いくつかの実施形態によると、接続可能カテーテルシステム、装置、およびそれらの使用方法が提供される。いくつかの実施形態によると、本明細書に開示されるカテーテルシステムは、様々な物質を様々なターゲット身体部位、器官、または腔に投与し、またはそこから排出することに関する様々な用途のために用いられ得る。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される接続可能カテーテルシステムおよび装置は、被検者の体内で所望のターゲット位置/器官内に予め挿入されている体内留置部品(ステント)、および被検者の体内で特異的かつ安全に留置部に接続し、流体または他の物質を体外位置と体内器官/腔との間で移送することができる連続したカテーテルシステムを形成することができる取出し可能外側中間部品(カテーテル)を含む。
本明細書において以下で説明するように、本明細書に開示されるシステム、装置、および方法は、それらが留置ステントまたはカテーテルの操作を補完し、体内留置ステントをターゲット器官/腔に挿入する手順の反復を最小限にすることができるように用いられてよく、それによって関連するリスク(たとえば麻酔、感染症、および体内器官の物理的損傷など)を著しく低減するとともに、治療の安全性を高め、被検者の全身の健康状態を良好にするという理由から、現在使用されている方法およびカテーテルシステムよりも有利である。またこれは、上記器官/腔に腫瘍がある場合、腫瘍細胞シーディングの可能性を減少させ得る。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるシステム、装置、および方法は、被検者の体内(たとえばターゲット器官または腔、またはその内部)に載置されている留置ステントと、(被検者の体に過渡的に挿入され取り出されてよい)主要中間カテーテルとの特異的、的確、安全、かつ可逆的な接続を可能にするという点で有利であり、この接続は被検者の体内で行われ、留置ステントを繰り返し挿入する必要はなく、留置ステントは体内位置に残され、必要に応じて過渡的に挿入され得る中間カテーテルに随意に再接続されてよい。いくつかの実施形態において、被検者の体内で行われる接続は、視覚ガイダンスを必要としない。
いくつかの実施形態によると、このように、中間カテーテルおよび留置ステントカテーテルを備える接続可能カテーテルシステムが提供される。中間カテーテルは、外側(近位)部(端)および対向する先端(体内/遠位)部(端)を含み、先端部は被検者の体内に挿入されるように構成される。被検者の体内に位置するように構成された留置ステントは、接続部(端)およびターゲット部(端)を含み、留置ステントの接続部は、被検者の体内で中間カテーテルの先端部と可逆的に接続し、中間カテーテルの体外部(端)から留置ステントまで(たとえば連続した流体通路などの)連続した導管を形成するように構成される。
いくつかの実施形態によると、体外部および被検者の体内に挿入されるように構成された先端部を備える中間カテーテルと、接続部および被検者の体内に位置するように構成されたターゲット部とを備える再接続可能留置ステントとを備える接続可能カテーテルシステムが提供され、再接続可能留置ステントの接続部は、体内で中間カテーテルの先端部と可逆的に接続し、中間カテーテルと再接続可能留置ステントとの間に連続した流体導管を形成するように構成される。
いくつかの実施形態によると、再接続可能留置ステントの接続部は、中間カテーテルの先端部の内側ルーメンに嵌合するように構成される。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルの内側ルーメンは、中間カテーテルの内側ルーメン内で再接続可能留置ステントの接続部を固定するように構成された固定部材を含んでよい。いくつかの実施形態において、固定部材は、展開可能固定部材、真空ダクト、可撓板、再接続可能留置ステントの接続部および中間カテーテルの先端部の内側ルーメンにおいて整合する凹部、またはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。いくつかの典型的な実施形態において、固定部材は、中間カテーテルの内側ルーメン内で膨張するように構成された1または複数の膨張式バルーンを含んでよい。いくつかの実施形態において、中間カテーテルはさらに、1または複数の膨張式バルーンを膨張させるように構成された1または複数の膨張口を含んでよい。
いくつかの実施形態において、固定部材はさらに、再接続可能留置ステントの外壁と中間カテーテルの内壁との間の流体通路を密封するようにも構成され得る。
いくつかの実施形態によると、中間カテーテルはさらに、再接続可能留置ステントの外壁と中間カテーテルの内壁との間の流体通路を密封するように構成された密封部材を含んでよい。いくつかの実施形態において、密封部材は、中間カテーテルと留置ステントとの間の流体漏洩を防止するように構成される。いくつかの実施形態において、密封部材は、供給される流体が粘性である場合に加わり得る分離力を防止し、または克服し得る。
いくつかの実施形態において、システムはさらに、中間カテーテルの内側ルーメン内に取出し可能に挿入できるスタイレットを含んでよく、スタイレットは、再接続可能留置ステントの接続部を引き付け、および/または連結するように構成されたアタッチメント部材を先端部に含み、それによってスタイレットが中間カテーテルの内側ルーメン内で近位方向に引き戻されると再接続可能留置ステントが中間カテーテルの内側ルーメン内に引き込まれる。いくつかの実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、再接続可能留置ステントの接続部を引き付けるように構成された磁石を含んでよい。いくつかの典型的な実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、留置ステントの接続部にあり一体に形成された対応する磁石を引き付けるように構成された磁石を含んでよい。
いくつかの実施形態によると、留置ステントの接続部は、スタイレットの磁石によって引き付けることができる部品または磁石を含んでよい。スタイレットの磁石によって引き付けることができるこの部品または磁石は、中に流体通路が生じるように、留置カテーテルルーメンの周囲に配置され、または形成されるように構成され得る。
いくつかの実施形態において、再接続可能留置ステントの接続部は、スタイレットの磁石によって引き付けることができる部品または磁石を含んでよい。
いくつかの実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、ループ、ラッソ、突起、ピッグテール、ネット、バスケット構造、またはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。いくつかの実施形態において、留置ステントの接続部には、スタント内腔管の一体部であってよい対応する接続部材が取り付けられる。いくつかの実施形態において、再接続可能留置ステントの接続部は、ループ、突起、ラッソ、ピッグテール、またはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。
いくつかの実施形態において、スタイレットはさらに、スタイレットのアタッチメント部材と再接続可能留置ステントの接続部との接続の表示を供給するように構成された表示ユニットを含み、または機能上関連してよい。
いくつかの実施形態において、再接続可能留置ステントは外壁にストッパ要素を含んでよく、ストッパ要素は接続部とターゲット部との間にあってよく、中間カテーテルの内側ルーメンに入れることができる再接続可能留置ステントの長さ(部分)を制限するように構成される。
いくつかの実施形態において、システムはさらに、接続可能カテーテルの内側ルーメン内に取出し可能に挿入できるガイドロッドを含んでよく、ガイドロッドは、被検者の体内に中間カテーテルの先端部を挿入することを容易にするように構成される。いくつかの実施形態において、ガイドロッドには、抗外傷性先端および/または可撓性端部が備えられる。
いくつかの実施形態において、ガイドロッドはさらに、接続可能カテーテルの内側ルーメン内で遠位方向に押し込まれると中間カテーテルから再接続可能留置ステントを取り出すようにも構成され得る。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルはさらに、外壁に位置する展開可能係留要素を含んでよく、展開可能係留要素は、展開すると、被検者の体内に中間カテーテルを係留するように構成される。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルはさらに、流体および/または(たとえばガイドワイヤなどの)様々な装置の移送を可能にするための開口部または投与口を含んでよい。いくつかの実施形態において、中間カテーテルは、1または複数のコネクタおよび/またはたとえば薬物投与口など1または複数の投与口を含んでよい。
いくつかの実施形態において、システムはさらに、連続した流体導管が形成されると表示を供給するように構成された制御回路ユニットを含んでよい。
いくつかの実施形態において、システムはさらに、再接続可能留置ステントの位置を固定するために中間カテーテルの内側ルーメン内を真空にするように構成された真空源を含んでよい。
いくつかの実施形態によると、体外部および被検者の体内に挿入されるように構成された先端部と、中間カテーテルの内側ルーメンに位置する固定部材とを備える中間カテーテルが提供され、固定部材は、中間カテーテルの先端部の内側ルーメン内で再接続可能留置ステントの接続部を固定し、それによって中間カテーテルの内側ルーメンと再接続可能留置ステントの内側ルーメンとの間に連続した流体導管を形成するように構成される。
いくつかの実施形態において、固定部材は、展開可能固定部材、真空ダクト、再接続可能留置ステントの接続部および中間カテーテルの先端部の内側ルーメンにおいて整合する凹部、またはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。いくつかの実施形態において、固定部材は、1または複数の膨張式バルーンを備える。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルはさらに、1または複数の膨張式バルーンを膨張させるように構成された膨張口を含んでよい。
いくつかの実施形態において、固定部材はさらに、再接続可能留置ステントの外壁と中間カテーテルの内壁との間の流体通路を密封するようにも構成され得る。いくつかの実施形態において、中間カテーテルはさらに、再接続可能留置ステントの外壁と中間カテーテルの内壁との間の流体通路を密封するように構成された密封部材を含んでよい。いくつかの実施形態において、中間カテーテルはさらに、外壁に位置する展開可能係留要素を含んでよく、展開可能係留要素は、展開すると、被検者の体内に中間カテーテルを係留するように構成される。いくつかの実施形態において、中間カテーテルはさらに、1または複数のコネクタおよび/またはたとえば薬物投与口など1または複数の投与口を含んでよい。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルは、連続した流体導管が形成されると表示を供給するように構成された制御回路ユニットと機能上関連してよい。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルは、再接続可能留置ステントの位置を固定するために中間カテーテルの内側ルーメン内を真空にするように構成された真空部材と機能上関連してよい。
いくつかの実施形態によると、被検者の体腔内に位置するように構成されたターゲット部と、体内で中間カテーテルの先端部と可逆的に接続し、中間カテーテルと再接続可能留置ステントとの間に連続した流体導管を形成するように構成された接続部と、上記ターゲット部と上記接続部との間にある主要部とを備える再接続可能留置ステントが提供され、上記接続部は主要部に堅固に取り付けられ、または主要部と一体に形成される。
いくつかの実施形態において、連結部は、磁石によって引き付けることができる部品または磁石を含んでよい。いくつかの実施形態において、接続部は、ループ、ラッソ、ピッグテール、またはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。
いくつかの実施形態において、再接続可能留置ステントはさらに、外壁にストッパ要素を含んでよく、ストッパ要素は主要部に位置し、中間カテーテルの内側ルーメンに入れることができる再接続可能留置ステントの部分(長さ)を制限するように構成される。
いくつかの実施形態において、再接続可能留置ステントはさらに、壁部に1または複数の排出孔を含んでよい。
いくつかの実施形態において、再接続可能留置ステントは、連続した流体導管の形成後、体腔から、および/または体腔へ流体を移送するように構成され得る。
いくつかの実施形態によると、中間カテーテルの内側ルーメン内に取出し可能に挿入できるスタイレットが提供され、スタイレットは、被検者の体内で再接続可能留置ステントの接続部と連結するように構成されたアタッチメント部材を先端部に備え、それによって、スタイレットが中間カテーテルの内側ルーメン内で近位方向に引き戻されると、再接続可能留置ステントが中間カテーテルの内側ルーメン内に引き込まれるようにする。
いくつかの実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、再接続可能留置ステントの接続部を引き付けるように構成された磁石によって引き付けることができる磁石または部品を含んでよい。
いくつかの実施形態において、スタイレットの先端部は可撓性である。いくつかの実施形態において、スタイレットの先端部は、中間カテーテルの先端部から出ると曲がった形状になるように構成された形状記憶材料を含んでよい。
いくつかの実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、ループ、ラッソ、ピッグテール、ネット、バスケット構造、またはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。
いくつかの実施形態によると、接続可能カテーテルシステムを接続する方法が提供され、方法は、再接続可能留置ステントの接続部を中間カテーテルの内側ルーメン内に引き込むことと、中間カテーテルの先端部の内側ルーメン内で再接続可能留置ステントの接続部を固定することにより、中間カテーテルの内側ルーメンと再接続可能留置ステントの内側ルーメンとの間に連続した流体導管を形成することと、制御回路ユニットを用いて、連続した流体導管が形成されると表示を供給することとを備える。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルの先端部の内側ルーメン内で再接続可能留置ステントの接続部を固定することは、中間カテーテルの内側ルーメンにある固定部材を展開することを含んでよい。
いくつかの実施形態において、再接続可能留置ステントの接続部を中間カテーテルの内側ルーメン内に引き込む(引っ張る)ことは、中間カテーテルの内側ルーメン内にスタイレットを挿入することによって行われてよく、スタイレットは、再接続可能留置ステントの接続部と連結するように構成されたアタッチメント部材を先端部に備え、それによって、スタイレットが中間カテーテルの内側ルーメン内で近位方向に引き戻されると、再接続可能留置ステントは中間カテーテルの内側ルーメン内に引き込まれる。
いくつかの実施形態において、方法はさらに、スタイレットのアタッチメント部材と再接続可能留置ステントの接続部との接続が形成されると、表示ユニットを用いて自動的に表示を供給することを含む。
いくつかの実施形態によると、癌を治療する方法が提供され、方法は、本明細書に開示される接続可能カテーテルシステムを用いて、必要に応じて被検者に抗癌剤を投与することを備える。いくつかの実施形態において、抗癌剤は、ターゲット器官/腔に投与される。いくつかの実施形態において、癌は尿路癌である。
上述した典型的な態様および実施形態に加え、図面を参照し、以下の詳細な説明を検討することによって、追加の態様および実施形態が明らかになる。
参照される図面において典型的な実施形態が示される。図内に示す構成要素および特徴の寸法は、一般に便宜性および表現の明確性のために選択され、必ずしも一定の縮尺では示されていない。図面は以下のとおりである。
いくつかの実施形態によると、被検者の体内で接続され、体外からたとえば臓器や腔など体内ターゲット領域に伸長する連続したカテーテルを形成するように構成された、有利な接続可能カテーテルシステムおよび装置が提供される。本明細書に開示される接続可能カテーテルシステム、装置、および方法は、コスト効率が良く、安全、頑丈、かつ効率的なカテーテルシステムを提供し、被検者の体内(たとえばターゲット臓器または腔内)に載置された留置ステントの長期使用を可能にする。
(定義)
本発明の理解を容易にするために、数々の用語および語句を以下に定義する。本明細書の用語または表現が当業者の知識と併用して本明細書で提示される教示および手引きの観点から当業者によって解釈されるように、これらの用語および語句は限定ではなく説明を目的とするものであることを理解すべきである。
本明細書で用いられる場合、「カテーテル」という用語は、連続した内側ルーメンおよび2つの対向する端部/部分を有する管を指す。2つの端部は、(被検者の体外に位置する)外端および(たとえば臓器の中や腔内など被検者の体内に位置することができる)内端を含んでよい。いくつかの例において、カテーテルは、外側領域と内側領域との間で(相互に)様々な物質(たとえば、(気体流体または液体を含む)流体)の移送を可能にするように構成される。たとえば、カテーテルは、膀胱(内臓)から(たとえば外部採尿バッグなどの)体外位置へ(たとえば尿などの)液体を移送するために用いられ得る。いくつかの実施形態において、カテーテルは、硬質、半硬質、または軟質であってよく、様々な材料で作られ得る。いくつかの実施形態において、カテーテルは、様々な寸法(長さ、幅、外径、内径など)を有してよい。本発明のいくつかの実施形態において、カテーテルは、被検者の体外から(たとえば臓器または腔などの)体内位置へ伸長する連続したカテーテル菅を形成するように被検者の体内で接続し得る少なくとも2つの部品/部分から構成され得る。カテーテルが挿入され得る典型的な臓器または腔は、尿路(腎盂、膀胱)、心臓、腸、子宮、肺、肋膜、消化管、副鼻腔、食道、直腸、膣、胃、腹腔、腹膜、肝臓、腎臓、および脳などの器官を含むがそれらに限定されない。
本明細書で用いられる場合、「主要カテーテル」、「接続カテーテル」、および「中間カテーテル」という用語は互換性を持って用いられてよい。
本明細書で用いられる場合、「留置」という用語は、被検者の体内に挿入され、長期間(たとえば数時間〜12か月、12時間〜8か月、1日〜6か月、1週間〜4か月、2週間〜3か月、4週間〜2か月)被検者の体内に存在する物品(装置)を指す。本明細書で用いられる場合、「留置装置」、「留置ステント」、「留置カテーテル」、「再接続可能留置カテーテル」、「再接続可能留置ステント」、および「再接続可能留置装置」という用語は、互換性を持って用いられてよい。
本明細書で用いられる場合、「近位」という用語は、被検者の体外の位置を指す。本明細書で用いられる場合、「遠位」という用語は、被検者の体内の位置を指す。
本明細書で用いられる場合、「ターゲット器官」、「ターゲット腔」、「体内ターゲット器官」、「体内ターゲット腔」という用語は互換性を持って用いられてよく、物質が体外位置からその中へ、またはそこから体外位置へ移送され得る臓器/腔を指す。いくつかの実施形態において、留置ステントのターゲット部はターゲット器官内に位置する。
本明細書で用いられる場合、「腔」および「体内腔」という用語は互換性を持って用いられてよい。この用語は、被検者の体内の閉じた室/組織/器官を指す。典型的な腔は、ストーマ、膀胱、腎臓、心臓、腸、子宮、肺、尿路などの腔を含んでよいがそれらに限定されない。
いくつかの実施形態によると、本発明は、接続可能なカテーテルシステムを提供するものであり、カテーテルシステムは、第1の(少なくとも部分的に体外の)中間(主要)カテーテルおよび第2の体内留置ステントを含み、中間カテーテルおよび留置ステントは、被検者の体内で接続され、(中間カテーテルの一端がある)体外位置と留置ステントがある(たとえば臓器や腔などの)体内位置との間で相互に(たとえば流体などの)物質を移動することができる連続した導管(通路)を形成し得る。
いくつかの実施形態によると、留置ステントは、(たとえば臓器/腔などの)体内位置に挿入されるように構成される。いくつかの実施形態において、留置ステントは、繰り返し身体から取り出す必要なく複数回使用することが可能になるように、長期間体内に保持されるように構成される。いくつかの実施形態によると、留置ステントのターゲット部には、ターゲットエリア/腔内に留置ステントを保持するために役立ち得る可逆性固定要素が取り付けられ得る。たとえば、尿路内で用いる場合、留置尿ステントのターゲット部は、ループ端によって腎盂内に保持されてよく、固定要素は、ループ端を係止するストリング、またはループ端を堅牢化することによって留置ステントを固定することができるニチノール製部材であってよい。
ここで、いくつかの実施形態に係るカテーテルシステムの概略図である図1Aが参照される。図1Aに示すように、接続可能カテーテルシステム(1)は、留置ステント部(2)および中間カテーテル部(4)の少なくとも2つの部品/部分から構成され得る。図1Aに断面図が示される留置ステント(2)は、内側ルーメン(3)を有する(任意選択的に軟質の)管形状として示される。留置ステント(2)は、「接続部」(12)および「ターゲット部」(10)の2つの対向する端部/部分を有し、ターゲット部(1)は体内ターゲット器官/腔のより近く(あるいはその中)にある。いくつかの実施形態において、留置ステント(2)の接続部(12)は、体内位置に、または体内位置に隣接した位置にあってよく、ターゲット部(10)は、ターゲット器官/腔(限定されないがたとえば腎盂)に近接した、またはその内部の位置にあってよい。
図1Aにさらに示すように、中間(主要)カテーテル(4)(断面図)は、2つの対向する部分(端部)である外側(近位)部(11)、および先端(遠位/内側)部(8)を含む。以下で詳述するように、体外部(11)は、カテーテル操作に必要な開口部および/またはコネクタを含む。先端部(8)は、被検者の体内に挿入されるように構成される。
図1Aにさらに示すように、中間カテーテル(4)は、内側長手方向ルーメン内に、開口部(18)を通って挿入可能な近位部(11)と先端部(8)の間にスタイレット(15)を含む。スタイレット(15)の先端部(20)は、中間カテーテル(4)の内側長手方向ルーメンに十分に挿入されると、中間カテーテル(4)の先端部(8)から突出する。スタイレット(15)の先端部(20)は、留置ステント(2)の接続部(12)に接続し、それを中間カテーテル(4)の内側ルーメン内に引き込むように構成される。それによって、スタイレット(15)が中間カテーテル(4)から引き抜かれると、留置ステント(2)の内側ルーメン(3)と中間カテーテル(4)の内側ルーメンとの間に連続した流体導管が形成される。中間カテーテル(4)の内側長手方向ルーメン内にある障壁(5)は、留置ステント(2)に接続された時にスタイレット(15)の引き戻しを制限するように構成される。中間カテーテル(4)はさらに、膨張口(24)から、中間カテーテル(4)の先端部(8)の外面にある膨張式係留バルーン(14)まで伸長する膨張導管(不図示)を含む。膨張式係留バルーン(14)の膨張は、中間カテーテル(4)の体外部にある膨張口(24)に、流体(たとえば気体(たとえば空気)や液体(たとえば水、滅菌生理食塩水など)など)の供給源を接続することによって実現されてよく、その場合、膨張は、たとえば逆止弁などの弁を用いて行われてよい。膨張式係留バルーン(14)は、点線によって膨張時の形状を表現され、実線によって収縮時の形状を表現される。中間カテーテル(4)はさらに、固定部材(27)を内側ルーメンに含む。固定部材(27)は、中間カテーテル(4)の内側ルーメン内で中間カテーテル(4)の先端部(8)に留置ステント(2)の接続部(12)を固定するように構成される。固定部材(27)は、点線によって膨張時の形状を表現され、実線によって収縮時の形状を表現される。中間カテーテル(4)はさらに、膨張口(25)から固定部材(27)へ伸長する追加の膨張導管(不図示)を含む。固定部材(27)はさらに、留置ステント(2)の外側で流体通路を密封するようにも構成され得る。いくつかの実施形態において、以下で詳述するように、中間カテーテルは、固定部材に加えて別個の密封部材を含む。
ここで、いくつかの実施形態に係るカテーテルシステムの概略図である図1Bが参照される。図1Bに示すように、接続可能カテーテルシステム(50)は、留置ステント部(52)および中間カテーテル部(54)の少なくとも2つの接続可能部品/部分から構成され得る。図1Bに断面図が示される留置ステント(52)は、内側ルーメン(53)を有する(任意選択的に軟質の)管形状で示される。留置ステント(52)は、「接続部」(62)および「ターゲット部」(60)の2つの対向する端部/部分を有する。いくつかの実施形態において、留置ステント(52)の接続部(62)は、体内位置に、または体内位置に隣接した位置にあってよく、ターゲット部(60)は、ターゲット器官/腔(限定されないがたとえば腎盂)に近接した、またはその内部の位置にあってよい。
図1Bにさらに示すように、中間(主要)カテーテル(54)(断面図)は、外側(近位)部(61)および先端(遠位/内側)部(58)の2つの対向する部分(端部)を含む。以下で詳述するように、体外部(61)は、カテーテル操作に必要な開口部および/またはコネクタを含む。先端部(58)は、被検者の体内に挿入されるように構成される。
図1Bにさらに示すように、中間カテーテル(54)は、内側長手方向ルーメン内に、開口部(78)を通って近位部(61)と先端部(58)との間に挿入可能な内側カテーテル(56)を含む。内側カテーテル(56)の先端部(70)は、中間カテーテル(54)の内側長手方向ルーメンに十分に挿入されると、中間カテーテル(54)の先端部(58)から突出する。内側カテーテル(56)の先端部(70)は、留置ステント(52)の接続部(62)に接続し、連続した流体導管を形成するように構成される。中間カテーテル(54)はさらに、膨張口(72)から、中間カテーテル(54)の先端部(58)の外面にある膨張式係留バルーン(64)まで伸長する膨張導管(不図示)を含む。膨張式係留バルーン(64)の膨張は、中間カテーテル(54)の体外部にある膨張口(72)に、流体(たとえば気体(たとえば空気)や液体(たとえば水、滅菌生理食塩水など)など)の供給源を接続することによって実現されてよく、この場合、膨張は、たとえば逆止弁などの弁を用いて行われてよい。膨張式係留バルーン(64)は、点線によって膨張時の形状を表現され、実線によって収縮時の形状を表現される。
ここで、いくつかの実施形態に係る中間(主要)カテーテルの概略図である図2が参照される。図2に示すように、中間カテーテル(100)は、外側(近位)部(104)および先端(遠位/内側)部(102)を有する。中間カテーテル(100)は、1または複数の装置に接続されるように構成され、および/または互いに平行であってよく長さ、構造、または直径が同一、類似、または様々であってよい1または複数の内側ルーメンを介して様々な物質を移送するように各々が構成された1または複数の開口部またはコネクタまたは口を体外部に有する。図2に示す典型的な中間カテーテル(100)は、(コネクタ106、108、および110として示される)3つのコネクタを含む。たとえばコネクタ106は、たとえば中間カテーテルの内壁にある固定バルーンまたは密封部材などの内側固定要素を膨張/収縮させることができる流体を(たとえば中間カテーテルの壁内にある内側ルーメンを介して)移送するための(たとえばシリンジなどの)流体移送装置に接続するために用いられてよく、バルーンは、以下で詳述するように中間カテーテル内で留置ステントを固定するように構成される。たとえばコネクタ110は、以下で詳述するように(たとえば体器官または腔などの)体内位置に中間カテーテルを固定するように構成される、中間カテーテル(100)の外壁にある(または結合される)係留バルーンをたとえば膨張/収縮させることができる流体を移送するための(たとえばシリンジなどの)流体移送装置に接続するために用いられてよい。たとえばコネクタ108は、中間カテーテル(100)の体外部(104)から被検者の体内へ流体を移送するための(たとえばシリンジなどの)流体移送装置に接続するために用いられてよい。たとえばコネクタ(108)は、中間カテーテルの装着および/または操作に用いられ得る様々な物品/装置を接続/案内するために用いられてよい。たとえばガイドロッド(112)は、中間カテーテル(100)の内側ルーメンを通りコネクタ(108)を介して挿入されてよく、それによってその先端(113)が、中間カテーテル(100)の先端部(102)から突出して被検者の体内への中間カテーテルの挿入を案内するために用いられ得る。いくつかの実施形態において、ガイドロッドは、ガイドワイヤまたはマンドレルであってよい。いくつかの実施形態において、以下で詳述するように、ガイドロッド(112)はさらに、中間カテーテルから留置ステントを取り出し/取り外し/押し出すために用いられてよい。たとえば(スタイレット114として示す)スタイレットは、コネクタ108を介して挿入され、中間カテーテル(100)の内側ルーメンを通って先端部(102)から突出してよく、留置ステントを受け止め、接続し、および/または動かすために用いられ得る。図2に示すように、典型的なスタイレット(114)は、特に体内留置ステントと特異的に相互作用し接続し得る接続部材(117)を先端に含む先端部(先端116)を有する。スタイレット(118)の体外部は、スタイレット(118)を制御し、動かすために用いられ得るハンドル(119)を含んでよい。スタイレット(114)はさらに、中間カテーテル(100)にスタイレットを接続および/または固定することができるコネクタ(111)を含んでよい。スタイレット(118)の体外部はさらに、たとえば、(以下で詳述するように)中間カテーテルと留置ステントとの(たとえばスタイレットを介した)接続が成功したという表示、中間カテーテルの内側ルーメンと留置カテーテルとの間に連続した流体通路(導管)が形成されたという表示などの表示を供給するように構成された、たとえば接続インジケータ(120)などの様々なインジケータを含んでよく、またはそれらと結合され得る。中間カテーテルはさらに、その先端部の内側ルーメンにある固定部材を含んでよく、固定部材は、中間カテーテルの先端部の内側ルーメン内で留置ステントの接続部を固定し、接続可能カテーテルの内側ルーメンと留置ステントの内側ルーメンとの間に連続した流体導管を形成することができるように構成される。固定部材はさらに、接続可能カテーテルの内側ルーメンと留置ステントの内側ルーメンとの間の連続した流体導管を密封するように構成された密封部材としても用いられ得る。いくつかの実施形態において、接続可能カテーテルの内側ルーメンと留置ステントの内側ルーメンとの間の連続した流体導管を密封するために別個の密封部材が用いられる。いくつかの実施形態において、密封部材は、供給される流体が粘性であった場合に働き得る分離力を防止し、または克服し得る。
ここで、いくつかの典型的な実施形態に係る、体内領域内に位置する接続可能カテーテルシステム(131)の部品の概略斜視図である図3A〜Bが参照される。図3Aに示すように、中間カテーテル(130)は、体外(「外側」)に位置する体外部(132)に3つのコネクタ(136、137、および138)を含む。中間カテーテル(130)の先端部(134)は、体内(「内側」)、たとえば体腔(140)内に位置する。点線(131)は、体外領域(「外側」)と体内領域(「内側」)とを隔てる仮想線である。図3Aに示す典型的なシステムにおいて、中間カテーテル(130)の先端部(134)から内側ルーメンを通って突出する、ガイドロッドの遠位先端(142)が示される。収縮したバルーンの形状で示される係留機構(154)は、中間カテーテル(130)の外面に位置する。図3Aにはさらに、体腔(140)内に位置する接続部(146)およびたとえばターゲット器官/腔内に位置するターゲット部(148)を有する留置ステント(144)が示される。図3Bに示すように、シリンジ(152)はコネクタ(138)に接続され、バルーン(154)を膨張させることによって係留機構を作動させるために用いられる。(たとえば係留バルーン154などの)係留機構/要素は、(たとえば体腔内など)被検者の体内における体内位置に中間カテーテルを係止/固定するために用いられる。
ここで、いくつかの実施形態に係る、被検者の体内での中間カテーテルと留置ステントとの典型的な接続の確立の概略斜視図である図4A〜Cが参照される。図4Aに示すように、図3A〜Bに示す典型的なシステム(131)に至るには、典型的なスタイレット(160)は、たとえばコネクタ(137)を介して中間カテーテル(130)の体外部(132)から取出し可能に挿入されてよく、中間カテーテル(130)の内側ルーメンを通り中間カテーテル(130)の先端部(134)から突出する。スタイレット(160)の先端部(162)は、留置ステント(144)の接続部(146)に連結/接続するように構成されたアタッチメント部材と結合され、または一体に形成されてよい。スタイレット(160)のハンドル(167)は、スタイレットを操作し、および/または動かすために用いられ得る。また、弛緩位置にあるストリング(139)も示される。図4Bに示すように、スタイレット(160)の先端部(162)は、留置ステント(144)の接続部(146)に接続される。スタイレットの先端部と留置ステントの接続部との接続は、以下で詳述するように、様々な機構/アタッチメント部材によって実現され得る。典型的な接続/アタッチメント部材は、たとえば磁石、真空、「ピッグテール」構造、ラッソ構造、ループ構造、ネット、バスケット構造、またはそれらの任意の組み合わせなどの機構を含むがそれらに限定されない。いくつかの実施形態において、スタイレットはさらに、スタイレットのアタッチメント部材と留置ステントの接続部との接続の表示を供給するように構成された表示ユニットを含んでよく、または機能上関連してよい。スタイレット(160)の体外部(165)のハンドル(167)にある典型的な表示ユニットが図4Bに示される。また、中間カテーテル(130)の外端(132)とスタイレット(160)の外端(165)との間に接続されるストリング(139)が示される。ストリング(139)は、中間カテーテル(130)内でのスタイレット(160)の位置に依存して、(図4Bに示すような)弛緩位置または(以下の図4Cに示す)伸張位置にあってよい。ストリング(139)は、スタイレットを動かすため、および/または、スタイレットが留置カテーテルに接続されるとスタイレットが中間カテーテルから引き抜かれ得る範囲を制御/制限することによって固定/ストッパ部材として機能するために用いられ得る。留置ステント(144)に接続されると、スタイレット(160)は、中間カテーテル(130)と留置ステント(144)との間に安定した連続流体通路/導管を形成するために、留置ステントを動かし、その接続部を中間カテーテル(130)の先端部ルーメン領域(134)内に載置するためにユーザによって(たとえばハンドル(167)を用いて)操作され得る。したがって、スタイレット(160)が中間カテーテル(132)の内側ルーメン内で(外端に向かって)近位方向に引き戻されると、留置ステント(144)の接続端は、中間カテーテルの内側ルーメン内に引き込まれる。図4Cに示すように、スタイレット(160)が中間カテーテル(132)の内側ルーメン内で近位方向に引き戻されると、ストリング(139)は伸張位置になり、中間カテーテルからスタイレット(160)をさらに引き抜くことを抑止する。このようにして、ストリングは、中間カテーテルの内側ルーメン内で、留置ステントとスタイレットとの接続を固定する固定/ストッパ部材として機能する。
ここで、いくつかの実施形態に係る、留置ステントに接続されている中間カテーテルの先端部の断面の拡大図を示す図5A〜Dが参照される。図5Aに示すように、留置ステント(172)の接続部(170)は中間カテーテル(174)の内側先端部ルーメン内にあり、留置ステント(172)のターゲット部(176)は、中間カテーテルの内側ルーメン内に挿入されていない。図5Aにさらに示すように、留置ステント(172)は、(ストッパ要素178として示す)ストッパ要素を含む。ストッパ要素は、接続部とターゲット部との間の位置で留置ステントの外壁に位置し得る。いくつかの実施形態において、ストッパ要素は、中間カテーテルの内側ルーメンに入れることができる留置ステントの部分(長さ)を決定するように構成され、それによって、最適な機能性のために留置ステントに対して正確な位置において中間カテーテル上の固定部材および密封部材を位置付ける。いくつかの実施形態において、留置ステントは、膨張した内側バルーンの保持力を高め、接続の固定および密封を強化し得る、たとえばより大きい径など特別な形状を有する1または複数の領域を有してよい。いくつかの実施形態において、ストッパ要素は、留置ステントの全周または留置ステントの一部に存在してよい。いくつかの実施形態において、ストッパ要素はストッパリングである。図5Aにはさらに、被検者の体内で自身の位置に中間カテーテル(174)を係留するように構成された(係留バルーン180として示される)係留要素が示される。また、上述したように中間カテーテル(174)の内側ルーメンを介して挿入されたスタイレット(184)の接続部材(182)に接続された留置ステント(172)の接続部(170)も示される。また、中間カテーテルの先端部の内壁には、固定部材(186)がある。固定部材は、中間カテーテルの先端部の内側ルーメン内で留置ステントの接続部を固定するように構成され得る。固定部材は、展開可能であってよく、たとえば中間カテーテルの体外部にあるコネクタに接続されたシリンジを用いて中間カテーテルの内側ルーメンに隣接して(たとえば中間カテーテルの内壁に)位置し得る、たとえば膨張ルーメン(175)を介して膨張し得る1または複数の膨張式バルーンを含んでよい。いくつかの実施形態において、固定部材は、たとえば固定バルーン、内側ストッパリング、中間カテーテルの先端部の内壁および/または留置ステントの接続部の外壁にある1または複数の凹部、真空手段、磁石、たとえば中間カテーテルを通って挿入され、留置ステントの磁石または他の部品の凹部に嵌合するように回転し得るロッドなどの内側または外側係止機構など、またはそれらの組み合わせなどであるがそれらに限定されない固定手段の任意の1つを含んでよい。いくつかの実施形態において、固定部材はさらに、連続した流体導管を形成するように留置カテーテルと中間カテーテルとの接続を密封するために用いられる。いくつかの実施形態において、システムはさらに、連続した(漏洩のない)流体通路(導管)を形成するように留置カテーテルと中間カテーテルとの接続を密封するために用いられ得る密封要素/部材を含んでよい。いくつかの実施形態において、固定部材に加えて密封部材が存在する。いくつかの実施形態において、密封部材が固定部材の代わりに用いられる。いくつかの実施形態において、システムはさらに、中間カテーテルと留置ステントとの接続を識別および確認し、および/または内部に連続した流体通路を有する連続したカテーテルの形成を確認するための手段/コントローラを含む。いくつかの実施形態において、確認手段は、たとえば電気インピーダンスセンサ、内部空気圧センサ、磁気近接センサ、流体圧センサなど、またはそれらの組み合わせなどの手段を含んでよいがそれらに限定されない。
ここで、いくつかの実施形態に係る、流体および他の物質の連続した通路を可能にする連続したカテーテルの形成を示す図5Bが参照される。図5Bに示すように、固定部材(186’)は膨張した状態になっており、中間カテーテルの内側ルーメン内で留置ステント(170)の接続部をその位置に固定している。図5Bにさらに示すように、スタイレットは取り出されており、連続した流体通路(導管)が形成され、中間カテーテルの先端部である留置ステントの接続部を介して、中間カテーテルの近位(外)端と留置ステントのターゲット部との間で互いに物質を移送することができる。典型的な流体の流れが点線(173)によって表現される。連続したカテーテルを通って移送される物質は、中間カテーテルの体外部におけるコネクタを介して投与/除去/注入され得る。所望の物質が指定の箇所へ移送された後、留置ステントは中間カテーテルから取り外されてよい。中間カテーテルから留置ステントを取り外すことは、様々な手段によって実行され得る。たとえば、(たとえばマンドレルまたはガイドワイヤなどの)ガイドロッドが、中間カテーテルから留置ステントを押し出すために、中間カテーテルの内側ルーメンを介して中間カテーテルの体外部を通って挿入され得る。留置ステントの取外しは、中間カテーテルの内側ルーメンの先端部領域内で留置ステントの端部の接続部を固定する固定部材を解除した後に実行され得る。いくつかの実施形態において、取外しは、中間カテーテルの先端部から留置ステントの接続部を切り離すことができる外部磁石の使用によって実現され得る。
中間カテーテル(174)の先端部領域の断面の拡大図である図5Cに示すように、留置ステント(172)の接続部(170)は、中間カテーテル(174)の先端部内側ルーメン内に位置する。接続部は、スタイレット(190)の先端部にある対応するアタッチメント部材(192)に接続される、中空磁石の形状で示されるアタッチメント部材(193)を含む。また、展開可能固定部材(191)も示される。固定部材(191)は、中間カテーテル(174)の内側ルーメン内で留置ステント(172)の接続端(170)を固定するように構成され、および/または留置ステントと中間カテーテルルーメンとの接続の密封をもたらすようにも構成された展開可能固定部材として機能し得る。図5Dに示すように、スタイレットが中間カテーテル(174)の内側ルーメン(196)から取り出され、固定部材(191’)が膨張した形状になると、それによって留置カテーテル(172)と中間カテーテル(174)との接続が密封され、点線(194)で表現される連続した流体通路(導管)が形成される。
上述したように、留置ステントの接続部と中間カテーテルの先端部との接近/接続/連結は、様々な手段によって実現され得る。たとえば、留置ステントの接続部および中間カテーテルの先端部に異なる極性を有する磁石を取り付け、両端が接近すると、それらが磁気的に引き付けあって接続し得るようにする。たとえば、互いに連結するように構成された構造が、留置ステントおよび中間カテーテルのそれぞれの端部に存在してよい。そのような構造は、たとえばラッソ、「ピッグテール」、ネット、バスケット構造などの構造を含んでよいがそれらに限定されない。たとえば中間カテーテルの先端部に位置する真空ダクトが、留置ステントの接続部を引き付けるために用いられ得る。
いくつかの実施形態によると、システムはさらに、システムの部品が特異的に相互作用し、接続し、安定した連続カテーテルを形成し得ることを確認するように構成された確認部材を含んでよい。いくつかの実施形態において、確認部材は、連続したカテーテルシステムの形成および/または操作を可能にする。いくつかの実施形態において、留置カテーテルの接続部および/または中間カテーテルの先端部および/またはスタイレットの先端部(またはそのアタッチメント部材)が確認部材を含む。いくつかの実施形態において、確認部材は、対応する相互作用部における対応する部材を識別するように構成されたRFID要素である。そのような確認部材の使用は、システム部品が適合性を持ち、被検者の体内で実際に安定して安全に接続し得ることを確実にするための追加の安全手段を供給する。
ここで、いくつかの実施形態に係る、中間カテーテルの先端部と留置ステントの接続部とを接近させ、および/または接続し、および/または接続を固定するための典型的な手段の概略図を示す図6A〜Dが参照される。図6Aは、留置ステント(202)の接続部(200)および中間カテーテル(206)の先端部(204)の断面図を示し、それらは、中間カテーテル(206)の先端部(204)における中空円筒形磁気チップ(212A〜G)および留置ステント(202)の接続部(200)における磁気チップ(214A〜G)として典型的に示される異なる極性の磁石を含み、またはそれらが取り付けられる。また、留置カテーテル(202)の内側ルーメン(208)および中間カテーテル(206)の内側ルーメン(210)も示される。図6Bは、図6Aに示すそれぞれの部分の正面図を示す。中間カテーテル(206)の先端部(204)の磁気チップ(212A〜G)が、留置ステント(202)の接続部(200)の対応する磁気チップ(214A〜G)に接近すると、磁気引力がチップを互いに引き合わせ、それぞれの留置ステント(202)および中間カテーテル(206)の内側ルーメン(208、210)およびそれらを接続する中空磁石を通る連続した導管(シャフト/通路/チャネル)が生じる。あるいは、中間カテーテルの先端部または留置ステントの接続部の一方に磁気粒子が存在し、他方の部品に着磁性粒子が存在してよい。いくつかの実施形態において、2つのカテーテルの端部同士の連結を確実にし、横並び連結を防ぐための手段が供給され得る。たとえば、膨張式バルーン(不図示)が中間カテーテルルーメン(210)の先端部の周囲に存在してよく、留置ステントの接続部がルーメン210との横並び連結を形成することを防ぐ。
図6Cに示すように、開/閉位置を有し得る3次元バスケット構造が、留置カテーテルおよび中間カテーテルのそれぞれの端部を接近させ連結するために用いられ得る。図6Cの上図に示すように、バスケット(230)は閉位置にあり、中間カテーテル(206)の先端部(204)に取り付けられ、または一体となっている。留置ステント(202)の接続部(200)は、バスケットに取り付けられ、または挿入されるように構成された対応する構造(238)を有する。図6Cの下図に示すように、バスケット(230’)は、(たとえば、体内に挿入され、対応する腔/内腔内に載置された後)開位置にあるように示される。開いたバスケット(230’)はその後、構造(238’)に組み合わせられ、または取り付けられた、バスケットのための十分な係留をもたらし得る留置ステント接続部を覆って閉じてよい。
いくつかの実施形態によると、中間カテーテルおよび留置ステントのそれぞれの端部が連結した後、留置ステントは、中間カテーテルの体内遠位(先端部)ルーメン(シャフト)内に引き込まれ得る。たとえば、それぞれの端部を連結するために磁石が用いられる場合、両方の磁石がそのシャフト内に入る。磁石が横並びに連結された場合、シャフトに入ることによってそれらは対面した連結に整えられるか、あるいはそれらは引き離され、引き付けおよび連結のプロセスが再試行され得る。磁石がシャフトの内部で連結した場合、それらの連結を固定/係止するために固定/係止機構が適用され得る。(本明細書で上述したような)いくつかの実施形態において、磁石は、たとえば(図5Aに示すような)ストッパリングまたは(図4B〜Cに示すような)外部ストリングなどのストッパ要素を用いることによって、指定の位置に向かってシャフト内に引き込まれ、止められ得る。磁石が定位置に至ると、(たとえば内部係留バルーンなどの)内部係留/固定要素は、磁石を互いに係止するために膨張し得る。そのようなバルーンの膨張は、たとえば、中間カテーテルの体外部にあるコネクタに(たとえば滅菌生理食塩水で満たされたシリンジなどの)液体または気体流体の供給源を接続することによって実現され得る。代替または追加として、中間カテーテルおよび留置ステントのそれぞれの端部の間に真空密封が形成され得る。図6Dに示すように、(典型的なダクト244A〜Bとして示される)1または複数の真空ダクトが中間カテーテル(206)の内側ルーメン(210)の壁部に沿って伸長してよく、それらは負圧供給源に接続され得るコネクタ(不図示)内のルーメンの外端を終端とする。真空ダクトは、中間カテーテル(206)の先端部(204)における(典型的な開口部242A〜Hとして示す)開口部を終端としてよい。中間カテーテルおよび留置ステントのそれぞれの端部が被検者の体内で互いに接近すると、真空ダクト内に生じた真空によって端部は互いに引き寄せ合い、安定した流体密封接続を形成する。
いくつかの実施形態によると、このように、体外部および被検者の体内に挿入されるように構成された先端部を備える中間カテーテルと、被検者の体内に位置付けられるように構成され、接続部およびターゲット部を備える留置ステントとを備える接続可能カテーテルシステムが提供され、留置ステントの接続部は、被検者の体内で中間カテーテルの先端部と可逆的に接続し、接続可能カテーテルの体外部から留置ステントのターゲット部までの連続した導管を形成するように構成される。
いくつかの実施形態によると、留置ステントは、流体通路の箇所(流体ターゲット位置)に対して増大した制御を可能にする関節機能および操作機能を有するように設計され得る。いくつかの実施形態において、関節は、ストリングのいずれかを引張することによって留置ステントのターゲット部の角度および方向を変えられるように留置ステントルーメンを通って挿入される1または複数の(たとえば2本以上の)ストリングによって実現される。方向の変化、留置ステントのターゲット部、および制御された押し引きを併用することによって、実質的にターゲット腔内の任意の所望の位置に留置ステントターゲット部を再配置することができる。いくつかの実施形態において、関節ストリングは、留置ステントのアタッチメント部材内で中間カテーテルに接続される。いくつかの実施形態において、関節ストリングは、体腔を通って被検者の体外へ留置ステントの外側を通される。
いくつかの実施形態において、外部X線システムによる先端位置の追跡が可能になるように、放射線不透過性顔料のリングがカテーテル先端部を介して挿入される。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルには、放射線画像において先端の位置を特定するために放射線不透過性の先端が設けられてよい。
いくつかの実施形態において、先端位置の追跡は、カテーテル先端部に接続された小型カメラ装置によって可能である。1〜2.5マイクロメートルの一般的な画素寸法を有するそのようなカメラは、たとえば100マイクロメートルの長さなど、留置ステントを介して挿入するのに十分なほど小さいマトリクスで使用可能である。
いくつかの実施形態によると、留置ステントのターゲット部は、留置ステントをターゲット腔内に係留し定位置に保持するために、1または複数のループ状であり、またはループ状に形成され得る。いくつかの実施形態において、ストリングは締められると、係留ループが引張力で開くことによってターゲット体腔内での正確な位置付けを誤ることを防ぐために係留ループを固定するように、係留ループにストリングが取り付けられ得る。ストリングはルーメンであってよく、ターゲット部に接続され得る。いくつかの実施形態において、ストリングは、留置ステントの関節に用いられるストリングの1つであってよい。いくつかの実施形態において、ストリングは、留置ステント内側ルーメンを通って挿入される時に体外で締め付けを解かれると開位置になるような内部張力を有してよい。
いくつかの実施形態において、留置ステントの位置をターゲット位置に保つために、たとえば留置ステントのターゲット部内に挿入されループ保持力を強化し得るニチノールロッドなど、代替の係留機構が用いられてよい。
いくつかの実施形態によると、留置ステントの接続部は、中間カテーテルの先端部の内側ルーメンに嵌合するように構成される。
いくつかの実施形態において、中間カテーテルの内側ルーメンは、中間カテーテルの先端部の内側ルーメン内で留置ステントの接続部を固定するように構成された固定部材を含む。いくつかの実施形態において、固定部材は展開可能である。いくつかの実施形態において、固定部材は1または複数の膨張式バルーンを含んでよい。いくつかの実施形態によると、中間カテーテルはさらに、1または複数の膨張式バルーンを膨張させるように構成された膨張口/コネクタを含んでよい。いくつかの実施形態において、固定部材は真空ダクトを含む。いくつかの実施形態において、固定部材は機械式であり、それぞれのカテーテル端部に対応する凹部または溝を含む。いくつかの実施形態において、機械式固定部材は、カテーテル端部を固定することができる接合用相互作用フックを含む。いくつかの実施形態において、固定部材は、可撓板(自在板)を含む。いくつかの実施形態において、可撓板は金属製である。いくつかの実施形態において、内部固定バルーンが使用される場合、金属可撓板は留置カテーテルの接続部の経路内に移動し得るように内部固定バルーンの頂部に取り付けられてよく、固定バルーンが膨張すると、留置カテーテル先端部内(その内側ルーメン内)で留置ステントの接続部を固定する機械式ロックが生じる。いくつかの実施形態において、固定部材は、中間カテーテルの先端部の内側ルーメン内で留置ステントの接続部を可逆的に固定するように構成される。いくつかの実施形態によると、(同一の、類似の、または様々な)複数の固定部材が同時に機能するように構成され得る。いくつかの実施形態によると、固定部材はさらに、中を通る流体が漏洩しない連続した導管を形成するように、留置ステントの外壁と留置ステントの内壁との間の流体通路を密封するように構成され得る。いくつかの実施形態において、密封部材は、留置ステントの外壁と留置ステントの内壁との間の流体通路を密封することができ、固定部材に加えて、または固定部材の代わりに設けられる別の部材である。いくつかの実施形態において、密封部材は展開可能である。
いくつかの実施形態によると、カテーテルシステムはさらに、接続可能カテーテルの内側ルーメン内に取出し可能に挿入できるスタイレットを含んでよい。いくつかの実施形態において、スタイレットは、接続可能カテーテルの内側ルーメン内でスタイレットが近位方向に引き戻されると留置ステントが接続可能カテーテルの内側ルーメン内に引き込まれるように、留置ステント端部の接続部に取り付けられるように構成されたアタッチメント部材を先端部に含んでよい。いくつかの実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、留置ステントの接続部を引き付け/接近させるように構成された磁石を含んでよい。いくつかの実施形態において、スタイレット先端部は、スタイレット挿入経路の下側に位置する留置ステントの接続端の(たとえば磁石などの)対応するアタッチメント部材に引き付けられることができるように曲げられ得る。いくつかの実施形態において、(たとえば磁石などの)アタッチメント部材は、中間カテーテル先端の外側かつ体腔内にあるスタイレット挿入点の後側に位置する磁石に引き付けられることができるようにスタイレット先端に可撓性を持って接続される。いくつかの実施形態において、スタイレットは、留置ステントを可視化する必要なく被検者の体内で留置ステントを探索/位置特定するために用いられ得る。いくつかの実施形態において、スタイレットは、留置ステントを中間カテーテルの内側ルーメンに引き付け、連結し、接続し、および/または引き込むように用いられ得る。いくつかの実施形態において、スタイレット先端部はアタッチメント部材と一体に形成される。いくつかの実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、スタイレットの先端部に(一時的または永続的に)取り付けられ、または接続される。いくつかの実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、スタイレットの先端部と機能上関連する。いくつかの実施形態において、スタイレットの先端部(および/またはアタッチメント部材)は可撓性であり、被検者の体内で留置ステントの接続部を発見し、連結し、および/または接続することができるように任意の方向に曲げられ得る。いくつかの実施形態において、スタイレット先端部(および/または一体に形成されていない場合、アタッチメント部材)は、中間カテーテルの先端部から突出すると曲がった形状または可撓形状になり得るようにニチノールまたは他の形状記憶材料で作られ得る。いくつかの実施形態において、スタイレットはさらに、留置ステントの接続部との接続が成されると表示を供給するように構成されてよい。いくつかの実施形態において、スタイレットのアタッチメント部材は、ループ、ラッソ、ピッグテール、ネット、バスケット構造、またはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。いくつかの実施形態において、留置ステントの接続部には、ステント内腔管の一体部であってよい対応する接続部材が取り付けられる。
いくつかの実施形態によると、留置ステントの接続部は、スタイレットの磁石によって引き付けることができる磁石または部品を含んでよい。
いくつかの実施形態によると、スタイレットのアタッチメント部材は、留置ステントの接続部を引き付け、それと連結し、および/または接続することができるループ、ラッソ、ピッグテール、ネット、バスケット構造、またはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。
いくつかの実施形態によると、スタイレットはさらに、スタイレットのアタッチメント部材と留置ステントの接続部との接続の表示を供給するように構成された表示ユニットを含み、またはそれと機能上関連してよい。表示は、たとえば触覚表示、視覚表示、および/または可聴表示など任意の種類の表示を含んでよい。
いくつかの実施形態によると、留置ステントはさらに、外壁にストッパ要素を含んでよく、ストッパ要素は、接続部とターゲット部との間に位置し、接続可能カテーテルの内側ルーメンに入れることができる留置ステントの部分(長さ)を決定するように構成される。いくつかの実施形態において、ストッパは、スタイレットに固定され、スタイレットハンドルとコネクタとの間に接続された測定長さのストリングを含み、中間カテーテルの点滴口に嵌合する。スタイレットが中間カテーテル内に挿入された後、コネクタは点滴口で閉じられ/係止される。スタイレットアタッチメント部材(たとえば磁石)が留置ステント接続部に連結/接続された後、ストリングは、連結した磁石が的確な位置にもたらされ中間カテーテルのルーメン内での密封および固定を確実にするように、一時カテーテルから引き抜くことができるスタイレットの範囲を制限する。
いくつかの実施形態によると、接続可能カテーテルシステムはさらに、接続可能カテーテルの内側ルーメン内に取外し可能に挿入できる(たとえばマンドレルまたはガイドワイヤなどの)ガイドロッドを含んでよい。いくつかの実施形態において、マンドレル/ガイドワイヤは、接続可能カテーテルの先端部の体内腔への挿入を容易にするように構成され得る。
いくつかの実施形態によると、ガイドロッドはさらに、接続可能カテーテルの内側ルーメン内で遠位方向に押し出されると接続可能カテーテルから留置ステントを取り出すように構成されてよい。
いくつかの実施形態によると、中間カテーテルはさらに、外壁に位置する展開可能係留要素を含んでよく、展開可能係留要素は展開されると、体内腔に接続可能カテーテルを係留するように構成される。いくつかの実施形態において、展開可能係留要素はバルーンである。
いくつかの実施形態によると、中間カテーテルはさらに、中間カテーテルの体外部から留置ステントのターゲット部への物質の投与を可能にする1または複数の物質投与口/コネクタを含んでよい。
いくつかの実施形態によると、中間カテーテルは、複数の内側ルーメンを含んでよい。いくつかの実施形態において、ルーメンは、中を通る流体、物質、または装置を移送するように構成される。いくつかの典型的な実施形態において、中間カテーテルは、壁部に追加の内側ルーメンを含んでよい。いくつかの実施形態において、内側ルーメンは、たとえば固定部材、密封部材などであるがそれらに限定されない様々な内部部材を膨張させるように構成された膨張ルーメンであってよい。いくつかの実施形態において、内側ルーメンは互いに平行であってよく、長さ、構成、および/または径が同一、類似、または様々であってよい。
いくつかの実施形態によると、システムはさらに、様々な表示を供給するように構成され、および/またはシステムの動作を制御する回路ユニットを含んでよい。いくつかの実施形態において、制御回路ユニットは、中間カテーテルおよび留置ステントのそれぞれの端部が連結/接続されると表示を供給するように構成され得る。いくつかの実施形態において、制御回路ユニットは、連続流体通路が形成されると表示を供給するように構成され得る。いくつかの実施形態において、回路ユニットは制御回路ユニットである。
いくつかの実施形態によると、システムはさらに、留置ステントの位置を固定するために接続可能カテーテルの内側ルーメン内を真空にするように構成された真空源を含んでよい。
いくつかの実施形態によると、システムはさらに、点滴中の組成物の粘度および他の特性を制御し変化させるために、接続可能カテーテルシステムを通ってターゲット腔に点滴される組成物を加熱および/または冷却するための手段を含んでよい。
いくつかの実施形態によると、所望の物質の点滴/投与の完了後、留置ステントおよび中間カテーテルのそれぞれの端部は取り外されてよい。典型的な実施形態において、留置ステントの接続部は、中間カテーテルの先端部よりも小さい内径を有してよい。これら2つの部品を取り外すことは、連結している磁石が中間カテーテルから押し出された後、留置ステントのストッパに力を加えながらガイドロッドまたはスタイレットを内側ルーメン内に挿入することによって実現され得る。非限定的な例において、このガイドロッドまたはスタイレットは、既知の長さまたは可視範囲の長さを有し、または接続された外部ストリングを有してよく、それらは、体内腔に穴をあけるなど体内腔を損傷させるリスクを低減しながら磁石の分離を確実にする。いくつかの実施形態において、連結している磁石の分離は、体外で体内腔のすぐ近くに配置された外部磁石によって、中間カテーテルが引き抜かれると同時に留置ステントの端部における磁石を引き離すことで実現され得る。いくつかの実施形態において、磁石は、縦方向の極性化を有してよく、それによって中間カテーテルを回転させることにより磁石は互いに引き離し合うように再配置され得る。
中間カテーテルと留置ステントとが分離した後、中間カテーテルは、身体から取り出されてよい。その結果留置ステントは、中間カテーテルの取出し後、体内位置に保持され、その後の使用時に再び用いられ得る。留置ステントが定位置に維持されることによって、(たとえば点滴など)その後の使用は、X線ガイダンスを用いずに場合によっては軽い鎮静剤の投与のみを伴って実行され得るので、放射線危害、挿入による外傷、および麻酔の併発症が低減される。たとえば、後の点滴のために尿路内に留置ステントを保持することは、上部尿路内に尿管カテーテルを繰り返し挿入することによって引き起こされ得る尿管口の感染症、炎症、感作、および外傷を防止し、または最小限にするために役立つ。留置ステントの外面は、挿入中および留置期間中に留置ステントと身体組織との摩擦を低減するためにハイドロゲルで被覆され得る。感染症のリスクは、留置ステントの外面に抗菌被覆加工を施すことによって低減され得る。
いくつかの実施形態によると、システムは、複数の中間カテーテルおよび/または複数の留置ステントの連続した、または同時の使用を含んでよい。いくつかの実施形態において、ある時は体外位置から体内位置へ物質が供給/投与され、別の時には体内位置から体外位置へ物質が除去されるように、1または複数の中間カテーテルに留置ステントが順次接続されてよい。たとえば、第1の連続カテーテルシステムを介して物質が投与され、第2のカテーテルシステムを介して物質が除去されることによって、物質の循環が実行され得る。これはたとえば、ターゲット位置へ被加熱物を挿入し、体内ターゲット位置における上記物質の循環を実行しながら体内ターゲット位置から非加熱物を除去するために用いられ得る。
いくつかの実施形態において、複数の接続可能カテーテルシステムが用いられてよい。そのようなシステムにおいて、たとえば(同一、類似、または様々であってよい)2つ以上の留置ステントが、中間カテーテル内で対応する2つ以上の内側ルーメンに接続されてよい。そのような構成では、1または複数のスタイレットが用いられてよい。たとえば、1つのスタイレットが、第1の留置ステント、続いて第2の留置ステントに連結および/または接続し、および/またはそれを引き付けるために用いられ得る。いくつかの例において、各々が別個の留置カテーテルに連結する2つの別個のスタイレットが用いられ得る。
いくつかの実施形態によると、外側(近位)部分(端)および被検者の体腔内に挿入されるように構成された先端(遠位/体内)部分(端)と、中間(主要)カテーテルの内側ルーメンに位置し、留置ステントの接続部を先端部領域の内側ルーメン内に固定することによって接続可能カテーテルの内側ルーメンと留置ステントの内側ルーメンとの間に連続した流体通路(導管)を形成するように構成された固定部材とを備える中間(主要)カテーテルが提供される。いくつかの実施形態において、固定部材はさらに、再接続可能留置ステントの外壁と中間カテーテルの内壁との間の流体通路を密封するように構成されてよい。いくつかの実施形態において、中間カテーテルはさらに、再接続可能留置ステントの外壁と中間カテーテルの内壁との間の流体通路を密封するように構成された密封部材を含んでよい。
いくつかの実施形態によると、被検者のターゲット体腔内に位置するように構成されたターゲット部と、体内腔内で中間カテーテルの先端部に可逆的に接続するように構成された接続部と、外壁にストッパ要素とを備える留置ステントが提供され、ストッパ要素は、接続部とターゲット部との間にあり、中間カテーテルの内側ルーメンに入れることができる留置ステントの部分(長さ)を決定するように構成される。
いくつかの実施形態において、留置ステントおよび/または中間カテーテルは、経年耐久性、組織適合性、非毒性であり、滑らかな表面を有する医療用生体適合性ポリマーで作られ得る。留置ステントおよび中間カテーテルの一方または両方は、使い捨てであってよく、または複数回の使用に適してもよい。
いくつかの実施形態によると、留置ステントはさらに、X線透視化のために先端部にX線マーカ(放射線不透過性ライン)を含んでよい。
いくつかの実施形態において、留置ステントは、ターゲット部に位置する1または複数のアンカーを含んでよく、それによって、ターゲット腔内で留置ステントのターゲット部を位置付け、固定することができる。たとえば、留置ステントを係留するために、形状記憶合金で形成された1または複数のアンカーが用いられ得る。
いくつかの実施形態によると、本発明のシステムには、留置ステントおよび中間カテーテルのそれぞれの端部が流体密封接続に接続されたという表示を生成するための手段が設けられ得る。たとえば、中間カテーテル内側ルーメンの先端部に電気接触が存在してよく、接続が形成されるとそれが閉回路を形成し得る。接触が閉じると回路内に電流が生じ、それが、流体密封接続が形成されたことの表示として用いられ得る。他の実施形態において、中間カテーテルの内側ルーメンの一部として空気を通す細い管が用いられ得る。そのような実施形態において、管路は、管内の空気圧が留置ステントと中間カテーテルとの接続によって影響を受けるように設計される。管内空気圧の変化が接続の形成を示し、流体密封接続の表示のためのレベルが定義され得る。追加または代替として、(図1に示すような)係止バルーン内の圧力が監視されてよく、既定の圧力レベルが、アタッチメント手段(たとえば磁石)が中間カテーテルのルーメン内で定位置に係止されたことの表示として機能し得る。
いくつかの実施形態において、接続部材(たとえば磁石)の係止は、内側ルーメンの一部として設計された係止機構、または中間カテーテルルーメンを通って挿入され、遠位磁石に抗して引張されることによって、保全性を確認するための外部表示を必要としない係止機構を成す係止機構によって実現され得る。
いくつかの実施形態によると、接続可能カテーテルシステムを接続するための方法が提供され、方法は、留置ステントの接続部を中間カテーテルの内側ルーメンに連結および/または引き込むことと、接続可能カテーテルの先端部の内側ルーメン内で留置ステントの接続部を固定することにより、接続可能カテーテルの内側ルーメンと留置ステントの内側ルーメンとの間に連続した流体通路を形成することと、制御回路ユニットを用いて、連続した流体通路が形成されると表示を供給することとを備える。
いくつかの実施形態によると、(いずれも端部が被検者の体内にある)留置ステントの接続部と中間カテーテルの先端部とを接続するプロセスは、(i)留置ステントの接続部を探索するステップと、(ii)留置ステントの接続部を中間カテーテルの先端部に引き寄せるステップと、(iii)留置ステントおよび中間カテーテルのそれぞれの端部を接続するステップと、(iv)留置ステントおよび中間カテーテルのそれぞれの端部を合わせて固定するステップと、(v)安定した連結の表示によって安定した連結を確認するステップを備えてよい。接続プロセスは、視覚ガイダンスを使用して、または使用せずに実行され得る。
ここで、いくつかの実施形態に係る、接続可能カテーテルシステムを接続する方法のブロック図である図7が参照される。図7に示すように、ステップ280において、(被検者の体内に位置する)留置ステントの接続部が中間カテーテルの内側ルーメン内に引き込まれる。次にステップ282において、留置ステントの接続部が中間カテーテルの先端部の内側ルーメン内で固定されるとともに接続が密封され、中間カテーテルと中間カテーテルの内側ルーメンとの間に連続した流体導管を形成する。ステップ284において、連続した流体導管が形成され、体外位置と体内位置との間で流体および他の物質を移送するために接続可能カテーテルシステムを使用することが可能になると表示を供給するために制御回路ユニットが用いられる。
いくつかの実施形態において、接続可能カテーテルの先端部の内側ルーメン内で留置ステントの接続部を固定することは、接続可能カテーテルの内側ルーメンにある固定部材を展開することを含む。
いくつかの実施形態において、留置ステントの接続部を接続可能カテーテルの内側ルーメン内に引き込むことは、接続可能カテーテルの内側ルーメン内にスタイレットを挿入することによって行われ、スタイレットは、接続可能カテーテルの内側ルーメン内でスタイレットが近位方向に引き戻されると留置ステントが接続可能カテーテルの内側ルーメン内に引き込まれるように、カテーテルの接続部に連結するように構成されたアタッチメント部材を先端部に備える。
いくつかの実施形態において、方法はさらに、表示ユニットを用いて、スタイレットのアタッチメント部材と留置ステントの接続部との間に接続が形成されると自動的に表示を供給することを含んでよい。
いくつかの実施形態によると、留置ステントおよび中間カテーテルのそれぞれの端部の間に流体密封接続(導管)が形成されると、連続カテーテルを介して点滴される(たとえば薬品または他の組成物などであるがそれらに限定されない)好適な物質が生成され、中間カテーテルの体外部のコネクタに取り付けられ得る。たとえば薬品または組成物は、それぞれのコネクタに取り付けられたシリンジに収容され得る。
ターゲット器官/腔内に点滴される物質は、任意の処方または組成で投与されてよく、ターゲット器官および必要な治療計画に依存して様々な活性または不活性成分を含んでよい。いくつかの実施形態において、好適な組成物は、体内で凝固し、たとえば数時間などの一定期間にわたり緩慢に薬剤を放出するゲルの形状で投与され得る。いくつかの典型的な実施形態において、薬用ゲルは、体温未満では低い粘度を有し、体温では高い粘度を有する。そのようなゲルは、たとえば、流体状態で上部尿路内に点滴され、その後、上部尿路内で温度が体温まで上昇するとともに非常に粘度が高くなる。この種のゲルを用いることにより、たとえば腎杯および尿管の全長など到達することが難しいエリアを含む上部尿路の実質的に全体積(または治療すべき任意のターゲット腔)を満たすことができる。
いくつかの非限定的な例において、薬液、たとえば注入のために水と混合された化学療法薬がターゲット器官内に点滴される。いくつかの典型的な実施形態において、薬品はマイトマイシンCである。
他の非限定的な例において、薬液、たとえば注入のために水と混合された化学療法薬が腎盂内に点滴され、同時に膀胱から流体が排出される。非限定的な例において、尿路全体の薬液の閉循環を形成するために、点滴および排出の速度は同様である。非限定的な例において、加熱された薬品を尿路内に供給するために薬液閉循環に加熱器が組み込まれてよい。
留置ステントとの接続を用いて薬品を投入し、留置ステントに影響することが知られている起こり得る副作用に対処することが可能である。そのような薬品は、(たとえばリドカインなどの)鎮痛剤、(たとえば抗生物質などの)感染症治療薬などを含んでよい。これらの効能は、本発明の留置ステントの安全性を高め、医的リスクを低減する。
いくつかの実施形態によると、本明細書に開示されるシステム、装置、および方法は、関連するリスク(たとえば放射線危害、挿入による外傷、麻酔の併発症、感染症、炎症、感作、損傷など)を最小限にしながら様々な体内ターゲット器官に様々な物質を投与するために用いられてよい。
いくつかの実施形態によると、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、様々な病気の治療のために用いられてよい。
いくつかの実施形態において、癌を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態において、癌は尿路癌である。いくつかの実施形態において、癌は膀胱癌である。いくつかの実施形態において、癌は腎臓癌である。いくつかの実施形態において、癌は尿道癌である。いくつかの実施形態において、癌は体腔癌である。
いくつかの実施形態において、システムは、たとえば癌などの病気を治療するために、ターゲット器官に薬品を供給するために用いられてよい。
いくつかの実施形態において、ターゲット器官は、胃、膀胱、腎臓、心臓、腸、子宮、肺、尿路など、またはそれらの組み合わせから選択され得るがそれらに限定されない。各可能性は別個の実施形態である。
いくつかの典型的な実施形態において、本明細書に開示されるシステムは、尿路への組成物の点滴のために用いられてよい。
ここで、尿路内に位置付けられた後のカテーテルシステム(300)を示す図8A〜Bが参照される。図8Aには、男性または女性被検者の尿管(330)内に位置付けられた後の留置ステント(302)が示される。留置ステント(302)のターゲット部(310)は、腎臓(334)の腎盂(332)内に位置する。留置ステント(302)の接続部(311)は、被検者の膀胱(336)内に位置する。留置ステント(302)のターゲット部(310)は、腎盂(332)内に留置ステント(302)のターゲット部(310)を係留し、腎盂(332)から上下に移動することを防ぐために、「ピッグテール」または「二重ピッグテール」状に巻かれ得る。留置ステント(302)は、移動を防ぐための1または複数のアンカーを備えてよい。中間カテーテル(304)は、先端部(308)が膀胱(336)内部に配置されるまで導管を通って尿道内に挿入されるように適合/構成される。図示するように、中間カテーテル(304)は、先端部(308)が膀胱(336)内に位置し、体外部(312)が体外に位置するように、被検者の尿道(338)内に位置付けられる。膀胱(336)内部で係留バルーン(314)が膨張した後、中間カテーテル(304)は、係留バルーン(314)が膀胱(336)の頚部に配置されるように引張され得る。中間カテーテル(304)の先端部(308)は、図8Bに示すように、膀胱(336)内部で留置ステント(302)の接続部(311)に可逆的に接続するように構成される。接続されると、留置ステント(302)および中間カテーテル(304)は、体外から腎盂(332、ターゲット器官)への連続した流路を形成する。上述したように、膀胱内部における中間カテーテルおよび留置ステントのそれぞれの端部の接近は、たとえば磁石(たとえば異なる極性の中空円筒形磁石チップ、外部磁石など)の使用など様々な手段によって可能になり得る。たとえばいくつかの場合、膀胱が下垂し、留置ステントの接続部が導管から遠くにある場合、中間カテーテルのスキャニング前に端部をより近くに持ってくることが望ましい。これはたとえば、それぞれのカテーテルのそれぞれの先端における磁気粒子または着磁性粒子を用いて、端部を合わせるように体外で操作される磁石によって実現し得る。いくつかの実施形態において、外部マグネットは、両方の磁極性を引き寄せるように径極性である。
留置ステントおよび中間カテーテルそれぞれの端部がいずれも(図8Aに示すように)膀胱内にある/位置する場合、(図8Bに示すように)端部は磁界によって互いに引き付け合い、自発的にそれらの間に安定した流体密封接続を形成し得る。上述したように、部品の端部同士の連結を確実にし、横並び連結を防ぐための手段が設けられ得る。
いくつかの典型的な実施形態によると、尿道系で用いられる場合、留置ステントの外径はたとえば、ターゲット(腎臓)端部から尿管内で展開される部分全てで6Fであってよい。それによって留置ステントは、非限定的な例として0.038’’のガイドワイヤを介して挿入されることができる。留置ステントは、たとえば16Fの外径を有する膀胱端部を終端とするように膀胱端部が裾広がりであってよい。いくつかの実施形態において、ターゲット部における留置ステントの開口部は、腎盂への高粘度ゲルの点滴を可能にし得る。
いくつかの実施形態によると、留置ステントおよび/または中間カテーテルのサイズおよび径は、ターゲット器官およびその体内位置によって変化し得る。いくつかの典型的な実施形態において、留置カテーテルは、(男性被検者用で)約35〜40cm、および(女性被検者用で)約25〜30cmの長さであってよい。たとえば留置ステントは、(男性または女性被検者用で)約26〜34cm、および(小児用で)約20〜24cmの長さであってよい。たとえばガイドロッド(たとえばマンドレル)は、(男性用で)40〜45cm、および女性用で30〜35cmの長さであってよい。たとえばスタイレットは、約40〜50cmの長さであってよい。
数々の典型的な態様および実施形態が上述されたが、当業者は、それらの特定の修正、並べ替え、追加、および部分的組み合わせを認識する。したがって、以下の特許請求の範囲および提示される請求項は、そのような修正、並べ替え、追加、および部分的組み合わせの全てを本来の主旨および範囲のうちに含むものとして解釈されることが意図されている。