JP2017530955A - 頭蓋内圧上昇の治療 - Google Patents

頭蓋内圧上昇の治療 Download PDF

Info

Publication number
JP2017530955A
JP2017530955A JP2017512008A JP2017512008A JP2017530955A JP 2017530955 A JP2017530955 A JP 2017530955A JP 2017512008 A JP2017512008 A JP 2017512008A JP 2017512008 A JP2017512008 A JP 2017512008A JP 2017530955 A JP2017530955 A JP 2017530955A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
incretin
glp
combination
enhancer
analog
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017512008A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017530955A5 (ja
JP6623463B2 (ja
Inventor
アレックス シンクレア、
アレックス シンクレア、
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Birmingham
Original Assignee
University of Birmingham
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Birmingham filed Critical University of Birmingham
Publication of JP2017530955A publication Critical patent/JP2017530955A/ja
Publication of JP2017530955A5 publication Critical patent/JP2017530955A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6623463B2 publication Critical patent/JP6623463B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/22Hormones
    • A61K38/26Glucagons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/57563Vasoactive intestinal peptide [VIP]; Related peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/605Glucagons

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

対象において頭蓋内圧上昇(ICP)を低下させる方法で使用するための、インクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せが提供される。対象においてICP上昇を低下させる方法は、インクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せを対象に投与することを含み得る。ICP上昇は、特発性頭蓋内圧亢進症(IIH)、続発性偽脳腫瘍、水頭症、正常圧水頭症、脳腫瘍に続発する頭蓋内圧上昇、髄膜炎、脳外傷、脳損傷、および静脈洞血栓症と関連し得る。

Description

本発明は、脳内での/脳からの脳脊髄液(CSF)分泌における異常に起因し得る望ましくない頭蓋内圧上昇の治療に関する。頭蓋内圧上昇は、例えば、特発性頭蓋内圧亢進症(IIH)、続発性偽脳腫瘍、水頭症、正常圧水頭症、脳腫瘍に続発する頭蓋内圧上昇、髄膜炎、脳外傷、脳損傷、および静脈洞血栓症を有する対象において、観察される。
頭蓋内圧上昇(ICP)は、脳および脊髄を取り囲む液である、脳脊髄液(CSF)の圧力における上昇に起因し得る。上昇した圧力は、重要な脳構造を圧迫することおよび脳内への血流を制限することによって脳または脊髄の損傷を導く可能性があることから、ICPにおける上昇は重篤な医学的状態である。したがって、ICP上昇を軽減するのに有効な治療が必要とされる。
ICP上昇に関連した1つの状態はIIHであり、これは、良性頭蓋内圧亢進または偽脳腫瘍としても公知であり、ICP上昇および乳頭浮腫を特徴とする病因不明の状態である。IIHは、肥満女性において見出される状態であり(発生の90%)、日常生活に支障をきたすほどの連日性頭痛および失明を惹起し、これは、最高25%の症例において重症かつ永続的である(1)。有効な治療はなく、効果が不明な医学療法から外科的な手法まで多岐にわたるが、病的状態と不良な長期的効力を伴う(8)。肥満女性人口の中で、IIHの発生は、100,000名当たり20名である。世界的に、肥満人数は、1980年から2倍になっており、英国人口の22.7%が肥満(ボディーマスインデックス(BMI)>30kg/m2)と特徴付けられており(2)、肥満の世界的な流行に従ってIIHの罹患率は増加することが予想され、結果として、若い女性の肥満人口に対する著しい病的状態の一因となる。
IIHの病因は不明であるが、CSF動態の乱れに関連すると考えられており、脈絡叢(CP)におけるCSF産生の促進および/またはクモ膜顆粒組織(AGT)におけるCSF排液の制限の両方/いずれかを伴う(3)。
2005年のCochraneの総説は、IIHにおいてどの治療が潜在的に有益であるか、およびどれが有害であるかを決定する証拠が不十分であると結論づけており(4)、それゆえにIIHの治療に関する特定のガイドラインはない。しかし、典型的には、炭酸脱水酵素阻害剤が、効力の証拠がないにもかかわらず、ICPを低下させる目的で使用されてきた(5)。トピラマートは、体重減少特性を有する炭酸脱水酵素阻害剤であり、IIHにおいて評価されてきており、体重減少を誘発することが見出されたが、アセタゾラミドで治療された対照コホートを超えるIIHに対する治療的有益性が認められなかったので、この治験は解釈が困難である(視野グレードは、両方の群においてベースラインから改善されたが、群間で統計的に有意な差はなかった)(6)。
視力低下の症例では、脳脊髄液(CSF)転換(シャンティング)または視神経シース開窓術などの外科技術が、失明を予防するために使用される(7)。ICPを低下させるためのCSFシャンティング手法の頻度は、米国において、肥満体形の増加と一致して急激に上昇している。(7)。しかし、シャンティング自体は、満足すべきIIHの治療からほど遠く、当然ながら侵襲性がきわめて高い。シャントを待っている、きわめて高い圧力を有する日常生活に支障をきたすほどの頭痛を患う患者はさらに、ICPを低下させることにより症状の軽減をもたらすための繰り返しの腰椎穿刺も求められる。
IIHを患う患者で観察されるような上昇したICPを低下させる方法を提供することは、本発明の目的に含まれる。少なくとも1つの上記の不利な点を取り除くことおよび/または軽減することも、本発明の目的に含まれる。
第1の態様では、対象において頭蓋内圧上昇(ICP)を低下させる方法で使用するための、インクレチン、例えばGLP-1などまたはそのアナログもしくは誘導体、インクレチン受容体アゴニストもしくはインクレチンエンハンサー、例えばDPP IV阻害剤などまたはそれらのバリアントおよび組合せが提供される。
さらなる態様では、ICP上昇を患う対象において上昇したICPを低下させる方法であって、対象において上昇したICPにおける低下を引き起こすのに十分な量で、インクレチン、例えばGLP-1などまたはそのアナログもしくは誘導体、インクレチン受容体アゴニストもしくはインクレチンエンハンサー、例えばDPP IV阻害剤など、またはそれらのバリアントおよび組合せを投与することを含む、方法が提供される。
ICP上昇は、例えば、特発性頭蓋内圧亢進症(IIH)、続発性偽脳腫瘍、水頭症、正常圧水頭症、脳腫瘍に続発する頭蓋内圧上昇、髄膜炎、脳外傷、脳損傷、および静脈洞血栓症と関連していてもよい。したがって、インクレチン、例えばGLP-1などもしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニストまたはインクレチンエンハンサー、例えばDPP IV阻害剤などは、上記の状態のうちの1つまたは複数を予防または治療する方法において使用されてもよい。特定の実施形態では、本発明は、上記に特定された状態のうちの1つまたは複数の治療を除外してもよい。
理論に拘束されることを望むものではないが、脈絡叢の上皮細胞におけるGLP-1受容体の活性化は、ATPからcAMPへの変換を導き得、それが次いでプロテインキナーゼA(PKA)の活性化を導き、それがNa+H+交換輸送体をリン酸化し、それが結果としてその阻害をもたらすという仮説が立てられている。血液からCSF中へのNa+輸送における低下は、結果として水移動およびしたがってCSF産生における低下をもたらすことが予想される。
したがって、本発明によれば、本発明のインクレチン、例えばGLP-1などもしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニストもしくはインクレチンエンハンサー、例えばDPP IV阻害剤などまたはそれらの組合せは、脈絡叢の上皮細胞において見出されるGLP-1受容体に作用することが意図されていてもよい。
本明細書中で使用される場合、「GLP-1」という用語は、GLP-1(7-36)アミドおよびGLP-1(7-37)を含むがこれらに限定されない、天然に存在するグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)ポリペプチドおよび/または天然に存在するもしくは人工のGLP-1のバリアントもしくはアナログを含むと理解されるべきである。天然のGLP-1は、DPP IV酵素による酵素的分解の作用を受けやすいので、血漿中で相対的に短い半減期を有する。したがって、いくつかのGLP-1アナログは、より長い半減期を有し、および/またはDDP IV分解に抵抗性であるように設計されている。こうしたGLP-1ポリペプチドの例示的な、非限定的な例は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許公開第2008/0015144号および米国特許公開第2011/0274747号に記載されている。
GLP-1アナログの特定の例としては、(GSKによって市販されている)アルビグルチドおよび(Novo Nordiskによって市販されている)リラグルチドが含まれる。
インクレチン、例えばGLP-1などの、受容体アゴニストとしては、インクレチン自体と同様の様式で作用するように設計されているインクレチンの模倣体が含まれる。GLP-1模倣体の例としては、エキセンディンおよびそのアナログが含まれる。例えば、エキセンディン-3は、Heloderma horridum(メキシコドクトカゲ)の唾液分泌物中に存在し、エキセンディン-4は、Heloderm suspectum(アメリカドクトカゲ)の唾液分泌物中に存在する(Eng, J.ら、J. Biol. Chem.、265:20259〜62、1990;Eng, J.ら、J. Biol. Chem.、267:7402〜05、1992)。天然のエキセンディンと同様に、そのアナログが公知であり、本発明における適用が見出され得る。
エキセンディンアナログは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWO99/07404、WO99/25727、WO99/25728、WO99/40788、WO00/41546、WO00/41548、W009035540に記載されている。
「アゴニスト」という用語は、本明細書中で使用される場合、GLP-1受容体などの、インクレチン受容体に対する結合によってその受容体を活性化して、その受容体によって媒介される細胞内応答を誘発する薬剤(例えば、リガンド、または化合物)を意味するものとする。
「エキセンディンアゴニスト」とは、例えば、胃運動性および胃内容排出に対する、エキセンディンの効果を模倣した化合物(すなわち、エキセンディンが胃運動性および胃内容排出に対するその作用を発揮する受容体に効果的に結合する化合物、好ましくは、エキセンディンのアナログまたは誘導体)または、例えば、エキセンディンがその効果を引き起こす受容体に結合することによる食物吸収の低下に対するエキセンディンの効果を模倣する、化合物を意味する。
エキセンディン分子の特定の例は、Amylin Pharmaceuticals, Inc.およびEli Lilly and Companyによって現在市販されているエキセナチドである。
「誘導体」としては、その分子の中に、またはその分子に付加もしくは結合されて、またはその分子に付随して、化学修飾を有するあらゆるベース分子またはアナログが含まれる。こうした化学修飾としては、内部リンカー(例えば、間隔をあけるまたは構造を誘導する)もしくは付加された分子、例えば、分子量を増大させる分子(例えば、ポリエチレングリコール(PEG))、または組織を標的とする分子が含まれ得る。こうした分子の例は、当技術分野において公知であり、例えば、マレイミド基で修飾された、GLP-1およびエキセンディンなどの、インスリン分泌性ペプチドは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,593,295号に記載されている。
「バリアント」は、当業者には公知と予想されるように、「アナログ」および「誘導体」という用語に包含されない、ベース分子、アナログまたはバリアントに対するあらゆる修飾を含む。例えば、バリアントには、選択された分子のプロフォームまたはキメラが含まれ得る。小分子は、それらがGLP-1またはエキセンディンのための受容体に結合する限り、本発明において有用な化合物に含まれる。インクレチン、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)、エキセンディン、またはアナログ、誘導体、またはバリアントとして記載されるペプチド分子のすべてがGLP-1の受容体に結合できるわけではないが、それでもなおそれらは、公知のGLP-1受容体に依存しない薬理学によって本発明において有用である。これらの分子は、それでもなお本明細書に記載の望ましい生物学的活性を有し得る。本発明の範囲内に包含される他の化合物としては、米国特許第6,569,832号;第6,528,486号;第6,514,500号;第6,458,924号;第6,451,987号;第6,451,974号;第6,268,343号に記載されているものが含まれ、すべてが参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の特定の実施形態では、誤解を避けるために、GLP-1アナログまたはアゴニストは、例えばWO07027225に記載されているような、ボンベシン様受容体3(BRS-3)アゴニストではない。
上記のように、天然のGLP-1は、酵素DDP IVによる分解の作用を受けやすい。したがって、GLP-1の有効性を高めるためのもう1つの方法は、DDP IV阻害剤を投与することである。
「DPP-IV阻害剤」という用語は、本明細書中で使用される場合、DPP-IVに結合し、DPP-IVジペプチジルペプチダーゼ活性を阻害する化合物を指す。「選択的DPP-IV阻害剤」という用語は、本明細書中で使用される場合、ポストプロリン切断酵素(PPCE)、ジペプチジルペプチダーゼII(DPP-II)、ジペプチジルペプチダーゼ8(DPP-8)、およびジペプチジルペプチダーゼ9(DPP-9)のうちの1つまたは複数のような、密接に関連したペプチダーゼを超える、DPP-PVについての選択性を有するDPP-IV阻害剤を指す。
DPP-IV阻害剤の例は、LAF237についてのVillhauerら、J Med Chem (2003) 46:2774〜2789;Ahrenら、J Clin Endocrinol Metab (2004) 89:2078〜2084;NVP-DPP728についてのVillhauerら、J Med Chem (2002) 45:2362〜2365;NVP-DPP728についてのAhrenら、Diabetes Care (2002) 25:869〜875;Petersら、Bioorg Med Chem Lett (2004) 14:1491〜1493;Caldwellら、Bioorg Med Chem Lett (2004) 14:1265〜1268;Edmondsonら、Bioorg Med Chem Lett (2004) 14:5151〜5155;およびAbeら、J Nat Prod (2004) 67:999〜1004に記載されており、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書にその全体が組み込まれる。DPP-IV阻害剤の特定の例としては、これらに限定されないが、ジペプチド誘導体またはジペプチド模倣体、例えば、参照により本明細書にその開示全体が組み込まれる米国特許第6,303,661号に記載されているような、アラニン-ピロリジド、イソロイシン-チアゾリジド、および偽基質N-バリルプロリル、0-ベンゾイルヒドロキシルアミンが挙げられる。DPP-IV阻害剤の例は、参照により本明細書にそのそれぞれの開示全体が組み込まれる米国特許第6,812,350号、第6,803,357号、第6,710,040号、第6,617,340号、第6,699,871号、第6,573,287号、第6,432,969号、第6,395,767号、第6,303,661号、第6,242,422号、第6,166,063号に見出され得る。
DPP-IV阻害剤のさらなる例は、参照により本明細書にそのそれぞれの全体が組み込まれる国際出願WO04/103993、WO04/103276、WO04/99134、WO04/87053、WO04/76434、WO04/76433、WO04/69162、WO04/64778、WO04/71454、WO04/69162、WO04/67509、WO04/58266、WO04/52850、WO04/50022、WO04/50658、WO04/32836、WO04/46106、WO04/43940、WO04/41795、WO04/37169、WO04/37181、WO03/101958、WO04/14860、WO04/07468、WO04/04661、WO03/82817、WO03/72528、WO03/57666、WO03/57144、WO03/40174、WO03/37327、WO03/35067、WO03/35057、WO03/22871、WO03/15775、WO03/04498、WO03/02530、WO03/02596、WO03/02595、WO03/02593、WO03/02553、WO03/02531、WO03/00181、WO03/00180、WO03/00250、WO02/83109、WO02/83128、WO02/76450、WO02/51836、WO02/34900、WO01/96295、WO01/81337、WO01/81304、WO01/68603 WO01/34594、WO00/34241、WO00/23421、WO99/67278、WO99/61431、WO98/19998、WO97/40832に見出され得る。
本発明において有用となり得る特定のDDP IV阻害剤の例としては、ビルダグリプチン、サキサグリプチン、アゼチジン、シタグリプチン、オマリグリプチン、アログリプチン、およびリナグリプチンが含まれる。
本明細書に記載の薬剤は、単独または組合せで投与され得る。さらに、それらは、他の医薬との組合せで使用されてもよい。薬剤それ自体または薬剤の組合せは、その医師の共通の一般知識および熟練した開業医に公知の投与レジメンを使用して用量を選択するはずである医師の判断であってもよい。
本発明の化合物が、1、2、3、4種またはそれより多く、好ましくは1または2種、好ましくは1種の他の治療剤との組合せ療法で投与される場合、それらの化合物は、同時にまたは連続に投与されてもよい。連続に投与される場合、これらは、(例えば、5〜10分の期間にわたる)短い間隔でまたはより長い間隔で(例えば、1、2、3、4時間もしくはそれより長い間隔で、または必要とされる場合にはより長い期間の間隔で)投与されてもよく、正確な用量レジメンは、治療剤の特性に相応する。さらに、組合せ療法において、それぞれの構成要素が同じ様式で投与される必要はないことは理解されるべきである。例えば、1つの療法は注射によって、もう1つの療法は経口投与によって投与されてもよい。
本発明の化合物は、非化学的治療、例えば、放射線療法、光線力学療法、遺伝子療法など;外科手術および/または食事制限との組合せで投与されてもよい。
対象は、典型的には動物、例えば哺乳動物、特にヒトである。一実施形態では、対象は、臨床的に肥満である、および/または糖尿病のための治療をしているとはみなされない対象である。
治療的または予防的に有効な量とは、望ましい応答を達成することができるものを意味し、典型的には医師によって判断されることになる。必要とされる量は、少なくとも関連する活性化合物、患者、治療または予防が求められる状態、および治療される患者の体重1kg当たり1μgから1gの規模の化合物の配合量のうちの1つまたは複数に依存することになる。
一部の実施形態では、インクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニストまたはインクレチンエンハンサーは、治療される対象の体重1kg当たり少なくとも1μg、少なくとも2μg、少なくとも3μg、または少なくとも5μgの化合物の用量で投与される。用量は、20μg/kg未満、15μg/kg未満または10μg/kg未満であってもよい。一部の実施形態では、用量は、1から10μg/kgまで、2から8μg/kgまでまたは3から6μg/kgまで、例えば、5μg/kgである。
一部の実施形態では、インクレチン受容体アゴニスト、例えば、エキセンディン(例えば、エキセンディン-4)は、1から10μg/kgまで、2から8μg/kgまでまたは3から6μg/kgまで、例えば、5μg/kgの用量で投与される。
異なる投与レジメンが、ここでも典型的には医師の判断で、同様に投与されてもよい。薬剤は、少なくとも1日1回の投与によって投与され得るが、例えば、薬剤がより低頻度で、例えば2日に1回、週1回または2週間に1回で投与されるレジメンも、本発明に包含される。
治療とは、本明細書において、患者が患う状態の少なくとも改善を意味し、治療は、治癒的(すなわち、状態の除去をもたらす)である必要はない。同様に、本明細書中で防止または予防と述べられることは、本明細書では状態の完全な防止を示唆ないし要求せず、その代わりにその症状発現が本発明による予防または防止により低減または遅延され得る。
本発明による使用のために、本明細書に記載の化合物もしくは生理学的に許容される塩、溶媒和物、エステルまたは他の生理学的に許容されるそれらの機能的誘導体は、化合物もしくは生理学的に許容される塩、エステルまたは他の生理学的に機能的なそれらの誘導体を、1種または複数の薬学的に許容されるそれらの担体ならびに任意で他の治療的成分および/または予防的成分と一緒に含む医薬製剤として提供されてもよい。いかなる担体も、製剤の他の成分と適合しており、それらの受容者に有害でないという意味で許容される。
本発明による化合物の生理学的に許容される塩の例としては、有機カルボン酸、例えば、酢酸、乳酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、ピルビン酸、シュウ酸、フマル酸、オキサロ酢酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸およびコハク酸など;有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp-トルエンスルホン酸など、ならびに無機酸、例えば、塩酸、硫酸、リン酸およびスルファミン酸など、で形成された酸付加塩が挙げられる。
本発明の化合物の生理学的に機能的な誘導体は、体内で親化合物に変換され得る誘導体である。こうした生理学的に機能的な誘導体は、「プロドラッグ」または「バイオプレカーサー」とも呼ばれる場合もある。本発明の化合物の生理学的に機能的な誘導体としては、in vivoで加水分解性のエステルまたはアミド、特に、エステルが含まれる。好適な生理学的に許容されるエステルおよびアミドの決定は、十分に当業者の技術の範囲内である。誘導体は、PEGなどの基または薬剤に対する望ましい生理的効果を有し得る他の基を取り入れるための、薬剤の修飾も含んでいてもよい。
記載されている使用/方法のうちのいずれか1つにおいて使用され得る、本明細書に記載の化合物の対応する溶媒和物を調製し、精製し、および/または取り扱うことが好都合または望ましくあり得る。溶媒和物という用語は、化合物または化合物の塩などの溶質と、溶媒との複合体を指すものとして本明細書中で使用される。溶媒が水である場合、溶媒和物は、水和物、例えば、基質の1分子当たり存在する水分子の数に依存して、一水和物、二水和物、三水和物などと呼ばれる場合もある。
本発明の薬剤が、多様な立体異性体形態で存在し得ること、ならびに上記で定義したような本発明の化合物が、すべての立体異性体形態およびそれらの混合物、例えば鏡像異性体およびラセミ混合物などを含むことが理解されよう。本発明は、式(I)または(II)の化合物の個々の鏡像異性体ならびにこうした鏡像異性体の完全なまたは部分的なラセミ混合物を含む、あらゆるこうした立体異性体形態または立体異性体の混合物の使用をその範囲内に含む。
本発明の化合物は、当技術分野において容易に利用できる試薬および技術を使用して調製され得る。
医薬製剤としては、経口、局所(経皮、頬側および舌下など)、直腸または非経口(皮下、皮内、筋肉内および静脈内など)、経鼻、および経肺(例えば吸入によるもの)の投与に好適なものが含まれる。経鼻および/または頬側の投与は、特定の実施形態において特に好ましいこともある。製剤は、必要に応じて、都合のよい形態として、個別の用量単位で提供されてもよく、調剤の技術分野において周知の方法のうちのいずれによって調製されてもよい。方法は、典型的には、活性化合物を液体担体もしくは微粉固体担体またはその両方と会合させ、次いで必要に応じて生成物を望ましい製剤に成形するステップが含まれる。
担体が固体である場合の経口投与に好適な医薬製剤は、最も好ましくは、予め決定された量の活性化合物をそれぞれ含む、ボーラス剤、カプセル剤または錠剤などの単位用量製剤として提供される。錠剤は、任意で1種または複数の補助成分と共に、圧縮または成形によって作製され得る。圧縮錠剤は、結合剤、滑沢剤、不活性な賦形剤、滑沢化剤、界面活性剤または分散化剤と任意で混合された粉末または顆粒などの易流動性の形態にある活性化合物を好適な装置内で圧縮することによって調製され得る。成形錠剤は、活性化合物を不活性な液体賦形剤と共に成形することによって作製され得る。錠剤は、任意でコーティングされていてもよく、コーティングされていない場合には、任意で刻み目をつけられていてもよい。カプセル剤は、単独または1種もしくは複数の補助成分との混加物のいずれかで、活性化合物をカプセルシェル内に充填し、次いで通常の様式でそれらを封止することによって調製され得る。カシェ剤は、カプセル剤と類似しており、そこでは活性化合物が任意の補助成分と一緒にライスペーパーの薬袋内に封止されている。活性化合物は、分散性顆粒としても製剤化されてもよく、これは、例えば、投与前に水中に懸濁され得、または食物上に振りかけられ得る。顆粒は、例えば、サシェ剤中に、パッケージ化されてもよい。担体が液体である場合の経口投与に好適な製剤は、水性もしくは非水性の液体中の溶液もしくは懸濁液としてまたは水中油型液体エマルションとして提供されてもよい。
経口投与用の製剤としては、放出制御剤形、例えば、活性化合物が適切な放出制御基質中に製剤化されている、または好適な放出制御フィルムでコーティングされている、錠剤が含まれる。こうした製剤は、予防的使用に特に好都合であり得る。
担体が固体である場合の直腸投与に好適な医薬製剤は、最も好ましくは、単位用量坐剤として提供される。好適な担体としては、ココアバターおよび当技術分野において一般的に使用される他の材料が含まれる。坐剤は、都合のよい形態として、軟化または溶解された担体と活性化合物の混加およびその後の型内での冷却および成形によって形成され得る。
非経口投与のための好適な医薬製剤は、水性または油性のビヒクル中の活性化合物の滅菌溶液または懸濁液を含む。
注射可能な調製物は、ボーラス注射または持続注入に適合されていてもよい。こうした調製物は、都合のよい形態として、製剤の導入後に使用に必要とされるまで封止された単位用量または多回用量の容器に入れて提供される。代替的に、活性化合物は、無菌の、発熱物質を含まない水などの、好適なビヒクルと共に使用前に構成される粉末形態であってもよい。特定の実施形態における注射投与の特に好ましい経路としては、例えば頸動脈および/もしくは腹部動脈を介した動脈内投与、または脳室へのもしくは腰椎穿刺を介した脳室内および/もしくは髄腔内投与を挙げることができる。作用部位に近い投与または脳に輸送される体液への投与は、有利であり得る。GLP-1などの、インクレチンを使用することは、こうした状況においてそれらがDPP IV酵素による分解の作用を受けやすい場合であっても可能となり得る。本発明の特定の実施形態では、本発明によって想定される治療が、ICP上昇を実質的に治療しかつ脳の外側では影響を有さないことが望ましいこともある。
活性化合物は、筋肉内注射によってまたは埋め込みによって、例えば、皮下もしくは筋肉内、または腸内に、投与され得る長期作用性デポー調製物としても製剤化されてもよく、例えば、デポー調製物は、例えば、好適なポリマーもしくは疎水性材料、またはイオン交換樹脂を含んでいてもよい。こうした長時間作用性の製剤は、予防的および/または長期的な投与に特に好都合である。
頬側口腔を介した経肺投与に好適な製剤は、活性化合物を含む望ましくは0.5から7ミクロンの範囲内の直径を有する粒子が受容者の気管支紋理内に送達されるように提供される。
1つの可能性として、こうした製剤は、吸入装置における使用のための、好適には、例えば、ゼラチンなどの、浸透可能なカプセル内で、または代替的に、活性化合物、好適な液体もしくは気体の噴霧剤ならびに任意で界面活性剤および/もしくは固体賦形剤などの他の成分を含む自動噴霧式製剤としてのいずれかで都合のよい形態として提供され得る微粉砕された粉末の形態である。好適な液体噴霧剤としては、プロパンおよびクロロフルオロカーボンが含まれ、好適な気体噴霧剤としては、二酸化炭素が含まれる。自動噴霧式製剤も用いられてもよく、このとき、活性化合物は、溶液または懸濁液の液滴の形態で供給される。
こうした自動噴霧式製剤は、当技術分野において公知のものと類似しており、確立された手法によって調製され得る。好適には、これらは、手動で操作可能なバルブまたは望ましい噴霧特性を有する自動的に機能するバルブのいずれかと共に提供される容器内で提供される;有利なことには、バルブは、それらのそれぞれの作業に応じて、一定の容量、例えば、25から100マイクロリットルを送達する計量型のものである。
さらなる可能性として、活性化合物は、吸入のための微細な液滴ミストを作製するために気流促進または超音波撹拌が用いられる、アトマイザーまたはネブライザーにおける使用のための溶液または懸濁液の形態であってもよい。
経鼻投与に好適な製剤としては、一般に、経肺投与用の上記のものに類似した調製物が含まれる。供給されるときに、こうした製剤は、望ましくは、鼻腔内での貯留を可能にするために10から200ミクロンの範囲内の粒径を有するはずである;これは、必要に応じて、好適な粒径の粉末の使用または適切なバルブの選択によって達成され得る。他の好適な製剤としては、鼻の近くで保持される容器からの鼻道を通した急速吸入による投与用の、20から500ミクロンの範囲内の粒径を有する粗粉末、および水性または油性の溶液または懸濁液中に0.2から5%w/vの活性化合物を含む経鼻滴剤が含まれる。本発明に特に関連性があるのは、鼻腔内送達されるGLP-1アゴニストが高濃度で脳およびCSFに到達する能力である(20)、(37)。したがって、本発明の特定の好ましい実施形態では、本発明の薬剤は、経鼻的に投与されてもよい。
上記の担体成分に加えて、上記の医薬製剤は、賦形剤、緩衝液、香味剤、結合剤、界面活性剤、増粘剤、滑沢剤、保存剤(抗酸化剤を含む)などの適切な1種または複数のさらなる担体成分、および製剤を意図された受容者の血液と等張にさせる目的で含まれる物質を含み得ることが理解されるべきである。
薬学的に許容される担体は、当業者において周知であり、0.1Mおよび好ましくは0.05Mのリン酸緩衝液または0.8%の生理食塩水を含むが、これらに限定されない。さらに、薬学的に許容される担体は、水性または非水性の溶液、懸濁液、およびエマルションであり得る。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などの植物油、およびオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルである。水性担体としては、生理食塩水および緩衝培地を含む、水、アルコール/水性溶液、エマルションまたは懸濁液が含まれる。非経口ビヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、ブドウ糖加リンゲル液、ブドウ糖および塩化ナトリウム、乳酸リンゲル液または固定油が含まれる。例えば、抗菌剤、酸化防止剤、キレート化剤、不活性ガスなどのような、保存剤および他の添加物も存在していてもよい。
局所製剤に好適な製剤は、例えば、ゲル、クリームまたは軟膏として提供されてもよい。こうした調製物は、直接に適用されてもよいし、または絆創膏、ガーゼ、メッシュまたは類似物などの好適な支持材上に載せて、これを治療される領域に適用してその領域をおおってもよい。
獣医学的使用のための治療用製剤は、都合のよい形態として、粉末または液体濃縮物のいずれかの形態であってもよい。標準的な獣医学的製剤化の慣行に従って、ラクトースまたはスクロースなどの従来の水溶性添加剤が、粉末中に、その物理的特性を改良するために取り込まれていてもよい。したがって、特に好適な本発明の粉末は、50から100%w/w、好ましくは60から80%w/wの活性成分を含み、0から50%w/w、好ましくは20から40%w/wの従来の獣医学的添加剤を含む。これらの粉末は、例えば中間のプレミックスとして動物の飼料に添加されるか、または動物の飲料水で希釈されるかのどちらでもよい。
本発明の液体濃縮物は、好適には、化合物もしくは誘導体またはそれらの塩を含み、任意で、獣医学的に許容される水混和性溶媒、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、グリセロールホルマールまたは最高30%v/vのエタノールと混合されたこうした溶媒を含んでいてもよい。液体濃縮物は、動物の飲料水に与えられてもよい。
以下、実施例によって、さらに以下に示される図面を参照して、本発明をさらに説明する。
図1は、腸から脈絡叢へのGLP-1のための可能な経路を表している図である。GLP-1は、腸内で栄養素に応じてL細胞によって分泌される。GLP-1は、基底膜を越えて拡散し、毛細血管に入るかまたは迷走神経を活性化するかのいずれかである。一度血流に入ると、GLP-1は、脈絡叢まで直接に輸送され得、そこで脈絡叢上皮細胞の基底面上のGLP-1受容体に結合する。代替的に、シグナルが、孤束核(NTS)とシナプスを形成する迷走神経を介して伝達されることもある。NST内のニューロンもGLP-1を産生し、それらの繊維は、視床下部を含む脳の領域に突出し、これは脳室およびCSFと接触している。したがって、GLP-1はCSF中に分泌され得、GLP-1が脈絡叢上皮細胞の頂端表面上のGLP-1受容体と結合することが可能になる。En細胞:内皮細胞、CPe細胞:脈絡叢上皮細胞。
図2は、体液恒常性に対するGLP-1の影響の図解表示である。(A)腎臓の近位尿細管において、GLP-1Rに対するGLP-1の結合は、アデニル酸シクラーゼによるATPのcAMPへの変換を刺激する。cAMPは、プロテインキナーゼA(PKA)を活性化し、これは、Na+H+交換輸送体をリン酸化して結果としてその阻害をもたらす。これが、近位尿細管内腔から血流中へのNa+再吸収を妨げる。(B)GLP-1Rは脈絡叢上皮細胞上に存在するので、GLP-1は脈絡叢において同様の効果を有するという仮説が立てられている。血液からCSF中へのNa+輸送における低下は、結果として水移動およびCSF産生における低下をもたらす。
図3は、ラット脈絡叢外植片における細胞内Na+レベルに対するエキセンディン-4の効果を示す図である。細胞内Na+レベルは、ナトリウムグリーン(Sodium Green、life technologies) (iNa+)を使用して観察された。簡単に説明すると、ラット脈絡叢外植片は、iNa+と共に30分間インキュベートされ、その後、人工CSF(処理なし)または人工CSF+エキセンディン-4で3時間処理された。蛍光強度は、細胞内Na+の量と直接に相関する。エキセンディン-4での処理(B)と比較して、処理なし(A)においてより多数の強い蛍光性の脈絡叢上皮細胞があった。これにより、おそらくエキセンディン-4を介したNa+H+交換輸送体の阻害を通して、細胞内へのNa+輸送が低下されたことが示唆される。(C)核マーカーであるDAPIでの対比染色により、N+が細胞内であることが証明される。
図4は、脈絡叢におけるGLP-1受容体およびNA+K+ATPアーゼの染色を示す図である。脈絡叢におけるGLP-1R(赤-左の画像)およびNa+K+ATPアーゼ(緑-中央の画像)の代表的な画像。GLP-1R染色は、脈絡叢上皮細胞の細胞質内で観察された。GLP-1Rは、Na+K+ATPアーゼとの共局在-右手の画像-によって示されるように頂端表面上にも存在した。DAPI(青)は、一般的な核マーカーとして使用された。
図5は、GLP-1アゴニストでの刺激後のGLP-1受容体局在の効果を示す図である。人工CSF(aCSF)、エキセンディン-4(GLP-1Rアゴニスト)、およびエキセンディン-9(GLP-1Rアンタゴニスト)で処理された脈絡叢外植片における、表示の時間についてのGLP-1R染色(緑)の代表的な画像。aCSF(A、B)において、GLP-1R染色は、脈絡叢上皮細胞細胞質の全体にわたって観察され、頂端表面上および細胞間の接合部においてより高い強度の染色があった(白の矢頭)。エキセンディン-9の添加(C)では、GLP-1R陽性染色は、15分後において頂端膜に限定された。(D)GLP-1R陽性染色は、脈絡叢上皮細胞の基底膜にまたは内皮細胞においては局在しないと見られた (白の矢印)。(E)15分間のエキセンディン-4処理も、脈絡叢上皮細胞の頂端表面へのGLP-1Rの再配置を引き起こした。しかし、30分間で受容体は内在化された(F)。DAPI(青)は、一般的な核マーカーとして使用された、スケールバーは20μmである。
図6は、GLP-1アゴニストおよび他の薬剤での刺激後の脈絡叢組織におけるcAMPレベルを示しているグラフを示す図である。3つの群の脈絡叢外植片におけるcAMPレベルの平均値±SEMのヒストグラム。aCSFで認められた通常レベルのcAMPは、3時間のエキセンディン-4(GLP-1Rアゴニスト)の添加後に増加した。フォルスコリンは、アデニル酸シクラーゼ活性化因子であり、cAMPレベルについての陽性対照としての働きをした。
図7は、ラット視床下部、下垂体、肝臓および脈絡叢におけるGLP-1RのmRNAおよびタンパク質の発現を示す図である。(A)GLP-1R mRNAのレベルは、QPCRによって決定され、参照遺伝子(18S)に対して比較された。ヒストグラムは、GLP-1R mRNA発現の平均±SEM(任意単位)を表している。GLP-1がその作用の大半を有する視床下部において高レベルのGLP-1R mRNAが検出され、下垂体は、最も低いGLP-1R mRNA発現を示した。GLP-1R mRNAは、脈絡叢においても検出された。(B)53kDaで観察される単一のバンドを示している、GLP-1Rタンパク質レベルのウエスタンブロット解析。高いGLP-1Rタンパク質レベルは視床下部において観察され、より低いレベルは下垂体および脈絡叢において観察された。これらの研究は、脈絡叢がGLP-1RのmRNAおよびタンパク質を発現することを実証している。
図8は、ラット脈絡膜外植片におけるアゴニスト刺激後のGLP-1R発現における変化を示す図である。(A)ヒストグラムは、GLP-1R mRNAにおけるベースラインからの倍率変化の平均値±SEMを表している。GLP-1R mRNAのレベルは、脈絡叢外植片において処理の3時間後に上昇し、次いで、6時間後までに基礎レベルに戻った。(B)ヒストグラムは、β-アクチンと比較したGLP-1Rタンパク質レベルの平均±SEM(任意単位)を表している。GLP-1Rタンパク質レベルも3時間および6時間において上昇した。
図9は、脈絡叢外植片と比較した、CPe細胞におけるGLP-1Rにおける変化を示す図である。(A)ヒストグラムは、脈絡叢外植片からCPe細胞へのGLP-1R mRNAにおける倍率変化の平均値±SEMを表している(B)は、GLP-1Rタンパク質レベルのウエスタンブロット解析である。脈絡叢外植片と比較して、CPe細胞においてより高いレベルのGLP-1RのmRNAおよびタンパク質が示された。
図10は、CPe細胞におけるcAMPレベルおよびNa+K+-ATPアーゼ活性に対するエキセンディン-4の効果を示す図である。(A)ヒストグラムは、対照と比較した、cAMPレベルにおける倍率変化を表している。フォルスコリンは陽性対照として使用された。エキセンディン-4は、CPe細胞におけるcAMPのレベルを対照と比較して有意に上昇させた。(B)Na+K+-ATPアーゼ活性は、ATPの加水分解によって生成される無機リン酸の濃度を決定することによって測定され、ウアバイン(Na+K+-ATPアーゼ阻害剤)に感受性であった。これらの研究において、浸透性膜インサート上で単層として培養された、初代ラットCPe細胞は、1mMのウアバインの存在下または非存在下において、aCSF(n=5)または100nMのエキセンディン-4(n=6)で30分間処理された。ヒストグラムは、ウアバイン感受性Na+K+-ATPアーゼ活性±SEM(対照からの変化(%))を表している。エキセンディン-4は、脈絡叢において対照と比較して有意に(**P<0.01)Na+K+-ATPアーゼ活性を低下させた。
図11は、覚醒ラットにおける頭蓋内圧(ICP)に対するエキセンディン-4の効果を示す図である。ICP測定の2日前に、ラットに硬膜外ICP圧力ボルトがはめ込まれた。ベースラインは、ラットに生理食塩水(n=6)または20μg/kgのエキセンディン-4(n=7)のいずれかの皮下注射が行われる前に記録された。(A)生理食塩水(青)およびエキセンディン-4(赤)処理のICPトレース。トレースにおけるスパイクは、動物が動いているときを表しており(*)、ICPの正確な記録は、頸静脈圧迫に対する応答によって決定された。(B) 60分間に渡り5分毎に測定された、生理食塩水またはエキセンディン-4のいずれかで処理後のベースラインからの百分率変化±SEMを示している線グラフ。エキセンディン-4は、処理の10分以内に、生理食塩水と比較して有意に圧力を低下させ、全60分間持続した。**P<0.01、****P<0.0001。
図12は、ICPに対する、低用量のエキセンディン-4の効果を示しているヒストグラムである。ICPの記録は、ベースラインICP、処理30分後および60分後について行われた。ヒストグラムは、1μg/kg(n=4)、3μg/kg(n=5)および5μg/kg(n=4)のエキセンディン-4での処理30分後および60分後におけるベースラインからのICPにおける百分率変化±SEMを示す。
図13は、ICPに対する、低用量のエキセンディン-4の24時間にわたる効果を示している線グラフである。グラフは、5μg/kgのエキセンディン-4で処理後の24時間にわたって測定されたベースラインからの百分率変化±SEMを示す。
(実施例1)
CSF動態の乱れは、IIHの病因の基礎となっている。CSFの脈絡叢(CP)分泌は、ICP調節において鍵となる要因であり、いくつかのイオンチャネル、主に、CP上皮内へのナトリウム輸送(Na+)を駆動し、Na+を脳室内に送り出す頂端のNa+K+ATPアーゼポンプについての律速段階である、基底のNa+H+交換輸送体(10)によって調節され、水をCSF中に移動させるための浸透勾配を生じさせる(11、12)。CSF分泌は、Na+K+ATPアーゼ阻害剤であるウアバインによって全体的に阻害され、Na+H+交換輸送体の阻害によって著しく低下される(10;13〜15)。CSF分泌を制御する機構についての研究は不足している。
インクレチン、主に、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)およびグルコース依存的インスリン分泌性ポリペプチド(GIP)は、大部分は食事に応答して遠位小腸から分泌される。GLP-1[GLP-1(7-37)]は、遠位消化管のL細胞および膵臓内のアルファ細胞および脳幹内の孤束核においてプログルカゴンの翻訳後プロセシングによって産生される30アミノ酸のホルモンペプチドである。GLP-1は、膵臓ベータ細胞のインスリン放出および増殖を刺激するが、糖尿病患者において血中グルコースを低下させ、満腹感および体重減少の促進もする(9;16)。活性GLP-1は、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)によって急速にその不活性な代謝産物にまで分解される(半減期<3分)。治療的戦略は、DDP-4の阻害剤またはGLP-1アゴニスト(例えば、リラグルチドおよびエキセンディン-4)を含み、現在、糖尿病および肥満を治療するために使用されている。
インクレチンの効果は、肥満の非糖尿病性患者において低下されることは公知であるが(17)、それが、GLP-1分泌の活性障害またはレベル低下によるかどうかに関しては論争がある。いくつかの研究は、肥満における食事刺激後のより低いレベルのGLP-1(18;19)、および体重との負の相関(17)を見出している。体重減少後には、3時間にわたって測定されるGLP-1レベルが部分的に回復する(19)。インクレチン療法は、体重減少にも関連し、体重減少を引き起こすために治療的に使用される(9)
GLP-1は、中枢で主にGLP-1Rを通してシグナルを出し、このG共役タンパク質受容体は、下垂体、視床下部、海馬、嗅皮質、脳室周囲器官、および興味深いことに脈絡叢内の、選択された細胞型において発現される(19)。GLP-1は血液脳関門を越える(20)が、消化管分泌されたGLP-1が中枢効果を発揮する経路は、議論の的である:1)迷走神経求心性線維に結合する、または2)血液脳関門を介する(21)(図1)。迷走神経は、脳室およびCSFに到達しているGLP-1繊維の稠密で広範囲にわたる網状構造を有する孤束核におけるGLP-1産生も刺激し得る(22)。
本発明に関連するのは、GLP-1が、腎ナトリウム分泌に対する効果を有し、ナトリウム再吸収を低下させ、利尿を高める、という知見である(23〜26)。GLP-1は、特異的受容体(GLP-1R)を介してその作用の大半を媒介し(27)、その活性化は、cAMPを刺激する(28)。腎近位尿細管において、GLP-1は、N+/H+交換輸送体におけるナトリウム再吸収を著しく低下させるプロテインキナーゼA(PKA)依存的機構を介して働くことが示されている(29;30)。インクレチンの利尿作用は、抗高血圧剤としてのそれらの使用の示唆を導いており(30)、いくつかの進行中の臨床試験によってこれが試験されている(ClinicalTrials.gov Identifier;NCT01755572およびNCT00696982)。興味深いのは、腎臓のインクレチン系を変調させることにおける炎症の役割である(3;31;32)。
脈絡叢でのCSFの産生は、逆の腎近位尿細管の機構と類似した機構であるNa+/K+ATPアーゼによる上皮ナトリウム分泌によって駆動される。本発明者らは、利尿およびナトリウム吸収の腎性インクレチン変調と類似して、脈絡叢ナトリウム分泌もインクレチンによって変調され得ることを提起する。GLP-1受容体活性化は、結果としてcAMPおよびPKAの細胞内での増加を伴い、これは次いで、基底のN+/H+交換輸送体をリン酸化して結果として阻害し、したがって、CSFのNa+K+ATPアーゼ産生を阻害することを本発明者らは提起する(図2)。これを支持して、潜在的にN+/H+交換輸送体の阻害を通して、エキセンディン-4(GLP-1アナログ)が細胞内ナトリウムを低減することができることを実証するデータが提供される(図3)。本発明者らは、脈絡叢におけるGLP-1RおよびNa+K+ATPアーゼの発現の共局在も示す―図4を参照されたい。興味深いことに、フロセミドなどの利尿剤で治療されたIIH患者におけるICPに対する臨床的に有益な効果が注目される。GLP-1アゴニストであるエキセンディン-4での脈絡叢外植片の処理は、GLP-1受容体を刺激してcAMPのレベルを上昇させる結果となった(図5および6を参照されたい)。これは、脈絡叢細胞によるCSF産生における低下を通して、上昇したICPにおける低下を結果としてもたらすために、本発明の薬剤がどのように機能し得るかの仮説を支持する。
GLP-1、GLP-1アゴニストおよび/またはDPP IV阻害剤などの、インクレチンは、ICP上昇の治療におけるそれらの潜在的な使用について試験され得る。ICPの直接的な評価は、LPによって評価され得る。しかし、CSF圧のLP測定は、日中に変化することが公知の、CSF圧のスナップショットを反映するだけなので、制限される。非侵襲性イメージング技術である、MRエラストグラフィ(MRE)は、脳のコンプライアンスに基づいたICPの徴候を示す。コンプライアンスは、脳組織の硬直を評価する(33)。結果として、ICP上昇は、硬直の増強を反映する(34)。それは、外部の駆動体を通した脳の機械的振動、および外部の駆動体と同調する脳の運動の検出に基づいている。この技術は、最初は、肝線維症のマーカーとしての上昇したコンプライアンスを検出するために開発された。この非侵襲性技術は、脳組織のバイオメカニクスを直接に評価することができ、ICPのマーカーである脳コンプライアンスの全体的な徴候を示し得る(35;36)。結果は、CSF注入試験(IIHにおいてICPをモニターするための、有用ではあるが侵襲性の試験)のものとより類似し、したがって、ICPの価値あるマーカーである。イメージングは、MRI上で行うことができ、画像が解析および解釈される。
CSF分泌率の直接的な評価は不可能である。しかし、初代ヒト脈絡叢上皮(CPe)細胞(ScienCell Research Laboratories、San Diego、USA)を使用するCSF分泌の機能的な細胞培養モデルにおいてCSF分泌率を測定するバイオアッセイを使用することは可能である。細胞は、CSF分泌をモデル化するための機能的な障壁を創出するフィルターメンブレン支持材上で単層で培養される((38)。バイオアッセイは、障壁機能性の確認(経上皮電気抵抗(TEER)および免疫組織化学法による接合部タンパク質の同定)を通して検証され得る。GLP-1(またはエキセンディン-4、GLP-1受容体アゴニスト)、エキセンディン9〜39(GLP-1受容体アンタゴニスト)およびウアバイン/アセタゾラミド(CSF分泌の阻害剤)とのインキュベーションを通したさらなる検証が行われ得る。CSF分泌率は、FITC-デキストランの光度における経時的な変化によって定量化され得る。FITC-デキストラン(67kDa)は、細胞単層のいずれの側 (頂端チャンバーおよび基底チャンバー)にも添加され得る。それは細胞単層に不浸透性なので、頂端チャンバー内の蛍光におけるいかなる変化も、単層による頂端チャンバー内への液分泌に起因するはずである。(38)。
(実施例2)
本研究において、本発明者らは、in vitroモデルを使用して、脈絡叢におけるGLP-1Rの局在および分布を評価し、CSF分泌に対するGLP-1R刺激の効果を決定した。さらに、本発明者らは、ICPに対するGLP-1アゴニストの効果を評価するためのin vivoでの研究を行った。ICP調節におけるGLP-1の役割を探索することにより、本発明者らは、IIH、およびICP上昇を特徴とする他の状態の治療のための、新規な治療標的を決定し得る。
材料および方法
試薬
エキセンディン-4(GLP-1Rアゴニスト)、エキセンディン断片(エキセンディン-9、GLP-1Rアンタゴニスト)、ウアバイン(特異的なNa+ K+ ATPアーゼ阻害剤)、3-イソブチル-1-メチルキサンチン(IBMX;ホスホジエステラーゼ阻害剤)およびフォルスコリン(アデニル酸シクラーゼ活性化因子)は、Sigma-Aldrichから購入した。ミリストイル化されたプロテインキナーゼ阻害剤(PKI)-(14-22)-アミド(プロテインキナーゼA[PKA]阻害剤)は、Merck Chemicalsから購入した。GLP-1Rタンパク質の検出および局在、ならびに脈絡叢上皮(CPe)細胞特徴付けのための一次抗体としては、GLP-1Rに対する抗体(ウサギ、ab39072、Abcam)、トランスサイレチン(TTR;ヒツジ、ab9015、Abcam)、Na+ K+ ATPアーゼ(ウサギ、ab76020、Abcam)、zona occludens-1(ZO-1;ウサギ、61-7300、Life Technologies)、アクアポリン1(AQP1;ウサギ、AB3065、Abcam)およびβ-アクチン(マウス、A5441、Sigma Aldrich)が含まれていた。免疫組織化学のために、Alexa Fluor(登録商標)標識二次抗体をLife Technologiesから購入し、ウエスタンブロットのために、HRP結合二次抗体をCell Signalling Technologyから購入した。細胞培養試薬は、Life TechnologiesまたはSigma-Aldrichからであって、明記がない限り、他のすべての化学物質は、Sigma-Aldrichから購入された。外科的な手法のために、ミダゾラムをB. Braunから購入し、フルアニソンおよびクエン酸フェンタニルをDanish pharmacy supplyから購入した。
実験動物
in vitroでの研究には、150〜200gの雌のSprague-Dawleyラット(Charles River)を、University of Birminghamにおいて、UK Home Officeによって認可され、University of Birmingham Ethics Committeeによって承認された、Animals and Scientific Procedures Act 1986に従って使用した。Rigshospitalet-Glostrupにおいて行われた、in vivoでの研究には、200〜300gの雌のSprague-Dawleyラット(Taconic)を4つの群で収容し、食物および水の自由な摂取での12時間の明/暗サイクルの下で飼育した。すべての実験手法は、Danish Animal Experiments Inspectorateによって承認された(認可番号2014-15-0201-00256)。処置および外科的な手法の後に、ラットをあらゆる有害作用 (すなわち、起毛、重症の体重減少、眼の周りのポルフィリン環および異常行動) について毎日モニターした。1匹のラットだけ、術後のCNS感染が原因で安楽死させなければならなかった(生理食塩水群)。
初代CPe細胞培養
側脳室および第四脳室からの脈絡叢組織を切り出し、0.25%のトリプシン溶液と共に4℃で2.5時間、その後、37℃で30分間インキュベートした。トリプシン消化を新生仔ウシ血清の添加によって停止し、細胞懸濁液を20gで10分間遠心分離した。細胞を10%のFBS、1%のペニシリン/ストレプトマイシン、4mMのL-グルタミン、200ng/mlのヒドロコルチゾン、5ng/mlの亜セレン酸ナトリウムおよび10ng/mlのEGFを補充したDMEM/F12中に再懸濁した。培養において最初の4日間、線維芽細胞の増殖を制限するために、20μMのシトシンアラビノシドを使用した(Gathら、1997)。最初に、細胞を、ラミニンでコーティングされた6ウェルプレート上に播種して、そのまま2日間増殖させ、その後、ラミニンでコーティングされた96ウェルプレートまたは12ウェルインサート(Greiner Bio-One Ltd)に移した。4日目に、培地を10%のFBSおよび1%のペニシリン/ストレプトマイシンを補充したDMEM/F12と交換し、その後、2〜3日目毎に交換した。集密化した後、研究の開始の3日前(10〜14日目の間)にCPe細胞を血清枯渇状態にした。
脈絡叢外植片
側脳室からの脈絡叢を切り出し、人工CSF(aCSF;118mM NaCl、22mM NaHCO3、1.45mM K2HPO4、1mM MgSO4、1mM CaCl2および10mMグルコース)中に入れた。細胞内のGLP-1R局在に対するエキセンディン-4の効果を評価するために、外植片を、100nMのエキセンディン-9を含むaCSFと共に15分間、または100nMのエキセンディン-4を含むaCSFと共に15分間および30分間インキュベートした。次いで外植片を、以下に記載のプロトコールに従って固定および染色した。GLP-1RのmRNA発現およびタンパク質レベルに対するエキセンディン-4の効果を決定するために、外植片を、100nMのエキセンディン-4を含むaCSFと共に3時間および6時間インキュベートして、液体窒素中で直ちに凍結し、-80℃で保存した。
免疫蛍光染色
ラット脳組織切片の染色のために、ラットを殺し、直ちに10mMのPBS、pH7.4(PBS)で、その後、PBS中に4%のパラホルムアルデヒド(Alfa Aesar)によって、経心的に潅流した。脳を、4℃で一晩後固定し、PBS中に10%、20%および30%のスクロース中における4℃での連続した浸漬によって凍結保護し、OCT(Fisher Scientific)中に包埋し、クリオスタット(Bright Instruments)上で15μmの厚い冠状切片に切断し、荷電顕微鏡スライド上に載置して、使用まで-20℃で保存した。切片を最初にPBST(0.3%のTween20を含むPBS)中で洗浄し、2%のウシ血清アルブミン(BSA)および15%の標準ヤギ血清(NGS)を含むPBST中で室温で20分間ブロッキングし、次いで一次抗体(2%のBSAを含むPBST)と共に4℃で一晩インキュベートした。PBST中での洗浄後に、切片を、2%のBSAおよび1.5%のNGSを含むPBST中に希釈された適切なAlexa Fluor 488標識二次抗体と共に暗所で室温で1時間インキュベートした。最後に、切片をPBST中で洗浄し、その後、核染色剤DAPIを含むVectashield(Vector Laboratories)中に載置した。
脈絡叢外植片およびCPe細胞の蛍光標識化のために、細胞を最初に2%のPFAおよび2%のグルコースを含むPBS中で室温で20分間固定し、PBS中で洗浄し、次いで、メタノールで室温で6分間透過処理した。これらの細胞を、PBSTがPBSで置換されたことを除き、上記の同技術を使用して染色した。
染色された細胞および切片を、Zeiss LSM 510(Carl Zeiss)UV共焦点顕微鏡下で観察し、複数のZ-スタック画像を撮影した。
定量ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)
qPCR調査のために、視床下部、下垂体前葉および脈絡叢を切り出し、液体窒素中で直ちに凍結し、-80℃で保存した。CPe細胞の初代培養物を、12ウェルインサート上で集密化するまで培養した。全RNAを、GenElute哺乳動物全RNA抽出キット(Sigma-Aldrich)を使用して抽出して、製造業者の説明書に従って行った。RNAを、高能力逆転写キットを製造業者のプロトコール(Life Technologies)に従って使用して相補的DNA(cDNA)に逆転写した。Taqman Gene Expression Assays(Life Technologies)を使用して、GLP-1Rの発現を評価した(アッセイ番号Rn00562406_m1)。内因性の参照として18Sリボゾームサブユニットを使用し(4319413E)、試料を3つの重複実験に付した。遺伝子発現レベルを決定するために、特定の試料がその閾値と交差したところにおけるサイクル番号(Ct)を使用し、ΔCtを、Ct(目的の遺伝子)とCt(内因性の参照)との間の差として算出した。
ウエスタンブロット
視床下部、下垂体および脈絡叢を切り出し、液体窒素中で直ちに凍結して、-80℃で保存した。組織は、氷冷された溶解バッファー(20mM Tris-HCl pH7.4、150mM NaCl、1mM EDTA、0.5mM EGTA、プロテアーゼ阻害剤を含む1% NP-40)中でホモジナイズし、細胞残渣を除去するために13,000gで遠心分離した。CPe細胞を、12ウェルインサート上で集密化するまで培養した。細胞および組織の溶解液(3μgのタンパク質)を8%のSDS-PAGEゲルで分離した。タンパク質を二フッ化ポリビニリデン(PVDF)メンブレン上に転写し、次いでTBST(0.5%のTween20を含むTBS pH7.4)中に5%のスキムミルク粉末で室温で1時間ブロッキングし、その後、ミルク/TBST中に希釈したGLP-1Rまたはβ-アクチンの抗体と共に4℃で一晩インキュベートした。TBST中での洗浄後、メンブレンをミルク/TBST中に希釈されたHRP結合二次抗体と共に室温で1時間インキュベートした。ECL試薬(Amersham)を使用してバンドを検出し、フィルム上に現像した。
cAMPアッセイ
下流のGLP-1Rシグナル伝達経路に対するエキセンディン-4の効果を、Amersham cAMP Biotrak Enzyme immunoassay(EIA)System(RPN 225、GE Healthcare Life Sciences)を使用してCPe細胞におけるcAMPのレベルを測定することによって評価した。CPe細胞を96ウェルプレート上で培養し、実験の当日に、100nMのエキセンディン-4(n=8)または100nMのフォルスコリン(陽性対照;n=5)を含む1mM IBMXを補充したaCSF中で37℃で30分間インキュベートした。次いでこれらの細胞を溶解させ、製造業者の説明書に従ってcAMPを検出した。
Na+ K+ ATPアーゼ活性アッセイ
脈絡叢におけるNa+ K+ ATPアーゼ活性に対するエキセンディン-4の効果を、リン酸アッセイキット(ab65622、Abcam)を使用して、ATPから放出されるリン酸の比色測定によって評価した。Na+ K+ ATPアーゼ活性は、生成されるリン酸のうちウアバインに感受性である部分として定義された。CPe細胞をaCSFと共に37℃で1時間インキュベートし、その後、1mMのウアバインの存在下および非存在下において、100nMのエキセンディン-4(n=7)、5μMのPKI-16-22-アミド(n=8)、100nMのエキセンディン-4+5μMのPKI-16-22-アミド(n=8)を含むaCSF中で37℃で30分間インキュベートした。次いでこれらの細胞を氷上で溶解し、細胞残渣を除去するために13,000gで遠心分離した。リン酸を、製造業者の説明書に従って測定した。簡単に説明すると、試料を反応混合物に添加し、室温で60分間インキュベートし、その後プレートを690nmで読み取った。Na+ K+ ATPアーゼ活性は、各処理についてウアバインの存在下および非存在下において生成したリン酸の量の間の差として算出した。
硬膜外圧力ボルトの埋め込み
この手法およびその検証は、方法論的な研究として最近公表されており、すべての技術的および外科的な詳細を含む(Uldallら、2014)。簡単に説明すると、ラットを麻酔した(1.25mg/mlのミダゾラム、2.5mg/mlのフルアニソンおよび0.079mg/mlのクエン酸フェンタニルを含む2.7ml/kgの皮下注射)。ラットを定位枠(David Kopf Instruments)内に入れ、頭蓋の最上部上で2cmの正中切開を行い、皮膚および軟組織を収縮させることによって骨を露出させた。頭蓋において4つのバーホールを導入するために歯科用ドリルを使用した。1つの大きなホールは、硬膜を露出させて硬膜外圧力ボルト(C313G-3UP、PlasticsOne)の配置を可能にするために注意深く穿孔され、カニューレは、台座の基礎と同じ高さまで切断された。より小さな他の3つのホールは、係留ねじを頭蓋に適合させるために使用した。硬膜外圧力ボルトおよび係留ねじは、頭蓋の内部表面に設置および整列配置され、歯科用レジン-セメント(Clearfil SA Cement、RH Dental)を使用して固定された。次いで硬膜外圧力ボルトおよびトランスデューサ(DTX-Plus(商標)、Argon Medical Devices)を、滅菌水を充填して確実に気泡を除いたポリエチレンチューブで連結した。
圧力シグナルを、Perisoft v.2.5.5(Perimed)を使用して可視化および記録した。正しいICPシグナルは、頸静脈圧迫後のICPの一過的な上昇によって確認された。ICPを記録する手順が完了したときに、硬膜外圧力ボルトを噛みつき耐性キャップ(303DCFTX2、PlasticsOne)で閉じ、ラットを回復させた。
ICP記録およびエキセンディン-4処理
覚醒動物において記録を行うために、ラットをミダゾラム(2.5mg/kgの皮下注射)で鎮静させ、硬膜外圧力ボルトにトランスデューサを連結した。次いでラットを注入ケージ(Instech Laboratories)内に入れ、これは、制約のない移動を確実にするための旋回レバーアームを有していた。ここでも上記のように頸静脈圧迫によってICPシグナルを確認した。安定なベースラインのICPの読み取りを30分間記録した後に、ラットに生理食塩水(n=6)またはエキセンディン-4(20μg/kg;n=7)のいずれかの0.5mlの皮下注射を行った。さらに60分間ICPを記録した。
統計解析
値は、平均値、および平均値の標準誤差(SEM)として表された。このデータを、GraphPad Prismソフトウェアを使用して解析した。3つ以上の群の間の比較のためにノンパラメトリッククラスカル-ウォリス検定を使用し(qPCR実験、ウエスタンブロット解析、cAMPレベル、リン酸アッセイ)、その後、多重比較のための適切な調整をして(Bonferroni)、ノンパラメトリックマン-ホイットニー検定(両側)を行った。一定時間にわたる2群間のICP比較のために二元配置ANOVAを使用した。値は、P値が、*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、****P<0.0001であったときに、統計的に有意であるとみなされた。
結果
脈絡叢におけるGLP-1RのmRNA発現およびタンパク質レベル
脈絡叢外植片においてGLP-1RのmRNA発現およびタンパク質レベルを決定し、GLP-1R陽性の脳組織と比較した。予想通り、GLP-1RのmRNA発現は、視床下部では高レベルで存在し、下垂体では低レベルだけであった(図7A)。GLP-1RのmRNAは、脈絡叢において発現されていた。脈絡叢外植片のウエスタンブロット解析からの結果は、これらの所見を支持しており、GLP-1Rについての予想される分子量と一致する単一の53kDaのバンドの存在が実証された(図7B)。
GLP-1R局在、mRNA発現およびタンパク質レベルに対するエキセンディン-4の効果
脈絡叢におけるGLP-1Rの細胞分布ならびにエキセンディン-4(GLP-1Rアゴニスト)およびエキセンディン-9(GLP-1Rの内部移行を制限するGLP-1R競合的アンタゴニスト)処理の効果を決定するために、GLP-1Rに対する特異的抗体で脈絡叢外植片を免疫染色した。GLP-1R陽性染色は、大部分は細胞質内、ならびに頂端表面上およびCPe細胞の細胞と細胞の接触部に局在していた。エキセンディン-9およびエキセンディン-4の両方の15分間の処理後、受容体は、大部分はCPe細胞の頂端表面に限定され、きわめて少ない細胞質染色が検出された。さらに、エキセンディン-4処理の30分後に、ほとんどのGLP-1R陽性染色は、細胞質に転位して戻っており、CPe細胞の基底側上でも観察され得た。
エキセンディン-4での3時間の処理は、aCSFと比較して、脈絡叢外植片におけるGLP-1R mRNAおよびタンパク質のレベルにおける有意な上昇(P<0.05)を示した(図8A〜B)。エキセンディン-4処理の6時間後に、GLP-1R mRNAは基礎レベルに戻ったが、GLP-1Rタンパク質は依然として高いままであった。
初代CPe細胞培養物の特徴付け
脈絡叢におけるGLP-1Rの役割をさらに調査するために、CPe細胞を単離および培養した。初代CPe細胞のアイデンティティーを確認するために、それらを、CPe細胞において存在することが公知の特異的なタンパク質に対する抗体を使用して特徴付けし、次いで、in vivoのCPe細胞と比較した。CPe細胞に特異的に局在する、チロキシンおよびレチノールAの輸送体であるトランスサイレチン(TTR)を、脈絡叢および培養CPe細胞の両方において検出した。TTRは、細胞質内に存在し、核周囲の領域においてより強く染色された。CPe細胞からCSF中へのNa+輸送の主要な駆動体であるNa+ K+ATPアーゼは、脈絡叢および培養CPe細胞の頂端表面に局在していた。タイトジャンクションタンパク質、ZO-1は、脈絡叢組織の上皮細胞において検出され、in vitroで細胞と細胞の接触部において明白に検出された。AQP1陽性染色は、in vivoでCPe細胞の頂端表面上に存在し、Na+ K+ATPアーゼのものと同様のパターンであった。in vitroにおいて、細胞表面AQP1免疫染色の強度は均質ではなく、他の細胞と比較してより高い強度の染色を示す細胞があったことが注目されるのは興味深い。GLP-1Rは、in vivoおよびin vitroでCPe細胞の主に細胞質および頂端表面において観察された。GLP-1RのmRNAおよびタンパク質は、CPe細胞においても発現され、全組織脈絡叢外植片におけるよりも高かった(図9)。
cAMPレベルおよびNa+ K+ATPアーゼ活性に対するエキセンディン-4の効果
脈絡叢におけるGLP-1R活性化に対するエキセンディン-4の効果を調査するために、CPe細胞培養物においてcAMPのレベルを評価した。エキセンディン-4での処理は、cAMPにおいて2倍の上昇をもたらし、これは、ベースラインと比較して有意に異なった(P<0.01)(図10A)。
CSF分泌におけるGLP-1Rシグナル伝達経路の役割を調査するために、CPe細胞培養物においてNa+ K+ATPアーゼ活性(CSF分泌のマーカー)を評価した。エキセンディン-4処理は、対照と比較して、Na+ K+ATPアーゼ特異的なリン酸生成のレベルを有意に低下させた(P<0.05)(対照の39.3±9.4%)(図10B)。さらに、PKA阻害剤は、エキセンディン-4によるNa+ K+ ATPアーゼ活性の低下を無効にすることができた。
エキセンディン-4処理は、覚醒ラットにおいてICPを低下させる
GLP-1アゴニストがICPを変調させることができたかどうかを立証するために、覚醒した健常成ラットにおいて生理食塩水またはエキセンディン-4のいずれかの皮下注射の前および後にICPを測定した。注射前に行われたICP記録は、ベースラインを確立し、その後、注射後60分まで継続的な記録を行った。トレースの例は、図11Aに示されている。ICPは、エキセンディン-4の皮下注射の10分以内に、生理食塩水で処理されたラットと比較して有意に低下した(ベースラインから60.6±4.9%の低下(p<0.0001))(図11B)。さらに、ICPは、残りの記録の間(60分)有意に低いままであって、ICPにおける最も大きな低下は、(注射35分後における)ベースラインの58.3±SD 5.0%であった。
ICPの記録を、ベースラインICP、ならびに1μg/kg(n=4)、3μg/kg(n=5)および5μg/kg(n=4)での処理の30分後および60分後について行った。図12に示されているように、エキセンディン-4の3つのすべての用量がICPをベースラインから低下させ、5μg/kgで最も大きい低下を示した。さらに、5μg/kgにおいてICPは24時間にわたって低下されたままであった(図13)。
考察
GLP-1Rアゴニストであるエキセンディン-4が覚醒ラットにおいてICPを低下させることができることが初めて実証された。上記の結果により、エキセンディン-4のICP低下特性は、CPe細胞におけるNa+ K+ATPアーゼ活性における低下によって実証された、脈絡叢における低下されたCSF分泌を通して生じることが示唆される。CSF産生のエキセンディン-4による変調は、GLP-1R/cAMP/PKAシグナル伝達経路を通して作用すると考えられる。
上記のデータにより、GLP-1、GLP-1アンタゴニストおよび/またはDPP IV阻害剤などの、インテグリンを含む、分子が、ICPに関連したIIHおよび/または他の状態を有する患者においてICPを低下させるのに有用となり得るという仮説が支持される。
参考文献
Figure 2017530955
Figure 2017530955
Figure 2017530955

Claims (15)

  1. 対象において頭蓋内圧上昇(ICP)を低下させる方法で使用するための、インクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  2. ICP上昇を患う対象において上昇したICPを低下させる方法であって、対象において上昇したICPにおける低下を引き起こすことにより対象を治療するのに十分な量で、インクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せを投与することを含む、方法。
  3. 治療されるICP上昇が、特発性頭蓋内圧亢進症(IIH)、続発性偽脳腫瘍、水頭症、正常圧水頭症、脳腫瘍に続発する頭蓋内圧上昇、髄膜炎、脳外傷、脳損傷、および静脈洞血栓症から選択される、請求項1または2に記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  4. インクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せが、血液から脈絡叢上皮細胞内へのNa+輸送における低下、およびCSFの産生における低下をもたらす、請求項1から3のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  5. インクレチン、またはそのアナログが、GLP-1またはそのアナログである、請求項1から4のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  6. GLP-1アナログが、GLP-1(7-36)アミドおよびGLP-1(7-37)またはそれらのバリアントもしくは誘導体である、請求項5に記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  7. GLP-1アナログが、GLP-1よりも長い半減期を有し、および/またはDDP IV分解に抵抗性である、請求項1から6のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  8. インクレチンアゴニストが、例えばエキセンディンまたはそのアナログのような、GLP-1模倣体である、請求項1から7のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  9. エキセンディンが、エキセンディン3もしくはエキセンディン4またはそれらの誘導体もしくはバリアントである、請求項8に記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  10. インクレチンエンハンサーが、DPP IV阻害剤である、請求項1から9のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  11. DPP IV阻害剤が、ジペプチド誘導体またはジペプチド模倣体である、請求項10に記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  12. インクレチンエンハンサーが、DPP IV阻害剤である、請求項1から11のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  13. 方法が、経鼻または頬側の投与を含む、請求項1から12のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  14. 方法が、例えば頸動脈および/もしくは腹部動脈を介した動脈内投与、または脳室へのもしくは腰椎穿刺を介した脳室内および/もしくは髄腔内投与などによる、注射投与を含む、請求項1から12のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
  15. 方法が、1から10μg/kgまでの用量で、インクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せを投与することを含む、請求項1から14のいずれかに記載の方法で使用するためのインクレチン、もしくはそのアナログ、インクレチン受容体アゴニスト、インクレチンエンハンサー、またはそれらの任意の組合せ。
JP2017512008A 2014-09-03 2015-08-25 頭蓋内圧上昇の治療 Active JP6623463B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB1415598.0A GB201415598D0 (en) 2014-09-03 2014-09-03 Elavated Itercranial Pressure Treatment
GB1415598.0 2014-09-03
PCT/GB2015/052453 WO2016034851A1 (en) 2014-09-03 2015-08-25 Elevated intracranial pressure treatment

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017530955A true JP2017530955A (ja) 2017-10-19
JP2017530955A5 JP2017530955A5 (ja) 2017-11-30
JP6623463B2 JP6623463B2 (ja) 2019-12-25

Family

ID=51752555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017512008A Active JP6623463B2 (ja) 2014-09-03 2015-08-25 頭蓋内圧上昇の治療

Country Status (13)

Country Link
US (3) US10835579B2 (ja)
EP (2) EP4000630B1 (ja)
JP (1) JP6623463B2 (ja)
DK (1) DK3188747T3 (ja)
ES (2) ES2894860T3 (ja)
GB (1) GB201415598D0 (ja)
HR (1) HRP20211634T1 (ja)
HU (1) HUE057000T2 (ja)
LT (1) LT3188747T (ja)
PL (1) PL3188747T3 (ja)
PT (1) PT3188747T (ja)
SI (1) SI3188747T1 (ja)
WO (1) WO2016034851A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB202004115D0 (en) * 2020-03-20 2020-05-06 Invex Therapeutics Ltd Modified release formulations and dosage regimens
GB202014740D0 (en) * 2020-09-18 2020-11-04 Invex Therapeutics Ltd Method of reducing intraocular pressure

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003505413A (ja) * 1999-07-23 2003-02-12 バーナリス リサーチ リミテッド Cnsおよび眼疾患におけるアゼチジン化合物
WO2004007446A1 (ja) * 2002-07-10 2004-01-22 Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. 新規なアゼチジン誘導体又はその塩
JP2008540336A (ja) * 2005-04-27 2008-11-20 アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 肥満および糖尿病、ならびにそれらに関連する病態の処置のため、ならびに血中glp−1レベルを増大させることによって緩和される病態の処置のための、併用療法

Family Cites Families (81)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE122010000020I1 (de) 1996-04-25 2010-07-08 Prosidion Ltd Verfahren zur Senkung des Blutglukosespiegels in Säugern
US20020006899A1 (en) 1998-10-06 2002-01-17 Pospisilik Andrew J. Use of dipeptidyl peptidase IV effectors for lowering blood pressure in mammals
US6268343B1 (en) 1996-08-30 2001-07-31 Novo Nordisk A/S Derivatives of GLP-1 analogs
US6458924B2 (en) 1996-08-30 2002-10-01 Novo Nordisk A/S Derivatives of GLP-1 analogs
TW492957B (en) 1996-11-07 2002-07-01 Novartis Ag N-substituted 2-cyanopyrrolidnes
ES2293688T5 (es) 1997-08-08 2011-05-04 Amylin Pharmaceuticals, Inc. Nuevos compuestos análogos de la exendina.
JP2003522721A (ja) 1997-11-14 2003-07-29 アミリン・ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド 新規なエキセンジンアゴニスト化合物
EP1032587B2 (en) 1997-11-14 2013-03-13 Amylin Pharmaceuticals, Inc. Novel exendin agonist compounds
CA2819705C (en) 1998-02-02 2014-07-08 Trustees Of Tufts College Method of regulating glucose metabolism, and reagents related thereto
AU759058C (en) 1998-02-13 2005-09-15 Amylin Pharmaceuticals, Inc. Inotropic and diuretic effects of exendin and GLP-1
DE19823831A1 (de) 1998-05-28 1999-12-02 Probiodrug Ges Fuer Arzneim Neue pharmazeutische Verwendung von Isoleucyl Thiazolidid und seinen Salzen
DE19828113A1 (de) 1998-06-24 2000-01-05 Probiodrug Ges Fuer Arzneim Prodrugs von Inhibitoren der Dipeptidyl Peptidase IV
US6242422B1 (en) 1998-10-22 2001-06-05 Idun Pharmacueticals, Inc. (Substituted)Acyl dipeptidyl inhibitors of the ice/ced-3 family of cysteine proteases
CO5150173A1 (es) 1998-12-10 2002-04-29 Novartis Ag Compuestos n-(glicilo sustituido)-2-cianopirrolidinas inhibidores de peptidasa de dipeptidilo-iv (dpp-iv) los cuales son efectivos en el tratamiento de condiciones mediadas por la inhibicion de dpp-iv
ES2278589T3 (es) 1999-01-14 2007-08-16 Amylin Pharmaceuticals, Inc. Excendinas destinadas a la inhibicion de glucagon.
NZ512663A (en) 1999-01-14 2004-05-28 Amylin Pharmaceuticals Inc Novel exendin agonist formulations and methods of administration thereof
US6451987B1 (en) 1999-03-15 2002-09-17 Novo Nordisk A/S Ion exchange chromatography of proteins and peptides
US6451974B1 (en) 1999-03-17 2002-09-17 Novo Nordisk A/S Method of acylating peptides and novel acylating agents
US6514500B1 (en) 1999-10-15 2003-02-04 Conjuchem, Inc. Long lasting synthetic glucagon like peptide {GLP-!}
EP1180121B9 (en) 1999-05-17 2004-09-08 Conjuchem, Inc. Long lasting insulinotropic peptides
US6528486B1 (en) 1999-07-12 2003-03-04 Zealand Pharma A/S Peptide agonists of GLP-1 activity
US6617340B1 (en) 1999-07-29 2003-09-09 Novartis Ag N-(substituted glycyl)-pyrrolidines, pharmaceutical compositions containing them and their use in inhibiting dipeptidyl peptidase-IV
US6569832B1 (en) 1999-11-12 2003-05-27 Novo Nordisk A/S Inhibition of beta cell degeneration
AU1916401A (en) 1999-11-12 2001-06-06 Guilford Pharmaceuticals Inc. Dipeptidyl peptidase iv inhibitors and methods of making and using dipeptidyl peptidase iv inhibitors
US6395767B2 (en) 2000-03-10 2002-05-28 Bristol-Myers Squibb Company Cyclopropyl-fused pyrrolidine-based inhibitors of dipeptidyl peptidase IV and method
GB0010188D0 (en) 2000-04-26 2000-06-14 Ferring Bv Inhibitors of dipeptidyl peptidase IV
GB0010183D0 (en) 2000-04-26 2000-06-14 Ferring Bv Inhibitors of dipeptidyl peptidase IV
US6432969B1 (en) 2000-06-13 2002-08-13 Novartis Ag N-(substituted glycyl)-2 cyanopyrrolidines, pharmaceutical compositions containing them and their use in inhibiting dipeptidyl peptidase-IV
TW583185B (en) 2000-06-13 2004-04-11 Novartis Ag N-(substituted glycyl)-2-cyanopyrrolidines and pharmaceutical composition for inhibiting dipeptidyl peptidase-IV (DPP-IV) or for the prevention or treatment of diseases or conditions associated with elevated levels of DPP-IV comprising the same
AUPR107800A0 (en) 2000-10-27 2000-11-23 University Of Sydney, The Peptide and nucleic acid molecule ii
EP1354882A1 (en) 2000-12-27 2003-10-22 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Dipeptidyl peptidase iv inhibitor
ATE395912T1 (de) 2001-03-27 2008-06-15 Merck & Co Inc Dipeptidylpeptidase-hemmer für die behandlung oder prävention von diabetes
GB0109146D0 (en) 2001-04-11 2001-05-30 Ferring Bv Treatment of type 2 diabetes
US6573287B2 (en) 2001-04-12 2003-06-03 Bristo-Myers Squibb Company 2,1-oxazoline and 1,2-pyrazoline-based inhibitors of dipeptidyl peptidase IV and method
ES2257555T3 (es) 2001-06-20 2006-08-01 MERCK &amp; CO., INC. Inhibidores de dipeptidilpeptidasa para el tratamiento de la diabetes.
WO2003000180A2 (en) 2001-06-20 2003-01-03 Merck & Co., Inc. Dipeptidyl peptidase inhibitors for the treatment of diabetes
GB0115517D0 (en) 2001-06-25 2001-08-15 Ferring Bv Novel antidiabetic agents
DE10154689A1 (de) 2001-11-09 2003-05-22 Probiodrug Ag Substituierte Aminoketonverbindungen
WO2003002593A2 (en) 2001-06-27 2003-01-09 Probiodrug Ag Peptide structures useful for competitive modulation of dipeptidyl peptidase iv catalysis
EP1399470A2 (en) 2001-06-27 2004-03-24 Probiodrug AG Dipeptidyl peptidase iv inhibitors and their uses as anti-cancer agents
EP1399420B1 (en) 2001-06-27 2007-12-05 SmithKline Beecham Corporation Pyrrolidines as dipeptidyl peptidase inhibitors
ATE374181T1 (de) 2001-06-27 2007-10-15 Smithkline Beecham Corp Fluorpyrrolidine als dipeptidylpeptidaseinhibitoren
ATE370943T1 (de) 2001-06-27 2007-09-15 Smithkline Beecham Corp Fluoropyrrolidine als dipeptidyl-peptidase inhibitoren
UA74912C2 (en) 2001-07-06 2006-02-15 Merck & Co Inc Beta-aminotetrahydroimidazo-(1,2-a)-pyrazines and tetratriazolo-(4,3-a)-pyrazines as inhibitors of dipeptylpeptidase for the treatment or prevention of diabetes
EP1411968B1 (en) * 2001-07-31 2008-09-17 THE GOVERNMENT OF THE UNITED STATES OF AMERICA, as represented by THE SECRETARY, DEPARTMENT OF HEALTH AND HUMAN SERVICES Glp-1 exendin-4 peptide analogs and uses thereof
DE10143840A1 (de) 2001-09-06 2003-03-27 Probiodrug Ag Neue Inhibitoren der Dipeptidylpeptidase I
GB0125446D0 (en) 2001-10-23 2001-12-12 Ferring Bv Novel anti-diabetic agents
GB0125445D0 (en) 2001-10-23 2001-12-12 Ferring Bv Protease Inhibitors
US6861440B2 (en) 2001-10-26 2005-03-01 Hoffmann-La Roche Inc. DPP IV inhibitors
AU2002360732A1 (en) 2001-12-26 2003-07-24 Guilford Pharmaceuticals Change inhibitors of dipeptidyl peptidase iv
CA2475653A1 (en) 2002-02-08 2003-09-04 Idun Pharmaceuticals, Inc. (substituted)acyl dipeptidyl inhibitors of the ice/ced-3 family of cysteine proteases
WO2003082817A2 (en) 2002-03-25 2003-10-09 Merck & Co., Inc. Beta-amino heterocyclic dipeptidyl peptidase inhibitors for the treatment or prevention of diabetes
BR0311608A (pt) 2002-06-04 2005-02-22 Pfizer Prod Inc Amidas cìclicas fluoradas como inibidores da dipeptidil-peptidase iv
US6710040B1 (en) 2002-06-04 2004-03-23 Pfizer Inc. Fluorinated cyclic amides as dipeptidyl peptidase IV inhibitors
WO2003101449A2 (en) 2002-06-04 2003-12-11 Pfizer Products Inc. Process for the preparation of 3,3,4,4-tetrafluoropyrrolidine and derivatives thereof
AU2003248921A1 (en) 2002-07-09 2004-01-23 Point Therapeutics, Inc. Boroproline compound combination therapy
WO2004007468A1 (en) 2002-07-15 2004-01-22 Merck & Co., Inc. Piperidino pyrimidine dipeptidyl peptidase inhibitors for the treatment of diabetes
EP1527049B8 (en) 2002-08-08 2008-10-29 Takeda Pharmaceutical Company Limited Fused heterocyclic compounds as peptidase inhibitors
US7390809B2 (en) 2002-10-07 2008-06-24 Merck & Co., Inc. Beta-amino heterocyclic dipeptidyl peptidase inhibitors for diabetes
KR20050067418A (ko) 2002-10-18 2005-07-01 머크 앤드 캄파니 인코포레이티드 당뇨병을 치료 또는 예방하기 위한 베타-아미노헤테로사이클릭 디펩티딜 펩티다제 억제제
ATE469645T1 (de) 2002-10-23 2010-06-15 Bristol Myers Squibb Co Auf glycinnitril basierende hemmer der dipeptidylpeptidase iv
WO2004041795A1 (en) 2002-10-30 2004-05-21 Guilford Pharmaceuticals Inc. Novel inhibitors of dipeptidyl peptidase iv
PL376822A1 (pl) 2002-11-07 2006-01-09 Merck & Co., Inc. Pochodne fenyloalaniny jako inhibitory dipeptydylopeptydazy do leczenia lub zapobiegania cukrzycy
WO2004046106A1 (en) 2002-11-18 2004-06-03 Pfizer Products Inc. Dipeptidyl peptidase iv inhibiting fluorinated cyclic amides
UY28103A1 (es) 2002-12-03 2004-06-30 Boehringer Ingelheim Pharma Nuevas imidazo-piridinonas sustituidas, su preparación y su empleo como medicacmentos
WO2004050022A2 (en) 2002-12-04 2004-06-17 Merck & Co., Inc. Phenylalanine derivatives as dipeptidyl peptidase inhibitors for the treatment or prevention of diabetes
US7420079B2 (en) 2002-12-09 2008-09-02 Bristol-Myers Squibb Company Methods and compounds for producing dipeptidyl peptidase IV inhibitors and intermediates thereof
US20060052382A1 (en) 2002-12-20 2006-03-09 Duffy Joseph L 3-Amino-4-phenylbutanoic acid derivatives as dipeptidyl peptidase inhibitors for the treatment or prevention of diabetes
CA2512546A1 (en) 2003-01-17 2004-08-05 Merck & Co., Inc. 3-amino-4-phenylbutanoic acid derivatives as dipeptidyl peptidase inhibitors for the treatment or prevention of diabetes
KR100998796B1 (ko) 2003-01-31 2010-12-06 가부시키가이샤산와카가쿠켄큐쇼 디펩티딜 펩티다아제 iv를 저해하는 화합물
JP2006516573A (ja) 2003-01-31 2006-07-06 メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド 糖尿病の治療および予防のためのジペプチジルペプチダーゼ阻害薬としての3−アミノ−4−フェニルブタン酸誘導体
WO2004071454A2 (en) 2003-02-13 2004-08-26 Guilford Pharmaceuticals Inc. Substituted azetidine compounds as inhibitors of dipeptidyl peptidase iv
WO2004076434A1 (en) 2003-02-28 2004-09-10 Aic Dipeptidyl peptidase inhibitors
WO2004076433A1 (en) 2003-02-28 2004-09-10 Aic Dipeptidyl peptidase inhibitors
US7687625B2 (en) 2003-03-25 2010-03-30 Takeda Pharmaceutical Company Limited Dipeptidyl peptidase inhibitors
US20040229848A1 (en) 2003-05-05 2004-11-18 Hans-Ulrich Demuth Glutaminyl based DP IV-inhibitors
JP2007511467A (ja) 2003-05-14 2007-05-10 タケダ サン ディエゴ インコーポレイテッド ジペプチジルペプチダーゼインヒビター
EP1624874B1 (en) 2003-05-14 2009-11-04 Merck & Co., Inc. 3-amino-4-phenylbutanoic acid derivatives as dipeptidyl peptidase inhibitors for the treatment or prevention of diabetes
CA2550217A1 (en) 2003-12-12 2005-07-07 Michael A. Brownlee Glp-1 (9-36) methods and compositions
US20100256056A1 (en) 2007-09-07 2010-10-07 Zheng Xin Dong Analogues of exendin-4 and exendin-3
EP2344519B1 (en) 2008-11-07 2016-09-28 The General Hospital Corporation C-terminal fragments of glucagon-like peptide-1 (glp-1)

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003505413A (ja) * 1999-07-23 2003-02-12 バーナリス リサーチ リミテッド Cnsおよび眼疾患におけるアゼチジン化合物
WO2004007446A1 (ja) * 2002-07-10 2004-01-22 Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. 新規なアゼチジン誘導体又はその塩
JP2008540336A (ja) * 2005-04-27 2008-11-20 アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 肥満および糖尿病、ならびにそれらに関連する病態の処置のため、ならびに血中glp−1レベルを増大させることによって緩和される病態の処置のための、併用療法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JACK HOU; ANATOL MANAENKO; JAKOB HAKON; ET AL: "LIRAGLUTIDE, A LONG-ACTING GLP-1 MIMETIC, AND ITS METABOLITE ATTENUATE INFLAMMATION AFTER 以下備考", JOURNAL OF CEREBRAL BLOOD FLOW & METABOLISM, vol. VOL:32, NR:12, JPN5017007174, 12 September 2012 (2012-09-12), US, pages PAGE(S):2201 - 2210 *
KATHARINE EAKIN; YAZHOU LI; YUNG-HSIAO CHIANG; ET AL: "EXENDIN-4 AMELIORATES TRAUMATIC BRAIN INJURY-INDUCED COGNITIVE IMPAIRMENT IN RATS", PLOS ONE, vol. VOL:8, NR:12, JPN5017007173, 2 December 2013 (2013-12-02), pages PAGE(S):E82016(1-8) *

Also Published As

Publication number Publication date
ES2894860T3 (es) 2022-02-16
US20210030848A1 (en) 2021-02-04
EP3188747A1 (en) 2017-07-12
PT3188747T (pt) 2021-10-26
US20240000896A1 (en) 2024-01-04
WO2016034851A1 (en) 2016-03-10
ES2894860T8 (es) 2022-02-24
HUE057000T2 (hu) 2022-04-28
EP4000630A1 (en) 2022-05-25
US11738067B2 (en) 2023-08-29
US20170232073A1 (en) 2017-08-17
LT3188747T (lt) 2021-11-25
ES2969938T3 (es) 2024-05-23
HRP20211634T1 (hr) 2022-02-04
SI3188747T1 (sl) 2021-12-31
PL3188747T3 (pl) 2021-12-27
EP4000630B1 (en) 2023-12-13
JP6623463B2 (ja) 2019-12-25
DK3188747T3 (da) 2021-10-25
GB201415598D0 (en) 2014-10-15
US10835579B2 (en) 2020-11-17
EP3188747B1 (en) 2021-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10046060B2 (en) Co-administration of an agent linked to an internalization peptide with an anti-inflammatory
US20240000896A1 (en) Elevated intracranial pressure treatment
AU2008262387A1 (en) IGF for the treatment of Rett Syndrome and synaptic disorders
US20230381175A1 (en) Therapeutic agent composition and method of use, for treatment of mild congnitive impairment, depression, and psychological disorders
KR20170057148A (ko) 비강 투여를 통한 뇌졸중 치료용 조성물
US10105411B2 (en) Compositions and methods for modulating AT2R activity
CN113384701A (zh) 使用内皮素-b受体激动剂治疗神经精神病症的组合物和方法
JP2022552217A (ja) 脊髄損傷の治療のため及び/又は髄鞘再形成のためのペプチドの全身投与
US20060234922A1 (en) Remedy for corneal failure
US20220273768A1 (en) Intranasal leptin compositions and methods of use thereof for prevention of opioid induced respiratory depression in obesity
CN110869044A (zh) 肽和用肽治疗营养不良相关病症的方法
WO2019043382A1 (en) DERIVED LEPTIN PEPTIDES AND THEIR USE FOR THE TREATMENT OF NEUROLOGICAL DISORDERS
IT201800004126A1 (it) Combinazione di inibitori di un complesso enzimatico coniugante l’ubiquitina e di farmaci anti-ipertensivi e/o ipoglicemizzanti nella malattia renale diabetica
JP2008088080A (ja) G蛋白質共役型レセプター抑制剤,医薬およびスクリーニング方法。

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171012

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20181016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190924

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191024

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20191106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20191106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6623463

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250