JP2017520502A - 合成ダイヤモンド生成方法 - Google Patents

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Abstract

ダイヤモンド生成方法は、ナノ構造化した炭素質材料と遷移金属とを含む炭素質粉末を生成するステップと、この粉末を熱処理するステップとを含む。炭素質粉末は溶融塩中でのグラファイトの電気化学的浸食により生成され、遷移金属はこの電気化学的浸食中に炭素質粉末に取り込まれる。炭素質粉末を熱処理するステップは、350℃〜1300℃の温度および1GPa未満の気圧の非酸化性雰囲気において行われる。本方法により、低圧低温でのダイヤモンド生成が可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、グラファイトを出発物質としてダイヤモンドを生成する方法に関する。グラファイトは溶融塩で電気化学的に腐食して炭素質粉末を生じ、この炭素質粉末が非酸化性雰囲気内で熱処理されて合成ダイヤモンドが生じる。
ダイヤモンドは、炭素の同素体のうちでも非常に特徴的なものである。知られる中でも最高の硬度、優れた熱伝導率、高い化学的不活性、良好な生体適合性、広い光伝送距離などといった材料特性を、特有の組み合わせで有している。ダイヤモンドは、その極めて高い硬度により、各種工具の切削および耐摩耗材料として広く用いられている。また、ダイヤモンドは、石油およびそのほかの産業において抗浸食剤として、光学およびエレクトロニクス分野では研磨材としても用いられており、真空トライボロジーにおいては潤滑剤として提案されてきた。
ダイヤモンドのその他の応用例として、レーザーの伝送窓としての用途、光電子素子や半導体素子の検出・撮像・熱拡散部材としての用途、電気二重層キャパシタなどの電気化学装置における用途、微小電気機械システム(MEMS)における用途、医療用インプラント材料としての用途、薬剤送達システムにおける送達部品としての用途、および原子力分野における用途などがある。
また、ダイヤモンドは、その高い硬度および熱伝導率、ならびに/または低い熱膨張係数により、先端複合材料の特性向上に用いることもできる。例えば、ポリビニルアルコール、ポリラクチド、エポキシなどの有機ポリマーをナノダイヤモンド粉末に組み込むことにより、複合材料の機械的特性および熱伝導率が向上する。また、ダイヤモンド/Al、ダイヤモンド/SiC/Al、ダイヤモンド/Cu、ダイヤモンド/カーボンナノチューブ、およびダイヤモンド/ピロカーボンなどの複合材料は、電界放出素子、電子部品実装、およびヒートシンクなどの用途において有用である。
グラファイトのダイヤモンドへの変換は、学術界にとっても産業界にとっても非常に大きな関心を引くものであり、何十年もの間、数多くの研究がなされてきたテーマでもある。炭素の位相図では、ダイヤモンドは、広い温度範囲にわたる数GPaを超える気圧において熱力学的に安定した炭素の同素体であることがわかっている。しかしながら、ダイヤモンドは、環境気圧では準安定相として存在することもある。
グラファイトを直接的にダイヤモンドに転換することは可能であるが、そのためには、グラファイト構造のsp結合の破壊と新たなダイヤモンド構造のsp結合の形成に必要となる大きな活性化エネルギーを乗り越えるため、非常に高い気圧と温度が必要となる。spグラファイトのspダイヤモンドへの直接的な変換は、およそ3000℃および12GPaの高温および高圧で生じることが知られている。
1950年代に、Fe、Co、Ni、およびこれらの合金などの溶融遷移金属が、熱力学的に安定した領域である高圧高温(HPHT)条件下で炭素を分解してダイヤモンドを形成することができることが発見された。通常必要とされる気圧は、少なくとも1300℃で5GPa〜6GPaである。このプロセスにおいて、金属媒体は、グラファイト−ダイヤモンド変換の活性化エネルギー、ひいては気圧温度条件を引き下げる溶媒触媒として作用する。
ダイヤモンドは、化学蒸着(CVD)プロセスにより、低圧で生成することができる。CVDプロセスでは、炭素含有ガスと水素の加熱混合物を用いた基板上にダイヤモンドを堆積させる。宝石品質の合成ダイヤモンドは、ダイヤモンド種晶とCVDプロセスを用いて生成されてきた。
1990年代には、Li、Na、K、Cs、Mg、Ca、およびSrなどの融解炭酸塩も、5GPa〜8GPaおよび1600℃〜2150℃という典型的なHPHT条件におけるグラファイトからのダイヤモンド形成の溶媒触媒として作用することが証明された。その後、LiClなどのアルカリ金属ハロゲン化物や複数の成分を含む混合系を含む無機金属の、類似の実験条件下における使用にも成功している。いずれの場合においても、HPHT条件の適用が、変換を成功させるために非常に重要な必須条件であると考えられてきた。
理論的分析によれば、sp炭素からのspダイヤモンドの核生成は、カーボンナノチューブ(CNT)またはカーボンナノ粒子内で生じることがより好ましい。グラファイトからの直接的なダイヤモンド核生成と比較して、このようなカーボンナノ材料のナノメートルサイズの曲率によって誘発される表面張力効果のためである。したがって、化学蒸着(CVD)合成CNTをダイヤモンドに変換するための数多くの試みが、多くは、レーザー照射、衝撃波プロセス、放電プラズマ焼結、および高周波水素プラズマプロセスなど、比較的高温および/または高圧技術を用いてなされてきた。このようなCNTをダイヤモンドに変換する方法は、高エネルギーの電子/粒子ビーム、放電プラズマ焼結、またはHPHT施設などといった、複雑かつ高価な設備を必要とする。このことは、ダイヤモンドの合成におけるCNT利用に関する利点の重要性を小さくすることになる。
本発明は、添付の独立請求項に記載のダイヤモンド生成方法を提供するものであり、これについて以下に説明する。本発明の好適または有利な特徴については、各種の従属請求項に定めるものとする。
よって、ダイヤモンド生成方法は、ナノ構造化した炭素質材料と、溶融塩中でのグラファイトの電気化学的浸食による遷移金属とを含む炭素質粉末を生成するステップと、非酸化性雰囲気において炭素質粉末を熱処理するステップとを含んでよい。遷移金属は、電気化学的浸食プロセス中に炭素質粉末に取り込まれる。粉末を熱処理するステップは、350℃〜1300℃の温度および1GPa未満の気圧で行われる。
本方法に必要となる設備は比較的簡易である。電解槽は周知かつ操作が簡単であり、標準的な加熱炉を用いて熱処理を行うことができる。好適な実施形態において、熱処理中の気圧は環境大気圧であり、加熱炉が高圧に耐えることができる必要はない。
電気化学的浸食によって生成されるナノ構造化した炭素質材料は、電気化学的に生成される炭素材料(EPC)ということもできる。上記のCVD合成されるCNTに対して、EPC材料は、溶融塩電解法によって合成される種類の炭素である。好適な方法においては、アルカリ金属イオンが排出され、アルカリ金属がグラファイトにインターカレートしてその微細構造を分解するように、大量のグラファイト試料をアルカリ金属塩化物溶融塩(特に塩化リチウム)でカソード分極する。グラファイトは、継続的に腐食し、グラファイトの粒径、電流密度、および温度に応じて、多層CNTおよびカーボンナノ粒子を含む様々なナノメートルサイズの炭素体となることもできる。これらはグラファイト表面から分離して溶融塩浴に堆積し、炭素質粉末として収集することができる。
EPCは、LiCOおよびLiClなどの無機材料がグラファイト構造に閉じ込められることがあるという、固有の微細構造を有する。好ましくは、溶融塩の組成を制御することにより、金属元素をEPC構造に取り込むことができるようにしてもよい。例えば、溶融塩が鉄およびニッケル種を含む場合、溶融塩に形成されたEPC粉末がNiやFeなどの金属元素を含んでもよい。塩の組成や浸食プロセスの継続時間などのパラメータを制御することにより、所定の比率の金属相の炭素質粉末を生成することができる。金属相は、元素、合金、または金属間化合物であってもよい。溶融塩中の異なる金属元素の比率を制御することにより、炭素質粉末に形成される合金の組成を制御することができる。
好ましくは、生成されるダイヤモンドは、直径が10ナノメートル〜10マイクロメーター、例えば200ナノメートル〜1マイクロメーターのダイヤモンド結晶である。ダイヤモンドの直径は、0.05マイクロメーター〜5マイクロメーター、または0.05マイクロメーター〜1マイクロメーター、または0.05マイクロメーター〜0.5マイクロメーターであってもよい。生成されるダイヤモンドの直径は、およそ15マイクロメーター、または20マイクロメーター、または25マイクロメーターであってもよい。ダイヤモンドは、100マイクロメーターを超える直径を有するように形成されてもよい。
「ナノ構造化した炭素質材料」という語句は、1以上の炭素系ナノ構造である材料に関する。この材料は、例えば、ナノ粒子、ナノチューブ、ナノスクロール、ナノフィラメント、およびナノオニオンなどの1以上の炭素系ナノ構造を含む粉末であってもよい。ナノ粒子、ナノチューブ、およびナノスクロールなどの構造は、単層であっても多層であってもよい。ナノ構造化した炭素質材料は、任意のフラーレン系炭素粒子に関するものであってもよい。ナノ構造化した炭素質材料は、任意のナノスケールのグラフェン系粒子に関するものであってもよい。
ナノ構造化した炭素材料の個々の元素の物理的サイズは、当業者には言うまでもない。例えば、ナノチューブの直径は、通常、2nm〜100nmである。これらの構造の長さは、その直径の数百または数千倍あってもよい。例えば、ナノスケールの直径にも関わらず、個々のナノチューブの長さは、1マイクロメーターを超えてもよく、10マイクロメーターを超えてもよい。ダイヤモンドは、開始プロセスまたは核生成プロセスの後に成長プロセスを続けることにより形成されてもよい。ダイヤモンドの最終的な大きさは、開始パラメータおよび成長パラメータを制御することにより制御可能である。
ナノ構造化した炭素質材料は、炭素原子(グラフェン)の単一層からなる3次元構造として形成されることが多い。よって、グラフェン層がナノ構造の形状を規定してもよく、ナノ構造の内部が空であってもよい。よって、ナノチューブおよびナノスクロールは1以上のグラフェン層によって形成される中空構造となる。当業者には、ナノ構造化した炭素質材料の一部を形成可能な炭素種について、様々な炭素種が認識されることになる。
グラフェンは、sp結合によって互いに結合した炭素原子の相互接続六角形からなるが、ダイヤモンドは、spハイブリッド炭素原子の3次元ネットワークである。ナノ構造化した炭素質材料は主としてsp結合した炭素原子からなるが、この材料にはカーボンシートの面外曲率および五角形−七角形対欠陥が存在し、これが部分的なspハイブリッドにつながる。したがって、カーボンナノチューブや粒子といったナノ構造化した炭素材料は、通常のsp結合のグラファイトに加えて、比較的高い比率でsp結合のグラファイトを含んでいることがある。リチウムのグラファイトへのインターカレーションは、sp結合を促進することが知られている。
グラファイトの電気化学的浸食により形成された炭素質粉末において、粉末中のナノ構造化した炭素質材料成分は、適切な遷移金属に接している。好ましくは、遷移金属は、炭素質粉末が熱処理される温度で面心立方(FCC)結晶構造を有する、元素、合金、または金属間化合物である。よって、遷移金属は、鉄などの元素、Fe−10at%Niなどの合金、またはFeNiなどの金属間化合物であってもよい。
好ましくは、遷移金属は、ナノ構造化した炭素質材料の表面に形成されてもよくまたは堆積してもよい。特に好ましくは、遷移金属の少なくとも一部がナノ構造化した炭素質材料の内部に位置してもよい。例えば、ナノチューブやナノスクロールなどの炭素ナノ構造化した種は、内部空洞を有する。遷移金属の一部が、ナノ構造化した炭素質種の内部空洞内に配される、例えばナノ構造化した炭素質種の内壁に接触するとしても、好都合である。
好ましくは、遷移金属は、金属のナノスポットまたはナノ粒子であってもよい。例えば、カーボンナノチューブの内表面に接触する遷移金属は、直径が1ナノメートル〜10ナノメートルで体積が1nm〜100nmであることが好ましい。
好適には、遷移金属は、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、およびクロムからなるリストから選択される元素を含む、合金または金属間化合物である。鉄−ニッケル合金または鉄−マンガン合金を好適とすることもできる。
炭素質粉末が、遷移金属を大きな比率で含むことは望ましくない。好ましくは、炭素質粉末は、遷移金属を5wt%未満、例えば3wt%未満、または2.5wt%未満含む。
好ましくは、炭素質粉末は、カーボンナノ粒子、カーボンナノチューブおよび/または炭素ナノスクロールを含んでもよく、遷移金属の少なくとも一部が、ナノ粒子、ナノチューブ、および/またはナノスクロールの内部空洞内に含まれる。
炭素質粉末は、溶融塩中でのグラファイトの電気化学的浸食により形成される。好ましくは、溶融塩は、リチウム担持塩またはナトリウム担持塩である。特に好ましくは、炭素質粉末は650℃〜1200℃の温度で形成され、粉末となるナノ構造化した炭素質材料はリチウムまたはナトリウムのグラファイトへのインターカレーションによって生成される。また、炭素質材料は0.4Acm−2〜3Acm−2の幾何カソード密度を用いて生成されるとしても好適である。グラファイト粒径の選択ならびに形成温度およびカソード密度を制御することにより、本プロセスのオペレータがナノ構造化した炭素質材料内の様々なナノ構造の比率や大きさを制御できるようにしてもよい。
好ましくは、溶融塩は、一部に炭素質粉末の一部として形成される遷移金属を含む。よって、遷移金属は、形成時にナノ構造化した炭素質材料上または内部に形成または堆積される。好ましくは、溶融塩は、一部に遷移金属を含むアルカリ金属塩化物溶融塩、例えば遷移金属塩化物を含むアルカリ金属塩である。
本方法は、電気化学的浸食ステップの前もしくは間に、溶融塩に1以上の遷移金属塩化物を加えるステップを含んでもよい。1以上の遷移金属塩化物の金属種は、電気化学的浸食ステップの間に還元されて炭素質粉末に取り込まれる遷移金属の少なくとも一部となってもよい。好ましくは、1以上の遷移金属塩化物は、塩化鉄および/または塩化ニッケルである。
代替的に、または追加的に、電気化学的浸食ステップの前もしくは間、遷移金属の1以上の固体片が溶融塩に接触して配されてもよい。槽内に塩素が存在してもよく、この塩素は遷移金属を塩素化することができる。したがって、電解槽の苛酷な環境は、遷移金属の各固体片の一部を塩化物として溶融塩に分解させることができる。分解された遷移金属は、電気化学的浸食ステップの間に炭素質粉末に取り込まれる遷移金属の少なくとも一部となる。好ましくは、遷移金属の1以上の固体片は、鉄および/またはニッケルを含む。例えば、棒状のステンレス鋼を溶融塩に接触して配し、炭素質粉末内に鉄−ニッケル合金を形成してもよい。
好ましくは、電気化学的浸食の間に炭素質粉末に取り込まれる遷移金属は、鉄−ニッケル合金である。
好ましくは、グラファイトの電気化学的浸食プロセスは、その他の手段により生成されたナノ構造と比較して、結果として生じるナノ構造中のsp結合の比率を増加させる。例えば、リチウムなどのアルカリ金属は、sp結合からsp結合への変換の触媒として作用することができ、よって、リチウムのグラファイト構造へのインターカレーションにより比較的sp結合の比率が高いナノ構造を形成することができる。既に述べたように、sp結合は熱処理中の核生成およびその後のダイヤモンド成長を促進することができる。
好ましくは、炭素質粉末を熱処理するステップは、1000kPa未満の気圧で行われる。熱処理において低圧を用いることにより、高圧動作用に設計された高価な設備を用いて熱処理を行う必要性がなくなるため、好都合である。熱処理を高圧下で行ってもよいが、これには何らの利点も無い。そのため、熱処理を200kPa未満、例えばおよそ100kPaの気圧で行うことが特に好ましい。
特に好ましくは、炭素質材料は、環境気圧において、例えば大気圧下で熱処理される。よって、本方法を加圧装置内で行う必要がない。
好ましくは、非酸化性雰囲気は、還元性雰囲気であり、例えば水素ガスを含有する雰囲気である。還元性雰囲気は、炭素質粉末を燃焼から保護し、粉末をより長い期間にわたって高温で維持できるようにする。また、還元性雰囲気は、形成されたダイヤモンドを燃焼から保護するために役立つ。適切な還元性雰囲気は、75vol%〜90vol%の窒素および10vol%〜25vol%の水素、好ましくはおよそ85vol%の窒素およびおよそ15vol%の水素を含んでもよい。
好ましくは、炭素質粉末の熱処理は、炭素質粉末、または炭素質粉末を取り囲む環境を、所定の処理温度まで加熱し、この温度で維持し、その後材料を周囲温度まで冷却することを含む。
加熱は、所望の最高温度まで温度を傾斜させることにより行うことができる。例えば、炭素質粉末は、例えば500℃〜800℃の目標温度まで、毎分1℃〜毎分150℃で加熱してもよい。好適な加熱率は、毎分50℃または毎分60℃〜毎分120℃、例えば毎分80℃〜毎分100℃、またはおよそ毎分80℃とすることができる。好適な加熱率は、特に熱質量が高い場合、これよりも低くてもよい。例えば、加熱率は、毎分5℃〜毎分50℃、例えば毎分10℃〜毎分25℃であってもよい。
炭素質粉末が目標温度に達すると、ただちに冷却してよい。代替的に、ダイヤモンドが冷却前に核を成して成長する間、炭素質粉末を所定の温度で保持してもよい。
熱処理中の炭素質粉末の正確な温度を判断することは難しいことがある。よって、炭素質粉末を、所望の熱処理温度で維持される環境中で保持してもよい。
炭素質粉末を、所定の温度、例えば350℃〜1300℃、例えば500℃〜800℃の温度に予熱された環境に配置することにより加熱してもよい。よって、温度を傾斜させることなく熱処理を行うことができる。
炭素質粉末は、10分を超える時間、例えば30分以上の間、所望の最高熱処理温度で保持することができる。成長にはより時間かかるため、長時間の処理により、生成されたダイヤモンドをより大きくすることができる。代替的に、小型のダイヤモンドが求められる場合には、10分未満の処理時間とすることができる。
冷却は、ガス流内でのクエンチングにより行うことができる。好ましくは、冷却率は、毎分25℃、例えば毎分100℃を超え、または毎分500℃を超える。冷却は時間に対して線形的である必要はなく、冷却中に実際の冷却率が変化してもよい。
炭素質粉末は、さらに、例えば炭酸リチウムまたは炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩のナノスケール粒子を含んでもよい。このようなアルカリ金属炭酸塩は、さらにダイヤモンド形成の促進における触媒効果をもたらすことができる。
本発明を例示する具体的な実施形態について、以下のような添付図面を参照して説明する。
図1は、電気化学的に生成される炭素(EPC)粉末生成用電解槽の模式図である。 図2は、図1の電解槽を用いて生成されるEPC粉末のXRDパターンである。 図3は、図1の電解槽を用いて生成されるEPC粉末のEDX分析を示す。 図4は、図1の電解槽を用いて生成されるEPC粉末の合成されたままの状態、および還元性雰囲気下の様々な温度で熱処理されたEPC粉末の、XRDトレースを示す。 図5および図6は、700℃の温度で熱処理されたEPC粉末のXRDトレースの詳細を示す。 図7および図8は、1200℃の温度で熱処理されたEPC粉末のXRDトレースの詳細を示す。 図9は、Fe−Ni位相図を示す。
<電気化学的に生成される炭素(EPC)粉末>
以下、EPC粉末とも呼ばれる、熱処理してダイヤモンドを生成するための炭素質粉末の生成について説明する。
図1を参照すると、内径55mmおよび高さ130mmのグラファイトるつぼ30に、約250gの無水LiCl(213233、シグマアルドリッチ)を入れた。これを、目標温度650℃〜1200℃までアルゴン雰囲気下で加熱した。アルゴンは、使用前に自己表示型CaSO上を通過させて乾燥させた。
溶融LiCl20の電解は、カソードとなるグラファイト棒40とアノードとなるグラファイトるつぼ30を用いて行われた。カソード棒40の直径は15mmであった。電解は、60分の間、カソードにおける初期幾何電流密度である約1.0Acm−2に対応する33Aの定電流で行われた。ステンレス鋼棒50が、電解中に溶融塩20と接触して配置された。
理論に縛られるわけではないが、グラファイト電極での溶融塩電解の間、グラファイト構造のグラフェン層間にリチウム種の過度の堆積がおこり、グラファイトマトリックスへ機械的応力をおよぼして、その浸食およびグラファイトカソードから溶融塩へのナノ構造化した炭素成分の排出を引き起こすとされている。EPC中の炭素原子の一部が、ナノ構造化した炭素材料の曲率および欠陥によりsp結合を形成することがある。EPCのsp内容物が、溶融塩電解プロセス中に起こるリチウム種のインターカレーションによって促進されることがある。sp結合の存在は、その後のナノ構造化した炭素材料の熱処理中におけるダイヤモンドの核生成および成長に対して積極的に影響を与えることができる。
電解中のステンレス鋼棒の腐食は激しく、この腐食が溶融塩に取り込まれる鉄およびニッケル種となった。電解中、グラファイト電極においてこれら鉄およびニッケル種の比率が減少し、遷移金属合金(Fe−Ni合金)のEPC粉末への取り込みが起こった。代替例として、鉄および塩化ニッケルを溶融塩に導入して鉄およびニッケル相としてもよい。さらに別の代替例として、遷移金属合金(例えばFe−Ni合金)棒または板を、グラファイトアノードに取り付けてもよい。この場合、合金は、電解プロセス中にアノード分極で溶融塩に分解され、EPC粉末に取り込まれてもよい。
電解後、槽が室温まで冷却された。電解によって生成されたEPC粉末が回収されて、塩化リチウムを除去するために大量の蒸留水ですすがれ、その結果もたらされた懸濁液を真空ろ過して炭素生成物を分離した。これを回収し、6時間の間0.1mbarの真空中において100℃で乾燥した。
Cuアノードのフィリップス1710高分解能X線回折装置(XRD)を用いて、実験の様々な段階における炭素材料の位相解析を行った。JEOL6340F電界放出型走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、微細構造研究を行った。
図2に、電解後に回収したEPC粉末試料のX線回折パターンを示す。回折パターンは、C、LiCO、およびLiClの回折ピークの指標とすることができる。
図2よりわかるように、EPCのXRDパターンからは金属成分が検出されていない。これは、存在する金属成分がXRDの検出限界未満の量であることを示している。しかしながら、図3に示すように、同試料のEDX分析では、FeおよびNiの存在が示されている。
EPC粉末の微細構造をSEMによって分析し、直径が10nm〜500nmという幅広い範囲のナノチューブおよび代表的には直径100nm未満の球状のナノ粒子が含まれることがわかった。グラファイトシートもある程度みられた。
その後、この種の、すなわちナノ構造化した炭素質構造ならびに一部にFeおよびNiを含む炭素質粉末は、以下に説明するように還元性雰囲気下で熱処理を施された。
<EPC粉末の熱処理によるダイヤモンドの生成>
EPCからダイヤモンドへの変換を活性化するために、上記のように形成されたEPC試料を、チューブ型加熱炉内において、大気圧および85vol%N〜15vol%Hの流量で熱処理した。熱処理は、700℃〜1300℃の範囲の様々な温度で行われた。各熱処理において、2gのEPC粉末を15℃分min−1の加熱率で最高温度まで加熱した。その後、加熱炉を停止し、同じ85vol%N〜15vol%Hの流量で各試料を室温まで冷却した。
各試料についてXRDパターンが生成された。図4において、合成されたままのEPCおよび各熱処理試料のX線回折パターンを、20°〜70°の2θ角で比較する。
合成されたままのEPC粉末のXRD分析についてはすでに説明した。上述のように、回折ピークはC、LiCO、およびLiClに関する。
図4からわかるとおり、700℃で加熱された試料のXRDパターンにおいて43度〜44度の2θ角の回折ピークがさらに見られる。また、このピークは、800℃、900℃、1100℃、1200℃、および1300℃で加熱された試料においても明らかである。図に示すように、このピークの密度は、1100℃まで加熱温度が上昇するにつれて大きくなっており、その後さらに高温では小さくなっている。回折ピークは、立方晶ダイヤモンド(111)に割り当てることもできる。
図5および図6は、700℃で加熱されたEPC試料の、20度〜70度の2θ角(図5)および70度〜120度の2θ角(図6)でのX線回折パターンをより詳細に示すものである。これらのXRD結果は、ダイヤモンドの回折ピークの存在を明らかに示している。これらのピークは、立方晶のnダイヤモンド位相では(002)ダイヤモンドの反射が禁じられていることを考慮すると、立方構造の位相nダイヤモンド(JCPDS:0431104)に関連し得るものである。
図7および図8は、1200℃で熱処理されたEPC試料の、20度〜70度の2θ角(図7)および70度〜120度の2θ角(図8)でのXRD回折パターンを示すものである。この図もまた、ダイヤモンドの回折ピークの存在を明らかに示している。
入手可能な文献によれば、nダイヤモンドは水素ドープ(Hドープ)ダイヤモンドである。Hドープダイヤモンドは、水素濃度が19at%未満であるとき、安定していることが知られている。水素濃度が約4at%であるとき、最適化された格子とシミュレートしたXRDパターンは、nダイヤモンドの実験データとよく一致する。
理論に縛られるわけではないが、700℃という低温でのEPC粉末の熱処理によるダイヤモンド相の形成は、EPC粉末中のFeおよびNi内容物により説明することができる。FeおよびNi元素は、電解プロセス中にEPCの炭素微細構造内に導入される。これらの元素は、溶融塩電解または熱処理プロセス中、容易にFe−Ni固溶体を形成することができる。Fe−Niの位相図(図9)により、γ−Fe面心立方(FCC)結晶構造を有するFe−Ni固溶体は、その化学組成に依存して350℃を超える温度で安定することが示される。したがって、ダイヤモンドの形成は、EPC粉末にナノスケール粒子としてしっかりと埋め込まれたFe−Ni固溶体相の触媒作用が原因と言える。
熱処理プロセス中、炭素はFe−Ni固溶体に拡散してもよい。より多くの炭素が固溶体に拡散すると、固溶体中の炭素の溶解限度を超えるところまで炭素の濃度が上昇する。そして、過飽和炭素は、FCC構造固溶体からFCC構造ダイヤモンド結晶として堆積する。

Claims (25)

  1. ダイヤモンド生成方法であって、
    ナノ構造化した炭素質材料と溶融塩中でのグラファイトの電気化学的浸食による、当該電気化学的浸食中に炭素質粉末に取り込まれた遷移金属とを含む炭素質粉末を生成するステップと、
    350℃〜1300℃の温度および1GPa未満の気圧の非酸化性雰囲気において、前記生成された前記炭素質粉末を熱処理するステップとを含む、ダイヤモンド生成方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ナノ構造化した炭素質材料は、カーボンナノ粒子、カーボンナノチューブ、およびカーボンナノスクロールからなるリストから選択される1以上のナノ構造を含む、方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、
    前記遷移金属は、前記生成された前記炭素質粉末が熱処理される温度で面心立方(FCC)構造を有する、元素、合金、または金属間化合物である、方法。
  4. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記遷移金属は、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、およびマンガンからなるリストから選択される元素を含む、合金または金属間化合物である、方法。
  5. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記遷移金属は、前記ナノ構造化した炭素質材料上または内部にナノスケール粒子として存在する、方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、
    前記遷移金属は、最大サイズが1ナノメートル〜10ナノメートルの粒子または堆積物として存在する、方法。
  7. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記生成された前記炭素質粉末は、前記遷移金属を5wt%未満含む、方法。
  8. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記生成された前記炭素質粉末は、カーボンナノ粒子、カーボンナノチューブ、および/またはカーボンナノスクロールを含み、前記遷移金属の少なくとも一部が、前記ナノ粒子、ナノチューブ、および/またはナノスクロールの内部空洞内に含まれる、方法。
  9. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記溶融塩は、リチウム担持塩またはナトリウム担持塩である、方法。
  10. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記ナノ構造化した炭素質材料は、リチウムまたはナトリウムのグラファイトへのインターカレーションによって生成される、方法。
  11. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記溶融塩中でのグラファイトの電気化学的浸食は、650℃〜1200℃の温度で行われる、方法。
  12. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記溶融塩中でのグラファイトの電気化学的浸食は、0.4Acm−2〜3Acm−2の幾何カソード密度を用いて行われる、方法。
  13. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記生成された前記炭素質粉末を熱処理するステップは、1000kPa未満、好ましくは200kPa未満、例えばおよそ100kPaの気圧で行われる、方法。
  14. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記生成された前記炭素質粉末を熱処理するステップは、環境大気圧で行われる、方法。
  15. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記非酸化性雰囲気は、還元性雰囲気である、方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    前記還元性雰囲気は、75vol%〜90vol%の窒素および10vol%〜25vol%の水素、好ましくはおよそ85vol%の窒素およびおよそ15vol%の水素を含む、方法。
  17. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記非酸化性雰囲気の温度は、前記熱処理ステップを行うために、400℃〜1200℃、500℃〜1100℃、550℃〜1000℃の温度まで加熱される、方法。
  18. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    熱処理は、前記生成された前記炭素質粉末を、所定の期間、例えば10分より長い間、所定の熱処理温度で、等温的に保持することを含む、方法。
  19. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記生成された前記炭素質粉末を熱処理するステップは、前記生成された前記炭素質粉末、または前記生成された前記炭素質粉末を取り囲む前記非酸化性雰囲気を、所定の最高温度まで1℃min−1〜150℃min−1の加熱率で加熱し、前記所定の最高温度で所定時間維持し、その後急速に冷却することを含む、方法。
  20. 請求項1から18のいずれかに記載の方法であって、
    前記生成された前記炭素質粉末は、350℃〜1300℃、例えば500℃〜1000℃、または550℃〜700℃の温度に予熱された非酸化性雰囲気に前記生成された前記炭素質粉末を導入することにより熱処理される、方法。
  21. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記生成された前記炭素質粉末は、例えば炭酸リチウムまたは炭酸ナトリウムなど、アルカリ金属炭酸塩のナノスケール粒子をさらに含む、方法。
  22. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記溶融塩は、一部に前記遷移金属を含むアルカリ金属塩化物溶融塩である、方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、
    前記電気化学的浸食ステップの前もしくは間に、前記溶融塩に、当該電気化学的浸食ステップの間に前記生成された前記炭素質粉末に取り込まれる前記遷移金属の少なくとも一部となる1以上の遷移金属塩化物を加えるステップを含み、
    前記1以上の遷移金属塩化物は、塩化鉄および/または塩化ニッケルである、方法。
  24. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記電気化学的浸食ステップの前もしくは間、遷移金属の1以上の固体片が前記溶融塩に接触して配され、前記遷移金属の1以上の固体片の一部は前記電気化学的浸食ステップの間に前記溶融塩に分解して前記生成された前記炭素質粉末に取り込まれる前記遷移金属の少なくとも一部となり、
    前記遷移金属の1以上の固体片は、鉄および/またはニッケルを含む、方法。
  25. 先行する請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記電気化学的浸食の間に前記生成された前記炭素質粉末に取り込まれる前記遷移金属は、鉄−ニッケル合金である、方法。
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