JP2017535583A - Gd−DOTA金属錯体のメグルミン塩を含む製剤 - Google Patents

Gd−DOTA金属錯体のメグルミン塩を含む製剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、小過剰の遊離DOTAをさらに含む、メグルミン塩としての大環状キレート剤DOTAのガドリニウム金属錯体の製剤の調製方法に関する。本方法は、過剰のガドリニウムが酸化ガドリニウムの沈殿として存在するように制御された条件を、規定の過剰のDOTAキレート剤を添加する前の、過剰量を除去する濾過と共に使用する。また、提供されるのは、Gd−DOTAに基づくMRI造影剤の調製方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、大環状キレート剤DOTAのガドリニウム金属錯体と、小過剰の遊離DOTAをさらに含む製剤の調製方法に関する。本方法は、過剰のガドリニウムが酸化ガドリニウムの沈殿として存在するように制御された条件を用いるとともに、濾過によって過剰のガドリニウムを除去してから、所定の過剰のDOTAキレート剤を添加する。また、Gd−DOTA系MRI造影剤の調製方法も提供する。
ランタニド金属、特にガドリニウムの金属錯体は、インビボ医用イメージング分野でのMRI造影剤として関心がもたれている。ガドリニウムの金属錯体に基づくMRI造影剤については詳細な総説がある[例えば、Zhang et al,Curr.Med.Chem.,12,751−778(2005)及びAime et al,Adv.Inorg.Chem.,57,173−237(2005)参照]。
ただし、遊離ガドリニウムイオンは、インビボで著しい毒性を示す。米国特許第5876695号では、ガドリニウム金属錯体の製剤に、カルシウムとの錯体のような「弱い金属キレート錯体」である添加剤を配合することにより、この問題に対処している。その思想は、過剰の「弱い金属キレート錯体」が、偶発的に遊離したり、存在するおそれのあるガドリニウムイオンと効率的に錯形成して、MRI造影組成物の安全性を向上させるというものである。
欧州特許第2513043号には、ガドリニウム金属錯体の調製方法であって、ガドリニウムをまず、金属配位基で適宜官能化された陽イオン交換樹脂に錯形成しておく方法が開示されている。固相に結合したガドリニウムを、次いでアミノカルボン酸キレート剤と反応させ、所望のガドリニウム錯体を遊離させる。過剰のガドリニウムは、固相と結合したまま残る。
欧州特許第2242515号には、大環状キレートとランタニドとの錯体及びmol/mol量で0.002%〜0.4%の遊離大環状キレートを含む液体医薬製剤の調製方法が開示されており、この方法は、以下の一連のステップ:
b)大環状キレートとランタニドとの錯体、遊離大環状キレートであって賦形剤X[X’,L](式中、Lは大環状キレートであり、X及びX’は金属イオンであり、特にカルシウム、ナトリウム、亜鉛及びマグネシウムから独立に選択される。)の形態ではないもの、及び遊離ランタニドを含む液体医薬組成物を、遊離大環状キレートの溶液と遊離ランタニドの溶液を混合して、大環状キレートによるランタニドの錯体を形成することによって調製して、大環状キレートによるランタニドの錯化を得るステップであって、遊離大環状キレートの量及び遊離ランタニドの量が、すべてのランタニドが錯化されるような量ではないステップと、
c)ステップb)で得られた医薬製剤中の遊離ランタニドの濃度Clan lを測定するステップであって、遊離大環状キレートの濃度Cch lが0に等しいステップと、
d)ステップb)で得られた製剤に、まず遊離ランタニドの錯化を完了してClan l=0とし、次にCch l=Ct ch l(Ct ch lは最終液体医薬製剤における遊離大環状キレートの目標濃度であり、0.002%〜0.4%mol/molの範囲内で選択される。)とするのに必要な量の遊離大環状キレートを添加することにより、Cch l及びClan lを調整するステップと
を含んでおり、最終液体医薬製剤中の遊離大環状キレートの量は、最終液体医薬製剤中の錯化大環状キレートの量に対する遊離大環状キレートの割合に対応する。
欧州特許第2242515号には、この方法は、好ましくは、最終液体医薬製剤における遊離大環状キレートCt ch lの理論目標濃度を求める先行ステップa)をさらに含むと教示されている。
米国特許出願公開第2012/0082624号には、医薬製剤が粉末形態で得られる点を除いて、欧州特許第2242515号と同様の方法が開示されている。
欧州特許第2242515号及び米国特許出願公開第2012/0082624号のいずれにおいても、工業的規模での医薬品製造プロセスについては、秤量だけでは0.1mol%の遊離大環状キレート剤の添加を所要の精度で達成するのは困難であると強調されている。これは、キレート剤の量に1000倍の差があること、さらにはキレート剤の吸湿性によるとされている。それらの特許請求の範囲に記載された発明は、上述の通り、最初に、過剰のランタニド金属イオンでの金属錯形成反応を実施し、次いで、錯化されていない過剰のランタニドの濃度を精密に測定するというものである。その測定値は、後段で、過剰のランタニドを錯形成させるとともに、所望の0.1%モル過剰の大環状キレートを得るために、どの程度追加のキレート剤を添加しなければならないか正確に算出するのに使用される。
欧州特許第2242515号の参考例3には、実験室規模での調製例が記載されており、pH6〜7の水中でDOTA(10g,25mmol)と化学量論量の酸化ガドリニウム(Gd23,12.5mmol)とを80℃で反応させてGd−DOTAを調製している。次いでpHを5に調整し、Chelex樹脂と2時間撹拌した後濾過することにより残留遊離ガドリニウムを除去する。欧州特許第2242515号には、Gd−DOTA錯体を次いでエタノール水溶液から沈殿させて、白色粉末を80%の単離収率で得たことが教示されている。欧州特許第2242515号には、0.002%〜0.4%mol/molの過剰の大環状キレート剤を有する液体医薬組成物を、特に工業的規模で得るために、参考例3の方法をどのように適合させればよいのかについては教示されていない。
国際公開第2014/114664号は、Gd−DOTAメグルミン(ガドテル酸メグルミン)の調製方法であって、最初にシクレンからのDOTAの合成と、次いで再結晶と陽イオン及び陰イオン交換クロマトグラフィーの両方による多段階精製とを含む方法が記載されている。精製DOTAを次いでGd23と反応させてGd−DOTA錯体を得た後、メグルミンを添加して所望の生成物を得る。
国際公開第2014/161925号には、Gd−DOTA及び同様の錯体を工業的規模で調製する際には、使用前にキレート剤の水分含有量を分析し、それに応じて使用するモル量を補正しておく必要があると教示されている。国際公開第2014/161925号には、DOTAの水分含有量が相対湿度条件と共に変化すると記載されている。
過剰の大環状キレート剤が配合された大環状キレート剤のランタニド金属錯体の製剤を調製するための代替方法に対するニーズは依然として存在する。かかる方法は、好ましくは、工業的規模での医薬製造に適しているべきであり、かかる製剤を含むMRI造影剤の提供にも適しているべきである。
欧州特許出願公開第2799090号
本発明は、ガドリニウムDOTA錯体を、0.002〜0.4mol/mol%量の未錯化形DOTAと共に含む液体医薬製剤の調製方法を提供する。かかる製剤は、MRI造影剤の提供に有用である。
本方法は、従来技術の測定ステップ及び調整ステップを必要としないが、これは時間及び労力の両面で有益な簡略化である。
本方法は、過剰のガドリニウムイオンが存在しなくても、最初にGd−DOTA金属錯体が得られる方法を提供する。これは、過剰のガドリニウムが不溶性のGd23として存在するように反応条件を制御することにより達成され、過剰のガドリニウムは濾過によって除去することができる。さらに、Gd−DOTA錯体は水溶液中に維持されるので、錯体の水分含有量に関する補正は不要である。本方法は、遊離ガドリニウムイオンを含まないGd−DOTA金属錯体の中間溶液を与えるので、所定の過剰の遊離キレート剤を有する所望の製剤を得るために添加すべき過剰のDOTAの量を容易に計算することができる。
本発明の方法は、工業的規模で実施することができるという別の利点を有する。
第1の態様では、本発明は、Gd−DOTA金属錯体のメグルミン塩を、Gd−DOTA錯体の0.002〜0.4mol/mol%量の未錯化形DOTAと共に含む液体医薬製剤の調製方法を提供するが、本方法は、
(i)以下の(a)〜(c)のいずれかの反応:
(a)DOTAとメグルミンの1:1モル比の水溶液と過剰のGd23との反応であって、すべてのDOTAが反応してGd−DOTAを生じる反応、又は
(b)pH2.0〜6.0におけるDOTAの水溶液と不足量のGd23との反応であって、すべてのガドリニウムが反応してGd−DOTAを生じ、次いでメグルミンを添加してpHを6.5〜8.0に上昇させ、次いで過剰のGd23を添加する反応、又は
(c)pH6.5〜8.0におけるDOTAの水溶液と過剰のメグルミン、過剰のGd23との反応であって、すべてのDOTAが反応してGd−DOTAを生じる反応
であって、(a)、(b)又は(c)が、過剰の未溶解Gd23を含有するGd−DOTAの第1の溶液を生じるステップと、
(ii)ステップ(i)で得られた第1の溶液を濾過して過剰の未溶解Gd23を除去し、過剰のGd23を含まないGd−DOTAを含む第2の溶液を得るステップと、
(iii)ステップ(ii)の第2の溶液に対して0.002〜0.4mol/mol%の未錯化形DOTAを添加して、液体医薬製剤を得るステップと
を含んでおり、未錯化形DOTAは配位金属イオンを含まない。
「DOTA」という用語は、大環状キレート剤1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸の慣用略号であり、DOTA自体又はその塩をいう。
生体医用イメージングにおけるDOTA及びその金属錯体は、Stasiuk及びLong[Chem.Comm.,49,2732−2746(2013)]に記載されている。
「未錯化形DOTA」という用語は、「遊離キレート剤」、つまり金属イオンが配位していないものをいう。したがって、未錯化形DOTAは、配位ランタニドその他の金属イオンをゆうしておらず、後段での金属錯化にすべて利用できる。「未錯化形DOTA」は、カルボン酸金属ドナー基のカルボン酸塩として存在するときのように、イオン形の金属イオンを含んでいてもよい。
「メグルミン」という用語は、その通常の意味を有し、N−メチルグルカミンをいう。
「含む」という用語は、本願を通してその通常の意味を有し、薬剤又は組成物が、記載された必須の特徴又は成分を有していなければならないが、その他の特徴又は成分も存在していてもよいことを意味する。「含む」という用語は、「から実質的になる」を好ましいサブセットとして包含するが、後者は、組成物が記載された成分を有していて、他の特徴又は成分が存在しないことを意味する。
ステップ(i)の錯化に好適な溶媒は当技術分野で公知であり[The Chemistry of Contrast Agents in Medical Magnetic Resonance Imaging,2nd Edition,A.Merbach,L.Helm & E.Toth(Eds),Wiley(2013)]、好適には水性である。大環状キレート剤(例えば、DOTA)によるガドリニウムの錯化は、ある程度安定な初期錯体が熱力学的に安定な最終金属錯体へとゆっくりと成長する多段階プロセスである。
ステップ(i)(a)のガドリニウムの過剰量又はステップ(i)(b)のDOTAの過剰量は、ガドリニウムDOTA錯体の化学量論が1:1錯体となることが分かっていれば、モル比の計算によって得られる。使用するガドリニウム及びDOTAの化学的純度%も考慮される。
酸化ガドリニウム(Gd23)は水に不溶性であるが、酸性pHで加水分解して、溶液中で遊離ガドリニウムイオンを生じる。中性pHでは、このような加水分解は存在しないか非常に遅いと報告されている[Hemmer et al,Adv.Mat.Sci.Eng.,1−15(2012)doi1:0.1155/2012/748098)。
ステップ(i)(a)では、1:1モル比のDOTA及びメグルミンの混合物に過剰の酸化ガドリニウムを添加する。正確なDOTA/メグルミン比(100:95〜100:100モル比のDOTA/メグルミン)を使用することによって、DOTAは酸化ガドリニウムを消費してGd−DOTAを生成し、pHは、錯形成反応の最後に高pH(pH6〜8)に近づく。高pHとなると、不溶性の酸化ガドリニウムの加水分解は非常に遅くなり、後段での過剰の酸化ガドリニウムの濾過による除去が可能となる。
ステップ(i)(b)では、酸性pHのDOTAに、化学量論量未満のGd23を添加する。酸化ガドリニウムが完全に消費された後、メグルミンを添加してpHを6.5〜8.0まで高めた後、過剰のGd23(約1〜5%)を添加する。こうして、すべてのDOTAの完全な錯形成を促進しつつ、過剰のGd23の加水分解が最小限に抑制される(中性pHでの反応速度が遅いため)。このプロセスでは、低pHでの高い錯形成速度及び高pHでの低い加水分解速度が共に利用される。
ステップ(i)(c)では、過剰のメグルミンを使用してさらに高いpH(約pH6.5〜8)へと導き、酸化ガドリニウムの加水分解度をさらに低下させる。アルカリ性Gd−DOTA−メグルミン溶液は、しかる後、ステップ(iii)の0.1mol/%過剰のDOTAの添加によって(DOTAの酸性のため)中和される。
ステップ(ii)の濾過は、常法によって達成することができる。
ステップ(iii)の添加は、好ましくは、第1又は第2の溶液中の遊離ガドリニウムの濃度/量のインプロセス分析を予め行うことなく実施される。かかるステップは本方法では不要であるからである。すなわち、ステップ(ii)の濾過で、遊離ガドリニウムの濃度が既知(すなわち、実質上ゼロの)濃度の「第2の溶液」が得られるからである。そのため、ステップ(iii)の添加は、ステップ(i)のDOTAの出発モル量に基づいて、ステップ(i)の錯形成反応の変換率が100%と仮定して算出される「未錯化形DOTA」の量に基づいて実施される。100%変換は、かかる反応の効率について当技術分野で知られているものに一致する。遊離DOTAは、固体として又は溶液として添加し得るが、好ましくは溶液として添加される。ステップ(i)を実施するためにDOTAの溶液を調製する際の最も好ましい方法は、酸化ガドリニウムの添加前に溶液から適切な体積分率を除外しておくことである(例えば、1000Lの反応体積又は等量から約1Lを取り除く)。この体積分率は、ステップ(iii)の添加に都合よく用いられる。このアプローチによって、複数の溶液の調製及び/又は純度又は水分の補正のための複数の計算を行う必要がなくなる。
第1の態様の方法は、実験室規模、パイロットプラント規模又は工業生産規模での実施に適している。本方法は、1kg〜800kgのキログラム規模、好ましくは100kg〜650kg規模での製造に特に適している。
好ましい実施形態
第1の態様の方法では、ステップ(i)の(a)、(b)及び(c)におけるGd23の過剰量は、0.001〜5mol/mol%、さらに好ましくは0.01〜1mol/mol%、最も好ましくは0.05〜0.5mol/mol%である。
この範囲内の最小レベル(約0.001〜0.01mol%)の過剰のガドリニウム金属は、遊離ガドリニウムイオンの存在に関する試験が陽性となるまで、ガドリニウムのアリコートを漸増的に添加することによって達成することができる。かかる「スポット試験」は、存在/非存在の質問に対して、是/非の答えを与えるが、遊離ガドリニウムの濃度に関する情報はもたらさない。スポット試験は、当技術分野で公知の通り、アルセナゾ色素を用いて行うことができる。別法として、過剰のガドリニウムは、当技術分野で公知の通り、キシレノールオレンジ法又はアルセナゾII法で測定することができる[それぞれ、Barge et al,Contrast Med.Mol.Imaging,1,184−188(2006)及びHvattum et al,J.Pharm.Biomed.Anal.,13(7),927−932(1995)参照]。キシレノールオレンジ及びアルセナゾIIIは市販されている。さらに高レベル(>0.01mol%乃至5mol%)の過剰のガドリニウムは、秤量のみで実現することができる。
第1の態様の方法において、ステップ(iii)の未錯化形DOTAは、Gd−DOTA錯体に対して、好ましくは0.025〜0.25mol/mol%、さらに好ましくは0.08〜0.12mol/mol%、最も好ましくは0.09〜0.11mol/mol%量である。未錯化形DOTAは、好適にはガドリニウム金属イオンを含まず、好ましくは、配位したカルシウムイオン、亜鉛イオン及びマグネシウムイオンも含まない。
第1の態様の方法のステップ(ii)は、好ましくは、濾過後に、
(a)濾液を、固相結合スカベンジャーキレート剤と1回以上接触させて、溶液中の過剰のGd3+をスカベンジャーキレート剤と錯化させるステップと、
(b)ステップ(a)の濾液から固相を分離するステップと
によって、溶液中の過剰のGd3+を除去するステップをさらに含む。
「固相結合スカベンジャーキレート剤」という用語は、ランタニド錯形成に使用される溶媒に不溶性の固相材料にキレート剤が共有結合したものをいう。結合したキレート剤は、溶液中の遊離金属イオンと錯形成し、かかる金属イオンを溶液から除去又は「スカベンジ(掃去)」することができる。スカベンジャーキレート剤は、DOTAとは異なるものが選択され、好適にはガドリニウム金属の生成定数がDOTAよりも低く、Gd−DOTA金属錯体からガドリニウムを置換できないように選択される。スカベンジャーキレート剤は、好ましくは、溶液中の遊離金属イオンを捕捉する反応速度が速いように選択される。この観点から、直鎖状(つまり、非大環状)のスカベンジャーキレート剤が好ましい。固相に結合しているので、スカベンジャーキレート剤は、それと接触する溶液から、濾過及び適宜洗浄によって容易に分離される。好適な固相材料としては、合成ポリマー及びコポリマーが挙げられる。
ステップ(a)の接触は、2通りの主要な方法又はそれらの組合せによって行うことができる。第1の選択肢は、固相樹脂を「第1の溶液」と混合することである。別法として、固相をカラムとして準備してもよく、「第1の溶液」はカラムを通して溶出される。ステップ(b)の分離は、ガドリニウム結合樹脂を除去するための溶液の濾過、或いはカラム溶出による溶出液の回収によって達成される。好ましくは、濾過した樹脂又は固相カラムのいずれかを適当な溶媒で洗浄して、「第2の溶液」のより完全な回収を担保することができる。ステップ(a)の接触は、好ましくはpH4.0〜6、さらに好ましくは4.5〜5.5で実施され、約pH5が理想的である。
スカベンジャーキレート剤は、好ましくはイミノ二酢酸(IDA)、EDTA又はDTPAを含み、さらに好ましくはイミノ二酢酸を含む。好ましい固相結合スカベンジャーキレート剤は、Chelex(商標)100であり、これはスチレン−ジビニルベンゼンコポリマーにキレート剤IDAが結合したものである。Chelex(商標)100は、Bio−Rad Laboratoriesその他の供給元から、ナトリウム塩又はアンモニウム塩として市販されている。市販業者から、所与の量の金属を除去するための樹脂の適切な使用量に関する情報が提供されている。中性pHでは、Chelexは陽イオン交換樹脂として機能するため、Gd(DOTA)-などの負荷電ガドリニウム金属錯体に対する親和性がない。これは、かかる錯体の固相への非特異的結合が最小限となり、収率への影響が最小限となるという利点がある。
スカベンジャーキレート剤は、好ましくは、スカベンジャーキレート剤のメグルミン塩として存在する。かかる材料は、対イオン(例えば、Chelex(商標)−100のナトリウム塩又はアンモニウム塩)を交換する従来のイオン交換クロマトグラフィー技術、インキュベーション又は過剰のメグルミン溶液による溶出によって調製することができる。固相を適宜使用前に乾燥させてもよい。或いは、プロトン化形の樹脂(例えば、実施例1と同様の手順で、市販のChelexを強酸で洗浄することにより得られる。)を添加して、メグルミニウムスカベンジャー樹脂をその場で生成させることもできる。ヒドロキソニウムChelex樹脂は、メグルミンを含む錯形成反応のその場で対応メグルミニウム形態を生じる。
かかるメグルミン樹脂は、Gd−DOTAのメグルミン塩を調製するとき、生成物のナトリウムイオン/塩含有量が減少するという特定の利点を有する。したがって、市販のChelex(商標)樹脂中のスカベンジャーキレート(IDA)の対イオンはナトリウムであり、したがって、捕捉されるすべてのガドリニウムイオンについて、3個のナトリウムイオンが反応混合物中に放出される。ナトリウム汚染を避けるために、Chelex(商標)樹脂は、すべてのナトリウムイオンがメグルミニウムイオンと交換されるように調製することができる。その結果、スカベンジャー樹脂にガドリニウムイオンが捕捉される際に、3個のメグルミニウムイオンが放出される。
使用後に、結合した金属イオンを有するスカベンジャーキレート樹脂は、適宜、その後で再使用するために、過剰のメグルミンその他の対イオンで処理することにより再生してもよい。Chelexの場合、標準的な再生方法は、市販業者が提供する取扱説明書に記載されている。ガドリニウムの完全な除去は、樹脂の水性酸洗浄後の溶出液のICP−AES又はICP−MSにより、或いは上述の「スポット試験」により確認されるであろう。
ステップ(i)のガドリニウム錯形成プロセスは、通常、本質的に多段階である。錯形成反応は広いpH範囲で起こるが、多段階プロセスの各ステップは、最適なpH範囲を有する。pHを含む反応条件の制御は、ステップ(i)の選択肢(a)、(b)、(c)で使用される。すべてのGd23を溶解して、溶液中に遊離ガドリニウムイオンを与えるためには、低pH(pH約2)が最適である。しかし、この低pHでは、カルボキシレート基が部分的にプロトン化されているので、DOTAのカルボキシレート基は、すべてのガドリニウムイオンを完全に錯化できない。さらに幾分高いpH(約pH4〜5)では、カルボン酸陰イオンの生成が促進され、これは金属錯化を促進する。生成した初期のGd−DOTA錯体は、実際にはビス−プロトン化され、ゆっくりと成長して、熱力学的(及び動力学的)に安定な最終Gd−DOTA錯体を与える[Moreau et al,Chem.Eur.J.,10(20),5218−32(2004)]。成長プロセスは、高いpH及び加熱により促進される(通常、約pH5で数時間加熱)。
ステップ(iii)の添加は、好ましくは、過剰のDOTAを添加する前に、まず中性pH(約pH7.0〜7.4)に中和しておくことによって実施される。中和は、好ましくは、メグルミンを用いて実施される。
DOTAは様々な供給元から市販されている。DOTAは、Desreux[Inorg.Chem.,19,1319−1324(1980)]の方法又はToth et al[Inorg.Chem.,33,4070−4076(1994)]の方法で合成することもできる。大環状キレート剤の合成の詳細については、Kotel et al[The Chemistry of Contrast Agents in Medical Magnetic Resonance Imaging,2nd Edition,A.Merbach,L.Helm & E.Toth(Eds),Wiley(2013)の第3章、83−155頁]に記載されている。
メグルミン(N−メチルグルカミン)は様々な供給元から市販されている。好ましくは、医薬グレードの材料が使用される。
第2の態様では、本発明は、MRI造影剤の調製方法であって、
(a)第1の態様の方法を実施して、第1の態様に記載の液体医薬製剤を得るステップと、
(b)適宜、ステップ(a)の液体医薬製剤を生体適合性担体で希釈するステップと、
(c)ステップ(b)の製剤を薬学的に許容される容器又はシリンジに分注して、分注容器又はシリンジを得るステップと、
(d)ステップ(a)〜(c)を無菌製造条件下で実施するか、或いはステップ(c)の分注容器又はシリンジの最終滅菌を実施して、薬学的に許容される容器又はシリンジ内の哺乳類への投与に適した形態のMRI造影剤を得るステップと
を含む方法を提供する。
液体医薬製剤及び第2の態様におけるステップ(a)の方法の好ましい実施形態は、(上述の)第1の態様に記載の通りである。
「造影剤」という用語は、インビボ医用イメージング分野での通常の意味を有し、哺乳類への投与に適した形態の薬剤であって、被験体だけの撮像によって得られるよりも、鮮明な関心領域又は臓器の画像を与えるのに役立つものをいう。「MRI造影剤」は、通例、哺乳類の投与に適した常磁性又は強磁性物質であり、被験体内のイメージングのための関心領域における関連核種(例えば、1H NMRでは1H)のT1及び/又はT2緩和時間を短縮する。
「被験体」という用語は、哺乳類の生体、好ましくはインタクトな哺乳類の生体、さらに好ましくはヒトの生体を意味する。「哺乳類への投与に適した形態」という用語は、無菌でパイロジェンフリーであり、毒性又は有害作用を生じる化合物を含まず、生体適合性pH(約pH4.0〜10.5)で製剤化される組成物を意味する。かかる組成物は、インビボで塞栓を生じる危険性のある粒状物質を含んでおらず、しかも体液(例えば、血液)と接触しても沈殿を生じないように製剤化される。かかる組成物は、生物学的に適合性の賦形剤しか含んでおらず、好ましくは等張性である。
他のインビボイメージング剤と同様に、造影剤は、撮像すべき哺乳類被験体に対する薬理学的効果が最小限となるように設計される。好ましくは、造影剤は哺乳類の身体に最小限の侵襲的方法で(つまり、医療専門技術の下で実施したときに哺乳類被験体に対して実質的な健康リスクを伴わずに)投与することができる。かかる最小限の侵襲的投与は、好ましくは被験体の末梢静脈への静脈内投与であり、局所又は全身麻酔を必要としない。
「生体適合性担体」という用語は、流体、特に液体であって、組成物が生理学的に認容できるもの、つまり毒性も耐え難い不快感も伴わずに哺乳類の身体に投与することができるようなものである。生体適合性担体は好適には注射可能な担体液であり、例えば、発熱物質を含まない注射用の滅菌水、食塩液のような水溶液(好適には注射用の最終製剤が等張性となるように調整される)、1種以上の張度調節物質(例えば血漿陽イオンと生体適合性対イオンとの塩)、糖(例えばグルコース又はスクロース)、糖アルコール(例えばソルビトール又はマンニトール)、グリコール(例えばグリセロール)その他の非イオン性ポリオール材料(例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど)の水溶液である。好ましくは、生体適合性担体は発熱物質を含まない(パイロジェンフリーの)注射用水(WFI)、等張食塩水又はリン酸緩衝液である。
「無菌製造」という用語は、関連プロセスステップを無菌製造(すなわち非発熱性)条件下、例えばクリーンルーム環境で実施することをいう。「滅菌」という用語は、その通常の意味を有し、微生物を破壊して無菌でパイロジェンフリーの組成物を得るプロセスをいう。「最終滅菌」という用語は、その通常の意味を有し、先行ステップをGMP(Good Manufacturing Practice)に即して実施するが、滅菌ステップはプロセス全体のできるだけ遅く実施することをいう。成分及び試薬は、無菌濾過、例えばγ線照射、オートクレーブ処理、乾熱又は化学的処理(例えばエチレンオキサイド処理)などを用いる最終滅菌を始めとする当技術分野で公知の方法で滅菌することができる。「オートクレーブ処理」という用語は、その通常の意味を有し、過熱蒸気を利用して滅菌する滅菌法をいう。オートクレーブ処理その他の滅菌方法については、Achieving Sterility in Medical and Pharmaceutical Products,N.Halls(CRC Press,1994)に記載されている。第2の態様の方法では、最終滅菌が好ましい。最終滅菌の好ましい方法はオートクレーブ処理である。
「分注容器又はシリンジ」という用語は、充填容器、すなわち、組成物のアリコートを分注しておいた容器、つまり分注バイアルをいう。
第2の態様の方法での使用に適した容器、バイアル、蓋及びシリンジは医薬グレードであり、広く市販されている。
本発明を以下に詳述する非限定的な実施例によって例示する。実施例1は、メグルミンスカベンジャーキレート剤樹脂の調製について例示する。実施例2は、成分混合物中のGd−DOTA、遊離DOTA及びメグルミンを分析することのできるHPLC−CAD法について例示する。
実施例3は、本発明の方法によるGd−DOTA錯体の調製と過剰のガドリニウムの除去について例示する。
略号
DOTA:1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸
DTPA:ジエチレントリアミン五酢酸
EDTA:エチレンジアミン四酢酸
GMP:適正製造規範(Good Manufacturing Practice)
HPLC:高性能液体クロマトグラフィー
HPLC−CAD:HPLC荷電化粒子検出器
ICP−AES:誘導結合プラズマ原子発光分光法
ICP−MS:誘導結合プラズマ質量分析法
MeCN:アセトニトリル
Min:分
MRI:磁気共鳴イメージング
WFI:注射用水。
実施例1:メグルミン化Chelex(商標)樹脂(「M eg −Chelex」)の調製
焼結ガラスフィルター上のChelex−100樹脂(Sigma−Aldrich社製;100g)を1M HCl(1L)で4回に分けて4時間処理した。次いで溶出液がpH6.5になるまで樹脂を水洗し、水(400mL)中のメグルミン(10g)の溶液を樹脂と1時間平衡化させた。pH8になるまで樹脂を再度水洗し、濾過して1分間真空乾燥して湿性樹脂を得て、その形態(「Meg−Chelex」)で使用した。
実施例2:HPLC−CAD法:GdDOTA−メグルミン溶液中のDOTA測定
検出器:ESA Corona荷電化粒子検出器;
カラム:SeQuant ZIC−pHILIC(5μm、150×4.6mm)。
サンプル調製:20μL(約0.5M)の反応混合物に、Zn(OAc)2(10μL、10mg/mL)、水(270μL)、MeCN(700μL)を順次添加した。
注入量:20μL;
移動相:100mM酢酸アンモニウム(A)、アセトニトリル(B)。
サンプル注入前に、カラムを流速1mL/minの初期組成物(15:85 A:B)で少なくとも5分間コンディショニングした。
実施例3:Gd−DOTA−メグルミン溶液の調製とガドリニウムイオンの除去
メグルミン(0.749g、4.00mmol)、DOTA(1.615g 4.00mmol)、酸化ガドリニウム(0.749g 2.04mmol)及び水(8.0g)をフラスコ内で混合し、60℃で一晩撹拌した。
こうして得られた混合物は、明らかに濁った溶液であった。混合物をシリンジフィルター(0.45μ PVDF膜を装着したPall Acrodisc 25mm)で濾過し、pH〜9の透明溶液を得た。アルセナゾ指示薬[Hvattum et al,J.Pharm.Biomed.Anal.,13(7),927−932(1995)]を用いて遊離ガドリニウムは検出されなかった。検出限界は<9.4μg/mLすなわち<0.06mMである。アルセナゾIII色素は市販されている。

Claims (10)

  1. Gd−DOTA金属錯体のメグルミン塩を、Gd−DOTA錯体の0.002〜0.4mol/mol%量の未錯化形DOTAと共に含む液体医薬製剤の調製方法であって、
    (i)以下の(a)〜(c)のいずれかの反応:
    (a)DOTAとメグルミンの1:1モル比の水溶液と過剰のGd23との反応であって、すべてのDOTAが反応してGd−DOTAを生じる反応、又は
    (b)pH2.0〜6.0におけるDOTAの水溶液と不足量のGd23との反応であって、すべてのガドリニウムが反応してGd−DOTAを生じ、次いでメグルミンを添加してpHを6.5〜8.0に上昇させ、次いで過剰のGd23を添加する反応、又は
    (c)pH6.5〜8.0におけるDOTAの水溶液と過剰のメグルミン、過剰のGd23との反応であって、すべてのDOTAが反応してGd−DOTAを生じる反応
    であって、(a)、(b)又は(c)が、過剰の未溶解Gd23を含有するGd−DOTAの第1の溶液を生じるステップと、
    (ii)ステップ(i)で得られた第1の溶液を濾過して過剰の未溶解Gd23を除去し、過剰のGd23を含まないGd−DOTAを含む第2の溶液を得るステップと、
    (iii)ステップ(ii)の第2の溶液に対して0.002〜0.4mol/mol%の未錯化形DOTAを添加して、液体医薬製剤を得るステップと
    を含んでおり、未錯化形DOTAが配位金属イオンを含まない、方法。
  2. ステップ(i)(a)(b)(c)のGd23の過剰量が0.05〜5mol/mol%である、請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(iii)の未錯化形DOTAが、0.025〜0.25mol/mol%量である、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 未錯化形DOTAが、ランタニドイオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオン、亜鉛イオン及びマグネシウムイオンを含まない、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. ステップ(ii)が、濾過後に、
    (a)濾液を、固相結合スカベンジャーキレート剤と1回以上接触させて、溶液中の過剰のGd3+をスカベンジャーキレート剤と錯化させるステップと、
    (b)ステップ(a)の濾液から固相を分離するステップと
    によって、溶液中の過剰のGd3+を除去するステップをさらに含む、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 固相結合スカベンジャーキレート剤が、スカベンジャーキレート剤のメグルミン塩として存在する、請求項5に記載の方法。
  7. スカベンジャーキレート剤がイミノ二酢酸を含む、請求項5又は請求項6に記載の方法。
  8. ステップ(i)(a)又は(b)のガドリニウム錯形成反応が50〜80℃で実施される、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. MRI造影剤の調製方法であって、
    (a)請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の方法を実施して、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の液体医薬製剤を得るステップと、
    (b)適宜、ステップ(a)の液体医薬製剤を生体適合性媒体で希釈するステップと、
    (c)ステップ(b)の製剤を薬学的に許容される容器又はシリンジに分注して、分注容器又はシリンジを得るステップと、
    (d)ステップ(a)〜(c)を無菌製造条件下で実施するか、或いはステップ(c)の分注容器又はシリンジの最終滅菌を実施して、薬学的に許容される容器又はシリンジ内の哺乳類への投与に適した形態のMRI造影剤を得るステップと
    を含む方法。
  10. 最終滅菌が用いられる、請求項9に記載の方法。
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