JP2017507775A - ディスペンサの機能性評価 - Google Patents
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Abstract
物質吐出用ディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価するための1つ以上の技術及び/又はシステムを提供する。一例では,ディスペンサの無負荷電気的特性及び/又は負荷電気的特性を測定して,これを評価することで,吐出事象を実行するかどうか決定することができる。他の例では,吐出事象中に,ピーク電流などの電流測定値を測定することができる。機械的停止,歯車列の問題,アクチュエータの問題,ポンプの問題(例えば,ポンプの詰まり),機械的障害,及び/又は他の問題などの問題が存在するかどうか確認するために,電流測定値を評価することができる。このような情報を収集して,履歴データとして保存し,さらに/又は次の吐出事象を実行するかどうか決定するために利用することができる。【選択図】図1
Description
関連出願
本出願は,「DISPENSER FUNCTIONALITY EVALUATION(ディスペンサの機能性評価)」という名称で2014年1月15日に出願された米国仮特許出願第61/927,609号の優先権を主張するものであり,この文献は,参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は,「DISPENSER FUNCTIONALITY EVALUATION(ディスペンサの機能性評価)」という名称で2014年1月15日に出願された米国仮特許出願第61/927,609号の優先権を主張するものであり,この文献は,参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は,広くは,液状,粉状,エアゾール状,又は他のタイプの物質などの物質を吐出するためのディスペンサに関する。例えば,本出願は,ディスペンサのバッテリ寿命,障害,及び/又はその他の動作状態を評価するための方法及び/又はシステムに関するものである。
病院,工場,レストラン,住宅など,多くの場所で,物質を吐出するためのディスペンサを利用する。例えば,ディスペンサで,液状物質,粉状物質,エアゾール状物質,及び/又は他の物質(例えば,ソープ,抗菌ジェル,クレンザ,消毒剤,ローションなど)を吐出することがある。一部のディスペンサでは,メンテナンスの容易さ,環境問題などの理由で,詰め替え容器を用いる。詰め替え容器は,例えば,詰め替え容器からの物質を吐出するディスペンサで用いることができるポンプ及び/又はノズル機構を有し得る。
ディスペンサは,ユーザ検出タスク,詰め替え容器認証タスク,吐出タスクなどのような様々なタスクを実行するために,電源を利用することがある。一例では,ハンズフリーディスペンサは,電源としてバッテリを用いることができる。他の例では,ハンズフリーディスペンサは,電源として太陽電池パネルを用いることができる。ディスペンサが物質を吐出する能力は,ローバッテリ又はバッテリ切れ,機械的停止又は他の機械的障害,ポンプの詰まりなどのような様々な障害及び/又は他の問題による影響を受けることがある。
本概要は,以下の詳細な説明でさらに記載されるコンセプトの抜粋を簡略化した形で紹介するために提供される。本概要は,特許請求の対象の主要な要素又は本質的な特徴を明らかにするものではなく,また,特許請求の対象範囲を限定するために用いられるものでもない。
特に,物質吐出用ディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価するための1つ以上のシステム及び/又は技術について,本明細書で提示する。一例では,ディスペンサの無負荷電気的特性を,測定することができる(例えば,ユーザがディスペンサのアクチュエータセンサを作動させるなどの,吐出事象の要求の検出に応えて,ディスペンサの電源の無負荷電圧を,測定することができる)。無負荷電気的特性が第1の無負荷閾値よりも高い(例えば,6Vのディスペンサの場合に,5.9Vの測定電圧が5.8Vの第1の閾値よりも高い)ことに応じて,その吐出事象を実行することができる(例えば,このディスペンサに関連付けられた詰め替え容器から,ソープなどの物質を吐出することができる)。無負荷電気的特性が第1の無負荷閾値と第2の無負荷閾値の間である(例えば,6Vのディスペンサの場合に,測定電圧が,5.8Vの第1の閾値と4.8Vの第2の閾値の間である)ことに応じて,この場合,吐出事象を実行すべきか,又は実行を控えるべきか判断するために,負荷電気的特性を測定し,これを負荷閾値に対して評価することができる。
吐出事象の様々な部分の実行中に,ピーク電流などの電気的特性を測定して,このディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価するために用いることができる。一例では,吐出事象の第1の期間中の第1のピーク電流の評価に基づいて,機械的停止,歯車列の問題,アクチュエータの問題,ポンプの問題,及び/又は機械的障害などの,機械的な問題を認識することができる。他の例では,吐出事象の第2の期間中の第2のピーク電流の評価に基づいて,ポンプの詰まりを認識することができる。他の例では,吐出事象中に測定されたピーク電流測定基準(metric)及びピーク電流期間に基づいて,バッテリ寿命を確認することができる。他の例では,吐出事象中のピーク電流などの,ディスペンサの評価に基づいて,枯渇したポンプ(例えば,詰め替え容器の物質が空であることにより,物質が吐出されないときの吐出事象),リストリクタ及び/又はリストリクタのタイプ(例えば,リストリクタは,ディスペンサによって吐出される物質の量を低減するために,アクチュエータとポンプの係合を減らすように,アクチュエータとポンプとの間隙を増やすものである),トランジスタの動作性(例えば,モータ電流をフィルタリングするために使用される1つ以上のトランジスタが動作しているか否か),ポンプのタイプ(例えば,チェンバを備えた泡ポンプ,液体ポンプなど),及び/又はディスペンサの他の動作特性を認識することができる。このような動作特性,電気的特性,及び/又は測定基準は,吐出事象評価データとして保存することができ,これを,後に,ディスペンサの動作を評価するため,及び/又はディスペンサの評価に使用される閾値を調整するために,用いることができる。一例では,吐出事象評価データ,動作特性,電気的特性,及び/又は測定基準のサービス警報を,ネットワーク又は無線通信チャネルを介するなどして,(例えば,ディスペンサ監視アプリケーションインタフェース又はマップを介して表示するため,ディスペンサの無線通信範囲内のモバイルデバイスにBluetooth(登録商標)などによって無線伝送するため,など)コンピュータデバイスに提供することができる。
上記及び関連する目的を達成するため,以下の説明及び添付の図面で,いくつかの例示的な態様及び実施について記載する。これらは,1つ以上の態様を採用することができる様々な方法を示すものであるが,ただし,そのうちのほんのいくつかにすぎない。本開示の他の態様,効果,及び新規の特徴は,添付の図面を併用して考察される以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
詳細な説明
請求項に係る主題について図面を参照して以下で説明するが,このとき,類似の要素は,一般に,全体を通して同様の参照符号を用いて示している。以下の説明では,請求項に係る主題についての理解を与えるため,説明を目的として,様々な具体的で詳細に記載される。しかしながら,これら特定の詳細を省いても,請求項に係る主題を実施できることは明らかであろう。また,請求項に係る主題の説明を容易とするため,構造及びデバイスは,ブロック図の形式で示している。
請求項に係る主題について図面を参照して以下で説明するが,このとき,類似の要素は,一般に,全体を通して同様の参照符号を用いて示している。以下の説明では,請求項に係る主題についての理解を与えるため,説明を目的として,様々な具体的で詳細に記載される。しかしながら,これら特定の詳細を省いても,請求項に係る主題を実施できることは明らかであろう。また,請求項に係る主題の説明を容易とするため,構造及びデバイスは,ブロック図の形式で示している。
物質吐出用ディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価する一実施形態を,図1の例示的な方法100で示している。この方法は102で開始する。ディスペンサは,物質を吐出する(例えば,詰め替え容器から,ソープなどの液体を吐出する)ように機能する各種コンポーネントを備えることができる。例えば,ディスペンサは,モータ,歯車列,アクチュエータ,電源,及び/又は他のコンポーネント(例えば,詰め替え容器に関連付けられるポンプ及び/又はディスペンサノズル)を備えることができる。このようなコンポーネントは,機械的障害,ポンプの詰まり,ローバッテリなどの障害が発生することがある。そこで,本明細書で提示するように,吐出事象の前及び/又は吐出事象中に,ディスペンサの機能性を評価する。このディスペンサの評価では,過去の吐出事象評価データ及び/又は時間的情報(例えば,吐出事象の最後の起動からの時間)を考慮に入れることができ,これにより,(例えば,吐出事象を実行する,吐出事象の実行を控える,警報を提供する,など)適切な処置をとることができる。
104で,ディスペンサの無負荷電気的特性を測定することができる。例えば,吐出事象の実行のためにユーザがディスペンサを作動させようと試みたことに応じて,電源の無負荷電圧を測定することができる。106で,無負荷電気的特性が第1の無負荷閾値よりも高いことに応じて(例えば,6Vのディスペンサの場合に,5.9Vの無負荷電圧が5.8Vの第1の無負荷閾値よりも高いことがある),吐出事象を実行することができる。108で,無負荷電気的特性が第1の無負荷閾値と第2の無負荷閾値の間であることに応じて(例えば,6Vのディスペンサの場合に,5.2Vの無負荷電圧が5.8Vの第1の無負荷閾値と4.9Vの第2の無負荷閾値の間であることがある),さらに追加事項を考慮に入れることができる。例えば,そのディスペンサについて,負荷電気的特性(例えば,駆動列,モータ,バッテリ,又は電流センス抵抗及び/又はトランジスタなどの別の負荷の,両端の負荷電流及び/又は負荷電圧)を測定することができる。負荷電気的特性が負荷閾値よりも高いことに応じて,吐出事象を実行する。負荷電気的特性が負荷閾値よりも低いことに応じて,吐出事象の実行を控える。一例では,警報(例えば,点滅光,デジタル画像メッセージ,RF信号,ネットワークを介した通信,及び/又は他の警報)を提供することができる。
一例では,そのディスペンサについてのディスペンサ動作データを特定するために,無負荷電気的特性及び/又は負荷電気的特性を,そのディスペンサについての前の吐出事象評価データに対して評価することができる。例えば,ディスペンサ動作データが,機械的停止又はポンプの詰まりを示している場合には,吐出事象の実行を控えることができる。他の例では,無負荷電流特性及び/又は負荷電流特性を評価するために,最後の吐出測定基準からの時間を特定及び/又は使用することができる。
一例では,第1の無負荷閾値,第2の無負荷閾値,及び/又は負荷閾値は,そのディスペンサについての吐出事象評価データ(例えば,無負荷電気的特性,負荷電気的特性,ピーク電流情報,及び/又はそのディスペンサについての前の評価から収集された他の情報)に基づいて調整することができる。例えば,閾値は,工場出荷時設定に,最初に設定されていることがある。閾値は,ディスペンサの性能に基づいて調整することができる(例えば,特定のディスペンサモデルは,相対的により高効率のバッテリ,歯車列,潤滑などを利用していることがある)。
吐出事象中に,ディスペンサの機能性を評価及び/又は記録することができる。一例では,吐出事象の第1の期間中に,第1のピーク電流を測定することができる(例えば,1秒の吐出事象の最初の0.25秒の間に,1回以上の電流測定サンプリングからピーク電流又は平均電流測定値が導出される)。機械的停止,歯車列の問題,アクチュエータの問題,ポンプの問題,及び/又は機械的障害など,ディスペンサに関連した機械的な問題を認識するために,第1のピーク電流を評価することができる。一例では,機械的な問題の警報を提供することができる。一例では,機械的な問題に基づいて,吐出事象評価データを生成することができる。例えば,次の吐出事象を実行するかどうか決定するために,次の吐出事象の前及び/又は次の吐出事象中に,吐出事象評価データ及び/又は他の情報(例えば,前の吐出事象からの時間)を評価することができる。吐出事象評価データが,複数の問題を示している場合には,吐出すべきか否か判断するために,ファジー理論を実行することができる(例えば,バッテリ残量が比較的高く,かつ現在時刻の前の閾値時間量にわたってポンプの詰まりが検出された場合には,詰まりを取り除くために試しに吐出事象を実行することができる)。
他の例では,吐出事象の第2の期間中に,第2のピーク電流を測定することができる(例えば,1秒の吐出事象の最後の0.75秒の間に,1回以上の電流測定サンプリングからピーク電流又は平均電流測定値が導出される)。ポンプの詰まりなど,ディスペンサに関連したポンプの問題を認識するために,第2のピーク電流を評価することができる。一例では,ポンプの問題の警報を提供することができる。一例では,ポンプの問題に基づいて,吐出事象評価データを生成することができる。例えば,次の吐出事象を実行するかどうか決定するために,次の吐出事象の前及び/又は次の吐出事象中に,吐出事象評価データ及び/又は他の情報(例えば,前の吐出事象からの時間)を評価することができる。
他の例では,吐出事象についての電流特性データを生成するために,ピーク電流測定基準及び/又はピーク電流期間測定基準を測定することができる(例えば,図7及び図8)。電流特性データに基づいて,吐出事象のバッテリ状態を確認することができる(例えば,相対的に低いピーク電流及び/又は相対的に長いピーク電流期間は,相対的に低いバッテリ残量を示していることがある)。バッテリ状態が吐出電力測定基準よりも低い(例えば,15%未満のバッテリ残量である)ことに応じて,そのバッテリ状態に基づいて,吐出事象評価データを生成することができ,及び/又は警報を提供することができる。例えば,次の吐出事象を実行すべきか否か判断するために,吐出事象評価データを評価することができる。本方法は110で終了する。
図2は,物質吐出用ディスペンサ204についてのディスペンサの機能性を評価するためのシステム200の一例を示している。ディスペンサ204は,物質(例えば,液状物質,粉状物質,エアゾール状物質,抗菌製品など)を収容した詰め替え容器を保持するように構成されたハウジング202を備えることができる。ハウジング202は,詰め替え容器からの物質を吐出する1つ以上のコンポーネントなど,ディスペンサ204の動作を助ける機械的及び/又は電気的な各種コンポーネントを収容することができる。一例では,ハウジング202は,アクチュエータ210,電源212,モータ206,駆動列208(例えば,歯車列),及び/又は他のコンポーネント(例えば,詰め替え容器に関連付けられるポンプ214及び/又はディスペンサノズル216)を収容することができる。電源212(例えば,バッテリ,ACアダプタ,給電ネットワーク通信回線からの電力,など)は,アクチュエータ210,モータ206,及び/又は他のコンポーネントに電力を供給することができる。アクチュエータ210は,吐出要求を検出するように構成することができる(例えば,ユーザは作動センサの前方に手を持っていくことができる,ユーザは作動ボタン又はレバーを押すことができるなど)。アクチュエータ210は,駆動列208を動作させるために,モータ206を起動させるように構成することができ,これにより,ポンプ214で,詰め替え容器202からの物質を,ディスペンサノズル216を通して吐出させる。
システム200は,吐出前評価コンポーネント220及び/又は履歴データリポジトリ218を備えることができる。吐出前評価コンポーネント220は,吐出事象の前に,電源212など,ディスペンサ204を評価するように構成することができる。例えば,吐出前評価コンポーネント220は,電源212の無負荷電圧など,ディスペンサ204の無負荷電気的特性を測定するように構成することができる。一例では,吐出前評価コンポーネント220は,履歴データリポジトリ218に保存されている吐出事象評価データ(例えば,最後の吐出からの時間,前の測定電圧,前の測定ピーク電流,前の警報,前の測定バッテリ残量など)に基づいて,無負荷電気的特性を評価することができる。他の例では,吐出前評価コンポーネント220は,無負荷電気的特性を,後のディスペンサ204の評価のために,履歴データリポジトリ218に保存することができる。無負荷電気的特性が第1の無負荷閾値よりも高いことに応じて,(例えば,アクチュエータ210によって吐出要求が検出されたことに応えて)吐出事象を実行することができる。無負荷電気的特性が第1の無負荷閾値と第2の無負荷閾値の間であることに応じて,ディスペンサ204のさらなる評価を実施することができる(例えば,図3)。
図3は,物質吐出用ディスペンサ204についてのディスペンサの機能性を評価するためのシステム300の一例を示している。システム300は,吐出前評価コンポーネント220を備えることができる。吐出前評価コンポーネント220は,ディスペンサ204の負荷電気的特性を測定するように構成することができる。例えば,吐出前評価コンポーネント220は,電流センス抵抗のような負荷302の両端の負荷電圧を測定することができる。一例では,吐出前評価コンポーネント220は,履歴データリポジトリ218に保存されている吐出事象評価データ(例えば,最後の吐出からの時間,前の測定電圧,前の測定ピーク電流,前の警報,前の測定バッテリ残量など)に基づいて,負荷電気的特性を評価することができる。他の例では,吐出前評価コンポーネント220は,負荷電気的特性を,後のディスペンサ204の評価のために,履歴データリポジトリ218に保存することができる。負荷電気的特性が負荷閾値よりも高いことに応じて,(例えば,アクチュエータ210によって吐出要求が検出されたことに応えて)吐出事象を実行することができる。負荷電気的特性が負荷閾値よりも低いことに応じて,吐出事象の実行を控えることができる。
図4は,ディスペンサ204の評価に使用される1つ以上の閾値を維持するためのシステム400の一例を示している。システム400は,吐出前評価コンポーネント220を備えることができる。吐出前評価コンポーネント220は,(例えば,6Vのディスペンサの場合に,約5.8Vであるような)第1の無負荷閾値,(例えば,6Vのディスペンサの場合に,約4.9Vであるような)第2の無負荷閾値,(例えば,6Vのディスペンサの場合に,約4.2Vであるような)負荷閾値,ピーク電流測定基準,ピーク電流期間,及び/又は他の閾値を用いて,ディスペンサ204の様々な局面を評価するように構成することができる。吐出前評価コンポーネント220は,履歴データリポジトリ218内の吐出事象評価データに基づいて,閾値を調整するように構成することができる。例えば,負荷閾値は,4.2Vに工場出荷時設定されることがある。吐出事象評価データは,ディスペンサ204が相対的に効率的である(例えば,駆動列208が,最近,相対的に効率的なモデルにアップグレードされたかもしれない)ことに起因して,ディスペンサ204が3.9Vのような4.2V未満の電圧で正常に動作してきたことを示している場合がある。従って,吐出前評価コンポーネント220は,今後のディスペンサ204の評価のために,負荷閾値を調整402するように構成することができる。
物質吐出用ディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価する実施形態について,図5の例示的な方法500によって説明する。この方法は502で開始する。504で,吐出事象の第1の期間中に,第1のピーク電流を測定することができる。506で,機械的停止,歯車列の問題,アクチュエータの問題,ポンプの問題,及び/又は機械的障害など,ディスペンサに関連した機械的な問題を認識するために,第1のピーク電流を評価することができる。例えば,ディスペンサ内で測定された電流が,予想よりも相対的に高いピーク値(例えば,1〜4アンペアの範囲を超える電流)に達したことを確認するために,第1のピーク電流を評価することができ,それは機械的な問題を示していることがある。一例では,機械的な問題の警報を提供することができる。
508で,吐出事象の第2の期間中に,第2のピーク電流を測定することができる。510で,ポンプの詰まりのようなポンプの問題を認識するために,第2のピーク電流を評価することができる。例えば,ディスペンサ内で測定された電流が,予想よりも相対的に高いピーク値に達したこと,及び/又は予想よりも相対的に長い持続時間にわたって相対的に高いピーク値に維持されていること,を確認するために,第2のピーク電流を評価することができ,それはポンプの詰まりを示していることがある。一例では,ポンプの問題の警報を提供することができる。本方法は516で終了する。
図6は,吐出事象中にディスペンサ204を評価するためのシステム600の一例を示している。一例では,ディスペンサ204は,ユーザが手604でアクチュエータ210を作動させたことに応じて,吐出事象を開始させる。吐出事象中は,電源212で,駆動列208を駆動するモータ206に電力を供給することができ,これにより,ポンプ214で,ディスペンサノズル216を通して物質602をユーザの手604の中に吐出させる。システム600は,吐出評価コンポーネント606及び/又は履歴データリポジトリ218を備えることができる。吐出評価コンポーネント606は,第1の期間中(例えば,吐出事象の最初の4分の1),第2の期間中(例えば,吐出事象の最後の4分の3)など,吐出事象の様々な部分の実行中に,電流測定値608を取得するように構成することができる。ポンプ214のポンプ問題,モータ206の機械的停止,駆動列208の駆動列問題,アクチュエータ210のアクチュエータ問題,機械的障害,及び/又は他の問題などの問題が存在するかどうか確認するために,電流測定値608を,様々なピーク電流閾値及び/又は予想電流曲線(例えば,図7及び図8)に対して評価することができる。一例では,吐出評価コンポーネント606は,電流測定値608を,履歴データリポジトリ218内の吐出事象評価データに対して評価する(例えば,問題は単発的なものであるか,又は傾向的な問題であるか,警告を発するべきかどうか,閾値を調整すべきかどうか,吐出事象を実行すべきか,又は実行を控えるべきか,などの判断のために,前の電流測定値及び/又は最後の吐出からの時間を評価する)ように構成することができる。一例では,吐出評価コンポーネント606は,電流測定値608を,後のディスペンサ204の評価のために,履歴データリポジトリ218に保存することができる。
図7Aは,時間軸706と電流軸708を有するグラフ700の一例を示している。予想電流曲線702は,正常な吐出事象の様々な部分の実行中に予想され得る電流値に相当し得る。例えば,ピーク電流範囲は,点702aから点702bまで及び得る。一例では,測定電流曲線704は,吐出事象中に測定された電流値に相当し得る。例えば,測定ピーク電流範囲は,点704aから点704bまで及び得る。ディスペンサが期待通りに機能しているか,又は問題が生じているかどうか確認するために,測定電流曲線704を予想電流曲線702に対して評価することができる。例えば,測定電流曲線704が予想電流曲線702よりも相対的に低いピーク電流を有することに基づいて,及び/又は点704aと点704bの間の測定ピーク電流範囲が点702aと点702bの間の予想ピーク電流範囲よりも相対的に長い持続時間を有することに基づいて,ローバッテリ状態を確認することができる。このようにして,測定電流曲線704を予想電流曲線702に対して比較することにより,ディスペンサを評価することができる。
図7Bは,時間軸756と電流軸758を有するグラフ750の一例を示している。予想電流曲線702は,正常な吐出事象の様々な部分の実行中に予想され得る電流値に相当し得る。例えば,ピーク電流範囲は,点702aから点702bまで及び得る。一例では,測定電流曲線754は,吐出事象中に測定された電流値に相当し得る。例えば,測定ピーク電流範囲は,点754aから点754bまで及び得る。ディスペンサが期待通りに機能しているか,又は問題が生じているかどうか確認するために,測定電流曲線754を予想電流曲線702に対して評価することができる。例えば,点754aと点754bの間の測定ピーク電流範囲が点702aと点702bの間の予想ピーク電流範囲よりも相対的に長い持続時間を有することに基づいて,機械的停止の問題(例えば,モータの停止)を確認することができる。このようにして,測定電流曲線754を予想電流曲線702に対して比較することにより,ディスペンサを評価することができる。
物質吐出用ディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価する実施形態について,図8の例示的な方法800によって説明する。この方法は802で開始する。804で,ディスペンサの無負荷電圧に基づいて,ディスペンサの吐出事象についての予想電流を決定することができる。例えば,ディスペンサのモータがオフのときに(例えば,ディスペンサが吐出事象の実行中ではないときに),無負荷バッテリ電圧を取得することができる。正常な吐出事象(例えば,詰まり,枯渇したポンプ,機械的障害,歯車列の問題などがないような,問題のない吐出事象)でモータが引き込むべき正常ピーク電流を特定するために,傾き切片型一次関数(slope-intercept function)に基づいて無負荷電圧を評価することができる。無負荷電圧に基づいて予想電流を決定するために,傾き切片型一次関数では,モータ負荷,バッテリ内部抵抗,及び/又は他の情報を考慮に入れることができる。806で,ディスペンサの現在の吐出事象の電流測定値を取得することができる。例えば,電流測定値は,ピーク電流,電流測定曲線,などを含み得る。
808で,ディスペンサの動作特性を確認するために,電流測定値を予想電流に対して評価することができる。一例では,電流測定値が予想電流よりも低い場合に,その動作特性は,より多くの電流を使用したであろうディスペンサが物質を送出する必要があった場合よりも少ない電流が枯渇したポンプに使用されたという理由で,物質がない枯渇したポンプが生じたことを示している場合がある。枯渇したポンプは,ディスペンサが物質を吐出しなかったという理由で,ディスペンサの詰め替え容器が空であることを示している場合がある。他の例では,その動作特性は,液体ポンプ,泡ポンプなどのような,ディスペンサで使用するポンプのタイプを示していることがある。例えば,空気室及び/又は液体室のようなチェンバを備えた泡ポンプを有するディスペンサは,そのようなチェンバを備えない液体ポンプよりも,多くの電流を引き込むことがある(例えば,チェンバによる機能を果たすために,追加の電流を引き込むことがある)。
他の例では,その動作特性は,ディスペンサで,ディスペンサのアクチュエータに対してリストリクタを使用しているかどうかを示していることがある。ディスペンサがリストリクタを備えていない場合は,アクチュエータは,起動されたときにアクチュエータが直ちにポンプと係合し得るように位置決めされることができ,この場合,電流測定曲線は,作動の開始に対応して,アクチュエータが直ちにポンプと係合し得る結果として電流を引き込むことによる電流の初期増加を有し得る。ディスペンサが,アクチュエータに対してリストリクタを備える場合は,起動されたときにリストリクタが直ちにポンプと係合しないように,リストリクタを位置決めすることができ(例えば,アクチュエータに対してユーザが押圧することで,直ちにリストリクタがポンプに対して押圧されないことで,ディスペンサが1回の作動でより少ない物質を吐出し得るように,リストリクタとポンプとの間に,1インチ又は他の任意の量のデッドスペースを設けることができ),この場合,電流の初期増加は,リストリクタが最終的にポンプと係合した後に発生するので,電流測定曲線は,全くかほとんど電流の引き込みがない遅延又は平坦部を有し得る。リストリクタのタイプは,電流測定曲線の遅延又は平坦部の長さに基づいて識別することができる。
他の例では,その動作特性は,ディスペンサ内の1つ以上のトランジスタ(例えば,電界効果トランジスタ)の動作状態(例えば,正常動作,破損,仕様外の動作,など)に対応していることがある。例えば,ディスペンサは,モータと直列に,第1のトランジスタ(例えば,ハイサイドトランジスタ)と第2のトランジスタ(例えば,ローサイドトランジスタ)を備えることができる。一例では,第1のトランジスタと第2のトランジスタの間のジャンクションに,コンデンサを配置することができる(例えば,コンデンサは,トランジスタの一方と並列にすることができ,接地に短絡させることができる)。コンデンサは,モータ電流をフィルタリングするために用いることができる。一例では,コンデンサは接地にプルダウンされるか,又は充電電圧を有するかどうか確認するために,第2のトランジスタ(例えば,ローサイドトランジスタ)をオンにすることによって,第1のトランジスタ(例えば,ハイサイドトランジスタ)を試験することができる。他の例では,コンデンサは充電電圧に充電されるか,又はコンデンサは第2のトランジスタによって接地にプルダウンされるかどうか確認するために,第1のトランジスタ(例えば,ハイサイドトランジスタ)をオンにすることによって,第2のトランジスタ(例えば,ローサイドトランジスタ)を試験することができる。
一例では,その動作特性に基づいて,サービス警報を生成することができる。サービス警報は,ネットワークを介して(例えば,イーサネット接続,WiFi接続などを介して)コンピュータデバイスに送信することができ,又は,無線通信信号(例えば,モバイルデバイスへのBluetooth(登録商標)接続)を用いてコンピュータデバイスに提供することができる。サービス警報は,ウェブサイト(例えば,ディスペンサ監視ウェブサイト)で,ディスペンサを表すディスペンサユーザインタフェース要素が表示される(例えば,サービス警報を示すために,ディスペンサユーザインタフェース要素の色又はサイズなどの表示特性を変更することができる,ユーザがディスペンサユーザインタフェース要素を選択したことに応じて,サービス警報のテキスト表現を提示することができる,など)マップで,さらに/又はアプリケーションユーザインタフェース(例えば,ディスペンサ監視アプリケーション)で,表示することができる。本方法は812で終了する。
さらに別の実施形態は,本明細書で提示される技術の1つ以上を実現するように構成されたプロセッサ実行可能命令を含むコンピュータ可読媒体に関する。コンピュータ可読媒体又はコンピュータ可読装置の例示的な実施形態を図9に示しており,この場合の実現形態900は,CD−R,DVD−R,フラッシュドライブ,ハードディスクドライブのプラッタなどのようなコンピュータ可読媒体908を含み,その上にコンピュータ可読データ906が符号化されている。0又は1の少なくとも一方を含むバイナリデータのような,このコンピュータ可読データ906は,これにより,本明細書に記載の原理の1つ以上に従って動作するように構成されたコンピュータ命令904のセットを構成している。いくつかの実施形態において,プロセッサ実行可能コンピュータ命令904は,例えば,図1の例示的な方法100の少なくとも一部,図5の例示的な方法500の少なくとも一部,及び/又は図8の例示的な方法800の少なくとも一部などの方法902を実行するように構成されている。いくつかの実施形態において,プロセッサ実行可能命令904は,例えば,図2の例示的なシステム200の少なくとも一部,図3の例示的なシステム300の少なくとも一部,図4の例示的なシステム400の少なくとも一部,図6の例示的なシステム600の少なくとも一部などのシステムを実現するように構成されている。本明細書で提示される技術に従って動作するように構成された,多くのこのようなコンピュータ可読媒体が,当業者によって考案される。
主題について,構造的特徴及び/又は方法論的動作に特化した表現で説明したが,添付の請求項で規定される主題は,上記の特定の特徴又は動作に必ずしも限定されないことは理解されるべきである。むしろ,上記の具体的な特徴及び動作は,請求項の少なくとも一部を実現する例示的形態として開示している。
本出願で使用される場合の,「コンポーネント」,「モジュール」,「システム」,「インタフェース」という用語,及び/又は類似の用語は,一般的に,ハードウェア,ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ,ソフトウェア,又は実行中のソフトウェアのいずれかであるコンピュータ関連エンティティを指すものである。例えば,コンポーネントは,プロセッサ上で動作するプロセス,プロセッサ,オブジェクト,実行ファイル,実行スレッド,プログラム,及び/又はコンピュータであり得るが,ただし,これらに限定されない。例として,コントローラ上で動作するアプリケーションと,コントローラは,どちらもコンポーネントであり得る。1つ以上のコンポーネントを,1つのプロセス及び/又は実行スレッドに含むことができ,1つのコンポーネントを,1つのコンピュータ上に局在化させること,及び/又は2つ以上のコンピュータに分散させることができる。
また,開示の主題を実現するようにコンピュータを制御するソフトウェア,ファームウェア,ハードウェア,又はそれらの任意の組み合わせを生成するために標準的なプログラミング及び/又は工学技術を用いて,請求項に係る主題を,方法,装置,又は製造品として実現することができる。本明細書で使用される場合の「製造品」という用語は,任意のコンピュータ可読装置,キャリア,又は媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものである。当然のことながら,本構成に対して,請求項に係る主題の範囲又は趣旨から逸脱することなく,数多くの変更を実施することができる。
図10及び以下の解説は,本明細書に記載の規定のうちの1つ以上の実施形態を実施するのに適したコンピューティング環境についての簡単な概要を提示している。図10の動作環境は,適切な動作環境の一例にすぎず,その動作環境の利用範囲又は機能に関して何らかの限定を示唆するものではない。コンピュータデバイスの例として,パーソナルコンピュータ,サーバコンピュータ,ハンドヘルド又はラップトップデバイス,モバイルデバイス(携帯電話機,パーソナルデジタルアシスタント(PDA),メディアプレーヤなど),マルチプロセッサシステム,家庭用電子機器,ミニコンピュータ,メインフレームコンピュータ,上記のシステム又はデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などが含まれるが,ただし,これらに限定されない。
実施形態は,1つ以上のコンピュータデバイスで実行される「コンピュータ可読命令」という一般的文脈において説明されるものの,これは必須ではない。コンピュータ可読命令は,(後述の)コンピュータ可読媒体によって分散させることができる。コンピュータ可読命令は,特定のタスクを実行するか,又は特定の抽象データ型を実現する関数,オブジェクト,アプリケーションプログラミングインタフェース(API),データ構造などのようなプログラムモジュールとして実現することができる。一般に,コンピュータ可読命令の機能は,様々な環境における要求に応じて,統合又は分散させることができる。
図10は,本明細書で提示する1つ以上の実施形態を実施するために構成されたコンピュータデバイス1012を備えるシステム1000の一例を示している。一構成では,コンピュータデバイス1012は,少なくとも1つの処理装置1016及びメモリ1018を備える。コンピュータデバイスの厳密な構成及びタイプに応じて,メモリ1018は,(例えば,RAMのような)揮発性,(例えば,ROM,フラッシュメモリなどのような)不揮発性,又はこれら2つの何らかの組み合わせとすることができる。この構成を,図10に破線1014で示している。
他の実施形態では,デバイス1012は,さらに追加の特徴及び/又は機能を備えることができる。例えば,デバイス1012は,さらに,追加の(例えば,リムーバブル及び/又は非リムーバブル)記憶装置を備えることができ,それには,磁気記憶装置,光学記憶装置などが含まれるが,ただし,これらに限定されない。このような追加の記憶装置を,図10に記憶装置1020で示している。一実施形態では,本明細書で提示する1つ以上の実施形態を実施するためのコンピュータ可読命令は,記憶装置1020内にあってよい。記憶装置1020は,さらに,オペレーティングシステム,アプリケーションプログラムなどを実現するための他のコンピュータ可読命令を記憶することもできる。コンピュータ可読命令は,例えば,処理装置1016で実行するためにメモリ1018にロードすることができる。
本明細書で使用される場合の「コンピュータ可読媒体」という用語は,コンピュータ記憶媒体を含む。コンピュータ記憶媒体として,コンピュータ可読命令又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法もしくは技術で実現される揮発性及び不揮発性,リムーバブル及び非リムーバブルの媒体が含まれる。メモリ1018及び記憶装置1020は,コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体として,RAM,ROM,EEPROM,フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術,CD−ROM,デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学記憶装置,磁気カセット,磁気テープ,磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置,又は所望の情報を記憶するのに用いることができ,デバイス1012によるアクセスが可能な他の任意の媒体が含まれるが,ただし,これらに限定されない。このようなコンピュータ記憶媒体は,いずれも,デバイス1012の一部とすることができる。
デバイス1012は,さらに,デバイス1012が他のデバイスと通信することを可能とする通信接続(群)1026を有することができる。通信接続(群)1026として,モデム,ネットワークインタフェースカード(NIC),統合ネットワークインタフェース,無線周波数送信機/受信機,赤外線ポート,USB接続,又はコンピュータデバイス1012を他のコンピュータデバイスに接続するための他のインタフェースを含むことができるが,ただし,これらに限定されない。通信接続(群)1026は,有線接続又は無線接続を含むことができる。通信接続(群)1026によって,通信媒体を送信及び/又は受信することができる。
「コンピュータ可読媒体」という用語は,通信媒体を含み得る。通信媒体は,一般に,コンピュータ可読命令又は他のデータを,搬送波又は他の転送機構などの「変調データ信号」に表現するものであり,また,任意の情報配信媒体を含む。「変調データ信号」という用語は,その信号に情報を符号化するように,その特性の1つ以上が設定又は変更された信号を含み得る。
デバイス1012は,キーボード,マウス,ペン,音声入力装置,タッチ入力装置,赤外線カメラ,ビデオ入力装置,及び/又は他の任意の入力装置などの入力装置(群)1024を備えることができる。さらに,1つ以上のディスプレイ,スピーカ,プリンタ,及び/又は他の任意の出力装置などの出力装置(群)1022を,デバイス1012に備えることができる。入力装置(群)1024及び出力装置(群)1022は,有線接続,無線接続,又はそれらの任意の組み合わせによって,デバイス1012に接続することができる。一実施形態では,他のコンピュータデバイスからの入力装置又は出力装置を,コンピュータデバイス1012のための入力装置(群)1024又は出力装置(群)1022として使用することができる。
コンピュータデバイス1012のコンポーネントは,バスなどの種々の相互接続によって接続することができる。そのような相互接続として,PCI Expressのようなペリフェラルコンポーネントインタコネクト(PCI),ユニバーサルシリアルバス(USB),FireWire(IEEE 1394),光バス構造などを含むことができる。他の実施形態では,コンピュータデバイス1012のコンポーネントは,ネットワークによって相互接続することができる。例えば,メモリ1018は,ネットワークで相互接続された物理的に異なる場所に配置された複数の物理メモリユニットで構成することができる。
コンピュータ可読命令を記憶するために使用される記憶装置を,ネットワーク上に分散させてもよいことは,当業者であれば理解できるであろう。例えば,ネットワーク1028を介してアクセス可能なコンピュータデバイス1030で,本明細書で提示する1つ以上の実施形態を実施するためのコンピュータ可読命令を記憶することができる。コンピュータデバイス1012は,コンピュータデバイス1030にアクセスして,コンピュータ可読命令の一部又は全部を,実行のためにダウンロードすることができる。あるいは,コンピュータデバイス1012は,必要に応じて,コンピュータ可読命令の断片をダウンロードすることができ,又は,一部の命令はコンピュータデバイス1012で実行し,一部の命令はコンピュータデバイス1030で実行することができる。
いくつかの実施形態の様々なオペレーションを,本明細書で提示している。一実施形態では,記載したオペレーションの1つ以上で,1つ以上のコンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータ可読命令を構成することができ,それらは,コンピュータデバイスで実行されることで,該コンピュータデバイスに,記載のオペレーションを実行させる。それらのオペレーションの一部又は全部について記載された順序は,それらのオペレーションが必ず順序に依存することを意味するものと解釈されてはならない。他の順序で,本記載の効果を得られることは,当業者であれば理解できるであろう。また,全てのオペレーションが,本明細書で提示した各実施形態に必ずしも含まれるわけではないことは理解されるであろう。さらに,一部の実施形態では,全てのオペレーションが必要なわけではないことも理解されるであろう。
また,「第1」,「第2」,及び/又は類似の用語は,別段の規定がある場合を除き,時間的側面,空間的側面,順序などを意味するものではない。むしろ,これらの用語は,特徴,要素,アイテムなどの,単なる識別子,名称などとして使用される。例えば,第1のオブジェクトと第2のオブジェクトは,一般的に,オブジェクトAとオブジェクトB,又は2つの異なるもしくは2つの同等のオブジェクト,又は1つの同じオブジェクトに相当する。
また,本明細書で使用される場合の「例示的」とは,必ずしも効果的なものとしてではなく,一例,実例,説明などとして役立つことを意味する。本明細書で使用される場合の「又は」は,排他的な「又は」ではなく,包含的な「又は」を意味するものである。さらに,本出願で使用される場合の「a」及び「an」は,別段の規定がある場合,又は単数形を指していることが文脈から明らかである場合を除き,一般的には,「1つ又は複数」を意味するものと解釈される。また,「AとBの少なくとも一方」,及び/又は類似の表現は,一般に,「A又はB」を意味するか,又は「AとBの両方」を意味する。さらに,「含む(includes)」,「有している(having)」,「有する(has)」,「有して(with)」,及び/又はこれらの変化形は,詳細な説明又は請求項のいずれかで使用される限りにおいて,これらの用語は,「備えている(comprising)」という用語と同様に包含的な意味のものである。
また,本開示について,1つ以上の実現形態に関連して図示及び説明したが,他の当業者は,本明細書及び添付の図面を読解及び理解することで,均等な変更及び変形に想到するであろう。本開示は,かかるすべての変形及び変更を含むものであり,以下の請求項の範囲によってのみ限定される。特に上記のコンポーネント(例えば,要素,リソースなど)によって実行される種々の機能に関して,かかるコンポーネントを記述するために使用される用語は,特に指定のない限り,開示の構造と構造的に等価ではなくても,記載のコンポーネントの特定の機能を実行する(例えば,機能的に等価である)任意のコンポーネントに該当するものとする。さらに,本開示の特定の特徴が,いくつかの実現形態のうちの1つのみに関して開示されていることがあるものの,かかる特徴は,要求に応じて,所与又は特定の用途に効果的であり得るように,その他の実現形態における1つ以上の他の特徴と組み合わせることができる。
Claims (20)
- 物質吐出用ディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価するための方法であって,
ディスペンサの無負荷電気的特性を測定することと,
前記無負荷電気的特性が第1の無負荷閾値よりも高いことに応じて,吐出事象を実行することと,
前記無負荷電気的特性が前記第1の無負荷閾値と第2の無負荷閾値の間であることに応じて,
前記ディスペンサの負荷電気的特性を測定することと,
前記負荷電気的特性が負荷閾値よりも高いことに応じて,前記吐出事象を実行することと,
前記負荷電気的特性が前記負荷閾値よりも低いことに応じて,吐出事象の実行を控えることとを含む方法。 - 前記負荷電気的特性を測定することであって,
駆動列モータ負荷の両端の負荷電流又は負荷電圧の少なくとも一方を測定することを含む請求項1記載の方法。 - 前記負荷電気的特性を測定することであって,
前記ディスペンサの駆動列及びモータとは別の負荷の両端の負荷電流又は負荷電圧の少なくとも一方を測定することを含む請求項1記載の方法。 - 前記ディスペンサについての吐出事象評価データを特定することと,
該ディスペンサについてのディスペンサ動作データを特定するために,前記負荷電気的特性を前記吐出事象評価データに対して評価することと,
前記ディスペンサ動作データが吐出事象問題を示していないことに応じて,前記吐出事象を実行することと,
前記ディスペンサ動作データが吐出事象問題を示していることに応じて,吐出事象の実行を控えることと
を含む請求項1記載の方法。 - 前記負荷電気的特性が前記負荷閾値よりも低いことに応じて,警報を提供することを含む請求項1記載の方法。
- 前記吐出事象の第1の期間中に,
第1のピーク電流を測定することと,
前記ディスペンサに関連した機械的な問題を特定するために,前記第1のピーク電流を評価することと
を含む請求項1記載の方法。 - 前記機械的な問題は,機械的停止,歯車列の問題,アクチュエータの問題,ポンプの問題,又は機械的障害のうちの少なくとも1つを含む請求項6記載の方法。
- 前記機械的な問題に基づいて,前の吐出事象評価データを生成すること,又は,
前記機械的な問題の警報を提供すること
のうちの少なくとも一方を含む請求項6記載の方法。 - 前記吐出事象の第2の期間中に,
第2のピーク電流を測定することと,
前記ディスペンサに関連したポンプの問題を特定するために,前記第2のピーク電流を評価することと
を含む請求項1記載の方法。 - 最後の吐出測定基準(metric)からの時間を特定することと,
前記ディスペンサについてのディスペンサ動作データを特定するために,前記負荷電気的特性及び最後の吐出測定基準からの前記時間を評価することと,
前記ディスペンサ動作データが吐出事象問題を示していないことに応じて,前記吐出事象を実行することと,
前記ディスペンサ動作データが吐出事象問題を示していることに応じて,前記吐出事象の実行を控えることとを含む請求項1記載の方法。 - 前記吐出事象中に,
該吐出事象についての電流特性データを生成するために,ピーク電流測定基準及びピーク電流期間測定基準を測定することと,
前記電流特性データに基づいて,該吐出事象についてのバッテリ状態を特定することと,
前記バッテリ状態が吐出電力測定基準よりも低いことに応じて,
前記バッテリ状態に基づいて,前の吐出事象評価データを生成すること,又は,
前記バッテリ状態の警報を提供すること
のうちの少なくとも一方を含む請求項1記載の方法。 - 前記ディスペンサについての吐出事象評価データを特定することと,
前記吐出事象評価データに基づいて,前記第1の無負荷閾値,前記第2の無負荷閾値,又は前記負荷閾値のうちの少なくとも1つを調整することと
を含む請求項1記載の方法。 - 物質吐出用ディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価するためのシステムであって,
吐出前評価コンポーネントを備え,該吐出前評価コンポーネントは,
ディスペンサの無負荷電気的特性を測定し,
前記無負荷電気的特性が第1の無負荷閾値よりも高いことに応じて,吐出事象を実行し,
前記無負荷電気的特性が前記第1の無負荷閾値と第2の無負荷閾値の間であることに応じて,
前記ディスペンサの負荷電気的特性を測定し,
前記負荷電気的特性が負荷閾値よりも高いことに応じて,前記吐出事象を実行し,
前記負荷電気的特性が前記負荷閾値よりも低いことに応じて,前記吐出事象の実行を控えるように構成されているシステム。 - 吐出評価コンポーネントを備え,該吐出評価コンポーネントは,
前記吐出事象の第1の期間中に,
第1のピーク電流を測定し,
前記ディスペンサに関連した機械的な問題を特定するために,前記第1のピーク電流を評価するように構成されている請求項13記載のシステム。 - 吐出評価コンポーネントを備え,該吐出評価コンポーネントは,
前記吐出事象の第2の期間中に,
第2のピーク電流を測定し,
前記ディスペンサに関連したポンプの問題を特定するために,前記第2のピーク電流を評価するように構成されている請求項13記載のシステム。 - 前記吐出前評価コンポーネントであって,
前記ディスペンサについての吐出事象評価データを特定し,
前記吐出事象評価データに基づいて,前記第1の無負荷閾値,前記第2の無負荷閾値,又は前記負荷閾値,のうちの少なくとも1つを調整するように構成されている請求項13記載のシステム。 - 物質吐出用ディスペンサについてのディスペンサの機能性を評価するための方法であって,
ディスペンサの吐出事象についての予想電流を,該ディスペンサの無負荷電圧に基づいて決定することと,
該ディスペンサの現在の吐出事象の電流測定値を取得することと,
該ディスペンサの動作特性を特定するために,前記電流測定値を前記予想電流に対して評価することと,
前記動作特性を提示することとを含む方法。 - 前記動作特性は,前記ディスペンサで使用するポンプのタイプ,詰め替え容器が空であることを示す前記現在の吐出事象中の枯渇したポンプ,該ディスペンサでリストリクタを使用していること,又はトランジスタの動作状態のうちの少なくとも1つに対応している請求項17記載の方法。
- 前記動作特性を提示することであって,
前記動作特性のサービス警報を,ネットワークを介してコンピュータデバイスに送信すること,又は,
前記動作特性の前記サービス警報を,無線通信信号を用いて前記コンピュータデバイスに送信すること
のうちの少なくとも一方を含む請求項17記載の方法。 - 前記動作特性を提示することであって,
ウェブサイト,前記ディスペンサを表すディスペンサユーザインタフェース要素が表示されるマップ,又はアプリケーションユーザインタフェース,のうちの少なくとも1つによって,前記動作特性のサービス警報を表示することを含む請求項17記載の方法。
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