JP2017537875A - ペプチドを合成する方法およびペプチドを固相合成する方法を実施するための装置 - Google Patents

ペプチドを合成する方法およびペプチドを固相合成する方法を実施するための装置 Download PDF

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Abstract

本発明はペプチドを合成する方法に関し、前記方法は、水、アルコール、および水とアルコールの混合物からなる群から選択される溶媒中で、第1のアミノ酸または第1のペプチドを、α−アミン保護された第2のアミノ酸と反応させる工程と、脱保護溶液を用いてα−アミン保護基を除去する工程とを含む。本発明はさらに、保護剤、それらの使用およびペプチドを固相合成する方法を実施するための装置に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、水、アルコールおよび水とアルコールの混合物からなる群から選択される溶媒中でペプチドを合成する方法、この方法で使用される化合物、ならびにペプチドを固相合成する方法を実施するための装置に関する。
ペプチドはアミノ酸の結合鎖であり、タンパク質の前駆体を表す。ペプチドおよびタンパク質は、全ての生物系の基本的な構成要素であり、様々な生命のプロセスに関与する。それらは医薬および生物科学において多くの用途を有する。結果として、ペプチドおよびタンパク質を合成する能力はヒトの生命に対して重要性が高い。
それ故、ペプチドの合成産物はかなりの関心が持たれている。ペプチドは、1つのアミノ酸のカルボキシル基(C末端)を別のアミノ酸のアミノ基またはN末端にカップリングすることによって合成される。固相ペプチド合成(SPPS)は、溶液中でのペプチド構築に関連する中間体の精製問題を克服する目的で1963年にMerrifieldらによって導入された(非特許文献1、非特許文献2を参照のこと)。固相合成時に、アミノ酸は連続的にカップリングされ、C末端を不溶性ポリマー支持体(固相)に固定しながら、所望の配列を保有するペプチドが得られる。所望の配列が構築されると、ペプチドは固相支持体から切断される。
この合成の概要は、自己重合を回避するために入ってくるアミノ酸のα−アミノ基の保護を必要とする。α−アミノ官能基についての標準的な保護基は、アリル系についての捕捉剤としてのPhSiHの存在下でPd触媒の中性条件下で除去される、酸に不安定なtert−ブチルオキシカルボニル(Boc)基、塩基に不安定なフルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基およびアリルオキシカルボニル(Alloc)基である。
3つの上述のα−アミノ保護スキームのいずれかに従う固相ペプチド合成方法は、一般に、望ましくない化学変換からの構成要素であるアミノ酸の反応性側鎖のさらなる保護を必要とする。したがって、これらの保護基は、カップリングサイクルの間に使用される薬剤に対して耐性があることが必要である。さらに、増加しているペプチドの固相支持体への連結は、α−アミノ脱保護および鎖構築の条件に対して安定でなければならない。
Fmocベースのα−アミノ保護の場合、側鎖基はFmoc部分を除去するために使用される塩基性試薬に対して耐性でなければならない。側鎖保護基は、一般に、ペプチド鎖を構築した後、弱酸性試薬によって除去される。これらの側鎖保護基は、一般に、所望のペプチド鎖を構築した後、無水HF、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸(TFA)によって切断される。
ペプチド構築手順は、典型的に、水に不溶性であり、SPPSにおいて頻繁に使用されるα−アミノ保護基FmocおよびBocの強い疎水性のために、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびジクロロメタン(DCM)、またはそれらの有機溶媒の混合物などの極性非プロトン性有機溶媒中で実施される。さらに、SPPSにおいて一般に使用される側鎖保護基は、通常、疎水性であり、アミノ酸を水に不溶性にする。
FmocおよびBoc保護を適用するSPPSアプローチは広範に使用されているが、コストが高く、毒性がある、以前に述べられている有機溶媒を必要とすることに悩まされる。例えばDMFはかなりの健康および環境リスクを伴い、それはヒトにおいて癌と関係があり、出生異常を引き起こす疑いがある。それ故、これらの毒性溶媒の使用は、例えばドラフト下で反応を実施し、高度な専門職員によって扱われることのような特別な技術的設備および予防措置を必要とする。さらに、使用された溶媒の処分は問題があり、高価な費用がかかる。結果として、有機溶媒を使用するSPPSは高価であり、有機化学合成のための特別な設備を有する専門研究所に制限される。
したがって、ペプチド合成および特にSPPSのための水性スキームが、以前に述べられている問題を回避するために非常に望まれている。
この問題を克服するための試みとして、Hojoらは水溶性保護基の使用を提案した(非特許文献3および非特許文献4)。彼らは、この目的のためにいくつかの保護基を開発し、それらには、2−(フェニル(メチル)スルホニル)エチルオキシカルボニルテトラチオボレート(Pms)、エタンスルホニルエトキシカルボニル(Esc)、および2−(4−スルホフェニルスルホニル)エトキシカルボニル(Sps)がある。特許文献1において、CEM Corporationは、水または水溶液系中でのα,β−不飽和スルホンの脱保護および水性SPPSにおけるそれらの使用を特許請求している。
しかしながら、上述の保護基はいくつかの主な欠点を有し、それらの欠点は、それらの制限された安定性(例えばPmsに関して)、それらのわずかな溶解度(Esc)、ならびにそれらの高価な費用および例えば、それらの硫黄基の自己酸化が発生するのでシステインおよびメチオニンを除外する、複雑な合成および制限された有用性(Sps)である。二次的考察として、これらのα−アミン保護基は、カップリングしたアミノ酸の量を検出するために使用され得るか、または脱保護が進行している程度の指標を提供するための選択的吸収、UVまたは蛍光シグナルを示さない。従来のFmoc基と異なり、PmsおよびEscは従来のUVモニタリングで追跡できない。SpsはUVによってモニターされ得るが、Spsの困難で、コストのかかる合成は、その使用を阻む傾向がある。結果として、これらの化合物の高い水溶性は、全体的な要点における水性SPPSの問題に対する十分な解決策ではない。
国際公開第2013 115813 A1号
Stewart and Young,Solid Phase Peptide Synthesis(Pierce Chemical Co.,第2版,1984) Chan and White,Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach(Oxford University Press,2000) Hojoら,Chem.Pharm.Bull.2004,52,422−427 Hojoら,Tetrahedron Lett.2004,45,9293
したがって、本発明の目的は、一般的なペプチド合成および特に固相ペプチド合成のための水と相溶性の反応系についての改善された方法および装置を提供することである。
一実施形態において、本発明は、水性ペプチド合成の間にペプチドおよび/またはアミノ酸における官能基上に保護基を形成するのに適した保護剤であって、保護される官能基は、好ましくは、アミン、アルコール、チオールおよびカルボキシル基から選択され、保護剤は、
i.骨格構造と、
ii.少なくとも1つの水溶性増強官能基と、
iii.少なくとも1つの反応基と
を含み、
骨格構造は、9−メチルフルオレン、t−ブタンおよび/またはモノ−、ジもしくはトリフェニルメタンからなる群から選択される部分を含み、好ましくは骨格構造はこのような部分からなり、
水溶性増強官能基は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、CN、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
水溶性増強官能基および反応基は少なくとも1つの共有結合を介して骨格構造に結合している、
保護剤を提供する。
本発明はまた、化学反応において官能基を保護するための前記化合物の使用に関する。好ましい実施形態において、保護剤は、水性ペプチド合成の間にペプチドおよび/またはアミノ酸における官能基上に保護基を形成するために使用される。好ましくは、保護される官能基は、好ましくは、アミン、アルコール、チオールおよびカルボキシル基から選択される。
好ましい実施形態において、水溶性増強官能基は、荷電官能基SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびN(CH から選択される。水溶性増強官能基として荷電官能基を使用することは、非荷電官能基より効果的に水溶性を増加させるのに有用であると証明されている。保護剤は1つ以上の水溶性増強官能基を含んでもよく、好ましい実施形態において、保護剤は1つより多い水溶性増強官能基を含む。さらに好ましい実施形態において、保護剤は少なくとも2つの水溶性増強官能基を含む。他の好ましい実施形態において、保護剤は1〜8個、2〜7個、または3〜4個の水溶性増強官能基を含む。本発明者らは、水溶性をより大きな程度まで増加させるので、保護剤分子において1つより多い水溶性増強官能基を有することが有用であり得ることを見出した。骨格構造がt−ブタンまたはフェニルメタンである実施形態において、1つの水溶性増強官能基が十分であり得る。
本発明の好ましい実施形態において、保護剤は、全て同じ種類、特に全てSO 種類である水溶性増強官能基を含む。代替の実施形態において、保護剤は異なる種類の水溶性増強官能基を含む。水溶性増強官能基がSO である限り、保護剤はそれらの官能基の少なくとも2つを含むことが好ましい。水溶性増強官能基が全て同じ種類である場合、保護剤の合成はより効果的で、容易であり得る。
骨格構造は、9−メチルフルオレン、t−ブタンおよび/またはモノ−、ジ−もしくはトリフェニルメタンからなる群から選択される部分を含む。好ましい実施形態において、骨格構造は9−メチルフルオレンおよびt−ブタンから選択される。
反応基は、保護される官能基との化学反応を受けることが好適であり、すなわち必要とされる化学反応性を有する。それは好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルO−スクシンイミド、オキシカルボニルオキシマエステル(oxycarbonyl Oxyma ester)、オキシカルボニル無水物、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物、水酸化物およびチオール基からなる群から選択される。骨格構造が9−メチルフルオレンである場合、反応基は好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルオキシマエステルおよびオキシカルボニルO−スクシンイミドから選択される。骨格構造がt−ブタンである場合、反応基は好ましくは、水酸化物、ハロゲン化物、チオール、オキシカルボニルO−スクシンイミドおよびオキシカルボニル無水物から選択される。骨格構造がモノ−、ジ−およびトリフェニルメタンから選択される場合、反応基は好ましくは、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物およびオキシカルボニルハロゲン化物から選択される。
本発明の9−メチルフルオレン骨格構造を有する好ましい保護剤は以下の一般式1によって示され得る:
(式中、R1〜R8は、独立して、水素、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択され、但し、R1〜R8の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択される。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルまたはCNではないR1〜R8の全ては水素である。
R99は好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルO−スクシンイミド、オキシカルボニルオキシマエステル、オキシカルボニル無水物、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物、水酸化物およびチオール基からなる群から選択され、R99は好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルオキシマエステルおよびオキシカルボニルO−スクシンイミドから選択される。
好ましい実施形態において、R2およびR7は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択され、特にR2およびR7はSO である。好ましくは、R1、R3〜R6およびR8は水素である。
好ましい実施形態において、R3およびR6は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択され、特にR3およびR6はSO である。好ましくは、R1、R2、R4、R5、R7およびR8は水素である。
好ましい実施形態において、R2およびR6は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択され、特にR2およびR6はSO である。好ましくは、R1、R3、R4、R5、R7およびR8は水素である。
本発明の9−メチルフルオレン骨格構造を有する好ましい保護剤は以下の表1に示される。表に記載される化合物は決して本発明の範囲を限定するものではない。それらは本発明による例示的および好ましい保護剤を構成する。
本発明のt−ブタン骨格構造を有する好ましい保護剤は以下の一般式2によって示され得る:
(式中、R1は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択される)。好ましい実施形態において、R1はSO である。R99は好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルO−スクシンイミド、オキシカルボニル無水物、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物、水酸化物およびチオール基からなる群から選択され、R99はより好ましくは、水酸化物、ハロゲン化物、チオール、オキシカルボニルO−スクシンイミドおよびオキシカルボニル無水物から選択される。
本発明のt−ブタン骨格構造を有する好ましい保護剤は以下の表2に示される。表に示される化合物は決して本発明の範囲を限定するものではない。それらは本発明による例示的および好ましい保護剤を構成する。
本発明のモノ−、ジまたはトリフェニルメタン骨格構造を有する好ましい保護剤はそれぞれ以下の一般式3、4または5によって例示され得る:
(式中、R1〜R5は、独立して、水素、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択され、但し、R1〜R5の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルまたはCNではないR1〜R5の全ては水素である。
R99は好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルオキシマエステル、オキシカルボニルO−スクシンイミド、オキシカルボニル無水物、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物、ハロゲン化物およびチオール基からなる群から選択され、R99はより好ましくは、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物およびオキシカルボニルハロゲン化物から選択される。
好ましい実施形態において、R3は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびCNから選択され、特にR3はSO である。好ましくは、R1、R2、R4およびR5は水素である。
(式中、R1〜R10は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R10の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、N(CH、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH またはCNではないR1〜R10の全ては水素である。
R99は好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルオキシマエステル、オキシカルボニルO−スクシンイミド、オキシカルボニル無水物、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物、水酸化物およびチオール基からなる群から選択され、R99はより好ましくは、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物およびオキシカルボニルハロゲン化物から選択される。
好ましい実施形態において、R3およびR8は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3およびR8はSO から選択される。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9およびR10は水素である。
(式中、R1〜R15は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R15の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、最も好ましくは少なくとも3つは、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択される。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、N(CH、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH またはCNではないR1〜R15の全ては水素である。
R99は好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルオキシマエステル、オキシカルボニルO−スクシンイミド、オキシカルボニル無水物、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物、水酸化物およびチオール基からなる群から選択され、R99はより好ましくは、ハロゲン化物、オキシメチルハロゲン化物およびオキシカルボニルハロゲン化物から選択される。特に好ましい実施形態において、R3、R8およびR13がSO である場合、R99はハロゲン化物ではない。別の特に好ましい実施形態において、R3、R8およびR13がSO である場合、R99は塩化物ではない。好ましい実施形態において、R99は好ましくは、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルオキシマエステル、オキシカルボニルO−スクシンイミド、オキシカルボニル無水物、オキシメチルハロゲン化物、水酸化物およびチオール基からなる群から選択される。特に好ましい実施形態において、R99はハロゲン化物ではなく、特に塩化物ではない。
好ましい実施形態において、R3、R8およびR13は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3、R8およびR13はSO である。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9〜R12、R14およびR15は水素である。
本発明のモノ−、ジまたはトリフェニルメタン骨格構造を有する好ましい保護剤は以下の表3に示される。表に示される化合物は決して本発明の範囲を限定するものではない。それらは本発明による例示的および好ましい保護剤を構成する。
本発明はまた、化学反応において官能基を保護するための保護剤の使用に関する。好ましくは、官能基はアミノ酸、ペプチドまたはタンパク質に存在し、化学反応は、水、アルコールまたは水とアルコールの混合物から選択される溶媒中でのペプチドまたはタンパク質合成である。
方法
本発明は、ペプチドを合成する方法であって、水、アルコールおよび水とアルコールの混合物からなる群から選択される溶媒中で、第1のアミノ酸または第1のペプチドと、α−アミン保護された第2のアミノ酸または第2のペプチドとを反応させる工程と、脱保護溶液を用いてα−アミン保護基を除去する工程とを含み、α−アミノ保護基は本明細書に記載される保護剤のうちの1つと、第2のアミノ酸または第2のペプチドのα−アミン官能基との反応生成物であることを特徴とする、方法に関する。好ましい実施形態において、α−アミン保護基は以下の式6〜10の少なくとも1つである。各場合、以下の一般式に示される窒素は保護されたアミノ基に属する:
(式中、R1〜R15は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R15の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、最も好ましくは少なくとも3つは、SO 、PO 2−、N(CH、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、N(CH、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH またはCNではないR1〜R15の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3、R8およびR13はSO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3、R8およびR13はSO である。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9〜R12、R14およびR15は水素である。
(式中、R1〜R8は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R8の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R8の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R2およびR7は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR2およびR7はSO である。好ましくは、R1、R3〜R6およびR8は水素である。
好ましい実施形態において、R3およびR6は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3およびR6はSO である。好ましくは、R1、R2、R4、R5、R7およびR8は水素である。
好ましい実施形態において、R2およびR6は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR2およびR6はSO である。好ましくは、R1、R3、R4、R5、R7およびR8は水素である。
(式中、R1〜R5は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R5の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、N(CH、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH またはCNではないR1〜R5の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3はSO である。好ましくは、R1、R2、R4およびR5は水素である。
(式中、R1〜R10は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R10の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNではないR1〜R10の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3およびR8は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3およびR8はSO から選択される。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9およびR10は水素である。
(式中、R1は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、R1はSO である。
特に好ましい実施形態において、α−アミノ保護基は、9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基、9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基またはtert−ブチル−(2−スルホネート)オキシカルボニル基(Sboc)である。本明細書に使用される場合、「Smoc」という用語は、9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基または9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基を示す。
本発明に係る保護されたアミノ酸およびペプチドの構造、特にSmocおよびSboc保護されたアミノ酸は、従来技術の保護されたアミノ酸またはペプチド、特にFmocおよびBoc保護されたアミノ酸と比較してより良く水に溶解する。その理由は、本発明において水溶性増強官能基、特にスルホ(SO )基が保護剤に加えられたからである。したがって、本発明の利点の1つは、その保護された形態で水に溶解するアミノ酸および/またはペプチドの利用、ならびにペプチド合成のために水のみ、アルコールのみ、または水−アルコール混合物のみを使用し、すなわち他の溶解増強添加剤を使用せず、毒性溶媒を使用することを必要としない能力である。非毒性の水および/またはアルコール含有溶媒中でペプチド合成を実施することは、医薬および生物学的用途における使用のために様々な利点を与える。
好ましい溶媒は水および水−アルコール混合物であり、水が最も好ましい溶媒である。好ましいアルコールは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−プロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールまたはそれらの混合物である。
本明細書に使用される場合、「その保護された形態で水に溶解する」という用語は、組成物が水性溶媒系で進行する所望の反応に必要とされる溶解度を有することを意味する。任意の組成物の場合と同様に、「溶解」という用語は任意または全ての量で無制限の溶解を示すわけではない。
本発明における使用に適した脱保護溶液は好ましくは酸または塩基、好ましくは水性酸または塩基、すなわち好ましくは水溶性である酸および/または塩基を含む。好ましい酸はリン酸、塩酸またはトリフルオロ酢酸である。好ましい塩基はアミンおよびアンモニアである。好ましい脱保護溶液はアミンおよび/またはアンモニア溶液である。塩基は官能基を脱保護するのに必要な量および程度で使用される。特定の有機塩基の溶解度は、水、アルコールまたは水とアルコールの混合物に溶解し得る量を制限し得る。適切な塩基は、選択された溶媒中で脱保護を実施するのに十分な量の溶解を可能にする溶解度を有するものである。
Sboc基を脱保護するための脱保護溶液は好ましくは、リン酸、塩酸またはトリフルオロ酢酸などの水性酸を含む。
Smoc基を脱保護するための脱保護溶液は好ましくは、アミンまたはアンモニアなどの水溶性基を含む。水溶性基はペプチドを脱保護するのに必要な量および程度で使用される。特定の有機塩基の溶解度は、水、アルコールまたは水とアルコールの混合物中に溶解し得る量を制限し得る。適切な塩基は、選択された溶媒中で脱保護を実施するのに十分な量の溶解を可能にする溶解度を有するものである。
脱保護後、反応および脱保護工程はさらなるアミノ酸またはさらなるペプチドを使用して反復されてもよく、前記さらなるアミノ酸および/またはさらなるペプチドのα−アミノ基は好ましくは、所望の標的ペプチドが得られるまで本発明による保護基、特にSmoc基またはSboc基で保護されることは理解される。
本発明の好ましい実施形態において、前記第1のアミノ酸もしくは第1のペプチドおよび/または前記第2のアミノ酸もしくは第2のペプチドの任意の反応性側鎖官能基は、好ましくは少なくとも1つの水溶性増強官能基を含む側鎖保護基で保護される。側鎖保護基はスルホン酸基またはスルホン酸エステルを含んでもよい。方法は好ましくは側鎖保護基を除去する工程を含む。側鎖保護基の水溶性増強官能基は側鎖保護アミノ酸またはペプチドに水溶性を与える。適切な側鎖保護基は、上述の保護剤の1つと、アミノ酸またはペプチドの反応性側鎖官能基との反応生成物である。
側鎖保護基に関して、好ましいアミン保護基は以下の式11〜15に示されるものであり、窒素は保護されたアミノ基に属する。
(式中、R1〜R15は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R15の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、最も好ましくは少なくとも3つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R15の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3、R8およびR13は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3、R8およびR13はSO である。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9〜R12、R14およびR15は水素である。
(式中、R1〜R8は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R8の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R8の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R2およびR7は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR2およびR7はSO である。好ましくは、R1、R3〜R6およびR8は水素である。
好ましい実施形態において、R3およびR6は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3およびR6はSO である。好ましくは、R1、R2、R4、R5、R7およびR8は水素である。
好ましい実施形態において、R2およびR6は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR2およびR6はSO である。好ましくは、R1、R3、R4、R5、R7およびR8は水素である。
(式中、R1〜R5は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R5の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R5の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3はSO である。好ましくは、R1、R2、R4およびR5は水素である。
(式中、R1〜R10は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R10の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R10の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3およびR8は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3およびR8はSO から選択される。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9およびR10は水素である。
(式中、R1は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、R1はSO である。
特に好ましい実施形態において、側鎖アミン保護基は、9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基、9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基、トリ(4−スルホフェニル)メチル基(スルホTrt)、tert−ブチル−(2−スルホネート)オキシカルボニル基(Sboc)および4−スルホ−カルボベンジルオキシ基(スルホCBz)から選択される。
好ましいアルコール保護基は以下の式16〜19に示される:
(式中、R1〜R5は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R5の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R5の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3はSO である。好ましくは、R1、R2、R4およびR5は水素である。
(式中、R1〜R5は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R5の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R5の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3はSO である。好ましくは、R1、R2、R4およびR5は水素である。
(式中、R1は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、R1はSO である。
(式中、R1〜R15は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R15の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、最も好ましくは少なくとも3つは、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R15の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3、R8およびR13は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3、R8およびR13はSO である。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9〜R12、R14およびR15は水素である。
特に好ましい実施形態において、アルコール保護基は、4−スルホベンジル基(BzS)、4−スルホ−ベンジルオキシメチル基(BOMS)、トリ(4−スルホフェニル)メチル基(スルホTrt)およびtert−ブチル−1−スルホネート基(tBus)から選択される。
好ましいチオール保護基は以下の式20および21に示される:
(式中、R1〜R15は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R15の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、最も好ましくは少なくとも3つは、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R15の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3、R8およびR13は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3、R8およびR13はSO である。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9〜R12、R14およびR15は水素である。
(式中、R1は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、R1はSO である。
特に好ましい実施形態において、チオール保護基は、トリ(4−スルホフェニル)メチル基(スルホTrt)および1−スルホ−2−メチル−2−プロパンチオール基(StBuS)から選択される。
好ましいカルボキシル保護基は以下の式22〜25に示されるものである:
(式中、R1〜R15は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R15の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、最も好ましくは少なくとも3つは、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R15の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3、R8およびR13は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3、R8およびR13はSO である。好ましくは、R1、R2、R4〜R7、R9〜R12、R14およびR15は水素である。
(式中、R1は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、R1はSO である。
(式中、R1〜R5は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R5の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R5の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3はSO である。好ましくは、R1、R2、R4およびR5は水素である。
(式中、R1〜R5は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R5の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R5の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3はSO である。好ましくは、R1、R2、R4およびR5は水素である。
特に好ましい実施形態において、カルボキシル保護基は、4−スルホベンジル基(BzS)、4−スルホ−ベンジルオキシメチル基(BOMS)、トリ(4−スルホフェニル)メチル(スルホTrt)基およびtert−ブチル−1−スルホネート基(tBuS)から選択される。
以下は最も好ましい保護基に対する概説である。
本発明のさらに好ましい実施形態において、方法は固相ペプチド合成の改良であり、前記第1のアミノ酸または第1のペプチドのC末端は、好ましくはポリマーである不溶性支持体に固定される。不溶性支持体を使用することによって、成長ペプチドの中間体精製の労力が最小化される。精製は、好ましくは水、アルコールおよび水とアルコールの混合物からなる群から選択される溶媒中での各々の反応工程後に固定ペプチドを洗浄することによって容易に実施され得る。
一実施形態において、方法は、ペプチドが完成した場合、得られたペプチドを、切断組成物を用いてポリマー支持体から切断する工程をさらに含む。
適切な切断組成物および方法は当業者に周知である。典型的に、トリフルオロ酢酸および塩酸(HF)などの酸は切断する工程を実施するために使用される。好ましくは、ポリマー支持体から所望のペプチドを切断するのに適した酸は同時に、標的ペプチドにおいてアミノ酸に結合している側鎖保護基を除去する。
好ましくは、切断は、切断する工程の間および後に、望ましくない副反応からペプチドを保護する捕捉剤組成物(例えば、水、フェノール、DTT、トリエチルシランおよびアニソール)の存在下で実施される。当業者は存在する保護基に関して適切な捕捉剤を選択できる。
切断したペプチドは濾過によって切断支持体(例えば樹脂)から分離され得、次いでペプチドは、蒸発または溶媒により誘導される沈殿などの従来の工程によって濾液から回収され得る。
本発明の特に好ましい実施形態において、α−アミン保護基は、蛍光構造、特に9−メチルフルオレン骨格構造を含み、方法は、第1のアミノ酸または第1のペプチドにカップリングしたα−アミン保護基によって生成される蛍光を測定することによって、ペプチド結合の形成の程度をモニターする工程および/またはα−アミン保護基の除去の程度をモニターする工程をさらに含む。好ましい実施形態において、9−メチルフルオレン骨格構造を含む保護基は、9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基または9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基である。
固相ペプチド合成において、ペプチド結合の形成の程度をモニターする工程および/または蛍光保護基(例えばSmoc)の除去の程度をモニターする工程は、支持体にUV光を照射した後に蛍光強度の変化をモニターすること、および第1のアミノ酸または第1のペプチドを介して不溶性支持材料にカップリングした蛍光保護基によって生成される蛍光を測定することによって達成される。
驚くべきことに、9−メチルフルオレンを含有する保護基、例えば9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基および9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基が内在蛍光特性を有することが観察された。これらの保護基の蛍光特性は、脱保護およびカップリング反応のいずれかまたは両方の完了後にモニターする機会を与える。本発明のいくつかの好ましい実施形態において、保護剤およびそれぞれの保護基は、芳香族フルオレニル環系、例えば9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基および9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基に結合した2つ以上のスルホ基を含有する。これらの化合物における芳香族フルオレニル環系に結合した2つ以上のスルホ(SO )基は、SPPSの間のペプチドの段階的な構築の間に使用される一般的な試薬と比較して固有である。Smocなどのこれらの化合物は、各反応工程の終わりに存在する化合物の定量的な量を決定するためにそれらの内在蛍光によってモニターされ得る。
支持体における蛍光(例えばSmoc)基の証拠は、カップリングする工程が、ペプチド結合の形成を実質的に完了するために反復されなければならないか否かを決定するために蛍光で保護されたアミノ酸の首尾良いカップリングを決定するために使用され得る。同様に、支持体における蛍光基の証拠は、脱保護工程が蛍光保護基の除去を実質的に完了するために反復されなければならないか否かを決定するために脱保護工程の終わりに蛍光基の不完全な除去を決定するために使用され得る。
典型的に、第1のアミノ酸または第1のペプチドがα−アミン保護された第2のアミノ酸または第2のペプチドと反応する、カップリング工程は、カップリング剤を加えることを含む。
本発明はまた、本発明の方法における使用に適したカップリング剤に関する。典型的なカップリング剤はカルボジイミドおよびトリアゾールからなる群から選択される。好ましいカルボジイミドは、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、2−(((エチルイミノ)メチレン)アミノ)−2−メチルプロパン−1−スルホネート(ESC)および2,2’−(メタンジイリデンビス(アザニリリデン))ビス(2−メチルプロパン−1−スルホネート)(DSC)である。好ましいトリアゾールは、O−ベンゾトリアゾリル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(2−(1H−Benzotriazole−]−y1)−1.1,3,3−tetrantethyluronium tetrafluorobBorate)(TBTU)、Boc−ヒスチジン(トシル);B01’およびB01’−Cl、(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOB)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)である。
本発明の好ましい実施形態において、カップリング剤はスルホン酸基を含む。スルホン酸基は水含有溶媒中のカップリング剤の溶解度を増加させ、アニオン交換によってカップリング試薬のその後の分離を可能にする。
好ましいカップリング剤は以下の式26〜30に示されるものである:
(式中、R1は、好ましくは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR1はSO である)。R2は、好ましくは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR2はSO である。R1およびR2は同じであっても、異なっていてもよい。
(式中、R1は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR1はSO である。R66は、好ましくは、短鎖アルキル、好ましくはC〜Cアルキル、より好ましくはC〜Cアルキルから選択される。
(式中、R1は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR1はSO である)。
(式中、R1は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR1はSO である)。
(式中、R1〜R4は、独立して、水素、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、但し、R1〜R4の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択される)。好ましい実施形態において、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH またはCNではないR1〜R4の全ては水素である。
好ましい実施形態において、R3は、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、N(CH、N(CH およびCNから選択され、特にR3はSO である。好ましくは、R1、R2、R4およびR5は水素である。
好ましい実施形態において、R50は、ヒドロキシルの1つもしくは複数または以下の式30.1〜30.4(式中、Bは一般式30の構造を示す)に与えられる置換基の1つから選択される:
特に好ましいカップリング剤は、2−(((エチルイミノ)メチレン)アミノ)−2−メチルプロパン−1−スルホネート(ESC)、2,2’−(メタンジイリデンビス(アザニリリデン))ビス(2−メチルプロパン−1−スルホネート)(DSC)、2−((((3−(ジメチルアミノ)プロピル)イミノ)メチレン)アミノ)−2−メチルプロパン−1−スルホネート(MPSC)、およびN−ヒドロキシスルホスクシンイミド(スルホ−NHS)および2−(2−シアノ−2−(ヒドロキシイミノ)アセトキシ)−2−メチルプロパン−1−スルホネート(Cyms)からなる群から選択される。
(式中、Rは、C〜Cアルキル、好ましくはC〜Cアルキルから選択される)。
式31(ESC)
カップリングする工程は、キャッピング試薬を加えることをさらに含んでもよい。記載されたキャッピング剤およびペプチド合成の方法における遊離アミンをキャッピングするためのそれらの使用は本発明の独立した部分を形成する。キャッピング剤は本発明の方法において使用され得るが、それらはペプチド合成の他の方法においても使用され得る。キャッピング剤は、得られる製品組成物の簡単で安全でコスト効率の良い精製を容易にする利点を有する。キャッピング試薬は、副産物の形成を防ぐために、カップリングする工程の後に遊離アミンのキャッピングを可能にし、キャッピング剤は、
I.骨格構造と、
II.少なくとも1つの水溶性増強官能基と、
III.少なくとも1つの反応基と
を含み、
骨格構造は、短鎖アルキル、好ましくはC〜Cアルキル、環状アルキル鎖または芳香族化合物、より好ましくはC〜Cアルキルまたはベンジルから選択される群から選択される部分を含み、
水溶性増強官能基は、SO 、PO 2−、OSO エステル、OPO 2−エステル、N(CH、N(CH 、CNおよびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
水溶性増強官能基および反応基は少なくとも1つの共有結合を介して骨格構造に結合する。
反応基は、好ましくは、カルボン酸、カルボン酸ハロゲン化物、カルボン酸O−スクシンイミド、カルボン酸オキシマエステル、カルボン酸無水物、ハロゲン化物およびチオール基からなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、キャッピング剤は本発明に係るペプチド合成の方法において加えられる。代替の実施形態において、キャッピング剤はペプチド合成の代替の方法において加えられ、その代替の方法は、溶媒中で第1のアミノ酸または第1のペプチドを、α−アミン保護された第2のアミノ酸または第2のペプチドと反応させる工程と、脱保護溶液でα−アミン保護基を除去する工程とを含み、キャッピング剤は遊離アミンをキャッピングするために反応混合物に加えられることを特徴とする。キャッピング剤は上述のものから選択される。反応の完了後、反応混合物を精製するために反応混合物を親和性カラムに通す。親和性カラムは好ましくはアニオンまたはカチオン交換カラムから選択される。
水溶性増強官能基はカップリング後に容易な精製を可能にする。本発明の好ましい実施形態において、キャッピング剤はスルホン酸基を含む。
好ましいキャッピング試薬は2−スルホ酢酸または4−スルホ安息香酸である。
本発明の別の好ましい実施形態において、方法は、水、アルコール、および水とアルコールの混合物からなる群から選択される溶媒を使用した少なくとも1回の洗浄工程と、洗浄工程において得られた廃水溶液を回収する工程と、廃水溶液を親和性クロマトグラフィーカラム、好ましくは固体アニオンおよび/またはカチオン交換支持体と接触させ、それによって水溶性増強官能基、特にSO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−およびN(CH のような荷電官能基である廃化合物を保持する工程とをさらに含む。少なくとも1つのスルホン酸基を含有する化合物を除去するためにアニオン交換支持体を使用することは特に効果的である。続いて、廃化合物は親和性クロマトグラフィーカラム、好ましくは固体アニオンおよび/またはカチオン交換支持体の再生によって回収され、処分され得る。あるいは、親和性クロマトグラフィーカラム、廃化合物を含有する、好ましくはアニオンおよび/またはカチオン交換支持材料が処分され得る。
洗浄工程は典型的に、カップリングする工程の後、かつ脱保護工程の後に実施される。アニオンおよび/またはカチオン交換工程は、未反応または切断した保護基および試薬、例えば本明細書に記載されるカップリング剤およびキャッピング試薬などの全てのスルホ含有化合物の洗浄溶液からの除去を可能する。廃化合物はアニオンまたはカチオン交換カラムに保持され、精製した溶媒が得られる。保持された化合物は、アニオンもしくはカチオン交換材料と一緒にまたは溶出後に処分されてもよく、最小量の化学廃棄物のみが処分されなければならない。
本発明のさらに好ましい実施形態において、方法は、切断する工程の後に精製工程であって、脱保護および切断された標的タンパク質またはペプチドを含有する溶液が、親和性クロマトグラフィーカラム、好ましくは固体アニオンおよび/またはカチオン交換支持体と接触する、精製工程、それによってスルホン酸基を含むものなどの廃化合物を保持する工程、ならびに精製した標的タンパク質を回収する工程をさらに含む。好ましい実施形態において、廃化合物は保護基の部分として少なくとも1つのスルホン酸基および他の試薬を含む。スルホ含有保護基およびスルホ含有試薬に起因して、親和性クロマトグラフィーカラム、好ましくはイオン交換法によって水、アルコール、および水とアルコールの混合物からなる群から選択される溶媒中でのカップリング、脱保護および切断反応の間に生成した過剰な化学物質および副産物の実質的に全てを除去することが可能である。もちろん、これはまた、他の荷電官能基と共に作用する。標的ペプチドのみがイオン交換カラムを通って流れることができるのに対して、ペプチド副産物、保護基残基および過剰な試薬はカラム上に保持される。カラムの再生後、最小量の化学廃棄物のみが処分されなければならない。これは、SO 、OSO エステル、OPO 2−エステル、PO 2−、およびN(CH などの荷電官能基を使用する有益な効果である。しかし非荷電官能基の1つ以上が使用されたとしても、プロセスは依然として水中で実施されてもよく、それによって従来技術のプロセスと比べて廃化学物質の量を減少させる。
本発明の好ましい態様は、9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニルハロゲン化物(Smocハロゲン化物)、9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニルN−ヒドロキシスクシンイミド(Smoc−NHS)、9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニルO−スクシンイミド(Smoc OSu)、9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニルハロゲン化物(Smocハロゲン化物)、9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニルN−ヒドロキシスクシンイミド(Smoc−NHS)、9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニルO−スクシンイミド(Smoc OSu)、トリ(4−スルホフェニル)メチルハロゲン化物(スルホTrtハロゲン化物)、tert−ブチル−(2−スルホネート)オキシカルボニル無水物(SbocO)、tert−ブチル−(2−スルホネート)オキシカルボニルO−スクシンイミド(Sboc−OSu)、4−スルホ−カルボベンジルオキシハロゲン化物(スルホCBzハロゲン化物)、2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−スルホネート(tBuS)、2−ブロモ−2−メチルプロパン−1−スルホネート(tBuS)、2−メルカプト−2−メチルプロパン−1−スルホネート(StBuS)、4−スルホベンジルハロゲン化物(BzSハロゲン化物)、および4−スルホ−ベンジルオキシメチルハロゲン化物(BOMSハロゲン化物)からなる群から選択される保護試薬に関する。
本発明に係る好ましいハロゲン化物は塩化物および臭化物である。上記の化合物は、有機化学における化学反応において官能基、例えばアミン基、アルコール基、チオール基、またはカルボキシル基を保護するための有用な試薬である。
本発明の別の態様は、式6〜25として上記に示されるものからなる群から選択され、より好ましくは式6〜10として上記に示されるものから選択される保護基を含む修飾アミノ酸、ペプチドおよびそれらの塩に関する。特に好ましい実施形態において、これらの保護基には、9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基、9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシ−カルボニル基、トリ(4−スルホフェニル)メチル基(スルホTrt)、tert−ブチル−(2−スルホネート)オキシカルボニル基(Sboc)、4−スルホ−カルボベンジルオキシ基(スルホCBz)、tert−ブチル−1−スルホネート基(tBuS)、1−スルホ−2−メチル−2−プロパンチオール基(StBuS)、4−スルホベンジル基(BzS)、および4−スルホ−ベンジルオキシメチル基(BOMS)が含まれる。
本発明のさらなる態様はペプチドを固相合成するための方法を実施するための装置に関する。前記装置は、不溶性(例えばポリマー)支持材料を受容するための反応容器と、不溶性支持材料にカップリングされた保護基によって生成される蛍光強度の変化をモニターするために配置される蛍光光度計とを含む。本発明の保護剤(例えばSmoc)の内在蛍光に起因して、不溶性支持材料の蛍光強度の定量分析は、上述のSPPS法におけるカップリング反応または脱保護反応の進展についての情報を与える。ペプチド合成装置内への蛍光光度計の組み込みは、加速される自動合成を可能にする。
本発明の好ましい実施形態において、装置は、廃化合物を分離するために配置される少なくとも1つの固体アニオンおよび/またはカチオン交換支持体をさらに含む。固体アニオンおよび/またはカチオン交換支持体は、スルホ含有ペプチド副産物、保護基残基および過剰な試薬などの廃化合物から標的タンパク質を分離するために生成物ストリーム内に配置されてもよい。あるいはまたはさらに、固体アニオン交換支持体は、カップリングおよび脱保護工程の後に得られた洗浄溶液から過剰な試薬および副産物などの廃化合物を分離するために廃棄物ストリーム内に配置されてもよい。
本発明は、添付の図面を参照した例示によって、さらに記載される。
図1は本発明に係る装置の概略図である。
図1は、上記の好ましい方法を実施するのに使用するための自動固相ペプチド合成装置の全体のレイアウトを概略的に示す。装置は、不溶性ポリマー支持体に固定された第1のアミノ酸または第1のペプチドを含有する反応容器1と、カップリング試薬、キャッピング試薬、切断試薬などを提供するための複数のリザーバを含む試薬容器2と、溶媒容器3と、保護されたアミノ酸および/またはペプチドを提供するための複数のリザーバを含むアミノ酸および/またはペプチド容器4とを含む。
反応容器1および容器2、3、4は、特定の量の特定の試薬、アミノ酸および/またはペプチドが、従来の様式において制御手段(図示せず)の制御下で特定の順序で反応容器1に送達され得るように配置される管およびバルブを介して接続される。
装置は、反応容器1の含有物の蛍光強度の変化を測定し、モニターするために配置される蛍光光度計5を含む。あるいは、反応容器1は一体化された蛍光光度計5を含んでもよいことが理解される。
反応容器は、各々の洗浄工程後に廃棄物ストリームを除去するための廃棄物出口6と、切断工程後に生成物ストリームを除去するための生成物出口7とを備える。廃棄物出口6は廃棄物管8を介して、ストリームのpHが後の分離のために調整されるチャンバ9および第1のイオン交換カラム10に接続される。生成物出口7は生成物管11を介して第2のイオン交換カラム12に接続される。
イオン交換カラム10、11は、後で処分されなければならない副産物、過剰な試薬および保護基残基などの、スルホン酸化した廃化合物を保持するために配置される。第1のイオン交換カラム10からの精製した溶媒ストリームは下水道に誘導され得るか、または再利用され得る。第2のイオン交換カラム12からの精製した生成物ストリームは標的タンパク質を得るために使用される。
本発明を例示するが、以下の実施例によって限定されない。
実施例1:9−(3,6−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシカルボニルクロリド(Smoc−Cl)の合成
2g(7.73mmol)のFmoc−クロリドを20mLの濃硫酸で処理した。反応混合物のワークアップ後、2.96g(7.07mmol、91.4%)の粗Smoc−クロリドを淡黄色の固体の形態で得た。
Smoc−クロリドの分析データ:
H NMR(500MHz,DO)δ=7.80(s,2H),7.69(d,J=7.9Hz,2H),7.48(d,J=7.8Hz,2H),3.84(d,J=4.8Hz,2H),3.45(t,J=4.7Hz,1H)。
13C NMR(126MHz,DO)δ=145.57,142.54,141.65,125.16,121.61,120.90,62.54,49.65。
実施例2:9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメチルオキシカルボニルクロリド(Smoc−Cl)の合成
2g(7.73mmol)のFmoc−クロリドを20mLの濃硫酸で処理し、100℃に加熱した。硫酸をNaOH(pH9.5)で中和し、溶媒を減圧下で除去し、NMR分析により、標的中間体の形成を確認した。中間体を水中の20%の硫酸中に再び溶解し、6時間撹拌して9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメタノールを形成した。硫酸をNaOH(pH6.7)で中和し、溶媒を減圧下で除去した。25mlのDCM中の1.2当量のホスゲンの溶液を0℃に冷却し、9−(2,7−ジスルホ)フルオレニルメタノールを撹拌しながらゆっくり加えた(Carpino and Han、The Journal of Organic Chemistry 1972、37、(22)、3404−3409)。溶液を氷浴中で1時間撹拌し、次いで氷浴温度にて4時間静置した。溶媒および過剰なホスゲンを減圧下で除去して対応する生成物を得た。
NMR中間体:
H NMR(300MHz,DO)δ:6.09(s,2H),7.23−7.40(m,2H),7.72(s,2H),7.95(d,J=6.2Hz,2H)。
13C NMR(75MHz,DO)δ:142.61,132.99,131.74,130.23,129.28,127.22,125.57,124.69。
9−(2,7−ジスルホ)−フルオレニルメチルオキシカルボニルクロリドについてのLC−APCI−MS:
LC−APCI−MS C15ClO22・についての計算値m/z:256.03。測定値m/z:256.94[M−H−2xSO
実施例3:Smoc−Gly−OH(Smoc−グリシン)の合成
2.5g(8.41mmol)のFmoc−グリシンを30mLの濃硫酸で処理した。反応混合物のワークアップ後、3.7g(8.09mmol、96.2%)の粗Smoc−グリシンを淡黄色の粉末の形態で得た。
Smoc−グリシンの分析データ:
LC−APCI−MS C1714NO10 についての計算値m/z:456.01。測定値m/z:455.85[M−H]
H NMR(500MHz,DO)δ=8.01(s,2H),7.87(d,J=7.9Hz,2H),7.79(d,J=8.0Hz,2H),5.95(s,NH),4.41(d,J=6.2Hz,2H),4.01(t,J=6.2Hz,1H),3.67(s,2H)。
13C NMR(126MHz,DO)δ=158.21,144.94,142.41,141.88,125.51,122.09,121.09,65.75,46.95,44.39。
実施例4:Smoc−L−Ala−OH(Smoc−アラニン)の合成
2.5g(8.03mmol)のFmoc−L−アラニンを30mLの濃硫酸で処理した。反応混合物のワークアップ後、3.8g(7.64mmol、95.1%)の粗Smoc−L−アラニンを白色粉末の形態で得た。
Smoc−アラニンの分析データ:
LC−APCI−MS C1816NOについての計算値m/z:390.06。測定値m/z:389.96[M−HSO
H NMR(500MHz,MeOD)δ=7.78(d,J=19.6Hz,2H),7.57(d,J=8.1Hz,2H),7.55(dd,2H),5.94(s,NH),3.95(m,OH+2H),3.85(q,J=7.4Hz,1H),2.93(t,J=1.64Hz,1H),1.01(d,J=7.3Hz,3H)。
13C NMR(126MHz,MeOD)δ=175.11,158.10,146.21,145.89,145.44,143.54,127.09,124.04,123.90,121.40,67.23,51.05,48.51,17.58。
実施例5:Smoc−L−Ile−OH(Smoc−イソロイシン)の合成
2.5g(7.07mmol)のFmoc−L−イソロイシンを30mLの濃硫酸で処理した。反応混合物のワークアップ後、3.8g(6.82mmol、96.4%)の粗Smoc−L−イソロイシンを白色粉末の形態で得た。
Smoc−イソロイシンの分析データ:
LC−APCI−MS C2122NOについての計算値m/z:432.11。測定値m/z:432.06[M−HSO
H NMR(500MHz,MeOD)δ=7.79(d,J=16.5Hz,2H),7.57(d,J=8.0Hz,2H),7.55(dd,J=8.0,1.5Hz,2H),4.15−3.89(m,OH+2H),3.77(d,J=6.2Hz,1H),2.93(t,J=1.6Hz,1H),1.50(dtd,J=13.2,10.1,6.7Hz,1H),1.20−1.05(m,1H),0.97−0.81(m,1H),0.55(d,J=6.86Hz,3H),0.54(t,J=7.43Hz,3H)。
13C NMR(126MHz,MeOD)δ=173.98,158.49,146.15,145.45,143.48,127.09,124.02,123.95,121.38,67.33,60.30,48.55,38.31,26.30,15.98,11.66。
実施例6:Smoc−L−Leu−OH(Smoc−ロイシン)の合成
2.5g(7.07mmol)のFmoc−L−ロイシンを30mLの濃硫酸で処理した。反応混合物のワークアップ後、3.6g(7.01mmol、99.1%)の粗Smoc−L−ロイシンを白色粉末の形態で得た。
Smoc−ロイシンの分析データ:
LC−APCI−MS C2122NOについての計算値mz:432.11。測定値m/z:432.06[M−HSO
H NMR(500MHz,,MeOD)δ=7.80(d,J=18.0Hz,2H),7.58(d,J=8.1Hz,2H),7.57(dd,J=8.3,4.1Hz2H),4.11−3.93(m,OH+2H),3.86(dd,J=9.9,5.3Hz,1H),2.94(t,1H),1.41−1.31(m,1H),1.30−1.17(m,2H),0.57(dd,J=14.7,6.5Hz,6H)。
13C NMR(126MHz,MeOD)δ=175.08,158.41,146.18,145.95,145.38,143.52,127.10,124.07,123.97,121.40,67.27,53.99,48.54,41.47,25.86,23.27,21.78。
実施例7:スルホ−Trtの合成
窒素雰囲気下で加熱した丸底フラスコにおいて、237mg(9.75mmol、3.0当量)のマグネシウムを10mLのTHFに懸濁した。この混合物に、15mLのTHF中の1.878g(9.75mmol、3当量)の4−クロロベンゼンスルホン酸の溶液の1/10を激しく撹拌しながら加えた。グリニャール反応を開始するために、混合物を加熱還流し、一滴の臭化物を加えた。その後、4−クロロベンゼンスルホン酸溶液の残存部を滴下して加え、混合物をさらに30分間還流し、その後、室温に冷却した。
2番目の工程において、Kochiのカップリング法を利用した。この目的のために、3つ口フラスコを窒素雰囲気下に置き、メタノール中のドライアイスの懸濁液を使用することによって−78℃に冷却した。その後、50mLのTHFを加え、続いて0.361mL(3.25mmol、1当量)の四塩化炭素および0.325ml(0.03mmol、0.01当量、THF中の0.1mol/L溶液)のテトラクロロ銅(II)ジリチウムを加えた。この溶液に、以前に調製したグリニャール試薬を滴下して加えた。−78℃にて1時間および0℃にて6時間撹拌した後、混合物を室温に加温し、さらに18時間撹拌した。20mLの水を加えることによって溶液をクエンチした。揮発性成分を減圧下で除去し、茶色の固体の形態で1.69gの粗製4,4’,4’’−(ヒドロキシメタントリイル)トリベンゼンスルホネート(スルホ−Trt)を得た。生成物を半分取RP−HPLCによって単離した。4,4’,4’’−(ヒドロキシメタントリイル)トリベンゼンスルホネートの塩化チオニル(SOCl)での処理により、トリ(4−スルホフェニル)メチルクロリド(スルホ−Trtクロリド)が形成した。溶媒を減圧下で除去した。
スルホ−Trtの分析データ:
H NMR(500MHz,DO)δ=7.68(d,J=8.6Hz,6H),7.44(d,J=8.6Hz,6H)。
13C NMR(126MHz,DO)δ=140.99,136.88,128.96,127.02,75.45。
実施例8:2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−スルホネート(tBuS−OH)の合成
6,00gの2−メチル−2−プロペン−1−スルホン酸ナトリウム塩を50mlの水に希釈した。10mlの硫酸を加え、反応物を室温にて一晩撹拌した。硫酸をCaCO沈殿により除去した。溶媒を減圧により除去した。生成物を白色粉末として得た。LC−MSおよびNMR分析により、標的化合物を確認した。
tBuS−OHの分析データ:
ESI−MS Cについて計算値m/z:153.18、測定値m/z:152.9[M−H]
H NMR(500MHz,DMSO−d)δ:1.18(s,6H),2.67(s,2H),5.20(s,1H)。
13C NMR(126MHz,DMSO)δ:67.84,61.81,39.52,29.65。
実施例9:2−ブロモ−2−メチルプロパン−1−スルホネート(tBuS−Br)の合成
6,00gの2−メチル−2−プロペン−1−スルホン酸ナトリウム塩を20mlのHBr(48%w/w)に希釈した。溶媒を減圧下で除去した。生成物を白茶色(whitebrown)の粉末として得た。LC−MSおよびNMR分析により、標的化合物を確認した。
tBuS−Brの分析データ:
ESI−MS CBrOについての計算値m/z:216,07、測定値m/z:216,8[M−H]
実施例10:2−メルカプト−2−メチルプロパン−1−スルホネート(StBuS)の合成
3,00gの2−メチル−2−プロペン−1−スルホン酸ナトリウム塩を25mlの濃HClに希釈し、反応溶液を一晩撹拌した。その後、酸をNaOH(pH=6.8)で中和し、溶媒を減圧により除去した。窒素雰囲気下で加熱した丸底フラスコにおいて、233,67mgのマグネシウムを20mLのTHFに懸濁した。15mLのTHF中の1,5gのtBuS−Clの懸濁液を激しく撹拌しながら加えた。グリニャール反応を開始するために、混合物を加熱還流し(70℃)、一滴の臭素を加え、混合物をさらに90分還流し、その後、室温に冷却した。4当量の硫黄をグリニャール試薬に加え、8時間撹拌した。その後、200mlの水を加えた。混合物を室温にて2時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下で除去し、得られた白色粉末をNMRによって分析した。
StBuSの分析データ:
H NMR(500MHz,DeuteriumOxide)δ:1.56(s,6H),2.18(s,J=1.3Hz,1H),3.67(s,2H)。
13C NMR(126MHz,DO)δ:61.66,32.13,28.48。
実施例11:(9−BBN)−Lys(SBoc)の合成
1,68gのリシンを乾燥THFに懸濁し、THF(0.5mol/L)中の24.28mlの9−ボラビシクロ(3.3.1)ノナン(9−BBN)を不活性ガス下で加えた。得られた懸濁液を100℃にて18時間還流した。溶媒を減圧下で除去した。(9−BBN)−Lysを20mlのTHFに希釈し、1.97gの1,1’−カルボニルジイミダゾールおよび2.54gのtBuS−OHを不活性ガス下で加えた。得られた溶液を5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた粗生成物をDCMで3回洗浄してイミダゾール残渣を除去した。
(9−BBN)−Lys(SBoc)の分析データ:
ESI−MS C1933BN2−についての計算値m/z:444.35、測定値m/z:443.2[M−H]
実施例12:(9−BBN)−Tyr(tBus)の合成
2.00gのチロシンを乾燥THFに懸濁し、THF(0.5mol/L)中の25mlの9−BBNを不活性ガス下で加えた。得られた懸濁液を100℃にて18時間還流した。溶媒を減圧下で除去した。(9−BBN)Tyrを20mlのTHFに懸濁し、2.39gのtBuS−Brを不活性ガス下で加えた。得られた溶液を2日間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた粗生成物をTHFで3回洗浄して臭化物残渣を除去した。
(9−BBN)−Tyr(tBuS)の分析データ:
ESI−MS C2131BNOについての計算値m/z:436.35、測定値m/z:436.2[M+H]、453.2[M+HO]
実施例13:Smoc保護されたアミノ酸の安定性試験
水性環境中でのSmoc保護されたアミノ酸の安定性を決定するために、Smoc−グリシンおよびSmoc−L−ロイシンを水に溶解し、周囲温度にて8日間インキュベートした。分析的RP−HPLCを使用して3、6および8日後にアミノ酸の状態を調べた。化合物はかなりの時間、水性環境中で安定でなければならなかった。この安定性を証明するために、Smoc−グリシンおよびSmoc−ロイシンを最小量の水に溶解し、周囲温度に維持した。実験の結果を、3、6および8日後に実施したRP−HPLCによりモニターした。結果として、アミノ酸の組成の有意な変化は観察されなかった。
実施例14:Smoc保護されたアミノ酸のN末端脱保護
SPPSにおける利用に関して、保護基は安全な条件下で容易かつ効果的に脱保護可能でなければならない。Smoc保護されたアミノ酸の脱保護条件を決定するために、一連の実験を、1mgのSmoc−グリシンを1mLの水またはエタノールに溶解することによって実施した。この溶液に、以下の塩基
アンモニア(10%水溶液)、
エタノールアミン(50%水溶液)、
エチレンジアミン(50%水溶液)または
ピペリジン(50%水溶液)
のうちの1つを加え、混合物を室温にて5分間振盪しながらインキュベートした。分析的RP−HPLCおよびESI−MSによって結果を分析した。
この結果により、アンモニアまたはアミンの水溶液が室温でのSmoc脱保護に十分であることが示された。
Fmoc−SPPS脱保護に使用されている標準的な塩基であるピペリジンに加えて、アンモニア、エタノールアミンおよびエチレンジアミンなどの水溶性塩基を使用することが可能であるように見える。これにより、ピペリジンベースの脱保護と比較して顕著に安く、容易な手順を利用することが可能となる。
実施例15:親和性クロマトグラフィーによる精製
Smoc−アラニンを人工不純物としての非保護アラニンと混合し、1Mのギ酸に溶解し、DEAE Sephadex A−25イオン交換カラムに充填した。カラムをさらなるギ酸で洗浄した後、Smoc−アラニンを4Mのギ酸アンモニウム溶液で溶出した。充填前の溶液、充填後の溶液および溶出した画分をRP−HPLCによって分析した。
この結果により、非保護のアラニンが妨害されずにイオン交換カラムを通過し、Smoc保護されたアラニンがカラムに結合したことが示された。移動相を4Mのギ酸アンモニウム溶液に変化させると、Smoc−アラニンは不純物を残さずにカラムから溶出した。それにより、Smoc基は精製目的のために親和性クロマトグラフィーにおいて首尾良く使用され得ることが示された。
実施例16:Smocアプローチ後の試験ペプチドH−V−G−G−V−G−OHの合成
Smoc保護されたアミノ酸のカップリングを以下のように実施した。このように、3当量のそれぞれのSmoc保護されたアミノ酸、2.8当量の活性化因子1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、3.0当量のN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)および一般塩基として6当量の炭酸水素ナトリウムを最小量の水に溶解し、3分間予備活性化した。典型的なカップリングを周囲温度にて60分行った。ペプチド樹脂のN末端脱保護を10%アンモニア水溶液を用いて二重脱保護工程として実施した。支持体から切断した後、試験ペプチドをRP−HPLCおよびESI−MSによって分析した。
ペプチドH−V−G−G−V−G−OHの分析データ:
RP−HPLC、10→60%MeCN、t=19.1分。
ESI−MS C1629についての計算値m/z:387.21 測定値387.0[M+H]
水、固体支持体(PEGA樹脂)およびPEGA樹脂ペプチドの蛍光を、各々のカップリング工程後および脱保護工程後に決定した。結果を表1に示す。このように、各々のカップリング工程後、蛍光値はカップリングしたSmoc基に起因して上昇し、各々の脱保護工程後、蛍光値は再び減少し、反応進行のリアルタイムモニタリングが可能であることを表す。

Claims (17)

  1. 化学反応において官能基を保護するための保護剤の使用であって、
    前記保護剤は、
    I.骨格構造と、
    II.少なくとも1つの水溶性増強官能基と、
    III.少なくとも1つの反応基と
    を含み、
    前記骨格構造は、9−メチルフルオレン、t−ブタンおよび/またはモノ−、ジもしくはトリフェニルメタンからなる群から選択される部分を含み、
    前記水溶性増強官能基は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、CN、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
    前記水溶性増強官能基および前記反応基は少なくとも1つの共有結合を介して骨格構造に結合している、
    使用。
  2. 前記保護剤は、水性ペプチド合成の間にペプチドおよび/またはアミノ酸における官能基上に保護基を形成するために使用される、請求項1に記載の使用。
  3. 保護される前記官能基は、アミン、アルコール、チオールおよびカルボキシル基から選択される、請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記反応基は、オキシカルボニルハロゲン化物、オキシカルボニルオキシマエステル、オキシカルボニルO−スクシンイミド、オキシカルボニル無水物、ハロゲン化物、水酸化物およびチオール基からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記水溶性増強官能基はSO である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 保護される前記官能基は、アミノ酸、ペプチドまたはタンパク質に存在し、前記化学反応は、水、アルコールまたは水とアルコールの混合物から選択される溶媒中でのペプチドまたはタンパク質合成である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 水性ペプチド合成の間にペプチドおよび/またはアミノ酸における官能基上に保護基を形成するのに適した保護剤であって、
    前記保護剤は、
    I.骨格構造と、
    II.少なくとも1つの水溶性増強官能基と、
    III.少なくとも1つの反応基と
    を含み、
    前記骨格構造は、9−メチルフルオレン、t−ブタンおよび/またはモノ−、ジもしくはトリフェニルメタンからなる群から選択される部分を含み、
    前記水溶性増強官能基は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、CN、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
    前記水溶性増強官能基および前記反応基は少なくとも1つの共有結合を介して前記骨格構造に結合している、
    保護剤。
  8. 前記保護剤は少なくとも2つの水溶性増強官能基を含む、請求項7に記載の保護剤。
  9. ペプチドを合成する方法であって、前記方法は、水、アルコール、および水とアルコールの混合物からなる群から選択される溶媒中で、第1のアミノ酸または第1のペプチドと、α−アミン保護された第2のアミノ酸または第2のペプチドとを反応させる工程と、脱保護溶液を用いてα−アミン保護基を除去する工程とを含み、前記α−アミン保護基は、請求項7または8に記載の保護剤と、アミノ酸またはペプチドにおける官能基との反応によって形成されることを特徴とする、方法。
  10. 前記第1のアミノ酸または第1のペプチドのC末端は不溶性支持体に固定され、前記方法は、得られたペプチドまたはタンパク質を、切断組成物を用いてポリマー支持体から切断する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 前記第1のアミノ酸または第1のペプチドおよび前記第2のアミノ酸または第2のペプチドの任意の反応性側鎖官能基は、少なくとも1つの水溶性増強官能基を含む側鎖保護基により保護され、前記方法は、前記側鎖保護基を除去する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記α−アミン保護基は蛍光構造を含み、前記方法は、前記第1のアミノ酸または第1のペプチドにカップリングした前記α−アミン保護基によって生成される蛍光を測定することによって、ペプチド結合の形成の程度をモニターする工程および/または前記α−アミン保護基の除去の程度をモニターする工程をさらに含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項9または12のいずれか一項に記載のペプチドまたはタンパク質を固相合成する方法を実施するための装置であって、前記装置は、不溶性支持材料を受容するための反応容器と、前記不溶性支持材料にカップリングされた保護基によって生成される蛍光強度の変化をモニターするために配置される蛍光光度計とを含む、装置。
  14. 請求項7または8に記載の保護剤の1つと、アミノ酸、ペプチドまたはタンパク質の官能基との反応によって形成された保護基を含み、前記官能基は、α−アミノ、側鎖アミノ、チオール、カルボキシルおよびヒドロキシから選択される、修飾されたアミノ酸、ペプチド、タンパク質またはそれらの塩。
  15. I.骨格構造と、
    II.少なくとも1つの水溶性増強官能基と、
    III.少なくとも1つの反応基と
    を含むキャッピング剤であって、
    前記骨格構造は、短鎖アルキル、好ましくはC〜Cアルキル、環状アルキル鎖または芳香族化合物、より好ましくはC〜Cアルキルまたはベンジルから選択される基から選択される部分を含み、
    前記水溶性増強官能基は、SO 、PO 2−、N(CH、N(CH 、CN、OSO エステル、OPO 2−エステルおよびそれらの組み合わせからなる群から選択され、
    前記水溶性増強官能基および前記反応基は少なくとも1つの共有結合を介して前記骨格構造に結合している、キャッピング剤。
  16. ペプチドを合成する方法において遊離アミンをキャッピングするための請求項15に記載のキャッピング剤の使用。
  17. 溶媒中で第1のアミノ酸または第1のペプチドを、α−アミン保護された第2のアミノ酸または第2のペプチドと反応させる工程と、脱保護溶液を用いてα−アミン保護基を除去する工程とを含み、
    請求項15に記載のキャッピング剤が遊離アミンをキャッピングするために反応混合物に加えられ、反応の完了後に前記反応混合物を親和性カラムに通過させる、方法。
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