(具体的な実施形態の記載)
前述の一般的記述及び以下の詳細な記載は、例示的及び説明のためだけであり、並びに主張されるように本発明を制限するものではないことを理解されたい。本特許明細書及び付属する特許請求項において使用される、単数形“a”、“an”及び“the”は、文脈が明確に他のものを指示しない限り、複数の指示対象を含むことに注意されたい。従って、実施例については、「1つの材料」(“a material”)への言及は、材料の混合物を含むことができ、1つの化合物(“a compound”)は、多重の化合物を含むなどである。本明細書において引用される参照は、この明細書において明確に説明される教示と矛盾しない限りにおいて、参照によりその全体が組み込まれる。
本明細書及び後続する請求項において、参照は、以下の意味を有する一連の用語に対して行われる:
「随意に」(“optional”)又は「随意的に」(“optionally”)は、この記載が、後続して記載される状況が、生じる場合及び生じない場合を含むことができるために、生じても生じなくてもよいことを意味する。実施例については、機器が随意的にサンプル収集ウエルのための特性を含む場合、このことは、このサンプル収集ウエルが、存在しても、存在しなくてもよく、及び、従って、この記述は機器がサンプル収集ウエルを保有する構造、及びサンプル収集ウエルを保有しない構造の両方を含む。
遠心分離機
図1、図2、及び図3は、システムに統合され得る、遠心分離機(図1−側面図、図2−正面図、図3−背面図)のスケール遠近図を示す。この遠心分離機は、回転子を15,000rpmで回転させる能力のある電気電動機を含み得る。1つのタイプの遠心分離機回転子は、垂直平面内の前記電動機・スピンドル上に取り付けられた、ファンの羽根に幾分類似して形状付けられている。回転子に貼り付けられているのは、サンプル保持要素(チップ)を保持する要素であり、及び前記電動機軸に対して遠位のチップの端が、その上に休止する出っ張り又は棚を提供し、及び遠心分離中にサンプルが抜け出さないための支持を提供する。前記チップは、回転子中の機械的止め部により、更にその近位端が支持される。これは、遠心分離中に生じる力が、チップが、柔らかなビニール・キャップを切り裂くことを引き起こさないために提供され得る。このチップは、標準的なピックアンドプレース機構により、挿入及び除去が可能であるが、好適にはピペットにより行われる。前記回転子は、遠心分離機の作動中に、振動及び雑音を最少化するために、形状付けられたアクリル(又は他の材料)の単一片である。前記回転子は(随意的に)、垂直に対して特定の角度に配向されるときに、機器中の他の可動構成要素が、遠心分離機を通過して移動できるように形状付けされる。前記サンプル保持要素は、回転の慣性の中心が、電動機に対して軸方向になるために、回転子の反対側の上のカウンター・マスにより遠心力的に平衡化される。前記遠心分離機電動機は、位置的データをコンピュータに提供でき、このコンピュータは次いで回転子の休止位置(典型的には遠心分離の前及び後で垂直)を制御
刊行されている標準(DIN 58933−1; 米国では the CLSI (臨床検査標準協会)standard H07−A3 “Procedure for Determining Packed Cell Volume by the Microhematocrit Method”(「ミクロヘマトクリット法による血中血球容積の決定のための手順」); Approved Standard − Third Edition(承認された標準第三版))に従って、遠心分離時間を最少化するために(遠心分離中の過剰な機械的ストレスを発生させずに)、回転子の便利な寸法は、約10,000〜20,000rpmの回転で、約5〜10cmであり、約5分の赤血球の充填時間を与える。
いくつかの実施形態では、遠心分離機は水平的に配向された、揺動バケット設計を有する遠心分離機であってよい。いくつかの好適な実施形態では、前記遠心分離器の回転軸は垂直である。代替的な実施形態では、前記回転軸は、水平又は任意の角度にあることができる。前記遠心分離機は、同時に2つ以上の管を回転させることができ、及びコンピュータ制御されるピペットを用いる自動化されたシステム内に完全に統合されために設計され得る。いくつかの実施形態では、前記管の端は閉鎖されてよい。前記揺動バケット設計は、遠心分離容器が、停止時には垂直な位置に受動的に配向され、及び回転時には固定された角度でスピンすることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、前記揺動バケットは、遠心分離容器が水平な配向でスピンすることを可能にし得る。代替的に、それらは、垂直及び水平位置(例えば、垂直から約15、30、45、60、又は75度)でスピンできる。前記揺動バケット設計を有する遠心分離機は、一連の位置決めシステムが用いられるロボット・システムの位置的精度及び再現性要件を満たす。
コンピュータに基づく制御システムは、回転子を制御された速度で回転するために、光学的エンコーダーからの位置情報を使用できる。高速性能のために、適切な電動機が設計され得るために、位置のフィードバックのみを用いた正確な静的位置が保持されなくてもよい。いくつかの実施形態では、ソレノイドにより作動されるレバーと組み合わされたカムを、固定数位置における非常に正確な、及び安定な停止を達成するために用い得る。別々の制御システム及び前記電動機に組み込まれたホール効果センサーからのフィードバックを用いて、高速において回転子の速度を、非常に正確に制御し得る。
一連の感度の高い機器が、検定機器システム中で同時に機能しなければならないために、遠心分離機の設計は、好適には振動を最少化又は低下させる。前記回転子は、平滑な外面とともに空気力学的に設計することができ−バケットが水平位置にあるときに、完全にそれらのバケットを封入する。更に、振動減弱が、ケースの設計において、複数の位置で使用できる。図1〜3における任意の実施形態が、本開示において記載される任意の他の特性を有するために構成され得ることを理解されたい。
回転子
遠心分離機回転子は、遠心分離容器を保持してスピンさせる前記システムの構成要素であることができる。この回転軸は垂直であることができ、及び従って、この回転子自身が水平に位置付けされ得る。しかしながら、代替的な実施形態では、異なる回転軸及び回転子の位置を用い得る。遠心分離容器を保持する回転子の両側に、対称的に位置決めされたバケットとして知られる2つの構成要素がある。3つのバケットが、120度で配向される実施例については、バケットが放射的対称に配向される、代替的な構成が可能である。限定はされないが、1、2、3、4、5、6、7、8、又はそれより多いバケットを含む、任意の数のバケットが提供され得る。このバケットは、互いに均等に間隔を置いて配置され得る。例えば、もしnが整数である、n個のバケットが提供されると、これらのバケットは、約360/n度の間隔をおいて配置される。他の実施形態では、これらのバケットは、互いに均等の間隔を置いて配置されるか、又は放射状に対称に配置される必要はない。
回転子が動かない場合、これらのバケットは、重力の影響を受け管が垂直に位置するように受動的に落下することができ、及びそれらはピペットによりアクセスできるようにされる。図4は、バケットが垂直な状態で休止状態にある回転子の実施例を示す。いくつかの実施形態では、これらのバケットは、垂直であるか、又は垂直でないことができる、あらかじめ決定された角度に受動的に落下できる。回転子がスピンしているとき、これらのバケットは、遠心力により、ほぼ水平の位置か、又は所定の角度にあることを強いられる。図5は、バケットが水平からわずかな角度にある、速度を有する回転子の実施例を示す。それらの精度及び位置的再現性を強化するために作用する、垂直及び水平位置の両方のための物理的な強制停止もあり得る。
前記回転子は、空気の乱流により引き起こされる振動を最少化させるために、ディスク形状を持ち、及び可能な限り少ない物理的特性を有するように空気力学的に設計できる。これを達成するために、回転子が回転し、前記バケットが水平位置にあることを強制され得るときに、バケット及び回転子が完全に整列できるように、前記バケットの外部形状は、正確に回転子の外部形状に一致する。
血漿抽出を促進するために、前記回転子は、水平に対して、地上に向かって下向きに角度付けをされ得る。前記バケットの角度が回転子のそれと一致するために、これは、バケットについての固定スピン角度を強化し得る。そのような遠心分離の結果として生じる沈殿は、直立に配置されたときに管に対して角度付けされ得る。狭い抽出チップを、血漿を遠心分離容器の一番上から吸引するために用い得る。抽出チップを角度のある沈殿により生成された勾配の底の近くに配置することにより、血漿の最終容積は、傷付きやすい軟膜をかく乱することなく、より効率的に抽出され得る。
様々なチューブ設計が、機器バケットに適合され得る。いくつかの実施形態では、様々なチューブ設計は、その端が閉鎖していてよい。いくつかは、従来の円錐形の底を持つ遠心分離機チューブに形状付けられる。他のチューブ設計は、円筒状であってよい。低い高さ対断面積比を有するチューブは、細胞の処理には公的であり得る。大きな比を有するチューブ(>10:1)は、ヘマトクリットの正確な測定及び他の画像化要件に適している。しかしながら、任意の高さ対断面積比を用い得る。前記バケットは、いくつかの任意のプラスチック(ポリスチレン、ポリプロピレン)、又は本明細書の別の部分で議論される任意の他の材料から形成され得る。バケットは、数マイクロリットルから約1ミリリットルの収容能力を有する。前記チューブは、“ピックアンドプレース”機構を用いて遠心分離機に挿入及び遠心分離機から除去できる
制御システム
遠心分離機の機器の回転及び位置決め要件に由来して、二重の制御システムのアプローチを用い得る。回転子を特定の回転の配向に正確な増分で移動させる、位置に基づく制御システムが実行できる。いくつかの実施形態では、この制御システムは、PID(Proportional Integral Derivative:比例積分微分)制御システムを用い得る。当技術分野で周知の他のフィードバック制御システムを用い得る。位置制御装置のための位置的フィードバックが、高解像度の光学的エンコーダーにより提供され得る。低速から高速においての遠心分離機の作動のために、速度制御に向けるPID制御システムを使用する一方で、速度制御装置が実装されることができる。速度制御装置のための回転速度のフィードバックは、前記電動機シャフトに配置された単純なホール効果センサーの一揃いにより提供され得る。それぞれのセンサーは、電動機シャフト回転の1サイクルごとに1つの方形波を発生し得る。
停止機構
本明細書におけるいくつかの実施形態では、特定位置に回転子を一貫して堅固に位置付けるために、物理的停止機構を用い得る。一実施形態では、この停止機構は、回転子に連結し、ソレノイドにより駆動されるレバーに沿ったカムを用い得る。このカムは、周囲に機械加工により、多数の“C”字型に形状付けられた切込みを有する、円形の円盤に形状付けされ得る。遠心分離機回転子を位置決めするために、その回転速度は、第一に、高くても30RPMに低下される。他の実施形態では、前記回転速度は、限定はされないが、約5rpm、10rpm、15rpm、20rpm、25rpm、35rpm、40rpm、又は50rpmを含む、他の任意の量に低下させ得る。速度が十分に低下されるとすぐに、前記レバーが駆動される。レバーの端はカムの周囲にそって最少の摩擦で滑動するカム従動子である。一旦、カム従動子が、カム中の特定の切込みの中心に達すると、ソレノイドにより作動されるレバーの力が電動機の力に打ち勝ち、及び前記回転子は休止状態に持ち込まれる。この時点で、前記電動機に電子的にブレーキがかけられ、及び停止機構との組み合わせで、回転位置は、正確に及び堅固に無制限に保持され得る。
遠心分離機バケット
遠心分離機の揺動バケットは、異なるタイプの遠心分離機チューブに対応するために構成され得る。好適な実施形態では、これらのさまざまなチューブのタイプは、その上(開放)端にカラー又はフランジを有し得る。このカラー又はフランジ機能は、バケットの上端で休止でき、及び遠心分離の間チューブを支持する。図6、7、及び8に示されるように、さまざまな長さ及び容積の円錐形及び円筒状のチューブが適合できる。図6、7、及び8は、バケットの実施例を提供し、及び他のバケット設計を用い得る。例えば、図6は、バケット構成の実施例を示す。前記バケットは、遠心分離機に嵌合して、及び前記バケットが自由に揺動することを可能にする側面部分を有し得る。前記バケットは、閉鎖底部及び上端に開口部を有し得る。図7は、バケットに嵌合した遠心分離容器の実施例を示す。以前に言及したように、前記バケットは、さまざまな構成の遠心分離容器を受け入れるために形状付けされ得る。これらの遠心分離容器は、バケット上で休止し得る1つ以上の突起した部材を有する。これらの遠心分離容器は、遠心分離バケットに嵌合し得る1つ以上の特性を有して形状付けされ得る。これらの特性は、管の形状付けされた特性であるか、又は1つ以上の突起であり得る。図8は、前記バケットと嵌合し得る他の遠心分離容器の実施例を示している。以前に記載したように、前記バケットは、このバケットに異なる形状の遠心分離容器が嵌合することを可能にする1つ以上の形状付けされた特性を有し得る。図4〜8における遠心分離機のいずれの実施形態も、本開示において記載される他の任意の特性を有するように構成され得ることを理解されたい。
遠心分離機 チューブ及びサンプル 抽出技法
前記遠心分離機チューブ及び抽出チップは、個別に及び提供されることができ、遠心分離に続く物質の抽出のために互いに嵌合できる。前記遠心分離チューブ及び抽出チップは、自動化されたシステムにおける複雑な処理に対処するために設計し得る。いかなる寸法も、例示のみの目的により提供され、及び同一又は異なる比率の他の寸法も利用し得る。
前記システムは、以下の1つ以上を可能にする:
1. 少量の血液サンプル(典型的には5〜50μL)の迅速な処理
2. ヘマトクリットの正確及び厳密な測定
3. 血漿の効率的な除去
4. 形成された要素の効率的な再懸濁(赤血球及び白血球細胞)
5. 白血球の濃縮(蛍光抗体による標識及び固定化プラス赤血球の溶解に続き)
6. 赤血球溶解の光学的確定及び白血球の回収
遠心分離容器及び抽出チップ概観
システムに課せられたさまざまな制約を満たすために遠心分離機の作動において、特製の管及びチップを用い得る。前記遠心分離容器は、遠心分離機中で回転するために設計された、底部が閉鎖されたチューブであり得る。いくつかの実施形態では、この遠心分離容器は、図7に図示された管であり得るか、又は図7に図示された1つ以上の特性を有し得る。それは、ヘマトクリット測定、RBC溶解、沈殿再懸濁及び効率的な血漿抽出を含む、要求される広範囲の機能性を可能にする、一連の独特の特性を有し得る。前記抽出チップは、正確な体液抽出、及び沈殿再懸濁のために、遠心分離容器中に挿入され得るために設計され得る。いくつかの実施形態では、前記抽出チップは、図6に図示されるチップであり得るか、図6に図示される特性の1つ以上を有するチップであり得る。抽出チップについての例示的な仕様は、本明細書及び米国特許出願第13/355,458号及び13/244,947号に見出すことができ、それらは参照により、すべての目的において、完全に本明細書に組み込まれる。
遠心分離容器
一実施形態では、前記遠心分離容器は、それぞれが、異なる抗凝血剤及び全血容積に関連付けられる、2つの別々の使用のシナリオを処理するために設計され得る。
第一の使用シナリオは、ヘパリンを含む40μLの全血が沈殿されるときに必要であり得て、血漿の最大容積が回収され、及びヘマトクリットはコンピュータ・ビジョンにより測定される。60%ヘマトクリットか、それ以下の場合、必要な、又は好適な血漿の容積は、約40μL*40%=16μLであり得る。
いくつかの実施形態では、軟膜がかく乱されるべきではないために、100%の血漿を回収することは可能ではないので、従ってチップの底と沈殿の最上部との間に最小限の距離が保たれなければならない。この最小限の距離は、実験的に決定され得るが、必要な安全距離(d)の関数により、犠牲にされるその容積(V)は:V(d)=d*π1.25mm2により見積もり得る。例えば、必要とされる、0.25mmの安全距離については、犠牲にされる容積は、60%ヘマトクリットの場合で1.23μLである。この容積は、遠心分離容器のヘマトクリット部分の内部半径を減少させることにより減少させ得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、狭い部分が、1.5mmを超える抽出チップの外部半径を完全に受け入れなければならないために、既存の前記遠心分離容器の寸法は最小に近いものであり得る。
血漿抽出とともに、いくつかの実施形態では、ヘマトクリットが、コンピュータ・ビジョンにより測定されることが要求され得る。この過程を促進するために、所定の容積のヘマトクリットに対する全体の高さは、管の狭い部分の内部直径を最少化することにより最大化し得る。高さを最大化することにより、ヘマトクリット容積の変化及びカラムの物理的高さの関係は最適化されることができ、従って測定に使用し得るピクセル数を増加させる。管の狭い部分の高さは、80%ヘマトクリットの最悪のシナリオを受け入れるのにも十分長いが、それでも効率的な抽出を可能にするために、カラムの最上部に血漿の小さい部分を残すことができる。従って、40μL*80%=32μLが、ヘマトクリットの正確な測定のために要求される容積収容能力である。設計されるところの、チップの狭い部分の容積は、最悪の場合においても、いくらかの血漿の容積が残存できる、約35.3μLであることができる。
第二の使用シナリオは、はるかに複雑であり、及び1つ、それ以上、又は以下の全てを必要とする:
・ 全血の沈殿
・ 血漿の抽出
・ 溶解緩衝液中での沈殿の再懸濁及び染色
・ 残存する白血球の沈殿化
・ 上澄み液の除去
・ 白血球の再懸濁
・ 白血球懸濁液の完全な抽出
濃厚沈殿を完全に再懸濁するために、実験は、沈殿を含む管の底まで完全に到達する能力のあるチップにより、沈殿を物理的にかく乱することを示している。再懸濁のために用いる管の底の好適な配置は、標準的な市販のPCRチューブに類似した半球状の形状であると思われる。他の実施形態では、他の管の底の形状を用い得る。この遠心分離容器は、抽出チップとともに、抽出チップが、物理的に底部に接触しながら、これらの幾何学的な要件を守り、再懸濁プロセスを促進するために設計し得る。
手動による再懸濁実験の間に、管の底部、及びチップの底部の物理的接触が、体液の移動を防止する密封を形成し得ることに気付いた。体液が流れることを許容しながら、沈殿を完全にかく乱することの両方を実現するために、微妙な間隔を置くことを用い得る。ロボット・システムにおいて、この処理を促進するために、遠心分離容器の底部に物理的な機能を与え得る。いくつかの実施形態では、この機能は管の底部の周囲に配置された4つの小さな半球状の突起を含み得る。前記抽出チップが完全に管の中に挿入され、及び物理的な接触を与えることを可能にする場合、チップの端部は突起の上で休止でき、及び体液は、突起の間を自由に流れることができる。このことは、小さな容積(〜0.25μL)が隙間の間で失われることを引き起こす。
溶解過程の間、いくつかの実施では、最予想体液容積は60μLであり、抽出チップにより移動される25μLと合わせるとmay85μLの全体の容積収容能力を要し得る。100μLの現在の最大容積を有する設計はこの要件を超えることができる。第二の使用シナリオの他の態様は、同様か、又はすでに議論されたチップ特性を要求する。
前記遠心分離容器の上部の形状は、ピペット・ノズルと嵌合するように設計され得る。本明細書の他の部分に記載されるか、又は当技術分野で周知のいかなるピペット・ノズルも使用し得る。管の上部の外部の形状は、流れノズル及びカートリッジの両方が、その周囲に設計される反応チップのそれに厳密に適合する。いくつかの実施形態では、小さな突起部(ridge)が上部の内表面に外接する。この突起部は最大体液高さの視認可能なマーカーであることができ、コンピュータ・ビジョン・システムを用いる自動的な誤差の検出を容易にするために作られている。
いくつかの実施形態では、完全に嵌合したノズルの底部から最大体液ラインの頂部までの距離は2.5mmである。この距離は抽出チップに対する推奨距離の4mmよりも1.5mm少ない。この減少した距離は、最少容積要件を順守しながら、抽出チップの長さの最少化する必要性により引き起こされ得る。この減少した距離の正当化は管の特定の使用から派生する。いくつかの実施においては、体液は、最上部からのみ管により交換されることができ、ノズルと嵌合しながら有することのできる最大体液は、任意の所定の時間において予想される全血の最大量(40μL)であるためである。この体液の高さはノズルの底部よりも十分に下にある。別の懸念は、他の時間に、管の中の体液容積が、これよりはるかに大きく、及びノズルの高さまで管壁を濡らし得ることである。いくつかの実施形態では、このことは、合計容積が最大仕様より少なくてさえも、管の中に含まれる任意の体液のメニスカスが体液の最大高さを超えないことを確実にするために管を使用する者次第である。他の実施形態では、管の中に体液を収容し続けるために他の特性が提供され得る。
本明細書において提供される、いかなる寸法、サイズ、容積、又は距離も、例示のみのために提供されている。本明細書において言及される量に比例的であっても、又はなくてもよい、他の任意の寸法、サイズ、容積又は距離を用い得る。
前記遠心分離容器は、体液の交換のプロセス、並びにチップを素早く挿入及び除去する間に、一連の力を受ける。管が拘束される場合、これらの力は、遠心分離機バケットから管を吊り上げるか、又は除去するために十分強くなることが可能である。移動を防止するために、前記管は、何らかの方法で固定されなければならない。これを達成するために、管の外部の底部に外接する小さなリングが加えられた。このリングは、バケット上の機械的特性に適合して、容易に嵌合され得る。突起を保持する力が、体液操作の間に、受ける力よりも大きく、しかしノズルと嵌合されるときの摩擦力より小さい限り、従ってこの問題は解決される。
抽出チップ
抽出チップは、遠心分離容器と相互作用し、効率的に血漿を抽出し、及びペレット化された細胞を再懸濁するために設計され得る。所望の場合、その合計の長さ(例えば、34.5mm)は、米国特許出願第12/244,723号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものを含むが、それらには限定されない、別の血液チップに正確に適合するが、遠心分離容器の底に物理的に接触するために、十分長くあることができる。管の底に接触する能力は、いくつかの実施形態では、再懸濁プロセス、及び白血球懸濁物を完全に回収することの、両方のために必要とされ得る。
抽出チップの要求される容積は、任意の所定の時間において前記遠心分離容器から吸引するために予測される最大容積により決定される。いくつかの実施形態では、この容積は、おおよそ60μLであってよく、85μLであるチップの最大収容能力よりも少なくてよい。いくつかの実施形態では、要求される容積より大きな容積のチップが提供され得る。遠心分離容器と同様に、チップの上の部分に外接している内部の特性が、この最大容積の高さを標識付けるために用いられ得る。最大容積の線及び嵌合したノズルの頂部との間の距離は4.5mmであってよく、これはノズルの汚染を防止するために安全な距離とみなされる。ノズルの汚染を防止するために、任意の十分な距離が用いられ得る。
前記遠心分離機は、沈殿したLDLコレステロールを堆積させるために用い得る。画像化が、沈殿物の完全な除去を示す、上澄み液が透明であることを検証するために用いられ得る。
一実施例では、血漿はデキストラン硫酸(25mg/dL)及び硫酸マグネシウム(100mM)の混合物中に、希釈されることができ(例えば、1:10)、及び次いでLDLコレステロールを沈殿させるために1分間インキュベートされることができる。反応生成物は、遠心分離機のチューブ内に吸引され、次いでキャップを付け及び3000rpmで3分間回転される。画像は、それぞれ、米国特許出願第13/355,458号、及び13/244,947号ににおいて示され、及び参照により、全ての目的において、本願に組み込まれるが、遠心分離前に撮影されたオリジナルの反応混合物(白色沈殿を示す)の画像、遠心分離(透明な上澄み液を示す)に次いで撮影された画像、及びLDLコレステロール沈殿(キャップの除去後)に撮影された画像である。
本発明において使用し得る他の遠心分離機の例は、米国特許第5,693,233号、5,578,269号、6,599,476号及び米国特許出願第2004/0230400号、2009/0305392号、及び2010/0047790号中に記載されており、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
プロトコール例
遠心分離及び処理には、プロトコールの多くの変形が用いられ得る。例えば、血球計算のために、白血球を処理及び濃縮するための遠心分離機に用いられる典型的なプロトコールは、以下のステップの1つ以上を用いる。以下のステップは、変化した順番で、又は以下のステップの任意のものが、他のステップにより置換されて提供され得る:
1. 10μLの抗凝固剤により抗凝固処理された血液を受け取る(ピペットは遠心分離機バケットの底部に血液を注入する)。
2. 赤血球及び白血球を遠心分離(<5分x10,000g)により沈降させる。
3. ヘマトクリットを画像化により測定する。
4. 細胞ペレットをかく乱することなく、血漿をピペット中にゆっくり吸引して除去する(4μLが最悪の場合のシナリオ[60%ヘマトクリット]に対応する)。
5. 20μLの緩衝化された生理食塩水に溶解された最大5つの蛍光標識された抗体の適切な混合液を加えたのちに、沈殿を再懸濁する。
6. 37Cで15分間インキュベートする。
7. 赤血球溶解溶液(塩化アンモニウム/重炭酸カリウム)を、白血球固定化試薬(ホルムアルデヒド)と混合することにより、溶解/固定化試薬を準備する。
8. 30μLの溶解/固定化試薬(合計反応容積約60μL)を加える。
9. 37Cで15分間インキュベートする。
10. 白血球を遠心分離(10,000g)により沈降させる。
11. 上澄みの溶血血液を除去する。
12. 緩衝液(等張緩衝化生理食塩水)を加えることにより白血球を再懸濁する。
13. 正確に容積を測定する。
14. サンプルを血球計算に送達する。
これらのステップはサンプルを受け取ることを含む。このサンプルは、血液などの体液か、又は本明細書の別の部分に記載される任意の他のサンプルであってよい。このサンプルは、本明細書の別の部分に記載される任意の容積測定などの少容積であってよい。いくつかの例では、このサンプルは抗凝固剤を有することができる。
分離のステップが生じる。例えば、密度に基づく分離が生じる。かかる分離は、遠心分離、磁気的分離、溶解、又は当技術分野で周知の任意の他の分離技法により生じ得る。いくつかの実施形態では、前記サンプル血液であり、及び赤血球及び白血球細胞が分離され得る。
一実施形態においては、測定も行い得る。いくつかの例では、この測定は画像化か、又は本明細書の別の部分に記載される任意の他の検出機構により行い得る。例えば、分離された血液サンプルのヘマトクリットは、画像化により行い得る。画像化は、デジタル・カメラ又は本明細書に記載される任意の他の画像捕捉機器により行い得る。
一実施形態においては、サンプルの1つ以上の構成要素を除去し得る。例えば、このサンプルが固体及び液体構成要素に分離される場合、液体の構成要素が移動され得る。血液サンプルの血漿がピペットにより除去し得る。この液体構成要素は、固体の構成要素をかく乱することなく除去され得る。前記画像化は、液体構成要素、又は任意の他の選択されたサンプルの構成要素の除去を支援できる。例えば、この画像化は、血漿がどこに位置するかを決定するために用いることができ、及び血漿を除去するためのピペットの配置を支援し得る。
いくつかの実施形態では、試薬又は他の物質がサンプルに加えられ得る。例えば、サンプルの固体部分は再懸濁され得る。標識された物質が加えられることができる。1つ以上のインキュベーションが生じ得る。いくつかの例では、溶解及び/又は固定化試薬を転化し得る。追加的な分離及び/又は再懸濁ステップが生じ得る。必要に応じて、希釈及び/又は濃縮が生じ得る。
サンプルの容積を測定し得る。いくつかの例では、サンプルの容積は、的確及び/又は正確な様式で測定し得る。サンプルの容積は、本明細書の別の部分に記載される変動係数などの低い変動係数を有するシステムにより測定され得る。いくつかの例では、サンプルの容積は、画像化を用いて測定され得る。サンプルの画像が捕捉され、及びこのサンプルの容積が画像から計算され得る。
サンプルは、所望のプロセスに送達され得る。例えば、サンプルは血球計算のために送達され得る。
別の実施例では、遠心分離機を用いても、用いなくてもよい核酸精製の典型的なプロトコールは、以下の1つ以上のステップを含む。このシステムは、核酸テンプレートを、検出のために指数的な増幅反応に送達するために、DNA/RNA抽出を可能にできる。このプロセスは、核酸を、限定はされないが、全血、血清、ウイルス輸送培地、ヒト及び動物組織サンプル、食品サンプル、及び微生物培養物などの様々なサンプルから抽出するために設計され得る。このプロセスは、完全に自動化されることができ、及び一貫して及び定量的な様式で、DNA/RNAを抽出し得る。以下のステップは、変化する順番で、又は他のステップが任意の以下のステップにより置換されて、提供され得る:
1.サンプル溶解。サンプル中の細胞は、カオトロピック塩緩衝液を用いて溶解し得る。このカオトロピック塩緩衝液は、以下のものの1つ以上のを含む:限定はされないが、3〜6Mグアニジン塩酸塩、又はグアニジニウム又はグアニジンチオシアン酸塩;0.1〜5%v/vの典型的な濃度のドデシル硫酸ナトリウム(SDS);1〜5mM典型的な濃度のエチレンジアミン四酢酸(EDTA);1mg/mLの典型的な濃度のリゾチーム;1mg/mLの典型的な濃度のプロテイナーゼ−K;及びpHは、HEPESなどの緩衝液を用いて7〜7.5に設定され得る。いくつかの実施形態では、前記サンプルは、20〜95℃の典型的な温度で、0〜30分間インキュベートされ得る。イソプロパノール(50%〜100%v/v)が、溶解後に混合物に加えられ得る。
2.表面充填。溶解されたサンプルは、限定はされないが、クロマトグラフィーのスタイルのカラムに充填された樹脂担体、バッチ型の様式でサンプルと混合された磁気ビーズ、体液化されたベッド様式中に懸濁された樹脂を通してポンプ移送されたサンプル、及び閉鎖されたチャンネルを通じて、接線流の様式で表面上をポンプ移送されたサンプルなどの、機能化された表面(しばしば、ビーズの充填されたベッドの形態における)に曝露される。この表面は、溶解緩衝液の存在下に、核酸(例えば、DNA、RNA、DNA/RNAハイブリッド)と結合するために機能化され得る。表面のタイプは、シリカ、及びジエチルアミノエタノール(DEAE)などの官能基などのイオン交換官能基を含み得る。溶解された混合物は、これらの表面に曝露されることができ、及び核酸が結合する。
3.洗浄。前記固体表面は、pH7.0〜7.5の0〜2M塩化ナトリウム及びエタノール(20〜80%v/v)溶液などの塩溶液によって洗浄される。この洗浄は、充填と同じ様式で行われ得る。
4.溶出。核酸は、表面を水又はpH7〜9の緩衝液に曝露することにより抽出し得る。溶出は、充填と同じ様式で行われ得る。
これらのプロトコールの多くの変形、又は他のプロトコールが、前記システムにより使用され得る。かかるプロトコールは、任意のプロトコール又は本明細書に記載された方法と組み合わせて、又はそれらの代わりに使用し得る。
いくつかの実施形態では、血球計算のために、遠心分離により充填され及び濃縮された細胞を回収できることが重要である。いくつかの実施形態では、このことはピペット機能を有する機器により可能である。液体(典型的には等張緩衝化された生理食塩水、溶解剤、緩衝液中の溶解剤及び固定化剤の混合物又は標識化された抗体の混合物)が遠心分離機バケットに分注されることができ、及び繰り返し吸引及び再懸濁され得る。ピペットのチップは、プロセスを促進するために、血中血球に強制的に挿入することができる。画像分析は、全ての細胞が再懸濁されたことを客観的に検証することにより、プロセスを支援し得る。
分析前にサンプルを処理するためのピペット及び遠心分離機の使用
本発明の実施形態に従い、前記システムは、ピペット機能、ピックアンドプレース及び遠心分離能力を有し得る。かかる能力は、非常に少ない容積のサンプルによる、ほとんど全てのタイプのサンプルの前処理及び複雑な検定手順を効率的に行うことを可能にする。
特に、前記システムは、形成された構成要素(赤血球及び白血球)を血漿から分離することを可能にする。前記システムは、形成された構成要素の再懸濁も可能にし得る。いくつかの実施形態では、前記システムは、固定化され及び溶血された血液からの白血球の濃縮を可能にし得る。前記システムは、核酸を放出するために細胞の溶解も可能にし得る。いくつかの実施形態では、(典型的にはビーズ化された)固相試薬(例えば、シリカ)により充填されたチップを通じた濾過による、核酸の精製及び濃縮が前記システムにより可能にされ得る。前記システムは、固相抽出に続いて、精製された核酸の溶出も可能にし得る。沈殿物の除去及び収集(例えばポリエチレングリコールを用いて沈殿されたLDLコレステロール)も前記システムにより可能にされ得る。
いくつかの実施形態では、前記システムは、親和性(affinity)による精製を可能にし得る。ビタミン−D及びセロトニンなどの低分子は、ビーズ化(粒子化)された疎水性基質に吸着されることができ、次いで有機溶媒を用いて溶出され得る。抗原が、抗体により覆われた基質の上に提供されることができ、及び酸により溶出される。同じ方法が、トロンボキサン−B2及び6−ケト−プロスタグランジンF1αなどの低濃度で見出される検体の濃縮に用いられ得る。抗原は、抗体又はアプタマーにより被覆された基質の上に提供され、及び次いで溶出され得る。
いくつかの実施形態では、前記システムは、検定に先立ち、検体の化学的修飾を可能にし得る。セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)の検定のために、例えば、検体を試薬(無水酢酸などの)を用いて、誘導体(アセチル化された形態などの)に変換することが要求される場合がある。これは、抗体により認識され得る検体の形態を生成させるために行うことができる。
液体はピペットを用いて移動させ得る(真空吸引及びポンピング)。このピペットは、比較的低い陽圧及び陰圧に限定することができる(おおよそ0.1〜2.0気圧)。強制的に液体をビーズ化された固相媒体を通過させることが必要な場合に、はるかに高い圧力を生成するために遠心分離機を用い得る。例えば、5cmの半径を有する回転子を10,000rpmの速度で用いる場合、約5,000xg(約7気圧)の力を生成でき、液体を充填されたベッドなどの抵抗性の媒体を通過させるのに十分である。本明細書の別の部分で議論されるか、又は当技術分野で周知の任意の遠心分離機の設計及び構成を用い得る。
非常に少ない容積の血液のヘマトクリットの測定を行う場合があり得る。例えば、安価なデジタル・カメラに、コントラストが不良な場合でも、小さな被写体の良好な画像を撮影する能力がある。この能力を用いて、本発明のシステムは、非常に少ない容積の血液のヘマトクリットの自動化された測定を可能にできる。
例えば、1μLの血液をミクロキャップ(microcap)のガラス毛細管に採取する。この毛細管を、次いで硬化性接着剤で密封し、及び次いで10,000xgで5分間遠心分離する。血中血球容積は、容易に測定でき、及び血漿メニスカス(矢印で示される)も見られるので、ヘマトクリットが正確に測定される。このことは、この測定をするために、前記システムが比較的大きな容積の血液を無駄にしないことを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、大きな画像を撮影するために、顕微鏡による操作を行わずに、前記カメラを「そのままで」用い得る。他の実施形態では、画像を拡大するために顕微鏡又は他の光学的技法を用い得る。一実施において、ヘマトクリットが、追加的な光学的インターフェースなしで、デジタル・カメラを用いて測定され、及び測定されたヘマトクリットは、従来の臨床検査室での多くのマイクロリットルのサンプルを必要とするミクロヘマトクリットにより測定されたものと同一であった。いくつかの実施形態では、サンプル・カラムの長さ及び充填された赤血球のカラムの長さを非常に正確に測定できる(+/−<0.05mm)。血液サンプル・カラムが約10〜20mmであることを考えると、ヘマトクリットの標準偏差は1%よりもはるかに良好であり、標準的な臨床検査室の方法により得られたものに一致する。
前記システムは、赤血球沈降速度(ESR)の測定を可能にできる。非常に小さな距離及び距離の変化速度を測定するためのデジタル・カメラの能力を、ESRの測定のために利用できる。一実施例では、3つの血液サンプル(15μL)が、“反応チップ”中に吸引された。1時間にわたり、2分間の間隔で画像が捕捉された。画像解析が、赤血球及び血漿の間の界面の移動の測定に用いられた。
測定の正確性が、データを多項式関数に近似して、及びデータ及び近似曲線(全てのサンプルについて)の差の標準偏差を計算することにより、見積もることができる。前記実施例では、1時間にわたって移動した距離に関連付けた場合に、これは0.038mm又は<2%CVであることが決定された。従って、ESRが、この方法により正確に測定できる。ESRを測定する別の方法は、距離対時間の関係の最大勾配を測定することである。
遠心分離機
次いで図9〜11を参照するが、遠心分離機のより更なる実施形態を記載する。本発明のいくつかの実施形態に従い、システムは、1つ以上の遠心分離機を含み得る。前記システム中の機器は、その中に1つ以上の遠心分離機を含み得る。例えば、1つ以上の遠心分離機が機器筐体中に提供される。モジュールは、1つ以上の遠心分離機を有し得る。1つ、2つ、又はそれより多い、機器のモジュールが、その中に遠心分離機を有し得る。この遠心分離機は、モジュール支持構造により支持されるか、又はモジュール筐体内に収容され得る。この遠心分離機は、小型、平板な形状因子を有することができ、及び小さな設置面積のみを占有する。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、ポイント・オブ・サービス用途のために小型化し得るが、約10,000 rpm以上の高速で回転する能力を保持し続け、及び最大約1200 m/s2 以上の重力耐久能力を有する。
いくつかの実施形態では、遠心分離機は、1つ以上のサンプルを受け入れるために構成され得る。遠心分離機は、異なる密度の物質の分離及び/又は生成に用い得る。かかる物質の例としては、ウイルス、微生物、細胞、タンパク、環境組成物、又は他の組成物が挙げられる。遠心分離機は、後続する測定のための細胞及び/又は粒子の濃縮に用い得る。
いくつかの実施形態では、遠心分離機は、サンプルが空洞の壁に接することができるような、サンプルを受け入れるために構成できる1つ以上の空洞を有し得る。代替的に、前記空洞は、その中にサンプルを収容するサンプル管を受け入れるために構成され得る。空洞についての任意の本明細書の記載が、サンプル又はサンプル容器を受け入れ及び/又は収容することのできる構成に適用され得る。例えば、空洞は、物質中の窪み、バケット形式、空洞の内部を有する突起、サンプル容器と相互連結されるために構成された部材を含み得る。空洞の任意の記述は、凹面又は内表面を有しても、有さなくてもよい形状も含み得る。サンプル管の実施例は、本明細書の別の部分に記載される、全ての管又はチップの設計を含み得る。サンプル管は、内表面及び外表面を有し得る。サンプル管は、サンプルを受け入れるために構成された、少なくとも1つの開口端を有し得る。この開口端は、閉鎖又は密封し得る。このサンプル管は閉鎖端を有し得る。このサンプル管は、前記体液処理装置のノズルであることができ、この装置はノズル中の体液を回転させるための遠心分離機として作用でき、チップ又は別の管が、そのノズルに取り付けられている。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、8以上、、10以上、12以上、15以上、20以上、30以上、又は50以上の、サンプル又はサンプル管を受け入れるために構成された空洞を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、少容積のサンプルを受け入れるために構成される。いくつかの実施形態では、前記空洞及び/又はサンプル管は、of1、000μL以下、500μL以下、250μL以下、200μL以下、175μL以下、150μL以下、100μL以下、80μL以下、70μL以下、60μL以下、50μL以下、30μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、8μL以下、5μL以下、1μL以下、500nL以下、300nL以下、100nL以下、50nL以下、10nL以下、1nL以下、500pL以下、100pL以下50pL以下、10pL以下5pL以下、又は1pL以下のサンプル容積を受け入れるために構成され得る。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、サンプルを遠心分離機内に収容するカバーを有し得る。このカバーは、サンプルがエアロゾル化及び/又は蒸発することを防止する。前記遠心分離機は、随意的に、サンプルを遠心分離機内に収容し、及び/又はエアロゾル化及び/又は蒸発を防止し得る薄膜、油(例えば、鉱油)、ワックス、又はゲルを有し得る。この薄膜、油、ワックス、又はゲルは、遠心分離機の空洞及び/又はサンプル管内に収容され得るサンプルの上を覆う層として提供される。
遠心分離機は、回転軸の周りを回転するために構成され得る。遠心分離機は、いかなる分当たりの回転数でもスピンすることができる。例えば、遠心分離機は、最大100rpm、1,000rpm、2,000rpm、3,000rpm、5,000rpm、7,000rpm、10,000rpm、12,000rpm、15,000rpm、17,000rpm、20,000rpm、25,000rpm、30,000rpm、40,000rpm、50,000rpm、70,000rpm、又は100,000rpmの速度でスピンできる。特定の時点で、遠心分離機は、休止状態に留まることができる一方、他の時点では、この遠心分離機は回転できる。休止状態にある遠心分離機は回転していない。遠心分離機は、可変速度で回転するために構成され得るいくつかの実施形態では、前記遠心分離機は所望の速度で回転するために制御され得る。いくつかの実施形態では、回転速度の変化率は可変であり及び/又は制御可能である。
いくつかの実施形態では、前記回転軸は垂直であってよい。代替的に、前記回転軸は水平であるか、又は、垂直及び水平の間の任意の角度(例えば、約15、30、45、60、又は75度)であることができる。いくつかの実施形態では、前記回転軸は固定された方向にあることができる。代替的に、前記回転軸は機器の使用中に変化できる。前記回転軸の角度は遠心分離機が回転している間に変化しても、しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、遠心分離機は、基部を含み得る。いくつかの実施形態では、この基部は遠心分離機回転子を含む。この基部は上面及び下面を有し得る。前記基部は、回転軸の周囲を回転するために構成され得る。前記回転軸は、基部の上面及び/又は下表面と垂直であることができる。いくつかの実施形態では、この基部の上面及び/又は下面は平面又は曲面であり得る。上面及び下面は、互いに実質的に平行であっても、なくてもよい。
いくつかの実施形態では、前記基部は円形の形状を有し得る。前記基部は、限定はされないが、楕円形状、三角形形状、四角形形状、五角形形状、六角形形状、又は八角形形状を含む、任意の他の形状を有し得る。
前記基部は高さ及び1つ以上の横寸法(例えば、直径、幅、又は長さ)を有し得る。前記基部の高さは回転軸に平行であり得る。前記横寸法は、回転軸に垂直であり得る。前記基部の横寸法は、高さよりも大きくてよい。前記基部の横寸法は、高さの、2倍以上、3倍以上、4倍以上、5倍以上、6倍以上、8倍以上、10倍以上、15倍以上、又は20倍以上大きくてよい。
前記遠心分離機は任意のサイズを有し得る。例えば、遠心分離機は、約200cm2以下、150cm2以下、100cm2以下、90cm2以下、80cm2以下、70cm2以下、60cm2以下、50cm2以下、40cm2以下、30cm2以下、20cm2以下、10cm2以下、5cm2以下、又は1cm2以下の設置面積を有し得る。前記遠心分離機は、約5cm以下、4cm以下、3cm以下、2.5cm以下、2cm以下、1.75cm以下、1.5cm以下、1cm以下、0.75cm以下、0.5cm以下、又は0.1cm以下の高さを有し得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の最大寸法は、約15cm以下、10cm以下、9cm以下、8cm以下、7cm以下、6cm以下、5cm以下、4cm以下、3cm以下、2cm以下、又は1cm以下であり得る。
前記遠心分離機基部は、駆動機構を受け入れるために構成され得る。駆動機構は、電動機、又は遠心分離機を回転軸の周りで回転させ得る、任意の他の機構であってよい。前記駆動機構は、ブラシレス電動機回転子及びブラシレス電動機固定子を含み得る、ブラシレス電動機であってよい。前記ブラシレス電動機は、誘導電動機であってよい。前記ブラシレス電動機回転子は、前記ブラシレス電動機固定子の周囲を取り囲み得る。前記回転子は、回転軸の周囲の固定子の周りを回転するために構成され得る。
前記基部は、前記ブラシレス電動機回転子に接続されるか、又はそれを組み込むことができ、それにより前記基部が固定子の周りを回転することを引き起こし得る。前記基部は、回転子に固定されるか、又は回転子と一体的に回転し得る。前記基部固定子の周りを回転でき、及び前記電動機の回転軸に直交する平面は、前記基部の回転軸に直交する平面と同一平面上にある。例えば、前記基部は、実質的に基部の上面及び下面の間を通過する、前記基部の回転軸と直交する平面を有し得る。前記電動機は、実質的に電動機の中心を通過する、電動機回転軸に直交する平面を有し得る。前記基部平面及び電動機平面は、実質的に同一平面上にある。前記電動機平面は、基部の上面及び下面の間を通過する。
ブラシレス電動機組立品は、電動機回転子及び固定子を含み得る。前記電動機組立品は、電子回路構成要素を含み得る。ブラシレス電動機の前記電動機回転子組立品への組み込みは、遠心分離機組立品の全体のサイズを減少させ得る。いくつかの実施形態では、前記電動機組立品は、前記基部の高さを超えては延伸しない。他の実施形態では、前記電動機組立品の高さは、基部の高さの1.5倍程度、基部の高さの2倍程度、基部の高さの2.5倍程度、基部の高さの3倍程度、基部の高さの4倍程度、又は基部の高さの5倍程度であってよい。前記電動機回転子は、前記電動機回転子が基部の外側に露出しないように、前記基部により取り囲まれ得る。
前記電動機組立品は、スピンドル/シャフト組立品を必要とすることなく、遠心分離機の回転に作用し得る。前記回転子は制御装置及び/又は電源に電気的に接続された固定子の周囲を取り囲み得る。
いくつかの実施形態では、前記空洞は、前記基部が休止状態にあるときに第一の配向を有し、及び前記基部が回転しているときに第二の配向を有するために構成され得る。前記第一の配向は垂直な配向であり、及び第二の配向は水平な配向であり得る。前記空洞は垂直及び/又は回転軸から、約0度、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、又は90度以上であることのできるいかなる配向をも有し得る。いくつかの実施形態では、前記第一の配向は、第二の配向よりも垂直により近い。前記第一の配向は、第二の配向よりも前記回転軸に平行に近い。代替的に、前記空洞は、前記基部が休止状態にあるか、回転しているかに関わらず同一の配向を有し得る。空洞の配向は、前記基部が回転している速度に依存しても、しなくてもよい。
前記遠心分離機は、サンプル管を受け入れ、並びに前記基部が休止状態にあるときに、サンプル管が第一の配向の配向を有し、及び前記基部が回転しているときに、サンプル管が第二の配向を有するために構成され得る。前記第一の配向は垂直な配向であり、及び第二の配向は水平な配向であり得る。前記サンプル管は、前記サンプル管が、垂直から約0度、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、又は90度以上である任意の配向を有し得る。いくつかの実施形態では、前記第一の配向は、第二の配向よりも垂直により近い。代替的に、前記サンプル管は、前記基部が休止状態にあるか、回転しているかに関わらず同一の配向を有し得る。前記管の配向は、前記基部が回転している速度に依存しても、しなくてもよい。
図9は、本発明の実施形態に従った、遠心分離機の1つの非制限的な例を示している。前記遠心分離機は、下面3602及び/又は上面3604を有する基部3600を含み得る。前記基部は1つ、2つ以上のウイング3610a、3610bを含み得る。
ウイングは基部を通じて延伸する軸の上に折りたたむために構成される。いくつかの実施形態では、この軸は、基部を通した割線を形成し得る。前記基部を通じて延伸する軸は、1つ以上の枢着部3620により形成され得る、折り重なり軸であり得る。ウイングは、軸の側に基部の全部分を含み得る。基部の全体の部分は折り重なることができ、それにより前記ウイングを形成する。前記基部の中央部分3606は、前記回転軸を交差し得る一方、前記ウイングは交差しない。前記基部の中央部分は、前記ウイングよりも前記回転軸に近い。前記基部の中央部分は、駆動機構3630を受入れるために構成され得る。前記駆動機構は電動機又は前記基部が回転することをもたらす任意の他の機構であることができ、及び更に本明細書の他の部分において更に詳細に議論され得る。いくつかの実施形態では、ウイングは、前記基部設置面積の約2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、又は40%以上の設置面積を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記基部を貫通する複数の折り重ね軸が提供され得る。前記折り重ね軸は相互に平行であり得る。代替方法として、いくつかの折り重ね軸は、互いに直交し得るか、相互に対して任意の他の角度にあることができる。折り重ね軸は、前記基部の下側表面、前記基部の上側表面、又は前記基部の下側及び上側表面の間を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記折り重ね軸は、下側表面により近い前記基部、又は上側表面により近い前記基部を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、枢着部は、前記基部の下側表面上又はそのより近傍に、又は前記基部の上側表面にあるか、又はそのより近傍にあり得る。
1、2、3、4、5、6個以上の空洞がウイングに提供され得る。例えば、ウイングは、1つ、2つ以上のサンプル又はサンプル容器を受入れるために構成され得る。それぞれのウイングは、同一の数の容器又は異なる数の容器を受入れる能力を有し得る。前記ウイングは、サンプル容器を受取るために構成され、前記サンプル容器は前記基部が休止状態にあるときに第一の配向に配向され、及び前記基部が回転状態にあるときに第二の配向に配向されるために構成され得る空洞を含み得る。
いくつかの実施形態では、前記ウイングは前記基部の中央部分に対してある角度であるために構成され得る。例えば、前記ウイングは前記基部の中央部分に対して90〜180度の間にあることができる。例えば、前記ウイングは、前記基部が休止状態にあるとき垂直に配向され得る。前記ウイングは、垂直に配向されたときに、前記基部の中央部分から90度であり得る。前記ウイングは、前記基部が回転状態にあるとき、水平に配向され得る。前記ウイングは、水平に配向されたときに、前記基部の中央部分から180度にあることができる。前記基部が回転状態にあるときに、前記ウイングは前記基部から延伸して実質的に無中断表面を形成できる。例えば、前記基部が回転状態にあるとき、前記ウイングは、前記基部の底部及び/又は上面の、実質的に連続表面を形成するために、延伸され得る。前記ウイングは、前記基部の中央部分に対して下側に折り畳まれるために構成され得る。
ウイングのための枢着部は、1つ以上の枢動ピン3622を含み得る。枢動ピン前記ウイングの一部分及び前記基部の中央部分の一部分を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記ウイング及び前記基部の中央部分は、前記ウイングが、前記基部の中央部分に対して横方向に滑ることを防止し得る、連動機能3624、3626を有し得る。
ウイングは、前記折り重ね及び/又は枢着部3620より下側に位置付けられる、重心3680を有し得る。前記ウイングの重心は、前記基部が休止状態にあるときには、前記基部を貫通して延伸する前記軸よりも下側に配置され得る。前記ウイングの重心は、前記基部が回転状態にあるときには、前記基部を貫通して延伸する前記軸よりも下側に配置される。
前記ウイングは、異なる密度を有する2つ以上の異なる材料から形成され得る。代替方法として、前記ウイングは、単独の材料から形成され得る。一実施例では、前記ウイングは軽い重量のウイングキャップ3640及び重いウイング基部3645を有し得る。いくつかの実施形態では、前記ウイングキャップは、前記ウイング基部よりも低い密度を持つ材料から形成され得る。例えば、前記ウイングキャップは、プラスチックから形成され得る一方、前記ウイング基部は、鋼鉄、タングステン、アルミニウム、銅、真ちゅう、鉄、金、銀、チタン、又はその任意の組合せ又は合金などの金属から形成される。より重いウイング基部は、ウイングの重心を、折り重ね軸及び/又は枢着部より下に提供することを支援し得る。
前記ウイングキャップ及びウイング基部は、当技術分野で周知の任意の機構により結合され得る。例えば、ファスナー3650が提供されることができ、又は接着剤、溶接、連動機能、クランプ、フック及びループファスナー、又は任意の他の機構が使用され得る。前記ウイングは、随意的に挿入物3655を含み得る。前記挿入物は、前記ウイングキャップよりも、より重い材料から形成され得る。前記挿入物は、ウイングの重心を折り重ね軸及び/又は枢着部よりも下に提供することを支援し得る。
1つ以上の空洞3670が、前記ウイングキャップ、又は前記ウイング基部、若しくはその任意の組合せの中に提供され得る。いくつかの実施形態では、空洞は、複数のサンプル容器構成を受入れるために構成され得る。前記空洞は内表面を有し得る。前記内部の表面の少なくとも一部分はサンプル容器に接触し得る。一実施例では、前記空洞は第一の構成を有する第一のサンプル容器が前記空洞内に嵌合し、及び第二の構成を有する第二のサンプル容器が前記空洞内に嵌合することを可能にし得る1つ以上の棚又は内部の表面機能を有し得る。異なる構成を有する前記第一及び第二のサンプル容器は、前記空洞の内表面の異なる部分に接触し得る。
前記遠心分離機は、流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記遠心分離機は、ピペット又は他の流体取扱い機器に結合するために構成され得る。いくつかの実施形態では、水密密封が前記遠心分離機及び前記流体取扱い機器の間に形成され得る。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器からのサンプルを受取るために構成され得る。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器からのサンプル容器を受取るために構成される。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器が、前記遠心分離機からのサンプルを拾上げるか、又は吸引することを可能にする。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器がサンプル容器を拾上げることを可能にする。
サンプル容器は、前記流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記サンプル容器は、ピペット又は他の流体取扱い機器に結合するために構成され得る。いくつかの実施形態では、液密密封が前記サンプル容器及び前記流体取扱い機器の間に形成され得る。前記サンプル容器は、前記流体取扱い機器に係合することができ、及び前記流体取扱い機器から分注されるサンプルを受取るために構成され得る。前記サンプル容器は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器が、前記サンプル容器からのサンプルを拾上げるか、又は吸引することを可能にする。
サンプル容器は、遠心分離機のウイングから外へ延伸するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部は、前記ウイングが折り畳まれたときに、前記サンプル容器が前記遠心分離機ウイングから外へ延伸することを可能にするために、及び折り畳まれた状態及び延伸された状態の間で、前記ウイングが旋回することを可能にするために構成され得る。
図10は、本明細書に記載される別の実施形態により提供される遠心分離機に従う非制限的な実施例を示す。前記遠心分離機は底面3702及び/又は上面3704を有する基部3700を含み得る。前記基部は、1つ、2つ以上のバケット3710a、3710bを含み得る。
バケットは前記基部を貫通して延伸するバケット旋回軸の周りを旋回するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記軸は、前記基部を貫通する割線を形成し得る。前記バケットは、回転点3720の周りを旋回するために構成され得る。前記基部は、駆動機構を受入れるために構成され得る。一実施例では、前記駆動機構は、ブラシレス電動機などの電動機であってよい。前記駆動機構は、回転子3730及び固定子3735を含み得る。前記回転子は、随意的にブラシレス電動機回転子、及び前記固定子は随意的にブラシレス電動機固定子であってよい。前記駆動機構は、前記基部が回転すること引き起こす任意の他の機構であってよく、及び本明細書の他の部分において更に詳細が議論され得る。
いくつかの実施形態では、前記バケットに対して前記基部を貫通する複数の回転軸が提供され得る。前記軸は、相互に平行であり得る。代替方法として、いくつかの軸は直交するか、相互に対して任意の他の角度にあることができる。バケット回転軸は、前記基部の下側表面、前記基部の上側表面、又は前記基部下側及び上側表面の間を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記バケット回転軸は、前記基部の下側表面により近い、又は前記基部の上側表面により近い前記基部を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、回転点は、前記基部の下側表面又は前記基部の上側表面にあるか、それらにより近い場所にあることができる。
1つ、2、3、4つ以上の空洞が、バケット中に提供され得る。例えば、バケットは、1つ、2つ以上のサンプル又はサンプル容器3740を受入れるために構成され得る。それぞれのバケットは、同一の数の容器、又は異なる数の容器受入れる能力を有し得る。前記バケットは、サンプル容器を受取るために構成された空洞を含むことができ、前記サンプル容器は、前記基部が休止状態にあるときには、第一の配向に配向され、及びは前記基部が回転状態にあるときには、第二の配向に配向されるために構成され得る。
いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記基部に対してある角度にあるために構成され得る。例えば、前記バケットは前記基部に対して0〜90度の角度の間にあることができる。例えば、前記バケットは、前記基部が休止状態にあるとき垂直に配向され得る。前記バケットは、前記基部が休止状態にあるときには、前記遠心分離機基部の上面を過ぎて上向きに位置付けられることができる。前記基部が休止状態にあるときは、前記サンプル容器の少なくとも一部分は、前記基部の上面を越えて延伸し得る。前記ウイングは、垂直に配向されたときには、前記基部の中央部分から90度であり得る。前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、水平に配向され得る。前記バケットは、水平に配向されたときには、前記基部から0度であり得る。前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、実質的に無中断最上部及び/又は底面を形成するために、前記基部中に後退され得る。例えば、前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、実質的に前記基部の底及び/又は上面の継続表面を形成するために、後退され得る。前記バケットは、前記基部に対して上向きに旋回するために構成され得る。前記バケットは、前記バケットの少なくとも一部分が、前記基部の上面を過ぎて、上向きに旋回するために構成され得る。
バケットのための回転点は、1つ以上の枢動ピンを含み得る。枢動ピンは、前記バケット及び前記基部を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記基部に対して横方向に滑ることを防止するために、前記基部の一部分の間に配置されることができる。
バケットは、前記回転点3720よりも下側に位置付けられる重心3750を有し得る。前記バケットの重心は、前記基部が休止状態にあるときには、前記回転点よりも下側に配置され得る。前記バケットの重心は、前記基部が回転状態にあるときには、前記回転点よりも下側に配置され得る。
前記バケットは、異なる密度を有する2つ以上の異なる材料から形成され得る。代替方法として、前記バケットは、単独の材料から形成され得る。一実施例では、前記バケットは本体3715及び挿入物3717を有し得る。いくつかの実施形態では、前記本体は、前記挿入物よりも密度の低い材料から形成され得る。例えば、前記本体は、プラスチックから形成され得る一方、前記挿入物は、タングステン、鋼鉄、アルミニウム、銅、真ちゅう、鉄、金、銀、チタン、若しくはその任意の組合せ又は合金などの金属から形成される。より重い挿入物は、バケット重心を、回転点の下に提供することを支援し得る。前記バケット材料は、より高い密度の材料及びより低い密度の材料を含むことができ、より高い密度の材料は、前記回転点より下に配置される得る。前記遠心分離機が休止状態にあるときには、前記バケットが、自然に開口端を上向きに、及びより重い端を下向きにして、スピンするために、前記バケットの重心が、位置決めされ得る。前記遠心分離機が特定の速度で回転しているときには、前記バケットが自然に後退するように、前記バケットの重心は位置付けられ得る。前記バケットは、前記速度が、特定の速度、又は本明細書の他の部分で言及される任意の速度を含み得る所定の速度にあるときに、後退し得る。
1つ以上の空洞が前記バケット中に提供され得る。いくつかの実施形態では、空洞は、複数のサンプル容器の形状を受入れるために構成され得る。前記空洞は内表面を有し得る。前記内部の表面の少なくとも一部分はサンプル容器に接触し得る。一実施例では、前記空洞は第一の形状を有する第一のサンプル容器が前記空洞内に嵌合し、及び第二の形状を有する第二のサンプル容器が、前記空洞内に嵌合することを可能にし得る、1つ以上の棚又は内部の表面機能を有し得る。図9〜11の実施形態は、高さ対幅に関して高いアスペクト比を有する遠心分離容器を示しているが、高さが幅以下である実施形態も、代替的な実施形態では、用い得ることを理解されたい。
サンプル容器は、以前に言及したように、前記流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記遠心分離機は、ピペット又は他の流体取扱い機器と接続するために構成され得る。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器により分注されたサンプルを受け入れるか、又は前記流体取扱い機器により吸引されるべきサンプルを提供するために構成され得る。遠心分離機は、サンプル容器を受け入れるか、又は提供するために構成され得る。
サンプル容器は、以前に言及したように、前記流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記サンプル容器は、ピペット又は他の流体取扱い機器と結合するために構成され得る。
サンプル容器は、バケットの外へ延伸するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部は、前記バケットが後退された状態にあるときに、前記サンプル容器が、前記バケットの外へ延伸すること、及び前記バケットが、後退された状態及び突出する状態の間で旋回することを可能にするために構成され得る。前記遠心分離機の上面から外に延伸する前記サンプル容器は、前記遠心分離機へ、及び/又は前記遠心分離機からの、サンプル又はサンプル容器のより容易な移動を可能にする。いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記回転子中に後退するために構成され、雑音及び熱の生成を軽減し、及び必要な電力を低下させるなどの追加的な利益を伴い、小型の組立品を生成し、及び操作中の障害を軽減する。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部は、1つ以上のチャネル、又は溝、導管、又は通路などの他の同様の構造を含み得る。チャネルの任意の記載は任意の同様の構造にも適用され得る。前記チャネルは、1つ以上のボールベアリングを含み得る。前記ボールベアリングは、前記チャネルを通じて滑動し得る。前記チャネルは開放、閉鎖、又は部分的に開放され得る。前記チャネルは、前記ボールベアリングが前記チャネルの外へ降下することを防止するために構成され得る。
いくつかの実施形態では、ボールベアリングは、前記回転子の中の密封/閉鎖された軌道の中に配置され得る。この構成は、特に同時に異なる容積のサンプルを遠心分離しているときに、前記遠心分離機の回転子の動的なバランスをとるために有用である。いくつかの実施形態では、前記ボールベアリングは、前記電動機の外部にあることができ、前記全体のシステムをより強固で及び小型にし得る。
前記チャネルは、前記遠心分離機基部を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の外周に沿って前記基部を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の上側表面、若しくは前記遠心分離機の基部の下側表面にあり得るか、又はそのより近傍にあり得る。ある場合には、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の前記上側及び下側表面から等距離にあり得る。前記ボールベアリングは、前記遠心分離機の基部の外周に沿って滑動し得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記基部を、前記回転軸からいくらかの距離だけ離れて取り囲む。前記チャネルは、円形の実質的な中心において、前記回転軸とともに円形を形成し得る。
図11は、本明細書に記載される別の実施形態により提供される遠心分離機の追加的な、非制限的な実施例を示す。前記遠心分離機は、底面3802及び/又は上面3804を有する基部3800を含み得る。前記基部は1つ、2つ以上のバケット3810a、3810bを含み得る。バケットは、前記基部に接続され得る、モジュールフレーム3820に結合され得る。代替方法として、前記バケットは、直接的に前記基部に接続され得る。前記バケットも、錘3830に取り付けられ得る。
モジュールフレームが、基部に結合され得る。前記モジュールフレームは、前記基部とともに連続的な又は実質的に連続的な表面を形成し得る境界において、前記基部に結合され得る。前記最上部の一部は、前記基部の底面及び/又は側面表面は、前記モジュールフレームとともに連続的な又は実質的に連続的な表面を形成し得る。
バケットは前記基部及び/又はモジュールフレームを貫通して延伸する、バケット旋回軸の周りを旋回するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記軸は、前記基部を貫通する割線を形成し得る。前記バケットはバケット旋回軸3840の周りを旋回するために構成され得る。前記基部は、駆動機構を受入れるために構成され得る。一実施例では、前記駆動機構はブラシレス電動機などの電動機であり得る。前記駆動機構は、回転子3850及び固定子3855を含み得る。いくつかの実施形態では、前記回転子は、ブラシレス電動機回転子であり、及び前記固定子は、ブラシレス電動機固定子であり得る。前記駆動機構は、前記基部が回転することを引き起こす任意の他の機構であってよく、及び本明細書の他の部分において、より詳細に議論され得る。
いくつかの実施形態では、前記バケットのために前記基部を貫通する複数の回転軸が提供され得る。これらの複数の軸は相互に平行であり得る。代替方法として、いくつかの軸は、互いに直交するか、相互に対して任意の他の角度にあることができる。バケット回転軸は、前記基部の下側表面、前記基部の上側表面、又は前記基部の下側及び上側表面の間を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記バケット回転軸は、前記下側表面により近い前記基部、又は前記上側表面により近い基部を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、バケット旋回軸は、基部の下側表面又は上側表面にあるか、又はそれにより近い場所にあり得る。バケット旋回軸は、前記モジュールフレームの下側表面又は前記モジュールフレームの上側表面にあるか、又はそれにより近い場所にあり得る。
1、2、3、4、又はそれより多い空洞が、バケット中に提供され得る。例えば、バケットは、1つ、2つ以上のサンプル又はサンプル容器を受入れるために構成され得る。それぞれのバケットは、同一の数の容器又は異なる数の容器を受入れる能力を有し得る。前記バケットは、サンプル容器を受取るために構成された空洞を含むことができ、前記基部が休止状態にあるときには、前記サンプル容器は第一の配向に配向され、及び前記基部が回転状態にあるときには、第二の配向に配向されるために構成され得る。
いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記基部に対してある角度にあるために構成され得る。例えば、前記バケットは前記基部に対して0〜90度の角度の間にあることができる。例えば、前記バケットは、前記基部が休止状態にあるとき垂直に配向され得る。前記バケットは、前記基部が休止状態にあるときには、前記遠心分離機基部の上面を過ぎて上向きに配置されることができる。前記基部が休止状態にあるときは、前記サンプル容器の少なくとも一部分は、前記基部の上面を越えて延伸し得る。前記ウイングは、垂直に配向されたときには、前記基部の中央部分から90度であり得る。前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、水平に配向され得る。前記バケットは、水平に配向されたときには、前記基部から0度であり得る。前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、実質的に無中断最上部及び/又は底面を形成するために、前記基部及び/又はフレームモジュール中に後退され得る。例えば、前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、実質的に前記基部及び/又はフレームモジュールの底面及び/又は上面の継続表面を形成するために、後退され得る。前記バケットは、前記基部及び/又はフレームモジュールに対して上向きに旋回するために構成され得る。前記バケットは、前記バケットの少なくとも一部分が、前記基部及び/又はフレームモジュールの上面を過ぎて、上向きに旋回するために構成され得る。
前記バケットは、遠心分離管を降ろし及び拾上げること、同時に前記遠心分離機バケットに遠心分離機容器があるときに、そこへの液体の分注、及びそこから液体の吸引を可能にするために、複数の位置で係止され得る。これを実現するための1つの技法は、前記遠心分離機回転子を精密に位置決めし、及び/又は前記回転子を係止するために、前記遠心分離機回転子と接触する車輪を駆動する1つ以上の電動機である。別のアプローチは、追加的な電動機又は車輪なしに前記回転子の上に形成されたカム形状を使用するものであり得る。ピペット・ノズルに取付けられた遠心分離機チップなどの前記ピペットの付属品は、前記回転子上の前記カム形状に押し付けられ得る。前記カム表面へのこの力が、前記回転子が、前記所望の係止位置まで回転することを誘導し得る。この力を継続して加えることが、前記回転子が剛体的に前記所望の位置に保持されること可能にする。複数の係止位置を可能にするために、複数のそのようなカム形状が、前記回転子に加えられ得る。前記回転子が、1つのピペット・ノズル/チップに保持されている間に、別のピペット・ノズル/チップは、遠心分離機容器を降ろし又は拾上げるために、又は前記遠心分離機バケット中の遠心分離機容器からの、吸引若しくは分注などの他の機能を実行するために、前記遠心分離機バケットと連結し得る。このカム機能は、本開示における任意の実施形態において、適応させ得ることを理解されたい。
バケット旋回軸は、1つ以上の枢動ピンを含み得る。枢動ピンは、前記バケット及び前記基部及び/又はフレームモジュールを貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記基部に対して横方向に滑ることを防止し得る、前記基部及び/又はフレームモジュールの一部分の間に配置されることができる。
前記バケットは、錘に取付けられ得る。前記錘は、前記基部が回転を開始し、それにより前記バケットが旋回することをもたらすときに、典型的には完全に垂直な位置から垂直ではない位置に移動するために構成され得る。前記基部が回転を開始するときに、前記錘に発揮される遠心力により前記錘の移動が引き起こされ得る。前記基部が、閾値速度で回転を開始するときに、前記錘は、回転軸から離れるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記錘は、直線方向又は経路中を移動し得る。代替方法として、前記錘は、曲がった経路又は任意の他の経路に沿って移動し得る。前記バケットは、錘枢着部3860において錘に取付けられることができる。前記バケットが前記錘に対して移動することを可能にする、1つ以上の枢動ピン又は突起が用いられ得る。いくつかの実施形態では、前記錘は、水平の直線経路に沿って移動することができ、それにより前記バケットが、上方向、又は下方向に旋回することをもたらす。前記錘は、前記遠心分離機の回転軸に直交する直線方向に移動し得る。このことは、前記バケットが、前記遠心分離機回転子の底表面の下で、外向きに延伸しないことを示す。いくつかの実施形態では、このことは、機器が作動中の、減少された全体の高さを有する遠心分離機設計を可能にする。
前記バケットが配向を変化させるときに、遠心分離容器内のサンプルが流出したり、又は容器の外側に排斥されたりしないように、十分な遠心力が発生するために、前記バケットを休止構成から、作動構成に移動させるための必要な力が選択されることを理解されたい。しばしば、前記遠心分離容器は、密閉されていない、頂部が開口した容器であり、及び従って、誤った方向に配向された容器からの流出を収容できない。
前記錘は、モジュールフレーム及び/又は基部の一部分の間に配置され得る。前記モジュールフレーム及び/又は基部は、前記錘が前記基部から滑り出ることを防止するために構成され得る。前記モジュール及び/又は基部は、前記錘の経路を制限し得る。前記錘の経路は、直線方向に制限され得る。前記錘の経路を制限し得る1つ以上のガイドピン3870が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記ガイドピンは、前記フレームモジュール及び/又は基部及び前記錘を通過し得る。
付勢力が前記錘に提供され得る。この付勢力は、ばね3880、伸縮素材、空気圧機構、油圧機構、又は任意の他の機構により提供され得る。前記基部が休止状態にあるときに、前記付勢力は前記錘を第一の位置に保持する一方、前記遠心分離機が閾値速度での回転状態にあるとき、前記遠心分離機の回転からの前記遠心力は、前記錘が第二の位置に移動することをもたらし得る。前記遠心分離機が休止状態に戻るとき、又は前記速度が所定の回転速度以下に落ちたときには、前記錘は前記第一の位置に戻り得る。前記バケットは、前記錘が前記第一の位置にあるときに、第一の配向を有し得て、及び前記錘が前記第二の位置にあるときには前記バケットは第二の配向を有し得る。例えば、前記バケットは、前記錘が前記第一の位置にあるときには、垂直の配向を有し得て、及び前記バケットは、前記錘が前記第二の位置にあるときには、水平の配向を有し得る。前記錘の第一の位置は、前記錘の第二の位置よりも、前記回転軸により近い。
1つ以上の空洞が前記バケット中に提供され得る。いくつかの実施形態では、空洞は、複数のサンプル容器形状を受入れるために構成され得る。前記空洞は内部の表面を有し得る。前記内部の表面の少なくとも一部分はサンプル容器に接触し得る。一実施例では、前記空洞は第一の構成を有する第一のサンプル容器が前記空洞内に嵌合し、及び第二の構成を有する第二のサンプル容器が前記空洞内に嵌合することを可能にし得る1つ以上の棚又は内部の表面特徴を有し得る。異なる構成を有する前記第一及び第二のサンプル容器は、前記空洞の内表面の異なる部分に接触し得る。
以前に記載されたように、前記遠心分離機は、流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記遠心分離機は、ピペット又は他の流体取扱い機器に結合するために構成され得る。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器により分注されるサンプルを受入れるために、又は前記流体取扱い機器により吸引されるサンプルを提供するために構成され得る。遠心分離機は、サンプル容器を受入れるためか、又はサンプル容器を提供するために構成され得る。
サンプル容器は、以前に言及したように、前記流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記サンプル容器は、ピペット又は他の流体取扱い機器と結合するために構成され得る。
サンプル容器は、バケットの外へ延伸するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部及び/又はモジュールフレームは、前記バケットが後退された状態にあるときに、前記サンプル容器が、前記バケットの外へ延伸すること、並びに前記バケットが、後退された状態及び突出する状態の間で旋回することを可能にするために構成され得る。前記遠心分離機の上面から外に延伸する前記サンプル容器は、前記遠心分離機への、及び/又は前記遠心分離機からの、サンプル又はサンプル容器のより容易な移動を可能にする。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部は、1つ以上のチャネル、又は溝、導管、又は通路などの他の同様の構造を含み得る。チャネルの任意の記載は任意の同様の構造にも適用され得る。前記チャネルは、1つ以上のボールベアリングを含み得る。前記ボールベアリングは、前記チャネルを通じて滑動し得る。前記チャネルは開放、閉鎖、又は部分的に開放され得る。前記チャネルは、前記ボールベアリングが前記チャネルの外へ降下することを防止するために構成され得る。
前記チャネルは前記遠心分離機の基部を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の外周に沿って前記基部を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記遠心分離機基部の上側表面、又は前記遠心分離機の基部の下側表面にあり得るか、若しくはそのより近くにあり得る。ある場合には前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の上側及び下側表面から等距離にあり得る。前記ボールベアリングは、前記遠心分離機の基部の外周に沿って滑動し得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記基部を、前記回転軸から特定の距離だけ離れて取り囲む。前記チャネルは、円形の実質的な中心において、前記回転軸とともに円形を形成し得る。
当技術分野で周知の、さまざまな振動バケット構成を含む遠心分離機の構成の他の実施例が用いられ得る。例えば、参照によりその全体が本願に組み込まれる、米国特許第7,422,554号を参照されたい。例としては、バケットは、上に振れるよりも、むしろ下に振れる。バケットは、上下よりも、むしろ側方に突出するために振れることができる。
前記遠心分離機は筐体又はケーシング中に封入され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、完全に前記筐体中に封入され得る。代替方法として、前記遠心分離機は1つ以上の開放されたセクションを有し得る。前記筐体は、流体取扱い又は他の自動化された機器が前記遠心分離機にアクセスすることを可能にする、移動可能な部分を含み得る。前記流体取扱い及び/又は他の自動化された機器は、サンプルを提供し、サンプルにアクセスし、サンプル容器を提供し、又は遠心分離機中のサンプル容器にアクセスし得る。そのようなアクセスは、前記遠心分離機の最上部、側面、及び/又は底部に対して許容され得る。
サンプルは、前記空洞へ分注及び/又は前記空洞から拾上げられることができる。前記サンプルは、流体取扱いシステムを用いて、分注及び/又は拾上げられることができる。前記流体取扱いシステムは、本明細書の他の部分に記載されるピペットか、又は当技術分野で周知の任意の他の流体取扱いシステムであってよい。前記サンプルは、本明細書の他の部分に記載される、任意の構成を有するチップを用いて、分注及び/又は拾上げられることができる。前記サンプルの分注及び/又は吸引は自動化され得る。
いくつかの実施形態では、サンプル容器が遠心分離機に提供され得るか、又は遠心分離機から取除かれ得る。前記サンプル容器は、自動化された処理において、機器を用いて前記遠心分離機に挿入されるか、又は前記遠心分離機から取除かれ得る。前記サンプル容器は、前記遠心分離機の表面から延伸することができ、自動化された拾上げ及び/又は回収を単純化し得る。サンプルは、予め前記サンプル容器中に提供され得る。代替方法として、サンプルは前記サンプル容器に分注され及び/又は前記サンプル容器から拾上げられることができる。サンプルは、前記流体取扱いシステムを用いて、前記サンプル容器に分注され及び/又は前記サンプル容器から拾上げられることができる。
いくつかの実施形態では、前記流体取扱いシステムからのチップは、少なくとも部分的に、前記サンプル容器及び/又は空洞中に挿入され得る。前記チップは前記サンプル容器及び/又は空洞に挿入可能であり、及び前記サンプル容器及び/又は空洞から取外し可能であり得る。いくつかの実施形態では、以前に記載されるように、前記サンプル容器及び前記チップは、前記遠心分離容器及び遠心分離チップであることができるか、又は任意の他の容器又はチップ構成を有し得る。いくつかの実施形態では、キュベットが、前記遠心分離機回転子中に配置され得る。この構成は、従来のチップ及び/又は容器よりも特定の利点を提供し得る。いくつかの実施形態では、前記キュベットは、前記遠心分離処理される生成物が分離された区画に自動的に分離されるように、特殊化された形状を持つ1つ以上のチャネルによりパターン付けされ得る。1つのそのような実施形態は、狭い開口部により分離される区画中で、終結する先細のチャネルを持つキュベットであろう。上澄み(例えば、血液からの血漿)は、遠心力により前記区画に強制的に移動される一方、赤血球は、チャネル本体に留まる。前記キュベットは、いくつかのチャネル及び/又は区画を持つ、より複雑なものであり得る。前記チャネルは分離されているか、又は接続されているかのいずれかである。
いくつかの実施形態では、前記回転子が回転する間に前記遠心分離機容器の内容物の画像を取得できるように、1つ以上のカメラが前記遠心分離機回転子内に配置され得る。前記カメラ画像は、無線通信方法の使用などにより、リアルタイムで分析され、及び/又は通信され得る。この方法は、前記RBC(赤血球細胞)の沈降速度が測定される、ESR(赤血球沈降速度)検定などの、細胞沈降/充填の速度の追跡に用いられ得る。いくつかの実施形態では、前記回転子が回転する間に前記遠心分離機容器の内容物の画像を取得できるように、1つ以上のカメラが、前記回転子の外側に位置付けられ得る。このことは、前記カメラ、及び回転する回転子と同期された、ストロボ光源を用いることにより達成され得る。前記回転子が回転している間の、前記遠心分離機容器内容物のリアルタイムの画像化は、前記遠心分離処理が完了された後に、前記回転子の回転を停止させることを可能にし、時間を節約し、及び過剰な充填及び/又は前記内容物の過剰な分離の可能性を防止し得る。
図12に見られるように、いくつかの実施形態は、その中に収容されたサンプルを観察するために、窓又は開口部3825を遠心分離容器ホルダー上に含み得る。これは、窓又は開口部3825を通して容器中のサンプルを可視化できるカメラ又は他の検出器を含み得る。随意的に、照明源が処理されている前記サンプルを照射するために窓又は開口部3825を提供し得る。いくつかの実施形態は、遠心分離機中に、その中の前記サンプルを画像化するために、限定はされないが、前記遠心分離機回転子に統合されたカメラなどの検出器を含み得る。これは、カメラがサンプルと同じ座標系にある場合は前記サンプル中の血液構成要素が、より容易に可視化され得るために有益である。もちろん、限定はされないがカメラなどの検出器がある実施形態の場合、移動するサンプルとは別の座標系は除外されない。容器中の血液構成要素の移動を検出する限り、非可視的検出器も除外されない。
いくつかの実施形態は、前記窓又は開口部3825と同一又は異なるサイズの、対応する窓又は開口部3827も含み得る。この窓又は開口部3827は、その容器が遠心分離機中に残存している間に遠心分離容器中の前記サンプル同じ開口部を照明及び観察の両方に用いる。いくつかの実施形態は、1つの窓又は開口部を通しての可視化、及び前記第一のセットの窓又は開口部に対向していても、いなくてもよい別のセットの窓又は開口部を通しての照明を有する。本明細書における任意の実施形態について、窓又は開口部は、かかる窓又は開口部を覆う、光学的に透明な物質を含み得ることを理解されたい。
熱制御
遠心分離は、ときに、遠心分離機作動により生成される熱に、少なくとも部分的に起因して、サンプル温度に望ましくない変化をもたらし得る。遠心分離機作動中の1つの熱源は遠心分離機の駆動電動機及び/又は駆動機構からの廃熱である。この廃熱は、同じ遠心分離機内で、いくつかのサンプルが順次処理されている場合、各操作からの熱が時間とともに累積し、サンプル温度を許容範囲外に上昇させる場合に特に問題になる。
かかる廃熱又は他の熱エネルギー源が、サンプル温度を変化させることから守るために、絶縁する、能動的に冷却する、及び/又は前記システムを、サンプルから熱エネルギーを逸らす方向に向かわせるために構成する努力をし得る。
一実施形態では、前記電動機は、遠心分離機中に統合されるために、かかる統合は、前記電動機、遠心分離機回転子、バケット、容器、及び/又はサンプルに関する問題点に対処する努力から利益を受けることができる。かかる熱的な問題に対処する方法は、同時に、又は順次に以下の1つ以上のことを遂行することを含む:冷却、熱的な隔絶、及び/又は冷却の維持。いくつかは、熱的問題を解決するための能動的技法を含み得る。いくつかは、限定はされないが、遠心分離機に付随する熱源に接続する前記遠心分離機部品を隔絶するなどの受動的技法を含み得る。
いくつかの実施形態は、限定はされないが遠心分離機の熱伝達プロファイルを変更するために、熱テープなどの熱伝導性材料を使用し得る。1つの非限定的な実施例では、前記テープは、サンプルに熱的な衝撃を与える可能性のある、前記遠心分離機上の、熱的に敏感な領域から、熱を逸らすために構成され得る。熱テープは、熱生成構成要素及び放熱板又は他の冷却機器(例えば、ファン、熱スプレッダ、等)の間に優先的熱伝達経路を提供するために設計される。熱テープは、多くの基質と結合するために、熱硬化サイクルを必要としない、熱伝導性のセラミック充填剤を充填した粘着性の感圧接着剤であることができる。これは単独又は本明細書に記載される任意の他の熱的解決との組み合わせで使用され得る。
いくつかの実施形態は、サンプル及び/又は1つ以上の以前に言及された遠心分離機構成要素を冷却するために、限定はされないがペルチェ(Peltier)ヒーター/クーラーなどの能動的クーラーを用い得る。前記能動的クーラーは、冷却される標的表面と当接し得る。いくつかの実施形態は、能動的放熱板又はペルチェ・ヒーター/クーラーを、遠心分離容器を収納する前記バケット又はホルダーに取り付けることができる。随意的に、前記能動的クーラーは、標的表面に直接当接せず、その近傍にあり得る。例えば、能動的放熱板又はペルチェ・ヒーター/クーラーは、サンプルを保持する遠心分離機部分の近傍にある遠心分離機筐体に取り付けられ得る。
いくつかの実施形態は前記遠心分離機筐体の外側に対流冷却を支援するための構造を取り付け得る。いくつかは、フィン又は換気構造の前記遠心分離機回転子及び/又は遠心分離機の他の可動部分への添加も含み得る。いくつかは、回転子の近くの筐体の固定部分へのフィン又は換気構造の添加を含み得る。かかるフィンは、全ての廃熱を放射するため、及び/又は対流を支援するために用いられ得る。
図12に見られるように、いくつかの実施形態は、熱的に非伝導の材料を、熱伝達プロファイルを変更するために用い得る。サンプルを熱源から絶縁するための努力に関して、いくつかの実施形態は、いくつかの金属材料を、プラスチック又は他の、低い熱伝導性を有する強い材料に変更し得る。いくつかは、望まれない熱伝達を防止するために、発泡体又は他のタイプの絶縁によりサンプルを隔絶し得る。いくつかは、遠心分離機回転子全体を低い熱伝導度を有する材料で形成させ得る。いくつかの実施形態は、前記遠心分離機の回転子の部分を低い熱伝導度を有する材料で形成させ得る。図12に見られるように、いくつかの実施形態は、限定はされないが枠部分3820などの選択された部分のみを熱的に絶縁性の物質で置換し得る。
図13Aを参照し、いくつかの実施形態は、冷却された、又は冷却されない空気又は気体の対流を用いるなどの、1つ以上のファン又は空調源などの外部冷却機器400を、遠心分離の間のサンプル加熱を最小化するために用い得る。図13Aに見られるように、いくつかの実施形態は、遠心分離機の上を通過して対流を向かわせるために、2つ以上の冷却用機器400を前記遠心分離機筐体402の周囲の異なる配置及び/又は配向で用い得る。
図13Aに更に見られるように、いくつかの実施形態は、限定はされないが、前記遠心分離機筐体402などの前記遠心分離機システムの1つ以上の構成要素に取り付けられたペルチェ効果放熱板などの能動的熱的機器410を有し得る。図13Aは、固定された筐体402が、筐体402の1つ以上の位置に配置された、ペルチェ効果放熱板410などの能動的な熱的機器を有し得ることを示している。いくつかの実施形態は、従来の、受動的放熱板を、ペルチェ効果放熱板410の代わりに、又はそれとの組み合わせで用い得る。説明の目的で、及び限定することなく、図13Aにおいて能動的な熱的機器410を有することが示されている配置のいくつかは、受動的放熱板により置換されたか、又は増強されたユニットを有し得る。
一実施形態では、前記ペルチェ効果放熱板は、極端な低温度を達成するために電力を用い得る。一実施形態は、ペルチェ効果放熱板を前記電動機回路に配線し得る。もちろん、放熱板に電力を供給するための他の構成も除外されない。放熱板の対向する側は、作動中に加熱されるために、この放熱板が、ダクト、ベント、熱スプレッダ、放熱フィン、放熱ピン、又は他の、廃熱を放熱板の冷たい側面から取り去る要素の近傍に配置されることが望ましい。いくつかは、内部構成要素から熱を引き去るために熱伝導性の電動機取り付け具を用い得る。1つの、そのような実施形態は、アルミニウム電動機取り付け具にロウ付けされたアルミニウム固定子翼を持つファンを含み得る。電動機は、電動機から、熱を逸らすための優先的な熱的経路を提供するために、堅く筐体中に適合され、及び“熱伝達化合物”に糊付けされる。これは、前記電動機から冷却用フィンへの熱伝達を改善し得る。
図13Aは、熱調節要素が前記遠心分離機システムの筐体上又は他の固定部分に配置され得ることを示しているが、同様な能動的又は受動的熱的機器が、前記遠心分離機システムの内部及び/又は可動の構成要素にも取り付けられ得ることを理解されたい。非制限的な例として、図13Bは、電動機、遠心分離機回転子404、バケット、容器、及び/又はサンプルに当接する表面が機器410の熱的な制御下にあるために構成され得ることを示す。図13Bは、能動的熱的機器410が、前記遠心分離機回転子404の周囲の側面上に配置され得ることを示す。随意的に、能動的熱的機器410は、遠心分離機回転子404の頂面に配置され得る。随意的に、能動的熱的機器410は、遠心分離機回転子404下面に配置され得る。随意的に、能動的熱的機器410は、前記電動機412の側板、筐体、又はシールド上に配置され得ることを示す。非制限的な例として、図13Bに能動的熱的機器410を有するとして示されているいくつかの位置ではそれらのユニットは受動的放熱板により置換されるか、又は強化され得る。
図14A〜14Bを参照するが、いくつかの実施形態は、改善された対流気流のために、前記遠心分離機回転子周囲の筐体の通気を含み得る。これは、空気の流れを可能にするために、筐体及び/又は遠心分離機回転子に、孔、切り抜き、又は形状付けされた開口部を設けることを含み得る。ベント450は、前記遠心分離機電動機の部分の周囲にある筐体452中に形成され得る。ベント450は、遠心分離機の電動機要素の、より大きな対流による冷却を可能にするために、寸法付け/又は位置付けされる。この非制限的な実施例では、より大きな開口部454が、エンコーダー・リング・リーダーを受け入れるために寸法付けられる。ベントに加えて、図14A〜14Bの実施形態は、図13A〜13Bに記載されるいかなる能動的又は受動的熱的要素も含み得ることを理解されたい。本開示に記載される、さまざまな構成により提供される位置情報に基づいて、前記遠心分離機のいくつかの実施形態は、遠心分離機が、ユーザー及び/又は限定はされないがプログラム可能なプロセッサなどの機器により指定された、特定の位置で休止できるように、前記遠心分離機を駆動及び/又はブレーキをかける。
図15は、ベント460が、前記遠心分離機回転子の近傍の筐体462中、又は前記遠心分離機回転子自身の中にさえ、形成され得る更に別の実施形態を示す。この実施形態中のベント460は、前記遠心分離機回転子の回転部分の下(図の容易さのために示されていない)になるために位置付けされ得る。他の実施形態は、より多数の、又は少数のベント460を有し得る。他の実施形態は、限定はされないが正方形、長方形、楕円形、三角形、台形、平行四辺形、五角形、六角形、八角形、任意の他の形状などの他の形状、又は単独若しくは前記の複数の組み合わせのベント460を有し得る。いくつかの実施形態は、全てが同じ形状のベント460を有し得る。いくつかの実施形態は、少なくとも1つの他のベント460とは、異なる形状を持つ少なくとも1つのベント460を有し得る。
図16A〜16Dを参照するが、もっと他の実施形態は、より大きな対流による熱伝達を促進するために、前記遠心分離機の回転及び/又は非回転部品上に熱的制御要素500を位置付けし得る。図16Aは、前記遠心分離機筐体501の外側の放射面の上にある、フィンの形状の熱的制御要素500を示す。このフィンは平面上の形状を有し得る。随意的に、熱的制御要素500のいくつかの実施形態は、ピンの形状の突起502であり得る。いくつかの実施形態は、これらの1つ以上の構造的特性を組み合わせ得る。これらは、受動的又は能動的熱的制御機器として用いられ得る。
いくつかの実施形態では、前記フィンの断面形状は、円形、三日月形、涙滴形、正方形、四角形、多角形、又は任意の他の形状であってよい。前記フィンの断面形状は、フィンの縦方向の長さに沿って同じでも、同じでなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、前記フィンはおおむね円筒形状を有し得て;他の実施形態では前記フィンはピラミッドの形状(切頭角錐を含む)又は円錐(切頭錐を含む)形状であり得る。まだ他の実施形態においては、前記フィンの(例え表面ば、ピン・フィン)は、フィンの縦方向の長さに沿って湾曲されてよい。湾曲したフィン(例えば、ピン・フィン)の表面プロファイルの非制限的な例は、双曲線、二次曲線、二次より大きい次数の多項式曲線、円弧、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、前記フィンは固体構造であるが、他の実施形態では、前記フィンは空洞である。いくつかの実施形態では、前記フィンは部分的に空洞で、及び部分的に固体であってよい。空洞のフィンは、効率的な熱伝達を可能にする一方、放熱板を作成するために用いられる材料の量を更に低下させ、それにより、更に製造コストを低下させる。代替的に、又は追加的に、前記フィンにより形成されたパターンは、追加的な開口部を放熱板の内部に提供し、及びフィン内部の空気の流れを増加させるために、放熱板の周囲に沿ったチャンネルにより破壊されることができる。生成されるチャンネルは、一般的な切込み、杉彩、又はなどの任意のパターンであり得る。いくつかの実施形態では、前記フィンは、限定はされないが複数の行又は列などの結合されたフィンのネットワークを形成するために、それらの基部(又は他の結合領域)において、互いに連結されることができる。いくつかは、結合されたフィンの、浸透する(percolating)網状組織を形成するために、結合され得る。
図16Bは、遠心分離機の内部の放射部分の上にフィン510を有する一実施形態を示す。図16Cは、前記遠心分離機回転子の下側のフィン520を示す。図16Dは、前記遠心分離機回転子回転子がスピンするときに、回転子の円周部分上のフィン530が、筐体内部の構成要素の冷却を支援するために、空気を筐体内に引き込むために、、形状付けされた筐体540との使用のために、随意的に形状付けられ、及び/又は配向される、まだ更なる実施形態を示す。もちろん、いくつかの実施形態は、システムの冷却可能性を最大化するために他の冷却要素と、上述の1つ、2つ、3つ、又はすべてを組み合わせ得る。図16B〜16Dの実施形態は、遠心分離機の可動又は不動部分のいずれかと連結されたさまざまな熱的制御機器を有し得る。
更に別の実施形態では、内部のファン冷却電気電動機(口語的には、ファン冷却電動機)は、自己冷却用電気電動機として用いられ得る。一実施形態では、ファン冷却電動機の特徴は、前記電動機とともにスピンする、電動機の回転子の軸方向(通常、出力シャフトの反対側の端)に取り付けられたファンであり、冷却を支援する電動機の内部及び外部部品に増大した気流を提供する。
別の実施形態では、水冷が電動機の筐体を冷却するために用いられ得る。1つの非限定的な実施例では、電動機のケーシングの外側の周囲を循環する、あらかじめ冷却された水タンクとともに、小さな遠心力ポンプが、シャフト外に形成されることができる。他の能動的又は受動的液体冷却用技法も用いられ得る。これらは、前記電動機筐体の部分を冷却するために用いられ得る。いくつかの実施形態は、前記電動機筐体の側壁のみを冷却するために使用され得る。いくつかは、筐体全体を冷却し得る。いくつかの実施形態は、限定はされないが、サンプルに最も近い経路などの筐体の最終部のみを冷却し得る。
まだ更なる実施形態では、顕著に低い巻き線抵抗が、電動機により発生される熱量を低下させるために用いられ得る。このことは、電動機性能の向上、及び結果として前記電動機からの熱の産生を低下させるために、より少ない巻き線を持つ電動機を使用することを含み得る。極の数及び磁石の数の変更も、電動機性能を改善するために選択され得る。この様式で、より低い熱産生をもたらすために、遠心分離機の正常作動状態に対して、より低い熱出力を持つ電動機の使用によるなど、電動機の構成要素を選択し得る。
遠心分離機の位置制御
図17A〜17Dを参照するが、ここでは前記遠心分離機回転子の位置制御システムの改善について記載する。一実施形態では、限定はされないがエンコーダー・リング600などの、さまざまなエンコーダー・ディスク又は構造が、前記遠心分離機回転子604の位置を、より正確に制御及び/又は検出し、それからプログラム可能なプロセッサが、前記遠心分離機回転子604の上の、どの場所に前記ホルダーが位置付けられているかを計算できる。かかる実施形態においては、前記遠心分離機回転子604を、停止した時に、常に特定の位置に位置付けるために、前記遠心分離機の回転子604の位置についての正確な情報が、かかる容器を、前記遠心分離機から、取り除く時が来た時に、“駐車”システムを使用することなく、ピペット又はサンプル取扱いシステムが、正確に遠心分離容器に係合することを可能にする。
図17Aは、エンコーダー位置を読み取るための、検出器602とともに使用するための、エンコーダー・リング600の一実施形態を示す。このエンコーダー・リング600は、このエンコーダー・リング600が、前記遠心分離機回転子604の位置情報、及びそこに何らかの特性があるかをを提供するために、前記遠心分離機回転子604とともに回転する。一実施形態では、エンコーダー・リング600は、その上にパターンを有することができ、及び光学的検出器602との使用のために構成され得る。一実施形態では、リング600は、透明及び不透明な領域を持つガラス又はプラスチックで形成される。いくつかの実施形態は、リング600上の反射的なパターンを用い得る。エンコーダー・リング600は、エンコーダー・リングのそれぞれの区別できる角度を検出するために構成され得る。リング600は、アブソリュート・エンコーダー又は相対値エンコーダーであってよい。
図17Bは、エンコーダー・リング610が、回転子部分の円周の周囲に沿うなどして前記遠心分離機回転子604の一部として統合された別の実施形態を示す。検出器612は統合されたエンコーダー・リング610と使用するために配向され得る。これは単独で、又は他の位置検出システムと組み合わせて用いられる。随意的に、いくつかの実施形態は、高精度位置検出のために1つのシステムを使用し得る一方、別のシステムは、高速度検出のために使用される。エンコーダー・リング610の前記遠心分離機回転子604の下部からの移動は、前記検出器612及びエンコーダー・リングが、前記遠心分離機回転子604の下の垂直な空間をもはや占有しないために全体の遠心分離機の高さも低下させ得る。
本明細書における実施形態のいずれにおいても、遠心分離機作動中に、構成要素が、回転子604に位置付けされることを可能にするために前記遠心分離機回転子604は中空である。一実施形態では、前記遠心分離機が作動状態にあるときは、遠心分離容器全体が前記遠心分離機回転子の外形の内部に含まれる。
図17Cは、電動機の作成において、前記電動機622が、エンコーダー・リング、又は機器620を前記電動機622内に包含し得るまだ更なる実施形態を示す。電動機のシャフト角度位置を決定するために、エンコーダー620は、前記電動機622内部の検出器又は、前記電動機622の外部に配置された検出器により読み取られる。かかる統合されたエンコーダー及び電動機構成は、小さな電動機形状因子からの正確な位置制御が望まれる、遠心分離機及び前記サンプル取扱いシステム中のピペットなどの他のシステム構成要素において用いられ得る。非限定的な例として、相対値エンコーダーは、誘導電動機型のサーボ電動機上で用いられ得る一方、アブソリュート・エンコーダーは、永久磁石ブラシレス電動機中で用いられ得る。一実施形態では、筐体628(極めて細い線で示される)は、電動機のエンコーダー部分を封入するために用いられ得る。
図17Dは、回転子位置検出するために、限定はされないが伝導及び/又は磁気的エンコーディングなどの他のエンコーダー技術が、限定はされないが光学的エンコーダーなどの他のエンコーダー技法の代わりに、又はそれと共に使用される更に別の実施形態を示す。遠心分離機の回転子の位置検出するために、磁気的エンコーダー・リーダー650及び/又は652は、さまざまな位置に位置付けされ得る。他の位置検出技術が、本明細書に記載されるエンコーダー技術の代わりに、又はそれと組み合わされて用いられ得る。本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、これらの能力は機器中に統合され得る。
随意的に、いくつかの実施形態は、速度及び位置のための別個のセンサーを用い得る。両方のために同じセンサーを用い得る。非限定的な例として、1つは精密な位置制御のためで、及びもう1つは速度制御のために、2つ以上のセンサーを持つ実施形態が構成され得る。この様式では、それぞれのタイプが、低速度での高精度位置制御及び高速度での速度制御などの、特定の目的に対して最適化されているために、より洗練されたセンサーに依存する必要なしで、限定はされないが、40000rpmなどの、より高い遠心分離機速度が達成され得る。プログラム可能なプロセッサが、センサー又は他のものに基づいて前記遠心分離機回転の制御を、いつ遷移させるかを決定するために用いられ得る。随意的に、両方のタイプのセンサーからのデータは、正確な位置及び速度制御を提供するために全時間のドメインで用いられ得る。
正確な制御が可能ではないシステムでは、前記遠心分離機回転子の最終休止位置を知ることを確実にするために止め具を用いるシステムが用いられ得ることを理解されたい。他の実施形態は、サンプル取扱いシステムが回転子上で、遠心分離容器と正確に係合できるように、前記遠心分離機回転子を周知の位置に移動するために、位置合わせガイド、ピン、カム、及び/又は他の機構を用い得る。前記遠心分離機が停止される場所の周知の出っ張りから、ピペットは容器まで行くことができる。前記遠心分離機のいくつかの実施形態は、遠心分離機に取り付けられたサンプルを含む容器に係合するのに先立って所望の位置までピペットを移動させるために、又は前記遠心分離機回転子を正しい位置に移動させるためにピペットを使用するために、ガイドを有し得る。
図17A〜17Dに見られるように、回転しているときの安定性を改善するために、及び特にベアリング寿命を改善するために、遠心分離機の中心部分は単一のベアリング、随意的に互いに押し付けられた2つのベアリング660を有する。図17A〜17Dに見られるように、単一のベアリングだけが使用される場合よりも、負荷をより均一に分配するために、多重ベアリングが位置付けされ得る。もちろん、他の数及び/又はタイプのベアリングは除外されない。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、前記電動機は、電動機中に直接統合された、位置及び/又は速度検出能力とともに強化され得ることを理解されたい。1つの非制限的な実施例では、いくつかの実施形態は、ハードウエアの追加により、位置及び/又は速度検出を達成し得る。一実施形態では、回転位置及び/又は速度検出は、1つ以上の前記電動機の回転部分、又は電動機に取り付けられた回転要素のために構成され得る。
前記電動機に統合されたハードウエアについての可能性としては、限定はされないが1)光学的エンコーダー(位置(相対的及び/又は絶対的)及び/又は速度検出のための)、及び/又は2)ホール効果センサー(位置(相対的)及び/又は速度検出のための)が挙げられる。ホール効果センサーは、電流の流れに直角な磁場により、電子流が影響される半導体機器である。1つの非制限的な実施例では、ホール効果センサーは、ブラシレスDC電気電動機中の永久磁石の位置を検出するために用いられ得る。
いくつかの実施形態は、限定はされないが、同じ電動機内にホール効果センサー及び光学的エンコーダーの両方などの、複数のタイプの検出器ハードウエアを組み合わせ得る。随意的に、いくつかの実施形態は、同じタイプの複数のセンサーを電動機内に有し得る。もちろん、他のタイプの位置及び/又は速度検出ハードウエアも、本明細書における実施形態又は光学的又は磁気的エンコーダーと組み合わせて使用することから除外されない。
非制限的な例として、本明細書における、センサー及び/又はエンコーダーの少なくともいくつかの実施形態は、位置検出について1回転当たり1800カウントを有して、最大12000RPMの速度を実行できる。随意的に、本明細書におけるセンサー及び/又はエンコーダーの少なくともいくつかの実施形態は、位置検出について1回転当たり1600カウントを有して、最大10000RPMの速度を実行できる。一実施形態では、前記エンコーダーは、絶対的位置決めのために、それぞれの遠心分離機中に、前記電動機組立品と同一に位置合わせされた指標を有する。いくつかの実施形態は、絶対的位置のために、限定はされないが多重ビットのグレイコード(Gray code)エンコーダー及び/又はシングル・トラック・グレイ・エンコーダーなどのアブソリュート・エンコーダーを用い得る。いくつかの実施形態は、正弦波エンコーダーを用い得る。エンコーダー技術は、限定はされないが、導電性トラック、光学的トラック(反射的なバージョンを含む)、及びホール効果センサー、又は磁気抵抗センサーにより検出される磁気的エンコーディング・トラックを含み得る。
いずれかの構成(センサー又はエンコーダー)の場合、少なくともいくつかの本明細書における実施形態は、合計の高さ(出力シャフトを含まない)が又は13mm以下である一方、直径は35mm未満であるように構成され得る。随意的に、いくつかの実施形態は、約10mm以下の合計の高さ及び30mm以下の直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記ハードウエアは、位置及び/又は速度検出ハードウエアの統合が、検出ハードウエアを持たない電動機に比較して、電動機筐体の外部寸法を変化させないように設計される。随意的に、サイズ変化を最少化するために、ホール・センサーを前記電動機の固定子スロットに取り付け得る。
随意的に、いくつかの代替的な実施形態は、追加的なハードウエアなしで、回転子の位置及び/又は速度を検出するファームウェア及び/又はソフトウェアを用い得る。実施例は、逆起電力を監視すること、インピーダンスを追跡すること、又はセンサーなしでの電動機制御のための他の方法を用いることを含み得る。本明細書に記載される1つ以上の技法は、位置及び/又は速度検出において用いるために組み合わされ得る。
図17Eを参照し、限定はされないが、前記電動機組立品、又は前記電動機の外ではあるが、前記遠心分離機組立品の部品に直接統合され得る、ホール効果センサー組立品630などの磁気的センサーを有する、前記遠心分離機の別の実施形態が示される。図17Eは、前記ホール効果検出器632及びエンコーダー部分634が示されている分解図を示す。矢印636は、組立品630が、示された方向で、遠心分離機筐体に挿入され得ることを示す。非限定的な例として、この組立品630は、3つの検出器632と示されているが、他の数の検出器も用いられ得ることを理解されたい。前記組立品630が、同一平面上の全ての検出器とともに示されている。いくつかの実施形態は、限定はされないが、ホール効果エンコーダー部分634の上及び下の両側の検出器を含み、異なる平面上に検出器を有し得るこを理解されたい。非限定的な実施例として、前記エンコーダー部分は、ホール効果検出器632により検出され得る、複数の磁石及び/又は他の磁場発生又は干渉構成要素を含む。
図17Fを参照し、位置及び/又は速度検出器と統合された電動機の一実施形態の透視図が示される。図の容易さのために、この実施形態については、電動機とともに用いられるエンコーダー構成要素の明確な図を提供するために、いくつかの電動機構成要素は示されていない。このエンコーダーの実施形態は、シャフト位置及び/又は回転子位置を検出するために、用いられ得る。この非限定的な実施例では、検出器670がエンコーダー・ディスク672及びホール効果エンコーダー・ディスク674との組み合わせで用いられる。前記検出器670は、光学的エンコーダー情報検出に向けられた第一の表面、及び磁気的エンコーダー情報検出に向けられた第二の表面を有し得る。1つの非制限的な実施例では、前記検出器670は、限定はされないが光学的エンコーダー情報などの第一のタイプのエンコーダー情報検出のための第一の表面680、及び限定はされないが、磁気的なタイプのエンコーダー情報などの第二のタイプのエンコーダー情報検出のための第二の表面682を有し得る。随意的に、いくつかの実施形態は、前記第一のタイプ及び第二のタイプのエンコーダー情報の両方を、限定はされないが両方とも光学的、又は両方とも磁気的などにさせることができる。かかる構成では、随意的に、1つは位置制御のための、よりよい低速度の解像度、及び1つは速度制御のためのよりよい高速解像度を有するなど、少なくとも2つのエンコーダーのタイプで解像度を異ならせことができる。このことは、異なるタイプのエンコーダー情報(1つが光学的及び1つが磁気的など)を用いる場合にも成り立つ。もちろん、更により多くのセンサー670、又は2つ以上のエンコーダー情報を用いる実施形態は除外されない。
まだ図17Fを参照し、磁気的構成要素676が、ディスク674内に取り付けられ得る。これらの要素は、すべてが前記電動機シャフト678と回転するために構成され得る。前記電動機筐体Hは、エンコーダー構成要素の全て、若しくは一部を覆うか、又は全く覆わないために延伸できる。随意的に、いくつかの実施形態は、限定はされないが、エンコーダーディスクなどの回転要素の上で、少なくとも2つのエンコーダーのタイプを組み合わせ得る。かかる構成では、シャフト上の単一のディスクが、磁気的及び光学的エンコーダー構成要素の両方を含み得る。非限定的な実施例として、前記リングの外側部分は、光学的エンコーダーのための領域を有し得る一方、内部部分は、磁気的構成要素を有し得るか、又はその逆である。随意的に、両方が前記リングの同じ部分にある。随意的に、1つのタイプのエンコーダーが平面にあり得る一方、別の構成要素は外側面上にある。もちろん、単一の回転構成要素上で2つより多いタイプのエンコーダー情報を用いる実施形態は除外できない。非限定的な例として、単一の検出器670を用いる実施形態も、前記検出器670に取り付けるための、単一のワイヤー・ハーネスを有することにより、従って配線管理を単純化して、製造を単純化し得る。
図17Gは、本明細書において開示される、1つ以上のエンコーダー組立品を含むために構成され得る更に別のタイプの電動機を示す。いくつかの実施形態は、前記電動機設計において、1つの回転子640及び1つの固定子642を用い得る。随意的に、増大されたトルクのために、固定子644、回転子640、及び固定子642を用い得る。これらの実施形態のいずれも、本明細書に示されるエンコーダー組立品を有するために構成され得る。限定はされないが、光学的エンコーダー・ディスク又は磁気的エンコーダー・ディスクなどのエンコーダー要素を、固定子又は回転子に直接統合するか、又は取り付け得る。前記電動機は、他のエンコーダー・ハードウエア又は他のエンコーダー技法と使用するために適応され得ることを理解されたい。図17Gに見られるように、この電動機の実施形態は、遠心分離機本体を回転させるために、図17A〜Eに示される電動機筐体内部に適合する。
自動平衡
図18Aを参照し、いくつかの本明細書における実施形態は、全てのホルダーがサンプルを含むわけではないので、回転子の振動を最小化するために、回転子上で自動平衡機構を使用するために構成され得る。一実施形態は、前記遠心分離機回転子を自動平衡するために、限定はされないが、ビーズ、球体、又は錘などの自動平衡要素700を用いることができ、及びこのことは、異なるバケット中の異なるサンプル容積を補償するために有用であり得る。いくつかの実施形態は、バケットなしで、いくつかの前記遠心分離機ホルダー中に積み込むことができる。自動平衡要素が、作動中の回転子の回転の不安定性を、最もよく最小化する定常状態の位置に到達することを可能にするために、前記自動平衡要素700は、チャンネル710(覆われるか、又は覆われない)の中にあることができる。いくつかの実施形態では、円周の外周に沿って連続するチャンネルを有する代わりに、いくつかの実施形態は、特定の個別のセクションに形成されたチャンネルを有することができ、自動平衡要素は、そのチャンネルの特定の個別のセクションにのみ留まる。
随意的に、図18Bに見られるように、いくつかの実施形態は、最小回転の速度に到達し、及び遠心力又は他の力自動平衡要素を移動のために解放するときにだけ自動平衡要素700を自由運動のために解放する保持機能720を含み得る。この機能720は、十分な速度に到達したときに、矢印722で示されるように移動できる。個の移動は自動平衡要素700を、遠心分離機への負荷を平衡化するための位置まで移動するために解放する。この様式で、より低速度では、前記自動平衡要素700は、自由には移動しない。このことは、自動平衡要素700が、最適ではない位置まで、より低速度において、容易に回転できることに起因する、雑音及び回転の不安定性を最少化することを助ける。
一実施形態では、自動平衡要素700の重量は、遠心分離機と使用できる全てのサンプル容器及びサンプルの合計最大重量の、少なくとも約半分になるために選択され得る。別の実施形態では、自動平衡要素700の重量は、遠心分離機と使用できる全てのサンプル容器及びサンプルの合計最大重量の、少なくとも約40%になるために選択され得る。更に別の実施形態では、遠心分離機と使用できる全てのサンプル容器及びサンプルの合計最大重量の、少なくとも約30%になるために選択され得る。もちろん、他の重量は除外されない。
図18Cを参照し、まだ更なる実施形態は、自動平衡要素700を遠心分離機の回転部分上の複数の別個の領域730中に有し得る。一実施形態では、この領域730は、自動平衡要素700が、領域から領域へと移動できるように互いに結合されることができる。随意的に、いくつかの実施形態は、自動平衡要素700が、1つの領域から他の領域へと移動しないように、領域730のそれぞれを、互いに分離させ得る。
非機械的ベアリング
更に他の実施形態では、いくつかのシステムは、機械的ベアリングなしで、及びその代わりに、限定はされないが空気ベアリング720などの非機械的ベアリングを使用するために構成され得る。この空気ベアリングは、より少ない熱を生成し得る‐これは遠心分離機に要する時間を減少させ得る。又は、それは機械的ベアリングに付随する熱から生じる熱的なペナルティなしで、より長い遠心分離機時間を可能にする。空気ベアリングは、限定はされないが、米国ペンシルバニア州アストンのNew Way Air Bearings社などの販売業者から入手可能である。もちろん、いくつかの実施形態は、同一の機器内で空気及び機械的ベアリングの両方の使用を組み合わせ得る。
図19Bは、空気ベアリングの1つがリング形状722である一方、他の空気ベアリング724は、前記遠心分離機回転子の側壁に対向するために構成されている更に別の実施形態を示す。非制限的な実施例として、空気ベアリング724は、前記遠心分離機回転子を支持するために、連続的、又は非連続的な様式で形状付けされ得る。
障害検出センサー
図20を参照して、遠心分離機機器の更に別の実施形態について記載する。図20は、限定はされないが、回転しない筐体804内で、矢印802により示されるように回転する、遠心分離ディスクなどの、遠心分離機回転子800を示す断面透視図である。前記遠心分離機は、前記遠心分離機に取り付けられた、遠心分離機作動中の望ましくない力の変化を検出するための、限定はされないが加速度計などの、検出器810を含み得る。一実施形態では、エラーが生じた場合に検出するために、前記検出器810は、前記遠心分離機筐体の外側に取り付けられる。前記検出器810は、遠心分離機の作動における異常な不安定性の早期の兆候を検出するために用いられる。遠心分離機により経験されている力における異常な変化の速度に関して、これらの不安定性の兆候が検出された場合、次いで前記遠心分離機は、破滅的な機器の故障の前に、作動を遅くするか、又は停止するために、プログラム可能なプロセッサなどを手段として選択し得る。いくつかの実施形態は、速度の変化又は閾値外の力の検出に基づく警報若しくは警告などの他の作用を引き起こし得る。
図20は、本発明の実施形態に組み込まれる本明細書において議論される他の特徴も示す。制限しない例として、空気ベアリング722及び/又は724は、前記機器の、この実施形態と使用するために、組み込まれ得る。振動ダンパ816も、前記遠心分離機からの振動を、遠心分離機筐体外部の他の要素に伝達されることから隔離するために用いられ得る。図20は、熱的な絶縁ゾーン820、822、及び/又は824が、前記電動機830から、前記遠心分離機回転子部分への熱伝達を最少化するために用いられ得ることも示している。
図20の実施形態は、限定はされないが、図1〜12に示されるものを含む、記載されたいかなる回転子及び/又は容器ホルダーと使用するために構成され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態は、前記回転子が動かないときに、大部分が前記遠心分離機回転子の上の平面又は表面の上に延伸する容器ホルダーを有し得る。随意的に、いくつかの実施形態は、前記回転子が動かないときに、前記遠心分離機回転子の下の平面又は表面の下に延伸する容器ホルダーを有し得る。容器ホルダーが前記遠心分離機回転子の平面又は表面の下に延伸する、これらの実施形態については、下方に延伸した位置を回転しているときに、容器ホルダー及び/又は容器のためのクリアランスを許容するために、筐体804は、形状付けされた切り抜きを有するために構成され得る。随意的に、いくつかの実施形態は、下方に延伸した位置を回転しているときに、容器ホルダー及び/又は容器のために十分なクリアランスを提供するために、回転子800及び/又は電動機全体を、より高く取り付け得る。
非制限的な実施例として、前記遠心分離機は、約0.1mm2、0.5mm2、1mm2、3mm2、5mm2、7mm2、10mm2、15mm2、20mm2、25mm2、30mm2、40mm2、50mm2、60mm2、70mm2、80mm2、90mm2、100mm2、125mm2、150mm2、200mm2、250mm2、300mm2、500mm2、又は最大750mm2以下の設置面積を有し得る、血球計算器は、0.05mm、0.1mm、0.5mm、0.7mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、15mm、17mm、20mm、25mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、100mm、150mm、200mm、300mm、500mm、又は750mm以下の1つ以上の寸法(例えば、幅、長さ、高さ)を有し得る。
図20の実施形態は、少なくともいくつかの本明細書における実施形態について、固定子が回転子と同軸上に取り付けられ、前記回転子が前記遠心分離ディスクを、電動機の回転子に結合したものとしてか、又は一体的に形成されているものとして含むこと回転子/固定子構成も示している。
図20は、少なくともいくつかの本明細書における実施形態について、少なくとも回転子800の遠心分離ディスクの円周の外周を封入するために形状付けされた筐体804が、前記遠心分離ディスクがその中で回転できる制御された領域を提供し得る。この実施形態の回転要素は、エンコーダー車輪600、回転子800の遠心分離ディスク、及び電動機の回転子部分を含み得る。筐体804は、ダンパー816が、その中に分離を提供するために、筐体804の中に取り付けられるため、いくつかの実施形態では、筐体中の電動機の振動運動を保つためのシールドとして作用する。回転部分が、その上に取り付けられる、ベアリング830及び832がある。随意的に、いくつかの実施形態は、単一のベアリングのみを使用するために構成され得る。随意的に、いくつかの実施形態は、複数のベアリングを使用するために構成され得る。いくつかの実施形態は、図20の遠心分離機に動力を供給するために、図17F又は17Gの電動機を用い得る随意的に、1つ以上の本明細書に記載される特性を有する遠心分離機は、図21に示されるか、又はそれと同様の、オーバーヘッドのサンプル取扱いシステムを有する図21のシステムに取り付けられ得る。随意的に、オーバーヘッドのサンプル取扱いシステムにより、他の構成要素912、914、又は916及び全てが使用可能になるために、かかる遠心分離機は、共通に取り付けられたプレート、共通プラットフォーム、又は共通フレームに取り付けられ得る。
図20の実施形態は、限定はされないが図18A〜18Cの自己平衡機能などの本明細書の他の図の機能を含むためにも構成され得ることを理解されたい。
ポイント・オブ・サービス・システム
図21を参照するが、本明細書に記載されるプロセスは自動化された技法を用いて遂行され得ることを理解されたい。この自動化された処理は、統合された、自動化されたシステムにおいて用いられ得る。いくつかの実施形態では、これは、複数の機能性構成要素をその中に有し、及び共通の筐体によって囲まれた単一の機器であり得る。この処理技法及び方法沈降手段は、あらかじめ設定され得る。随意的に、それは、参照により全ての目的で両方の全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/355,458号及び13/244,947号に記載される様式において、要求通りに動的に変更し得る、プロトコル又は手順に基づくことができる。
図21に示されるように、1つの非制限的な実施例では、機器の複数の構成要素の制御に用いられ得るプログラム可能なプロセッサ902を持つ、統合された機器900が提供され得る。例えば、一実施形態では、プロセッサ902は、矢印906及び908で示されるようにX−Y及びZ方向に移動可能な単一又は複数のピペットシステム904を制御し得る。同じ、又は異なるプロセッサが、制御機器中の他の構成要素912、914、又は916も制御し得る。一実施形態では、構成要素912、914、又は916の1つが遠心分離機を有する。
図21に見られるように、プロセッサ902による制御は、ピペットシステム904が、血液サンプルをカートリッジ910から取得し、及び前記サンプルを構成要素912、914、又は916の1つに移動することを可能にする。かかる移動は、前記サンプルをカートリッジ910中の除去可能な容器に分注し、及び次いでその除去可能な容器を構成要素912、914、又は916の1つに輸送することを含む。随意的に、血液サンプルが、構成要素912、914、又は916の1つに既に取り付けられた容器中に直接分注される。1つの非制限的な実施例では、これらの構成要素912、914、又は916の1つが、容器中のサンプルの照明及び可視化の両方を可能にするための画像化構成を有する遠心分離機であり得る。他の構成要素912、914、又は916は、他の分析、検定、又は検出機能を遂行する。
1つの非限定的な実施例では、これらの構成要素912、914、又は916などの、遠心分離機中のサンプル容器は、サンプル及び/又は前記サンプル容器の更なる処理のために、1つ以上の操作により、構成要素912、914、又は916の1つからの別の構成要素912、914、又は916(又は随意的に別の場所又は機器)に移動され得る。サンプル容器を、構成要素912、914、又は916から、システム内の別の位置に移動するために、ピペットシステム904を、前記サンプル容器と係合するために用い得る。非制限的な実施例では、このことは、前記サンプル容器を分析ステーション(限定はされないが画像化などの)に移動させ、及び次いで前記容器を更なる処理のために遠心分離機に戻すために、有用である。実施形態では、機器中のピペットシステム904又は他のサンプル取扱いシステムを用いて行い得る。1つの非制限的な実施例では、機器内のピペットシステム904又は他のサンプル取扱いシステムを用いて、容器、チップなどの、カートリッジ910から、構成要素912、914、又は916の1つ又はシステム内の別の位置への移動(又はその逆)も行い得る。いくつかの実施形態では、ピペットシステム904は、周知の位置から容器を充填及び/又は取り外しできるように、前記遠心分離機回転子を適切な位置に回転させるためにも用い得ることも理解されたい。かかる実施形態では、ピペットシステム904は、前記遠心分離機回転子、又は回転子を、回転により所望の配向に移動するまで回転させることのできる他の機能と係合するために、チップ、ノズル、又は他のピペット機能を用い得る。
次いで図22を参照し、遠心分離機1000の更なる実施形態について記載する。図22は、操作可能に回転可能な枠1020に連結したカバープレート1010を有する前記遠心分離機の分解図を示す。非限定的な実施例では、前記回転可能な枠1020は、この実施形態では、その中に、複数の重みの付いた球体1032を有するチャネルであることができる、自動平衡要素700を含み得る。随意的に、いくつかの実施形態は、前記遠心分離機100のカバープレート1010、シャフト1060、又は他の回転部分に、自動平衡要素700を有し得る。随意的に、現在知られているか、又は将来に開発され得る他の自動平衡特徴が、前記遠心分離機100の回転可能な枠1020、前記カバープレート1010、シャフト1060、又は他の回転部分に組み込まれることができる。
この非限定的な実施例に見られるように、前記遠心分離機ディスクが、電動機シャフト1060により回転されるときに、バケット1040を、矢印1050で示されるように揺動することを可能にするために、ヒンジ又は他の取り付け物に取り付けられたバケット1040等の1つ以上のサンプル容器ホルダーがあってよい。この実施例に見られるように、前記バケット1040は、その中に含まれたサンプル容器が眺められることを可能にする窓又は覗き点1042を有し得る。随意的に、いくつかの実施形態は、窓を持たないでもよい。いくつかの実施形態は、前記バケットを、垂直、又は実質的に垂直な配向に戻る傾向を持つように偏らせる、重みが付けられた部分1044を持つ前記バケット1040も有し得る。いくつかの実施形態は、前記バケット1040が、垂直からわずかに外れるように偏らせることができる。前記バケット1040中の、いかなる容器でも、容易に充填、又は脱充填されることができるために、一貫した休止位置を持つことを支援するための、限定はされないが、磁石1062(休止位置において、前記バケットに直接接触するか、又は前記バケットから間隔を置いた)等の、連結機器があることができる。いくつかの実施形態では、前記バケット1040は、磁石1062等の前記連結機器と係合することを支援するために、その上に鉄の部分及び/又は磁石を有することができる。随意的に、いくつかの実施形態は、前記バケット1040中に、又は前記バケット1040及び前記シャフト1060の両方の中に、磁石を有し得る。いくつかの実施形態は、前記バケット1040及びシャフト1060の中に、1つが前記バケットの長い部分に沿って、他の物が、前記バケット1040の脚部にあるような、直接的な整列ではない配置で、複数の磁石を有することができる。
図22中には2つのバケット1040だけが示されているが、より多くのバケットを持つ実施形態も除外されないことを理解されたい。随意的に、前記バケット1040が回転位置にあるときに、空気抵抗を減少させるために、前記カバープレートの平面と同一平面である部分を形成するために、前記バケットの少なくとも一部分が、前記カバープレート1010の中の空洞1070を充填できる。随意的に、回転位置において、前記空洞の約90%未満が、前記バケット1040により満たされる。随意的に、回転位置において、前記空洞の約80%未満が、前記バケット1040により満たされる。随意的に、回転位置において、前記空洞の約70%未満だけが、前記バケット1040により満たされる。
図22の実施形態に見られるように、遠心分離機構成要素が、組み立てられ、及びその中で矢印1102により示されるように、下げられた時に、前記カバープレート1010は、前記筐体1100の頂部と実質的に同一平面であることができる。いくつかの実施形態では、限定はされないが、ホール・センサー等の位置センサー1110が、前記遠心分離機の回転位置の上のインジケーター1112を検知するために用いられ得る。このことは、サンプル取扱い機器が、前記バケット1040と、正確に係合することができるように、前記回転部分の休止位置を決定するために有用であり得る。光学的、電磁的、及び/又は他の検出技法が、前記位置検出のために使用され得る。随意的に、いくつかの実施形態は、位置検知を前記電動機及び/又は電動機シャフトに組み込み得るいくつかの実施形態は、組立の容易さのためか、又は他の理由のために、本明細書に記載された部品を、より少ない個別の部品に組み込み得ることを理解されたい。本明細書における、遠心分離機は、本明細書に記載される、電動機(エンコーダーを持つものを含めて)の、いかなるものも用い得ることを理解されたい。
図22及び23は、いくつかの実施形態が、限定はされないが通気ポート1120等の、換気特徴を前記筐体1100の側面及び/又は底部の中に有し得ることも示している。図23の側面断面図において見られるように、前記遠心分離機の冷却を助けるために、前記遠心分離機ディスクの回転は、前記筐体1110の中に空気を引き込む。前記空気は、矢印1130により示されるように、前記遠心分離機ディスクの回転のために引き込まれることができる。いくつかの実施形態は、前記筐体1110の側壁にのみ、ポート1129を有することができる。随意的に、いくつかは、前記筐体1110の底部にのみポートを有することができる。随意的に、いくつかの実施形態は、両方の中に開口部を有し得る。図23は、前記筐体1110に入る空気の流れを誘導することを助けるために、前記筐体の内部が、形状付けられた底部部分を有することができることを示す。随意的に、いくつかの実施形態は、前記遠心分離機から、前記機器の何らかの他の部分への振動の伝達を最小化するために、前記筐体1110を、エラストマーのマウント、衝撃吸収部材等にマウントできる。図23中に見られるように、前記遠心分離機ディスク1150は、前記ディスク1150の直径の10%以下である、間隔1160を画成する。随意的に、前記ディスク1150の直径の15%以下である、間隔1160を画成する。このことは、前記遠心分離機ディスクの周囲の、望ましくない空気の流れを最小化できる適合を可能にする。随意的に、他の実施形態は、所望の冷却レベルを提供するために、前記筐体1100のより少ない位置で、より大きな部分の切欠き(又は、より多くの位置での、より小さい切り欠き)を有することができる。
上述の全てが単一の筐体920中に統合されることができ、及び卓上、又は小さな設置面積での床への取り付けのために構成され得る。一実施例では、a小さな設置面積で床へ取り付けられたシステムは、約4m2以下の床面積を占有し得る。一実施例では、小さな設置面積で床へ取り付けられたシステムは、約3m2以下の床面積を占有し得る。一実施例では、小さな設置面積で床へ取り付けられたシステムは、約2m2以下の床面積を占有し得る。一実施例では、小さな設置面積で床へ取り付けられたシステムは、約1m2以下の床面積を占有し得る。いくつかの実施形態では、機器の設置面積は、約4m2、3m2、2.5m2、2m2、1.5m2、1m2、0.75m2、0.5m2、0.3m2、0.2m2、0.1m2、0.08m2、0.05m2、0.03m2、100cm2、80cm2、70cm2、60cm2、50cm2、40cm2、30cm2、20cm2、15cm2、又は10cm2以下であり得る。ポイント・オブ・サービスの設定でのいくつかの適切なシステムが、米国特許出願第13/355,458号及び13/244,947号に記載されており、この両方とも、参照により全ての目的で、その全体が本明細書に組み込まれる。本実施形態は、それらの特許出願中に記載される、いかなるモジュール又はシステムともともに使用するために構成され得る。
非制限的な実施例として、前記遠心分離機は、約0.1mm2、0.5mm2、1mm2、3mm2、5mm2、7mm2、10mm2、15mm2、20mm2、25mm2、30mm2、40mm2、50mm2、60mm2、70mm2、80mm2、90mm2、100mm2、125mm2、150mm2、200mm2、250mm2、300mm2、500mm2、又は最大750mm2以下の設置面積を有し得る。前記血球計算器は、0.05mm、0.1mm、0.5mm、0.7mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、15mm、17mm、20mm、25mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、100mm、150mm、200mm、300mm、500mm、又は750mm以下の1つ以上の寸法(例えば、幅、長さ、高さ)を有し得る。
本発明が、その特定の実施形態の参照して記載され、及び図示されてきたが、当業者には、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、手順及びプロトコルの、さまざまな翻案、変化、修飾、置換、削除、又は追加を行い得ることを理解するであろう。例えば、上記の任意の実施形態とともに、血漿分離のための他の技法も、遠心分離とともに、又は遠心分離の代わりに用い得ることを理解されたい。例えば、一実施形態は、最初の周期にサンプルを遠心分離することができ、及び次いで前記サンプルは、分離を完結するために、形成された血液構成要素を次いで除去するための、フィルター中に配置され得る。本実施形態は遠心分離の文脈において記載されているが、他の加速された分離技法も、本明細書におけるシステムの使用のために適合され得る。本実施形態は、血液サンプルの文脈において記載されているが、本明細書の技法は、他のサンプル(生物学的又はその他の)に適用されるために構成され得ることも理解されたい。本明細書における実施形態のいかなるものも、本開示において記載される、エンコーダー及び/又はセンサーを有するするために構成され得る。本明細書における実施形態のいかなるものも、本開示において記載される、位置検出機器を有するするために構成され得る。本明細書における実施形態のいかなるものも、本開示において記載される、自動停止機能を有するするために構成され得る。本明細書における実施形態のいかなるものも、本開示において記載される、熱的制御機能を有するするために構成され得る。
随意的に、少なくとも1つの実施形態は、可変速度の遠心分離機を用い得る。限定はされないがサンプル中の界面の位置の画像化などのフィードバックとともに、前記遠心分離機の速度は、時間に対して線形の圧縮曲線(完全に圧縮されるまで)を維持するために変化されることができ、及びESRデータは、沈降曲線からよりも、むしろ遠心分離機速度プロファイルから導出される。かかるシステムにおいては、前記遠心分離機の速度プロファイルも記録しながら、線形圧縮曲線を有するために、1つ以上のプロセッサが、前記遠心分離機のフィードバック制御のために用いられ得る。どの界面が追跡されるのかに応じて、沈降速度データが、遠心分離機速度に基づいて計算される。1つの非制限的な実施例では、より高速の遠心分離機速度が、圧縮が完了に近づいた時に、線形の曲線を維持するために用いられる。
更に、当業者は、本発明のいかなる実施形態も、ヒト、動物又は他の被験者からの、サンプル体液の収集に適用し得ることを認識するであろう。随意的に、沈降試験に用いられる血液の容積は、1mL以下、500μL以下、300μL以下、250μL以下、200μL以下、170μL以下、150μL以下、125μL以下、100μL以下、75μL以下、50μL以下、25μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、500nL以下、250nL以下、100nL以下、50nL以下、20nL以下、10nL以下、5nL以下、又は1nL以下であってよい。
加えて、濃度、量及び他の数値データは、本明細書においては範囲のフォーマットで示され得る。そのような範囲のフォーマットは、単に便宜及び簡潔さのために使用され、及び範囲の限界として明示的に列挙された数値のみならず、あたかもそれぞれ明示的に提示されるかのように、その範囲内に包含される、全ての個別の数値及びサブ範囲が、含まれると、柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例えば、約1nmから約200nmまでという粒径範囲は、約1nm及び約200nmの明示的に提示された範囲だけでなく、2nm、3nm、4nmなどの個々のサイズを、及び10nmから50nm、20nmから100nm、などのサブ範囲も含むように解釈されるべきである。
明細書において議論され、又は引用された刊行物は、単に本出願の出願日に先立つ開示として提供される。本明細書中の何物も、先行発明の理由で、かかる刊行物に先立つ資格がないことの承認と解釈されるべきではない。更に、提供されている刊行日は、個々に確認される必要のある実際の刊行日と異なることがある。本明細書において言及される全ての刊行物は、構造及び/又は方法のいずれに前記刊行物が引用されているかを開示及び記載するために、参照により本明細書に組み込まれる。以下の出願は参照により、全ての目的で、完全に本明細書に取り込まれる:米国特許出願第13/355,458号、13/244,947号、13/769,820号、61/852,489号、61/930432号、2012年7月18日に出願された、“Rapid Measurement of Formed Blood Component Sedimentation Rate from Small Sample Volumes”の表題の、米国特許仮出願第61/673,037号;2014年1月22日に出願された、米国特許仮出願第61/930,462号;米国特許第8,380,541号、8,088,593号;米国特許出願第2012/0309636号;2012年7月26日に出願された、米国特許出願第61/676,178号;2012年9月25日に出願された、PCT/US2012/57155号;2011年9月26日に出願された、米国特許出願第13/244,946号;2011年9月26日に出願された、米国特許出願第13/244,949号;及び2011年9月26日に出願された、米国特許仮出願第61/673,245号;米国特許仮出願第13/244,947号;2012年7月18日に出願された、“High Speed, Compact Centrifuge for Use with Small Sample Volumes”の表題の、米国特許仮出願第61/673,245号、2012年7月25日に出願された、“High Speed, Compact Centrifuge for Use with Small Sample Volumes”の表題の米国特許仮出願第61/675,758号、及び2012年9月27日に出願された、“High Speed, Compact Centrifuge for Use with Small Sample Volumes”の表題の米国特許仮出願第61/706,753号、;米国特許第8,380,541号、8,088,593号;米国特許公開第2012/0309636号;2012年7月26日に出願された米国特許出願第61/676,178号、;20129月25日に出願された、PCT/US2012/57155号、;2011年9月26日に出願された米国特許出願第13/244,946号、;2011年9月26日に出願された米国特許出願第13/244,949号;及び2011年9月26日に出願された米国特許出願第61/673,245号。
上述のことは、本発明の好適な実施例の完全な記載であるが、様々な代替物、修正及び等価物を使用することが可能である。従って、現在の発明の範囲は、上記の記載を参照して決定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲、及びそれらの等価物の完全な範囲を参照して決定されるべきである。好適であるか、又は好適ではないかに関わらず、任意の特徴が、好適であるか、又はないかに関わらず、他の特徴と組み合わされ得る。「means for(ための手段)」の語句を使用して、所定の請求項が明確に言明されていない限り、添付された請求項は、手段プラス機能の限定を含むものとは解釈されない。本明細書の記載、以下の特許請求範囲の全体を通して用いられるように、「a(1つ)」「an(1つ)」「the(前記の)」は、文脈において明白に示さない限り、複数の意味を含むことを理解されたい。更に、本明細書の記載、及び以下の特許請求の範囲の全体を通して用いられる、「in(〜の中に)」の意味は、文脈で明白に示されない限り、「in(〜の中に)」、及び「on(〜の上に)」を含む。最後に、更に、本明細書の記載、及び以下の特許請求の範囲の全体を通して用いられる、「and(及び)」、「or(又は)」の意味は、文脈で明白に示されない限り、接続詞及び離接的接続詞を含み、交換可能に使用され得る。従って、文脈で明白に指示しない限り、文脈の中で「and(及び)」、又は「or(又は)」という用語が使用される場合、そのような接続の使用法は「and/or(及び/又は)」を除外しない。
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