係合凸部を設けてなる請求項1〜5のいずれか一項に記載のルーズリーフ綴具。
- 前記係合凹部を設けた前記シャフト把持部又はシャフト連結部の端面に、基板の長手方向の相対変位により前記係合凹部から外れた係合凸部が、半リング部分の開放位置で当接するストッパー壁部を設けてなる請求項6に記載のルーズリーフ綴具。
- シャフト把持部を筒状とし、筒状のシャフト把持部の側壁に、該シャフト把持部の軸線方向の全長にわたるスリットを設け、前記スリットを、前記係合凸部が嵌り込む係合凹部としてなる請求項6又は7に記載のルーズリーフ綴具。
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