JP2017526628A - 肝疾患又は肝機能異常を治療するためのアプレミラスト - Google Patents

肝疾患又は肝機能異常を治療するためのアプレミラスト Download PDF

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Abstract

肝疾患を治療、管理、又は予防する方法が開示される。具体的な方法は、アプレミラストを単独で、又は追加の活性剤若しくは治療レジメンと組み合わせて投与することを包含する。【選択図】なし

Description

(1. 分野)
本明細書で提供されるのは、アプレミラストの投与により、それ単独で、又は他の治療法若しくは治療レジメンと組み合わせて、肝疾患又は肝機能異常を治療、予防及び/又は管理するための方法である。また、本明細書で提供されるのは、肝疾患又は肝機能異常を治療、予防及び/又は管理する方法における使用に適した、具体的な量のアプレミラストを含む医薬組成物及び剤形である。
(2. 背景)
脂肪性肝疾患(FLD)は、それがアルコール性FLD(AFLD)であるか非アルコール性FLD(NAFLD)であるかに関わらず、脂肪肝(hepatic steatosis)(脂肪肝(fatty liver))及び脂肪性肝炎の形態的スペクトル(morphological spectrum)を包含する。アルコールは成人における脂肪性肝疾患の周知の原因であり、脂肪症、脂肪性肝炎、及び肝硬変として組織学的に顕在化し得る。近年、別の実体、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)が、典型的にはアルコールの乱用に関連する肝臓の変化の全スペクトルを模倣し得ることが明らかとなってきた。NAFLDは一まとめにメタボリック症候群と呼ばれるインスリン抵抗性、肥満、糖尿病、高血圧、及び脂質代謝異常と関連する。アルコール性脂肪性肝疾患及び非アルコール性脂肪性肝疾患の形態的変化は判別不可能である(Kumar、Abbas、Asterの文献、「ロビンス基礎病理学(Robbins Basic Pathology)」、第9版; Elsevier; 2013)。
NAFLDは肝臓内(組織学的に>5%の肝細胞)でのトリグリセリドの形態の脂肪の過剰な蓄積(脂肪症)により定義される病態である。NAFLD患者の部分集団は、過剰な脂肪に加え、肝細胞の損傷及び炎症を有する(脂肪性肝炎)。後者の病態を、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と称し、実質的に、組織学的にアルコール性脂肪性肝炎(ASH)と判別することが不可能である。NAFLDにおいて見られる単純な脂肪症は増加した短期罹患率又は死亡率と相関しないのに対し、この病態がNASHの病態へと進行すると、肝硬変、肝不全、及び肝細胞癌(HCC)のリスクが劇的に増加する。NASHに起因する肝硬変を理由として、肝移植が行われる例がますます頻繁になっている(世界的ガイドライン―非アルコール性脂肪性肝疾患及び非アルコール性脂肪性肝炎、世界消化器病協会、2012年6月)。
NASHはメタボリック症候群の肝臓における発現であると広く考えられている。現在、糖尿病及び肥満が世界規模で蔓延している。2008年には、少なくとも14億6000万人の成人が体重過多又は肥満であり、世界中の子供達の1億7000万人が体重過多又は肥満であった。その数は上昇し続けており、このことはNASHが富裕国及び貧困国の両方においてますます一般的な肝臓の問題となり、それに伴い肝疾患に関する世界的負担が増加し、かつ公衆衛生及び健康管理費用への悪影響が世界的に出るであろうことを示唆している。
過去20年にわたり、NAFLD及びNASHが今や西洋諸国における肝疾患の原因の第一位であることが次第に明らかとなってきている。NAFLDの有病率はこの20年の間に倍増したのに対し、他の慢性肝疾患の有病率は依然として横ばいであるか、低下すらしている。より最近のデータから、NAFLD及びNASHが中東、極東、アフリカ、カリブ海域、及びラテンアメリカにおいて等しく重要な役割を果たしていることが裏付けられている。
PDE4阻害剤はNAFLDにおいて評価され、様々な結果が得られてきた。ペントキシフィリンは、動物モデル及びヒト試験の両方において、TNF-αのようなサイトカインに影響を与えることなく、アラニンアミノトランスフェラーゼ及び/又はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(それぞれ、ALT及びAST)のレベルを低下させることにより、肝機能検査の異常を改善するようである(Chae MKらの文献、Exp Diabetes Res 2012; 762565)。しかしながら、アステラス社によるASP9831の第1相臨床試験においては、12週間の処置の後、1日50 mgの用量及び100 mgの用量のいずれも、AST及びALTの双方についてベースラインからのパーセンテージ変化における有意差を全く示さなかった(Ratziu Vらの文献、Clin Gastroenterol Hepatol. 2014 Feb 12. pii: S1542-3565)。このように、肝疾患及び肝機能異常のより有効な治療のために治療法を開発することのニーズは依然として明白であり、かつ満たされていない。
肝機能異常を有する他の肝疾患には、遺伝性肝障害(例えば、ポルフィリン症、ウィルソン病、及びヘマクロマトーシス(hemachromatosis));急性肝炎(ウイルス又は細菌感染による肝炎、毒素への曝露による肝炎、及び薬剤誘発性肝炎);自己免疫性肝疾患(例えば、原発性胆汁性肝硬変及び狼瘡肝炎);並びに胆管疾患(例えば、硬化性胆管炎)がある。これらの疾患及び肝疾患に関連する掻痒は、選択的PDE4阻害剤を用いる治療による利益を受けることができる。
(3. 概要)
本明細書で提供されるのは、それを必要とするヒトにおいて、肝疾患又は肝機能異常を治療、予防及び/又は管理するための方法である。肝機能異常を有する肝疾患には、これらに限定はされないが、遺伝性肝障害(例えば、ポルフィリン症、ウィルソン病、及びヘマクロマトーシス);急性肝炎(ウイルス又は細菌感染による肝炎、毒素への曝露による肝炎、及び薬剤誘発性肝炎);自己免疫性肝疾患(例えば、原発性胆汁性肝硬変及び狼瘡肝炎);並びに胆管疾患(例えば、硬化性胆管炎)がある。さらに、本明細書に記載されるのは、肝障害に関連する掻痒及び黄疸を治療するための方法である。該方法は、そのような治療、予防又は管理を必要とする患者に、治療上又は予防上有効な量のアプレミラスト、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、代謝産物、多形体、塩、溶媒和物(例えば、水和物)若しくは包接化合物を投与することを含む。また、本明細書で提供されるのは、先に記載の方法において使用するための治療上又は予防上有効な量の化合物であるが、該化合物はアプレミラスト、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、代謝産物、多形体、塩、溶媒和物(例えば、水和物)若しくは包接化合物であり、ここで、該方法はそのような治療、予防又は管理を必要とする患者に該化合物を投与することを含む。
一部の実施態様において、本明細書で提供されるのは、肝疾患又は肝機能異常を治療、予防及び/又は管理する方法であり、該方法は、肝疾患又は肝機能異常を有する患者に、有効量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、若しくは溶媒和物を経口投与することを含む。一部の実施態様において、本明細書で提供されるのは、肝疾患又は肝機能異常を治療、予防及び/又は管理する方法において使用するための、有効量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、又は溶媒和物であり、ここで、該方法は肝疾患又は肝機能異常を有する患者に有効量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、又は溶媒和物を経口投与することを含む。一部の実施態様において、本発明の化合物は、1日1回投与される。一部の実施態様において、本発明の化合物は、1日2回投与される。
一部の実施態様において、該患者は1日2回(BID)約10 mgの立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、 塩、又は溶媒和物を投与される。一部の実施態様において、用量は約20 mg BIDである。他の実施態様において、用量は、約30 mg BIDである。一部の実施態様において、用量は約40 mg BID又は1日1回(QD)80 mgである。
一部の実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、若しくは溶媒和物は、錠剤又はカプセル剤のような剤形で経口投与される。
(4. 詳細な説明)
(4.1. 定義)
本明細書で使用される用語「アプレミラスト」は、(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを指し、N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシルフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドとしても知られる。アプレミラストは下記の構造を有する:
Figure 2017526628
理論又は作用機序に限定されることなく、アプレミラストはホスホジエステラーゼ4(PDE4)の阻害剤であり、細胞内で働いて炎症誘発性メディエータ及び抗炎症メディエータのネットワークを調節する。ホスホジエステラーゼ4は環状アデノシン一リン酸(cAMP)に特異的なホスホジエステラーゼ(PDE)であり、かつ炎症性細胞における主要なPDEである。PDE4を阻害すると、細胞内cAMPレベルが上昇し、それにより、続いて腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン(IL)-23、及び他の炎症性サイトカインの発現が調節されることにより炎症反応が下方調節される。また、cAMPの上昇はIL-10のような抗炎症性サイトカインを増加させる。これらの炎症誘発性メディエータ及び抗炎症メディエータは、乾癬及び乾癬性関節炎と関係があるとされてきた。例えば、Schaferらの文献、「cAMPホスホジエステラーゼ-4阻害剤アプレミラストは、インビトロ及び乾癬モデルにおいて抗炎症性活性を示す(Apremilast, a cAMP phosphodiesterase-4 inhibitor, demonstrates anti-inflammatory activity in vitro and in a model of psoriasis)」 Br. J. Pharmacol., 2010,159(4):842-55を参照されたい。
アプレミラストは上昇したサイトカインレベルに関与する成体の炎症性自己免疫性障害、例えば乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、ベーチェット病及び強直性脊椎炎の治療に向けた臨床開発下にある。
別途指示のない限り、本明細書で使用される用語「医薬として許容し得る塩」には、これらに限定はされないが、無機酸及び無機塩基、並びに有機酸及び有機塩基を含む医薬として許容し得る非毒性の酸又は塩基から製造される塩がある。本明細書で提供される適当な医薬として許容し得る塩基付加塩には、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛から作られる金属塩、又はリシン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)、及びプロカインから作られる有機塩がある。適当な非毒性の酸には、これらに限定はされないが、酢酸、アルギン酸、アントラニル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、蟻酸、フマル酸、フランカルボン酸、ガラクツロン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリコール酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、硫酸、酒石酸、及びp-トルエンスルホン酸のような無機酸及び有機酸がある。具体的な非毒性の酸には、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、及びメタンスルホン酸がある。従って、具体的な塩の例には、塩酸塩及びメシル酸塩がある。
別途指示のない限り、本明細書で使用される用語「水和物」は、非共有結合性の分子間力により結合した化学量論的又は非化学量論的量の水をさらに含む、本明細書で提供される化合物又はその塩を意味する。
別途指示のない限り、本明細書で使用される用語「溶媒和物」は、本明細書で提供される化合物への1以上の溶媒分子の会合から形成される溶媒和物を意味する。用語「溶媒和物」は、水和物(例えば、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物など)を含む。
別途指示のない限り、本明細書で使用される用語「多形体」は、本明細書で提供される化合物又はその錯体の固体結晶形態を意味する。同じ化合物の異なる多形体は、異なる物理的、化学的及び/又は分光学的特性を示し得る。
別途指示のない限り、本明細書で使用される用語「プロドラッグ」は、生物学的条件下で(インビトロ又はインビボで)加水分解し、酸化し、又はその他反応して化合物を提供することができる、該化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例には、これらに限定はされないが、生加水分解性アミド、生加水分解性エステル、生加水分解性カルバマート、生加水分解性カルボナート、生加水分解性ウレイド、及び生加水分解性ホスフェート類似物質のような生加水分解性部分を含む、アプレミラストの誘導体及び代謝産物がある。プロドラッグは典型的には周知の方法、例えば「バーガー薬化学及び創薬(Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery)」、172-178, 949-982 (Manfred E. Wolff編, 第5版 1995)に記載の方法を用いて製造することができる。
別途指定のない限り、本明細書で使用される用語「鏡像異性体」、「異性体」、又は「立体異性体」は、本明細書で提供される鏡像異性的に/立体異性的に純粋な化合物、及び鏡像異性的に/立体異性的に富化された化合物の全てを包含する。
別途指示のない限り、本明細書で使用される用語「立体異性的に純粋な」又は「鏡像異性的に純粋な」は、化合物が1つの立体異性体を含み、かつその対立する立体異性体又は鏡像異性体を実質的に含まないことを意味する。例えば、化合物が80%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上の1つの立体異性体を含み、かつ20%、10%、5%、4%、3%、2%、1%又はそれ未満の対立する立体異性体を含む場合、該化合物は立体異性的に、又は鏡像異性的に純粋である。「実質的にその(R)鏡像異性体を含まない」は、用語「立体異性的に純粋な」又は「鏡像異性的に純粋な」に包含される。
本明細書で使用される用語「有害作用」には、これらに限定はされないが、胃腸毒性、腎毒性、及び肝毒性、白血球減少症、例えば血小板減少症に起因する出血時間の増加、並びに妊娠の延長、吐き気、嘔吐、傾眠、無力症、めまい、催奇形性、錐体外路症候群、静座不能、心血管障害を含む心毒性、炎症、雄性性機能不全、並びに上昇した血清中肝臓酵素レベルがある。用語「胃腸毒性」は、これらに限定はされないが、胃及び腸の潰瘍形成及びただれを含む。用語「腎毒性」は、これらに限定はされないが、乳頭壊死及び慢性間質性腎炎のような病態を含む。
本明細書で使用される用語「患者」は、哺乳類、特にヒトを指す。一部の実施態様において、該患者は女性である。さらなる実施態様において、該患者は男性である。さらなる実施態様において、該患者は子供又は青年である。
本明細書で使用される用語「肝機能異常」は、別途指定されない限り、これらに限定はされないが、異常な肝機能検査結果をもたらし得る肝疾患又は肝異常を含む。異常な肝機能検査結果は、ビリルビン、アルブミン、全タンパク質、乳酸デヒドロゲナーゼ、アルカリホスファターゼ、5'-ヌクレオチターゼ、γグルタミルトランスペプチダーゼ、アミノトランスフェラーゼ、及び血中の他の酵素の異常なレベルを示し得る。肝機能検査は当技術分野で公知である。例えば、Leeの文献、「研究室データの解釈における基礎技術(Basic Skills in Interpreting Laboratory Data)」, 第5版, American Society of Health-System Pharmacists 2013を参照されたい。
本明細書で使用される用語「治療する」、「治療すること」、及び「治療」は、別途指定されない限り、患者が特定の疾患又は障害に罹患する間に行われる行為であって、該疾患又は障害の重症度又は症状を減少させるか、或いは該疾患又は障害の症状の進行を遅延させ、又は減速させる、前記行為を意図する。
本明細書で使用される用語「予防する」、「予防すること」、及び「予防」は、別途指定されない限り、患者が特定の疾患又は障害に罹患し始める前に行われる行為であって、該疾患又は障害の重症度又は症状を阻害するか、又は減少させる、前記行為を意図する。
本明細書で使用される用語「管理する」、「管理すること」、及び「管理」は、別途指示されない限り、特定の疾患又は障害を既に罹患したことのある患者において、該疾患又は障害の再発を予防すること、及び/又は該疾患又は障害を罹患したことのある患者が寛解した状態にあり続ける時間を延長させることを包含する。この用語は該疾患又は障害の発端、発症、及び/又は持続期間を調節すること、又は患者が該疾患又は障害に反応する様式を変化させることを包含する。
(4.2 治療方法)
本明細書で提供されるのは、肝疾患又は肝機能異常を治療、管理及び/又は予防する方法であって、そのような治療、管理又は予防を必要とする患者に治療上又は予防上有効な量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、代謝産物、多形体、塩、溶媒和物、又は包接化合物を投与することを含む、前記方法である。肝機能異常を有する肝疾患には、これらに限定はされないが、遺伝性肝障害(例えば、ポルフィリン症、ウィルソン病、及びヘマクロマトーシス); 急性肝炎(ウイルス又は細菌感染による肝炎、毒素への曝露による肝炎、及び薬剤誘発性肝炎); 自己免疫性肝疾患(例えば、原発性胆汁性肝硬変及び狼瘡肝炎); 及び胆管疾患(例えば、硬化性胆管炎)がある。
また、一部の実施態様において、該方法は、症状が発症する前に、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、代謝産物、多形体、塩、溶媒和物、若しくは包接化合物を投与することにより、肝疾患又は肝機能異常の症状を阻害し、又は防ぐこと、並びに疾患自体に対処することを包含する。
一実施態様において、本明細書で提供されるのは、肝疾患又は肝機能異常を治療又は管理する方法であって、肝疾患又は肝機能異常を有する患者に、有効量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、若しくは溶媒和物を経口投与することを含む、前記方法である。
一実施態様において、本明細書で提供されるのは、肝疾患又は肝機能異常に関連する掻痒を治療又は管理する方法であって、肝疾患又は肝機能異常を有する患者に、有効量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、若しくは溶媒和物を経口投与することを含む、前記方法である。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回投与される。一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日2回投与される。一部の実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回約10 mg、20 mg、30 mg、又は40 mgの量で投与される。特定の実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回10、20 mg、30 mg、若しくは40 mgの用量で単独で使用することができ、又は他の治療手段と組み合わせて使用することができる。一部の実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは1日2回、約10 mg、20 mg、30 mg、又は40 mgの量で投与される。特定の実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日2回(BID)10、20 mg、30 mg、若しくは40 mgの用量で単独で使用することができ、又は他の治療手段と組み合わせて使用することができる。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回、約100 mgの量で投与される。一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回、約90 mgの量で投与される。一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回、約80 mgの量で投与される。一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回、約70 mgの量で投与される。一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回、約60 mgの量で投与される。一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回、約50 mgの量で投与される。
一実施態様において、該患者は、約10 mg BIDの立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、若しくは溶媒和物を投与される。一部の実施態様において、用量は、約20 mg BIDである。他の実施態様において、用量は、約30 mg BIDである。他の実施態様において、用量は、約40 mg BIDである。
一実施態様において、該患者は、約10 mg QDの立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、若しくは溶媒和物を投与される。一部の実施態様において、用量は、約20 mg QDである。他の実施態様において、用量は、約30 mg QDである。他の実施態様において、用量は、約40 mg QDである。他の実施態様において、用量は、約50 mg QDである。他の実施態様において、用量は、約60 mg QDである。他の実施態様において、用量は、約70 mg QDである。他の実施態様において、用量は、約80 mg QDである。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、若しくは溶媒和物は、錠剤又はカプセル剤のような剤形で経口投与される。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩、若しくは溶媒和物が、錠剤形態で経口投与される。一部の実施態様において、該錠剤は10 mg、20 mg、30 mg、又は40 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを含む。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、肝疾患又は肝機能異常を有する患者に、1日2回、約10 mg、20 mg、30 mg、又は40 mgの開始用量で経口投与される。一部の実施態様において、最大1日用量は、約20 mg〜約40 mgである。一部の実施態様において、最大1日用量は、約30 mg〜約60 mgである。一部の実施態様において、最大1日用量は、約40 mg〜約100 mgである。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは肝疾患又は肝機能異常を有する患者に、1日1回、約10 mg、20 mg、30 mg、又は40 mgの開始用量で経口投与される。一部の実施態様において、最大1日用量は、約20 mg〜約40 mgである。一部の実施態様において、最大1日用量は、約30 mg〜約60 mgである。一部の実施態様において、最大1日用量は、約40 mg〜約100 mgである。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、該化合物の総重量パーセントに基づき約90重量%超の(+)異性体を含む。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、該化合物の総重量パーセントに基づき約95重量%超の(+)異性体を含む。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、該化合物の総重量パーセントに基づき約96重量%超の(+)異性体を含む。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、該化合物の総重量パーセントに基づき約97重量%超の(+)異性体を含む。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、該化合物の総重量パーセントに基づき約98重量%超の(+)異性体を含む。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、該化合物の総重量パーセントに基づき約99重量%超の(+)異性体を含む。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、初めの用量漸増スケジュール(titration schedule)に続き、1日2回、約20 mgの量で投与される。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、初めの用量漸増スケジュールに続き、1日2回、約30 mgの量で投与される。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、初めの用量漸増スケジュールに続き、1日2回、約40 mgの量で投与される。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日1回投与される。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、1日2回投与される。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、錠剤形態で投与される。一部の実施態様において、該錠剤は10 mg、20 mg、30 mg、40 mg、又は80 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを含む。
一実施態様において、該錠剤はラクトース一水和物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール、二酸化チタン、ポリエチレングリコール、及びタルクをさらに含む。一実施態様において、該錠剤は赤酸化鉄をさらに含む。一実施態様において、該錠剤は黄酸化鉄をさらに含む。一実施態様において、該錠剤は黒酸化鉄をさらに含む。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、10 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール、二酸化チタン、ポリエチレングリコール、タルク、及び赤酸化鉄を含む錠剤形態において投与される。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、20 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール、二酸化チタン、ポリエチレングリコール、タルク、赤酸化鉄、及び黄酸化鉄を含む錠剤形態において投与される。
一実施態様において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、30 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール、二酸化チタン、ポリエチレングリコール、タルク、並びに赤酸化鉄、黄酸化鉄、及び黒酸化鉄を含む錠剤形態において投与される。
本明細書で提供される一実施態様において、該方法は該患者に治療上有効量の1以上の第二活性剤を投与することをさらに含む。一実施態様において、1以上の第二活性剤は肝疾患又は肝機能異常を治療するための薬剤である。
一実施態様において、該肝疾患は、脂肪性肝疾患である。
一実施態様において、該肝疾患は、肝線維症である。
一実施態様において、該肝疾患は、脂肪肝である。
一実施態様において、該肝疾患は、非アルコール性脂肪性肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、アルコール性脂肪性肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、過去の治療に再発性又は不応性である。
一実施態様において、該脂肪性肝疾患は、非アルコール性脂肪性肝疾患である。
一実施態様において、該脂肪性肝疾患は、アルコール性脂肪性肝疾患である。
一実施態様において、該非アルコール性脂肪性肝疾患は、小児非アルコール性脂肪性肝疾患である。
一実施態様において、該肝機能異常は、該患者における上昇したレベルのアラニンアミノトランスフェラーゼ又はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼを含む。
一実施態様において、該肝疾患は、ウイルス性肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、細菌性肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、急性肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、原発性胆汁性肝硬変である。
一実施態様において、該肝疾患は、狼瘡肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、ウィルソン病である。
一実施態様において、該肝疾患は、薬剤誘発性肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、毒素への曝露による肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、ヘモクロマトーシスである。
一実施態様において、該肝疾患は、急性ポルフィリン症である。
一実施態様において、該肝疾患は、自己免疫性肝炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、硬化性胆管炎である。
一実施態様において、該肝疾患は、急性胆汁鬱滞性黄疸である。
一実施態様において、該肝疾患は、掻痒に関連する。
一実施態様において、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの正常範囲は10〜35 IU/Lである。一実施態様において、上昇したレベル、又は高レベルのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼは、35 IU/L超である。一実施態様において、低レベルのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼは、10 IU/L未満である。
一実施態様において、アラニンアミノトランスフェラーゼの正常範囲は10〜40 IU/Lである。一実施態様において、上昇したレベル、又は高レベルのアラニンアミノトランスフェラーゼは、40 IU/L超である。一実施態様において、低レベルのアラニンアミノトランスフェラーゼは、10 IU/L未満である。
本明細書で提供される一実施態様において、該方法は、実質的にいかなる塩、溶媒和物、又はプロドラッグの形態の(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンも含まない、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを投与することを含む。
本明細書で提供される一実施態様において、該方法は、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンの医薬として許容し得る塩を投与することを含む。
本明細書で提供される一実施態様において、該方法は、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンの医薬として許容し得る溶媒和物を投与することを含む。
本明細書で提供される一実施態様において、該方法は、該患者におけるアラニンアミノトランスフェラーゼのレベルを低下させる。
本明細書で提供される一実施態様において、該方法は、該患者におけるアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベルを低下させる。
一実施態様において、該方法は、鎮痛剤、抗炎症剤、COX-2阻害剤、オピオイド、コルチコステロイド、生物剤、及び免疫抑制剤を含むがこれらに限定されない、1以上の第二活性剤の治療上又は予防上有効量を投与することをさらに含む。一実施態様において、該第二活性剤は、非ステロイド性抗炎症薬(すなわち、セレコキシブ、ジクロフェナク、イブプロフェン、インドメタシン、メロキシカム、ナプロキセン、及びピロキシカムのようなNSAID)である。一実施態様において、該第二活性剤は、疾患を軽減する抗リウマチ薬(すなわち、メトトレキサート、レフルノミド、スルファサラジン、及びヒドロキシクロロキンのようなDMARD)である。
一実施態様において、該患者は、肝疾患又は肝機能異常に対する過去の治療を受けたことがある。一部の実施態様において、該患者は過去の治療に再発性又は不応性である。
(4.2.1 併用療法)
本実施態様により包含される特定の方法において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、肝疾患又は肝機能異常を治療、管理、及び/又は予防するための別の薬物(「第二活性剤」)と組み合わせて投与される。
本実施態様により包含される特定の方法において、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、肝疾患又は肝機能異常を治療、管理、及び/又は予防するための追加の治療と組み合わせて投与される。
一実施態様において、該追加の治療は、肝疾患又は肝機能異常の外科的矯正である。
一実施態様において、該追加の治療は、肝移植である。
特定の実施態様において、該方法は肝疾患又は肝機能異常の治療、予防、及び/又は管理のための相乗作用を生み出す組み合わせを包含する。また、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンは、一部の第二活性剤に関連する有害作用を緩和するために使用することができる。
該方法において、1以上の第二活性剤を、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンと共に使用することができる。第二活性剤は、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンの前に、後に、又はそれと同時に、投与することができる。一部の実施態様において、該方法は、治療上有効量の肝疾患又は肝機能異常を治療するための薬剤を投与することを含む。
一実施態様において、該第二活性剤は、チアゾリジンジオン、スタチン、フィブラート、脂質降下剤、又は体重減少のための薬剤からなる群から選択される。一実施態様において、該第二活性剤は、チアゾリジンジオンである。一実施態様において、該第二活性剤は、スタチンである。一実施態様において、該第二活性剤は、フィブラートである。一実施態様において、該第二活性剤は、脂質降下剤である。一実施態様において、該第二活性剤は、体重減少のための薬剤である。
一実施態様において、該第二活性剤は、抗炎症剤、免疫抑制剤、ミコフェノール酸モフェチル、生物剤、又はCox-2阻害剤からなる群から選択される。一実施態様において、該第二活性剤は、抗炎症剤である。一実施態様において、該第二活性剤は、免疫抑制剤である。一実施態様において、該第二活性剤は、ミコフェノール酸モフェチルである。一実施態様において、該第二活性剤は、生物剤である。一実施態様において、該第二活性剤は、Cox-2阻害剤である。
一部の実施態様において、該第二活性剤は、これらに限定はされないが、NSAIDのような抗炎症剤(anti-inflammatories)を含むことができ、該NSAIDは、これらに限定はされないが、ジクロフェナク(例えば、ARTHROTEC(登録商標))、ジフルニサル(例えば、DOLOBID(登録商標))、エトドラク(例えば、LODINE(登録商標))、フェノプロフェン(例えば、NALFON(登録商標))、イブプロフェン(例えば、ADVIL、CHILDREN'S ADVIL/MOTRIN、MEDIPREN、MOTRIN、NUPRIN又はPEDIACARE FEVER(登録商標))、インドメタシン(例えば、ARTHREXIN(登録商標))、ケトプロフェン(例えば、ORUVAIL(登録商標))、ケトロラク(例えば、TORADOL(登録商標))、ホスホマイシントロメタミン(例えば、MONURAL(登録商標))、メクロフェナム酸(例えば、Meclomen(登録商標))、ナブメトン(例えば、RELAFEN(登録商標))、ナプロキセン(例えば、ANAPROX(登録商標)、ANAPROX(登録商標) DS、EC-NAPROSYN(登録商標)、NAPRELAN(登録商標)、又はNAPROSYN(登録商標))、オキサプロジン(例えば、DAYPRO(登録商標))、ピロキシカム(例えば、FELDENE(登録商標))、スリンダク(例えば、CLINORIL(登録商標))、及びトルメチン(例えば、TOLECTIN(登録商標) DS、又はTOLECTIN(登録商標))を含む。
他の実施態様において、該第二活性剤は、これらに限定はされないが、疾患を軽減する抗リウマチ薬(DMARD)、又は免疫抑制剤、例えば、これらに限定はされないが、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、レフルノミド(Arava(登録商標))、及びシクロスポリン(Sandimmune(登録商標)又はNeroal(登録商標))を含むことができる。
他の実施態様において、該第二活性剤は、経口コルチコステロイド、例えば、これらに限定はされないが、ブデソニド(Entocort(登録商標))、デキサメタゾン、フルドロコルチゾン(Florinef(登録商標)、Florinef(登録商標)酢酸エステル)、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾン、プレドニゾロン、及びプレドニゾンである。
他の実施態様において、第二活性剤は、これに限定はされないが、臓器移植において広く使用され、自己免疫性かつ炎症性の皮膚障害の治療において支持を獲得しつつある免疫抑制剤である、ミコフェノール酸モフェチル(CellCept(登録商標))を含むことができる。
さらなる実施態様において、第二活性剤は、これらに限定はされないが、生物剤、例えば、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、及びアダリムマブ(Humira(登録商標))を含むことができる。
さらなる実施態様において、第二活性剤は、これらに限定はされないが、Cox-2阻害剤、例えば、セレコキシブ(Celebrex(登録商標))、バルデコキシブ(Bextra(登録商標))、及びメロキシカム(Mobic(登録商標))を含むことができる。
一部の実施態様において、1以上の選択的活性剤は、アシトレチン、アダリムマブ、アルクロメタゾン、アレファセプト、アロエベラ、アムシノニド、乳酸アンモニウム/尿素、乳酸アンモニウム/ハロベタゾール、アントラリン、ベンゾカイン/ピリラミン/酸化亜鉛、ベタメタゾン、ベタメタゾン/カルシポトリエン、カルシポトリエン、クロベタゾール、クロコルトロン、コールタール、コールタール/サリチル酸、コルチコトロピン、シクロスポリン、デソニド、デスオキシメタゾン、ジフロラゾン、フルオシノニド、フルランドレノリド、ハルシノニド、ハロベタゾール、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン/プラモキシン、ヒドロキシ尿素、インフリキシマブ、メトトレキサート、メトキサレン、モメタゾン、プラモキシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、プレドニカルベート、レゾルシノール、タザロテン、トリアムシノロン、及びウステキヌマブからなる群から選択される。
一部の実施態様において、1以上の選択的活性剤は、アバタセプト、アセトアミノフェン、アセトアミノフェン/ヒドロコドン、アセトアミノフェン/トラマドール、アダリムマブ、アレムツズマブ、水酸化アルミニウム/アスピリン/炭酸カルシウム/水酸化マグネシウム、アナキンラ、アスピリン、オーラノフィン、オーロチオグルコース、アトルバスタチン、アザチオプリン、セレコキシブ、セルトリズマブ、コンドロイチン、コルチゾン、コルチコトロピン、シクロホスファミド、シクロスポリン、ダクリズマブ、デキサメタゾン、ジクロフェナク、ジクロフェナク/ミソプロストール、ジフルニサル、ドキシサイクリン、エソメプラゾール、エソメプラゾール/ナプロキセン、エタネルセプト、エトドラク、ファモチジン、ファモチジン/イブプロフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、グルコサミン、金チオリンゴ酸ナトリウム、ゴリムマブ、ヒドロキシクロロキン、イブプロフェン、インドメタシン、インフリキシマブ、インターフェロン、インターフェロンγ-1b、ケトプロフェン、ランソプラゾール、ランソプラゾール/ナプロキセン、レフルノミド、レバミゾール、メクロフェナム酸、メロキシカム、メトトレキサート、メチルプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、サリチル酸メチル、ミノサイクリン、ミコフェノール酸モフェチル、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、ペニシラミン、フェニトイン、ピロキシカム、プレドニゾン、サクラソウ油、リツキシマブ、ロフェコキシブ、サルサラート、スリンダク、スルファサラジン、テトラサイクリン、トシリズマブ、トファシチニブ、トルメチン、トラマドール、トリアムシノロン、サリチル酸トロラミン、及びバルデコキシブからなる群から選択される。
一部の実施態様において、1以上の選択的活性剤は、アバタセプト、アセトアミノフェン、アセトアミノフェン/ヒドロコドン、アセトアミノフェン/トラマドール、アシトレチン、アダリムマブ、アルクロメタゾン、アレファセプト、アレムツズマブ、アロエベラ、水酸化アルミニウム/アスピリン/炭酸カルシウム/水酸化マグネシウム、アムシノニド、乳酸アンモニウム/尿素、乳酸アンモニウム/ハロベタゾール、アナキンラ、アントラリン、アスピリン、オーラノフィン、オーロチオグルコース、アトルバスタチン、アザチオプリン、ベンゾカイン/ピリラミン/酸化亜鉛、ベタメタゾン、ベタメタゾン/カルシポトリエン、カルシポトリエン、セレコキシブ、セルトリズマブ、コンドロイチン、クロベタゾール、クロコルトロン、コールタール、コールタール/サリチル酸、コルチコトロピン、コルチゾン、シクロホスファミド、シクロスポリン、ダクリズマブ、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメタゾン、ジクロフェナク、ジクロフェナク/ミソプロストール、ジフロラゾン、ジフルニサル、ドキシサイクリン、エソメプラゾール、エソメプラゾール/ナプロキセン、エタネルセプト、エトドラク、ファモチジン、ファモチジン/イブプロフェン、フェノプロフェン、フルオシノニド、フルランドレノリド、フルルビプロフェン、ホスタマチニブ、グルコサミン、金チオリンゴ酸ナトリウム、ゴリムマブ、ハルシノニド、ハロベタゾール、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン/プラモキシン、ヒドロキシ尿素、ヒドロキシクロロキン、イブプロフェン、インドメタシン、インフリキシマブ、インターフェロン、インターフェロンγ-1b、イブルチニブ、ケトプロフェン、ランソプラゾール、ランソプラゾール/ナプロキセン、レフルノミド、レナリドミド、レバミゾール、メクロフェナム酸、メロキシカム、メトトレキサート、メトキサレン、メチルプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、サリチル酸メチル、ミノサイクリン、モメタゾン、ミコフェノール酸モフェチル、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、ペニシラミン、フェニトイン、ピロキシカム、ポマリドミド、プラモキシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、プレドニカルベート、サクラソウ油、レゾルシノール、リツキシマブ、ロフェコキシブ、サルサラート、スリンダク、スルファサラジン、タザロテン、テトラサイクリン、トシリズマブ、トファシチニブ、トルメチン、トラマドール、トリアムシノロン、サリチル酸トロラミン、ウステキヌマブ、バルデコキシブ、3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン、及び(S)-3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンからなる群から選択される。
一部の実施態様において、1以上の選択的活性剤は、Btk阻害剤、セレブロン標的化薬、Tyk2阻害剤、Syk阻害剤、JNK阻害剤、MK2阻害剤、ERP5阻害剤、PD-1阻害剤、TIMP-3阻害剤、IKK-2阻害剤、LH2B阻害剤、PKC-θ阻害剤、IRAK4阻害剤、ROCK阻害剤、及びROR-γ-T阻害剤からなる群から選択される。
患者への立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン及び第二活性剤の投与は、同じ投与経路、又は異なる投与経路により、同時に又は逐次的に行うことができる。特定の第二活性剤に対して利用される特定の投与経路の適合性は、第二治療剤自体(例えば、該第二活性剤が血流に入る前に分解することなく経口又は局所的に投与できるかどうか)、及び治療を受ける対象に応じて決定されるものとする。該第二活性剤又は第二活性成分に対する特定の投与経路は、当業者には公知である。例えば、「メルクマニュアル(The Merck Manual)」448 (第17版, 1999)を参照されたい。
投与される第二活性剤の量は、使用される具体的な薬剤、治療される対象、疾患の重症度及び病期、並びに該患者に同時に投与される立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン及び任意に場合により追加される第二活性剤の量(複数可)に基づいて決定することができる。当業者は、当技術分野で公知の従来の手順に従って、具体的な量を決定することができる。まず最初に、治療法において従来使用されている第二活性剤の量から始め、先に記載の因子に従って、量を調整することができる。例えば、「米医薬品便覧(Physician’s Desk Reference)」(第59版, 2005)を参照されたい。
特定の実施態様において、該第二活性剤は、1日1〜4回、約1〜約1,000 mg、約5〜約500 mg、約10〜約350 mg、又は約50〜約200 mgの量で経口、局所、静脈内、又は皮下投与される。該第二活性剤の具体的な量は、使用される具体的な薬剤、治療される対象の年齢、疾患の重症度及び病期、並びに該患者に同時に投与される立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン及び任意に場合により追加される第二活性剤の量(複数可)に応じて決定されるものとする。
(4.3 アプレミラスト)
理論に限定されることなく、アプレミラストは、下記の構造を有する2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メタンスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンの(+)鏡像異性体であると考えられている:
Figure 2017526628
アプレミラストは、それぞれその全体が引用により本明細書に組み込まれている、米国特許第6,962,940号; 第7,208,516号; 第7,427,638号; 又は第7,893,101号に開示される方法に従って製造することができる。具体的な方法において、アプレミラストは、例えば、下記のプロセスにより製造することができる。
撹拌された1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチルアミン(1.0 g、3.7 mmol)及び3-アセトアミドフタル酸無水物(751 mg、3.66 mmol)の酢酸(20 mL)溶液を、還流しながら15時間加熱した。真空中で溶媒を除去し、油状物を得た。得られた油状物のクロマトグラフィーにより、生成物を黄色固体として得た(1.0 g、収率59%):mp、144℃;
Figure 2017526628
C22H24NO7Sに対する分析理論値: C, 57.38; H, 5.25; N, 6.08。実測値: C, 57.31; H, 5.34; N, 5.83。
3-アミノフタル酸の製造:10% Pd/C(2.5 g)、3-ニトロフタル酸(75.0 g、355 mmol)、及びエタノール(1.5 L)を窒素雰囲気下で2.5 L Parr水素化装置に装入した。水素を最大55 psi(379.2 kPa)で反応容器に装入した。水素圧を50〜55 psi(344.7〜379.2 kPa)に維持しながら、混合物を13時間振盪した。水素を放出させ、混合物を窒素で3回パージした。懸濁液をセライトベッドを通じて濾過し、メタノールですすいだ。濾液を真空中で濃縮した。得られた固体をエーテル中で再びスラリー化し、吸引濾過により単離した。固体を、重量が一定になるまで真空中で乾燥させ、54 g(収率84%)の3-アミノフタル酸を黄色生成物として得た。
Figure 2017526628
3-アミノフタル酸無水物の製造:1 Lの三ツ口丸底フラスコに機械的攪拌器、温度計、及び冷却器を備え付け、3-アミノフタル酸(108 g、596 mmol)及び無水酢酸(550 mL)を装入した。反応混合物を加熱して3時間還流させ、約25℃まで冷却し、さらに1時間かけて0〜5℃へとさらに冷却した。結晶性固体を吸引濾過により回収し、エーテルで洗浄した。固体生成物を重量が一定になるまで真空中、周囲温度で乾燥させ、75 g(収率61%)の3-アセトアミドフタル酸無水物を白色生成物として得た。
Figure 2017526628
2-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル-1-(メチルスルホニル)-エタ-2-イルアミンの分割:3 Lの三ツ口丸底フラスコに機械的攪拌器、温度計、及び冷却器を備え付け、2-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-1-(メチルスルホニル)-エタ-2-イルアミン(137.0 g、500 mmol)、N-アセチル-L-ロイシン(52 g、300 mmol)、及びメタノール(1.0 L)を装入した。撹拌したスラリーを加熱して、1時間還流させた。撹拌した混合物を周囲温度へと放冷し、さらに3時間周囲温度で撹拌を継続した。スラリーを濾過し、メタノール(250 L)で洗浄した。固体を風乾させ、続いて重量が一定になるまで真空中、周囲温度で乾燥させ、109.5 g(収率98%)の粗製生成物を得た(鏡像異性体過剰率85.8%)。粗製固体(55.0 g)及びメタノール(440 mL)を1時間還流させ、室温へと冷却し、周囲温度でさらに3時間撹拌した。スラリーを濾過し、フィルターケーキをメタノール(200 mL)で洗浄した。固体を風乾し、続いて重量が一定になるまで真空中、30℃で乾燥させ、49.6 g(90%回収)の(S)-2-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-1-(メチルスルホニル)-エタ-2-イルアミン-N-アセチル-L-ロイシン塩(鏡像異性体過剰率98.4%)を得た。キラルHPLC(1/99 EtOH/20 mM KH2PO4、pH 7.0にて、Ultron Chiral ES-OVS、Agilent Technologies社製、150 mm×4.6 mm、0.5 mL/分、240 nmにて): 18.4分(S-異性体、99.2%)、25.5分(R-異性体、0.8%)。
アプレミラストの最終製造:500 mLの三ツ口丸底フラスコに機械的攪拌器、温度計、及び冷却器を備え付けた。反応容器に(S)-2-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-1-(メチルスルホニル)-エタ-2-イルアミンN-アセチル-L-ロイシン塩(25 g、56 mmol、鏡像異性体過剰率98%)、3-アセトアミドフタル酸無水物(12.1 g、58.8 mmol)、及び氷酢酸(250 mL)を装入した。混合物を一晩還流し、続いて<50℃に冷却した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。得られた溶液を水(250 mL×2)、飽和NaHCO3水溶液(250 mL×2)、塩水(250 mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をエタノール(150 mL)及びアセトン(75 mL)を含む二成分溶媒から再結晶化させた。固体を吸引濾過により単離し、エタノール(100 mL×2)で洗浄した。生成物を重量が一定になるまで真空中、60℃で乾燥させ、鏡像異性体過剰率98%のアプレミラストを19.4 g(収率75%)得た。キラルHPLC (15/85 EtOH/20 mM KH2PO4、pH 5にて、Ultron Chiral ES-OVS、Agilent Technology社製、150 mm×4.6 mm、0.4 mL/分、240 nmにて): 25.4分(S-異性体、98.7%)、29.5分(R-異性体、1.2%)。
Figure 2017526628
(4.4 医薬組成物及び剤形)
医薬組成物を、個別の単一単位剤形の製造に使用することができる。医薬組成物及び剤形は、アプレミラスト又はその医薬として許容し得る塩若しくは溶媒和物、及び第二活性剤を含むことができる。任意の第二活性剤の例が、本明細書で開示される(例えば、4.2.1節を参照されたい)。医薬組成物及び剤形は、1以上の担体、賦形剤、又は希釈剤をさらに含むことができる。
経口投与に適した本明細書で提供される医薬組成物は、分離した剤形、例えば、これらに限定はされないが、錠剤(例えば、咀嚼錠)、カプレット剤、カプセル剤及び液剤(例えば、香味シロップ)として提示することができる。そのような剤形は所定の量の活性成分を含み、当業者に周知の調剤法により製造することができる。概して、「レミントン薬科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)」第20版, Mack Publishing, Easton PA (2000)を参照されたい。
典型的な経口剤形は、従来の医薬調合技術に従って、活性成分を少なくとも1つの賦形剤と密接に混合させて合わせることにより製造される。賦形剤は、投与について所望される製造形態に応じて、多種多様な形態をとることができる。経口液体剤形又はエアロゾル剤形における使用に適する賦形剤の非限定的な例には、水、グリコール、油、アルコール、着香料、防腐剤、及び着色剤がある。固体経口剤形(例えば、散剤、錠剤、カプセル剤、及びカプレット剤)における使用に適する賦形剤の非限定的な例には、デンプン、糖、微結晶性セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、及び崩壊剤がある。
その投与の容易さから、錠剤及びカプセル剤は、最も有利な経口単位剤形の代表であり、この場合固体賦形剤が利用される。所望する場合、錠剤は標準的な水を利用した、又は水を利用しない技術によりコーティングすることができる。そのような剤形は、任意の調剤法により製造することができる。一般に、医薬組成物及び剤形は、活性成分を液体担体、細かく分割された固体担体、又はこれらの両方と均質に、密接に混合し、続いて必要な場合は生成物を所望の体裁へと成形することにより、製造される。
例えば、錠剤は、圧縮又は成形により製造することができる。圧縮錠は、適当な機械で、粉末又は顆粒のような自由流動性形態の活性成分を、任意に賦形剤と混合して圧縮することにより、製造することができる。湿製錠は、適当な機械中で、不活性液体希釈剤により湿らせた粉末化化合物の混合物を成形することにより生産できる。
経口剤形において使用できる賦形剤の非限定的な例には、結合剤、増量剤、崩壊剤、及び滑沢剤がある。医薬組成物及び剤形における使用に適する結合剤の非限定的な例には、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、又は他のデンプン、ゼラチン、アラビアゴムのような天然及び合成ゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、トラガカント末、グアーガム、セルロース及びその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、2208号、2906号、2910号)、微結晶性セルロース、及びこれらの混合物がある。
微結晶性セルロースの適当な形態の非限定的な例には、これらに限定はされないが、AVICEL(登録商標)(微結晶性セルロース)PH-101、AVICEL(登録商標)(微結晶性セルロース)PH-103、AVICEL RC-581(登録商標)(結晶性セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム)、AVICEL(登録商標)(微結晶性セルロース)PH-105(FMC社から入手可能、American Viscose Division, Avicel Sales, Marcus Hook, PA)、及びこれらの混合物として販売される材料がある。具体的な結合剤は、AVICEL RC-581(登録商標)(結晶性セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム)として販売される微結晶性セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である。適当な無水又は低水分の賦形剤又は添加剤には、AVICEL-PH-103(商標)(登録商標)(微結晶性セルロース)PH-103及びStarch 1500(登録商標)LM(アルファ化デンプン)がある。
本明細書で開示される医薬組成物及び剤形における使用に適する増量剤の非限定的な例には、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒又は粉末)、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、及びこれらの混合物がある。医薬組成物における結合剤又は増量剤は、典型的に、該医薬組成物又は剤形の約50〜約99重量パーセント中に存在する。
崩壊剤は、組成物中で使用されて、水性環境に曝された際に崩壊する錠剤を提供する。含まれる崩壊剤が多すぎる錠剤は保存中に崩壊するおそれがあり、一方含まれる崩壊剤が少なすぎる錠剤は、所望の速度で、又は所望の条件下で崩壊しないおそれがある。従って、活性成分の放出を不利に変化させるほどに多すぎも少なすぎもしない、十分な量の崩壊剤を使用して、固体経口剤形を形成するべきである。使用される崩壊剤の量は、製剤の種類に基づいて変化し、当業者には容易に認識できる。典型的な医薬組成物は、約0.5〜約15重量パーセントの崩壊剤、好ましくは約1〜約5重量パーセントの崩壊剤を含む。
医薬組成物及び剤形中で使用することのできる崩壊剤の非限定的な例には、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、他のデンプン、アルファ化デンプン、他のデンプン、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ゴム、及びこれらの混合物がある。
医薬組成物及び剤形において使用することができる滑沢剤の非限定的な例には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、硬化植物油(例えば、ラッカセイ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及びダイズ油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、及びこれらの混合物がある。追加の滑沢剤には、例えば、シロイドシリカゲル(AEROSIL200(登録商標)(シリカ)、W.R. Grace社(Baltimore, MD)製)、合成シリカの凝固エアロゾル(Degussa社(Plano, TX)により市販)、CAB-O-SIL(登録商標)(燻蒸シリカ)(Cabot社(Boston, MA)により販売される焼成二酸化ケイ素製品)、及びこれらの混合物がある。仮に使用される場合、滑沢剤は典型的にはそれらが組み込まれる医薬組成物又は剤形の約1重量パーセント未満の量で使用される。
剤形の非限定的な例には、錠剤; カプレット剤; 軟弾性ゼラチンカプセル剤のようなカプセル剤; サシェ剤; トローチ; ロゼンジ; 分散剤; 坐剤; 散剤; エアロゾル剤(例えば、鼻スプレー又は吸入剤); ゲル; 懸濁剤(例えば、水性若しくは非水性液体懸濁剤、水中油乳剤、又は油中水乳剤)、溶液剤、及びエリキシル剤を含む、患者への経口又は粘膜投与に適する液体剤形がある。
剤形の組成、形状、及び種類は、典型的にはそれらの用途に応じて変更するものとする。例えば、疾患の短期的治療において使用される剤形は、同疾患の長期的治療において使用される剤形よりも、そこに含まれる1以上の活性成分を多くの量含むことができる。具体的な剤形が互いに異なるこれらの及び他の方法は、当業者には容易に明らかとなるであろう。例えば、「レミントン薬科学」、第20版, Mack Publishing, Easton PA (2,000)を参照されたい。
典型的な医薬組成物及び剤形は、1以上の賦形剤を含む。適当な賦形剤は調剤分野の当業者に周知であり、適当な賦形剤の非限定的な例は、本明細書で提供される。特定の賦形剤が医薬組成物又は剤形への組み込みに適当であるかどうかは、これに限定はされないが、該剤形を患者に投与する方法を含む、当技術分野で周知の種々の因子に応じて決定される。また、特定の賦形剤の適合性は、該剤形中の具体的な活性成分に依存し得る。例えば、一部の活性成分の分解は、ラクトースのような一部の賦形剤により、又は水に曝露された時に、加速され得る。第一級又は第二級アミンを含む活性成分は、そのような加速された分解を特に受けやすい。
特定の実施態様において、水は一部の化合物の分解を促進し得るため、本明細書で提供されるのは、活性成分を含む無水の医薬組成物及び剤形である。例えば、水の追加(例えば、5%)は、医薬の技術分野において、保存期間又は経時的な製剤の安定性のような特性を決定するために、長期保存を模する手段として広く認められている。例えば、Jens T. Carstensenの文献、「薬物安定性:原理及び実践(Drug Stability: Principles & Practice)」, 第2版, Marcel Dekker, NY, NY, 1995, pp. 379-80を参照されたい。実際上、水及び熱は一部の化合物の分解を加速させる。従って、水分及び/又は湿度は、製剤の製造、取扱い、包装、保存、出荷、及び使用の間に通常遭遇するものであるため、製剤への水の影響は非常に重要となり得る。
無水の医薬組成物及び剤形は、無水又は低水分含有成分、及び低水分又は低湿度条件を使用して製造することができる。製造、包装、及び/又は保存の間に水分及び/又は湿度との相当の接触が予期される場合、ラクトース及び第一級又は第二級アミンを含む少なくとも1つの活性成分を含む医薬組成物及び剤形は、好ましくは無水である。
無水の医薬組成物は、その無水性が維持されるように製造され、保存されるべきである。従って、無水の組成物は、好ましくは水への曝露を防止することが公知の材料を使用して包装され、その結果、該無水の組成物を適当な処方用キット(formulary kits)に含めることができる。適当な包装の非限定的な例としては、気密封止ホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスター包装、及びストリップ包装がある。
また、本明細書で提供されるのは、活性成分が分解する速度を減少させる1以上の化合物を含む医薬組成物及び剤形である。そのような化合物は本明細書において「安定剤」と呼ばれ、該化合物には、これらに限定はされないが、アスコルビン酸のような抗酸化剤、pH緩衝液、又は塩緩衝液がある。賦形剤の量及び種類と同様に、剤形中の活性成分の量及び具体的な種類も、これに限定はされないが、患者に投与されることとなる経路のような因子に依存して異なり得る。しかしながら、典型的な経口剤形は10 mg、20 mg、30 mg、又は40 mgの量のアプレミラストを含む。特定の実施態様において、該経口剤形は、10 mg、20 mg、30 mg、又は40 mgの錠剤である。
(4.5 遅延放出剤形)
特定の実施態様において、活性成分は当業者に周知の制御放出手段又は送達装置により、投与することができる。制御放出手段又は送達装置の非限定的な例には、その各々が引用により本明細書に組み込まれている米国特許第3,845,770号; 第3,916,899号; 第3,536,809号; 第3,598,123号; 及び第4,008,719号、第5,674,533号、第5,059,595号、第5,591,767号、第5,120,548号、第5,073,543号、第5,639,476号、第5,354,556号、及び第5,733,566号に記載された制御放出手段又は送達装置がある。そのような剤形を使用して、例えばヒドロプロピルメチルセルロース(hydropropylmethyl cellulose)、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過膜、浸透圧システム、多層コーティング、ミクロ粒子、リポソーム、ミクロスフェア、又は種々の比率で所望の放出プロファイルを提供するそれらの組み合わせを使用する、1以上の活性成分の遅延放出又は制御放出を提供することができる。本明細書に記載される制御放出製剤を含む、当業者に公知の適当な制御放出製剤は、該活性成分に使用するために容易に選択することができる。特定の実施態様において、本明細書で提供されるのは、経口投与に適した単一単位剤形、例えばこれらに限定はされないが、制御放出に適応した錠剤、カプセル剤、ゲルキャップ剤(gelcaps)、及びカプレット剤である。
全ての制御放出医薬製品は、それらの非制御型の対応物により達成される薬物治療効果を上回るように薬物治療効果を向上させるという共通目的を有する。理想的には、医学的治療における最適に設計された制御放出製剤の使用は、最低限の薬物物質を利用して病態を最小量の時間で治療し、又は制御することを特徴とする。制御放出製剤の利点には、延長された薬物活性、減少した投薬頻度、及び増加した患者コンプライアンスがある。さらに、制御放出製剤を使用して、作用の開始時間又は他の特性、例えば薬物の血液レベルに影響を及ぼすことができ、従って副作用(例えば、有害作用)の発生に影響を及ぼすことができる。
大抵の制御放出製剤は、初めに所望の治療効果を即座に生み出す量の薬物(活性成分)を放出し、延長された期間にわたってこのレベルの治療効果又は予防効果を維持する他の量の薬物を徐々にかつ継続的に放出するように設計される。体内でこの一定の薬物レベルを維持するために、該薬物は代謝され、体から排出される薬物の量と置き換わる速度で該剤形から放出されなければならない。活性成分の制御放出は、これらに限定はされないが、pH、温度、酵素、水、又は他の生理条件、又は化合物を含む様々な条件により刺激され得る。
(5. 実施例)
一部の実施態様が以下の非限定的な実施例により例示される。この実施例はその範囲内に限定するものとして解釈されるべきではない。
(5.1 前臨床モデルにおけるアプレミラストの生物活性)
関節炎病態は、炎症誘発性サイトカイン、インターフェロン(INF)γ、及び腫瘍壊死因子(TNF)-αの関与に起因するTh1自己免疫性疾患であると考えられている。環状ヌクレオチドであるアデノシン3',5'-環状一リン酸(cAMP)が上昇すると、TNF-αを含む炎症メディエータの放出が阻害される。cAMPの不活性化の細胞機構は、環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)によるcAMPの分解である。PDE4の阻害は、炎症メディエータ放出の阻害において特に有効である。従って、PDE4を特異的に阻害する化合物は、望ましくない副作用を最低限にしながら炎症を阻害することができる。
TNF-αの阻害:アプレミラストはPBMC(IC50は77 nM)、ヒト全血(IC50は294)、及びマウスモデル(EC50は0.05 mg/kg)においてTNF-αの産生を阻害する。試験方法はWO 03/080049; Mullerらの文献、J. Med. Chem., 1996, 39:3238; 及びMullerらの文献、Bioorg. Med. Chem. Lett., 1999, 9:1625-30に記載される通りとした。
PDE4の阻害:ホスホジエステラーゼ4酵素をU937ヒト単球細胞からゲル濾過クロマトグラフィーにより精製し、ホスホジエステラーゼ反応を以前に記載された通りに実施した。Mullerらの文献、Bioorg. Med. Chem. Lett., 1998, 8(19): 2669-2674を参照されたい。簡潔に説明すると、96ウェル深型プレート中の10 nM [3H]-cAMPを加えた50 mM Tris HCl pH 7.5、5 mM MgCl2、1 μM環状アデノシン一リン酸(cAMP)中で45分間、30℃で反応を実施した。反応を煮沸により停止させ、1 mg/mlヘビ毒で処理し、AG-1X8イオン交換樹脂(BioRad)を用いて分離した。反応により、15%未満の利用可能な基質が消費された。アプレミラストにより、PDE4が阻害され、IC50は73.5 nMであった。
PDE4選択性:アプレミラストはPDE1(10 μMで23%の阻害)、PDE2(10 μMで6%の阻害)、PDE3(10 μMで20%の阻害)、PDE5(10 μMで3%の阻害)、PDE6(10 μMで-6%の阻害)、及びPDE7(IC50は20.5 μM)を上回ってPDE4を選択的に阻害する。PDE1、2、3、及び5の酵素アッセイは、Hidaka及びAsanoの文献、Biochem. Biophys. Acta., 1976, 429:485に記載の通りに準備した; Nicholsenらの文献、Trends Pharmaco. Sci., 1991, 12:19も参照されたい。PDE6の酵素アッセイはBaehrらの文献、J. Biol. Chem., 1979, 254:11669及びGillespieらの文献、Mol. Pharm., 1989, 36: 773に従って準備した。PDE7の酵素アッセイはBloom及びBeavoの文献、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1996, 93:14188-92に従って準備した。
(5.2 アプレミラストを用いた肝疾患又は肝機能異常の治療又は管理の臨床データ(PALACE 1、2、及び3))
乾癬性関節炎患者集団及び乾癬患者集団の両方における第3相試験、及びメトトレキサートを背景とするリウマチ性関節炎患者における第2相試験において、アプレミラストを試験した。これらの試験において、患者は肝機能の改善、並びに肝機能検査(LFT)における異常の減少を示した。アプレミラストの毎日の使用により、いかなる所定の身体活動、社会的習慣又は食習慣の変化も伴わずに、肝機能検査におけるベースラインでの軽度の異常の改善が観察された。乾癬性関節炎及び乾癬の試験の両方における患者集団の大部分が、被験者の平均BMIが30以上である体重過多であり、過半数が定期的にアルコール飲料を消費し、約60%が平均して1日15 mgの用量でメトトレキサートを服用し、70%が非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を使用していた。リスク因子(肥満及びアルコール消費は両方とも脂肪性肝疾患のリスク因子であり、NSAID及びメトトレキサートの使用は肝機能検査における異常のリスクを増加させる)の偏りなく振り分けたにもかかわらず、プールされた集団には、ベースラインで異常なLFTを有する被験者が同程度の数だけ含まれていた。試験クールの間、アプレミラスト処置群(20 mg BID及び30 mg BIDの両方)でより高い割合の被験者が、その後の偽薬を対照とした試験における第4週、第16週、及び第24週での通院において正常なLFT(すなわち、正常なレベルのALT及びAST)を有することが観察された(PALACE 1、2、及び3試験で得た表1〜10を参照されたい)。
第4週にALTの検査をした被験者のうち、20 mg BID群では、偽薬群と比較して、「正常な」レベルのALTを有する患者の数が、8.7%の増加を示した。第16週では、これらの患者においては偽薬群と比較して、「正常な」レベルのALTを有する患者の数が、12.4%の増加を示した。第24週では、これらの患者においては偽薬群と比較して、「正常な」レベルのALTを有する患者の数が、14.9%の増加を示した。表1を参照されたい。
第4週にALTの検査をした被験者のうち、30 mg BID群では、偽薬群と比較して、「正常な」レベルのALTを有する患者の数が、21.8%の増加を示した。第16週では、これらの患者においては偽薬群と比較して、「正常な」レベルのALTを有する患者の数が、16.5%の増加を示した。第24週では、これらの患者においては偽薬群と比較して、「正常な」レベルのALTを有する患者の数が、36.2%の増加を示した。表1を参照されたい。
表1:アプレミラスト処置の間のアラニンアミノトランスフェラーゼのパーセント変化の概要(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
第4週にASTの検査をした被験者のうち、20 mg BID群では、偽薬群と比較して、「正常な」レベルのASTを有する患者の数が、9%の増加を示した。第16週では、これらの患者においては偽薬群と比較して、「正常な」レベルのASTを有する患者の数が、4.3%の低下を示した。第24週では、これらの患者においては偽薬群と比較して、「正常な」レベルのASTを有する患者の数が、5.6%の増加を示した。表2を参照されたい。
第4週にASTの検査をした被験者のうち、30 mg BID群では、偽薬群と比較して、「正常な」レベルのASTを有する患者の数が、5.4%の増加を示した。第16週では、これらの患者においては偽薬群と比較して、「正常な」レベルのASTを有する患者の数が、9.2%の増加を示した。第24週では、これらの患者においては偽薬群と比較して、「正常な」レベルのASTを有する患者の数が、25.8%の増加を示した。表2を参照されたい。
表2:アプレミラスト処置の間のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのパーセント変化の概要(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
表3:偽薬群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
表4:20 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
表5:30 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
表6:偽薬群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
表7:20 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
表8:30 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
表9:処置群による、アプレミラスト処置の終了時の、アラニンアミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
表10:処置群による、アプレミラスト処置の終了時の、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(PALACE 1、2、及び3)
Figure 2017526628
(5.3 アプレミラストを用いた肝疾患又は肝機能異常の治療又は管理の臨床データ(PSOR-008及びPSOR-009))
アプレミラストを中程度から重度の尋常性乾癬を有する患者における、第3相試験で試験した。これらの試験において、患者は肝機能の改善並びに肝機能検査(LFT)の異常の減少を示した。アプレミラストの毎日の使用により、いかなる所定の身体活動、社会的習慣又は食習慣の変化も伴わずに、肝機能検査におけるベースラインでの軽度の異常の改善が観察された。試験クールの間、アプレミラスト処置群(30 mg BID)でより高い割合の被験者が、その後の偽薬を対照とした試験における第16週での通院において正常なLFT(すなわち、正常なレベルのALT及びAST)を有することが観察された。PSOR-008及びPSOR-009試験で得た表11〜16を参照されたい。
第16週にALTの検査をした被験者のうち、30 mg BID群では、偽薬群と比較して、高いレベルのALTから正常なレベルのALTへと移行した患者の数が、3.1%の増加を示した。表15を参照されたい。
第16週にASTの検査をした被験者のうち、30 mg BID群では、偽薬群と比較して、高いレベルのASTから正常なレベルのASTへと移行した患者の数が、17.9%の増加を示した。表16を参照されたい。
表11:偽薬群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(PSOR-008及びPSOR-009)
Figure 2017526628
表12:30 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(PSOR-008及びPSOR-009)
Figure 2017526628
表13:偽薬群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(PSOR-008及びPSOR-009)
Figure 2017526628
表14:30 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(PSOR-008及びPSOR-009)
Figure 2017526628
表15:処置群による、アプレミラスト処置の終了時の、アラニンアミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(PSOR-008及びPSOR-009)
Figure 2017526628
表16:処置群による、アプレミラスト処置の終了時の、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(PSOR-008及びPSOR-009)
Figure 2017526628
(5.4 アプレミラストを用いた肝疾患又は肝機能異常の治療又は管理の臨床データ(RA-002))
アプレミラストを、メトトレキサートに対し不十分な反応を有していた、活動性の高い関節リウマチを有する患者における、第2相試験で試験した。これらの試験において、患者は肝機能の改善並びに肝機能検査(LFT)の異常の減少を示した。アプレミラストの毎日の使用により、いかなる所定の身体活動、社会的習慣又は食習慣の変化も伴わずに、肝機能検査におけるベースラインでの軽度の異常の改善が観察された。試験クールの間、30 mg BIDのアプレミラスト処置群でより高い割合の被験者が、その後の偽薬を対照とした試験における第16週での通院において正常なLFTを有することが観察された。RA-002試験で得た表17〜24を参照されたい。
第16週にALTの検査をした被験者のうち、30 mg BID群では、偽薬群と比較して、高いレベルのALTから正常なレベルのALTへと移行した患者の数が、0%の増加を示した。表23を参照されたい。
第16週にASTの検査をした被験者のうち、30 mg BID群では、偽薬群と比較して、高いレベルのASTから正常なレベルのASTへと移行した患者の数が、50%の増加を示した。表24を参照されたい。
表17:偽薬群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(RA-002)
Figure 2017526628
表18:20 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(RA-002)
Figure 2017526628
表19:30 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(RA-002)
Figure 2017526628
表20:偽薬群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(RA-002)
Figure 2017526628
表21:20 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(RA-002)
Figure 2017526628
表22:30 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第16週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(RA-002)
Figure 2017526628
表23:処置群による、アプレミラスト処置の終了時の、アラニンアミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(RA-002)
Figure 2017526628
表24:処置群による、アプレミラスト処置の終了時の、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(RA-002)
Figure 2017526628
(5.5 アプレミラストを用いた肝疾患又は肝機能異常の治療又は管理の臨床データ(PSA-005))
アプレミラストを、過去に疾患を軽減する抗リウマチ薬による治療を受けたことがない、活動性の高い乾癬性関節炎を有する患者における、第3相試験で試験した。これらの試験において、患者は肝機能の改善並びに肝機能検査(LFT)の異常の減少を示した。アプレミラストの毎日の使用により、いかなる所定の身体活動、社会的習慣又は食習慣の変化も伴わずに、肝機能検査におけるベースラインでの軽度の異常の改善が観察された。試験クールの間、20 mg BID及び30 mg BIDのアプレミラスト処置群の両方でより高い割合の被験者が、その後の偽薬を対照とした試験における第24週での通院において正常なLFT(すなわち、正常なレベルのALT及びAST)を有することが観察された。PSA-005試験で得た表25〜34を参照されたい。
第24週にALTの検査をした被験者のうち、30 mg BID群では、偽薬群と比較して高いレベルのALTから正常なレベルのALTへと移行した患者の数が、22.7%の増加を示した。表33を参照されたい。
第24週にASTの検査をした被験者のうち、30 mg BID群では、偽薬群と比較して高いレベルのASTから正常なレベルのASTへと移行した患者の数が、25%の増加を示した。表34を参照されたい。
表25:処置群による、アプレミラスト処置の様々な週での、アラニンアミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(PSA-005)
Figure 2017526628
表26:処置群による、アプレミラスト処置の様々な週での、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(PSA-005)
Figure 2017526628
表27:偽薬群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(PSA-005)
Figure 2017526628
表28:20 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(PSA-005)
Figure 2017526628
表29:30 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアラニンアミノトランスフェラーゼのレベル(PSA-005)
Figure 2017526628
表30:偽薬群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(PSA-005)
Figure 2017526628
表31:20 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(PSA-005)
Figure 2017526628
表32:30 mg BID群におけるアプレミラスト処置の第24週でのアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベル(PSA-005)
Figure 2017526628
表33:処置群による、アプレミラスト処置の終了時の、アラニンアミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(PSA-005)
Figure 2017526628
表34:処置群による、アプレミラスト処置の終了時の、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼレベルの変化を有する患者の割合(PSA-005)
Figure 2017526628
(5.6 アプレミラストを用いた掻痒の治療又は管理の臨床データ(ESTEEM 1及び2))
2つの無作為化二重盲検偽薬対照多施設臨床試験を、体表面積(BSA)関与(body surface area (BSA) involvement)が≧10%、静的医師総合評価(static Physician Global Assessment)(sPGA)が≧3(中程度又は重度の疾患)、乾癬面積及び重症度指数(Psoriasis Area and Severity Index)(PASI)スコアが≧12であり、かつ光線療法又は全身療法の候補であった、中程度から重度の尋常性乾癬を有する患者において実施した。患者は無作為抽出されて初めの16週間は1日2回30 mgの量のアプレミラスト又は偽薬を伴い、第16週〜第32週には全ての患者が1日2回30 mgの量のアプレミラストを与えられた。
結果:第16週では、偽薬による処置を受けた患者と比較して、アプレミラストを与えられた患者において、ベースラインからの面積変化の平均により測定される、掻痒の有意な改善(減少)が検出された(ESTEEM 1: アプレミラスト30 mg BID: -31.5%; 偽薬: -7.5%; 及びESTEEM 2: アプレミラスト30 mg BID: -33.5%; 偽薬: -12.2%)。表35を参照されたい。
表35:ESTEEM 1及び2試験における第16週での臨床的奏効
Figure 2017526628
アプレミラストは、20 mg BIDのアプレミラスト処置群と比較して30 mg BIDについて、異常なLFTがより大きく改善される用量反応を示すようであり、処置期間が長くなるほど、累進的により高い割合の異常LFTを有していた被験者が、正常なLFTを有するようになる。正常なLFTを有する被験者の割合は、アプレミラスト処置群における処置により、第4週から第16週の間にベースラインから増加し、第24週までの間にさらに改善する。上記のデータは、アプレミラストによる処置が、肝機能を改善することを示唆している。
本明細書で引用される全ての参考文献は、その全体が引用により組み込まれている。本明細書で提供される方法は特定の実施態様に関して記載されているものの、当業者には添付の特許請求の範囲に記載された趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び改変を行うことができることが明らかであろう。
上記の実施態様は、ただの典型例であることを意図し、当業者はこれを認識するか、又は定式化された範囲を超えない実験、特定の化合物、材料、及び手順の多数の等価物を使用してこれを確かめることができるであろう。そのような全ての等価物は範囲内にあるとみなされ、添付の特許請求の範囲に包含されている。

Claims (54)

  1. 肝疾患又は肝機能異常を治療又は管理する方法における使用のための化合物であって、該方法が肝疾患又は肝機能異常を有する患者に有効量の該化合物を経口投与することを含み、該化合物が立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩又は溶媒和物である、前記使用のための化合物。
  2. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが1日1回又は2回投与される、請求項1記載の使用のための化合物。
  3. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが1日1回約10 mg、約20 mg、約30 mg、又は約40 mgの量で投与される、請求項2記載の使用のための化合物。
  4. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが1日2回約10 mg、約20 mg、約30 mg、又は約40 mgの量で投与される、請求項2記載の使用のための化合物。
  5. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが、前記化合物の総重量パーセントに基づき約90重量%超の(+)異性体を含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  6. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが、前記化合物の総重量パーセントに基づき約95重量%超の(+)異性体を含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  7. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが、前記化合物の総重量パーセントに基づき約96重量%超の(+)異性体を含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  8. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが、前記化合物の総重量パーセントに基づき約97重量%超の(+)異性体を含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  9. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが、前記化合物の総重量パーセントに基づき約98重量%超の(+)異性体を含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  10. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが、前記化合物の総重量パーセントに基づき約99重量%超の(+)異性体を含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  11. 前記立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンが錠剤形態で投与される、請求項1記載の使用のための化合物。
  12. 前記錠剤が10 mg、20 mg、30 mg、又は40 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを含む、請求項11記載の使用のための化合物。
  13. 前記錠剤が10 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを含む、請求項12記載の使用のための化合物。
  14. 前記錠剤が20 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを含む、請求項12記載の使用のための化合物。
  15. 前記錠剤が30 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを含む、請求項12記載の使用のための化合物。
  16. 前記錠剤が40 mgの用量の立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを含む、請求項12記載の使用のための化合物。
  17. 前記錠剤がラクトース一水和物、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール、二酸化チタン、ポリエチレングリコール、及びタルクをさらに含む、請求項12記載の使用のための化合物。
  18. 前記錠剤が赤酸化鉄をさらに含む、請求項17記載の使用のための化合物。
  19. 前記錠剤が赤酸化鉄及び黄酸化鉄をさらに含む、請求項17記載の使用のための化合物。
  20. 前記錠剤が赤酸化鉄、黄酸化鉄、及び黒酸化鉄をさらに含む、請求項17記載の使用のための化合物。
  21. 前記方法が治療上有効量の1以上の第二活性剤を前記患者に投与することをさらに含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  22. 前記1以上の第二活性剤が肝疾患又は肝機能異常を治療するための薬剤である、請求項21記載の使用のための化合物。
  23. 前記肝疾患が脂肪性肝疾患である、請求項1記載の使用のための化合物。
  24. 前記肝疾患が肝線維症である、請求項1記載の使用のための化合物。
  25. 前記肝疾患が非アルコール性脂肪性肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  26. 前記肝疾患がアルコール性脂肪性肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  27. 前記肝疾患が薬剤誘発性肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  28. 前記肝疾患が毒素への曝露による肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  29. 前記肝疾患がヘモクロマトーシスである、請求項1記載の使用のための化合物。
  30. 前記肝疾患が急性ポルフィリン症である、請求項1記載の使用のための化合物。
  31. 前記肝疾患が自己免疫性肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  32. 前記肝疾患が硬化性胆管炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  33. 肝疾患が急性胆汁鬱滞性黄疸である、請求項1記載の使用のための化合物。
  34. 前記肝疾患が急性肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  35. 前記肝疾患が原発性胆汁性肝硬変である、請求項1記載の使用のための化合物。
  36. 前記肝疾患が狼瘡肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  37. 前記肝疾患がウィルソン病である、請求項1記載の使用のための化合物。
  38. 前記肝疾患がウイルス性肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  39. 前記肝疾患が細菌性肝炎である、請求項1記載の使用のための化合物。
  40. 前記肝疾患が脂肪肝である、請求項1記載の使用のための化合物。
  41. 前記肝疾患が掻痒と関連する、請求項1記載の使用のための化合物。
  42. 前記肝疾患が過去の治療に再発性又は不応性である、請求項1記載の使用のための化合物。
  43. 前記脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪性肝疾患である、請求項23記載の使用のための化合物。
  44. 前記脂肪性肝疾患がアルコール性脂肪性肝疾患である、請求項23記載の使用のための化合物。
  45. 前記非アルコール性脂肪性肝疾患が小児非アルコール性脂肪性肝疾患である、請求項43記載の使用のための化合物。
  46. 前記肝機能異常が前記患者における上昇したレベルのアラニンアミノトランスフェラーゼ又はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼを含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  47. 前記方法が、実質的にいかなる塩、溶媒和物、又はプロドラッグの形態の(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンも含まない、立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンを投与することを含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  48. 前記方法が立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンの医薬として許容し得る塩を投与することを含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  49. 前記方法が立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオンの医薬として許容し得る溶媒和物を投与することを含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  50. 前記方法が前記患者におけるアラニンアミノトランスフェラーゼ又はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのレベルを低下させる、請求項1記載の使用のための化合物。
  51. 前記方法が、前記患者に追加の治療を施すことをさらに含む、請求項1記載の使用のための化合物。
  52. 前記追加の治療が外科的矯正である、請求項51記載の使用のための化合物。
  53. 前記追加の治療が肝移植である、請求項51記載の使用のための化合物。
  54. 肝疾患又は肝機能異常に関連する掻痒を治療又は管理する方法における使用のための化合物であって、該方法が肝疾患又は肝機能異常を有する患者に有効量の該化合物を経口投与することを含み、該化合物が立体異性的に純粋な(+)-2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ、多形体、塩又は溶媒和物である、前記使用のための化合物。
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