本開示は、概して機械に関し、さらに特に、動的に調整可能なサボニウス羽根(Savonius blades)を有するタービンに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2014年11月5日に出願された「動的に調整可能なサボニウス羽根を有するタービン」と題する米国特許出願第14/533,868号明細書に対する優先権の利益と権利を主張し、当該出願の開示が参照により本明細書に援用される。
タービンは、シャフトを回転させるために風を利用する。回転するシャフトは、運動エネルギーを有する。回転するシャフトの運動エネルギーは、電力に変換されることがある。既存のタービンは羽根を含むことがある。しかし、こうした羽根は、典型的には、一定不変の形状を有する。
タービンの羽根の形状は、そのタービンの有効性に大きな影響を与える可能性がある。風況(例えば、速度、早さ、加速度等)が、時間の経過に応じて変化する可能性がある。一定不変の形状を有する羽根は、変化する風況においてタービンが効果的に機能することを妨げることがある。したがって、タービンの既存の設計が、こうした制限を克服する改良によって利益を得るだろう。
本明細書で説明されている様々な特徴が、様々な装置において具体化されてもよい。こうした装置の非限定的な具体例が、様々な機械(例えば、サボニウス機械)、様々なタービン、及び、運動エネルギーを発生させるために風を利用するように構成されている任意の機械を含むだろう。術語「装置(apparatus or apparatuses)」が本明細書で使用されているが、こうした術語は、本開示の範囲を限定しない。
装置は、少なくとも、ケージ軸(cage axis)を中心として回転するように構成されているケージと、このケージの端部に位置しているサボニウスタービンとを含むことがある。このタービンは、タービン軸を中心として回転するように構成されてもよい。このタービン軸は、ケージ軸とは異なっていてもよい。タービンは、調整可能な形状を有するタービン羽根を含んでもよい。タービン羽根はフレームを含んでもよい。このフレームは、第1のフレーム部分と、この第1のフレーム部分に連結されている第2のフレーム部分とを含むことがある。第1のフレーム部分は、第2のフレーム部分に対して相対的に旋回するように構成されてもよい。
この装置は、フレームの端部の第1の側部とフレームの中央区域との間の第1の連結部(connection)を含んでもよい。この装置は、さらに、フレームの第1の端部の第2の側部とフレームの中央区域との間の第2の連結部を含んでもよい。この装置は、さらに、タービンコントローラーを含んでもよい。このタービンコントローラーは、少なくとも第1の連結部又は第2の連結部を維持するか、短縮するか、又は、延長するように構成されてもよい。
第1のフレーム部分は、少なくとも第1の連結部又は第2の連結部が少なくとも短縮又は延長される時に、第2のフレーム部分に対して相対的に旋回するように構成されてもよい。第1の連結部の長さが第2の連結部の長さと同じである時には、タービン羽根の調整可能な形状が平坦な形状を含んでもよい。第1の連結部の長さが第2の連結部の長さとは異なる時には、タービン羽根の調整可能な形状が湾曲を含んでもよい。タービンコントローラーは、第1の連結部を短縮し、且つ、同時に第2の連結部を延長することによって、又は、第2の連結部を短縮し、且つ、同時に第1の連結部を延長することによって、タービン羽根の湾曲を制御するように構成されてもよい。
この装置は、ケージ軸を中心としたケージの回転を制御するように構成されているケージコントローラーを含んでもよい。このケージコントローラーは、少なくとも、風の速度、方向、速さ、又は、加速度に基づいて、ケージの回転を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、ケージの回転経路上のタービンの位置に基づいてタービンの回転を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、少なくとも、風の速度、方向、速さ、加速度、ケージの回転速度、タービン軸に対するタービン羽根の相対的な位置、又は、ケージ軸を中心とした円形経路上のタービンの位置に基づいて、タービンの回転を制御するように構成されてもよい。
ケージコントローラーは、その装置のモード(mode)に基づいてケージの回転を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、その装置のモードに基づいてタービンの回転を制御するように構成されてもよい。その装置がある1つのモードにある時に、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、及び、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。その装置がある1つのモードにある時に、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、及び、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。その装置はサボニウスタービンであってもよい。サボニウスタービンの羽根は、地面に対して垂直方向よりも大幅に水平方向に延びてもよい。ケージ軸を中心としたケージの回転、及び/又は、タービン軸を中心としたタービンの回転は、マグヌス効果を生じさせてもよい。このマグヌス効果は、その装置を地面の上方に持ち上げてもよい。その装置は、互いに異なることがある様々な方向において、及び/又は、互いに異なることがある様々な角度で、複数のケージを含んでもよい。複数のケージの個数が、その装置及び/又は荷重を地面の上方に持ち上げるために必要とされる揚力に基づいていてもよい。この装置は、複数のタービンを含んでもよい。複数のタービンの個数が、その装置及び/又はその装置と荷重とを地面の上方に持ち上げるために必要とされる揚力に基づいていてもよい。複数のタービンの個数は、1つ又は複数のケージの様々な寸法(例えば、長さ、幅、高さのような、サイズ)に基づいていてもよい。
その装置は、シートと、このシートの付近のユーザー操縦操作装置(user controls)とを含んでもよい。このユーザー操縦操作装置は、シート上に着座したユーザーによる使用のために構成されてもよい。このユーザー操縦操作装置は、少なくともケージコントローラー又はタービンコントローラーを制御するように構成されてもよい。その装置は、モーターに連結されるように構成されてもよい。このモーターは、ケージ軸を中心としたケージの回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。このモーターは、タービン軸を中心としたタービンの回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。
その装置は、荷重を保持するように構成されてもよい。荷重は、ベルトホルダー、ケージ軸、又は、ベルトホルダーとケージ軸との両方から保持されるか又は吊り下げられてもよい。
ユーザー操縦操作装置に加えて、その装置は手動ステアリングを有してもよい。この手動ステアリングは、パラグライダーにおいて実現される関連した特定の機構であってもよい。こうした手動ステアリング機構は、飛行中に操縦操作装置及び/又は動力システムが故障した場合に、その装置をユーザーが安全に着陸させることを可能にしてもよい。
サボニウス羽根のモーターに連結する各々のアームが、2つのケージベルト部分、1つのアームを他の2つのアームに連結する2つのケーブル、及び/又は、テンションケーブル(tension cable)/ストリップによって、支持されてもよい。
上記説明は、単に、本明細書でより詳細に説明される様々な特徴の概要であるに過ぎない。追加的な特徴も本明細書で説明される。本明細書に明示的に説明されていない場合でさえ、本明細書で説明される実施様態は、任意の組合せ又は副次的な組合せの形で実施されてもよい。
単一ケージ装置の側方斜視図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による二重ケージ装置の一例の側方斜視図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の別の例の側方斜視図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の様々な部分の側面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の様々な部分の側面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の様々なモーター構成要素の一例の側方斜視図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の例示的なタービンの一部分の断面側面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の例示的なタービンの様々な部分の様々な断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の例示的なタービンの様々な部分の様々な断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の例示的なタービンの様々な部分の様々な断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の羽根コントローラーの一例の様々な部分の断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の羽根コントローラーの一例の様々な部分の断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態によるブラケットの一例を示す線図である。
本開示の様々な実施形態によるピボットディストリビューターばね(pivot distributor spring)の一例を示す線図である。
様々な特徴の様々な実施形態を本明細書で説明する。しかし、本明細書で示されている説明は、本開示の範囲を限定することは意図されていない。当業者は、本明細書で説明されている特徴が、本開示の範囲から逸脱することなしに、追加の実施形態及び/又は代替的な実施形態の形で実現されてもよいということを理解するだろう。
図1Aは、本開示の様々な実施形態による装置10の一例を示す線図である。ケージの羽根の方向が制御され且つ調和させられる時には、ケージ自体が一種のタービンである。このタービンの羽根は、羽根の形状がサボニウス羽根から平らな羽根に変化し、及び、おそらくは、反対の方向、形状、構成、及び/又は、方向配置のサボニウス羽根に変化するように、形状において調整可能である。
図1Aに示されている装置10は、ケージ軸102を中心として回転するケージである。このケージは、少なくとも1つのサボニウスタービン/羽根を含んでもよい。例えば、ケージ軸102を中心として回転するケージは、タービン162、164、166を含む。図1に示されている例示的な装置10のケージに関して、3つのタービンが示されているが、当業者は、本開示の範囲が、図1に示されているタービンの個数によって限定されないということを理解するだろう。例えば、本開示の範囲から逸脱することなしに、装置10は、ケージのためのより多くの個数又はより少ない個数のサボニウスタービン/羽根を含んでもよい。
タービン/羽根はケージの端部に位置していてもよい。例えば、タービン162、164、166は、それぞれに、一方の側において、アーム114、118、116によって支持されており、及び、他方の側において、アーム142、140、138によって支持されており、これらのアームはケージ軸120から延びる。したがって、タービン162、164、166は、ケージ軸102を中心として回転するケージの端部に位置している。
中心軸は、タービンを支持するアームが連結される連結点を含んでもよい。例えば、連結点106は、タービン162、166、164をそれぞれに支持するアーム114、116、118に連結されている。別の例では、連結点108はアーム138、140、142に連結されており、これらのアームはそれぞれにタービン166、164、162を支持する。
タービン/羽根はそれ自体のタービン軸を中心として回転してもよい。タービン軸はケージ軸と異なっていてもよい。例えば、タービン162が周りを回転するタービン軸は、対応するケージが周りを回転するケージ軸102とは異なっている。タービンはタービン羽根を含んでもよく、及び、タービン羽根は形状において調整可能であってもよい。タービン羽根の調整可能な形状に関するさらに別の詳細が、特に、図5を参照して後述される。
タービンは、ベルトによって別のタービンに連結されてもよい。このベルトは、それぞれのケージ軸を中心とするケージの回転に関係付けられてもよい。したがって、このベルトは、ケージベルトとも呼ばれることもある。例えば、ベルト部分124、126、128、144、146、148が、ケージ軸102を中心としたケージの回転に関係付けられてもよい。ベルトホルダー190は、装置10のベルト及び/又は脚部191、192の一部分に連結されてもよい弾性材料を含んでもよい。
このベルトは、タービンの末端区域に接触してもよい。例えば、タービン162、164、166は、一方の側に末端区域174、176、178を有し、及び、他方の側に末端区域173、175、177を有してもよい。各々のベルト部分124、126、128、144、146、148は、タービン162、164、166の末端区域174、176、178、173、175、177のうちの2つの末端区域と接触してもよい。末端区域174、176、178、173、175、177は、電気モーター及び/又は発電機を含んでもよく、このことは、特に図4を参照しながら、より詳細に後述される。
装置10は、ケージコントローラーを含んでもよい。ケージコントローラーは、ソフトウェア構成要素(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体)、ハードウェア構成要素い(例えば、回路、記憶装置、電力等)、機械的構成要素(例えば、レバー、モーター、ヒンジ等)、及び、1つ又は複数のこれらの構成要素の任意の組合せを含んでもよい。ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を制御するように構成されてもよい。ケージコントローラーは、風の速度、方向、速さ、又は、加速度と、荷重(例えば、他の点ではその装置の一部分ではない、重量、人間、物体等)とに基づいて、ケージの回転を制御するように構成されてもよい。この装置は1つ又は複数のタービン/羽根コントローラーを含んでもよい。タービンコントローラーは、ソフトウェア構成要素(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体)、ハードウェア構成要素(例えば、回路、記憶装置、電力等)、機械的構成要素(例えば、レバー、モーター、ヒンジ等)、及び、1つ又は複数のこれらの構成要素の任意の組合せを含んでもよい。1つ又は複数のタービンコントローラーは、1つ又は複数のタービンを制御してもよい。タービンコントローラーは、少なくとも風の速度、方向、速さ、又は、加速度と、ケージの回転経路180上のタービン/羽根の位置とに基づいて、タービン/羽根の回転を制御するように構成されてもよい。
ケージコントローラー、及び/又は、1つ又は複数のタービンコントローラーは、本開示の範囲からの逸脱なしに、装置10の様々な位置に配置されてもよい。例えば、ケージコントローラー、及び/又は、1つ又は複数のタービンコントローラーは、ユーザーのユーザー操縦操作装置に又はその付近に配置されてもよい。当業者は、ケージコントローラー、及び/又は、1つ又は複数のタービンコントローラーが、追加的に、及び/又は、代替案として、装置10の任意の他の位置に配置されてもよいということを理解するだろう。
ケージコントローラーは、装置10のモードに基づいてケージの回転を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、装置10のモードに基づいてタービンの回転を制御するように構成されてもよい。装置10は、本開示の範囲からの逸脱なしに、様々なモードで動作してもよい。モードの一例が、「第1のタービンモード」である。当業者は、「第1のタービンモード」が記述フェーズ(descritive phase)であり、及び、こうしたモードは、本開示の範囲からの逸脱なしに、任意の他の術語及び/又は名称によって言及されてもよいということを理解する。装置10がこうしたモードにある時に、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。例えば、ケージコントローラーは、ケージ軸102を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、それぞれのタービン軸を中心としたタービン162、164、166のうちの1つ又は複数のタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。当業者は、1つのモードが2つ以上のケージ(例えば、3つ以上のケージ)を必要とすることがあるということを理解する。こうしたモードでは、ロック(lock)414が能動的であり、軸102を中心としてケージが回転することを阻止することがあり、クラッチ412がモーター410からギヤボックス416を連結解除することがあり、クラッチ408がギヤボックス406をモーター410に連結し、モーター410が風206の力を利用して回転してもよく、及び、この風の力は、それぞれのサボニウス羽根によって取り入れられ、タービンシャフト404とギヤボックス406とに伝達される。
モードの別の例が、「第2のタービンモード」である。当業者は、「第2のタービンモード」が記述フェーズであり、及び、こうしたモードは、本開示の範囲からの逸脱なしに、任意の他の術語及び/又は名称によって言及されてもよいということを理解する。装置10がこうしたモードにある時に、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を制御された形で可能にするように構成されてもよい。例えば、ケージコントローラーは、ケージ軸102を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、常に最適の揚力を実現するように、それぞれタービン軸を中心とした1つ又は複数のタービン162、164、166の移動を制御するように構成されてもよい。こうしたモードでは、ロック414は無効であってもよく、ケージがケージ軸102を中心として回転することを可能し、及び、クラッチ412は、モーター410がそのそれぞれのギヤボックスを介して、そのケージシャフト420をモーター410に連結してもよく、及び、クラッチ408は、モーター410からギヤボックス406を連結解除してもよい。さらに、モーター410は、風206の力を利用して回転してもよく、及び、この風の力はケージによって取り込まれてもよい。
モードの別の例が、「ハイブリッドモード」である。当業者は、「ハイブリッドモード」が記述フェーズであり、及び、こうしたモードは、本開示の範囲からの逸脱なしに、任意の他の術語及び/又は名称によって言及されてもよいということを理解する。装置10がこうしたモードにある時には、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。例えば、ケージコントローラーは、ケージ軸102を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、及び、タービンコントローラーは、それぞれタービン軸を中心としたタービン162、164、166のうちの1つ又は複数のタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。当業者は、風のエネルギーを吸収及び/又は取り入れるための、及び/又は、少なくとも風況及び/又は荷重のサイズに基づいて荷重を搬送するための様々な方法に応じて、多くの代替的な構成及び/又は具体例が存在してもよいということを理解する。こうしたモードでは、ロック414は無効であってもよく、ケージがケージ軸102を中心として回転することを可能にしてもよく、及び、クラッチ412は、そのそれぞれのギヤボックス416を介してそのケージシャフト420をモーター410に連結してもよく、及び、クラッチ408は、モーター410からギヤボックス406を連結解除してもよい。さらに、モーター410は、発電機/電力貯蔵装置196の電力によって回転してもよい。
モードのさらに別の例が、「グライドモード(glide mode)」である。当業者は、「グライドモード」が記述フェーズであり、及び、こうしたモードは、本開示の範囲からの逸脱なしに、任意の他の術語及び/又は名称によって言及されてもよいということを理解する。装置10がこうしたモードにある時には、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を阻止するように構成されてもよい。例えば、ケージコントローラーは、ケージ軸102を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、それぞれのタービン軸を中心としたタービン162、164、166のうちの1つ又は複数のタービンの回転を阻止するように構成されてもよく、及び、サボニウス羽根の方向がタービンシャフト404によって制御されてもよい。こうしたモードでは、ロック414は有効であり、これによって、ケージがケージ軸102を中心として回転することを阻止し、及び、クラッチ412は、モーター410からケージシャフト412を連結解除し、及び、クラッチ408はギヤボックス406をモーター410に連結してもよい。さらに、モーター410は、発電機/電力貯蔵装置196の電力によって回転してもよい。このモードにおけるタービンシャフト404の移動方向は、モーター410の回転方向から自由であってもよく、及び、タービンコントローラーによって制御されてもよい。
ケージ軸を中心としたケージの回転はマグヌス効果(Magnus effect)を生じさせることがあり、及び、このマグヌス効果は、地面の上方への装置の持ち上げを生じさせることがある。例えば、ケージ軸102を中心とした1つ又は複数のケージの回転が、装置を地面から空中に持ち上げるマグヌス効果を生じさせることがある。これに加えて、又は、代替策として、タービン軸を中心としたタービン/羽根の回転が、マグヌス効果を生じさせることがあり、このマグヌス効果が地面の上方への装置の持ち上げを生じさせることがある。例えば、1つ又は複数のタービン162、164、166の回転が、装置10を地上の上方に持ち上げるマグヌス効果を生じさせることがある。
装置10は発電機/電力貯蔵装置196を含んでもよい。図1Aに示されている例示的な装置10は、脚部192上に配置されている発電機/電力貯蔵装置196を示すが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなしに、この発電機/電力貯蔵装置196が装置10の他の部分内に位置しているか、又は、さらには、装置10から離れていてもよいということを理解するだろう。
装置10内のモーターは、ケージ軸(例えば、ケージ軸102)を中心としたケージの回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。このモーターは、それぞれのタービン軸を中心としたタービン/羽根(例えば、タービン162、164、166、168、170、172の1つ又は複数)の回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。
本開示によって制御可能である3つの主要なパラメーターが、それぞれのケージ軸に対する相対的な移動と、それぞれのタービン/羽根軸に対する相対的な移動と、各羽根の形状の制御とを含む。飛行モードとグライドモードとのような少なくとも2つの搬送モードが存在する。飛行モードの特定の構成では、各々のケージはそれ自体の軸を中心に自由に移動してもよく、各々のタービン/羽根を中心とした移動が、ケージの回転経路180に対するそのタービン/羽根の位置、風況、及び/又は、各タービン/羽根の形状に応じて制御されてもよく、この形状は、制御された最適の揚力を常に実現するように動的に適応化させられてもよい。グライドモードの特定の構成では、それぞれのケージ軸に対する相対的な移動、及び、タービン/羽根に対する相対的な移動が、制限されてもよく、及び、各羽根の形状が一定不変に保持されてもよい。さらに、第1のタービンモードと第2のタービンモードのような、発電に関する2つのモードが存在してもよい。第1のタービンモードの特定の構成では、それぞれのケージ軸に対する相対的な移動が制限されてもよく、タービン/羽根がそのそれぞれの軸に対して自由に移動してもよく、及び、羽根の形状が一定不変に保持されてもよい。第2のタービンモードの特定の構成では、ケージの移動が可能にされてもよく、タービン/羽根の移動がケージの回転経路180に対するそのタービン/羽根の位置に応じて制御されてもよく、及び、タービン/羽根の形状が、制御された最適の揚力を常に実現するように、動的に適応化されてもよい。
図1Bは、本開示の様々な実施形態による二重ケージ装置100の一例を示す線図である。図1Bに示されている装置100は、2つのケージを含む。第1のケージは、円形経路180に沿ってケージ軸102を中心として回転する。第2のケージは、円形経路188に沿ってケージ軸104を中心として回転する。ケージ軸102は、大きな角度で連結部136において互いに連結させられてもよい。連結部136は、適切なケージ軸に制御信号(例えば、ユーザー操縦操作装置)と電力とを送ってもよい。2つのケージが、図1Bに示されている例示的な装置100に示されているが、当業者は、図1Bに示されているケージの個数によって本開示の範囲が限定されることはないということを理解するだろう。例えば、本開示の範囲から逸脱することなしに、装置100は、電気車両(例えば、自転車、ボート等)、プロペラ、より多くの個数のケージ、及び/又は、より少ない個数のケージを含んでもよい。
幾つかの実施形態では、装置100は、部分的に、又は、全体的に、サボニウスタービンと呼ばれてもよい。このタービンの羽根は、地面に対して、垂直方向よりも大幅に水平方向に延びる。例えば、ケージ軸102、104と、1つ又は複数のタービン162、164、166、168、170、172のうちの1つ又は複数のタービンのタービン軸とが、例えば第2のタービンモードの最中に装置100にさら高い安定性を与えるために、垂直方向(即ち、地面に対して概ね垂直な方向)よりも大幅に水平方向(即ち、地面に対して概ね平行な方向)に延びる。
装置100は、上述したように、本開示の範囲から逸脱することなしに、任意の個数のケージ、及び/又は、任意の個数のタービンを含んでもよい。したがって、幾つかの実施形態では、装置100は複数のケージを含んでもよい。ケージの厳密な個数は、装置100と荷重とを地面の上方に持ち上げるために必要とされる揚力に基づいているだろう。さらに、タービンの厳密な個数は、ケージのサイズに基づいていてもよい。
幾つかの実施形態では、装置100は、部分的に、又は、全体的に、サボニウスタービンと呼ばれてもよい。このタービンの羽根は、地面に対して、垂直方向よりも大幅に水平方向に延びる。例えば、ケージ軸102、104と、タービン162、164、166、168、170、172のうちの1つ又は複数のタービンのタービン軸とが、垂直方向(即ち、地面に対して概ね垂直な方向)よりも大幅に水平方向(即ち、地面に対して概ね平行な方向)に延びる。
装置100は、シート194と、このシート194の付近にあるユーザー操縦操作装置とを含んでもよい。このユーザー操縦操作装置は、シート194上に座っているユーザーによって使用されるように構成されてもよい。ユーザー操縦操作装置は、ケージコントローラー及び/又はタービンコントローラーを制御するように構成されてもよい。例えば、ユーザーは、シート194に座っている最中にユーザー操縦操作装置を使用してもよく、及び、ユーザー操縦操作装置は、制御信号をピラー192を経由して送信してもよい。ケージ及び/又はタービンに送られる制御信号は、そのそれぞれの出力先に到達する。装置100は発電機196を含んでもよい。図1Bに示されている例示的な装置100は、シート194の下方に位置している発電機196を示すが、当業者は、本開示の範囲からの逸脱なしに、発電機196及び/又はユーザー操縦操作装置が、装置100の他の部分内に配置されてもよく、又は、装置100から離れて配置されてもよいということを理解するだろう。
装置100はモーターを含んでもよい。装置100のモーター400は、ケージ軸(例えば、ケージ軸102、104)を中心としたケージの回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。モーター400は、それぞれのタービン軸を中心としたタービン(例えば、タービン162、164、166、168、170、172の1つ又は複数)の回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。モーター400は、ケージ及び/又はサボニウスタービン/羽根を回転させるように構成されてもよい。
図2は、装置100の別の例を示す線図である。図2に示されている具体例では、装置100は連結要素202によって地面204に連結されている。この連結要素202は、ロープ、導電ワイヤー、プラスチック、金属、これらの任意の組合せ、及び/又は、任意の他の適切な要素であってもよい。例えば、連結要素202は、装置100のピラー192を、地面204に連結されていてもよい発電機/電力貯蔵装置196及び/又はシート194に連結してもよい。
図2に示されているように、空気中を移動する風206は、装置100のタービン羽根が回転する(例えば、それぞれのタービン軸に対して相対的に回転する)ことを生じさせるだろう。図2に同様に示されているように、空気中を移動する風206は、装置の1つ又は複数のケージが回転する(例えば、それぞれのケージ軸に対して相対的に回転する)ことを生じさせるだろう。ケージ及び/又はタービン/羽根の旋回(例えば、回転)は、マグヌス効果を生じさせ、これによって、より詳細に後述するように、装置100が地面204の上方に持ち上がることを生じさせるだろう。
当業者は、各ケージの回転と各タービンの回転とが様々な要因に基づいて個別的に制御されてもよいということを理解するだろう。例えば、こうした制御は、操縦と航法(例えば、左旋回及び/又は右旋回)のために使用されてもよい。別の例としては、こうした制御は、上昇及び/又は下降(例えば、高度における上昇、及び/又は、高度における下降)のために使用されてもよい。こうした制御は、さらに、空中での概ね静止状態を維持するために、又は、前進又は後退するために、(例えば、変化する風況の中において、装置100が概ね静止状態のままであるか、前進するか、又は、後退するように、ケージ及び/又はタービンを調整するために)、使用されてもよい。
図3Aは、装置10、100の側面図を示す線図である。明確に述べると、この側面図は、装置10、100の1つ又は複数のケージの回転軸の下方である。図3Aでは、垂直軸310と水平軸312とが、図解のために示されている。装置10、100の1つ又は複数のケージは、回転経路180に沿って回転してもよい。ベルトは、より詳細に上述したように、ベルト部分124、126、128を含んでもよい。タービン174、176、178が、図3Aに示されている区域302、304、306内で回転してもよい。
図3Bは、装置10、100の別の側面図を示す線図である。明確に述べると、この側面図は、装置10、100の1つ又は複数のタービンのうちの1つのタービンの回転軸の下方(例えば、図1Aと図3Aに示されているタービン162の回転軸の下方)である。タービン(例えば、図3Bに示されているタービン162)が回転経路302に沿って回転してもよい。1つ又は複数のタービンの末端部分(例えば、図3Aに示されたタービン174)がライン314に関係し、及び、このライン314は回転経路302内を回転する。
図4は、装置10、100の様々なモーター構成要素400の一例の側方斜視図を示す線図である。当業者は、図4に示されている具体例が、例示を目的としてだけ提供されており、代替案の及び/又は追加の構成要素が、本開示の範囲からの逸脱なしに、含まれてもよい(又は、排除されてもよい)ということを理解するだろう。装置10、100は、いずれかの1つ又は複数の構成要素がモーター400から取り除かれる場合には、より少ないモードしか有さないだろう。図4に示されている非限定的な具体例では、モーター構成要素400は、制御動力供給シャフト402、タービンシャフト404、第1のギヤボックス406、第1のクラッチ408、電気モーター/発電機410、第2のクラッチ412、ロック414、第2のギヤボックス416、ケージプーリー418、及び/又は、ケージプーリーシャフト420を含んでもよい。幾つかの実施形態では、こうしたモーター構成要素400は、タービン(例えば、タービン162、164、166)の末端区域(例えば、末端区域174、176、178、173、175、177)内に配置されてもよい。しかし、当業者は、本開示の範囲からの逸脱なしに、こうしたモーター構成要素400が装置100の任意の他の部分内に配置されてもよいということを理解するだろう。
図5は、装置10、100の例示的なタービン500の一部分の断面側面図を示す線図である。上述したように、タービン500は、調整可能な形状を有するタービン羽根502を有してもよい。タービン羽根502の形状は、より詳細に後述するように、様々な要因に基づいて適応化させられてもよい。タービン羽根502は、可とう性材料を含んでもよく、及び、様々な場所でタービン羽根502のフレームに連結され、接着され、結合され、取り付けられ、ラッチ留めされ、及び/又は、他の形で関連付けられてもよい。タービン500のフレームは1つ又は複数の部分を含んでもよい。例えば、タービン500のフレームは、第1のフレーム部分506と第2のフレーム部分504とを含んでもよい。第1のフレーム部分506は第2のフレーム部分504に連結されてもよい。例えば、第1のフレーム部分506は、旋回点508において第2のフレーム部分504に連結されてもよい。第1のフレーム部分506は、第2のフレーム部分504に対して相対的に旋回するように構成されてもよい。この旋回は、タービン羽根502の形状、及び、したがって、タービン500全体の形状に、フレームが影響を与えることを可能にする。当業者は、図5に示されている例が例示だけを目的として示されており、且つ、本開示の範囲からの逸脱なしに、代替的な及び/又は追加の構成要素が含まれてもよい(又は、排除されてもよい)ということを理解するだろう。
タービン500は、さらに、本開示の範囲からの逸脱なしに、他の構成要素を有しもよい。例えば、第1のフレーム部分506は、別の旋回点536において別のフレーム部分540に連結されてもよい。フレーム部分540は、コア534に固定的に取り付けられてもよい。別の例としては、第2のフレーム部分504は、さらに別の旋回点538においてさらに別のフレーム部分542に連結されてもよい。タービン羽根500のフレームは、本開示の範囲からの逸脱なしに、追加の、代替の、又は、より少ない数の構成要素を含んでもよい。各フレーム部分のサイズは他のフレーム部分とは異なっていてもよく、及び、グライドモードにおいて前方の翼/羽根として羽根の一方の側部を形成することが可能であるように構成されてもよく、及び、他方の側部は翼/羽根の後尾として構成されてもよい。一方の側部のフレーム部分の個数は、タービン羽根の他方の側部のフレーム部分の個数とは異なっていてもよい。
タービン500は、さらに、タービンのフレームの端部とタービンのフレームの中央区域との間の様々な連結部を含んでもよい。例えば、タービン500は、フレーム部分542に固定されている第1の端部(例えば、端部510)の第1の側部(例えば、A)と、中央区域(例えば、コア534の付近の場所U)との間の、第1の連結部(例えば、ケーブル526とアーム522を含む連結部)を含んでもよい。タービン500は、さらに、フレーム部分542の第1の端部(例えば、端部510)の第2の側部(例えば、B)と、中央区域(例えば、コア534の付近の場所V)との間の、第2の連結部(例えば、ケーブル528とアーム524を含む連結部)を含んでもよい。上述したように、装置100はタービンコントローラーを含んでもよい。このタービンコントローラーは、第1の連結部及び/又は第2の連結部を制御するように構成されてもよい。例えば、タービンコントローラーは、少なくとも第1の連結部又は第2の連結部を少なくとも維持し、短縮し、又は、延長するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、本開示の範囲からの逸脱なしに、追加の機能(例えば、他の接続部の制御)を行うように構成されてもよい。アーム510はフレーム部分542に固定されているが、しかし、フレームの1つ又は複数の任意の他の部分に固定されてもよい。各フレーム部分の動きが、別々に制御されてもよい。
幾つかの実施形態では、装置100は、さらに、タービン500のフレームの側部上に配置されているアームを含んでもよい。例えば、アーム512、514は、フレーム部分504、506の側部上に配置されてもよい。こうしたアームは、機械的支持を提供し、及び、上記のケーブルの移動を容易にしてもよい。幾つかの実施形態では、各々のアームは、さらに、そのアームの端部にローラーを有してもよい。例えば、アーム512、514はそれぞれにローラー516、518を有してもよい。ケーブル526、528がローラー516、518上を転がってもよい。アーム512、514がフレームから遠ざかるか又はタービン羽根502から遠ざかる方向に押されるように、ばねがアームに力を及ぼしてもよい。上記説明は、ケーブル526、528を支持する特定の事例にすぎない。当業者は、本開示の範囲からの逸脱なしに、ケーブル526、528を支持することの様々な他の例が存在し、及び、具体化されてもよいということを理解するだろう。
ケーブル526、528の各々は、延長及び/又は短縮されてもよい。例えば、ケーブル526は、AがUにより近いように短縮されてもよい。別の例としては、ケーブル528は、BがVからより離れているように延長されてもよい。この1つ又は複数の短縮及び/又は1つ又は複数の延長が、フレーム部分504、506、542、540が互いに対して相対的に(例えば、旋回点508、538、536において)旋回することを可能にし、これによってタービン羽根502が湾曲形状を有することを可能にする。タービン羽根502の湾曲は、それぞれに、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)が短縮及び延長される度合いと、第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)が短縮又は延長される度合いとによって調整されてもよい。
上述したように、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)、及び/又は、第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)が短縮及び/又は延長される時に、第1のフレーム部分506は、第2のフレーム部分504に対して相対的に(例えば、旋回点508において)旋回するように構成されている。したがって、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)の長さが第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)の長さとは異なる時に、タービン羽根502の調整可能な形状は湾曲を含む。これに比較して、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)の長さが第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)の長さと同じである時には、タービン羽根502の調整可能な形状は平坦な形状である。タービンコントローラーは、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)を短縮すると同時に第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)を延長することによって、タービン羽根502の湾曲を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、さらに、第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)を短縮すると同時に第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)を延長することによって、タービン羽根502の湾曲を制御するように構成されてもよい。
図6A−6Cは、装置100の例示的なタービン680の様々な部分の様々な断面図を示す線図である。より詳細に上述したように、装置100はモーター構成要素400を含んでもよい。同様に、より詳細に上述したように、この装置はアーム114、142を含んでもよい。タービン680はさらにブラケット652を含んでもよい。ブラケット652は、ピン511、513が滑動することがある区域654を含んでもよい。例えば、タービン羽根がその形状の湾曲を変化させるのにつれて、ピン511、513はコア534に向かって滑動し、及び/又は、コア534から遠ざかるように滑動してもよい。図6に示されているタービンの幾つかの他の部分は、図5を参照して上述されている。例えば、フレーム部分640、606、604、642と旋回点636、608、638は、それぞれにフレーム部分540、506、504、542と旋回点536、508、538とに類似している。遊星歯車装置671が、コア534の付近に配置されてもよい。遊星歯車装置671は、より詳細に上述したように、羽根の動きから発生させられる運動エネルギーを、末端区域に位置していてもよい電動発電機に伝達してもよい。タービン680の一部分が、タービン680の可とう性材料/シート682に機械的支持及び/又は剛性を与えるテンションケーブル/ベルトを含んでもよい。当業者は、可とう性シート682が、様々な材料を含むか又は様々な材料から形成されてもよく、及び、この材料は、布から金属シートまでの範囲の様々な材料と、様々な他の適切な材料とを含んでもよい。ナット607が、ケーブル611及び/又は1つ又は複数の羽根162とケージベルトとの張力を強めるか又は緩めるために使用されてもよい。例えば、連結部106、108の間の距離が増大する時に、テンションケーブル/ベルトとケージベルトとの張力が強まるだろう。この距離が減少する時には、ケージベルト、及び/又は、テンションケーブル/ベルトを含む1つ又は複数の羽根162の張力が減少するだろう。テンションケーブル/ベルトの張力は別個に調整されてもよい。タービン680の一部分690は、タービン680の別の部分600に類似していてもよい。タービン680は、さらに、制御ギヤボックス650を含んでもよい。当業者は、上述の内容が、本明細書で説明されている特徴を実現することの単なる一例にすぎないということを理解するだろう。代替案の構成とシステムとが、本開示の範囲からの逸脱なしに実現されてもよい。制御ギヤボックス650に関する追加的な情報が、特に、図7A−7Bを参照して後述される。
タービンの類似の部分が相補的な側面を有してもよい。例えば、タービンフレーム670(及び、したがって、タービン羽根682)の一方の半分部分が凸形の形状を形成し、且つ、タービンフレーム670(及び、したがって、タービン羽根682)の別の半分部分が凹形の形状を形成してもよい。例えば、タービンフレームの一方の半分部分が、(i)AとUとの間の連結部(例えば、ケーブル)が短縮される時に、及び/又は、(ii)BとVとの間の連結部(例えば、ケーブル)が延長される時に、第1の形状(例えば、凸形の形状)を形成してもよい。これと同時に、タービンフレームの別の半分部分が、(i)CとVとの間の連結部(例えば、ケーブル)が短縮される時に、及び/又は、(ii)DとUとの間の連結部(例えば、ケーブル)が延長される時に、(相補的な)第2の形状(例えば、凹形の形状)を形成してもよい。したがって、タービン羽根682の片方の半分部分のための凸形形状を形成する、フレーム部分540、506、504、542と旋回点536、508、538との形状構成が、タービン羽根682の別の半分部分のための凹形形状を形成する、フレーム部分640、606、604、642と旋回点636、608、638との形状構成と共に同時に存在してもよい。
図7A−7Bは、装置100の例示的な羽根コントローラーの様々な部分の様々な断面図を示す線図である。上述したように、装置100は制御ギヤボックス650を含んでもよい。この制御ギヤボックス650は、方形プーリー702を含んでもよい。方形プーリー702は、1つ又は複数のプーリー又はケーブルパイプ525、527、727、729にしたがって動作してもよい。しかし、当業者は、プーリー及び/又はケーブルパイプが、その装置の様々な連結部を短縮及び/又は延長するための唯一の機構ではないということを理解するだろう。連結部を短縮及び/又は延長するための別の機構が存在し、及び、本開示の範囲内に含まれている。方形プーリー702は、1つ(又は複数の)連結部を短縮し、及び、これと同時に1つ(又は複数の)連結部を延長するように構成されていてもよい。例えば、方形プーリー702は、ケーブル528及び/又はケーブル728を含む連結部のうちの1つ又は複数の連結部を短縮し、及び、これと同時にケーブル526及び/又はケーブル726の連結部のうちの1つ又は複数の連結部を延長するように構成されてもよい。したがって、Bに向かうケーブル528を含む連結部が短縮されてもよく、及び/又は、Dに向かうケーブル728を含む連結部が短縮されてもよい。さらに、Aに向かうケーブル526を含む連結部が延長されてもよく、及び/又は、Cに向かうケーブル726を含む連結部が延長されてもよい。ナット705が、タービンシャフトから中央コアが分離することを防止してもよい。シャフト402は、プーリーを覆うキャップ上に存在する軸受を有してもよい。
図8は、本開示の様々な実施形態によるブラケットの一例を示す線図である。ブラケット652は、(例えば、ピン511、513を経由して)羽根の運動エネルギーを受け取り、及び、この運動エネルギーを、遊星歯車装置セット671の1つ又は複数の遊星歯車の1つ又は複数のシャフト802を介してそれぞれのタービンシャフトに伝達してもよい。このブラケットは1つ又は複数のばね651を有してもよく、及び、このばねは、ピン511、513が互いに遠ざかるようにスペース654内を滑動することを連結ケーブル526、528、726、728が可能にする限りにおいて、ピン511、513が互いに遠ざかるようにこれらのピン511、513を押してもよい。
図9は、本開示の様々な実施形態によるピボットディストリビューターばね(pivots distributor spring)の一例を示す線図である。シート682が可とう性ではなく、且つ、非可とう性材料(例えば、布)で作られている時には、各タービンは、各々の側部に1つ又は複数のピボットディストリビューターばね900を必要とすることがある。このピボットディストリビューターばね900の形状は、連結ケーブル526、528、726、728の1つ又は複数が短縮又は延長している時に変化してもよい。このばねの形状は、上記連結ケーブルが互いに等しくない時に、S字形の形状に形成されてもよい。このばねの形状は、上記連結ケーブルが互いに類似した長さを有する時には、概ね直線状に形成されてもよい。ピボットディストリビューターばね900は中央コア534の周囲にリング920を有してもよく、及び、ピボットリング904、906、908は、それぞれに、ピボット536、508、538と共に移動してもよく、これらのピボットリングは、ピボットディストリビューターばね900の形状への1つ又は複数のピボットの移動を制限してもよい。こうした構成が、ブラケットの直ぐ後に、及び/又は、羽根フレーム部分の隣りに、又は、羽根端部の付近の任意の他の場所に設置されてもよい。
上述の説明は、本明細書で説明されている様々な側面を当業者が実施することを可能にするために示されている。これらの側面に対する様々な変更が当業者に容易に明らかになるだろうし、及び、本明細書で定義されている全般的な原理が他の側面に適用されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示されている諸側面に限定されることは意図されていないが、言語の請求項に整合性がある範囲全体に一致させられなければならず、単数形で示されている要素に対する言及が、特に明示されない限りにおいて「1つの且つ唯一の」を意味することは意図されておらず、むしろ「1つ又は複数の」を意味することが意図されている。単語「例示的な(exemplary)」が、本明細書では、「事例、具体例、又は、実例としての役割を果たす」ということを意味するために使用されている。本明細書で「例示的な」として説明されているあらゆる側面は、必ずしも、他の側面よりも好ましいか又は有利であると解釈されるべきではない。特に明確に述べられない限りは、術語「幾つかの(some)」は、1つ又は複数を意味する。「A、B、又は、Cの少なくとも1つ」、「A、B、及び、Cの少なくとも1つ」、及び、「A、B、C、又は、これらの任意の組合せ」は、A、B、及び/又は、Cの任意の組合せを含み、及び、複数のA、複数のB、又は、複数のCを含むこともある。特に、「A、B、又は、Cの少なくとも1つ」、「A、B、及び、Cの少なくとも1つ」、及び、「A、B、C、又は、これらの任意の組合せ」は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、A及びB、A及びC、B及びC、又は、AとBとCであってもよく、及び、こうしたあらゆる組合せは、A、B、又は、Cの1つ又は複数の要素を含むことがある。当業者にとって公知であるか又は後で理解される本開示全体で説明されている様々な側面の諸要素に対するすべての構造的及び機能的な等価物が、引用として本明細書に明確に組み入れられており且つ特許請求の範囲によって含まれることが意図されている。さらに、本明細書で開示されていないものは、特許請求の範囲にこうした開示が明確に詳述されているかどうかに係わらず、公衆に対して提供されることが意図されている。請求要素は、その要素が語句「のための方法(means for)」を使用して明示的に列挙されない場合には、「方法+機能」として解釈されてはならない。
本開示は、概して機械に関し、さらに特に、動的に調整可能なサボニウス羽根(Savonius blades)を有するタービンに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2013年6月8日に出願された「動的に調整可能な羽根を有するサボニウス機械」と題する米国仮特許出願第61/832,815号明細書に対する優先権の利益と権利を主張し、当該仮出願の開示の全体が参照により本明細書に援用される。
タービンは、シャフトを回転させるために風を利用する。回転するシャフトは、運動エネルギーを有する。回転するシャフトの運動エネルギーは、電力に変換されることがある。既存のタービンは羽根を含むことがある。しかし、こうした羽根は、典型的には、一定不変の形状を有する。
タービンの羽根の形状は、そのタービンの有効性に大きな影響を与える可能性がある。風況(例えば、速度、早さ、加速度等)が、時間の経過に応じて変化する可能性がある。一定不変の形状を有する羽根は、変化する風況においてタービンが効果的に機能することを妨げることがある。したがって、タービンの既存の設計が、こうした制限を克服する改良によって利益を得るだろう。
本明細書で説明されている様々な特徴が、様々な装置において具体化されてもよい。こうした装置の非限定的な具体例が、様々な機械(例えば、サボニウス機械)、様々なタービン、及び、運動エネルギーを発生させるために風を利用するように構成されている任意の機械を含むだろう。術語「装置(apparatus or apparatuses)」が本明細書で使用されているが、こうした術語は、本開示の範囲を限定しない。
装置は、少なくとも、ケージ軸(cage axis)を中心として回転するように構成されているケージと、このケージの端部に位置しているサボニウスタービンとを含むことがある。このタービンは、タービン軸を中心として回転するように構成されてもよい。このタービン軸は、ケージ軸とは異なっていてもよい。タービンは、調整可能な形状を有するタービン羽根を含んでもよい。タービン羽根はフレームを含んでもよい。このフレームは、第1のフレーム部分と、この第1のフレーム部分に連結されている第2のフレーム部分とを含むことがある。第1のフレーム部分は、第2のフレーム部分に対して相対的に旋回するように構成されてもよい。
この装置は、フレームの端部の第1の側部とフレームの中央区域との間の第1の連結部(connection)を含んでもよい。この装置は、さらに、フレームの第1の端部の第2の側部とフレームの中央区域との間の第2の連結部を含んでもよい。この装置は、さらに、タービンコントローラーを含んでもよい。このタービンコントローラーは、少なくとも第1の連結部又は第2の連結部を維持するか、短縮するか、又は、延長するように構成されてもよい。
第1のフレーム部分は、少なくとも第1の連結部又は第2の連結部が少なくとも短縮又は延長される時に、第2のフレーム部分に対して相対的に旋回するように構成されてもよい。第1の連結部の長さが第2の連結部の長さと同じである時には、タービン羽根の調整可能な形状が平坦な形状を含んでもよい。第1の連結部の長さが第2の連結部の長さとは異なる時には、タービン羽根の調整可能な形状が湾曲を含んでもよい。タービンコントローラーは、第1の連結部を短縮し、且つ、同時に第2の連結部を延長することによって、又は、第2の連結部を短縮し、且つ、同時に第1の連結部を延長することによって、タービン羽根の湾曲を制御するように構成されてもよい。
この装置は、ケージ軸を中心としたケージの回転を制御するように構成されているケージコントローラーを含んでもよい。このケージコントローラーは、少なくとも、風の速度、方向、速さ、又は、加速度に基づいて、ケージの回転を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、ケージの回転経路上のタービンの位置に基づいてタービンの回転を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、少なくとも、風の速度、方向、速さ、加速度、ケージの回転速度、タービン軸に対するタービン羽根の相対的な位置、又は、ケージ軸を中心とした円形経路上のタービンの位置に基づいて、タービンの回転を制御するように構成されてもよい。
ケージコントローラーは、その装置のモード(mode)に基づいてケージの回転を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、その装置のモードに基づいてタービンの回転を制御するように構成されてもよい。その装置がある1つのモードにある時に、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、及び、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。その装置がある1つのモードにある時に、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、及び、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。その装置はサボニウスタービンであってもよい。サボニウスタービンの羽根は、地面に対して垂直方向よりも大幅に水平方向に延びてもよい。ケージ軸を中心としたケージの回転、及び/又は、タービン軸を中心としたタービンの回転は、マグヌス効果を生じさせてもよい。このマグヌス効果は、その装置を地面の上方に持ち上げてもよい。その装置は、互いに異なることがある様々な方向において、及び/又は、互いに異なることがある様々な角度で、複数のケージを含んでもよい。複数のケージの個数が、その装置及び/又は荷重を地面の上方に持ち上げるために必要とされる揚力に基づいていてもよい。この装置は、複数のタービンを含んでもよい。複数のタービンの個数が、その装置及び/又はその装置と荷重とを地面の上方に持ち上げるために必要とされる揚力に基づいていてもよい。複数のタービンの個数は、1つ又は複数のケージの様々な寸法(例えば、長さ、幅、高さのような、サイズ)に基づいていてもよい。
その装置は、シートと、このシートの付近のユーザー操縦操作装置(user controls)とを含んでもよい。このユーザー操縦操作装置は、シート上に着座したユーザーによる使用のために構成されてもよい。このユーザー操縦操作装置は、少なくともケージコントローラー又はタービンコントローラーを制御するように構成されてもよい。その装置は、モーターに連結されるように構成されてもよい。このモーターは、ケージ軸を中心としたケージの回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。このモーターは、タービン軸を中心としたタービンの回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。
その装置は、荷重を保持するように構成されてもよい。荷重は、ベルトホルダー、ケージ軸、又は、ベルトホルダーとケージ軸との両方から保持されるか又は吊り下げられてもよい。
ユーザー操縦操作装置に加えて、その装置は手動ステアリングを有してもよい。この手動ステアリングは、パラグライダーにおいて実現される関連した特定の機構であってもよい。こうした手動ステアリング機構は、飛行中に操縦操作装置及び/又は動力システムが故障した場合に、その装置をユーザーが安全に着陸させることを可能にしてもよい。
サボニウス羽根のモーターに連結する各々のアームが、2つのケージベルト部分、1つのアームを他の2つのアームに連結する2つのケーブル、及び/又は、テンションケーブル(tension cable)/ストリップによって、支持されてもよい。
上記説明は、単に、本明細書でより詳細に説明される様々な特徴の概要であるに過ぎない。追加的な特徴も本明細書で説明される。本明細書に明示的に説明されていない場合でさえ、本明細書で説明される実施様態は、任意の組合せ又は副次的な組合せの形で実施されてもよい。
単一ケージ装置の側方斜視図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による二重ケージ装置の一例の側方斜視図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の別の例の側方斜視図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の様々な部分の側面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の様々な部分の側面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の様々なモーター構成要素の一例の側方斜視図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の例示的なタービンの一部分の断面側面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の例示的なタービンの様々な部分の様々な断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の例示的なタービンの様々な部分の様々な断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の例示的なタービンの様々な部分の様々な断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の羽根コントローラーの一例の様々な部分の断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態による装置の羽根コントローラーの一例の様々な部分の断面図を示す線図である。
本開示の様々な実施形態によるブラケットの一例を示す線図である。
本開示の様々な実施形態によるピボットディストリビューターばね(pivot distributor spring)の一例を示す線図である。
様々な特徴の様々な実施形態を本明細書で説明する。しかし、本明細書で示されている説明は、本開示の範囲を限定することは意図されていない。当業者は、本明細書で説明されている特徴が、本開示の範囲から逸脱することなしに、追加の実施形態及び/又は代替的な実施形態の形で実現されてもよいということを理解するだろう。
図1Aは、本開示の様々な実施形態による装置10の一例を示す線図である。ケージの羽根の方向が制御され且つ調和させられる時には、ケージ自体が一種のタービンである。このタービンの羽根は、羽根の形状がサボニウス羽根から平らな羽根に変化し、及び、おそらくは、反対の方向、形状、構成、及び/又は、方向配置のサボニウス羽根に変化するように、形状において調整可能である。
図1Aに示されている装置10は、ケージ軸102を中心として回転するケージである。このケージは、少なくとも1つのサボニウスタービン/羽根を含んでもよい。例えば、ケージ軸102を中心として回転するケージは、タービン162、164、166を含む。図1に示されている例示的な装置10のケージに関して、3つのタービンが示されているが、当業者は、本開示の範囲が、図1に示されているタービンの個数によって限定されないということを理解するだろう。例えば、本開示の範囲から逸脱することなしに、装置10は、ケージのためのより多くの個数又はより少ない個数のサボニウスタービン/羽根を含んでもよい。
タービン/羽根はケージの端部に位置していてもよい。例えば、タービン162、164、166は、それぞれに、一方の側において、アーム114、118、116によって支持されており、及び、他方の側において、アーム142、140、138によって支持されており、これらのアームはケージ軸120から延びる。したがって、タービン162、164、166は、ケージ軸102を中心として回転するケージの端部に位置している。
ケージ軸102は、タービンを支持するアームが連結される連結点を含んでもよい。例えば、連結点106は、タービン162、166、164をそれぞれに支持するアーム114、116、118に連結されている。別の例では、連結点108はアーム138、140、142に連結されており、これらのアームはそれぞれにタービン166、164、162を支持する。
タービン/羽根はそれ自体のタービン軸を中心として回転してもよい。タービン軸はケージ軸と異なっていてもよい。例えば、タービン162が周りを回転するタービン軸は、対応するケージが周りを回転するケージ軸102とは異なっている。タービンはタービン羽根を含んでもよく、及び、タービン羽根は形状において調整可能であってもよい。タービン羽根の調整可能な形状に関するさらに別の詳細が、特に、図5を参照して後述される。
タービンは、ベルトによって別のタービンに連結されてもよい。このベルトは、それぞれのケージ軸を中心とするケージの回転に関係付けられてもよい。したがって、このベルトは、ケージベルトとも呼ばれることもある。例えば、ベルト部分124、126、128、144、146、148が、ケージ軸102を中心としたケージの回転に関係付けられてもよい。ベルトホルダー190は、装置10のベルト及び/又は脚部191、192の一部分に連結されてもよい弾性材料を含んでもよい。
このベルトは、タービンの末端区域に接触してもよい。例えば、タービン162、164、166は、一方の側に末端区域174、176、178を有し、及び、他方の側に末端区域173、175、177を有してもよい。各々のベルト部分124、126、128、144、146、148は、タービン162、164、166の末端区域174、176、178、173、175、177のうちの2つの末端区域と接触してもよい。末端区域174、176、178、173、175、177は、電気モーター及び/又は発電機を含んでもよく、このことは、特に図4を参照しながら、より詳細に後述される。
装置10は、ケージコントローラーを含んでもよい。ケージコントローラーは、ソフトウェア構成要素(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体)、ハードウェア構成要素い(例えば、回路、記憶装置、電力等)、機械的構成要素(例えば、レバー、モーター、ヒンジ等)、及び、1つ又は複数のこれらの構成要素の任意の組合せを含んでもよい。ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を制御するように構成されてもよい。ケージコントローラーは、風の速度、方向、速さ、又は、加速度と、荷重(例えば、他の点ではその装置の一部分ではない、重量、人間、物体等)とに基づいて、ケージの回転を制御するように構成されてもよい。この装置は1つ又は複数のタービン/羽根コントローラーを含んでもよい。タービンコントローラーは、ソフトウェア構成要素(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体)、ハードウェア構成要素(例えば、回路、記憶装置、電力等)、機械的構成要素(例えば、レバー、モーター、ヒンジ等)、及び、1つ又は複数のこれらの構成要素の任意の組合せを含んでもよい。1つ又は複数のタービンコントローラーは、1つ又は複数のタービンを制御してもよい。タービンコントローラーは、少なくとも風の速度、方向、速さ、又は、加速度と、ケージの回転経路180上のタービン/羽根の位置とに基づいて、タービン/羽根の回転を制御するように構成されてもよい。
ケージコントローラー、及び/又は、1つ又は複数のタービンコントローラーは、本開示の範囲からの逸脱なしに、装置10の様々な位置に配置されてもよい。例えば、ケージコントローラー、及び/又は、1つ又は複数のタービンコントローラーは、ユーザーのユーザー操縦操作装置に又はその付近に配置されてもよい。当業者は、ケージコントローラー、及び/又は、1つ又は複数のタービンコントローラーが、追加的に、及び/又は、代替案として、装置10の任意の他の位置に配置されてもよいということを理解するだろう。
ケージコントローラーは、装置10のモードに基づいてケージの回転を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、装置10のモードに基づいてタービンの回転を制御するように構成されてもよい。装置10は、本開示の範囲からの逸脱なしに、様々なモードで動作してもよい。モードの一例が、「第1のタービンモード」である。当業者は、「第1のタービンモード」が記述フェーズ(descritive phase)であり、及び、こうしたモードは、本開示の範囲からの逸脱なしに、任意の他の術語及び/又は名称によって言及されてもよいということを理解する。装置10がこうしたモードにある時に、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。例えば、ケージコントローラーは、ケージ軸102を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、それぞれのタービン軸を中心としたタービン162、164、166のうちの1つ又は複数のタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。当業者は、1つのモードが2つ以上のケージ(例えば、3つ以上のケージ)を必要とすることがあるということを理解する。こうしたモードでは、ロック(lock)414が能動的であり、軸102を中心としてケージが回転することを阻止することがあり、クラッチ412がモーター410からギヤボックス416を連結解除することがあり、クラッチ408がギヤボックス406をモーター410に連結し、モーター410が風206の力を利用して回転してもよく、及び、この風の力は、それぞれのサボニウス羽根によって取り入れられ、タービンシャフト404とギヤボックス406とに伝達される。
モードの別の例が、「第2のタービンモード」である。当業者は、「第2のタービンモード」が記述フェーズであり、及び、こうしたモードは、本開示の範囲からの逸脱なしに、任意の他の術語及び/又は名称によって言及されてもよいということを理解する。装置10がこうしたモードにある時に、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を制御された形で可能にするように構成されてもよい。例えば、ケージコントローラーは、ケージ軸102を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、常に最適の揚力を実現するように、それぞれタービン軸を中心とした1つ又は複数のタービン162、164、166の移動を制御するように構成されてもよい。こうしたモードでは、ロック414は無効であってもよく、ケージがケージ軸102を中心として回転することを可能し、及び、クラッチ412は、モーター410がそのそれぞれのギヤボックス416を介して、そのケージシャフト420をモーター410に連結してもよく、及び、クラッチ408は、モーター410からギヤボックス406を連結解除してもよい。さらに、モーター410は、風206の力を利用して回転してもよく、及び、この風の力はケージによって取り込まれてもよい。
モードの別の例が、「ハイブリッドモード」である。当業者は、「ハイブリッドモード」が記述フェーズであり、及び、こうしたモードは、本開示の範囲からの逸脱なしに、任意の他の術語及び/又は名称によって言及されてもよいということを理解する。装置10がこうしたモードにある時には、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。例えば、ケージコントローラーは、ケージ軸102を中心としたケージの回転を可能にするように構成されてもよく、及び、タービンコントローラーは、それぞれタービン軸を中心としたタービン162、164、166のうちの1つ又は複数のタービンの回転を可能にするように構成されてもよい。当業者は、風のエネルギーを吸収及び/又は取り入れるための、及び/又は、少なくとも風況及び/又は荷重のサイズに基づいて荷重を搬送するための様々な方法に応じて、多くの代替的な構成及び/又は具体例が存在してもよいということを理解する。こうしたモードでは、ロック414は無効であってもよく、ケージがケージ軸102を中心として回転することを可能にしてもよく、及び、クラッチ412は、そのそれぞれのギヤボックス416を介してそのケージシャフト420をモーター410に連結してもよく、及び、クラッチ408は、モーター410からギヤボックス406を連結解除してもよい。さらに、モーター410は、発電機/電力貯蔵装置196の電力によって回転してもよい。
モードのさらに別の例が、「グライドモード(glide mode)」である。当業者は、「グライドモード」が記述フェーズであり、及び、こうしたモードは、本開示の範囲からの逸脱なしに、任意の他の術語及び/又は名称によって言及されてもよいということを理解する。装置10がこうしたモードにある時には、ケージコントローラーは、ケージ軸を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、タービン軸を中心としたタービンの回転を阻止するように構成されてもよい。例えば、ケージコントローラーは、ケージ軸102を中心としたケージの回転を阻止するように構成されてもよく、且つ、タービンコントローラーは、それぞれのタービン軸を中心としたタービン162、164、166のうちの1つ又は複数のタービンの回転を阻止するように構成されてもよく、及び、サボニウス羽根の方向がタービンシャフト404によって制御されてもよい。こうしたモードでは、ロック414は有効であり、これによって、ケージがケージ軸102を中心として回転することを阻止し、及び、クラッチ412は、モーター410からケージシャフト412を連結解除し、及び、クラッチ408はギヤボックス406をモーター410に連結してもよい。さらに、モーター410は、発電機/電力貯蔵装置196の電力によって回転してもよい。このモードにおけるタービンシャフト404の移動方向は、モーター410の回転方向から自由であってもよく、及び、タービンコントローラーによって制御されてもよい。
ケージ軸を中心としたケージの回転はマグヌス効果((Magnus effect))を生じさせることがあり、及び、このマグヌス効果は、地面の上方への装置の持ち上げを生じさせることがある。例えば、ケージ軸102を中心とした1つ又は複数のケージの回転が、装置を地面から空中に持ち上げるマグヌス効果を生じさせることがある。これに加えて、又は、代替策として、タービン軸を中心としたタービン/羽根の回転が、マグヌス効果を生じさせることがあり、このマグヌス効果が地面の上方への装置の持ち上げを生じさせることがある。例えば、1つ又は複数のタービン162、164、166の回転が、装置10を地上の上方に持ち上げるマグヌス効果を生じさせることがある。
装置10は発電機/電力貯蔵装置196を含んでもよい。図1Aに示されている例示的な装置10は、脚部192上に配置されている発電機/電力貯蔵装置196を示すが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなしに、この発電機/電力貯蔵装置196が装置10の他の部分内に位置しているか、又は、さらには、装置10から離れていてもよいということを理解するだろう。
装置10内のモーターは、ケージ軸(例えば、ケージ軸102)を中心としたケージの回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。このモーターは、それぞれのタービン軸を中心としたタービン/羽根(例えば、タービン162、164、166、168、170、172の1つ又は複数)の回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。
本開示によって制御可能である3つの主要なパラメーターが、それぞれのケージ軸に対する相対的な移動と、それぞれのタービン/羽根軸に対する相対的な移動と、各羽根の形状の制御とを含む。飛行モードとグライドモードとのような少なくとも2つの搬送モードが存在する。飛行モードの特定の構成では、各々のケージはそれ自体の軸を中心に自由に移動してもよく、各々のタービン/羽根を中心とした移動が、ケージの回転経路180に対するそのタービン/羽根の位置、風況、及び/又は、各タービン/羽根の形状に応じて制御されてもよく、この形状は、制御された最適の揚力を常に実現するように動的に適応化させられてもよい。グライドモードの特定の構成では、それぞれのケージ軸に対する相対的な移動、及び、タービン/羽根に対する相対的な移動が、制限されてもよく、及び、各羽根の形状が一定不変に保持されてもよい。さらに、第1のタービンモードと第2のタービンモードのような、発電に関する2つのモードが存在してもよい。第1のタービンモードの特定の構成では、それぞれのケージ軸に対する相対的な移動が制限されてもよく、タービン/羽根がそのそれぞれの軸に対して自由に移動してもよく、及び、羽根の形状が一定不変に保持されてもよい。第2のタービンモードの特定の構成では、ケージの移動が可能にされてもよく、タービン/羽根の移動がケージの回転経路180に対するそのタービン/羽根の位置に応じて制御されてもよく、及び、タービン/羽根の形状が、制御された最適の揚力を常に実現するように、動的に適応化されてもよい。
図1Bは、本開示の様々な実施形態による二重ケージ装置100の一例を示す線図である。図1Bに示されている装置100は、2つのケージを含む。第1のケージは、円形経路180に沿ってケージ軸102を中心として回転する。第2のケージは、円形経路188に沿ってケージ軸104を中心として回転する。ケージ軸102は、大きな角度で連結部136において互いに連結させられてもよい。連結部136は、適切なケージ軸に制御信号(例えば、ユーザー操縦操作装置)と電力とを送ってもよい。2つのケージが、図1Bに示されている例示的な装置100に示されているが、当業者は、図1Bに示されているケージの個数によって本開示の範囲が限定されることはないということを理解するだろう。例えば、本開示の範囲から逸脱することなしに、装置100は、電気車両(例えば、自転車、ボート等)、プロペラ、より多くの個数のケージ、及び/又は、より少ない個数のケージを含んでもよい。第1のケージと同様に、示されているように、第2のケージも、ケージ軸104とアーム193とを中心としたケージの回転に関係してもよいベルト部分158、160、156とベルト部分130、132、134とを含む。各々のベルト部分は、第2のケージのタービンの末端区域182、184、186のうちの2つの末端区域に接触してもよい。図示されているように、第2のケージのタービンは、一方の側ではアーム150、152、154によって支持されており、及び、他方の側では、それぞれにケージ軸104から延びており及び連結点110、112によって連結されている、アーム120、122、123によって支持されている。
幾つかの実施形態では、装置100は、部分的に、又は、全体的に、サボニウスタービンと呼ばれてもよい。このタービンの羽根は、地面に対して、垂直方向よりも大幅に水平方向に延びる。例えば、ケージ軸102、104と、1つ又は複数のタービン162、164、166、168、170、172のうちの1つ又は複数のタービンのタービン軸とが、例えば第2のタービンモードの最中に装置100にさら高い安定性を与えるために、垂直方向(即ち、地面に対して概ね垂直な方向)よりも大幅に水平方向(即ち、地面に対して概ね平行な方向)に延びる。
装置100は、上述したように、本開示の範囲から逸脱することなしに、任意の個数のケージ、及び/又は、任意の個数のタービンを含んでもよい。したがって、幾つかの実施形態では、装置100は複数のケージを含んでもよい。ケージの厳密な個数は、装置100と荷重とを地面の上方に持ち上げるために必要とされる揚力に基づいているだろう。さらに、タービンの厳密な個数は、ケージのサイズに基づいていてもよい。
幾つかの実施形態では、装置100は、部分的に、又は、全体的に、サボニウスタービンと呼ばれてもよい。このタービンの羽根は、地面に対して、垂直方向よりも大幅に水平方向に延びる。例えば、ケージ軸102、104と、タービン162、164、166、168、170、172のうちの1つ又は複数のタービンのタービン軸とが、垂直方向(即ち、地面に対して概ね垂直な方向)よりも大幅に水平方向(即ち、地面に対して概ね平行な方向)に延びる。
装置100は、シート194と、このシート194の付近にあるユーザー操縦操作装置とを含んでもよい。このユーザー操縦操作装置は、シート194上に座っているユーザーによって使用されるように構成されてもよい。ユーザー操縦操作装置は、ケージコントローラー及び/又はタービンコントローラーを制御するように構成されてもよい。例えば、ユーザーは、シート194に座っている最中にユーザー操縦操作装置を使用してもよく、及び、ユーザー操縦操作装置は、制御信号を脚部192を経由して送信してもよい。ケージ及び/又はタービンに送られる制御信号は、そのそれぞれの出力先に到達する。装置100は発電機196を含んでもよい。図1Bに示されている例示的な装置100は、シート194の下方に位置している発電機196を示すが、当業者は、本開示の範囲からの逸脱なしに、発電機196及び/又はユーザー操縦操作装置が、装置100の他の部分内に配置されてもよく、又は、装置100から離れて配置されてもよいということを理解するだろう。
装置100はモーターを含んでもよい。装置100のモーター400は、ケージ軸(例えば、ケージ軸102、104)を中心としたケージの回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。モーター400は、それぞれのタービン軸を中心としたタービン(例えば、タービン162、164、166、168、170、172の1つ又は複数)の回転からの運動エネルギーを電気エネルギーに変換するように構成されてもよい。モーター400は、ケージ及び/又はサボニウスタービン/羽根を回転させるように構成されてもよい。
図2は、装置100の別の例を示す線図である。図2に示されている具体例では、装置100は連結要素202によって地面204に連結されている。この連結要素202は、ロープ、導電ワイヤー、プラスチック、金属、これらの任意の組合せ、及び/又は、任意の他の適切な要素であってもよい。例えば、連結要素202は、装置100の脚部192を、地面204に連結されていてもよい発電機/電力貯蔵装置196及び/又はシート194に連結してもよい。
図2に示されているように、空気中を移動する風206は、装置100のタービン羽根が回転する(例えば、それぞれのタービン軸に対して相対的に回転する)ことを生じさせるだろう。図2に同様に示されているように、空気中を移動する風206は、装置の1つ又は複数のケージが回転する(例えば、それぞれのケージ軸に対して相対的に回転する)ことを生じさせるだろう。ケージ及び/又はタービン/羽根の旋回(例えば、回転)は、マグヌス効果を生じさせ、これによって、より詳細に後述するように、装置100が地面204の上方に持ち上がることを生じさせるだろう。
当業者は、各ケージの回転と各タービンの回転とが様々な要因に基づいて個別的に制御されてもよいということを理解するだろう。例えば、こうした制御は、操縦と航法(例えば、左旋回及び/又は右旋回)のために使用されてもよい。別の例としては、こうした制御は、上昇及び/又は下降(例えば、高度における上昇、及び/又は、高度における下降)のために使用されてもよい。こうした制御は、さらに、空中での概ね静止状態を維持するために、又は、前進又は後退するために、(例えば、変化する風況の中において、装置100が概ね静止状態のままであるか、前進するか、又は、後退するように、ケージ及び/又はタービンを調整するために)、使用されてもよい。
図3Aは、装置10、100の側面図を示す線図である。明確に述べると、この側面図は、装置10、100の1つ又は複数のケージの回転軸の下方である。図3Aでは、垂直軸310と水平軸312とが、図解のために示されている。装置10、100の1つ又は複数のケージは、回転経路180に沿って回転してもよい。ベルトは、より詳細に上述したように、ベルト部分124、126、128を含んでもよい。タービン162、164、166が、図3Aに示されている区域302、304、306内で回転してもよい。
図3Bは、装置10、100の別の側面図を示す線図である。明確に述べると、この側面図は、装置10、100の1つ又は複数のタービンのうちの1つのタービンの回転軸の下方(例えば、図1Aと図3Aに示されているタービン162の回転軸の下方)である。タービン(例えば、図3Bに示されているタービン162)が回転経路302に沿って回転してもよい。1つ又は複数のタービンの末端部分(例えば、末端経路174)がライン314に関係し、及び、このライン314は区域302内を回転する。
図4は、装置10、100の様々なモーター構成要素400の一例の側方斜視図を示す線図である。当業者は、図4に示されている具体例が、例示を目的としてだけ提供されており、代替案の及び/又は追加の構成要素が、本開示の範囲からの逸脱なしに、含まれてもよい(又は、排除されてもよい)ということを理解するだろう。装置10、100は、いずれかの1つ又は複数の構成要素がモーター400から取り除かれる場合には、より少ないモードしか有さないだろう。図4に示されている非限定的な具体例では、モーター構成要素400は、制御動力供給シャフト402、タービンシャフト404、第1のギヤボックス406、第1のクラッチ408、電気モーター/発電機410、第2のクラッチ412、ロック414、第2のギヤボックス416、ケージプーリー418、及び/又は、ケージプーリーシャフト420を含んでもよい。幾つかの実施形態では、こうしたモーター構成要素400は、タービン(例えば、タービン162、164、166)の末端区域(例えば、末端区域174、176、178、173、175、177)内に配置されてもよい。しかし、当業者は、本開示の範囲からの逸脱なしに、こうしたモーター構成要素400が装置100の任意の他の部分内に配置されてもよいということを理解するだろう。
図5は、装置10、100の例示的なタービン500の一部分の断面側面図を示す線図である。上述したように、タービン500は、調整可能な形状を有するタービン羽根502を有してもよい。タービン羽根502の形状は、より詳細に後述するように、様々な要因に基づいて適応化させられてもよい。タービン羽根502は、可とう性材料を含んでもよく、及び、様々な場所でタービン羽根502のフレームに連結され、接着され、結合され、取り付けられ、ラッチ留めされ、及び/又は、他の形で関連付けられてもよい。タービン500のフレームは1つ又は複数の部分を含んでもよい。例えば、タービン500のフレームは、第1のフレーム部分506と第2のフレーム部分504とを含んでもよい。第1のフレーム部分506は第2のフレーム部分504に連結されてもよい。例えば、第1のフレーム部分506は、旋回点508において第2のフレーム部分504に連結されてもよい。第1のフレーム部分506は、第2のフレーム部分504に対して相対的に旋回するように構成されてもよい。この旋回は、タービン羽根502の形状、及び、したがって、タービン500全体の形状に、フレームが影響を与えることを可能にする。当業者は、図5に示されている例が例示だけを目的として示されており、且つ、本開示の範囲からの逸脱なしに、代替的な及び/又は追加の構成要素が含まれてもよい(又は、排除されてもよい)ということを理解するだろう。
タービン500は、さらに、本開示の範囲からの逸脱なしに、他の構成要素を有しもよい。例えば、第1のフレーム部分506は、別の旋回点536において別のフレーム部分540に連結されてもよい。フレーム部分540は、コア534に固定的に取り付けられてもよい。別の例としては、第2のフレーム部分504は、さらに別の旋回点538においてさらに別のフレーム部分542に連結されてもよい。タービン羽根500のフレームは、本開示の範囲からの逸脱なしに、追加の、代替の、又は、より少ない数の構成要素を含んでもよい。各フレーム部分のサイズは他のフレーム部分とは異なっていてもよく、及び、グライドモードにおいて前方の翼/羽根として羽根の一方の側部を形成することが可能であるように構成されてもよく、及び、他方の側部は翼/羽根の後尾として構成されてもよい。一方の側部のフレーム部分の個数は、タービン羽根の他方の側部のフレーム部分の個数とは異なっていてもよい。
タービン500は、さらに、タービンのフレームの端部とタービンのフレームの中央区域との間の様々な連結部を含んでもよい。例えば、タービン500は、フレーム部分542に固定されている第1の端部(例えば、端部510)の第1の側部(例えば、A)と、中央区域(例えば、コア534の付近の場所U)との間の、第1の連結部(例えば、ケーブル526とアーム522を含む連結部)を含んでもよい。タービン500は、さらに、フレーム部分542の第1の端部(例えば、端部510)の第2の側部(例えば、B)と、中央区域(例えば、コア534の付近の場所V)との間の、第2の連結部(例えば、ケーブル528とアーム524を含む連結部)を含んでもよい。上述したように、装置100はタービンコントローラーを含んでもよい。このタービンコントローラーは、第1の連結部及び/又は第2の連結部を制御するように構成されてもよい。例えば、タービンコントローラーは、少なくとも第1の連結部又は第2の連結部を少なくとも維持し、短縮し、又は、延長するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、本開示の範囲からの逸脱なしに、追加の機能(例えば、他の接続部の制御)を行うように構成されてもよい。端部510はフレーム部分542に固定されているが、しかし、フレームの1つ又は複数の任意の他の部分に固定されてもよい。各フレーム部分の動きが、別々に制御されてもよい。
幾つかの実施形態では、装置100は、さらに、タービン500のフレームの側部上に配置されているアームを含んでもよい。例えば、アーム512、514は、フレーム部分504、506の側部上に配置されてもよい。こうしたアームは、機械的支持を提供し、及び、上記のケーブルの移動を容易にしてもよい。幾つかの実施形態では、各々のアームは、さらに、そのアームの端部にローラーを有してもよい。例えば、アーム512、514はそれぞれにローラー516、518を有してもよい。ケーブル526、528がローラー516、518上を転がってもよい。アーム512、514がフレームから遠ざかるか又はタービン羽根502から遠ざかる方向に押されるように、ばねがアームに力を及ぼしてもよい。上記説明は、ケーブル526、528を支持する特定の事例にすぎない。当業者は、本開示の範囲からの逸脱なしに、ケーブル526、528を支持することの様々な他の例が存在し、及び、具体化されてもよいということを理解するだろう。
ケーブル526、528の各々は、延長及び/又は短縮されてもよい。例えば、ケーブル526は、AがUにより近いように短縮されてもよい。別の例としては、ケーブル528は、BがVからより離れているように延長されてもよい。この1つ又は複数の短縮及び/又は1つ又は複数の延長が、フレーム部分504、506、542、540が互いに対して相対的に(例えば、旋回点508、538、536において)旋回することを可能にし、これによってタービン羽根502が湾曲形状を有することを可能にする。タービン羽根502の湾曲は、それぞれに、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)が短縮及び延長される度合いと、第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)が短縮又は延長される度合いとによって調整されてもよい。
上述したように、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)、及び/又は、第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)が短縮及び/又は延長される時に、第1のフレーム部分506は、第2のフレーム部分504に対して相対的に(例えば、旋回点508において)旋回するように構成されている。したがって、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)の長さが第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)の長さとは異なる時に、タービン羽根502の調整可能な形状は湾曲を含む。これに比較して、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)の長さが第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)の長さと同じである時には、タービン羽根502の調整可能な形状は平坦な形状である。タービンコントローラーは、第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)を短縮すると同時に第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)を延長することによって、タービン羽根502の湾曲を制御するように構成されてもよい。タービンコントローラーは、さらに、第2の連結部(例えば、ケーブル528を含む連結部)を短縮すると同時に第1の連結部(例えば、ケーブル526を含む連結部)を延長することによって、タービン羽根502の湾曲を制御するように構成されてもよい。
図6A−6Cは、装置100の例示的なタービン680の様々な部分の様々な断面図を示す線図である。より詳細に上述したように、装置100はモーター構成要素400を含んでもよい。同様に、より詳細に上述したように、この装置はアーム114、142を含んでもよい。アーム114は2つの連結点613、615を有する。タービン680はさらにブラケット652を含んでもよい。ブラケット652は、ピン511、513が滑動することがある区域654と、本体653とを含んでもよい。例えば、タービン羽根がその形状の湾曲を変化させるのにつれて、ピン511、513はコア534に向かって滑動し、及び/又は、コア534から遠ざかるように滑動してもよい。図6に示されているタービンの幾つかの他の部分は、図5を参照して上述されている。例えば、フレーム部分640、606、604、642と旋回点636、608、638は、それぞれにフレーム部分540、506、504、542と旋回点536、508、538とに類似している。遊星歯車装置671が、コア534の付近に配置されてもよい。穴804が、ピン511をブラケットの中に挿入するためのものである。遊星歯車装置671は、より詳細に上述したように、羽根の動きから発生させられる運動エネルギーを、末端区域に位置していてもよい電動発電機に伝達してもよい。タービン680の一部分が、タービン680の可とう性材料/シート682に機械的支持及び/又は剛性を与えるテンションケーブル/ベルトを含んでもよい。当業者は、可とう性シート682が、様々な材料を含むか又は様々な材料から形成されてもよく、及び、この材料は、布から金属シートまでの範囲の様々な材料と、様々な他の適切な材料とを含んでもよい。ナット607が、ケーブル611及び/又は1つ又は複数の羽根162とケージベルトとの張力を強めるか又は緩めるために使用されてもよい。例えば、連結部106、108の間の距離が増大する時に、テンションケーブル/ベルトとケージベルトとの張力が強まるだろう。この距離が減少する時には、ケージベルト、及び/又は、テンションケーブル/ベルトを含む1つ又は複数の羽根162の張力が減少するだろう。テンションケーブル/ベルトの張力は別個に調整されてもよい。タービン680の一部分690は、タービン680の別の部分600に類似していてもよい。タービン680は、さらに、制御ギヤボックス650を含んでもよい。当業者は、上述の内容が、本明細書で説明されている特徴を実現することの単なる一例にすぎないということを理解するだろう。代替案の構成とシステムとが、本開示の範囲からの逸脱なしに実現されてもよい。制御ギヤボックス650に関する追加的な情報が、特に、図7A−7Bを参照して後述される。
タービンの類似の部分が相補的な側面を有してもよい。例えば、タービンフレーム670(及び、したがって、タービン羽根682)の一方の半分部分が凸形の形状を形成し、且つ、タービンフレーム670(及び、したがって、タービン羽根682)の別の半分部分が凹形の形状を形成してもよい。例えば、タービンフレームの一方の半分部分が、(i)AとUとの間の連結部(例えば、ケーブル)が短縮される時に、及び/又は、(ii)BとVとの間の連結部(例えば、ケーブル)が延長される時に、第1の形状(例えば、凸形の形状)を形成してもよい。これと同時に、タービンフレームの別の半分部分が、(i)CとVとの間の連結部(例えば、ケーブル)が短縮される時に、及び/又は、(ii)DとUとの間の連結部(例えば、ケーブル)が延長される時に、(相補的な)第2の形状(例えば、凹形の形状)を形成してもよい。したがって、タービン羽根682の片方の半分部分のための凸形形状を形成する、フレーム部分540、506、504、542と旋回点536、508、538との形状構成が、タービン羽根682の別の半分部分のための凹形形状を形成する、フレーム部分640、606、604、642と旋回点636、608、638との形状構成と共に同時に存在してもよい。
図7A−7Bは、装置100の例示的な羽根コントローラーの様々な部分の様々な断面図を示す線図である。上述したように、装置100は制御ギヤボックス650を含んでもよい。この制御ギヤボックス650は、方形プーリー702を含んでもよい。方形プーリー702は、1つ又は複数のプーリー又はケーブルパイプ525、527、727、729にしたがって動作してもよい。しかし、当業者は、プーリー及び/又はケーブルパイプが、その装置の様々な連結部を短縮及び/又は延長するための唯一の機構ではないということを理解するだろう。連結部を短縮及び/又は延長するための別の機構が存在し、及び、本開示の範囲内に含まれている。方形プーリー702は、1つ(又は複数の)連結部を短縮し、及び、これと同時に1つ(又は複数の)連結部を延長するように構成されていてもよい。例えば、方形プーリー702は、ケーブル528及び/又はケーブル728を含む連結部のうちの1つ又は複数の連結部を短縮し、及び、これと同時にケーブル526及び/又はケーブル726の連結部のうちの1つ又は複数の連結部を延長するように構成されてもよい。したがって、Bに向かうケーブル528を含む連結部が短縮されてもよく、及び/又は、Dに向かうケーブル728を含む連結部が短縮されてもよい。さらに、Aに向かうケーブル526を含む連結部が延長されてもよく、及び/又は、Cに向かうケーブル726を含む連結部が延長されてもよい。ナット705とボール707とが、タービンシャフトから中央コアが分離することを防止してもよい。シャフト402は、プーリーを覆うキャップ上に存在する軸受を有してもよい。
図8は、本開示の様々な実施形態によるブラケットの一例を示す線図である。ブラケット652は、(例えば、ピン511、513を経由して)羽根の運動エネルギーを受け取り、及び、この運動エネルギーを、遊星歯車装置セット671の1つ又は複数の遊星歯車の1つ又は複数のシャフト802を介してそれぞれのタービンシャフトに伝達してもよい。このブラケットは1つ又は複数のばね651を有してもよく、及び、このばねは、ピン511、513が互いに遠ざかるように区域654、653内を滑動することを連結ケーブル526、528、726、728が可能にする限りにおいて、ピン511、513が互いに遠ざかるようにこれらのピン511、513を押してもよい。
図9は、本開示の様々な実施形態によるピボットディストリビューターばね(pivots distributor spring)の一例を示す線図である。シート682が可とう性ではなく、且つ、非可とう性材料(例えば、布)で作られている時には、各タービンは、各々の側部に1つ又は複数のピボットディストリビューターばね900を必要とすることがある。このピボットディストリビューターばね900の形状は、連結ケーブル526、528、726、728の1つ又は複数が短縮又は延長している時に変化してもよい。このばねの形状は、上記連結ケーブルが互いに等しくない時に、S字形の形状に形成されてもよい。このばねの形状は、上記連結ケーブルが互いに類似した長さを有する時には、概ね直線状に形成されてもよい。ピボットディストリビューターばね900は中央コア534の周囲にリング920を有してもよく、及び、ピボットリング904、906、908は、それぞれに、ピボット536、508、538と共に移動してもよく、これらのピボットリングは、ピボットディストリビューターばね900の形状への1つ又は複数のピボットの移動を制限してもよい。こうした構成が、ブラケットの直ぐ後に、及び/又は、羽根フレーム部分の隣りに、又は、羽根端部の付近の任意の他の場所に設置されてもよい。ピン511は、リング910の内側を移動することが可能である。
上述の説明は、本明細書で説明されている様々な側面を当業者が実施することを可能にするために示されている。これらの側面に対する様々な変更が当業者に容易に明らかになるだろうし、及び、本明細書で定義されている全般的な原理が他の側面に適用されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示されている諸側面に限定されることは意図されていないが、言語の請求項に整合性がある範囲全体に一致させられなければならず、単数形で示されている要素に対する言及が、特に明示されない限りにおいて「1つの且つ唯一の」を意味することは意図されておらず、むしろ「1つ又は複数の」を意味することが意図されている。単語「例示的な(exemplary)」が、本明細書では、「事例、具体例、又は、実例としての役割を果たす」ということを意味するために使用されている。本明細書で「例示的な」として説明されているあらゆる側面は、必ずしも、他の側面よりも好ましいか又は有利であると解釈されるべきではない。特に明確に述べられない限りは、術語「幾つかの(some)」は、1つ又は複数を意味する。「A、B、又は、Cの少なくとも1つ」、「A、B、及び、Cの少なくとも1つ」、及び、「A、B、C、又は、これらの任意の組合せ」は、A、B、及び/又は、Cの任意の組合せを含み、及び、複数のA、複数のB、又は、複数のCを含むこともある。特に、「A、B、又は、Cの少なくとも1つ」、「A、B、及び、Cの少なくとも1つ」、及び、「A、B、C、又は、これらの任意の組合せ」は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、A及びB、A及びC、B及びC、又は、AとBとCであってもよく、及び、こうしたあらゆる組合せは、A、B、又は、Cの1つ又は複数の要素を含むことがある。当業者にとって公知であるか又は後で理解される本開示全体で説明されている様々な側面の諸要素に対するすべての構造的及び機能的な等価物が、引用として本明細書に明確に組み入れられており且つ特許請求の範囲によって含まれることが意図されている。さらに、本明細書で開示されていないものは、特許請求の範囲にこうした開示が明確に詳述されているかどうかに係わらず、公衆に対して提供されることが意図されている。請求要素は、その要素が語句「のための方法(means for)」を使用して明示的に列挙されない場合には、「方法+機能」として解釈されてはならない。