JP2017535603A - ツツガムシ病に対する免疫組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ツツガムシ病の免疫組成物およびその製造方法に関し、本発明のツツガムシ病の免疫組成物は、細菌由来の構造を有することで効果的に免疫反応を誘発することができ、従来のツツガムシ病リケッチアを使用する免疫組成物よりも免疫原性を効果的に誘発することから、ツツガムシ病を予防することができる免疫組成物を提供する効果がある。

Description

本出願は、2014年10月29日付で出願された韓国特許出願第10‐2014‐0148624号および2015年10月28日付で出願された韓国特許出願第10‐2015‐0150499号を優先権として主張しており、前記明細書全体は、本出願の参考文献である。
本発明は、ツツガムシ病の免疫組成物およびその製造方法に関し、より詳細には、ツツガムシ病リケッチア由来物質を含み、従来のツツガムシ病リケッチアより安全で効果的に免疫反応を誘発することができ、臨床での使用に適するツツガムシ病の免疫組成物およびその製造方法に関する。
ツツガムシ病は、韓国で毎年6,000名あまりの患者が発生しており、抗生剤の治療が適切に行われないと死亡に至ることになる。これによる社会経済的な損失が非常に大きく、気候変化による潜在的な拡散に対する対策が求められるにつれて、ツツガムシ病に対するワクチンの開発が切実に必要とされている。
ツツガムシ病は、全世界で発生しており、特に、マレーシア、タイ、フィリピンなどをはじめ、中国、日本およびオーストラリアで頻発しているが、韓国では、農村地方で奇病と呼ばれて来た病気にかかった患者の多数がツツガムシ病患者であることが分かるようになった。ツツガムシ病は、主に秋期に発生するが、これは、主に媒介昆虫であるツツガムシ(chigger)の密度と関連しており、韓国でもフトゲツツガムシ(Leptotrombidium pallidum)の幼虫が多数出現する10〜11月に全地域にわたり多く発生している。
また、オリエンティア・ツツガムシ(Orientia tsutsugamushi;ツツガムシ病リケッチア)は、グラム陰性菌であり、絶対細胞内(obligated intracellular)寄生生活をすると知られている。また、ツツガムシ病リケッチアは、ツツガムシ病(Scrub typhus)の原因菌であり、急性慢性感染でその症状としては、肺炎(pnemonitis)、脳炎(encephalitis)、発疹、発熱および頭痛などが挙げられる。また、ツツガムシ病の症侯および症状は、他の致命的な熱病(febrile illness)、例えば、レプトスピラ症(leptospirosis)、発疹熱(murine typhus)、マラリアなどに類似しているため、これらとツツガムシ病を区別することは非常に難しいことがある。ツツガムシ病による平均死亡率は6%であり、抗菌剤の治療をしなければ死亡率が60%に至る重い疾病である。効果的な抗菌剤の治療で死亡率は改善したものの、治療の開始が遅れた場合や高齢者の場合は、ショック、呼吸不全、脳炎などの深刻な余病によって死亡に至ることがあり、治療後にも全身倦怠感、筋肉痛が数ヶ月間続くことがある。そのため、ツツガムシ病を効果的に予防するための免疫組成物の開発が至急求められている。
これに関する従来技術のうち、韓国公開特許特2002‐0020281(公開日:2002年03月15日)には、オリエンティア・ツツガムシ(O.tsutsugamushi)の抗原決定基から由来する2種以上のタンパクの遺伝子を連結したDNAを含むベクターで形質転換した菌株を培養して得られる遺伝子組み換えタンパク質抗原を用いてツツガムシ病を診断する方法を記載している。
本発明は、上述の問題を解決するために導き出されたものであり、本発明の第一の解決しようとする課題は、細菌由来の構造を有し、且つ、効果的に免疫反応を誘発することができるツツガムシ病の免疫組成物およびその製造方法を提供することである。
本発明の第二の解決しようとする課題は、前記ツツガムシ病の予防および治療用薬学的組成物を提供することである。
本発明の第三の解決しようとする課題は、前記ツツガムシ病の予防および治療用薬学的組成物製造のための用途を提供することである。
本発明の第四の解決しようとする課題は、前記ツツガムシ病の予防および治療用薬学的組成物をこれを必要とする個体に有効量で投与することを特徴とするツツガムシ病の予防および治療方法を提供することである。
本発明は、ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)を含むツツガムシ病(scrub typhus)免疫組成物を提供する。
本発明の一実施例によれば、前記外膜小胞は、平均直径が20〜200nmであってもよい。
本発明の他の一実施例によれば、前記免疫組成物は、ツツガムシ病リケッチアの20〜110kDaタンパク質を含むことができる。
本発明のさらに他の一実施例によれば、前記免疫組成物は、ツツガムシ病リケッチアの56kDaタンパク質(Type specific antigen 56)をさらに含むものであってもよい。
本発明のさらに他の一実施例によれば、ツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞タンパク質と56kDaタンパク質を含む免疫組成物は、免疫原性に対する相乗効果を示すものであってもよい。
また、本発明は、細胞にツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)を感染させ、感染した細胞を培養し、培養した感染細胞を取得するステップと、前記培養した感染細胞から感染細胞がない培養上清液を取得するステップと、前記培養上清液を濾過および分離し、精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップと、を含むツツガムシ病(scrub typhus)免疫組成物の製造方法を提供する。
本発明の一実施例によれば、前記精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップは、培養上清液を気孔の平均直径0.1〜0.3μmの濾過膜で濾過するステップと、アジ化ナトリウムの添加および限外濾過(ultra‐filtration)を行って濃縮物を取得するステップと、前記濃縮物を濾過、遠心分離および再懸濁してツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップと、を含むことができる。
本発明の他の一実施例によれば、前記濃縮物を濾過、遠心分離および再懸濁する工程を2〜6回行うことができる。
本発明のさらに他の一実施例によれば、前記精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞は、ツツガムシ病リケッチアの20〜110kDaタンパク質を含むことができる。
また、本発明は、ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)を含むツツガムシ病(scrub typhus)予防用薬学的組成物を提供する。
さらに、本発明は、ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)および56kDaタンパク質(Type specific antigen 56)を含むツツガムシ病(scrub typhus)予防用薬学的組成物を提供する。
また、本発明は、ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)を含むツツガムシ病(scrub typhus)の予防および治療剤の製造のための用途を提供する。
本発明は、ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)をこれを必要とする個体に有効量で投与することを特徴とするツツガムシ病の予防および治療方法を提供する。
本発明のツツガムシ病の免疫組成物は、細菌由来の構造を有することで効果的に免疫反応を誘発し、従来のツツガムシ病リケッチアを使用する免疫組成物よりも免疫原性を効果的に誘発することから、ツツガムシ病を予防することができる免疫組成物を提供する効果がある。
実施例4で実施例1のツツガムシ病リケッチアに感染した細胞ペレットを電子顕微鏡で観察した結果を示す図である。 実施例3で取得した精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞のTEM写真である。 FS15モノクローナル抗体を用いたツツガムシ病リケッチア溶解物(O.tsutsugamushi lysates)および実施例3で取得・精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞のウェスタンブロット分析結果を示す図である。 ツツガムシ病患者の血清から分離したポリクローナル抗体(polyclonal antibody)を用いたツツガムシ病リケッチア溶解物(O.tsutsugamushi lysates)および実施例3で取得・精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞のウェスタンブロット分析結果を示す図である。 FS15モノクローナル抗体を用いて免疫沈降法(immnoprecipitation)で精製したツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞のウェスタンブロット分析(ツツガムシ病患者の血清から分離したポリクローナル抗体(polyclonal antibody)利用)結果を示す図である。 階段希釈されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞を免疫蛍光法で観察した写真である。 56kDaを抗原で処理し、各実験群の血清に対してELISA分析を実施した結果を示す図である(G1:OMV投与群、G2:56kDa投与群、G3:OMV+56kDa投与群、G4:PBS+Alum投与群)。
以下、本発明をより詳細に説明する。
上述のように、ツツガムシ病は、これによる社会経済的な損失が非常に大きく、気候変化による潜在的な拡散に対する対策が求められるにつれて、これに対して効果的に免疫力を組成できる免疫組成物の開発が切実に必要とされている。
したがって、本発明は、ツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)を含むツツガムシ病(scrub typhus)免疫組成物を提供する。
本発明の前記ツツガムシ病リケッチアは、学名O.tsutsugamushiで記載する細菌であってもよく、好ましくは、実施例1に記載のように、ツツガムシ病リケッチアBoryong抗原型(NCCP NO.14794)であってもよい。
前記外膜小胞は、平均直径が20〜200nmであってもよく、前記免疫組成物は、ツツガムシ病リケッチアの20〜110kDaタンパク質を含むものであってもよい。
本発明の一実施例では、ツツガムシ病リケッチアの外膜小胞溶解物に対してウェスタンブロットを実施しており、42kDa、47kDa、56kDa、70kDa、80kDaおよび110kDaサイズのタンパク質を見出した。さらに他の本発明の一実施例では、56kDaタンパク質を外膜小胞タンパク質とともに混合して投与する場合、著しく高い免疫原性効果を示すことを確認した。したがって、本発明は、ツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞に56kDa外膜タンパク質をさらに含むツツガムシ病の免疫組成物を提供する。
また、本発明は、細胞にツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)を感染させ、感染した細胞を培養し、培養した感染細胞を取得するステップと、前記培養した感染細胞から感染細胞のない培養上清液を取得するステップと、前記培養上清液を濾過および分離して精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップと、を含むツツガムシ病(scrub typhus)免疫組成物の製造方法を提供することで、上述の問題の解決を模索した。これにより、ツツガムシ病リケッチア由来物質を含み、内毒素(endotoxin)として作用するリポ多糖類(LPS;lipopolysaccharide)および/またはペプチドグリカン(peptidoglycan)を含まず、従来のツツガムシ病リケッチアより安全に臨床で使用することができるツツガムシ病の免疫組成物およびその製造方法を提供する効果がある。
先ず、細胞にツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)を感染させ、感染した細胞を培養し、培養した感染細胞を取得するステップについて説明する。
前記細胞は、通常、細菌を培養および精製するために使用されるものであれば特に制限されない。例えば、血管内皮細胞(ECV304)、線維芽細胞(L929)、VERO細胞、L‐929細胞、HEL細胞、MRC5細胞、HeLa細胞、BHK細胞、McCoy細胞などの細胞を用いることができる。
前記感染は、通常、病原菌を用いて細胞を感染させる方法であれば特に制限されず、好ましくは、細胞とツツガムシ病リケッチアとを混合し、35〜40℃で100〜200時間培養して行ってもよく、より好ましくは、ツツガムシ病リケッチアと細菌とを1:3〜10細胞面積比で混合し、36〜38℃で150〜180時間培養して行ってもよい。
万が一、35℃未満で培養する場合、ツツガムシ病リケッチアの成長速度が減少して効果的な培養が行われない問題が生じ得、40℃を超える温度で培養する場合、宿主細胞およびツツガムシ病リケッチアの成長に問題が生じ得る。
また、万が一、100時間未満で培養する場合、菌増殖の制限による外膜小胞の生産量が減少する問題が生じ得、200時間を超えて培養する場合、生成された外膜小胞の不安定化が誘発される問題が生じ得る。
次に、前記培養した感染した細胞から感染細胞のない培養上清液を取得する。
前記培養した感染細胞から感染した細胞のない培養上清液を取得する方法は、通常、培養培地で上清液と培養細胞を分離する方法であれば特に制限されないが、好ましくは10,000〜20,000rpmで10〜60分間遠心分離を行ってもよく、さらに好ましくは11、000〜18、000rpmで15〜40分間遠心分離してもよい。
万が一、10,000rpm未満で遠心分離する場合、感染細胞の部分的な破砕物が培養上清液に混合される問題が生じ得、20,000rpmを超える回転数で遠心分離する場合、ツツガムシ病リケッチア外膜小胞粒子の取得が難しいという問題が生じ得る。
また、万が一、10分未満で遠心分離する場合、感染細胞または感染細胞由来粒子がツツガムシ病リケッチア外膜小胞と混合されてツツガムシ病リケッチア外膜小胞の精製が容易でないという問題が生じ得、60分を超える時間の間に遠心分離する場合、ツツガムシ病リケッチア外膜小胞粒子が遺失される問題が生じ得る。
次に、上述のように取得した感染細胞のない培養上清液を濾過および分離し、精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得する。
前記濾過は、通常、培養液を濾過するために使用できる方法であれば特に制限されないが、好ましくは気孔の平均直径0.1〜0.3μmの濾過膜で濾過してもよく、さらに好ましくは、気孔の平均直径0.15〜0.28μmの濾過膜で濾過してもよい。
万が一、濾過膜の気孔の平均直径が0.1μm未満の場合、ツツガムシ病リケッチア外膜小胞粒子が遺失される問題が生じ得、濾過膜の気孔の平均直径が0.3μmを超える場合、感染細胞由来物質が汚染する問題が生じ得る。
前記分離は、通常、混合物から沈殿物を取得するために使用できる方法であれば特に制限されないが、好ましくは、100,000〜250,000gで遠心分離してもよく、さらに好ましくは、120,000〜220,000gで遠心分離してもよい。
本発明の一実現例によれば、前記濾過および分離して精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップは、培養上清液を気孔の平均直径0.1〜0.3μmの濾過膜で濾過するステップと、アジ化ナトリウムの添加および限外濾過(ultra‐filtration)を行って濃縮物を取得するステップと、前記濃縮物を濾過、遠心分離および再懸濁してツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップと、を含むことができる。
前記アジ化ナトリウムの添加は、通常、培養液に添加できる量であれば特に制限されないが、好ましくは、溶液の全体積に対して0.005〜0.05体積%で添加してもよく、さらに好ましくは溶液の全体積に対して0.01〜0.03体積%で添加してもよい。
万が一、溶液の全体積に対して0.005体積%未満のアジ化ナトリウムを添加する場合、ツツガムシ病リケッチア以外の微生物によって汚染する問題が生じ得、0.05体積%を超える量のアジ化ナトリウムを添加する場合、次のステップである精製過程で過量のアジ化ナトリウムによって様々な問題が生じ得る。
前記限外濾過(ultra‐filtration)は、通常、細菌または細胞を分離するために使用できるものであれば特に制限されないが、好ましくは、気孔の平均直径が50〜500kDaの濾過膜を用いて行ってもよく、さらに好ましくは、気孔の平均直径が70〜200kDaの中空糸膜を用いて行ってもよい。
万が一、気孔の平均直径が50kDa未満の濾過膜を使用する場合、濃縮時間が長くなることでツツガムシ病リケッチア外膜小胞粒子が変形する問題が生じ得、気孔の平均直径が500kDaを超える濾過膜を使用する場合、ツツガムシ病リケッチア外膜小胞粒子が遺失される問題が生じ得る。
前記濃縮物を濾過、遠心分離および再懸濁してツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得する方法は、通常、培養培地および/または培養液から細菌を分離および/または精製するために使用される方法であれば特に制限されない。
本発明の他の一実現例によれば、前記濾過、遠心分離および再懸濁は、濃縮物を平均気孔直径が0.05〜0.4μmの濾過膜で濾過し、100,000〜250,000gで遠心分離した後、リン酸緩衝食塩水(PBS)で再懸濁することができる。
本発明のさらに他の一実現例によれば、前記濃縮物を濾過、遠心分離および再懸濁する工程は、1回以上、好ましくは2〜6回行うことができる。
また、本発明のツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップは、さらに純度の高いツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するために、免疫沈降法を用いることができる。
本発明のさらに他の一実現例によれば、FS15マウスモノクローナル抗体およびタンパク質Gマグネチックビーズを使用して、懸濁物質以外の高純度のツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得した。
上述のような製造方法で取得したツツガムシ病リケッチア外膜小胞は、平均直径が20〜200nmであってもよく、ツツガムシ病リケッチアの20〜110kDaタンパク質を含んでもよい。好ましくは56kDaタンパク質を含むものであってもよい。
また、前記ツツガムシ病リケッチア外膜小胞は、ツツガムシ病リケッチアの主要抗原であり、表面に最も多く存在すると知られた56kDaタンパク質を含み、リポ多糖類(LPS;lipopolysaccharide)および/またはペプチドグリカン(peptidoglycan)を含まず、臨床でより安全な免疫組成物として使用できると予想される。
本発明は、ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)を含むツツガムシ病(scrub typhus)予防用薬学的組成物を提供する。
また、本発明は、ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)および56kDaタンパク質(Type specific antigen 56)を含むツツガムシ病(scrub typhus)予防用薬学的組成物を提供する。
本発明の前記ツツガムシ病リケッチアは、学名O.tsutsugamushiで記載する細菌であってもよく、好ましくは、実施例1に記載のように、ツツガムシ病リケッチアBoryong抗原型(NCCP NO.14794)であってもよい。
本発明の前記56kDaタンパク質は、ツツガムシ病リケッチアの外膜に存在する56kDaタンパク質を示し、好ましくは、配列番号1の塩基配列でコードされるタンパク質であってもよい。
本発明の薬学的組成物はさらに、製薬上許容される担体およびアジュバントから構成されてもよい。「アジュバント」とは、本発明の免疫原性組成物の免疫原性を増強する役割をする物質である。免疫アジュバントは、例えば、存在しないかまたは弱い抗体力価または細胞媒介免疫反応を誘導することのように、単独投与の際には弱い免疫原性を帯びる抗原に対する免疫反応を増強させることができ、抗原に対する抗体力価を増加させることができ、個体で免疫反応を達成するために効果的な抗原の容量を減少させることができる。したがって、アジュバントは、大体、免疫反応を増加させる役割を果たし、これは当業者にとって周知の事項である。組成物の有効性を増強させるに適するアジュバントとしては、下記を含むが、これに限定されない。
(1)アルミニウム塩(ミョウバン)、例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウムなど;(2)水中油型エマルション製剤(例えば、ムラミルペプチド(下記で定義)またはバクテリア細胞壁成分のような他の特異的な免疫刺激剤を含有するか含有しない)、例えば、(a)5%スクアレン、0.5%ツイーン(Tween)80、および0.5%スパン(Span)85(任意に様々な量のMTP‐PE含有)を含有し、マイクロフルイダイザー、例えば、モデル110Yマイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス(Microfluidics:アメリカマサチューセッツ州ニュートン))を使用してマイクロメータ未満の粒子に製剤化したMF59(国際特許出願公開公報番号WO90/14837参照)、(b)10%スクアレン、0.4%ツイーン80、5%プルロニック‐ブロック重合体L121、およびthr‐MDPを含有し、マイクロメータ未満のエマルションに微細流動化するか、または渦動によって粒子のサイズがより大きいエマルションに形成されたSAF、(c)2%スクアレン、0.2%ツイーン80、および(アメリカ特許番号4,912,094に記述された3‐O‐脱アシル化したモノ‐ホスホリル脂質A(MPLTM)、トレハロースジミコレート(TDM)および細胞壁骨格(CWS)からなる群から選択される一つ以上のバクテリア細胞壁成分、好ましくは、MPL+CWS(デトックス(Detox)TM)を含有するリビ(Ribi)TMアジュバントシステム(RAS)(コリザ社(Corixa:アメリカモンタナ州ハミルトン));および(d)モンタニド(Montanide)ISA;(3)サポニンアジュバント、例えば、クイルA(Quil A)またはスティミュロン(STIMULON)TM QS‐21(アンティジェニックス(Antigenics:アメリカマサチューセッツ州フレーミングハム))(例えば、アメリカ特許番号5,057,540参照)(前記のものが使用され得る)、またはそれより生成された粒子、例えば、ISCOM(コレステロール、サポニン、リン脂質、および両親媒性タンパク質の組み合わせによって形成された免疫刺激複合体)および(本質的にISCOMと構造は同様であるが、前記タンパク質は含まないものである)イスコマトリックス(Iscomatrix);(4)バクテリアリポポリサッカライド、合成脂質A疑似体(例えば、アミノアルキルグルコサミンホスフェート化合物(AGP)、またはその誘導体または疑似体(これは、コリザ社から利用可能であり、アメリカ特許番号6,113,918に記述されている)(前記のような一つのAGPとしては、2‐[(R)‐3‐テトラデカノイルオキシテトラデカノイルアミノ]エチル2‐デオキシ‐4‐O‐ホスホノ‐3‐O‐[(R)‐3‐テトラデカノイルオキシテトラデカノイル]‐2‐[(R)‐3‐‐テトラデカノイルオキシテトラデカノイルアミノ‐b‐D‐グルコピラノシドがあり、これはまた529として知られており(以前はRC529として知られた)、これは、水性型または安定したエマルションとして製剤化する)、(5)合成ポリヌクレオチド、例えば、CpGモチーフを含有するオリゴヌクレオチド(アメリカ特許番号6,207,646);および(6)サイトカイン、例えば、インターロイキン(例えば、IL‐1、IL‐2、IL‐4、IL‐5、IL‐6、IL‐7、IL‐12、IL‐15、IL‐18など)、インターフェロン(例えば、γインターフェロン)、顆粒球大食細胞コロニー刺激因子(GM‐CSF)、大食細胞コロニー刺激因子(M‐CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)、共刺激分子B7‐1およびB7‐2など;および(7)補体、例えば、補体成分C3dの三量体。
ワクチン組成物は、薬剤学的に許容される賦形剤と混合してもよい。かかる賦形剤は、水、塩水、デキストロース、グリセロール、エタノール、これらの混合物を含んでもよい。また、ワクチン組成物は、更なる補助物質、例えば、湿潤剤、乳化剤、pH緩衝剤などを含んでもよい。前記のようなワクチン組成物は、液剤、散剤、エアロゾール、カプセル剤、腸溶皮錠剤またはカプセル剤または坐剤の形態で投与することができる。
投与経路は、腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経口投与、局所投与、粘膜内投与、鼻腔内投与、肺内投与、直腸内投与などを含むが、これに制限されない。経口投与の際、ペプチドは消化されるため経口用組成物は活性薬剤をコーティングするか胃での分解から保護するように剤形化しなければならない。また、薬剤組成物は、活性物質が標的細胞に移動することができる任意の装置によって投与され得る。
投与量は、投与形態、投与経路、年齢、健康、体重、重症度、現在治療法の種類、治療回数などに応じて変化されてもよく、免疫組成物が投与されたときに発現される免疫原性に応じて異なり得、当業者によって容易に決定され得る。例えば、筋肉組織に直接投与する場合、免疫学的または予防学的に効果的な量は、約1μg〜5mg、好ましくは約10μg〜2mgである。
本発明のワクチン組成物は、単独投与するか他の治療剤と併用して投与してもよく、併用投与する場合、従来の治療剤と順次または同時に投与してもよい。
本発明の組成物は、当業者に公知の一つ以上の方法によって、例えば、非経口的に、経粘膜に、筋肉内に、静脈内に、皮内に、鼻腔内に、皮下に、腹腔内に対象体に投与してもよく、それによって製剤化され得る。
本発明の組成物は、単回容量バイアル、多容量バイアルとして、または予め充填された注射剤として製剤化され得る。
以下、実施例と比較例により本発明の構成およびそれによる効果についてより詳細に説明する。しかし、本実施例は、本発明をより具体的に説明するための例示であって、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
細胞培養およびツツガムシ病リケッチアの感染
ツツガムシ病リケッチアBoryong抗原型(O.tsutsugamushi Boryong serotype)、疾病管理本部資源管理本部NCCP NO.14794をECV‐304細胞(血管内皮細胞株、Cell Line Service、ドイツ)に接種した後、37℃で7日間培養して細菌の増殖を誘導した。ツツガムシ病リケッチアに感染したECV‐304細胞は、10%(v/v)ウシ胎児血清(fetal bovine serum、アメリカcorning cellgro社製)を含むM199(韓国welgene社製)培養培地(culture medium)を用いて培養した。
前記感染したECV‐304細胞の培養程度は、間接蛍光抗体法(indirect immunofluorescence assay;IFA)で測定しており、90%以上の感染率が確認されると、5個の150mm組織培養皿のECV 304細胞にまた感染させ、前記の方法で感染が確認された細胞は、ツツガムシ病リケッチア外膜小胞の大量生産のために30個の150mm組織培養皿(tissue culture dish、韓国SPL社製)にまた感染させた。
次に、培養した感染細胞は培養培地で懸濁させ、4℃で13,000rpmで30分間遠心分離し、感染細胞のない培養上清液とツツガムシ病リケッチアに感染した細胞ペレットとに分離した。
[実施例2]
ツツガムシ病リケッチアの精製
実施例1のツツガムシ病リケッチアに感染したEVC‐304細胞は33mMトリ‐ハイドロクロライド(tri‐hydrochloride)と250mM TS‐バッファーで表示したスクロース(sucrose)を含むpH7.4溶液で再懸濁され、直径1mmのガラス玉を用いて1分間細胞を粉砕し、細胞内にあるツツガムシ病リケッチアが細胞外に排出されるように誘導する。取得したツツガムシ病リケッチアを4℃で1200rpmで3分間遠心分離して細胞残渣を除去し、ツツガムシ病リケッチア懸濁液を取得した。取得したツツガムシ病リケッチア懸濁液は、90%パーコール(percoll;アメリカGE life science社製)を40%パーコール密度の濃度になるまで添加し、14,000rpmで60分間遠心分離して細胞由来残渣層と細菌だけで構成された層とに分離した。取得したツツガムシ病リケッチア層を集めてリン酸緩衝食塩水(Phosphate bufferd saline;PBS)で2回洗浄し、殺菌リン酸緩衝食塩水で再懸濁させた後、液化窒素を使用して凍結し、精製したツツガムシ病リケッチアを取得した。
[実施例3]
ツツガムシ病リケッチア外膜小胞の精製
実施例1で取得した感染細胞のない培養上清液900mlは気孔の平均直径が0.22μmのフィルターシステム(アメリカcorning社製)を使用して濾過した後、アジ化ナトリウム(Sodium azide)0.02体積%を添加し、4℃でQuixStandBenchtop system(アメリカGE healthcare life sciences社製)と100kDa中空糸膜(hollow fiber membrane)を用いて50mlまで濃縮した。次に、濃縮物は0.22μmシリンジフィルター(アメリカPall life science社製)で濾過し、濾過物は4℃で3時間150,000gで遠心分離し、ツツガムシ病リケッチア外膜小胞ペレット(O.tsutsugamushi outer membrane vesicle pellet)を取得した。次に、取得したツツガムシ病リケッチア外膜小胞ペレットをさらに精製するために、1mlリン酸緩衝食塩水(PBS)で再懸濁させ、0.22μmシリンジフィルター(アメリカPall life science社製)で濾過した。
全容量13.2mlの限外濾過チューブに2.5Mのスクロース3ml、1.6Mのスクロース3ml、0.6Mのスクロース3mlを含むスクロース溶液を順に積層し(sucrose gradient)、次に、リン酸緩衝食塩水で再懸濁された前記濾過物1mlをスクロース勾配(sucrose gradient)に慎重に載せ、以降、チューブは4℃でBeckman SW 41 Ti rotorを用いて200,000gで20時間遠心分離した後、上層から1mlずつ分離した。分離した溶液は10%ドデシル硫酸ナトリウム‐ポリアクリルアミドゲルに120Vの電圧で1時間20分間電気泳動(Sodium dodecyl sulfate‐polyacrylamide gel electrophoresis;SDS‐PAGE)を行った。電気泳動した一枚のゲルはクーマシーブルー染色溶液(Coomassie blue staining‐INVITROGEN)に30分間浸け、以降、蒸留水に30分間浸けて脱色させた後、タンパク質のバンド様相を確認し、他の一枚は1時間10分間110Vの電圧でポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜でタンパク質バンドを移した後、1次抗体であるツツガムシ抗原に対して相補的なFS15抗体(anti‐TSA56、type specific membrane antigen of O.tsutsugamushi、仁荷大学校医科大学微生物学教室カン・ゼスン教授研究室)で室温で1時間反応させた。その後、PBST(Phosphate buffered saline with 0.1%tween20)バッファーで3回洗浄し、FS15に反応する2次抗体(FITC conjugated anti mouse IgG,JACKSON Lab.)で25℃で1時間反応させた。次に、またPBSTバッファーで3回洗浄し、膜に2次抗体のHRP(horse radish peroxidase)と反応することができる基質液である化学発光(enhanced chemiluminescence;ECL)溶液(アメリカGE Life Science社製)を噴霧した後、X‐ray(KODAK)フィルムに1分間感光させてバンドの様相を観察した。
以降、ウェスタンブロット分析結果、類似タンパク質概要を示す分離溶液を混合した後、4℃で150,000gで3時間遠心分離し、ツツガムシ病リケッチア外膜小胞(OMV)ペレットを取得した。取得したツツガムシ病リケッチアOMVペレットは、1Xプロテアーゼ抑制剤混合剤(protease inhibitor cocktail、アメリカSIGMA‐Aldrichi社製)を含むリン酸緩衝食塩水で再懸濁させた。再懸濁したツツガムシ病リケッチアOMVペレットは、DCタンパク質アッセイ試薬(DC protein assay reagents、アメリカBio‐Rad社製)を使用して定量した後、−70℃で保管した。
[実施例4]
ツツガムシ病リケッチア小疱およびツツガムシ病リケッチアOMVの観察
4‐1:ツツガムシ病リケッチアの小疱(blebbing)の観察
ツツガムシ病リケッチアの小疱(blebbing)を観察するために、実施例1のツツガムシ病リケッチアに感染した細胞ペレットを0.1Mリン酸塩(phosphate、pH7.4)を含む2.5%グルタルアルデヒド(glutaraldehyde)で2時間固定した。ツツガムシ病リケッチアに感染したEVC‐304細胞ペレットは、洗浄した後、1%四酸化オスミウム(osmium tetroxide)に30分間静置し、エタノールで脱水し、ビームカプセル(Beam capsule)にエポキシ樹脂(イギリスElectron Microscope Sciences社製、製品名:Epon 812)とともに満たした。超薄(ultrathin)区域はウルトラミクロトーム(ultramicrotome、アメリカReichert‐Jung社製、製品名:UltraE)で切断し、酢酸ウラニル(uranyl acetate)およびクエン酸塩(citrate)に着色した。次に、電子顕微鏡(electron microscope、CM200transmission electron microscope(PHILLIPS、Netherlands))で観察し、ツツガムシ病リケッチア感染を確認した。観察結果は図1に示した。
図1から確認することができるように、ツツガムシ病リケッチアに感染した細胞ペレットを電子顕微鏡で観察した結果、ツツガムシ病リケッチアに感染した細胞の表面で外膜小胞(outer membrane vesicle)が分泌することを確認することができた。また、ツツガムシ病リケッチアに感染した細胞周辺にツツガムシ病リケッチアから由来したものと思われる単一膜小胞体(single membrane vesicle)を確認することができた。
さらに、図1から確認される外膜小胞のサイズは約130nmであった。
4‐2:ツツガムシ病リケッチアのOMVの観察
実施例3で取得した精製されたツツガムシ病リケッチアのOMVを観察するために、前記実施例3の精製されたツツガムシ病リケッチアの一部をサンプルで200メッシュ(mesh)の炭素コーティングされた銅グリッド(CF200‐Cu carbon film、Electron Microscopy Sciences)に5分間静置した。前記銅グリッドは、1%酢酸ウラニル(uranyl acetate)に着色した。次に、空気中で乾燥し、CM200透過型電子顕微鏡(transmission electron microscopy;TEM、オランダPHILLIPS社製)で観察した。観察結果であるTEM写真は図2に示した。
図2から確認されるように、精製したツツガムシ病リケッチアOMVは、球形であり、比較的様々なサイズの50〜150nmの小胞体を確認することができ、単一膜で構成されていることを確認することができた。
[実施例5]
ツツガムシ病リケッチア外膜小胞タンパク質の確認
実施例2で取得した精製したツツガムシ病リケッチアは、氷水槽のリン酸緩衝水溶液と超音波機器(アメリカFisher社製、モデル:Sonic Dismemrator model 300)30kHzの超音波を10秒間10回処理した。次に、5分間12,000rpmで遠心分離し、ツツガムシ病リケッチア溶解物(lysates)のタンパク質濃度をビシンコニン酸タンパク質アッセイキット(bicinchoninic acid protein assay kit、DC protein assay reagents、Bio‐Rad、USA)を用いて測定し、−70℃で保管した。
前記ツツガムシ病リケッチア溶解物および実施例3で取得したツツガムシ病リケッチア外膜小胞(OMV)のタンパク質のサイズを確認し、実際、外膜小胞タンパク質であるか否かを確認するために、ツツガムシ抗原に相補的なFS15抗体を用いてウェスタンブロットを行い、その結果を図3に示した。
また、本発明のツツガムシ病リケッチア外膜小胞(OMV)を用いたときにツツガムシ病患者の血清に含まれたポリクローナル抗体(polycolnal antibody;ツツガムシ病リケッチアの抗原に対して相補的な抗体)を用いてウェスタンブロットを行い、その結果を図4に示した。
前記ポリクローナル抗体は、ウェスタンブロット分析法を行うためにツツガムシ病(scrub typhus)患者の血清(sera)から精製しており、前記患者の遺伝子型は、Genotech(韓国大田所在企業)がツツガムシBoryong遺伝子型(boryong genotype)であることを判明した。
図3から確認されるように、前記で分離したツツガムシ病リケッチア溶解物に外膜小胞タンパク質が含まれており、実施例3で精製したタンパク質がツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞(OMV)であることを確認した。また、42kDa、47kDa、56kDa、70kDa、80kDaおよび110kDaのタンパク質バンドを確認することができた。
図4から確認されるように、ツツガムシ病患者の血清に含まれたポリクローナル抗体を使用してウェスタンブロットを行った結果、ツツガムシ病リケッチア溶解物の場合、様々なサイズのツツガムシ病リケッチア抗原タンパク質が含まれたことを確認しており、実施例3で分離したツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞は、主に56kDaを含む他の抗原に該当するタンパク質から構成されていることを確認した。
すなわち、前記結果に示されているように、ツツガムシ病リケッチア外膜小胞は、患者の血清に含まれたツツガムシ病リケッチアに対するポリクローナル抗体と結合することから見て、本発明のツツガムシ病の免疫組成物を利用すれば、ツツガムシ病リケッチアの56kDaとその他のタンパク質に対する抗体生成を誘導することができ、ツツガムシ病リケッチアに対する免疫力を増加させることができる。
すなわち、56kDaサイズの外膜タンパク質を含むツツガムシ病リケッチアの外膜小胞は、主に感染した細胞外に分泌され、ツツガムシ病の免疫組成物の製造に適するということを意味する。
[実施例6]
免疫沈降法の分析およびウェスタンブロットの分析
実施例3で分離したツツガムシ病リケッチア外膜小胞(OMV)に含まれたタンパク質の免疫沈降法(immunoprecipitation)を行うために、FS15マウスモノクローナル抗体(mouse monoclonal antibody)はタンパク質Gマグネチックビーズ(protein G magnetic Beads、イギリスBioLabs社製)10μlと混合し、1時間25℃で60rpmで攪拌しながら培養した。次に、IPバッファー(25mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)pH7.5、150mMNaCl、2.5mMエチレンジアミンテトラ酢酸(ethylene diaminetetraacetic acid;EDTA)、0.05%Triton X‐100および0.01%NaNを含む)で3回洗浄した後、FS15抗体が結合したマグネチックGビーズを取得した。
ツツガムシ病リケッチア外膜小胞およびツツガムシ病リケッチア溶解物にそれぞれ前記で取得したFS15抗体が結合したマグネチックGビーズを混合した後、4℃で24時間(または一晩)攪拌しながら混合し、混合液を取得した。取得した混合液は、IPバッファーで4回洗浄し、リン酸緩衝水溶液で洗浄した。
ペレットは、減少サンプルバッファー(50mMTris‐Cl pH 6.8、100mMジチオトレイトール(dithiothreitol;DTT)2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS;Sodium dodecyl sulfate)、0.1%ブロモフェノールブルー(bromophenol blue)、10%グリセロール(glycerol)を含む)溶液で100℃で10分間加熱して可溶化した(solubilized)後、4℃で10分間14,000rpmで遠心分離した後、可溶性タンパク質を取得した。
取得した可溶性タンパク質の一部は−20℃で保管し、一部はドデシル硫酸ナトリウム‐ポリアクリルアミドゲル電気泳動(10% Sodium dodecyl sulfate‐polyacrylamide gel electrophoresis;SDS−PAGE)を行った後、ツツガムシ病患者の血清に含まれたポリクローナル抗体を用いてウェスタンブロットを行い、前記実施例6の免疫沈降を行っていないサンプルを比較例としてともにロードし、実験を行った。
ウェスタンブロットは、実施例3に提示された方法と同様の方法で行い、2次抗体は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(horseradish peroxidase;HRP)‐コンジュゲート2次抗体(アメリカJackson Immunoresearch Laboratories社製)を使用して1時間25℃で培養した。次に、培養した膜は、PBST溶液で3回洗浄し、化学発光(enhanced chemiluminescence;ECL)溶液(アメリカGE Life Science社製)で現像しており、その結果は図5に示した。
図5から確認されるように、FS15抗体で免疫沈降を行い、患者の血清由来抗体を用いてウェスタンブロットを行った結果、ツツガムシ病リケッチア溶解物の場合、42kDa、47kDa、56kDa、70kDa、80kDaおよび110kDaサイズのタンパク質が主に発現されることを確認しており、これは、ツツガムシの主な外膜タンパク質として知られた22、47、56、70、110kDaと非常に類似していることを確認することができた。ツツガムシ由来の外膜小胞の場合、ツツガムシ病リケッチアの主な抗原であり、表面に最も多く存在するものと知られた56kDaタンパク質バンドが、ツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞でも濃厚に発現することを確認することができた。
前記56kDaタンパク質は、ツツガムシ病リケッチアの感染病因に重要な役割をするものであり、ツツガムシ病リケッチアの細胞膜に主に存在する。すなわち、ツツガムシ病リケッチアの最も重要な抗原の一つであり、細胞に付着し浸透する役割をする。これにより、56kDaタンパク質に対する抗体は、中和抗体の役割をし、防御免疫に重要な役割を行う。
[実施例7]
56kDa組み換えタンパク質の分離および精製
7‐1:56kDa(Type specific antigen 56)遺伝子の増幅
56kDaタンパク質の88番から479番までのアミノ酸に該当する遺伝子部位(配列番号1)を増幅させるために、ツツガムシ全体遺伝子を鋳型で以下のプライマー対で遺伝子増幅法を(PCR)用いて得ようとする遺伝子部位を増幅した。
7‐2:56kDaクローニングと過発現
6個のヒスチジン(Histidine)残基が結合した56kDaタンパク質の過発現のためにpRSET‐Aベクター(Invitrogen、USA)に増幅された遺伝子を組み込むためにベクターをEcoR IとXho I制限酵素で(TAKARA、Japan)処理し、連結酵素を(NEB biolab、UK)用いて遺伝子とベクターとを連結した。組み換えタンパク質を得るために、BL21(DE3)大腸菌に形質導入を行ってアンピシリン抗生剤が入っているLB寒天皿に均一に展延して塗布してから37℃で一晩放置した。いくつかのコロニーの一つを選択してアンピシリンが入っているLB液体培地6mlに入れ、37℃で200rpmで攪拌し、一晩培養した。500mlのLB液体培地に前記で準備した飽和した大腸菌を5ml入れ、600nmでの吸光度が0.5になる時点で過発現のために0.2mM IPTG(sigma、USA)を入れ、37℃で3時間200rpmで攪拌した。
7‐3:56kDaタンパク質の精製
過発現した大腸菌を5000rpmで15分間遠心分離して集め、分解バッファー(Lysis buffer:50mM Tris pH=8.0、100mM NaCl、0.1% NaN3,0.1% TX‐100,0.1mM PMSF、1mM DTT)30mlで懸濁した。懸濁液を超音波破砕装置を用いて(70%)10秒間3回破砕した後、12000rpmで20分間遠心してペレット部分で組み換えタンパク質が含まれた大腸菌のタンパク質混合液を得る。組み換えタンパク質の精製のために、ペレットを溶解バッファー(PBS、0.5mM DTT、0.05% TX‐100、8M UREA)10mlで懸濁させた後、懸濁液を超音波破砕装置を用いて(70%)10秒間3回破砕した後、12000rpmで20分間遠心して上清液を得た。Ni‐NTAが結合したアガロースビーズ(Invitrogen、USA)が満たされたカラム(アガロースビーズの体積は4ml)に前記の上清液を注ぎ、不要なタンパク質を除去するために洗浄液(分解バッファーと組成が同様、pH=6.3)を40mlずつ3回流した。所望のヒスチジンが結合した56kDaタンパク質を得るために、溶出バッファー(分解バッファーと組成が同様、pH=4.5)を6個のチューブにそれぞれ4mlずつ流して集めた。各分画を10%SDS‐PAGEゲルに電気泳動を実施して量と純度が適切なチューブを選定し、56kDaタンパク質を精製した。この溶液で8M UREAを順に除去するために、3kDaサイズの孔を有している浸透圧ビニル(PIERCE、USA)に入れ、精製に使用された溶液と組成を同様にし、UREAの濃度だけ4M、2M、1M、0.5M、0.25M、0.1Mの順に減少させてそれぞれの濃度で24時間透析をする。透析が終了すると、内毒素の濃度が0.05EU/mlの濃度になるように除去した(Genescript、USA)。
[実施例8]
56kDaタンパク質の免疫原性に対する動物実験
8‐1:実験動物の準備
本実施例8では、実施例2で取得・精製したツツガムシ病リケッチアの免疫原性を確認するために、動物実験を行った。本研究と類似の研究を実施した参考文献によると、各群当たり3匹〜5匹のマウスを使用したため、これを根拠として本実験例では各群当たり5匹のマウスを用いた。
マウスは、6〜8週齢の雌のBalb/cマウスをオリエントバイオ社から購入した。購入したマウスは、清浄動物施設の環境基準に適するSPF(specific pathogen free)施設で飼育した。実験動物の倫理的な使用のために3R原則を守り、仁荷大学校の動物実験倫理委員会の規定下で動物実験を実施した。
8‐2:ツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞の免疫原性の評価のための動物実験の実施
ツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞の免疫原性を評価するために、下記の実験プロトコール通りに動物実験を実施した。
前記表2に記載のOMVは、ツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞タンパク質(O.tsutsugamushi derived outer membrane vesicles)であり、IAは免疫アジュバント(Immune Adjuvant)であり、本実験において、免疫アジュバントとしてアルミニウム塩(Alum)が使用された。また、OMVは、実施例3で精製した外膜小胞体タンパク質を意味しており、56kDaは、実施例7で精製したツツガムシ病リケッチア外膜タンパク質である。また、PBSはオタネニンジン緩衝食塩水(Phosphate buffer saline)である。
前記使用されたOMV、56kDaは、2%アルハイドロゲルアジュバント(インビトロジェン)とPBSをそれぞれ1:1に希釈し、最終体積が100μlになるようにした。前記表2に記載のプロトコール通りに2週間隔で3回腹部皮下注射(subcutaneous injection)した。その後、2週後に血液サンプルを採取し、ELISAとIFA分析により免疫原性を評価した。免疫原性確認方法としては、免疫蛍光法とELISA分析法を用いて免疫原性を確認した。
8‐3:免疫蛍光法を用いた免疫原性の確認
先ず、免疫蛍光法を用いて免疫原性を確認した。タンパク質抗原を有する細菌が塗抹されたガラススライドに1:1280まで階段希釈したマウス血清を反応させ、FITC‐結合抗マウスIgGと反応させた後、蛍光顕微鏡で抗体が生成されたか否かを観察した。
結果、顕微鏡で観察した写真は図6に示しており、下記表3に示されているように、OMVを注射したマウスでいずれもツツガムシ病リケッチア陽性結果を確認しており、ほとんどが1:640以上の高い力価を示した。一方、Alum、PBSを投与した対照群ではツツガムシ病リケッチアに対する反応がなかった。すなわち、表3から分かるように、OMVを用いてツツガムシ病リケッチアに対する免疫原性を誘発することができることを確認した。
8‐4:ELISAを用いた免疫原性の確認
次に、ELISAの実験方法で、免疫原性確認のためのタンパク質抗原を96ウェルプレートにコーティングした後、マウス血清を1:1280まで階段希釈しており、これを96ウェルプレートに分注し、反応させた。その後、HRP‐結合抗マウスIgGを反応させ、HRPに対する基質を添加して反応させた。最後に、波長測定装置(BioTek Instruments、USA)で450nmで吸光度を測定し観察した。
結果、図7に示されているように、56kDaタンパク質を用いたELISA検査でOMVを注射したマウスグループ1において、平均OD値は0.25、56kDaタンパク質を注射したグループ2において、平均OD値は0.39であった。OMVと56kDaタンパク質をともに投与したグループ3の平均OD値は0.93であり、OMVと56kDaタンパク質をそれぞれ投与したグループより著しく上昇していることが認められる。コルビー公式で効果を評価すると、下記式1で示されているように、実測値は0.93であり、期待値よりも45.3%の増加した値で相乗作用を確認した。
これにより、マウス実験グループ1の結果としてOMVを使用して56kDaタンパク質に対する免疫原性を確認しており、且つ、マウス実験グループ3の結果としてOMVが併合投与した56kDaタンパク質の免疫原性の形成に上昇的に作用するということを確認した。
前記実施例から確認することができるように、ツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞には、ツツガムシ病リケッチアにおいて最も重要な抗原である56kDa抗原と他の様々な抗原を含んでいることを確認した。また、グラム陰性菌であるにもかかわらず、外膜にリポ多糖類(LPS;lipopolysaccharide)および/またはペプチドグリカン(peptidoglycan)を含んでいないと知られたツツガムシ病リケッチア由来の外膜小胞は、臨床でより安全なワクチンやワクチン補助剤として使用できると判断される。

Claims (15)

  1. ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)を含むツツガムシ病(scrub typhus)に対する免疫組成物。
  2. 前記外膜小胞は、平均直径が20〜200nmであることを特徴とする、請求項1に記載のツツガムシ病に対する免疫組成物。
  3. 前記免疫組成物は、ツツガムシ病リケッチアの20〜110kDaタンパク質を含むことを特徴とする、請求項1に記載のツツガムシ病に対する免疫組成物。
  4. 前記免疫組成物は、ツツガムシ病リケッチアの56kDaタンパク質(Type specific antigen 56)をさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載のツツガムシ病に対する免疫組成物。
  5. 前記56kDaタンパク質(Type specific antigen 56)をさらに含む免疫組成物は免疫原性に対する相乗効果を示すことを特徴とする、請求項4に記載のツツガムシ病に対する免疫組成物。
  6. 細胞にツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)を感染させ、感染した細胞を培養し、培養した感染細胞を取得するステップと、
    前記培養した感染細胞から感染細胞がない培養上清液を取得するステップと、
    前記培養上清液を濾過および分離し、精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップと、
    を含む、ツツガムシ病(scrub typhus)に対する免疫組成物の製造方法。
  7. 前記精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップは、
    培養上清液を気孔の平均直径0.1〜0.3μmの濾過膜で濾過するステップと、
    アジ化ナトリウムの添加および限外濾過(ultra−filtration)を行って濃縮物を取得するステップと、
    前記濃縮物を濾過、遠心分離および再懸濁してツツガムシ病リケッチア外膜小胞を取得するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項6に記載のツツガムシ病に対する免疫組成物の製造方法。
  8. 前記濃縮物を濾過、遠心分離および再懸濁する工程を2〜6回行うことを特徴とする請求項7に記載のツツガムシ病に対する免疫組成物の製造方法。
  9. 前記精製されたツツガムシ病リケッチア外膜小胞は、ツツガムシ病リケッチアの20〜110kDaタンパク質を含むことを特徴とする請求項6に記載のツツガムシ病に対する免疫組成物の製造方法。
  10. ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)を含むツツガムシ病(scrub typhus)に対する予防用薬学的組成物。
  11. ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)および56kDaタンパク質(Type specific antigen 56)を含むツツガムシ病(scrub typhus)に対する予防用薬学的組成物。
  12. ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)を含むツツガムシ病(scrub typhus)の予防および治療剤の製造のための用途。
  13. ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)をこれを必要とする個体に有効量で投与することを特徴とするツツガムシ病の予防および治療方法。
  14. ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)および56kDaタンパク質(Type specific antigen 56)を含むツツガムシ病(scrub typhus)の予防および治療剤の製造のための用途。
  15. ツツガムシ病リケッチア(O.tsutsugamushi)由来の外膜小胞(outer membrane vesicle)および56kDaタンパク質(Type specific antigen 56)をこれらを必要とする個体に有効量で投与することを特徴とするツツガムシ病の予防および治療方法。
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