JP2017516994A - 化学感応性電界効果トランジスタセンサ - Google Patents

化学感応性電界効果トランジスタセンサ Download PDF

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Abstract

高感度で小型化された低エネルギー消費量の化学感応性電界効果トランジスタ(CS−FET)デバイスのアレイを用いて複数の気体または蒸気の化学センシングシステムおよび方法。センサ層は、シリコン基板上のソース電極とドレイン電極との間に形成される超薄膜の遷移金属酸化物、希土類金属酸化物または金属ナノ粒子である。センサ層の仕事関数は、層表面への化学物質の吸着によって操作されうる。このように変化させることで、下地Siチャネルの表面電位が変化し、デバイスの電流変調が生じる。適切なセンサアレイを選択することによって、異なる化学物質は異なる出力信号を発生する。これらの信号の外部信号処理が可能であり、センサおよびアレイプロファイル整合により、マルチガス検出が可能となる。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2014年6月3日に出願された米国仮特許出願第62/007,396号の優先権および利益を主張し、同出願の内容全体は、参照により本明細書に援用されたものとする。
連邦政府の援助を受けた研究開発に関する供述
該当せず
コンピュータプログラム付録の参照援用
該当せず
1.技術分野
本技術は、一般に、電子ガスセンサに関し、詳細には、低エネルギー消費量、高感応性の小型のマルチガス検出用の化学センサを単独でまたはセンサアレイとして使用可能な化学感応性電界効果トランジスタ(CS−FET)デバイスに関する。
2.背景技術
1970年代以降、ガスクロマトグラフィや他の複雑で高価な実験用検出デバイスの代わりとなる低コストデバイスとして、超小型電子化学センサの開発が進められてきた。化学センサ技術の中で主流となる技術の1つは、金属酸化物やポリマーなどの化学的に感応性のある材料の膜の伝導率変化に基づくものである。
市販のガスセンサのほとんどは、SnO2、ZnOおよびIn23などの多結晶遷移後金属酸化物半導体から作られた厚いセラミック膜をベースにしたものである。2つのタイプの金属酸化物センサとして、酸化性ガスに反応するn型と、還元性ガスに反応するp型とがある。例えば、p型センサは、O2、NO2およびCl2のような酸化性ガスに反応する。このような反応が起こるのは、これらの酸化性ガスが電子を取り出して正孔を作り、すなわち、電荷担体を発生するからである。一方、n型センサは、空気中の酸素をセンサ表面と反応させ、酸素が表面上で自由電子を補足してこれらの領域に抵抗を発生させることで動作する。しかしながら、センサが還元性ガスにさらされると、還元性ガスが酸素と反応し電子を解放するため、抵抗が下がる。
センサにさらされるガスの存在は、センサの酸化物層の抵抗をモニタすることによって検出される。入ってくるガス分子が、予め吸着していた酸素、水酸基または水分子と反応すると、NO2およびO3などの酸化性ガスの抵抗が上がり、H2、H2S、CH4、NH3、COおよびNOなどの還元性ガスの抵抗が下がる。伝導性の変化は、一般に、供給ガス中の検出ガスの濃度に比例する。感度についても、酸化物材料の電子的性質および多孔性の微細構造による。
従来の酸化物ガスセンサが高い動作温度を必要とする第1の理由は、センサの応答および回復の両方に必要な表面の酸化還元反応速度が、200℃未満の温度では非常に遅いためである。従来の金属酸化物ガスセンサの選択性は、典型的に、300℃〜600℃の温度でセンサを動作させることによって、O2 -からより反応性の高いO-に表面に化学吸着される酸素の化学状態を変化させることによってより高くなる。上記のような高温では、水素、メタン、一酸化炭素または硫化水素などのある一定の供給ガス分子が、金属酸化物膜の表面に存在する酸素種で化学的に還元されうる。
高い動作温度を必要とする第2の理由は、金属酸化物表面上に吸着した水が、センサと分析対象ガスとの反応を妨げることから、水の沸点である100℃より高い温度で動作させて水を除去する必要が生じるためである。したがって、高温での吸着水分子を脱着させることにより、感度がさらに高くなる。
このような高温での動作が要求される結果、センサは、要求温度をもたらすための加熱部を備えなければならず、他の材料で作られたセンサよりもMOS系デバイスの電力消費が非常に高くなる。電力要求は、従来のMOSセンサシステムの可能性を制限してしまうことにもなる。
従来の酸化物センサのさらなる重大な欠点は、選択性がないことである。金属酸化物系ガスセンサは、供給ガスの試料の2種以上の化学種に感応することが多く、一般に、交差感応性を示す。その結果、標的ガスからのセンサの測定値や信号に、交差反応ガスからの干渉信号による歪みや減衰が生じることがある。
したがって、電力消費量の大幅な低減につながるとともに、携帯型デバイスの理想的なプラットフォームをもたらす、室温での動作が可能なガスセンシングデバイスが必要とされている。また、低コストでの効果的なセンシングを提供する材料および方法も必要とされている。本発明は、上述したような必要性を満たすものであり、概して、従来技術よりも改良されたものである。
本願技術により、低エネルギー消費量、高感度および小型化が実現されたマルチガス検出化学センサとして使用可能な化学感応性電界効果トランジスタ(CS−FET)デバイスの単一センサまたはアレイが提供される。一例として、非制限的に、CS−FETデバイスは、ゲート電極の代わりに遷移金属酸化物(TMO)などのセンサ材料層が使用されている点以外、従来の金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)と同様のベース構造を有する。CS−FETデバイスのチャネルに堆積された遷移金属酸化物(TMO)の仕事関数は、表面への化学物質の吸着により操作されうる。このように変化させることで、下地Siチャネルの表面電位が変化し、デバイスの電流変調が生じる。適切なTMOまたは他のセンサ材料を選択することによって、異なる化学物質は、センサから異なる出力信号を発生する。これらの信号の外部信号処理により、マルチガス検出が可能になる。CS−FETプラットフォームは、センサ材料の選択肢を変更するだけで任意の化学物質に適用可能となる。
また、本願技術により、異なる感度および選択性を備えるセンサアレイのシステムが提供される。各センサは、本質的に、分析対象ガス流との化学的相互作用を、該ガス流の組成ガスのうちの1つ以上のガスの特定またはそのガスの量に相当しうる電気信号に変換可能なトランスデューサである。したがって、一定の標的ガスの特定は、1つのセンサの感度および選択性のみに依存するのではなく、パターン認識アルゴリズムを用いたアレイの応答の分析にも依存しうる。
個々にまたはアレイで使用される化学感応性電界効果トランジスタ(CS−FET)センサは、一般に、ソースと、ドレインと、遷移金属酸化物(TMO)またはゲートの代わりにソース・ドレイン間に設けられた他の材料のセンサ層とを備える。ソース・ドレイン間の電流変調は、ガスにさらされることにより化学感応性TMO層の仕事関数および表面電荷が変化して引き起こされる。
好ましい実施形態において、未知の分析対象ガス流の組成ガスを特定するために、アレイのセンサのセンシングプロファイルが収集され、単一ガスおよび組み合わせガスのセンサプロファイルライブラリと比較される。プロファイルライブラリおよび比較は、コンピュータのプログラミングおよびシステムの表示において起こりうる。
一実施形態において、CS−FETデバイスは、異なるガスに対して感応性のある異なるTMO層を有するCS−FETデバイスのアレイにおけるユニットである。アレイは、さまざまなセンサのタイプに冗長性を有してもよく、冗長センサの結果は、確認され相関がとられてもよい。
CS−FETセンサは、完全CMOS互換性のものであると見られうる。同じチップに直接、後処理が実行されえ、完全に一体化され、スケーラブルでコンパクトなラボオンチップ技術のプラットフォームを提供することで、小型化の実現や既存の量産機器との互換性が図られる。CS−FETは、短チャネルデバイスを要しないため、90nmより大きいテクノロジーノードと互換性がある。この利点により、製造コストが削減されるだけでなく、全センサシステムの商品化までの時間も短縮される。
現行センサと異なり、室温での動作、電力消費量の抑制、高感度、化学選択性およびマルチガス検出の機能を備えるとともに、広域配置のための低コスト再現の見通しを与える独特でコンパクトなガスセンサを開発するために、シリコン集積回路ベースの製造処理が用いられてもよい。
本技術の一態様によれば、センサ装置に、基板上に薄膜、ナノワイヤバンドルまたは単一のナノワイヤ感応性素子が設けられる。
本発明の別の態様は、取得したセンサプロファイルと比較するために単一ガスおよび複合ガスのセンサプロファイルおよびアレイプロファイルのライブラリを有する供給源またはガス源から標的ガスを特定し定量化するためのセンサアレイおよびシステムを提供することである。
本技術のさらなる態様は、標的ガスを特定し定量化する方法であって、試料の準備をそれほど要しないオンライン上でのリアルタイム分析を可能にするパターン認識アルゴリズムと比較するためにセンサプロファイルおよびアレイプロファイルのライブラリの作成を含む方法が提供される。
本技術のさらなる目的および態様は、本明細書の以下の記載部分に提示され、以下の詳細な説明は、本技術の好ましい実施形態をすべて開示するための目的のものであって、限定を課すものではない。
本明細書に記載する技術は、例示的目的でのみ示す以下の図面を参照することにより十分に理解されるであろう。
本技術の一実施形態による平面状の化学感応性薄膜層を備えるセンサ構造の概略図である。 本技術の別の実施形態によるシリコン・オン・インシュレータのベース基板上の平面状の化学感応性薄膜層を備えるセンサ構造の概略図である。 本技術の第2の別の実施形態によるシリコン・オン・インシュレータのベース基板上のナノワイヤまたはナノワイヤバンドル化学感応性層を備えるセンサ構造の概略図である。 本技術の一実施形態による、図1のセンサ構造のアレイ、センサ信号プロファイルおよびプロセッサのシステム図である。 本技術の一実施形態による、図1のセンサ構造のアレイ、センサ信号プロファイルおよびプロセッサのシステム図である。 本技術の一実施形態による、図1のセンサ構造のアレイ、センサ信号プロファイルおよびプロセッサのシステム図である。 本技術の一実施形態によるセンサアレイおよびセンサ応答プロファイルライブラリを用いたガス分析方法の概略フローチャートである。
図をさらに詳細に参照すると、例示的な目的のために、化学感応性電界効果トランジスタおよびセンサアレイおよびガスセンサプロファイルのライブラリを用いたガスセンシングのための装置および方法の実施形態が概して示されている。 上記装置および方法を示すために、図1から図5に、本技術のいくつかの実施形態が概して記載されている。 なお、上記方法は、特定のステップおよびシーケンスに応じて変動しうるものであってもよく、上記装置は、本明細書に開示する基本概念から逸脱することなく構造的な詳細に応じて変動しうるものであってもよい。 上記方法のステップは、これらのステップが起こりうる順序の例示にすぎない。上記ステップは、本願技術の目的を達成するものである限り、所望な任意の順序で起こりうるものであってもよい。
以下、図1を参照すると、ガスソース流または試料から標的ガスを検知するための装置10の一実施形態が概略的に示されている。図2(2D:SOI)および図3(1D:ナノワイヤ)に、センサ10の別の実施形態が示されている。図1、図2および図3に示す個々のセンサ構造は、「化学感応性FET」センサまたは「CS−FET」センサと総称される。
図1に示すデバイスは、ゲート構造がない従来のSi MOSFET構造に類似した3D:平面状のものである。同図において、ゲートスタックの代わりに、異なる遷移金属酸化物(TMO)または金属ナノ粒子の超薄膜が設けられている。
図1に示す実施形態は、p型シリコンベース基板12上に組み立てられる。なお、ここではp型基板を図示しているが、デバイスはn型基板上でも同様に組み立てられてもよい。ソース電極16の下方およびドレイン電極18の下方に、n+Siの空乏領域14が形成される。ゲートスタックではなく、図1に示すようにSi層14の上面上に、そして、異なるTMOまたは金属ナノ粒子の超薄膜20が堆積される。
TMOは、周囲ガスに高い感応性を有し、TMOの仕事関数および表面電荷は容易に操作される。CS−FETの動作機構は従来のSi MOSFETに類似しているが、ソース電極とドレイン電極との間の測定電流変調が、ゲート電圧をかけることによってではなく、上部にある感応性超薄膜層20をガスにさらすことによって感応性超薄膜層20の仕事関数および表面電荷を変化させることによって誘起される点が異なる。
TMOナノ粒子または金属ナノ粒子の超薄膜20の厚みは、好ましくは、およそ2nm〜およそ10nmの範囲であることが好ましい。また、超薄酸化物層20が使用されると、表面での改変に本質的に感応する。例えば、MoOxの仕事関数は、吸着したガス分子の準単分子層に対して高い感度を示し、MoOx清浄表面に対する6.6eVから被覆表面に対する5eV未満へ仕事関数が変化することが知られている。超薄酸化物は、最大ゲートカップリングをさらに与えて、MOSFETのチャネルのドレイン電流変調が強くなり、高検出感度が可能となる。さらに、超薄酸化物膜を堆積すると、多くの場合、酸化物ナノ粒子が形成され、これにより、感度をさらに高めるガス吸着表面積が増大する。
したがって、選択される超薄膜20は、比抵抗の測定ができるように十分に伝導性のものでなければならない。化学感応性超薄層20に良好な候補は、ガスセンシングのための広範囲の酸化物を含む。これらは、光電式およびディスプレイ応用の透明な導電性電極としても働く遷移後金属酸化物だけでなく、一般的な比抵抗が非常に高いTMOも含む。
TiO2、V25、MoO3、WO3、Fe23、NiOおよびそれらの亜酸化物などの抵抗半導電性TMOの他にも、CS−FET構成により、high−kゲート誘電体として一般に使用されているZrO2、HfO2、Ta25およびY23などの絶縁性TMO、および活性センシング媒体として混合原子価を提供するLa23、Gd23およびEr23を含む希土類金属酸化物(RMO)を利用することができる。
さらに、化学感応性超薄層20は、Au、Pd、Ag、Pt、Ru、およびある一定のガスに対して高い感度を示すAu/Pd、Au/Ag、Au/Pt、Au/Ruなどのこれらの材料の組み合わせなどの金属ナノ粒子からも構成されうる。
化学感応性超薄層20上に吸着したガスの特徴的フィンガープリントを生じるうるものであって、CS−FETへ一体化するための候補となる酸化物を含む金属の候補として、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、カドミウム(Cd)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、プラチナ(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、マグネシウム(Mg)およびアルミニウム(Al)などが挙げられる。
さらに、感応性超薄材料層20は、標的ガスと反応性のある金属硫化物または有機材料であってもよい。
単一センサ10の別の実施形態を図2に示す。本実施形態において、好ましいベースとしてp型シリコン基板22も使用される。酸化物などの絶縁層24は、基板ベース22の上部に設けられ、別のp型シリコン層26は、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)ベース構造を形成するように絶縁層24上に配置される。ソース電極28およびドレイン電極30は、シリコン層26上に配置され、n+Siの空乏層が電極下に形成される。また、この実施形態において、上部シリコン層26の表面上に化学感応性超薄層32が配置される。
絶縁層24のための使用に適した絶縁体は、典型的には、二酸化珪素またはサファイアである。絶縁層24は、一般に、デバイスの寄生容量を低減させる。化学感応性層32の適切な材料は、上述し図1に示す実施形態の化学感応性層20と同じである。
図3に、単一のセンサデバイス10の別の代替実施形態が例示されている。ここで、p型シリコンのベース層34は、上部シリコン層38を有する任意の絶縁性酸化物層36を有する。ソース電極40およびドレイン電極42は、シリコン層38の上面に設けられる。
化学感応性素子44は、単一のTMOもしくは金属のナノワイヤもしくはバンドル、または複数のナノワイヤまたは他のナノ粒子のネットワーク膜のいずれかでありうる。ナノ粒子は、遷移金属酸化物ナノ粒子、またはAu、Pd、Ag、Pt、Ru、およびAu/Pd、Au/Ag、Au/Pt、Au/RuおよびPd/Ni金属などの該材料の組み合わせ金属ナノ粒子でありうる。
図1、図2または図3に関して上述したもののような1つ以上のタイプのCS−FETガスセンサの組み合わせのアレイが組み立てられうる。TMOまたは他の材料の異なる薄膜を有するセンサは、異なるガス選択性を示す。ガス吸着は、本実施形態において、下地Si MOSFETのソースとドレインとの間の電流を変調する。個々のセンサのすべてから生成されたデータを処理することで、ガスを識別するためのセンサプロファイルのデータベースと比較しうる吸着ガスの特徴的「フィンガープリント」または信号プロファイルを決定することができるようになる。
図4Aから図4Cに、例えば、パターン認識により分析対象ガスの個々のガスまたはそれらの混合気を認識可能な9つの異なるガスセンサおよび信号多重電子機器のアレイ52を備えるシステム50が概略的に示されている。図4Bに詳細に示す各センサ52は、センサに使用される化学感応性薄膜に応じて特定のガスに感度を有する。例えば、図4Cにおいて、センサ54は、同図においてH2Sであるガスについての感度プロファイル56を示す。同様に、アレイ52のセンサ58は、異なる感度の信号プロファイル60を有し、センサ62は、同じガスについての異なるプロファイル64を有する。センサのそれぞれまたはアレイ52から取得した感度プロファイルは、コンピュータ66によって、および組成ガスを特定するために既知のアレイセンサパターンおよびセンサ感度パターンのライブラリと比較して処理される。ガス吸着または他の相互作用によるセンサの変化は、好ましくは電気信号に変換され、この電気信号は、コンピュータ66のプログラミングのパターン認識システムによって特定前に予め処理および調整されてもよい。
以下、図5を参照しながら、センサアレイを用いたガス検知方法100について説明する。この方法100は、ガス試料の未知成分を特定するために、複数のセンサからなるアレイの分散応答を用いる。
図5のブロック110において、1つ以上のセンサアレイが設計され、システムに組み込まれる。アレイのセンサは、アレイの各センサからのセンサ信号が記録および/または評価可能なように、システムにおいて記録処理デバイスに接続されることが好ましい。ブロック110においてアレイに含まれるセンサの選択は、システムによって解析されるガスまたは混合気のタイプによって影響を受けうる。アレイは、システムに広範囲の検出可能なガスを与えるように広域感度を多数のセンサとともに組み立てられることもできる。また、アレイは、結果および結論を検証するように比較可能な冗長プロファイルを生成する冗長センサとともに組み立てられることもできる。同じタイプのセンサからのプロファイルが実質的に異なるものであれば、それらの結果は再評価されてもよい。
個々のセンサが任意の特定のガスに対して選択的であっても非選択的であってもよいため、アレイの分散応答は、気体試料の成分を特定するために用いられる。異なるセンサからなるアレイを用いることによって、フローまたは試料からのガスが、アレイの測定された電気応答パターンの形態のガスがそれぞれ発生させる個々の「フィンガープリント」によって区別され特定されうる。
上記システムは、最初、図5のブロック120において多種多様な単一ガスのアレイセンサプロファイルパターンのライブラリを作成することで学習を積む。各センサタイプおよびアレイパターンの個々のセンサプロファイルは、個々のガスおよびガス群についての検索可能なプロファイルライブラリに記録され配置されることが好ましい。ブロック120において、ガス濃度、温度および圧力などの他のパラメータが記録されてもよい。
センサが2つの異なるガスを区別することが困難である場合が多いため、ブロック130においてガスの組み合わせからセンサおよびアレイデータでシステムに学習を積ませることもできる。ブロック130において多種多様なガスの組み合わせの検索可能なライブラリにより、システムの感度および正確性が上がる。
ブロック120および130において、アレイデータのライブラリが組み立てられると、センサアレイは、ブロック140において未知のガスの試料として評価するように使用されうる。ブロック140において取得されたアレイセンサデータは、ブロック150においてパターンを整合させるためのアレイデータのライブラリで見つけ出したデータと比較されうる。
標的ガスおよびガス濃度の特定は、インラインおよびリアルタイムで行われうる。
上記に述べた記載から、本明細書に記載する技術は、以下のものを含むさまざまな形で実施されうることが理解されるであろう。
1.化学感応性電界効果トランジスタ(CS−FET)装置であって、
(a)ソース電極およびドレイン電極を有するシリコン基板と、
(b)前記基板上のソース・ドレイン間にある化学感応性材料の超薄膜のセンシング層と
を備え、
(c)前記ソース・ドレイン間の電流変調が、少なくとも1つのガスにさらされることにより前記センシング層の仕事関数および表面電荷が変化することで引き起こされる、化学感応性電界効果トランジスタ装置。
2.前記センシング層は、遷移金属酸化物(TMO)の超薄膜を含む、あらゆる前述した実施の形態の装置。
3.前記センシング層の前記遷移金属酸化物(TMO)は、TiO2、V25、MoO3、WO3、Fe23、NiOおよびそれらの亜酸化物からなる群から選択される抵抗半導電性TMOを含む、あらゆる前述した実施の形態の装置。
4.前記センシング層の前記遷移金属酸化物(TMO)は、ZrO2、HfO2、Ta25およびY23からなる群から選択される絶縁性TMOを含む、あらゆる前述した実施の形態の装置。
5.前記センシング層は、La23、Gd23およびEr23からなる酸化物の群から選択される希土類金属酸化物(RMO)の超薄膜を含む、あらゆる前述した実施の形態の装置。
6.前記センシング層は、Au、Pd、Ag、Pt、Ru、Au/Pd、Au/Ag、Au/Pt、Au/RuおよびPd/Ni金属からなる金属ナノ粒子の群から選択される金属ナノ粒子の超薄膜を含む、あらゆる前述した実施の形態の装置。
7.前記センシング層は、遷移金属酸化物(TMO)ナノワイヤ、希土類金属酸化物(RMO)ナノワイヤおよび導電性有機高分子ナノワイヤからなるナノワイヤの群から選択される1つ以上のナノワイヤを含む、あらゆる前述した実施の形態の装置。
8.前記シリコン基板は、
前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記センシング層に接続されたp型シリコン上部の上層と、
p型シリコン下層と、
前記上層と前記下層との間に設けられた絶縁体層と
をさらに備える、あらゆる前述した実施の形態の装置。
9.前記基板の前記絶縁体層は、二酸化珪素またはサファイアの群から選択される絶縁体を含む、あらゆる前述した実施の形態の装置。
10.化学センシング実行システムであって、
(a)CS−FETセンサデバイスのアレイであって、それぞれが、
(i)ソース電極およびドレイン電極を有するシリコン基板と、
(ii)前記基板上のソース・ドレイン間にある化学感応性材料の超薄膜のセンシング層と
を備え、
(iii)少なくとも1つのガスにさらされることにより前記センシング層の仕事関数および表面電荷が変化することで前記ソース・ドレイン間の電流変調が引き起こされるCS−FETセンサデバイスのアレイと、
(b)前記CS−FETアレイに作動的に接続されたコンピュータプロセッサと、
(c)前記コンピュータプロセッサで実行可能な命令を格納するメモリであって、前記コンピュータプロセッサによって実行されると、
(i)前記アレイの前記CS−FETセンサからセンサデータを取得するステップと、
(ii)前記アレイの前記CS−FETセンサからのセンサデータと、アレイセンサデータのライブラリとを比較するステップと、
(iii)整合したライブラリセンサデータからガスを特定するステップとを実行する命令を格納するメモリと
を備える化学センシング実行システム。
11.前記各CS−FETデバイスの前記センシング層は、遷移金属酸化物(TMO)の異なる超薄膜を含む、あらゆる前述した実施の形態のシステム。
12.前記各CS−FETデバイスの前記センシング層は、Au、Pd、Ag、Pt、Ru、Au/Pd、Au/Ag、Au/Pt、Au/RuおよびPd/Ni金属からなる金属ナノ粒子の群から選択される金属ナノ粒子の超薄膜を含む、あらゆる前述した実施の形態のシステム。
13.前記各CS−FETデバイスの前記センシング層は、遷移金属酸化物(TMO)ナノワイヤ、希土類金属酸化物(RMO)ナノワイヤおよび導電性有機高分子ナノワイヤからなるナノワイヤの群から選択される1つ以上のナノワイヤを含む、あらゆる前述した実施の形態のシステム。
14.前記CS−FETデバイスの前記アレイは、
(a)遷移金属酸化物(TMO)の超薄膜のセンシング層を含む少なくとも1つのCS−FETデバイスと、
(b)Au、Pd、Ag、Pt、Ru、Au/Pd、Au/Ag、Au/Pt、Au/RuおよびPd/Ni金属からなる金属ナノ粒子の群から選択される金属ナノ粒子の超薄膜のセンシング層を含む少なくとも1つのCS−FETデバイスと、
(c)遷移金属酸化物(TMO)ナノワイヤ、希土類金属酸化物(RMO)ナノワイヤおよび導電性有機高分子ナノワイヤからなるナノワイヤの群から選択される1つ以上のナノワイヤのセンシング層を含む少なくとも1つのCS−FETデバイスとを含む、あらゆる前述した実施の形態のシステム。
15.前記各CS−FETデバイスの前記シリコン基板は、
前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記センシング層に接続されたp型シリコン上部の上層と、
p型シリコン下層と、
前記上層と前記下層との間に設けられた絶縁体層とをさらに含む、あらゆる前述した実施の形態のシステム。
16.前記アレイは、少なくとも1つの複製のCS−FETセンサデバイスをさらに含む、あらゆる前述した実施の形態のシステム。
17.気体試料の化学センシング方法であって、
(a)複数のCS−FETセンサが1つ以上の単一ガスにさらされて生成されるセンサプロファイルパターンのライブラリを作成し、
(b)試料にさらされた前記CS−FETセンサのアレイからセンサプロファイルパターンを取得し、
(c)前記試料の標的ガスを特定するために、前記取得したセンサプロファイルパターンと前記センサプロファイルパターンの前記ライブラリとを整合することを含む化学センシング方法。
18.複数のCS−FETセンサが既知のガスの1つ以上の組み合わせにさらされて生成されるセンサプロファイルパターンのライブラリを作成し、
前記試料の標的ガスを特定するために、前記取得したセンサプロファイルパターンと、前記センサプロファイルパターンおよびアレイセンサプロファイルパターンのそれぞれの前記ライブラリとを整合することをさらに含む、あらゆる前述した実施の形態の方法。
19.前記センサプロファイルパターンの前記ライブラリは、複数のCS−FETセンサが所定の範囲の濃度および温度で1つ以上の単一ガスにさらされて生成される、あらゆる前述した実施の形態の方法。
20.前記アレイセンサプロファイルパターンの前記ライブラリは、複数のCS−FETセンサが所定の範囲の濃度および温度で1つ以上の単一ガスおよび複数のガスの組み合わせにさらされて生成される、あらゆる前述した実施の形態の方法。
本技術の実施形態は、当該技術の実施形態による方法およびシステムのフローチャートの図、および/またはコンピュータプログラム製造物として実装することもできる、アルゴリズム、式、または他のコンピュータ描写を参照しながら説明され得る。これに関して、フローチャートの各ブロックまたはステップ並びにフローチャートにおけるブロック(および/またはステップ)の組み合わせ、アルゴリズム、式、またはコンピュータ描写は、様々な手段、例えば、コンピュータ可読プログラムコード論理において実行される1つまたは複数のコンピュータプログラム命令を含む、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアなど、において実践することができる。理解されるように、任意のそのようなコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブル処理機器上において実行するコンピュータプログラム命令がフローチャートのブロックにおいて指定された機能を実践する手段を生み出すように、マシンを製造するために、これらに限定されるわけではないが、汎用コンピュータもしくは専用コンピュータ、または他のプログラマブル処理機器を含む、コンピュータ上にロードされ得る。
したがって、フローチャート、アルゴリズム、式または計算記述は、特定の機能を実行するためのステップの組み合わせ、特定の機能を実行するためにコンピュータ可読プログラムコード論理手段において実施されるようなコンピュータプログラム命令をサポートする。なお、本明細書に記載するフローチャートの各ブロック、アルゴリズム、式または計算記述およびそれらの組み合わせは、特定の機能またはステップを実行する特定用途向けのハードウェアベースのコンピュータシステムや特定用途向けのハードウェアおよびコンピュータ可読プログラムコード論理手段の組み合わせによって実装されうることを理解されたい。
さらに、コンピュータ可読プログラムコード論理において実行されるようなこれらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリに格納されてもよく、コンピュータ可読メモリに格納された命令がフローチャートのブロックにおいて特定された機能を実行する命令手段を含む製造物を製造するような特定の方法でコンピュータまたは他のプログラム可能処理装置に機能させうる。コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能処理装置に読み込んで、コンピュータまたは他のプログラム可能処理装置で一連の動作ステップを実行させ、コンピュータまたは他のプログラム可能処理装置で実行される命令が、フローチャートのブロック、アルゴリズム、式または計算記述において特定された機能を実行するためのステップを与えるようにコンピュータ実装プロセスをもたらしてもよい。
なお、本明細書において使用する「プログラミング」または「プログラム実行可能」という用語は、本明細書に記載するような機能を実行するようにプロセッサによって実行可能な1つ以上の命令をさすことをさらに理解されたい。命令は、ソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアおよびファームウェアの組み合わせで実施されうる。命令は、非一時的な媒体にデバイスにローカルに格納されえ、またはサーバなどにリモートに格納されえ、または命令のすべてまたは一部がローカルにおよびリモートに格納されうる。リモートに格納された命令は、ユーザ始動により、または自動的に1つ以上の要因に基づいてデバイスにダウンロード(プッシュ)されうる。なお、本明細書において使用される場合、プロセッサ、コンピュータプロセッサ、中央演算処理装置(CPU)およびコンピュータの用語は、命令を実行可能であって、入出力インタフェース、および/または周辺機器と通信可能なデバイスを意味するように同義に用いられることをさらに理解されたい。
本明細書における説明は多くの細部を含むが、これらは、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではなく、単に、本発明に好ましい実施形態の一部の例示を提供するものと解釈すべきである。したがって、本開示の範囲は、当業者には明らかになるであろう他の実施形態を完全に包含することを理解されたい。
特許請求の範囲において、単数の要素への言及は、明示的にそのように記載されていない限り、「ただ1つ」を意味するものではなく、「1つまたは複数」を意味するものである。当業者に既知の開示されている実施形態の要素のすべての構造的、化学的および機能的な均等物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、本特許請求の範囲により包含されるものである。さらに、本開示の要素、成分または方法のステップは、要素、成分または方法のステップが特許請求の範囲に明示的に記載されているかに関わらず、公開専用であることを意図しない。本明細書における請求項の要素は、要素が、「の手段(means for)」という語句を用いて明示的に記載されていない限り、「ミーンズプラスファンクション」要素と解釈されるべきではない。本明細書における請求項の要素は、要素が、「のステップ(step for)」という語句を用いて明示的に記載されていない限り、「ステッププラスファンクション」要素と解釈されるべきではない。

Claims (20)

  1. 化学感応性電界効果トランジスタ(CS−FET)装置であって、
    (a)ソース電極およびドレイン電極を有するシリコン基板と、
    (b)前記基板上のソース・ドレイン間にある化学感応性材料の超薄膜のセンシング層と
    を備え、
    (c)前記ソース・ドレイン間の電流変調が、少なくとも1つのガスにさらされることにより前記センシング層の仕事関数および表面電荷が変化することで引き起こされる、化学感応性電界効果トランジスタ装置。
  2. 前記センシング層は、遷移金属酸化物(TMO)の超薄膜を含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記センシング層の前記遷移金属酸化物(TMO)は、TiO2、V25、MoO3、WO3、Fe23、NiOおよびそれらの亜酸化物からなる群から選択される抵抗半導電性TMOを含む、請求項2に記載の装置。
  4. 前記センシング層の前記遷移金属酸化物(TMO)は、ZrO2、HfO2、Ta25およびY23からなる群から選択される絶縁性TMOを含む、請求項2に記載の装置。
  5. 前記センシング層は、La23、Gd23およびEr23からなる酸化物の群から選択される希土類金属酸化物(RMO)の超薄膜を含む、請求項1に記載の装置。
  6. 前記センシング層は、Au、Pd、Ag、Pt、Ru、Au/Pd、Au/Ag、Au/Pt、Au/RuおよびPd/Ni金属からなる金属ナノ粒子の群から選択される金属ナノ粒子の超薄膜を含む、請求項1に記載の装置。
  7. 前記センシング層は、遷移金属酸化物(TMO)ナノワイヤ、希土類金属酸化物(RMO)ナノワイヤおよび導電性有機高分子ナノワイヤからなるナノワイヤの群から選択される1つ以上のナノワイヤを含む、請求項1に記載の装置。
  8. 前記シリコン基板は、
    前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記センシング層に接続されたp型シリコン上部の上層と、
    p型シリコン下層と、
    前記上層と前記下層との間に設けられた絶縁体層と
    をさらに備える、請求項1に記載の装置。
  9. 前記基板の前記絶縁体層は、二酸化珪素またはサファイアの群から選択される絶縁体を含む、請求項8に記載の装置。
  10. 化学センシング実行システムであって、
    (a)CS−FETセンサデバイスのアレイであって、それぞれが、
    (i)ソース電極およびドレイン電極を有するシリコン基板と、
    (ii)前記基板上のソース・ドレイン間にある化学感応性材料の超薄膜のセンシング層と
    を備え、
    (iii)少なくとも1つのガスにさらされることにより前記センシング層の仕事関数および表面電荷が変化することで前記ソース・ドレイン間の電流変調が引き起こされるCS−FETセンサデバイスのアレイと、
    (b)前記CS−FETアレイに作動的に接続されたコンピュータプロセッサと、
    (c)前記コンピュータプロセッサで実行可能な命令を格納するメモリであって、前記コンピュータプロセッサによって実行されると、
    (i)前記アレイの前記CS−FETセンサからセンサデータを取得するステップと、
    (ii)前記アレイの前記CS−FETセンサからのセンサデータと、アレイセンサデータのライブラリとを比較するステップと、
    (iii)整合したライブラリセンサデータからガスを特定するステップとを実行する命令を格納するメモリと
    を備える化学センシング実行システム。
  11. 前記各CS−FETデバイスの前記センシング層は、遷移金属酸化物(TMO)の異なる超薄膜を含む、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記各CS−FETデバイスの前記センシング層は、Au、Pd、Ag、Pt、Ru、Au/Pd、Au/Ag、Au/Pt、Au/RuおよびPd/Ni金属からなる金属ナノ粒子の群から選択される金属ナノ粒子の超薄膜を含む、請求項10に記載のシステム。
  13. 前記各CS−FETデバイスの前記センシング層は、遷移金属酸化物(TMO)ナノワイヤ、希土類金属酸化物(RMO)ナノワイヤおよび導電性有機高分子ナノワイヤからなるナノワイヤの群から選択される1つ以上のナノワイヤを含む、請求項10に記載のシステム。
  14. 前記CS−FETデバイスの前記アレイは、
    (a)遷移金属酸化物(TMO)の超薄膜のセンシング層を含む少なくとも1つのCS−FETデバイスと、
    (b)Au、Pd、Ag、Pt、Ru、Au/Pd、Au/Ag、Au/Pt、Au/RuおよびPd/Ni金属からなる金属ナノ粒子の群から選択される金属ナノ粒子の超薄膜のセンシング層を含む少なくとも1つのCS−FETデバイスと、
    (c)遷移金属酸化物(TMO)ナノワイヤ、希土類金属酸化物(RMO)ナノワイヤおよび導電性有機高分子ナノワイヤからなるナノワイヤの群から選択される1つ以上のナノワイヤのセンシング層を含む少なくとも1つのCS−FETデバイスとを含む、請求項10に記載のシステム。
  15. 前記各CS−FETデバイスの前記シリコン基板は、
    前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記センシング層に接続されたp型シリコン上部の上層と、
    p型シリコン下層と、
    前記上層と前記下層との間に設けられた絶縁体層とをさらに含む、請求項10に記載のシステム。
  16. 前記アレイは、少なくとも1つの複製のCS−FETセンサデバイスをさらに含む、請求項10に記載のシステム。
  17. 気体試料の化学センシング方法であって、
    (a)複数のCS−FETセンサが1つ以上の単一ガスにさらされて生成されるセンサプロファイルパターンのライブラリを作成し、
    (b)試料にさらされた前記CS−FETセンサのアレイからセンサプロファイルパターンを取得し、
    (c)前記試料の標的ガスを特定するために、前記取得したセンサプロファイルパターンと前記センサプロファイルパターンの前記ライブラリとを整合することを含む化学センシング方法。
  18. 複数のCS−FETセンサが既知のガスの1つ以上の組み合わせにさらされて生成されるセンサプロファイルパターンのライブラリを作成し、
    前記試料の標的ガスを特定するために、前記取得したセンサプロファイルパターンと、前記センサプロファイルパターンおよびアレイセンサプロファイルパターンのそれぞれの前記ライブラリとを整合することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記センサプロファイルパターンの前記ライブラリは、複数のCS−FETセンサが所定の範囲の濃度および温度で1つ以上の単一ガスにさらされて生成される、請求項17に記載の方法。
  20. 前記アレイセンサプロファイルパターンの前記ライブラリは、複数のCS−FETセンサが所定の範囲の濃度および温度で1つ以上の単一ガスおよび複数のガスの組み合わせにさらされて生成される、請求項18に記載の方法。
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