JP2017515976A - 水素化物貯蔵容器の構造的製造方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、水素化可能材料(2、32、42)を有する水素化物貯蔵要素(1、16、51)の製造方法に関し、水素化物貯蔵要素(1、16、51)の少なくとも一部が、3Dプリンタ(11、61)によって製造される。【選択図】図1
Description
本特許出願はドイツ特許出願第10 2014 006 366.6号の優先権を主張し、その内容が本特許出願の主題に参照により援用される。
本発明は、水素貯蔵材料を含む水素化物貯蔵要素の製造方法に関する。
水素化物貯蔵手段の製造方法は、米国特許出願公開第2010/0326992号から公知である。この方法では、水素化可能マグネシウム及び膨張天然黒鉛を含むシート状の均一な水素化物貯蔵手段が、互いに寄り添って配置される。ここで水素化物貯蔵手段は温度制御媒体供給部上に移動される、又は、温度制御媒体供給部が水素化物貯蔵手段を通過する。水素化物貯蔵手段は、水素化マグネシウム粉末と膨張天然黒鉛粒子とから成る組成物を圧縮することによりあらかじめ用意される。
このような均一な水素化物貯蔵手段の使用は、水素化物貯蔵手段向けに画定された空間が複雑な形状を有する応用において、このような空間を完全に充填することができないという不利益がある。例えば、このような方法の場合、この目的のためには温度制御媒体の供給路を湾曲形状に設置する必要があり、シート状の水素化物貯蔵手段は温度制御媒体供給部の湾曲形状の外半径においてデッドスペースを形成してしまうことから、角のある空間及び/又は切り下げを有する空間は、水素化物貯蔵手段によって充填することが困難である。
したがって、本発明の目的は、用途によって画定される空間がより効率的に利用される水素化物貯蔵手段の製造方法を提供することである。
この目的は、請求項1の特徴を有する方法と、請求項17の特徴を有する水素化物貯蔵手段とによって、本発明に従って達成される。その他の請求項、説明、及び図面から、有利な構成及び発展が明らかにされる。
用途によって画定される空間がより効率的に利用される水素化物貯蔵手段の製造方法を提供するために、水素化物貯蔵手段の少なくとも一部を3Dプリンタによって製造することが提案される。水素化可能材料の個別の構造物の厚さは、例えば、20から100μmである。構造物は、好ましくは以下の工程によって製造される。
第1工程において、製造される水素化物貯蔵手段向けに製造される構造物の形状記述が読み出される。製造されるこのような構造物の形状記述は、例えばファイル、好ましくはCADファイルに格納され、3Dプリンタに接続されたコンピュータによって読み出される。
ファイルは、有利には、互いに寄り添って配置される複数の部分構造物の形態で製造される水素化物貯蔵手段の完全な形状記述を有する。好ましくは、ファイルは、水素化物貯蔵手段向けに製造される個別の部分構造物それぞれの完全な形状記述を有する。製造される構造物全体の形状記述は、それぞれに座標を有する、互いに寄り添って配置される点の形態で提供されてよく、これらの点全体で、製造される構造物の形を構成する。
ただし、形状記述は、スプライン又はその他の数学関数を通じた幾何学的近似によっても達成可能である。3Dプリンタは、製造される構造物の形状記述を、互いに寄り添って配置され、製造される構造物の二次元形状を全体として形成する点の個々の座標に変換することが好ましい。
第2工程において、材料、好ましくは水素貯蔵材料は、製造される構造物の1以上の点に対応する3Dプリンタの作業空間内の点へと運ばれる。より好ましくは、材料は、製造される構造物を全体として形成する全ての部位に運ばれる。材料が運ばれる部位は、製造される構造物内の全ての隣接する点だけでなく、特には、製造される構造物内の隣接する点間に配置されるさらなる点をも包含する体積を成す。方法のさらなる構成において、材料は、製造される構造物の形状を形成する点のいずれにも対応しない部位にも運ばれる。例えば、仕様に従ってその1又は複数の領域のみが用いられる層を形成することが可能である。層のうち利用されない領域は、後に互いに分離され、再利用されることが可能である。そのため、より具体的には、異なる機能を有する異なる層構造を形成することも可能である。
3Dプリンタの利用には、本来であれば直接組み合わせることが不可能なものを含む、材料およびその機能の制御された使用という利点がある。例えば、第1に、炭素を配置することでマグネシウムから隔離されたアルミニウムを、水素貯蔵手段の熱伝導体として用いることができる。用いられる多形のうちの黒鉛は、ここで、高温水素化物材料向けの絶縁体として機能する。その結果、他の製造方法であれば利用不可能な、材料の組み合わせが可能になる。
本方法のさらなる構成において、第3の工程は、製造される構造物の1以上の点に対応する3Dプリンタの作業空間内の部位に熱伝導材料を供給することを含む。熱伝導材料は、特には黒鉛、及び/又は金属、例えばアルミニウムであってよい。
本発明の発展において、第4工程は材料、好ましくは水素貯蔵材料の固定を含む。材料は、運ばれたそれぞれの部位で固化される、又は、製造される構造物を全体として形成する部位において固定される。固定又は硬化は、例えば、支持構造、熱の供給、例えばレーザー、紫外線、赤外線の照射による光の供給、電子溶解法及び/又は3Dプリンタのプレス機、又は材料と他の物質との化学反応によって実現可能である。これは、ポリマー、特に熱可塑性バインダの冷却や、冷却又は反応による液体材料成分の固化によっても達成可能である。
第1、第2、第3、及び/又は第4工程は、製造された形状記述に対応する水素化物貯蔵要素の全体構造に必要な回数、別々に行われても合わせて行われてもよい。製造される構造物は、1回の第1、第2、第3、及び/又は第4工程によって製造されてもよい。第1工程から第4工程までの工程の順序は異なり得る。特には、第1工程は第2工程の後に行われ得る。例えば、材料はまず製造される構造物内の点に対応する部位に運ばれ、その後製造される水素化物貯蔵手段向けに製造される構造物の形状記述が読み出されてよい。材料の制御された配置と同時に、固化又は固定を行うことも可能である。
本方法のさらなる構成においては、少なくとも第1、第2、第3、及び/又は第4工程が繰り返され、互いに寄り添って形成される構造物が配置され、水素化物貯蔵要素の少なくとも一部が形成される。
より好ましくは、構造物は一層ずつ製造される。製造された構造物は層として、好ましくは積層されて配置されることが有利である。
「主水素貯蔵」、「主熱伝導」、及び/又は「主気体伝導」のうち1以上の機能は、例えば3Dプリンタによって製造された特定の層及び/又は領域が、少なくともこの機能を構造物における主目的として果たすことを意味すると理解される。例えば、構造物のある領域が主に水素貯蔵のために利用され、同時に少なくとも一定の熱伝導性を提供可能であることが考えられる。ただし同時に、主に熱伝導の機能を担う、すなわち、構造物から最も大きな熱量を放散させるために用いられる、1以上の他の層又は他の領域が構造物内に存在する。この場合、構造物内の主に気体を伝導する層、又は主に気体を伝導する領域を利用することが可能であり、これにより、例えば水素は複合材料内に導かれる、あるいは、例えば複合材料から導き出される。この場合、流動流体は熱も運ぶことができる。
有利なことに、製造される構造物には、二次元形態の変形も存在する。この場合、例えば水素化物貯蔵要素の外形は、画定された空間に一致するように製造可能であり、画定された空間は水素化物貯蔵要素の用途によって決定されることが好ましい。
水素化物貯蔵要素の用途によって画定された空間は、例えば可動的な応用、例えば自動車において画定され得る。この場合、自動車への統合において需要が高い、車体内で利用可能な空洞に水素化物貯蔵要素を配置することが有利である。水素化物貯蔵要素向けに画定されたこのような空間は、極めて複雑な形状を有し得て、これらの形状は切り下げをも有し得る。
提案される方法によれば、切り下げをも有する画定された空間の複雑な形状を充填可能であるような形で、互いに寄り添って配置される多様な形状の構造物によって水素化物貯蔵要素を製造することが可能である。製造される水素化物貯蔵要素の構造物の形状記述は、画定された空間の形状に一致するように製造されることが特に有利である。この場合、製造される水素化物貯蔵手段が画定された空間内に設置可能なように製造されるよう、画定された空間を記述するファイルは、読み込み及び調整可能であることが好ましい。
製造される構造物の形状の任意の変形は、付加的に、水素化物貯蔵要素内の複雑形状の温度制御媒体供給部及び/又は温度制御媒体戻り部の製造を容易にする。この場合、製造される水素化物貯蔵手段の構造物の形状記述内に、1以上の温度制御媒体供給部及び/又は温度制御媒体戻り流路を形成する空洞が設けられる。さらに、水素化物貯蔵要素の構造物の製造に際して、水素を供給する流路のための空洞を設けることも可能である。
本方法の有利な発展において、水素を供給する流路と水素化物貯蔵要素との間に、3Dプリンタによってフィルタが形成される。フィルタはパラジウム、金属水素化物、シリコーン、シリコーン系ポリマー、又はさらなる水素透過性材料を含んでよい。フィルタは、例えば選択的レーザ焼結によって形成可能である。
本方法のさらなる構成は、材料を包囲する支持構造によって材料を固定することを構想する。支持構造はポリマーで製造されてよい。さらに、支持構造は炭素質の材料、特には黒鉛で製造されてよい。また、支持構造はワイヤ、特には高熱伝導性の好ましくは銅、アルミニウム、銀、及び/又は金を含む金属ワイヤを用いて製造されてよい。例えば、材料はワイヤ、例えばワイヤ溶接、好ましくはアルミニウム又は銅線溶接によって適用可能である。
3Dプリンタによる水素化物貯蔵要素の好適に構成された製造によれば、製造される各構造物において、温度制御媒体供給路、温度制御媒体戻り部、水素の供給流路、及び/又はフィルタを、任意の所望形状で製造可能である。例えば、水素化物貯蔵手段とフィルタ材料との間に、星型又は丸みを帯びた星型の境界領域が設けられてよい。本方法のさらなる構成において、温度制御媒体供給部、温度制御媒体戻り部、水素の供給流路、及び/又はフィルタを、構造物内で互いに円形の配置で製造可能である。
提案された方法において、好ましくは製造される構造物が徐々に構築される方向において、水素化可能材料を異なる方法で固定可能である。この場合、水素化可能材料は異なる温度又は異なる力で固化可能である。また、製造される構造物内で水素化可能材料を様々に固定することも可能である。水素化物貯蔵手段の一の方向における水素化可能材料の様々な固定は、固化された水素化可能材料の孔径に好ましい影響を与え、これは水素化可能材料の水素吸収能力に好ましい影響を与える。さらには、水素化可能材料の様々な圧密によって、水素化物貯蔵手段における部位にわたって変動する熱伝導性をもたらすことが可能である。有利なことに、水素化物貯蔵要素内の熱伝導性は、温度制御媒体供給部及び/又は温度制御媒体投入部から離れるほど低下する。
製造される構造物はマトリックスを形成してよい。本発明において、マトリックスは、1種以上のポリマーを含み得ることから、高分子マトリックスと称される。したがって、マトリックスは1種のポリマー、又は2種以上のポリマーの混合物を含み得る。マトリックスは好ましくは1種のポリマーのみを含む。とりわけ、マトリックスそのものが水素貯蔵性であってよい。例えば、エチレン(ポリエチレン、PE)が利用可能である。チタン−エチレン化合物の利用が好ましい。好ましい構成において、チタン−エチレン化合物は14重量%以下の水素を貯蔵できる。
「ポリマー」とは、高分子と称され、構成繰り返し単位と称される同一又は同等の単位から成る直鎖又は分岐した分子から構成される化合物のことである。合成ポリマーは一般にプラスチックである。
1種以上のポリマーを使用することで、マトリックスは材料に良好な光学的、機械的、熱的及び/又は化学的性質を付与することができる。例えば、水素貯蔵手段は、このポリマーのおかげで、良好な熱安定性、周囲の媒質への耐性(耐酸化性、耐食性)、良好な伝導性、良好な水素吸収/貯蔵能、又はポリマーがなければ実現し得ない、例えば機械的強度のような他の性質を有し得る。例えば水素の貯蔵はできないが大きく膨張可能なポリマー、例えばポリアミド又はポリビニルアセテートの使用も可能である。
本発明において、ポリマーはホモポリマー又はコポリマーであってよい。コポリマーは、2種以上の異なるタイプのモノマー単位から構成されるポリマーである。3種の異なるモノマーから成るコポリマーはターポリマーと称される。本発明において、ポリマーは、例えば、ターポリマーも含み得る。
ポリマー(ホモポリマー)は、炭素及び水素に加えて、硫黄と、酸素と、窒素と、リンとから選択される1種以上のヘテロ原子を含むモノマー単位を有することが好ましく、得られるポリマーが、例えばポリエチレンとは対照的に、完全に無極性ではないことが好ましい。塩素と、臭素と、フッ素と、ヨウ素と、アスタチンとから選択される1種以上のハロゲン原子も存在してよい。ポリマーは、1種以上のモノマー単位が、炭素及び水素に加えて、硫黄と、酸素と、窒素と、リンとから選択される1種以上のヘテロ原子、及び/又は、塩素と、臭素と、フッ素と、ヨウ素と、アスタチンとから選択される1種以上のハロゲン原子を含む、コポリマー及び/又はターポリマーであることが好ましい。2種以上のモノマー単位が、対応するヘテロ原子及び/又はハロゲン原子を有してもよい。
ポリマーは水素貯蔵材料に対して付着性を有することが好ましい。つまり、ポリマーが水素貯蔵材料そのものに良好に付着することで、水素貯蔵中に生じる応力下にあっても水素貯蔵材料に安定性高く付着するマトリックスを形成する。
ポリマーの付着性によって、材料を水素貯蔵手段に安定的に導入し、また、材料を水素貯蔵手段の定められた位置に最長時間、すなわち、数サイクルの水素貯蔵及び水素放出にわたって位置決めすることが可能になる。サイクルとは、1回の水素化とそれに続く脱水素の作業を指す。水素貯蔵材料は、好ましくは、材料を経済的に使用できるように、500サイクル以上、特には1000サイクル以上にわたって安定であるべきである。本発明の文脈における「安定」とは、貯蔵可能な水素量と水素貯蔵速度とが、500又は1000サイクル後であっても水素貯蔵手段の使用開始時の値に略一致することを意味する。とりわけ、「安定」とは、水素化可能材料が最初に導入された水素貯蔵手段内の少なくともほぼ同じ位置で維持されることを意味する。「安定」とは、特には、微小な粒子が粗大な粒子から分離および除去される分離作用がサイクル中に起きないことであると理解されるべきである。
本発明の水素貯蔵材料は特には低温水素貯蔵材料である。したがって、発熱過程である水素貯蔵の間、温度は最高150℃に達する。対応する水素貯蔵材料のマトリックスに使用するポリマーはこれらの温度で安定でなくてはならない。したがって、好適なポリマーは180℃以下、特には165℃以下、特には145℃以下で分解されない。
とりわけ、ポリマーの融点は、100℃以上、特には105℃以上であり、かつ150℃未満、特には140℃未満、とりわけ135℃以下である。好ましくは、ISO1183に準拠して20℃で求められるポリマー密度は0.7g/cm3以上、特には0.8g/cm3以上、好ましくは0.9g/cm3以上であるが1.3g/cm3以下、好ましくは1.25g/cm3以下、特には1.20g/cm3以下である。ISO527に準拠した引張強さは好ましくは10〜100MPaの範囲、特には15〜90MPaの範囲、より好ましくは15〜80MPaの範囲である。ISO527に準拠した引張弾性率は好ましくは50〜5000MPaの範囲、特には55〜4500MPaの範囲、より好ましくは60〜4000MPaの範囲である。驚くべきことに、これらの機械的性質を有するポリマーは特に安定性が高く且つ良好な加工性を有することが判明している。とりわけ、マトリックスと、マトリックスに埋め込まれた水素化可能材料との間で安定した密着が可能にするため、水素化可能材料は数サイクルにわたって水素貯蔵手段内の同じ位置に留まる。これにより水素貯蔵手段の寿命は長くなる。
より好ましくは、本発明において、ポリマーはEVA、PMMA、EEAMA及びこれらのポリマーの混合物から選択される。
EVA(エチルビニルアセテート)とは、ビニルアセテートの割合が2〜50重量%の範囲であるエチレンとビニルアセテートとのコポリマー群のことである。ビニルアセテートの割合が低いと剛性のフィルムが形成され、割合が高いとポリマーの付着性が高くなる。典型的なEVAは室温で固体であり且つ最高750%の引張伸びを有する。加えて、EVAは応力亀裂に耐性がある。EVAは以下の一般式(I)を有する。
本発明におけるEVAは好ましくは0.9〜1.0g/cm3(ISO1183に準拠)の密度を有する。ISO527に準拠した降伏応力は特には4〜12MPa、好ましくは5〜10MPa、とりわけ5〜8MPaの範囲である。とくに適切なものは、12MPa超、特には15MPa超であり、かつ50MPa未満、特には40MPa未満、とりわけ25MPa以下である引張強さ(ISO527に準拠)を有するEVAである。破断伸び(ISO527に準拠)は特には30%超又は35%超、とりわけ40%超又は45%超、好ましくは50%超である。引張弾性率は好ましくは35〜120MPaの範囲、とりわけ40〜100MPa、好ましくは45〜90MPa、特には50〜80MPaである。適切なEVAは、例えばAxalta Coating Systems LLCから商品名Coathylene(登録商標)CB 3547で販売されている。
ガラス転移温度は、モル質量に応じて約45〜130℃である。軟化温度は好ましくは80〜120℃、特には90〜110℃である。熱可塑性コポリマーは、耐候性、耐光性、及び耐UV性に優れる。
本発明におけるPMMAの密度は好ましくは0.9〜1.5g/cm3(ISO1183に準拠)、特には1.0〜1.25g/cm3である。特に適しているのは、30MPa超、好ましくは40MPa超、特には50MPa超であり、かつ90Mpa未満、特には85MPa未満、とりわけ80MPa以下の引張強さ(ISO527に準拠)を有するPMMAである。破断伸び(ISO527に準拠)は特には10%未満、とりわけ8%未満、好ましくは5%未満である。引張弾性率は好ましくは900〜5000MPaの範囲、好ましくは1200〜4500MPa、特には2000〜4000MPaである。適切なPMMAは例えばTer Hell Plastics GmbH(ドイツ、ボーフム)から商品名7M Plexiglas(登録商標)ペレットで販売されている。
EEAMAは、エチレン、アクリル酸エステル及び無水マレイン酸モノマー単位から形成されるターポリマーである。EEAMAは、モル質量に応じて約102℃の融点を有する。好ましくは20℃で(DIN53217/ISO2811)1.0g/cm3以下であり0.85g/cm3以上の相対密度を有する。適切なEEAMAは、例えば、Axalta Coating Systems LLCから商品名Coathylene(登録商標)TB3580で販売されている。
好ましくは、複合材料は本質的に水素貯蔵材料とマトリックスとを含む。複合材料の総重量を基準としたマトリックスの重量割合は好ましくは10重量%以下、特には8重量%以下、より好ましくは5重量%以下であり、好ましくは1重量%以上、特には2〜3重量%以上である。マトリックスの重量割合を最小限にすることが望ましい。マトリックスが水素を貯蔵できるとしても、水素貯蔵能は水素貯蔵材料そのもののものほど高くない。しかしながら、まず水素貯蔵材料の酸化を低レベルにとどめる、又は酸化を完全に防止することで材料粒子間の密着性を確保するために、マトリックスは必要である。
マトリックスは結晶化度の低いポリマーであることが好ましい。ポリマーの結晶化度は材料の性質を大きく変化させる可能性がある。半結晶性材料の性質はポリマーの結晶質領域及び非晶質領域の両方により決定される。その結果、同様に2種以上の物質から形成されている複合材料との間には一定の関係がある。例えば、マトリックスの膨張能は密度の上昇と共に低下する。
マトリックスは、プリプレグの形態もとり得る。プリプレグは「予備含浸繊維(Preimpregnated Fibers)」の英略語である。プリプレグはポリマーを予備含浸させた準完成布地製品であり、部品製造のために熱及び圧力により硬化される。適切なポリマーは、粘性は高いが重合していない熱硬化性ポリマーマトリックスを有するものである。本発明で好ましいポリマーは、プリプレグの形態もとり得る。
プリプレグ中に存在する繊維は、純粋な単方向層として、織地又はスクリムとして存在し得る。プリプレグは、本発明において、細かく砕き、フレーク又は削り屑として水素化可能材料と共に加工して複合材料にもされ得る。
本発明の1つの態様において、ポリマーは、水素化可能材料と接触する液体の形態をとり得る。ここでの「液体」の1つの意味は、ポリマーが溶融していることである。しかしながら、ポリマーが適切な溶媒に溶解されていることも本発明の範囲に含まれ、この場合は、複合材料の製造後、例えば蒸発により溶媒を再度除去する。しかしながら、ポリマーは、水素化可能材料と混合されるペレットの形態をとることも可能である。複合材料の加熱及び/又は圧密化の結果として、ポリマーは軟化し、水素化可能材料を埋め込むマトリックスが形成される。ポリマーを粒子、すなわちペレットの形態で使用するならば、30〜60μmの範囲、特には40〜45μmのx50粒径(体積に基づいた粒径)を有することが好ましい。x90粒径は特には90μm以下、好ましくは80μm以下である。
保護ガス雰囲気下で水素貯蔵材料を処理することが有利であり得る。
本発明の文脈における水素化可能材料とは、水素添加によって水素化物、好ましくは金属水素化物を形成する材料を意味すると理解される。このような水素化は、20℃から500℃、好ましくは150℃から380℃の温度、かつ0.1barから200bar、好ましくは10barから100barの圧力で行われることが好ましい。水素化材料、好ましくは金属水素化物からの水素放出は、100℃から500℃、好ましくは150℃から380℃の温度、かつ0.1barから150bar、好ましくは1barから10barの圧力で達成可能である。
有用な水素化材料としては、例えば鉄チタン水素化物、ランタンニッケル水素化物、バナジウム水素化物、マグネシウム水素化物、アルミニウム水素化物、リチウム水素化物、水素化ホウ素ナトリウム、リチウムアルミニウム水素化物、及びアンミン−ボラン水素化物が挙げられる。
用語「水素貯蔵材料」は、水素貯蔵能を有する材料を指す。この材料は、本発明の処理の前及び/又は最中に、水素化状態、もしくは少なくとも部分的未水素化状態であってよい。上述又は後述の「水素化可能」は、限定的に解釈されるべきでなく、この用語は原則として、水素貯蔵材料の水素化状態も意味することができる。より具体的には、3Dプリンタにおいて、水素化材料、及び未水素化であるが水素化可能な材料の混合物を用いることも可能である。
水素化可能材料は水素を吸収し、必要に応じて再度放出することができる。好ましい実施形態において、材料は任意の三次元形態の粒状材料を含み、例えば粒子、ペレット、繊維、好ましくは切断繊維、フレーク及び/又は他の形状である。とりわけ、材料はシート又は粉末の形態もとり得る。この場合、材料は必ずしも一様な形態を有さない。むしろ、形態は規則的又は不規則であってよい。本発明における粒子は、例えば、事実上球形の粒子、また不規則で角のある外形を有する粒子である。表面は滑らかであってよいが、材料の表面が粗さ及び/又は凸凹、及び/又はくぼみ、及び/又は隆起を有していてもよい。本発明において、水素貯蔵手段は、1種だけの特定の三次元形態の材料を含み得るため、材料の粒子は全て同じ空間的広がりを有する。しかしながら、水素貯蔵手段が異なる形態/形状の材料を含むことも可能である。材料が多様な形状又は形態を有することで、材料は多様な水素貯蔵手段で使用することができる。
好ましくは、材料は中空体、例えば1つ以上の空洞部を有する及び/又は中空形状を有する粒子、例えば中空繊維又は中空チャネルを有する押出成形体を含む。「中空繊維」とは、1本以上の連続的な空洞部を断面に有する円筒形繊維のことである。中空繊維を使用することで、複数本の中空繊維を組み合わせて中空繊維膜を得ることが可能であり、その結果、高い多孔性によって、水素の吸収及び/又は材料からの水素の放出を容易にすることができる。
好ましくは、水素化可能材料は二峰性のサイズ分布を有する。このようにして、水素貯蔵手段における水素化可能材料のバルク密度ひいては密度を高めることができ、それにより水素貯蔵能、すなわち貯蔵手段中に貯蔵できる水素の量は向上する。
本発明において、水素化可能材料は、1種以上の水素化可能金属及び/又は1種以上の水素化可能合金を含んでよく、好ましくはこれらから構成されてよい。
使用されるその他の水素化可能材料は、
−アルカリ土類金属及びアルカリ金属アラネート、
−アルカリ土類金属及び水素化ホウ素アルカリ金属、
−金属−有機構造体(MOF)及び/又は
−クラスレート、
並びに、当然ながら、それぞれの材料のそれぞれの組み合わせ、であってよい。
−アルカリ土類金属及びアルカリ金属アラネート、
−アルカリ土類金属及び水素化ホウ素アルカリ金属、
−金属−有機構造体(MOF)及び/又は
−クラスレート、
並びに、当然ながら、それぞれの材料のそれぞれの組み合わせ、であってよい。
本発明において、材料は非水素化可能金属又は合金も含み得る。
本発明において、水素化可能材料は低温水素化物及び/又は高温水素化物を含み得る。「水素化物」は、水素化された形態にあるか水素化されていない形態にあるかに関わらず、水素化可能材料を指す。低温水素化物は好ましくは−55〜180℃、特には−20〜150℃、とりわけ0〜140℃の温度範囲内で水素を貯蔵する。高温水素化物は好ましくは280℃以上、特には300℃以上の温度範囲内で水素を貯蔵する。ここで挙げた温度で、水素化物は水素を貯蔵するだけでなくそれを放出することもでき、すなわちこれらの温度範囲内で機能可能である。
この文脈で説明される「水素化物」は、水素化形態にある、および非水素化形態にある水素化可能材料を意味すると理解される。本発明では、水素貯蔵手段の製造において、水素化可能材料を水素化形態又は非水素化形態で使用することが可能である。
例えば、水素化可能材料による水素の吸着、及び水素貯蔵材料による水素の脱着は、水素化可能材料が存在するシェル内の圧力変化によって制御可能である。シェルは、耐圧性を有しするように有利に設計され、好ましくはセラミック、材料、グラスファイバー、熱硬化性、熱可塑性、繊維強化グラスファイバー等のガラス、及び/又は熱可塑性物質を含んでよい。
本方法の有利な構成では、1の工程において、材料、好ましくは水素化可能材料が、粉末状態(以後粉末と称される)で層状に適用される。これは、例えば積層製造の形で、付加製造法と称される技術の利用を含み得る。本実施形態において、3Dプリンタは有利にはベースプレートと、粉末容器と、粉末を移送するための供給部、例えばスクレーパーと、を含む。
材料がバインダ、好ましくはポリマー、特には本稿で開示されるポリマーのうちの1つ、を用いることも可能である。このような3Dプリンタは、「バインダベース付加製造法」と称される技術を実装する。
さらなる構成において、材料は、3Dプリンタ内に配置された既存の本体形状の上に載せられる。この目的のために、例えば打ち抜き金属板等の既成の本体形状を用いることが可能である。本体形状、例えば打ち抜き金属板は、例えば水素化可能材料から成る又は例えばアルミニウムで製造された熱伝導性既成体であってよい。その後3Dプリンタによって、この上又は内部に構造物を適用可能となる。
さらに、例えば3D印刷法によって製造された本体は、その後焼結されてもよい。例えばまず、例えばバインダベース付加製造法によって前駆体を製造することが可能である。これに続き、例えば熱固定、すなわちバインダの除去によって作成された構造物を固定することが行われてよい。例えば、一種の「脱ろう」を行い、バインダを焼結炉内で焼き切ることができる。好ましくは、このような方法は高温水素化物の製造において用いられる。したがって、350℃超の作業温度を有する作業点において、後続の工程で不要となるポリマーをバインダとしても使用する。一の構成において、具体的には、例えば製造された構造物内での水素の高温貯蔵の場合、バインダは水素化中に除去される。
本方法のさらなる構成において、好適に水素化可能な材料又は水素化材料は粘性のある状態で供給される。さらに、好適に水素化可能な材料は、ポリマー及び/又は炭素質の材料との混合物として供給可能である。このような混合物は、ペースト又は懸濁液の形態で供給可能である。特定の実施形態において、好適に水素化可能な材料は供給中にバインダと共に保持可能である。例えば、材料はロール材料として圧延され、プリントヘッド、特には金型を通じて適用可能である。
例えば、低温水素化物は高温水素化物と共に使用され得る。例えば、一構成において、例えば低温水素化物と高温水素化物とが第2領域の層において混合物として提供され得る。異なる層又は領域、特には異なる第2領域においてこれらをそれぞれ別々に配置することも可能である。したがって、例えば、第1領域がこれらの第2領域の間に配置され得る。さらに別の構成において、第1領域は、マトリックス中に分散された低温水素化物と高温水素化物との混合物を有する。異なる第1領域が低温水素化物又は高温水素化物を含むことも可能である。
好ましくは、水素化可能材料は、マグネシウム、チタン、鉄、ニッケル、マンガン、ニッケル、ランタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム又はこれらの金属の2種以上の混合物から選択される金属を含む。水素化可能材料は、上掲の金属のうち1種以上を含む合金も含み得る。
より好ましくは、水素化可能材料(水素貯蔵材料)は、150℃以下の温度、特には−20〜140℃、特には0〜100℃の温度範囲内で水素を貯蔵及び再度放出可能な合金を1種以上含む。ここでこの1種以上の合金は好ましくはAB5タイプ、ABタイプ及び/又はAB2タイプの合金から選択される。ここでA及びBはそれぞれ異なる金属を指し、A及び/又はBは特にはマグネシウム、チタン、鉄、ニッケル、マンガン、ランタン、ジルコニウム、バナジウム及びクロムを含む群から選択される。添え字は特定の合金における金属の化学量論比を表す。本発明において、ここでの合金には異質な原子をドープし得る。本発明において、ドーピングレベルは50原子%以下、特には40原子%以下又は35原子%以下、好ましくは30原子%以下又は25原子%以下、とりわけ20原子%以下又は15原子%以下、好ましくは10原子%以下又は5原子%以下のA及び/又はBであってよい。ドーピングは、例えばマグネシウム、チタン、鉄、ニッケル、マンガン、ランタン又は他のランタニド、ジルコニウム、バナジウム及び/又はクロムで行うことができる。ここでドーピングは1種以上の異なる異質な原子で行うことができる。AB5タイプの合金は速やかに活性化可能であり、つまり、活性化に必要な条件が水素貯蔵手段の動作におけるものと同様である。AB5タイプの合金はさらにAB又はAB2タイプの合金より高い延性を有する。それに対して、AB2又はABタイプの合金はAB5タイプの合金より高い機械的安定性及び硬度を有する。ここではABタイプの合金としてFeTi、AB2タイプの合金としてTiMn2、AB5タイプの合金としてLaNi5を例示し得る。
より好ましくは、水素化可能材料(水素貯蔵材料)は、2種以上の水素化可能合金と、1種以上のAB5タイプの合金と、ABタイプ及び/又はAB2タイプの合金である第2合金との混合物を含む。AB5タイプの合金の割合は、水素化可能材料の総重量を基準として、特には1〜50重量%、特には2〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%、とりわけ5〜20重量%である。
水素化可能材料(水素貯蔵材料)は好ましくは粒状形態(粒子)である。
粒子は特には20〜700μm、好ましくは25〜500μm、とりわけ30〜400μm、特には50〜300μmであるx50粒径を有する。x50は、粒子の50%が記載の値以下のメジアン粒径を有することを意味する。粒径はレーザー回折により求めたが、例えば篩分析により求めることもできる。この場合のメジアン粒径は重量を基準とした粒径であり、体積を基準とした粒径はこの場合同じである。ここで記載するのは初回の水素化が行われる前の水素化可能材料の粒径である。水素貯蔵中、材料内では応力が生じ、これは数サイクルの間にx50粒径が縮小することにつながり得る。
好ましくは水素化可能材料は、マトリックス状に製造された構造物に、水素貯蔵時にサイズが減少するよう強固に組み込まれる。したがって、水素化可能材料として崩壊する粒状材料を用いる一方、マトリックスの少なくとも大部分が破壊されないことが好ましい。体積の増大により大きな膨張が起きる水素貯蔵中、水素化可能材料の体積が増大した結果としての膨張時に崩壊するものがあるとすればそれはマトリックスであると予測されていたため、この結果は驚くべきものである。体積増大時に、マトリックス内での結合に起因して粒子に働く外力は、体積の増大に起因する粒子内の応力と共に粒子の崩壊を引き起こすと現時点では考えられている。粒子の崩壊は、マトリックス内のポリマー材料への組み込み時に特に明確に観察された。ポリマー材料から構成されるマトリックスは、このように、崩壊した粒子を安定した固定位置で保持することも可能であった。
なお、これらの粒子を固定するのにマトリックスにおいてバインダ、特には付着性バインダを用いれば、マトリックス内での特に良好な固定位置決めが可能になることが試験により明らかになった。バインダ含有量は好ましくは、マトリックス体積の2〜3体積%であってよい。
水素貯蔵の結果として粒子が崩壊することにより、粒径が、開始時のx50粒径を基準として、100貯蔵動作後には0.6倍、より好ましくは0.4倍に変化することが好ましい。
水素化可能材料を含む、製造される水素化物貯蔵要素は、有利に下降されることが可能で、下降状態で容器を形成する壁に包囲されるベースプレート上で製造されることが好ましい。好ましくは、容器内に水素貯蔵材料粉末の粉末層が形成される。既に製造されていれば、水素化物貯蔵要素の少なくとも部分構造物を、粉末層が包囲する。既に製造された水素化物貯蔵要素の部分構造物が、ある工程において、特に水素貯蔵材料粉末によって被覆されることが特に有利である。材料粉末は、好ましくは水平移動可能なスクレーパーによって分散される。本方法の本構成において、材料粉末は製造される構造物を全体として形成する部位のみならず、製造される構造物に隣接する部位にも運ばれることが好ましい。
本方法の有利な発展では、さらなる工程で、製造される構造物を全体として形成する部位において、水素化可能材料はレーザー溶融により局所的に再溶融される。これには、材料粉末の再溶融する部位に向けて3Dプリンタのレーザーを配向することが含まれる。溶融後、水素化可能材料は固化し安定形状となる。局所的再溶融は、特定の箇所において行われ、再溶融が行われる点の座標は、上述の第1工程によって取得される。
水素化物貯蔵手段向けに製造される構造物の形状記述を、水素化可能材料粉末の再溶融に際してレーザーが配向されるそれぞれの部位を特定する個別の座標に変換することが少なくとも行われる。再溶融が行われるそれぞれの部位に重なりがあることが好ましい。請求される方法の本実施形態において、水素化可能材料がまず製造される構造物内の点に対応する部位に運ばれ、その後、製造される水素化物貯蔵手段のこの構造物の形状記述が読み出されてよい。
製造される完全な構造物の再溶融において、レーザー光、又は材料粉末の局所的固定に用いられるその他の処理部は、製造される構造物を全体として形成するすべての点を走査することが好ましい。温度制御媒体供給部及び/又は温度制御媒体戻り部用の切り欠きが構造物内に設けられてよく、この場合レーザー光は、水素化可能材料の構造物内の切り欠き、貫通部、開口部等が設けられる点は走査せず、加熱もしないことが好ましい。
再溶融の代替として、好適に水素化可能な材料が、水素化可能材料の融点未満の温度まで加熱されてもよい。レーザー溶融に比べて少ない熱を、好適に水素化可能な材料に供給することは、例えば紫外線照射のような光の供給によって達成される。この場合、好適に水素化可能な材料はベーク可能である。より具体的には、水素化可能材料は、配向される光線によって硬化されるポリマーで包囲されてよい。水素化可能材料に代えて、粉末状の非水素化可能材料を容器内に用意し、一層ずつ適用し、上述のような工程で固定することも可能である。
好適に水素化可能な材料の固定後、固定された構造物が得られる。さらなる工程において、固定された構造物は、好ましくは、引き続いて構築される好適に水素化可能な材料の構造物に対応する高さ分、下降される。下流の工程では、固定された構造物に対して、好適に水素化可能な材料の粉末が、さらなる工程で再度適用される。これらの工程は、製造される水素化物貯蔵手段の各構造物の製造が完了するまで繰り返される。
1の発展において、レーザー光又は光線は、製造される構造物内の点に対応する1以上の点において、好適に水素化可能な材料を加熱しない、又は、製造される構造物内のその他の点における再溶融又はベークの平均温度より低い温度で加熱することも可能である。このような異なる固定は、水素化可能材料の孔径に好ましい影響、好ましくは拡大をもたらし、その効果として、好適に水素化可能な材料の水素吸収能力の向上をもたらす。特定の実施形態において、1nmから0.2mmの孔径を有する水素化可能材料が利用可能である。
本方法のさらなる実施形態では、処理工程において、水素化可能材料が電子ビーム溶融によって固化される。この場合、レーザー光溶融とは対照的に、局所的に配向された電子ビームによって再溶融のエネルギーが生成可能である。
さらなる有利な構成において、好適に水素化可能な材料はプレスによって固化される。この場合、水素化可能材料が圧縮される点に3Dプリンタのプレス機を通過させ、局所的に圧縮することが可能である。本方法のさらなる構成において、製造される水素化可能材料の全体構造は、3Dプリンタ又はプレス機によって一度にプレスされる。
プレスに先立って、水素貯蔵材料と共にプレスされると、製造される構造物を全体として形成する点において化学結合、好ましくは有機結合を起こし、水素化可能材料の固化をもたらす物質を運ぶことが有利である。本方法のこの構成においては、プレス機は製造される構造物についての情報を含まない平板として設計されてよい。この物質は、例えば炭素質の材料又は接着剤であってよい。
本方法の有利な構成において、水素貯蔵材料及び炭素質又は一般的に熱伝導性の材料を含む、水素化物貯蔵要素の1以上の構造物が生成される。特に有利には、炭素質の材料として膨張天然黒鉛を含む1以上の構造物が生成される方法が提案される。好ましくは、請求される方法は、1〜3%の割合で膨張天然黒鉛を含む水素化物貯蔵要素を製造する。
炭素質の材料は、3Dプリンタの供給機によって、製造される構造物の1以上の点に対応する1以上の部位に運ぶことができる。炭素質の材料の運搬は、水素貯蔵材料と共に行われることも有利に可能である。より好ましくは、炭素質の材料と水素貯蔵材料は運搬に際して混合状態、好ましくは結合状態である。
発展において、水素貯蔵材料は3Dプリンタの供給部によって、製造される構造物を全体として形成するそれぞれの点へと別々に運ばれることが可能である。供給部、有利な実施においては複数の供給機は、3Dプリンタの駆動部によってこれらの点に向かって移動される。その後、水素貯蔵材料は、例えば電子ビーム溶融、レーザー光溶融、光照射、及び/又はプレスによってこれらの点において固定される。
本方法のさらなる構成は、電子ビーム溶融、レーザー光溶融、光照射、及び/又はプレスによって水素化可能材料を交互に固定することを構想する。これは、製造される構造物を全体として形成する点に水素化可能材料を運ぶ先行する運搬とは独立して実行可能である。水素貯蔵材料の固定は、電子ビーム溶融、レーザー光溶融、光照射、接着結合、及び/又はプレスといった方法の組み合わせによっても達成可能である。
本方法の有利な発展において、水素化可能材料は運搬中、接着剤と共に保持される。
本方法の有利な発展において、好適に水素化可能な材料は、固定に先立って水素化される。水素化に際し、水素化可能材料の体積は増加することが好ましい。好適に水素化可能な材料を水素化状態で固定することは、後に行われる水素の吸着及び脱着に際して、水素化物貯蔵手段の体積変化を有利に抑制することが可能である。さらに、水素化物内に結合された水素内のエネルギーを、水素化物を再溶融するエネルギーとして利用することも可能である。
1種以上の水素化可能材料を含む水素化物貯蔵手段の少なくとも一部を製造するための3Dプリンタの使用がさらに提案される。有利な方法では、1種以上の水素貯蔵材料を含む水素化物貯蔵要素の少なくとも一部のプロトタイプの製造に3Dプリンタが用いられる。
本発明の文脈における用語「3Dプリンタ」は、三次元構造物を段階的、特には一層ずつ形成する装置を意味するものとしてきわめて広義に理解される。材料の段階的供給は、粉末状で、貯蔵容器又はロールから溶融ストランドの形で、又はその他の方法で行うことが可能である。上述もしくは後述の方法の1つを3Dプリンタによって実装することも可能である。代替的又は付加的に、材料膜又は既成のほぼ平板な材料体を供給することも可能である。装置内で、供給されるそれぞれの材料は既に製造された部分構造物に、特には、溶接及び/又は結合(材料そのものがバインダとして機能するのでない限り、接着剤の追加又は供給される材料内のバインダの活性化を伴う)によって粘着的方法で結合される。好ましくは、3Dプリンタは1以上のノズルを有し、これにより処理される材料の正確な位置決めが可能となる。局所的な適用が必要な場合、スロットダイ、又はその他の材料供給手段の適用形状の利用も可能である。
本発明のさらなる特徴、利点、及び詳細が、以下の好適な実施例ならびに図面から明らかになる。
図1は、水素貯蔵材料2、温度制御媒体戻り流路3、温度制御媒体供給流路4、フィルタ要素5、及び水素供給流路6を含む水素化物貯蔵要素1(以下水素化物貯蔵手段とも称する)の構造を示す図である。さらに、水素化物貯蔵要素1は、フィルタ要素5と水素化可能材料2との間に、星型に構成された境界領域7を有する。
図2は、本発明による水素化物貯蔵手段の構造的製造方法の第2工程及び第4工程を示す図である。図2aは、好ましくは粉末状である好適に水素化可能な材料13向けの作業空間12と、材料13を3Dプリンタの作業空間12に排出するための、仕切弁の形状を有する供給部14と、を有する3Dプリンタ11を示す。3Dプリンタ11の作業空間12内のベースプレート15上には、水素化物貯蔵手段16の既成部分がある。本発明の文脈において、水素化物貯蔵手段の既成部分は、水素化物貯蔵手段を構成もしている。図2aに図示の水素化物貯蔵手段16は、好適に水素化可能な材料で構成された第1構造物17、第2構造物18、及び第3構造物19を有し、構造物17、18、19は積層されて配置されている。
請求される方法の第2工程では、新しい構造物を製造するために、供給部14が方向20に移動され、供給部14は材料13と接触し、材料13は作業空間12に向かって方向20に運ばれる。この第2工程において、水素化物貯蔵手段の既成の構造物17、18、19は材料13によって被覆され、本工程の後、図2bに示すように材料13によって包囲される。
第2工程の後、材料13は後続の第4工程において、例えば3Dプリンタ11のレーザー21により、製造される構造物の形状に全体として対応する部位で固定される。これは製造され活性化される構造物内の特定の部位に照射されるレーザー光22によって行われる。本方法の特定の構成において、材料13及び/又はレーザー光22は、特定の部位に手動で供給される。第2レーザー光23は、第1レーザー光22と同時にレーザー21によって生成され、製造される構造物のそれぞれの部位へ配向されることが好ましい。第4工程に先立って、製造されるそれぞれの構造物を画定する全ての点の座標、座標空間又は座標面が、製造される水素化物貯蔵手段16の形状記述を有するファイルから読み出される。
図2cに図示のとおり、材料13はレーザー処理後に固化して、水素化物貯蔵手段16向けに製造される構造物23の固定部を形成する。構造物23のこの部分が固定されると、供給部14は方向24に後退し、その後新しい材料13が貯蔵容器25から供給される。さらに、ベースプレート15は、オフセット26の分だけ方向27に下降される。オフセット26は、次の工程で製造される部分構造物の厚さに対応する。図2a〜2cに図示される工程が必要な回数繰り返され、水素化物貯蔵手段が完成する。
図3は、水素化物貯蔵手段、例えば水素化物貯蔵手段16の構造物31のさらなる構成を示す。構造物31は、水素化可能材料32と、例えば3つの流路33を有する温度制御媒体戻り部と、例えば3つの流路34を有する温度制御媒体供給部と、フィルタ要素35と、水素供給流路36と、のそれぞれの一部を含む。さらに、構造物31は、フィルタ要素35の一部と水素化可能材料32との間に、丸みを帯びた星型の境界領域37を有する。また、構造物31は、水素化可能材料32を包囲するシェル38の一部を有する。より良い熱伝導性のために、熱伝導材料39及び40、例えば黒鉛、を含む部分領域が、好ましくは温度制御媒体戻り部と温度制御媒体供給部34の流路33、34に近接して、構造物31内に配置されてよい。
図4は、水素化物貯蔵手段、例えば水素化物貯蔵手段16の構造物41のさらなる構成を示す。構造物41は、水素化可能材料42と、複数の流路43を有する温度制御媒体戻り部と、複数の流路44を有する温度制御媒体供給部と、フィルタ要素45と、複数の流路46を有する水素供給部と、の一部を含む。さらに、構造物41は、フィルタ要素45の一部と水素化可能材料42との間に、円形に構成された境界領域47を有する。また、構造物41は、水素化可能材料42を包囲するシェル48の一部を有する。図5に示される構造物41内に、温度制御媒体戻り部と温度制御媒体供給部とを酸化から保護するためのコーティング49を設けることも可能である。
請求される方法は、幾何学的形態の面で異なる構造物を有する水素化物貯蔵手段を製造するために好適に用いることが可能である。例えば、図2a〜cの水素化物貯蔵手段16の構造物17は、図3の構造物31の形状を有してもよく、図2a〜cの水素化物貯蔵手段16の構造物19は図1に示される水素化物貯蔵手段1の構造物の形状を有してもよい。図2a〜cにおける、構造物17と構造物19との間に配置される構造物18は、図1の星型の境界領域7と図3の丸みを帯びた星型の境界領域37との間の移行形状を有する、水素化可能材料とフィルタ材料との間の境界領域が有する形状を有してもよい。
請求される方法によれば、図3に示す構造物31と図4に示す構造物41との間に移行部を有する水素化物貯蔵手段を製造することも可能である。この場合、構造物31と構造物41との間に配置される構造物において、それぞれの場合に、温度制御媒体供給流路34、温度制御媒体戻り流路33、及び/又は水素供給流路36が、図4の温度制御媒体供給部、温度制御媒体戻り部、及び/又は水素供給部の流路44、43、46へとそれぞれ合流するように、温度制御媒体供給流路34、温度制御媒体戻り流路33、及び/又は水素供給流路36のうち1又は全ての分岐を形成することが可能である。
図5は、請求される方法によって、まず第1切り下げ52と第2切り下げ53とを有する第1水素化物貯蔵手段51が製造される様子、次に、第1水素化物貯蔵手段51に寄り添って配置される第2水素化物貯蔵手段54が製造される様子を図示する。水素化可能材料粉末63向けの容器62(作業空間)と、水素化可能材料粉末63を容器62に供給するための供給部64とを有する3Dプリンタ61が付加的に図示される。3Dプリンタ61のベースプレート65上には、水素化物貯蔵手段66と水素化物貯蔵手段66を包囲するシェル67との既成部分が配置され、シェルは第1切り下げ68と第2切り下げ69とを有する。既成の構造物70、71、72、73と後続の新しい構造物74とを製造するための個々の工程は、図2の説明に記載された工程に対応する。
図面は、外側シェルを有する水素化物貯蔵手段を図示している。この外側シェルも、3Dプリンタによって製造可能である。しかしながら、後に外側シェル内に配置するように、3Dプリンタによって水素化物貯蔵要素を製造することも可能である。外側シェルが内部に切り下げや突出部を有する場合には、3Dプリンタで、様々な流路(上述)の形成を伴って、水素化物貯蔵要素と共に製造することが適切である。
複数の異なる材料を3Dプリンタ内で処理するためには、材料は異なる貯蔵容器から、構造物の製造のために処理される作業空間へと、選択的に運搬されることが好ましい。
Claims (22)
- 水素貯蔵材料(2、32、42)を含む水素化物貯蔵要素(1、16、51)の製造方法であって、前記水素化物貯蔵要素(1、16、51)の少なくとも一部が3Dプリンタ(11、61)によって製造され、前記水素化物貯蔵要素(1、16、51)の構造物(17、18、19、70、71、72、73)が、
a)製造される前記水素化物貯蔵要素(1、16、51)の構造物(17、18、19、70、71、72、73)の形状記述を読み出す工程と、
b)好適に投入可能な材料(13、63)、好ましくは水素貯蔵材料を、製造される前記構造物(17、18、19、70、71、72、73)内の1以上の点に対応する前記3Dプリンタ内の部位に供給する工程と、によって製造されることを特徴とする製造方法。 - 製造される前記構造物(17、18、19、70、71、72、73)の1以上の点に対応する前記3Dプリンタ内の部位に熱伝導材料(13、63)を供給する工程を特徴とする請求項1に記載の方法。
- 投入可能な材料の粒子と粒子との間、及び/又は前記3Dプリンタ内に既に存在する任意の材料との間に、好ましくは接着剤又はバインダを適用すること、溶接すること、又は他の粘着的結合を実現することにより、前記3Dプリンタによって前記材料(13、63)、好ましくは前記水素貯蔵材料(13、63)を固定する工程を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
- 工程a)、b)、及び/又は請求項2及び/又は請求項3に記載の前記工程が、製造された前記形状記述に対応する構造物(17、18、19、70、71、72、73)について必要な回数繰り返され、好ましくは主水素貯蔵層、主水素貯蔵領域、もしくは主水素貯蔵構造、又は主熱伝導層、主熱伝導領域、もしくは主熱伝導構造、又は主気体伝導層、主気体伝導領域、もしくは主気体伝導構造が形成されることを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の方法。
- 少なくとも工程a)、b)、及び/又は請求項2及び/又は請求項3に記載の前記工程が繰り返され、工程中に互いに寄り添って発生した前記構造物(17、18、19、70、71、72、73)の配置、及び前記水素化物貯蔵要素(1、16、51)の少なくとも一部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記構造物(17、18、19、70、71、72、73)が一層ずつ製造されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記材料(13、63)を包囲する支持構造により、前記材料(13、63)が前記3Dプリンタによって固定されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記支持構造がポリマーで製造されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
- 前記支持構造が熱伝導性の好ましくは炭素質の材料によって製造されることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の方法。
- 前記支持構造が、ワイヤ、特には高熱伝導性の、好ましくは銅、アルミニウム、銀、及び/又は金を含む金属ワイヤを用いて製造されることを特徴とする請求項7、請求項8、又は請求項9に記載の方法。
- 前記材料(13、63)、特には前記水素貯蔵材料が粉末形状で供給されることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
- 前記材料(13、63)、特には前記水素貯蔵材料が粘性のある状態で供給されることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記材料(13、63)、好ましくは前記水素貯蔵材料が、ポリマー及び/又は熱伝導性の特には炭素質の材料との混合物として供給されることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記材料(13、63)、特には前記水素貯蔵材料がプレスによって固化されることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記材料(13、63)、特には前記水素貯蔵材料が、供給中にバインダと共に保持されることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記材料(13、63)が水素化可能であり、前記固定に先立って、好ましくは前記供給に先立って、水素化されていることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の方法によって構築される、水素貯蔵材料(2、32、42)を含む水素化物貯蔵要素(1、16、51)。
- 温度制御媒体戻り流路(3、33、43)及び/又は温度制御媒体供給流路(4、34、44)及び/又はフィルタ要素(5、35、45)及び/又は水素供給流路(6、36、46)を特徴とする請求項17に記載の水素化物貯蔵要素(1、16、51)。
- 前記温度制御媒体戻り流路(3、33、43)、前記温度制御媒体供給流路(4、34、44)、及び/又は前記水素供給流路(6、36、46)が互いに対して円形配置であることを特徴とする請求項18に記載の水素化物貯蔵要素(1、16、51)。
- 前記温度制御媒体戻り流路(3、33、43)及び/又は前記温度制御媒体供給流路(4、34、44)の内部が、熱伝導材料、好ましくは炭素質及び/又は金属材料(39、40)によって形成される、及び/又はこれらに隣接することを特徴とする請求項19に記載の水素化物貯蔵要素(1、16、51)。
- 材料(13、63)、好ましくは水素貯蔵材料及び/又は主熱伝導材料の供給装置(14、64)と、水素化物貯蔵要素(1、16、51)の構造物を一層ずつ形成するためのベースプレート(15、65)とを有する3Dプリンタ(11、61)。
- 1種以上の水素化可能材料(2、32、42)を含む水素化物貯蔵要素(1、16、51)の少なくとも一部を製造するための3Dプリンタの使用。
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