JP2017519756A - ガレクチンの新規ハイブリッドガラクトシド阻害剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、一般式(1)の化合物に関する。式(1)の化合物は、ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害を処置する方法における使用に適している。さらに、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害の処置方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、新規化合物、前記化合物の医薬品としての使用、及びヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害を処置するための、特に哺乳動物における特発性肺線維症などの肺線維症の処置のための、医薬品の製造のための前記化合物の使用に関する。本発明は、前記新規化合物を含む医薬組成物にも関する。
ガレクチンは、特徴的な糖鎖認識部位(CRD:carbohydrate recognition domain)を有するタンパク質である(Barondesら、1994、Lefflerら、2004)。これは、約130個のアミノ酸(約15kDa)からなる密に折り畳まれたβ−サンドイッチであり、2つの典型的な特徴、すなわち、1)β−ガラクトース結合部位、及び2)その大部分(約6個の残基)がβ−ガラクトース結合部位を構成する約7個のアミノ酸の配列モチーフにおける十分な類似度を有する。しかしながら、β−ガラクトース部位に隣接する部位は、天然糖類の密接な結合が必要であり、これらの優先度が異なると、天然糖類に対するガレクチンの精細な特異性が変わる。
ヒト、マウス及びラットゲノム配列の最近の完了によって、1つの哺乳動物のゲノムに約15種のガレクチン及びガレクチン様タンパク質が存在し、種間の変異がわずかであることが明らかになった(Lefflerら、2004)。
ガレクチンサブユニットは、単一のペプチド鎖内に1個又は2個のCRDを含むことができる。第1のカテゴリのモノCRDガレクチンは、脊椎動物において単量体又は二量体(2タイプ)として存在し得る。圧倒的に最も研究されているガレクチンは、二量体ガレクチン−1、及び溶液中では単量体であるが、リガンドに遭遇すると凝集して多量体になり得るガレクチン−3である(Lefflerら、2004)。これらは、最初に発見されたガレクチンであり、多数の組織に豊富に存在する。
現在、PubMedではガレクチンに関する刊行物が3500を超え、大部分は、上述したように、ガレクチン−1(>900)及び−3(>1600)に関する。有力な証拠によれば、例えば、特別号において最近概説された炎症及び癌並びに発生におけるガレクチンに対する役割が示唆される(Leffler(編集者)、2004b)。
ガレクチンは、遊離リボソーム上のシグナルペプチドなしに、細胞質タンパク質として合成される。それらのN末端は、細胞質タンパク質の典型的な修飾であるアセチル化を受け、それらはサイトゾル中に長時間存在する(分泌タンパク質の特徴を示さない)。そこから、それらは、特異的サイトゾル部位である核を標的にすることができ、又はまだ不明ではあるが、恐らくは例えばIL−1の搬出に類似した非古典的(非ER−ゴルジ)経路によって分泌される(誘導される、又は恒常的に)(Lefflerら、2004)。それらは、これらの区画すべてにおいて機能することもでき、ガレクチン−3の場合、評価の高い雑誌に発表された確実な証拠から、核におけるRNAスプライシング、サイトゾルにおけるアポトーシスの阻害、並びに細胞シグナル伝達及び接着に対する種々の細胞外効果における役割が裏づけられている(Leffler(編集者)、2004b)。ガレクチン−7及び−12も、ある細胞においてアポトーシスを高め、細胞周期及び分化を調節することによってサイトゾル中で作用する(Leffler(編集者)、2004bにおけるHsu及びLiu)。大部分のガレクチンは、糖タンパク質(例えば、ラミニン、インテグリン及びIgE受容体)を架橋し、場合によっては超分子秩序配列を形成することによって細胞外でも作用し(Brewerら、2002)、それによって細胞接着を調節し、細胞内シグナルを誘導することができる。これに関連して、近年、膜内の微小ドメイン(格子)の形成を含むこれらのガレクチン機能の分子機構が出現し(Damら、2008、Garnerら、2008)、それは、糖タンパク質受容体の細胞内輸送及び細胞表面提示に影響を及ぼす(Delacourら、2007、Lauら、2007、Lauら、2008)。これは、細胞培養、ヌル変異マウス(Bloisら、2007、Gedronneauら、2008、Thijssenら、2007、Toscanoら、2007、Saegusaら、2009)、及びガレクチン(Bloisら、2007、Peroneら、2009)又はガレクチン阻害剤(Johnら、2003、Pientaら、1995、Glinskyら、1996)で処置された動物において記述されている。
ガレクチン−3阻害剤の治療上の使用可能性
ガレクチン−3は、多様な現象に関係し、したがって、阻害剤は、複数の用途があり得る。これは特異性の欠如又は科学的焦点の欠如と認識されやすい。したがって、アスピリンとシクロオキシゲナーゼ(COX−I及びII)との類似性は有用である。COXは、多種多様なプロスタグランジンの前駆体を生成し、したがって、多様な生物学的機序に関与する。それらの阻害剤であるアスピリン及び他の非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs:non−steroid anti−inflammatory drugs)も広範な多様な効果を有する。それでも、これらの阻害剤は、医学的に極めて有用であり、幾つかの異なる具体的有用性を有する。
したがって、ガレクチンが、COXのように、(まだ不明ではあるが)何らかの基本的生物学的調節機構の一部である場合、それらは、異なる状況において異なる目的で「本質的に使用される」可能性がある。ガレクチン阻害剤は、NSAIDのように、系全体を一掃するとは予想されないが、バランスを少し偏らせると予想される。
炎症の阻害
ガレクチン−3の炎症誘発機能は、炎症部位の細胞におけるその誘導、免疫細胞に対する種々の効果(例えば、好中球における酸化バースト、及び単球における化学走性)、及びヌル変異マウスにおける、主に好中球及びマクロファージにおける炎症反応の減少によって示される(Leffler(編集者)、2004b)。さらに、ガレクチン−3リガンドであるMac−2BPのノックアウトマウスは、炎症反応が増加する(Traheyら、1999)。重要なことに、最近の研究では、ガレクチン−3が、マクロファージM2分化、及び線維症の発生に影響を及ぼす筋線維芽細胞活性化における重要な律速因子であることが確認された(Mackinnonら、2008、Mackinnonら、2012)。
炎症は、侵入微生物及び組織傷害に対する体の防御反応である。しかしながら、バランスが崩れると、それは、破壊的にもなり、多数の疾患における症状の一部として生じることが多い。このため、炎症の薬理学的調節には大きな医学的関心がある。ガレクチン−3阻害剤は、このために利用可能な宝庫に重要なものを追加すると予想される。
線維症に関連した症状の処置
線維症におけるガレクチン−3の可能な役割の考えは、マクロファージ分化の細胞及び生体外研究(Mackinnonら、2008)、並びにマクロファージ分化及び筋線維芽細胞活性化の生体内研究(Mackinnonら、2012)に由来する。手短に述べると、仮説は以下の通りである。すなわち、ガレクチン−3は、細胞表面の滞在を延長し、したがってTGF−β受容体の反応性を高めることが示され(Partridgeら、2004)、それは、M2マクロファージへの選択的マクロファージ分化、及び筋線維芽細胞活性化を調節する。
したがって、ガレクチン−3は、TGF−βシグナル伝達及び選択的マクロファージ分化及び筋線維芽細胞活性化の内在エンハンサーの良好な候補であるので、ガレクチン−3阻害剤は、線維症及び有害な組織修復の処置に極めて有用であり得る。
癌の処置
多数の免疫組織化学的研究が、癌におけるある種のガレクチンの発現の変化を示しており(Leffler(編集者)、2004bにおけるvan den Bruleら及びBidonら)、例えば、ガレクチン−3は、現在、甲状腺癌の確立された組織化学的マーカである。癌におけるガレクチン−3の役割の直接的証拠は、主にRazらによるが、他の者にもよる、マウスモデルに由来する(Leffler(編集者)、2004b)。(ガレクチン−3の発現が減少又は増加した)腫瘍細胞系の対においては、ガレクチン−3の誘導は、腫瘍及び転移を増加させ、ガレクチン−3の抑制は、腫瘍及び転移を減少させる。ガレクチン−3は、抗アポトーシス性であることによって腫瘍増殖を高め、血管新生を促進し、又は細胞接着に作用することによって転移を促進することが提唱されている。上記から、ガレクチン−3の阻害剤は貴重な抗癌作用を有し得ることが明らかである。実際、ガレクチン−3を阻害すると主張されてはいるが証明されていない糖類が抗癌作用を有することが報告された。本発明者ら自身の研究では、CRDを含むガレクチン−3の断片は、マウスモデルにおいてドミナントネガティブ阻害剤として作用することによって乳癌を抑制した(Johnら、2003)。より最近では、小分子によるガレクチン−3の阻害は、細胞アッセイ及び生体外(Linら、2009)並びに生体内(Glinskyら、2009)において、放射線及び標準アポトーシス促進薬に対する腫瘍細胞の感受性を実際に大いに高めることが示された。
さらに、ガレクチン−1は、低分化癌細胞において頻繁に過剰発現され、ガレクチン−9又はその類縁体ガレクチン−4及びガレクチン−8は、特定の癌タイプにおいて誘導され得る(Huflejt及びLeffler、2004、Leffler(編集者)、2004b)。ガレクチン−1は、活性化T細胞においてアポトーシスを誘導し、生体内で自己免疫疾患に対して著しい免疫抑制効果を有する(Rabinovichら、及びLeffler(編集者)、2004bにおけるPaceら)。したがって、癌におけるこれらのガレクチンの過剰発現は、宿主によって起こされるT細胞応答に対して腫瘍がそれ自体を防御する助けになり得る。
ガレクチン−1及び−3に対するヌル変異マウスが何年も前に樹立された(Poirier、2002)。これらは、動物舎条件で健康であり、見かけ上は正常に繁殖する。しかし、最近の研究では、(上述したように)好中球及びマクロファージの機能、ガレクチン−3ヌル変異体の場合の骨形成、並びにガレクチン−1ヌル変異体の場合の神経及び筋細胞再生/分化において、複数の微妙な表現型が明らかになった(Lefflerら、2004、Poirier、2002、Leffler(編集者)、2004bにおけるWatt)。最近、ガレクチン−7及びガレクチン−9ヌル変異マウスが作られ、それらも動物舎条件で肉眼では健康であるが、まだ詳細には分析されていない。発現部位、特異性及び他の性質の相違から、異なるガレクチンが機能的に互換であるとは考えにくい。ヌル変異マウスの観察によれば、ガレクチンは、通常の動物舎条件において観察されるように基本的な生命維持機能に不可欠ではないと考えられる。その代わり、それらは、正常機能を最適化するものかもしれず、及び/又は動物舎条件には見られないストレス条件で不可欠かもしれない。ヌル変異マウスにおいて強力な作用が無いと、ガレクチン阻害剤が薬物としてより好都合なものになり得る。ガレクチン活性が、上で示唆されたように病的症状の一因になるが、正常な状態にはさほど寄与しないとすれば、それらの阻害は、望ましくない副作用が少ないはずである。
血管新生の処置
VEGF受容体−2(VEGFR−2)を介した血管内皮増殖因子(VEGFs:Vascular endothelial growth factors)のシグナル伝達は、主要な血管形成経路である。ガレクチン−1(Gal−1)とガレクチン−3(Gal−3)の両方がVEGF/VEGFR−2シグナル伝達経路の重要な調節物質であることを示す研究が発表された。ガレクチン阻害剤TDXが病的血管新生に対して有効であると予想されることも発表された(Chen 2012)。
公知の阻害剤
天然リガンド
固相結合アッセイ及び阻害アッセイによって、ガレクチンに結合する能力を有する幾つかの糖類及び複合糖質が確認された(Leffler、2001及びLefflerら、2004による概説)。すべてのガレクチンは、ラクトースにK0.5〜1mMで結合する。D−ガラクトースの親和性は、1/50〜1/100である。N−アセチルラクトサミン及び関連する二糖は、ラクトースとほぼ同様に結合するが、ある種のガレクチンでは、より劣る場合も、最高10倍良好である場合もある。ガレクチン−3に最適な小分子糖リガンドは、ラクトース又はLacNAc残基に結合した血液型A決定因子を有するものであり、ラクトースよりも最高約50倍良好に結合することが判明した。ガレクチン−1は、これらの糖類を好まない。
ポリラクトサミンタイプのより大きい糖類がガレクチンの好ましいリガンドとして提案された。溶液中で、ポリラクトサミンを有する糖ペプチドを用いて、ガレクチン−3ではこれの証拠が存在したが、ガレクチン−1では存在しなかった(Leffler及びBarondes、1986)。修飾植物ペクチン多糖は、ガレクチン−3に結合することが報告された(Pientaら、1995)。
ガレクチン−3リガンドとして同定された上記天然糖類は、胃で酸性加水分解しやすく、酵素分解しやすいので、医薬組成物の有効成分として使用するには不適切である。さらに、天然糖類は、本質的に親水性であり、経口投与後に消化管から容易に吸収されない。
ガレクチン特異性
上記小分子天然糖類による阻害を利用したガレクチン特異性の研究によれば、すべてのガレクチンがラクトース、LacNAc及び関連する二糖に結合したが、ガレクチン−3は、ある種のより長鎖の糖類にはるかに良好に結合した(Leffler及びBarondes、1986)。これらのより長鎖の糖類は、広範な結合溝に結合した(例えば、ラクトース又はLacNAcにおいて)ガラクトースのC3位に付加した追加の糖残基を有することを特徴とした。この溝の形状は、ガレクチン間で異なり、同じ延長部分に異なるガレクチンが同様に結合しないことを示唆している。
合成阻害剤
抗癌活性を有するアミノ酸に結合した糖類は、最初に血清中の天然化合物として同定されたが、その後、合成類似体が製造された(Glinskyら、1996)。とりわけ、ラクトース又はガラクトースがアミノ酸に結合したものは、ガレクチンを阻害するが、対応する誘導体化されていない糖とほぼ同じ効力しか持たない。ガレクチン−3を阻害する柑橘ペクチンの化学修飾体(Platt及びRaz、1992)は、生体内で抗腫瘍活性を示す(Pientaら、1995、Nangia−Makkerら、2002)。
最高4個のラクトース部分を有するクラスター分子は、ガレクチン−3に結合すると強力な多価効果を示したが、ガレクチン−1及びガレクチン−5に結合したときには示さなかった(Vrasidasら、2003)。7個のガラクトース、ラクトース又はN−アセチルラクトサミン残基を有するシクロデキストリン系糖鎖クラスターも、ガレクチン−3に対して強力な多価効果を示したが、ガレクチン−1及び−7に対してはそれよりも弱かった(Andreら、2004)。ラクトース残基において多価とされた星形デンドリマー(Andreら、1999)及び糖鎖高分子(Pohlら、1999、Davidら、2004)は、ラクトースに比べて効力がわずかに改善されたガレクチン−3阻害剤として記述された。ガレクチン−3リガンドとして同定された上記合成化合物は、本質的に親水性であり、経口投与後に消化管から容易に吸収されないので、医薬組成物の有効成分として使用するには不適切である。
天然オリゴ糖、糖鎖クラスター、糖鎖デンドリマー及び上記糖鎖高分子は、極性が高すぎ、大き過ぎて、吸収されず、場合によっては患者における免疫応答を生じるのに十分な大きさである。さらに、それらは、胃で酸性加水分解しやすく、酵素加水分解しやすい。したがって、小さい合成分子が必要である。
チオジガラクトシドは、N−アセチルラクトサミンとほぼ同じ効率である、加水分解に安定であるが極性の合成阻害剤であることが知られている(Leffler及びBarondes、1986)。C−3’に芳香族アミド又は置換ベンジルエーテルを有するN−アセチルラクトサミン誘導体は、ガレクチン−3の高効率阻害剤であることが示され、4.8μMと低い前例のないIC50値を有し、天然N−アセチルラクトサミン二糖に比べて20倍改善されている(Soermeら、2002、Soermeら、2003b)。これらの誘導体は、芳香族アミド部分が存在するために、極性が全体的に低下し、したがって、生体内でガレクチンの阻害剤としてより適切である。さらに、C3−トリアゾリルガラクトシドは、一部のガレクチンの対応するC3−アミドと同程度の強力な阻害剤であることが示された。したがって、適切に構成されたガラクトースC3置換基は、高いガレクチン親和性を与えることができる。
しかし、C3−アミド及びC3−トリアゾリル誘導体化化合物は、ガラクトース及びN−アセチルラクトサミン糖部分にグリコシド結合が存在するため、それでも生体内で加水分解しやすく、ガレクチン−3の強力な小分子阻害剤ではあるが、更に改善された親和性及び安定性が望ましい。したがって、O−グリコシドの加水分解的及び酵素的に不安定な結合のない、チオジガラクトシドの3,3’−ジアミド又は3,3’−ジトリアゾリル誘導体化に基づく阻害剤が開発された(Cumpsteyら、2005b、Cumpsteyら、2008、Salamehら、2010、特許文献1及び特許文献2、特許文献3、特許文献4)。これらの阻害剤は、幾つかのガレクチンに対して優れた親和性も示す(低nM範囲のKdまで)。それでも、3,3’誘導体化チオジガラクトシドは、ガレクチンに対して高親和性を示すが、依然として、3−N誘導体化ガラクトース構成要素に至る二重転化反応(double inversion reaction)を含むその多段階合成における欠点を含む。さらに、チオジガラクトシド中の1個のガラクトース環のシクロヘキサン置換は、ガラクトース環を模倣し、したがってジアミド−及びジトリアゾリル−チオジガラクトシド誘導体に近い効率をガレクチン−1及び−3阻害剤に付与することが証明された(特許文献5)。D−ガラクトピラノース単位を置換シクロヘキサンで置換すると、極性が低下し、代謝感受性も低下する可能性が高く、したがって薬物的な性質が改善する。
幾つかの既述の化合物は、特許文献3に記載のように
Figure 2017519756
の一般式を有し、特許文献1に記載のように
Figure 2017519756
の一般式を有し、式中、RはD−ガラクトースとすることができ、
特許文献5に記載のように
Figure 2017519756
の一般式を有する。
したがって、先行技術の化合物の複雑な保護されたD−ガラクトピラノース誘導体における二重転化反応を含むガラクトース3−N誘導体化(Z及びYは、好ましくは、窒素原子である)に対する最適ではない製造プロセスのために、ガレクチン、特にガレクチン−1及びガレクチン−3に対する阻害剤の技術分野でまだかなりの要求が存在する。
最近公表された特許文献6及び特許文献7には、トリアゾール環に対して両方のフェニル環のメタ位にフッ素を有する次式の化合物が開示されている。
Figure 2017519756
(ビス−(3−デオキシ−3−(4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル)−β−D−ガラクトピラノシル)スルファンとも称される)この化合物は、肺線維症の有望な薬物候補であることが示され、特にガレクチン−3に対して高親和性で極めて選択的である。
国際公開第2005/113569号 米国特許出願公開第2007185041号 国際公開第2005/113568号 米国特許第7,638,623(B2)号 国際公開第2010/126435号 米国特許出願公開第20140099319号 国際公開第2014067986号
本発明の化合物は、Gal−3に対して極めて高い選択性及び親和性を有し、特にGal−1よりも選択性が高く、強力な薬物候補と考えられる。これらの化合物の幾つかは、医薬製剤の製造に重要である良好な溶解性を有する。
広範な一態様においては、本発明は、式(1)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物に関する。
Figure 2017519756
式中、Aは、
Figure 2017519756
から選択され、式中、R〜Rは、水素(H)、フッ素、フッ素(F)で場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
及びRは、H、F、Cl及びメチルから独立に選択され、
は、C1〜6アルキル、分岐C3〜6アルキル及びC3〜C7シクロアルキルから選択され、
は、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された、フェニル、ナフチル、アントラセニルなどのアリールから選択され、
Bは、
Figure 2017519756
から選択され、式中、R〜R12は、H、F、フッ素(F)で場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
13〜R16は、H、F、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
17は、C1〜6アルキル、分岐C3〜6アルキル及びC3〜7シクロアルキルから選択され、
18は、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された、フェニル、ナフチル、アントラセニルなどのアリールから選択される。
別の一態様においては、本発明は、医薬品として使用するための式(1)の化合物に関する。
別の一態様においては、本発明は、式(1)の化合物と、場合によっては担体、賦形剤などの薬学的に許容される添加剤とを含む医薬組成物に関する。
更に別の一態様においては、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害を処置する方法における使用のための式(1)の化合物に関する。
別の一態様においては、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害の処置方法であって、治療有効量の式(1)の少なくとも1種の化合物を前記処置を必要とする哺乳動物に投与する方法に関する。
更に別の一態様においては、本発明は、ステップa1〜a6を含む、式1の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を調製するプロセスに関する。
Figure 2017519756
a1)ピリジンなどの不活性溶媒中で室温で化合物Iを無水酢酸及びピリジンと反応させて、式IIの化合物を生成するステップ、
a2)p−トルエンスルホニルアジド及びCuIの存在下で、THFなどの不活性溶媒中で、化合物IIを対応するサリチルアルデヒドと反応させて、スルホンイミド中間体を生成し、この中間体を水系での後処理によって単離し、続いてナトリウムメトキシドなどの塩基を用いてメタノールなどの溶媒中で処理し、続いてダウエックスを用いて処理してpH7に調節し、続いて溶媒を除去してアセトキシ基のないクマリン中間体を生成し、次いでこの中間体をピリジンなどの有機塩基を用いて無水酢酸で処理して、式IIIの化合物を生成するステップ、
a3)CHClなどの不活性溶媒中で式IIIの化合物をZnBr及び臭化アセチルと反応させ、場合によっては中間体を単離し、NaHCO水溶液で洗浄し、更にアセトンなどの不活性溶媒中でトリイソプロピルシランチオールと反応させて、式IVの化合物を生成するステップ、
a4)フッ化テトラブチルアンモニウムなどの試薬を用いてアセトニトリルなどの不活性溶媒中で式IVの化合物を式Vの化合物と反応させて、式VIの化合物を生成するステップ、
a5)メタノール中で式VIの化合物をナトリウムメトキシドと反応させて、式VIIの化合物を生成するステップ、
a6)DMFなどの不活性溶媒中で、ジイソプロピルアミンなどの塩基を用いて、CuIを触媒として、式VIIの化合物を式VIIIの化合物と反応させて、式IXの化合物を生成するステップ。
更なる実施形態1〜20
1.式(1)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
Figure 2017519756
式中、Aは、
Figure 2017519756
から選択され、式中、R〜Rは、水素(H)、フッ素、フッ素(F)で場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
及びRは、H、F、Cl及びメチルから独立に選択され、
は、C1〜6アルキル、分岐C3〜6アルキル及びC3〜7シクロアルキルから選択され、
は、H、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換されたフェニル、H、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された1−ナフチル(Naphtyl)、又はH、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された2−ナフチルから選択され、
Bは、
Figure 2017519756
から選択され、式中、R〜R12は、H、F、フッ素(F)で場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
13〜R16は、H、F、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
17は、C1〜6アルキル、分岐C3〜6アルキル及びC3〜7シクロアルキルから選択され、
18は、H、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換されたフェニル、H、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された1−ナフチル、又はH、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された2−ナフチルから選択される。ただし、AとBを同一にすることはできない。
2.Aが式2から選択される、実施形態1の化合物。
3.Aが式2から選択され、Bが式6から選択される、実施形態1の化合物。
4.R〜RがH又はFから独立に選択され、R〜R12がH又はFから独立に選択される、実施形態3の化合物。
5.Aが式2から選択され、Bが式7から選択される、実施形態1の化合物。
6.R〜RがH又はFから独立に選択され、R13〜R14がどちらもFであり、R15〜R16がどちらもHである、実施形態5の化合物。
7.RがHであり、RがHであり、RがFである、実施形態6の化合物。
8.R〜RがFである、実施形態6の化合物。
9.Aが式2から選択され、Bが式8から選択される、実施形態1の化合物。
10.R〜RがH又はFから独立に選択され、R17がメチルまたはtert−ブチルなどのC1〜5アルキルである、実施形態9の化合物。
11.R〜RがすべてFであり、R17がtert−ブチルである、実施形態9又は10の化合物。
12.Aが式2から選択され、Bが式9から選択される、実施形態1の化合物。
13.R〜RがH又はFから独立に選択され、R18が、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−フェニルなどの4個のF及び1個のOCHで置換されたフェニル、1−ナフチル並びに2−ナフチルから選択される、実施形態12の化合物。
14.R〜RがすべてFであり、R18が2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−フェニルから選択される、実施形態12の化合物。
15.医薬品として使用するための実施形態1〜14のいずれか一つの化合物。
16.前の実施形態のいずれか一つの化合物と、場合によっては担体または賦形剤などの薬学的に許容される添加剤とを含む、医薬組成物。
17.ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害を処置するための方法における使用のための、実施形態1〜14のいずれか一つの化合物。
18.前記障害が、炎症;肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼(ophtalmological)線維症および心臓の線維症などの線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される、実施形態17に記載の使用のための化合物。
19.ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害の処置方法であって、治療有効量の実施形態1〜14のいずれか一つに記載の少なくとも1種の化合物を前記処置を必要とする哺乳動物に投与する方法。
20.前記障害が、炎症;肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼線維症および心臓の線維症などの線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される、実施形態19の方法。
更なる実施形態21〜41
21.式(I)の化合物。
Figure 2017519756
式中、R〜Rはフッ素又は水素から独立に選択され、a〜Rのうち少なくとも3つがFであり、残りがHであり、又はR〜RのすべてがFである。
22.R〜Rのうち少なくとも3つがFであり、残りがHである、実施形態21の化合物。
23.R〜Rのうち少なくとも4つがFであり、残りがHである、実施形態21の化合物。
24.R〜Rのうち3つがFであり、残りがHである、実施形態21又は22の化合物。
25.R〜Rのうち4つがFであり、残りがHである、実施形態21又は23の化合物。
26.R〜Rのうち5つがFであり、残りがHである、実施形態21の化合物。
27.R、R、R及びRがFであり、R及びRがHである、実施形態25の化合物。
28.R、R、R及びRがFであり、R及びRがHである、実施形態25の化合物。
29.R、R、R及びRがFであり、R及びRがHである、実施形態25の化合物。
30.R〜Rの全6つがFである、実施形態21の化合物。
31.化合物が水和物などの遊離型である、実施形態21〜30のいずれか一つの化合物。
32.化合物が水和物などの溶媒和物を形成する、実施形態21〜30のいずれか一つの化合物。
33.化合物が多形体などの結晶形である、実施形態21〜32のいずれか一つの化合物。
34.式Iの化合物が対称である、実施形態21又は25のいずれか一つの化合物。
35.医薬品として使用するための実施形態21〜34のいずれか一つの化合物。
36.前の実施形態1〜35のいずれか一つの化合物と、場合によっては担体または賦形剤などの薬学的に許容される添加剤とを含む、医薬組成物。
37.ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害を処置する方法における使用のための、実施形態21〜34のいずれか一つの化合物。
38.前記障害が、炎症;肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼線維症および心臓の線維症などの線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される、実施形態37に記載の使用のための化合物。
39.ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害の処置方法であって、治療有効量の実施形態21〜28のいずれか一つの少なくとも1種の化合物を前記処置を必要とする哺乳動物に投与する方法。
40.前記障害が、炎症;肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼線維症および心臓の線維症などの線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される、実施形態39の方法。
41.フッ素置換フェニルアセチレンを用いた1−1’−スルファンジイル−ビス[2,4,6−トリ−O−アセチル−3−デオキシ−3−アジド]−β−D−ガラクトピラノシドの1,3−双極子付加環化、続いて脱アセチルによって式Iの化合物を生成するステップを含む、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を調製するプロセス。
広範な一態様においては、本発明は、式(1)の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物に関する。
Figure 2017519756
式中、Aは、
Figure 2017519756
から選択され、式中、R〜Rは、水素(H)、フッ素、フッ素(F)で場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
及びRは、H、F、Cl及びメチルから独立に選択され、
は、C1〜6アルキル、分岐C3〜6アルキル及びC3〜7シクロアルキルから選択され、
は、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された、フェニル、ナフチルおよびアントラセニルなどのアリールから選択され、
Bは、
Figure 2017519756
から選択され、式中、R〜R12は、H、F、フッ素(F)で場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
13〜R16は、H、F、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
17は、C1〜6アルキル、分岐C3〜6アルキル及びC3〜7シクロアルキルから選択され、
18は、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された、フェニル、ナフチルおよびアントラセニルなどのアリールから選択される。
一実施形態においては、AとBを同一にすることができない。AとBを同一にすることができなくても、これは、式2と6、3と7、4と8、及び5と9が同じ置換基パターンでない限り、Aが2であり、Bが6である、Aが3であり、Bが7である、Aが4であり、Bが8である、及びAが5であり、Bが9である、式1の化合物を除外しないことを理解すべきである。
本発明者らは、式(1)の化合物がガレクチン−3に対してより強力な結合親和性を生じることを認めた。Aが式2から選択され、Bが式6〜9から選択される式(1)の化合物は、溶解性が良好な化合物を与え、特に、Aが式2から選択され、Bが式7から選択される式1の化合物は、Gal−3に対して極めて良好な親和性を有し、Gal−1よりも選択的である。
一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式6〜9のいずれか一つから選択される。
一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式6から選択され、R〜RがH及びFから独立に選択され、R〜R12がH又はFから独立に選択される。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式7から選択され、R〜RがH又はFから独立に選択され、R13〜R14がどちらもFであり、R15〜R16がどちらもHである。
更に別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式7から選択され、RがHであり、RがHであり、RがFであり、R13〜R14がどちらもFであり、R15〜R16がどちらもHである。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式7から選択され、R〜RがすべてFであり、R13〜R14がどちらもFであり、R15〜R16がどちらもHである。
更に別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式8から選択され、R〜RがH又はFから独立に選択され、R17がメチル、n−ブチル、tert−ブチルなどのC1〜5アルキルである。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式8から選択され、R〜RがすべてFであり、R17がメチルである。
更に別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式8から選択され、R〜RがすべてFであり、R17がtert−ブチルである。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式8から選択され、R〜RがすべてFであり、R17がn−ブチルである。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式9から選択され、R〜RがH又はFから独立に選択され、R18がF、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換されたフェニルから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式9から選択され、R〜RがH又はFから独立に選択され、R18がF、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された1−ナフチルから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式9から選択され、R〜RがH又はFから独立に選択され、R18がF、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換された2−ナフチルから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式9から選択され、R〜RがH又はFから独立に選択され、R18がF、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換されたアントラセニルから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式9から選択され、R〜RがH又はFから独立に選択され、R18が2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−フェニルなどの4個のF及び1個のOCHで置換されたフェニル、1−ナフチル並びに2−ナフチルから選択される。
更に別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式9から選択され、R〜RがH又はFから独立に選択され、R18が2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−フェニルから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式9から選択され、R〜RがすべてFであり、R18が2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−フェニルから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式2から選択され、Bが式9から選択され、R〜Rのうち1つがFであり、残りがHであり、R18がF、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換されたアントラセニルから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式3から選択され、Bが式6〜9のいずれか一つから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式4から選択され、Bが式6〜9のいずれか一つから選択される。
別の一実施形態においては、Aが式5から選択され、Bが式6〜9のいずれか一つから選択される。
別の一態様においては、本発明は、医薬品として使用するための本発明の式1の化合物に関する。
更に別の一態様においては、本発明は、本発明の式1の化合物と、場合によっては担体、賦形剤などの薬学的に許容される添加剤とを含む医薬組成物に関する。
別の一態様においては、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害を処置する方法に使用される本発明の式1の化合物に関する。
一実施形態においては、障害は、炎症;線維症、例えば、肺線維症、又は任意の実質臓器線維症、例えば、肝線維症、腎線維症、眼線維症及び心臓の線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される。
更に別の一態様においては、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害の処置方法であって、治療有効量の本発明の式1の少なくとも1種の化合物を前記処置を必要とする哺乳動物に投与する方法に関する。
一実施形態においては、障害は、炎症;線維症、例えば、肺線維症、又は任意の実質臓器線維症、例えば、肝線維症、腎線維症、眼線維症及び心臓の線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される。
更に別の一態様においては、本発明は、下記ステップb1〜b4を含む、式1の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を調製するプロセスに関する。
Figure 2017519756
b1)DCMなどの溶媒中で、Dがプロパルギルオキシ及びアジドから選択される化合物Xを臭素と反応させて、式XIの化合物を生成するステップ、
b2)アセトニトリル中で式XIの化合物をチオ尿素などの試薬と反応させ、続いてトリエチルアミンなどの塩基を用いてチオールを遊離させて、式XIIの化合物を生成するステップ、あるいは、アセトンなどの不活性溶媒中で式XIの化合物をトリイソプロピルシランチオールと反応させ、続いてフッ化テトラブチルアンモニウムを用いてチオールを遊離させて、式XIIの化合物を生成するステップ、
b3a)DMFなどの不活性溶媒中で、ジイソプロピルアミンなどの塩基を用いて、CuIを触媒として、Dがアジドから選択される式XIIの化合物を式VIIIの化合物又は式XVIIの化合物と反応させて、Cが式2及び6から選択される式XIIIの化合物を生成するステップ、
Figure 2017519756
b3b)p−トルエンスルホニルアジド及びCuIの存在下で、THFなどの不活性溶媒中で、Dがプロパルギルオキシから選択される式XIIの化合物を対応するサリチルアルデヒドと反応させて、スルホンイミド中間体を生成し、この中間体を、場合によっては、水系での後処理によって単離し、メタノール中でナトリウムメトキシドなどの塩基を用いて処理し、続いてダウエックスを用いて処理してpH7に調節し、続いて溶媒を除去し、中間体を、場合によっては、次いで、ピリジンなどの有機塩基を用いて無水酢酸で処理して、Dが式3又は7から選択される式XIIIの化合物を生成するステップ、
b3c)ステップb3a1と類似の条件を用いて、Dがアジドから選択される式XIIの化合物をプロピオール酸メチルと反応させて、メチルエステルを生成し、それをR−NH又はR17−NHと反応させて、Cが式4又は8から選択される式XIIIの化合物を生成するステップ、
b3d)メタノール中で、Dがアジドから選択される式XIIの化合物をトリフェニルホスフィンと反応させて、対応するアミンを生成し、それを、ピリジン、DMAPなどの有機塩基を用いて、DCMなどの不活性溶媒中で、RCOCl又はR18COClと反応させて、Cが式5または9から選択される式XIIIの化合物を生成するステップ、
b4)フッ化アンモニウムなどの試薬を用いて、アセトニトリルなどの不活性溶媒中で、CがA及びBから選択される式XIIIの化合物をDがプロパルギルオキシ及びアジドから選択される式XIの化合物と反応させて、式XVの化合物を生成するステップ、
b5a)DMFなどの不活性溶媒中で、ジイソプロピルアミンなどの塩基を用いて、CuIを触媒として、Dがアジドから選択される式XVの化合物を式(VIII)又は(XVII)の化合物と反応させて、Aが式2から選択される、又はBが式6から選択される、式(1)の化合物を生成するステップ、
b5b)p−トルエンスルホニルアジド及びCuIの存在下で、THFなどの不活性溶媒中で、Dがプロパルギルオキシから選択される式XVの化合物を対応するサリチルアルデヒドと反応させて、スルホンイミド中間体を生成し、それを、水系での後処理によって単離し、メタノール中でナトリウムメトキシドなどの塩基を用いて処理し、続いてダウエックスを用いて処理してpH7に調節し、続いて溶媒を除去し、その中間体を、次いで、ピリジンなどの有機塩基を用いて無水酢酸で処理して、Aが式3として定義される、又はBが式7から選択される、式(1)の化合物を生成するステップ、
b5c)b5a1と類似の条件を用いて、Dがアジドから選択される式XVの化合物をプロピオール酸メチルと反応させて、メチルエステルを生成し、それをR−NH又はR17−NHと反応させて、Aが式4として定義される、又はBが式8から選択される、式1の化合物を生成するステップ、
b5d)メタノール中で、Dがアジドから選択される式XVの化合物をトリフェニルホスフィンと反応させて、対応するアミンを生成し、そのアミンを、次いで、ピリジン、DMAPなどの有機塩基を用いて、DCMなどの不活性溶媒中で、RCOCl又はR18COClと反応させて、Aが式5として定義される、又はBが式9から選択される、式1の化合物を生成するステップ。
当業者は、プロセスb1〜b5におけるステップの順序を調整又は変更する必要があるかもしれず、そうした順序の変更が、反応スキームにおいて上述したプロセスの態様、及びプロセスステップの付随的な記述に包含されることを理解されたい。
別の一実施形態においては、本発明は、以下から選択される化合物に関する。
3’−デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−3’−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3’−デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−3’−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3’−{4−[(ブチルアミノ)カルボニル]−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル}−3’デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3−{4−[(ブチルアミノ)カルボニル]−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル}−3,3’−ジデオキシ−3’−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3,3’−ジデオキシ−3’−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−3−(4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンズアミド)−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3−(9−アントラセンカルボキサミド)−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3−(2−アントラセンカルボキサミド)−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−3’−[4−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
3,3’−ビスデオキシ−3,3’−ビス−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、及び
3,3’−ビスデオキシ−3,3’−ビス−[4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド。
式(1)の化合物のより具体的な実施形態においては、本発明は、式(I)の化合物に関する。
Figure 2017519756
式中、R〜Rはフッ素又は水素から独立に選択され、R〜Rのうち少なくとも3つがFであり、残りがHであり、又はR〜RのすべてがFである。
本発明者らは、式(I)の化合物の一方又は両方のフェニル基に幾つかのF置換基があると、ガレクチン−3に対する結合親和性が強くなることを認めた。
一実施形態においては、R〜Rのうち少なくとも3つがFであり、残りがHである。
別の一実施形態においては、R〜Rの少なくとも4つがFであり、残りがHである。
別の一実施形態においては、R〜Rのうち3つがFであり、残りがHである。一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、RがFであり、R、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。更に別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。更に別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。更に別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。更に別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。別の一実施形態においては、R、R、RがHであり、R、R及びRがFである。
別の一実施形態においては、R〜Rのうち4つがFであり、残りがHである。一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、RがFであり、R及びRがHである。
別の一実施形態においては、R〜Rのうち5つがFであり、残りがHである。一実施形態においては、R、R、R、R、RがFであり、RがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、R、RがFであり、RがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、R、RがFであり、RがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、R、RがFであり、RがHである。更に別の一実施形態においては、R、R、R、R、RがFであり、RがHである。別の一実施形態においては、R、R、R、R、RがFであり、RがHである。
別の一実施形態においては、R〜Rの全6つがFである。
更に別の一実施形態においては、式Iの化合物は対称であり、これは、硫黄原子(S)に結合したフェニル置換トリアゾルで置換された2個のD−ガラクトース基が同一であることを意味する。
更に別の一実施形態においては、式Iの化合物は遊離型である。一実施形態においては、遊離型は水和物である。別の一実施形態においては、遊離型は、水和物などの溶媒和物である。
別の一実施形態においては、式Iの化合物は結晶形である。当業者は、多形を見つけるために試験を行うことができ、こうした多形は、本明細書では「結晶形」という用語によって包含されるものとする。
別の一態様においては、本発明は、医薬品として使用するための式(I)の化合物に関する。
Figure 2017519756
式中、R〜Rはフッ素又は水素から独立に選択され、R〜Rのうち少なくとも3つがFであり、残りがHであり、又はR〜RのすべてがFである。
更に別の一態様においては、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害を処置する方法における使用のための式(I)の化合物に関する。
Figure 2017519756
式中、R〜Rはフッ素又は水素から独立に選択され、R〜Rのうち少なくとも3つがFであり、残りがHであり、又はR〜RのすべてがFである。一実施形態においては、障害は、炎症;肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼線維症および心臓の線維症などの線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される。特に、障害は、肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼線維症および心臓の線維症などの線維症である。
別の一態様においては、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害の処置方法であって、治療有効量の式(I)の少なくとも1種の化合物を前記処置を必要とする哺乳動物に投与する方法に関する。
Figure 2017519756
式中、R〜Rはフッ素又は水素から独立に選択され、R〜Rのうち少なくとも3つがFであり、残りがHであり、又はR〜RのすべてがFである。一実施形態においては、障害は、炎症;肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼線維症、心臓の線維症などの線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される。
フッ素置換フェニルアセチレンを用いた1−1’−スルファンジイル−ビス[2,4,6−トリ−O−アセチル−3−デオキシ−3−アジド]−β−D−ガラクトピラノシド(A1)の1,3−双極子付加環化、続いて脱アセチルによって式Iの化合物を生成するステップを含む、式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を調製するプロセス。一実施形態においては、脱アセチルは、NaOMeとMeOHの混合物を用いて実施される。
さらに、当業者は、上記及び下記のプロセス、中間化合物の官能基は、保護基で保護する必要があり得ることを理解されたい。
保護することが望ましい官能基としては、ヒドロキシ、アミノ及びカルボン酸が挙げられる。ヒドロキシの適切な保護基としては、場合によっては置換された及び/又は不飽和アルキル基(例えば、メチル、アリル、ベンジル又はtert−ブチル)、トリアルキルシリル又はジアリールアルキルシリル基(例えば、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニル(dipheyl)シリル又はトリメチルシリル)、AcO、TBS、TMS、PMB、並びにテトラヒドロピラニルが挙げられる。カルボン酸の適切な保護基としては、(C1−C6)−アルキル又はベンジルエステルが挙げられる。アミノの適切な保護基としては、t−ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)−エトキシ−メチル又は2−トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)が挙げられる。Sの適切な保護基としては、S−C(=N)NH、TIPSが挙げられる。
官能基の保護及び脱保護は、上記プロセスにおける任意の反応前又は後に行うことができる。
さらに、当業者は、本発明の化合物を別の方法で、時にはより好都合な方法で、得るために、上記個々のプロセスステップを異なる順序で行うことができ、及び/又は個々の反応を経路全体における異なる段階で行うことができる(すなわち、特定の反応に関連して上記とは異なる中間体に置換基を付加することができ、及び/又は化学変換を行うことができる)ことを理解されたい。これには保護基が不要な場合もあれば、必要な場合もある。
更に別の一実施形態においては、式(1)の化合物は遊離型である。一実施形態においては、遊離型は水和物である。別の一実施形態においては、遊離型は、水和物などの溶媒和物である。
別の一実施形態においては、式(1)の化合物は結晶形である。当業者は、多形を見出すために試験を行うことができ、こうした多形は、本明細書では「結晶形」という用語によって包含されるものとする。
本明細書に開示する化合物及び医薬組成物を上記処置に使用するときには、治療有効量の少なくとも1種の化合物を前記処置を必要とする哺乳動物に投与する。
本明細書では「C1〜6アルキル」という用語は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどの1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を意味する。
本明細書では「分岐C3〜6アルキル」という用語は、イソプロピル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチルなどの3〜6個の炭素原子を含む分岐アルキル基を意味する。
本明細書では「C3〜7シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、1−メチルシクロプロピルなどの3〜7個の炭素原子を含む環状アルキル基を意味する。
本明細書では「アリール」という用語は、フェニル、ナフチル、アントラセニルを含めて、ただしそれらだけに限定されない、6〜16個の炭素原子を含み、環構造にヘテロ原子を含まない芳香族炭素基を意味する。
本明細書では「処置」及び「処置する」という用語は、疾患、障害などの症状と戦う目的で患者の管理及び介護を意味する。この用語は、症候若しくは合併症を軽減する、疾患、障害若しくは症状の進行を遅らせる、症候及び合併症を軽減若しくは緩和する、及び/又は疾患、障害若しくは症状を治療若しくは解消する、並びに症状を防止する、活性化合物の投与など、患者が苦しむ所与の症状の処置の全範囲を含むものとする。ここで、防止とは、疾患、症状又は障害と戦う目的で患者の管理及び介護として理解すべきであり、症候又は合併症の発生を防止する活性化合物の投与を含む。処置は、短期的な方法で行うことも、長期的な方法で行うこともできる。処置される患者は、好ましくは、哺乳動物、特にヒトであるが、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタなどの動物を含むこともできる。
本明細書では本発明の式(1)の化合物の「治療有効量」という用語は、所与の疾患及びその合併症の臨床症状を治療、軽減又は部分的に抑止するのに十分な量を意味する。これを達成するのに十分な量を「治療有効量」と定義する。各目的の有効量は、疾患又は傷害の重症度、並びに対象の体重及び状態全般に依存する。適切な投与量の決定は、通常の実験法を用いて、値の行列を構築し、行列の異なるポイントを試験することによって、成し得ることを理解されたい。そのすべては、訓練された医師又は獣医の通常の技量の範囲内である。
更に別の一態様においては、本発明は、式(1)の化合物と、場合によっては担体、賦形剤などの薬学的に許容される添加剤とを含む医薬組成物に関する。
本明細書では「薬学的に許容される添加剤」は、当業者が医薬組成物を製造するために本発明の化合物を処方するときに使用すると考える、担体、賦形剤、希釈剤、アジュバント、着色剤、芳香剤、防腐剤などを含むものとするが、これらだけに限定されない。
本発明の組成物に使用することができるアジュバント、希釈剤、賦形剤及び/又は担体は、式(1)の化合物、及び医薬組成物の他の成分と共存でき、そのレシピエントに有害でないという意味で、薬学的に許容されなければならない。組成物は、アレルギー反応などの有害反応を起こす可能性のある材料を含まないことが好ましい。本発明の医薬組成物に使用することができるアジュバント、希釈剤、賦形剤及び担体は、当業者によく知られている。
上述したように、本明細書に開示する組成物、特に医薬組成物は、本明細書に開示する化合物に加えて、更に、少なくとも1種の薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、賦形剤及び/又は担体を含む。一部の実施形態においては、医薬組成物は、1から99重量%の前記少なくとも1種の薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、賦形剤及び/又は担体と、1から99重量%の本明細書に開示する化合物とを含む。活性成分と薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、賦形剤及び/又は担体の混合量は、組成物、特に、医薬組成物の100重量%を超えてはならない。
一部の実施形態においては、本明細書に開示する1種の化合物のみを上記目的で使用する。
一部の実施形態においては、本明細書に開示する化合物の2種以上を上記目的で組み合わせて使用する。
本明細書に記載する化合物を含む組成物、特に医薬組成物は、経口、静脈内、局所、腹腔内、経鼻、頬、舌下若しくは皮下投与、又は例えばエアロゾル若しくは空中浮遊微粉の形で気道を経由した投与に適合させることができる。したがって、医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、粉末、ナノ粒子、結晶、アモルファス物質、溶液、皮膚貼付剤又は坐剤の形とすることができる。
プロセスの更なる実施形態は、本明細書の実験の項に記載されており、個々のプロセス及び各出発材料は、実施形態の一部を形成することができる実施形態を構成する。
一実施形態が本発明のある態様(単数又は複数)に関するということを明示しない限り、上記実施形態は、本明細書に記載の実施形態のいずれか一つと同様に、(「処置方法」、「医薬組成物」、「医薬品として使用される化合物」、「方法に使用される化合物」などの)本明細書に記載の態様のいずれか一つに言及したものと見るべきである。
本明細書に引用した刊行物、特許出願及び特許を含めたすべての参考文献を、各参考文献が参照により援用されるように個々に明確に示され、本明細書にその全体が記載されたと同じ程度に、参照により本明細書に援用する。
すべての表題及び副題は、本明細書で便宜的に使用されるにすぎず、本発明を何ら限定するものと解釈してはならない。
すべての可能なその変形形態における上記要素の任意の組合せは、本明細書で別段の記載がない限り、又は状況が明白に矛盾しない限り、本発明に包含される。
本発明の記述に関連して使用される「一つの(a及びan)」、「前記(the)」という用語及び類似の指示対象は、本明細書で別段の記載がない限り、又は状況が明白に矛盾しない限り、単数と複数の両方を包含すると解釈すべきである。例えば、「の一つで場合によっては置換された」と述べるときには、「の一つ以上で場合によっては置換された」を意味する。
本明細書における値の範囲の記述は、本明細書に別段の記載がない限り、範囲内の個々の値それぞれに言及する簡略法として機能することを意図したものにすぎず、個々の値は、それが本明細書にそれぞれ列挙されたかの如く本明細書に取り入れられる。別段の記載がない限り、本明細書に記載の正確な値はすべて、対応する近似値を表す(例えば、特定の因子又は測定値に対する正確な例示的値はすべて、適宜「約」で修飾された対応する近似測定値も表すと考えることができる)。
本明細書に記載の方法はすべて、本明細書に別段の記載がない限り、又は状況が明白に矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施することができる。
本明細書に記載した任意及びすべての実施例又は例示的文言(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をより明確にすることを意図したものにすぎず、別段の記載がない限り、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中の文言は、明示的に示さない限り、任意の要素が本発明の実施に不可欠であることを示すと解釈すべきではない。
本明細書における特許文献の引用及び援用は、単に便宜上なされたものにすぎず、かかる特許文献の妥当性、特許性及び/又は実施可能性の見解を反映したものではない。
要素(単数又は複数)に関連した「含む(comprising、including、containing)」、「有する」などの用語を用いた本発明の任意の態様又は実施形態の本明細書における記述は、別段の記載がない限り、又は状況が明白に矛盾しない限り、その特定の要素(単数又は複数)「からなる」、「から本質的になる」又は「を実質的に含む」本発明の同様の態様又は実施形態を裏づけるように意図される(例えば、特定の要素を含む本明細書に記載の組成物は、別段の記載がない限り、又は状況が明白に矛盾しない限り、その要素からなる組成物も記述していると理解すべきである)。
本発明は、本明細書に記載の態様又は特許請求の範囲に列挙された主題の改変形態及び均等物すべてを準拠法によって許容される最大の程度まで含む。
本発明を更に以下の実施例によって説明するが、以下の実施例は、保護範囲を限定するものと解釈すべきではない。上記記述及び以下の実施例に開示される特徴は、単独でもそれらの任意の組合せでも、本発明をその多様な形態で実現するための素材であり得る。
実験の項1
Kd値の評価
ガレクチンに対する化合物S8a〜c、S11、S16、S20a〜b及びS21の親和性を蛍光異方性アッセイによって測定した。Soerme,P.、Kahl−Knutsson,B.、Huflejt,M.、Nilsson,U.J.及びLeffler H.(2004)「ガレクチン−リガンド相互作用を評価する分析ツールとしての蛍光偏光(Fluorescence polarization as an analytical tool to evaluate galectin−ligand interactions)」Anal.Biochem.334:36〜47(Soermeら、2004)、並びにSalomonsson,Emma;Larumbe,Amaia;Tejler,Johan;Tullberg,Erik;Rydberg,Hanna;Sundin,Anders;Khabut,Areej;Frejd,Torbjorn;Lobsanov,Yuri D.;Rini,James M.らによる「ガレクチン−1の一価相互作用(Monovalent interactions of Galectin−1)」、Biochemistry(2010)、49(44)、9518〜9532(Salomonssonら、2010)に記述されたように、化合物をガレクチンとフルオレセインタグ付き糖プローブの相互作用の阻害剤として使用した。低濃度のガレクチン−3(50nM)の使用を可能にする、3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシドの構造に基づいてガレクチン−3に対する高親和性を有するように構築されたプローブ(SY)を使用することによって、ガレクチン−3に対する該化合物の高親和性を測定できるようにアッセイを改作した。100nMアルブミンを担体として入れて、こうした低ガレクチン濃度におけるタンパク質損失を防止した。
Figure 2017519756
タイプS8a〜cの化合物は、3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド(下記構造)に比べてガレクチン−1に対する活性が低く、したがってその結果、ガレクチン−3に対して、より選択的であることが判明した。
Figure 2017519756
化合物8a〜c、S11、S16、S20a〜b及びS21並びに基準化合物3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド(SX)のKd値
Figure 2017519756
実施例の合成
材料及び方法
NMRスペクトルをBruker AvanceII400MHz分光計によって周囲温度で記録した。H−NMRスペクトルを2D法(COSY)によって帰属させた。残留CHCl又はCDHODを基準としてMeSiのシグナルから低磁場方向のppmで化学シフトを示した。エレクトロスプレーイオン化(ESI)を利用したWaters XEVO−G2QTOF質量分析計への直接注入によってHRMSを測定した。反応をアルミニウムで支持されたシリカゲルプレート(Merck 60F254)を用いたTLCによってモニターし、UV光を利用し、エタノール性HSO(7%)を用いて炭化して可視化した。カラムクロマトグラフィをシリカゲル(40〜60μm、60Å)カラムを用いて実施した。溶媒を活性M.S.と一緒に貯蔵して乾燥させた。試薬は、シグマアルドリッチによって供給され、そのまま使用した。
実施例1〜3
Figure 2017519756
実施例1
S8a)3’−デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−3’−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
S7(90mg、0.16mmol)及びCuI(3mg、0.016mmol)のDMF(8mL)溶液に1−エチニル−3−フルオロベンゼン(0.036mL、0.31mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.027mL、0.16mmol)を添加した。生成した懸濁液を室温で6時間、続いて50℃で90分間撹拌して、出発材料を十分転化させた。溶液をシリカゲルによって除去し、フラッシュクロマトグラフィ(CHCl:MeOH19:1−>14:1)によって精製して、S8a(48mg、44%)を得た。
H−NMR(MeOD、400MHz)δ8.52(s、1H)、8.39(s、1H)、7.66(d、J=7.7Hz、1H)、7.60(d、J=10.0Hz、1H)、7.53〜7.42(m、2H)、7.20(d、J=9.4Hz、1H)、7.07(td、J=8.4、2.3Hz、1H)、4.95(d、J=9.6Hz、1H)、4.88(dd、J=10.7、3.0Hz、1H)、4.77(d、J=9.9Hz、1H)、4.73(dd、J=15.4、1.5Hz、1H)、4.63(dd、J=15.4、1.5Hz、1H)、4.43(t、J=10.4Hz、1H)、4.22(d、J=2.7Hz、1H)、4.13(d、J=2.7Hz、1H)、3.97(t、J=9.6Hz、1H)、3.87〜3.79(m、3H)、3.75〜3.63(m、3H)、3.53(dd、J=9.2、3.1Hz、1H)。
[C303011NaS]のHRMS計算値720.1451、実測値720.1443。
実施例2
S8b)
3’−デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−3’−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
S7(26mg、0.045mmol)及びCuI(1mg、0.0045mmol)のDMF(4mL)溶液に3,4,5−トリフルオロフェニルアセチレン(0.009mL、0.090mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.008mL、0.045mmol)を添加した。生成した懸濁液を50℃で3時間撹拌した。溶液をシリカゲルによって除去し、フラッシュクロマトグラフィ(CHCl:MeOH19:1−>14:1)によって精製して、S8b(15mg、45%)を得た。
H−NMR(MeOD、400MHz)δ8.55(s、1H)、8.38(s、1H)、7.63(dd、J=8.9、6.6Hz、2H)、7.50(q、J=9.1Hz、1H)、7.20(d、J=9.2Hz、1H)、4.94(d、J=9.6Hz、1H)、4.88(dd、J=9.8、3.0Hz、1H)、4.77(d、J=9.9Hz、1H)、4.73(dd、J=15.4、1.5Hz、1H)、4.63(dd、J=15.4、1.5Hz、1H)、4.40(t、J=9.6Hz、1H)、4.22(d、J=2.7Hz、1H)、4.12(d、J=2.8Hz、1H)、3.96(t、J=9.6Hz、1H)、3.86〜3.79(m、3H)、3.75〜3.67(m、2H)、3.64(m、1H)、3.53(dd、J=9.2、3.1Hz、1H)。
[C302911S]のHRMS計算値734.1443、実測値734.1453。
実施例3
S8c)3’−{4−[(ブチルアミノ)カルボニル]−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル}−3’デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
Figure 2017519756
化合物S7(60mg、0.104mmol)を、室温で終夜撹拌した無水酢酸(3mL)及びピリジン(3mL)に溶解させた。揮発性物質を蒸発させ、得られた残留物、続いてCuI(4.9mg、0.026mmol)及びアセトニトリル(4mL)を添加した。プロピオール酸メチル(0.014mL、0.156mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.018mL、0.104mmol)を添加し、混合物を50℃で4時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、得られた残留物をブチルアミン20%のMeOH溶液と一緒に室温で6日間撹拌した。溶液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィ(CHCl:MeOH19:1−>9:1)によって精製して、S8c(0.3mg、0.4%)を得た。
[C293712S]のHRMS計算値703.2090、実測値703.2097。
実施例1〜3の出発材料の調製
S2)4−メトキシフェニル2,4,6−トリ−O−アセチル−3−O−プロパルギル−β−D−ガラクトピラノシド
化合物S1(1.45g、4.48mmol)(L.Zhang、G.Wei、Y.Du、Carbohydr.Res.、2009、344、2083〜2087)を無水酢酸(10mL)及びピリジン(10mL)に溶解させ、室温(rt:room temperature)で終夜(o.n.:overnight)撹拌した。溶媒を蒸発させて、S2(2.01g、99%)を白色固体として得た。
H−NMR(CDCl、400MHz)δ6,96(d、J=9.1Hz、2H)、6.81(d、J=9.1Hz、2H)、5.44(d、J=2.5Hz、1H)、5.31(dd、J=10.0、8.0Hz、1H)、4.91(d、J=8.0Hz、1H)、4.20(m、2H)、3.95(t、J=6.5Hz、1H,)、3.90(dd、J=10.0、3.5Hz、1H)、3.77(s、3H)、2.17(s、3H)、2.12(s、3H)、2.08(s、3H)。
[C222610Na]のHRMS計算値473.1424、実測値473.1426。
S3)4−メトキシフェニル2,4,6−トリ−O−アセチル−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル(cromenyl))メチル]−β−D−ガラクトピラノシド
THF(100mL)中のS2(1.23g、2.72mmol)、5,6−ジフルオロサリチルアルデヒド(860mg、5.44mmol)及びCuI(518mg、2.72mmol)の混合物に、THF(5mL)に溶解したp−トルエンスルホニルアジド(1.34g、6.80mmol)を添加した。生成した混合物を、トリエチルアミン(1.51mL、10.88mmol)を添加する前に30分間撹拌し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒の蒸発後に残留物をCHClで希釈し、NHCl飽和水溶液及び塩水で洗浄した。有機相を脱水し、濃縮し、その後、得られた残留物をMeOH(75mL)及びNaOMe(1M、25mL)に溶解させた。生成した溶液を終夜撹拌し、続いてダウエックスを添加してpHを7に調節し、溶液を濃縮した。得られた残留物を無水酢酸(10mL)及びピリジン(10mL)に溶解させ、室温で5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、カラムクロマトグラフィ(ヘプタン:EtOAc3:1−>1:1)によって精製して、S3(1.35g、82%)を得た。
H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.91(s、1H)、7.33(q、J=9.4Hz、1H)、7.09(d、J=9.3Hz、1H)、6,96(d、J=9.1Hz、2H)、6.82(d、J=9.1Hz、2H)、5.57(d、J=2.5Hz、1H)、5.45(dd、J=10.0、7.9Hz、1H)、4.90(d、J=8.0Hz、1H)、4.67(dd、J=14.5、1.5Hz、1H)、4.48(dd、J=14.5、1.5Hz、1H)、4.28〜4.18(m、2H)、3.97(t、J=6.4Hz、1H)、3.78(s、3H)、3.76(dd、J=10.1、3.4Hz、1H)、2.20(s、3H)、2.12(s、3H)、2.08(s、3H)。
S4)トリイソプロピルシリル2,4,6−トリ−O−アセチル−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド
臭化亜鉛(25mg、0.11mmol)及びS3(1.35g、2.23mmol)をCHCl(50mL)に溶解させ、臭化アセチル(0.49mL、6.68mmol)を添加し、溶液を室温で14時間撹拌した。溶液をCHClで希釈し、NaHCO飽和水溶液で3回、塩水で3回洗浄した。有機相を脱水し、濃縮した。得られた残留物及びKCO(769mg、5.57mmol)をアセトン(40mL)に溶解させ、トリイソプロピルシランチオール(0.60mL、2.78mmol)を添加した。溶液を室温で18時間撹拌し、続いて溶媒を蒸発させ、CHClを添加し、それを水で洗浄した。有機相を脱水し、濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィ(ヘプタン:EtOAc4:1−>1:1)によって精製して、S4(566mg、38%)を得た。
H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.88(s、1H)、7.32(q、J=9.4Hz、1H)、7.08(d、J=7.3Hz、1H)、5.55(d、J=2.5Hz、1H)、5.25(t、J=9.7Hz、1H)、4.63(m、2H、H−1)、4.43(dd、J=14.5、1.5Hz、1H)、4.14(m、2H)、3.82(t、J=6.3Hz、1H)、3.65(dd、J=9.7、3.4Hz、1H)、2.17(s、3H)、2.10(s、3H)、2.06(s、3H)、1.27(m、3H)、1.13(d、J=6.4Hz、18H)。
S6)2,4,6−トリ−O−アセチル−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−2’,4’,6’−トリ−O−アセチル−3’−アジド−3’−デオキシ−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
化合物S4(537mg、0.80mmol)及びS5(370mg、0.94mmol)(T.L.Lowary、O.Hindsgaul、Carbohydr.Res.、1994、251、33〜67)をアセトニトリル(30mL)に溶解させ、窒素ガスを溶液を通して10分間バブリングさせ、その後、フッ化テトラブチルアンモニウム(0.84mL、THF中1M、0.84mmol)を添加した。2.5時間後に溶媒を除去し、残留物をCHClに溶解させ、水で洗浄した。有機相を脱水し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(ヘプタン:EtOAc3:1−>1:2)によって精製して、S6(652mg、98%)を得た。
H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.86(s、1H)、7.33(q、J=9.3Hz、1H)、7.09(m、1H)、5.58(d、J=3.1Hz、1H)、5.48(d、J=2.9Hz、1H)、5.21(t、J=10.1Hz、1H)、5.19(t、J=10.2Hz、1H)、4.81(d、J=10.0Hz、1H)、4.79(d、J=10.0Hz、1H)、4.64(dd、J=14.5、1.5Hz、1H)、4.46(dd、J=14.3、1.3Hz、1H)、4.23〜4.11(m、4H)、3.86(t、J=6.3Hz、2H)、3.73(dd、J=9.6、3.4Hz、1H)、3.66(dd、J=10.1、3.4Hz、1H)、2.18(s、6H)、2.14(s、3H)、2.09(s、3H)、2.08(s、3H)、2.07(s、3H)。
S7)3’−アジド−3’−デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
NaOMe(1M、10mL)をMeOH(15mL)及びCHCl(2mL)中のS6(525mg、0.63mmol)の撹拌溶液に添加した。終夜撹拌後、pHをダウエックスによって7に調節し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ(CHCl:MeOH19:1−>9:1)によって精製して、S7(195mg、53%)を得た。
[C222511NaS]のHRMS計算値600.1076、実測値600.1079。
実施例4
Figure 2017519756
S11)3−{4−[(ブチルアミノ)カルボニル]−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル}−3,3’−ジデオキシ−3’−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
S10(26mg、0.032mmol)及びCuI(0.6mg、0.003mmol)のDMF(3mL)溶液にプロピオール酸メチル(0.004mL、0.048mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.005mL、0.032mmol)を添加し、混合物を50℃で54時間撹拌した。反応物をNHCl飽和水溶液でクエンチし、続いて溶媒を蒸発させ、水を添加した。混合物をCHClで2回抽出し、有機相を塩水で洗浄し、脱水し、濃縮した。得られた残留物をブチルアミン20%のMeOH溶液と一緒に室温で3日間撹拌した。溶液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィ(CHCl:MeOH9:1)によって精製して、S11(13.2mg、60%)を得た。
H−NMR(MeOD、400MHz)δ8.59(s、1H)、8.55(s、1H)、7.43(dd、J=8.8、6.5Hz、2H,)、4.93(dd、J=10.4、2.9Hz、2H)、4.86(d、J=9.5Hz、2H)、4.76(m、2H)、4.14(d、J=2.7Hz、1H)、4.12(d、J=2.7Hz、1H)、3.89〜3.78(m、4H)、3.71(m、1H)、3.68(m、1H)、3.39(t、J=7.0Hz、2H)、1.60(m、2H)、1.40(m、2H)、0.96(t、J=7.3Hz、3H)。
[C2734SNa]のHRMS計算値712.1980、実測値712.1989。
実施例4の出発材料の調製
S10)2,2’,4,4’,6,6’−ヘキサ−O−アセチル−3’−アジド−3−3’−ジデオキシ−3−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
S9(300mg、0.454mmol)及びCuI(8.6mg、0.045mmol)のDMF(10mL)溶液に3,4,5−トリフルオロフェニルアセチレン(0.042mL、0.409mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.079mL、0.454mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、その後、反応物をNHCl飽和水溶液でクエンチし、続いて溶媒を蒸発させ、水を添加した。混合物をCHClで2回抽出し、有機相を塩水で洗浄し、脱水し、濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィ(ヘプタン:EtOAc1:1)によって精製して、S10(90mg、24%)を得た。
H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.82(s、1H)、7.43(t、J=8.0Hz、2H)、5.73(t、J=10.4Hz、1H)、5.61(d、J=2.7Hz、1H)、5.50(d、J=2.5Hz、1H)、5.23(t、J=10.0Hz、1H)、5.16(dd、J=11.0、3.2Hz、1H)、4.95(d、J=9.7Hz、1H)、4.82(d、J=10.0Hz、1H)、4.26〜4.07(m、5H)、3.91(t、J=6.4Hz、1H)、3.67(dd、J=10.1、3.3Hz、1H)、2.19(s、3H)、2.16(s、3H)、2.11(s、3H)、2.08(s、3H)、2.06(s、3H)、1.92(s、3H)。
[C323514SNa]のHRMS計算値839.1782、実測値839.1771。
実施例5
Figure 2017519756
S16)3,3’−ジデオキシ−3’−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−3−(4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンズアミド)−1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
S14(22.5mg、0.036mmol)及びS15(18.2mg、0.036mmol)をアセトニトリル(10ml)に溶解させ、続いてTBAF(11μl、1M)を添加した。反応物を窒素雰囲気下で1時間撹拌し、続いて溶媒を蒸発させた。粗製材料をMeOH(10ml)に溶解させ、続いてNaOMe(500μl、1M)を添加した。反応混合物を終夜撹拌し、続いてDuolit IR120を用いてpHを中性(pH7)に調節し、濾過し、濃縮した。粗製材料をフラッシュクロマトグラフィ(DCM/MeOH(8:1))によって精製して、粗製材料を得た。この材料(12mg、0.020mmol)をDMF(8ml)に溶解させ、続いて1−エチニル−3−フルオロベンゼン(fluorobensen)(7μl、0.061mmol)、CuI(0.4mg、0.002mmol)及びトリエチルアミン(2.8μl、0.020mmol)を添加した。反応物を窒素雰囲気下で48時間撹拌し、続いて溶媒を蒸発させた。粗製材料をフラッシュクロマトグラフィ(DCM/MeOH(7:1))によって精製して、標記化合物S16(6.2mg、24%)を得た。
H NMR(400MHz、CDOD)δ8.49(s、1H)、7.79〜7.50(m、2H)、7.46(td、J=8.0、6.0Hz、1H)、7.08(ddd、J=8.3、2.6、1.3Hz、1H)、5.26〜4.76(m、3H)、4.52〜4.28(m、1H)、4.18(dd、J=10.4、3.0Hz、1H)、4.12(dd、J=3.7、2.2Hz、4H)、4.04(d、J=2.9Hz、1H)、3.90〜3.64(m、7H)。
[C283010S]のESIMS m/z計算値709.1603、実測値709.1609。
実施例5の出発材料の調製
S13)1,2,4,6−テトラ−O−アセチル−3−デオキシ−3−(4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンズアミド)−β−D−ガラクトピラノース
化合物1,2,4,6−テトラ−O−アセチル−3−アジド−3−デオキシ−D−ガラクトピラノースS12(1600mg、4.286mmol)をエタノール(90ml)及びシクロヘキセン(180ml)に溶解させた。水酸化パラジウム(200mg、1.424mmol)を添加し、反応物を90℃で20分間加熱還流させた。反応混合物を濾過し、濃縮し、DCM(200ml)及びピリジン(1040μl、12.858mmol)に溶解させ、4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンゾイルクロリド(1247mg、5.143mmol)を添加した。反応物を窒素雰囲気下で4時間撹拌し、次いでNaHCO(2*150ml)で洗浄し、MgSOを用いて脱水した。残留物をフラッシュクロマトグラフィ(ヘプタン/EtOAc:1:1)によって精製して、S13(934mg)を収率40%で得た。
H NMR(400MHz、CDCl)δ6.26(d、J=7.3Hz、1H)、5.81(dd、J=8.2、3.1Hz、1H)、5.64〜5.41(m、1H)、5.16(ddd、J=11.2、8.2、3.0Hz、1H)、4.54(td、J=7.8、4.5Hz、1H)、4.23〜3.96(m、6H)、2.28〜1.93(m、12H)。
[C2223NO11Na]のESIMS m/z計算値576.1105、実測値576.1104。
S14)臭化2,4,6−トリ−O−アセチル−3−(4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンズアミド)−α−D−ガラクトピラノシル
S13(21.9mg、0.0395mmol)をDCM(4ml)に溶解させ、AcO(10.1μl、0.11mmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、0℃に冷却した。HBr/AcOH(88μl、0.043mmol)を添加し、反応物を2時間撹拌し、NaHCO(1*50ml)、塩水(1*50ml)で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、濾過し、濃縮して、S14(20.1mg)を収率89%で得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ6.59(d、J=3.8Hz、1H)、6.12(d、J=7.9Hz、1H)、5.66(dd、J=3.1、1.1Hz、1H)、5.13(dd、J=11.3、3.8Hz、1H)、4.93(ddd、J=11.2、8.0、3.1Hz、1H)、4.55(t、J=6.4Hz、1H)、4.19(dd、J=11.6、6.0Hz、1H)、4.13(t、J=1.7Hz、3H)、4.06(dd、J=11.6、6.9Hz、1H)、2.16(s、3H)、2.14(s、3H)、2.07(s、3H)。
実施例6及び7
Figure 2017519756
実施例6
S20a)3−(9−アントラセンカルボキサミド)−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
アミン化合物S19(37mg、0.07mmol)を無水THFに懸濁させ、続いて9−アントラセンカルボニルクロリド(35mg、0.14mmol)を添加した。反応混合物を室温でN雰囲気下で撹拌した。EtN(0.1mL)を添加した。2時間後に9−アントラセンカルボニルクロリド(35mg、0.14mmol)を添加した。反応を6:1CHCl:MeOH中のTLCによって追跡した。反応終了後、溶媒を蒸発させ、残留物をDCM:MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィによって精製して、純粋な化合物5を収率46%で得た。
H NMR(CDOD、400MHz)δ:8.58(s、1H)、8.50(s、1H)、8.39(d、9.2Hz、1H)、8.17(d、8.4Hz、1H)、8.08(m、2H)、7.66(m、7H)、7.10(t、1H)、4.94(2H HO下で不明瞭)、4.57(m、2H)、4.29(d、1H、2.8Hz)、4.12(d、1H、2.4Hz)、3.99(t、1H、10.0Hz)、3.87(m、7H)。
13C NMR(CDOD、100MHz)δ:172.36、165.88、163.45、134.36、134.27、133.26、132.62、131.93、131.85、129.53、129.39、129.16、127.64、126.96、126.62、126.34、122.43、115.88、115.67、113.31、113.08、86.85(C−1)、86.53(C−1’)、81.87、81.44、69.80、69.74、69.67、68.98、68.50、63.03、62.70、58.47、40.42。
3535FNaS(M+Na)のHRMS m/z計算値729.2000、実測値729.2006。
実施例7
S20b)3−(2−アントラセンカルボキサミド)−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
アミン化合物4(20mg、0.039mmol)を無水THFに懸濁させ、続いて2−アントラセンカルボニルクロリド(19.1mg、0.0796mmol)を添加した。反応混合物を室温でN雰囲気下で撹拌した。EtN(0.1mL)を添加した。2時間後に9−アントラセンカルボニルクロリド(19.1mg、0.0796mmol)を添加した。反応を6:1CHCl:MeOH中のTLCによって追跡した。反応終了後、溶媒を蒸発させ、残留物をDCM:MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィによって精製して、純粋な化合物6を収率44%で得た。
H NMR(CDOD、400MHz)δ:8.66(s、1H、ArH)、8.62(s、1H、ArH)、8.53(s、2H、トリアゾール−H、ArH)、8.13(m、3H、ArH)、7.92(dd、1.6Hz及び1.6Hz、1H、ArH)、7.68(m、5H、ArH)、7.10(m、1H、ArH)、4.96(3H HO下で不明瞭、H−1、H−1’、H−3)、4.53(t、10.4Hz及び10.0Hz、1H、H−3)、4.29(dd、1H、H−3’)、4.16(m、3H、H−4、H−4’、H−2’)、3.90(m、6H、H−5、H−5’、H−6、H−6’)。
13C NMR(CDOD、100MHz)δ:134.32、133.67、132.53、131.92、129.88、129.65、129.36、129.26、129.07、127.43、127.25、127.00、124.37、122.46、113.31、86.46、86.43、81.75、81.44、69.82、69.43、69.31、69.01、68.50、63.06、62.63、58.95。
3535FNaS(M+Na)のHRMS m/z計算値729.2000、実測値(M+Na)729.2006。
実施例6及び7の出発材料の調製
S17)2,2’,4,4’,6,6’−ヘキサ−O−アセチル−3’−アジド−3−3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
100mL丸底フラスコ中の2,2’,4,4’,6,6’−ヘキサ−O−アセチル−3,3’−ジアジド−3,3’−ジデオキシ−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトシド(S9)(1.06g、1.60mmol)、3−フルオロフェニルアセチレン(0.16mL、1.44mmol)、CuI(15.2mg、0.08mmol)の無水CHCN(20mL)溶液を窒素下で15分間撹拌した。EtN(0.11mL、0.8mmol)をシリンジによって徐々に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌して、モノ付加環化(monocycloaddition)生成物を得た。生成物の形成をTLC1:2、n−ヘプタン−EtOAcによってモニターした。溶媒を減圧蒸発させ、残留物をCHCl(40mL)に溶解させ、NHCl水溶液(20mL)及び塩水(20mL)で連続して洗浄した。有機層を分離し、NaSOを用いて脱水し、溶媒を減圧蒸発させた。残留物をn−ヘプタン−EtOAcを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィによって精製して、モノトリアゾールS17を収率42%で得た。
H NMR(CDCl、400MHz)δ:7.83(s、1H)、7.54(t、2H、7.6Hz及び8.8Hz)、7.38(m、1H)、7.03(m、1H)、5.73(t、1H、10.4Hz)、5.62(d、1H、2.4Hz)、5.50(d、1H、2.4Hz)、5.24(m、2H)、4.98(d、1H、9.6Hz)、4.85(d、1H、10.0Hz)、4.21(m、5H)、3.92(m、1H)、3.69(dd、1H、10.4Hz及び2.8Hz)。
S18)3’−アジド−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
上記モノトリアゾールS17(525mg、0.67mmol)を、TLCによってモニターして完全に転化するまで、MeOH中で0.5M NaOMeで処理した。反応混合物をダウエックスH樹脂を用いて中和した。樹脂を濾過除去し、溶媒を蒸発させた。粗製材料をCHCl:MeOHを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィによって精製した。これによって、化合物S18を収率96%で得た。H NMR(CDOD、400MHz)δ:8.51(s、1H)、7.67(dd、1H)、7.61(m、1H)、7.46(m、1H)、7.07(m、1H)、4.93(2H HO下で不明瞭)、4.78(d、1H、10.0Hz)、4.48(t、1H、10.0Hz)、4.13(d、1H、3.2Hz)、4.04(d、1H、9.6Hz及び10.0Hz)、3.97(d、1H、2.4Hz)3.85(m、6H)、3.40(dd、1H、9.6Hz及び2.8Hz 1H)。
S19)3’−アミノ−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
S18(300mg、0.567mmol)のMeOH(0.7mL)溶液及びPd/C(10%、10mg)を水素雰囲気下で室温で3時間水素化した。反応を質量分析法によってモニターした。完了後、反応混合物をセライトに通して濾過し、溶媒を蒸発させて、S19を収率86%で得た。材料を更に精製せずに次の段階に使用した。
実施例8
Figure 2017519756
S21)3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−3’−[4−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
S10(50mg)、フェニルアセチレン(20μl)及びCuI(3mg)を混合し、アセトニトリル(10ml)に取った。反応混合物を脱気(アルゴン)し、続いてヒューニッヒ塩基(50μl)を添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。溶媒を減圧除去し、続いてフラッシュクロマトグラフィ(SiO2/ヘプタン:酢酸エチル95:5=>5:95)によって精製した。適切な画分を組み合わせ、溶媒を減圧除去し、残留物をメタノール(10ml)に溶解させた。1Mナトリウムメトキシドのメタノール(1.5ml)溶液を添加し、反応混合物を2時間撹拌した。TFA(0.2ml)を添加し、溶媒を減圧除去した。残留物をHPLC(C18/MeCN:HO:0.1%TFA)によって精製した。凍結乾燥させると標記化合物が白色固体として生成した(8mg)。
H NMR(400MHz、メタノール−d)δ8.59(s、1H)、8.52(s、1H)、7.82(d、J=7.7Hz、2H)、7.65〜7.56(m、2H)、7.42(t、J=7.6Hz、2H)、7.33(t、J=7.4Hz、1H)、4.85(m、6H)、4.16(d、J=8.7Hz、2H)、3.91〜3.78(m、4H)、3.72(dd、J=11.2、4.1Hz、2H)。
[C2830S](M+H)のESI−MS m/z計算値667.17、実測値667.1。
実施例8の出発材料の調製
S10)3’−アジド−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
3,3’−ジアジド−3,3’−ジデオキシ−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシドS9(131mg)及びトリメチル−[2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチニル]シラン(45μl)をアセトニトリル(5ml)に溶解させ、反応混合物を脱気(アルゴン)した。フッ化セシウム(30mg)を添加し、反応混合物を5分間撹拌した。CuI(4mg)、続いてヒューニッヒ塩基(100μl)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌し、続いて溶媒を減圧除去した。残留物をシリカ上で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(SiO2/ヘプタン:酢酸エチル95:5=>5:95)によって精製した。適切な画分を減圧濃縮し、残留物をメタノール(10ml)に溶解させた。1Mナトリウムメトキシドのメタノール(1.5ml)溶液を添加し、反応混合物を2時間撹拌した。TFA(0.2ml)を添加し、混合物を減圧濃縮した。残留物をHPLC(C18/MeCN:HO:0.1%TFA)によって精製した。凍結乾燥させると、白色固体が生成し、それをピリジン(5ml)に溶解させた。無水酢酸(1ml)を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌し、続いて溶媒を減圧除去し、残留物を少量のジクロロメタンに溶解させ、シリカ充填物に通して濾過した。溶媒を減圧除去して、S10の白色固体(84mg)を得た。
H NMR(400MHz、メタノール−d)δ8.58(d、J=1.2Hz、2H)、7.60(dd、J=8.5、6.5Hz、4H)、4.90(d、J=3.3Hz、4H)、4.72(t、J=10.1Hz、2H)、4.16(d、J=2.8Hz、2H)、3.94〜3.78(m、4H)、3.72(dd、J=11.3、4.4Hz、2H)。
実験の項2
Kd値の評価
ガレクチンに対する化合物3a〜cの親和性を蛍光異方性アッセイによって測定した。Soerme,P.、Kahl−Knutsson,B.、Huflejt,M.、Nilsson,U.J.及びLeffler H.(2004)「ガレクチン−リガンド相互作用を評価する分析ツールとしての蛍光偏光(Fluorescence polarization as an analytical tool to evaluate galectin−ligand interactions)」Anal.Biochem.334:36〜47(Soermeら、2004)、並びにSalomonsson,Emma;Larumbe,Amaia;Tejler,Johan;Tullberg,Erik;Rydberg,Hanna;Sundin,Anders;Khabut,Areej;Frejd,Torbjorn;Lobsanov,Yuri D.;Rini,James M.らによる「ガレクチン−1の一価相互作用(Monovalent interactions of GAlectin−1)」、Biochemistry(2010)、49(44)、9518〜9532(Salomonssonら、2010)に記述されたように、化合物をガレクチンとフルオレセインタグ付き糖プローブの相互作用の阻害剤として使用した。低濃度のガレクチン−3(50nM)の使用を可能にする、3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシドの構造に基づいてガレクチン−3に対する高親和性を有するように構築されたプローブ(SY)を使用することによって、ガレクチン−3に対する該化合物の高親和性を測定できるようにアッセイを改作した。100nMアルブミンを担体として入れて、こうした低ガレクチン濃度におけるタンパク質損失を防止した。
Figure 2017519756
化合物3a〜c及び基準化合物3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド(SX)のKd値
Figure 2017519756
材料及び方法
NMRスペクトルをBruker AvanceII400MHz分光計によって周囲温度で記録した。H−NMRスペクトルを2D法(COSY)によって帰属させた。残留CHCl又はCDHODを基準としてMeSiのシグナルから低磁場方向のppmで化学シフトを示した。HRMSをMicromass Q−TOFマイクロ分光計(ESI)によって記録した。反応をアルミニウムで支持されたシリカゲルプレート(Merck 60F254)を用いたTLCによってモニターし、UV光を利用し、エタノール性HSO(7%)を用いて炭化して可視化した。カラムクロマトグラフィをシリカゲル(40〜60μm、60Å)を用いて実施した。溶媒を活性M.S.と一緒に貯蔵して乾燥させた。試薬は、シグマアルドリッチによって供給され、そのまま使用した。
合成
Figure 2017519756
実験手順
実施例1.1
2,2’,4,4’,6,6’−ヘキサ−O−アセチル−3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド2a
アセトニトリル(30mL)中のA1(300mg、0.45mmol)(van Scherpenzeel,M.;Moret,E.E.;Ballell,L.;Liskamp,R.M.J.;Nilsson,U.J.;Leffler,H.;Pieters,R.J.「ガレクチン−3を標識する新しいチオジガラクトシド系化学プローブの合成及び評価(Synthesis and Evaluation of New Thiodigalactoside−Based Chemical Probes to Label Galectin−3)」ChemBioChem2009、10、1724〜1733)とCuI(17mg、0.091mmol)の混合物に、3,4−ジフルオロフェニルアセチレン(0.14mL、1.14mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.079mL、0.45mmol)を添加した。生成した混合物を50℃で8時間撹拌した。反応物をNHCl飽和水溶液でクエンチし、溶媒を蒸発させた。水を残留物に添加し、CHClで2回抽出し、有機相を塩水で洗浄し、脱水し、濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィ(ヘプタン:EtOAc1:1−>1:4)によって精製して、2a(115mg、23%)を得た。
H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.98(s、2H)、7.73(td、J=9.5、2.1Hz、2H)、7.60(m、2H)、7.21(t、J=7.6Hz、2H)、5.88(t、J=9.7Hz、2H)、5.62(d、J=2.3Hz、2H)、5.16(dd、J=11.1、3.1Hz、2H)、4.89(d、J=9.6Hz、2H)、4.55(dd、J=11.6、7.0Hz、2H)、4.20(t、J=6.6Hz、2H)、4.05(dd、J=11.7、5.0Hz、2H)、2.15(s、6H)、2.13(s、6H)、1.92(s、6H)。
実施例2.1
2,2’,4,4’,6,6’−ヘキサ−O−アセチル−3,3’−ビスデオキシ−3,3’−ビス−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド2b
アセトニトリル(20mL)中のA1(300mg、0.45mmol)とCuI(17mg、0.091mmol)の混合物に3,4,5−トリフルオロフェニルアセチレン(0.086mL、0.72mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.079mL、0.45mmol)を添加した。生成した混合物を50℃で6時間撹拌した。反応物をNHCl飽和水溶液でクエンチし、溶媒を蒸発させた。水を残留物に添加し、CHClで2回抽出し、有機相を塩水で洗浄し、脱水し、濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィ(ヘプタン:EtOAc1:1−>1:4)によって精製して、2b(28mg、6%)を得た。
H−NMR(CDCl、400MHz)δ8.12(s、2H)、7.60(dd、J=8.3、6.4Hz、4H)、5.95(dd、J=11.0 9.5Hz、2H)、5.62(d、J=2.7Hz、2H)、5.13(dd、J=11.0、3.3Hz、2H)、4.81(d、J=9.5Hz、2H)、4.74(dd、J=12.6、7.4Hz、2H)、4.23(m、2H)、3.98(dd、J=11.7、4.1Hz、2H)、2.20(s、6H)、2.15(s、6H)、1.92(s、6H)。
実施例3.1
2,2’,4,4’,6,6’−ヘキサ−O−アセチル−3,3’−ビスデオキシ−3,3’−ビス−[4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド2c
アセトニトリル(30mL)中のA1(505mg、0.76mmol)とCuI(77mg、0.40mmol)の混合物に3,5−ジフルオロフェニルアセチレン(0.224mL、1.89mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(0.132mL、0.76mmol)を添加した。生成した混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を塩水でクエンチし、混合物をEtOで抽出した。有機相を塩水で1回洗浄し、混合水相をEtOで1回抽出した。混合有機相を脱水し(NaSO)、濃縮した。得られた残留物2cを更に精製せずに次のステップに使用した。
[C404114S],(M+H)のESI−MS m/z計算値937.2、実測値937.2。
実施例4.1
3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド3a
NaOMe(1M、3mL)をMeOH(12mL)及びCHCl(3mL)中の2a(115mg、0.12mmol)の撹拌溶液に添加した。18時間後、溶液をダウエックスによってpH7に調節し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ(CHCl:MeOH19:1−>4:1)によって精製して、3a(36mg、43%)を得た。
H−NMR(MeOD、400MHz)δ8.55(s、2H)、7.72(ddd、J=11.5、7.6、2.1Hz、2H)、7.60(m、2H)、7.30(td、J=10.4、7.6Hz、2H)、4.92(水によって不明瞭、4H)、4.77(t、J=9.8Hz、2H)、4.16(d、J=2.6Hz、2H)、3.90(m、2H)、3.83(m、2H)、3.72(dd、J=11.5、4.4Hz、2H)。
[C2829S]のHRMS計算値685.1704、実測値685.1696。
実施例5.1
3,3’−ビスデオキシ−3,3’−ビス−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド3b
NaOMe(1M、2mL)をMeOH(4mL)及びCHCl(1mL)中の2b(28mg、0.029mmol)の撹拌溶液に添加した。3日後、溶液をダウエックスによってpH7に調節し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ(CHCl:MeOH19:1−>9:1)によって精製して、3b(14mg、68%)を得た。
H−NMR(MeOD、400MHz)δ8.59(s、2H)、7.60(dd、J=8.7、6.6Hz、4H)、4.92(水によって不明瞭、4H)、4.72(t、J=9.7Hz、2H)、4.16(d、J=2.7Hz、2H)、3.90(m、2H)、3.83(m、2H)、3.72(dd、J=11.4、4.4Hz、2H)。
[C2827S]のHRMS計算値721.1515、実測値721.1514。
実施例6.1
3,3’−ビスデオキシ−3,3’−ビス−[4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド3c
NaOMe(183mg、3.39mmol)をMeOH(40mL)及びCHCl(10mL)中の2c(0.76mmol、前のステップから未精製)の撹拌溶液に添加した。18時間後、溶液をAcOHによってpH7に調節し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ(EtOAc:MeOH10:1)によって精製し、MeCNから再結晶させて、3cを2ステップで収率27%で得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ8.77(s、2H)、7.65〜7.56(m、4H)、7.19(tt、J=9.4、2.5Hz、2H)、5.38(dd、J=6.8、2.0Hz、4H)、4.94(d、J=9.5Hz、2H)、4.87(dd、J=10.6、3.0Hz、2H)、4.71(t、J=5.7Hz、2H)、4.15〜4.26(m、2H)、3.98(dd、J=6.6、3.0Hz、2H)、3.74(t、J=6.3Hz、2H)、3.47〜3−63(m、4H)。
[C2829S],(M+H)のESI−MS m/z計算値685.2、実測値685.0。
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Claims (22)

  1. 式(1)の化合物であって、
    Figure 2017519756
    式中、Aは、
    Figure 2017519756
    から選択され、
    式中、R〜Rは、水素(H)、フッ素、フッ素(F)で場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
    及びRは、H、F、Cl及びメチルから独立に選択され、
    は、C1〜6アルキル、分岐C3〜6アルキル及びC3〜7シクロアルキルから選択され、
    は、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換されたアリールから選択され、
    Bは、
    Figure 2017519756
    から選択され、
    式中、R〜R12は、H、F、フッ素(F)で場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
    13〜R16は、H、F、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHから独立に選択され、
    17は、C1〜6アルキル、分岐C3〜6アルキル及びC3〜7シクロアルキルから選択され、
    18は、F、Cl、Fで場合によっては置換されたメチル、及びFで場合によっては置換されたOCHで場合によっては置換されたアリールから選択される、
    化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  2. AとBを同一にすることができない、請求項1に記載の化合物。
  3. Aが式2から選択され、Bが式6から選択される、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 〜RがH又はFから独立に選択され、R〜R12がH又はFから独立に選択される、請求項3に記載の化合物。
  5. Aが式2から選択され、Bが式7から選択される、請求項1に記載の化合物。
  6. 〜RがH又はFから独立に選択され、R13〜R14がどちらもFであり、R15〜R16がどちらもHである、請求項5に記載の化合物。
  7. がHであり、RがHであり、RがFである、請求項6に記載の化合物。
  8. 〜RがFである、請求項6に記載の化合物。
  9. Aが式2から選択され、Bが式8から選択される、請求項1に記載の化合物。
  10. 〜RがH又はFから独立に選択され、R17がC1〜5アルキルである、請求項9に記載の化合物。
  11. 〜RがすべてFであり、R17がtert−ブチル又はn−ブチルである、請求項9又は10に記載の化合物。
  12. Aが式2から選択され、Bが式9から選択される、請求項1に記載の化合物。
  13. 〜RがH又はFから独立に選択され、R18が、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−フェニルなどの4個のF及び1個のOCHで置換されたフェニル、2−アントラセニル、9−アントラセニル、1−ナフチル並びに2−ナフチルから選択される、請求項12に記載の化合物。
  14. 〜RがすべてFであり、R18が2,3,5,6−テトラフルオロ−4メトキシ−フェニルから選択される、請求項12に記載の化合物。
  15. 式(I)の化合物である、請求項1に記載の化合物であって、
    Figure 2017519756
    式中、R〜Rがフッ素又は水素から独立に選択され、R〜Rのうち少なくとも3つがFであり、残りがHであり、又はR〜RのすべてがFである、
    化合物。
  16. 3’−デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−3’−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3’−デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−3’−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3’−{4−[(ブチルアミノ)カルボニル]−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル}−3’デオキシ−3−O−[(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−3−クロメニル)メチル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3−{4−[(ブチルアミノ)カルボニル]−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル}−3,3’−ジデオキシ−3’−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3,3’−ジデオキシ−3’−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−3−(4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロ−ベンズアミド)−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3−(9−アントラセンカルボキサミド)−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3−(2−アントラセンカルボキサミド)−3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3,3’−ジデオキシ−3−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−3’−[4−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3,3’−ジデオキシ−3,3’−ジ−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、
    3,3’−ビスデオキシ−3,3’−ビス−[4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド、及び
    3,3’−ビスデオキシ−3,3’−ビス−[4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾル−1−イル]−1,1’−スルファンジイル−ジ−β−D−ガラクトピラノシド
    から選択される、請求項1に記載の化合物。
  17. 医薬品として使用するための請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物と、場合によっては担体または賦形剤などの薬学的に許容される添加剤とを含む、医薬組成物。
  19. ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害を処置する方法における使用のための、請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 前記障害が、炎症;線維症、例えば、肺線維症、又は任意の実質臓器線維症、例えば、肝線維症、腎線維症、眼線維症及び心臓の線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される、請求項19に記載の使用のための化合物。
  21. ヒトなどの哺乳動物におけるガレクチン−3などのガレクチンとリガンドの結合に関係する障害の処置方法であって、治療有効量の請求項1から16のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物を前記処置を必要とする哺乳動物に投与する方法。
  22. 前記障害が、炎症;線維症、例えば、肺線維症、又は任意の実質臓器線維症、例えば、肝線維症、腎線維症、眼線維症及び心臓の線維症;敗血症ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心疾患;心不全;眼球血管新生などの病的血管新生、又は眼球血管新生に付随する疾患若しくは症状、例えば、癌に関連した血管新生;並びに加齢黄斑変性症および角膜血管新生などの眼疾患からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。

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