JP2017526336A - 個人向けの栄養素含有量を有する栄養組成物を製造するためのシステム、方法、及び装置 - Google Patents

個人向けの栄養素含有量を有する栄養組成物を製造するためのシステム、方法、及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、栄養組成物(6)を製造するためのシステムを提示し、このシステムは(a)被験者(7)のサンプル(2)内の1つ以上の栄養の濃度を測定するための測定装置(3)と、(b)被験者(7)の必要な栄養摂取量を計算するためのコントローラ(4)であって、コントローラ(4)は、測定装置(3)に動作可能に連結され、被験者(7)からのサンプル(2)内における栄養素の濃度に基づいて必要な栄養摂取量を計算するように構成されている、コントローラ(4)と、(c)被験者(7)が必要とする栄養素の組み合わせを含む、個人向け栄養組成物(6)を調製するための栄養ディスペンサ(5)であって、栄養ディスペンサ(5)は、コントローラ(4)に動作可能に連結され、コントローラ(4)によって計算される、被験者(7)の必要な栄養摂取量に基づいて栄養素の組み合わせを含む個人向け栄養組成物(6)を製造するように構成されている、栄養ディスペンサ(5)とを含む。【選択図】 図1

Description

本発明は栄養補給の分野に関する。特に、本発明は、栄養成分を製造するための、システム、方法、及び装置に関する。
栄養所要量は、生命機能及び他の生物学的機能を維持するための、例えば、水、エネルギー、多量栄養素(例えば、タンパク質、炭水化物、脂肪)、又は微量栄養素(例えば、ミネラル、有機酸、微量元素、ビタミン)などの栄養を生命体が摂取する必要を表す。栄養所要量は、少なくとも部分的に、個人の代謝速度に依存し、個人及びライフステージ、例えば、男女、子供と大人、高齢者によって異なり、一定の条件下(例えば、妊娠若しくは授乳中、喫煙中、又は特定の病気に罹患している場合)で変化する。したがって、一定の栄養素は、必須、又は条件付き必須栄養素であると考えられる。例えば、癌、エイズ、関節リュウマチ、糖尿病、又は膵炎が、個人の栄養所要量を変化させるものとして既知である。しかしながら、例えば、栄養所要量が、長期にわたり、栄養摂取により満たされない場合、栄養不良の状態が進行して、ひいては病気の進行に更に悪影響を与える場合がある。
健康な、及び病気の被験者の双方において、重要であるとみなされている栄養素(例えば、ビタミン及び微量栄養素)の一定の補給は、例えば、健康を促進し、病気を呼ぼうし、罹患している疾患を管理する上で、有利であり得る。しかしながら、栄養摂取の欠如だけではなく、一定の栄養素の過剰摂取もまた、有害である。例えば、水溶性ビタミンは、過剰投与された場合に生命体により排除されるが、脂溶性ビタミンの過剰摂取は、吐き気、嘔吐、及び頭痛を伴う、ビタミン過剰症を引き起こすことがある。また、ヨウ化物、微量元素は、これらの過剰投与が甲状腺機能異常に繋がり得るために、注意深く扱われるべきである。
したがって、個別の患者の特定の要件に合わせて調整された、個人向けの栄養補給が望ましい。
したがって、本発明の目的は、個人向けの栄養補給において有用な方法及び製品を提供することである。
発明を解決するための手段
本発明の目的は、独立請求項に記載される主題によって達成される。本発明の特定の実施形態は、従属請求項に記載される。
本発明の目的は、栄養組成物を製造するためのシステムによって達成され、このシステムは(a)被験者のサンプル内の1つ以上の栄養の濃度を測定するための測定装置と、(b)被験者の必要な栄養摂取量を計算するためのコントローラであって、コントローラは、測定装置に動作可能に連結され、被験者からのサンプル内における栄養素の濃度に基づいて必要な栄養摂取量を計算するように構成されている、コントローラと、(c)被験者に必要とする栄養素の組み合わせを含む、個人向け栄養組成物を調製するための栄養ディスペンサであって、栄養ディスペンサは、コントローラに動作可能に連結され、コントローラによって計算される、被験者の必要な栄養摂取量に基づいて栄養素の組み合わせを含む個人向け栄養組成物を製造するように構成されている、栄養ディスペンサとを含む。
一実施形態において、コントローラは、(i)サンプル内の栄養素の濃度の標的値と、実際値との差を計算し、かつ(ii)標的値と実際値との差に基づいて被験者に必要な栄養摂取量を計算するように構成されている。
一実施形態において、システムは、個人向け栄養組成物を受け取った後の、被験者の微量栄養素の状態をモニタリングするために、個人向け栄養素組成物の供給の後に、測定装置に戻る、フィードバックループを含む。
一実施形態において、個人向け栄養組成物は、好ましくは2D(二次元)印刷、インクジェット印刷、又は3D(三次元)印刷された栄養組成物である。
一実施形態において、栄養組成物は、経口投与、好ましくは、舌下投与、経舌投与、又は頬側投与される。
一実施形態において、栄養組成物は、タブレット、ホイル、フィルム、及びウエハからなる群から選択される投与形態で提供される。
一実施形態において、栄養組成物は、食料製品又は他の食用製品である。
一実施形態において、測定装置は、分光計、質量分析計、又はNMR分光計を含む。
一実施形態において、栄養素は、微量栄養素、多量栄養素、必須栄養素、及び植物性栄養素からなる群から選択される。
一実施形態において、少なくとも1つの栄養素が微量栄養素である。
一実施形態において、微量栄養素は、脂肪酸、アミノ酸、ヌクレオチド、ビタミン、抗酸化物質、ミネラル、微量元素、及び電解質からなる群から選択される。
一実施形態において、少なくとも1つの微量栄養素は、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ニコチン酸、又はニコチンアミド)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサールP、又はピリドキサミン)、ビタミンB8(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸)、ビタミンB12(コバラミン)、及びビタミンC(アスコルビン酸)からなる群から選択される、水溶性ビタミンである。
別の実施形態において、少なくとも1つの微量栄養素は、ビタミンK3(メナジオン)、ビタミンK2(メナキノン)、ビタミンK1(フィロキノン)、ビタミンE(α−トコフェロール、又はd−トコフェロール)、ビタミンD2、又はビタミンD3からなる群から選択される、脂溶性ビタミンである。
別の実施形態において、少なくとも1つの微量栄養素は、カルシウム(Ca)、塩化物(Cl)、クロム(Cr)、コバルト(Co)(ビタミンB12の一部として)、銅(Cu)、ヨード(I)、鉄(Fe)、フッ化物(F1)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、リン(P)、カリウム(K)、セレニウム(Se)、ナトリウム(Na)、硫黄(S)、及び亜鉛(Zn)からなる群から選択されるミネラルである。
別の実施形態において、少なくとも1つの微量栄養素は、アラニン、アルギニン、モノメチルアルギニン、非対称ジメチルアルギニン、対称ジメチルアルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、シトルリン、シスチン、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ホモシステイン、ヒポタウリン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンからなる群選択されるアミノ酸である。
別の実施形態において、少なくとも1つの微量栄養素は、C4:0、C6:0、C8:0、C10:0、C11:0、C12:0、C13:0、C14:0、C15:0、C16:0、C17:0、C18:0、C20:0、C21:0、C22:0、C24:0、C14:1 n−5、C15:1 n−5、C16:1 n−7、C17:1 n−7、C18:1 n−9 trans、C18:1 n−9 cis、C20:1 n−9、C22:1 n−9、C24:1 n−9、C18:2 n−6 trans、C18:2 n−6 cis、C18:3 n−6、C18:3 n−3、C20:2 n−6、C20:3 n−6、C20:3 n−3、C20:4 n−6、C22:2 n−6、C20:5 n−3、及びC22:6 n−3脂肪酸から選択される脂肪酸である。
一実施形態において、少なくとも1つの栄養素が多量栄養素である。
一実施形態において、栄養素は、炭水化物、脂肪、タンパク質、アミノ酸、及び水からなる群から選択される。
一実施形態において、少なくとも1つの栄養素は、必須栄養素、又は条件付き必須栄養素である。
一実施形態において、少なくとも1つの栄養素が植物性栄養素である。
別の実施形態において、植物性栄養素は、テルペノイド(イソプレノイド)、例えば、カロテノイド、トリテルペノイド、モノテルペン、及びステロイド、フェノール化合物、例えば、天然モノフェノール、ポリフェノール(例えば、フラボノイド、イソフラボノイド、フラボノリグナン、リグナン、スチルベノイド、クルクミノイド、スチルベノイド、及び加水分解性タンニン)、芳香族酸(例えば、フェノール酸、及びヒドロキシ桂皮酸)、カプサイシン、フェニルエタノイド、アルキルレゾルシノール、グルコシノレート、ベタレイン、及びクロロフィルからなる群から選択される。
一実施形態において、栄養ディスペンサは、3D(三次元)食品プリンターを含む。
更なる態様において、本発明は、栄養組成物を製造するための方法を提示し、方法は、(a)被験者からのサンプル内の1つ以上の栄養の濃度を測定する工程と、(b)被験者からのサンプル内における栄養素の濃度に基づいて被験者に必要な栄養摂取量を計算する工程と、(c)被験者のための個人向け栄養組成物を調製する工程であって、個人向け栄養組成物は、被験者からのサンプルの栄養素の濃度に基づいて計算される、被験者に必要な栄養素の組み合わせを含む、工程とを含む。
本発明の別の態様において、方法は、標的栄養摂取量と、実際の栄養摂取量が収束するまで繰り返される。
更なる態様において、本発明は、(a)被験者に必要な栄養摂取量を計算するためのコントローラであって、コントローラは、被験者からのサンプルの1つ以上の栄養素の濃度に関するデータを測定装置から受け取り、被験者からのサンプル内における栄養素の濃度に基づいて必要な栄養摂取量を計算するように構成されている、コントローラと、(b)被験者に必要とする栄養素の組み合わせを含む、個人向け栄養組成物を調製するための栄養ディスペンサであって、栄養ディスペンサは、コントローラに動作可能に連結され、コントローラによって計算される、被験者の必要な栄養摂取量に基づいて栄養素の組み合わせを含む個人向け栄養組成物を製造するように構成されている、栄養ディスペンサとを含む。
本発明によるシステムの図である。 本発明の方法を実行する一方法を例示するフローチャートである。
本発明は、栄養分が調整された(1つ以上の栄養素の含有量が、個別の被験者の特定の要件に調節された)栄養組成物を製造するためのシステム、方法、及びディスペンサを提示する。この意味において、本発明は、将来性のある個人向けの栄養の分野に寄与するものと考えられる。
本発明は、例えば、家又は病院など、必要に応じて、かつ「インサイチュー」で、栄養組成物を個別に準備することを可能にする。この方法において、栄養摂取における欠陥の検出と、欠陥を補うための栄養組成物の投与との間の遅延を短く保つことができる。いくつかの実施形態において、本発明は、栄養組成物を、自然食組成物として提供することができる。いくつかの実施形態において、本発明は、2D印刷(二次元)印刷、インクジェット、又は3D(三次元)印刷などの印刷技術を利用してもよい。
栄養素
用語「栄養素」とは、例えば、エネルギー、成長、又は健康をもたらすために、身体に有益な効果をもたらす化合物を指している。この用語は、有機及び無機化合物を含む。
本明細書において使用するとき、用語栄養素とは、例えば、多量栄養素、微量栄養素、必須栄養素、条件付き必須栄養素、及び植物性栄養素が挙げられる。
これらの用語は、必ずしも相互に排他的ではない。例えば、いくつかの栄養素は、特定の分類システム、又はリストによって、多量栄養素、又は微量栄養素のいずれかとして定義され得る。表現「少なくとも1つの栄養素」、又は「1つ以上の栄養素」とは、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、10個、20個以上の栄養素を意味する。
用語「1つ以上の栄養素の濃度を測定する」とは、個別の栄養素の代謝物、及び/又はバイオマーカーを測定することを含む。したがって、いくつかの実施形態において、上記の栄養素の1つ以上の代謝物、又は他の指標の濃度が測定される。栄養状態の指標の代謝物は、例えば、Rezzi et al.,Trends in Analytical Chemistry 52(2013):112−119に記載されている。
多量栄養素
用語「多量栄養素」は、当該技術分野において既知であり、本明細書において、生命体の通常の成長及び発達において大量に必要とされる栄養素を指す、標準的な意味に従って使用される。
多量栄養素としては、炭水化物、脂肪、タンパク質、アミノ酸、及び水が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、カルシウム、塩化物、又はナトリウムなど、いくつかのミネラルもまた、多量栄養素に分類される。
微量栄養素
用語「微量栄養素」とは、例えば、エネルギー、成長、又は健康をもたらすために、身体に有益な効果をもたらすが、必要とされる量が少ないか、又は極僅かである化合物を指している。この用語には例えば、有機及び無機化合物の両方、例えば、個別のアミノ酸、ヌクレオチド、及び脂肪酸;ビタミン、抗酸化物質、ミネラル、微量元素、例えば、要素、電解質、例えば、食塩及びこれらの塩が挙げられる。
ビタミンの例示的なリストには、ビタミンA、D、E、K、B1、B2、B6、B12、及びC、レチノール、酢酸レチニル、レチニルパルミテート、βカロテン、コレカルシフェロール(cholecalcipherol)、エルゴカルシフェロール、D−α−トコフェロール、DL−α−トコフェロール、D−α−トコフェロールアセテート、D−α−トコフェロール酸スクシネート、フィロキノン(phyllochinone)、塩酸チアミン、チアミン硝酸塩、リボフラビン、リボフラビンナトリウム−5’−リン酸、ニコチン酸、ニコチンアミド、D−パントテン酸カルシウム、d−パントテン酸ナトリウム、デキサパンテノール、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシン−5’−リン酸、ジパルミチン酸ピリドキシン、プテロイル−モノグルタミン酸、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、D−ビオチン、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸カリウム、及びL−アスコルビル−6−パルミテートが挙げられる。
ミネラルの例示的なリストとしては、カルシウム(Ca)、塩化物(Cl)、クロム(Cr)、コバルト(Co)(ビタミンB12の一部として)、銅(Cu)、ヨード(I)、鉄(Fe)、フッ化物(F1)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、リン(P)、カリウム(K)、セレニウム(Se)、ナトリウム(Na)、硫黄(S)、及び亜鉛(Zn)が挙げられる。有機酸化物の例示的な例としては、酢酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コリン、及びタウリンが挙げられる。
アミノ酸の例示的なリストには、L−アラニン、L−アルギニン、L−システイン、L−ヒスチジン、L−グルタミン酸、Lーグルタミン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−リシン、L−メチオニン、L−オルニチン、L−フェニルアラニン、L−トレオニン、L−トリプトファン、L−チロシン、及びL−バリンが挙げられる。
脂肪酸の例示的なリストには、C4:0、C6:0、C8:0、C10:0、C11:0、C12:0、C13:0、C14:0、C15:0、C16:0、C17:0、C18:0、C20:0、C21:0、C22:0、C24:0、C14:1 n−5、C15:1 n−5、C16:1 n−7、C17:1 n−7、C18:1 n−9 trans、C18:1 n−9 cis、C20:1 n−9、C22:1 n−9、C24:1 n−9、C18:2 n−6 trans、C18:2 n−6 cis、C18:3 n−6、C18:3 n−3、C20:2 n−6、C20:3 n−6、C20:3 n−3、C20:4 n−6、C22:2 n−6、C20:5 n−3、及びC22:6 n−3脂肪酸が挙げられる。CX:という表現において、Y、Xは、脂肪酸内における炭素原子の合計数を指し、Yは、脂肪酸内における二重結合の合計数を定義している。
植物性栄養素
用語「植物性栄養素」とは、健康に良い効果を伴う、生体活性の植物由来化合物を指す。
植物性栄養素の例示的な、非網羅的なリストとしては、テルペノイド(イソプレノイド)、例えば、カロテノイド、トリテルペノイド、モノテルペン、及びステロイド、フェノール化合物、例えば、天然モノフェノール、ポリフェノール(例えば、フラボノイド、イソフラボノイド、フラボノリグナン、リグナン、スチルベノイド、クルクミノイド、スチルベノイド、及び加水分解性タンニン);芳香族酸(例えば、フェノール酸、及びヒドロキシ桂皮酸);カプサイシン;フェニルエタノイド;アルキルレゾルシノール;グルコシノレート;ベタレイン及びクロロフィルが挙げられる。
必須栄養素
用語「必須栄養素」は、本明細書においては、内因的に合成することができないか、又は健康に必要な濃度で合成することができない、栄養素を指す。例えば、必須栄養素は、被験者の食事により得られなくてはならない栄養素であり得る。
必須栄養素の例示的な非網羅的リストは、必須脂肪酸、必須アミノ酸、必須ビタミン、及び必須栄養素ミネラルが挙げられる。
人間の必須アミノ酸には、フェニルアラニン、バリン、トレオニン、トリプトファン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、リシン、及びヒスチジンが挙げられる。
ヒトのための必須脂肪酸は、αリノレン酸、及びリノレン酸が挙げられる。
加えて、栄養素は、例えば、被験者が特定の病気、疾患、又は遺伝子型をもつかどうかによって、「条件付き必須」であり得る。
サンプル
一般的に、用語「サンプル」とは本明細書において使用するとき、体液、又は他の組織サンプルタイプ、例えば、血液、血漿、血清、痰、唾液、汗(発汗)、又は尿を指す。被験者からこのようなサンプルを得る技術は既知である。用語はまた、例えば、呼気など、身体組織と接触させるか又は皮膚と接触させることによって得られる他の組織又は流体のサンプルを含む。
本方法は典型的には、ヒト又は動物の身体の外側、例えば、試験される被験者から事前に得られた体液サンプルで行われる。好ましくはサンプルは血液から得られ、すなわちサンプルは、全血又は、血漿若しくは血清などの血液フラクションを含む。
血液サンプルを採取し、かつ血液フラクションを分離する技術は当該技術分野において既知である。例えば、静脈血サンプルは、針を使用して患者から採取され、プラスチックチューブ内に堆積されてもよい。採取チューブは、例えば、スプレーコーティングしたシリカ、及び血清分離のためのポリマーゲルを含んでもよい。血清は、室温において、1300RCFで10分間にわたり、遠心分離によって分離され、−80℃で小さなプラスチックチューブに保存されてもよい。
測定装置
システムは測定装置を備える。装置は、被験者からのサンプル内の栄養素の濃度を測定するためのいずれかの好適な装置を含み得る。例えば、測定器は、例えば、分光装置、例えば、分光測定システム、質量分析システム、高解像度NMR分光システムなど、任意の種類の分析装置又はシステムであり得る。様々な好適な方法は、例えば、Rezzi et al.,Trends in Analytical Chemistry 52(2013)112−119に記載されている。
一実施形態において、測定装置はバイオセンサーであり得る。バイオセンサーは、栄養素を検出するために使用される分析装置であり、生体成分を理化学的検出器と組み合わせる。バイオセンサーは典型的には、生体認識構成要素、バイオトランスデューサ構成要素、及び信号増幅機、プロセッサ、及びディスプレイを含む電子システムから構成される。トランスデューサ及び電子機器は、例えば、CMOSベースのマイクロセンサシステムにおいて、組み合わされ得る。認識構成要素は、バイオレセプタと称されることが多く、関心の栄養素と相互作用するために、有機体の生体分子、又は生物学的システムを模したレセプタを使用する。この相互作用は、サンプル内の標的栄養素の存在と比例する、測定可能な信号を出力する、バイオトランスデューサによって測定される。バイオセンサーの設計の一般的な目的は、サンプルが得られる場所でのポイントオブケアによる、迅速で便利な試験を可能にすることである。
高解像度NMR分光法
一実施形態において、測定装置はNMR分光計を含む。NMR分光法は、分析的にロバストな方法で、事前選択なしに、かつサンプル調製が行われないか、又は極僅かサンプル調製で、数百の栄養素、及び/又はこれらの代謝物を全体的にプロファイリングするための、固有の予測をもたらす(例えば、F.P.Martin et al.,Magn.Reson.Chem.49(2011)S47−S54;J.C.Lindon et al.,Annu.Rep.NMR Spec.38(1999)1−88、参照)。いくつかの実施形態において、尿及び血漿栄養素プロファイルの平行分析が行われてもよい。完全な組織サンプルもまた、最小限のサンプル調製物を使用して、高解像度マジック角回転NMRにより分析することができる。プロトンNMR分光法は、感度の理由のために使用され得るが、多くの場合に、分子同一性の確認のため、又は更に多次元技術を使用した構造解析の目的のために、多次元技術を使用して、炭素13核が測定されてもよい。
質量分析法(MS)
別の実施形態において、測定装置は、質量分析法を含む。MSは、例えば、I.D.Wilson et al.,J.Chromatogr.B Analyt.Technol.Biomed.Life Sci.817(2005)67−76 and M.R.Wenk,Nat.Rev.Drug Discov.4(2005),594−610に記載される、全体又は標的分析のために使用され得る。MSは、様々なイオン化技術を使用する(事前のサンプル調製を必要とするが)、高感度の代謝物分析を可能にするために、nLスケールのガスクロマトグラフィ(GC)、又は液体クロマトグラフィ(LC)に連結され得る。例えば、アミノ酸、脂肪酸、有機酸、ビタミン、及び植物性栄養素など、様々な栄養素及びそれらの代謝物の種類を測定するために、様々な方法が利用可能である。近年の技術の進歩により、感度、質量正確性、走査速度、及び解像度などのMS分析性能は、例えば、脂質分析方法(すなわち、リピドミクス)(K.Schuhmann et al.,J.Mass Spectrom.47(2012)96−104参照)におけるように、事前のクロマトグラフィー工程なしでも、生体サンプルのプロファイリングを可能にするまでに改善された。
したがって、特定の実施形態において、質量分析計は、電子衝撃(EI)、化学イオン化(CI)、フィールドイオン化(FDI)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、レーザー堆積イオン化(LDI)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)、及び表面強化レーザー脱離イオン化(SELDI)から選択される、イオン化方法を使用してもよい。更なる実施形態において、質量分析検出方法は、四重極質量分析法(QMS)、フーリエ変換質量分析法(FT−MS)、及び飛行時間分光法(TOE−MS)から選択される。
測定装置は、コントローラと動作可能に連結され、例えば、測定装置及びコントローラは、互いに電気通信している。特に、測定装置は、栄養素の濃度に関するデータを、更なる処理のために、コントローラに送る。いくつかの実施形態において、被験者に関するデータ(例えば、年齢、性別、体重、又は他の基準)もまた、コントローラに送信され得る。いくつかの実施形態において、測定装置は、遠隔通信、又はデータネットワークを介して、例えば、インターネット、又はワイヤレス、若しくはモバイル通信システム(短距離無線技術を含む)を介して、コントローラと通信してもよい。例えば、好適な通信プロトコルには、TCP/IP、CDMA、GSM、GPRS、EDGE、Bluetooth、Inmarsat、WLAN、ISDNなどが挙げられる。
コントローラ
システムは、被験者に必要な栄養摂取量を計算するためにコントローラを更に含む。コントローラは、測定装置に動作可能に連結され、被験者からのサンプル内の栄養素の濃度に基づいて必要な栄養摂取量を計算するように構成されている。
コントローラは、ハードウェア、及び/又はソフトウェア内に実装され、典型的にはマイクロプロセッサを含み得る。コントローラは、例えば、通信ネットワークを介して、測定装置から受け取ったデータに基づいて計算を行うように構成されている。
例えば、コントローラは、(i)サンプル内の栄養素の濃度の標的値と、実際値との差を計算し、かつ(ii)標的値と実際値との差に基づいて被験者に必要な栄養摂取量を計算するように構成されてもよい。
用語「栄養摂取量の標的値」とは、請求項において使用するとき、個人の栄養所要量と関連する。栄養所要量は、時間間隔当たり、好ましくは24時間すなわち、1日当たりの栄養素の量(例えば、g、mg、μg、ng、pg、又はモル)として示されてもよい。更なる時間感覚(例えば、分、時間、週、月)がまた想到される。栄養摂取が、1日1回のみである場合、「栄養摂取量の標的値」は、1日当たりの栄養素の量として示されてもよい。
しかし、殆どの場合、栄養摂取は、1日に2回以上であり、毎日の栄養所要量は、2回以上の食事によって達成され得る。この場合、毎日の栄養所要量は、分割される。そして「栄養摂取量の標的値」は、1回の食事当たりの栄養量として示される。
コントローラは、栄養摂取量に関する情報を含む1つ以上のデータベースにアクセスするように構成されてもよい。例えば、コントローラは、年齢、性別、体重などの条件に基づき、健康な被験者の指標である、栄養素の標的値(例えば、栄養素濃度)のデータベースにアクセスしてもよい。標的値は、健康な被験者の指標である、特定の値、又は値の範囲の形態であり得る。このようなデータベースの標的値と、栄養素濃度の実際値を比較することにより、コントローラは、被験者が特定の栄養素の補給を必要としているかどうかを判定することができる。
コントローラはまた、必要な栄養素補給濃度を規定する情報を提供する、データベースにアクセスしてもよい。例えば、プロセッサが栄養素の標的値と実際値との差を計算した後、プロセッサは栄養素濃度を標的(例えば、健康な)値に戻すのに必要な、栄養摂取量の指標をもたらすデータベースにアクセスしてもよい。このようなデータベース内の情報は、被験者の年齢、性別、体重などの基準に基づく場合がある。
コントローラは栄養ディスペンサに動作可能に連結され、例えば、栄養ディスペンサ及びコントローラは、互いに電気通信している。特に、コントローラは、被験者のために必要な栄養摂取量に関するデータを栄養ディスペンサに送る。
いくつかの実施形態において、栄養ディスペンサ及びコントローラは、単一の装置内で実現され得る。いくつかの実施形態において、栄養ディスペンサは、遠隔通信、又はデータネットワークを介して、例えば、インターネット、又はワイヤレス、若しくはモバイル通信システム(短距離無線技術を含む)を介して、コントローラと通信してもよい。例えば、好適な通信プロトコルには、TCP/IP、CDMA、GSM、GPRS、EDGE、Bluetooth、Inmarsat、WLAN、ISDNなどが挙げられる。
栄養ディスペンサ
システムは、栄養組成物を製造するためのディスペンサを更に含む。ディスペンサは、様々な量の様々な栄養素を組み合わせて、個別の被験者の必要性に合わせて個別化された、単一の組成物にすることができる。
栄養ディスペンサは、被験者に不足していると判定された、少なくなくとも1つの栄養素の所望の量に関する情報を、コントローラから受信することができる。特に、栄養ディスペンサは、被験者に必要な栄養素の摂取量に関する入力値を受け取り、所望量の栄養素を適切な組成物に導入することができる。
いくつかの実施形態において、栄養ディスペンサは、2D、3D、又はインクジェットプリンタを含むことがある。
用語「2D印刷」は、本質的に二次元の組成物を表面に堆積する方法を指す。
用語「インクジェット印刷技術」は、印刷溶液又はインクの液滴を噴出することを含むコンピュータ印刷の種類である。「インクジェット印刷タブレット、ホイル、フィルム、又はウエハ」の場合、栄養組成物は、適切な支持体へとインクジェット印刷される。好ましくは、支持体は、口腔液(例えば、唾液)に可溶性である。
「3D印刷技術」は、デジタルモデルの実質的にあらゆる形状の、三次元固形物を作製する方法を含む。固形物の形成は、材料の連続的な層が、同じ又は異なる形状で堆積される、加法方法によって実現される。「3D印刷タブレット、ホイル、フィルム、又はウエハ」の場合、栄養組成物は、タブレット、ホイル、フィルム、又はウエハに含まれる。これは、(投与形態の)マトリックスを形成するために、栄養組成物を化合物と混合することによって達成することができ、生じる混合物は、3D印刷にとって好適なものでなくてはならない。栄養素のある層とない層を交互にすることも考えられる。
本発明の栄養ディスペンサとして使用するのに好適な3D食品プリンターの一例が、米国特許出願公開第2013/034633号に記載されている。したがって、一実施形態において、栄養ディスペンサは、米国特許出願公開第2013/0034633号に記載される装置を含み、これは、被験者に必要とされる栄養摂取量に関する入力値を受信するように適合されている。米国特許出願公開第2013/0034633号は、入力デジタルデータから、三次元(3D)物体の層同士のプロトタイピングを行うこと、特に、この方法による食用製品の製造に関する。このシステムは、その物体専用の工具、又は人的介入なしに、層製造方法により、食料物体を自由形状製作することを含む。一実施形態により、形成される製品のCADデータに従って、食用材料が層ごとに分配され、可食の結合剤が各連続的な層上に選択的に放出される。最新の断面の選択された領域が、前に結合された断面に対して結合される。未結合の食料材料は、製造方法中に食料製品を支持するように機能し、繊細で複雑な製品の製造を可能にする。選択的な色、風味、及び/又は質感は、3D食料物体の本体全体を通じて別個に調整され得る。
本発明の実施形態において、米国特許出願公開第2013/0034633号に記載される装置は、コントローラによって判定された、被験者にとって必要な栄養摂取量に基づき、所望量の特定の栄養素の混合を含む製品を製造するために使用される。
別の実施形態において、栄養ディスペンサは、欧州特許第2292126(A1)号に記載される装置であり得る。欧州特許第2292126(A1)号は、粉末状材料のための多数の貯蔵ホッパー、各貯蔵ホッパーに接続され、制御された量の粉末状材料を放出するように動作可能な、制御可能な出口と、制御可能な液体供給源と、ミキサと、ユーザーからのデータをキャプチャするためのユーザーインターフェースを含む制御システムとを含む、装置に関する。本発明の実施形態において、粉末状の材料は栄養素を含む。欧州特許第2292126(A1)号に記載される装置とは対照的に、本発明によって装置は、コントローラに、よって栄養素の測定装置に動作可能に接続され、個人向けの栄養組成物が、被験者の栄養素の濃度に関するデータに基づいて製造される。したがって、必要な栄養摂取量が栄養ディスペンサに送信され、ディスペンサは特定量の特定の粉末状材料を組み合わせて、所望の栄養組成物を製造する。この実施形態において、栄養ディスペンサは、液体供給源及び出口へと信号を送信して、決められた量の液体及び各粉末状材料をミキサ内へと放出し、その後組成物を容器内に分配してもよい。
更なる実施形態において、栄養ディスペンサは、国際公開第03/056493号に記載される装置であり得る。国際公開第03/056493号は、データベース構成と、ユーザーインターフェースと、異なる栄養素及び/又は医療物質を貯蔵するための空間を含む栄養素及び/又は薬剤ディスペンサとを含む装置を記載している。栄養ディスペンサは、投与物を消費する人のための、栄養素及び/又は薬剤の最適な投与量を規定するように構成され、栄養素の成分、量、及び割合が、少なくとも部分的にデータベース構成の支援により規定される。装置は、規定された栄養素を測定するための、設備を含んでもよい。本発明の実施形態において、コントローラは、入力を受け取り、栄養素組成物に導入するのに、規定の貯蔵部からの、特定の栄養素の必要量を判定することができる、国際公開第03/056493号に記載される構成に基づいた、データベース構成及びプロセッサを含み得る。しかしながら、国際公開第03/056493号に記載される装置とは異なり、本発明の装置は、コントローラを介して栄養素の測定装置に動作可能に接続され、したがって栄養ディスペンサは、栄養素の濃度の測定値、及び被験者に必要な栄養摂取量に基づいて個人向けの栄養組成物を製造する。規定された栄養素の混合を含む栄養組成物はその後、装置によって製造及び分配される。
別の実施形態において、栄養ディスペンサは、米国特許出願公開第2011/0137242号に記載される装置であり得、これは、被験者の遺伝子プロファイルに基づいて栄養素及び補給成分の個人向けの混合物を調製するためのシステムを対象としている。このシステムは、ユーザーの遺伝子情報をシステムに入力するための入力装置と、ユーザー入力情報に基づいて遺伝子情報を特定する特定装置と、ユーザーにより入力された情報を処理し、システム内に保存された成分の配合及び濃度を特定するための処理装置と、飲料の形態でユーザーに供給するために、栄養素及び補給成分のカスタマイズした混合物を混合するための混合装置とを含む。したがって、本発明の実施形態において、コントローラ及び栄養ディスペンサは、米国特許出願公開第2011/0137242号に記載されるものに基づく、処理装置及び混合装置を含み得る。しかしながら、米国特許出願公開第2011/0137242号に記載される装置とは異なり、本発明の装置は、コントローラを介して栄養素の測定装置に動作可能に接続され、したがって栄養ディスペンサは、栄養素の測定値、及び被験者に必要な栄養摂取量に基づいて個人向けの栄養組成物を製造する。したがって、本発明において、コントローラは、被験者のための、例えば、飲料などの、個人向けの栄養組成物を製造するために、栄養成分の適切な混合及び濃度を選択するためのこの種類の入力を使用する。
更に別の実施形態において、栄養ディスペンサは、国際公開第2005/111955号に記載される装置を含み得る。国際公開第2005/111955号は、システムに組み込まれた装置内に貯蔵された材料から構成された、カスタマイズした栄養供給物を分配するためにシステムを開示している。装置は、材料貯蔵モジュール、材料処理モジュール、及び供給ディスペンサを含む。加えて、装置は、顧客用インターフェースと、ユーザーインターフェースに動作可能に接続され、貯蔵モジュール、処理モジュール、及びディスペンサの動作を制御するようにプログラムされたコントローラとを含む。使用中、顧客は、インターフェースを通じてカスタマイズした供給量を選択し、コントローラがそのメモリに保存された情報を参照して、既定の制約に基づき顧客が選択した供給量に最も適合する供給量を配合し、その後コントローラが、処理モジュール内の原材料保存モジュールからの必要な原材料の混合を指示し、供給量が顧客へと分配される。本発明の実施形態において、コントローラ及び栄養ディスペンサは、国際公開第2005/111955号に記載されるコントローラ、処理モジュール、及びディスペンサと同様の方法で構成されてもよい。しかしながら、国際公開第2005/111955号に記載される方法とは対照的に、本発明の実施形態において、栄養ディスペンサは、被験者が、コントローラから必要とする栄養摂取量に関する情報を受け取り、これにより被験者からのサンプルの栄養素濃度の測定値に基づいて栄養組成物を分配するように構成されている。
別の実施形態において、栄養ディスペンサは、国際公開第2005/053608号に記載される、患者のための個別の投与物の形態のものを調製するための装置に基づくことがある。国際公開第2005/053608号は、個別の患者の投薬の必要性と、薬剤の製造、添加剤、及び包装に関する詳細と、薬剤及び添加剤からなるペレットのカプセル形成に関連する記録を保存する、3つのデータベースを含むシステムを記載している。プロセッサは、特定のユーザーを特定する入力を受け取り、ユーザーの薬剤の必要性に応じるために必要なカプセル又はペレットを選択するために、第1、第2、及び第3データベースと関連付けられている。選択されたペレットはその後、装置内の分配部で組み合わせられ、その後個人に提示される。本発明の実施形態において、コントローラ及び栄養ディスペンサは、国際公開第2005/053608号に記載されるプロセッサ及び分配部と同様の方法で配置されてもよい。しかしながら、国際公開第2005/053608号に記載される方法とは対照的に、本発明の実施形態において、栄養ディスペンサは、コントローラから被験者が必要とする栄養摂取量に関する情報を受け取り、これにより被験者からのサンプルの栄養素濃度の測定値に基づいて栄養素の混合を含む栄養組成物を分配するように構成されている。したがって、本発明において、コントローラは、被験者の特定の栄養素の標的濃度、並びに、栄養素の不足の特定の濃度に基づく、必要な栄養摂取量に関する記録を保存する、データベースにアクセスすることができる。コントローラは、したがって、被験者に不足している少なくとも1つの栄養素を含む、個人向け栄養組成物を製造するために、組み合わせるべき特定の栄養素の量を、栄養ディスペンサに示すことがある。
更に別の実施形態において、栄養ディスペンサは、被験者に不足している、必要な濃度の栄養素を製造することができる、組み込み可能な装置であり得る。組み込み可能なディスペンサは、コントローラから被験者の栄養摂取量に関する情報を受け取り、これにより被験者からのサンプルの栄養素濃度の測定値に基づいて栄養素の混合を含む栄養組成物を分配するように構成されている。
栄養組成物
栄養組成物は、投与ユニットの形態であり得る。用語「投与ユニット」とは、栄養素の投与量、すなわち、栄養素の濃度の標的値と実際値との差に対応する量が被験者に供給されるユニット(任意により、いくつかのサブユニットからなる)を指す。
いくつかの実施形態において、栄養組成物を含む投与ユニットは、口から嚥下されるか放出される必要はない。したがって、投与ユニットは被験者の口内に配置されると急速に分解し、よって栄養素を口腔流体内に放出してもよく、これにより、栄養素は口腔流体と共に嚥下されて、消化管で吸収される(腸内吸収)。この目的のため、投与ユニット及び栄養組成物は、水溶性材料、特に唾液などの口腔流体に可溶性の材料に基づく場合がある。加えて、又は代替的に、栄養素は、少なくとも部分的に口腔粘膜により吸収される(腸管外吸収)。
「ホイル」又は「フィルム」は、材料の層の薄い可撓性の箔又はシートを意味する。任意により、2層以上の同じ、又は異なる材料が提供されてもよい(多層ホイル、又はフィルム)。
いくつかの実施形態において、個人向け栄養組成物は、食品の天然由来マトリックスの、栄養素の天然の複合体(natural complex assembly)であり得る。
別の実施形態において、個人向け栄養組成物は、栄養素の供給を促進する、タンパク質、及び/又は脂質キャリアを含み得る。
栄養組成物は、飲料、タブレット、カプセル、フィルム、インクジェットで製造された、又は3D印刷で製造された製品であり得る。
栄養組成物は、局所的投与に好適な形態であり得る。例えば、組成物は、ローション、クリーム、又は軟膏であり得る。
食品組成物は、被験者からのサンプルの栄養素の濃度の測定値に基づき、栄養素の混合を提供する、食品混合物、又は食料製品であり得る。栄養組成物は、食料製品又は他の食用製品の形態であり得る。
被験者
被験者は、幼児、子供、成人、及び高齢者を含み得る。被験者は、健康であるか、又は病気であってもよく、例えば、被験者は通常の健康な被験者であるか、介護施設の住居者、及び/又は寝たきりの患者であってもよい。この用語はまた、動物、特にネコ又は犬などの愛玩動物を含み得る。
本発明の更なる利益及び特徴は、以下の実施例、及び添付の図面から当業者に明らかとなる。
図1は、本発明によるシステム1の一実施形態を示している。システムは、診断測定装置3、コントローラ4、及び栄養ディスペンサ5を含む。診断測定装置3は、コントローラ4に動作可能に連結され、コントローラ4が、栄養ディスペンサ5に動作可能に連結されている。
動作中、サンプル2は、被験者1から得られる。サンプルは例えば、被験者の血液、尿、又は他の組織サンプルであり得る。診断測定装置3(例えば、質量分析計)は、サンプル中の1つ以上の栄養素の濃度を測定し、被験者内の栄養素の濃度に関するデータを、例えば、通信ネットワークを使用して、コントローラ4に送信する。
コントローラ4は、被験者の栄養データを処理し、特定の栄養素の濃度が、被験者の標的値を上回っているか、又は下回っているかを判定し得る。例えば、コントローラは、健康な被験者内の特定の栄養素の標的濃度を含むデータベースにアクセスし、標的値濃度を、被験者内で測定される実際の濃度と比較することができる。各栄養素の標的濃度と実際の濃度との差を計算することによって、コントローラは、例えば、栄養補給濃度に関する情報を含む第2データベースにアクセスして、被験者に必要な栄養摂取量を判定する。
コントローラ4はその後、被験者に必要な栄養摂取量に関する情報を、例えば、通信ネットワークを使用して、栄養ディスペンサ5に送信する。栄養ディスペンサ5は例えば、3D食品プリンター、又は栄養素成分の規定された、特定の組み合わせを製造することができる他の装置であり得る。
栄養ディスペンサ5は、被験者に必要な栄養素に関する情報を受け取り、これに基づいて個人向け栄養組成物6を製造する。したがって栄養ディスペンサ5は、組成物6内に、被験者内の栄養素の濃度が標的濃度を上回っているか、又は下回っているかにより、特定の濃度の各栄養素を含む。
個人向け栄養組成物6は、その後被験者により消費される。いくつかの実施形態において、更なるサンプル2が取られ、栄養素の濃度が再度測定される。典型的に、個人向け栄養組成物の投与は、被験者内の各栄養素の標的値と実際値との間の収束につながる。標的値と実際値との間に依然として有意な差がある場合、更なる栄養組成物が製造されて、被験者に投与されてもよい。したがって、いくつかの実施形態において、方法は、標的値と実際値が収束するまで、繰り返し、又は反復的に実施され得る。他の実施形態において、方法は、標的値及び実際値をある範囲内でできる限り近く、永久に維持するために、連続的、又は規則的な周期で実施されてもよい。
図2は、本発明による代表的な方法の一実施例を示す。
工程1:被験者からのサンプルの栄養素の濃度を判定する
被験者の栄養状態は、例えば、質量分析法により、栄養素の濃度を測定することによって判定される。判定された栄養素の濃度は、被験者の年齢、性別、及び体重に関するデータと共に、例えば、通信ネットワークを使用して、コントローラに送信される。
工程2:被験者に必要な栄養摂取量を計算する
コントローラは、検出装置から送信される栄養素の濃度に基づいて被験者に必要な栄養摂取量を計算する。計算及び定量化工程は、データ処理システム、例えば、コンピュータの支援により実効される。
工程3:インクジェット印刷されたホイル、又はフィルムの製造
規定の濃度(量/体積、例えば、g/L、mg/mL、モル/L、又はmモル/L)の栄養素を有する、印刷溶液の形態の栄養組成物が調製される。その後、規定の体積の栄養組成物、及びしたがって、所望量の栄養素が、支持体として機能するホイル又はフィルムに印刷される。印刷方法は、単一の印刷工程において、又は代替的に、印刷工程を数回繰り返すことによって実施することができる。
工程4:3D印刷された投与形態の製造
規定の濃度の栄養素を含む3D印刷溶液が調製される。その後、規定の体積の印刷溶液を連続的に層化することにより、所望量の栄養素を含む投与形態を形成することによって、三次元物体が形成される。

Claims (26)

  1. 栄養組成物を製造するためのシステムであって、
    (a)被験者からのサンプル内の1つ以上の栄養素の濃度を測定するための測定装置と、
    (b)前記被験者に必要な栄養摂取量を計算するためのコントローラであって、前記測定装置に動作可能に連結され、前記被験者からの前記サンプル内の前記栄養素の前記濃度に基づいて前記必要な栄養摂取量を計算するように構成されている、コントローラと、
    (c)前記被験者に必要な栄養素の組み合わせを含む個人向け栄養組成物を調製するための栄養ディスペンサと、を含み、
    前記栄養ディスペンサは、前記コントローラに動作可能に連結され、前記コントローラにより計算された前記被験者に必要な栄養摂取量に基づく前記栄養素の組み合わせを含む、前記個人向け栄養組成物を製造するように構成されている、システム。
  2. 前記コントローラは、(i)前記サンプル内の前記栄養素の前記濃度の標的値と実際値との差を計算し、(ii)前記標的値と前記実際値との差に基づいて前記被験者に必要な栄養摂取量を計算するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記1つ以上の栄養素の前記濃度の前記標的値と前記実際値が収束することを確実にするべく、前記被験者の栄養状態をモニタリングするために、前記個人向け栄養組成物の供給後に、前記測定装置へと戻るフィードバックループを含む、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記個人向け栄養組成物は、印刷された栄養組成物、好ましくは2D印刷、インクジェット印刷、又は3D印刷された栄養組成物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 前記栄養組成物は、経口投与、好ましくは、舌下投与、経舌投与、又は頬側投与のためのものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記栄養組成物は、タブレット、ホイル、フィルム、及びウエハからなる群から選択される投与形態として提供される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記栄養組成物は、食料製品又は他の食用製品である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記測定装置は、分光計、質量分析計、又はNMR分光計を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記栄養素は、微量栄養素、多量栄養素、必須栄養素、条件付き必須栄養素、及び植物性栄養素からなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 少なくとも1つの栄養素は、微量栄養素である、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記微量栄養素は、脂肪酸、アミノ酸、ヌクレオチド、ビタミン、抗酸化物質、ミネラル、微量元素、及び電解質からなる群から選択される、請求項9又は10に記載のシステム。
  12. 少なくとも1つの微量栄養素は、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ニコチン酸、又はニコチンアミド)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサールP、又はピリドキサミン)、ビタミンB8(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸)、ビタミンB12(コバラミン)、及びビタミンC(アスコルビン酸)からなる群から選択される水溶性ビタミンである、請求項9〜11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 少なくとも1つの微量栄養素は、ビタミンK3(メナジオン)、ビタミンK2(メナキノン)、ビタミンK1(フィロキノン)、ビタミンE(α−トコフェロール、又はd−トコフェロール)、ビタミンD2、又はビタミンD3からなる群から選択される脂溶性ビタミンである、請求項9〜11のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 少なくとも1つの微量栄養素は、カルシウム、塩化物、クロム、コバルト、銅、ヨード、鉄、フッ化物、マグネシウム、マンガン、モリブデン、リン、カリウム、セレニウム、ナトリウム、硫黄、及び亜鉛からなる群から選択されるミネラルである、請求項9〜11のいずれか一項に記載のシステム。
  15. 少なくとも1つの微量栄養素は、アラニン、アルギニン、モノメチルアルギニン、非対称ジメチルアルギニン、対称ジメチルアルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、シトルリン、シスチン、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ホモシステイン、ヒポタウリン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、オルニチン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンからなる群から選択されるアミノ酸である、請求項9〜11のいずれか一項に記載のシステム。
  16. 少なくとも1つの微量栄養素は、C4:0、C6:0、C8:0、C10:0、C11:0、C12:0、C13:0、C14:0、C15:0、C16:0、C17:0、C18:0、C20:0、C21:0、C22:0、C24:0、C14:1 n−5、C15:1 n−5、C16:1 n−7、C17:1 n−7、C18:1 n−9 trans、C18:1 n−9 cis、C20:1 n−9、C22:1 n−9、C24:1 n−9、C18:2 n−6 trans、C18:2 n−6 cis、C18:3 n−6、C18:3 n−3、C20:2 n−6、C20:3 n−6、C20:3 n−3、C20:4 n−6、C22:2 n−6、C20:5 n−3、及びC22:6 n−3脂肪酸から選択される脂肪酸である、請求項9〜11のいずれか一項に記載のシステム。
  17. 少なくとも1つの栄養素は、多量栄養素である、請求項9に記載のシステム。
  18. 前記多量栄養素は、炭水化物、脂肪、タンパク質、アミノ酸、及び水からなる群から選択される、請求項9又は17に記載のシステム。
  19. 少なくとも1つの栄養素は、必須栄養素である、請求項9〜18のいずれか一項に記載のシステム。
  20. 少なくとも1つの栄養素は、植物性栄養素である、請求項9〜19のいずれか一項に記載のシステム。
  21. 前記植物性栄養素は、テルペノイド(イソプレノイド)、例えば、カロテノイド、トリテルペノイド、モノテルペン、及びステロイド;フェノール化合物、例えば、天然モノフェノール、ポリフェノール(例えば、フラボノイド、イソフラボノイド、フラボノリグナン、リグナン、スチルベノイド、クルクミノイド、スチルベノイド、及び加水分解性タンニン);芳香族酸(例えば、フェノール酸、及びヒドロキシ桂皮酸);カプサイシン;フェニルエタノイド;アルキルレゾルシノール;グルコシノレート;ベタレイン、及びクロロフィルからなる群から選択される、請求項20に記載のシステム。
  22. 前記栄養ディスペンサは、3D食品プリンターを含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載のシステム。
  23. 栄養組成物を製造するための方法であって、
    (a)被験者からのサンプル内の1つ以上の栄養素の濃度を測定する工程と、
    (b)前記被験者からの前記サンプル内の前記栄養素の前記濃度に基づいて、前記被験者に必要な栄養摂取量を計算する工程と、
    (c)前記被験者のための個人向け栄養組成物を調製する工程とを含み、
    前記個人向け栄養組成物は、前記被験者からの前記サンプル中の前記栄養素の濃度に基づいて計算された前記被験者に必要な栄養素の組み合わせを含む、方法。
  24. 前記標的栄養摂取量と前記実際の栄養摂取量とが収束するまで繰り返される、請求項23に記載の方法。
  25. (a)被験者に必要な栄養摂取量を計算するためのコントローラであって、前記被験者からのサンプル内の1つ以上の栄養素の濃度に関するデータを測定装置から受け取り、前記被験者からの前記サンプル内の前記栄養素の前記濃度に基づいて、前記必要な栄養摂取量を計算するように構成されている、コントローラと、
    (b)前記被験者に必要な栄養素の組み合わせを含む個人向け栄養組成物を調製するための栄養ディスペンサであって、前記コントローラに動作可能に連結され、前記コントローラにより計算された前記被験者に必要な栄養摂取量に基づく前記栄養素の組み合わせを含む前記個人向け栄養組成物を製造するように構成されている、栄養ディスペンサと、を含む、装置。
  26. 前記1つ以上の栄養素の前記濃度の前記標的値と前記実際値が収束することを確実にするべく、前記個人向け栄養組成物を摂取した後の前記被験者の栄養状態をモニタリングするために、前記個人向け栄養組成物の供給後に、前記測定装置へと戻るフィードバックループを含む、請求項25に記載の装置。
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