JP2018001173A - 金型冷却装置用異常検出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却回路の経時変化による冷却水量の変化をあらかじめ検出することが可能な金型冷却装置用異常検出システムを提供する。
【解決手段】この金型冷却装置用異常検出システム10は、冷却回路21中に設置されて冷却水の指標値を検出する検出手段24と、検出手段24によって検出された指標値のうち、基準となる基準指標値を保存する基準用メモリ32と、検出手段24によって検出された指標値のうち、検査対象となる検査指標値を保存する通常用メモリ33と、基準用メモリ32に保存された基準となる基準指標値と、通常用メモリ33に保存された検査対象となる検査指標値とを、画面上で重ね合わせて表示させる表示手段34と、表示手段34の画面上に重ね合わせて表示された基準指標値と検査指標値との差分を抽出する制御手段31と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型冷却装置用異常検出システムに関するものである。
ダイカストや樹脂成形等においては、金型に対して、当該金型を冷却するために金型内部に形成した冷却回路に冷却水を供給するための金型冷却装置が設置される。例えば、下記特許文献1に係る金型冷却方法では、金型に対して螺旋状に形成された冷却回路に冷却媒体が供給されることで、当該金型の冷却が行われている。この金型冷却方法では、冷却媒体としての冷却水の流量と冷却水の温度又は金型の温度との関係を表す波形を表示する技術が開示され、冷却水の流量・温度と金型の温度の測定結果から冷却水の好適な流量値が求められている。
特許第4291904号明細書
ところで、金型冷却装置の冷却水の流量は、冷却水を挿通するための冷却穴が腐食したり、冷却穴にスケールが堆積したりすることにより、経時変化を生じる場合がある。金型冷却装置の冷却効果を維持するためには、この冷却水の流量の変化に応じて適切に冷却水を制御する必要がある。しかしながら、上掲した特許文献1に記載の金型冷却方法では、冷却水の流量や温度、金型の温度といった指標値が瞬間的な値として把握できるだけであり、この指標値の良否判断を行うことが非常に困難であった。つまり、従来技術に係る金型冷却方法では、金型冷却装置に用いられる冷却水の流量等の指標値の変化に応じて適切に冷却水を制御することが出来なかった。
本発明は、上述した従来技術が抱える課題の存在に鑑みて成されたものであり、その目的は、たとえ金型内の冷却回路に経時変化による影響が生じたとしても、金型冷却装置が所望の冷却効果を維持できるようにするために、冷却水の流量や温度等の指標値を適切に制御することができ、また、制御範囲を超えて経時変化が進んだ場合であっても、あらかじめその異常を検出することが可能な金型冷却装置用異常検出システムを提供することにある。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明に係る金型冷却装置用異常検出システム(10)は、金型(11)に設置された冷却回路(21)に冷却水を供給して金型(11)を冷却するための金型冷却装置(20)に用いられるものであって、前記冷却回路(21)中に設置されて前記冷却水の指標値を検出する検出手段(24)と、前記検出手段(24)によって検出された前記指標値のうち、基準となる基準指標値を保存する基準用メモリ(32)と、前記検出手段(24)によって検出された前記指標値のうち、検査対象となる検査指標値を保存する通常用メモリ(33)と、前記基準用メモリ(32)に保存された基準となる前記基準指標値と、前記通常用メモリ(33)に保存された検査対象となる前記検査指標値とを、画面上で重ね合わせて表示させる表示手段(34)と、を備えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る金型冷却装置用異常検出システム(10)は、前記表示手段(34)の画面上に重ね合わせて表示された前記基準指標値と前記検査指標値との差分を抽出する制御手段(31)を備えることとすることができる。
さらに、本発明に係る金型冷却装置用異常検出システム(10)では、前記表示手段(34)がタッチパネル(34)として構成され、前記タッチパネル(34)は、前記検出手段(24)によって検出された前記指標値の時間経過情報としての、横軸を時間、縦軸を前記冷却水の流量値又は前記冷却水の温度値としたグラフ図を表示可能であることとすることができる。
またさらに、本発明に係る金型冷却装置用異常検出システム(10)において、前記タッチパネル(34)は、少なくとも、前記検出手段(24)によって検出された前記指標値のうち、基準となる基準指標値を前記基準用メモリ(32)に保存するための基準指標値保存ボタン(35)を有して構成されていることとすることができる。
本発明によれば、たとえ金型内の冷却回路に経時変化による影響が生じたとしても、金型冷却装置が所望の冷却効果を維持できるようにするために、冷却水の流量や温度等の指標値を適切に制御することができ、また、制御範囲を超えて経時変化が進んだ場合であっても、あらかじめその異常を検出することが可能な金型冷却装置用異常検出システムを提供することができる。
本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システムの全体構成例を示す図である。 本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システムが備える表示手段としてのタッチパネルの構成例を示す図である。 本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システムによって実行可能な「初期設定処理」を説明するためのフローチャート図である。 本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システムによって実行可能な「異常検出処理」を説明するためのフローチャート図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10の概略構成についての説明を行う。ここで、図1は、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システムの全体構成例を示す図である。
図1に示す本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10は、金型11に設置された冷却回路に冷却水を供給して金型11を冷却するための金型冷却装置20に用いられる異常検出システムである。図1で例示される金型冷却装置用異常検出システム10では、金型11に設置される鋳抜きピン12を所望の状態に冷却するための金型冷却装置20が示されている。なお、図1では、説明の便宜のために、1つの鋳抜きピン12と、金型冷却装置20が備える1系統の冷却回路21が描かれているが、鋳抜きピン12のような冷却対象と冷却回路21の設置数については、通常、金型11に対して複数が設置されており、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10については、複数(例えば、20個)の冷却対象と冷却回路21に対して適用することが可能となっている。
本実施形態に係る冷却回路21は、冷却水を貯めるタンク22を備えており、このタンク22に貯蔵された冷却水が、冷却回路21中を循環することとなる。タンク22の下流には、冷却水を循環させるためのポンプ23が設置されており、ポンプ23によって昇圧された冷却水が、冷却対象である鋳抜きピン12に向けて送られる。
冷却回路21中には、図1中で例示されるように、冷却水に対して所望の流量や流速を与えられるように種々の機器が設置されており、例えば、圧力計や差圧計、フィルタ、開閉弁等の機器が備わっている。
そして、冷却回路21を循環する冷却水は、鋳抜きピン12の内部に対して供給され、所望の抜熱効果を発揮した後、鋳抜きピン12の外部へと排出される。排出された冷却水は、再びタンク22に戻され、例えば、タンク22に設置された冷却装置によって降温されるなどして、再度冷却水として再利用することができる。
ここで、本実施形態に係る冷却回路21には、鋳抜きピン12から冷却水が排出される位置、すなわち、鋳抜きピン12の出側の位置に、検出手段としての流量計24が設置されている。この流量計24は、冷却回路21中に設置されて冷却水の指標値である流量値を検出するための手段である。この流量計24によって検出される流量値を用いることで、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10による異常検出が実行されることとなる。
また、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10には、制御手段31が設置されている。この制御手段31は、コンピュータやマイコン等によって構成されるものであり、上述した冷却回路21中に設置された流量計24と接続され、流量計24で計測された流量値や時間データ等の指標値を収集し、情報処理を行うことができるようになっている。
本実施形態に係る制御手段31には、検出手段である流量計24によって検出された指標値のうち、基準となる基準指標値を保存する基準用メモリ32と、検出手段である流量計24によって検出された指標値のうち、検査対象となる検査指標値を保存する通常用メモリ33と、が設置されている。また、制御手段31には、表示手段としてのタッチパネル34が接続されている。このタッチパネル34は、基準用メモリ32に保存された基準となる基準指標値と、通常用メモリ33に保存された検査対象となる検査指標値とを、当該タッチパネル34の画面上で重ね合わせて表示させることが可能となっている。
さらに、本実施形態に係る制御手段31は、タッチパネル34と連動して、種々の情報処理を行うことができる。詳細については後述するが、本実施形態に係る制御手段31は、表示手段であるタッチパネル34の画面上に重ね合わせて表示された基準指標値と検査指標値との差分を抽出し、当該差分があらかじめ設定したしきい値を超えた場合に異常と判定する処理などを実行することが可能となっている。
以上、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10のシステム構成について説明を行った。次に、図2〜図4を参照図面に加えることで、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10を用いて実行することができる「異常検出処理」についての説明を行う。ここで、図2は、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システムが備える表示手段としてのタッチパネルの構成例を示す図である。また、図3は、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システムによって実行可能な「初期設定処理」を説明するためのフローチャート図であり、図4は、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システムによって実行可能な「異常検出処理」を説明するためのフローチャート図である。
まず、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10の初期設定状態を実現するための「初期設定処理」を説明する。図3において示すように、本実施形態に係る「初期設定処理」は、金型11の準備が完了した後(ステップS10)、金型冷却装置20を稼働させて(ステップS11)、鋳造を開始する(ステップS12)。初回の鋳造が実行されると、鋳抜きピン12等は、例えば、アルミニウム合金の溶湯からの熱を受けて温度上昇することとなる。この際、鋳抜きピン12周りの温度を適切な状態に維持するために、金型冷却装置20が稼働して、冷却水による抜熱や温度制御が実行される。
このとき、鋳抜きピン12の出側に設置された検出手段としての流量計24が、鋳造開始からの時間経過に応じた流量値を計測する。すなわち、検出手段である流量計24によって、流量値や時間データなどの指標値が取得される(ステップS13)。さらに、流量計24によって取得された指標値は、コンピュータである制御手段31に送信され、当該制御手段31において仮保存される(ステップS14)。
このようにして指標値を取得した後、初回である鋳造が問題なく実行されたか否かがオペレータによって確認される。鋳造製品が良品であれば今回の鋳造条件を基準として採用できるので(ステップS15のY)、先に流量計24によって取得され、制御手段31において仮保存された指標値を、基準指標値として制御手段31が有する基準用メモリ32に保存する(ステップS16)。一方、鋳造製品が良品でない場合は、取得した指標値は採用することができないので、再びステップS10で示される処理に戻り(ステップS15のN)、金型の修正作業や冷却水の流量調整等を行うことで金型準備がやり直されることとなる(ステップS10)。そして、良品の鋳造製品が製造できるまでステップS10からステップS14の処理を繰り返し行い、良品の鋳造製品が得られた場合に、基準指標値が基準用メモリ32に保存され(ステップS16)、本実施形態に係る「初期設定処理」が完了する。
なお、本実施形態に係る表示手段であるタッチパネル34には、図2に示すように、検出手段としての流量計24によって検出された指標値(流量値)の時間経過情報としての、横軸を時間、縦軸を冷却水の流量値としたグラフ図を表示可能となっている。さらに、タッチパネル34の画面上には、基準となる基準指標値を基準用メモリ32に保存するための基準指標値保存ボタン35が設けられている。オペレータがタッチパネル34の画面上に仮保存した指標値(流量値)の時間経過情報を表示させ、確認した上で、基準指標値保存ボタン35を押すことで、図3中のステップS16で示した処理、すなわち、仮保存された指標値を基準指標値として基準用メモリ32に保存する処理が実行できるようになっている。
以上、図3等を用いて説明した処理を実行することで、本実施形態に係る「初期設定処理」が完了する。この状態から、金型11を用いて鋳造を続けていると、経時変化によって、例えば、冷却回路21中に水垢等のスケールが堆積し、所望の流量を得られず冷却効果が低下していく異常などが発生する可能性が出てくる。この様な不具合発生を未然に防止するために、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10では、図4で示す「異常検出処理」を実行することで、たとえ金型11に設置された冷却回路21に経時変化による影響が生じたとしても、金型冷却装置20が所望の冷却効果を維持できるようにするために、冷却水の流量や温度等の指標値を適切に設定(制御)することができ、また、設定範囲を超えて経時変化が進んだ場合であっても、あらかじめその異常を検出することが可能となっている。以下、「異常検出処理」の内容を説明する。
図3等を用いて説明したように、制御手段31の基準用メモリ32(図1)には、すでに良品の鋳造製品が鋳造できた際に測定された基準指標値が保存されている(ステップS16)。この状態から、図4に示す「異常検出処理」を実行する段階での金型準備が行われ(ステップS20)、金型冷却装置20が稼働し(ステップS21)、鋳造が開始される(ステップS22)。今回の鋳造が実行されると、鋳抜きピン12等は、例えば、アルミニウム合金の溶湯からの熱を受けて温度上昇することとなる。この際、鋳抜きピン12周りの温度を適切な状態に維持するために、金型冷却装置20が稼働して、冷却水による抜熱や温度制御が実行される。
このとき、鋳抜きピン12の出側に設置された検出手段としての流量計24が、鋳造開始からの時間経過に応じた流量値を計測する。すなわち、検出手段である流量計24によって、流量値や時間データなどの指標値が取得される(ステップS23)。さらに、流量計24によって取得された指標値は、コンピュータである制御手段31に送信され、当該制御手段31が備える通常用メモリ33に対して検査指標値として保存される(ステップS24)。
このようにして検査指標値を取得した後、タッチパネル34の画面上には、基準用メモリ32に保存された基準となる基準指標値と、通常用メモリ33に保存された検査対象となる検査指標値とが、画面上で重ね合わされた状態で表示される(ステップS25)。この様な表示状態が、図2に示されている。さらに、本実施形態に係るタッチパネル34の画面上には、オペレータが指でタッチして操作可能なカーソルボタン36が設置されている。オペレータがカーソルボタン36をタッチ操作すると、カーソルボタン36が位置する時点での基準指標値と検査指標値とが把握できるようになっている。つまり、基準指標値と検査指標値との差分を抽出することができる(ステップS26)。
なお、図2に示すように、タッチパネル34の画面上の右側には、カーソルボタン36が位置する時点での基準指標値を示す基準指標値表示枠37と、カーソルボタン36が位置する時点での検査指標値を示す検査指標値表示枠38と、カーソルボタン36が位置する時点での基準指標値と検査指標値との差分の値を示す差分値表示枠39と、カーソルボタン36が位置する時点の時間値を示す時間値表示枠40が設けられている。したがって、これらの表示枠をオペレータが確認することで、グラフ図として表示される各指標値を数値データとして把握することができるので、オペレータは、一目で異常状態か否かを判定することが可能となっている。
オペレータによって確認された基準指標値と検査指標値との差分の値が、あらかじめ決められたしきい値内に含まれるものであれば、金型冷却装置20は問題なく稼働していると判断することができるので、鋳造を続けることが可能である。つまり、差分の値がしきい値内であれば(ステップS27のY)、このまま鋳造品の製造を続けるかを判断し、製造を続ける場合にはステップS22に戻って鋳造を繰り返すこととなる(ステップS28のY)。なお、差分の値がしきい値内であっても(ステップS27のY)、鋳造品の製造を終了する場合には、ステップS28のNに進み、鋳造を終了するとともに「異常検出処理」を終了させることとなる。
一方、オペレータによって確認された基準指標値と検査指標値との差分の値が、あらかじめ決められたしきい値内に含まれないものの場合、異常が発生していると判断できるので、ステップS27のNに進み、鋳造を停止して金型11の点検や取り換えを実施すればよい。この様にすることで、異常の発生を未然に防止することが可能となる。そして、金型11の点検や取り換えが完了した後、再びステップS20で示される処理に戻り(ステップS27のN)、ステップS20からステップS27を実行することで、修正又は取り換え後の鋳造状態の「異常検出処理」を実行すればよい。
以上説明した「初期設定処理」と「異常検出処理」を実行することで、金型内の冷却回路に発生した異常を適切に発見することが可能となる。したがって、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10によれば、たとえ金型内の冷却回路に経時変化による影響が生じたとしても、金型冷却装置が所望の冷却効果を維持できるようにするために、冷却水の流量や温度等の指標値を適切に設定することができ、また、設定範囲を超えて経時変化が進んだ場合であっても、あらかじめその異常を検出することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、タッチパネル34の画面上に表示された基準指標値と検査指標値とのグラフ図を、オペレータが目視で確認することで、基準指標値と検査指標値との差分の値を把握し、異常の有無を判断するように金型冷却装置用異常検出システム10を構成した。しかしながら、本実施形態に係る金型冷却装置用異常検出システム10には、コンピュータ等の制御手段31が設置されているので、制御手段31とタッチパネル34とを協働させることで、オペレータが判断した差分値の抽出をコンピュータ等の制御手段31によって実行させることが可能である。コンピュータ制御を行うことで、「初期設定処理」と「異常検出処理」が全自動で実行可能となり、オペレータの負荷低減やヒューマンエラーに基づく異常検出の判断ミスの発生を防止することが可能となる。
また例えば、上述した実施形態では、検出手段に流量計24が用いられ、冷却水の流量値を指標値とした場合が例示されていた。本実施形態で指標値に流量値を採用したのは、経時変化によって冷却回路21中に水垢等のスケールが堆積し、所望の流量を得られず冷却効果が低下していく異常が発生する可能性を考慮したためである。しかし、本発明に係る金型冷却装置用異常検出システムに採用できる指標値は、流量値に限られるものではない。例えば、経時変化によって冷却回路21中に水垢等のスケールが堆積して所望の冷却効果が得られない場合には、鋳抜きピン12の出側の位置での冷却水の温度上昇が起こることが予想できる。したがって、本発明では、検出手段に温度計を採用し、冷却水の温度値を指標値として採用することも可能である。なお、本実施形態に係る流量計24は、温度計の機能も兼ね備えたものを採用することができるので、指標値として流量値と温度値の両方を用いることも可能である。
また例えば、上述した実施形態では、表示手段はタッチパネル34として構成されており、このタッチパネル34は、検出手段である流量計24によって検出された指標値(流量値)の時間経過情報としての、横軸を時間、縦軸を冷却水の流量値としたグラフ図を表示可能であった。しかし、本発明の表示手段はタッチパネル34に限られるものではない。上述した処理と同様の処理を実行可能であれば、例えば、モニターとキーボード、マウスといった機器に置き換えることも可能である。また、上述したように、コンピュータ制御を行うことで、「初期設定処理」と「異常検出処理」が全自動で実行可能な場合には、表示手段としてのタッチパネル34を省略することも可能である。
また例えば、上述した実施形態では、コンピュータ等である制御手段31と、表示手段であるタッチパネル34とが、別々の装置として構成されていた。しかしながら、本発明の範囲は上述した実施形態のものには限られず、例えば、制御手段と表示手段を一体の装置として構成することも可能である。
また例えば、上述した実施形態では、タッチパネル34に対して種々の操作ボタンを設置した。しかし、本発明において、これら種々の操作ボタンはあらゆるものを設置可能であり、図2で例示されたものに限られない。
また例えば、本実施形態に係るタッチパネル34では、基準用メモリ32に保存された基準となる基準指標値が、基準指標値保存ボタン35によって設定される構成が採用されていた。そして、上述した実施形態では、初回の鋳造時において鋳造製品が良品の場合に、基準指標値保存ボタン35によって基準指標値を設定する操作が示されていた。しかし、本発明において、基準指標値は1つだけ設定するものではなく、複数設定するようにしてもよい。たとえば、基準指標値保存ボタン35を複数設けておき、この複数のボタンを順位付けした上で、例えば、初回鋳造時の基準指標値だけでなく、朝一番に測定した指標値を第二の基準指標値に設定したり、同じ金型11を型替えした場合の最初に測定した指標値をさらに別の基準指標値に設定したりすることも可能である。
上述した本発明の変形態様は、金型の使用環境や製造する鋳造製品の条件等に応じて、任意に変更することが可能である。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 金型冷却装置用異常検出システム、11 金型、12 鋳抜きピン、20 金型冷却装置、21 冷却回路、22 タンク、23 ポンプ、24 流量計、31 制御手段、32 基準用メモリ、33 通常用メモリ、34 タッチパネル、35 基準指標値保存ボタン、36 カーソルボタン、37 基準指標値表示枠、38 検査指標値表示枠、39 差分値表示枠、40 時間値表示枠。

Claims (4)

  1. 金型に設置された冷却回路に冷却水を供給して金型を冷却するための金型冷却装置に用いられる金型冷却装置用異常検出システムであって、
    前記冷却回路中に設置されて前記冷却水の指標値を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された前記指標値のうち、基準となる基準指標値を保存する基準用メモリと、
    前記検出手段によって検出された前記指標値のうち、検査対象となる検査指標値を保存する通常用メモリと、
    前記基準用メモリに保存された基準となる前記基準指標値と、前記通常用メモリに保存された検査対象となる前記検査指標値とを、画面上で重ね合わせて表示させる表示手段と、
    を備えることを特徴とする金型冷却装置用異常検出システム。
  2. 請求項1に記載の金型冷却装置用異常検出システムにおいて、
    前記表示手段の画面上に重ね合わせて表示された前記基準指標値と前記検査指標値との差分を抽出する制御手段を備えることを特徴とする金型冷却装置用異常検出システム。
  3. 請求項2に記載の金型冷却装置用異常検出システムにおいて、
    前記表示手段はタッチパネルとして構成され、
    前記タッチパネルは、
    前記検出手段によって検出された前記指標値の時間経過情報としての、横軸を時間、縦軸を前記冷却水の流量値又は前記冷却水の温度値としたグラフ図を表示可能であることを特徴とする金型冷却装置用異常検出システム。
  4. 請求項3に記載の金型冷却装置用異常検出システムにおいて、
    前記タッチパネルは、少なくとも、前記検出手段によって検出された前記指標値のうち、基準となる基準指標値を前記基準用メモリに保存するための基準指標値保存ボタンを有して構成されていることを特徴とする金型冷却装置用異常検出システム。
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