[0033]添付の図面を参照しながら新規のシステム、装置、および方法の様々な態様について以下でより十分に説明する。ただし、本開示教示は、多くの異なる形態で実施され得るものであり、本開示全体にわたって提示する任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるために与えるものである。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本発明の他の態様とは無関係に実装されるにせよ本発明の他の態様と組み合わせられるにせよ、本明細書で開示する新規のシステム、装置、および方法のいかなる態様をもカバーするものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載される態様をいくつ使用しても、装置は実装され得、または方法は実施され得る。さらに、本発明の範囲は、本明細書に記載される本発明の様々な態様に加えてまたはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施されるそのような装置または方法をカバーするものとする。本明細書で開示するどの態様も請求項の1つまたは複数の要素によって実施され得ることを理解されたい。
[0034]本明細書では特定の態様について説明するが、これらの態様の多くの変形および置換は本開示の範囲内に入る。好適な態様のいくつかの利益および利点について説明するが、本開示の範囲は特定の利益、使用、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、様々なワイヤレス技術、システム構成、ネットワーク、および送信プロトコルに広く適用可能であるものとし、それらのうちのいくつかを例として、図および好適な態様についての以下の説明において示す。発明を実施するための形態および図面は、本開示を限定するものではなく説明するものにすぎず、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲およびそれの均等物によって定義される。
[0035]ワイヤレスネットワーク技術は、様々なタイプのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を含み得る。WLANは、広く使用されるネットワーキングプロトコルを採用して、近接デバイスを互いに相互接続するために使用され得る。本明細書で説明する様々な態様は、Wi−Fi(登録商標)、またはより一般的には、ワイヤレスプロトコルのIEEE802.11ファミリーの任意のメンバーなど、任意の通信規格に適用され得る。
[0036]いくつかの態様では、ワイヤレス信号は、直交周波数分割多重(OFDM)、直接シーケンススペクトラム拡散(DSSS)通信、OFDMとDSSS通信との組合せ、または他の方式を使用して、高効率802.11プロトコルに従って送信され得る。高効率802.11プロトコルの実装形態は、インターネットアクセス、センサー、計測、スマートグリッドネットワーク、または他のワイヤレス適用例のために使用され得る。有利には、この特定のワイヤレスプロトコルを実装するいくつかのデバイスの態様は、他のワイヤレスプロトコルを実装するデバイスよりも少ない電力を消費し得、短い距離にわたってワイヤレス信号を送信するために使用され得、および/または人間などの物体によって阻止される可能性が低い信号を送信することが可能であり得る。
[0037]いくつかの実装形態では、WLANは、ワイヤレスネットワークにアクセスする構成要素である様々なデバイスを含む。たとえば、2つのタイプのデバイス、すなわちアクセスポイント(「AP」)および(局または「STA」とも呼ばれる)クライアントがあり得る。概して、APはWLANのためのハブまたは基地局として働き、STAはWLANのユーザとして働く。たとえば、STAはラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モバイルフォンなどであり得る。一例では、STAは、インターネットまたは他のワイドエリアネットワークへの一般的接続性を取得するためにWi−Fi(たとえば、802.11ahなど、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11プロトコル)準拠ワイヤレスリンクを介してAPに接続する。いくつかの実装形態では、STAはAPとして使用されることもある。
[0038]本明細書で説明する技法は、直交多重化方式に基づく通信システムを含む、様々なブロードバンドワイヤレス通信システムのために使用され得る。そのような通信システムの例としては、空間分割多元接続(SDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムなどがある。SDMAシステムは、複数のユーザ端末に属するデータを同時に送信するために十分に異なる方向を利用し得る。TDMAシステムは、送信信号を異なるタイムスロットに分割することによって、複数のユーザ端末が同じ周波数チャネルを共有することを可能にし得、各タイムスロットは異なるユーザ端末に割り当てられる。TDMAシステムは、GSM(登録商標)または当技術分野で知られている何らかの他の規格を実装し得る。OFDMAシステムは、全システム帯域幅を複数の直交サブキャリアに区分する変調技法である、直交周波数分割多重(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、トーン、ビンなどと呼ばれることもある。OFDMでは、各サブキャリアは独立してデータで変調され得る。OFDMシステムは、IEEE802.11または当技術分野で知られている何らかの他の規格を実装し得る。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリア上で送信するためのインターリーブFDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロック上で送信するための局所FDMA(LFDMA)、または隣接するサブキャリアの複数のブロック上で送信するための拡張FDMA(EFDMA)を利用し得る。概して、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMAでは時間領域で送られる。SC−FDMAシステムは、3GPP−LTE(登録商標)(第3世代パートナーシッププロジェクトロングタームエボリューション)または他の規格を実装し得る。
[0039]本明細書の教示は、様々なワイヤードまたはワイヤレス装置(たとえば、ノード)に組み込まれ得る(たとえば、その装置内に実装されるか、またはその装置によって実行され得る)。いくつかの態様では、本明細書の教示に従って実装されるワイヤレスノードはアクセスポイントまたはアクセス端末を備え得る。
[0040]アクセスポイント(「AP」)は、ノードB、無線ネットワークコントローラ(「RNC」)、eノードB、基地局コントローラ(「BSC」)、基地トランシーバ局(「BTS」)、基地局(「BS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、無線基地局(「RBS」)、または何らかの他の端末を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られていることがある。
[0041]また、局「STA」は、ユーザ端末、アクセス端末(「AT」)、加入者局、加入者ユニット、移動局、リモート局、リモート端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器、または何らかの他の端末を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られ得る。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備え得る。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラーフォンまたはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ヘッドセット、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽またはビデオデバイス、あるいは衛星ラジオ)、ゲームデバイスまたはシステム、全地球測位システムデバイス、あるいはワイヤレス媒体を介して通信するように構成された他の好適なデバイスに組み込まれ得る。
[0042]図1は、アクセスポイントとユーザ端末とをもつ多元接続多入力多出力(MIMO)システム100を示す図である。簡単のために、ただ1つのアクセスポイント110が図1に示されている。アクセスポイントは、概して、ユーザ端末と通信する固定局であり、基地局と呼ばれるか、または何らかの他の端末を使用して呼ばれることもある。ユーザ端末またはSTAは、固定または移動であり得、移動局またはワイヤレスデバイスと呼ばれるか、あるいは何らかの他の端末を使用して呼ばれることもある。アクセスポイント110は、ダウンリンクおよびアップリンク上で所与の瞬間において1つまたは複数のユーザ端末120と通信し得る。ダウンリンク(すなわち、順方向リンク)はアクセスポイントからユーザ端末への通信リンクであり、アップリンク(すなわち、逆方向リンク)はユーザ端末からアクセスポイントへの通信リンクである。ユーザ端末はまた、別のユーザ端末とピアツーピアで通信し得る。システムコントローラ130が、アクセスポイントに結合し、アクセスポイントのための調整および制御を行う。
[0043]以下の開示の部分では、空間分割多元接続(SDMA)によって通信することが可能なユーザ端末120について説明するが、いくつかの態様では、ユーザ端末120は、SDMAをサポートしないいくつかのユーザ端末をも含み得る。したがって、そのような態様では、AP110は、SDMAユーザ端末と非SDMAユーザ端末の両方と通信するように構成され得る。この手法は、好都合なことに、より新しいSDMAユーザ端末が適切と見なされるときに導入されることを可能にしながら、SDMAをサポートしないより古いバージョンのユーザ端末(「レガシー」局)が企業において展開されたままであることを可能にし、それらの有効寿命を延長し得る。
[0044]システム100は、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ送信のために複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとを採用する。アクセスポイント110は、Nap個のアンテナを装備し、ダウンリンク送信では多入力(MI)を表し、アップリンク送信では多出力(MO)を表す。K個の選択されたユーザ端末120のセットは、ダウンリンク送信では多出力をまとめて表し、アップリンク送信では多入力をまとめて表す。純粋なSDMAの場合、K個のユーザ端末のためのデータシンボルストリームが、何らかの手段によって、コード、周波数または時間において多重化されない場合、Nap≦K≦1が成り立つことが望まれる。TDMA技法、CDMAを用いた異なるコードチャネル、OFDMを用いたサブバンドの独立セットなどを使用してデータシンボルストリームが多重化され得る場合、KはNapよりも大きくなり得る。各選択されたユーザ端末は、アクセスポイントにユーザ固有データを送信し、および/またはアクセスポイントからユーザ固有データを受信し得る。概して、各選択されたユーザ端末は、1つまたは複数のアンテナを装備し得る(すなわち、Nut≧1)。K個の選択されたユーザ端末は同じ数のアンテナを有することができるか、または、1つまたは複数のユーザ端末は異なる数のアンテナを有し得る。
[0045]SDMAシステム100は、時分割複信(TDD)システムまたは周波数分割複信(FDD)システムであり得る。TDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは同じ周波数帯域を共有する。FDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは異なる周波数帯域を使用する。MIMOシステム100はまた、送信のために単一のキャリアまたは複数のキャリアを利用し得る。各ユーザ端末は、(たとえば、コストを抑えるために)単一のアンテナを装備するか、または(たとえば、追加コストがサポートされ得る場合)複数のアンテナを装備し得る。システム100は、送信/受信を異なるタイムスロットに分割することによってユーザ端末120が同じ周波数チャネルを共有する場合、TDMAシステムでもあり得、ここで、各タイムスロットは異なるユーザ端末120に割り当てられ得る。
[0046]一態様では、アクセスポイント(たとえば、アクセスポイント110)が、様々な機能を実行するための1つまたは複数のモジュールを含み得る。たとえば、アクセスポイント110は、スケジューラ/トリガリングモジュール112を含み得る。スケジューラ/トリガリングモジュール112は、スケジューラ132と、CTXメッセージモジュール134と、トリガメッセージモジュール136とを含み得る。スケジューラ132およびCTXメッセージモジュール134は、1つまたは複数の局に、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するために1つまたは複数の局のためのリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを送信するプロセスを制御し得る。スケジューラ132およびトリガメッセージモジュール136は、1つまたは複数の局に、ダウンリンク送信において第2のメッセージを送信するプロセスを制御し得る。スケジューラ132は、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間において1つまたは複数の局からアップリンクデータを受信するプロセスを制御し得る。いくつかの構成では、特定の時間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間を備える。いくつかの構成では、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後のSIFSまたはPIFSの中にある。いくつかの構成では、第2のメッセージは、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含む。指示は、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、スケジューラ132は、第1のメッセージの送信の後および第2のメッセージの送信より前にPPDUを送信するプロセスを制御し得る。PPDUは、PPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含まない。いくつかの構成では、第1のメッセージは第1のトークンを含む。第2のメッセージは、第1のトークンに一致する第2のトークンを含む。いくつかの構成では、第2のトークンは、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、第1のトークンおよび第2のトークンは、第1のメッセージの送信の後の所定の時間期間の後に満了する。スケジューラ/トリガリングモジュール112について、図14〜図23を参照して以下でより詳細に説明する。
[0047]別の態様では、局(たとえば、ユーザ端末120g)が、様々な機能を実行するための1つまたは複数のモジュールを含み得る。たとえば、ユーザ端末120gは、スケジューラ/トリガリングモジュール122を含み得る。スケジューラ/トリガリングモジュール122は、スケジューラ142と、CTXメッセージモジュール144と、トリガメッセージモジュール146とを含み得る。CTXメッセージモジュール144は、アクセスポイントから、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するためにリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを受信するプロセスを制御し得る。トリガメッセージモジュール146は、アクセスポイントから、ダウンリンク送信において第2のメッセージを受信するプロセスを制御し得る。スケジューラ142は、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間においてアクセスポイントにアップリンクデータを送信するプロセスを制御し得る。いくつかの構成では、リソース割振りは、上記局を含む少なくとも2つの局のためのものである。アップリンクデータの送信は、少なくとも2つの局のうちの別の局のアップリンク送信と同時である。いくつかの構成では、特定の時間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間を備える。いくつかの構成では、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後のSIFSまたはPIFSの中にある。
[0048]いくつかの構成では、トリガメッセージモジュール146は、第2のメッセージ中で、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を検出するプロセスを制御し得る。アップリンクデータは、指示の検出に応答して送信される。いくつかの構成では、CTXメッセージモジュール144は、第1のメッセージが第1のトークンを含むことを検出するプロセスを制御し得る。トリガメッセージモジュール146は、第2のメッセージが第2のトークンを含むことを検出するプロセスを制御し得る。CTXメッセージモジュール144およびトリガメッセージモジュール146は、第2のトークンが第1のトークンに一致すると決定するプロセスを制御し得る。アップリンクデータの送信は、第2のトークンが第1のトークンに一致するという決定に応答して実行される。いくつかの構成では、第2のトークンは、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、第1のトークンおよび第2のトークンは、第1のメッセージの受信の後の時間の所定の量の後に満了する。スケジューラ/トリガリングモジュール122について、図14〜図23を参照して以下でより詳細に説明する。
[0049]図2に、MIMOシステム100におけるアクセスポイント110と2つのユーザ端末120mおよび120xとのブロック図を示す。アクセスポイント110はNt個のアンテナ224a〜224apを装備する。ユーザ端末120mはNut,m個のアンテナ252ma〜252muを装備し、ユーザ端末120xはNut,x個のアンテナ252xa〜252xuを装備する。アクセスポイント110は、ダウンリンクでは送信エンティティであり、アップリンクでは受信エンティティである。ユーザ端末120は、アップリンクでは送信エンティティであり、ダウンリンクでは受信エンティティである。本明細書で使用する「送信エンティティ」は、ワイヤレスチャネルを介してデータを送信することが可能な独立動作型の装置またはデバイスであり、「受信エンティティ」は、ワイヤレスチャネルを介してデータを受信することが可能な独立動作型の装置またはデバイスである。以下の説明では、下付き文字「dn」はダウンリンクを示し、下付き文字「up」はアップリンクを示し、Nup個のユーザ端末がアップリンク上での同時送信のために選択され、Ndn個のユーザ端末がダウンリンク上での同時送信のために選択される。NupはNdnに等しいことも等しくないこともあり、NupおよびNdnは静的な値であり得るか、または各スケジューリング間隔について変化し得る。ビームステアリングまたは何らかの他の空間処理技法がアクセスポイント110および/またはユーザ端末120において使用され得る。
[0050]アップリンク上で、アップリンク送信のために選択された各ユーザ端末120において、TXデータプロセッサ288が、データソース286からトラフィックデータを受信し、コントローラ280から制御データを受信する。TXデータプロセッサ288は、ユーザ端末のために選択されたレートに関連するコーディングおよび変調方式に基づいてユーザ端末のためにトラフィックデータを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、および変調)し、データシンボルストリームを与える。TX空間プロセッサ290は、データシンボルストリームに対して空間処理を実行し、Nut,m個の送信シンボルストリームをNut,m個のアンテナに与える。各送信機ユニット(TMTR)254は、アップリンク信号を生成するために、それぞれの送信シンボルストリームを受信し、処理(たとえば、アナログ変換、増幅、フィルタ処理、および周波数アップコンバート)する。Nut,m個の送信機ユニット254は、Nut,m個のアンテナ252からの送信のために、たとえばアクセスポイント110に送信するために、Nut,m個のアップリンク信号を与える。
[0051]Nup個のユーザ端末が、アップリンク上での同時送信のためにスケジュールされ得る。これらのユーザ端末の各々は、それのそれぞれのデータシンボルストリームに対して空間処理を実行し、アップリンク上で送信シンボルストリームのそれのそれぞれのセットをアクセスポイント110に送信し得る。
[0052]アクセスポイント110において、Nup個のアンテナ224a〜224apは、アップリンク上で送信するすべてのNup個のユーザ端末からアップリンク信号を受信する。各アンテナ224は、受信信号をそれぞれの受信機ユニット(RCVR)222に与える。各受信機ユニット222は、送信機ユニット254によって実行された処理を補足する処理を実行し、受信シンボルストリームを与える。RX空間プロセッサ240は、Nup個の受信機ユニット222からのNup個の受信シンボルストリームに対して受信機空間処理を実行し、Nup個の復元アップリンクデータシンボルストリームを与える。受信機空間処理は、チャネル相関行列反転(CCMI:channel correlation matrix inversion)、最小平均2乗誤差(MMSE:minimum mean square error)、ソフト干渉消去(SIC:soft interference cancellation)、または何らかの他の技法に従って実行され得る。各復元アップリンクデータシンボルストリームは、それぞれのユーザ端末によって送信されたデータシンボルストリームの推定値である。RXデータプロセッサ242は、復号データを得るために、そのストリームのために使用されたレートに応じて各復元アップリンクデータシンボルストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)する。各ユーザ端末のための復号データは、記憶のためにデータシンク244に与えられ、および/またはさらなる処理のためにコントローラ230に与えられ得る。
[0053]ダウンリンク上で、アクセスポイント110において、TXデータプロセッサ210が、ダウンリンク送信のためにスケジュールされたNdn個のユーザ端末のためのトラフィックデータをデータソース208から受信し、コントローラ230から制御データを受信し、場合によってはスケジューラ/トリガリングモジュール234から他のデータを受信する。スケジューラ/トリガリングモジュール234は、ユーザ端末120のうちの1つまたは複数に、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するために1つまたは複数のユーザ端末120のためのリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを送信するプロセスを制御し得る。スケジューラ/トリガリングモジュール234は、1つまたは複数のユーザ端末120に、ダウンリンク送信において第2のメッセージを送信するプロセスを制御し得る。スケジューラ/トリガリングモジュール234は、図14〜図23を参照して以下で説明するように、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間において1つまたは複数のユーザ端末120からアップリンクデータを受信するプロセスを制御し得る。様々なタイプのデータが異なるトランスポートチャネル上で送信され得る。TXデータプロセッサ210は、各ユーザ端末のために選択されたレートに基づいてそのユーザ端末のためのトラフィックデータを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、および変調)する。TXデータプロセッサ210はNdn個のダウンリンクデータシンボルストリームをNdn個のユーザ端末に与える。TX空間プロセッサ220は、Ndn個のダウンリンクデータシンボルストリームに対して(プリコーディングまたはビームフォーミングなどの)空間処理を実行し、Nup個の送信シンボルストリームをNup個のアンテナに与える。各送信機ユニット222は、ダウンリンク信号を生成するために、それぞれの送信シンボルストリームを受信し、処理する。Nup個の送信機ユニット222は、Nup個のアンテナ224からの送信のために、たとえばユーザ端末120に送信するために、Nup個のダウンリンク信号を与え得る。
[0054]各ユーザ端末120において、Nut,m個のアンテナ252はアクセスポイント110からNup個のダウンリンク信号を受信する。各受信機ユニット254は、関連するアンテナ252からの受信信号を処理し、受信シンボルストリームを与える。RX空間プロセッサ260は、Nut,m個の受信機ユニット254からのNut,m個の受信シンボルストリームに対して受信機空間処理を実行し、復元ダウンリンクデータシンボルストリームをユーザ端末120に与える。受信機空間処理は、CCMI、MMSE、または何らかの他の技法に従って実行され得る。RXデータプロセッサ270は、ユーザ端末のための復号データを取得するために、復元ダウンリンクデータシンボルストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブおよび復号)する。
[0055]各ユーザ端末120において、チャネル推定器278は、ダウンリンクチャネル応答を推定し、チャネル利得推定値、SNR推定値、雑音分散などを含み得る、ダウンリンクチャネル推定値を与える。同様に、チャネル推定器228は、アップリンクチャネル応答を推定し、アップリンクチャネル推定値を与える。各ユーザ端末のためのコントローラ280は、一般に、そのユーザ端末のためのダウンリンクチャネル応答行列Hdn,mに基づいてユーザ端末のための空間フィルタ行列を導出する。各ユーザ端末のためのコントローラ280は、情報をスケジュールおよび/またはトリガする処理を制御し得る。たとえば、コントローラ280は、アクセスポイント110から、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するためにリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを受信するプロセスを制御し得る。コントローラ280は、アクセスポイント110から、ダウンリンク送信において第2のメッセージを受信するプロセスを制御し得る。コントローラ280は、図14〜図23を参照して以下で説明するように、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間においてアクセスポイント110にアップリンクデータを送信するプロセスを制御し得る。コントローラ230は、有効アップリンクチャネル応答行列Hup,effに基づいてアクセスポイントのための空間フィルタ行列を導出する。各ユーザ端末のためのコントローラ280は、フィードバック情報(たとえば、ダウンリンクおよび/またはアップリンク固有ベクトル、固有値、SNR推定値など)をアクセスポイント110に送り得る。コントローラ230およびコントローラ280はまた、それぞれ、アクセスポイント110およびユーザ端末120における様々な処理ユニットの動作を制御し得る。
[0056]図3に、ワイヤレス通信システム100内で採用され得るワイヤレスデバイス302において利用され得る様々な構成要素を示す。ワイヤレスデバイス302は、本明細書で説明する様々な方法を実装するように構成され得るデバイスの一例である。ワイヤレスデバイス302はアクセスポイント110またはユーザ端末120を実装し得る。
[0057]ワイヤレスデバイス302は、ワイヤレスデバイス302の動作を制御するプロセッサ304を含み得る。プロセッサ304は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることもある。読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含み得るメモリ306は、命令とデータとをプロセッサ304に与える。メモリ306の一部分は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)をも含み得る。プロセッサ304は、メモリ306内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算と算術演算とを実行し得る。メモリ306中の命令は、本明細書で説明する方法を実装するために実行可能であり得る。
[0058]プロセッサ304は、1つまたは複数のプロセッサとともに実装された処理システムを備えるか、またはそれの構成要素であり得る。1つまたは複数のプロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア構成要素、専用ハードウェア有限状態機械、あるいは情報の計算または他の操作を実行することができる任意の他の好適なエンティティの任意の組合せを用いて実装され得る。
[0059]処理システムは、ソフトウェアを記憶するための機械可読媒体をも含み得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、任意のタイプの命令を意味すると広く解釈されたい。命令は、(たとえば、ソースコード形式、バイナリコード形式、実行可能コード形式、または任意の他の好適なコード形式の)コードを含み得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能を処理システムに実行させる。
[0060]いくつかの構成では、ワイヤレスデバイス302は、スケジューラ/トリガリングモジュール305を含む。一態様では、ワイヤレスデバイス302は、アクセスポイント(たとえば、アクセスポイント110)であり得る。スケジューラ/トリガリングモジュール305は、ユーザ端末120のうちの1つまたは複数に、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するために1つまたは複数のユーザ端末120のためのリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを送信するように、アクセスポイント110に命令し得る。スケジューラ/トリガリングモジュール305は、1つまたは複数のユーザ端末120に、ダウンリンク送信において第2のメッセージを送信するように、アクセスポイント110に命令し得る。アクセスポイント110は、図14〜図23を参照して以下で説明するように、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間において1つまたは複数のユーザ端末120からアップリンクデータを受信する。別の態様では、ワイヤレスデバイス302は、局(たとえば、ユーザ端末120)であり得る。ユーザ端末120は、アクセスポイント110から、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するためにリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを受信する。ユーザ端末120は、アクセスポイント110から、ダウンリンク送信において第2のメッセージを受信する。スケジューラ/トリガリングモジュール305は、図14〜図23を参照して以下で説明するように、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間においてアクセスポイント110にアップリンクデータを送信するように、ユーザ端末120に命令し得る。
[0061]ワイヤレスデバイス302はまた、ワイヤレスデバイス302と遠隔ロケーションとの間のデータの送信および受信を可能にするために送信機310と受信機312とを含み得るハウジング308を含み得る。送信機310と受信機312とは組み合わせられてトランシーバ314になり得る。単一または複数のトランシーバアンテナ316が、ハウジング308に取り付けられ、トランシーバ314に電気的に結合され得る。ワイヤレスデバイス302はまた、複数の送信機と、複数の受信機と、複数のトランシーバとを含み得る(図示せず)。
[0062]ワイヤレスデバイス302はまた、トランシーバ314によって受信された信号のレベルを検出し、定量化するために使用され得る信号検出器318を含み得る。信号検出器318は、そのような信号を、総エネルギー、シンボルごとのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度および他の信号として検出し得る。ワイヤレスデバイス302は、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)320をも含み得る。
[0063]ワイヤレスデバイス302の様々な構成要素は、データバスに加えて、電力バスと、制御信号バスと、ステータス信号バスとを含み得る、バスシステム322によって互いに結合され得る。
[0064]本開示のいくつかの態様は、複数のSTAからAPにアップリンク(UL)信号を送信することをサポートする。いくつかの実施形態では、UL信号は、マルチユーザMIMO(MU−MIMO)システムにおいて送信され得る。代替的に、UL信号は、マルチユーザFDMA(MU−FDMA)システムまたは同様のFDMAシステムにおいて送信され得る。詳細には、図4〜図7および図12〜図16に、UL−FDMA送信に等しく適用されるであろうUL−MU−MIMO送信410A、410B、1050A、および1050Bを示す。これらの実施形態では、UL−MU−MIMO送信またはUL−FDMA送信は、複数のSTAからAPに同時に送られることがあり、ワイヤレス通信における効率をもたらし得る。
[0065]図4は、UL通信のために使用され得るUL−MU−MIMOプロトコル400の一例を示す時間シーケンス図である。図4に示されているように、および図1に関連して、AP110は、特定のSTAがUL−MU−MIMOを開始することを知るように、どのSTAがUL−MU−MIMO方式に参加し得るかを示すクリアツートランスミット(CTX)メッセージ402(またはCTX PPDU402)をユーザ端末120に送信し得る。CTXフレーム構造の一例について、図8〜図11を参照しながら以下でより十分に説明する。
[0066]ユーザ端末120が、そのユーザ端末がリストされたCTXメッセージ402をAP110から受信すると、そのユーザ端末は、UL−MU−MIMO送信410を送信し得る。図4では、STA120AおよびSTA120Bは、物理レイヤコンバージェンスプロトコル(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)を含んでいるUL−MU−MIMO送信410Aおよび410Bを送信する。UL−MU−MIMO送信410を受信すると、AP110は、ブロック確認応答(BA)470をユーザ端末120に送信し得る。
[0067]すべてのAPまたはユーザ端末120がUL−MU−MIMOまたはUL−FDMA動作をサポートするとは限らない。ユーザ端末120からの能力指示は、関連付け要求またはプローブ要求中に含まれる高効率ワイヤレス(HEW:high efficiency wireless)能力要素において示され得、能力を示すビットと、ユーザ端末120がUL−MU−MIMO送信において使用することができる空間ストリームの最大数と、ユーザ端末120がUL−FDMA送信において使用することができる周波数と、電力バックオフにおける最小および最大電力ならびにグラニュラリティと、ユーザ端末120が実行することができる最小および最大時間調整とを含み得る。
[0068]APからの能力指示は、関連付け応答、ビーコンまたはプローブ応答中に含まれるHEW能力要素において示され得、能力を示すビットと、単一のユーザ端末120がUL−MU−MIMO送信において使用することができる空間ストリームの最大数と、単一のユーザ端末120がUL−FDMA送信において使用することができる周波数と、必要とされる電力制御グラニュラリティと、ユーザ端末120が実行することが可能であるべきである必要とされる最小および最大時間調整とを含み得る。
[0069]一実施形態では、可能なユーザ端末120は、UL−MU−MIMO特徴の使用の有効化についての要求を示す管理フレームをAPに送ることによって、UL−MU−MIMO(またはUL−FDMA)プロトコルの一部になるように、可能なAPに要求し得る。一態様では、AP110は、UL−MU−MIMO特徴の使用を許可するかまたはそれを拒否することによって応答し得る。UL−MU−MIMOの使用が許可されると、ユーザ端末120は、様々な時間においてCTXメッセージ402を予想し得る。さらに、ユーザ端末120がUL−MU−MIMO特徴を動作させることを可能にされると、ユーザ端末120は、ある動作モードに従わなければならないことがある。複数の動作モードが可能である場合、APは、HEW能力要素においてまたは動作要素においてどのモードを使用すべきかをユーザ端末120に示し得る。一態様では、ユーザ端末120は、異なる動作要素をAP110に送ることによって、動作中に動作モードおよびパラメータを動的に変更することができる。別の態様では、AP110は、更新された動作要素をユーザ端末120に、またはビーコン中で送ることによって、動作中に動作モードを動的に切り替え得る。別の態様では、動作モードは、セットアップフェーズにおいて示され得、ユーザ端末120ごとに、またはユーザ端末120のグループについてセットアップされ得る。別の態様では、動作モードはトラフィック識別子(TID)ごとに指定され得る。
[0070]図5は、図1に関連して、UL−MU−MIMO送信の動作モードの一例を示す、時間シーケンス図である。この実施形態では、ユーザ端末120は、AP110からCTXメッセージ402を受信し、即時応答をAP110に送る。この応答は、クリアツーセンド(CTS:clear to send)408または別の同様の信号の形態であり得る。一態様では、CTSを送るための要件が、CTXメッセージ402において示され得るか、または通信のセットアップフェーズにおいて示され得る。図5に示されているように、STA120AおよびSTA120Bは、それぞれ、CTXメッセージ402を受信したことに応答して、CTS1 408AメッセージおよびCTS2 408Bメッセージを送信し得る。CTS1 408AおよびCTS2 408Bの変調およびコーディング方式(MCS)は、CTXメッセージ402のMCSに基づき得る。この実施形態では、CTS1 408AおよびCTS2 408Bは、それらが同時にAP110に送信され得るように、同じビットと同じスクランブリングシーケンスとを含んでいる。CTS408信号の持続時間フィールドは、CTX PPDUのための時間を除去することによって、CTX中の持続時間フィールドに基づき得る。UL−MU−MIMO送信410Aおよび410Bは、次いで、CTX402信号においてリストされたような、STA120Aおよび120Bによって送られる。AP110は、次いで、確認応答(ACK)信号をSTA120Aおよび120Bに送り得る。いくつかの態様では、ACK信号は、各局へのシリアルACK信号またはBAであり得る。いくつかの態様では、ACKはポーリングされ得る。この実施形態は、CTS408信号を、連続的にではなく同時に複数のSTAからAP110に送信することによって効率をもたらし、これは、時間を節約し、干渉の可能性を低減する。
[0071]図6は、図1に関連して、UL−MU−MIMO送信の動作モードの別の例を示す、時間シーケンス図である。この実施形態では、ユーザ端末120Aおよび120Bは、AP110からCTXメッセージ402を受信し、CTXメッセージ402を搬送するPPDUの終了からある時間(T)406の後に、アンドUL−MU−MIMO送信を開始することを許容される。T406は、ショートフレーム間スペース(SIFS:short interframe space)、ポイントフレーム間スペース(PIFS:point interframe space)、あるいはCTXメッセージ402においてまたは管理フレームを介してAP110によって示されるような、追加のオフセットを用いて潜在的に調整される別の時間であり得る。SIFSおよびPIFS時間は、規格において固定されるか、あるいはCTXメッセージ402においてまたは管理フレーム中でAP110によって示され得る。T406の利益は、同期を改善すること、あるいは、CTXメッセージ402または他のメッセージを送信の前に処理するための時間をユーザ端末120Aおよび120Bに許容することであり得る。
[0072]図1に関連して図4〜図6を参照すると、UL−MU−MIMO送信410は、同じ持続時間を有し得る。UL−MU−MIMO特徴を利用するユーザ端末のためのUL−MU−MIMO送信410の持続時間は、CTXメッセージ402においてまたはセットアップフェーズ中に示され得る。必要とされる持続時間のPPDUを生成するために、ユーザ端末120は、PPDUの長さがCTXメッセージ402において示される長さと一致するように、PLCPサービスデータユニット(PSDU)を構築し得る。別の態様では、ユーザ端末120は、ターゲット長に近づくように、メディアアクセス制御(MAC)プロトコルデータユニットにおけるデータアグリゲーション(A−MPDU:data aggregation in MAC protocol data unit)のレベルまたはMACサービスデータユニットにおけるデータアグリゲーション(A−MSDU:data aggregation in a MAC service data unit)のレベルを調整し得る。別の態様では、ユーザ端末120は、ターゲット長に達するように、ファイル終了(EOF:end of file)パディングデリミタを追加し得る。別の手法では、パディングフィールドまたはEOFパッドフィールドは、A−MPDUの最初に追加される。すべてのUL−MU−MIMO送信を同じ長さにすることの利益のうちの1つは、送信の電力レベルが一定のままであることである。
[0073]いくつかの実施形態では、ユーザ端末120は、APにアップロードすべきデータを有し得るが、ユーザ端末120は、ユーザ端末120がUL−MU−MIMO送信を開始し得ることを示すCTXメッセージ402または他の信号を受信していない。
[0074]1つの動作モードでは、ユーザ端末120は、UL−MU−MIMO送信機会(TXOP)外で(たとえば、CTXメッセージ402の後に)送信しないことがある。別の動作モードでは、ユーザ端末120は、UL−MU−MIMO送信を初期化するためのフレームを送信し得、次いで、たとえば、それらがCTXメッセージ402においてUL−MU−MIMO TXOP中に送信するように命令される場合、そうし得る。一実施形態では、UL−MU−MIMO送信を初期化するためのフレームは、リクエストツートランスミット(RTX:request to transmit)、この目的のために特別に設計されたフレームであり得る。RTXフレームは、ユーザ端末120がUL MU MIMO TXOPを開始するために使用することを許容されるフレームのみであり得る。一実施形態では、ユーザ端末は、RTXを送ること以外によって、UL−MU−MIMO TXOP外で送信しないことがある。別の実施形態では、UL MU MIMO送信を初期化するためのフレームは、ユーザ端末120が送るべきデータを有することをAP110に示す任意のフレームであり得る。これらのフレームがUL MU MIMO TXOP要求を示すことが、事前にネゴシエートされ得る。たとえば、RTS、さらなるデータを示すようにQoS制御フレームのビット8〜15が設定されたデータフレームまたはQoSヌルフレーム、あるいはPSポールが、ユーザ端末120が、送るべきデータを有しており、UL MU MIMO TXOPを要求していることを示すために使用され得る。一実施形態では、ユーザ端末は、TXOPをトリガするためのフレームを送ること以外によって、UL MU MIMO TXOP外で送信しないことがあり、ここで、そのフレームはRTS、PSポール、またはQoSヌルであり得る。別の実施形態では、ユーザ端末は、通常通りシングルユーザアップリンクデータを送り得、それのデータパケットのQoS制御フレーム中のビットを設定することによって、UL MU MIMO TXOPについての要求を示し得る。
[0075]図7は、図1に関連して、UL−MU−MIMOを初期化するためのフレームがRTX701である一例を示す、時間シーケンス図である。この実施形態では、ユーザ端末120は、UL−MU−MIMO送信に関する情報を含むRTX701をAP110に送る。図7に示されているように、AP110は、CTXメッセージ402の直後にUL−MU−MIMO送信410を送るために、UL−MU−MIMO TXOPを許可するCTXメッセージ402でRTX701に応答し得る。別の態様では、AP110は、シングルユーザ(SU)UL TXOPを許可するCTSで応答し得る。別の態様では、AP110は、RTX701の受信に確認応答するが即時UL−MU−MIMO TXOPを許可しないフレーム(たとえば、特殊な指示をもつACKまたはCTX)で応答し得る。別の態様では、AP110は、RTX701の受信に確認応答し、即時UL−MU−MIMO TXOPを許可しないが、遅延UL−MU−MIMO TXOPを許可するフレームで応答し得、TXOPの時間が許可されることを識別し得る。この実施形態では、AP110は、許可された時間においてUL−MU−MIMOを開始するためにCTXにメッセージ402を送り得る。
[0076]別の態様では、AP110は、ユーザ端末120にUL−MU−MIMO送信を許可しないが、ユーザ端末120が、別の送信を試みる(たとえば、別のRTXを送る)前に時間(T)の間待つものとすることを示す、ACKまたは他の応答信号でRTX701に応答し得る。この態様では、時間(T)は、セットアップフェーズにおいてまたは応答信号において、AP110によって示され得る。別の態様では、AP110とユーザ端末120とは、ユーザ端末120がRTX701、RTS、PSポール、またはUL−MU−MIMO TXOPについての他の要求を送信し得る時間に関して合意し得る。
[0077]別の動作モードでは、ユーザ端末120は、通常の競合プロトコルに従ってUL−MU−MIMO送信410についての要求を送信し得る。別の態様では、UL−MU−MIMOを使用するユーザ端末120のための競合パラメータは、UL−MU−MIMO特徴を使用していない他のユーザ端末のためのものとは異なる値に設定される。この実施形態では、AP110は、ビーコン、関連付け応答においてまたは管理フレームを通じて競合パラメータの値を示し得る。別の態様では、AP110は、各成功したUL−MU−MIMO TXOPの後に、あるいは各RTX、RTS、PSポール、またはQoSヌルフレームの後に、ある量の時間の間、ユーザ端末120が送信するのを防ぐ遅延タイマーを与え得る。タイマーは、各成功したUL−MU−MIMO TXOPの後に再開され得る。一態様では、AP110がセットアップフェーズにおいてユーザ端末120に遅延タイマーを示し得るか、または、遅延タイマーが各ユーザ端末120について異なり得る。別の態様では、AP110がCTXメッセージ402において遅延タイマーを示し得るか、または、遅延タイマーが、CTXメッセージ402におけるユーザ端末120の順序に依存し得、各端末について異なり得る。
[0078]別の動作モードでは、AP110は、ユーザ端末120がその間にUL−MU−MIMO送信を送信することを許容される時間間隔を示し得る。一態様では、AP110は、ユーザ端末120がその間に、UL−MU−MIMO送信を求めるためにRTXまたはRTSまたは他の要求をAP110に送ることを許容される時間間隔を、それらのユーザ端末に示す。この態様では、ユーザ端末120は、通常の競合プロトコルを使用し得る。別の態様では、ユーザ端末は、その時間間隔中にUL−MU−MIMO送信を開始しないことがあるが、AP110は、UL−MU−MIMO送信を開始するために、CTXまたは他のメッセージをユーザ端末に送り得る。
[0079]いくつかの実施形態では、UL−MU−MIMOのために有効にされたユーザ端末120は、それがULのための保留中のデータを有するので、それがUL−MU−MIMO TXOPを要求することをAP110に示し得る。一態様では、ユーザ端末120は、UL−MU−MIMO TXOPを要求するために、RTSまたはPSポールを送り得る。別の実施形態では、ユーザ端末120は、サービス品質(QoS)ヌルデータフレームを含む任意のデータフレームを送り得、ここで、QoS制御フィールドのビット8〜15は空でないキューを示す。この実施形態では、ユーザ端末120は、QoS制御フィールドのビット8〜15が空でないキューを示すとき、どのデータフレーム(たとえば、RTS、PSポール、QoSヌルなど)がUL−MU−MIMO送信をトリガするかを、セットアップフェーズ中に決定し得る。一実施形態では、RTS、PSポール、またはQoSヌルフレームは、AP110がCTXメッセージ402で応答することを許容するかまたは許容しない1ビット指示を含み得る。別の実施形態では、QoSヌルフレームは、TX電力情報とTIDごとのキュー情報(per TID queue information)とを含み得る。TX電力情報およびTIDごとのキュー情報は、QoSヌルフレーム中の、2バイトのシーケンス制御およびQoS制御フィールドに挿入され得、修正されたQoSヌルフレームは、UL−MU−MIMO TXOPを要求するためにAP110に送られ得る。別の実施形態では、図1と図7とを参照すると、ユーザ端末120は、UL−MU−MIMO TXOPを要求するためにRTX701を送り得る。
[0080]RTS、RTX、PSポールまたはQoSヌルフレーム、あるいは上記で説明した他のトリガフレームを受信したことに応答して、AP110はCTXメッセージ402を送り得る。一実施形態では、図7を参照すると、CTXメッセージ402の送信、ならびにUL−MU−MIMO送信410Aと410Bの完了の後に、TXOPは、残りのTXOPをどのように使用すべきかに関して決めることができるSTA120Aおよび120Bに戻る。別の実施形態では、図7を参照すると、CTXメッセージ402の送信、ならびにUL−MU−MIMO送信410Aおよび410Bの完了の後に、TXOPはAP110に残り、AP110は、別のCTXメッセージ402をSTA120Aおよび120Bのいずれかまたは他のSTAに送ることによって、追加のUL−MU−MIMO送信のために残りのTXOPを使用し得る。
[0081]上記で説明したように、CTXメッセージ402は様々な通信において使用され得る。図8は、CTXフレーム1200構造の一例の図である。この実施形態では、CTXフレーム1200は、フレーム制御(FC)フィールド1205と、持続時間フィールド1210と、送信機アドレス(TA)フィールド1215と、制御(CTRL)フィールド1220と、PPDU持続時間フィールド1225と、STA情報フィールド1230と、フレーム検査シーケンス(FCS)フィールド1280とを含む制御フレームである。FCフィールド1205は、制御サブタイプまたは拡張サブタイプを示す。持続時間フィールド1210は、ネットワーク割振りベクトル(NAV)を設定するようにCTXフレーム1200の任意の受信機に示す。TAフィールド1215は、送信機アドレスまたはBSSIDを示す。CTRLフィールド1220は、フレームの残りの部分のフォーマットに関する情報(たとえば、STA情報フィールドの数およびSTA情報フィールド内のサブフィールドの存在または不在)と、ユーザ端末120のためのレート適応のための指示と、許容トラフィック識別子(TID)の指示と、CTSがCTXフレーム1200の直後に送られなければならないという指示とを含み得る一般フィールドである。CTRLフィールド1220はまた、CTXフレーム1200がUL MU MIMOのために使用されているのか、UL FDMAのために使用されているのか、その両方のために使用されているのかを示し、Nssまたはトーン割振りフィールドがSTA情報フィールド1230中に存在するかどうかを示し得る。代替的に、CTXがUL MU MIMOのためのものであるのかUL FDMAのためのものであるのかの指示は、サブタイプの値に基づき得る。UL MU MIMO動作とUL FDMA動作とは、使用されるべき空間ストリームと使用されるべきチャネルの両方をSTAに指定することによって一緒に実行され得、この場合、両方のフィールドがCTX中に存在し、その場合、Nss指示は特定のトーン割振りと呼ばれることに留意されたい。PPDU持続時間フィールド1225は、ユーザ端末120が送ることを許容される後続のUL−MU−MIMO PPDUの持続時間を示す。STA情報フィールド1230は、特定のSTAに関する情報を含んでおり、情報のSTAごとの(ユーザ端末120ごとの)セットを含み得る(STA情報1 1230およびSTA情報N 1275参照)。STA情報フィールド1230は、STAを識別するAIDまたはMACアドレスフィールド1232と、STAが(UL−MU−MIMOシステムにおいて)使用し得る空間ストリームの数を示す空間ストリーム数フィールド(Nss)1234フィールドと、STAがトリガフレーム(この場合はCTX)の受信と比較してそれの送信を調整すべきである時間を示す時間調整1236フィールドと、STAが宣言された送信電力から取るべきである電力バックオフを示す電力調整1238フィールドと、STAが(UL−FDMAシステムにおいて)使用し得るトーンまたは周波数を示すトーン割振り1240フィールドと、許容できるトラフィック識別子(TID)を示す許容TID(Allowed TID)1242フィールドと、許容TXモードを示す許容TXモード1244フィールドと、STAが使用すべきであるMCSを示すMCS1246フィールドとを含み得る。許容TID1242の指示をもつCTXを受信するユーザ端末120は、そのTIDのデータのみ、同じまたはより高いTIDのデータ、同じまたはより低いTIDのデータ、任意のデータを送信することが許容され得るか、あるいは、最初にそのTIDのデータのみを送信し、次いで、データが利用可能でない場合に他のTIDのデータを送信することが許容され得る。FCS1280フィールドは、ザがCTXフレーム1200の誤り検出のために使用されるFCS値を搬送することを示す。
[0082]図9は、CTXフレーム1200構造の別の例の図である。この実施形態では、および図8に関連して、STA情報フィールド1230はAIDまたはMACアドレスフィールド1232を含んでおらず、代わりに、CTXフレーム1200は、個々の識別子ではなくグループ識別子によってSTAを識別するグループ識別子(GID)1226フィールドを含む。図10は、CTXフレーム1200構造の別の例の図である。この実施形態では、および図9に関連して、GID1226フィールドは、マルチキャストMACアドレスを通じてSTAのグループを識別するRA1214フィールドと交換される。
[0083]図11は、CTXフレーム1500構造の一例の図である。この実施形態では、CTXフレーム1500は、管理MACヘッダ1505フィールドと、本体1510フィールドと、FCS1580フィールドとを含む管理フレームである。本体1510フィールドは、情報要素(IE)を識別するIE ID1515フィールドと、CTXフレーム1500の長さを示すLEN1520フィールドと、CTRL1220フィールドと同じ情報を含むCTRL1525フィールドと、ユーザ端末120が送ることを許容される後続のUL−MU−MIMO PPDUの持続時間を示すPPDU持続時間1530フィールドと、STA情報1 1535フィールドと、後続のUL−MU−MIMO送信において使用するためのすべてのSTAのためのMCS、または後続のUL−MU−MIMO送信において使用するためのすべてのSTAのためのMCSバックオフを示すことができるMCS1575フィールドとを含む。(STA情報N 1570とともに)STA情報1 1535フィールドは、STAを識別するAID1540フィールドと、STAが(UL−MU−MIMOシステムにおいて)使用し得る空間ストリームの数を示す空間ストリーム数フィールド(Nss)1542フィールドと、STAがトリガフレーム(この場合はCTX)の受信と比較してそれの送信を調整すべきである時間を示す時間調整1544フィールドと、STAが宣言された送信電力から取るべきである電力バックオフを示す電力調整1546フィールドと、STAが(UL−FDMAシステムにおいて)使用し得るトーンまたは周波数を示すトーン割振り1548フィールドと、許容できるTIDを示す許容TID1550フィールドとを含むSTAごとのフィールドを表す。
[0084]一実施形態では、CTXフレーム1200またはCTXフレーム1500は、UL信号を送信する前に処理するための時間をユーザ端末120に与えるために、A−MPDUにおいてアグリゲートされ得る。この実施形態では、次のパケットを処理するための追加の時間をユーザ端末120に許容するために、パディングまたはデータがCTXの後に追加され得る。CTXフレームをパディングすることに対する1つの利益は、他のユーザ端末120からのUL信号についての考えられる競合の問題を回避することであり得る。一態様では、CTXが管理フレームである場合、追加のパディングIEが送られ得る。別の態様では、ユーザ端末120は、CTXフレームのための最小持続時間またはパディングをAP110に要求し得る。
[0085]いくつかの実施形態では、AP110はCTX送信を開始し得る。一実施形態では、AP110は、通常の拡張分散チャネルアクセス(EDCA:enhanced distribution channel access)競合プロトコルに従ってCTXメッセージ402を送り得る。別の実施形態では、AP110は、スケジュールされた時間においてCTXメッセージ402を送り得る。この実施形態では、スケジュールされた時間は、ユーザ端末120のグループが媒体にアクセスするために予約された時間を示すビーコン中の制限付きアクセスウィンドウ(RAW:restricted access window)指示、UL−MU−MIMO送信に参加するために同時に起動するように複数のユーザ端末120に示す、各ユーザ端末120とのターゲット起動時間(TWT:target wake time)合意、または他のフィールド中の情報を使用することによって、AP110によってユーザ端末120に示され得る。RAWおよびTWT外では、ユーザ端末102は、任意のフレームを、またはフレームのサブセット(たとえば、非データフレーム)のみを送信することを許容され得る。また、いくつかのフレームを送信することが禁止され得る(たとえば、データフレームを送信することが禁止され得る)。ユーザ端末120はまた、ユーザ端末120がスリープ状態にあることを示し得る。CTXをスケジュールすることに対する1つの利点は、複数のユーザ端末120が同じTWTまたはRAW時間を示され得、AP110からの送信を受信し得ることである。
[0086]一実施形態では、CTXメッセージ402は、単一のユーザ端末120のための情報を含み得る。この実施形態では、AP110は、1つのユーザ端末120のための情報を含む複数のCTXメッセージ402を複数のユーザ端末120に同時に送り、後続のUL−MU−MIMO送信410のためのスケジュールを作成し得る。図16は、複数のCTXメッセージ402Aとメッセージ402Bとを同時に送る一例を示す時間シーケンス図である。図示のように、CTXメッセージ402Aおよび402Bは、それぞれ1つの局(それぞれユーザ端末120Aおよび120B)にDL−MU−MIMO送信またはDL−FDMA送信を使用して同時に送られ得る。ユーザ端末120Aおよび120Bは、CTXメッセージ402Aおよび402Bを受信し、次いで、UL−MU−MIMO(またはUL−FDMA)送信410Aおよび410Bを開始する。図13は時間シーケンス図であり、A−MPDUメッセージ407Aおよび407B内でCTXメッセージを送る一例を示している。図12の場合のように、A−MPDUメッセージ407Aおよび407BのCTX部分は、1つのSTA(それぞれユーザ端末120Aおよび120B)のための情報を含んでおり、ユーザ端末120Aおよび120Bは、メッセージ407Aおよび407Bを受信し、UL−MU−MIMO(またはUL−FDMA)送信410Aおよび410Bを開始する。
[0087]他の実施形態では、ユーザ端末120は、CTXメッセージ402を受信した後にUL送信を開始しないことがある。一実施形態では、AP110は、UL送信をトリガする新しいフレームを定義する。新しいフレームは、AP110によって示された任意のフレームであり得、ヌルデータパケット(NDP)フレームを備え得る。この実施形態では、新しいフレームは、ユーザ端末が、そのフレームがCTX中で示されるものと同じトリガフレームであることを知り、UL送信を開始し得るように、そのフレームをCTXにリンクするシーケンスまたはトークン数を含み得る。フレームは、送信を聴取する他のユーザ端末120がそれらのNAVを設定することができるような持続時間をも含み得る。ユーザ端末120は、ACKまたは同様のフレームを送ることによってCTXの受信に確認応答し得る。別の実施形態では、ユーザ端末120は、トリガフレームの使用を要求し得る。要求は、トリガが即時または遅延であることを示し得る。別個のトリガフレームを有することの1つの利益は、トリガフレームが、UL送信の前にCTXを処理するためのより多くの時間をユーザ端末に与え得ることであり得る。別の利益は、より速いUL時間を可能にするために、トリガフレームが、CTXよりも短いフレームであり得、後続のCTXメッセージなしに複数回に送られ得ることであり得る。トリガはフレーム化し得るは、直ちに、あるいはCTXからの事前指定されたオフセットまたはオフセットのセットにおいて、CTXに続き得る。
[0088]図14は、CTX/トリガ交換の一実施形態を示す時間シーケンス図である。この実施形態では、AP110は、CTXメッセージ402をユーザ端末120に送り、次いで、後でトリガフレーム405を送る。ユーザ端末120Aおよび120Bがトリガフレーム405を受信すると、それらはUL−MU−MIMO送信410Aおよび410Bを開始する。図15は、CTXメッセージ402とトリガフレーム405との間の時間が図14に示されているものよりも大きい一例を示す時間シーケンス図である。図16は、複数のUL−MU−MIMO送信410を開始するために経時的に複数のトリガフレーム405(またはトリガPPDU405)を送る一例を示す時間シーケンス図である。この実施形態では、ユーザ端末120Aおよび120Bは、ただ、トリガフレームが、CTX中で示されるものと同じシーケンスまたはトークン数を有することを確認し、送信を開始することができるので、第2のトリガフレーム405は、第2のUL−MU−MIMO送信410Aおよび410Bを開始するために、CTX402に先行される必要がない。
[0089]再び図14を参照すると、いくつかの構成では、トリガPPDU405は、ダウンリンク(DL)シングルユーザ(SU)またはマルチユーザ(MU)PPDUであり得る。トリガPPDU405は、IEEE802.11規格に準拠し得、データフレーム、管理フレーム、または制御フレームを含み得る。たとえば、AP110は、UL PPDU1410A〜BをAP110に送信するために使用すべき空間ストリーム/(O)FDMAチャネルと、持続時間と、電力とをSTA120a、120bに示すパラメータを、CTX PPDU402中に含め得る。CTX PPDU402を受信すると、STA120a、120bは、トリガPPDU405中に含まれるパラメータに従ってUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを準備し始め得る。その後、トリガPPDU405を受信すると、STA120a、120bは、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始し得る。UL PPDU1410A〜Bは、SU PPDUまたはMU PPDUであり得る。STA120a、120bは、トリガPPDU405の受信が完了した後、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始するように構成され得る。より詳細には、STA120a、120bは、トリガPPDU405の受信が完了した後、構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内にUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始し得る。1つの技法では、STA120a、120bは、1つまたは複数の受信DL PPDUに確認応答する(1つまたは複数の)UL ACKまたはブロックACK(BA)をも含み得る。たとえば、UL PPDU1410AはUL BA1470Aを含み得、UL PPDU1410BはUL BA1470Bを含み得る。その後、上記で説明したように、AP110はUL PPDU1410A〜Bに確認応答するBA470を送信し得る。
[0090]図17は、CTX PPDU402を示す図である。CTX PPDU402は、フィールドの中でも、ショートトレーニングフィールド1712と、ロングトレーニングフィールド1714と、SIGフィールド1716と、データフィールド1722と、トレールおよびパディングフィールド(trail and padding field)1728とを含み得る。データフィールド1722は、上記で説明したCTXフレーム1200、1500を含む。場合によっては、CTX PPDU402は時間指示1732を含み得、これについて、以下でより詳細に説明する。また場合によっては、CTX PPDU402はCTXトークン1736を含み得、これについても以下でより詳細に説明する。時間指示1732およびCTXトークン1736の各々は、SIGフィールド1716(または他の制御フィールド)中に含まれ得る。代替的に、時間指示1732およびCTXトークン1736の各々は、CTXフレーム1200、1500のフィールドまたはIE中に含まれ得る。
[0091]再び図14を参照すると、いくつかの構成では、AP110は、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始すべき時間をSTA120a、120bに通知する時間指示1732を、CTX PPDU402中に含め得る。一構成では、時間指示1732は、CTX PPDU402の受信がSTA120a、120bにおいて完了した後、構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内にある時点において、STA120a、120bがUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始し得ることを示す。別の構成では、時間指示1732は、トリガPPDU405(たとえば、CTX PPDU402に続くPPDU)の受信が完了した後、構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内にある時点において、STA120a、120bがUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始し得ることを示す。
[0092]いくつかの構成では、AP110は、CTX PPDU402の送信が完了した後、構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内にある時点において、トリガPPDU405を送信するように構成され得る。STA120a、120bは、CTX PPDU402の後の構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内に受信されたPPDUがトリガPPDU405であると決定するように構成され得る。いくつかの構成では、STA120a、120bは、CTX PPDU402の後の構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内に検出され、CTX PPDU402を送ったのと同じAP(すなわち、AP110)によって送られたPPDUが、トリガPPDU405であると決定するように構成され得る。STA120a、120bは、物理レイヤ(PHY)ヘッダまたはMACヘッダ中に埋め込まれた送信側識別子に基づいてPPDUの起点を決定し得る。たとえば、PHYヘッダは、APアドレスの完全なまたは部分的な識別子を含み得る。別の例では、MACヘッダは、基本サービスセット識別子(BSSID)を含み得る。
[0093]いくつかの構成では、AP110は、このPPDUがトリガPPDU405であることを受信側STAに示す指示を、トリガPPDU405中に含め得る。指示は、トリガPPDU405のPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれ得る。一構成では、STA120a、120bは、CTX PPDU402の受信の後の構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内にPPDUを検出し、指示に基づいて、受信PPDUがトリガPPDU405であるかどうかを決定するように構成され得る。
[0094]図18は、トリガPPDU405を示す図である。トリガPPDU405は、フィールドの中でも、ショートトレーニングフィールド1812と、ロングトレーニングフィールド1814と、SIGフィールド1816と、データフィールド1822と、トレールおよびパディングフィールド1828とを含み得る。データフィールド1822はトリガフレーム1840を含み得る。トリガフレーム1840は、フレームヘッダ1842と、フレーム本体1844と、FCS1846とを含む。場合によっては、SIGフィールド1816(または他の制御フィールド)は、このPPDUがトリガPPDU405であることを受信側STAに示すトリガ指示1852を含み得、これについて、以下でより詳細に説明する。トリガ指示1852はシングルビットを含み得る。したがって、トリガ指示1852の値を検査することによって、STA120a、120bは、PPDUがトリガPPDU405であるかどうかを決定することができる。また場合によっては、トリガPPDU405はトリガトークン1856を含み得、これについても以下でより詳細に説明する。トリガトークン1856は、SIGフィールド1816(または他の制御フィールド)中に含まれ得る。代替的に、トリガトークン1856は、トリガフレーム1840のフレームヘッダ1842中に含まれ得る。
[0095]図19は、トリガフレームと介在するPPDUとを含む例示的なフレーム交換を示す図1900である。この例では、AP110およびSTA120a、120bは、トリガPPDU405がCTX PPDU402の後の構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内に送られることを必要としない。そうではなく、トリガPPDU405は、CTX PPDU402が送信された後の任意の時点において、AP110によって送信され得る。AP110は、このPPDUがトリガPPDUであることを受信側STAに通知するためのトリガ指示1852を、トリガPPDU405中に含め得る。図19に示されているように、CTX PPDU402を送信した後、AP110はDL SUまたはMU PPDU1912を送信する。DL SUまたはMU PPDU1912を受信すると、STA120a、120bは、DL SUまたはMU PPDU1912が、DL SUまたはMU PPDU1912がトリガPPDU405であることを示すトリガ指示1852を含むかどうかを検出し得る。この例では、DL SUまたはMU PPDU1912はそのような指示を含まない。したがって、STA120a、120bは、DL SUまたはMU PPDU1912を受信した後、構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内にUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始しない。その後、AP110は、このPPDUがトリガPPDUであることを示すトリガ指示1852を含むトリガPPDU405を送信する。したがって、STA120a、120bは、上記で説明したように、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始し得る。AP110は、上記で説明したように、BA470を送信し得る。
[0096]再び図17〜図18を参照すると、いくつかの構成では、AP110は、CTX PPDU402を識別する特定のトークン数を定義するCTXトークン1736を、CTX PPDU402中に含め得る。その後、AP110は、同じ特定のトークン数を定義するトリガトークン1856を、対応するトリガPPDU405中に含め得る。一構成では、トリガトークン1856は、トリガPPDU405のSIGフィールド1816(または他の制御フィールド)中に含まれ得る。SIGフィールド1816は、トリガ指示1852として機能し得る。たとえば、SIGフィールド1816の存在は、このPPDUがトリガPPDUであることを示す。SIGフィールド1816の不在は、このPPDUがトリガPPDUでないことを示す。さらに、制御フィールドの存在または不在は、PHYヘッダ中のシングルビットによって示され得る。代替的に、トリガトークン1856は、トリガフレーム1840中に含まれ得る。
[0097]より詳細には、トリガトークン1856は、CTX PPDU402中で示される情報のためのプロキシであり得る。PPDUを受信すると、STA120a、120bは、トリガ指示1852に基づいて、そのPPDUがトリガPPDU405であるかどうかを決定することができる。そのPPDUがトリガPPDU405である場合、STA120a、120bは、トリガPPDU405からトリガトークン1856を取り出す。STA120a、120bは、トリガPPDU405に対応するCTX PPDU402を決定するために、トリガトークン1856を、前に受信された1つまたは複数のCTX PPDU402のCTXトークン1736と照合する。その後、STA120a、120bは、対応するCTX PPDU402が見つけられた場合、上記で説明したように、トリガPPDU405の後の構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内に、対応するCTX PPDU402に基づいてUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始し得る。
[0098]さらに、CTXトークン1736およびトリガトークン1856は、CTXトークン1736を搬送するCTX PPDU402が送信された後、ある量の有効時間の間、有効であり得る。たとえば、CTXトークン1736およびトリガトークン1856は、CTX PPDU402中で示される有効時間(たとえば、TXOP)の間、有効であり得る。追加または代替として、AP110は、有効時間(たとえば、TXOP)を管理フレーム中に含め得る。
[0099]いくつかの構成では、AP110およびSTA120a、120bは、GID1226またはRA1214中のマルチキャストMACアドレスを使用するように構成され得、これについては、CTXトークン1736およびトリガトークン1856として、図9〜図10を参照して上記で説明した。STA120a、120bは、特定のトリガPPDU405の対応するCTX PPDU402を決定するために、特定のトリガPPDU405のGIDまたはマルチキャストMACアドレスを、1つまたは複数のCTX PPDU402のGID1226またはRA1214中のマルチキャストMACアドレスと照合する。
[00100]図20は、複数のトリガフレームと介在するPPDUとを含む例示的なフレーム交換を示す図2000である。初めに、AP110はCTX PPDU2002を送信する。CTX PPDU2002は、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信の1つまたは複数のインスタンスのためのリソース割振り情報とスケジューリング情報とを含み得る。この例では、CTX PPDU2002は、STA120a、120bにおけるUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信の第1のインスタンスと、STA120c、120dにおけるUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信の第2のインスタンスとに関する情報を含む。AP110は、CTX PPDU2002中に、各々が2つのインスタンスのうちの1つを識別する、2つのCTXトークン1736をも含め得る。
[00101]代替的に、AP110は、各々がUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信のインスタンスのサブセットのリソース割振り情報とスケジューリング情報とを含む、2つ以上のCTX PPDUを送信し得る。この例では、AP110は、STA120a、120bのためのリソース割振り情報とスケジューリング情報とを、CTX PPDU2002中に含め得る。その後、AP110は、STA120c、120dのためのリソース割振り情報およびスケジューリング情報と、対応するCTXトークン1736とを含むCTX PPDU2003を送信し得る。
[00102]AP110は、CTX PPDU2002/CTX PPDU2003を送信した後、DL SUまたはMU PPDU2012を送信し得る。DL SUまたはMU PPDU2012は、このPPDUがトリガPPDUであることを示すトリガ指示1852を含まない。したがって、STA120a、120bおよびSTA120c、120dは、CTX PPDU2002/CTX PPDU2003中のリソース割振り情報とスケジューリング情報のセットに従って、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信を開始しない。
[00103]AP110は、このPPDUがトリガPPDUであることを示すトリガ指示1852と、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信の第1のインスタンスのためのCTX PPDU2002/CTX PPDU2003中のCTXトークン1736に一致する第1のトリガトークン1856とを含むトリガPPDU2005を送信する。トリガPPDU2005を受信すると、STA120a、120bは、第1のトリガトークン1856に基づいて、トリガPPDU2005がそれら(すなわち、STA120a、120b)に向けられていると決定し得、UL PPDU2010AおよびUL PPDU2010BのUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信を開始し得る。UL PPDU2010A〜Bは、上記で説明したように、UL BA2070A〜Bを含み得る。一方、STA120c、120dは、トリガPPDU2005がそれら(すなわち、STA120c、120d)に向けられていないと決定し、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信を開始しない。
[00104]その後、AP110は、このPPDUがトリガPPDUであることを示すトリガ指示1852と、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信の第2のインスタンスのためのCTX PPDU2002/CTX PPDU2003中のCTXトークン1736に一致する第2のトリガトークン1856とを含むトリガPPDU2007を送信する。トリガPPDU2005を受信すると、STA120c、120dは、第2のトリガトークン1856に基づいて、トリガPPDU2007がそれら(すなわち、STA120c、120d)に向けられていると決定し得、UL PPDU2020AおよびUL PPDU2020BのUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信を開始し得る。UL PPDU2020A〜Bは、上記で説明したように、UL BA2072A〜Bを含み得る。一方、STA120a、120bは、トリガPPDU2007がそれら(すなわち、STA120c、120d)に向けられていないと決定し、UL−MU−MIMO/(O)FDMA送信を開始しない。その後、AP110は、上記で説明したように、受信PPDUに確認応答するBA2070を送信し得る。
[00105]いくつかの構成では、AP110は、より低い頻度で更新される必要があるリソース割振り情報およびスケジューリング情報など、部分リソース割振り情報およびスケジューリング情報を、CTX PPDU2002/CTX PPDU2003中に含め得る。AP110は、より高い頻度で更新される必要があるリソース割振り情報およびスケジューリング情報を、トリガPPDU2005およびトリガPPDU2007中に含め得る。たとえば、トリガPPDU2005およびトリガPPDU2007は、新しい電力制御指示と新しいタイミング推定指示とを含み得る。
[00106]さらに、図14、図19、および図20は、他のDL PPDUが直後にくる第1のPPDUとして送られたCTX PPDUを示しているが、CTXトークン1736を定義するCTX PPDUが、対応するトリガトークン1856を有するトリガPPDUの前に送られる限り、任意の他のフレーム交換が可能である。さらに、トークンの定義は、ユニキャストCTXフレームとして複数のSTAに送られ得る。したがって、各CTXフレームは、ロバストネスを促進するために1つまたは複数のSTAによって確認応答され得る。
[00107]再び図14を参照すると、いくつかの構成では、AP110およびSTA120a、120bは、トリガトークン1856として機能するために、トリガPPDU405の他のフィールド(たとえば、既存のフィールドまたはレガシーフィールド)を使用するように構成され得る。AP110は、それらのフィールドの指示を、CTXトークン1736としてCTX PPDU402中に含め得る。したがって、追加の制御シグナリングをホストしないレガシーPPDUも、トリガトークン1856をもつトリガPPDU405として機能し得る。たとえば、AP110は、CTXトークン1736とトリガトークン1856とを定義するために個々のPPDUを識別することができるDL PPDU中に当然存在する情報を使用し得る。AP110は、どの特定のPPDUがトリガPPDU405として送信されるかをあらかじめ知り得る。したがって、APは、特定のPPDU中に当然存在する特定の情報を、CTX PPDU402中に含め得る。その後、STA120a、120bは、CTX PPDU402から特定の情報を学習し、受信PPDUがその特定の情報を含んでいる場合、受信PPDUがトリガPPDU405であると決定するためにその特定の情報を使用し得る。
[00108]より詳細には、AP110は、トリガPPDU405のPHYヘッダ中で送られる情報の任意の部分/組合せ/関数(たとえば、ビット)を、CTX PPDU402中に含め得る。情報は、以下で説明する情報のうちの任意の1つまたはその組合せであり得る。情報は、1)レガシープリアンブルのSIGフィールドの巡回冗長検査(CRC)フィールド、2)(たとえば、レガシーヘッダ中の、あるいはIEEE802.11n/acまたは次世代ヘッダ中の)長さフィールドならびに/または変調およびコーディング方式(MCS)フィールド、3)(たとえば、IEEE802.11a/b/g/n PPDUのための)PPDUのタイプ、4)帯域幅(BW)、5)(たとえば、IEEE802.11ac PPDUのための)グループIDフィールド、6)部分AIDフィールド、7)SIGフィールドの任意の他のフィールド、あるいは8)SIGフィールドのビットの任意のサブセットまたはビットのサブセットの関数を含み得る。
[00109]図21は、トリガリングメッセージを送信するための方法(プロセス)のフローチャート2100である。本方法は、アクセスポイント(たとえば、AP110、装置302/2300)によって実行され得る。動作2113において、アクセスポイントは、1つまたは複数の局に、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するために1つまたは複数の局のためのリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを送信する。たとえば、図20を参照すると、AP110は、CTX PPDU2002をSTA120a、120bに送信する。
[00110]いくつかの構成では、動作2116において、アクセスポイントはPPDUを送信する。PPDUは、PPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含まない。たとえば、図20を参照すると、AP110は、DL SUまたはMU PPDU2012をSTA120a、120bに送信する。動作2119において、アクセスポイントは、1つまたは複数の局に、ダウンリンク送信において第2のメッセージを送信する。たとえば、図20を参照すると、AP110は、トリガPPDU2005をSTA120a、120bに送信する。動作2123において、アクセスポイントは、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間において1つまたは複数の局からアップリンクデータを受信する。たとえば、図20を参照すると、AP110はUL PPDU2010A〜Bを受信する。
[00111]いくつかの構成では、特定の時間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間を備える。いくつかの構成では、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後のSIFSまたはPIFS内にある。たとえば、図14を参照すると、時間指示1732は、トリガPPDU405(たとえば、CTX PPDU402に続くPPDU)の受信が完了した後、構成可能な時間期間(たとえば、SIFS/PIFS)内にある時点において、STA120a、120bがUL−MU−MIMO/(O)FDMA送信410A〜Bを開始し得ることを示す。
[00112]いくつかの構成では、第2のメッセージは、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含む。指示は、第2のメッセージの物理レイヤ(PHY)ヘッダまたはメディアアクセス制御(MAC)ヘッダ中に含まれる。たとえば、図18を参照すると、トリガPPDU405はトリガ指示1852を含む。いくつかの構成では、第1のメッセージは第1のトークンを含む。第2のメッセージは、第1のトークンに一致する第2のトークンを含む。いくつかの構成では、第2のトークンは、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、第1のトークンおよび第2のトークンは、第1のメッセージの送信の後の所定の時間期間の後に満了する。たとえば、図17〜図18を参照すると、CTX PPDU402はCTXトークン1736を含み、トリガPPDU405はトリガトークン1856を含む。
[00113]いくつかの構成では、第2のメッセージは、アクセスポイントアドレス識別子を含むPHYヘッダまたは基本サービスセット識別子(BSSID)を含むMACヘッダを含む。いくつかの構成では、アクセスポイントは、1つまたは複数の局から、第1のトークンを含む第1のメッセージの確認応答を受信し得る。いくつかの構成では、第2のメッセージは、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであるという指示を含む制御フィールドを含む。制御フィールドは、第2のトークン、アクセスポイント識別子、または第2のメッセージがトリガフレームを含むという指示のうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの構成では、第2のメッセージのPHYヘッダは、制御フィールドが第2のメッセージ中に存在するという指示を含み得る。制御フィールドは第2のトークンを含む。いくつかの構成では、1つまたは複数のメッセージは複数のトークンを含み得る。複数のPPDUは、1つまたは複数のメッセージの送信の後に送信され得る。それぞれのPPDUは、それぞれのトークンを含む対応する制御フィールドを含む。それぞれのトークン数を含む対応する制御フィールドは、それぞれのPPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す。
[00114]一態様では、第1のトークンは、第2のメッセージのPHY/MACヘッダ中に存在する情報を含み得る。情報は、第2のメッセージのSIGフィールド(たとえば、レガシーSIGフィールドまたは、たとえばIEEE802.11n/acに準拠するSIGフィールド)のCRC、SIGフィールドの長さフィールド、SIGフィールドのMCSフィールド、SIGフィールドのPPDUタイプフィールド、SIGフィールドのBWフィールド、SIGフィールドのグループ識別子フィールド、あるいはSIGフィールドの完全または部分送信側識別子フィールドのうちの1つまたは複数であり得る。追加または代替として、情報は、SIGフィールドの少なくとも1つのフィールドであり得る。その上、情報は、SIGフィールドのビットのサブセットまたはビットのサブセットの関数であり得る。
[00115]図22は、トリガリングメッセージに応答するための方法(プロセス)のフローチャート2200である。本方法は、局(たとえば、STA120、装置302/2300)によって実行され得る。動作2213において、局は、アクセスポイントから、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するためにリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを受信する。たとえば、図20を参照すると、STA120a、120bは、AP110からCTX PPDU2002を受信する。いくつかの構成では、動作2216において、局は、第1のメッセージが第1のトークンを含むことを検出する。たとえば、図20を参照すると、STA120a、120bは、CTX PPDU2002中で第1のCTXトークン1736を検出する。いくつかの構成では、動作2218において、局は、第1のメッセージの受信の後および第2のメッセージの受信より前にPPDUを受信する。PPDUは、PPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含まない。たとえば、図20を参照すると、STA120a、120bは、AP110からDL SUまたはMU PPDU2012を受信する。動作2219において、局は、アクセスポイントから、ダウンリンク送信において第2のメッセージを受信する。たとえば、図20を参照すると、STA120a、120bは、AP110からトリガPPDU2005を受信する。
[00116]いくつかの構成では、動作2221において、局は、第2のメッセージ中で、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を検出する。アップリンクデータは、指示の検出に応答して送信される。たとえば、図20を参照すると、STA120a、120bは、トリガPPDU2005がトリガ指示1852を含むことを検出する。いくつかの構成では、動作2223において、局は、第2のメッセージが第2のトークンを含むことを検出する。たとえば、図20を参照すると、STA120a、120bは、トリガPPDU2005中で第1のトリガトークン1856を検出する。いくつかの構成では、動作2226において、局は、第2のトークンが第1のトークンに一致すると決定する。動作2229において、局は、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間においてアクセスポイントにアップリンクデータを送信する。
[00117]いくつかの構成では、リソース割振りは、上記局を含む少なくとも2つの局のためのものである。アップリンクデータの送信は、少なくとも2つの局のうちの別の局のアップリンク送信と同時である。特定の時間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間を備える。いくつかの構成では、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後のSIFSまたはPIFS内にある。いくつかの構成では、第2のトークンは、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、第1のトークンおよび第2のトークンは、第1のメッセージの受信の後の時間の所定の量の後に満了する。
[00118]いくつかの構成では、第2のメッセージは、アクセスポイントアドレス識別子を含むPHYヘッダまたは基本サービスセット識別子(BSSID)を含むMACヘッダを含む。いくつかの構成では、局は、第1のトークンを含む第1のメッセージの確認応答をアクセスポイントに送信し得る。いくつかの構成では、第2のメッセージは、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであるという指示を含む制御フィールドを含む。制御フィールドは、第2のトークン、アクセスポイント識別子、または第2のメッセージがトリガフレームを含むという指示のうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの構成では、第2のメッセージのPHYヘッダは、制御フィールドが第2のメッセージ中に存在するという指示を含み得る。制御フィールドは第2のトークンを含む。いくつかの構成では、1つまたは複数のメッセージは複数のトークンを含み得る。複数のPPDUは、1つまたは複数のメッセージの送信の後に送信され得る。それぞれのPPDUは、それぞれのトークンを含む対応する制御フィールドを含む。それぞれのトークン数を含む対応する制御フィールドは、それぞれのPPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す。
[00119]一態様では、第1のトークンは、第2のメッセージのPHY/MACヘッダ中に存在する情報を含み得る。情報は、第2のメッセージのSIGフィールド(たとえば、レガシーSIGフィールドまたは、たとえばIEEE802.11n/acに準拠するSIGフィールド)のCRC、SIGフィールドの長さフィールド、SIGフィールドのMCSフィールド、SIGフィールドのPPDUタイプフィールド、SIGフィールドのBWフィールド、SIGフィールドのグループ識別子フィールド、あるいはSIGフィールドの完全または部分送信側識別子フィールドのうちの1つまたは複数であり得る。追加または代替として、情報は、SIGフィールドの少なくとも1つのフィールドであり得る。その上、情報は、SIGフィールドのビットのサブセットまたはビットのサブセットの関数であり得る。
[00120]図23は、例示的なワイヤレス通信デバイス2300の機能ブロック図である。ワイヤレス通信デバイス2300は、受信モジュール2305と、処理システム2310と、送信モジュール2315とを含み得る。処理システム2310は、図3に示されているスケジューラ/トリガリングモジュール305を含み得る。スケジューラ/トリガリングモジュール305は、本明細書で具陳される様々な機能を実行するように構成され得る。スケジューラ/トリガリングモジュール305は、構成要素の中でも、スケジューラ2332と、CTXメッセージモジュール2334と、トリガメッセージモジュール2336とを含み得る。
[00121]一態様では、ワイヤレス通信デバイス2300はアクセスポイントであり得る。スケジューラ2332、CTXメッセージモジュール2334、および送信モジュール2315は、1つまたは複数の局に、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するために1つまたは複数の局のためのリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを送信するように構成され得る。スケジューラ2332、トリガメッセージモジュール2336、および送信モジュール2315は、1つまたは複数の局に、ダウンリンク送信において第2のメッセージを送信するように構成され得る。スケジューラ2332および受信モジュール2305は、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間において1つまたは複数の局からアップリンクデータを受信するように構成され得る。
[00122]いくつかの構成では、特定の時間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間を備える。いくつかの構成では、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後のSIFSまたはPIFS内にある。いくつかの構成では、第2のメッセージは、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含む。指示は、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、スケジューラ2332および送信モジュール2315は、第1のメッセージの送信の後および第2のメッセージの送信より前にPPDUを送信するように構成され得る。PPDUは、PPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含まない。いくつかの構成では、第1のメッセージは第1のトークンを含む。第2のメッセージは、第1のトークンに一致する第2のトークンを含む。いくつかの構成では、第2のトークンは、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、第1のトークンおよび第2のトークンは、第1のメッセージの送信の後の所定の時間期間の後に満了する。
[00123]その上、様々な具陳された機能を実行するための手段は、受信モジュール2305、送信モジュール2315、および/またはスケジューラ/トリガリングモジュール305を含み得る。上記で説明した方法の様々な動作は、(1つまたは複数の)様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素、回路、および/または(1つまたは複数の)モジュールなど、それらの動作を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。概して、図に示されているどの動作も、その動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行され得る。
[00124]詳細には、装置302/2300はアクセスポイントであり得る。装置302/2300は、1つまたは複数の局に、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するために1つまたは複数の局のためのリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを送信するための手段を含むように構成され得る。装置302/2300は、1つまたは複数の局に、ダウンリンク送信において第2のメッセージを送信するための手段を含むように構成され得る。装置302/2300は、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間において1つまたは複数の局からアップリンクデータを受信するための手段を含むように構成され得る。
[00125]いくつかの構成では、特定の時間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間を備える。いくつかの構成では、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後のSIFSまたはPIFS内にある。いくつかの構成では、第2のメッセージは、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含み、指示は、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、装置302/2300は、第1のメッセージの送信の後および第2のメッセージの送信より前にPPDUを送信するための手段を含むように構成され得る。PPDUは、PPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含まない。いくつかの構成では、第1のメッセージは第1のトークンを含む。第2のメッセージは、第1のトークンに一致する第2のトークンを含む。いくつかの構成では、第2のトークンは、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、第1のトークンおよび第2のトークンは、第1のメッセージの送信の後の所定の時間期間の後に満了する。
[00126]別の態様では、ワイヤレス通信デバイス2300は局であり得る。CTXメッセージモジュール2334および受信モジュール2305は、アクセスポイントから、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するためにリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを受信するように構成され得る。トリガメッセージモジュール2336および受信モジュール2305は、アクセスポイントから、ダウンリンク送信において第2のメッセージを受信するように構成され得る。スケジューラ2332および送信モジュール2315は、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間においてアクセスポイントにアップリンクデータを送信するように構成され得る。
[00127]いくつかの構成では、リソース割振りは、上記局を含む少なくとも2つの局のためのものである。アップリンクデータの送信は、少なくとも2つの局のうちの別の局のアップリンク送信と同時である。いくつかの構成では、特定の時間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間を備える。いくつかの構成では、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後のSIFSまたはPIFS内にある。
[00128]いくつかの構成では、トリガメッセージモジュール2336および受信モジュール2305は、第2のメッセージ中で、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を検出するように構成され得る。アップリンクデータは、指示の検出に応答して送信される。いくつかの構成では、受信モジュール2305は、第1のメッセージの受信の後および第2のメッセージの受信より前にPPDUを受信するように構成され得る。PPDUは、PPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含まない。いくつかの構成では、CTXメッセージモジュール2334は、第1のメッセージが第1のトークンを含むことを検出するように構成され得る。トリガメッセージモジュール2336は、第2のメッセージが第2のトークンを含むことを検出するように構成され得る。CTXメッセージモジュール2334およびトリガメッセージモジュール2336は、第2のトークンが第1のトークンに一致すると決定するように構成され得る。アップリンクデータの送信は、第2のトークンが第1のトークンに一致するという決定に応答して実行される。いくつかの構成では、第2のトークンは、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、第1のトークンおよび第2のトークンは、第1のメッセージの受信の後の時間の所定の量の後に満了する。
[00129]その上、様々な具陳された機能を実行するための手段は、受信モジュール2305、送信モジュール2315、および/またはスケジューラ/トリガリングモジュール305を含み得る。上記で説明した方法の様々な動作は、(1つまたは複数の)様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素、回路、および/または(1つまたは複数の)モジュールなど、それらの動作を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。概して、図に示されているどの動作も、その動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行され得る。
[00130]詳細には、装置302/2300は局であり得る。装置302/2300は、アクセスポイントから、第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいてアップリンクデータを送信するためにリソース割振りと特定の時間とを示す第1のメッセージを受信するための手段を含むように構成され得る。装置302/2300は、アクセスポイントから、ダウンリンク送信において第2のメッセージを受信するための手段を含むように構成され得る。装置302/2300は、リソース割振りによる第2のメッセージのダウンリンク送信に基づいて、特定の時間においてアクセスポイントにアップリンクデータを送信するための手段を含むように構成され得る。
[00131]いくつかの構成では、リソース割振りは、上記局を含む少なくとも2つの局のためのものである。アップリンクデータの送信は、少なくとも2つの局のうちの別の局のアップリンク送信と同時である。いくつかの構成では、特定の時間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間を備える。いくつかの構成では、第2のメッセージのダウンリンク送信の後の時間期間は、第2のメッセージのダウンリンク送信の後のSIFSまたはPIFS内にある。いくつかの構成では、装置302/2300は、第2のメッセージ中で、第2のメッセージがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を検出するための手段を含むように構成され得る。アップリンクデータは、指示の検出に応答して送信される。いくつかの構成では、装置302/2300は、第1のメッセージの受信の後および第2のメッセージの受信より前にPPDUを受信するための手段を含むように構成され得る。PPDUは、PPDUがアップリンクデータを送信するためのトリガであることを示す指示を含まない。いくつかの構成では、装置302/2300は、第1のメッセージが第1のトークンを含むことを検出するための手段を含むように構成され得る。装置302/2300は、第2のメッセージが第2のトークンを含むことを検出するための手段を含むように構成され得る。装置302/2300は、第2のトークンが第1のトークンに一致すると決定するための手段を含むように構成され得る。アップリンクデータの送信は、第2のトークンが第1のトークンに一致するという決定に応答して実行される。いくつかの構成では、第2のトークンは、第2のメッセージのPHYヘッダまたはMACヘッダ中に含まれる。いくつかの構成では、第1のトークンおよび第2のトークンは、第1のメッセージの受信の後の時間の所定の量の後に満了する。
[00132]プロセッサ304、メモリ306、信号検出器318、DSP320、およびスケジューラ/トリガリングモジュール305は、処理システム2310を構成し得る。プロセッサ304、メモリ306、およびトランシーバ314は、送信モジュール2315と受信モジュール2305とを構成し得る。上記で説明したように、スケジューラ/トリガリングモジュール305は、スケジューラ2332と、CTXメッセージモジュール2334と、トリガメッセージモジュール2336とを含む。スケジューラ2332、CTXメッセージモジュール2334、およびトリガメッセージモジュール2336の各々は、構成要素の中でも、プロセッサ304とメモリ306とを採用し得る。
[00133]情報および信号は多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
[00134]本開示で説明した実装形態への様々な修正は当業者には容易に明らかであり得、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実装形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で示した実装形態に限定されるものではなく、本明細書で開示する特許請求の範囲、原理および新規の特徴に一致する、最も広い範囲を与られるべきである。「例示的」という単語は、本明細書ではもっぱら「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明するいかなる実装形態も、必ずしも他の実装形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。
[00135]また、別個の実装形態に関して本明細書で説明したいくつかの特徴は、単一の実装形態において組合せで実装され得る。また、逆に、単一の実装形態に関して説明した様々な特徴は、複数の実装形態において別個に、あるいは任意の好適な部分組合せで実装され得る。その上、特徴は、いくつかの組合せで働くものとして上記で説明され、初めにそのように請求されることさえあるが、請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはその組合せから削除され得、請求される組合せは、部分組合せ、または部分組合せの変形形態を対象とし得る。
[00136]上記で説明した方法の様々な動作は、(1つまたは複数の)様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素、回路、および/または(1つまたは複数の)モジュールなど、それらの動作を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。概して、図に示されているどの動作も、その動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行され得る。
[00137]本開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
[00138]1つまたは複数の態様では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備え得る。さらに、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を備え得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
[00139]本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに交換され得る。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は特許請求の範囲から逸脱することなく変更され得る。
[00140]さらに、本明細書で説明した方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合にユーザ端末および/または基地局によってダウンロードされ、および/または他の方法で取得され得ることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明した方法を実行するための手段の転送を可能にするためにサーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明した様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段をデバイスに結合するかまたは与えると様々な方法を得ることができるように、記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体など)によって提供され得る。その上、本明細書で説明した方法および技法をデバイスに与えるための任意の他の好適な技法が利用され得る。
[00141]上記は本開示の態様を対象とするが、本開示の他の態様およびさらなる態様は、それの基本的範囲から逸脱することなく考案され得、それの範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。