JP2017526432A - 移植可能な物品を製造するために有用な組成物、方法、及び装置 - Google Patents

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Abstract

本出願は、水和ポリペプチドのマトリクス内のポリオールと二酸の縮合反応生成物であるエステルの水分散性生物分解性組成物に関する。本組成物は、付加製造及び他の用途において移植可能な物品と共に用いるために有用である。幾つかの態様においては、組成物中のエステルはグリセロール−セバシン酸縮合反応の生成物である。【選択図】図1

Description

[0001]本出願は、2014年8月14日出願の米国出願62/037,425、及び2014年8月15日出願の62/037,640(両方ともそれらの全部を参照として本明細書中に包含する)の利益及びそれに対する優先権を主張する。
[0002]本出願は、付加製造のような移植可能な物品の製造において有用な材料科学及び材料の分野に関する。より具体的には、本発明は、水和ポリペプチドのマトリクス内のポリオール/二酸縮合反応から形成されるエステルの水分散性の生物分解性組成物を提供する。
[0003]医療関連産業は数多くの火急の問題に直面している。2012年6月時点において、全米臓器分配ネットワーク(UNOS)には臓器移植が必要な者として114,636人の患者が登録されている。UNOSによれば、2012年の1月から3月の間には僅か6,838件の移植しか実施されなかった。毎年、移植が実施される数よりも多い患者がUNOSのリストに加えられており、移植を待っている患者の数の純増加がもたらされている。
[0004]これは、直接コスト及び間接コストの両方において米国の医療経済に対して経済的な負担をかけている。臓器移植及び再生医療は、生体材料の品揃えが増加するにつれて置換及び再生の課題をゆくゆくは満足すると期待されている。過去50年において、科学者は組織/臓器工学において有用な生体材料の選択が制限されていた。
[0005]1つの新しい生体材料であるポリ(グリセロールセバケート)が組織工学のために開発され、薬物送達、整形外科、心血管、神経血管、及び軟組織修復などの治療領域に展開されている。中でも線維膜の形成が少ないか又はないこと、抗菌活性、非免疫原性のような利益によって、この材料は移植用途及び局所用途のために望ましい。しかしながら、この生体材料の現時点での形態は、具体的な用途のために種々の形態に操作するその能力に若干の限界がある。
[0006]付加製造は、組織工学及び再生医療において重要な組織の足場材料の製造手段になってきた。MRI及び超音波のような3D医療診断画像モダリティから取り込んでソフトウエアによってデザインすると、正確な患者に特異の3D組織足場材料が構築され、これは対象の組織から組織骨格(組織足場材料)を生体外及び生体内で再構成することができる。
[0007]付加製造によって足場材料構造体を支持する基礎組成物を構築する生体適合性及び再吸収性のポリマー技術の選択には重大な制限がある。歴史的に、ラクチド及びグリコリドポリマーが選択される再吸収性ポリマーであった。その基本的な化学物質は再吸収性であるが、生体適合性の課題に直面していた。創傷した場所においてラクチド及びグリコリドポリマーが分解すると高酸性の副生成物が放出され、これによって治癒期間が長くなり、免疫系に悪影響が及ぼされ、瘢痕組織が形成され、本来の機能の回復が妨げられる。
[0008]代表的な態様は、ポリオールと二酸の縮合反応生成物であり、水和ポリペプチドのマトリクス内のエステルの水分散性の生分解性組成物、及びそれから製造される物品、並びにこれらの組成物を用いる方法及び装置に関する。
[0009]代表的な態様によれば、本組成物は、水、ポリオールと二酸のエステル、及びポリペプチドを含む。幾つかの態様においては、エステルは、ポリマーグリセロール−セバシン酸エステル化合物のようなグリセロール−セバシン酸エステル化合物を含む。
[0010]他の態様によれば、組成物を形成する方法は、固体ポリペプチドを水中で混合してポリペプチドヒドロゲルを形成し、そしてポリペプチドヒドロゲルにグリセロール−セバシン酸エステル化合物を加えることを含む。
[0011]他の態様によれば、三次元物品を印刷する方法は、ここに記載する組成物の第1の二次元層を基材上に押出し、そして第1の層の上にその組成物の第2の二次元層を形成することを含む。
[0012]更に他の態様によれば、物品を形成する方法は、ここに記載する組成物の繊維を押出すことを含み、これは、幾つかの態様においては繊維の形成において1種類以上の他のポリマー組成物を共押出することを含む。
[0013]更に他の態様によれば、付加製造において用いるためのプリントヘッドはノズル及び複数の貯留タンクを含み、それぞれの貯留タンクは生体適合性材料を含み、ノズルは供給ラインによってそれぞれの貯留タンクと流体連絡している先端部を含み、ノズルはピッチ付きの内腔(pitched bore)を有していて、これによって押出中に生体適合性材料の混合が達成される。
[0014]代表的な態様の有利性は、中でも、瘢痕化を制限し、自然の組織により良好に近づけるコンプライアンス係数(compliance modulus)を与えるなどの、移植可能な物品において用いる従来の材料の制限の多くを克服することができる組成物が提供されることである。
[0015]他の有利性は、幹細胞、間葉細胞、栄養剤、又は他の生物製剤のような外生要因の不存在下で組織の再生をもたらすことができる、移植可能な材料の形成において用いるための組成物が提供されることである。
[0016]更に他の有利性は、付加製造、造形、被覆、成形技術、機械加工、及び押出などの種々のプロセスにおいて用いるのに好適な形態の、その構成成分に関係する生物学的利益を達成する組成物が提供されることである。
[0017]本発明の他の特徴及び有利性は、本発明の原理を例として示す代表的な態様の以下のより詳細な記載から明らかになるであろう。
[0018]代表的な態様の以下の詳細な記載は、添付の図面と組み合わせて読むとより良好に理解することができる。しかしながら、本発明は示されている精確な配列及び手段に限定されないことを理解すべきである。
[0019]図1は、代表的な態様による3Dプリンターアセンブリシステムである。 [0020]図2は、代表的な態様による3D印刷構造体の拡大断面図の凍結乾燥SEMである。 [0021]図3は、対照溶液を代表的な態様による組成物と比較した温度スイープ曲線である。 [0022]図4Aは、本発明の代表的な態様によるノズルの上面図である。[0023]図4Bは、図4Aに示されるノズルの背面立面図である。[0024]図4Cは、図4Aに示されるノズルの斜視図である。[0025]図4Dは、図4Aに示されるノズルの側面図である。[0026]図4Eは、他の態様によるノズルである。 [0027]図5Aは、本発明の代表的な態様によるノズルの正面断面図である。[0028]図5Bは、図5Aに示されるノズルの供給ラインアセンブリの正面断面図である。[0029]図5Cは、図5Aに示されるノズルの側面図である。 [0030]図6Aは、本発明の代表的な態様による加熱部材の側面立面図である。[0031]図6Bは、図6Aに示される加熱部材の底部立面図である。[0032]図6Cは、図6Aに示される加熱部材の正面立面図である。[0033]図6Dは、図6Aに示される加熱部材の斜視図である。 [0034]図7Aは、図4Aに示されるノズルと一緒に組み立てた図6Aに示される加熱部材の底部立面図である。[0035]図7Bは、図4Aに示されるノズルと一緒に組み立てた図6Aに示される加熱部材の側部立面図である。[0036]図7Cは、図4Aに示されるノズルと一緒に組み立てた図6Aに示される加熱部材の他の側面図である。 [0037]図8Aは、製造中の混合工程を一つの順番で行った場合に得ることができる、形成して脱水した構造体における不均等性を示す。[0038]図8Bは、製造中の混合工程を異なる順番で行った場合の、形成して脱水した構造体における均等性、及びアスペクト比に対するPGS濃度の影響を示す。 [0039]図9Aは、500倍の倍率で示されるコラーゲン線維である。[0040]図9Bは、500倍の倍率で示される本発明の代表的な態様による組成物の45μm繊維である。 [0041]図10は、その断面を横切って安定している多孔性を示し、250倍の倍率で示される、代表的な態様による熱的に架橋及び処理した組成物である。 [0042]図11Aは、混合の添加順によってグリセロール−セバシン酸エステルの大きなポケットが形成される、代表的な態様による形成して脱水した組成物である。[0043]図11Bは、混合の添加順によって均一な分布が与えられ、それによって多孔質の網状組織が生成する、代表的な態様による形成して脱水した組成物である。 [0044]図12は、レオロジー、及びグリセロール−セバシン酸エステルの濃度が代表的な態様による組成物の貯蔵弾性率に対して与える影響を示す。
[0045]代表的な態様は、ポリオールと二酸(例えばグリセロールとセバシン酸)の縮合反応生成物である、水和ポリペプチドのマトリクス内のエステルの水分散性の生分解性組成物に関する。代表的な態様はまた、時には3D印刷とも呼ばれる付加製造プロセスなどにおいてこれらの組成物から製造される物品、並びにこれらの組成物を用いる方法及び装置にも関する。
[0046]ここでは組成物及び他の態様を主として付加製造プロセスに関して議論するが、本発明はそれに限定されず、本組成物は造形、被覆、成形技術、機械加工、又は押出などの任意の他の好適な用途のために用いることができる。
[0047]体内に移植する臓器、組織、及び他の構造体などのバイオプリンティングは、3D立体リソグラフィー、インクジェット印刷、組織工学、ポリマー化学、及び組織細胞生物学のコンバージングテクノロジーである。組織工学における3D臓器プリンティングの基本概念は、細胞取込性を有する配合物を用いることによるか、或いはその上で細胞を臓器に成長させることができる自立型の足場材料を生成させることによって組織又は組織構成物を再生することである。
[0048]付加製造としても知られる3D印刷は、一般に、コンピューター制御下で材料の連続層をx−y面内に形成して、z方向の層によって目的物の層を構築するものである。プリントヘッドノズルは、通常のインクジェットプリンターと同様に材料のそれぞれの層を2D水平面内に堆積させる押出装置であってよい。
[0049]3D物体は、限定数の水平の平面体にスライスすることができる。これらの平面体を縦方向に再構築することによって物体が再形成される。3D印刷はこれらの平面体を再構築して、物体を再形成する。本発明の幾つかの態様においては、3D印刷において伝統的に用いられている「インク」に代えて、3Dプリントヘッドノズルによって、生体適合性及び/又は生体再吸収性のポリマーを押出す。生体再吸収性のポリマー組成物が2D層内に堆積されたら、プリントヘッド又はプラットフォーム台を上下に(即ちz方向において)スライドして、次の2D層を従前の層の上に印刷して完全な構造体を再形成する。
[0050]図1を参照すると、3D印刷物体10は組成物12から印刷される。3Dプリンターアセンブリ100は、プリントヘッド14及びプラットフォーム24を含む。プリントヘッド14は、ノズル16、及び組成物12を保持するための貯留タンク16を含む。プリントヘッド14は、場合によっては加熱部材20を更に含む。3D印刷物体を印刷するためには、組成物12は、幾つかの態様においては、加熱部材20によって加熱し、先端部30を通して貯留タンク18から押出し、基材22上に堆積させてxy方向において層を形成することができる。ノズル16及び/又はプラットフォーム24を、x、y、及びz方向に動かして連続的なxy層の堆積を可能にして、z方向において物体10を構築することができる。幾つかの態様においては、3Dプリンターアセンブリ100はコンピューター26を更に含む。コンピューター26は、ノズル16及び/又はプラットフォーム24の動き、並びに加熱部材20及び/又はプラットフォーム24の温度を制御するようにプログラムすることができる。
[0051]図1においては不連続の部材として印刷するように示されているが、種々の製造方法が本発明において意図されることが認識されるであろう。幾つかの態様においては、ノズル16を通して組成物12を連続的に押出して繊維を形成し、これを物品の直接形成において用いることができ、或いはヤーンを製造するために巻回して、その後に編織布を形成することができる。
[0052]組成物12は生体再吸収性ポリマー及びポリペプチドの配合物であり、一般に水、ポリペプチド、及び例えばグリセロール−セバシン酸エステル化合物のようなポリオールと二酸の縮合ポリマーを含む。幾つかの態様においては、組成物12は、米国特許7,722,894(その全部を参照として本明細書中に包含する)において開示されている代謝産物ビルディングブロックをベースとする1種類以上の生体再吸収性の生体適合性材料を含む。
[0053]グリセロール−セバシン酸エステル化合物は、10,000より大きい分子量を有する(ここではPGSとも呼ぶ)か;10,000以下の分子量を有する(これはオリゴマー形態(ここではOGSとも呼ぶ)とみなすことができる)か;或いはエステルの高分子量及び低分子量形態の幾つかの組合せのポリマー形態で存在していてよい。
[0054]PGS及びOGSを用いることによって、ラクチド及びグリコリドの制限の多くを克服し、例えば瘢痕化を排除することができる。PGSはバイオエラストマーであり、これに対してラクチド及びグリコリドは硬質の熱可塑性生体再吸収性ポリマーである。更に、バイオエラストマーの特徴によって、自然な組織により近似する足場材料雰囲気を促進する適切なコンプライアンス係数を有する治癒組織が与えられる。生理的に適合した足場材料のコンプライアンスは、プロヒーリング(pro-healing)細胞シグナリングを増大させる細胞外マトリクス(ECM)を模倣する。
[0055]幾つかの態様においては、組成物12のPGSは細胞内代謝物質に加水分解(分解)し、これはクレブス回路によって消費することができ、一方、ラクチド及びグリコリドは非代謝プロセスによって体から取り出さなければならない。理論には縛られないが、PGSを生体内組織足場材料として用いると、これは外生栄養剤又は前駆細胞を用いないで天然組織の幹細胞を引き寄せることができる。
[0056]幾つかの態様においては、組成物12は、細胞、生物製剤、栄養剤、成長剤、又は他の生物活性化合物を排除して、水、ポリペプチド、及びグリセロール−セバシン酸エステル化合物のみから構成される。代表的な態様の有利性は、中でも、幹細胞、間葉細胞、栄養剤、又は他の生物製剤のような外生要因の不存在下で組織の再生を行うことができ、組成物12によって内因性再生を促進することができることである。しかしながら、かかる化合物は全ての場合において組成物12から排除されるのではなく、他の態様においては1種類以上の生物活性物質を用いることができることが認識される。
[0057]理論に縛られることは望まないが、組成物12中においてPGSを用いる幾つかの態様においては、組成物の分解/浸食メカニズムは、バルク浸食剤であるラクチド及びグリコリドのようなより通常的な物質と対比して、表面浸食剤としてであると考えられる。表面浸食は、マトリクス足場材料として、且つ薬物又は生物製剤を制御して放出するためのマトリクス材料としての両方のバイオポリマーの制御された分解にとって好適である。したがって、この分解メカニズムは早期の足場材料の弱体化をもたらさない。
[0058]幾つかの態様においては、組成物12は単一の均一な水相として形成され、分散剤を含まない。
[0059]組成物12は、生体細胞と適合性であるか、又は「冷間」押出(これは概してより高いポリマーの融点又は流動温度(例えば約200℃より高い)に関する相対的な用語である)と言われる、幾つかの態様においては約35℃〜約40℃の範囲内である押出温度において処理することができる。より高固形分のポリマー流の可能性を増加させ、且つより平滑な押出物を形成するために、ノズル温度を体温範囲内に多少上昇させる改良された「冷間」押出ノズル16が与えられる。
[0060]3D印刷の性質により、押出す材料は、ノズルを通して流動させることができ、且つ物体を生成させるためにビルドプラットフォームに対して、又は層の下側に粘着させることができなければならない。通常の融解フィラメント製造(FFF)においては、これはポリマーを(例えばアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)に関しては230℃において)溶融し、次にビルドプラットフォームをガラス転移温度(例えばABSに関しては110℃)に設定することによって行う。この低温押出においては、印刷のために用いる材料は流動させることができるが、更には比較的短い時間内に硬化させることができなければならない。幾つかの代表的な態様による組成物は、2分間未満で硬化させることができる。
[0061]冷間押出を用いる現在のバイオプリンターは、細胞培養なしでは従前の層に対する強度及び接着性は限定されている。通常は細胞をマトリクス内に懸濁させて、最終的に成長させてマトリクスと置き換える。しかしながら、上述したように、代表的な態様にしたがって用いる組成物は細胞を用いることを必要としないが、低いメルトフロー温度のためにそれらを含める能力を有している。
[0062]本組成物は、幾つかの代表的な態様に関してはバイオインクと呼ばれるが、全ての場合において液体である必要はなく、半固体又は固体であってもよい。
[0063]幾つかの態様においては、本発明は、OGSと共変性することができ、可塑剤、分散剤、湿潤剤、加工助剤、又は樹脂安定剤として働くことができるベースポリマーのポリ(グリセロール−セバケート)(PGS)をバルクのビヒクルとして用いて、栄養剤の不存在下において細胞増殖を促進する特定の構成材料の組成物を提供する。
[0064]組成物12の幾つかの態様においては、配合物変性剤として、種々のグリセロール−セバシン酸エステル並びにコラーゲン及びその誘導体を用いる。この組成物の有利性は、ポリマー組成物の均一さ、生理的温度における押出、及び生体適合性材料から構成される完全に生体再吸収性のポリマー組織足場材料を与える即時の固化である。配合化学の要件を達成する天然代謝物質を含むことが、この組成物の更なる有利性である。
[0065]本発明には、「バイオインク」としても知られ、生理的温度において3Dプリントノズル16を通して空間的に堆積させることができる、特異的な生体細胞又はその栄養成分を用いるか又は用いないで生体再吸収性を与える3D足場材料構築材料として組成物12を用いることを含ませることができる。組成物12を配合して、シリンジ及びプランジャーシステム、材料貯留タンク及び空気圧システム、又はオリフィスを通る他の押出を用い、熱を加えないで、冷間押出に通すことができる。一態様においては、本発明は、水、ポリペプチド、及びポリオールと二酸の縮合ポリマーを含む組成物12を与える。他の態様においては、組成物12はポリオールと二酸の縮合オリゴマーを更に含む。他の態様においては、本発明の組成物12は生物活性物質を更に含む。本発明の他の態様においては、組成物12の縮合ポリマー及び/又はオリゴマーは、官能化して、印刷後の構造体(即ち、印刷によって形成され、更に処理する前の構造体であり、「A段階」構造体とも呼ぶ)における架橋可能な化学的性質を与えることができる。かかる官能基は、例えばA段階構造体を加熱又は光硬化させることによって架橋を引き起こすように誘導して印刷後の安定性を与える(そして、「B段階」構造体と呼ぶことができるものを与える)ことができる。
[0066]上記で議論したように、幾つかの態様においては、組成物12は、水、ポリペプチド、及びポリオールと二酸、好ましくはグリセロールとセバシン酸の縮合反応生成物であるエステル化合物を含む。幾つかの態様においては、ポリマーグリセロール−セバシン酸エステル及び/又はオリゴマーグリセロール−セバシン酸エステルは官能化することができる。幾つかの態様においては、ポリペプチドはコラーゲン又はゼラチンである。組成物12の成分の相対量を調節して、組成物12及び/又は組成物12から構築される3D固形物10の物理特性を微調整することができる。
[0067]一態様においては、代表的な態様による組成物は、
重量基準で約30%〜約85%の水;
重量基準で約10%〜約60%のグリセロール−セバシン酸エステル化合物;及び
重量基準で約0.1%〜約30%のポリペプチド;
を含む。
[0068]他の態様においては、本組成物は、
重量基準で約40%〜約85%の水;
重量基準で約10%〜約50%のグリセロール−セバシン酸エステル化合物;及び
重量基準で約5%〜約30%のポリペプチド;
を含む。
[0069]具体的な量及び量の範囲は、多少は組成物を用いる用途に応じて左右する可能性があることが認識され、繊維用途のためには現時点ではより少ない量のポリペプチドが好ましい。
[0070]幾つかの態様においては、水成分は重量基準で約35%〜約85%の範囲で存在する。幾つかの態様においては、水成分は、重量基準で約40%〜約80%;例えば重量基準で約50%〜約75%の範囲で存在する。幾つかの態様においては、組成物12は、重量基準で約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、又は約85%、或いは上記の任意の値の間の任意の数、範囲、又は下位範囲の水を含む。
[0071]幾つかの態様においては、グリセロール−セバシン酸エステル化合物は、重量基準で約10%〜約60%、例えば重量基準で約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、又は約60%、或いは上記の任意の値の間の任意の数、範囲、又は下位範囲として存在する。グリセロール−セバシン酸エステル化合物は、PGS、OGS、又はこれら2つの組合せとして存在させることができる。
[0072]幾つかの態様においては、ポリペプチド成分は、重量基準で約0.1%〜約30%の範囲で存在する。幾つかの態様においては、組成物12は、重量基準で約0.5%、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、又は約30%、或いは上記の任意の値の間の任意の数、範囲、又は下位範囲のポリペプチドを含む。
[0073]幾つかの態様においては、組成物12は重量基準で約15%〜約65%の範囲の全固形分を含む。
[0074]本発明によれば、ポリ、ポリマー、又はポリマー性とは、ポリオールと二酸のエステル化によって形成される中間重量のポリマーを指し、オリゴ、オリゴマー、及びオリゴマー性とは、ポリオールと二酸のエステル化によって形成される低分子量のポリマーを指し、熱硬化性又は硬化ポリマーとは、ポリオールと二酸のエステル化によって形成され、加熱、光硬化、マイクロ波硬化、赤外硬化などによって更に架橋された高分子量のポリマーを指す。ポリオールと二酸の縮合オリゴマー及びポリマーはまた、酸価(カルボン酸基の数の指標)及びヒドロキシル価(ヒドロキシル基の数の指標)によって特徴付けることもできる。酸価とは、1グラムの縮合ポリマー又はオリゴマーを中和するのに必要な水酸化カリウム(KOH)の質量(ミリグラム)を指す。ヒドロキシル価とは、1グラムの縮合ポリマー又はオリゴマーのアセチル化で回収される酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数を指す。本発明において有用な縮合オリゴマーは、通常は約50mg/g〜約100mg/g、約55mg/g〜約85mg/g、約55mg/g〜約75mg/g、又は約55mg/g〜約65mg/gの間の酸価を有し;本発明において有用な縮合ポリマーは、通常は約5mg/g〜約55mg/g、約15mg/g〜約50mg/g、約20mg/g〜約50mg/g、又は約35mg/g〜約50mg/gの間の酸価を有する。
[0075]幾つかの態様においては、ポリオール成分は、グリコール、グリセロール、エリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、又はこれらの組合せであってよい。幾つかの態様においては、二酸は、セバシン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸(5炭素)、アジピン酸(6炭素)、ピメリン酸(7炭素)、スベリン酸(8炭素)、及びアゼライン酸(9炭素)であってよい。代表的な長鎖二酸としては、10より多く、15より多く、20より多く、及び25より多い炭素原子を有する二酸が挙げられる。非脂肪族二酸を用いることができる。例えば、上記の二酸の1以上の二重結合を有するバージョンを用いて、グリセロール−二酸コポリマーを生成させることができる。また、炭素鎖中にアミン及び芳香族基を導入することもできる。代表的な芳香族二酸としては、テレフタル酸及びカルボキシフェノキシプロパンが挙げられる。二酸にはまた、置換基を含ませることもできる。アミン及びヒドロキシルのような反応性基は、架橋のために利用できる部位の数を増加させることができる。アミノ酸及び他の生体分子は、ポリマーの生物学的特性を変化させることができる。芳香族基、脂肪族基、及びハロゲン原子は、ポリマー内の鎖間相互作用を変化させることができる。任意の上記にリストしたポリオール又は他のポリオール、及び任意の上記にリストした二酸又は他の二酸から形成される任意の縮合ポリマーを、本発明の組成物中に含ませることができる。
[0076]本発明において用いるためのポリ(ポリオールセバケート)の例としては、次のもの:ポリ(グリコール−セバケート)、ポリ(グリセロール−セバケート)、ポリ(エリトリトール−セバケート)、ポリ(トレイトール−セバケート)、ポリ(アラビトール−セバケート)、ポリ(キシリトール−セバケート)、ポリ(マンニトール−セバケート)、ポリ(ソルビトール−セバケート)、ポリ(マルチトール−セバケート)、及びこれらの組合せの1以上が挙げられるが、これらに限定されない。幾つかの態様においては、ポリ(ポリオール−セバケート)はポリ(グリセロール−セバケート)である。
[0077]本発明において用いるためのオリゴ(ポリオール−セバケート)の例としては、次のもの:オリゴ(グリコール−セバケート)、オリゴ(グリセロール−セバケート)、オリゴ(エリトリトール−セバケート)、オリゴ(トレイトール−セバケート)、オリゴ(アラビトール−セバケート)、オリゴ(キシリトール−セバケート)、オリゴ(マンニトール−セバケート)、オリゴ(ソルビトール−セバケート)、オリゴ(マルチトール−セバケート)、及びこれらの組合せの1以上が挙げられるが、これらに限定されない。幾つかの態様においては、オリゴ(ポリオール−セバケート)はオリゴ(グリセロール−セバケート)である。
[0078]明細書全体にわたって、代表的な縮合オリゴマー及びポリマーとしてOGS及びPGSが記載されているが、当業者のニーズに応じて任意の縮合オリゴマー又はポリマーを用いるか、又はそれに置き換えることができると意図される。
[0079]本発明において用いる縮合ポリマーにおけるポリオールモノマーと二酸モノマーとのモル比に関しては、かかるモル比は通常は約1:1であるが、他の比は本発明の範囲内である。幾つかの態様においては、ポリオールモノマーと二酸モノマーとのモル比は、約1:0.8、約1:1、約1:1.2、約1:1.5、約1:2、約1:3、約1:4、又は約2:3であってよい。
[0080]幾つかの態様においては、本発明の組成物12は、縮合ポリマーと縮合オリゴマーを、約10:1、約9.5:1、約9:1、約8.5:1、約8:1、約7.5:1、約7:1、約6.5:1、約6:1、約5.5:1、約5:1、約4.5:1、約4:1、約3.5:1、約3:1、約2.5:1、約2:1、約1.5:1、約1:1、約1:1.5、約1:2、約1:2.5、約1:3、約1:3.5、約1:4、約1:4.5、約1:5、約1:5.5、約1:6、約1:6.5、約1:7、約1:7.5、約1:8、約1:8.5、約1:9、約1:9.5、又は約1:10のポリマー:オリゴマーの重量比で含む。
[0081]幾つかの態様においては、組成物12は、OGS及び/又はPGSのグリセロール−セバシン酸エステル化の進行度に基づいて取り扱うことができる。例えば、OGS重合度に応じて、OGSを、界面活性剤、湿潤剤、官能化キャリア、流動及びレベリング剤、希釈剤、可塑剤、樹脂安定剤、又は特殊な加工助剤として作用させることができる。更に、PGSの重合度に応じて、ポリマーは、ゲル、エラストマー、熱可塑性樹脂、又は熱硬化性樹脂として製造することができる。エステル化の進行度は、酸価及びヒドロキシル価の測定値により当業者によって計算して求められる。
[0082]幾つかの態様においては、本発明のバイオインク組成物において、縮合ポリマーと縮合オリゴマーの組合せを用いる。縮合ポリマーは、通常は約35mg/g〜約50mg/gの範囲の酸価を有し、幾つかの態様においては約30mg/g、約35mg/g、約40mg/g、約45mg/g、約50mg/g、又は約55mg/gである。縮合オリゴマーは、通常は約55mg/g〜約65mg/gの範囲の酸価を有し、幾つかの態様においては約50mg/g、約55mg/g、約60mg/g、約65mg/g、又は約70mg/gである。
[0083]幾つかの態様においては、縮合ポリマー及び/又は縮合オリゴマーは官能化されている。官能基の例としては、アクリレート、ペプチド、シンナメートが挙げられるが、これらに限定されない。
[0084]幾つかの態様においては、グリセロール−セバシン酸エステル樹脂のような縮合ポリマー又はオリゴマーには、親水性、及びこれとは異なり疎水性に「調整」することができる1以上の官能基を与えることができる。即ち、縮合ポリマー及び/又はオリゴマーは、構造を変化させる任意の官能基によって所望の親水性又は疎水性が重合した樹脂に与えられるように選択することができる。したがって、遊離ヒドロキシル及び遊離カルボキシルの化学的性質に基づいて意図に合わせて官能化した樹脂を生成させることが可能である。かかる調整によって組成物を変性して、水分散液中におけるポリペプチドの装填量を最大にすることができる。
[0085]親水性と疎水性のバランスによって完全に生体再吸収性のポリマー構造体の高い固形分が最大になることは、調整可能性の更なる有利性である。
[0086]一態様においては、本発明の組成物は、コラーゲン及びゼラチンのような1種類以上のポリペプチドを含む。ゼラチン又は相当するコラーゲンは、例えばヒト、魚、クラゲ、ブタ、ウマ、又はウシ由来のものであってよい。同じように、コラーゲンをゼラチンA又はBで置き換えることができる。幾つかの態様においては、コラーゲンのタイプ1、タイプ2、タイプ3、タイプ4、タイプ5、タイプ6、タイプ7、タイプ8、タイプ9、タイプ10、タイプ11、タイプ12、タイプ13、タイプ14、タイプ15、タイプ16、タイプ17、タイプ18、タイプ19、タイプ20、タイプ21、タイプ22、タイプ23、タイプ24、タイプ25、タイプ26、又はタイプ27を用いることができる。幾つかの態様においては、ポリ(ポリオール−セバケート)又はオリゴ(ポリオール−セバケート)を加える前にポリペプチドを水中に分散させることによって、ポリ(ポリオール−セバケート)又はオリゴ(ポリオール−セバケート)の溶液中における分散を向上させることができる。組成物12の幾つかの態様においては、ポリペプチドを含ませることによって、押出した組成物を、ポリペプチドを含まない組成物よりも迅速に硬化させることができる。
[0087]ポリペプチドを本発明の組成物中に含ませることができるが、任意の生物活性組織、及び特に結合組織を用いることができる。幾つかの態様においては、ポリペプチドに代えてポリウレタンを含ませることができる。
[0088]幾つかの態様においては、本発明の組成物は生物活性物質を更に含む。かかる生物活性物質は、例えばビタミンE又はCのようなビタミン、ミネラルであってよく、及び/又はトコフェロール、アスコルベート、レチノイン酸、又はこれらの組合せが挙げられる。或いは、生物活性物質は、幹細胞、前駆細胞、間葉細胞、栄養細胞、体細胞、又はこれらの組合せのような細胞であってよい。他の態様においては、生物活性物質は、生物活性短ペプチド配列、成長因子、プロテオグリカン、糖タンパク質、グリコサミノグリカン、及び多糖、栄養素、サイトカイン、ホルモン、血管新生因子、免疫調節因子、薬物、又はこれらの組合せであってよい。
[0089]他の態様においては、生物活性物質は、例えば形質転換成長因子、インスリン様成長因子1、血小板由来成長因子、骨形成タンパク質(bmp)のような成長又は形態形成因子;例えばインターロイキン、ケモカイン、マクロファージ走化因子、サイトカイン由来好中球走化因子(gro−1)のようなサイトカイン;インテグリン、及び成長因子受容体のような内在性膜タンパク質;例えば反発性ガイダンス分子のような成長及び形態形成を促進する膜結合因子;例えばフィブロネクチン及びコンドロネクチンのような細胞付着又は接着タンパク質;例えば成長ホルモン、インシュリン、及びサイロキシンのようなホルモン;アグリン、ラミニン、トロンボスポンジン、テネイシン、ベリスカン、パーリカン、シンデカン、スモールロイシンリッチプロテオグリカン、及びフィブロモジュリンのような細胞周囲マトリクス分子;例えばグルコース及びグルコサミンのような栄養素;例えばRNA及びDNAのような核酸;例えばメトトリキサート及びアミノプテリンのような抗新生物薬;例えばナプロキセンナトリウム、サリチル酸、ジクロフェナク、及びイブプロフェンのような抗炎症薬;例えばホスホリラーゼ、スルファターゼ、及びキナーゼのような酵素;並びに、例えばRNAi、シクロヘキシミド、及びステロイドのような代謝阻害薬;から選択することができる。
[0090]幾つかの態様においては、本発明の組成物は脂肪酸を含む。かかる脂肪酸は、ポリ(ポリオール−セバケート)、オリゴ(ポリオール−セバケート)、及びポリペプチド成分と混合することができ、或いは幾つかの態様においては、脂肪酸は、ポリマーポリオール−セバケート又はオリゴマーポリオール−セバケートと共エステル化される。本発明に関して用いるための脂肪酸としては、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、ベヘン酸、エルカ酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ミリストレイン酸、サピエン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノエライジン酸、及びこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
[0091]本発明の組成物12には、低温(約40℃未満)において、ゼラチン又はコラーゲン、或いは他の好適な細胞外マトリクス(ECM)結合組織ポリペプチド、多糖、及びこれらの組合せと配合し、場合によっては他の生理学的に許容しうる生体材料及び溶媒を含む(グリセロール−セバケート)エステルの種々の水分散性配合物を含ませることができる。これらの組成物は、押出、印刷、及び成形による組織工学構造体のための3D足場材料を構築するのに有用である可能性がある。
[0092]ポリオールと二酸の縮合反応生成物を形成する任意の好適な方法を、組成物12のエステル成分を製造するために用いることができる。1つの特に好適な方法は、2015年5月29日出願の米国出願14/725,654(その全部を参照として本明細書中に包含する)に記載されているプロセスである。
[0093]組成物12を製造する1つの方法は、幾つかの態様においては、固体のポリペプチド粉末(例えばゼラチン又はコラーゲン)を温水又は室温の水に加え、混合下で分散させてポリペプチドヒドロゲルを形成し、このポリペプチドヒドロゲル分散液に、混合下で固体又は溶融したエステルを加えてエステル/ポリペプチドヒドロゲルを形成し;このエステル/ポリペプチドヒドロゲルを低熱下で混合し;そしてエステル/ポリペプチド組成物を冷却することを含む。形成されるポリペプチドヒドロゲルは粘稠な流体分散液であってよい。幾つかの態様においては、温水は、約25℃〜約85℃、又は約25℃〜約75℃、又は約25℃〜約65℃、又は約30℃〜約55℃、又は約35℃〜約50℃、或いは約40℃〜約45℃の温度であってよい。幾つかの態様においては、低熱は、約25℃〜約150℃、約40℃〜約135℃、約55℃〜約120℃、又は約70℃〜約115℃の温度であってよい。幾つかの態様においては、低熱は、約25℃〜約40℃、約40℃〜約75℃、約75℃〜約100℃、約100℃〜約115℃、又は約100℃〜約125℃の温度であってよい。エステル/ポリペプチドヒドロゲルは、約40℃以下、又は約35℃〜約40℃の範囲、或いは約38℃〜約40℃の範囲の温度において安定であり(即ち分離せず)、及び幾つかの態様においては液化する。冷却すると、組成物は、室温において多少チーズケーキのものに似た柔らかい感触を有する組成物に固化する。ポリペプチドを溶解するのに用いる元の水溶液の温度にかかわらず、この組成物は約40℃以下の温度において流動させることができる。
[0094]通常は、組成物12の成分を混合するために低剪断混合を用いる。幾つかの態様においては、より高い比のポリペプチド及びエステル(例えばグリセロール−セバシン酸エステル)を水中に分散させるために、剪断ブレード、ライトニングミキサー(lightning mixer)、又は他の高剪断混合を用いることができる。
[0095]混合の方法及び順番は、幾つかの特性(これは、用途に応じて望ましい可能性がある)を得るか又は回避するのに役立つ。水中におけるポリペプチドの水和は、常に初めの工程として実施して、その後に溶融形態のエステルを水和混合物に加えて、溶液全体にわたる適当な分配を達成しなければならない。
[0096]他の態様においては、組成物を製造する方法は、親水性及びヒドロキシル官能性に基づく水分散性のために、重合度によって低分子量のグリセロール−セバシン酸エステルの極性を変化させることを含む。このアプローチによって、配合のニーズにしたがって添加成分の順番を変化させることができる。例えば一態様においては、組成物12を製造する方法には、固体のポリペプチド粉末(ゼラチン又はコラーゲン)を温水に加え、混合力下で分散させてポリペプチドヒドロゲルを形成し;ポリペプチドヒドロゲルにOGSを加え、混合力下で分散させてOGS/ポリペプチドヒドロゲルを形成し;そして、混合力下でPGSをOGS/ポリペプチドヒドロゲル分散液に加えてPGS/OGS/ポリペプチドヒドロゲルを形成し;低熱下でPGS/OGS/ポリペプチドヒドロゲルを混合し;そしてPGS/OGS/ポリペプチド組成物を冷却する;ことを含ませることができる。
[0097]更に、PGS及びOGSの極性は、ω−#脂肪酸と共エステル化することによって更に変化させることができる。この変性により、非極性アルキル鎖が付加されることによって得られる組成物の極性が減少する。
[0098]本発明の3D構造体は、押出及び冷却した後で、しかしながら架橋を誘発するために処理する前(即ちA段階)において、硬質であるがスポンジ状で、一般に僅かに変形させた後にその元の形状に戻ることができるチーズケーキに類似のコンシステンシーを有することができる。3D構造体を形成するために用いる組成物中におけるポリペプチド/PGSの比に応じて粘度及び粘着性を変化させることができ、PGSを増加させると、粘度が減少し、粘着性が増加する。粘着性は、OGS:ゼラチンの比、又はPGS:ゼラチンの比、或いは(OGS及びPGS):ゼラチンの比を増加させるにつれて増加させることができる。
[0099]組成物12は、A段階組成物として印刷して、更にB段階に進めることができ、ここで、組成物12の堆積した層の中及びその間で架橋を誘発させる。一態様においては、A段階の組成物は、縮合重合によってB段階に進めることができる。組成物12は、インクジェットのような印刷装置又は空間的堆積を与える同様の装置において、幾つかの所定の鉛直角でX−Y面内に複数の層で供給することができる。面内堆積を繰り返して、面の連続的な編成によって対照の3D構造体が構築されるようにする。三次元足場材料を形成する方法には、バイオインク組成物の第1の二次元層を基材上に押出し、そして第三次元で第1の二次元層の上にバイオインク組成物の第2の二次元層を形成することを含ませることができ、ここでバイオインク組成物はポリマーグリセロール−セバケート及びポリペプチドを含む。
[00100]本発明の特徴の1つは、グリセロール−セバシン酸エステル/ポリペプチド組成物によって、生理的温度においてプリントヘッドを通して押出すことができるバイオポリマーの足場材料が与えられることである。この特徴によって更に、生物製剤、栄養剤、及び細胞(即ち、幹細胞、前駆細胞、間葉細胞、又は体細胞)などの生物活性成分を直接導入することが可能になる。ノズルを通して組成物を処理することができる温度によって、ラクチド及びグリコリド組成物を凌ぐ他の有利性を与えることができる。押出物としての通常のラクチド又はグリコリドの3Dプリントヘッドノズル温度は、150℃〜250℃である。これらの温度によって、3D足場材料印刷において有用な同時バイオポリマー/細胞押出物のために細胞又は生物製剤をラクチド及びグリコリド組成物中に導入することが不可能になる可能性がある。組成物12のポリ(グリセロール−セバケート)/ポリペプチド組成物は、生理的温度(即ち約37℃〜約40℃)において3Dプリントヘッドノズルを通して押出すことができる。通常のポリマー押出温度(例えば150℃〜250℃)と比べると、生理的温度において組成物12を押し出すことが可能であることにより、通常は約40℃〜50℃より高い温度で生物分解する生物活性物質を含めることが可能になる。バイオインク組成物は、約40℃以下、又は約35℃〜約40℃の範囲、或いは約38℃〜約40℃の範囲の温度において押出すことができる。
[00101]組成物12の更なる利益は、バイオエラストマーの生物分解性ポリマー押出物が迅速に固化し、これにより構造体の三次元付加製造及び成形体の迅速な加工が可能になることである。
[00102]3D構造体を形成する方法には、三次元足場材料を加熱する工程を更に含ませることができる。加熱工程によって、バイオインク組成物の層の間及び層の中で架橋を誘発させて、3D足場材料を「硬化」させることができる。通常は、三次元構造体を、約30℃〜約120℃の範囲、例えば約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、約100℃、約110℃、約120℃、又は上記の任意の値の間の任意の温度、範囲、又は下位範囲の温度に加熱する。
[00103]3D構造体を形成する方法には、バイオインク組成物を光硬化させる工程を更に含ませることができる。一態様においては、A段階のグリセロール−セバシン酸エステルをアクリル化して、遊離基光硬化性の押出物を生成させることができる。この組成物においては、足場材料は、B段階において処理する前に、A段階において3Dで作成して「光硬化」させることができる。これによって、取扱い性及び貯蔵性を向上させることができる。
[00104]A段階の組成物は、エポキシ化してカチオン性の光硬化性押出物を生成させることができる。この組成物においては、足場材料はB段階において処理する前に、A段階において3Dで作成して「光硬化」させることができる。これによって、取扱い性及び貯蔵性を向上させることができる。
[00105]A段階の組成物にはω−#脂肪酸のような遊離の共ブレンドされた脂肪酸を含ませることができ、ここでは3D構造体を印刷後の硬化のために空気硬化させることができる。
[00106]成形及び押出のような他の態様においては、構造体全体をIR硬化、アセトン洗浄、凍結乾燥等で処理することができる。
[00107]更に、ここに記載する組成物で形成される構造体は空気乾燥することができる。これらは、次に所望のように再水和することができ、未硬化の場合にはそれらの元の寸法よりも大きい寸法に膨張する可能性があるが、架橋して硬化させた構造体はそれらの元の形状及び寸法に戻る。
[00108]上述したように、幾つかの態様においては、PGS及びOGSは、更にω−#脂肪酸と共エステル化することができる。ω系を含む組成物は、室温(例えば約25℃)、又は僅かに高い温度、例えば約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、又は約50℃において空気硬化させることができる。
[00109]OGS/PGS/ポリペプチド/水の組成物は、高い双極子モーメントを有する生体適合性の有機及び無機材料と配合して、マイクロ波硬化させることができる。幾つかのかかる態様においては、PGSは、存在する遊離ヒドロキシル及びカルボニル基の数に応じて高い双極子モーメントを有する材料として機能させることができる。幾つかの態様においては、高い双極子モーメントを有する材料を、バイオインク組成物12の一部として混合する。他の態様においては、高い双極子モーメントを有する基によってPGSを官能化する。通常の高双極子モーメント材料としては、グリセロール、ポリエチレングリコール(PEG)、及びカルボニル又はヒドロキシ基を有する他の材料が挙げられる。
[00110]水相の予期しなかった望ましい利益は、3D構造体を完成構造物から脱水する際に水がポロゲンのように挙動することである。これにより、かかる3D組成物が排水されることによって3D構造物に多孔性が与えられる。一態様においては、水は、図2に見られるように凍結乾燥によって3D構造体から除去することができる。通常は、3D構造体は、約0℃〜約−160℃、約−20℃〜約−140℃、約−40℃〜約−120℃、又は約−60℃〜約−100℃の温度で凍結乾燥する。幾つかの態様においては、三次元構造体は、約0℃、約−10℃、約−20℃、約−30℃、約−40℃、約−50℃、約−60℃、約−70℃、約−75℃、約−80℃、約−85℃、約−90℃、約−100℃、約−110℃、約−120℃、約−130℃、約−140℃、約−150℃、又は約−160℃の温度で凍結乾燥することができる。而して、材料の小穴形成(pocking)又は傷跡形成(scarring)をもたらす可能性があり、洗浄後であっても構造体中に塩を残留させる可能性がある塩化ナトリウムのような伝統的なポロゲンは必要ない。
[00111]3D物体10の平均細孔径は、約5μm〜約80μm、約10μm〜約70μm、約20μm〜約60μm、又は約30μm〜約50μmの範囲であってよい。幾つかの態様においては、脱水後の平均細孔径は、約30μm未満、約25μm未満、又は約20μm未満である。幾つかの態様においては、平均細孔径は、ほぼ白血球の寸法又はこれよりも小さい寸法である。幾つかの態様においては、平均細孔径は、マクロファージが細孔に侵入するのを阻止するのに十分に小さい。
[00112]本組成物の他の予期しなかった利益は、エステルポリマー構造体を支持及び強化することができるポリペプチド繊維状網状組織の均一性である。足場材料構造体に関しては、コラーゲンは重要な細胞外マトリクス(ECM)成分である可能性がある。組成物12は、均一に分散したコラーゲン及びポリペプチド様誘導体の均一な分散液を与えることができる。
[00113]幾つかの場合においては、代表的な態様による組成物は、材料上に直接印刷して、材料上にPGS被覆を与えることができる。かかる被覆は、織布の増加した引張り強さのような有益な特性を基材材料に与えることができる。幾つかの態様においては、被覆する基材材料はポリマーである。代表的なポリマーとしては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ乳酸−co−グリコール酸(PLGA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、及びこれらの組合せを挙げることができる。
[00114]図1に戻ると、3Dプリンターアセンブリ100は、ノズル16及び組成物12を保持するための貯留タンク18を有するプリントヘッド14を含み、更に加熱部材20を含むように示されている。プリンターアセンブリ100には、物体をスキャンするためのスキャナー28、及び/又は物体をデザインするためのコンピューター支援デザインプログラムを更に含ませることができる。
[00115]加熱部材20は、生理的温度の制御のために組成物12のレオロジー特性を精密に促進させるために用いることができる。
[00116]図6A〜6D及び図7A〜7Cを参照すると、加熱部材20には、ノズル16を受容するための内腔40を含ませることができる。加熱部材20には、ハウジング部材の外表面から伸長させることができ、内腔40中に開口する開口42を更に含ませることができる。開口42は位置決めネジ(図示せず)を受容することができ、位置決めネジをノズル16と連通させることができるように構成される。加熱部材20には、ヒーターカートリッジ(図示せず)を受容するための内腔44を含ませることができる。開口46が、ハウジング部材の外表面から位置決めネジ(図示せず)を受容するための内腔44に伸長し、位置決めネジをヒーターカートリッジと連通させることができるように構成される。加熱部材20には、熱電対を受容するための内腔48を含ませることができる。
[00117]加熱部材20は、組成物が所望の温度に加熱されるように組成物12に適合させることができる。加熱部材20はまた、25〜40℃の間で僅かに材料を流すことによってより高い割合の固形物を押出すことが可能になるように構成することもできる。
[00118]幾つかの態様においては、加熱部材20は異なる区域を有していて、1以上の他の貯留タンクを加熱する一方で1以上の貯留タンクを冷却することが可能である。
[00119]ビルドプラットフォーム24は温度制御することができる。一態様においては、温度は、通常は材料のガラス転移温度に設定される高温のビルドプラットフォームとは対照的に、約25℃未満に維持することができる。冷却されたプラットフォーム24によって、上昇した流量レベルを可能にし、押出された構築材料の迅速な硬化を確保することができる。幾つかの態様においては、プラットフォーム24は、約0℃〜約25℃、約0℃〜約10℃、約5℃〜約15℃、約10℃〜約20℃、又は約15℃〜約25℃の温度範囲に冷却する。冷却されたプラットフォーム24は、基材及び/又は3D構造体をより速い硬化時間の間冷蔵庫内に配置することを模擬することができる。
[00120]図1、4、5、及び7を参照すると、ノズル16は、シリンジ及びプランジャーシステム、材料貯留タンク及び空気圧システムを用いる冷間押出又は他の押出によってバイオインク組成物12を押出すことを可能にするように設計することができる。
[00121]図4A〜4Eを参照すると、ノズル16には先端部30を含ませることができる。ノズル16には、繊維コアのような第2の材料のための供給ライン36を含ませることができる。したがって、ノズル16は、インク組成物が繊維コアを取り囲むことができるシース/コア押出物を生成させるように構成することができる。代表的な繊維としては、コラーゲン、ポリグリコール酸(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、及び更なる構造及び強度を最終印刷物に付加するように構成されている任意の他の生体再吸収性繊維が挙げられる。繊維コアは、ポリマーバイオインク組成物のものよりも低い温度であってよい。通常は、繊維コアは、約25℃、約30℃、約35℃、又は約40℃、約25℃〜約40℃、約25℃〜約35℃、又は約25℃〜約30℃の温度に冷却することができる。幾つかの態様においては、繊維コアは、組成物12よりも約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、又は約25℃低い温度に冷却することができる。図4Eを参照すると、幾つかの態様においては、ノズルには、貯留タンクコネクター部材19、及び、組成物12が押出されるにつれてそれを混合することを可能にするノズルの内腔に関連づけられたピッチを更に含ませることができる。
[00122]現時点では、標準的な技術においては、三次元構築物のフィルパターンは無視されている。現在のプラクティスにおいては、外部構造のみを考慮して、充填密度を操作して用いる材料の重量及び量に影響を与えることができる。バイオプリントは、デザインされた細孔又は他の内部構造を三次元印刷物中に導入して、実質的に100%充填で印刷する。提案する発明はまた、構築物の内部構造も操作して、多層パターンの配合物を与える。繊維コアと合体させると、構築物はシース/コアのパターン及び層形成に基づいて異なる特性を示す。
[00123]図5A及び5Bを参照すると、ノズルの一態様は、先端部30への複数の供給管36を与えて、単一のノズルが要望に応じて単一共押出物又は多重押出物の組成にすることができるようにすることができ、かかる供給管36は、当業者のニーズにしたがって異なる配列で配置することができる。図5A及び5Bは、典型的な3つの供給管を有するノズルを示しているが、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上の任意の数の供給管を有するノズルは、本発明の範囲内に含まれる。それぞれの供給管は、組成物12又は組成物12に加える成分を保持するための貯留タンクに接続することができる。1以上の供給管を温度制御することができる。例えば、組成物12を第1の温度に加熱することができ、生物製剤を有する供給流を、第1の温度よりも低い第2の温度に維持することができる。図5Cを参照すると、一態様は、単一の供給管36に通じる複数の貯留タンク18を有していてよい。複数の貯留タンクは、次に図4Eに関して上記に記載したように内腔を通して混合する。
[00124]本発明はノズル構造のデザインを与え、かかるノズルは、生体細胞を害することなくノズルを通して本組成物を流すことを可能にするのに十分なエネルギーを与える内蔵ヒートシンクを有する。かかるノズルは、それぞれが異なる組成物、原材料、成長剤、細胞培養物、生理学的に許容しうる媒体、種々のECMタンパク質(例えば、コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン、エラスチン、及び/又はプロテオグリカン)、糖類及びアミノ酸のような基本栄養素、成長因子、抗生物質(雑菌混入を最小にするため)を含む複数の貯留タンク18を有するプリントヘッド中に設計することができる。
[00125]組成物12には、バイオプリントを可能にする特定の生体力学特性を与える非細胞性物質、又は成長促進物質を更に含ませることができる。
[00126]図1を参照すると、3Dプリンターアセンブリには、1以上のプロセッサー及びメモリー(例えば1以上の不揮発性記憶装置)を有する1以上のコンピューター26を含ませることができる。幾つかの態様においては、メモリー又はメモリーのコンピューター可読記憶媒体は、プロセッサーがここに開示する種々のシステム及び方法を制御及び実行するためのプログラム、モジュール、及びデータ構造、或いはこれらのサブセットを記憶する。一態様においては、非一時的コンピューター可読記憶媒体によって、プロセッサーによって実行された際にここに開示する1以上の方法を実施するコンピューターで実行可能な指示をその上に記憶させる。
[00127]構築指示はソフトウエア指令によって伝達される。本発明の他の形態によれば、3D物体の固体充填はカスタマイズされたソフトウエアによって操作する。
[00128]図1を参照すると、3Dプリントアセンブリにはスキャナー28を更に含ませることができる。スキャナーを用いて、患者の臓器、骨、又は他の組織をスキャンして、3Dプリントアセンブリを用いて同じ寸法及びディメンションの3D構造体10を構築することができる。代表的なスキャナーはCTスキャナーであるが、患者の臓器、骨、又は他の組織を三次元でスキャンすることができる任意のスキャナーを用いることができる。
[00129]全て重量基準で10%のゼラチン、59%の水、及び31%のPGSを含む組成物である配合物1を形成した。磁気スターラーバーを用いて混合を完了し、ホットプレートで温度を制御した。対照試料の対照例1は、ニートのPGS(真空下120℃において48時間かけて製造した)であった。
[00130]振動式流量計を用いて、両方の材料について逆温度スイープを行って、貯蔵弾性率(G’)における変動を温度の関数としてモニターした。試験は、組成物を40℃において60秒間保持し、次に温度を25℃に低下させて300秒間保持することによって行った。結果を図3にグラフで示す。
[00131]この例においては、約10PaのG’は自由流動の粘稠液体を示しており、したがって40℃においては、配合物1及び対照試料の両方とも液体として挙動していた。配合物1の組成物は、温度低下の後に貯蔵弾性率の劇的な増加を起こし、一方、対照試料の貯蔵弾性率は一定のままであった。G’の増加は、配合物1の組成物が固化して形態がより固体状になり始めて、バイオインクとして好適な材料が与えられたことを示す。
[00132]図3において、対照試料は、温度を40℃から25℃に低下させた後においても流動し続けた。これに対して、配合物1の組成物は、40℃において流動し、その後25℃において100秒後に完全に安定した。対照試料及び配合物1の両方に関して40℃において見られる不整合、及び25℃において保持した対照試料の変動は、材料の低い粘度に起因する検出限界以下の平行板トルク検出を示している。
[00133]対照試料は試験中にわたってこの不整合性を維持したので、15℃の温度低下は対照試料の流動性に対して影響を与えないと推測することができる。配合物1において用いたようなゼラチン又はコラーゲンのようなゲル変性剤は、PGSを含む組成物を押出す能力を与え、固化プロセスを速める。
[00134]配合物2の組成物は、重量基準で13%のゼラチン、74%の水、及び13%のPGSで形成した。配合物3の組成物は、重量基準で11.5%のゼラチン、65.5%の水、及び23%のPGSで形成した。配合物4は、重量基準で10%のゼラチン、59%水、及び31%のPGS、配合物5は、重量基準で9.5%のゼラチン、53%の水、及び37.5%のPGSで形成した。これらの4つの例におけるそれぞれの組成物は、真空下130℃において25時間かけて製造したPGSを用いて配合した。
[00135]図12は、材料を40℃において240秒間、及び25℃において420秒間保持した他は、図3に記載するものと同様の方法を用いて試験した幾つかの態様を示す。4つの試料は全て、図3において既に記載したものと同じ特徴的な固化を示し、固化度は配合物中に存在させるPGSのレベルに基づいて調整することができた。PGS濃度を減少させると、貯蔵弾性率は増加した(より高い固化度)。配合物5は液相から固相への迅速な硬化時間を有する好ましい態様を示し、これに対して配合物1〜4は液相を示さなかった。
[00136]他の例においては、配合物を生成させて、押出プロセスによって可撓性が形成されることを示した。w/wで0.6%のコラーゲン、49.4%の水、及び50%のPGSの配合物を、480μmのオリフィスを通してアセトン処理浴中に押出した。純コラーゲン線維の線条(図9A)は実施例において見られる線条(図9B)と同様であり、これは微細構造が同様であることを示した。このプロセスは、測定しうるテナシティーを有する繊維を生成させることができた。
[00137]他の例においては、多孔質構造体の生成において変性剤として低分子量エステルを用いる利益を示した。9.5%のゼラチン、53%の水、18.75%の低MWグリセロール−セバシン酸エステル(OGS)、及び18.75%の高MWグリセロール−セバシン酸エステル(PGS)の配合物を処理浴内で脱水し、次に真空下30℃において72時間熱架橋させた。図10は、得られた生成物の断面SEM画像であり、50μm未満の細孔を有する高多孔質の網状組織が示されている。特定の理論には縛られないが、OGSはアセトン中における材料の増加した溶解度のためにポロゲンとして作用すると考えられる。
[00138]混合の順番を変化させることによって、配合物2の組成物を形成した。1つの例においては、水、ゼラチン、及び溶融したPGSの剪断混合を行った。他の例においては、加温水に加えたゼラチンの剪断混合を行い、次に水/ゼラチン混合物及び溶融したPGSの剪断混合を行った。次に、組成物を成形して水和した。結果をそれぞれ図11A及び11Bに示す。図11Aは均一に分散していないPGSの明らかな凹みを含んでおり、一方、図11Bは均一な多孔度で均一に分散されていた。
[00139]本発明の他の態様は、ポリマー/ポリペプチド組成物に治療剤を装填する能力である。9.5%のゼラチン、53%の水、28%のPGS、及び9.5%のヒドロキシアパタイトから構成される配合物4と同様の組成物を形成した。元素マッピングによって、ポリマー/ポリペプチド組成物全体にわたってヒドロキシアパタイトが均一に分布していることが示された。
[00140]その広い発明概念から逸脱することなく、上記に示し且つ記載した代表的な態様に対して変更を行うことができることが当業者に認識される。したがって、本発明は示され且つ記載された代表的な態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって規定される本発明の精神及び範囲内の修正をカバーすると意図される。例えば、代表的な態様の具体的な特徴は特許請求する発明の一部であってもなくてもよく、開示されている態様の種々の特徴を組み合わせることができる。ここで具体的に示していない限りにおいては、「a」、「an」、及び「the」の用語は、1つの構成要素に限定されるものではなく、その代わりに「少なくとも1つ」を意味するものとして読むべきである。
[00141]図面及び発明の説明の少なくとも一部は本発明を明確に理解するために関係する構成要素に焦点をあてるために簡素化しており、一方、明確にする目的のために当業者が認識する他の構成要素を排除することも本発明を一部を構成する可能性があることを理解すべきである。しかしながら、かかる構成要素は当該技術において周知であり、これらは必ずしも本発明のより良好な理解を促進しないので、かかる構成要素の記載はここでは与えていない。
[00142]更に、本発明方法がここに示す工程の特定の順番に依拠しない限りにおいては、工程の特定の順番は特許請求の範囲に対する限定と解釈すべきではない。本発明方法に関する特許請求の範囲は、これらの工程を記載されている順番で実施することに限定すべきではなく、当業者であれば、これらの工程を変化させることができ、それでもなお本発明の精神及び範囲内にとどまることを容易に認識することができる。

Claims (29)

  1. 水;
    ポリオールと二酸のエステル;及び
    ポリペプチド;
    を含む組成物。
  2. 前記エステルがグリセロール−セバシン酸エステル化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記グリセロール−セバシン酸エステル化合物が、10,000より大きい分子量を有するポリマー化合物である、請求項2に記載の組成物。
  4. 10,000未満の分子量を有するグリセロール−セバシン酸エステル化合物を更に含む、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記組成物が、
    約30〜約85重量%の水;
    約10%〜約60%の前記グリセロール−セバシン酸エステル化合物;及び
    約0.1%〜約30%のポリペプチド;
    を含む、請求項2に記載の組成物。
  6. 前記組成物が、
    約40〜約85重量%の水;
    約10%〜約50%の前記グリセロール−セバシン酸エステル化合物;及び
    約5%〜約30%のポリペプチド;
    を含む、請求項2に記載の組成物。
  7. 前記ポリペプチドが前記組成物全体に均一に分散されている、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記エステルが官能化されている、請求項1に記載の組成物。
  9. 生物活性物質を更に含む、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記生物活性物質が、ビタミン、ミネラル、トコフェロール、アスコルビン酸塩、レチノイン酸、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記生物活性物質が細胞を含む、請求項9に記載の組成物。
  12. 前記生物活性物質が、ペプチド配列、成長因子、プロテオグリカン、糖タンパク質、グリコサミノグリカン、多糖、栄養素、サイトカイン、ホルモン、血管新生因子、免疫調節因子、薬物、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
  13. 脂肪酸を更に含む、請求項1に記載の組成物。
  14. 前記脂肪酸が前記ポリオール−二酸エステルと共エステル化されている、請求項13に記載の組成物。
  15. 前記ポリペプチドがコラーゲンである、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記ポリペプチドがゼラチンである、請求項1に記載の組成物。
  17. 前記組成物が、8〜12重量%のゼラチン、35〜40重量%のグリセロール−セバシン酸エステル化合物、及び残余量の水からなる、請求項1に記載の組成物。
  18. 前記二酸がセバシン酸である、請求項1に記載の組成物。
  19. 固体のポリペプチドを水中で混合してポリペプチドヒドロゲルを形成する工程;及び
    前記ポリペプチドヒドロゲルにグリセロール−セバシン酸エステル化合物を加える工程;
    を含む、組成物の形成方法。
  20. 前記グリセロール−セバシン酸エステル化合物を加える前記工程を、前記グリセロール−セバシン酸エステル化合物が溶融形態にある際に行う、請求項19に記載の方法。
  21. 前記グリセロール−セバシン酸エステル化合物が、10,000より大きい分子量を有するポリマー化合物である、請求項19に記載の方法。
  22. 10,000未満の分子量を有するグリセロール−セバシン酸エステル化合物を前記ポリペプチドヒドロゲル中に混合する工程を更に含む、請求項20に記載の方法。
  23. 請求項1に記載の組成物の第1の二次元層を基材上に押出す工程;及び
    第三次元で前記第1の二次元層の上に請求項1に記載の組成物の第2の二次元層を形成する工程;
    を含む、三次元物品を印刷する方法。
  24. 押出及び形成の前記工程の後に前記組成物を硬化させる工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記硬化工程が、光硬化、マイクロ波硬化、赤外硬化、及びこれらの組合せを含む、請求項24に記載の方法。
  26. 請求項1に記載の組成物の繊維を押出す工程;
    を含む、物品の形成方法。
  27. 前記押出工程が、請求項1に記載の組成物を、ポリマー材料を含む第2の組成物と共押出する工程を含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記組成物中の前記ポリペプチドがコラーゲンである、請求項26に記載の方法。
  29. 付加製造において用いるためのプリントヘッドであって、
    ノズル及び複数の貯留タンクを含み、それぞれの貯留タンクは生体適合性材料を含み、前記ノズルは供給ラインによってそれぞれの前記貯留タンクと流体連絡している先端部を含み、前記ノズルは供給ラインによってそれぞれの前記貯留タンクと流体連絡している先端部を含み、前記ノズルはピッチ付の内腔を有していて、これによって押出中に前記生体適合性材料の混合が達成される、前記プリントヘッド。
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