[0021]添付の図面を参照して、新規のシステム、装置、および方法の様々な態様が以下でより十分に説明される。しかしながら、教示の開示は、多くの異なる形態で具現化され得るものであり、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が徹底的で完全なものとなり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように与えられる。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本発明の任意の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本発明の任意の他の態様と組み合わせて実装されるにせよ、本明細書で開示される新規のシステム、装置、および方法のいかなる態様をも包含するものであることを、当業者は理解されたい。たとえば、本明細書に記載された任意の数の態様を使用して装置が実装されてよく、または方法が実践されてよい。加えて、本発明の範囲は、本明細書に記載された本発明の様々な態様に加えて、またはそれ以外の、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるような装置または方法を包含することが意図される。本明細書で開示されるいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。
[0022]特定の態様が本明細書において説明されるが、これらの態様の多くの変形および置換は本開示の範囲内に入る。好適な態様のいくつかの利益および利点が言及されるが、本開示の範囲は特定の利益、使用、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、様々なワイヤレス技術、システム構成、ネットワーク、および伝送プロトコルに広く適用可能であることが意図され、それらのうちのいくつかが例として、図および好適な態様についての以下の説明において示される。詳細な説明および図面は、限定的ではなく、本開示の例示にすぎず、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲とその均等物によって定義される。
[0023]ワイヤレスネットワーク技術は、様々なタイプのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を含み得る。WLANは、広く使用されるネットワーキングプロトコルを利用して、近くのデバイスを互いに相互接続するために使用され得る。本明細書で説明される様々な態様は、Wi−Fi(登録商標)、またはより一般的には、ワイヤレスプロトコルのIEEE802.11ファミリーの任意のメンバーなどの、任意の通信規格に適用され得る。たとえば、本明細書で説明される様々な態様は、サブ1GHz帯域を使用するIEEE802.11ahプロトコルの一部として使用され得る。
[0024]いくつかの実装形態では、WLANは、ワイヤレスネットワークにアクセスするコンポーネントである様々なデバイスを含む。たとえば、3つのタイプのデバイス、すなわちアクセスポイント(「AP」)と、中継器と、(局または「STA」とも呼ばれる)クライアントとがあり得る。一般に、APはWLANのためのハブまたは基地局として働き、中継デバイスは、WLANのためのAPと、WLANのユーザとして働く1つまたは複数のSTAとの間の通信リンクを提供する。たとえば、STAはラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話などであり得る。ある例では、STAは、インターネットまたは他のワイドエリアネットワークへの一般的な接続性を得るために、Wi−Fi(たとえば、802.11ahなどのIEEE802.11プロトコル)準拠のワイヤレスリンクを介して、中継デバイスを通じてAPに接続する。いくつかfの実装形態では、STAはまた、中継デバイスとして使用され得る。いくつかの実装形態では、STAは、APとしても使用され得る。STAまたはAPは、ワイヤレス通信ネットワーク中のノードと呼ばれることがある。STAまたはAPは、ワイヤレス通信ネットワーク中のワイヤレスデバイスまたはアクセス端末と呼ばれることがある。
[0025]開示される別の態様は、ワイヤレス通信のためのワイヤレスノードである。ワイヤレスノードは、アンテナと、1つまたは複数のデバイスが装置と通信することを許可される時間枠の開始時間を示すメッセージを生成するように構成された処理システムと、開始時間は絶対的な時間基準に基づく、アンテナを使用して生成されたメッセージを送信するように構成された送信機とを含む。
[0026]アクセスポイント(「AP」)はまた、NodeB、無線ネットワークコントローラ(「RNC」)、eNodeB、基地局コントローラ(「BSC」)、基地局装置(「BTS:Base Transceiver Station」)、基地局(「BS」)、送受信機機能(「TF」)、無線ルータ、無線送受信機、もしくは何らかの他の用語を備え、それらのいずれかとして実装され、またはそれらのいずれかとして知られ得る。
[0027]局「STA」は、アクセス端末(「AT」)、加入者局、加入者ユニット、移動局、遠隔局、遠隔端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器、もしくは何らかの他の用語を備え、それらのいずれかとして実装され、またはそれらのいずれかとして知られ得る。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備え得る。したがって、本明細書で教示される1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、携帯電話またはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ヘッドセット、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、携帯情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽デバイスもしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、ゲームデバイスもしくはゲームシステム、全地球測位システムデバイス、または、ワイヤレス媒体を介して通信するように構成された任意の他の好適なデバイスに組み込まれ得る。
[0028]ワイヤレスアクセス端末は、アクセス端末(「AT」)またはSTA、STAまたはAP動作の少なくとも1つを有するAPまたは中継対応可能ワイヤレスアクセス端末を備えてよく、すなわち、ワイヤレスアクセス端末は、ATまたはSTA動作、AP動作、またはAT/STA動作とAP動作の両方を有し得る。
[0029]上で論じられたように、本明細書で説明されるデバイスのいくつかは、たとえば、802.11ah規格を実装し得る。そのようなデバイスは、STAとして使用されるか、中継デバイスとして使用されるか、APとして使用されるか、または他のデバイスとして使用されるかにかかわらず、スマートメータリングに、またはスマートグリッドネットワークにおいて使用され得る。そのようなデバイスは、センサーの適用例を提供するか、またはホームオートメーションにおいて使用され得る。それらのデバイスは、代わりにまたは追加で、健康管理の状況において、たとえば個人の健康管理のために使用され得る。それらのデバイスはまた、モニタのために、(たとえば、ホットスポットとともに使用するための)拡張された範囲のインターネット接続性を可能にするために、またはマシンツーマシン通信を実装するために使用され得る。
[0030]図1を参照すると、複数のアクセスポイントと、それらの対応するカバレッジエリア(たとえば、ワイヤレスネットワーク)と、複数のワイヤレスアクセス端末とを伴うワイヤレスシステムの例示的な実施形態が図示されており、全体的に100と指定されている。アクセスポイント105aおよび105bが図示されており、同じ場所に配置されて(co-located)いるものとして示されており、以下ではアクセスポイント105と一般に呼ばれる。アクセスポイント105aおよび105bの各々は、互いに異なる範囲のワイヤレスネットワークまたはカバレッジエリア110aおよび110bをそれぞれ生成するものとして図示されている。ワイヤレスネットワーク110a〜110bは、同じまたは異なるアクセスポイント105a〜105bによってブロードキャストされる異なる帯域または別個のネットワークを指すことがあり、以下ではワイヤレスネットワーク110と一般に呼ばれる。示されるように、ワイヤレスネットワーク110aは、ワイヤレスネットワーク110bよりも大きい(より大きいエリアをカバーし、より広い範囲を有する)。示されるようなワイヤレスシステム100は、一般にワイヤレスアクセス端末115と以下で呼ばれる、複数のワイヤレスアクセス端末115a〜115hを含む。ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのいくつかは、ワイヤレスネットワーク110aまたは110bの少なくとも1つの中にあり得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのすべてが、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の中にあり得る。いくつかの他の実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのいくつかは、ワイヤレスネットワーク110aの中だけにあり、ワイヤレスネットワーク110bの中にはないことがあるが、他の実施形態では、いくつかのデバイス115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110aまたは110bのいずれの中にもないことがある。
[0031]アクセスポイント105aおよび105bは、それぞれのワイヤレスネットワーク110a〜110bと関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hが、他のワイヤレスアクセス端末115a〜115hと通信すること、または、アクセスポイント105a〜105bから、および/もしくはアクセスポイント105a〜105bへ、情報を受信および/もしくは送信することを可能にし得る。これらの通信は、能動的および/または受動的であり得る。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105aおよび105bは、ワイヤレスネットワーク110aおよび110bの動作に必要なオーバーヘッドを生成して管理することができる。いくつかの他の実施形態では、アクセスポイント105a〜105bは、関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hがアクセスポイント105a〜105bによって確立され得るような動作要件に適合することを確実にするために、それぞれのアクセスポイント105と関連付けられたすべてのワイヤレスアクセス端末115a〜115hと通信することができる。同じ場所に配置されているということは、アクセスポイント105aおよび105bが実質的に同じ位置に位置していることを意味し得る。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105aおよび105bは、別々のまたは共通のアンテナを伴う、単一の筐体(この図には示されていない)内に位置する2つの別々のデバイスであり得る。別の実施形態では、アクセスポイント105aおよび105bは、別々のまたは共通のアンテナを伴う、単一の筐体に含まれる2つの別々の回路であり得る。いくつかの他の実施形態では、アクセスポイント105aおよび105bは、互いに近接して位置しているが筐体を共有していない2つの別々のデバイスであり得る。いくつかの実施形態では、同じ場所に配置されているアクセスポイント105aおよび105bは、互いに通信することが可能であり得るので、アクセスポイント105aは、通信をアクセスポイント105bに直接送信することが可能であることがあり、その逆も可能であることがある。
[0032]ワイヤレスネットワーク110aおよび110bは、関連付けられたアクセスポイント105が、それぞれのワイヤレスネットワーク110a〜110bの中の、およびそれらと関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hと通信することが可能であり得る、エリアを表す。しかしながら、ワイヤレスネットワーク110aおよび110bによって図示されるカバレッジエリアは推定であり、通信能力の範囲を厳密に示すものではないことがある。たとえば、ワイヤレスネットワーク110aの外側に、しかしワイヤレスネットワーク110aによって示されるカバレッジエリアの近くに位置するワイヤレスアクセス端末115gは、ワイヤレスネットワーク110aに関連付けを行い、関連付けられたアクセスポイント105aと通信することが依然として可能であり得る。しかしながら、ワイヤレスネットワーク110aの外側に、およびワイヤレスネットワーク110aによって示されるカバレッジエリアの端に近くない箇所に位置するワイヤレスアクセス端末115hは、ワイヤレスネットワーク110aに接続してアクセスポイント105aと通信することが不可能であり得る。加えて、ワイヤレスネットワーク110a〜110b内に位置するワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワークに関連付けられないことがあるので、それぞれのアクセスポイント105a〜105bと通信することが不可能であり得る。
[0033]ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは各々、それらが位置するワイヤレスネットワーク110a〜110bに関連付けられ得る。たとえば、ワイヤレスアクセス端末115aは、ワイヤレスネットワーク110aだけの中にあるものとして図示されている。したがって、ワイヤレスアクセス端末115aは、ワイヤレスネットワーク110aに関連付けられることがあるので、ワイヤレスアクセス端末115aは、アクセスポイント110aと通信することが可能であり得る。しかしながら、ワイヤレスアクセス端末115aはワイヤレスネットワーク110bの中にないので、ワイヤレスアクセス端末115aは、ワイヤレスネットワーク110bに関連付けられないことがあり、したがって、アクセスポイント110bと通信することが可能ではないことがある。同様に、残りのワイヤレスアクセス端末115b〜115hは、それらが位置するワイヤレスネットワーク110がもしあれば、それに関連付けられ得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の中にあるワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方に関連付けられ得るので、アクセスポイント105aと105bの両方と通信することが可能であり得る。いくつかの他の実施形態では、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の中にあるワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、2つのワイヤレスネットワークの1つだけに関連付けられることがあり、たとえば、ワイヤレスアクセス端末115dはワイヤレスネットワーク110bだけに関連付けられることがあるが、ワイヤレスアクセス端末115cは、ワイヤレスネットワーク110aだけに関連付けられることがある。いくつかの追加の実施形態では、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の中にあるワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110aまたは110bのいずれかに関連付けられないことがある。たとえば、ワイヤレスアクセス端末115dは、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の中に位置し得るが、ワイヤレスネットワーク110aまたは110bのいずれかに関連付けられないことがあるので、アクセスポイント105aまたは105bのいずれかと通信することが不可能であり得る。ワイヤレスネットワーク110aまたは110bのいずれかの中に位置しないワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110a〜110bのいずれかに関連付けられないことがあり、アクセスポイント105aと105bのいずれかと通信することが不可能であり得る。したがって、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の外側に位置するものとして図示されているワイヤレスネットワーク115g〜115hは、ワイヤレスネットワーク110a〜110bのいずれかに関連付けられないことがあり、アクセスポイント105aと105bのいずれかと通信することが不可能であり得る。
[0034]ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、近くのワイヤレスネットワーク110a〜110bからのビーコンを継続的にスキャンするのを控えることができ、または、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つがワイヤレスネットワーク110a〜110bの近傍に近づいているとき、近くのワイヤレスネットワーク110a〜110bからのビーコンをスキャンする代わりに、近くのワイヤレスネットワーク110a〜110bをスキャンする頻度を下げることができる。ワイヤレスネットワーク110a〜110bからのビーコンをスキャンすることは、ワイヤレスネットワーク110a〜110bをスキャンすることを備え得る。
[0035]アクセスポイント105aおよび105bからの信号の強度は、アクセスポイント105aおよび105bからの距離が増加で低下し、環境的な要因、たとえば他のネットワーク、物理的構造などによって大きく影響を受けることがある。したがって、(ワイヤレスネットワーク110によって示されるような)アクセスポイント105aおよび105bの範囲は、ワイヤレスネットワーク110aおよび110bによって図1において示されるように、明確には定義されないことがある。したがって、いくつかの実施形態では、図示されるワイヤレスネットワーク110a〜110bの外側のワイヤレスアクセス端末115a〜115hは依然として、ワイヤレスネットワーク110a〜110bおよび関連付けられたアクセスポイント105a〜105bと通信することが可能であり得る。同様に、図示されるワイヤレスネットワーク110a〜110b内にあるが、ワイヤレスネットワーク110a〜110bのカバレッジエリアの端に近いワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110aおよび110bならびに関連付けられたアクセスポイント105a〜105bと通信することが不可能であり得る。
[0036]ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の近くの、またはその範囲内にあるワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、1つまたは複数のワイヤレスネットワーク110aおよび110bまたはアクセスポイント105aおよび105bと通信することを望み得る。したがって、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つがある特定のワイヤレスネットワーク110a〜110bの範囲内にあるときを特定するために、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、望まれるワイヤレスネットワーク110a〜110bおよびアクセスポイント105a〜105bと通信する能力が存在することを決定するために、関連付けられたワイヤレスネットワーク110a〜110bからのビーコンをスキャンすることができる。たとえば、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の中に位置するワイヤレスアクセス端末115dは、アクセスポイント105aと105bの両方と通信することを望み得る。ワイヤレスアクセス端末115dは、ワイヤレスネットワーク110a上のアクセスポイント105aからのビーコンと、ワイヤレスネットワーク110b上のアクセスポイント105bからのビーコンとをスキャンすることができる。したがって、ワイヤレスアクセス端末115dがワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の上でビーコンを受信する場合、ワイヤレスアクセス端末115dは、それがワイヤレスネットワーク110aと110bの両方の範囲内にあると決定することができる。別の例として、ワイヤレスアクセス端末115dは、マルチバンドの帯域同時通信能力を有しないことがあるが、それでも、アクセスポイント105aの負荷が大きいので、アクセスポイント105、たとえばアクセスポイント105bと通信するのを望むことがある。しかしながら、いくつかのワイヤレスアクセス端末115a〜115h、たとえばワイヤレスアクセス端末115fは、単一のワイヤレスネットワーク110aまたは110bの範囲内だけにある。示されるように、ワイヤレスアクセス端末115fはワイヤレスネットワーク110aの中だけにあり、ワイヤレスネットワーク110bの範囲の近くにない。ワイヤレスアクセス端末115dと同様に、ワイヤレスアクセス端末115fは、(2つの例のように)アクセスポイント105aと105bの両方と、またはアクセスポイント105bだけと通信することを望み得る。しかしながら、ワイヤレスアクセス端末115bは、それがワイヤレスネットワーク110bおよびアクセスポイント105bの範囲内にあるときを決定するために、アクセスポイント105bからのビーコンを継続的にスキャンしなければならないことがある。この継続的なスキャンは、ワイヤレスアクセス端末115bホウェンイットが、その物理的な位置が原因でいずれの他のデバイスとも通信することが不可能であるときには、電力を浪費することがあり、また不必要であることがある。
[0037]電力と他のリソースとを節約するために、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、存在しないワイヤレスネットワーク110a〜110bを、または、それらの現在の位置が原因でそれらが接続できないワイヤレスネットワーク110a〜110bを無駄にスキャンしないようにするために、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110a〜110bのカバレッジエリアの中に存在することをワイヤレスアクセス端末115a〜115hがより確信できる時間に、スキャニング機能を限定することができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、それらがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリア内にあるとワイヤレスアクセス端末115a〜115hが決定することが可能でない限り、ワイヤレスネットワーク110bをスキャンしなくてよい。いくつかの他の実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、それらがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリア内にあるとワイヤレスアクセス端末115a〜115hが決定することが可能でない限り、ワイヤレスネットワーク110bをスキャンする頻度を下げるだけであり得る。
[0038]いくつかの実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリア内にあるというこの決定は、第1のワイヤレスネットワーク110aから受信される通信に基づき得る。たとえば、ワイヤレスネットワーク110a内のワイヤレスアクセス端末115bは、アクセスポイント105aと同じ場所に配置されている、または、そのワイヤレスネットワーク110bがアクセスポイント105aのワイヤレスネットワーク110aと重複している、他のアクセスポイント105bの各々に関する通信を、アクセスポイント105aから受信することができる。この通信から、ワイヤレスアクセス端末115bは、受信信号強度(RSSI)を測定することができる。この測定されたRSSIは、ワイヤレスネットワーク110a内のワイヤレスアクセス端末115bの位置を示すものであり得る。
[0039]いくつかの他の実施形態では、この決定は、第1のワイヤレスネットワーク110aから受信される情報に基づき得る。たとえば、ワイヤレスネットワーク110a内のワイヤレスアクセス端末115bは、アクセスポイント105aと同じ場所に配置されている、または、そのワイヤレスネットワーク110bがアクセスポイント105aのワイヤレスネットワーク110aと重複している、他のアクセスポイント105bの各々に関する情報を、アクセスポイント105aとの通信を介して受信することができる。この情報は、ワイヤレスアクセス端末115bが現在の位置においてワイヤレスネットワーク110bを介してアクセスポイント105bと通信することが可能であり得るかどうかを、示し得る。いくつかの実施形態では、この情報は、アクセスポイント105aまたは第三者のデバイスによって測定されるような、ワイヤレスアクセス端末115bにおけるワイヤレスネットワーク110aの信号の強度(ワイヤレスアクセス端末115bのRSSI)と、それを超えるとワイヤレスアクセス端末115bがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリア内に位置する可能性が高い閾値の信号強度とを示し得る。通信のRSSI値は、アクセスポイント105aとワイヤレスアクセス端末115a〜115hとの間の距離と逆方向の関係があり得る。したがって、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つがアクセスポイント105aから離れるように(関連付けられたワイヤレスネットワーク110のカバレッジエリアの端に向かって)動くと、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hとアクセスポイント105aとの間の通信のRSSIは低下し得る。ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つがアクセスポイント105aに向かって(関連付けられたワイヤレスネットワーク110aのカバレッジエリアの端から離れるように)動くと、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hとアクセスポイント105aとの間の通信のRSSIは増大し得る。したがって、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hとアクセスポイント105aとの間の通信のRSSIは、アクセスポイント105aに対する、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの概略的な位置を与え得る。
[0040]いくつかの実施形態では、ワイヤレスアクセス端末がワイヤレスネットワーク110bの範囲内にあるという決定のための閾値のRSSIは、ワイヤレスネットワーク110a上での通信を介して、ワイヤレスアクセスポイント105aによって決定され得る。たとえば、ワイヤレスネットワーク110b上でワイヤレスアクセス端末115a〜115hと通信するアクセスポイント105bは、ワイヤレスネットワーク110aとの通信のRSSIをアクセスポイント105bに報告するように、関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hに要求することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105bは、ワイヤレスネットワーク110b上での通信のRSSIが閾値より小さいとき、すなわち、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110bの端に近いとき、ワイヤレスネットワーク110a上での通信のRSSIを報告するように、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hに要求することができる。アクセスポイント105bは、アクセスポイント105bがアクセスポイント105aから受信する通信に基づいて、アクセスポイント105aによって決定されるような、ワイヤレスアクセス端末115からアクセスポイント105aへの第1の通信の第1の信号強度を特定することができる。同様に、アクセスポイント105bは、ワイヤレスアクセス端末115によって決定されアクセスポイント105aに報告し返されるような、アクセスポイント105aからワイヤレス端末115への第2の通信の第2の信号強度を、アクセスポイント105aからの通信に基づいて特定することができる。たとえば、アクセスポイント105bは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hからのアップリンクRSSI(たとえば、ワイヤレスアクセス端末115からアクセスポイント105への第1の通信報告の第1の信号強度)を介して、もしくはそれから、ダウンリンクRSSI(たとえば、アクセスポイント105aからワイヤレスアクセス端末115への第2の通信の第2の信号強度)を推定または特定することによって、ワイヤレスアクセス端末115のRSSIが閾値より小さいときを特定することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105bは、ワイヤレスアクセス端末115からアクセスポイント105aに報告されるような、報告された第2の信号強度の指示を介して、ダウンリンクRSSI(第2の信号強度)を決定することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105bは、ワイヤレスアクセス端末の電力を節約するために、トラフィックを伴うワイヤレスアクセス端末115a〜115hに対してRSSI値を報告するように要求することができ、これにより、RSSI報告が、ワイヤレスアクセス端末115のアップリンク接続を介して通信されるようにスケジューリングされていた情報とともに送信されることが可能になる。
[0041]ワイヤレスアクセス端末115a〜115hからの報告されるRSSI値を与えられると、アクセスポイント105bは、ワイヤレスネットワーク110bの端においてワイヤレスネットワーク110aのRSSIとして確立されるRSSI値のパーセンタイル(たとえば、95パーセンタイル)を決定することができる。次いで、RSSI値のこの決定されたパーセンタイルは、プラスまたはマイナスのある誤差のマージンとともに、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアの端のスキャンを開始し得るRSSI閾値として使用され得る。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105bは、この閾値のRSSI値をアクセスポイント105aに通信し得るので、アクセスポイント105aは、その閾値をすべての関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hに配信することができ、それらは、ワイヤレスネットワーク110bの端に近づいているときを認識し得る。
[0042]第1のアクセスポイント105aから受信される通信の受信信号強度インジケータ(RSSI)が第1のアクセスポイント105aから受信されるような第2のアクセスポイント105bの閾値信号強度を超えると、ワイヤレスアクセス端末115bが決定する場合、ワイヤレスアクセス端末115bは、それらが第2のアクセスポイント105bの範囲内にあると決定することができる。ワイヤレスアクセス端末115bが第2のアクセスポイント105bの範囲内にあることをワイヤレスアクセス端末115bが決定する場合、ワイヤレスアクセス端末115bは、第2のワイヤレスネットワーク110bのスキャンを開始し、または増やすことができる。いくつかの実施形態では、第2のワイヤレスネットワーク110bをスキャンすることは、第2のワイヤレスネットワーク110b上でビーコンをスキャンすることを備え得る。第2のワイヤレスネットワーク110bをスキャンするのを支援するために、ワイヤレスアクセス端末115bは、第2のワイヤレスネットワーク110bに関する追加の情報、たとえば、対応するチャネル数、基本サービスセット識別情報、および第2のワイヤレスネットワーク110bのサービスセット識別情報を、受信および/または特定することができる。
[0043]したがって、第1のワイヤレスネットワーク110a上で行われる通信のRSSIは、通信を受信するワイヤレスアクセス端末115a〜115hが第2のワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアに入ろうとしていること、またはそこから去ろうと(もしくは出ようと)していることを示し得る。たとえば、ワイヤレスアクセス端末115aが、第1のワイヤレスネットワーク110a上でRSSIを示す通信が第2のワイヤレスネットワーク110bの閾値のRSSI値を上回ったことを示す通信を受信する場合、ワイヤレスアクセス端末115aは、それがワイヤレスネットワーク110bの物理的なカバレッジエリアの内部にあると決定することができ、スキャンを開始し、またはワイヤレスネットワーク110bのスキャン頻度を上げることができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115dが、第1のワイヤレスネットワーク110a上でのRSSIを示す通信が第2のワイヤレスネットワーク110bの閾値のRSSI値を下回ったことを示す通信を受信する場合、ワイヤレスアクセス端末115dは、それが第2のワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアから去ろうと(または出ようと)していると決定することができ、ワイヤレスネットワーク110b上での通信を止めることができる。ワイヤレスアクセス端末115dは、第2のワイヤレスネットワーク105bからのビーコンをもはや受信できないとき、それが第2のワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアから出た(またはその外側にある)と決定することができる。ワイヤレスアクセス端末115dが、それが第2のワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアから出たと決定する場合、ワイヤレスアクセス端末115dは、ワイヤレスアクセス端末115dがカバレッジエリア内にもはやなく、第2のワイヤレスネットワーク110b上でのワイヤレスアクセス端末115dのためのデータの送信を停止すべきであることを、アクセスポイント105bに通知するようにアクセスポイント105aに要求する、通信またはメッセージを第1のアクセスポイント105aに送信することができる。2つ以上の、同じ場所に配置されたワイヤレスネットワーク110a〜110bが存在する場合、同じ場所に配置されたワイヤレスネットワーク110a〜110bの各々のRSSI閾値は、関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hに通信され得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110a〜110bの1つまたは複数のカバレッジに入りつつあるか、そこから去りつつあるかを決定するための、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの各々の閾値のRSSI値は、異なることがあり、すなわち、ワイヤレスアクセス端末115aに対する閾値のRSSI値は、ワイヤレスアクセス端末115hに対する閾値のRSSI値と異なることがある。
[0044]いくつかの実施形態では、同じ場所に配置されたアクセスポイント105a〜105bおよびワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、マルチバンド同時送信(MBS送信)をサポートし得る。このことは、アクセスポイント105a〜105bおよびワイヤレスアクセス端末115a〜115hがすべてのワイヤレスネットワーク110a〜110bにまたがって同時に通信することが可能であり得ることを示し得る。いくつかの実施形態では、MBS通信が可能なアクセスポイント105a〜105bは、任意の他のワイヤレスネットワーク110b上での中断しているトラフィックの存在を示し得るマルチBSSIDビーコンを、第1のワイヤレスネットワーク110a上で送信し得る。したがって、MBS通信が可能なワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、第1のワイヤレスネットワーク110a上でマルチBSSIDビーコンを定期的にモニタするだけでよいことがあり、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのための第2のワイヤレスネットワーク110b上での中断しているデータがないときは、第2のワイヤレスネットワーク110b上でスリープし、または第2のワイヤレスネットワーク110bを無視することが可能であり得る。たとえば、アクセスポイント105aおよびワイヤレスアクセス端末115cはともに、MBS通信が可能であることがあり、したがって、ワイヤレスアクセス端末115cは、ビーコンについてワイヤレスネットワーク110aをモニタするだけでよいことがあり、ワイヤレスネットワーク110b上でスリープすることができる。アクセスポイント105aは、ワイヤレスネットワーク110a上でマルチBSSIDビーコンをブロードキャストすることができ、マルチBSSIDビーコンは、ワイヤレスネットワーク110b上でワイヤレスアクセス端末115cに送信すべきデータの存在をワイヤレスアクセス端末115cに通信するためのインジケータを備える。ワイヤレスアクセス端末115cは、ワイヤレスネットワーク110a上でのマルチBSSIDビーコンの中のインジケータが、ワイヤレスアクセス端末115cのためのデータがワイヤレスネットワーク110b上に存在することを示すまで、ワイヤレスネットワーク110b上でスリープすることができる。このインジケータを受信した後、ワイヤレスアクセス端末115cは、そのデータを受信するためにワイヤレスネットワーク110b上で起動することができる。
[0045]これらの実施形態では、MBS通信が可能なワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、それらがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアから去ろうとしているときを特定し、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのためのワイヤレスネットワーク110bへのトラフィックの分配を止めるようにワイヤレスネットワーク110aに指示することが可能である必要があり得る。したがって、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hへのワイヤレスネットワーク110a上での通信は、ワイヤレスネットワーク110bに対するRSSI閾値を含み得る。2つ以上の、同じ場所に配置されたワイヤレスネットワーク110a〜110bが存在する場合、同じ場所に配置されたワイヤレスネットワーク110a〜110bの各々のRSSI閾値は、関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hに通信され得る。第1のワイヤレスネットワーク110a上のRSSIがワイヤレスネットワーク110bに対するRSSI閾値より小さいと、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つが決定する場合、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110bのスキャンを開始することができ、または、ワイヤレスネットワーク110bのスキャンの頻度を上げることができる。ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つが、ワイヤレスネットワーク110bからのビーコンを見ることが不可能である場合、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、それらがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアから去ったと決定することができ、ワイヤレスネットワーク110bへのワイヤレスアクセス端末115a〜115hに宛てられたトラフィックの分配を停止するようにワイヤレスネットワーク110aを介してアクセスポイント105bに示すことができ、代わりに、ワイヤレスネットワーク110a上で、または、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hが依然として見ることができる別のワイヤレスネットワーク110b上で、トラフィックを分配することができる。
[0046]加えて、アクセスポイント105a〜105bは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110a〜110bの範囲内にあること、またはその範囲に近いことをアクセスポイント105a〜105bが認識しているとき、ワイヤレスネットワーク110a〜110b上でのみビーコンをブロードキャストすることによって、電力を節約し、近隣のセルへのビーコンの影響を減らすように努力することができる。たとえば、アクセスポイント105a〜105bは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがその範囲内に存在しないことを認識しているとき、電力を節約するためにワイヤレスネットワーク110a〜110b上でのすべての信号処理を止めることができる。この節電機能は、同じ場所に配置されているアクセスポイント105a〜105bがバッテリー駆動であるとき、たとえばポータブルデバイスにおいて、特に有用であり得る。したがって、アクセスポイント105a〜105bは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110a〜110bの範囲内にあるとき、またはその範囲の近くにあるときを検出するための方法を持つようになり得る。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105a〜105bは、複数のワイヤレスネットワーク110a〜110b上での通信に参加し、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hが複数のワイヤレスネットワーク110a〜110bのうちの2つ以上の重複するカバレッジエリア内にあるときを決定することができる。他の実施形態では、アクセスポイント105aは、単一のワイヤレスネットワーク110a上だけで通信に参加することがあり、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110aの範囲内にあり得るときを決定するために、別のワイヤレスネットワーク110b上で通信している別のアクセスポイント105bと通信することができる。
[0047]たとえば、アクセスポイント105aは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがアクセスポイント105aのカバレッジエリアの近くにあり得るときを決定するために、アクセスポイント105bと通信することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105aは、ワイヤレスアクセス端末115がワイヤレスネットワーク110bに関連付けられるとき、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110aの範囲の近くにあること、またはその範囲内にあることを決定し得る。たとえば、アクセスポイント105bと同じ場所に配置されたアクセスポイント105aは、ワイヤレスアクセス端末115dがワイヤレスネットワーク110bに関連付けられたというアクセスポイント105bからの指示に基づいて、ワイヤレスアクセス端末115dがカバレッジエリア(ワイヤレスネットワーク110a)の範囲内にあると決定することができる。
[0048]いくつかの他の実施形態では、アクセスポイント105aは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110aに関連付けられ、ワイヤレスネットワーク110a上のRSSIが閾値を超えるとき、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つがワイヤレスネットワーク110bの範囲の近くにあること、またはその範囲内にあることを決定し得る。この閾値は、それ以上になるとワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つがワイヤレスネットワーク110bの範囲内にある限界点を示すことができ、または、それ以上になるとワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110bの範囲内にある可能性が高いレベルを示すことができる。アクセスポイント105aは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hとのアップリンク接続においてRSSIを測定することによって、または、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがアクセスポイント105aとのフィードバック通信においてRSSIを提供するときにはワイヤレスアクセス端末115a〜115hとのダウンリンク接続を介して、ワイヤレスネットワーク110a上のRSSIを決定することができる。いくつかの実施形態では、RSSIは、アップリンク接続とダウンリンク接続の両方を介して測定され得る。たとえば、アクセスポイント105bは、ワイヤレスアクセス端末115cがある特定の閾値を超えるRSSIを伴うワイヤレスネットワーク110aに関連付けられたという、アクセスポイント105aからの通知に基づいて、ワイヤレスアクセス端末115cがカバレッジエリア(ワイヤレスネットワーク110b)内にあると決定することができ、この閾値は、ワイヤレスアクセス端末110bの範囲内にあるために必要な最小のRSSIである。したがって、アクセスポイント105bは、ワイヤレスアクセス端末115cがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリア内にあると決定することができる。
[0049]他の実施形態では、アクセスポイント105bは、プローブ要求もしくはアソシエーション要求の少なくとも1つ、またはプローブ要求およびアソシエーション要求、またはプローブ要求とアソシエーション要求のうちの1つだけを、ワイヤレスネットワーク110b上でワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つから受信することができ、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110bの範囲内にあることをその要求から決定することができる。アクセス可能なワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110a上での認証手順によって特定されてよく、ワイヤレスネットワーク110a上での発行されたトークンまたは他の識別子であってよく、発行の履歴は、アクセスポイント105aによって記憶され得る。そして、これらのトークンまたは他の識別子の発行についての履歴が、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのアクセシビリティを検証するためにワイヤレスネットワーク110b上で利用され得る。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105bは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110bにすでに関連付けられている可能性がるとき、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110bの範囲内にあることを決定し得る。したがって、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110bの範囲内にあり得ること、またはその範囲に近いことを、アクセスポイント105bが決定すると、アクセスポイント105bは、ワイヤレスネットワーク110b上でビーコンをブロードキャストし始め得る。
[0050]アクセスポイント105a〜105bとワイヤレスアクセス端末115a〜115hの両方がMBS通信が可能である場合、いくつかの実施形態は、複数の帯域(たとえば、ワイヤレスネットワーク110a〜110b)上で動作するアクセスポイント105a〜105bを備え得る。アクセスポイント105aが2つ以上のワイヤレスネットワーク110a〜110bを提供するとき、あるワイヤレスネットワークが、アクセスポイント105aからのワイヤレスネットワーク110a〜110bの別のワイヤレスネットワークよりも、大きいカバレッジエリアを有し得る。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105aは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hが、電力を節約することと、ワイヤレスネットワーク110a〜110bの各々にわたる、およびワイヤレスアクセス端末115a〜115hにおける全体のビーコン負荷を最小にすることとを可能にするために、すべてのワイヤレスネットワーク110a〜110bにまたがるビーコニングシステムを導入し得る。ビーコニングシステムは階層的ビーコンを備えることがあり、ワイヤレスネットワーク110a〜110bのためのビーコンに含まれる情報の量は、ワイヤレスネットワーク110a〜110bおよびそのカバレッジエリアに基づき得る。階層的ビーコンシステムは、第1のワイヤレスネットワーク110a(すなわち、最大の範囲を有するワイヤレスネットワーク110aまたは110b)上でマルチBSSIDビーコンをブロードキャストするようにアクセスポイント105aに指示することができ、マルチBSSIDビーコンは、アクセスポイント105aによって提供されるすべての他のワイヤレスネットワーク110a〜110bのための必要な管理情報を備え得る。この管理情報は、とりわけ、ページング情報、構成コマンド、制御可能パラメータ、または、同じ場所に配置されたワイヤレスネットワークのためのチャネル情報の少なくとも1つを含み得る。アクセスポイント105aは次いで、ワイヤレスネットワーク110a〜110bの両方に参加するワイヤレスアクセス端末115a〜115hに対する全体のビーコン負荷を減らすために、第2のワイヤレスネットワーク110b上でショートビーコンをブロードキャストすることができる。ショートビーコンは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hとアクセスポイント105aとの間のネットワーク通信のために使用される非MBSビーコンよりも少ない情報を含むものとして特徴付けられることがあり、非MBSビーコンは、ワイヤレスネットワーク110a〜110b上での通信を確立して維持するために必要なすべての情報とインジケータとを備え得る。階層的ビーコンシステムが利用されるとき、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110b上のリンク品質を測定するために、ワイヤレスネットワーク110b上のショートビーコンを、低頻度にモニタするだけでよい。したがって、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110a上でマルチBSSIDビーコンだけを定期的にモニタし、ワイヤレスネットワーク110bを低頻度にモニタすることによって、電力を節約する。
[0051]たとえば、ワイヤレスネットワーク110aは、アクセスポイント105aによって生成されるような最大のカバレッジエリアを有してよく、マルチBSSIDビーコンを関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hにブロードキャストすることができる。マルチBSSIDビーコンは、同じアクセスポイント105aによって生成されるすべて同じ場所に配置されたワイヤレスネットワークのためのすべての管理情報を備え得るので、関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、それらが属し得るワイヤレスネットワーク110aと110bの両方に関する、アクセスポイント105aによって提供されるすべての重要な管理情報を得るために、ワイヤレスネットワーク110a上でマルチBSSIDビーコンのみをモニタし得る。マルチBSSIDビーコンはワイヤレスネットワーク110a上でブロードキャストされるが、ショートビーコンはワイヤレスネットワーク110b上でブロードキャストされ得る。すべてのワイヤレスネットワーク110a〜110bのためのすべての重要な管理情報がワイヤレスネットワーク110a上でブロードキャストされるマルチBSSIDビーコンにおいて提供され得るので、ワイヤレスネットワーク110aと110bの両方に関連付けられたワイヤレスアクセス端末115a〜115h(たとえば、ワイヤレスアクセス端末115cおよび115d)は、ワイヤレスアクセス端末115cおよび115dが属するワイヤレスネットワーク110aと110bの両方のためのすべての必要な管理情報を得るために、ワイヤレスネットワーク110aをモニタするために起動し得る。上で論じられたように、ワイヤレスアクセス端末115cおよび115dは、ワイヤレスネットワーク110b上のリンク品質を検証するために、ワイヤレスネットワーク110b上でショートビーコンをモニタするだけでよい。3つ以上のワイヤレスネットワーク110が同じアクセスポイント105によって提供されるとき、すべてのワイヤレスネットワーク110a〜110bのための管理情報を含むマルチBSSIDビーコンは、ワイヤレスネットワーク110a(たとえば、最大のカバレッジエリアまたは最大の利用可能な帯域幅を伴うワイヤレスネットワーク110aまたは110b)上でブロードキャストされ、他のワイヤレスネットワーク110bの各々はショートビーコンをブロードキャストする。いくつかの実施形態では、ショートビーコンは、ヌルデータパケット、SIGフィールド中のBSSIDを伴う修正されたプリアンブル、またはBSSIDにマッピングされた物理レイヤシーケンスの、少なくとも1つを備え得る。
[0052]しかしながら、階層的ビーコンシステムは、MBS通信に参加することが不可能であるワイヤレスアクセス端末115a〜115hに対しては有用ではないことがあり、それは、これらのワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、複数のワイヤレスネットワーク110a〜110b上で同時に通信することが不可能であり得るから、または異なるビーコンを理解することが不可能であり得るからである。したがって、MBS対応のアクセスポイント105aは、MBS通信に参加することが不可能であるアクセスポイント105aの範囲内に任意のワイヤレスアクセス端末115a〜115hが存在するかどうか、または、アクセスポイント105aの範囲内にワイヤレスアクセス端末115がないかどうかを、決定することができる。いずれの場合でも、アクセスポイント105aは、階層的ビーコンを、各ワイヤレスネットワーク110a〜110b上の非MBSビーコンと置き換えることができる。いくつかの実施形態では、MBS通信に参加することが不可能であるワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110a上のマルチBSSIDまたはワイヤレスネットワーク110b上のショートビーコンを理解することが不可能であることがあり、階層的ビーコンシステムは、これらの非MBSワイヤレスアクセス端末115a〜115hに対して、電力低減および全体のビーコン負荷の最小化という利益をもたらさないことがある。
[0053]代替的に、アクセスポイント105aは、MBS通信が可能なワイヤレスアクセス端末のためにワイヤレスネットワーク110a上でマルチBSSIDビーコンを常にブロードキャストし、MBS非対応のワイヤレスアクセス端末115a〜115hの存在に応じて、ワイヤレスネットワーク110b上でショートビーコンと非MBSビーコンとを交互にすることができる。すべてのワイヤレスアクセス端末115a〜115hがMBS対応であるとき、アクセスポイント105aは、ワイヤレスネットワーク110b上でショートビーコンをブロードキャストすることができ、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのいずれかがMBS対応ではないとき、アクセスポイント105aは、ワイヤレスネットワーク110b上で非MBSビーコンをブロードキャストすることができる。ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、ワイヤレスネットワーク110a上でアクセスポイント105aによってワイヤレスアクセス端末115a〜115hから受信されるプローブ要求またはアソシエーション要求において、MBS通信に参加することが可能であること、または不可能であることを示し得る。
[0054]いくつかの実施形態では、アクセスポイント105aの範囲内にワイヤレスアクセス端末115a〜115hがないとき、アクセスポイント105aは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのMBS能力に基づいてショートビーコンをブロードキャストするか非MBSビーコンをブロードキャストするかをアクセスポイント105aが決定し得るとき、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアに入るという指示を受信するまで、ワイヤレスネットワーク110b上でビーコンをブロードキャストしなくてよい。
[0055]図2は、ワイヤレス通信システム100内で利用され得るワイヤレスアクセス端末202において利用され得る様々なコンポーネントを示す。ワイヤレスアクセス端末202は、本明細書で説明される様々な方法を実施するように構成され得るデバイスの例である。たとえば、ワイヤレスアクセス端末202は、たとえば、アクセスポイント105、またはワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つを備え得る。
[0056]ワイヤレスアクセス端末202は、ワイヤレスアクセス端末202の動作を制御するプロセッサ204を含み得る。プロセッサ204はまた、中央処理ユニット(CPU)、ハードウェアプロセッサ、または処理システムとも呼ばれ得る。読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)との両方を含み得るメモリ206は、命令とデータとをプロセッサ204に提供する。メモリ206の一部分は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)も含み得る。プロセッサ204は、メモリ206内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算と算術演算とを実行する。メモリ206内の命令は、本明細書で説明される方法を実施するように実行可能であり得る。
[0057]プロセッサ204は、1つまたは複数のプロセッサにより実装された処理システムを備えてよく、またはその処理システムのコンポーネントであってよい。1つまたは複数のプロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別のハードウェアコンポーネント、専用ハードウェアの有限状態機械、または情報の計算もしくは他の操作を実行することができる任意の他の適切なエンティティの任意の組合せにより実装され得る。
[0058]処理システムはまた、実行されると、中継器に適合するワイヤレスデバイスの中継動作を修正するための1つまたは複数の方法と関連付けられた1つまたは複数のステップを装置に実行させるコードを備える非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。コードは、ソースコードフォーマット、バイナリコードフォーマット、実行可能コードフォーマット、または任意の他の適切なコードのフォーマットを含み得る。1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、コードまたは命令は、本明細書で説明される様々な機能を処理システムに実行させる。
[0059]ワイヤレスアクセス端末202はまた、ワイヤレスアクセス端末202と遠隔地との間のデータの送信と受信とを可能にするために、送信機210と受信機212とを含み得る。さらに、送信機210および受信機212は、ワイヤレスアクセス端末202と、たとえばAP、中継デバイス、またはSTAを含む遠隔地との間で、セットアップおよび/または構成のパケットもしくはフレームの送信と受信とを可能にするように構成され得る。送信機210および受信機212は、送受信機214へと組み合わされ得る。アンテナ216は、筐体208に取り付けられ、送受信機214に電気的に結合され得る。代替的に、または追加で、ワイヤレスアクセス端末202は、筐体208の一部として形成されたアンテナ216を含んでよく、または内部アンテナであってよい。ワイヤレスアクセス端末202はまた、複数の送信機、複数の受信機、複数の送受信機、および/または複数のアンテナを含み得る(図示せず)。
[0060]ワイヤレスアクセス端末202は、送受信機214によって受信された信号のレベルを検出し、定量化するために使用され得る、信号検出器218も含み得る。信号検出器218は、そのような信号を、総エネルギー、シンボルごとのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度、および他の信号として検出し得る。ワイヤレスアクセス端末202はまた、信号を処理する際に使用するデジタル信号プロセッサ(DSP)220も含み得る。DSP220は、送信のためのデータユニットを生成するように構成され得る。いくつかの態様では、データユニットは物理レイヤデータユニット(PPDU)を備え得る。いくつかの態様では、PPDUはパケットまたはフレームと呼ばれる。
[0061]ワイヤレスアクセス端末202はさらに、いくつかの態様ではユーザインターフェース222を備え得る。ユーザインターフェース222は、キーパッド、マイクロフォン、スピーカー、および/またはディスプレイを備え得る。ユーザインターフェース222は、ワイヤレスアクセス端末202のユーザに情報を搬送し、および/またはユーザから入力を受け取る、任意の要素またはコンポーネントを含み得る。
[0062]ワイヤレスアクセス端末202の様々なコンポーネントは、筐体208に収容され得る。さらに、ワイヤレスアクセス端末202の様々なコンポーネントは、バスシステム226によって一緒に結合され得る。バスシステム226は、たとえば、データバス、ならびに、データバスに加えて、電力バスと、制御信号バスと、ステータス信号バスとを含み得る。ワイヤレスアクセス端末202のコンポーネントは、何らかの他の機構を使用して、一緒に結合され得るか、または、互いに入力を受け入れ、もしくは提供し得ることを当業者は理解するだろう。
[0063]図2には、いくつかの別個のコンポーネントが示されているが、コンポーネントの1つまたは複数が組み合わされてよく、または共通に実装されてよいことを、当業者は認識されよう。たとえば、プロセッサ204は、プロセッサ204に関して上で説明された機能を実装するためだけでなく、信号検出器218および/またはDSP220に関して上で説明された機能を実装するためにも使用され得る。さらに、図2に示されているコンポーネントの各々は、複数の別々の要素を使用して実装され得る。
[0064]図3は、図1のデバイス間で、具体的には、アクセスポイント105a〜105bとワイヤレスアクセス端末115a〜115hとの間で信号強度基準を通信するために使用され得るメッセージの構造のある実施形態を示す。しかしながら、いくつかの実施形態では、この構造または同様の構造のメッセージが、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの間で基準と関連する情報とを通信するために使用され得る。図3は、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのRSSI属性を別のワイヤレスアクセス端末115a〜115hまたはアクセスポイント105a〜105bに通信するための、信号強度情報要素(IE)300のある実施形態を示す。信号強度IE300が図3に示されるよりも多数または少数のコンポーネントを有し得ることを、当業者は理解されよう。示されるように、信号強度IE300は、特許請求の範囲内の実装形態のいくつかの顕著な特徴を説明するために有用な要素の見本を含み、示されていない1つまたは複数の追加のフィールドを含んでよく、またはすべての実施形態で利用されるとは限らない1つまたは複数のフィールドを含んでよい。信号強度IE300は要素IDフィールド305を含み、要素IDフィールド305は、たとえば1バイトの長さであってよく、特定の信号強度IE300を識別する整数値を含み得る。信号強度IE300は長さフィールド310をさらに含んでよく、長さフィールド310も、1バイトの長さであってよく、信号強度IE300中の後続のフィールドの長さをオクテット単位で示す整数値を含んでよい。図示される信号強度IE300の長さフィールドの値は、たとえば、RSSI属性325の全長に4を加えたものであり得る。信号強度IE300はさらに組織固有識別子(OUI)フィールド315を含んでよく、OUIフィールドは、長さが3バイトであってよく、Wi−Fi Alliance(登録商標)(WFA)またはベンダー固有のOUIを表す整数値を含んでよい。信号強度IE300はさらに、OUIタイプフィールド320を含んでよく、OUIタイプフィールド320は、1バイトの長さであってよく、信号強度IE300のタイプおよび/またはバージョンを特定する値を含んでよい。信号強度IE300はさらに、RSSI属性フィールド325を含んでよく、RSSI属性フィールド325は可変の長さであってよく、その中にRSSI属性を含んでよい。
[0065]図3に示されるように、信号強度IE300に含まれ得るRSSI属性フィールド325は、RSSI IDフィールド330を含んでよく、RSSI IDフィールド330は、1バイトの長さであってよく、信号強度属性のタイプがある信号強度属性であることを示す「1」という値を含んでよい。信号強度属性フィールド325はまた、1バイトの長さフィールド335を含んでよく、長さフィールド335は、属性中の後続のフィールドの長さを示す整数値を含み得る。信号強度属性フィールド325は、1バイトの現在RSSIフィールド340を含んでよく、現在RSSIフィールド340は、アクセスポイント105a〜105bまたは第三者のデバイスによって測定されるような、この信号強度IE300を受信するワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つと、後続のフィールドである現在RSSIアクセスポイントBSSIDフィールド345において示されるアクセスポイント105a〜105bとの間の現在の信号強度を示し得る。他の実施形態では、信号強度属性フィールド340は、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのRSSIがそれぞれのRSSI自体を測定するとき、使用されないことがあり、RSSI属性フィールド325から削除されることがある。現在のRSSIアクセスポイントBSSIDフィールド345は、長さが6バイトの倍数であることがあり、1つまたは複数のアクセスポイント105a〜105bのための識別情報を含むことがあり、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hは、たとえば、現在のアクセスポイント105a〜105bのBSSIDなどの示されるRSSIをこの識別情報とともに有し得る。信号強度属性フィールド325はまた、1バイトの長さの現在RSSI閾値フィールド350を含むことがあり、現在RSSI閾値フィールドは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの現在のRSSI閾値を含み得る。このRSSI閾値は、現在のアクセスポイントとの関連付けを維持するために維持されなければならない、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの信号強度の閾値を備え得る。たとえば、現在RSSI閾値フィールド350が300mWまたは15dBmという値を備える場合、またはいくつかの任意のユニットでは、現在RSSIフィールドは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hが現在のアクセスポイント105a〜105bに関連付けられるので、300mWまたは15dBmより大きい値を含む可能性が高い。信号強度属性フィールド325はまた、1バイトの長さのRSSI1閾値フィールド355を含んでよく、RSSI1閾値フィールドは、現在のアクセスポイント105aではないアクセスポイント105bのためのRSSI閾値を示す整数値を含み得る。信号強度属性フィールド325はまた、1バイトの長さのRSSI1ネットワークチャネルIDフィールド360を含んでよく、RSSI1ネットワークチャネルIDフィールドは、アクセスポイント105bが通信しているチャネルを示す整数値を含み得る。信号強度属性フィールド325はまた、6バイトの長さのRSSI1BSSIDフィールド365を含んでよく、RSSI1BSSIDフィールドは、アクセスポイント105bのBSSIDを示す整数値を含み得る。信号強度属性フィールド325はまた、長さ6バイトのRSSI1SSIDフィールド370を含んでよく、RSSI1SSIDフィールドは、アクセスポイント105bのSSIDを示す整数値を含み得る。信号強度属性フィールド325はさらに、RSSI1タイプフィールド375を含んでよく、ここで、「1」という値は、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hとアクセスポイント105aとの間の通信からのRSSIがこの閾値を超える場合、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがアクセスポイント105bのカバレッジエリアに入りつつあることを示すことができ、「0」という値は、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hとアクセスポイント105aとの間の通信からのRSSIがこの閾値より小さい場合、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hがアクセスポイント105bのカバレッジから出つつあることを示すことができる。いくつかの実施形態では、アクセスポイント105bのカバレッジに入る、またはそれから出るための閾値は、異なり得る。加えて、信号強度属性フィールド325のRSSI属性の構造は、信号強度基準のためのもっとも重要なフィールドが属性中のある特定の位置に位置するように、フォーマットされ得る。
[0066]上で簡単に論じられたように、アクセスポイント105a〜105bからの通信は、他のアクセスポイント105a〜105bと、アクセスポイント105a〜105bからの範囲と重複し得るワイヤレスネットワーク110a〜110bとに関する情報を備え得る。したがって、上で説明されたような信号強度IE300は、すべて同じ場所に配置されたアクセスポイント105a〜105bおよびワイヤレスネットワーク110a〜110bに関する情報を含み得る。RSSI属性325は、同じ場所に配置されているアクセスポイント105a〜105bおよびワイヤレスネットワーク110a〜110bの各々のための、RSSI X閾値フィールドと、RSSI XネットワークチャネルIDフィールドと、RSSI X BSSIDフィールドとを含むように拡大されてよく、ここで「X」は、各々同じ場所に配置されているアクセスポイント105a〜105bと置き換えられ得る。同じ場所に配置されているアクセスポイント105a〜105bまたはワイヤレスネットワーク110a〜110bのカバレッジエリアが現在のアクセスポイント105a〜105bのカバレッジエリアより大きい状況では、RSSI X閾値フィールドは、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hが現在のアクセスポイント105a〜105bの範囲内にあるときは常に、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hが同じ場所に配置されているアクセスポイント105a〜105bまたはワイヤレスネットワーク110a〜110bの範囲内にあることを示すために、負の無限大の値に設定され得る。
[0067]図4は、ワイヤレスアクセス端末115aとアクセスポイント105aとの間で交換される通信を示す。図4は、1つの実装形態による、ワイヤレスアクセス端末115a(たとえば、ノードまたはワイヤレスアクセス端末115a〜115h)が、ワイヤレスアクセス端末115aがワイヤレスネットワーク110bとの通信を介してワイヤレスネットワーク110aの範囲内にあるかどうかということと、ワイヤレスアクセス端末115aがワイヤレスネットワーク110aの範囲内にあるかどうかということとを決定し、ワイヤレスネットワーク110aに接続するための、方法のコールフロー図であり、全体的に400aと指定されている。一実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115aがワイヤレスネットワーク110aの範囲内にあるかどうかの決定は、(アクセスポイント105a〜105bの1つに対応する)アクセスポイント410aからの上で論じられた信号強度IE300の決定または受信とともに開始し得る。図4に示されるように、ワイヤレスアクセス端末115aは、RSSI通信415の形式で第1のアクセスポイント105aからの通信を受信することができ、RSSI通信415は信号強度IE300の構造のものであり得る。ワイヤレスアクセス端末115aは、RSSI通信415を受信し、RSSI通信415から、第2のアクセスポイント105bとの関連付けを作るために満たされることが必要な、第1のアクセスポイント105aとのワイヤレスアクセス端末115aのRSSIと、信号強度基準と、アクセスポイント105aの識別子とを、すなわち、上で説明された信号強度IE300のRSSI1閾値フィールド355の中の整数値を、特定または決定することができる。RSSI1閾値フィールド355と、RSSI1ネットワークチャネルIDフィールド360の中の識別子と、(上で論じられたような)タイプ「1」を伴うRSSI1閾値タイプフィールド375とを特定した後で、ワイヤレスアクセス端末115aは、その現在の信号強度が基準を満たすかどうかを決定することができ、基準が満たされる場合、ワイヤレスアクセス端末115aは、信号強度IE300において示されるチャネル上で第2のアクセスポイント105bをスキャンすることができる。基準が満たされない場合、ワイヤレスアクセス端末115aは、第2のアクセスポイント105bの範囲の外側にあるときにエネルギーを節約するように、および無駄にスキャンしないように、第2のアクセスポイント105bに対するスキャンを控え、またはスキャン頻度を低減することができる。したがって、基準が満たされる場合、ワイヤレスアクセス端末115aは、アクセスポイント105bをスキャンし、アソシエーション要求420を出すことができ、基準が満たされておりワイヤレスアクセス端末115がアクセスポイント105bの範囲内にあるので、アクセスポイント105bは、関連付けを許可または拒絶するアソシエーション応答425を提供することができる。同様に、RSSI1閾値タイプフィールド375が「0」であり、現在のRSSIが閾値より小さい場合、ワイヤレスアクセス端末115aは、それがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアを出るときを決定するために、アクセスポイント105bに対するスキャンを開始し、またはスキャン頻度を上げることができる。アクセスポイント105bからのビーコンが検出され得ない場合、ワイヤレスアクセス端末115aは、ワイヤレスアクセス端末115aがまだ通信することができるアクセスポイント105aを介して、データがアクセスポイント105b上で配信されないように要求し、関連付け解除フレームをAP105bに送信することもできる。
[0068]図5は、アクセスポイントが通信する複数のワイヤレスネットワーク上でアクセスポイントによって生成され送信され得る様々なビーコンメッセージの実施形態を示す。マルチBSSIDビーコン505は、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hもMBS通信が可能であるときに、MBS通信が可能なアクセスポイント105aまたは105bによってワイヤレスネットワーク110a上で生成され送信され得るマルチBSSIDビーコンを表す。ショートビーコン510は、すべての関連付けられたアクセスポイントおよびワイヤレスアクセス端末がMBS通信可能であるときに、アクセスポイント105aまたは105bによってワイヤレスネットワーク110b上で生成され送信され得るショートビーコンを表す。マルチBSSIDビーコン505は、アクセスポイント105aが通信しているすべてのワイヤレスネットワーク110a〜110bのための管理情報を備え得る。ショートビーコン510は、最小限の管理情報を備えることがあり、ワイヤレスネットワーク110bのリンク品質を検証するためにワイヤレスアクセス端末115a〜115hによって低頻度に使用され得る。
[0069]上で論じられたように、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hのすべてがMBS通信可能ではない場合、アクセスポイント105aまたは105bは、ワイヤレスネットワーク110a上でマルチBSSIDビーコン505を生成してブロードキャストし続けること、または、ワイヤレスネットワーク110aのための情報だけを含む非MBSビーコン515をブロードキャストすることを選び得る。非MBSビーコン515は、非MBSビーコン515がブロードキャストされているワイヤレスネットワーク110aまたは110bのための重要な管理情報を備えることがあり、他のワイヤレスネットワーク110に関する情報を備えないことがある。ワイヤレスネットワーク110a上でマルチBSSIDビーコンを生成してブロードキャストするという決定とは無関係に、アクセスポイント105aまたは105bは、ショートビーコン510の代わりに、ワイヤレスネットワーク110b上で非MBSビーコンを生成してブロードキャストすることができる。これらの非MBSビーコン515は、ワイヤレスアクセス端末115a〜115hの少なくとも1つがショートビーコン510を理解することが不可能である実施形態において、必要であり得る。したがって、非MBSビーコン515は、MBS非対応のワイヤレスアクセス端末115a〜115hがワイヤレスネットワーク110b上で通信できるように、必要な情報をMBS非対応のワイヤレスアクセス端末115a〜115hに提供することができる。
[0070]図6は、ワイヤレスアクセス端末115a(または別の装置)によって実行されるような、ワイヤレスネットワーク110a上で基準を満たしたことに基づいてワイヤレスネットワーク110bをスキャンするための方法のフローチャートを表す。ある実施形態では、ワイヤレスアクセス端末115a〜115h、たとえばワイヤレスアクセス端末115aが、方法600を実行することができる。ブロック605において、ワイヤレスアクセス端末115dは、アクセスポイント105aから通信を受信することができる。この通信は、ワイヤレスアクセス端末115dとアクセスポイント105aとの間のRSSIと、アクセスポイント105bに対する閾値のRSSIを備える基準とを備えてよく、その閾値のRSSIを超えると、ワイヤレスアクセス端末115dはアクセスポイント105bをスキャンすることができる。ブロック610において、ワイヤレスアクセス端末115dは、アクセスポイント105bの基準を特定して決定し、ワイヤレスアクセス端末115dとアクセスポイント105aとの間のRSSIに基づいて、基準が満たされているかどうかを決定することができる。基準が満たされている(すなわち、ワイヤレスアクセス端末115dとアクセスポイント105aとの間のRSSIがアクセスポイント105bに対するRSSIの閾値より大きい、または小さい)場合、ワイヤレスアクセス端末115dは、それがアクセスポイント105bのワイヤレスネットワーク110bをスキャンできると決定することができる。ブロック615において、ワイヤレスアクセス端末115dは、ワイヤレスアクセス端末115dとアクセスポイント105aとの間のRSSIがアクセスポイント105bに対する閾値のRSSIを超えていることに基づいて、アクセスポイント105bのスキャンを開始することができる。
[0071]図7は、図1のワイヤレス通信システム内で利用され得るワイヤレス通信アクセス端末の機能ブロック図である。ワイヤレスアクセス端末は、図7に示された簡略化されたワイヤレスアクセス端末700よりも多くのコンポーネントを有し得ることを、当業者は理解されよう。示されたワイヤレスアクセス端末700は、特許請求の範囲内の実装形態のいくつかの顕著な特徴を説明するために有用なコンポーネントのみを含む。ワイヤレスアクセス端末700は、通信受信回路705と、信号強度決定回路710と、デバイススキャン回路715とを含み得る。
[0072]いくつかの態様では、通信受信回路705、信号強度決定回路710、および/またはデバイススキャン回路715の1つまたは複数は、上で論じられたワイヤレスアクセス端末115a〜115hの1つまたは複数の中で実装され得る。
[0073]いくつかの実装形態では、通信受信回路705は、ブロック605に関して上で論じられた機能の1つまたは複数を実行するように構成され得る。通信受信回路705は、プログラマブルチップ、プロセッサ、メモリ、受信機、およびネットワークインターフェースの1つまたは複数を含み得る。たとえば、通信受信回路705は、プロセッサ204と、受信機212、または送受信機214とを含み得る。いくつかの実装形態では、通信を受信するための手段および/または通信するための手段は、通信受信回路705を含み得る。
[0074]いくつかの実装形態では、信号強度決定回路710は、ブロック610に関して上で論じられた機能の1つまたは複数を実行するように構成され得る。信号強度決定回路710は、プログラマブルチップ、プロセッサ、メモリ、ユーザインターフェース、およびネットワークインターフェースの1つまたは複数を含み得る。たとえば、信号強度決定回路710は、とりわけ、プロセッサ204とメモリ206とを含み得る。いくつかの実装形態では、信号強度閾値に基づいて信号強度を決定するための手段、および/または、信号強度が基準を超えるかどうかを決定するための手段、および/または、信号強度を決定するための手段は、信号強度決定回路710を含み得る。
[0075]いくつかの実装形態では、デバイススキャン回路715は、ブロック615に関して上で論じられた1つまたは複数の機能を実行するように構成され得る。デバイススキャン回路715は、プログラマブルチップ、プロセッサ、メモリ、ユーザインターフェース、およびネットワークインターフェースの1つまたは複数を含み得る。たとえば、デバイススキャン回路715は、プロセッサ204、メモリ206、送受信機214、受信機212、送信機210、および/またはユーザインターフェース222を含み得る。いくつかの実装形態では、デバイスをスキャンするための手段およびスキャンするための手段は、デバイススキャン回路715を含み得る。
[0076]図8は、デバイスがワイヤレスネットワーク110bのカバレッジエリアの近くに、またはその中にあると決定したことに基づいて、ワイヤレスネットワーク110b上でビーコンメッセージを生成すること、および/またはアクセスポイント105bをオンにするによって、アクセスポイントにおいて電力を節約するための方法のフローチャートを表す。ある実施形態では、アクセスポイント105a〜105bの1つ、たとえばアクセスポイント105bが、方法800を実行することができる。ブロック805において、アクセスポイント105bは、デバイス(たとえば、ワイヤレスアクセス端末115a〜115h)がワイヤレスネットワーク110bの近傍に存在するかどうかを決定することができる。上で説明されたように、アクセスポイント105bは、デバイスがワイヤレスネットワーク110a上で関連付けられていると特定することによって、ワイヤレスネットワーク110bの近傍にデバイスがあると決定することができる。代替的に、アクセスポイント105bは、ワイヤレスネットワーク110bに対する閾値よりも大きいRSSIを伴うワイヤレスネットワーク110a上でデバイスが関連付けられていると決定することができる。加えて、アクセスポイント105bは、アクセスポイント105bがデバイスからワイヤレスネットワーク110b上でプローブ/アソシエーション要求を受信する場合、または、デバイスがワイヤレスネットワーク110b上でアクセスポイント105bに関連付けられている場合、デバイスがワイヤレスネットワーク110bの範囲内にあると決定することができる。
[0077]ブロック810において、アクセスポイント105bは、ワイヤレスネットワーク110b上でブロードキャストするためにビーコンメッセージを生成することができる。ビーコンメッセージは、デバイスがワイヤレスネットワーク110bの近くに存在するとアクセスポイント105bが決定した後で生成される。ブロック815において、アクセスポイント105bは、デバイスがワイヤレスネットワーク110bの近くに存在し、ビーコンメッセージをスキャンすることが可能であり得ることを知っていれば、ワイヤレスネットワーク110b上でビーコンメッセージをブロードキャストし、および/またはアクセスポイント105bをオンにすることができる。アクセスポイント105bを「オンにする」ことは、アクセスポイント105bの送信機または受信機の少なくとも1つを、それが設計されたように動作することが可能となるように、アクティブ化することを備え得る。アクセスポイント105bの送信機および/または受信機は、アクセスポイント105aがアクセスポイント105bの近傍のワイヤレスアクセス端末115a〜115hを検出する場合に、アクセスポイント105aによってアクティブ化され得る。別の実施形態では、アクセスポイント105は、受信機(受信機はすでにアクティブ化されている可能性がある)がアクセスポイント105bの近傍のワイヤレスアクセス端末115a〜115hを検出する場合に、送信機をアクティブ化することができる。
[0078]図9は、ワイヤレスネットワーク110a〜110bのカバレッジエリア内に存在するすべてのデバイスがマルチバンド同時通信が可能であると決定したことに基づいて、少なくとも1つのワイヤレスネットワーク110bのための情報を備える階層的ビーコンメッセージをワイヤレスネットワーク110a上で生成することによって、アクセスポイントにおいて電力を節約するための方法のフローチャートを表す。ある実施形態では、アクセスポイント105a〜105b、たとえばアクセスポイント105aが、方法900を実行することができる。ブロック905において、アクセスポイント105aは、関連付けられたワイヤレスネットワーク110a〜110b内のすべてのデバイスがMBS通信可能であると決定し、そして、アクセスポイント105aは、第1のワイヤレスネットワーク110aおよび第2のワイヤレスネットワーク110bのための情報を含む第1のビーコンメッセージを生成する。第1のビーコンメッセージは、すべてのワイヤレスネットワーク110a〜110bのための管理情報を含むマルチBSSIDビーコンを備え得る。ブロック910において、アクセスポイント105aは、単一のフィールド中の基本サービスセット識別子を伴うプリアンブルを備える、または、基本サービスセット識別子にマッピングされた物理レイヤシーケンスを備える情報を含む、第2のビーコンメッセージを生成することができる。第2のビーコンメッセージは、ヌルデータブラケットまたはBSSIDにマッピングされた物理レイヤシーケンスなどの情報を備え得る。上で論じられたように、第2のビーコンメッセージは、デバイス上で通信される緊急の管理情報がないことが原因で、デバイスによって低頻度にモニタされ得る。複数のワイヤレスネットワーク110bが存在する場合、第2のビーコンメッセージは、ワイヤレスネットワーク110aではないワイヤレスネットワーク110bの各々に対して生成され得る。
[0079]ブロック915において、アクセスポイント105aは、ワイヤレスネットワーク110a上で第1のビーコンメッセージを送信することができるので、ワイヤレスネットワーク110a〜110bのいずれかの上のすべてのデバイスが、すべての関連付けられたワイヤレスネットワーク110a〜110bのための重要な管理情報を受信することが可能であり、それは、ワイヤレスネットワーク110a上でブロードキャストされるマルチBSSIDビーコンにすべてのその情報が含まれ得るからである。ブロック920において、アクセスポイント105aは、ワイヤレスネットワーク110b上で第2のビーコンメッセージを送信することができるので、ワイヤレスネットワーク110a〜110bのいずれの上にあるデバイスも、すべて、ワイヤレスアクセスポイント110b上でのリンク品質を測定するために、第2のビーコンメッセージを利用し得る。
[0080]上で論じられたように、ワイヤレスネットワーク110a〜110b内の任意のデバイスがMBS通信に参加することが不可能である場合、アクセスポイント105aは、すべてのワイヤレスネットワーク110a〜110b上で、第1のビーコンメッセージと第2のビーコンメッセージの両方を第3のビーコンメッセージ(各ワイヤレスネットワーク110a〜110bのための個別化された重要な管理情報を備える)で置き換えることができる。110a。加えて、アクセスポイント105aは、アクセスポイント105aがデバイスからワイヤレスネットワーク110a上でプローブ/アソシエーション要求を受信する場合、または、デバイスがワイヤレスネットワーク110a上でアクセスポイント105aに関連付けられている場合、デバイスがワイヤレスネットワーク110aの範囲内にあると決定することができる。
[0081]図10は、図1のワイヤレス通信システム内で利用され得るワイヤレス通信アクセス端末の機能ブロック図である。ワイヤレスアクセス端末115は、図10に示された簡略化されたワイヤレスアクセス端末1000よりも多くのコンポーネントを有し得ることを、当業者は理解されよう。示されたワイヤレスアクセス端末1000は、特許請求の範囲内の実装形態のいくつかの顕著な特徴を説明するために有用なコンポーネントのみを含む。ワイヤレスアクセス端末1000は、存在決定回路1005と、ビーコン生成回路1010と、ビーコンブロードキャスト回路1015とを含み得る。
[0082]いくつかの態様では、存在決定回路1005、ビーコン生成回路1010、および/またはビーコンブロードキャスト回路1015の1つまたは複数は、上で論じられたアクセスポイント105a〜105bの1つまたは複数の中で実装され得る。
[0083]いくつかの実装形態では、存在決定回路1005は、ブロック805または905に関して上で論じられた機能の1つまたは複数を実行するように構成され得る。存在決定回路1005は、プログラマブルチップ、プロセッサ、メモリ、受信機、およびネットワークインターフェースの1つまたは複数を含み得る。たとえば、存在決定回路1005は、プロセッサ204、メモリ206、受信機212、および/または送受信機214を含み得る。いくつかの実装形態では、デバイスの存在を決定する手段および/またはデバイスを検出するための手段は、存在決定回路1005を含み得る。
[0084]いくつかの実装形態では、ビーコン生成回路1010は、ブロック810、910、および920に関して上で論じられた1つまたは複数の機能を実行するように構成され得る。ビーコン生成回路1010は、プログラマブルチップ、プロセッサ、メモリ、ユーザインターフェース、およびネットワークインターフェースの1つまたは複数を含み得る。たとえば、ビーコン生成回路1010は、とりわけ、プロセッサ204と、ユーザインターフェース222と、メモリ206とを含み得る。いくつかの実装形態では、ビーコンメッセージを生成するための手段、および/または、ビーコンメッセージを開発するための手段、および/または、ビーコンメッセージを作成するための手段は、ビーコン生成回路1010を含み得る。
[0085]いくつかの実装形態では、ビーコンブロードキャスト回路1015は、ブロック815、915、および925に関して上で論じられた1つまたは複数の機能を実行するように構成され得る。ビーコンブロードキャスト回路1015は、プログラマブルチップ、プロセッサ、メモリ、ユーザインターフェース、およびネットワークインターフェースの1つまたは複数を含み得る。たとえば、ビーコンブロードキャスト回路1015は、プロセッサ204、メモリ206、送受信機214、受信機212、送信機210、および/またはユーザインターフェース222を含み得る。いくつかの実装形態では、ビーコンメッセージを送信するための手段およびビーコンメッセージをブロードキャストするための手段は、ビーコンブロードキャスト回路1015を含み得る。
[0086]本明細書で使用される「決定すること」という用語は、多種多様な行為を包含する。たとえば、「決定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、探索すること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造において探索すること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選定すること、確立することなどを含み得る。さらに、本明細書で使用される「チャネル幅」は、いくつかの態様では帯域幅を包含することがあり、または帯域幅と呼ばれることもある。
[0087]本明細書で使用される、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a−b、a−c、b−c、およびa−b−cを包含することが意図される。
[0088]上で説明された方法の様々な動作は、様々なハードウェアおよび/またはソフトウェアのコンポーネント、回路、ならびに/あるいはモジュールなどの、動作を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。一般に、図に示されるどの動作も、その動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行され得る。
[0089]本開示に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別のハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せによって実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
[0090]1つまたは複数の態様では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、それらの機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶され、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の入手可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用されコンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備え得る。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備え得る。さらに、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を備え得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
[0091]したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示される動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を備え得る。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書で説明される動作を実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令を記憶した(および/または符号化した)コンピュータ可読媒体を備え得る。いくつかの態様では、コンピュータプログラム製品はパッケージング材料を含み得る。
[0092]本明細書において開示されている方法は、説明されている方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。方法のステップおよび/または行為は、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに交換され得る。言い換えれば、ステップまたは行為の特定の順序が指定されていない限り、特定のステップおよび/または行為の順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更され得る。
[0093]ソフトウェアまたは命令はまた、送信媒体を介して送信され得る。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、送信媒体の定義に含まれる。
[0094]さらに、本明細書で説明された方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適宜ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードされ、および/または他の方法で取得され得ることを理解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明された方法を実行するための手段の転送を容易にするためにサーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明された様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段をデバイスに結合するかまたは提供すると様々な方法を得ることができるように、記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体など)によって提供され得る。その上、本明細書で説明された方法および技法をデバイスに与えるための任意の他の好適な技法が利用され得る。
[0095]特許請求の範囲は、上で示された厳密な構成およびコンポーネントに限定されないことを理解されたい。上で説明された方法および装置の構成、動作および詳細において、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な改変、変更および変形が行われ得る。
[0096]上記は本開示の態様を対象とするが、本開示の他の態様およびさらなる態様が、その基本的範囲から逸脱することなく考案されてよく、その範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。