JP2018001059A - バイオガス発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のバイオガス発電システムでは、可溶化槽を温水で加温しながら、攪拌機で攪拌していたので、発電効率が向上しなかった。【解決手段】投入された原料を可溶化処理し処理原料とする可溶化槽と、前記処理原料が投入されるメタン発酵槽と、前記メタン発酵槽から得たメタンガスを燃焼し電力を生むバイオガス発電機と、前記バイオガス発電機から発生した排ガスをさらに燃焼する排ガスボイラーと、前記排ガスボイラーからの排気ガスと空気との間で熱交換を行い、加熱空気を生成する熱交換器と、前記可溶化槽内に配置され、前記加熱空気で前記可溶化槽内を曝気する曝気装置を有することを特徴とするバイオガス発電システムは、加熱空気で曝気をおこなうので、加熱と攪拌を同時に行い、発電効率が高くなる。【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄処理される有機物からバイオガスを発生させ、そのバイオガスによって発電するバイオガス発電システムに関する。
カーボンニュートラルの観点から、家畜糞尿や下水汚泥、食品由来の廃棄物(いわゆる「生ごみ」)といった有機物を原料とし、メタン発酵することで、バイオガスを得て、エネルギー利用しようという提案がされている。メタン発酵はメタン菌によって原料を分解し、メタンガスを発生する工程である。したがって、メタン菌を効率よく活動させる環境を与えることが、バイオガス発電システムのポイントとなる。
メタン菌は古細菌であり、古くから生存し、ほぼどこにでも生息している。しかし、効率よくメタン菌を活動させるためには、環境条件を整える必要がある。例えば、メタン菌は偏性嫌気性であり、酸素の存在する環境では活動できないし、増殖もしない。したがって、処理槽中はもとより、メタン菌に与える原料からも酸素を除去しておく必要がある。また、活動できるpHも6〜8とほぼ中性のpHが必要とされる。
メタン菌は有機物を最終段階まで分解するため、アンモニア性窒素を発生する場合が多い。アンモニア性窒素は、たんぱく質を分解することによって発生するからである。過剰のアンモニアは、pHを大きくアルカリ側にすることがあり、メタン菌にとっては、毒となる。これはアンモニア阻害と呼ばれ、メタン発酵では避けて通れない問題である。
従来は、原料を水で希釈し原料中の窒素含有量を低減させる方法が用いられてきた。また、加熱やpH調整によるアンモニアのガス化除去といった方法もある。また、予め微生物を使って原料をアンモニア発酵させ、そこでアンモニアを抜くといった発明も知られている。
特許文献1では、メタン発酵の前処理として可溶化処理を高温で行い、アンモニアをガスとして予め飛ばすことで、アンモニア阻害を回避する技術が記載されている。
ここでは、超高温可溶化槽とメタン発酵槽を用意し、超高温可溶化槽で原料を水に溶解可能な程度の低分子まで分解する。そして同時にアンモニアもガスとして飛ばしてしまう。このようにアンモニアストリッピングされた原料をメタン発酵槽に供給し、メタンガスを得る。
また、超高温可溶化槽の温度を維持するために、メタン発酵槽から得たガスをガスボイラーで加熱し、その熱で温水を作り超高温可溶化槽を温めるとしている。
特開2011−083761号公報
可溶化槽では、加熱しながら高温好気性微生物が含まれた原料を攪拌し処理を行う。原料中に十分な酸素を混入させるためである。しかし、加温のために温水循環システムと、攪拌用のモータを駆動させる電力を常時供給する必要があった。したがって、発電システムとしての効率性が低下するという課題があった。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、加熱と攪拌を同時に行い発電システムとしての効率を高めるバイオガス発電システムを提供するものである。
より具体的に本発明に係るバイオガス発電システムは、
投入された原料を可溶化処理し処理原料とする可溶化槽と、
前記処理原料が投入されるメタン発酵槽と、
前記メタン発酵槽から得たメタンガスを燃焼し電力を生むバイオガス発電機と、
前記バイオガス発電機から発生した排ガスをさらに燃焼する排ガスボイラーと、
前記排ガスボイラーからの排気ガスと空気との間で熱交換を行い、加熱空気を生成する熱交換器と、
前記可溶化槽内に配置され、前記加熱空気で前記可溶化槽内を曝気する曝気装置を有することを特徴とする。
本発明に係るバイオガス発電システムは、原料から発生させたバイオガスを燃焼させたときに得る熱で空気を加熱し、高温の空気で可溶化槽中の原料を曝気するので、加熱と攪拌を同時に行うことができる。したがって、発電システムとしての効率はより高くなる。
本発明に係るバイオガス発電システムの構成を表す図である。 メタン発酵槽の加熱手段を示す図である。 バイオガス発電システムの立ち上げ時の温水の流路を示す図である。
以下に本発明に係るバイオガス発電システムについて図面および実施例を示し説明を行う。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態および一実施例を例示するものであり、本発明が以下の説明に限定されるものではない。以下の説明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変することができる。
図1に本発明に係るバイオガス発電システムの構成を示す。本発明に係るバイオガス発電システム1には、可溶化槽10とメタン発酵槽14と、バイオガス発電機22と、排ガスボイラー24と、熱交換器26と、曝気装置48を含む。また、可溶化槽10とメタン発酵槽14の間には冷却槽12が、メタン発酵槽14の後段にはガス貯留タンク18が設けられていてもよい。
また、可溶化槽10と、メタン発酵槽14内に循環配置された熱交換パイプ72と、熱交換パイプ72に水を循環させる循環水タンク40および循環ポンプ42と、水をガス貯留タンク18からのメタンガス112を燃焼して加熱する循環水ボイラー30を有していてもよい。
また、可溶化槽10中の気体130からアンモニアを除去するアンモニア除去装置32と、アンモニア除去装置32から発生するアンモニア成分132を分解する汚水処理装置34をさらに有していてもよい。
バイオガス発電システム1で使用される原料100は、家畜糞尿や下水汚泥、食品由来の廃棄物(いわゆる「生ごみ」)といった有機物を利用することができる。メタン菌は、活発な活動と増殖のために、存在環境もさることながら、与えられる資質も重要であり、微量ながら各種金属元素が必要とされている。生物由来の有機物には、各種の金属元素も含まれているので好適である。
なかでも鶏糞は望ましい。鶏は、飼育されている数が多く、原料100として豊富に入手できる。また、窒素やリン、カリウムといった元素の割合が多いので、使用後に液肥や堆肥として有用だからである。
可溶化槽10は、原料100をおよそ80℃に保持しながら攪拌するための容器である。密閉性が担保されている必要がある。後段のメタン発酵槽14に原料を移送させる際に、酸素が混入しないためである。
可溶化槽10中には、曝気装置48が設けられている。曝気装置48は、後述する熱交換器26によって加熱された空気が噴き出すパイプで構成される。原料100を加熱空気74で曝気することで、攪拌と高温の維持と酸素の供給が同時に行われる。
なお、可溶化槽10には電動の攪拌機10mが備えられていてもよい。原料100をメタン発酵槽14に移送させる前に、原料100中の酸素を好気性細菌によって消化さるために加熱空気74による曝気を停止する必要がある。その際に原料100を攪拌させるためである。また、加熱空気74による曝気ができない場合のためでもある。
可溶化槽10に原料100とともに投入される高温好気性細菌は、Bacillus種などの細菌が好適に利用できる。このような細菌は別途培養しておく。
冷却槽12は、可溶化槽10とメタン発酵槽14との間に設置されてもよい。本発明に係るバイオガス発電システム1では、可溶化槽10は80℃前後で運転されるのに対して、メタン発酵槽14は55℃前後と低い温度で運転されるからである。したがって、可溶化槽10からメタン発酵槽14に処理原料102を移送する際には、冷却する必要があるからである。
冷却槽12は、密閉性が担保され、温度計と移送のためのポンプおよび攪拌機(これらは図示せず。)が備えられているだけでも良い。しかし、冷却手段(図示せず)が備わっていればより望ましい。大量の処理原料102は短時間では温度が下がらないからである。冷却手段としては、特に限定されないが、加熱されていない空気や水を通すパイプが冷却槽12の外面や内面に配置されている構成が例として考えられる。
メタン発酵槽14は冷却槽12(若しくは可溶化槽10)から処理原料102が投入される。メタン発酵槽14は、密閉性と加熱手段が備えられる。攪拌機14mが備えられていてもよい。メタン発酵は嫌気性反応であるため、外部からの酸素の供給は必要ない。しかし、本発明に係るバイオガス発電システム1では、メタン発酵槽14は55℃程度の高温で行うため、温度の維持が必要になるからである。
加熱手段は熱交換パイプ72の一部(72d)をメタン発酵槽14内部に連通させることで実現することができる。この熱交換パイプ72中を流れる温水は、結果としてメタン発酵槽14で発生させたメタンガス112を燃焼させた熱で作られる。
高温嫌気性のメタン菌は、メタン発酵槽14中で増殖する。したがって、メタン発酵槽14中の汚泥の量を管理し、必ず一定量の汚泥が常にメタン発酵槽14中に残存していれば、新たなメタン菌を補充する必要はない。
メタン発酵槽14の後段には、脱硫装置16とガス貯留タンク18が配置される。脱硫装置16は、メタン発酵槽14で生成されるバイオガス中に含まれる硫化水素を除去するためのものである。またガス貯留タンク18は、生成したバイオガス中のメタンガス112を貯留し、必要に応じて各所にガスを移送するための拠点となる。
バイオガス発電機22は、ガス貯留タンク18に貯留されたメタンガス112で発電する装置である。原理的にはディーゼルエンジンと同じで、公知の発電機が利用できる。
排ガスボイラー24は、バイオガス発電機22の排ガス120を燃料として再燃焼させるボイラーである。バイオガス発電機22ではメタン発酵槽14で生成したメタンガス112を燃料とするが、メタンガス112の全てを燃焼できない。そこで、排ガス120中に残留したメタンガスを再度燃焼させるものである。
排ガスボイラー24では水を加熱するために使用され、90℃から95℃程度の熱水が作られる。この熱水は温水で発電を行うORC(バイナリー発電装置)28で発電に使用されてもよい。また、これ以外に温水として利用することもできる。なお、この熱水を循環させるための熱水循環パイプ70と熱水タンク36および熱水ポンプ44が設けられていてもよい。
熱交換器26は、排ガスボイラー24の排ガス122と空気の間で熱交換する。排ガスボイラー24の排ガス122はまだ高温であるので、この熱量をさらに利用するためである。なお、熱交換器26に空気を送るブロア46が備えられている。
熱交換器26で排ガスボイラー24の排ガス122から熱を受けた空気を「加熱空気74」と呼ぶ。加熱空気74は約200℃程度の温度になる。加熱空気74は、可溶化槽10中に配置された曝気装置48に送られる。
可溶化槽10とメタン発酵槽14には、熱交換パイプ72が配置されている。この熱交換パイプ72は、可溶化槽10とメタン発酵槽14内の温度を所定の温度に維持するために使用される。熱交換パイプ72は、循環水タンク40に接続されている。循環水タンク40には循環ポンプ42が備えられている。この熱交換パイプ72には、循環水ボイラー30が接続されている。なお、排ガスボイラー24で作られた熱水と熱交換パイプ72中の循環水との間で熱交換できる循環水用熱交換器38が設けられていてもよい。
また、可溶化槽10には、可溶化槽10中の気体130を抜き出し、気体130中のアンモニアを除去するアンモニア除去装置32が備えられていてもよい。可溶化槽10では、タンパク質が好気性細菌によって分解される。その際に窒素分解物としてアンモニアが発生する。特に可溶化槽10中は高温に維持されているので、アンモニアは蒸発し気体状態になっている。そこで、気体130中のアンモニアを可溶化槽10から追い出すことで、後段のメタン発酵槽14中でアンモニアの残留量を低下する。
アンモニア除去装置32は、気体130中からアンモニア成分132を除去する。アンモニア成分132を除去した気体は大気に放出する。また、アンモニア成分132は汚水処理装置34に送られる。
汚水処理装置34は、アンモニア除去装置32で分離されたアンモニア成分132をさらに分解するための装置である。ここでは、硝化反応と脱窒反応を経ることで、水と窒素に分解する。
以上の構成を有するバイオガス発電システム1の動作について説明する。原料100は、粉砕機などで細かく粉砕される。原料100には水が所定量加えられ、可溶化槽10に投入される。可溶化槽10中では、加熱空気74で曝気され、80℃程度の高温状態の下で、高温好気性細菌によってタンパク質や脂肪などが、水に可溶な程度の低分子有機物に分解される。この分解は、48時間程度行われる。
可溶化槽10での最終段階では、加熱空気74での曝気は停止される。原料100中の酸素成分を好気性細菌に使わせてなくすためである。後段のメタン発酵槽14には酸素を含まない原料を送るためである。なお、好気性細菌による反応は発熱反応であるので、可溶化槽10を加熱しなくても反応は進む。なお、原料100中の酸素がなくなってくると、分解反応が低下するので、原料100の温度が下がる場合がある。その際は、熱交換パイプ72を通じて温水を可溶化槽10に流し、可溶化槽10の温度を維持するようにしてもよい。
可溶化槽10で可溶化処理が終了した原料100を「処理原料102」と呼ぶ。処理原料102は、ほぼ酸素を含まず、低分子量の有機酸と水を含む。処理原料102は、冷却槽12に送られる。冷却槽12で処理原料102はおよそ60℃程度に冷却される。なお、冷却槽12は、所定の長さの移送パイプで代用してもよい。
冷却槽12の容量が大きくなると、冷却槽12中の処理原料102の温度は低下しにくい。したがって、冷却手段(図示せず)を用いてもよい。冷却手段としては、熱交換器26に送風するブロア46からの空気のうち、熱交換器26を通らない一部の空気(「常温空気」と呼ぶ。)を使って冷却してもよい。
なお、常温空気を使うとしても、処理原料102中に常温空気を直接吹き込むことはしない。処理原料102は、酸素がほぼない状態に維持されているからである。なお、図では、熱交換器26から冷却槽12までの常温空気の移送経路は省略した。
60℃程度に冷却された処理原料102は、メタン発酵槽14に移送される。メタン発酵槽14では、メタン菌によってメタン発酵が行われる。メタン菌は嫌気性の細菌であるので、メタン発酵は酸素のない環境で行われる。
また、メタン発酵は発熱反応ではないので、温度は外部から制御する必要がある。本発明に係るバイオガス発電システム1では、メタン発酵は、高温域と呼ばれる55℃程度の温度で行われる。この温度は熱交換パイプ72中に温水を通すことで維持される。
図2には、メタン発酵槽14を加熱する加熱手段について示す。メタン発酵槽14の加熱手段は、熱交換パイプ72a、72f、72c、72d、72e、循環水タンク40、循環ポンプ42、循環水用熱交換器38で構成されている。該当する熱交換パイプを太線矢印で示した。
この循環水路を流れる水は、循環水用熱交換器38からの熱を受け、およそ80〜90℃の温度になっている。メタン発酵槽14内には、熱交換パイプ72dが設けられており、この熱交換パイプ72dからの熱量でメタン発酵槽14内は、55℃程度の高温環境に維持される。
再び図1を参照する。メタン発酵槽14で発生する気体110は、脱硫装置16を経てメタンガス112となり、ガス貯留タンク18で貯留される。メタン発酵槽14での反応ではメタンガス以外に硫化水素ガスも発生する。したがって、硫化水素ガスを除去するための脱硫装置16をガス貯留タンク18の前段に配置するのが好ましい。
ガス貯留タンク18に貯留されたメタンガス112は、バイオガス発電機22に送られ、発電に使用される。なお、ガス貯留タンク18からバイオガス発電機22に移送する際には、移送のためのポンプやフィルタを含むガス供給ユニット20などが配置されてもよい。
バイオガス発電機22で燃焼された排ガス120は、排ガスボイラー24に送られる。この排ガス120中にはまだ未燃焼のメタンが含まれている。したがって、排ガス120の再燃焼によってさらにバイオガス発電システム1自体の効率を高めるためである。
排ガスボイラー24では、熱水が作られる。この熱水はORC28に送られ、さらに発電がおこなわれる。より一層バイオガス発電システム1の効率を高めるためである。またこの熱水の熱量の一部は、熱交換パイプ72中の水へ循環水用熱交換器38によって与えられる。
排ガスボイラー24の排ガス122もまだ高い温度を有している。ブロア46は常温空気を送風し、熱交換器26が常温空気と排ガス122との間で熱交換を行う。常温空気は加熱空気74に変換される。加熱空気74は、可溶化槽10に送られ、曝気に利用される。
次にバイオガス発電システム1の立ち上げ時の動作について説明する。バイオガス発電システム1は、一度稼働を始めれば定常的に運転が続けられる。しかし、最初の立ち上がり時や、メタン発酵槽14内でのメタン菌の減少といった理由で、再度立ち上げ直す必要に迫られる場合がある。
その際には、バイオガス発電機22や排ガスボイラー24が停止しているので、メタン発酵槽14の加熱手段や、可溶化槽10の立ち上げのための熱量が必要になる。
図3には、立ち上げ時の温水の流路を示す。立ち上げ時には、循環水ボイラー30、熱交換パイプ72h、72a、72b、バルブ56、熱交換パイプ72c、72d、72e、循環水タンク40、循環ポンプ42、バルブ50、熱交換パイプ72gの流路で温水が供給される。
循環水ボイラー30は、ガス貯留タンク18中のメタンガス112を燃焼する。なお、図には、ガス貯留タンク18と循環水ボイラー30との間のメタンガス112の移送パイプは省略している。循環水ボイラー30で加熱された水は、およそ90℃程度になり、可溶化槽10中に送られる。そして可溶化槽10内の加温に寄与する。
立ち上げ時には、排ガスボイラー24が運転していないので、加熱空気74による曝気が行えない。したがって、可溶化槽10は、熱交換パイプ72bからの熱で加温し、攪拌機10mによって攪拌しながら、反応を進める。また、この温水はメタン発酵槽14に送られ、メタン発酵槽14内の温度維持に用いられる。
再び図1を参照する。メタン発酵槽14中でメタン発酵が終了した汚泥140は、好気性細菌の餌ともなりえる。したがって、メタン発酵槽14で生成した汚泥140の一部は、可溶化槽10に戻してもよい。また、この汚泥140は、液肥として使用できる。
また、この汚泥140は汚水処理装置34で固液分離し、堆肥とすることができる。固液分離の結果生成した液体にはアンモニアが残留している。そこで、アンモニア除去装置32から生成したアンモニア成分132とともに、アンモニアを分解して窒素と浄化水として自然に戻す。
以上のように、本発明に係るバイオガス発電システムでは、原料から発生させたバイオガスを燃焼させたときに得る熱で空気を加熱し、高温の空気で可溶化槽中の原料を曝気するので、加熱と攪拌を同時に行うことができる。したがって、発電システムとしての効率はより高くなる。また、発生した熱は温水として、ORC(バイナリー発電装置)や、メタン発酵槽での温度維持にも用いることができるため、より高い効率で運転することができる。
本発明に係るバイオガス発電システムは、廃棄される有機物からエネルギーを得る際に好適に利用することができる。
1 バイオガス発電システム
10 可溶化槽
10m 攪拌機
12 冷却槽
14 メタン発酵槽
14m 攪拌機
16 脱硫装置
18 ガス貯留タンク
20 ガス供給ユニット
22 バイオガス発電機
24 排ガスボイラー
26 熱交換器
28 ORC(バイナリー発電装置)
30 循環水ボイラー
32 アンモニア除去装置
34 汚水処理装置
36 熱水タンク
38 循環水用熱交換器
40 循環水タンク
42 循環ポンプ
44 熱水ポンプ
46 ブロア
48 曝気装置
50 バルブ
70 熱水循環パイプ
72 熱交換パイプ
74 加熱空気
100 原料
102 処理原料
110 気体
112 メタンガス
120 排ガス
122 排ガス
130 気体
132 アンモニア成分
140 汚泥

Claims (3)

  1. 投入された原料を可溶化処理し処理原料とする可溶化槽と、
    前記処理原料が投入されるメタン発酵槽と、
    前記メタン発酵槽から得たメタンガスを燃焼し電力を生むバイオガス発電機と、
    前記バイオガス発電機から発生した排ガスをさらに燃焼する排ガスボイラーと、
    前記排ガスボイラーからの排気ガスと空気との間で熱交換を行い、加熱空気を生成する熱交換器と、
    前記可溶化槽内に配置され、前記加熱空気で前記可溶化槽内を曝気する曝気装置を有することを特徴とするバイオガス発電システム。
  2. 前記メタン発酵槽から得た前記メタンガスを貯留するガス貯留タンクをさらに有し、
    前記可溶化槽と、前記メタン発酵槽内に循環配置された熱交換パイプと、
    前記熱交換パイプに水を循環させる循環水タンクおよび循環ポンプと、
    前記水を前記ガス貯留タンクからの前記メタンガスを燃焼して加熱する循環水ボイラーを有することを特徴とする請求項1に記載されたバイオガス発電システム。
  3. 前記可溶化槽中の気体からアンモニアを除去するアンモニア除去装置と、
    前記アンモニア除去装置から発生するアンモニア成分を分解する汚水処理装置をさらに備えることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載されたバイオガス発電システム。
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