JP2017519376A - 振動膜製造用の薄膜、振動膜の製造方法及び複合振動膜 - Google Patents

振動膜製造用の薄膜、振動膜の製造方法及び複合振動膜 Download PDF

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Abstract

振動膜(5)製造用の薄膜(2)、振動膜(5)の製造方法及び複合振動膜を提供する。薄膜(2)はMCPET材料で形成され、MCPET材料は平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔(201)を有するMCPET反射板(1)であり、MCPET反射板(1)は発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m3以下である。反射板(1)は、層状切削により、被処理MCPET反射板(1)より薄くてかつ少なくとも一面に微細孔を露出して微細孔露出面になる薄膜(2)を形成する処理がさらに行われ、その後、薄膜(2)を130℃〜140℃で加熱成形して振動膜(5)を形成する。複合振動膜は、主振動膜(5)と補助振動膜(6)とを含み、主振動膜(5)は上記薄膜(2)で形成される。従来技術と比べて、上記薄膜(2)で形成される振動膜(5)は、優れた音響性能を持つ。【選択図】図2

Description

本発明は、電気音響機器及び音響製品製造分野に関し、さらに、スピーカ振動膜製造用の薄膜(membrane)、その薄膜を用いた振動膜の製造方法、及び当該薄膜と当該振動膜の製造方法により形成される振動膜製品に関し、特に、MCPET(以下、MCPET(登録商標):Microcellular formed Polyethylene Terephthalate)材料により製造されるスピーカ振動膜に関する。
スピーカに関しては、振動膜がその主要部品であり、振動膜の性能の良否がスピーカの性能に極めて大きな影響を与える。従来技術において、スピーカ振動膜を製造するための材料は、紙質材料、ポリプロピレン材料、金属材料などを含むが、これらの材料で製造された従来のスピーカは、音声再生に問題があった。例えば、紙質材料からなる振動膜は、使用時に湿度、温度から大きな影響を受けるとともに、耐久性および耐湿性も悪く、水分が紙質振動膜に吸収されやすいため、長時間使用した場合、振動膜品質の劣化を引き起こし、特に湿気の多い気象条件下では、この劣化の進展を加速せることがある。また、紙質振動膜は、耐熱性が悪いため、高温環境下で、時間が経過するにつれ変形する可能性もある。そのため、コーン紙は温度及び湿度に敏感であり、使用環境の変化が音声に影響を与えることに加えて、その変化が多数発生すると、コーン紙の復元できない変形を生じさせる可能性もある。したがって、紙質振動膜により製造されたスピーカの多くは、一定期間使用後に性能が劣化することがある。また、ポリプロピレン材料により製造された振動膜は紙質振動膜と比較して密度が低いが、耐熱性が悪い。さらに、金属材料により製造された振動膜は、剛性が強くて抵抗が低く、振動膜自身がエネルギーを吸収しないので、コーン紙の割れが発生した場合、明らかなフォルマントが周波数応答の高い側に見られ、適切に処理されないと「金属音」が発生しやすくなる。すなわち、音声再生過程において高調波歪を形成することがある。
これらの問題点を克服するために、従来技術において、平均サイズ10μm〜30μmの微細孔付きポリエチレンテレフタレート(PET)シート(以下、PETシートと略称する)を用いてスピーカ振動膜を製造するという代替解決法が提案されている。このように製造された振動膜材料は、弾性レベルが向上するとともにより軽量で、スピーカ振動膜の耐久性が確保でき、音声再生における歪みも少ない。しかしながら、PETシートにより製造されたスピーカ振動膜は2つの問題点がある。すなわち、第1に、発泡PETシートは、製造中に十分な発泡を確保する必要があるため、その厚さの極限値が0.85mmであり、小径スピーカの振動膜に用いられる場合、このような厚さは厚すぎる。第2に、微細孔の孔径が大きすぎるので、密度レベルと剛性レベルとの間の最適バランスに影響を与える。そのため、従来技術における発泡PETシートは、その業界でスピーカ振動膜を製造するための最良の材料として認められなく長い間、本質上新規な振動膜材料を求めている。これまで、振動膜材料の研究開発を行っている研究員及び研究機構は依然として多いが、前述の問題点により、従来技術の改良を必要とすることが明らかに分かった。
本発明の目的は、スピーカ振動膜を製造するための新規な薄膜材料を提供するために、振動膜製造用の薄膜、振動膜の製造方法及び複合振動膜を提供するとともに、このような薄膜材料により振動膜を形成する方法及びこのような薄膜材料により製造された総合性能の優れたスピーカ振動膜を提供することにある。
本発明に係る振動膜製造用の薄膜は、MCPET(登録商標)材料で形成され、上記MCPET材料は平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有するMCPET反射板である。上記MCPET反射板は、発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であり、上記MCPET反射板は、層状切削(layered cut、層形成切削)により、被処理MCPET反射板より薄い薄膜を形成する処理がさらに行われ、前記薄膜は、少なくとも一面に微細孔を露出して微細孔露出面になる、ことを特徴とする振動膜製造用の薄膜である。
好ましくは、上記薄膜の厚さは0.05mm〜1mmであり、より好ましくは0.05mm〜0.4mmである。
また、本発明に係るスピーカ振動膜の製造方法は、平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有し、かつ発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であるMCPET反射板を、層状切削により、被切削MCPET反射板より薄くて厚さが0.05mm〜1mmであり、かつ少なくとも一面に微細孔を露出して微細孔露出面になる薄膜を形成した後、その薄膜を130℃〜140℃で加熱成形して振動膜を形成することを特徴とする。
好ましくは、加熱成形時に、薄膜全体において複数の円錐形、凹形の放射面を有する平板形、又はドーム形の振動膜構造を形成するように、薄膜全体に対して加熱成形を行った後、打抜き又は切断により薄膜全体から各振動膜構造をそれぞれ切出す。
また、好ましくは、上記加熱成形は片面又は両面で行われ、微細孔露出面が一面だけである場合は、片面での加熱成形であっても両面での加熱成形であっても、モールドとの接触面が微細孔非露出面である。
また、本発明に係るスピーカ複合振動膜は、主振動膜と補助振動膜とを含み、上記主振動膜は薄膜材料で形成され、上記薄膜材料は、平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有するMCPET反射板であり、上記MCPET反射板は、発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であり、上記主振動膜は、上記MCPET反射板を、層状切削により、厚さが0.05mm〜1mmであり、かつ少なくとも一面に微細孔を露出して微細孔露出面になる薄膜を形成し、さらに上記薄膜を130℃〜140℃で加熱成形することにより形成され、上記補助振動膜は、円形又は円環形であり、外径が上記主振動膜の外径より大きく、上記主振動膜は、上記補助振動膜と重ね合わされて補助振動膜の中央位置に位置することを特徴とする。
好ましくは、上記薄膜は、微細孔露出面が一面だけである場合、上記微細孔露出面の向きが主振動膜の音声伝送方向と反対である。
好ましくは、上記主振動膜は、円錐形振動膜、凹形の放射面を有する平板形振動膜、又はドーム形振動膜である。
好ましくは、上記主振動膜は、環状接続縁を有しており、上記環状接続縁を介して補助振動膜と重ね合わされ、粘着又は熱接着により補助振動膜と一体化されて複合振動膜を形成する。
さらに好ましくは、上記補助振動膜は、紙質材料又はポリマー材料で形成され、外周縁に剛性リングが固着される。
本発明に係る振動膜製造用の薄膜は、MCPET材料で形成され、より具体的に、平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有し、かつ発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であるMCPET反射板で形成される。ここで、MCPET反射板は、古河電気工業株式会社が照明輝度を向上させるために研究開発した反射板のことであり、超微細発泡光反射板とも呼ばれる。超微細発泡光反射板は、ポリエチレンテレフタレート(PET:polyethyleneTerephthalate)を基材として、超微細発泡技術により製造される非常に良い反射效果を持つ反射板であり、古河電気工業株式会社によってMCPET(Microcellularformed Polyethylene Terephthalate)と命名された。MCPET反射板における微細孔は、平均細孔径が製造時に通常10μm以下に限定られ、一般的な発泡ポリマー反射板よりも遥かに小さいので、超微細発泡光反射板と呼ばれる。そのうち、MCPET−VAシリーズの反射板は、本発明における平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有し、かつ発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であるという要求を満たす。十分な発泡を確保するために、このようなMCPET反射板は、一定の厚さを必要とし、厚さが薄すぎると均一かつ十分な発泡を確保することが難しい。現在、古河電気工業株式会社製のMCPET反射板は、最小厚さが0.51mmであり、発泡倍率が一般的に1.5倍〜2倍とするものである。前述のとおり、本発明に適している発泡倍率を2倍以下に限定すると、MCPETは下記のような利点を達成することが知られている。すなわち、MCPETは、製造時に発泡剤を添加することなく、気体を高温高圧下で膨張させるという物理的手段により超微細発泡を行って、互いに独立した微細孔を得るので、有害物質を使用せず、PET再利用によりその廃棄物を処理でき、高い表面平滑性も得られる。また、このような材料は、全反射率が99%以上、拡散反射率が96%、正反射率が3%の優れた光反射特性を有し、軽量性、耐衝撃性、耐高温性に優れ、160℃で外力が作用しない場合でも形状保持が可能であり、二次加工において切断、打抜き、湾曲、加熱などの方法により成形を行うことができる。MCPET材料の難燃性は、発泡材料UL94−HBF又はそれ以上の難燃基準を満たす。また、MCPET材料のこれらの特性により、各波長の光源の反射能力を均一に維持することができる。
本発明に係る振動膜製造用の薄膜は、従来技術におけるポリマー材料の振動膜と比べて、下記に示すいくつかの相違点がある。すなわち、第1に、超微細発泡による平均細孔径が5μm以下であり、第2に、発泡倍率が2倍以下に限定され、第3に、微細孔が互い独立しており、第4に、本発明に係る振動膜製造用の薄膜は、比較的厚いMCPET反射板をさらに処理して切出されるものであるため、少なくとも1つの微細孔露出面が形成され、少なくとも1面に微細孔構造が形成されることに対して、従来技術におけるポリマー材料の振動膜は、発泡時に発泡剤を使用するので、形成される微細孔が10μm以上の大きな細孔径を持つ一方、各微細孔が互いに貫通しているので、音声の伝送に影響を与えることがある。一方、従来技術におけるポリマー振動膜がロール圧延で製造されるため、このようなポリマー振動膜は、基材内に大量の微細孔が形成されるが、製造時にロールとの接触などの製造プロセスの制限により、薄膜の上下面に緻密な膜層が形成され、露出している微細孔が無視できるほど極めて少ない。
本発明に係る振動膜製造用の薄膜は、細孔径が小さな互いに独立した微細孔構造を持つことにより、密度が大幅に低下する場合でも、高い構造強度及び弾性を持つ。また、切削により切出された開放的な微細孔構造により、切削中にMCPET薄膜の分子間力及び粘度を向上させ、MCPET薄膜をさらに硬化させるため、振動膜のスティック現象がこの硬化作用で明らかに改善される。
さらに、開放的な微細孔構造は、本質的に振動面積を増大させるので、本発明に係る薄膜で製造された振動膜に、より高い感度及びより良い振動による音圧形成能力を与える。
上記の説明によると、さまざまなMCPET反射板の製品から、平均細孔径が5μm以下、発泡倍率が2倍以下のMCPET反射板を選択して、切削により、被処理MCPET反射板より薄くて、かつ少なくとも一面に微細孔を露出して微細孔露出面になる薄膜を形成した後、本発明に係る方法で製造された振動膜は、非常に優れた音響性能を有する理由が容易に分かる。
その結果、本発明に係る振動膜は、20Hz〜5500Hzの音声周波数範囲で極めて優れた音声再生能力を有し、急変のない小さな音圧損失及び112db以上の再生音圧を有し、十分な中低音分解能を有するため、高品質な再生音楽を保証でき、優れた聴覚体験を提供できる。また、本発明に係る薄膜で製造される振動膜を用いたスピーカは、感度が116dbに達する一方、従来技術における同種のスピーカは、感度が一般的に105db〜110dbの範囲にある。なお、高感度のスピーカ振動膜に必要な消費電力が少なく、振動膜の音声再生能力もより高いことは明らかである。
本発明者らは、本発明の薄膜により本発明の振動膜の製造方法で製造された振動膜を用いて、ムービングコイルスピーカを製造した。さらに、得られたムービングコイルスピーカの全体性能を、同様のムービングコイル部品及び他の材料の振動膜で製造されたムービングコイルスピーカと比較した結果、本発明の薄膜で本発明の振動膜の製造方法により製造された振動膜は、より優れた総合性能を有することが示される。
具体的な性能は、発明を実施するための形態において実施例とともにさらに説明する。要するに、本発明の振動膜の性能は、従来技術における同種の振動膜と比べて大幅に向上する。
図1は、本発明の好適な実施例1に係る振動膜製造用薄膜の製造プロセスにおけるMCPET反射板の切削概略図である。 図2は、本発明の好適な実施例1に係る振動膜製造用薄膜の微細孔露出面の顕微鏡拡大図である。 図3は、本発明の好適な実施例2に係るスピーカ振動膜の製造方法において薄膜全体を加熱成形して形成される振動膜の構成概略図である。 図4は、本発明の好適な実施例1に係る薄膜を用いて本発明の好適な実施例2に係るスピーカ振動膜の製造方法で製造されるドーム形振動膜の構成概略図である。 図5は、本発明の好適な実施例1に係る薄膜を用いて本発明の好適な実施例2に係るスピーカ振動膜の製造方法で製造されるドーム形振動膜を含む複合振動膜の構成概略図である。 図6は、本発明に係る薄膜を用いたスピーカの周波数応答曲線である。
以下、本発明の好適な実施例及び図面を参照して本発明をさらに説明する。
(実施例1)
本実施例は、MCPET材料で形成される振動膜製造用の薄膜を提供する。上記MCPET材料は、MCPET反射板1である。上記MCPET反射板1は、平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔201を有し、発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下である。本実施例において、具体的に、MCPET−VA反射板を使用した。図1に示すように、本実施例において、カッター3で上記MCPET反射板1に対して層状切削を行って、被処理MCPET反射板1より薄くて厚さが0.05mm〜1mmの薄膜2を形成した。層状切削により形成された薄膜2は、少なくとも一面に微細孔201を露出して微細孔露出面になる。当然、元のMCPET反射板1の最上層を層状切削した後、引き続き層状切削を行うと、新たに形成された薄膜2は、両面とも微細孔201を露出した。この場合、上記薄膜2は2つの微細孔露出面を有する。上記薄膜2の微細孔露出面が一面である場合でも、良い性能を保証できるので、比較的厚い薄膜2について、両面とも微細孔露出面である場合、その性能の向上に有利である。本発明において、上記薄膜2は、厚さが0.05mm〜0.4mmであることが好ましい。層状切削の装置として、市販のPETプレート分割機(plate splitting machine)を用いてもよい。本実施例における薄膜に対して、Longcheer Holdings社の社内基準QZ/LCT−QP140−2007の規定に応じて周波数応答特性試験を行った。被試験スピーカの振動膜は、本実施例における薄膜2で形成され、材料がMCPET−VA反射板であり、厚さが0.08mm、微細孔201の平均細孔径が5μm以下、発泡倍率が1.8、密度が235kg/mである。得られた周波数応答曲線は図6に示される。
(実施例2)
本実施例に係るスピーカ振動膜の製造方法は、図1〜3に示される。まず、平均細孔径5μm以下の互いに独立した201を有し、かつ発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であるMCPET反射板1を、カッター3で層状切削して、被切削MCPET反射板1より薄い薄膜2を形成した。ここで、実施例1と同様の層状切削装置を使用した。本実施例において、具体的には、MCPET−VA反射板を使用した。本実施例において、上記薄膜2の厚さが0.05mm〜1mmであるため、このように形成される薄膜2は、少なくとも一面に微細孔201を露出して微細孔露出面になる。その後、薄膜2を130℃〜140℃で加熱成形して振動膜を形成した。本実施例において、図3に示すように、薄膜2全体に対して加熱成形を行うことにより、薄膜2全体で複数のドーム形振動膜構造4を形成した。続いて、打抜き又は切断により薄膜2全体から各振動膜構造4をそれぞれ切出して、図4に示すように、個々の振動膜5を形成した。なお、微細孔露出面が一面だけである場合、片面での加熱成形であっても両面での加熱成形であっても、モールドとの接触面が微細孔非露出面である。
(実施例3)
本実施例の説明において、振動膜5は主振動膜5とも呼ばれる。図5に示すように、本実施例は、主振動膜5と補助振動膜6とを含むスピーカ複合振動膜を提供する。主振動膜5は、MCPET反射板料である薄膜材料で形成された。そのMCPET反射板料は、平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有し、発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下である。上記MCPET反射板は、層状切削により薄膜2を形成した。薄膜2は、厚さが0.05mm〜1mmであり、少なくとも一面に微細孔201を露出して微細孔露出面になる。上記薄膜2を130℃〜140℃で加熱成形して主振動膜5を形成した。また、上記補助振動膜6は円形又は円環形であり、上記補助振動膜6の外径は上記主振動膜5の外径よりも大きく形成された。上記主振動膜5は、上記補助振動膜6と重ね合わされ補助振動膜6の中央位置に位置する。特に、上記薄膜2は、微細孔露出面が一面だけである場合、上記微細孔露出面の向きが主振動膜5の音声伝送方向と反対である。本実施例において、上記主振動膜5は、ドーム形振動膜であり、環状接続縁501を有しており、上記環状接続縁501を介して補助振動膜6と重ね合わされ、粘着又は熱接着により補助振動膜5と一体化されて複合振動膜を形成する。本実施例において、上記補助振動膜6は、紙質材料又はポリマー材料で形成される。また、上記補助振動膜6の外周縁に、剛性リング7が固着される。
好適な実施例2で提供したドーム形振動膜で製造されるスピーカと、従来技術における同種の振動膜で製造されるスピーカとの総合性能の比較は、表1に示される。
表1から見ると、本発明の薄膜で製造された振動膜は、微細孔構造を有するにもかかわらず、ポリプロピレン及び紙質振動膜よりも遥かに優れた強度を持つことが分かる。さらに、本発明の振動膜は、従来技術における振動膜より低い密度で高強度を達成できる。表1のデータによると、本発明における振動膜の密度が他の材料の振動膜より明らかに低い。極端な場合、本発明における振動膜の密度は、従来技術におけるPET材料振動膜の15%、ポリプロピレン材料振動膜の18%、紙質材料振動膜の28%にすぎない。つまり、他の材料の振動膜と比べて、本発明の振動膜は、より優れた軽量性、低密度性及び強度を有するので、スピーカの振動膜への要求をより満たすことは明らかである。
音声伝送速度(音速)について、本発明の振動膜は、従来技術におけるPET材料の振動膜よりも8.3%、ポリプロピレン振動膜よりも11.4%、紙質振動膜よりも21.8%速い。このような高音速によると、本発明の振動膜は、ポリマー振動膜固有の振動膜スティック現象を改善することにより音速を向上させ、さらに音声再生能力を向上させることが証明できる。
エネルギー損失(Tanδ)について、本発明の振動膜は、従来技術におけるPET材料の振動膜よりも13%、ポリプロピレン材料の振動膜よりも38%低く、エネルギー損失に最も優れている紙質材料の振動膜より少し高い程度なので、良好なエネルギー損失を有すると言える。比較的低いエネルギー損失により、振動膜が振動した後で回復することを容易にするので、この特性は振動膜の音声再生における歪み及び雑音を低減する。
音圧について、20Hz〜5500Hzの周波数帯における本発明の振動膜による音圧は、101db〜125dbの範囲にある。この結果は、従来技術におけるPET材料の振動膜よりも3.7%、ポリプロピレン材料の振動膜よりも7.6%、紙質振動膜よりも14.2%高い。このことから、本発明の振動膜は、同様の入力電力においてより高い音声出力が得られ、優れた音声再生效率を有することを示す。
耐湿性及び紫外線防止効果について、本発明の振動膜は、ポリプロピレン及び紙質の振動膜より明らかに優れている。この特性は、本発明の振動膜が耐久性及び安定性があることを示す。

Claims (10)

  1. 振動膜製造用の薄膜であって、
    前記薄膜は、超微細発泡光反射板(以下、MCPET(登録商標))材料で形成され、
    前記MCPET材料は、平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有するMCPET反射板であり、
    前記MCPET反射板は、発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であり、
    前記MCPET反射板は、層状切削により、被処理MCPET反射板より薄い薄膜を形成する処理がさらに行われ、
    前記薄膜は、少なくとも一面に微細孔を露出して微細孔露出面になる、
    ことを特徴とする振動膜製造用の薄膜。
  2. 前記薄膜の厚さは、0.05mm〜1mmである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の振動膜製造用の薄膜。
  3. 請求項1に係る薄膜を用いたスピーカ振動膜の製造方法であって、
    平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有し、かつ発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であるMCPET反射板を、層状切削により、被切削MCPET反射板より薄くて厚さが0.05mm〜1mmで、かつ少なくとも一面に微細孔を露出して微細孔露出面になる薄膜を形成した後、その薄膜を130℃〜140℃で加熱成形して振動膜を形成する、
    ことを特徴とするスピーカ振動膜の製造方法。
  4. 前記加熱成形は、薄膜全体において複数の円錐形、凹形の放射面を有する平板形、又はドーム形の振動膜構造を形成するように薄膜全体に対して行われ、その後、打抜き又は切断により薄膜全体から各振動膜構造をそれぞれ切出す、
    ことを特徴とする請求項3に記載のスピーカ振動膜の製造方法。
  5. 前記加熱成形は片面又は両面で行われ、微細孔露出面が一面だけである場合、片面での加熱成形であっても両面での加熱成形であっても、モールドとの接触面が微細孔非露出面である、
    ことを特徴とする請求項3に記載のスピーカ振動膜の製造方法。
  6. 主振動膜と補助振動膜とを含むスピーカ複合振動膜であって、
    前記主振動膜は、薄膜材料で形成され、
    前記薄膜材料は、平均細孔径5μm以下の互いに独立した微細孔を有するMCPET反射板であり、
    前記MCPET反射板は、発泡倍率が2倍以下、密度が300kg/m以下であり、
    前記主振動膜は、前記MCPET反射板を、層状切削により、厚さが0.05mm〜1mmであり、かつ少なくとも一面に微細孔を露出して微細孔露出面になる薄膜を形成し、さらに前記薄膜を130℃〜140℃で加熱成形することにより形成され、
    前記補助振動膜は、円形又は円環形であり、外径が上記主振動膜の外径より大きく、
    前記主振動膜は、前記補助振動膜に重ね合わされて補助振動膜の中央位置に位置する、
    ことを特徴とするスピーカ複合振動膜。
  7. 前記薄膜は、微細孔露出面が一面だけである場合、前記微細孔露出面の向きが前記主振動膜の音声伝送方向と反対である、
    ことを特徴とする請求項6に記載のスピーカ複合振動膜。
  8. 前記主振動膜は、円錐形振動膜、凹形の放射面を有する平板形振動膜、又はドーム形振動膜である、
    ことを特徴とする請求項6に記載のスピーカ複合振動膜。
  9. 前記主振動膜は、環状接続縁を有しており、前記環状接続縁を介して前記補助振動膜と重ね合わされ、粘着又は熱接着により前記補助振動膜と一体化されて複合振動膜を形成する、
    ことを特徴とする請求項6に記載のスピーカ複合振動膜。
  10. 前記補助振動膜は、紙質材料又はポリマー材料で形成され、外周縁に剛性リングが固着されている、
    ことを特徴とする請求項6に記載のスピーカ複合振動膜。
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