JP2017529862A - プロセス、製品、及び方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、密度が少なくとも35mg/cm3である食用ウェハースの製造に関し、ウェハースは、(i)100重量部のフラワー;(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;及び(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含みバッターの粘度は200〜1900cpであり、流出させずに加熱表面上に圧送可能であり、かつ焼成できる。【選択図】 なし
Description
本発明は、ウェハースなどの焼成食品を製造する方法及び装置、並びにバッターの製造方法に関する。
国際誌のFood Science and Technology 41,p.569〜576(2006),Ismail S.Doganにおいて、ウェハースは、バッターから形成され、ホットプレートに挟まれて焼成される、低水分焼成食品であるとして定義されている。かかる論文では、ウェハースシートの品質は、主にフラワー(flour)の性質、水分量及び温度、混合操作、焼成時間及び温度などにより制御されることが報告されている。ウェハースの品質は、密度、粘度、保持時間、及び温度などのバッターの特質に由来し、重量、表面色、破砕性(fragility)及び含水率などといったウェハースの特性によるものである。かかる研究は、ウェハースが、処方及び加工性の点で他の種類のビスケットとはほとんど共通点がなく、高品質なウェハースシートを得るには、水分量及びグルテン含量が重要であると結論している。
ウェハースの製造は、主にフラワーと水とを含むバッター液を調製して、これに他の微量原材料を加えること、からなる。典型的には、市販のフラットな(flat)ウェハースの製造では、バッターに使用されるフラワーは40〜50%である。ウェハースの製造では、かかるバッターは、通常、調製後に、凹部のある加熱された2枚の金属板の間で、所定の温度にて規定の時間にわたって調理され(例えば、160℃で2分)、低水分量の大型のフラットなウェハースシートが製造される。冷却後、ウェハースには、最終製品の要件に応じた加工がなされる。
ウェハースは、ウェハースのバッター液から製造され、サクサク食感、脆性(brittle)及び破砕性(fragile)が調和した焼成製品である。ウェハースは薄型であり、全体的な厚さは通常1〜4mmであり、典型的には製品密度は0.1〜0.3g/cm3の範囲である。表面は、その間でウェハースが焼成されるプレートの表面形状に従って正確に形成される。ウェハースは、多くの場合、片面又は両面にパターンを有する。ウェハースの製造は、主にフラワーと水とを含むバッター液を調製して、これに他の微量原材料を加えること、からなる。
ウェハースなどの焼成食品を工業規模で製造する際、加工するバッター液を十分に低粘度なものにする必要がある。例えば、従来の製造ラインでは、ウェハースのバッターは、必要とされるステーションに圧送される必要がある。そのため、使用できるフラワーの種類は、粘性なドウを形成する硬質フラワーよりも流動性の高いバッターを形成する軟質フラワーに制限される。用語「硬質フラワー」及び「軟質フラワー」は、本文書において以下に定義される。
バッターの粘度は、より多量の水をバッターミックスに添加することにより低減できるものの、プロセスの制御及び一定品質のウェハースの焼成が困難になることから、このような低減には限度がある。バッターに加える水の量が多くなるほどバッターの粘度は低下し、バッターの粘度が低下することにより、この低粘性の液体を取り扱い及び焼成プレートに注入するのは難しくなるという別の困難な事態が生じる。デポジット(deposition)時にバッターの望ましくない液垂れが生じ、廃棄及びオーブンの故障が発生する恐れもある。バッターがプレート上のあまりに広い範囲に流動して、最終的な焼成製品に穴などの欠陥が生じる恐れもある。低粘度バッターは、低密度の焼成製品も生じさせ、それは過度に破砕される製品となり、プレートから取り外すときに破損してしまうことが多くなる。
したがって、焼成食品の製造に使用されるバッターでは、一貫して高品質の焼成製品を製造するにあたって工業規模で加工可能な粘度域が狭い。粘度が高すぎるか、又は低すぎるバッターは適さないため、使用できるフラワーの種類、又は添加できる水の量は制限される。この粘度域は、好都合に、フラワーに対する水の比(w/f)により定義され得る。従来のウェハースのレシピは、100重量部のフラワーに対して100重量部〜160重量部の水を含んでおり、したがって、フラワーに対する水の比(w/f)は1〜1.6である。この範囲のw/fでは、許容可能な粘度を有するバッターが生成される。
多量の水をフラワーに加えることで粘度を低減できるものの、このような密度の低減により、ウェハースなどの得られる焼成食品の密度も低下し、これにより、その構造特性及びテクスチャー特性に悪影響が生じ、ひいては例えば、ウェハースは、より破砕性のものになり、及び/又は消費者にとって望ましくない味わい又は口当たりを有するようになる。
したがって、本明細書に記載の問題のうちのいくつか又は全てに対処しており、及び/又は本明細書に記載の有益な特性を有する焼成食品を提供する、ウェハースなどの焼成食品の製造方法を提供することは望ましい。
例えば、ウェハースのサクサク感を持続させる及び/又は増強させるなどの多くの理由から、ウェハースの密度を増加又は維持することが望ましい場合がある。伝統的なウェハース用オーブンを使用して製造される中で最も密度の高いウェハースは、典型的には30〜35mg/cm3のものである。高密度のウェハースは、多量のグルテンを含むフラワーから製造されているものの、このような製造法では、バッターの易加工性は低下してしまう。多量のグルテンを調整するべく、プロテイナーゼ酵素を使用することでグルテンが分解され、バッター粘度が低減される。バッターにこの処理がなされない場合、多量の水を加えずにこのバッターを加工することはできず、このような水の添加により、ウェハースは低密度になってしまう。しかしながら、ある種の限度を超えて更にプロテアーゼを添加しても、グルテンに対する追加作用はごくわずかであり、ウェハース密度を非常に高いものに到達させるのに必要とされる高固形分含量、例えば、35mg/cm3超では、この酵素を使用しても、グルテンの形成を防止するには不十分である。このようなレシピでは、加工性のため、バッターの粘度を所望の粘度域内に維持するのに大量の水を添加する必要があり、この添加により最終的なウェハースの密度は低下してしまう。
国際公開第2009−149947号(Nestec)は、低密度のバッターから高密度のウェハースを製造することについて記載しており、かかるバッターは、デキストロース当量(DE)が40未満(例えば、マルトデキストリン)の加水分解デンプンの固体粒子を7〜15%含み、この粒子は70〜400μmの平均サイズを有する。しかしながら、このバッターは、その他の理由から望ましくない場合があり得るマルトデキストリンなどの原材料を使用する(例えば、フレーバープロファイル及び/又はテクスチャーに影響を及ぼす恐れがあるのに加え、マルトデキストリンは高価である)。
大量の水を加えずとも本明細書に記載の望ましい粘度を達成することができ、尚も高密度のウェハースなどの焼成食品を得ることができる、バッターを提供することは望ましい。
驚くべきことに、出願人は、場合によりプロテアーゼ酵素と置き換えて、又はこれに加えてセルラーゼ酵素を使用することで、加工可能なバッターを少量の水で調製可能になり、このバッターを焼成すると、含水量が低く高密度であるウェハースなどの焼成食品が製造されることを見出した。
セルラーゼ及びヘミセルラーゼは、セルロース及び/又はヘミセルロースの加水分解を示す酵素(例えば、キシラナーゼ、ペントサナーゼ(pentonase)、及びガラクタナーゼなど)である。セルロース及び/又はヘミセルロースは多糖類(例えば、キシラン、アラビノキシラン、キシログルカン、及びグルコマンナン)から構成され、植物組織のアルカリ抽出により得ることができる。焼成におけるセルラーゼ及びヘミセルラーゼの利用は公知である。かかる酵素は、DSMからBakeZyme(登録商標)で市販されている。その他の関連する酵素は、DSMからCakeZyme(登録商標)又はBakeZyme(登録商標)H(アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)の選抜菌株を培養することにより得られる特定のαアミラーゼ処方物として記載)で入手可能である。
国際公開第2014−006090号(DSM)は、ドウ又はバッターにキシラナーゼを使用して、貯蔵寿命がより長く、よりサクサクした食感の製品を製造することを記載する。かかる発明は、貯蔵後のサクサク食感の焼成製品が少なくとも0.35の水分活性(aw)を有しており、同時にキシラナーゼを添加せずに製造した、参照とするサクサク食感の焼成製品の硬度の少なくとも80%を有することを必要とする。
国際公開第2002−024926号(DSM)は、タラロミセス(Talaromyces)から得られるある種のキシラナーゼ、並びに焼成製品、動物試料製品、及び紙製品領域における、キシランセルロース(xylan cellulose)の分解へのその使用、を記載している。
国際公開第2011−124678号(Danisco)は、細胞壁を改質する酵素を使用して、禾穀類ブランの保水容量(WHC)を改質する、ブランの改質方法を記載している。
欧州特許第0372596号(Proctor&Gamble)は、低水分活性(0.2〜0.35)でありかつ繊維を含むフィリングから製造した二重食感のクッキーを記載する。クッキーの外側のドウのサクサク感は保たれつつもフィリングの口当たりが柔らかいことから、二重食感が生まれる。
欧州特許第1415539号(Nestec)は、バッター粘度を増加させずに食品製品のテクスチャー態様を制御するために、耐熱性アルファアミラーゼ及びインサイツ(in-situ)改質したデンプンを含むフラワーベースの食品製品(例えば、ウェハース、ビスケット、又はクラッカー)を記載している。
欧州特許第1982598号(Nestec)は、湿気に曝露されたときにもサクサク食感を保持する耐湿性ウェハースを記載している。
特開08−84557号公報(江崎グリコ)は、サクサク食感と、とろけるような食感とを有する焼成ケーキを記載しており、かかる焼成ケーキは、ドウをキシラナーゼで処理した後で焼成してペントサンを分解することでドウの粘度及び吸水特性を改質し、焼成ケーキの美味しさ(palatability)を改良することにより製造される。
米国特許第5176927号(Cultor)は、酵素を添加することによる、乾燥禾穀類製品の製造方法の改良方法を記載する。
米国特許第6660314号(Nestec)は、フラワーベースの焼成製品用の、低水分活性のフレーバーフィリングを記載する。
Collins et al,Fems.Microbiol.Rev.vol.29,2005,pages 3〜23は、ある種のキシラナーゼ、キシラナーゼファミリー、及び極限環境微生物のキシラナーゼを記載している。この文書の内容は参照により本明細書に援用され、かかる論文に記載の酵素類は、所望により本発明において使用され得る。
これらの従来技術の文書群には、様々な酵素、並びに/又はこれらの酵素のうちのいくつかを使用して、焼成食品業界におけるある種の問題を解決する方法が記載されているものの、これらの文書の中に、本明細書で明らかにされる問題の実際的な解決を提供するものはない。
本発明は、本明細書に定義される問題のいくつか又は全てに対処することを課題とする。
したがって、広範には、本発明の一態様によると、ウェハースなどの焼成食品の製造方法が提供され、かかる方法は、
(a)
(i)所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、100重量部のフラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含む、バッターを用意するステップと、
(b)バッターを混合して粘度を200〜1900cpに到達させるステップと、
(c)バッターデポジッターにより加熱焼成用表面にバッターを供給するステップと、
(d)バッターを焼成して、少なくとも35mg/cm3の密度を有するウェハースなどの焼成食品を得るステップと、を含む。
(a)
(i)所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、100重量部のフラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含む、バッターを用意するステップと、
(b)バッターを混合して粘度を200〜1900cpに到達させるステップと、
(c)バッターデポジッターにより加熱焼成用表面にバッターを供給するステップと、
(d)バッターを焼成して、少なくとも35mg/cm3の密度を有するウェハースなどの焼成食品を得るステップと、を含む。
従来、硬質フラワーを含むバッターを加工可能なものにするべく薄めるには十分に多量の水を添加する必要があり、ひいてはバッターのR w/fを1.5以上にする必要があった。
本発明のこのウェハースは、特に高密度であり、この高密度は、例えば、サクサク食感の増強、及びハンドリングの良さの改善などといった有益な特性と関連し、更には、少量の水と、容易に加工され、流出せずに焼成される粘度域内のバッターと、から製造できる。
本発明のウェハース、及び/又は本明細書に記載の本発明のプロセス及び/又はバッターにより製造されたウェハースの密度は、少なくとも36mg/cm3、好ましくは少なくとも40mg/cm3、より好ましくは少なくとも45mg/cm3、更により好ましくは少なくとも50mg/cm3、最も好ましくは少なくとも55mg/cm3である。
本発明のウェハース、及び/又は本明細書に記載の本発明のプロセス及び/又はバッターにより製造されたウェハースの密度は、有効には、60mg/cm3以下、より有効には、59mg/cm3以下、最も有効には58mg/cm3以下であり得る。
本発明のウェハース、及び/又は本明細書に記載の本発明のプロセス及び/又はバッターにより製造されたウェハースの密度は、好都合には、35〜60mg/cm3、より好都合には40〜60mg/cm3、更により好都合には45〜60mg/cm3、最も好都合には50〜60mg/cm3、例えば、55〜60mg/cm3である。
広範に、本発明の更なる態様は、本発明のプロセスにより得られた及び/又は得ることのできるウェハースを提供する。
本発明の尚更なる態様では、ウェハースなどの焼成食品用のバッターが提供され、バッターは、
(i)所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、100重量部のフラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含み、
バッターの粘度は200〜1900cpであり、
バッターを焼成することにより得られたウェハースの密度は少なくとも35mg/cm3である。
(i)所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、100重量部のフラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含み、
バッターの粘度は200〜1900cpであり、
バッターを焼成することにより得られたウェハースの密度は少なくとも35mg/cm3である。
本発明の一態様は、本発明のプロセスにより得られた及び/又は得ることのできる焼成食品を提供する。
広範に、本発明の尚更なる態様は、ウェハースなどの焼成食品を提供し、焼成食品は、
(i)所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、100重量部のフラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含み、
(iv)少なくとも35mg/cm3の密度である。
(i)所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、100重量部のフラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含み、
(iv)少なくとも35mg/cm3の密度である。
本発明の焼成食品は、甘くても、又はよい風味(savoury)の付されたものであってもよい。好ましい焼成食品は、フラットであっても、又は(例えば、アイスクリーム用のコーン又はバスケットへと)成形されていてもよいウェハースである。より好ましいウェハースは、香りが付されているわけではないウェハース、例えば、甘味を有するか、又はプレーンな風味を有するウェハースである。最も好ましいウェハースは、甘くフラットなもの、又はコーン状に成形されたものであってよく、例えば、甘みのあるフラットなウェハースであってよい。有効なことに、ウェハースは、後で積層して、複数のウェハースを重ねた製品を形成するのに、所望により、菓子類、又はフルーツベースのフィリングとともに積層して、菓子類製品(全体又は一部が、チョコレート又はその他の脂質ベースの菓子類を含むコーティングにより覆われていてよく、あるいは覆われていなくてもよい)を形成するのに好適である。
本発明は、所望により、(従来のウェハースと比較して)使用する水の量は少量でありながら十分な密度を有しており、従来の工業プロセスで経済的に製造されるレシピによって、ウェハースなどの焼成食品を提供する。
本明細書で使用されるフラワーは、所望により、タンパク質含量の一部としてグルテンを含む。タンパク質含量のうちのグルテン部分(存在する場合)に関し、グリアジン成分に対するグルテニン成分の比(本明細書においてR(Gt/Gd)と表記)は、本明細書に記載のとおりに計算できる。有効なことに、本発明で使用されるフラワーは、0.8〜1.6、より有用には、1.0〜1.5、更により有用には、1.2〜1.4)のR(Gt/Gd)を有し得るものであり、ここで、R(Gt/Gd)値が高くなるほど、フラワー中のグルテン全量中に存在するグリアジンの割合が少ないことを意味する。
ある種の耐熱性αアミラーゼ酵素は、フラワー及び水のみからなる混合物の粘度を低減させることが知られている(例えば、本出願人らの欧州特許出願第1415539号の第[006]段落を参照のこと)。しかしながら、従来技術は、耐熱性αアミラーゼは焼成工程中に作用し、したがって焼成前は粘度ひいては圧送性などに影響しないと教示している。低温で作用するαアミラーゼは、キシラナーゼほどではないもののバッターの粘度を低減し、少糖を放出して、焼成プレート上で粘り気を生じさせる。
しかしながら、これまで、かかるα−アミラーゼ酵素(水相中で加工デンプンを対象とする)は、水溶性繊維含量が非常に高い(>5%)バッター処方においては活性がかなり低く、及び/又はあまりに多量に使用するとウェハースの味わいに悪影響を及ぼすと考えられていた。更に多量の水溶性繊維及び酵素を組み合わせると(十分な活性を生じ得る場合であっても)、それらの作用が組み合わさって極端に強い影響が生じ、ひいては許容不能なほどバッターがゆるくなることから、かかる処方の粘度を低減させることは望ましくないとも考えられてきた。
驚くべきことに、本出願人らは、ある種のヘミセルラーゼ(BakeZyme(登録商標)HでDSMから市販の酵素など)が、ウェハースの密度を損なわずに少量の水を使用可能な程度にまで、フラワー中のアラビノキシラン(=ペントサン)などのヘミセルロース複合体を分解するのに十分な力を有していることを見出した。
焼成食品
好ましくは、焼成食品はウェハースである。
好ましくは、焼成食品はウェハースである。
ウェハースはバッターを焼成したものであるのに対し、ビスケット/クッキーは通常はドウを焼成したものであるという点で、ウェハースはその他のビスケット/クッキーとは区別され得る。バッターはパイプ中を流動する液体懸濁物であるのに対し、ビスケットドウは、ロールし、伸ばすのに十分固く、通常、含水量はフラワー100部当たり50部未満である。
バッター原材料の量は、本明細書において、別途記載のない限り、あるいは異なる測定法が使用されていることが文脈から明らかでない限り、重量部であるものとして与えられる。有効なことに、本発明において、本明細書において与えられる重量部の単位は、パーセンテージがバッターの合計重量に基づくものである場合、同じ数に変換することもできる。
本発明の別の態様は、本発明の方法により得られる又は得ることのできる、ウェハースなどの焼成食品に関する。
脂質
所望により、本発明のウェハースは、フラワー100部あたり少なくとも5部の脂質を含むバッターから製造することもできる。脂質は、ウェハースに様々なフレーバーを付与するために添加される。
所望により、本発明のウェハースは、フラワー100部あたり少なくとも5部の脂質を含むバッターから製造することもできる。脂質は、ウェハースに様々なフレーバーを付与するために添加される。
味わいの異なる焼成食品を製造する際、各種レシピに合わせて、バッターに対し添加する脂質の量を増加させることが場合によっては望ましい。典型的なウェハースのレシピは、約2重量%以下の脂質を有する。しかしながら、味に顕著に作用させるためには多量(5重量%〜最大20重量%)の脂質を加える必要があり、このような高脂質含量のバッターの粘度は、ウェハースを製造するには許容不能なほど低くなる。これは上掲の理由により望ましくない。同様にして、上記に説明のとおり、多量のフラワーを加えるか、又は硬質フラワーを使用することで、高脂質含量のレシピにより得られるバッターの流動性を許容可能なレベルに低減して、加工可能なドウを形成することができる。したがって、工業規模で加工可能なバッターから高脂質のレシピのウェハースを製造することはできない。
本明細書で使用するとき、用語「脂質」は、周囲温度にて固体又は液体であり、任意の天然資源(例えば、植物及び/又は動物)から得られた、及び/又は得ることのできる、及び/又は合成により製造された、任意の食用脂質又は油脂を指す。本発明に使用するのに好適な脂質の非限定的な一覧は、コプラ、植物油(オリーブ油、パーム油(精製され、防臭加工されたパーム核油を指すRDPKO)、ひまわり油、及び/又はその他の堅果油)、ギー、バター、水添油及び/又は脂質、ラード、マーガリン、飽和脂質、及び/又は油脂、不飽和脂質及び/又は油脂(モノ又はポリ不飽和)ショートニング、スエット及び/又はこれらの任意の好適な混合物を含む。
好都合には、脂質は、バッター混合物中に、少なくとも6重量部、より好都合には少なくとも8重量部、最も好都合には少なくとも10重量部、例えば、少なくとも15重量部の脂質量で存在する。
有利には、脂質は、バッター混合物中に、50重量部以下の量、より有利には40重量部以下の量、更により有利には30重量部以下の量、最も有利には25重量部以下の量、例えば、22重量部以下の量で存在する。
好ましくは脂質は、バッター混合物中に、5〜50重量部、より好ましくは6〜40重量部、更により好ましくは8〜30重量部、最も好ましくは10〜25重量部、例えば、15〜22重量部の量で存在する。
フラワー
ウェハースのバッターは、通常、約40〜50重量部の軟質小麦フラワーを含む。
ウェハースのバッターは、通常、約40〜50重量部の軟質小麦フラワーを含む。
本発明のウェハースは、軟質小麦フラワーよりも十分に多量の水溶性繊維を含むフラワーを含み、及び/又は非小麦系穀実に由来するフラワーを含み、所望により、一実施形態では、かかるフラワーにより小麦フラワーを置き換え、あるいは別の実施形態ではかかるフラワーを小麦フラワーに追加する。
小麦は、様々な国及び国際機関により多様な方法で分類され得る。例えば、貿易組織であるWheat Quality Australiaは、かかる組織の2013年10月付の最新の(本出願の出願日時点)小麦分類ガイドライン(Wheat Classification Guidelines)(この内容は参照により本願に援用される)において、小麦を次の項目:オーストラリア・プライム・ハード(APH)、オーストラリア・ハード(AH)、オーストラリア・プライム・ホワイト(APW)、オーストラリア・スタンダード・ホワイト(ASW)、オーストラリア・プレミアム・デュラム(APDR)、オーストラリア・ソフト(ASFT)、オーストラリア・スタンダード・ヌードル(ASWN)、オーストラリア・プレミアム・ヌードル(APWN)、及びオーストラリア・フィード(FEED)に分類している。
米国は、小麦を1(最も硬質)〜5(最も軟質)の5等級に分類しているのに加え、更に以下の様々な項目に分類している:
デュラム(D)小麦は非常に硬質であり、半透明で淡く色づいた穀実であり、パスタ及びブルグア(bulghur)用のセモリナ粉の製造に使用され、グルテン含量が高い。
硬質赤色春小麦(Hard Red Spring)(HRS)は、ブレッド及び硬質焼成食品に使用される、硬質で、茶色がかった高タンパク質の小麦であり、一般的にはブレッドフラワー及び高グルテンフラワーの製造に使用される。
硬質赤色冬小麦(HRW)は、ブレッド、硬質焼成品の調製に使用される、硬質で、茶色がかったメロウな(mellow)高タンパク質の小麦であり、パイクラスト用のペストリーフラワー中のタンパク質を増量させるため、添加物として他のフラワー中に使用される。HRWは、多くの場合、未漂白の多目的フラワーの単独成分として使用される。
硬質白色小麦(HW)は、硬質で、淡く色づいた、不透明で粉を吹いた、タンパク質含量が中程度の小麦であり、乾燥した温帯で育種され、ブレッド及び醸造に使用される。
軟質赤色冬小麦(SRW)は、ケーキ、パイクラスト、ビスケット、及びマフィンに使用される、軟質で、低タンパク質の小麦であり、典型的には、ケーキフラワー、ペストリーフラワー、及びベーキングパウダー及び塩とともにある種のセルフライジング・フラワーの製造に使用される。
軟質白色小麦(SW)は軟質であり、淡く色づいた、タンパク質含量が非常に少ない小麦であり、多湿帯で育種され、一般にパイクラスト及びペストリーに使用される。
他の米国小麦項目には、軟質赤色春小麦(SRS)、未分類(U)、及び混合物(M)がある。
フランスは、小麦を次の項目:BAF(矯正(corrective)/強力粉麦)、BPS(高級ブレッド製造用)、BPC(標準ブレッド製造用)、BAU(その他の用途、ビスケット、又は飼料)に分類している。ドイツは、小麦を次の項目:E(高級)、A(高級ブレッド用)、B(標準ブレッド用)、K(ビスケット用)に分類している。2004年から、英国は、英国から輸出する小麦を、以下の基準に基づきukp(ブレッド用小麦)及びuks(軟質小麦)に分類している。
英国における小麦の分類の別の方法では、小麦は、異なる5項目に分類され、すなわち、1等:協力ブレッド用小麦;2等:中力ブレッド用小麦;3等:軟質ビスケット/ケーキ小麦(典型的には、ウェハース、例えば、菓子製品の製造に使用);4等:軟質;並びに5等:硬質。4等及び5等は、1等〜3等の基準に満たないものであり、そのため動物用飼料に使用されており、並びにバイオ燃料への使用が増加している。しかしながら、英国の4等〜5等は、本明細書に記載の軟質小麦及び硬質小麦の基準の一部又は全てを必ずしも満たすものではない。
小麦の等級を規定する同様及び同等の基準はその他の領域にも存在する。
軟質フラワー
本明細書で使用するとき、軟質フラワーは、低タンパク質含量のフラワーを指し、好ましくは、タンパク質含量が最大11重量%、より好ましくは10重量%以下、最も好ましくは8重量%〜10重量%のフラワーを指す。
本明細書で使用するとき、軟質フラワーは、低タンパク質含量のフラワーを指し、好ましくは、タンパク質含量が最大11重量%、より好ましくは10重量%以下、最も好ましくは8重量%〜10重量%のフラワーを指す。
本明細書で使用するとき、軟質フラワーは、低タンパク質含量のフラワーを指し、好ましくは、タンパク質含量がフラワーの合計重量の11重量%未満、より好ましくは10重量%未満、最も好ましくは9重量%未満のフラワーを指す。有効なことに、軟質フラワーのタンパク質含量は、フラワーの合計重量の少なくとも5重量%、より有効には少なくとも6重量%、最も有効には少なくとも7重量%である。好都合には、軟質フラワーのタンパク質含量は、フラワーの合計重量の5重量%〜最大11重量%であり、より好都合には6重量%〜10重量%であり、最も好都合には7重量%〜9重量%である。
本明細書で使用するとき、用語「軟質小麦」は、好ましくは、上掲の2013年10月付のWheat Quality AustraliaのASFTとして分類される定義に該当する小麦、及び/又は、SRW、SSW及び/又はSW小麦の米国定義に該当する小麦、及び/又は、米国による小麦スタンダードに定義される(最も軟質の)5等に該当する小麦、及び/又は、ドイツにおけるK小麦、及び/又は、英国から輸出されるuks小麦、並びに/あるいは、他の領域において定義される、これらのスタンダードの任意の均等物、同等及び/又は類似の種類の小麦についての基準を満たすものを指す。したがって、本発明の別の実施形態では、用語「軟質フラワー」は、有効なことに、本明細書に定義されるとおりの1種以上の軟質小麦から得られた及び/又は得られ得る(より有効には直接製粉される)フラワーを指す。
本明細書で使用するとき、利便性のため、本発明の一実施形態では、硬質、軟質、及び低級フラワー、並びに硬質及び軟質、及び低級小麦の分類について本明細書において同様に参照される何らかの業界規定に関し、本明細書について記載のタンパク質の量(重量%)間に不一致がある場合、本明細書に記載の重量%の値が優先され、並びに/あるいは、本明細書に記載の重量%から外れる所与の小麦分類画分は、本明細書において使用される軟質、硬質、及び/又は低級小麦の定義から除外することが有益であるものと理解されたい。
非小麦製フラワー
本発明の更なる実施形態では、フラワーは、小麦フラワーの代わりに、又は小麦フラワーに加えて非小麦製フラワーを含む。より好都合には、非小麦製フラワーは、次の穀実資源:ライ麦、エンバク(本明細書においてオーツ麦とも呼ばれるアベナ・サティバ(Avena sativa))、コメ及び/又はブランなどの非小麦系の禾穀類;豆及び/又は大豆などのサヤマメ;及び/又はこれらの好適な混合物うちの1種以上から得られ、及び/又は得ることができる。
本発明の更なる実施形態では、フラワーは、小麦フラワーの代わりに、又は小麦フラワーに加えて非小麦製フラワーを含む。より好都合には、非小麦製フラワーは、次の穀実資源:ライ麦、エンバク(本明細書においてオーツ麦とも呼ばれるアベナ・サティバ(Avena sativa))、コメ及び/又はブランなどの非小麦系の禾穀類;豆及び/又は大豆などのサヤマメ;及び/又はこれらの好適な混合物うちの1種以上から得られ、及び/又は得ることができる。
非小麦系の食品等級の農作物(穀物など)、並びに本発明に使用するフラワーの製造に好適な原料は、暖候地の禾穀類(トウモロコシ穀粒;シコクビエ;フォニオ(fonio)、アワ;スズメノヒエ;ヒエ;ハトムギ;トウモロコシ(コーン);トウジンビエ;キビ;及び/又はモロコシ);寒冷地の非小麦系禾穀類(大麦、オーツ麦、コメ、ライ麦、テフ、ライコムギ、及び/又は野生米);擬似穀類の穀実;(広葉植物ファミリー:アマランスソバ、ヤナギタデ、及び/又はキノアに由来するデンプン質の穀実など);穀実用マメ科作物、及び/又は豆類(レンズ豆、エンドウ豆、ヒヨコ豆、インゲン豆、ソラ豆、サヤエンドウ、レンズ豆、アオイマメ、ハウチワマメ、リョウトク、エンドウ、ピーナッツ、キマメ、サヤマメ、及び/又はダイズなど)、キャッサバ(Maihot esculenta)、及び/又は任意の好適な組み合わせ、及び/又はこれらの混合物からなる群から選択される。
キャッサバは、例えば、アジア、アフリカ、及びラテンアメリカなどの多くの熱帯地域において重要な自給作物である。キャッサバの根はデンプンなどの炭水化物の主要な資源である。キャッサバの根からこのデンプンを抽出して、タピオカ澱粉又はタピオカフラワーとしても知られるキャッサバスターチを製造できる。キャッサバフラワーは、キャッサバの根を加熱し、乾燥させ、微粉に粉砕することにより製造される。キャッサバスターチはキャッサバ植物のデンプンから製造されるのに対し、キャッサバフラワーは粉砕した根から製造されるというところが異なる。タピオカフラワー及びキャッサバフラワーのいずれも本発明に使用できる。
好ましいフラワーは、雑穀;トウモロコシ、オオムギ、オーツ麦、コメ、ライ麦、及び/又はダイズ)から得られ、及び/又は得ることができる。
より好ましいフラワーは、オオムギ、オーツ麦、コメ、及び/又はライ麦から得られ、及び/又は得ることができるものであり、最も好ましいフラワーはライ麦及び/又はオーツ麦、例えばオーツ麦から得られたものである。
本明細書で使用するとき、オーツ麦の例はエンバク(Avena sativa)である。
非小麦系フラワーが存在する場合、フラワーの合計重量の少なくとも5重量部、好都合には少なくとも6重量部、より好都合には少なくとも8重量部、更により好都合には少なくとも10重量部、最も好都合には少なくとも15重量部、例えば、少なくとも20重量部の量で存在し得る。
有利には、この実施形態において、非小麦系フラワーは、フラワーの合計重量の50重量部以下、より有利には40重量部以下、最も有利には30重量部以下、例えば、25重量部以下の量でバッター混合物中に存在し得る。
好ましくは、この実施形態において、非小麦系フラワーは、フラワーの合計重量の5〜50重量部、より好ましくは6〜40重量部、最も好ましくは8〜30重量部、例えば、10〜25重量部の量でバッター混合物中に存在し得る。
硬質フラワー
本明細書で使用するとき、硬質フラワーは、高タンパク質含量のフラワーを指し、好ましくは、タンパク質含量がフラワーの合計重量の11重量%超、より好ましくは少なくとも12重量%、最も好ましくは少なくとも13重量%、例として少なくとも14重量%のフラワーを指す。有効なことに、硬質フラワーのタンパク質含量は、フラワーの合計重量の20重量%以下、有用には17重量%以下、より有用には15重量%以下である。好都合には、硬質フラワーのタンパク質含量は、フラワーの合計重量の11重量%〜20重量%、より好都合には12重量%〜17重量%、最も好都合には13重量%〜15重量%である。
本明細書で使用するとき、硬質フラワーは、高タンパク質含量のフラワーを指し、好ましくは、タンパク質含量がフラワーの合計重量の11重量%超、より好ましくは少なくとも12重量%、最も好ましくは少なくとも13重量%、例として少なくとも14重量%のフラワーを指す。有効なことに、硬質フラワーのタンパク質含量は、フラワーの合計重量の20重量%以下、有用には17重量%以下、より有用には15重量%以下である。好都合には、硬質フラワーのタンパク質含量は、フラワーの合計重量の11重量%〜20重量%、より好都合には12重量%〜17重量%、最も好都合には13重量%〜15重量%である。
本明細書で使用するとき、用語「硬質小麦」は、好ましくは、上掲の2013年10月付のWheat Quality AustraliaのAPH、AH、ASW及び/又はAPDRとして分類される定義に該当する小麦、及び/又は、D、HRS、HRW及び/又はHW小麦の米国定義に該当する小麦、及び/又は、米国による小麦スタンダードに定義される(最も硬質の)1等、2等、3等及び/又は4等に該当する小麦、及び/又は、フランスにおけるBAF、BPS及び/又はBPC小麦、及び/又は、ドイツにおけるE、A及び/又はB小麦、及び/又は、英国から輸出されるukp小麦、並びに/あるいは、他の領域において定義される、これらのスタンダードの任意の均等物、同等及び/又は類似の種類の小麦についての基準を満たすものを指す。したがって、本発明の一実施形態では、用語「硬質フラワー」は、好都合なことに、本明細書に定義されるとおりの1種以上の硬質小麦から得られた及び/又は得られ得る(より好都合には直接製粉される)フラワーを指す。
水溶性繊維
本発明の別の実施形態では、(非小麦系フラワーとは別のものであり得る、又はこれと組み合わせることができる)フラワーは、水溶性繊維を含み得る。
本発明の別の実施形態では、(非小麦系フラワーとは別のものであり得る、又はこれと組み合わせることができる)フラワーは、水溶性繊維を含み得る。
有効なことに、フラワーは、次のものからなる群から選択された水溶性食物繊維を1種以上含む:
フルクタン、イヌリン、ポリウロニド、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸塩、寒天、カラギーナン、ラフィノース、ポリデキストロース、ラクツロース、及び/又は水溶性グルカン。
フルクタン、イヌリン、ポリウロニド、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸塩、寒天、カラギーナン、ラフィノース、ポリデキストロース、ラクツロース、及び/又は水溶性グルカン。
本明細書で使用するとき、用語「水溶性」は、好ましくは、標準条件下にて、本明細書に記載の試験法などの標準的な方法で測定したときに、1Lの水に対する溶解度が少なくとも10g(好ましくは少なくとも20g/L)であることを示す。
より有効なことに、水溶性繊維は、ペクチン、アルギネートアガー(alginate agar)、カラギーナン、及び/又はグルカンを含む。
更により有効なことに、水溶性繊維はグルカンを含む。本明細書で使用するとき、用語「グルカン」(β−グルカンとも呼ぶ)は、βグリコシド結合により結合したD−グルコースモノマーの多糖類を指し、かかるグルカンも水溶性である。最も有効な水溶性グルカンは、β−1,3−グルカン及び/又はβ−1,4−グルカンを含む。
水溶性繊維が存在する場合、フラワーの合計重量の少なくとも5重量部、好都合には少なくとも6重量部、より好都合には少なくとも8重量部、更により好都合には少なくとも10重量部、最も好都合には少なくとも15重量部、例えば、少なくとも20重量部の量で存在し得る。
有利には、この実施形態において、水溶性繊維は、フラワーの合計重量の50重量部以下、より有利には40重量部以下、最も有利には30重量部以下、例えば、25重量部以下の量でバッター混合物中に存在し得る。
好ましくは、この実施形態において、水溶性繊維は、フラワーの合計重量の5〜50重量部、より好ましくは6〜40重量部、最も好ましくは8〜30重量部、例えば、10〜25重量部の量でバッター混合物中に存在し得る。
本発明の一実施形態では、バッターは、バッターの40〜50重量%のなどといった、ウェハースのレシピに典型的な量で、フラワーを含み得る。
本発明の別の実施形態では、バッターは硬質フラワーを含んでよく、及び/又は従来のウェハースレシピにおけるものよりも多量の、例えば下記のとおりのフラワーを含んでもよい。所望により、バッターは、軟質フラワーを使用する従来のウェハースバッターと同様の量のフラワー(40〜50重量部)を含むものの、より硬質なフラワー、すなわちグルテン含量が十分に多量なフラワーを使用する。
好ましくは、更に別の実施形態では、フラワーは、少なくとも50重量部が硬質フラワーである混合物を含み、より好ましくは実質的に(最も好ましくは)硬質フラワーからなる。
低級フラワー
本発明の一実施形態では、好都合には、フラワーは、低級小麦から得られた及び/又は得ることができる低級小麦フラワーであり、以下:褐色フラワー(胚芽及び/又はブランを含む)全粒フラワー(ブラン、内胚乳、及び胚芽などといった、穀実全体を含む全粒フラワーとしても知られる);胚芽フラワー(ブランを除き内胚乳及び胚芽を含む);及び/又はこれらの任意の好適な混合物の小麦系禾穀類資源のうちの1種以上から得られた及び/又は得ることができるフラワーを指す。
本発明の一実施形態では、好都合には、フラワーは、低級小麦から得られた及び/又は得ることができる低級小麦フラワーであり、以下:褐色フラワー(胚芽及び/又はブランを含む)全粒フラワー(ブラン、内胚乳、及び胚芽などといった、穀実全体を含む全粒フラワーとしても知られる);胚芽フラワー(ブランを除き内胚乳及び胚芽を含む);及び/又はこれらの任意の好適な混合物の小麦系禾穀類資源のうちの1種以上から得られた及び/又は得ることができるフラワーを指す。
本明細書で使用するとき、用語「低級小麦」は、好ましくは、上掲の2013年10月付のWheat Quality AustraliaにおいてASWN、APWN、及び/又はFEEDとして分類される小麦についての定義に該当する小麦、及び/又は米国による小麦スタンダードに定義されるU、及び/又はM小麦に該当する小麦、及び/又は米国小麦スタンダードにおいて1等、2等、3等、4等、及び/又は5等のいずれについての基準も満たさないもの、及び/又はフランスにおけるBAU小麦、及び/又はドイツにおけるK小麦、並びに/あるいは他の領域において定義される、これらのスタンダードの任意の均等物、同等及び/又は類似の種類の小麦についての基準に該当するものを指す。したがって、本発明の更に他の実施形態では、用語「低級フラワー」は、有利には、本明細書に定義されるとおりの1種以上の低級小麦から得られた及び/又は得られ得る(有利には直接製粉される)フラワーを指す。
フラワーの量
本発明の更に他の実施形態では、フラワーは、本明細書に指定のとおり、バッター混合物中に少量の水を保持するのに十分な量で(R w/f)存在し得る。
本発明の更に他の実施形態では、フラワーは、本明細書に指定のとおり、バッター混合物中に少量の水を保持するのに十分な量で(R w/f)存在し得る。
したがって、例えば、バッターは、少なくとも54重量部、好都合には少なくとも60重量部、より好都合には少なくとも65重量部、最も好都合には少なくとも70重量部、例えば、少なくとも75重量部の量でフラワーを含み得る。
有利には、更に他の実施形態において、硬質フラワーは、95重量部以下、より有利には90重量部以下、最も有利には85重量部以下、例えば、80重量部以下の量でバッター混合物中に存在し得る。
好ましくは、更に他の実施形態において、フラワーは、54〜95重量部、より好ましくは55〜90重量部、最も好ましくは60〜85重量部、例えば、65〜80重量部の量でバッター混合物中に存在し得る(有効なことに、前述の量は、バッターの合計重量におけるパーセンテージである)。
有効なことに、本明細書において重量部として記載されるフラワーの量(又は任意の他の原材料)は、バッターの合計重量の重量パーセンテージと同数であるとみなすこともできる。
グルテン
グルテンは、小麦などの多くの禾穀類穀実の内胚乳で見られるタンパク質複合体である。グルテンは、2つの主要な成分、グリアジン及びグルテニンを含む。グリアジンは、アミノ酸含量に応じ異なる形態(アルファ(α)、ベータ(β)、ガンマ(γ)、及びオメガ(ω)と呼ばれる)で存在する単量体の小分子タンパク質からなる。典型的には、セリアック病患者はグリアジンに不耐性である。グルテニンは、ポリマー鎖間のジスルフィド結合及び/又は水素結合などの架橋により安定化された凝集体を形成し、ドウに強度及び弾性をもたらす、高分子量及び低分子量の両方のポリマータンパク質を含む。
グルテンは、小麦などの多くの禾穀類穀実の内胚乳で見られるタンパク質複合体である。グルテンは、2つの主要な成分、グリアジン及びグルテニンを含む。グリアジンは、アミノ酸含量に応じ異なる形態(アルファ(α)、ベータ(β)、ガンマ(γ)、及びオメガ(ω)と呼ばれる)で存在する単量体の小分子タンパク質からなる。典型的には、セリアック病患者はグリアジンに不耐性である。グルテニンは、ポリマー鎖間のジスルフィド結合及び/又は水素結合などの架橋により安定化された凝集体を形成し、ドウに強度及び弾性をもたらす、高分子量及び低分子量の両方のポリマータンパク質を含む。
好ましくは、典型的な小麦フラワー中のタンパク質の合計重量の少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%はグルテンである。キャッサバ、オーツ麦、及び/又は雑穀に由来するものなどのある種の非小麦系フラワーはグルテンを含まない。硬質小麦フラワーは、多量のタンパク質を含むため、絶対量としても、及びタンパク質の全量に対する割合としての両方で、高含有量のグルテンを有し得る。
Uthayakumara et al in Cereal Chem.76(3):389〜394,1999は、グルテニン対グリアジン比を変更することで小麦ドウの特性に生じる影響について報告している。この文献の内容は、参照により本明細書に援用される。この文献に記載の方法は、本明細書においてグルテニン及びグリアジン含有量を測定する際に使用される。グリアジンは、塩酸によりpH5.3にて沈殿させることにより、グルテニンは、塩酸によりpH3.9にて沈殿させることによりグルテンから単離される。グルテニン及びグリアジン含有量はサイズ排除HPLCにより3連で測定されており、前述の論文(又はかかる論文中に引用されているその他の参照文献)に報告されるとおり、グルテニンはピークIとして定義され、グリアジンはピークIIとして定義される。
本発明の一実施形態の好ましい利点は、かかる実施形態において使用するフラワー成分(例えば、本発明のプロセス、バッター、ウェハース、及び/又は方法)の含むグルテンが少量であり、より好ましくはグルテンを実質的に含まず(本明細書で定義するとおり)、更により好ましくはグルテンを全く含有しない。
本発明の別の実施形態の有効な利点は、かかる実施形態において使用するフラワー成分(例えば、本発明のプロセス、バッター、ウェハース、及び/又は方法)の含むグリアジンが少量であり、より有効にはグリアジンを実質的に含まず(本明細書で定義するとおり)、更により有効にはグリアジンを全く含有しない。
フラワーに対する水の比−R(w/f)
所望により、フラワーに対する水の重量比(本明細書において、R[w/f]比と表記する)は、0.6以下であり、所望により0.1〜0.6である。
所望により、フラワーに対する水の重量比(本明細書において、R[w/f]比と表記する)は、0.6以下であり、所望により0.1〜0.6である。
好都合には、R(w/f/)は少なくとも0.1であり、より好都合には少なくとも0.2、最も好都合には少なくとも0.3、例えば、少なくとも0.4である。
有利には、R(w/f/)は0.8以下であり、より有利には0.7以下であり、更により有利には0.6以下であり、最も有利には0.55以下である。
好ましくは、R(w/f/)は0.1〜0.8であり、より好ましくは0.2〜0.7であり、更により好ましくは0.3〜0.6であり、最も好ましくは0.4〜0.55である。
酵素
本明細書で使用するとき、バッターは、セルロース(セルロース分解)及び関連する多糖類の、単糖類(β−グルコースなどの単純糖)、より短鎖の多糖類、及び/又はオリゴ糖類への分解を触媒する酵素であるセルラーゼを含む少なくとも1種の酵素を含む。
本明細書で使用するとき、バッターは、セルロース(セルロース分解)及び関連する多糖類の、単糖類(β−グルコースなどの単純糖)、より短鎖の多糖類、及び/又はオリゴ糖類への分解を触媒する酵素であるセルラーゼを含む少なくとも1種の酵素を含む。
本明細書で使用するとき、用語「セルラーゼ」は、セルロース性材料の連続的及び/又は相乗的な分解に作用する、任意の酵素混合物又は酵素複合体を指す。したがって、セルラーゼは、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、それらのシノニム、それらの誘導体、それらの異なる構造形態、任意の機構により(例えば、セルロース中の1,4−β−D−グリコシド結合を加水分解することにより)セルロース分解を達成する全ての酵素、及び/又はこれらの任意の混合物を包含する。
好適なセルラーゼの例は、次の:エンド−1,4−β−D−グルカナーゼ、β−1,4−グルカナーゼ、β−1,4−エンドグルカンヒドロラーゼ、エンドグルカナーゼD、1,4−(1,3,1,4)−β−D−グルカン4−グルカノヒドロラーゼ、カルボキシメチルセルラーゼ(CMCase)、アビセラーゼ、セルデキストリナーゼ(celludextrinase)、セルラーゼA、セルロシンAP、アルカリセルラーゼ、セルラーゼA3、9.5セルラーゼ、パンセラーゼSS、カルボヒドラーゼヘミセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、リケニン、シリアルβ−D−グルカン、キシラナーゼ、ペントサナーゼ、及び/又はこれらの混合物のうちの1つ以上を含む。本発明の好ましい一実施形態では、セルラーゼは、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、及び/又はペントサナーゼを含む。
何らかの理論に束縛されるものではないが、キシラナーゼ及び/又はペントサナーゼは、アラビノキシラン(ペントサン)中のキシラン主鎖の加水分解に機能し、小麦の水結合容量を低下させるものと考えられる。したがって、これらの酵素の使用は、バッター中への水の放出にも機能し得る。
好ましくは、酵素は、焼成ステップ前にバッターに添加され、焼成ステップ前に増粘するよう作用することから熱的に安定である必要はなく、バッターは、(例えば、圧送により)によりバッターデポジッターに供給され、流出又は漏出せずに加熱プレート上で焼成され得る。
好ましい酵素は、ヘミセルラーゼであり、より好ましくはキシラナーゼ、より好ましくはペントサナーゼであり、このような酵素には、Bakzyme(登録商標)としてDSMから市販の酵素がある。
バッターは、全ての酵素を、合計量の少なくとも0.0001重量部、好都合には少なくとも0.0002重量部、より好都合には少なくとも0.0005重量部、最も好都合には少なくとも0.001重量部の量で含む。
有利には、全ての酵素の合計量は、0.4重量部以下、より有利には0.3重量部以下、最も有利には0.2重量部以下、例えば、0.1重量部以下の量でバッター中に存在し得る。
好ましくは、酵素の合計量は、バッターの合計量の0.0002〜0.4重量部、より好ましくは0.0005〜0.3重量部、最も好ましくは0.001〜0.2重量部、例えば、0.01〜0.1重量部の量でバッター混合物中に存在し得る。
所望により、本発明の酵素は、セルラーゼを、好ましくは1種以上のアミラーゼ、1種以上のセリンペプチダーゼ、及び/又は1種以上のプロテイナーゼから選択された1種以上の他の酵素と組み合わせて含む。
本発明の一実施形態では、酵素は、耐熱性αアミラーゼを含有せず、有効なことにαアミラーゼを全く含有しない。焼成段階中に存在させる場合、耐熱性αアミラーゼは少糖を放出して、焼成プレート上で望ましくない粘性を生じる。低温で機能するαアミラーゼを使用すれば、焼成前にバッター粘度を低減することができる。しかしながら、かかるアミラーゼは、キシラナーゼほど効果的に粘度を低減しない。そのため、概してαアミラーゼは好ましくない。
プロテイナーゼを使用して、小麦グルテン中のペプチド結合を加水分解し、バッター中でのグルテン塊の形成を低減又は防止することもできる。存在する場合、プロテイナーゼは、エンド−プロテイナーゼ(バチルス・スブチルス(Bacillus subtilis)由来の中性細菌性プロテイナーゼ、又はカリカ・パパイヤ(Carica papaya)由来のパパイン)を含み得る。
バッターに組み込まれる酵素の合計量は、複数種類の酵素の混合物が、全ての酵素の合計重量に基づき、全酵素の25重量%〜100重量%、好ましくは50重量%〜95重量%、より好ましくは75重量%〜90重量%の割合でセルラーゼを含み得る量である。本発明の好ましい実施形態では、酵素合計重量の約33重量%はセルラーゼであり(Bakzyme(登録商標)でDMから市販のヘミセルラーゼ)、67重量%はプロテイナーゼである。
所望により、本発明の一実施形態において、酵素の100%がセルラーゼである場合、酵素の合計量について本明細書に記載の量は、セルラーゼの総量に相当することは理解されたい。
粘度
本発明のバッターは、200〜1900cpの粘度を有する。
本発明のバッターは、200〜1900cpの粘度を有する。
本明細書で使用するとき、用語「粘度」は、当業者に既知の従来の方法により測定される流体(例えば、バッター)の見かけ粘度を指すものの、特に下記の方法により測定される粘度が好ましい。ある種の流体は、非ニュートン性のレオロジーを示し、単一のレオロジー測定点によって完全な特性評価をすることはできない。それにもかかわらず、見かけの粘度はかかる流体の評価に有用な単純な粘度測定である。
(例えば、本発明によるバッター例、並びに比較例の)粘度を測定するのに好適な方法は、商標RVA 4500(Rapid Viscosity Analyzer(Newport Scientific,Australia)から市販)により示される装置を使用する。使用する方法は以下のものである:水10グラム中フラワー10グラムと、対応する量の酵素(存在する場合)をRVA装置に搭載されているキャニスター内で、次の順番で混合した。すなわち、水及び酵素を10秒間混合した後フラワーを加え、測定試験を開始する。次のプロファイルでRVA測定を実施した:35℃の定温、950rpmで10秒間、次に160rpmで試験中(30分)激しく混合した。試験は2連又は3連で行い、再現性を確保した。最終粘度を、比較、並びにRVA粘度曲線の校正(the quality)、すなわち、曲線の描画並びに酵素の作用速度に関し使用した。この試験では、1900cP未満の粘度は、バッターの品質が良好であり、ウェハースの製造ラインで加工可能であることを示す。この試験で200cP未満の粘度は、流出及び/又は本明細書で記載のその他の問題を生じさせずにホットプレート上でバッターを焼成するには低すぎるとみなされる。
好都合には、バッター粘度は少なくとも250cpであり、より好都合には少なくとも300cpであり、更により好都合には少なくとも500cpであり、最も好都合には少なくとも700cpであり、例えば、少なくとも800cpである。
有利には、バッター粘度は1800cp以下であり、より有利には1700cp以下であり、更により有利には1500cp以下であり、最も有利には1400cp以下であり、例えば1200cp以下である。
好ましくは、バッター粘度は、250〜1800cpであり、より好ましくは300〜1700cpであり、更により好ましくは500〜1500cpであり、最も好ましくは700〜1400cp、例えば、800〜1200cpである。
その他の原材料
本明細書に記載のバッターは、水、フラワー、及び酵素に加えてその他の原材料も含み得る。
本明細書に記載のバッターは、水、フラワー、及び酵素に加えてその他の原材料も含み得る。
このようなその他の原材料が本明細書に記載され、このような原材料としては、風味のあるウェハース用の塩、及び/又は甘みのあるウェハース用の糖を挙げることができる。バッターの共通処方は、次の、レシチン、乳化剤、糖(添加糖など)、全卵、塩、スキムミルク粉末、ダイズフラワー、酵母、及び/又はこれらの混合物のうちの1つ以上から選択される少なくとも1つのものも含み得る。
ウェハースのセル構造は、デンプン、加工デンプン、ゴム類、例えば、ローカストビーンガム、グアーガム、アカシアゴム、トラガカント、キサンタン、カラヤ、ジェランなど、タール、セルロース及びセルロース誘導体、ペクチン又はゼラチン、マルトデキストリン、ゲル化剤、例えば、アルギン酸又はカラギーナン、タンパク質又はタンパク質源、例えば、アルブミン、カゼイン、カゼイン酸塩、粉乳、又はホエイパウダーなどの既知の安定化剤を使用することにより更に強化され得る。
本発明のウェハースは、本出願人らの特許出願、欧州特許第1415539号、欧州特許第1982598号、及び/又は欧州特許第2587926号に記載のとおりにも改質され得る。
有効なことに、バッター中のその他の原材料の合計量は、10重量部以下、より有効には5重量部以下、最も有効には2重量部以下である。本発明の好ましい実施形態では、バッターは、水、フラワー及び酵素以外の原材料は実質的に含まない。
焼成プロセス
好ましい焼成温度は110℃〜180℃であり、好ましい焼成時間は90秒〜4分である。しかしながら、それぞれの場合に任意の正確な時間は、製造するウェハースの厚さ、レシピ、及びウェハースシートの種類(例えば、フラットなウェハースシートなのか、又は成形されたウェハースシートなのか)によって異なる。
好ましい焼成温度は110℃〜180℃であり、好ましい焼成時間は90秒〜4分である。しかしながら、それぞれの場合に任意の正確な時間は、製造するウェハースの厚さ、レシピ、及びウェハースシートの種類(例えば、フラットなウェハースシートなのか、又は成形されたウェハースシートなのか)によって異なる。
本発明の好ましい実施形態では、方法は、可動式のホットプレートを含む従来のウェハース焼成オーブンで焼成するステップを含む。
本発明の別の実施形態では、加熱した焼成表面は、焼成時間中にバッターを抑えるのに適した位置に固定された2枚のプレートを含むウェハース焼成型である。
ウェハースシートの品質は、フラワーの特性、バッター中の水のフラワーに対する比及びバッター温度、混合動作、焼成時間及び温度によって制御することもできる。品質は、有効密度、粘度、保持時間、及び温度などのバッターの特質に由来する、重量、表面色、破砕性、破断力、及び含水率などといったウェハースの特性をもとに評価され得る。
本発明の一実施形態は、(i)本明細書に記載のとおりに測定したときに少なくとも1Nの破断力を有するウェハースに関する。
用語「破断力」は、本発明の文脈において、ウェハースを破断させるのに必要とされる力として理解され、以下に記載のとおりの3点曲げ試験により測定される。3点曲げ破断試験は、3点曲げ装置(rig)、及びこの装置を供給元により提供されるとおりに作動させるためのExponentソフトウェアを使用して、Stable Micro SystemsのTA.HD Plus Texture Analyserにより実施する。この試験を標準条件下で実施した。水平に直径1cmのシリンダーを有する支柱上で、10cmの間を空けて2点で架けたウェハースの中央に力をかける。ウェハース片のサイズは20cm×8cmとし、支柱上に均一に配置する。プローブも、水平方向に直径1cmのシリンダーを有する。プローブの試験速度は1.00mm/秒とし、50kgのロードセル(これもStable Micro Systemsより供給)を使用する。
破断力は、加工性に影響を与えるウェハースの剛性に関係し、更には消費者らにより知覚されるウェハースのサクサク感にも関係する。
本発明の文脈において、用語「有効密度」は、サンプル重量を「サンプルの見かけの体積」で除したものを指す。サンプルの見かけの体積は、サンプルの外面により本質的に画定される体積を指し、サンプルは任意の多孔性を有する。
本発明の一実施形態では、ウェハースの破断力は、少なくとも1N、例えば、1〜4N、好ましくは2〜4Nの範囲であり、及び/又は有効密度は最大0.16g/cm3、例えば、0.08〜0.15g/cm3の範囲、好ましくは0.12〜0.15g/cm3の範囲である。
総則
別々の実施形態の文脈において明確に記載されている本発明のある種の特徴を、単一の実施形態に組み合わせて提供することもできる。反対に、簡潔さのため単一の実施形態の文脈において記載されている本発明の様々な特徴を別々に提供してもよく、あるいは任意の適切なサブ・コンビネーションで提供してもよい。
別々の実施形態の文脈において明確に記載されている本発明のある種の特徴を、単一の実施形態に組み合わせて提供することもできる。反対に、簡潔さのため単一の実施形態の文脈において記載されている本発明の様々な特徴を別々に提供してもよく、あるいは任意の適切なサブ・コンビネーションで提供してもよい。
本発明の目的は、(本明細書において特定されるものなどの)既存の問題又は不利益を一部又は全て解消することである。
文脈において明確に示されない限り、本明細書において用語の複数形が使用されるとき、単数形も含まれるものとみなされ、単数形が使用されるときには複数形も含まれるものとみなされる。
本明細書で使用するとき、用語「含む(comprising)」は、それ以降に列挙されるものが非包括的なものであること、並びに必要に応じて任意のその他の追加の好適な項目、例えば、1つ以上の更なる特徴、構成要素、原材料、及び/又は代替物を含み得ること、又は含まなくてもよいこと意味するものとして理解される。
用語「有効」、「許容され得る」、「活性」、及び/又は「好適」は(例えば、適宜、本明細書に記載の任意のプロセス、使用、方法、応用、調理品、製品、材料、処方、化合物、モノマーオリゴマー、ポリマー前駆体、及び/又はポリマーを指す)、本発明のかかる特徴が、適切な様式で使用された場合に、本明細書に記載のとおりの効用をもつとして加えられる及び/又は組み込まれる必要のある特性をもたらすことを指すものとして理解される。このような効用は、例えば、材料が、前述の用途に必要とされる特性を有する場合には直接的なものとなり得、及び/又は例えば材料が、直接的に有用なその他の材料を製造する際の合成中間体及び/又は診断ツールとしての用途を有する場合には間接的なものとなり得る。本明細書で使用するとき、これらの用語は、有効な、許容され得る、活性な、及び/又は好適な最終製品を製造するのに適した機能群(functional group)についても示す。
本発明の好ましい効用は、ウェハースなどの焼成食品の製造への使用を含む。
範囲
本明細書における本発明の議論において、矛盾する記載のない限り、ある値が他の値よりも好ましいことを示すパラメーターについて許容される範囲の上限値及び下限値の代替的な値の開示は、前述のパラメーターに関し各中間値も汲むものとみなされ、より好ましい、及び好ましさに劣る前述のそれぞれの値の間に含まれる値そのものは、前述の好ましさに劣る値よりも好まれ、かつ同様にして好ましさに劣る各値及び前述の中間値よりも好まれる。
本明細書における本発明の議論において、矛盾する記載のない限り、ある値が他の値よりも好ましいことを示すパラメーターについて許容される範囲の上限値及び下限値の代替的な値の開示は、前述のパラメーターに関し各中間値も汲むものとみなされ、より好ましい、及び好ましさに劣る前述のそれぞれの値の間に含まれる値そのものは、前述の好ましさに劣る値よりも好まれ、かつ同様にして好ましさに劣る各値及び前述の中間値よりも好まれる。
本明細書に提供される任意のパラメーターについての全ての上限値及び/又は下限値に関し、各パラメーターの値には境界値が含まれる。本発明の様々な実施形態において本明細書に記載されるパラメーターに関し好ましい及び/又は下限値及び上限値の中間値の組み合わせは、様々なその他の実施形態の各パラメーターに関する代替的な範囲、及び/又は具体的に本願に開示されていようがいまいが値の組み合わせの好ましさを定義する際にも使用できることも理解されたい。
パーセンテージ
本明細書に記載の任意の量について、パーセンテージとしての合計量は、(丸め誤差を許容するため)100%を超過しないものと理解されたい。例えば、本発明の組成物の全構成成分(又はそれらの部分)の合計は、組成物(又はそれらの同じ部)の重量(又はその他の)パーセンテージとして記載されるとき、丸め誤差を許容するため、合計100%とすることができる。しかしながら、構成成分の列挙が非包括的なものであり、かかる構成成分のそれぞれについてのパーセンテージの合計は、本明細書において明示的に記載されていない場合のある追加の何らかの成分量に関しある程度のパーセンテージを許容するため、100%未満になり得る。
本明細書に記載の任意の量について、パーセンテージとしての合計量は、(丸め誤差を許容するため)100%を超過しないものと理解されたい。例えば、本発明の組成物の全構成成分(又はそれらの部分)の合計は、組成物(又はそれらの同じ部)の重量(又はその他の)パーセンテージとして記載されるとき、丸め誤差を許容するため、合計100%とすることができる。しかしながら、構成成分の列挙が非包括的なものであり、かかる構成成分のそれぞれについてのパーセンテージの合計は、本明細書において明示的に記載されていない場合のある追加の何らかの成分量に関しある程度のパーセンテージを許容するため、100%未満になり得る。
実質性
本明細書で使用するとき、用語「実質的に」は、多量又はそれらの割合を意味する量又は実体を指し得る。これに関連して、「実質的に」が使用される文脈において、「実質的に」は、(記載の文脈において参照される量又は実体のいずれかに対する)量を意味し、対象とするものの全量の少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、本質的に少なくとも98%、例えば、約100%を構成する量として理解できる。類似する用語「実質的に含まない」は、同様にして、参照される量又は実体が、対象とするものの全量の20%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下、最も好ましくは5%以下、特に2%以下、例えば、約0%であることを指し得る。
本明細書で使用するとき、用語「実質的に」は、多量又はそれらの割合を意味する量又は実体を指し得る。これに関連して、「実質的に」が使用される文脈において、「実質的に」は、(記載の文脈において参照される量又は実体のいずれかに対する)量を意味し、対象とするものの全量の少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、本質的に少なくとも98%、例えば、約100%を構成する量として理解できる。類似する用語「実質的に含まない」は、同様にして、参照される量又は実体が、対象とするものの全量の20%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下、最も好ましくは5%以下、特に2%以下、例えば、約0%であることを指し得る。
試験方法(アルファベット順):
別途記載のない限り、本明細書における全ての試験は、同様に本明細書に定義される標準条件下で実施する。
別途記載のない限り、本明細書における全ての試験は、同様に本明細書に定義される標準条件下で実施する。
標準条件
本明細書で使用するとき、別途記載のない限り、標準条件は相対湿度50%±5%、周囲温度(23℃±2°)を意味する。
本明細書で使用するとき、別途記載のない限り、標準条件は相対湿度50%±5%、周囲温度(23℃±2°)を意味する。
なお、本発明の一態様の文脈で記載されている実施形態及び特徴は、発明の他の態様にも当てはまることに注意が必要である。
本出願に引用されている全ての特許文献及び非特許文献に関して、文献そのままを本出願に取り込む。
本発明の更なる態様、実施形態及び/又はそれらの好ましい特徴は、本願の特許請求の範囲にも記載されており、その内容は、本明細書にも援用される。
本発明を、以下の非限定的な例により更に詳細に記載する。
以下の例は、例示目的のみで提供されるものであり、何らかの方法により本発明の範囲を制限するものとはみなされない。
当業者であれば、実施例に対し、尚も特許請求の範囲に含まれる変更及び改変をなし得ることを容易に認識されるであろう。すなわち、当業者であれば、これらの例において、多様な用途に際し本発明の化合物には自然になされるレベルで合理的な調整がなされ、処方、原材料、加工、及び混合物には多岐にわたる変形が存在することを認識されるであろう。
(例えば、本明細書に記載の実施例において)本明細書に記載の重量パーセンテージを足して100%に満たなかった場合(例えば、これは丸め誤差に起因する)、それらは、各原材料の重量パーセンテージに関し同じ数字を相対重量部とみなすレシピとしてみなすこともできることは認識されたい。
本発明のバッター(実施例1〜10)及び比較バッター(比較例A及び比較例B)は、下記のレシピから製造される。
フラワー1は、軟質小麦フラワー(本明細書で定義されるとおり)の100重量%を指す。
RDKOは、精製脱臭パーム核油を指す。
実施例1のバッターは含水量が低く、粘度は1900cp未満であり、バッターデポジッターに圧送可能であり、かつ加熱したプレートに適用され得る。このバッターを、加熱したウェハースプレートにて、約150℃の焼成温度で2分間にわたり焼成して、焼成ウェハースを形成する。バッター粘度は200cp超であったため、ホットプレートで焼成した際、焼成中にバッターは流出しながらもその場にとどまり、欠陥なくかつ高密度で一様に均一なウェハースを形成した。
実施例2〜10
本発明のこれらのバッターは、表1に記載の原材料を使用して(表中、全ての量は重量部として与えられる)実施例1と同様に調製できる。得られたバッターの粘度は所望される範囲内のものであったため、これらのバッターからは実施例1における記載と同様に焼成ウェハースを製造して、高密度のウェハースを製造できた。
本発明のこれらのバッターは、表1に記載の原材料を使用して(表中、全ての量は重量部として与えられる)実施例1と同様に調製できる。得られたバッターの粘度は所望される範囲内のものであったため、これらのバッターからは実施例1における記載と同様に焼成ウェハースを製造して、高密度のウェハースを製造できた。
フラワー2は、米国による小麦スタンダードに定義される硬質赤色春小麦(HRS)に分類される100%硬質フラワーを指す。
フラワー3は、合計フラワーの50重量%の軟質フラワー(US SW)と50重量%の硬質フラワー(US HRS)とを指す。
フラワー4は、合計フラワーの100重量%のukp硬質フラワーを指す。
フラワー4は、合計フラワーの100% APHフラワー2013年10月付のWheat Quality Australiaにより分類)を指す。
フラワー3は、合計フラワーの50重量%の軟質フラワー(US SW)と50重量%の硬質フラワー(US HRS)とを指す。
フラワー4は、合計フラワーの100重量%のukp硬質フラワーを指す。
フラワー4は、合計フラワーの100% APHフラワー2013年10月付のWheat Quality Australiaにより分類)を指す。
ENZ1は、DSMから登録商標Bakzyme H(33重量%)で入手可能なヘミセルラーゼと、プロテイナーゼ(protenase)(66重量%)とを指す。
ENZ2は、DSMからBakzyme(登録商標)(20%)で入手可能なヘミセルラーゼと、αアミラーゼ(20%)と、プロテイナーゼ(protenase)(60%)とからなる酵素混合物を指す。
ENZ3は、Bakzyme(登録商標)Hからなる酵素混合物を指す。
ENZ4は、Bakzyme(登録商標)からなる酵素混合物を指す。
ENZ2は、DSMからBakzyme(登録商標)(20%)で入手可能なヘミセルラーゼと、αアミラーゼ(20%)と、プロテイナーゼ(protenase)(60%)とからなる酵素混合物を指す。
ENZ3は、Bakzyme(登録商標)Hからなる酵素混合物を指す。
ENZ4は、Bakzyme(登録商標)からなる酵素混合物を指す。
本明細書において、別途記載のない限り、本明細書の全ての例において使用される脂質はRDPKOであった。
バッターは、Bakzyme以外、実施例1と同一のレシピを有する。バッターは、フラワーの割合が高いことに起因して、わずか数分間の混合後に1900cp超の粘度を有していた。かかるバッターはバッターデポジッターの圧送できず、あるいはホットプレートに適用できず、したがってウェハースを製造することはできなかった。
比較例Aよりも水を多量に含むバッターを調製した。バッターの粘度は加工可能なものであったものの、得られたウェハースの密度は35mg/cm3未満であったことが判明した。
Claims (4)
- (a)
(i)100重量部のフラワーであって、所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、フラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含む、バッターを用意するステップと、
(b)前記バッターを混合して粘度を200〜1900cpに到達させるステップと、
(c)バッターデポジッターにより加熱焼成用表面に前記バッターを供給するステップと、
(d)前記バッターを焼成して少なくとも35mg/cm3の密度を有するウェハースなどの焼成食品を得るステップと、を含む、ウェハースなどの焼成食品の製造方法。 - 請求項1に記載の方法により得られた、及び/又は得ることのできるウェハースなどの焼成食品。
- (i)100重量部のフラワーであって、所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、フラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含み、
バッターの粘度が200〜1900cpであり、
バッターを焼成することにより得ることのできるウェハースの密度が少なくとも35mg/cm3である、ウェハースなどの焼成食品用のバッター。 - (i)100重量部のフラワーであって、所望によりフラワーの全重量に基づき少なくとも5重量%の量でグルテンを含む、フラワー;
(ii)バッター中、フラワーの合計量に対する水の合計量の重量比(本明細書においてR[w/f]と記載)が0.8以下となる量の水;
(iii)少なくとも0.0001重量部の、セルラーゼを含む少なくとも1種の酵素;を含み、
(iv)少なくとも35mg/cm3の密度である、焼成ウェハース。
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